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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第116話☆

1名無しさん@魔法少女:2013/05/31(金) 19:40:45 ID:UzKFPR1M
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。


『ローカル ルール』
1.他所のサイトの話題は控えましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

前スレ ☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第115話☆
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1355324984/

734黒天:2013/11/15(金) 16:50:14 ID:nRNUA04U
とりあえずここまでです。
アインスが満淫電車でアンアン言わされちゃう薄い本が出るらしいが、俺は買いにいけないので、その鬱憤をぶつけてみました。

735名無しさん@魔法少女:2013/11/16(土) 13:51:42 ID:QInHioac
>>716
ありがとう

でもこれじゃないんだよな…最初、ティアナが操作されて感度あげられたまま、本部を連れ回されるってのが始まりだった

736名無しさん@魔法少女:2013/11/17(日) 21:47:41 ID:ECV/Jbd2
ある恋愛や性の悩みの相談コーナーで彼氏の浮気とかについて、「彼女がいますが彼女が腐女子なので男のセフレはOKで、
彼女ともセフレともうまくやっています。」とかいう報告があって、「他の女の子に浮気する彼氏と、浮気するのは男だけな
彼氏選ぶならどっち?」とか言う話になって、「もし彼氏の家に行ったら男といたしてたらどうするか」ってなったんだが、

もしなのはさんと恋人同士になって、なのはさん家に行ったらフェイトさんと下着姿でベッドにいたらどうする?。
公式でけっこうそういうイラストあるけど。

737名無しさん@魔法少女:2013/11/17(日) 23:09:06 ID:3ecfbjWs
むしろそこは、なのはフェイトユーノ(あるいエリオキャロルーテシア)で自由に爛れた性生活を送れば良いんじゃないでしょうか

738名無しさん@魔法少女:2013/11/17(日) 23:36:47 ID:BsR8yrhs
なんとかして3Pに持っていく

739名無しさん@魔法少女:2013/11/18(月) 00:17:48 ID:UZ0fRULw
ユノフェ前提で
フェイト「ユーノの家に行ったらクロノがユーノのお尻を調教していたんだけど」

740名無しさん@魔法少女:2013/11/18(月) 07:26:59 ID:OVDW07y6
そこは対抗してエイミィと浮気に走ればいいんじゃないかな
フェイトそんなら、女の悦ばせ方は心得てるでしょ。主になのはさんで。

741名無しさん@魔法少女:2013/11/18(月) 12:58:55 ID:l9TCrgpw
>>734
はよ! 続きはよ!!

742黒天:2013/11/18(月) 14:14:30 ID:TgXx8nGE
今続き書いてますが、ところで、なのはDAYS3のアインス痴漢物の同人が出たらしいですが、詳しい情報求む。

743名無しさん@魔法少女:2013/11/18(月) 18:21:07 ID:l9TCrgpw
ピクシ◯ヴでリインフォースで検索すりゃあすぐわかるさ

744ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:53:40 ID:l9TCrgpw
さて、そろそろ投下するか。

ヴァイティアのエロ行きます。

745ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:54:21 ID:l9TCrgpw
ヴァイ×ティア


 静かなバーだった、だが決して静か過ぎるバーでもなかった。
 ほどほどに人が入り、ほどほどの話し声と活気が在る、言うなれば居心地の良い店だった。
 ヴァイス・グランセニックがこの店に好んで訪れるのは、リーズナブルな値段や来やすい立地条件も在るが、やはりこの居心地の良い店内の空気が大きい。
 仕事帰りに一杯引っ掛けに寄って、そんないつもの夜だった。
 ある後ろ姿を店内で見かけた瞬間、ヴァイスには彼女が誰か分かった。
 髪型を、以前の子供っぽいツインテールからストレートに下ろして変えてはいたし、黒い執務官用制服の凛とした雰囲気もかつての印象と大きく違っている。
 だがその愛らしい横顔を、綺麗な澄んだ青い瞳を、見紛う筈がない。
 テーブルのグラスを手に持ち席を立つと、ヴァイスは彼女の後ろまで近づいて声を掛けた。

「こいつは執務官殿、土曜の夜に一人酒とは寂しいね。良ければご一緒しましょうか?」

 茶化した感じにわざと慇懃な口調を、悪戯っぽい笑みと共に浴びせかける。
 その屈託のない挨拶に、一瞬きょとんと驚いた彼女の顔は、すぐにはにかんだ微笑で応えてくれた。

「お久しぶりです、ヴァイス陸曹」

「おう、久しぶりだなティアナ」

 ティアナ・ランスター、それが少女の名前だった。
 かつては新米のフォワード部隊隊員、今は新米の執務官である。
 以前に比べて、随分と印象は大人びたものになったと感じる。
 そして、

(疲れてる、のか?)

 剽げたヴァイスの言葉への応答は、どこか覇気に欠けるように感じられた。
 表情もまた、少し影が落ちているように見えるし、何より年頃の女が一人酒というのも引っかかった。
 しかし、そこで【何かあったのか】と問うたところで、どうなるだろうか。
 ティアナ・ランスターという少女の性格や気質を知った上で、ヴァイスは敢えて何も聞きはしなかった。

「隣良いか?」

「はい」

 それだけの応答で、彼はすとんと空いていた隣のカウンター席に腰掛けた。
 決して遠すぎず近すぎない絶妙な距離に席を陣取る。
 狙撃手という職業の癖か、それとも生来のものか、そんな距離感。
 ことん、と手にしたグラスをカウンターテーブルに乗せて、ヴァイスは再び陽気な笑みと声とを少女に投げかけた。

「さて、で? これから飲むところか? それとも、もう飲んだ後か? 幾らでも付き合うぜ」



 重み、甘い匂いと酒臭さ、柔らかさ、制服の生地の感触、それと幾分かの後悔とをヴァイスは噛みしめる。

「ったく、付き合うとは言ったが、こいつはまた……寝潰れた人間ってなぁ、重てえのなんの」

 苦言を零しながら、ヴァイスは背負った相手の体をもう一度抱え直した。
 ずっしりと体重全てを預けて伸し掛かるのは、もちろんティアナだった。
 あれから、飲んで、飲んで、飲み明かして、彼女はヴァイスに負けじとグラスを煽り続けた結果、とうとう酔いつぶれて寝てしまった。

746ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:55:11 ID:l9TCrgpw
 飲み慣れていないにしてはなかなかだが、伊達に一回り年上の、それも叩き上げの武装局員のヴァイスを相手には小娘でしかない。
 いや、それを言うならば、潰れる前に止めてやる事ができなかったヴァイスもまだ小童と言えなくもないだろう。
 ともあれ、潰れてしまったものは仕方がなく、彼は同席した先輩の責任として、面倒を見ねばならなかった。
 生憎とティアナの住まいについて彼は何も知らなかった、知っていそうな人間に連絡を取るにしても、既に時刻は夜半である為に戸惑われた。
 結果として、彼が向かったのは自分の住まいだった。
 所属部隊宿舎のすぐ目と鼻の先にあるアパートの一室、もし寮だったらさすがに女を連れ込むのは困難であり、きっと諦めてその辺の公園にしたかもしれない。
 ともあれ、彼は二人分の荷物、成熟した体を持つ少女の体、それぞれを無事に担ぎ上げたまま、狭いながらも住み慣れた我が家へと辿り着いた。
 背中に押し当てられていた柔らかい膨らみの感触は、その労働の対価としては悪くないものだった。

「よい、しょっと」

 ティアナの体をベッドの上に投げ出す。
 安いが作りはしっかりとした寝床は、スプリングの張力とシーツでその体を優しく受け止める。
 さらさらと長いオレンジ色の髪を散らし、年不相応なほど豊かに実った肢体が寝息と共に微かに上下する。
 眠るティアナの顔、愛らしく、綺麗で――ふっと体の芯に熱が湧き上がった。
 そんな己に、ヴァイスは苦い顔を浮かべた。

「だめだめ、やめとけって」

 頭を振り、溜息を零す。
 確かにティアナ、女としてあまりに魅力的だ。
 以前も素晴らしかったが、今はさらにそのプロポーションは肉付いて、制服の生地の中に窮屈そうに押し込められた様は男として劣情を感じざるを得ない。
 だがしかし、そうだとしてもティアナはヴァイスにとって良き後輩であり、元部下の少女だった。
 そんな相手に浅ましい欲望を抱くのは、やはり気が引ける。
 それとも、自分もまた飲み過ぎてしまったのだろうか。

「水でも飲むか」

 全てをアルコールのせいにしたい心地のまま、ヴァイスは台所に向かった。


 
「ん……あれ……私……」

 二日酔いの頭痛、シワのついた制服の心地、見慣れない天井とベッドの感触。
 それらに翻弄されながら、ティアナは眼を覚ました。
 思考が明確な輪郭を得るには時間が掛かったが、最後に自分が何をしていたかはすぐに思い出せた。

「ヴァイスさんとお酒飲んで……それで」

 ようやく記憶のピースが噛み合う、見慣れない寝室がどこなのかもある程度察しが付いた。
 ふっと視線を周囲に向け、壁掛け時計を見上げる。
 あれからもう何時間が経過している、時刻は既に夜明け前だった。
 確認すると、体を支える力がふいに抜けた。
 ぽすん、と、ティアナの体がまたベッドのシーツに沈む。

「情けないところ、見せちゃったな……」

 酔い潰れてしまうような自分を晒して、ティアナは自分が情けなくなる。
 ようやく念願の執務官になり、一人前の局員として、女として、しっかりしなければいけなかったというのに。
 思わずベッドの上で身をよじり、枕に顔を寄せる。
 すると、呼吸と共に鼻腔に流れ込んだ匂いが、彼女の意識をくすぐった。
 
「これ……ヴァイスさんの、匂い」

 人肌、そして微かに煙草の匂いが混じった、彼の香り。
 すぅ、と息を吸い込むと、アルコールとは別種の感慨によって体が火照った。
 息を吸い、吐き、その度に胸いっぱいに彼の体臭を嗅ぎ取ると、脳裏に顔が浮かび上がる。
 心臓の鼓動が速く、苦しさすら感じる。
 正にその瞬間、唐突にドアが開いた。

「ティアナ起きてるか」

「ひゃッ!?」

 いきなり呼びかけられ、ティアナは喉の奥から素っ頓狂な声を上げて跳ね起きた。
 寝ていた為に寝ぐせのついた髪に、ほんのり頬を赤く染め、目を見開いて向き直る姿は、実に可愛らしいものだった。
 ヴァイスは思わず苦笑して、手にした氷入りのコップを傾けてからんと音を立てる。

「おいおい、そんなに驚く事ぁないだろ?」

「あ、いえ……すいません」

 さっと髪を手櫛で直しながら、ついと恥ずかしそうに視線を逸らすティアナ。
 今しがた、彼の顔を想い、彼の匂いに酔っていた事を知られやしないかという、ありもしない想像が胸をよぎる。

747ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:55:43 ID:l9TCrgpw
 無論、そんな事はつゆ知らずに、ヴァイスは近づくと手にしたコップを少女に差し出した。

「ほら、水だ。飲んでおけ」

「……ありがとうございます」

 露の浮いた冷たいガラスコップの水は、手にした温度以上に冷えていて、酒気を帯びた体に沁みた。
 喉を鳴らし、ティアナは一気に水を煽る。
 飲み終えると、言わずとも彼は空のカップを受け取って手近なテーブルに置いた。
 
「少しは楽になったか?」

「……はい」

「まだ時間が時間だしな、朝までもうちょっと休んでいけ。俺の家じゃ大したもてなしはできないが、それまでベッドは好きに使って良い」

 それだけ言うと、ヴァイスはくるりと踵を返して部屋を出ようとする。
 その背中を見上げた時、ティアナはほとんど発作的に声を掛けた。

「あ、あの!」

「なんだ?」

「いえ……その……」

 問い返され、言葉に詰まった。
 真っ直ぐにこちらを見つめる彼の目、まるで心の奥まで見透かされるようで。
 しばらく上手く口が動かず、ぎこちない沈黙を経て、ティアナはゆっくりと語り始めた。
 
「少しだけ……少しだけで良いんです……お話、聞いてもらえませんか」



 執務官として事件を捜査するという事、それは様々な人間の業に触れる事であり、正常な者ならば目を逸らしたくなるような深い奈落を見る事である。
 決して覚悟していなかったわけではない、自分が成ろうとする職業の職務について、十分理解はしていた。
 フェイトの補佐官もしていたし、概要を知らないわけではなかった。
 だが、それでも、現実という二文字の有する闇は小娘の覚悟を凌駕していた。
 醜さと惨たらしさを煮詰め、さらに酷烈に凝縮した、人の姿の悪鬼野獣の諸々。
 凶悪な事件や犯人に相対する現場の者ほど精神を病むという話があるが、ティアナはそれを自分で体験し、ただの風聞以上の現実を噛みしめる事となる。
 フェイトであれば、頼もしい母や先達の兄がおり、悩んだ時、苦しい時、近しい家族に話すことが出来ただろう。
 だが天涯孤独の、それも人一倍頑固なたちで弱みを見せたがらないティアナは、胸の内に鬱屈としたものを溜めてしまった。
 慣れぬ酒に逃げて慰めを求めるようになったのは、ここ最近の話だ。
 誰に悩みを打ち明けるでなく、ただ独り、黙々と酒を煽っては、限界になりベッドに倒れ込む、そんな日々。
 しかし今、ティアナは目の前の男に、それまで溜め込んだものを洗いざらい晒そうとしていた。

748ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:56:26 ID:l9TCrgpw
 少女は話した。
 自分の直面した事件の数々、それらを執務官として解決しなければいけない重責、自分が感じた事、考えたこと。
 ヴァイスはそんな彼女に反論するでもなく、意見を述べるでもなく、ただ黙って真摯に耳を傾けた。
 じっと見つめる彼の深い眼差しを前に、訥々と語り続けたティアナは、ついに全てを語り終え、ぴたりと口を閉ざす。
 
「……」

 話し続けて微かに乱れた呼吸のまま、静かに、ヴァイスを見る。

「あ、あの……」

 言い淀む少女の肩が掴まれる。
 見た目以上に、太く厚く、男らしい腕と胸板がティアナを抱き寄せた。
 震える肩を強く掴み、彼の声が間近から囁く。

「もう良い」

「でも……私……」

「良い」

 それだけ言って、ヴァイスは優しくティアナの背中を撫でた。
 ぐっと彼に体を預けて、顔を寄せた少女は、その時初めて知る。
 かすかに水気を帯びたヴァイスのシャツ、それは、自分の涙だった。
 そう、自分は泣いていた。
 自覚すると、それ以上の虚勢を張るのは不可能だった。

「……ぅぅ……ぁぅう」

 喉の奥から溢れる嗚咽。
 しがみついて、ティアナは泣いた。
 思うままに、感じるままに、塗り固めた外面を捨てて、本当の彼女として、ティアナ・ランスターとして。
 そんな少女を、彼はただ黙って抱きしめて受け入れた。



 一体どれだけ経っただろうか。
 長く感じたが、実際はそれほどでもないだろう、泣きに泣き、もうそれ以上吐き出す感情の濁りもなくなって、ティアナは顔を離す。
 やや赤みを帯びた目元や頬、見られるのは恥ずかしかったが、それはもう今更だろう。
 自分の晒せる恥は、彼に残らず見せてしまったのだから。
 
「ヴァイスさん……あ、ありがとう……ございました。すごく、楽になれました」

 目元を拭いながら、素直な気持ちを言う。
 俯いた少女の言葉に、彼はふっと笑って頭を撫でる。

「辛い事があったら、たまには誰かに甘えろ。お前は少し我慢し過ぎだ」

「……」

 くしゃくしゃと頭を撫でられ、まるで飼い主に愛でられる子猫の心境になり、嬉しさと恥ずかしさでまた顔が赤くなる。
 やり場がなく、口を閉ざして少し視線を逸らし、彼にされるがまま受け入れるしかない。
 だがそれは、堪らなく幸せだった。
 年上で、自分よりずっと経験を持つ彼の優しさや温もりに身を委ねる。
 意識してしまえば、体の芯に火が点いたようになる。
 とくん、とくん、鼓動と共に音を立てて脈打つ疼きが、下半身から。
 想えばその気持ちには、もっと前から気付いてはいた、ただ、ティアナが強がり、虚勢の中に隠して見てみぬふりをしていたに過ぎない。
 しかし、今この時、もうその気持ちを偽り続けるのは無理だった。
 
「ヴァイスさん……あの」

「どうした」

「私……私は……」

 言葉を選ぼうとして、上手く舌が回らなかった。

749ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:57:28 ID:l9TCrgpw
 執務官の仕事として犯人を尋問し、また裁判所で証言を述べる時には、どんな相手を前にも怯んだ事のないティアナだが、いざ切ない想いを胸にするとなるとそうもいかない。
 しばし考えた末、彼女は最も短絡的で直情的な行為で心を伝える事にした。
 
「――ッ」

 体ごとぶつかるように寄り添って、ぐっと顔を上げ――唇を重ねた。
 目を瞑っていたし、そもそもキスをするなんて初めての事だった、歯がかすかに当たるようなぎこちなさで、だからこそ、無垢で穢れない乙女の気持ちをありのままにぶつけられる。
 ヴァイスは突然の事にびくりを体を戦慄かせ、目を見開いて凝然とした。
 さしもの彼も、これには平静を保っていられなかった。
 ティアナがそっと体を離し、潤んだ瞳でじっと見つめる。
 そのあまりに切なそうで愛らしい顔に、さらにヴァイスの胸はざわめく。

「ちょ、ティアナ、お、お前」

 どうする、何を言う、今度はヴァイスが言葉に迷う番だ。
 逆に少女といえば、もう覚悟を決めたのか、豊かな胸の前で手を固く握りしめて、思いのままに口走る。
  
「ヴァイスさん、私……す、好きです! あなたの事……好き、だいすき! お、お願いだから……私の事、受け入れてください!」

「まま、待て。いきなりそんな」

「ダメですか? 嫌ですか? わ、私じゃ……物足りませんか?」

 まるで捨て猫みたいに寂しそうな、甘えた声で問い、涙目で視線を投げかけるティアナ。
 それは正直に言って男からすればほとんど凶器のようなものだった。
 体までご丁寧に押し付けてきて、たっぷり肉を乗せた二つの膨らみをぐいぐいくっつてくる。
 当然ながらヴァイスはその感触に後ろへ下がろうとするが、ベッドの支柱に阻まれてしまう。
 するとティアナは、興奮状態にあるくせに、彼の意識が自分の胸に行った事に気づく。
 嬉しさが溢れた。
 彼が、自分を意識している、自分の体を、自分の中の女を。
 気付けば、胸元のボタンを外していた。

「あの……どう、ですか? 私の体って……魅力ないですか?」

 ほんのり頬を染めたまま、甘く、誘うような声でぷつんと胸元を肌蹴る。
 制服の上着とブラウスの間から溢れる、豊かで深い谷間。
 大胆にボタンを次々外して行けば、白い柔肌と扇情的な黒いブラジャーとが目に焼き付く。
 ヴァイスの視線はもうその魔力から逃れられない。
 それでもまだ残っている理性が、口から溢れる。

「おい、ティアナ。止めろって。俺なんか、ダメだろ。お前ならもっと良いヤツがいる。俺なんかより」

 彼の言葉は最後まで続かない。
 ぐいと体をさらに突き出したティアナが否定した。

「違います。あなたじゃなきゃ、嫌……あなた以外の人なんて嫌です」

 静かだが、その口調は確固たるものであり、絶対に譲らないという意思に満ちていた。
 つまり、ティアナはもう決めてしまったわけだ。
 ヴァイスを愛し、恋し、彼を求めて、自分の全てを捧げると。
 ならば説得や熟慮などもう意味を成さない。
 必要なのは、ヴァイスの決断だ。
 彼は少女の想いに対し、どう応えるか、何を選ぶか。
 諦めるように、彼は首を横に振った。

