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魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第99話

1名無しさん@魔法少女:2009/05/30(土) 16:59:12 ID:ypqjhtEM
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所の2スレ目です。


『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

『注意情報・臨時』(暫定)
 書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
 特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
 投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。

前スレ
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説第98話
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1238819144/

2126-111:2009/06/03(水) 23:03:40 ID:rtlV6gFQ
>>シガー氏
thx、保存させていただきました。しかし、こうして対比させてみると・・・やっぱデカいですね丸いの
返礼ができれば良いのですが、なかなかそれも敵わず
貴兄に負けないくらいの話を描きたいところですね。勿論、陵辱的な意味で

すっかり磨り減った身ではありますが、今後とも切磋琢磨と行きたいところでございます
感謝感謝。それでは

22Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2009/06/03(水) 23:38:25 ID:4x8ZQ7bM
午前0時から投下したいのですが、大丈夫でしょうか?

23名無しさん@魔法少女:2009/06/03(水) 23:43:28 ID:.8DRZkkg
誰にも、投下は、止められない!
迷う暇があるなら投下すべきだぜ。

24名無しさん@魔法少女:2009/06/03(水) 23:45:56 ID:0BbBSqqY
ザ・シガー氏が某所のあの人だと分かってしまったorz

25ザ・シガー:2009/06/03(水) 23:50:54 ID:.8DRZkkg
>>24
何の話だね。
絵柄が似てる程度、どこでもある話さ。

というか、もし真実だとしてもそういう事は言うなや。

26Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2009/06/03(水) 23:53:48 ID:4x8ZQ7bM
SSの内容が内容なので、午前0時に投下したいのですよ。
さて、どうやら先陣は切れたようですが、今宵はどうなりますかねえ。

>B・A氏
ヒャッハー、幼女最高!!
……だが致すなら小学生スタイルのままで(教導官に粛清されました

>暗愚丸氏
まさかのすずか攻めとは。百合凌辱ほどの燃料なぞそうはあるものか!
これはもう1章から読み返すより他にないッ!!
当方もここまで爛れた代物が書けたら……

27Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2009/06/04(木) 00:00:32 ID:pCY4kleQ
さて、0時になった訳だが……
やつを追う前に言っておくッ!
おれは今やつのSLBをほんのちょっぴりだが体験した
い、いや……体験したというよりはまったく理解を超えていたのだが……

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
「おれははやユノを書いていたと思ったら
いつの間にかはやすずを書いていた」

な、何を言ってるのかわからねーと思うが、
おれも何が起きたのか分からなかった……
頭がどうにかなりそうだった……
SSだとか誕生日記念だとか、
そんなチャチなもんじゃあ断じてねえ。
もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ……

・はやてメイン、但しシャマルスキー歓迎
・お子様でも安心
・A's終了から半年後
・ユノなの短編集とは微妙に矛盾(ギャグの範囲内)

ではでは、始まります。はやてちゃん、誕生日おめでとう!

28熱い雫 1/7:2009/06/04(木) 00:02:16 ID:pCY4kleQ
「ただいまやー」
その日、はやてが学校から帰ってくると、家の中は奇妙に暗くて、不思議に静かだった。
「なんや、誰もおらんのかいな?」
授業が終った後、立てるようになった足で図書館に通いつめる。
そして閉館と同時に出て、各々の仕事から帰って来た騎士たちと食事をするのが、このところの日課だ。
確か今日の食事当番は、シグナム。

自室に戻り、鞄を机の脇に掛ける。ベッドに寝転がると、その上には物言わぬ十字架が置かれていた。
「シュベルトクロイツ……今日はお前だけがそばにいてくれはるね」
多分、行き違いで皆は買い物に行ってしまったんだろう。
重みさえ感じられる階下の闇に、足を踏み入れる気は起きなかった。
「ん」
だが、フラッと部屋まで来たものだから、重要なことを忘れていた。
「手の一つでも洗っとこか」
最近、巷では悪い風邪が流行っているようだ。クラスでも二、三人が休んでいる。しかもとっかえひっかえに。
一階の宵闇よりも重い腰を上げて、はやては階段を降りた。

洗面所から出てくると、ダイニングに妙な気配。
ぼうっと、ゆらゆら揺れる霊魂のような――
「だ、誰!?」
返事はない。ただ、部屋内の雰囲気が変わったようだった。人の気配がする。
ごくりと唾を飲み込むと、意を決してドアを開けた。すると……

