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提督たちの憂鬱×コードギアス ネタSSスレその12

964父の日のサプライズ:2013/07/26(金) 23:16:59
「なぁ、わが友よ」
『なんでしょう?』
「最近、ルルーシュを筆頭に子供達が冷たいのだが・・・」
『(ああ、またか)そうなんですか?』

とある執務室で、ロールケーキのような髪形をした男が電話片手に仕事をしながらぶつくさ言っていた。

「うむ。シュナイゼルはやれ仕事しろとせっついて来るし」
(それはいつも理由をつけて逃げるからでしょ)
「カリーヌは触ろうとすると微妙に逃げるし」
(加齢臭が気になるのかな?)
「ギネヴィアに見合い写真を送ってみるが音沙汰ないし」
(それは彼女が仕事の女だから・・・)
「ルルーシュにいたっては、会いに行っても強制的に送り返されるうえにナナリーにも会えん」
『いや。いきなり来られると国として困ってしまうので、ちゃんとした理由で来て下さい』
「そう言って以前、会談が終わって時間が余ったから会いに行ったのに・・・邪険にされたのだぞ!」

「ワシ悲しい!!」といって嗚咽交じりに受話器を放さず、仕事の書類に涙や唾をかけないよう器用にこなしている。
電話の相手、島田繁太郎は毎回聞かされる愚痴に付き合っているのだが、大体パターン化されているので対応には困らない。

『大丈夫ですよ。ついこの間、ナナリーちゃんからクッキーが送られたでしょ?』
「おお!あれはうまかった!!」
『本当に嫌いなら送りませんよ。ルルーシュ君も手作りのモノを送ったといっていましたし』
「うむ、手編みのマフラーであった。冬場にはいいかも知れん。しかし、だんだんルルーシュは女々しくなっていくような気がするのだが・・・」
『気のせいではないですか?まぁ趣味が女性的であるのは間違いないですが、リーダーシップもありますし。陛下のように即断即決もなところもあります』

こうしてプラスの面で持ち上げることにより、彼のモチベーションが上がって早く会話が終わるのだ。
モチベーションが駄々下がりだと、一日中話す事になってしまう。
それは避けなければならない。
上機嫌になったシャルル皇帝は最後に、ハウス栽培のメロンを贈るといい受話器を置いた。
それからも仕事はだいぶ進み、明日出してもいい書類が残っているだけとなった。
シュナイゼルが見たら、「いつもこのぐらいしてくれればいいのに」と愚痴りそうだ。
判子をおいて肩を軽く揉み、首をゴキゴキ鳴らす。

「ふむ・・・もうこんな時間か」

ちらりと時計を見るとすでに時刻は午後五時を回っており、きりがよかったので今日はお仕舞いにする。
シャルル皇帝はたくさんの妻を持ち、必ず夕食はローテーションで決められた妻と共に食事を取るようにしていた。
しかし今日は違う。
久しぶりに帰ってきた娘と食事を取る予定だ。埋め合わせは買い物に付き合うことで決着している。
あの子だけは自分から離れず邪険にもしない。
だが・・・最近は「結婚できるかなぁ」という心配があった。
自分の子供であるからには幸せになってほしい。そう思うのが親心だ。
何せ今は危険な仕事に従事している。
メールで頻繁に連絡を取っているとはいえ、最初のころは気が気でなかった。
何度軍を派遣しそうになったことか・・・(この間、シュナイゼルとビスマルクはよく胃痛で倒れた)。
書類を片付けていると、皇帝直属部隊の近衛兵がドアをノックをし、入室を許可すると入ってきて敬礼をした。

「どうした」
「はっ!マリーベル・メル・ブリタニア様がご到着になられたとご報告にあがりました!!」
「おおそうか、わかった。報告ご苦労であった」
「はっ!失礼いたします!」

近衛兵はもう一度ビシッと敬礼をして出て行った。
さぁ、久しぶりの親子水いらずだ。

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