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【15周年記念】ジョジョの奇妙な問題集【自由参加企画】
186
:
名無しのスタンド使い
:2024/08/31(土) 00:32:46 ID:QXkCwTJg0
【課題名】
>>30
お前の人生はこれで終わりだ
【使用オリスタ】
No.8853 ウェアー・ブルー・イズ
【解答】
高校入試。殆どの少年少女が何れ直面する人生の分岐点であり、積み重ねてきた努力と運を試される場所。
大抵の受験生は入試当日までに万全の準備を行うものだが、それでも時に避けられない不運に見舞われる事がある。
例えスタンド使いであろうと、そこに例外は無いのだ。
パキィィ………ン………
静かな教室内に破砕音が響き渡る。
試験開始の号令と共にシャーペンを持ち、答案用紙に名前や解答を書き込んでいた生徒達はコッソリと周囲を見回し…………やがて下衆な喜びに目を輝かせた。
受験生達が嘲りの視線を向ける先には青いサングラスをかけた1人の青年、そして彼の手に握られたシャーペンの破片があった。
突如として起こったハプニングに、青年の顔色はサングラスよりも青色に染まってゆく。
しかし、「サングラス越しに見る」景色の中に青年の助けとなる物は存在しない。
在るのは静かな教室の中で居眠りをする試験監督、我観せずとばかりに答案用紙に向かう他の受験生達。
…………そして、青年の不幸に対する喜びを隠しきれない受験生達の口元に浮かぶ歪んだ笑みばかりであった。
しかし、受験生達の精神的余裕はすぐに掻き消される事となる。
ボスッ……! ガチャン………! ガンッ……! ゴトッ!
突然彼等が机に置いていた筆箱や時計が「何者かが押しのけたかのように」音を立てながら床に落ち始めたのだ。
散らばる筆箱の中身、遠くへと転がってゆく消しゴム、折れるシャー芯、そして数多の物が床に落ち続けているにも関わらず未だ居眠りを続ける試験監督………
嘲笑っていた他人の不幸が己の身に振りかかり、パニックを起こした受験生達が「床に落ちたシャーペンの1本が宙に浮かび上がり、サングラスを掛けた青年の手元へと移った」事に気付ける筈も無く、青年がシャーペンを答案用紙に走らせる音が耳に入る事もなかった。
〜〜
「いやぁ…………幾ら焦ってたとは言え、まさかあんなに暴走するとは……流石にスタンドは出すべきじゃなかったかぁ?」
冬が過ぎ、ポツポツと桜の花が咲き始めたとある高校の体育館にて。
あからさまに人数の少ない新入生席で、青いサングラスを掛けた青年が密かにボヤいていた。
同室で試験を受けた学生達は誰1人として合格基準点を満たせず、結局自分以外の全員が落第した……という悲劇的な結末が、彼の良心にチクチクと刺さる。
「あんな連中と同級生になるのは確かに嫌だったけど……。でも、ここまでするつもりじゃあ無かったんだよなぁ……」
罪悪感が刺激され、めでたい入学式の場で何度目になるか分からない溜め息を吐く青年。
彼の心とは裏腹に、4月の空は青く澄み渡っていた。
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