「はやてちゃん、おめでとう!」

クラッカーが盛大に鳴った。
割れんばかりの拍手と共に、明かりがパッとつく。
そこには、すずかやヴォルケンリッター、なのはたちの姿があった。
「主はやて、無礼をお許し下さい。誕生日パーティーというものを企画したのですが、
本人には秘密にしていた方が面白いと」
シグナムが進み出るが、はやてはぽかんとしたままだった。
「どうしたのですか?」
「……えっと、今日、私の誕生日やったっけ」
場がずっこけた。
「はやて、もしかしてボケちゃった?」
フェイトが心配そうに聞く。
「いや、その発言自体が大ボケや」
はやては全力で否定し、そして話し始めた。
「私、ずっと一人やったから。誕生日にお祝いやなんて、やったこともあらへん。
それに、去年はみんなが来たばっかりでバタバタしとったからな。
せやから、誕生日ってのは、私にとってはどうでもいいモノだったんや」

あれから一年も経つのかと、しみじみとした深い感慨が覆う。
はやてとベルカの騎士たちが出会ってから、そして闇の書――夜天の書と別れを告げてから、
もうそんなに年月が過ぎていたのか。

29熱い雫 2/7:2009/06/04(木) 00:03:13 ID:pCY4kleQ
「でも、すっごく嬉しいわ。みんな、ありがとう」
はやてが頭を下げると、また拍手が沸き起こった。
「早く食べないと、お料理が冷めちゃうわよー」
シャマルが食器を取り出しながら、コップにジュースを注いでいる。
先程から漂ってくる得も言えぬ匂いが、食欲を刺激して仕方がない。
「見ての通り、シャマルはジュースを注いでるだけだ。料理はほとんど全部なのはが作ったから安心してくれ」
ヴィータがそっと耳打ちする。はやては苦笑しつつも、どこかで安心している自分がいた。
「それにしても――」
なのはの手料理を、しかもこんなに手の込んだフルコースディナーを食べるなんて、退院祝いの時以来だ。
「なのはちゃん、味噌汁一杯作らせても実力がぎょうさん納得できるからなあ。楽しみで仕方ないわ」
既に唾が口の中で踊っている。もう待ちきれない。
ローストチキンに野菜たっぷりのスープ、真ん中にはどうやって焼き上げたのか見当もつかないほど、
大きなイチゴのケーキ。
上に乗っているチョコレートのプレートには、
『たんじょうびおめでとう これからもよろしくね』と書かれていた。
「はやて、ロウソク立ててもいい?」
アリサが色とりどりの小さなロウソクを持ってきた。
「あ、はやてには熔けやすくて低温のロウソクの方がいいかしら?」
「私はヘンタイかっ! そんなもんいらへんわっ!!」
アリサのボケに思わず突っ込むと、フェイトがぼそりと言った。
「わ、私はお兄ちゃんが望むなら……ううん、なのはに言われても……」
あくまでブツブツと、まるで独り言のように聞こえたが、とても独り言ではなかった。
本人に聞こえなかったのは幸いといえよう。

ロウソクを10本、等間隔に立てる。
「なんや、もう私2桁になってしもうたんか」
改めて驚くと、周囲から笑いが起こった。
灯りを消し、ふーっと一息で全てのロウソクを消し去ると、再びの拍手。
その後はもう、飲めや歌えやの大騒ぎ。
すずかと一緒にジュース一気飲みのパフォーマンスをすると、負けじとアリサも盃を飲み干す。
──ノンアルコールでココまで騒げるのも、珍しい話だった。
料理もまさに絶品。なのはにコツを聞いたり、隠し味の秘儀まで教わった。
「ホントに美味しいわね、なのはの料理。誰かさんが羨ましいわ」
アリサがチラリと横目でユーノを見る。
「あはは。なのはちゃんのお婿さんになった人は、きっと幸せやね」
少年が顔を赤くして無言になるのを、はやてはニヤニヤしながら見ていた。

「さーて」
食事会も終り、宴もたけなわといった時になって、はやては冷蔵庫へ走っていった。
「今日は誕生日祝いや!」
ドスン、と置いた茶色い瓶のラベルには、「ヱビス」……?
「飲んで飲んで飲み明かすでー!」
フェイトが「ダメだよ」とか何とか言うので、思いっきりコップに注いで飲ませた。
すると、一口でダウン。
「ふみゅ〜」
ぱたりと倒れ込むフェイト。
慌てて駆け寄るなのはを尻目に、はやてはアリサたちに注いでいく。
「っていうか、コレ中身摩り替えた『泡の出る麦茶』なだけなんやけど」