「ったく……バカが。後悔しても、知らねえからな」

 呆れたような口調でそう告げて、ヴァイスは手を伸ばした。
 さらりと流れる長い髪を一撫でするや、細い首を抱き寄せて、再び自分の方へと。

750ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:58:03 ID:l9TCrgpw
 今度は胸板で受け止めない、顔と顔とを近づけた。
 
「ん……」

 触れ合う唇、二度目のキス。
 力強く抱きしめながら、ヴァイスは言葉でなく行動で少女に返答を告げた。
 豊かな胸の弾力を体で受け止めながら、より一層力を込めて細い肢体を掻き抱く。
 
「ん……んぅ……ちゅ、ぷ……は、んぅぅ……」

 ティアナの甘い吐息が溢れる。
 口の中にねじ込まれる舌と愛撫が、彼女を見知らぬ場所までゆっくり案内し始める。
 伊達に男としてティアナより長く生きていない、そのキスは勝手知ったるものだった。
 舌と舌を絡められる快感にティアナの背筋がぶるりと震え上がって、目尻に涙の雫が生まれた。
 
「は……あんッ」

 いつの間にか、力の抜けた体がベッドのシーツの上に押し倒されていた。
 ぱっと乱れ、千々と広がるオレンジの長い髪。
 着崩れた黒い制服に包まれた豊満な体が、なんとも色気を匂い立たせて。
 自分もまた服を乱雑に脱ぎながら、ヴァイスは最後の確認をとる。

「じゃあ、抱くぞ」

 乙女はその言葉に、こくりと頷き涙で応えた。
 それは喜悦の雫だった。

「……はい」

 後はもう、止まらない、止まれない。
 ヴァイスは素早くティアナの胸元を左右に割った。
 黒い制服と白いブラウスの下で篭められていた少女の肌の香りが広がる。
 堪らない良い香りだった。
 たぷ、と揺れる乳房、きっと機動六課時代よりずっと大きい。
 黒い下着はその色香をさらにそそり立たている。
 ウエストから絞るように肌を滑らせ、ヴァイスは大きな胸を掬うように揉んだ。

「あ、はぁッ!」

 声も体も弾ませて反応するティアナ、若く瑞々しい体が震える。
 感度は良いらしい、ヴァイスはたっぷり下着の上から揉みながら、手際よくホックを探して解除。
 すると、はらりとブラは外れて、胸が全てを晒す。
 綺麗なピンク色の乳首と乳輪が露わになる。
 ヴァイスは慌てず迷わず、小さな肉の豆を指で摘むと……抓った。
 
「ひゃんッ」

 とびきり甘い声を上げて鳴く。
 やはりここは敏感らしい、なので、容赦はしない。
 くりくりと弄り回して遊ぶ、その度に良い声でティアナは反応した。
 大きさと硬さを増した乳首の感触が面白く、ついつい熱中して触ってしまう。
 ベッドの上で身を捩る反応を観察すると共に、ヴァイスは今度はするすると下半身に手を伸ばす。
 彼の責めは的確であり無駄がなく、容赦もなかった。
 ぴっちりラインを描くタイトスカートの上から、まずはそのラインを愉しむように脚と尻を撫でる。
 それからホックを外す作業に移った。
 精密狙撃ライフルの極めて過敏なトリガーを絞る指先は、制服のホックもファスナーも造作なく暴き立てて解除した。
 チー、と微かな音で降ろされたファスナー、緩められたスカートを手早く足元まで下ろす。
 くびれた細い腰、肌は白く、それが黒いパンティストッキングとコントラストを描く。
 ストッキングの下には縁に白ラインの入った下着を履いているらしく、うっすら透けるのがなんとも色っぽい。

751ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:58:34 ID:l9TCrgpw
 これから抱くのだから、できればより艶やかな方が良い、男として抗いがたい欲求に流されるまま、ヴァイスはストッキングを容赦なく破った。
 股の部分を大きく引き裂かれ、つんと女の香りが漂う。
 既に、先の愛撫で十分感じていると見えて、太ももに伝うほど蜜が溢れていた。
 黒いストッキングが破れて内ももを晒すのもエロティックだが、履いているパンツ、ブラと色を合わせた黒い瀟洒なデザインのそれも男心をくすぐる。
 彼の芯もすっかり熱を帯び始めていた。
 だが、焦らず、まずは慣らさなければ。
 下着をずらし、入り口をのぞく。
 経験は浅いと見えて、微かにだけ開いた花弁から、とろとろと透明の愛液が染みだしている。
 ぷっくりと充血した陰核が、茂みの中から顔を見せていた。
 ちろりと指先を一舐めし、ヴァイスはたっぷり蜜で濡れた入り口に這わせていく。
 外側の縁に触れて行くと手の表面に愛液が滴り、さらにその水分をもう一度塗りこむように撫で上げ、陰核を軽く擦る。
 
「ぁああ……はぁ!!」

 最も敏感な性感帯を触れられて、ティアナは体をベッドの上で仰け反らせて喘ぐ。
 甘い声によって興奮を煽られ、劣情に火をくべられたヴァイスの責めは加速した。
 クリトリスの皮を剥いて、守るもののなくなった豆を直接刺激し始めた。
 今まで以上に乱暴で大胆な愛撫に、ティアナの腰が浮くほど跳ねる。
 
「〜ぃッッ!」

 声はひきつった苦しげなものだった。
 だが、その奥には確かに喜悦に蕩ける部分がある。
 ヴァイスはころころとクリトリスを転がしながら、指で浅く膣口も弄りだした。
 それまで男に抱かれた経験など皆無の乙女には、酷烈なほどの快楽だった。
 まだ身に纏わりついていたブラウスや制服のジャケット、ストッキングをさらに汗で湿らせて、熱を帯びていく少女の体。
 ぐちゅぐちゅと秘部を責め立てるヴァイスの指に従うように、何度も震えたその体は、ついに、一際大きく戦慄いた。

「あはぁああ!!」

 びくんと背筋を伸ばし、ベッドの上で撓る体。
 絶頂の余韻に染まり、恍惚と蕩ける表情。
 まだ快楽が名残惜しいとばかりに小刻みに痙攣する柔肌。
 指を離し、たっぷりと付着した愛液を舐め取りながら、ヴァイスの顔はどこか狩猟者のように笑う。
 
「まったく、こんなに濡らして。随分感じてるじゃねえか、もしかして結構経験あんのか?」

「ち、ちが……私……したことなんて、ありません」

「へぇ、処女なのか?」

「……」

 快感で責め続けられ、涙でしっとりと潤んだ瞳を恥ずかしそうに逸らし、こくんと黙って頷くティアナ。
 これだけ愛らしく、可憐で、堪らぬほどの肉付きの体をしていながら、まだ誰の手も付けられていないとは。
 いよいよヴァイスの中で燃え上がるものも、その温度を灼熱に変えていた。
 とっとと自分の服を残らず剥ぎ取り、いきり立つものを取り出す。
 硬く大きく、浅黒い肉竿、狙いはぴたりと桃色の秘裂に向けられていた。
 瑞々しい弾力の太ももを掴み、左右にぐいと開かせると、彼はその間に体を割りこませて、押し付けた。
 
「……ぁ」

 粘膜に触れる粘膜、すっかり熱を帯びて濡れる秘所より、なお熱く感じるほどに。

752ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:59:10 ID:l9TCrgpw
 期待と不安に鼓動が早まり、ティアナは息を呑む。
 これから、自分がどうされるのか、どうなるのか、それを十全に理解していたからだ。
 そんな少女の心中を察してか、ヴァイスはふと問いかけた。

「入れるぞ?」

「……はい」

 声は小さかったが、返答は速やかだった。
 ぎゅっとシーツを握りしめ、脚を腰に絡めてくるティアナ。
 少女に迎え入れられるように、ヴァイスはそのまま体を沈めていく。
 一回達するくらい弄っただけあって入り口は僅かにほぐれていた、だがさすがに初めてなので、きつい。
 にち、にち、と狭い肉の穴をより硬い肉で貫き、押し広げる。
 
「あ……くぅ……」

 涙目のティアナは苦しそうに切ない喘ぎ声を零す。
 そんな表情さえ悩ましい色っぽさがあった。
 ヴァイスは決心し、一気に腰を下ろす。
 奥まで貫かれ、衝撃と熱を打ち込まれるティアナは体を振るわせる。

「はぁ……ぁッ……はぁあ!」

 ベッドシーツの上に髪を振り乱し、喉の奥から甘い爛れた声を振り絞って、少女は喘いだ。
 予想していたより、ティアナの反応に苦痛はあまり滲んでいなかった。
 六課在籍時、またそれ以前から鍛え続けただけに、処女膜もとうに千切れていたのかもしれないし、痛みへの耐性が強かったのかもしれない。
 どちらにせよ、それを認識したヴァイスは一層力強く動く事ができる。
 細い腰を掴み、彼はたっぷり長いストロークをつけて奥まで突き上げた。
 粘膜の擦れ合い、愛液が飛沫を散らすいやらしい水音。
 ぬめるきつい肉壷の感触は素晴らしく、陰茎に絡みつくヒダの心地に陶然と意識が霞む。
 貫く側も、貫かれる側も、共に快楽に染まって。
 ベッドのスプリングの軋みの合間に、シーツの絹擦れ、肉と肉のぶつかる音、ティアナの嬌声、汗と肌の匂い、熱気。
 荒い息遣いがそれら全てを混ぜ返す。
 
「あんッ! ひゃぁあ! す、ごい……あぁああ! ヴァイス、さん……ヴァイスさん! きもちいい、すごい……あぁぁ!!」

 唾液まで垂らしたいやらしい表情で甘く鳴きながら、ティアナが背中に手を回し、抱きついて求めてくる。
 突かれるたびにたぷたぷと揺れる巨乳が押し付けられ、なんとも肌に心地良い。
 肉棒を締め上げる膣の感触も最高だった。
 腰を振るにも力が入るというものだ。
 額に汗を浮かせながら、ヴァイスは幾度も幾度も挿入を繰り返し、極上の肢体の味を噛みしめる。
 もちろん、ティアナの嬌声も痴態もその都度に愛らしさといやらしさを増していく。
 だが何時までもその饗宴は続かない。
 塗り重ねられる快感を前に、とうとう込み上げる絶頂の限界が近づいていた。

「ティアナ、そろそろ……」

 言葉と共に、彼はさらに動きを早めて抉り込む。
 奥へ、奥へ、自分自身を打ち込んで、貫くように。
 震えながらもティアナは懸命にすらりと伸びる脚を腰に絡みつかせ、彼の全てを受け入れる。
 そしていよいよ――放たれた。
 まるで予測できないタイミングで、体の奥にぶち撒けられる何か。
 粘り気があり、粘膜に負けじと熱く、大量に。

「あぁッ……はぁあ……んッ……でてる……すごい、いっぱい……ふぁぁんッ」

 陶酔に浸りきった声で、ティアナはその感覚に溺れた。
 どぷどぷと注がれては溢れ、尻まで伝って垂れる粘液、ヴァイスの放った白濁、子種。
 過剰なほどの快感と体力の消耗、だがそれは、今まで自分を蝕んできた重責や苦悩から全て解放されるような心地だった。
 
「はぁ……ぁ」

 どさりと、ベッドの上に体を弛緩させ、投げ出す。

753ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 22:59:52 ID:l9TCrgpw
 荒く乱れた息遣いの中で疲労感に満ちていたが、同時に堪らなく幸せだった。
 大好きな人を求め、求められ、こうしてぬくもりを貪る、その悦び。
 自然と目尻から涙が一筋流れていた。
 
「大丈夫か」

 そんな自分を案じるように、濡れて張り付いた前髪を払い、覗きこむヴァイスの顔。
 ティアナは黙って、こくりと頷いた。
 そうか、と彼は理解し、ふっと笑う。
 そして顔を近づけて、唇にキスをした。
 短く甘く、優しいキスだった。
 
「ヴァイスさん……」

 離れる彼の顔を、切なそうに、愛おしそうに、見上げる。
 厚い胸板にまた頬を寄せて抱きついて、ティアナは万感の想いを込めて囁いた。

「すき……だいすき」

 そうして、肌と肌、心と心の温かさを共有する。
 その日ティアナは、朝までずっとそうしていた。


終幕

754ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/18(月) 23:02:17 ID:l9TCrgpw
投下終了

たまにはヴァイティアも良いな

755名無しさん@魔法少女:2013/11/18(月) 23:06:51 ID:xuxpfr46
>>734
続きはよ!

>>754
ひゃあ!久しぶりのヴァイティアだ!!

756名無しさん@魔法少女:2013/11/19(火) 23:27:46 ID:W93sYz5Y
執務官の制服着たティアナはやたらエロいよね
それにしても執務官になってからおっぱいが一気に大きくなったり大人っぽい下着を着けるようになったりと
色気が大幅に増したのはやっぱフェイトそんの影響なのかねぇ

757名無しさん@魔法少女:2013/11/20(水) 00:33:43 ID:L/M0EKlw
悪い先輩と真面目な後輩の組み合わせはやはり( ・∀・) イイネ!

758ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:19:32 ID:fb5bRfhI
投下します

ヴァイシグのエロ

759ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:20:28 ID:fb5bRfhI
ヴァイ/シグ/おしゃれ


「あれ」

 ぽつりと、はやては声を零す。
 彼女の視線の先には、今まさに玄関で靴を履き、出かけようとするシグナムの姿があった。
 果たしてはやてに怪訝な顔をさせたのは何だったのか。
 ともあれ、彼女は声を上げて呼び止めた。

「ちょ、シグナム?」

「はい」

 くるりと振り返り、視線を向ける烈火の将。
 こちらを向いたその立ち姿を前に、はやてはいよいよくらりときた。
 
「なあ、シグナムこれからどこ行くん? 近所?」

「え? いえ、今日はその……ヴァイスと外に、買い物など」

「それ……まじなんか」

「はあ、そうですが。何か問題でも」

「問題もなにも……」

 はやてが何故曇った顔をしているか分からず首を傾げるシグナム、そんな仕草に、さらにはやては暗澹たる顔をする。
 ヴァイスと出かける、昔からの部下でありそれなりの二枚目である彼と、最近ともにシグナムが懇意にしているのははやてもうすうす知っていた。
 つまりは逢瀬である。
 だがしかし、そんな場に行く将の姿は、おおよそ年頃のはやての価値観からしてありえないものだった。

「シグナム、その服どこで買ったん?」

「ユーカドーですね」

「……ッ」

 はやて絶句。
 
(なんやて……ユニシロやイマムラでさえなく……ユーカドー!? おばちゃん? 中学生!?)

 改めてはやては上から下からシグナムの服を見た。
 冴えないネズミ色のパーカー、だぶっとしたサイズでせっかくのプロポーションを微塵も生かしていない。
 シャツの袖、色気のないショートパンツ、色はおばちゃんが着てそうな感じの紫。
 変なデザインのショートブーツの履き口まで紫の意匠なあたり、魔力光のパーソナルカラーで気に入ってるのだろうか。
 やはり全体的なイメージとしておばちゃんか中学生の格好を思わせる。
 断じてこれから男と会いに行く妙齢の美女のする格好ではなかった。
 
「な、なあ……なんでユーカドーで買ったん?」

「え? 家の近所ですし」

「……」

 無言で額を抑えるはやて、ずきずきと頭痛がしてきた。
 これが古代ベルカ式の人間とのギャップなのか、それともシグナムが不精なだけなのか。
 ともあれ、どちらにせよ看過するわけにはいかなかった。

「シグナム、ちょい待ち。うん、ストップや」

「何か問題でも」

「問題おおありや! ちょっとそこで待っとって!」

 とうとう大声を張り上げたはやては、ぐるりと踵を返して階段を駆け上がる。
 どたどたと廊下を突っ走る音、ドアをバッターンと開ける音、そして「シャマルー、この前買ったは良いけど着るの恥ずかしくて押入れの肥やしになっとるエロ服あったやろ、あれ貸して」という声、「ちょ! い、いきなりなに!? っていうかはやてちゃんなんでそんな事知ってるの!?」という声「ああもう、ええからはよ貸して!」という声が響いた。
 シグナムはただぽかんと棒立ちになっていた。
 十数分後、自分が服を剥かれて無理矢理着替えさせられる運命にあるとは、まだ知らない。



「んー」

 特に意味のない呟きと共に、ヴァイスは腕時計を見下ろす。
 針が示す時刻は、とっくに待ち合わせ時間を過ぎていた。
 これは珍しい事だった。

760ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:21:06 ID:fb5bRfhI
 大抵の場合、シグナムはまず待ち合わせに遅れる事はない、予定よりかなり早く来る方だ。
 それが今日に限ってどういうわけか、遅れている。
 緊急出動でもあったのかと思うが、それなら一報をくれてもおかしくない。
 こちらから連絡するのも気が引けて、結局ヴァイスは腕時計とにらめっこをしながら待つばかり。
 だが、その無為な時間は唐突に終わりを告げる。

「お、おい……」

 消え入りそうな、聞き慣れた声が背後から呼びかける。
 振り向くと、彼女はそこに居た。
 見慣れた顔、見慣れた美貌、烈火の将シグナム。
 
「すまん……その、少し着替えに手間取って、な……」

「――ッ」

 だがその姿はあまりにいつもと違った、違いすぎた。
 ヴァイスは呆然となって硬直した。
 そんな彼の視線を前に、シグナムは頬を赤くして顔を逸らす。

「あ、あまり……見るな」

 羞恥心に満ちた声音が、古強者のベルカ騎士に似合わぬ、可憐なほどにか細く囁いた。
 しかし、そう言われたところで、ヴァイスは無遠慮な視線を向けざるをえなかった。
 それほどに、今のシグナムの格好は艶っぽい。
 いつもはポニーテールに結っている髪を下ろし、普段はあまり飾らない素顔には薄くメイクが施されている。
 淡いルージュの色だけでもほんのり色香を漂わせる。
 だがそれ以上に、着ている服の破壊力は凄まじかった。
 今彼女が纏っているのは、ホルターネックタイプのシャツ。
 ホルターネックとはつまり、首に掛ける形で体の前を隠すようにするデザインだ。
 何か他の服を纏うならばまだしも、それだけでは必然的に首も、肩も、背中も露わになる。
 白い、ミルクを溶かしこんだような柔肌があちこちでそのきめ細かいなめらかさを魅せつけて止まない。
 おまけにシグナムが着ているものはスリットが凄まじく深く、深い深い胸の谷間を余さず露出しているのだ。
 脇部分の生地も心許なく、乳房の側面と下面が悩ましい曲線を晒す、もしかすると胸の膨らみは三分の二近い部分を出しているのではないだろうか。
 ちなみにこれはシグナムのサイズがシャマルより大きいから余計にそうなっているらしく、ウエストは合っているがバストは少しきつい、と苦言を漏らしたところ、シャマルは泣いた。
 そして、上に着たホルターネックシャツに負けじとばかりに、下に穿いたスカートも手抜かりはない。
 すらりと伸びた脚線美と豊かなヒップラインを活かす、タイトなミニスカート。
 ソックスの類はなく、眩しいばかりの脚が膝、くるぶしまでの完璧な美しさを引き立たせる。
 靴はそつなくハイヒール、これも普段のシグナムなら装飾美を求めた高い踵を嫌ってまず履かないだろう。
 上から下まで、まるで見違えるようだ。
 普段なら微塵とて服装を気にかけぬ彼女が、もはや別次元の領域で全身でセックスアピールしている。
 周囲を歩く人々の視線をちくちくと肌に感じるのか、腕でぎゅっと体を掻き抱くシグナムだが、そんな事で隠せるほど彼女の体は貧しくなかった。
 豊か過ぎるほどに豊かなのだからしょうがない。
 
