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◇月光裏街 =Moon Light Under the City= PartⅠ◇(

60Lolotte Marmalade ◆.LlKAkH4Jk:2011/03/10(木) 17:39:34
>>56
あら…お花が好きなの?いいのよ、遠慮しないで全部貰ってあげて。私にはもう必要無いものなの
(地面に付きそうになる裾を掴みながら、すっと背筋を伸ばし歩き続ける。ごつごつとした石畳も馴れたようにヒールを鳴らしつけ、振り向く観衆の視線も気にも止めないその様子は、とても不思議に堂々としていて。街中にはなんとも不釣り合いな格好からか、次第に周辺を歩く人も避けていくのが分かる。とにかく宿を探したいと意気込んだものの、颯爽と通り過ぎていく人々に声をかけることは出来ない。他人って思ったより冷たいものね。込み上げてきた台詞を喉に押し戻すと、薄暗い闇の奥へ足を運んだ。そこへ、ふわりと闇に紛れて視界に現れた一人の青年。驚いて立ち止まると瞬きを繰り返して、そっと銀色の髪を片方耳にかける。彼の突拍子もない発言を不思議にも思ったが、彼女は警戒する心を持ち合わせていないようだ。にっこりと柔らかく微笑みながらブーケを差し出す。花嫁の成り下がりとなった今の彼女には、花束など持っていても仕方ないもの。どうせ近くの川にでも流そうと思っていたのだから、これで花達も喜ぶだろう)

>>57エリスちゃん
少し理由があってね、花嫁さんも休暇を貰ったの。自分を見つめ直す時間をね。だから花婿さんは置いてきちゃった
(街の奥へと足を進めるうちに、少ない人通りがさらに減っていく。古めかしい洋風の建物や道路、街灯を眺めていると、いつの間にか白黒写真の昔へとタイムスリップした気分になる。ついつい「雨に唄えば」なんか口ずさんで、ステップを踏んでしまいそうだ。もちろん夜空はきれいに晴れているけれど。気づくとすっかり一人ぼっちになっていて、ちかちかと点滅する街灯が彼女を照らしていた。しんと静まり返った中、天から聞こえた可愛らしい声に振り向く。少し急な階段の上に、小さな少女がぽつりと佇んでいた。びっくりして荷物を持った手を胸に当てる。竦めた肩を落としているうちにあっという間に階段を駆け降りて、滑らかに目の前へ着地した少女は羽が生えた天使のようだった。興味津々な眼を向ける少女に、ふんわりと優しい笑顔を向ける。本当は結婚式を飛び出してきて、もう花嫁なんかじゃないけれど…そう言ってしまうと彼女をがっかりさせてしまうような気がして、曖昧に言葉を濁すことが精一杯だった。ブーケの中から一本の真っ白な花を抜き取ると、そっと少女の美しい髪に挿す。彼女には自分のような花嫁ではなく、幸せになって欲しいと想いを込めて。それにしてもこんな寂れた場所に、女の子が一人で住んでいるのだろうか。このまま歩き続けても迷子には変わりなさそうだ)
…ねえ、よかったら街を案内してくれないかしら?貴女のお家は近くなの?

(pエリスちゃん可愛いー!こちらこそよろしくお願いします^^)


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