30熱い雫 3/7:2009/06/04(木) 00:03:51 ID:pCY4kleQ
グラスに注ぐと、確かに炭酸水と麦茶を混ぜただけのものだった。
「まさか、本物なんて買える訳ないやん? 雰囲気作りや、雰囲気作り」
じゃあ何で瓶だけここにあるのよ、というアリサのツッコミには聞こえないフリをした。
「まさかの組み合わせだね。でも、美味しいと思うよ」
すずかがコクリと飲み込んで感想を述べる。
それが契機となったのか、なのはやユーノも次々にコップへ注いでいく。
「フェイトちゃんは離脱か……」
まさか仮想アルコールで酔われるとは思わなかった。
介抱するクロノの目は真剣そのものだった。
「ごめんな、フェイトちゃん」
ちなみにこの後、復活したフェイトが一番大騒ぎしたのはお約束か。

すっかり飲み物も食べ物も尽きると、皆からはやてへとプレゼントが贈られた。
「主と共に過ごしたこの1年、かけがえのないものでした。
これは、私たち騎士から心からのお礼です」
受け取ったのは、以前から欲しかったスカートだった。
ちょっと値が張るから、そのうちそのうちと延ばしていたものだった。
「もしかして、最近帰りが遅かったのは……」
ハッとはやてが気付くと、シグナムは恭しく礼をした。
「いえ、これしきの仕事何でもありません。ひとえに、皆が主はやてを想うが故」
「シグナム……みんなも」
ヴィータは鼻頭を擦り、シャマルは終始ニコニコしている。
ザフィーラはといえば、顔を向けようともしない。照れている証拠だ。
「ありがとう、ありがとう。大切に着るな」

嬉しさに飛び上がろうというのに、まだまだプレゼントは続く。
「はやてさんはお料理が上手だ、って聞いたから。
これはハラオウン家からのプレゼントよ」
そう言われてリンディから受け取ったのは、ナイフのセット。
刺身に肉、リンゴからカボチャまで、これ一式でスッパリだ。
「ありがとうございます、リンディさん」
頭を下げると、リンディは首を横に振った。
「お礼ならフェイトに言ってちょうだい。あの娘が選んだものだから」
フェイトに目を向けると、照れたようにもじもじしている。
「どう、かな? 喜んでもらえると嬉しいな」
「何言うとるねん! 毎週だってパーティー開いたるっ!
ありがとな、フェイトちゃん」

ユーノとなのはからは、赤いワンピース。
「シグナムさんたちと被っちゃったね」
にゃはは、と笑うなのはに、はやては握手した。
「スカートはスカート、ワンピースはワンピースや。
私のためにわざわざ見繕ってくれるなんて、ほんまにありがとな」
早速着替えようと上着を脱ぎかけたところで、クロノの上ずった叫び。
「そ、そんなのは自分の部屋でやってくれ!」
はやては上着を下ろすと、「冗談に決まってるやん」とニヤついた笑いを浮かべた。
「それとも、クロノ君は私の裸見たくないんか? なんや女のプライドが傷ついてショックやわー」

31熱い雫 4/7:2009/06/04(木) 00:04:33 ID:pCY4kleQ
いじけてみせると、クロノはオロオロする。
この顔、見ていて飽きない。きっとフェイトの家庭は楽しさに満ちているのだろう。

アリサからは、CDを一枚。
聞くと、自身で弾いたバイオリンの曲が入っているという。
「皆とおんなじプレゼントじゃつまらないかな、って思ったのよ。
あたしが一生懸命弾いたんだから、ありがたく聞きなさい」
つっけんどんに渡してくるのが、またアリサらしい。
早速ミニコンポに入れて再生すると、誰もが知っているクラシック。
ソロだけに実力の問われる局面だが、見事に演奏しきってみせた。
「おおぉーっ」
会場から思わず拍手が立ち上がる。
何でもまるまる一時間入っているらしいので、このままBGMにする。
──と、ここではやては一人ばかり姿が見えないのに気づいた。
「ん、そういえばすずかちゃんは?」
「ああ、すずかならさっきベランダに出て行ったわよ?」
ベランダ? よく分からない。
はやては目一杯のプレゼントを一度テーブルの上に置くと、居間を後にした。
「すずかちゃん?」
カラカラとガラス戸を開けても、そこには誰もいなかった。
入れ違いになってしまったのか、と訝っていると、突然視界が塞がれた。
家から漏れていた明かりも、空の上で明るく輝く満月も、どこかへいってしまった。
「だーれだ?」
その声を聞いて、はやては合点がいった。
突然、世界が灯りを消してしまった理由が。
「すずかちゃんやね」
「正解」
すずかの声と共に、また目に光が戻ってきた。
ヒョイ、と後ろから姿を現したすずかは、「ここ、座ってもいいかな」と傍の椅子を指差した。
首肯すると、はやてはもう1つの椅子へと腰を降ろした。
「さて、すずかちゃんがこんなことするなんて珍しいやね。何かドッキリでもあるん?」
カメラを探してキョロキョロする仕草をして見せると、すずかはクスクスと笑った。
「大丈夫、騙したりする訳じゃないから。ちょっと、お話したくて」
『お話』──か。