「いやぁ、これは」

 そんな彼女をまじまじ見つめながら、ヴァイスは頭を掻いた。
 やはり、男としては、言わねばなるまい。

「姐さん、えっと。すげえ似合ってます。綺麗っすよ」

 好きな女が着飾ってきたのだから、男ならばそこで言わなければならない義務というものがあった。
 率直に世辞を述べられて、一層シグナムの顔が赤く染まる。
 嬉しさと恥ずかしさがないまぜになり、白い柔肌が目に見えて紅潮するのがすぐ分かってしまうのはなんとも愛らしかった。

「あ、ありがとう……」

 などと、消え入りそうな声で言うのもまた、堪らない。
 今すぐこの場で抱きしめてやりたい衝動を抑えて我慢する。

「じゃ、行きましょうか」

「ああ……」

 まだ恥ずかしそうに俯いているシグナムの手を取って、歩き出した。
 触れた指は、細くしなやかで、ほんのりと温かかった。
 


 買い物と言っても、さして何かこれといった目的のある行程ではなかった。
 足りなくなった生活必需品の幾つか、それと買い換えようか悩んでいる家具の品定め、他には用向きのない店を軽く眺めて歩くだけというのもする。
 何を買うかというのはそれほど重要ではなかった、大事なのは、隣に誰が居るかという事だ。
 そういう意味ではその日のシグナムは正に最高だったと言える。

761ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:21:49 ID:fb5bRfhI
 ただ傍に居てくれるだけでも十分ヴァイスは幸せだが、なにせ今日の彼女は、格好が格好である。
 持ち前の美貌と完璧なプロポーションをこれでもかと強調し、魅せつける華やかで色香の漂う装いは、やはり男して見ていて目に良いものだし、侍らせて歩けば道行く人々、とりわけ他の男の羨望の眼差しが痛く、同時に小気味良い。
 いい年をして餓鬼っぽい見栄と言われればそれまでだが、男なんて皆そんなものだ。
 だが、ふとヴァイスは不思議に思うことがある。

(にしても、姐さんはどうして今日はこんな格好で)

 当然の疑問だった。
 シグナムは今日一緒に外を歩く中で、ずっと恥ずかしそうに周囲の視線が自分に向けられるのを気にしている。
 普段はこんな華美な格好などしないのだから、慣れていないのだろう。
 だがその服を選んだのは自分だろうし、少しくらい好奇の眼差しを受ける事は想像に易い。
 はやてが無理に着せて行かせたものだと気づかないヴァイスは、なんとなくその一点が気になって引っかかる。
 そんな彼の思考を、傍らから呼びかける声が中断した。

「なあヴァイス」

「あ、はい。なんすか姐さん」

「少し降ってきていないか?」

「え? ああ、ほんとっすね」

 言われてようやく気付いた。
 指と手を広げて空を仰げば、いつの間にか夕を迎えた赤い空に鈍色の雲が流れ、冷たい雨粒が少しずつ落ちてくる。
 予報では、果たしてどうだったろうか、降水確率は僅かに高めであった気がする。
 日が落ち始めて、冷えた夜気まで風を生む。
 当然の事ながら、いつもより露出の多いシグナムは自分の肩に手で触れて微かに震えた。

「冷えてきたな」

 何気ない囁き。
 ただそう告げた声音だったが、華やかで色気漂う格好をしているだけに、何故か普段とは比べ物にならない魅力を漂わせている。
 彼女がふと魅せる麗しさに魂を抜かれたような顔で魅入られながら、その瞬間、ヴァイスの思考はある考えを巡らせた。

(まさか……まさか、姐さん)

 そうだとも、シグナムほど聡明な女性が、まさか何の意図もなしにこれほど装いを変えるだろうか。
 いや、そんな筈がない。
 もしも、だ――この全てが綿密な計算の上に成り立っていたとしたらどうだ。
 露出度の高く、そしてエロティックなおしゃれをしてデートに来る。
 当然自分はドキドキするし興奮する。
 そして折しも雨が振り、気温が下がる、薄着のシグナムは寒がる――その結果、極めて自然に【言い訳】が成立するではないか。
 
(姐さん……まさか……まさかっすか!?)

 脳内に生まれ出たその仮定に戦慄すると同時に、ヴァイスは思わずガッツポーズしたくなるほど嬉しさが込み上げてきた。
 そうとも、男ならば嬉しいに決まっているではないか。
 体の芯にふつふつと生まれる熱と衝動を抑えながら、ヴァイスはよしと頷いた。

「ね、姐さん……」

「なんだ?」

 きょとん、とシグナムが首を傾げる。
 結構演技派なんだな、という間違った感想を抱きながら、ヴァイスは努めて平静を装って告げた。

「寒くなってきましたし、ちょっとどこか寄りましょうよ」

「どこか? まあ、少し寒さを凌げれば確かに嬉しいな」

「ええ、ええ、行きましょう。はいッ」

 逸る期待に必要以上に語尾を強めながら、ヴァイスは何度も頷いてシグナムの手を取った。

762ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:22:45 ID:fb5bRfhI
 彼の想像は誤りであり、シグナムの装いは彼女の意思ではなかったのだが、それを正す人間なぞ誰もいない。
 


 やや薄暗い部屋だった。
 照明はもっと明るくなるよう設定できるのだが、施設の運営指針上、最初からある程度落とされて点灯するようになっている。
 部屋の狭さに比してベッドは大きく、ただ宿泊するだけのホテルよりも頻繁に取り替えられるシーツは白く清潔だ。
 ベッドから見える位置に、バスルームを透かす曇りガラスが在るのが、実に雰囲気を出していた。
 つまりそこは、

「な……なんだ、ここは……」

「え? いや、ラブホっすけど」

 であった。
 まさか、まさかと、部屋に来るまで信じられなかった、というより信じたくなかったシグナムが、いよいよ顔を真赤に染め上げた。

「な、なぜこうなった!?」

 まさしく彼女の心中はその一語に尽きる。
 今日はただちょっと、二人で外を練り歩いて羽根を伸ばすくらいの気持ちだったのに。
 いつの間にかいかがしいホテルでいかがしい行為に及ぶ寸前だった。
 いや、決して嫌ではないというか、むしろ彼と触れ合う心地は好ましいと思っているのだが、如何せん今日は心の準備というものがなかった。
 そんな彼女を前に、ヴァイスはとっくに準備も覚悟も完了しており、とっとと服を脱ぎだしていた。

「まあまあ、姐さんもまんざらじゃない、っつうか、むしろ誘ってたんじゃないっすか」

「さ、さそう!? ちょっと待て、私はそんな……」

「まあまあまあ」

「や、まて……あ、ま、まだ心の準備が……おいッ……んぅぅ!?」

 顔を真赤にして体を掻き抱き、恥じらっていたシグナムだが、ヴァイスの手は強引に彼女を引き寄せた。
 言葉は唇で塞がれ、さらに差し込まれた舌で意識も乱された。
 キス、それも、ただ繋がるだけではない、深く、熱いものだった。
 やおら唇を割り、絡みついてくる舌の感触に、シグナムは甘い声を漏らして震える。

「はぁ……んッ……ふぅんッッ」

 最初こそ行為に抵抗があったシグナムだが、ひとたび唇を奪われれば、従順になってしまう。
 強引にベッドに押し倒せば、もう四肢に力はさして入らなかった。
 ふわりと白いシーツの上に桜色の髪が散り、白いしなやかな手足が組み伏せられた。
 激しくキスをして唾液を混じらせるごとにその肢体がくねり、水音と悩ましい吐息が溢れて。
 舌で口の中をたっぷり味わってから、ヴァイスはようやく口を離す。

「ぁ……」

 見下ろす彼女の顔、とろんと目尻を下げて、頬を淡く染めた、自分を見上げる愛らしい表情。
 普段は凛然とした騎士であり、古強者のベルカ騎士の彼女だが、床の上ではどこまでも乙女だった。
 
「ほんと、姐さん可愛いっすね」

「ば、ばかもの……」

 かぁ、と耳まで真っ赤に染めて、蚊の泣くような声を零す。
 ヴァイスはその紅潮した耳に誘われるように、ちろ、と舐めた。
 敏感な場所を突然愛撫されて、シグナムの全身が戦慄く。
 
「ひゃ! ちょ……くすぐった……はんッ」

 可愛らしい悲鳴で聴覚を、ベッドの上に広がるストレートに下ろされた髪の香りで嗅覚を、ヴァイスはそれぞれに愉しむ。
 それだけでは当然飽き足りず、手は獲物を求めるように這い、シグナムの細い腰から回って背中に触れる。
 そこでやはり、今日のこの大胆な服が効果を発揮した。

763ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:23:57 ID:fb5bRfhI
 脇腹から谷間、背中まで露出しているホルターネックシャツ、背後に手を回せば当然ながら剥き出しの背中に触れられる。
 しなやかで引き締まった腰、無駄な贅肉がなく、すべすべとした肌の感触が心地良い。
 背骨の突起を緩く撫で、肩甲骨のラインまでなぞる。
 普段あまり触れられない場所なだけに、敏感なのかシグナムは一層感じていた。
 しかし背面ばかりではやはり寂しい、彼の手は慣れたものを求めるようにするりと脇腹をめぐり、前面へと移る。
 今度は体の前を隠す布の内側に入り込んだ。
 脇腹から下乳の空間へと。
 敢えて性急に服は脱がさず、露出度の高い服の間からこぼれ出ている肌だけを、ねっとりと舐め回すようにまさぐるのだ。
 
「ふぁあッ……んッ……ヴァイス、お前……今日は、なんだかねちっこいぞ……ふぅッ」

 少し睨みつけるように目を細めて訴えかけるシグナム。
 ヴァイスはほとんど無視して愛撫を続けた。
 案の定、服の露出度を活かすためにシグナムはブラをしていない。
 豊かな乳房を下から掬うように持ち上げると、柔軟に形を変える乳肉が手にしっとり吸い付いてきた。
 柔肌の温もりを貪るように、するすると手を上へ伸ばしては、シグナムの爆乳を愛撫する。
 乳房の先まで撫でたところで、ヴァイスはある事に気付いた。
 肉豆を隠すように在る、肌と異なる感触に。
 
「ああ、そっか。下着付けてないから」

 それはニプレスというものだ、下着を付けられない時などに乳頭が浮かないように貼り付ける。
 下着を脱がすのとはまた違う面白み、服の中に突っ込んだ指でそれを剥がす。
 ぺりぺりと軟質素材の薄片を剥ぎ取ると、ベッドサイドに放り投げた。
 そうしてしまえば、ぷっくりと浮いた乳首、乳輪の盛り上がりまで、服の上からわかるほどに。
 魅惑の膨らみを、ヴァイスは指の腹で優しく、服の上から撫でた。
 
「ぁ、ぅ……はぁッ」

 薄布一枚を挟んだもどかしい刺激に、シグナムの声が甘く霞んだ。
 その媚態に今すぐ犯してやりたい欲望が湧き上がるが、敢えてそこは抑えて、ヴァイスは焦らすように責める。
 服の上からグミのような弾力の乳首を転がし、他の指では乳房全体も揉む。
 ついでに口も寂しそうにしていたのでキスで塞いでやる。

「んぅ……んちゅ……は、ふぁ……」

 舌を再びねじ込むと、蕩けきった表情のシグナムは自分から舌同士を絡めてきた。
 よほど胸を弄られるのが感じるのか、もじもじと動く太ももの内側には、透明な蜜が幾筋も垂れていた。
 いつしか乳房をまさぐっていた手の片方が、柔肉を離れて、下へ下へと向かう。
 タイトミニのスカート、そのぴっちりとした生地を撫でながら、瑞々しい太ももに触れる。
 きめ細かい柔肌は水気を帯び、一層そのなめらかさを引き立てていた。
 張りの在る脚の感触で指を馴染ませ、今度は上へと滑らせて、行き着く先は二本の脚の間。
 股ぐらに触れる。
 そこはすでに大洪水の有り様だった。
 下着の用をなさなくなった薄い布切れが、その下に秘した肉の柔らかさを存分に伝えてくる。
 指をさらに沈める。
 ぐちゃり、と淫猥な水音を立てて、割れ目に沈み込む感触。
 その刺激に、シグナムの全身がぶるりと震え上がった。

「あッ……はぁああ……あああ!!」

 硬直し、そしてすぐにぐったりと弛緩する肢体。
 絶頂したのは明白だった。

764ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:24:37 ID:fb5bRfhI
 彼女を抱くようになってある程度知ってはいたが、まさかここまで敏感だとは。
 
「姐さん、もうイッたんすか? ちょっと早すぎんでしょ」

「う、うるさい……言うな」

 真っ赤に染まった顔を手で隠し、恥ずかしそうに言うシグナム。
 しかしそんな事を言われたら、余計に苛めてやりたくなるのが男心というものだ。
 ヴァイスは手をスカートの中から引き抜くと、これみよがしに指の間で糸を引く愛液を見せつけながら、言葉と言うなの牙で彼女の羞恥心にかぶりついた。
 
「ちょっと触っただけなのに、こんなに濡らしてまあ。普段は凛々しいベルカ騎士の姐さんが、ベッドの上じゃ淫乱女だなんて、知ったらみんな驚くでしょうねぇ?」

「バカ! い、言うな……もう……」

 涙目できっと自分を睨みつけるシグナムだが、快楽に蕩けて目尻を下げ、とろんと涙で潤んだ瞳で睨んだところで怖くも何ともない。
 むしろ、一層愛らしく感じるし、彼の中の嗜虐心に火を点けてしまう。
 口角を釣り上げてイヂメる楽しさも露わに、ヴァイスは再び手をスカートの中に突っ込んだ。

「んな事言われても、ほんとの事っすよ。ほら、すげえビショビショだし」

「ひゃぁ! ちょ、やめ……ひぃああ! い、今イッたばかり……はぅう! あぁああ!」

 今度の責めはなお苛烈で、下着をずらしてすぐさま内部に侵入してきた。
 一体今まで幾度されたか分からない愛撫、その手慣れた指先が陰唇を広げ、入り込み、ヒダを掻き分ける。
 絶頂に達したばかりで敏感な体に、さらに快楽を刷り込まれる。
 震える脚で悶え、手がかりを求めてシーツの上を手が泳ぐ。
 喉の奥から溢れる吐息は甘く霞んでいた。
 
「やめ、ろ……んふぅう! だめ……やぁ……また、くる……」

 ぎゅっとシーツを握りながら懇願するシグナムだが、むしろその蕩けきった声で余計にヴァイスは強く指で掻き回す。
 ぷつぷつざらざらとした柔らかい肉のヒダ、膣壁の表面の中に、一点だけみょうなしこりがあった。
 腹の方、天井側にあるちょっとした盛り上がり、そこをヴァイスは逃さずに指で擦った。
 女の性感帯の一つ、Gスポットというものだ。
 もちろん、シグナムの体を何度も抱いて愛してきたヴァイスには勝手知ったる場所である。
 触れれば、とたんに彼女の喘ぎ声はトーンが上がり、体もぎゅっと強く震える。
 上に、下に、何度も擦るうち、とうとう限界は訪れた。

「だめ……こんな……あぁぁ……はぁんッッ!!」

 甲高い嬌声、ベッドの上で撓る柔らかな体。
 挿しこんだ指の間から、ぱっと愛液の飛沫が勢い良く散った。
 潮まで吹いて絶頂したシグナムは、さながら陸揚げされた魚のように喘ぎ、二度に渡る快楽の波濤に翻弄される。
 荒く息をしながら潤んだ瞳を細める様は、なんとも淫らで愛らしい。
 ヴァイスはそんな彼女を前に、そろそろ我慢の限界を迎えつつあった。
 ぐっと両脚を大きく広げさせ、その間に自身を割りこませた。
 既に硬くなっていたそれは、ぴたりと狙いを入り口に添えた。

「はぁ……あ……ぇ?」

 くちゅ、と、濡れた蜜壺に触れる、硬い何か。
 連続した絶頂で息も絶え絶えのシグナムは、すぐにそれが何であり、自分が何をされようとしているか気付けなかった。
 愛らしいほどに無防備な表情に、嗜虐的な笑いを浮かべながら、ヴァイスが囁く。

「それじゃ、お邪魔しますね、っと!」

「〜〜〜ぃッッ!!!」

 ズン、と奥まで来る衝撃、熱さ、硬さ――そして快感。
 あまりの事に、声にならない声がシグナムの喉奥から溢れた。
 二度に渡って重ねられた快楽の上に、さらに苛烈な快楽を上塗りする。
 太く逞しい肉棒に内部から擦られ、押し広げられ、奥の奥まで貫かれて。
 しかも、ヴァイスはなお一層、そこに激しい動きを加えた。
 細くくびれた彼女の腰を掴んで、全身でぶつかるように腰を前後させる。
 子宮口あたりまで小突かれる感覚が、ダイレクトに快感を生んで脊髄を駆け登る。

765ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:25:22 ID:fb5bRfhI
 あまりに過剰な快感を前に、シグナムはひきつった甘い声を出した。

「やぁッ……はぁああ! だ、だめ……やめ……やめろ……イッたばかり、なんだぞ……ふぁあああ! やめ……おかしく、なるぅッ」

 桜色の髪を振り乱し、目尻にたっぷり涙の雫を溜めて泣訴するシグナムだが、その可憐な仕草といい、彼女の体がもたらす快感といい、とてもではないが止めてやるわけにはいかなかった。
 狭い蜜壺の中では、つづら折りのように重なった肉ヒダの一つ一つが絡みつき、迎え入れた彼に纏わり付いて、極上の快楽を与えていく。
 あふれる蜜が飛沫を上げるたび、まくり上げたスカートは濡れて、膣の締め付けも強く緩急を付けて。
 ヴァイスは応えるように掴んだ彼女の腰を、一層強い力で引き寄せ、代わりに腰を前へ上へと叩きつけた。
 子宮口の付近は、開発すれば女の性感帯の中ではクリトリスよりも強い快感を生む。
 そのポルチオ性感まできっちり開発済みのシグナムは、奥まで硬い肉棒で突き回される感覚に、視界が明滅するほど強烈な甘い快楽に責められる。

「はっ、ひぅッ! はぁああ! ぁあああッ! だめ……だめ、だ……また……イク……ま、って……だめぇ……」

 弱々しい甘い声、幾度も幾度も快楽漬けにされた体は上手く言葉を出せず、言葉尻まで蕩けている。
 唇の端からだらしなく唾液まで垂らした顔は、完全に発情した雌さながら。
 突き上げる度に顔は陶酔に溶けて、ホルターネックの服に包まれた乳房が窮屈そうに揺れる。
 ヴァイスはふと誘惑に駆られて、胸を隠すシャツのきわどい布を横にずらした。
 乳房の弾力から、ぷるんっ、とはちきれんばかりの二つの塊がまろび出る。
 すっかり充血して紅潮した白い肌、乳首もぷっくり膨らんで、汗の雫をあちこちに滴らせている。
 ヴァイスが動き、膣の奥まで突き上げるごとに、その魅惑の肉塊は、揺れて、弾んで。
 誘われるように彼の手はその二つの塊を掴んだ。
 ぎゅう、と力を入れると、指の間から溢れる白い弾力に溢れて、それでいて柔らかい乳肉。
 揉みしだき、捏ね回し、ついでに硬くなっていた乳首もこりこりと抓ってみる。
 途端、膣内がぎゅうと締まって、ヴァイス自身を締めあげた。
 そのあまりの快感に、ヴァイスは眉間にシワを寄せた。

