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避難用作品投下スレ

681依存症:2007/03/16(金) 22:36:26 ID:cNAakmuo0
歪んだ笑みを浮かべて、彰は言葉を投げつける。
そんな彰を、どこか茫洋とした表情で見つめながら、高槻が小さく口を開いた。

「……すまん」
「―――何だよ、それ!」

短いその言葉に、彰が激昂した。

「お前、僕を馬鹿にしてるのか!?
 それで謝ったつもり!? この、……ふざけるなよ、お前!」

彰が、握り締めた拳で傍らの壁を叩いた。
鈍い音が室内に響いた。

「お前さあ……なんなんだよ、それ。
 僕が……僕が、どんな気持ちでいたか、わかんないのかよ……!」

身勝手な言葉だった。
それが高槻に対する甘えであると、自分でも理解していた。
そんな自分が許せず、彰の憤りは出口を見失って彼自身を灼いていた。

「冗談じゃないよ……なんなんだよ……!」

あとは言葉にならなかった。
喘鳴と、小さな叫びとがない交ぜになって、彰の口から迸っていた。
細く、高い、それは絶叫だった。

「―――!?」

が、その絶叫が、唐突に止まった。
じっと彰を見つめていた高槻が突然、彰の腕を掴み、己の方へと引き寄せたのである。


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