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【◆ZbHdrpHk8k】姫騎士クリスの冒険【◆eetTqKLCRc】

440アルメディア城 ◆eetTqKLCRc:2020/11/28(土) 14:38:01 ID:IEgRIUcA
ボロボロに崩れかけた石でできた廊下。
その廊下に横たわる美しい女性がいた。
豊満な肢体にまとっているのはその身体の美しさに引けと取らぬ蒼いドレス。
美しさと運動性を両立したこのドレスは、その素材からもかなりの一品であることがわかる。
そんな美しいドレスを纏う少女もまた、高貴な身分であることを証明している。
彼女の名はアンナロッテ。
この城の主の長女であり、この国の王位継承権第一位を持つ王女である。
そしてそんな彼女の意識はゆっくりと覚醒していく……

目を覚ましたアンナロッテ―アンナは身体を起こしながら周囲の状況と、こうなったまでの記憶を思い出し整理していく。
自分の名前、自分の身分……
問題はなくすべて思い出せる。
そして今この状況になるまでの記憶を思い出していく。

首都南方を警護する艦隊からの連絡が途絶え、それを飲み込んだ黒い雲の報告。
他の領地との連絡途絶。
千年前に封じられた魔王の伝承との類似点。
それらをまとめ、父王が首都に戒厳令を敷いたのが夕方。
そのあと妹クリスを呼び出し、王位の証である国宝とともに西部にあるカルシェへと救援要請のため、そして万が一のために転移させた。
宮廷魔術師オードとともに妹が退出したあと、自分は確か首都の有力者たちとの会見を行うため会議室へと向かったはずだ。
魔物が港から首都の上陸したとの報告で一気に慌ただしくなり、父がその報告に追われたので、長女である自分がまず先に会議室へと向かい……
確か一緒にいた側近の勧めで、有力者との会見時は危機感を煽らぬよう、鎧ではなくドレスの方が良いと言われ……
場内の一室で鎧姿からドレスに着替え……着替え終わったところで城が揺れ……

ここらへんで記憶が曖昧だ。
おそらくあの揺れは魔物による大規模な攻撃だろう。
おそらくは魔法か何か。
今の自分は鎧姿ではなく、下着にドレスにハイヒールといった動きやすいドレス姿だ。
となると着替え終わったあとに攻撃を受けたのだろう。
周囲の壁を見れば石でできた廊下の壁がボロボロで強力な攻撃が王都に行われたのが分かる。
そして天井を見れば大きな穴。
おそらく床が崩壊して、自分は下の階に投げ出されたのだ。
体を動かしてみても大きな怪我も痛みもないのは僥倖と言える。
この上が着替えを行っていた部屋だとすれば、確かあの部屋は4階の東中央付近にあったはず。
となるとここは3階の東端を東西に伸びる通路となるだろう。

この状態になっては城内に魔物が入ってくるのは明らか。
素手でも十分に戦えるが、できれば万全を期すために魔物と出会う前に装備を回収しておきたい。
問題は装備がどこにあるかだ。
襲撃の慌ただしさと落下による失神の混乱などで、装備がどうなったか思い出せない。
とりあえずは4階のこの頭上の床が抜けた部屋の周辺まで行き、そこらにいる人に聞いてみるのが良いかもしれない。

そして脳裏に城の間取りを思い浮かべる。
王城は真四角の立方体のような形状をしている。
そしてその四隅、北東、南東、南西、北西に塔が建っている。
この塔は螺旋階段にもなっており、そこから上り下りができるはずだ。
一応城の中心部分にも大階段があるが、この場所からだと、北東か南東の螺旋階段が近いだろう。
北に目をやれば、少し先に木製の扉、南に目をやれば同じく木製の扉。
さて、どちらに進もうか?

【アンナ様、改めましてよろしくおねがいします】
【貴女の婚約者のジェフです】
【ここで補足や応援をさせていただきますね】
【ステータスなどは、次から表示される模様です】


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