「姐さん、乳首弄るとすげえ締まりますね……すげぇ、気持ちいいっすよ」

「や! はぁああ! ち、ちくび、そんな……ふにゃあぁ! つ、つねるな! それ、かんじるぎる……からぁ……」

「そっすか、じゃあ遠慮無く」

「ふぅあああああ!!」

 より強く乳首を抓り、同時に腰も突き上げて奥まで肉棒を挿入する。
 子宮口まで小突かれる感覚、敏感な胸を弄られる感覚、相乗効果で釣り上がる快楽に、シグナムの声はもうこれ以上ないほど甘くなっていく。
 もう限界だった。
 体重を掛けて沈み込む彼の体が、その勢いも動きも、全てを結合した肉と肉で擦れさせる。
 脳髄の奥まで染みこむような快感、神経を焼く快楽の波。
 思考はとうに霞んで用を成さない。
 シグナムに出来る事は、ただシーツを掴み、彼の腰に脚を絡ませて、この快楽という責めを受け入れるだけ。
 目の前まで近づいた絶頂の予感に、白い肌が小刻みに震える。

「ああぁ……もう、だめ、だ……くる、きちゃう! もう……はぁあああああああ!!!」

 その瞬間、視界が真っ白に染め上げられた。
 折れんばかりに仰け反り、痙攣するシグナムの体。
 二本の脚はヴァイスの腰をがっしりとホールドし、強く抱きつく。
 ぶるぶると震える体、痙攣して締め上げる膣肉が相手へも快楽を与える。
 その締め付けと摩擦力を前に、ヴァイスもまた限界を迎える。
 
「くッ、ふぅ……出る」

 呻きにも似た声、その刹那に、どっと溢れるものがシグナムの中へと吐き出された。
 どろどろと粘り気のある白いマグマ、子宮口まで押し付けられた亀頭が、次々と休む事なく垂れ流す。
 熱い、熱い、白濁、彼の精液。
 注がれる度に、もう限界だと思っていた快楽が、なお一層深い甘さを帯びていく。
 それはもう、底なし沼のようだった。

「はぁ……あぁあ……ああぁぁ」

 シグナムに出来た事と言えば、ただそれだけ、蕩けきった表情で、甘い吐息を出して、彼に抱きつく事だけ。
 汗で湿った前髪が顔に張り付き、表情は理性を捨てて媚態を生む。

766ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:26:04 ID:fb5bRfhI
 ぎゅうと彼に抱きついて、胸を押し付けながら、顔を寄せる。

「ヴァイス……ヴァイスぅ……すき……キス、して」

 本能のままに愛を求め、囁いた。
 彼女の甘い懇願に、彼はすぐさま応える。
 そっと首に手を回し、より抱き寄せたかと想えば、唇と唇とを重ねあわせる。
 
「んぅ……」

 か細い吐息を零して塞がる口。
 侵入してきた舌に、シグナムも自分の舌を触れ合わせて、貪る。
 時間を掛けて味わった後、離す時には、二人の間を濃い唾液の橋が繋いでいた。 
 そして、シグナムの中の彼は、まだ硬い。

「姐さん、まだ良いっすか?」

 彼が何を欲しているか、言うまでもない。
 それを十全に理解した上で、シグナムはこくんと小さく頷いた。
 それ以上、意味を有する言葉はいらなかった。
 室内にはその後、ただ女の甘い声が、幾重にも重なって響き渡った。



「あら」

 後日、八神家の邸宅で、シャマルがきょとんと首を傾げながら、訝しむような声を零した。
 庭先に干した洗濯物の中、ある着衣を目にしたシャマルは目を眇める。
 それは、先日外に出かけるシグナムに貸した一着だった。
 なぜか帰宅したシグナムは頑なにすぐ返す事を拒み、洗濯機に放り込んだのを思い出す。
 ホルターネックのシャツ、タイトなミニスカート。
 過激なほど露出度の高い衣装は、今想えば恥ずかしくなるほど凄まじい格好だが。
 むしろシャマルの視線を惹きつけたのは、淡青色のシャツの表面についた汚れ。

「……ぇ」

 じっと、シャツの生地を掴んで、引き寄せて、見つめて、シャマルの口から素っ頓狂な声が出た。
 それはシミだ。
 白いシミ。
 乱雑に洗濯機に突っ込んで洗っただけでは落ちなかった、白いシミ跡。
 それはシャツからスカートから、点々と付いていた。
 一体、なぜそんなシミがついたのか、そのシミはなぜついたのか。
 しばらく考えれば、答えはすぐに出た。

「ま、まさかこれ……ヴァイスくんの」

 瞬間、シャマルの顔は火が点いたみたいに真っ赤になった。
 もちろん、頭の中ではあられもない妄想が次々に駆け抜けて、一層拍車をかけて羞恥心を焦げ付かせる。

「や、やだもう! やだもう!」

 真っ赤になった顔を手で隠し、いやんいやん、と身をよじるシャマル。
 きゃー、と言いながら、彼女は二枚の着衣をひっつかみ、今度こそ痴情の跡を消すために念入りに洗濯したのだった。
 さらに後日、シャマルはその服を、もう着る気がない、と言ってシグナムに譲っている。


 余談であるが、しばらくの間シャマルがヴァイスを見る目が幾分か変わったという事はここに記しておく。


終幕

767ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/23(土) 18:27:31 ID:fb5bRfhI
投下終了

ヴァイティアのあとにこれ書くとなんか浮気してるみたいでドキドキするね!!

768名無しさん@魔法少女:2013/11/23(土) 19:34:03 ID:tcl564GI
GJGJ、安定のヴァイシグでした

>浮気
次はヤンデレたティアナがドロボウ猫なシグナムを攻めるんだなわかります

769名無しさん@魔法少女:2013/11/26(火) 02:40:05 ID:.HYi5Zno
いや、ヴァイシャマか。

770アルカディア ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 04:42:38 ID:hxmRaDHI
久しぶりに投下いきます。
久しぶりのエリキャロです。

771EVE ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 04:43:43 ID:hxmRaDHI
 2周と4分の3。
 それが、この日のトラック10周ランニングで、キャロのとった遅れだった。
 一位はぶっちぎりでスバル。二位のエリオに約半周の差をつけてのゴールだった。
 負けず嫌いの血が騷いだのか、ティアナは終盤エリオとの差を後僅か十数メートルという所まで縮めたが、惜しくも届かず。
 そのティアナから、2周と4分の3の差をつけられた、ぶっちぎりでぶっちぎりの最下位がキャロであった。
 肩を前に出したへろへろとした足取りでゴールラインをくぐり、へう〜と悲鳴とも嘆息ともつかない声を漏らしてグラウンドに転がり、エリオが差し出したスポーツドリンクのボトルのストローを口に含み、乳飲み児のように

ちうちうと吸うこと数分。
 キャロが漸くまともな思考力を取り戻した時には、エリオの膝枕の上に頭を転がしている己に気付き、慌てて撥ね起きた。
 ぺとり、と額を濡らしていたタオルが砂地に落ちる。

 全ては、『今日はタイム計ろっか♪』という、邪智暴虐の高町教官の一言から始まった。
 絶対一位を獲ってやる、とスバルは鼻息荒く、仕方ないから付き合ってやるか、とでも言いたげなティアナも、易々と勝ちを呉れるつもりは更々無い様子。
 六課のフォワード陣の間で、いざ真剣勝負と言わんばかりの緊張した空気が流れ、ここに、トラックランニングガチンコ勝負が開催される運びとなったのだ。
 
 結果は前述の通りである。
 元来激しい運動は不得手なキャロだったが、連日のフィジカルトレーニングによって、

『少しはわたしもマシになってきたかな』
 
 という自信をつけ始めていた矢先の悲劇だった。
 なのはは、キャロの胸中など先刻承知の上で、ゆっくり頭を撫でて、

「大切なのは、自分の限界を知っておくことだからね。
 わたし達は、魔導師である前に、まず人間として、生き物として強くなきゃいけない。
 知ってる? 人間を他の動物と比べてみた場合、走る最高速度はあまり速い方じゃあないかもしれないけど、
 汗をかく為の汗腺が発達しているお陰で、長距離を同じペースで走るのは凄く得意なの。
 生き物としての長所は、しっかり伸ばしておかないとね。
 今回で、みんなそれぞれの限界が分かったと思う。それを、ちょっとずつ伸ばしていこうね」

 などと、基礎体力の必要性を噛み砕いた言葉で説いていった。
 お説御尤も。走ることは、全ての運動の基礎に先立つ。
 走れもしない奴は何の使いものにもならん、と陸士部隊でも新兵は飽き果てるまで走らされるのが慣習だ。
 キャロもそれは重々承知していたし、何よりランニングで自分独りがお荷物になっている、というコンプレックスがキャロの闘志に火を燈した。
 秘密の特訓の始まりである。

772EVE ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 04:45:40 ID:hxmRaDHI
   ◆


「ねえ、これはわたしの特訓だから、別にエリオ君は付き合ってくれなくてもいいんだよ?」

 自分の数歩前を走る背中に、キャロは何度目になるかも分からない言葉を投げた。
 秘密と特訓と銘打ってみたものの、キャロが夜半に独りでランニングの特訓をしているのは半ば周知の事実と化してした。
 体を壊すような猛特訓を行っているわけでもない、微笑ましい向上心の顕れの背伸びとして、六課の隊長陣からは優しく見守られていたのだが、知らぬはキャロばかりである。
 ややオーバーワーク気味の日には、こっそりシャマルがキャロの寝室に忍び込んでヒーリングをかけていく、というサービスまでついているのだが、キャロはこれが誰も知らない秘密の特訓だと信じて疑わない。
 そんな秘密の特訓に、いつしかエリオが加わるようになって、数日が経った。
 
「いいんだよ。僕も走るの好きだし――何より、二人で一緒に走った方が楽しいよ」

 呑気に答えて走り続ける少年の背中を、キャロはじっと見つめる。
 まだ小さな少年の背中。でも――自分の背中より、幾分広い。
 規則正しいリズムを刻み続ける足音は、自分の足音よりも随分と力強くて軽快だ。
 エリオが秘密の特訓に加わるようになって、キャロは自分が随分と楽になったことを感じていた。
 単に、二人だからモチベーションが維持できる、というだけの話ではない。
 エリオは、常にキャロを導いてくれていた。
 走る位置は、きっちりと測ったように数歩前を保ち続け、キャロを引き離さぬように、あるいは、ペースが緩んでしまわないように細心の注意を払ってくれていることが、キャロにはありありと実感できた。
 エリオは、ただ無言でキャロの前を走るのみである。だがしかし、いつもしっかりキャロを『見て』くれていたのだ。
 文字通り、背中に目でもついているかのような観察力で、エリオはいつもキャロを見ていた。
 キャロが疲労で足取りを乱した時には、靴音を高らかに地を踏みしめ、無言で鼓舞してくれた。
 それが嬉しくて、キャロはエリオの背中に追いつかんと足を速めるが、エリオはそれに合わせて己も足を速め、追いつかせてはくれないのだった。
 己の前を走る少年の背中。
 ふと、走っている最中にその背中が日に日に大きくなっていくような錯覚を感じてしまうことさえあった。

  
 キャロの秘密の特訓は、ランニングのみに及ばず、フィジカルトレーニング全般に及んだ。
 小一時間という短い時間の中で、キャロはバービーやスクワットなども組み込んだサーキットトレーニングを行ったが、持久力に難があるのは相変わらずで、すぐにバテてしまうのが常だった。
 キャロのサーキットトレーニングのメニューを組んだのも、またエリオだった。
 エリオはこのトレーニングにも律儀に付き合っていたが、元よりキャロに合わせた低負荷のメニューである。
 エリオに取っては明らかに物足りないものであろうことは、キャロにも容易に想像がついていた。

「ねえ、エリオ君。――エリオ君は、普段独りでトレーニングをする時は、どんな風にしてるの?」

 ある日、休憩中にふとエリオに尋ねてみた。

「う〜ん、僕もあまりキャロと似たようなことかな……?」

 そう答えて、エリオは涼しい顔で片手懸垂をしてみた見せた。
 分かりきったことではある。しかし、キャロは自分とエリオの身体能力の差を見せ付けられて、改めて暗澹たる思いに沈むのだった。

「それから、コレかな?」

 エリオは腕を振り、僅かな魔力の燐光と共に、その手にスピーアフォルムのストラーダを出現させた。
 肉食獣が獲物を襲うかのように、すっと重心を落として構え、そのまま目にも止まらぬ三連撃の刺突を眼前の虚空に見舞った。
 そのまま横薙ぎから、唐竹割、巻き、打ち落とし、摺り上げ――
 夜闇の中、輝きの残光の残してストラーダが飛び跳ね、刃の綾目が尾を引いてたなびいた。
 エリオはストラーダに一切の魔力を通していない。
 今行っているのは、純然たる槍術の稽古だ。
 夜風に髪を押さえながら、キャロは呆として槍の形稽古を続けるエリオの姿を見つめていた。
 その足取りは軽く、槍を自在に扱う両手の動きは軽飄で、それでいて体幹の重心の軸はまったくブレていない。
 教官のなのはは、魔導師である前に、生き物として強くなければいけないと言った。
 眼前の少年が、自分と同じ生き物であるとは、到底信じられない――それほどの隔たりが、そこにはあった。
 キャロはただ、妖精のダンスでも見つめるかのように、エリオの演舞を見つめ続ける。

773EVE ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 04:48:05 ID:hxmRaDHI
 ……ふと、ただ虚空に向かって槍を振っていたように見えたエリオの目線の先に、人影が見えた。
 エリオは闇雲に槍を振るっていたわけではない。エリオが行っていたのは――戦いだった。
 エリオが斬り付ける、人影がそれを萎やして刃を返す、エリオは大きく飛び退いて、再び突きかかる。
 虚空にぼんやりと形を結ぶだけだった人影は、キャロの眼前で、徐々に像を結びつつあった。
 
 ――――視線は、自分たちよりも、頭一つ分ぐらい高い。
 ――――手にしている武器は、エリオのストラーダより、随分短い。片手剣ぐらいだろうか?
 ――――機敏な動きを駆使して挑むエリオに対して、相手は足を止めたままでエリオを片手であしらっている。
 ――――きっと、立ち姿の綺麗の人だ。伸びた背筋、鋭い眼光、その姿は、正しく威風堂々。
 
 キャロの瞳が、遂にエリオが挑んでいた相手の、ただ一つの像を結んだ。
 その名は、

「シグナム副隊長――」

 エリオが、足を止めた。

「そう、シグナム副隊長。本当に強いよ、僕は、いつかシグナム副隊長みたいな立派な騎士になりたいんだ。
 今は全然敵わないけど、いつか、必ず追いついてみせる――」

 視線は、あくまで眼前のシグナムの幻影をしっかりと見つめながら、エリオは力強い声で、そう宣言した。
 それを聞いたキャロの胸中に飛来した想いは、果たして、羨望か、嫉妬か。
 エリオが目指している場所は、自分の遥か先にある。
 パートナーだった筈の少年は、自分なんて及びもつかない高みを目指している。
 夜闇に向かって槍を振るう少年の背中が、急に遠くなった気がした。

 ……一体、自分は何をしているのだろう?
 迷子になった子供のような心持ちで、じっとエリオの槍捌きを見つめていると、不意に声がかかった。

「槍、興味あるの?」
「ふえっ!?」
 
 興味があったのは、厳密に言えば『槍を振るうエリオ』であったのだが、キャロは突然のことで反射的に肯きを返してしまった。

「そっか。……ちょっとだけ、使ってみる?」

 悪戯っぽい笑みを浮かべて愛槍を差し出すエリオから、おずおずとキャロはストラーダを受け取った。
 初めて握る槍は、思ったよりも太く、冷たく、そして重たかった。

 先のエリオの構え――獲物に飛びかからんとする肉食獣のような前傾姿勢を真似して構えてみたが、ぐらりと体が前に傾いだ。

「キャロは僕より体重も軽いし、足の踏ん張りも効かないから、もう少し上体を立てて、重心を後ろに落とした方がいいかな?」
「……こ、これでいいかな、エリオ君……」

 エリオの指示に従って構えを変えると、少しだけ腰が安定したように感じた。
 
「そのまま、ゆっくり突き出してみて。腕だけじゃなくて、後ろ足で体全体を押し出すようにして」
「こ、こう……、あれ、ふぇ、あれれ……」

 キャロがストラーダを突き出す度、槍の重みに引きづられるようにして、体全体が不安定にぐらぐらと揺れた。
 鏡を見ずとも、先程のエリオの独り稽古とは似ても似つかない無様を晒していることが自覚できてしまって、キャロは赤面するばかりだった。
 そんなキャロの背中が、ふわりと優しい温もりに包まれた。
 まるで、ダンスのエスコートをするかのように、槍を握る両手を重ね合わせ、エリオが背中からストラーダを構えるキャロを包み込んでいた。
 吐息が触れ合う程の距離で、エリオがキャロの耳元で囁く。

「肩の力を抜いて」
「は、はひ」

 肩の力は抜けなかった。それどころか、舌を噛んで変な敬語で返事をしてしまった。

774EVE ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 04:48:51 ID:hxmRaDHI
「そのまま、槍の穂先と、左足の爪先を、相手にしっかり向けて。
 ……そう。
 そのまま、右足でしっかり地面を踏んで、腰を出すと同時に――突いてっ!」

 水が高いところから低いところに流れるように、自然に体が動いた。
 ぴったりと密着しているエリオの体が、その言葉とキャロの体に先んじて動き、次の動作を教えてくれる。
 喋り上手が人間が、口下手な人間を自然と己のペースに巻き込み笑わせるように、エリオの体はキャロの体を常に最善の状態へと導いた。
 それは、完璧なエスコートだった。
 
「そう、上手いよ、その調子。次は天を刺すように振り上げて、そのまま振り下ろして!」

 ――自分の体が、自分のものじゃないみたい。
 奇妙な昂揚に、キャロはいつしか口許を綻ばせていた。

「次は!? 次はどうすればいいの、エリオ君!?」

 二人の体が、溶け合って一つにくっついてしまったような感覚。それはきっと只の錯覚に過ぎないのだろう。
 しかし、その時のキャロには――。
 『秘密の特訓』から始まった奇妙のダンスは、いつ終わるとも無く続いていく。
 いつしか、キャロとエリオの手からストラーダは影も形も無く消え去っていた。
 二人が身を包む衣は、もはや運動用のジャージではない。
 エリオは清潔さ誠実さを併せたタキシード姿、そしてキャロが身を包むのは、ちょぴり背伸びした大人っぽい桃色のドレスだ。
 いつ果てるとも無い夜を、二人は優雅に円を描いて踊り続ける。
 キャロは喜色満面を漲らせ、固く手を繋いでいた筈のエリオを振り返る。

「ねえ、エリオ君、次は!? エリオ君、えりお、くん――?」

 振り返ったキャロは、その足を止めた。
 その眼下に広がるのは、奈落へと続く無限の裂け目、虚数空間。
 
 その裂け目に、一人の少年が落下していく。
 一番の友人であり、最高のパートナーでもあった少年が、堕ちていく。
 全身が襤褸雑巾のようになるまで切り刻まれた少年が、千尋の谷底に落下して行く。
 その少年は、全身が切り刻まれながらも、底すらない闇に飲み込まれながらも。
 ――笑っていた。
 もう、思い残すことなど無いというような、綺麗な笑みを浮かべていた。
 少年は堕ちていく。
 自分を置き去りにして堕ちていく。
 思わず手を伸ばした。
 堕ちていく少年の手を掴もうと、何時ものようにその手を握ろうと、必死に手を伸ばした。
 そして、今当にその手を掴もうとした瞬間、気がついた。
 ――この手は、いつの間に離れてしまったのだろう、と。

