したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

試験投下スレッド

429ゴースト・スピリット(虚無の心) ◆rEooL6uk/I:2005/06/25(土) 01:07:21 ID:hNdeEao2
(君はなんだね?)
闖入者の問いかけが図書館の静寂に響く。
(私は未来精霊アマワ。お前こそ、何者だ)
向き直った精霊は万物を愚弄する、人の不愉快に真似た姿であった。
(ただのしがないゴーストだよ。いや、ゴーストですらないな。しかし、かつてはアルマゲストと呼ばれていた)
ゴーストの返答は軽い。
時を、次元を超越した空間に人ならざるもの達の問答のみが静かに続く。
(私は出会う者に一つだけ質問を許している。先ほどの問いは忘れよう)
(なら、問おう。旧友よ、世界を滅ぼした目的は何だ)
(心の実在を)
(世界を奪い尽くしてそれでも心は見つからなかった?)
返答にはしばし間があった。
(魂からの心の精製、それができるなら疑問に答えを見いだせるだろう)
(同じ事を何度も繰り返してそれでも見つからない。それでも続けるのは誠意ではなくただの愚かさだ)
試行し、答えを見失うごとに不在の確信を強めていく。君のしていることは結局は無意味だよ。
精霊が押し黙る。静寂の中に永遠とも感じさせる時をかけて、精霊が新たな問いを発する。
(では質問しよう。お前が心の実在を証明しようとするならばなにをする?)
(彼らを返したまえ。君が奪ってはならない。心が魂にあるのならばそれは絶望の中に見いだされるだろう。また、絶望の中で最後に残るもの、それこそが心であろうよ)
(つまり殺し合いをさせろ、と。それがお前の答えか)
(その通り)
(どのようにして?)
(それについては私が手助けをしよう。私の能力というのはこういう時に非常に便利なものだ。彼らの魂に刻印を施す)
(何が――目的だ)
(別に何も。強いて言えば私も心と言うものをみてみたい、といったところだよ、我が旧友)
(よかろう。では彼らと契約を結ぼう。契約者よ、心の実在を証明するが良い)
(いや、まだ不十分だな。契約というからには双方にとって利益が無くてはならない。君は彼らに何を与えられる?)
(私は何も与えない。だが――心の実在、それを証明できたのなら彼と彼の世界を返すと約束しよう)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板