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中・長編SS投稿スレ その2
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ボラー連邦軍は真綿で締めていくように、ディンギル帝国軍を追い詰めた。
当然、降伏してきた者もいたが、ボラーは情報を取った後はさっさと裁判にかけて処刑していった。
「ボラーの敵に容赦は不要だ!」
勿論、ディンギルも似たようなものだった。捕虜となったボラー軍人は国民の前で公開処刑されていく。
ボラーが神を信じぬ者たちであるということがディンギル人の反感を煽り立てていたので殆ど文句は無かった。
「これは聖戦である!」
大神官大総統であるルガールはそう言って国民を鼓舞した。しかし戦況は変わらず、彼らはジリジリと追い詰められた。
こうしてディンギル帝国は最後の賭けとして、残存する艦隊を掻き集めて、母星周辺宙域で決戦に出た。
ルガールは宇宙艦隊の指揮権を自身の長男であるルガール・ド・ザールに任せた。
「神を信じぬ愚か者共を生かして帰してはならぬ!」
ルガールは自身の長男にそう言うと、司令部に戻っていった。
その姿を見送った後、ルガール・ド・ザールは巨大戦艦ガルンボルストに乗って出撃した。
ガルンボルストを含むドウズ級戦艦、カリグラ級巡洋戦艦を中心とした大艦隊はボラー艦隊を迎え撃つべく出撃した。
ディンギルの総力を挙げた艦隊であり、その規模は地球防衛艦隊に勝るとも劣らない規模であったが、それでもボラー艦隊の
規模に比べるとお寒い限りだった。
しかしディンギル帝国軍に後退は許されなかった。何しろ後方には母星があり、ここで敗れることは自分達の滅亡を意味する。
「ここで食い止めるのだ!」
ルガール・ド・ザールはそう勢い込んだが、ボラーは実に情け容赦が無かった。
ハイパー放射ミサイルによる損害をものともせずに、物量にものを言わせた波状攻撃を実施。
これによって一時的に本星の守りが薄くなったのを見ると、プロトンミサイルの飽和攻撃を実施したのだ。
「ディンギル人どもよ、ボラー連邦からのプレゼントだ。有難く受け取るが良い。
そして地球人よ、これがボラーの力だ。思い知れ」
首相官邸で前線の映像を見ていたべムラーゼはニヤリと笑う。
そして彼が笑った直後……ディンギル本星は実に5発ものプロトンミサイルの直撃を受けて、宇宙の塵となった。
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