 少年は落ちて行った。
 どこまでも堕ちて行った。
 ……自分を置いて、満足げな笑顔を浮かべてどこまでも――

775 Little Lancer/EVE ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 04:51:59 ID:hxmRaDHI
  ◆


 キャロ・ル・ルシエはがばりとベッドの中で上体を起こした。
 ――何て、悪夢。この夢を見るのは、一体幾度目になるのだろう。
 数えようとして、それが全く無益な行為であることに気付き、キャロは曲げた両手の指を弛緩させた。
 甘やかな過ぎし日の思い出。
 そんな優しい一時の夢も、必ず終わりはあの昏い孔に塗り潰されてしまう。
 それでも。例え一時の夢だったとしても。
 嬉しかった――エリオに逢えて。楽しかった――エリオと一緒に槍が振れて。
 どうしようもなく、涙が止まらないぐらい、エリオの全てが懐かしかった。
 
「……寒い」

 キャロはぶるりと身を震わせた。夜明けはまだ遠いようだ。
 先程まで背中を包んでいたエリオの温もりは、とうの昔に消え失せている。
 キャロは瘧に憑かれたように体を震わせた。
 寒い。体を動かして、温めなければいけないようだ。
 ――久しぶりに、『秘密の特訓』に出かけよう。

 バタン、と幽かな音を立てて、隊舎の扉が閉まる。
 ずっと寝たふりをして、キャロの行動の一部始終を見つめていた同室のルーテシアは、悲しげに表情を曇らせたが。
 ……諦めたように、固く瞳を閉じた。自分は何も見なかった、と己自身に言い訳するように。 


 キャロはストラーダに魔力を注ぎ、一息でスピーアフォルムに変化させた。
 眼光鋭く前方の夜闇を睨み、軽やかな動きで虚空に必殺の刺突を繰り出した。
 その淀みの無い挙措は、全くの素人が見れば過日のエリオと見紛うかのような腕前だった。
 だがしかし、業が進めば進む程、キャロは改めてエリオと己との隔たりを思い知ることになった。
 知っている。誰より自分自身が知っている。エリオの槍は、この程度では無かったことを。
 こんなものでは、届かない。敵わない。どこをどう見たって、エリオには似ても似つかない。
 これでは、エリオがなりたかった騎士になど、なれる筈もない。
 そんな焦燥が、より一層キャロの槍に速度を加えていく。
 
 キャロの槍は達人と呼ぶ域にはまだまだ及ばない。過日のエリオの槍には似ても似つかない。
 それでも、一芸一能と呼ぶには十分な域に踏み込んだ業だった。
 でも、それは矢張り――正道から外れた、どこか歪な業だったのだろう。


 キャロは回想する。甘やかな記憶を。エリオと一緒に槍を握った日の昂揚を。
 そのほんの僅かな残滓でも感得出来ないかと、固く固くストラーダを握り締めたが――
 ……掌の中に感じ取れたのは、唯の冷たい鋼の感触のみであった。


 少女はただ無言で槍を振るう。その先に救いが来るのか。それとも報いが来るのか。それはまだ、誰も知らぬことであった。

  
 Go to Next: Little Lancer

776アルカディア ◆vyCuygcBYc:2013/11/27(水) 05:10:59 ID:hxmRaDHI
 以上、投下終了です。

 随分とお久しぶりという気がします、アルカディアです。
 もしかしたら、「お久しぶり」よりも「初めまして」の方のが多いかもしれません。
 まずは、一つご報告を。
 此の度、羽鐘そうしさんの主催されるサークル「羽鐘の鳴る木」に於きまして、
 過去に此方で連載させて頂きました、拙作 Little Lancer を漫画化して頂けることになりました。
 http://crassulaovata.blog106.fc2.com/
 連載していたのが2008年の初頭ぐらいと、随分昔の話となりますので、ご存知無い方も多いでしょうが、
 羽鐘さんの漫画版 Little Lancer は原作者の私から見ても原作以上に楽しめる仕上がりとなっておりますので、
 昔原作を楽しんで頂いた方も、原作をご存知無い方も、冬コミにお越しの際は是非一度お手に取って見て頂ければ、と願っております。
 
 以上、宣伝・並びにプロモーションを兼ねた前日譚でした。
 ではでは。

777名無しさん@魔法少女:2013/11/27(水) 18:35:19 ID:jqoqY4mQ
乙ー
未読なので読んでくるノシ

778名無しさん@魔法少女:2013/11/27(水) 18:54:16 ID:PR/2ELzQ
投下乙

途中からタイトルを変えているあたりにくい演出だ・・・
やはりアルカディアさんの筆致は上手いな

とても良かったわ 漫画化もおめでとうございます 今から楽しみ

779名無しさん@魔法少女:2013/11/27(水) 20:32:04 ID:E7wtOucc
stsから5年以上……歳を取るわけだ

780名無しさん@魔法少女:2013/11/27(水) 21:22:03 ID:OIgzMqM.
ほお漫画化ですか
これは買うしかないですねぇ

781名無しさん@魔法少女:2013/11/27(水) 23:02:12 ID:nLgktFxo
まさかstsから5年以上経っても作中のキャラ達の関係に何一つ進展が無いとはなぁ
正直25くらいの頃にはさすがにユーノとなのはも結婚してヴィヴィオに妹くらい出来てるかと思ってたよ

782名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 01:15:26 ID:8j0/MOpA
まぁクロノとかみたいなサブキャラはともかくメインキャラが恋愛とか結婚したらどうしても文句言う層がいるからな
誰からも文句出ないカップリングも難しい
…だからなのはさんもフェイトさんも行き遅れなんて呼ばれる羽目に
ファンが離れるのを防ぐためとはいえ…

783名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 01:17:48 ID:PLLQtkRI
逆に考えると、それでもユーノの方をフリーに残してる辺り上手いと思う

784名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 01:36:06 ID:gsLIHOpk
何というか、ユーノは最後に全て見て知ってきた立場から色々語れそうな位置にいるんだよね
vividとかその辺の話は無理にせよ
取っといて後で使おうと思うと出すに出しにくいのかもしんない

785名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 16:09:04 ID:z9.pxN8E
昔はユーノくんとなのはさんくっつけるとユーノアンチに叩かれたけど、最近は逆に
「あんな女相手じゃユーノくんが可哀想だろ」って意見を良く見る。

786ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:14:59 ID:duaZwmjc
アルカディア氏の投下からしばらく経ったので自分も投下します

ユーノ×シュテル エロ

787ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:15:53 ID:duaZwmjc
シュテルのフェレット狩り

 乾いた金属の軋み、マガジンや機関部の擦れる音を微かに立てて、目の前にそれが突きつけられた。
 デバイスの鈍い金属光。
 携え、構えるのはその禍々しさに似つかわしくないほど細い、少女の矮躯だった。
 冷たいほどに微動だにしない表情の、乙女。
 高町なのはと同じ顔、シュテル・ザ・デストラクター。
 冷たいアスファルトの上に腰を付き、ユーノは自分が敗北した事をありありと思い知らされる。

「き、君は……」

 何故、その二の句を、少年は固唾と共に飲み込む。
 事件は全て終わった後、その平穏の時を破って突然彼女に襲われた。
 応戦の時は瞬く間に叩きのめされ、追い詰められてデバイスを突きつけられた。
 結界に封じられた中では助けも呼べない。
 ただ、分からない。
 一体どういう意図で自分が襲われたのか。
 そんな少年の胸裏を察しているのか、冷たい美貌の少女がぽつりと言葉を零す。

「そうですね」

 冷然と硬い声、だがその一声でようやくデバイスの切っ先は少年の顔から離れた。
 威圧的な眼差しでユーノを見下ろしたまま、シュテルは一歩詰め寄る。
 近づく細い体、眼差し、見慣れた筈のなのはの顔が、まるで別の印象で迫る。
 気圧されて後ろに下がるが、背中が壁にぶつかって止まった。
 ここは結界内のビルの屋上、逃げ道などない。

「此度の事情、話せば実に簡単な事なのですが、いささか語るに迷う事でもあります」

「何か、複雑な事情でもあるの……?」

「ええ」

 こくりと頷き、一度眼を閉じて――そっと開く。
 その瞬間、ユーノは背筋がぞくりとした。
 ただのその一刹那、瞬き一つで、少女の雰囲気が変わった。
 別に表情を変えたわけではない、顔には相変わらず感情表現に乏しい冷たい美貌が張り付いている。
 けれど、その瞳が、自分を見つめる澄んだ双眸だけが変わった。
 奥底に熱を帯び、燃えるように感情を滾らせているのが分かる。
 飲み込まれそうなくらい深い青。
 海より深く、天空よりなお果てしない。
 ユーノがその変化に戸惑って固まる中、シュテルは無造作に手の得物を離し、すっと跪いた。
 まるで子猫が地に脚を下ろしたように四つん這いになって、尻餅をついたユーノに近寄る。
 長いスカートの生地が両足の間にもたれかかる感触、目の前まで来る、少女の美貌。
 さらりと揺れた前髪から、甘い甘い香りが鼻腔をくすぐる。
 言葉を失い、硬直したままのユーノ。
 そんな少年に、乙女は静かに囁いた。

「一言で言えば、そう――思い出を」

 言って、突き出した唇が、触れる。
 口と口、柔らかなものが重なって、触れ合って。
 少年には初めての口付けだった。
 もちろん、少女にとっても。
 音もなく離れ、触れ合うだけの初めてのキスは終わる。
 目を見開いて驚愕するユーノの前で、またシュテルは変化していた。
 先ほどまでの鉄面皮が嘘のように、微笑んで。
 ただ口元を綻ばせて眉尻を下げただけの笑みは、今まで見たどんな表情よりも柔らかく優しかった。

「お、思い出……?」

 呆けたように震える口から出たのは、そんな問いかけ。
 先ほどシュテルの言った言葉を反芻する。
 頷いて、少女は肯定した。

「はい。最後にあなたを、私に刻んで頂きたく」

 絹擦れの音、細い指先がバリアジャケットの胸元を緩めていた。
 上着部分が床の上に落ちる。
 肌蹴た服の隙間から、薄い胸板がまばゆいほど白い肌を魅せつけて。
 体の芯を興奮という熱が貫くのを、ユーノは感じた。
 だが同時に、事の推移や彼女の意図を理解した冷静な部分がブレーキを掛ける。

「ちょ! いや……そんな事、いきなり……」

 狼狽した声で静止するユーノ。
 当たり前だ、ようするにシュテルのそれは求愛であり、求めているのは肉の繋がりに他ならない。
 まだ年端もいかない少年からすれば、応えるには性急すぎる。
 ユーノの反応に、シュテルは微かに眉尻を下げる。

788ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:16:38 ID:duaZwmjc
 それだけの変化だが、普段の能面の顔からして、彼女にとってはいたくショックを受けているのが窺い知れる。
 
「やはり、私では満足いただけませんか? どうしても私を気に入らないのであれば、大人しく消えますが」

「え? あ……満足できないとかそういうわけじゃ、ないんだけど……だってほら、こういうのは順序とか、さ……そういうのが」

「そうですか」

 こくんと頷き、シュテルは理解する。

「嫌でないのでしたら、させていただきます」

「ちょ、ええ!?」

 驚くユーノを前に、シュテルがぐいと細い体を押し付けてきた。
 オリジナル同様、どうにもこの少女は一度決めたら引く事を知らない性格らしい。
 強引に伸びた手が、ユーノの着衣をいそいそと脱がしに掛かる。
 驚き硬直するあまり、抵抗する事もできなかった。
 気づけばユーノの肌も、まだ肌寒い夜空の下でさらけ出される。
 細く白い指が、同じくらい細く白い肌を撫でた。
 少し冷たく、それでいてなめらかな感触に、背筋がぞくぞくする。
 
「は、んぅ」

 ちろちろと首筋を舐められ、ユーノは震えた。
 心地良い甘い痺れ。
 技巧も慣れもないシュテルの愛撫だが、献身と一途さはたっぷりと満ちている。
 いつしか少女の着衣のうち、上半身に纏っていたものが全て消えた。
 露わになった肢体に、ユーノの目が思わず見開く。
 細い肩、薄い胸、折れそうなほどの腰。
 穢れない肌は新雪を思わせた。
 まだ誰も手をつけていない、踏み荒らしていない、無垢の雪原。
 
「どうでしょう」

「ぁ……え?」

「殿方は、もっと肉付いている方が好いと聞きますが」

 ぺたり、と自分の薄い胸に触れて、シュテルが問う。
 少し目尻を下げた表情は、どこか自信なさげだ。
 年端もいかぬ少女なら当たり前だが、それでもやはり、他の娘に比べてシュテルの肉は薄いように感じられる。
 だがそれを補って余るほどに、白い肌はきめ細かく、薄桃色の蕾が可憐だった。
 ユーノは慌てて首を横に振る。

「い、いや! そんな……その……綺麗、だと思う。すごく」

 素直に自分の心の中を、飾らずに告げた。
 彼の言葉を受けて、シュテルは微笑む。
 鉄の冷たさ、普段周囲に与えている印象が嘘のように。

「ありがとうございます」

 伸ばされたその手が、ユーノの手に重なる。
 何をするのか、疑問に感じたのは一瞬、気づけば引き寄せられた手が、少女の胸に押し当てられていた。
 ほんのり冷たく、それでいて指を押し込めれば柔らかさと芯のぬくもりが伝わってくる。
 突然の事にわけも分からず硬直するユーノに、シュテルは囁きかけた。

「どうか、触ってください」

「ぇ……あ……うん」

 請われるまま、ユーノは頷いた。
 理性はまだ残っていたが、シュテルの柔らかな微笑みと肌の感触は、彼の心をどこまでも惑わす。

789ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:17:08 ID:duaZwmjc
 揉むほどの豊かさはないが、それでも女である、薄くも微かについた肉は柔軟で、乳首に触れればその肌がぶるりと震えた。

「あッ! んぅ……ッ」

 先端に触れると、甘いとろけるような声を上げて、シュテルの顔が歪む。
 苦痛のそれと似てはいるが、まるで逆。
 目尻を下げて喉の奥から吐息を漏らす顔は、悩ましいほど愛らしく、美しい。
 あの冷たい表情が、こうまでも艶めいたものに変わるのか。
 少女という存在の千変万化、計り知れないそれに触れて、ユーノ心は芯から痺れた。
 熱が、湧き上がる。
 もっとこの姿を見てみたい、そんな欲求が。
 いつしかおっかなびっくり触れていた手が、大胆に両手で覆いかぶさる。
 薄い胸を揉みしだき、先端に乳首を摘んで、抓って、弄る。
 愛撫の手が強まれば、変化はすぐに現れた。

「はぁ……んぅぅ! そう……もっと、強く……あんッ」

 目尻に涙さえ溜めて、シュテルの体が震える。
 その桜色の唇から溢れる吐息は、耳朶を蕩かすほど甘かった。
 こりこりと硬さと弾力を増す肉の豆。
 肌の柔らかさと裏腹に自己主張するその感触に、ユーノは我を忘れて没頭した。
 少年の意識を醒ましたのは、自分の下半身に生じたむず痒い刺激だった。

「わッ、ちょ」

 視線を下げると、シュテルの手が伸びてユーノの股ぐらに触れていた。
 既に、少年のそれは興奮の度合いに応じて硬く大きく変わっている。
 服越しにしっかりと彼の反応を確かめながら、シュテルはユーノ自身を撫で回した。

「おあいこです。私だけでは不公平です」

 火照った頬でそう告げて、シュテルはズボンの下で血の巡りを増し、大きくなっていく彼を指で掻く。
 もどかしいほどの刺激だが、経験などまるでない少年を感じさせるには十分だった。
 女の子のような顔を快感に歪ませ、声を噛み殺すユーノ。
 負けじと、彼もまたシュテルの乳房を刺激する。
 今まで以上に強く、乳首をぎゅうと抓る。
 
「んぅぅ! すごい……はぁんッ……あぁああッ」

 目尻に涙の雫を溜めながら、甘い刺激に恍惚とするシュテル。
 彼女も応えるようにユーノのペニスをぐりぐりと刺激する。
 そんな愛撫の時間がどれだけ経ったか。
 最初に限界を迎えたのはシュテルだった。

「もう……だめ、です」

 荒く肩で息をしながら、少女がそっと離れる。
 名残惜しげに胸から手を離し、ユーノが愛撫を中断されて寂しそうな顔をした。
 だがそんな少年の顔を、再び驚愕が彩る。
 彼の前で、シュテルはおずおずと立ち上がり、スカートの裾を掴んだ。
 黒い、なのはと同じ意匠でありながら、まるで別の印象を与えるバリアジャケット。
 その長い裾を、持ち上げる。
 すらりと伸びる白い華奢な脚、細い太ももの間を伝う透明な蜜、下着はぐっしょりと濡れていた。

「どう、ですか?」

「ど、どうって……」

 そんな事を尋ねられたところで、ユーノにはどう応えて良いものか分からなかった。
 ただ、呆然と魅入る。
 つんと漂う甘酸っぱい香り、汗の匂い、火照って赤みを増した肌の色。
 あまりに悩ましく、艶っぽい。

790ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:18:18 ID:duaZwmjc
 経験のないユーノでも分かるほどにシュテルの体は、出来上がっていた。

「分かりますか。すごく濡れてるんです、感じています……」

「うん……」

「あなたに、して欲しいのです」

「……」

 ごくりと唾を飲む。
 顔を上げ、彼女の顔を見た。
 切なそうに涙で潤んだ瞳がこちらを見下ろす。
 荒く白い息を吐きながら、肩を震わせて全てを曝け出す乙女、如何に彼女が尋常の人間でないとしても、羞恥心くらいはあるだろう。
 そんな少女の気持ちを無碍にする事はできなかったし、ユーノ自身、湧き上がる欲望に耐えられそうもなかった。
 ぷつん、音を立てて何かが切れる。
 ユーノの細い体が、シュテルの細い体を押し倒す。
 
「じゃ、じゃあ……本当に、いいの?」

 再三、意思をしっかりと確かめるように問う。
 返答は速やかだった。
 少女は言葉もなく頷く。
 ユーノはその返事を見てから、既に下着の用を成さなくなったショーツに触れた。
 ぐちゅぅ、と水音を立てる布、横にずらすと、綺麗なピンク色の割れ目が現れた。
 歳相応に無毛であり、微かに入り口を開けただけのそこは、見るからに経験に乏しいと分かる。
 湯気が立ちそうなほど熱く、しっとりと蜜で濡れた淫口。
 指先で少し触れてみると、やはり熱い。
 左右に広げる。
 いやらしい水音と匂い、熱。
 焦らされるような刺激に、少女が喘ぐ。

「は、はやく……」

「あ、うん」

 切なそうな声に言われて、ようやくユーノははっとする。
 いそいそと自分自身を取り出すと、既に少年のそれも硬くなっていた。
 皮を被った幼く小さななりだが、血の巡りを得て硬くなったそれは、十分に用を成すだろう。
 おずおずと、腰を下ろして、先を入り口に触れさせる。

「ここで良いのかな」

「もう少し、下……」

「うん」

 女体の構造に疎いユーノが、硬くなった先端で位置を探り、そんな彼をシュテルが手を添えて誘導する。
 入り口を軽く擦られ、その快感で白い肌が微かに震えた。
 二本の細い脚の間に体を割りこませて、少年はようやくその場所を探り当てる。
 そして、ゆっくりと腰を沈めていった。
 狭く、熱く、湿った、壷の中へと。
 
「はぁ……ぁああ……ひぅう」

 今まで以上に切羽詰まった息遣いがシュテルの喉から零れた。
 しかし、そんな声さえも、響きは甘い。
 一方で、きつい膣内の締め付けは痛いほど気持ちよかった。
 産まれて初めて味わう女の味に、ユーノは総身が震えるほど感じる。
 もっと、もっと、前へ進み、奥へと進む。
 締める肉穴にいつしか被っていた皮がつるんと剥けてしまい、より敏感に晒された亀頭が熱いヒダに包まれる。