そういえば、このところすずかと差し向かいで話すことなんて少なくなっていた。
なのはを中心とした輪の中にすずかがいる、そんな感じ。
会話の場が、二人きりになる図書館から学校に変わったのも一因か。
「ええよ。ちょうどお祭り騒ぎも終ったし、皆からプレゼントももろたからな」
今頃、向こうではどんな話をしているのだろうか。
思いを巡らせながらすずかの言葉を待っていると、すずかはぽつりぽつりと話し始めた。
「はやてちゃん……ううん、なのはちゃんも、フェイトちゃんも、魔法使いなんだね」
「せやで。魔法少女なんて、なってみるとこれがまあ現実を目の当たりにするというか、何というか」

32熱い雫 5/7:2009/06/04(木) 00:05:26 ID:pCY4kleQ
苦笑すると、すずかは「やっぱり、魔法が使えるとそれなりの悩みもあるんだ」と同意してくれた。
「でも、びっくりしたなあ。私の周り、なのはちゃんもはやてちゃんも魔法が使えるんだもん。
フェイトちゃんも、今考えてみれば納得かも」

すずかは一呼吸置いて、先を続けた。
「ちょっと、寂しかったかな。図書館友達って、はやてちゃんだけだったから」
今でも、たまにすずかと図書館で出会うことはある。
ただ、それは本を介してというよりは学友としての付き合いだった。
「だから、私からのプレゼントは、私とはやてちゃんが出会った、そのお祝い」
そう言って、すずかは薄くて広い包み紙を差し出した。
ちょうど、ノートと同じくらいの大きさ。
「開けてみてもええ?」と聞くと、すずかはニッコリと頷いた。
はらり、と丁寧に包装を取っていくと、そこには一冊の冊子があった。
「絵本?」
手作りなのだろう、見慣れたすずかのイラストが表紙を飾っている。
タヌキと月、それから星が笑っている。
「今、読んでもええ?」
すずかが首肯するので、はやては月明かりの下で絵本を読み始めた。

──あるところに、たぬきさんがいました。
とっても陽気で、月夜の晩にはいつも踊っていました──

そんな書き出しで始まる物語、『まんまるたぬき』は、山の寺に住む、たぬ吉が主人公。
仲間と一緒に、月の出ている夜は踊って歌うのが一番の楽しみだった。
ところがある日、満月の夜に踊っていると、せっかく出ていた月を雲が隠してしまった。
しかも、雨まで降り出してしまってずぶ濡れになってしまう。
山のてっぺんまで上っていって、雨雲にお願いすると、「星を取ってきたら出て行こう」と言われる。
仲間のために、とタヌキは山の中をさんざ探し回り、一かけらのホタル石を見つけると、雨雲へ差し出した。
「まさか本当に見つけてくるとは、あっぱれ」、と雨雲は素直に引き、空にまん丸のお月様が顔を出したのだった。

──そしてたぬきさんたちは、今宵も陽気に踊るのでした。
雨露に濡れた草から、雫がぽたりと落ちました。

「うん、うん」
はやては読み終ると、ほうと息を吐いた。
全体的に、満月の光に照らされた幻想的な風景が漂ってきている。
それでいて、タヌキたちが踊るのはお祭り騒ぎのように盛り上がり、メリハリが利いている。
最後の余韻もいい感じだ。
仲間のためにくじけずに頑張る、そんな意気込みが伝わってくる。
「すごく、すごく面白かったで、すずかちゃん」
お絵描きは少女の嗜みみたいなものだが、物語まで作れるとは思わなかった。
すずかは「ありがとう」というと、ハッと何かを思い出したように立ち上がった。
「私、ちょっとアリサちゃんたちのところに行ってくるね」
そう言うと、サッとベランダから家の中へと戻っていった。
一人残ったはやては、月を見上げた。
雨は降る気配もない。どこかでタヌキが踊っていても、そんなに不思議ではあるまい。
ふと、絵本に目を落とす。

