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【TRPG】ブレイブ&モンスターズ!第七章

1 ◆POYO/UwNZg:2020/11/17(火) 11:00:24
――「ブレイブ&モンスターズ!」とは?


遡ること二年前、某大手ゲーム会社からリリースされたスマートフォン向けソーシャルゲーム。
リリース直後から国内外で絶大な支持を集め、その人気は社会現象にまで発展した。

ゲーム内容は、位置情報によって現れる様々なモンスターを捕まえ、育成し、広大な世界を冒険する本格RPGの体を成しながら、
対人戦の要素も取り入れており、その駆け引きの奥深さなどは、まるで戦略ゲームのようだとも言われている。
プレイヤーは「スペルカード」や「ユニットカード」から構成される、20枚のデッキを互いに用意。
それらを自在に駆使して、パートナーモンスターをサポートしながら、熱いアクティブタイムバトルを制するのだ!

世界中に存在する、数多のライバル達と出会い、闘い、進化する――
それこそが、ブレイブ&モンスターズ! 通称「ブレモン」なのである!!


そして、あの日――それは虚構(ゲーム)から、真実(リアル)へと姿を変えた。


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ジャンル:スマホゲーム×異世界ファンタジー
コンセプト:スマホゲームの世界に転移して大冒険!
期間(目安):特になし
GM:なし
決定リール:マナーを守った上で可
○日ルール:一週間
版権・越境:なし
敵役参加:あり
避難所の有無:なし

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390ジョン・アデル ◆yUvKBVHXBs:2021/10/10(日) 14:21:05
>「バカだよねえ、わたし。
 今まで勝ってこられたんだから、今回だって絶対勝てる! なんて。何の根拠もなく突っ走っちゃってさ。
 イブリースは今までの相手とは全然違うのに。ちゃんとみんなで対策を練って、連携して戦わなきゃだったのに。
 な〜んにも考えないで吶喊して、跳ね返されちゃって! あははははは、いや〜参った参った!
 ごめんね、みんな! 本当にこんなのがリーダーですなんて、今まで大きな顔しちゃってて!」
>「だからさ。わたし、もう役立たずになっちゃったから。
 リーダーの座は明神さんに譲るね。新リーダー、これから頑張って。
 わたしのことは、申し訳ないんだけどヴィゾフニールでリバティウム辺りに送ってくれないかな?
 リバティウムならしめちゃんもいるし、わたしの箱庭も……」
>「や、やっぱりいいや。リバティウムはやめとく。
 そ……そうだなー、ガンダラの『魔銀の兎娘(ミスリルバニー)亭』なんていいかも!
 あそこでマスターに雇ってもらって、ウェイトレスとかやってみたいかな!」

「…そうか」

掛ける言葉は見つからない。どんな言葉をかけても…なゆを傷つける事にしかならないという事は僕にだって分かる。
折れてしまった心は…もう戻らない。後はゆっくりと歪んでいくだけだ。

君は僕達の希望の象徴だ。決して無くなってはいけない。けど、僕には掛ける言葉の一つすらありはしない

>「わっ、わたしっ、ちょっと風に当たってくるね!
 みんなは祝勝会楽しんでて! それじゃ……!」

>「なゆたちゃん!……ああっ、クソ!」

>「本人がああ言ってるんだ、仕方がない……。
身を護る手段も無いのに連れ回しても危険に晒すだけだ……」

みんなもわかっているはずだ。なゆがいなければこのPTが成立しない事に。
戦力的な意味だけじゃない。彼女は希望の象徴で、この世界の平和に必要不可欠な存在だ。

世界はなゆがいなくても救えるかもしれない…けど
真の世界平和にハッピーエンドに繋げる事ができるのは…なゆだけだ。

「………」

みんなが出ていったなゆを追いかけていくなか、僕だけは椅子に座ったまま動けなかった。

391ジョン・アデル ◆yUvKBVHXBs:2021/10/10(日) 14:21:26
戦いに負けて…イブリースを倒すことも、仲間にすることも出来ず…ただ地に伏しただけ。

そして、今苦しんでいるなゆに涙どころか…悔しさでさえも共感してあげられない。
イブリースの前に決めた覚悟は一体なんなんだ?もう悲しませないと誓ったのに…

僕には…人間としての当たり前のなにかが欠けている。そう認められずにはいられなかった。
僕がどれだけ人を想っても…信頼すると口に出しても…それは結局見せかけで…

ロイが死んだあの時から…シェリーを殺したあの日から…ほんの少しでさえも成長できていない。
結局他人を思いやれている…その気になっていた自分に酔いしれていただけだ。

人が目の前で死のうとも、殺されようとも、殺そうとも、仲間と呼んでくれる人が大切な相棒を失ったとしても…なにも思わない。
ただ過ぎ去ってしまえば全て過去。それが僕だ…

だからこそ…城でなゆ達が戦ってる姿をみて…なにが変わるかもしれないと…期待して…でもそれすらも自分勝手で…

「そうだ…だから僕は…みんなに…なゆについてきたんだ」

旅の途中で成長できるなんて…そんな上等な人間じゃなかったんだ僕は…そんな事すらもわかってなかった。
分かった気になるな、奢るな。僕はそんな事が可能な人間じゃない。
「なゆ…!」

彼女のが行き着く先に…お人よしの彼女がお人よしのまま・・・物語を終えた時。世界を救ったその時に…
その物語に一人の人間として…彼女の世界で…一緒に向かって辿り着いたその先の世界にこそ…僕が求める物がある。

名前さえも分からないソレを手に入れられる。その可能性を…いや確信を…あの日に得たんだ!

ダンッ!

気づいたら椅子を蹴り飛ばし、外に駆け出していた。

なゆに会わなくては!この世界の為に…いや僕の為に彼女が絶対に必要だ!
あまりにも自分勝手だ。仲間を利用しようといまだに考えてるなんて最低だ…けど…それでも

僕には…必要なんだ

少し離れた所になゆを見つけた僕はそこに駆け寄ろうとする。

「あれは…エンバース…?」n

>「……お前がいなくなるのは、嫌なんだ」

あぁ…これだ。僕が王都で…中庭でみんなの戦いを…言葉を聞いて…それでついてくる事を決めた可能性。

僕にはなゆを慰める事なんてできない…それでいい。僕の役割はそうじゃない
なゆには・・・エンバースという心の支えがある。明神も、カザハも、この場にいないみのりだって。
僕が心配しなくたって彼女は必ず立ち直る。それはすぐじゃないかもしれない…けど仲間の力で、新たな心を…希望を持って…必ず

「カザハ!明神!二人の邪魔になるから僕と向こうにいこう!男女の秘密を覗くのはマナー違反だよ」

僕のすべき事は…これからくる困難に立ち向かう術を身に着ける事。
ブレイブとして一番直接戦闘に向かない相棒を持ち、知識も少ない…そんな僕がなぜこの世界に選ばれて…そしてなぜみんなといるのか?
なんであろうと僕がすることには変わりがない。必ずなゆ達と共に世界を救って見せる

「やるしかない…か」

拳を握りしめ、そうつぶやくのだった。


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