「く、すごい……ぅぁッ」

 ユーノもまた快感に喘ぐ声を上げて、ずんと腰を突き上げた。
 奥の奥まで、とうとう二人の体が繋がる。
 幼く未成熟な肉と肉が、結合する。

791ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:19:28 ID:duaZwmjc
 しばらくの間、二人はただ息遣いだけをして止まった。
 片や快感、片や苦痛、それぞれに違うものに支配されて。
 先に沈黙を破ったのはシュテルだった。

「ぁ……んっ……ど、どう、ですか」

 不安そうな眼差しが問い掛ける。

「え?」

「私の体……気持ち良い、ですか?」

 涙で潤んだ瞳が、そう重ねて問うた。
 初めて男を受け入れ、無論だが、処女膜を突き破られて、痛い筈だ。
 それでも彼女の意中を占めたのはその不安だけだった。
 痛ましいほど可憐で慎ましいその想いに、ユーノの胸が締めあげられる。
 少年は何度も首を立てに振って頷いた。

「うん。すごく、気持ち良いよ……すごく」

「良かった」

 ユーノの答えを聞いて、シュテルが笑う。
 澄み切った泉に咲く蓮よりなお清らかで美しい笑顔だった。
 だが、やおら腰に絡みついた二本の細い脚は、その清楚さを裏切る艶を帯びていた。

「では、動いてください。味わってください、私を」

 甘い吐息で囁き、誘う。
 ごくりと唾を飲んで、ユーノはまた頷いた。
 後はもう思慮も何もなく、求めるままに求め、動いた。
 腰を振り、少女の奥まで自分自身を突き入れて。
 朱色混じりの愛液を滴らせ、二人の繋がった場所が淫猥な音を立てる。
 硬い竿の感触に、少女の唇が悲痛な声を漏らした。
 
「ひぃッ……はッ……あ、ふぅあああ! ぁあああ!!」

 初めて男を受け入れた膣の中を、硬くなったペニスで掻き回され、突き回される。
 当たり前だが痛い。
 しかし、それ以上に心地良く、幸せだった。
 彼の反応の全てが、自分で感じている事を示しているからだ。
 それに比べれば、破瓜の痛みなど何ほどのものでもない。
 何度も何度も、前後しては突き、こすり上げる肉棒の感触。
 だが、腰に絡めた脚と秘部だけでは、繋がりが足りなかった、寂しかった。

「あの……」

「なに?」

「手を……」

 消え入りそうなか細い声で、シュテルがそっと手を差し出す。
 薄闇の中でくっきりと見える、白い指。
 繊細な手を差し出しながら、彼女は求める。

「手を、握ってくれませんか……」

 恥じらいを含んだ言葉で、シュテルが求めた。
 その請いは、可憐なほど儚い羞恥心を含んでいた。
 今まで大胆に自分に迫りながら、むしろ手を繋ぐほうが恥ずかしいとばかりに。
 そのアンバランスさに、なんとも愛おしさを込み上げる。
 ユーノは黙って頷き、自分の手をそっと少女の手に重ねあわせた。

792ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:20:15 ID:duaZwmjc
 握ると、細さが分かる。
 
「あぁ……」

 嬉しそうな吐息と共に握り返す五指。
 凄まじい戦闘力に比べて、繊細な指の力はあくまで歳相応の少女のものだった。
 ユーノは応えるように、ぐっと力を込めて握り返す。
 そして動いた。
 スカートの裾を悩ましくまくった脚の間に体を乗せて、突いて、抉って、掻き回す。
 その度に快感が走り、相手に苦痛と悦びを与える。
 
「あぁッ……くぅぅ……ふぁああ!」

「ん……ふぅ……すごい、きもちいいよ」

「うれしい……もっと……もっと動いて、ください」

 乱れた呼吸の合間に言葉を交わしながら、汗と涙で濡れた顔で二人は動く。
 衝動に任せて求め合うだけの行為。
 そこには技巧も無ければ繊細さもなく、荒削りな中にはしかし、炎のように燃え上がる熱情が在った。
 限界はあまりに呆気なく訪れる。
 そもそも少年に取って初めての女体、初めての性交、我慢しろと言うのが無理な話だ。
 ぶるりと身震いした瞬間、腰が跳ねた。
 奥からこみ上げてくる甘い快感に痺れ、どっと溢れる。

「くッ……ぅああ……で、でるッ」

 涙目になって、体の芯から震え上がるユーノ。
 精巣に溜め込んだものが、尿道を駆け抜けて少女の中にぶち撒けられた。
 凄まじい粘り気の白濁がどろどろとシュテルの中に吐き出され、彼女の奥まで注がれて、穢す、穢し尽くす。
 痛みと熱に打ちのめされながら、それでも少女の顔は陶酔に似たものを浮かべていた。

「はぁ……すごい……あつい」

 まだ名残惜しそうに内部で射精し、震える肉棒の感触。
 自分の中に一生消えない彼を刻み込んだ喜悦に、シュテルの紅潮した顔が綻び、笑みを作る。
 貫く彼の硬さ、しっかりとこの手を握り返す指の感触。
 たとえこの先どんな事があろうと、この悦びと幸福だけは絶対に消えはしない。
 そっと目を瞑り、シュテルは想う。
 
「うれしい……」

 呟いて、少女はしばしの時、余韻を噛み締めた。



「これで、良いですね」

 シュ、と絹擦れの音を立て、服の胸元を正す。
 情事の名残から小一時間経ち、二人はそれぞれ体を清めると、居住まいを正した。
 少なくともこれで見た目の上では元に戻った。
 帰れば、もう少し念入りに体を洗うべきだろうが。

「あ、あの……」

 そんな中で、ユーノが声を掛ける。
 だが声を掛けてから、どう続ければ良いか分からなくなる。
 さっきまでは白い裸身を忘我して貪ってはいたが、冷静になれば、あまりに今日の出来事が鮮烈すぎて。
 どうすれば良いか分からないのだろう。
 そんな少年に、いつもの鉄面皮に戻ったシュテルが視線を向ける。

「お気になさらず。今日の事は、そう、野良犬にでも噛まれたと想ってください」

「野良犬って、そんな……」

 やや卑下の交じる物言いに、ユーノは言葉に詰まる。
 シュテルはもしかして、この日の事は一晩限りの過ちにするつもりなのだろうか。
 彼女の想いに応える決心もまだ付いてはいないが、しかし、そんな風に自分の気持ちを投げ捨てるつもりならば、ユーノも心が痛い。
 だが、それは杞憂だった。
 ユーノの内心を見透かしたように、ふっとシュテルの表情が変わった。
 鉄面皮の能面から、また笑顔に――今度は猫のように悪戯っぽく。

「ですがご安心を。いずれ……何時になるかは分かりませんが。きっちりと責任を取って、あなたをいただきに参りますので」

「い、いただきにって……ええッ!?」

 不敵なほどの微笑を浴びせて、まるで宣戦布告をするようにそう告げる少女に、ユーノは目を白黒させて驚愕するのだった。
 楚々と金色に輝く月だけが、そんな結界の二人を見下ろしていた。





 余談であるが、成長したシュテルがユーノを巡ってなのはと凄まじい死闘を演じる事になるのは、これより十年ほど後になる。
 ミッドチルダにおいて火の七日間と呼ばれた超砲撃戦が起こるまで、まだ日は遠い。

終幕

793ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/28(木) 18:21:28 ID:duaZwmjc
投下終了

ところで大人シュテルのイメージってどんなのがいいのだろう
自分は髪型は変えずに成長して貧乳だといいかな、とか思ってるんだけど

794名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 19:25:12 ID:3/8qOrYU
ふぅ……ロングのストレートとかどうよ

795名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 20:46:26 ID:PLLQtkRI
確かになのはさんよりは小柄で貧乳なイメージはあるな

796名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 21:36:40 ID:VIKzrbZo
シガーさん、GJです!
ユノシュテ最高(^w^)

797名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 23:02:18 ID:Wu5qUxrw
確かになのはよりスレンダーなイメージがある

798名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 23:19:37 ID:CYzx2h6o
体つきはなのはさんと互角で髪型は三つ編みでメガネっ娘とか

799名無しさん@魔法少女:2013/11/28(木) 23:38:26 ID:ONSWwVwI
シュテルは食が細くて体つきも細くなりがちなイメージがある
なのはさんとシュテルを並べると
光竜と闇竜を思い出してしまう

800名無しさん@魔法少女:2013/11/29(金) 00:23:57 ID:fJkDX6r6
>>793
いい、ユノシュテをありがとうございますGJ
確かに成長したシュテルはなのはよりスレンダー気味な印象はありますね、お約束として

>>余談であるが、成長したシュテルがユーノを巡ってなのはと凄まじい死闘を演じる事になるのは、これより十年ほど後になる。
>>ミッドチルダにおいて火の七日間と呼ばれた超砲撃戦が起こるまで、まだ日は遠い。

是非ともこの辺の件もギャク補正イグニッションドライブ全開でみたいですね。ドラマCDではシュテルぼこられたけど、こっちでは早々に負けないとは思うしね
・・・・・・そういえばこのスレ、昔はギャグも多かったけど今では廃れてますよな、悲しいかぎりです

801名無しさん@魔法少女:2013/11/29(金) 14:35:13 ID:krKaJiEs
「シュテルvsなのは」の超砲撃戦、うわー見たい。
跡は見事な更地になるんだろうな。

802名無しさん@魔法少女:2013/11/29(金) 20:27:28 ID:8ep3onGM
ユーノを他の全く知らない女に取られたなのはさんも見てみたいがね

803名無しさん@魔法少女:2013/11/29(金) 22:39:04 ID:Xoun58uc
BLはおっさんホモもけっこうあるけど、百合は30代以上の物はロリババァ系以外一切見たこと無い。

804名無しさん@魔法少女:2013/11/30(土) 00:36:36 ID:h26Wb3KQ
ユーノ
「じゃあなのはもシュテルもこの二穴バイブつき貞操帯を装着して戦うこと」

805名無しさん@魔法少女:2013/11/30(土) 00:38:26 ID:r.3hCXjk
リンディさんでいくつか無かったっけ?
レティさんとか桃子さんとか

806名無しさん@魔法少女:2013/11/30(土) 03:54:38 ID:9gqugnpQ
>>804
それだとキャットファイトになるんじゃ......

808ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:30:41 ID:dPL8.51w
あんま前回の投下から時間経ってないんだけど、なんか書けちゃったので投下します

なのは×ヴィヴィオ×フェイトでふたレズ

809ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:31:22 ID:dPL8.51w
なのは×ヴィヴィオ×フェイト 親子3Pレズ

 
 ぴちゃぴちゃと、淫猥な水音が響く。
 うららかな日の差す平日の午後、場所はダイニングキッチン。
 だがそこで行われている行為は調理とはかけ離れたものだった。

「あぁ……良い、すごく……気持ち良いよ……フェイトママ」

 甘い声を上げて悶え、恍惚と顔を歪ませるのはブロンドの少女だ。
 左右で違うオッドアイの瞳を爛々と輝かせる、高町ヴィヴィオ。
 それも体つきは普段のそれではない、年不相応に発育した、魔法で変化させた大人の肉体。
 変化はもう一点あった。
 スカートの裾を持ち上げて股ぐらからそそり立つ凶悪なシルエット。
 太い幹、エラの張ったカリ首、紛れも無いペニスである。
 もちろん、これも魔法で作り上げたものだ。
 そんな巨大な肉棒に跪いて奉仕するのは、ヴィヴィオと同じブロンドの美女。
 真紅の瞳を涙で潤ませながら口と豊かな乳房でパイズリする、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン、ヴィヴィオの義母の一人。
 白く柔らかい乳房の間に硬い肉棒を挟み、上下に扱きあげては亀頭にちろちろと舌を這わせる。
 上目遣いの眼差しと相まって、嗜虐的な快楽をそそる事このうえない。
 義理とはいえ親子でこのような行為に及ぶ背徳が、ヴィヴィオの背筋を甘い電気を伴って駆け上る。

「ヴィヴィオ……だめだよ、こんな……なのはが帰ってきたら」

 奉仕し、目に陶酔の色を浮かばせながらも、フェイトは諭すように言葉を零す。
 ふたなり化する魔法を覚えたヴィヴィオとこんな風に、淫事に耽るようになってから、かれこれ一ヶ月ほどになる。
 そしてそんな二人の関係は、当たり前だがなのはには秘密にしていた。
 世間には隠しているが、フェイトはそもそもなのはと恋人関係にあるからだ。
 偶然なのはとの行為を録画したハメ撮り動画を見られ、なし崩し的にヴィヴィオとの関係も持ってしまったフェイトは、あまり強くヴィヴィオに当たれない。
 そんな義母を見下ろしながら、少女は淫靡な笑みを浮かべる。

「そんな事言って。フェイトママもあたしのおちんちんを挿れられるの期待してるでしょ? フェイトママったら、いつもすごく可愛い声でよがるもんね」

「そ、そんな事……いわなでぇ」

 ヴィヴィオの言葉責めに、フェイトは涙目で訴えかける。
 だが真実、体の芯はとっくに期待で火が点いて煮えていた。
 瑞々しい太ももの間にはとろとろと蜜が垂れて、早く犯して欲しいとばかりに疼いている。
 母の痴態に興奮を増したのか、先走りの量も増え、ヴィヴィオは小刻みに震えた。
 瞬間、パッと白濁の飛沫が散る。

「ああぁ……んッ」

 恍惚の吐息を零し、射精の快感に打ち震えるヴィヴィオ。
 何度味わっても、この精液が尿道から溢れる感覚は堪らない、一度覚えたら病みつきになってしまう。
 ましてやフェイトのパイズリはなのは相手に仕込まれただけあって、その上手さときたら折り紙つきだ。
 頭の芯まで甘くふやけるような心地。
 それは奉仕していたフェイトも同じで、谷間と顔にぶち撒けられた精液の熱、そして匂いに、くらくらと酔っていた。
 熱の篭った目で硬い肉棒を見つめながら、先端についた精液を舐めとる。

「はぁ……ヴィヴィオのザーメン、すごい……熱くてドロドロだぁ」

 こくんこくんと飲み込み、その味と喉の奥を過ぎる感覚に陶酔するフェイト。
 二人は共に快楽を味わって、だから気付かなかった。
 玄関のドアが開く音、背後に迫る足音と気配に。
 意識を覚醒させたのは、声がかかってようやくだ。

「ヴィヴィオ、フェイトちゃん?」

 振り向いた。
 そこには、声の主が立っていた。
 栗色の髪をした彼女が、高町なのはが。

810ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:32:38 ID:dPL8.51w
 ヴィヴィオもフェイトもそれを認識した瞬間、顔色を失った。
 
「な、なのはママ……」

「なのは……ま、待って……こ、これは違うの……ッ」

 違う、とは口から出たが、一体何が違うのか。
 全ては今在る光景の通りである。
 果たして恋人と娘の浮気を前にして、なのははしばしの間沈黙し、ただその姿を見つめていた。
 だが、唐突に表情が変わる。
 それは紛れも無く笑みだった。

「へえ、そうなんだ。ふぅん。最近フェイトちゃん、妙だなぁって思ってたけど。まさかヴィヴィオと浮気してたなんて」

「ぁ、う……」

 率直な言葉に、喘ぐフェイト。
 だが、容赦なく鋭い眼差しが彼女を射抜く。

「これは二人共――オシオキだよね」

 宣告の言葉が、ぽつりと告げられて。
 反応する暇など与えられなかった。
 なのはの手で魔力光が輝き、そして予備動作皆無の魔力弾が放たれた。
 脳天に直撃するまでゼロコンマ数秒、正に一瞬でフェイトとヴィヴィオの意識は刈り取られた。
 

 
「ん……あれ……」

 それからどれだけ経ったか。
 フェイトは目蓋の上から目を刺激する白い光に意識を覚醒させる。
 気づけば、背中には柔らかいシーツの感触、おそらくベッドだろう。
 天井に釣られた蛍光灯の白い光。
 見紛う筈もない、いつもなのはと使っている寝室だ。
 そして、さらに気付く出来事の数々。
 まず着衣は全て剥ぎ取られ、素肌を剥き出しにされている事。
 手を後ろで縛られている事。
 聴覚を刺激する――甘い絶叫。

「あぁああ! だめ……やぁ……ゆる、してぇ……なのはママぁ……だめぇえ!」

 聞き慣れた筈のヴィヴィオの嬌声はしかし、いつもとまるで違った。
 フェイトを抱く時の嗜虐的で支配的な声とはまるで違う、責められる側の声だった。
 目を見開き、息を呑む。
 果たして、すぐそこに二人は居た。
 椅子の上、そう、椅子と言ってもフェイトとのプレイ用にしつらえた拘束具付きの椅子、その上に腰掛けさせられ、手足を皮ベルトで締められたヴィヴィオ。
 豊かに変化した肢体を震わせ、喘ぎ、涙するその姿。
 股間から生えた極太のペニスを根本から縛り上げられ、ご丁寧に尿道に栓までされて完全に射精を封じられている。
 そんな処置をした状態で、たっぷりローションを絡めたオナホールで扱きまくられているのだ。
 ぐちゅぐちゅと音を立てて乱暴に上下に動く肉厚のシリコン、だがそうして生み出される快感は同時に地獄でもある。
 縛られ栓されたペニスでは決して射精する事ができない、その上で何度も何度も快楽を刻み込むのだから、達する事のできないもどかしさは凄まじいだろう。
 娘にそんな責め苦を与えながら、なのはは薄く笑みを浮かべていた。
 
「何言ってるの? 勝手にフェイトママに手を出してたんだから、きちんとオシオキしなきゃいけないでしょ? ね?」

 普段の優しい笑みではない、妖しく、嗜虐的な、冷たい微笑。

811ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:34:19 ID:dPL8.51w
 まったくオナホ責めする手は緩めず、なのははさらにヴィヴィオの乳房に顔を寄せて、ぴんと立った乳首を口に含む。
 ちゅうちゅうと音を立てて吸いながら、さらに歯を立てて甘咬み、こりこりとその弾力を確かめる。
 
「ひぃい! ぃぎッ」

 あまりの快感に、ヴィヴィオの腰が浮く。
 だが四肢をベルトで締めあげられているので逃げる事もできない。
 椅子がぎしぎしと軋みながら、ただ体が微かに揺れて。
 長いブロンドを振り乱しながら、ヴィヴィオは涙を浮かべて快楽地獄を味合わされた。

「ゆるして……ゆるしてぇ……おちんちん、イカせてぇ! こん、なのぉ……おかしくなっちゃうよぉ……ちんぽイキたいよぉッ」

 だらしなく舌を出し、唾液の筋を垂らした顔で喘ぎ、悶えるヴィヴィオ。
 先走りばかり出る肉棒は、肝心の精液を出せずに苦しげだ。
 なのははヴィヴィオの言葉など微塵も斟酌する事なく、ただただ冷淡に手を上下させてオナホを動かす。
 そうしながら、ついと視線をフェイトに向けた。

「どうフェイトちゃん? フェイトちゃんは、ヴィヴィオとこんな風にエッチした?」

「ぇ」

 突然自分に話題を振られ、フェイトは息を呑む。
 どう答えれば良いのか、ただ自分に突き刺さるなのはの眼差しが冷たく鋭く、口は震えながら声を零した。
 
「わ、私は……その」

「してないの?」

「……」

 沈黙はそのまま肯定の意味になる。
 なのはは得心した様子で頷く。

「そっか、じゃあどういう風にエッチしてたの?」

「そ、その……」

「答えて」

 短くはっきりとした言葉。
 有無を言わさぬ命令だった。
 フェイトは抗う事も出来ず、従うしかない。

「い、いつも……ヴィヴィオの、お、おちんちんで、犯されて……」

「へぇ」

 フェイトの言葉に、なのはが動いた。
 ヴィヴィオのペニスから、唐突に乱暴にオナホを引き抜き、勃起したままのそれを放置して立ち上がる。

812ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:35:45 ID:dPL8.51w
 そして悠然とゆっくり歩いて、今度はフェイトの居るベッドまで来た。
 しゃなりと腰を折り、ベッドの上を四つん這いに進むなのは。
 その姿はまるで獲物を狩る肉食獣だった。
 両手を後ろで縛られたフェイトには逃げる事もできない。
 ただその鋭い眼差しに射られたまま、目の前までなのはに迫られる。