33熱い雫 6/7:2009/06/04(木) 00:06:00 ID:pCY4kleQ
すると、最後のページにメモが挟まっているのに気づいた。
可愛い便箋だ。
「何やろ、これ」
ぴらりと開くと、それはすずかからの誕生日メッセージだった。

『はやてちゃん、誕生日おめでとう。これからも仲良くして下さい。
私は、はやてちゃんの明るさが大好きです。
足、治って本当に良かったね。魔法の力だって聞いたけど……呪いが解けたってことなの?
ステキな王子様みたいな人が、はやてちゃんにもいるのかな。
もしまだいないようだったら、私がお祈りします。
はやてちゃんがずっと元気でいてくれることと、王子様が見つかること。
それじゃ、また学校でね。図書館でもお話できるといいな。
          月村すずか』

ぽたり、と雫が便箋の上に落ちた。
理由は分からないし、いつになっても分からなかった。
ただ、気がついたら頬を流れる雫があった。
「うっ……うっ……」
本にまた便箋を挟み込んで、はやては瞳から溢れ出る熱い流れを拭った。
「なんでやろ、悲しくも何ともあらへんのに……」
でも、止まらない。いつまでもいつまでも。
いつまでそうしていたのかは全然記憶にない。
ただ、我に帰った時、隣にはシャマルがいた。
「シャマル」
「はやてちゃん、もう6月とはいえ風邪を引きますよ?」
そう言って、ストールを肩にかけてくれた。
ハンカチを差し出されたので受け取り、目頭を押さえる。
そこから先、シャマルは何も言わない。
ただ、一緒にいてくれている。
「はやてちゃんは、良いお友達を持ちましたね」
月を見上げながら、シャマルはカップを差し出した。
中に入っているのは、琥珀色の紅茶。
「ありがとな、シャマル」
一口飲むと、ほのかな甘みと渋みが口の中に広がった。
聞けば、なのはが皆に振舞ったものだという。
「まあ……私じゃ戦力になりませんから」
シャマルが苦笑する。その顔を見るに、一度失敗して諦めたらしい。
それでも、感謝の念には変わらない。
「なあ、シャマル」
「何ですか?」
「もう少し、このままでもええか」
もう少しだけ、一緒に。

今、はやてはすずかが退席した理由が何となく分かった気がした。
そして、シャマルが来てくれた理由も。

34熱い雫 7/7:2009/06/04(木) 00:06:38 ID:pCY4kleQ
「ありがとう、シャマル。凄く、あったかいよ」
心も、身体も。
はやては、シャマルと一緒にいつまでも月を見上げていた。

***

11年後。
「んー、やっぱり修羅場は遠くから見るに限るなあ」
はやては管理局で徹夜していた。が、別段仕事ではない。
ユーノが、部屋でなのはと大喧嘩しているところをリアルタイムで観察しているところだった。
「はやてちゃん……やっぱり隠し撮りはいけないです」
「そうは言うてもなあリイン、この半年以上一度も撤去しないし、っていうかリイン自身見てへん?」
「みっ、見てないです、なのはさんとユーノさんが……あ」
自爆した。
カメラの数は一つや二つではないから、なのはの話とは限らないのだ。
「まー、共犯ってことで。リインも聞く?」
イヤホンの片方を差し出すと、丁度二人の喧嘩が終ったところだった。

『なのは、ごめん。僕が悪かったよ』
『ううん、わたしこそ。ごめんね、あなた』
『なのは……』
『あなた……』

「きゃーっ!!」
叫んだのはリインだった。
仲直り早々、二人はベッドへ倒れ込んでいく。
それにしてもこの夫婦、ノリノリである。
「ダメです、まだ早いのです、えっちなのはいけないと思いますです!」
完全に混乱している。
「じゃあ何で目も背けなければイヤホンもはずさないん?」
はやての一言で、リインはむっつりと押し黙った。
「な、共犯やろ?」

のほほんと茶を啜りながら、二人の痴態を眺めるはやて。
後にリインが証言したところによると、間違いなくタヌキの耳が揺れていたという。

35Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2009/06/04(木) 00:09:31 ID:pCY4kleQ
読んでくれてありがとう。
次回はエロくします。

では。

36名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 00:11:38 ID:M8eyt2dw
GJです!

