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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第100話
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いつものように、格納庫のシャッターを下ろそうとした時だった。
夕陽の逆光の中、屋上のフェンスにもたれかかるように佇む少女の影がアルトの眼に入った。
涼しくなった夕風がオレンジ色に輝く少女の長い髪を揺らしていく。
沈みかけた太陽が、黒い制服を着た少女のシルエットを金色に縁取っている。
一枚の絵画を見ているような風景に、アルトは声をかけるのを躊躇し見入ってしまった。
しかし、相手はよく知っている後輩だ。このまま無人になる屋上に一人残していくわけにもいかない。
「ティアナ、夕陽を眺めて黄昏れるなんて、十年早いよ」
アルトの声に少女は振り向くと、驚きに空色の眼を丸くする。夕陽に照らされた顔が赤く染まる。
「アルトさん、どうしてここへ?」
「どうしてって、ここは一〇八隊。私の部隊だし、屋上はヘリポート。私の職場よ」
「それはそうだけど、その、……会うなんて思いもしなかったから。何か恥ずかしいところ見られてしまって……」
少女は微笑む。少し寂しそうな物憂げで大人びた笑顔。
自分に心配をかけないように無理に作ったものであろう、そうアルトは思った。だから、余計に気になる。
「どうしたの? 浮かない顔しているよ。……、まあ、これでも飲んで元気出しなよ」
アルトが放り投げた缶ジュースを、黒い執務官の制服に身を包んだ少女は慌てて受け止める。
その仕種が予想以上に幼かったので、思わずアルトは笑ってしまう。
本来ヘリパイとして一〇八隊に採用されているのだが、アルトはJX705の整備は自分でやることにしている。
これは地方部隊の人員が限られていて、特に一〇八隊のメカニック陣はナカジマ捜査官が頻繁に壊す部隊車の修理など他に仕事が沢山あるという理由もあるが、基本的にアルトが整備の仕事自体を好きだというせいもある。
ヘリ整備の仕事が終わるとアルトは、整備室の中の共用冷蔵庫から缶ジュースを取り出し、街の灯りを眺めながら飲むのを日課にしていた。今日もヘリの整備を終え、屋上から西の山に沈む太陽を眺めに出てきたところだった。
「でも、これアルトさんのじゃない? 悪いよ」
「気にしない、気にしない。まだ沢山あるから。遠慮する方が失礼だよ」
アルトは再び整備室に駆け込み、小型の冷蔵庫からストックしてあるジュースを取り出し、再び少女の元へ駆けた。
走ったのは、あまりにも少女が儚く見えたせい。
でもアルトが少女の元へ戻っても、少女はもらったジュースを開けようともせず、ただ溜息をつくだけだった。
仕方なくアルトは自分の持ってきたジュースの口を開けると、少女の持っているジュースと取り替える。
少女は心ここにあらずといった面持ちで、ただアルトのなすがままにされている。
自分の手にしたジュースを開け、一口飲むとアルトは尋ねた。
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