「じゃあフェイトちゃんは、いつも私にされてるみたいに、ヴィヴィオのおちんちんでおまんこ犯されたり、フェラしたりパイズリしたりしてたんだ」

「ぁ……その」

「そうでしょ?」

「……ぅ、うん」

 頷くしかなかった、概ねその通りなのだ。
 なのはももちろんその事は薄々承知だっただろう。
 だが、いよいよフェイトの口を割らせて事実を確認し、その瞳には嫉妬の炎が爛々と燃え輝く。
 
「どういういきさつかは聞かないけど、それって浮気だよねフェイトちゃん」

「なのは……あの……ごめんなさい」

「いいよ。もう過ぎた事だしね」

 でも、と言いながら、なのはは手をするりと伸ばす。
 手はフェイトの胸を掴んだ。
 白く豊かな、柔らかい乳房。
 なのはは加減する事なく、容赦ない力で指を沈めた。

「浮気のオシオキはしなきゃね」

「ぃいいッ!?」

 冷たい声と熱い悲鳴。
 ぎりぎりと指が乳房に沈み、締め上げる痛みにフェイトの目尻に涙が浮かぶ。
 だがなのはは揉むだけで飽きたらず、敏感な乳首を摘んで捻り上げた。
 ぎりぎりと、まるで千切ってしまいそうな勢いで指を捻らせて。
 掛け値なしの痛みにフェイトが喘ぐ。

「い、いたいッ……ぁああ……なのは、ゆるして」

「だめ」

 短くそっけない言葉を切り返しながら、なのははさらにもう一方の手でも乳房を掴んだ。
 そして揉みしだき、抓り、苦痛を与える。
  
「フェイトちゃんは私のものなのに、勝手にヴィヴィオとセックスするなんて、これはきちんと躾けないといけないよ」

「ぁぁ……だめ、なのはぁ……ゆるして……ゆるしてぇ」

 妖しい笑みを浮かべるなのは、涙を滲ませて許しを乞うフェイト。
 なのははギリギリと胸を責めながら、舌を伸ばしてフェイトの口を塞ぐ。

「んぅぅ……」

 口の中に入り込む舌、絡められる快感。
 痛みと快感の二重奏に体の芯には火が点いて、フェイトは従順に応えてなのはの舌に自分の舌を這わせる。
 今まで幾度と無く調教されてきた手筈通りに、彼女の反応は迅速だった。
 いやらしい粘着質な音を響かせながら、濃厚なディープキスを交わすなのはとフェイト。
 体を寄せた時、フェイトの下腹部に何か熱いものが当たった。
 
「ぅあ……」

 唇の合間から、感嘆の吐息が溢れる。
 それはなのはの股間から生えた、巨大なペニスだった。
 ヴィヴィオと同じふたなり化の魔法、だがサイズは段違いに大きい。
 子供の腕ほどあるのではないかという凄まじい太さと、反り返った幹、エラの張った凶悪なカリ。
 その先端がゆるりとフェイトの内ももを撫でながら、ぴたりと狙いを定める。

「あ、ちょ……なのは、まって」

 何をされるか分かった瞬間、恐怖に凍えた声が出る。
 だがそんなものは無視して、なのはは腰を突き出した。
 まだ十分に濡れていない粘膜を、凄まじいサイズの肉棒が無理矢理にこじ開けて侵入する。
 如何になのはとのセックスに慣れているフェイトといえど、こんな化け物じみたものを準備もせずに挿入するのはかなりの苦痛を伴った。
 
「ぁあ……ひぃ……がッ……いた、あぁ……」

 目尻に涙を浮かべて苦痛に喘ぐフェイト。
 体をのけぞらせた拍子に、後ろで縛られた手首も締められて痛みが増す。

813ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:36:17 ID:dPL8.51w
 膣を無理やり広げる太く硬い感触、おまけに、それはさらに突き進んで子宮口まで小突いてきた。

「はぁああ!」

 開発されたポルチオ性感を刺激され、目の前で甘く白い火花が散る。
 痛みと快感の板挟みで掻き回される脳髄。
 瑞々しいむっちりと肉付いた太ももをバタつかせ、フェイトはベッドの上で体を跳ねさせた。
 その痴態を見下ろしながら、なのははきゅうきゅうと肉棒を締め上げる膣壁の感触、そして相手を責める嗜虐の陶酔に顔を赤く染めた。

「痛い? 気持ち良い? 両方かな。フェイトちゃんいぢめられて感じるマゾだもんね。どうしよう、これじゃオシオキにならないかな」

「ぁあがッ! な、なのはぁ……だめ……もっと、ゆっくり……ひぃい! いたッ、くるしいよ……」

 涙目で首を横に振りながら、必死に懇願するフェイト。
 その細い腰を手でがっしりとホールドしたまま、なのはは勝手に腰を上下に振りたくる。
 ズンッ、ズンッ、腰が振られるごとに襲い来る衝撃。
 いつもはもっと慣れるまでゆっくりしてくれるけれど、今日は容赦がない。
 苦しい圧迫感に涙を零しながら喘ぐフェイト。
 なのはは相手の身も心も支配する愉悦に、唇の端を釣り上げる。

「反省してる?」

「……うん……うん」

「もう勝手に浮気しない?」

「しない……しないよぉ」

「そっか」

 たっぷりといぢわるに責めながら、そこでようやくなのはの声音が柔らかさを帯びた。
 腰の動きを止めて、なのははフェイトの髪をそっと撫でる。

「それなら許してあげても良いかな」

「ほ、ほんと……?」

「その代わりちゃんと言いつけは守らなきゃだめだよ?」

 涙で潤んだ目で見上げると、なのはの顔は優しく笑っていた。
 さきほどの嫉妬に燃え上がる笑みではない、いつもの笑顔。
 その表情に、フェイトはさらに涙を零す。

「ご、ごめんなさい……なのはぁ」

「よしよし、いい子だね。わかれば良いんだよフェイトちゃん」

 ちゅ、と額にキスして、涙するフェイトをあやすなのは。
 どうやらもう怒りは引いたらしい。
 安堵するフェイトは泣いて喜んだ。
 だが一方で、そんな母たちを見つめるヴィヴィオはしかし、未だに苦しげな顔をしている。
 
「ぅぅ……」

 先ほどから射精できずに、勃起したままの肉棒がじんじんと苦しい。
 母たちの痴態を見て余計に興奮したのに、拘束された手足は動かせず、ペニスも硬いままだ。
 もちろん、そんな娘の様子もなのはは承知だった。
 ちらりと横目でヴィヴィオを見て、また悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「どうヴィヴィオ? ヴィヴィオも約束できる?」

「や、やくそく……?」

「もう勝手にフェイトママとエッチしないって、誓えるなら、ちゃんと射精させてあげても良いけど」

「うん……うん、うん! や、やくそくするよ……だから……は、はやくださせて……ださせて!」

 ぎしぎしと拘束具を軋ませて必死に懇願するヴィヴィオ。
 そんな娘の姿に、なのはは嗜虐心を刺激されたのか、頬を紅潮させてうっとりと魅入る。

814ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:37:05 ID:dPL8.51w
 唇の端を吊り上げて笑いながら、告げた言葉はサディズムに染まっていた。

「出すって、何をかなぁ。なのはママわかんないや。きちんと、言葉にして、言って」

 細めた目が、炯々と輝く。
 相手を屈服させて、従える悦びに満ちた眼差し。
 支配される心地に背筋をぞくぞくさせながら、ヴィヴィオは欲望のままに口走った。

「せ、せぇし……精子! ザーメン! おちんちん汁! だしたいのぉ……しゃせぇ……しゃせぇさせてッ」

 涙と唾液で顔をぐしゃぐしゃにしながら叫ぶその声に、なのはは艶然と笑う。

「ふふ、女の子の癖にそんなに射精したの? ヴィヴィオったらヘンタイさんだね。でも、あんまり我慢させるのもかわいそうだし。良いかな」

 ぱちんと指を鳴らす。
 その合図で、ヴィヴィオを拘束していたベルトが解除された、どうやら魔法でロックされていたらしい。
 とは言っても、完全に自由になったわけではなく、自由になったのは両足だけ。
 手は未だに腰の後ろでバンドで繋がれている、ただ、椅子からは放たれたので立ち上がる事はできた。
 ふらふらと立ち上がり、虚ろな視線を彷徨わせるヴィヴィオ。
 そんな娘に、なのはは組み伏せていたフェイトの体を持ち上げて、ぐるりと反転して見せつけた。

「ほら、ヴィヴィオ、見える? フェイトママのお尻だよ」

「ひゃ! な、なのは……?」

「ここ、使った事あるかな」

「〜ッ!」

 なのはの言葉に、フェイトは彼女が何をしようとしているか悟った。
 余裕たっぷりに笑いながら、その手で豊かな白い肉をわし掴む。
 指が埋まるほど柔らかく大きな尻たぶ、それを左右に割ると、肉棒を挿入された膣口からアナルまで丸見えになる。
 ぱっくりと開き、物欲しそうに収縮を繰り返す、すぼまった穴。
 今までなのはの調教で何度も何度も犯されてきた場所だった。

「フェイトママったら、私の太いの挿れられて可愛い声で鳴くんだよ。きっとヴィヴィオのも気に入るから、ね? ほら、おいで」

 甘く誘う声、食虫花の香りに惑わされる蝶のように、ヴィヴィオはゆっくり震える脚で近づいてきた。
 縛られて射精を禁止されたふたなりペニスは、先走りとローションを涙のように垂らして、その先を揺らし、フェイトの豊かで柔らかい尻に寄せる。
 深い谷間に、ぬちょりと音を立てて触れる。
 熱く硬い感触に、フェイトの背筋が戦慄いた。

「おしり……フェイトママの、おしり……」

 うわ言のようにつぶやくヴィヴィオ、射精の欲求に溺れる瞳は、既に正気の光はない。
 フェイトの心に、期待と恐怖がないまぜになって湧き上がる。

「ま、まってなのは……こんな……私、こわいよ……こんな……だめ、お尻は」

「だめじゃない、でしょ? ヴィヴィオ苦しそうなんだから、楽にしてあげないと」

 にっこりと優しげに、だが嗜虐的に笑うなのは。
 尻肉を左右に割りながら、甘い声がついに命じた。

「ヴィヴィオ、挿れて」

 ぽつりと言われた瞬間、ヴィヴィオはこくりと頷いた、一気に腰を前へ突き出した。
 狭い癖にぬめる穴の中に、太く熱い竿がみちみちと沈み込む。
 その快楽、蕩けるような甘い電気が全身に流れ、二人の顔は歪む。

「ひぃッ! あぁあああ! はっぁああ! フェイト、ママぁ……フェイトママのおしり、すごいよぉ! きついのに、ぬるぬるでぇへぇえ!!」

「はひぃいいい!! ヴィヴィオ、だめ……そんな太いおちんちん、おしりに……んふぁあああ! 中で、ゴリゴリって、なのはのチンポと擦れちゃぅうう!!」

 輝くブロンドの髪を振り乱し、母と娘、二人の雌が狂い咲く。
 豊かな乳房をたぷたぷと揺らしながら、すっかり蕩けきった顔でヴィヴィオは腰を振り、また同じように甘く喘ぐフェイトも被虐の陶酔に沈んでいた。
 尻肉に腰がぶつかっては、弾けるような水音を嬌声と共に奏でる、淫らな音色。
 体重ごと前後する動き、それも体を格闘技で鍛えたヴィヴィオの動きで、ベッドのスプリングが乾いた悲鳴を上げて軋む。

815ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:37:37 ID:dPL8.51w
 その都度、なのはの肉棒とフェイトの蜜壺の結合部もまた、ぐちゃぐちゃと愛液を掻き混ぜられて泡を立てるのだ。
 良く締まる膣壁の蠢く感触に、なのはの顔も快楽に歪み、息遣いが荒くなった。
 体を押し付け合うと、フェイトの乳房と重なった自分の乳房、こりこり刺激し合う乳首から甘い電気が走る。
 もっと、もっと激しく……快楽を求める体は下から突き上げて、がっしりと掴んだ尻肉を揺すって動かす。
 
「なの、はぁ! なのは……すごいひぃ……お、おかしくなっちゃうよ……ふたりのチンポおほぉお! かた、くて……おくまでくるのぉお!」

 両手を後ろで縛られたまま、だらしない顔で喘ぎ、悶え、鳴き、乱れるフェイト。
 そこに怜悧な執務官んとしての姿も、優しい母としての姿もない、在るのはただ被虐の悦に狂うただの雌だ。
 その姿に愛おしさをこみ上げられながら、なのはは一層強い力で下から突き上げる。
 子宮口にめり込む亀頭、双方に生まれる壊滅的な快感。
 体の芯から頭のてっぺんまで、全身に広がる甘い余韻。

「あ、はぁああ!」

「フェイトちゃん、かわいいよ……あぁ……もう、私もイキそう……」

「ま、ママぁ……ヴィヴィオもイキたいよ……出したいよぉ!」

 じきに訪れる射精の予感に、恍惚の顔のなのは。
 だが未だに栓をされたままで解放されないヴィヴィオは、狂ったように腰を振りたくり、必死にフェイトの尻に腰をぶつけまくっている。
 その姿に、なのはは薄く笑った。

「イクときは一緒、だよ。ほら、フェイトちゃん、出すよ。私とヴィヴィオのオチンポ汁……受け取って!」

 叫びが木霊し、なのはが渾身の力で腰を叩きつけ、奥の奥まで肉棒をねじ込む。
 同時にヴィヴィオの硬い剛直もぎっちりと根本まで挿入された。
 最初に達したのは、フェイトだった。
 二本の極太ペニスで奥まで犯され、びくんと背筋が仰け反り、全身が硬直する。

「ひぃいッ、あはぁああああ!!!」

 ぶるぶると震える柔肌、豊かな乳房と尻。
 収縮する媚肉の締め付けに、今度はなのはの限界が訪れる。
 引きつった息遣いを上げる声にならない声、尿道を駆け上ったどろどろの粘液がぶち撒けられる。
 
「ぃひぃああああ! でる……でるよッ、フェイトちゃんの中に、いっぱい……ザーメンッ」

 射精の快感に甘い声で喘ぐなのは、酔いしれる彼女の精神は緩み、ヴィヴィオの拘束が解除された。
 バインド魔法の応用で作られた根本を縛る紐、尿道にねじ込んだ栓が淡雪のように溶けて消える。
 最後に絶頂に導かれたヴィヴィオの快楽は、我慢をさせられ続けた分、二人のそれを遥かに上回るものだった。
 
「〜〜ぃぃッ!!! はぁああッ、おほおおぉぉぉおおッッ!!!」

 少女と想えぬほど、野太い、肺の底から息を吐き出す喘ぐが轟く。
 巨乳をだぷだぷっと揺らしながら、ヴィヴィオは腰を痙攣させて射精した、それこそ、精神まで汚染されそうなくらい。
 フェイトのアナルにぶち撒けられる青臭い白濁。
 結合部から泡を立てて溢れ出る精子は底なしのように後から後から飛び出す。
 普通なら一瞬で終わる絶頂の感覚が、いつまでも名残惜しいとばかりに続き、ヴィヴィオはその快楽に顔をくしゃくしゃに溶かしていた。

「あぁぁ〜……しゅごい……でるよ……まら、でりゅ……ちんちんから子種汁とまんないよぉ……おぉほぉおお」

 ぶるり、ぶるり、と体を小刻みに震わす度、まだまだ溢れる射精の快感に恍惚へ沈んでいくヴィヴィオ。
 直腸にぶち撒けられるドロドロの精液の熱に、フェイトもさっきから甘い声を上げて痙攣していた。
 汗だくの白い肌が触れ合い、三人の三つの体が溶け合うような、気持ちの良さ。
 ブロンドの髪をしっとりと肌に貼り付けて、淡く紅潮した顔で絶頂とマゾヒズムに燃える、ヴィヴィオとフェイト。
 その二人を見上げながら、なのはもまた、嬉しそうに淫靡な笑みを浮かべた。

「あはッ♪ 二人とも、すっごくエッチだね。私も興奮しておちんちん硬いまんまだよ……ねえヴィヴィオ、もっともっとフェイトママのお尻に入れてみる? ドピュドピュしちゃう?」

 下から伸ばした手で豊かな尻たぶを揉みしだき、その中に埋まったヴィヴィオの肉棒を刺激する。
 一度の射精くらいで満足していない極太のペニスは、未だに硬く、その刺激で少女は喘ぎを上げて身震いした。

816ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:39:41 ID:dPL8.51w
 涙に潤んだオッドアイが、欲望にギラつく。

「ぁぁ……ぅん……したい、もっと……フェイトママのお尻マンコにザー汁だしたいよぉ」

 一度、抜けそうなくらいに引き、たっぷりストロークをつけて振りたくる、パチンッと肉と肉のぶつかる小気味良い音が響いた。

「はぁああ!!」

 フェイトの甘い声、なのはの顔に愉悦が滲む。

「うん。じゃあ、今日は二人でいっぱいフェイトママを犯してあげようね」

「な、なのはぁ……ぁぁ……なの、はぁ……」

 嬲られる事でマゾ心を刺激されたフェイトが、蕩けきった顔、蕩けきった瞳でなのはを見下ろす。
 顔を引き寄せ、唇を奪う。
 舌を絡めたディープキスで、より深い快楽地獄に導く。
 唾液の橋を作りながら顔を離し、なのはは囁いた。

「これから親子仲良く、ね。後でフェイトちゃんにもおちんちん生やさせてあげるよ、もっともっと気持よくして、頭の中おまんことチンポの事しか考えられなくしてあげるから」

 奈落の底から響くような、人の心を堕落させる声で告げて。
 なのはは再びフェイトを犯す。
 ヴィヴィオと共に、何度も何度も、フェイトの脳髄の底まで刻みこむように。
 その日、三人は体力の限りにまぐわいに溺れた。


終幕

817ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/11/30(土) 20:41:25 ID:dPL8.51w
投下終了

やっぱふたレズは良いのうッ

818名無しさん@魔法少女:2013/11/30(土) 22:17:37 ID:ojdgZC8I
GJです!
イきたくて狂うヴィヴィオ大好き

819名無しさん@魔法少女:2013/12/01(日) 00:35:21 ID:6sCryZeU
>>817
ふう…GJ!

820さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:21:47 ID:mnQQ89a6
|・)こそー。レスが進んでいないのですが、投下してよい物でしょうか……。

821さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:35:07 ID:mnQQ89a6
貧乳ハンターはやて、脅威の洗濯板3本勝負!!