>麦茶+炭酸
メッコールということですか

37名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 05:54:27 ID:iIHYjQAU
んむ、全俺が泣いた

ところで、はやては闇の書事件の一年後には立ててたっけ?

38名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 06:18:57 ID:6acLZzdY
A'sSS03の頃には復学できるぐらいには回復してた
まだ車椅子だが
入局当初も車椅子だったな

そこから一年も経ってれば歩けるようになってるんじゃね

39名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 18:50:01 ID:h0/Pw5Gc
>>36
むしろリトルビール

40 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:15:00 ID:tcyV2bq.
ではちょいと書かせていただきます。


・スカに掴まったリインがユニゾンデバイス量産プラントにされてしまう
・エロ
・フェレットさんと獣姦ユニゾン注意
・オリ出る
・設定捏造注意

41ちっちゃなママは好きですか? 1 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:16:40 ID:tcyV2bq.
 事はリインフォースⅡがスカリエッティ一味に捕まってしまった事から端を発する。

「ハッハッハッハッ! ついに手に入れたぞ! 古代ベルカ式ユニゾンデバイスを!」
「あわわわわわ…リインを捕まえて一体何をするつもりですか〜?」

 古代ベルカ式ユニゾンデバイスを手に入れた事に喜びを隠せず、思わず興奮するスカリエッティに対し
小動物を入れたりする際に使う小さな檻の中に入れられたリインは目から涙を浮かばせ振るえていた。

「いや…ただ単純に古代ベルカ式ユニゾンデバイスと言うだけならアギトの奴が既にいたのだが…
あいつは正直私に対しては非協力的だからな。その点こっちは………。」

 直後、スカリエッティはリインの閉じ込められた檻を軽く叩き、リインは怖くなって思わず
泣き出してしまった。

「うああああん!! ごめんなさいですごめんなさいです! 言う事聞きますから
乱暴しないでくださいぃぃぃぃ!!」
「ほらこの通り。ちょっと脅せば簡単に言う事聞いてくれる! ここがアギトとは大違いだ。ハッハッハッ!」

 檻の中で身を縮ませ震えるリインを見つめ、スカリエッティは大きな声で笑っていた。

「リインを使って一体何をするつもりですか? 乱暴だけはやめて下さい…。」
「ハハハ…別に乱暴なんてしないさ。ただ古代ベルカ式ユニゾンデバイスに関しての研究に協力してほしいだけだよ。」

 涙を流し、震えながら訪ねるリインに対し、スカリエッティは紳士を装いつつそう答えるが…
その後直ぐに彼は一冊の本を手にしていた。

「我々が独自に入手した古代ベルカ時代の文献によると、ユニゾンデバイスは古代ベルカにおいても量産は
容易な物では無く、ごく一部の人間にのみ所有が可能な希少な存在だったらしいのだが…その一方で、
とあるユニゾンデバイスが多数のユニゾンデバイスを産み出したと言う記録も残っている事が分かった。」
「え? ユニゾンデバイスがユニゾンデバイスを産み出した…ですか?」
「少なくともこの文献には…そうあるな。」

 ユニゾンデバイスに対する既存の常識を打ち破る発見にリインも驚きを隠せないが…

「で、そのユニゾンデバイスはどうやって沢山のユニゾンデバイスを産み出したですか?」
「ふむ。そのユニゾンデバイスが自身から複数の個体を産み出した方法とは…。」
「その方法とは…?」
「その方法とは…フェレットとの獣姦ユニゾン!」
「えええええええええええええええ!?」

 驚愕の事実にリインは思わず絶叫。だがそれも仕方の無い事。フェレットとの獣姦ユニゾンとか
いきなり言われて平常心を維持出来る奴の方が逆に不自然だ。

42ちっちゃなママは好きですか? 2 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:18:30 ID:tcyV2bq.
「ちょ…ちょっと待って下さいよ! フェレットさんと…ってどういう事ですか!?」
「ふむ。ミッドにおいては淫獣などと呼ばれ、賤しい動物として蔑まされているフェレットも
古代ベルカにおいてはそれはそれは神聖な動物として大切にされていた様でな…。」
「え…。フェレットさんって淫獣とか賤しい動物とか蔑まされてるですか? あんなに可愛いのに…。
リイン初めて知ったです…。」

