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悪魔憑きバトルロワイアル
270
:
月夜の戦争
◆vV5.jnbCYw
:2023/06/21(水) 00:30:24 ID:iRmSq/Zg0
「何で俺がそんなものにならなきゃいけねえんだ。毎日三食食わしてくれんのか?」
「お前は頭が良いのか悪いのか分からないな。私に付けば助かるし、おまけに強い力が得られるんだぞ?」
「誰が男の言いなりになるかバーカ!」
ぺっ、と吐いた唾が雅の顔に飛んだ。
デンジは既にマキマという女性の物になっている。飯を食わせてもらったし、人並みの扱いをしてもらった。
それがなんで今更になって、こんな顔色の悪い男のしもべにならねばならんのだ。
「そうか。ならば私の手で吸血鬼にしよう。」
強者が弱者を従える。
単純にして明快な構図だ。
だが、忘れるなかれ。
この場では、雅も弱者の立場に落とされることもあるのだ。
黒い雷が、その場を走った。
気が付けば雅の目の前から、デンジは消えていた。
「邪魔立てか……どこにでもいるものだな。不必要な正義感に駆られて命を散らす者が……。」
「正義感?正義感と言ったわね!?アハハハハハハハハ!!だとしたらてんで見当違いだわ。
そもそも、私の格好が正義の味方に見えるかしら?」
あの医者の先生じゃあるまいし、と彼女は付け足す。
よく見れば、女性の格好は、暖色を中心とするスーツとマントを身にまとったヒーローとは程遠い。
むしろ、急所に該当する部分のみを黒で隠し、肩甲骨に当たる部分から翼が、臀部から尻尾が出ているという、悪魔じみた格好だ。
誰が言ったか。悪の組織の女幹部のようだと。
「え、えええええええ!!?」
デンジがそんな悲鳴を上げるのも無理はない。
彼女の美貌に魅了される間もなく、ポイっと離れた場所に投げ飛ばされた。
雅との戦いで、多少雑に扱っていい相手なのも分かっている。
「確かに言う通りだな。今の所作といい、悪の方に近い。
尤も、私にとって肝心なのは善や悪じゃ無いが。」
日本を手中に収めた雅にとって、大切なのは正義だの悪だの、そんなちっぽけなものじゃない。
己の退屈を紛らわせることが出来るか出来ないかという、それ以上に矮小なものだ。
雅はさらなる強者を相手に、2本の剣を構える。
吸血鬼の王と女王の戦いが幕を開けた。
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