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+苦くて甘い、ラブストーリー…+

100紅桜 ◆H2afPHIwUk:2009/11/30(月) 21:52:17 HOST:i121-114-126-244.s04.a013.ap.plala.or.jp
「憧れからはじまった恋ー前編ー」

※これは「友達の彼氏」の続編(おまけ)です。「友達の彼氏」を読まなくても読めるようになってますが、
 読みたいという方は此方です→>>94-97


――…

はじめは、憧れだった。

いつもクラスの中心にいて、男女関係なくみんなと仲良くできる彼への、憧れ。

でもそれは、いつしか報われない恋心へと変わっていった。

「松本ー!」

彼がいつも見ているのは、由香ちゃん。
私の、友達だった。ううん、親友と言ってもいいくらい仲が良くって、小学校から一緒。

だからね。

正直、戸惑ったの。驚いたの。

私が、由香ちゃんに…嫉妬や、妬み。醜い感情を、少しでも持ってしまったことが。

何度自分を責めても、その感情は拭えることができず。

後に由香ちゃんや敬くんまでも傷つけてしまうことになるなんて、思いもしなかったの。

ごめんね。


ごめんね、由香ちゃん。

ごめんね、敬くん。



恋の始まりは、高校一年生のときの…今から丁度一年前。
寒い寒い、冬の季節だった…。

「澤岸ー、職員室までプリント届けてくれるか?」

「あ、はい。分かりました。」

昼休み、まだ全員が提出していないプリントを放課後、持って来いと先生に言われた。
学級委員ってわけじゃないのに…先生、人遣い荒いなぁ…。

何て心の中でブツブツと文句を言いつつ、教卓の前に立つ。

しかし、いざ言うとなると…い、言えないよぉ!

「あれ、亜衣? 何々ー、どうしたの?」

「ゆ、由香ちゃん!」

教卓の前に立ち尽くしていると親友の由香ちゃんがこっちに気づいて声をかけてくれた。
ホッと胸をなでおろすと由香ちゃんに近づき、先生に頼まれたんだけど言えないの、と伝える。

そういうと由香ちゃんはしょうがないなあ、と呆れた顔をしながらも教卓の前に立つ。

「皆ー! 今日までに提出の紙、放課後までに私か亜衣に出す様に! 分かった?」

「「はーい!」」

由香ちゃんは敬くんと同じようにクラスの人気者で、男女問わず仲がいい。
もちろん、モテる。中学のころから顔も良かった由香ちゃんはモテモテで、少し寂しかったのを覚えてる。
でも由香ちゃんは、いつも私を気にかけてくれて、今のようにいっつも助けてもらってる。

「ありがとう、由香ちゃん」

こっちに戻ってきた由香ちゃんにそう声をかけると「良いよいいよ、亜衣は可愛いなぁーもー!」
と笑ってくれた。可愛いのは、由香ちゃんだよ、もう。

「また何かあったら、頼んで!」

と言って由香ちゃんは手を振って教室を出て行ってしまった。


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