[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
避難用作品投下スレ4
617
:
十一時五十三分/変
:2009/03/20(金) 16:43:24 ID:Yql.FpJE0
思い出す。
鬼と呼ばれていた頃の力を。
あの、今はもうない、やがて取り戻されるべき黄金の野原に置いてきた力のことを。
魔物。
口をついて出た言葉は形となり、今もまだあの場所に揺蕩い続けている。
力は刃だ。
理を切り伏せ、この手にあるべきすべてを取り戻すための、私の刃だ。
今、認めよう。
今、赦そう。
あれは、嘘だ。
彼をなくすことを恐れていた私の愚かさが作り出した、妄言だ。
魔物など存在しない。
黄金の野原はなくなってしまった。
彼の帰ってくる場所は、もうどこにもない。
それを私は認めよう。
認め、捻じ伏せよう。
それがどうした、と。
川澄舞は取り戻すのだ。
喪われたすべてを。
喪われゆくすべてを。
なくすことを恐れる理由など、もうどこにもない。
迎えに行こう。
私の力を。
理を蹂躙する刃を。
―――ここで待ってる。夢から覚めたあなたが、いつかあたしに会いに来てくれる日を。
そう呟いて微笑んだ、あの少女の世界。
かつて私が護れなかった、黄金の麦畑に。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板