 さらなる驚愕の事実にリインは驚きを隠せないが、スカリエッティは表情を変えずに文献を読み続けた。

「その古代ベルカ時代に生きていたユニゾンデバイスの一体が何とフェレットと恋に落ち、
そのまま獣姦ユニゾンをやらかして…しかも出来てしまったんだと。」
「え!? 本当に出来ちゃったですか!?」
「あくまでもこの文献の記述では…だがな。それに何故ユニゾンデバイスがフェレットとの間でのみ
子を成せたのかに関しての科学的な解明はなされておらず、謎のままだ。だが、私は科学者だ。
だからこそこの謎に挑みたい。と言う事で……その実験に協力してくれるな!?」
「ええええ!?」

 ここで初めてリインは自分が捕らえられた理由を悟った。スカリエッティは古代ベルカ時代の文献の
記述に則ってリインをフェレットと獣姦ユニゾンさせるつもりだ。

「いいいい嫌です! 嫌です! フェレットさんは可愛くて大好きですけど…獣姦ユニゾンなんて嫌です!
リインはユニゾンデバイスである前に一人の女の子なんですよ!」
「こちらとしても肝心のフェレットが手元に無いから実験のしようが無いからな。」
「ほっ…。」

 リインをフェレットと獣姦ユニゾンさせようと企むスカリエッティだが、肝心のフェレットが
手元に無いと知り、リインはほっと胸を撫で下ろしていたが…そこへクアットロが部屋の中に入って来た。

「ドクタ〜! フェレットを捕まえてきましたよ〜!」
「キューキュー!!」

 クアットロの手には一匹のフェレットが鷲掴みにされており、鳴き声を張り上げながらジタバタと
もがいていたのだが、少し様子が違った。薄黄土色の毛並みと二本のアホ毛の生えたフェレット。
これはユーノがフェレットに変身した状態の姿であり、リインにとって最も馴染み深いフェレットだった。

「キューキュー!」
「ふむ…。フェレットは殆ど鳴き声を発しないはずなのだが…変わったフェレットもいるものだな。
まあ良いだろう。さあフェレットだぞ。獣姦ユニゾン実験の開始だ。」

 スカリエッティはそのフェレットをリインの入れられた檻の中へ入れるが、フェレットはただ
くつろぐだけで何もしようとはしない。

「どうした? 早く獣姦ユニゾンをしろ。」
「無理ですよ。フェレットさんはそんな事をする様なフェレットさんじゃありません。」

 今同じ檻の中に入れられたフェレットの正体がユーノだと分かっているからこそリインはその様な事が言えたが…

43ちっちゃなママは好きですか? 3 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:19:56 ID:tcyV2bq.
「そうか? ならば仕方が無い。これを見ろ! 動物園等で動物の繁殖を行う際には、その対象となる
動物が交尾を行っている映像を見せて興奮させると言う手を使うそうだが…そのフェレットは
何処まで耐えられるかな?」
「ええ!?」

 なんと言う恐ろしい作戦であろうか。リインとフェレットの直ぐ正面の空間に、フェレット同士の
交尾を映した映像が映し出されていたのである。雌のフェレットの背後から覆い被さり、一心不乱に
腰を動かす雄のフェレットの姿。これは間違い無くフェレットの交尾。

             そして…ついに恐れていた事態が発生するのである!

「キュ…キュゥゥゥゥ………キュゥゥゥゥゥゥ!!」
「キャァァァァ! フェレットさん何をするですかー!?」

 フェレットの交尾の映像を見せ付けられ興奮したフェレットがリインに襲い掛かり、押し倒してしまったのである!
いくら紳士ぶろうともやはり…雄なのであろうか…?

「嫌です嫌です! フェレットさんやめて下さい! こんな形で初めてなんて嫌ですー!!」
「キュー! キュー! キュー!!」

 リインは必死にフェレットから脱しようとするが逃れられず、フェレットはその鋭い爪で
リインの着ていた服を切り裂き、その美しき肢体を露として行く。そしてついに…………

          フェレットの一物が……リインの処女膜を…貫いた!!

