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悪魔憑きバトルロワイアル

269月夜の戦争 ◆vV5.jnbCYw:2023/06/21(水) 00:29:32 ID:iRmSq/Zg0

「どーだッ!これが未来のノーベル賞受賞者の頭脳って奴だぜ〜!!」


いくら格上の相手と言えど、仰向けに転んでしまえば、即座に反撃は出来ない。
おまけに銃剣は落としてしまい、斬撃を防御することも出来ない。
今こそがとどめを刺すチャンス。
両手ではなく、頭に付いてある刃で、吸血鬼の王を圧し潰そうとする。
シンプル故に確実に倒せる方法だ。頭をミンチにされて生きられる生物はいない。
しかも、破壊を司る悪魔の刃ならば猶更だ。


だが、それで倒すことが出来るとするなら。
雅はとある剣士によって、何度も倒されているはずだ。


「足りん。」


とどめを刺すはずだったチェンソーは、いとも簡単に止められた。
しかも、剣ではなく真っ白な両手で。
真剣白刃取りと言えばどのような状況か、明白だろうか。


「クッソおおおおおお!!離しやがれええええエエエエエェェェッッッ!!」
「ハ、その威勢だけは評価に値するよ。」


デンジはライブ中の観客が見せるヘッドバンキングのように頭を振ろうとするが、全く歯が立たない。
あろうことか、凄まじい腕力でチェンソーの回転まで止められる。
そもそも、白刃取りというのは実戦向きの技術ではない。そんな行動をとるのは、王者としての余裕の顕れでしかない。


ならばと両手の刃で、雅の両手を切り裂こうとする。
だがデンジが両手を動かす前に、雅はチェンソーを掴んだまま両手を高く掲げた。巴投げの体勢だ。


「うわああああああ!!」


急に重力の鎖を断ち切られ、空の旅へ送られてしまえば、デンジでなくとも驚くはずだ。
チェンソーの悪魔は、跳ぶ能力は持っていても、空を飛ぶ能力は持っていない。
従って、空中を支配することは出来ないのだ。


「刹那の暇つぶしにはなったが、宮本明の方がマシだ。」


雅としては、最初のチェンソーに変身する力には驚かされたが、それを使いこなす技術が未完成と言った所。
人間でありながら、手を変え品を変え自分の首を狙って来た男に比べれば、遠く及ばない。
終わりにしようと2本の剣の内の1本を拾い、円盤のように投げ飛ばす。


くるくると回転する刃がデンジの右手を切断する。
それだけではない。ブーメランのように回転し、戻って来た剣がデンジの腰より下を斬り落とす。


ぐちゃ、という音を立てて地面に落ちるデンジ。そこから血が水たまりのように広がって行く。
四肢の内三本を斬り落とされれば、まともな着地など出来やしない。
その様を雅は黙って見下ろしていた。


「出来はまだまだだが、その力は面白かった。どうだ?私の息子とならないか?」


雅はデンジそのものよりも、デンジの力に興味を示した。
腕を切り落としても再生する力に、チェンソーに変化して攻撃する能力。
人間というより邪鬼や混血種(アマルガム)に酷似しているというのに、自分の支配下に置かれていない。
逆に言えば、自分の血を与えれば、更なる力を得る可能性もある。


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