プロローグ



「ふう、ごちそうさまです」
「おそまつさま。お茶を入れよっか」
「あ、はやてちゃん。今日はリインがいれるです」

 かなり高価なデスクの上に置かれた庶民的な小さいお弁当箱が2つ空になる。
 忙しい時空管理局の仕事とはいえ、ご飯ぐらいはゆっくりと食べたいものだと急須にお湯を入れるリインを見ながらはやては思う。
 リインから湯飲みを受け取ったはやては、お茶を少しだけ口に含むとにっこりと微笑む。

「お茶入れるの上手くなったなぁ、リイン」
「えへへ、練習しましたから」

 かつては常時手のひらサイズだったリインフォースⅡも、歳を経て人間サイズになる術を覚えた。大きなサイズになれるようになってから、リインは色々なことに挑戦している。家事もそのひとつだ。
 子供の成長を見守るようにうれしく思う反面、微妙にさびしく思うのもまた、親心だろうか。

「なあ、リイン」
「なんですか、はやてちゃん」
「思うんや……」

 ふと窓の外を見る。
 春の暖かな日差しに目を細めながら、はやてはポツリと思いの丈をつぶやく。

「小さいおっぱいってのも、ええと思わないか?」
「とうとう脳が腐る病気になりましたか、はやてちゃん」

 そんなはやてに、リインはイイ笑顔のまま答える。

「いや、思うんや。なのはちゃんとフェイトちゃんのおっぱいを育てた身としてはな、新たな小さいおっぱいを育ててみるのも悪くないと」
「二人ともはやてちゃんに育てられたんじゃないって言うと思いますよ」
「それは二人の思い違いや。おっぱいマイスターを名乗る身としてはな、あの二人のサイズは誇っていいと思うんや」
「社会的な地位がある身なんだから、くだらない事を誇らないでください」
「そうそう、おっぱいマイスターとしての地位がある身や。うんうん、やっぱ思い立ったが吉日、それ以外は凶日や。新たなおっぱいを捜しにいくで、リイン」

 言うが早いが、はやての足元に転移用の魔法陣が発生する。
 はやての膨大な魔力が周囲の空気をかき乱し、部屋の中に嵐を起こす。無駄に大量に溜まっていた書類とか栄養ドリンクのビンとかサプリメントの空箱が吹き飛び、木の葉のように舞い上がる。
 その嵐に翻弄されながら、リインは笑顔を崩さず敬愛する主に呼びかけた。

「それはいいから、仕事しろ」

 ちなみに、二人の目の下には深いクマがあったのだが、それはとりあえずスルーしておこう。

822さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:35:59 ID:mnQQ89a6
一番勝負! 戦慄! 驚愕! 竜の巫女!! 正直、ForseよりSTSの頃の方が大きく見えるよね


「つーわけで、やってきました辺境地区や」
「誰に解説してるんですか」

 どこから取り出したのかほっかむりをしてマイクを持つはやてに、後ろに控えたリインは凍りついた笑みのままツッコミを入れる。
 もっとも、はやてはそんなリインの言葉など聞こえないかのように左手にマイクを持ったまま、右手で点を指差す。

「ここには貧乳オブ貧乳なる神秘の少女が存在するという噂が、調査隊の事務所に飛びこんだんや」
「どこにあるんですか、そんな犯罪者の巣窟」
「そこで、おっぱいマイスターたる私が出動する事態になったんや」

 ごそごそと茂みをかき分け身を潜めるはやての前方に、白い靄に包まれた空間が出現する。

「そして、調査隊の前に神秘の泉が現れたんや、リイン隊員」
「えっと、地元の交番の連絡先は……っと」

823さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:36:52 ID:mnQQ89a6
「ふうっ……」

 人肌より少しだけ熱いお湯に全身を浸し、少女は小さくため息をつく。
 小柄な少女だ。彼女の名前はキャロ・ル・ルシエ。辺境警備隊に所属する竜召喚士だ。
 熱い湯に暖められた頬がほんのりと赤く上気し、華奢な少女の姿になまめかしさを与える。肩口で切りそろえられた桜色の髪も湯気に湿り、うなじに張り付き白い肌の彩となる。
 乳白色の中の見えない湯を小さな手のひらですくい上げながら、キャロは全身を弛緩させた。

「いいお湯……」

 辺境生活が長く、野外生活が得意なキャロといえどもやはり年頃の女の子だ。身だしなみにはそれなり以上に気を使う。
 そういった意味では、今回の任務でつかうキャンプのそばにあったこの温泉はありがたかった。湯量が豊富なここなら、何時でもお風呂に入れる。

「温泉かぁ……」

 キャロは温泉が好きだ。つらい幼少期を送った少女にとって、温泉は楽しかった大切な思い出を思い出させてくれる。
 たとえば、機動六課……あの時はフェイトさんやなのはさんの故郷に……。

「そういえば、エリオくんのいる男湯に突入しちゃったんだっけ……」

 幼き日、無邪気だった自分がやってしまったうっかりだ。機動六課時代に知り合った大切なお友達、エリオ・モンディアルの事を思い浮かべる。
 あの時、私の姿を見てエリオは真っ赤になっていたっけ。あの頃は無邪気だったな……。
 さすがにもうあんな事は出来ないけど……。

「でも、またエリオと一緒に入りたいな……」

 ふとぼんやりと小さく呟き……そして、自分が口にした事に思わず驚いてしまう。

824さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:37:40 ID:mnQQ89a6
「なななな、私何を言ってるんだろう。そ、そ、それにエリオくんをよ、よ、よびすてに!」

 先ほどの色っぽさなどどこに飛んだのか、キャロはバシャバシャと温泉の中を転げまわる。その華奢な容姿もあいまって、そんなキャロは実年齢よりもずっと幼く見えた。
 というか、今日に限って私はなんてことを!? 

「おちつけー、おちつけー私。そ、そうそう。この間の休みにも……」

 ぜえはあ深呼吸をしながら、先日のお休みでの旅行を思い出す。
 あの時も温泉があった。そうそう、ルーテシアと会って……。
 底まで思い出し、ふとあのときのエリオを思い出す。年下の女の子に囲まれていたのは、まあ仕方ないけど……。

「エリオくんの視線……」

 男の子だから仕方ないのかもしれないけど、エリオの視線は確かにルーテシアの胸に向かって……。そうえば、最近エリオがフェイトさんを見るときも、時々視線が胸に行く気が……。
 女性特有の鋭い感が、エリオの視線の先を性格に読み込んでいた……半分は被害妄想というか、劣等感からの勘違いなのだけど……。

「むー」

 ぶくぶくと顔を半分湯につけながら、キャロはむくれる。
 自分だってそれなりにちゃんと育ってるんだ育ってるはずなんだ。

「エリオくんも、おっぱいが大きいほうがいいのかな……」

 ふと、手のひらを自分の胸に当てる。
 育ってる。育ってると自分で言い聞かせながらも、その実9歳の頃からほとんど変わってない薄い胸がそこにあった。
 相応……というには若干華奢すぎるが、腰は細くなり、女性特有の括れが生まれつつある。でも、胸だけは育ってる気がしない。

「大きくならないかなぁ……」

 ふと、自分の胸をつかんでみる。薄い、薄い胸だと思いながらもう少しだけ触れてみる。その指先が、少女の敏感な桜色の突起に触れる。
 その瞬間、キャロの全身に電気のような痺れが走る。

「んっ……」

 今のは……?
 なれない感触、だけど決して不快でない感触に少女の体が増える得る。
 いけないことだ。
 そう思いながらも、今の感触が忘れられない。
 少女はもう一度、だけど先ほどよりも少しだけ強く胸の先に触れる。

「あっ……」

 また、全身がしびれる。
 こうなると止まらない。またあの感触が味わいたい。赤い髪の少年のことを思い出しながら少女はさらに自分の胸に御触れる。
 指先がうごめくたびに、少女の背中に電気にも似た痺れが走る。

「ぁんっ、あ……んっ、エ……リオくん……」

 愛しい……と言うには近すぎる気になる少年の姿が脳裏に過ぎる。彼の名前を口にすると、背中を流れる電気がひときわ大きくなる。

「んあっ、あっ、らめ、こんなの、だめだよ……エリオくん」

 流れる電気の正体が気持ちいものだと感じると、さらに止まらなくなる。胸を触れる手の動きがさらに早く、激しいものになる。
 白濁した湯の底で、空いている手が無意識のうちに足と足の間へと伸びる。

「んなっ!」

 入れたわけではない。広げたわけでもない。ただ割れ目に沿ってなぞっただけ。
 それだけなのに、今までとは比べ物にならない痺れが少女の体を蝕む。

「はぁ、ハァ……あっ、あああっ、あっ、エリオく……ん、エリぉ……」

 止めなきゃいけない。怖い。
 でも、この胸に触れる手が赤い髪の少年のものなら、この足の間をなでる手が彼の手なら。
 その想像が少女の体をさらに熱くさせる。おなかの下がぎゅっと熱くなる。

「ダメ、ああんっ、だめ、だめだめ……くる、なんかくる、エリオ……」

 まだ撫でるだけ、優しく触れるだけ。それでも秘所から熱い何かが流れ出て、湯の中に溶け込む。
 その感覚が、さらに少女を壊し溶かしてゆく。
 最後に呟いた少年の名前が、少女の無垢な体を上り詰めさせた。

「ああ、ぁあああああっ!」

 少女の体は一際激しく痙攣させると、体を弛緩させ岩に背を預けた。

「私……」

 少女にも性知識はある。
 今まで一度もやったことは無かったけど、今の行為がどういう行為かはわかる。
 それが、どういう意味か……お腹の下は、お湯とは比べ物にならないほど熱く、疼きは収まりそうに無い。

825さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:38:52 ID:mnQQ89a6
 魔導師は便利だ。道具が無くても視力聴力を強化できる。
 樹が付かれない距離からでも、隣にいるかのように状況が見えた。

「ええもんみさせてもらったわぁ……」

 ハードワークの連続で彼女も溜まっていたのだろう。キャロに当てられ、はやての頬もまた赤く上気し、下着の奥の熟れた双丘の先端は尖り、下着が少しだけ湿っている。
 とはいえ、妙齢の女性が絶対にやってはいけない、脂ぎった50過ぎの中年男性にこそ似合いそうな表情がすべてを台無しにしていた。
 今の彼女は、どう見ても危ない人だ。

「そっか。キャロも悩んでいたんやな……あの胸に……」

 それなら、そう相談してくれれば良かったのに。
 ここで肌を脱ぐのが、年上の仕事じゃないのか。

「なあ、リイン」

 かなり邪な笑みを浮かべたはやてが後ろを振り向く。
 そこにあったのは、暗い空間と赤い肉の塊だった。

「へっ?」

 それが巨大な獣の口だと理解するのに僅かな時間がかかった。
 それが致命的な失敗だった。

 ぱくっ。

 はやての体が、膝より先を残してその口の中に納まる。
 ぶっちゃけて言うと、食われたのだ。

「ちょ、これはユーノくんの役やぁ!」

 まぁ、こんな意味不明なことを言える余裕がある辺り、本気で食われているわけではない。
 飴玉兼甘噛みレベルだ。

「ご苦労様です、フリード」

 リインの言葉に、はやてを食った竜……キャロの使役竜であるフリードがウィンクで答える。
 何のことはない。覗きに興じる犯罪者っぽい主を止めるため、リインが旧知の竜に連絡を取ったのだ。

「離れたところで局に強制送還しますから、丁度いい場所まで運搬をお願いしますね」

 その言葉に白い竜はうなづくと、リインの後ろに付いて森の奥に消えていった。

「いや、かみかみしないでー。ああっ、んん、いまちょっと濡れていて……んっ、そこをなめちゃだめぇ……! そこまないでフリー……んっ!」

 竜の口で色っぽいのかどうか分からない悲鳴が響いたが、幸いそれはフリードの耳以外に届くことは無かった。






 かくして、一番勝負の決着は付かなかった。
 だが、まだ二戦、まだ二戦あるかもしれないのだ。負けるなはやて、頑張れはやて。
 とりあえず、仕事は速く片付けたほうがいいぞ。


 おわれ

826さざみー ◆RW8lf3FtFY:2013/12/07(土) 20:39:27 ID:mnQQ89a6
というわけで、掲示板汚し失礼しました。
|・)ノシ

827名無しさん@魔法少女:2013/12/07(土) 21:08:23 ID:VCdsiJuQ
>>826
吹いたwwwwwwwwwww久々にギャグSSをありがとうございます!
是非とも二戦目、三戦目も見てみたいです、頑張ってください!

828名無しさん@魔法少女:2013/12/07(土) 23:37:54 ID:uU5VvAU6
おもしろい!

いいねいいねこういうの キャロちゃんかわわわ
続きみたいです

829名無しさん@魔法少女:2013/12/08(日) 03:02:45 ID:CMHvUdrk
あと2戦
身内のヴィータを除いて考えるとチンクとアイシスかな?

830名無しさん@魔法少女:2013/12/08(日) 11:39:55 ID:x.9FnzRA
奇をてらってヴィヴィオorアインハルトの可能性も微レ存?
「変身魔法は未来と=ではないんや!!」

831ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/12/09(月) 22:51:44 ID:rOdavHOg
いいもん見してもらった

自分はエロ投下します
シグナム×アインス しぐあい でSMったりふたなったりする

832ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/12/09(月) 22:52:24 ID:rOdavHOg
しぐ×あい! 番外編 いぢわる


 闇の書事件を経て管理局に恭順したヴォルケンリッターは、いわば嘱託魔導師に類するものに近い立場にある。
 古代ベルカ時代に生まれた千古の技と武器を持つ彼女たちの需要は高く、ある時は全員共に、ある時は個々の騎士たちが様々な現場に出動を要請される。
 本局の指令を受けて守護騎士たちに適した現場、また出動のインターバルやスケジュールを管理するのは本局所属の人事担当、レティ・ロウラン提督だ。
 リンディ提督とも往年の知己であり、ヴォルケンの事情に理解のある彼女は、普通の局員にするのと同じように別け隔てなく接してくれる良き人だった。
 時には任務を終えた守護騎士たちを食事や酒席に誘う事もある。
 もちろん、ヴィータにアルコールを勧める事はないが。
 その日、レティの誘いを受けたのはシグナムだった。
 ミッドチルダに在るレティ行きつけのバーで、肴と共に酒盃を交わす。
 酒好きで知られるだけあってかなりの量を飲んでも顔にでないレティに、数杯で頬を赤く染めだしたシグナムは内心で舌を巻いていた。
 
「ねえシグナム」

 一体何杯目のグラスを空にした頃だったか、その日の任務について諸々の話をし終えて、しばし沈黙の時を味わっていた頃、ふとレティが名を呼んだ。
 さしもの彼女もほんのり頬を紅潮させて、細めた切れ長の瞳が妙に艶っぽい輝きを孕む。
 一体何を、シグナムが問うより先に、レティの言葉が騎士を打ち据えた。

「あなた、もしかしてリインフォースとデキてる?」

「……なッ」

 問いかけられた言葉のあまりに不躾で確信を突いた内容に、シグナムの喉から引きつった息が溢れた。
 その反応だけで、問うた言葉の真偽は明らかだったろう、韜晦する暇さえなかったシグナムは、数秒と掛からず真実を晒してしまう。
 誰にも打ち明けた事はないリインフォースとの秘事を。
 言葉もなく視線を泳がせるシグナムを、悪戯っぽく妖艶な笑みでレティは見つめた。

「あら、その様子じゃ図星みたいね」

「れ、レティ提督……い、一体、いつから」

 震える声でシグナムが言う。
 普段は凛然とした名だたる騎士の、心底から動揺する姿を見て、レティはくつくつと笑った。
 まるで童女のような純真さと遊女の悩ましさが混在するような笑みだった。
 騎士としては一流のシグナムも、こと“女”である事に関しては、この美女に敵わないようだ。
 
「ここ最近よ。なんだかあなたとリインフォース、仲良くなったというか、すごく打ち解け合った感じが強くなったような気がして。それで、もしかしてって、ね?」

「ぅ……」

 首を傾げて疑問符を囁くレティに、シグナムは言葉にもならない吐息を零すしかない。
 その美貌は今や、酒気ではなく羞恥心によって真っ赤に染まっていた。
 絶対に誰にも漏らさぬよう、守護騎士はもちろんはやてにさえ秘密にしていた関係が露見したのだから、当たり前である。
 
「レティ提督、この事は皆には」

「もちろん。誰にも言わないわよ」

 でもね、と言いながら、レティの目が輝く。

「少しくらい、教えてくれでも良いんじゃない? ねえ? あなたたちの事、ほんの少しで良いから」

「……」

 どこか子供めいた好奇心に輝く瞳で見つめられ、シグナムは言葉に詰まって閉口する。
 なんともまあ、もったいぶった物言いだが、要するにレティのそれは年頃の女子高生が友人の恋愛事情を詮索する幼稚な好奇心そのままである。
 管理局の有能で信頼も厚い高官であり、一人の貞淑な妻や母でもあるレティ、だがその芯の部分にはこういう茶目っ気が在ると一体何人の人が知っているだろうか。
 今まで知らなかったレティの顔に驚きと呆れを感じながら、今更この熟女の言葉責めから逃れる事は出来ないとも理解している。
 ちらと視線で周囲を仰ぐとバーテンとの距離も離れているし他の客に話を聞かれる事もなさそうだ、幸いにも、いや……レティの事なのだから最初からそれを意識して席を選んだのだろう。
 仕方なく、シグナムは一息ついて覚悟を決めた。

「す、少しで良いのでしたら……まあ」

「ありがと♪」

 眼をきらきらと輝かせたレティの顔に、シグナムは真っ赤になって恥ずかしそうに俯く。
 まさかこんな事を人に語る日が来ようとは。
 レティの質問は二人の関係のいきさつから始まり、さらにはもっと踏み込んだ場所、夜の営みに関してまで聞いてきた。
 シグナムに取っては人生始まって以来の恥ずかしい一時だったと言える。

833ザ・シガー ◆PyXaJaL4hQ:2013/12/09(月) 22:53:16 ID:rOdavHOg
 切々と語られる秘事に耳を傾けながら、最初は嬉しげだったレティの顔が、次第に訝しげに変わっていく。
 ある程度聞いたところで、一息ついて黙るシグナム、そんな彼女の顔を見ながらレティは頬杖をついて眺める。
 
「ふぅん。なるほど、ね」

「ま、満足しましたか……」

「ええ、まあ」

 からんッ、と澄んだ音を立てて、グラスの氷を揺らし、レティは何か含みの在る笑みを浮かべる。
 そして告げられた言葉に、またシグナムの顔は赤くなった。

「意外と純粋、なのね。もっと色々進んだ事してるかと想ったのだけど」

「す、進んだ? と言いますと」

「いえ、あなた達道具とか使ってないのかなー、って」

「道具!?」

 シグナムの声が、ひそやかなれど裏返る。
 道具? その手の行為に? 体こそ豊満だが色ごとにはさほど精通していないシグナムにはあまり考えられない事だった。
 騎士の反応に、再び嗜虐心とも好奇心とも取れるレティの笑みが深まった。

「ええ。そうよ、道具。知らないの?」

「あまり、その手の事については……れ、レティ提督はどうなのですか」

「私? 私は、ね……」

 グラスを片手に、ふっと笑う人妻の提督。
 ただ微笑一つ取っても、その奥にある妖艶さは隠し切れない。
 それまでの経験に思いを馳せて、宙を泳ぐ視線が、悩ましく潤む。

「夫婦生活も長いとね、刺激がないとつまらなくなっちゃうのよ。だから、私も色々と夫と冒険してみたの」

「い、いろいろ……ですか」

「ええ。気になる?」

 首を傾げて、問い掛けるレティ。
 同性ながら、その仕草と視線に心臓がどきりとする。
 アルコールで血の巡りも良くなっていたし、何より、レティの言葉に煽られて体の温度も上がっていた。
 道具。
 夜の秘事に用いる品々への好奇心。
 ここまで来たら、聞かずにはいられなかった。

「その……よろしければ、聞かせていただきたいです」

「ふふ、良いわよ」

 含み笑いと共に、そっとレティの紅い唇が耳元に寄る。
 そして、人妻が語る赤裸々な淫行の数々がシグナムを赤面させた。
 道具を使った様々な……淫らで背徳的な諸々、騎士の顔が見る間に赤みを増した。
 
「どう? 少しは参考になったかしら」

「い、いえ……その……」

 改めて顔を離したレティの顔をまじまじと見つめながら、シグナムはぱくぱく口を開いて言葉を失う。
 この目の前の美女が、人妻が、母親が、提督が、さきほど語った淫猥な行為に身を染めるという事実。
 そして、羞恥心と共に好奇心も、さらに湧き上がる。




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