「痛ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「キュゥゥゥゥゥ!!」
「おお! ついに獣姦ユニゾンしたぞ! これは美しい! 実に美しい光景だ!」

 フェレットに処女を奪われ泣き叫びよがるリインと、野性の本能に身を任せ腰を突き動かすフェレット。
そしてユニゾンデバイスとフェレットの獣姦ユニゾンに美を感じるスカリエッティの構図は…
シュールとしか言い様が無かった。

「キュー! キュー!」
「フェレットさんやめて下さい! お尻がくすぐったくて…嫌ぁ!」

 フェレットがリインを突けば突く程、モサモサの毛並みがリインのお尻の肌と擦れて
非常にくすぐったい。その為にリインは一物に膣肉を抉られる痛みと尻を擽られる感触を
同時に受けて…泣きたいのか笑いたいのか分からない…なんともいえない感触を感じていた。

「キュー! キュー! キュー!」
「アッ! アンッ! ンアァー!!」

 なおも一心不乱にリインを突き上げ続けるフェレット。もはやリインは喘ぎよがるしか無いが…
そこでとんでも無い事に気付いてしまった。

44ちっちゃなママは好きですか? 4 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:21:32 ID:tcyV2bq.
「(あ…リイン…もしかして…感じてるんですか? フェレットさんに突かれて…感じてるんですか!?)」

 フェレットが突き上げれば、リインもそれに合わせて腰を動かす。いや…もはやリインの方から
腰を動かしているのかもしれない。そう思っても仕方が無い状況に陥っていたのだ。

「(そんなのダメです! 気をしっかり持つです! 幾ら大好きなフェレットさんが相手でもこれは…。)」

 リインは一生懸命自身に言い聞かせていたが…その時、フェレットの凶暴な一物がリインの膣肉を
抉り、子宮口に強く撃ち込まれた!

「アァ―――――――ッ!! やっぱりダメですー!! 気持ち良過ぎて考えられないですー!!」

 もうダメだった。フェレットが雄であった様に…リインもまたユニゾンデバイスと言えども…雌なのか…。
フェレットが突けば突く程…リインもまた激しく…また淫らに…荒れた。もはや冷静な考えなど出来ない。

「アッ! アッ! アー! アー! アァ―――――――!!」
「キューキューキュー!!」

 そこには二匹の獣の姿しか無かった。大声を張り上げて吼え、互いを食い合うがごとき肢体を貪る…
野獣の姿しか無かった。そしてついに…ついに……ついに…

「リインもうらめれすぅぅぅ! リインもういっしゃうれしゅぅぅぅ! リイン…フェレットさんの
赤ちゃん…産んじゃうれすぅぅぅぅぅぅ!!」

 まるで犬の様に口から舌をだらしなく垂らし、そう叫ぶリインの姿があった。
悲しく残念な事だが…リインはもう…堕ちてしまったのかもしれない。それを悟ったのだろう。
リインの膣肉をえぐるフェレットの一物もまた………

                    ど び ゅ っ !

「んぁ…………。」

 ついにフェレットの精液が…リインの膣内にぶちまけられ…その子宮内をも満たしていた……。
リインとフェレットはそれぞれ体力を使い果たしたのか、崩れ落ちる様に繋がったまま眠りに付いていたが…
その直後、拍手が沸いていた。

「うんうん。ユニゾンデバイスとフェレットと言う種族の壁を越えた愛の姿に…私は感動した!」
「本当…素敵でしたわ…。」

 スカリエッティとクアットロは…目から感動の涙を流し…リインとフェレットに対して拍手を送り続けていた。

45ちっちゃなママは好きですか? 5 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:23:12 ID:tcyV2bq.
 それからしばらくの時が経過した頃、リインとフェレットは小さな檻の中では無くもっと広い部屋に移され、
そこで一緒に過ごしていたのだが、そんな時にスカリエッティが部屋の中に駆け込んできた。

「喜びたまえ! 検査の結果おめでただと分かったぞ!」
「え………何の冗談ですか…?」
「冗談じゃない! 本当に君はフェレットの子を妊娠したんだ! 古代ベルカ時代の文献の記述は
間違って無かったんだよ! ユニゾンデバイスとフェレットとの間に子供を成す事は可能だったんだ!!」
「ええ!? 本当に…本当に…ですか!?」

 真面目な話、ユニゾンデバイスがフェレットと獣姦ユニゾンして子供を作れる等信じてはいなかった。
普通に考えて信じる方が異常だし、その古代ベルカ時代の文献とやらも眉唾だと考えていたのである。

「そんなの嘘です! 嘘ですよ! リインは信じません! 信じませんよ!」

 リインはフェレットの子を孕んでしまった等、信じなかった。信じたくなかった。
しかし……日に日に大きくなるリインのお腹。お腹の中にいるフェレットの赤ちゃん。
それはリインと言えども信じざるを得ない現実であった…。

「あ…ああ…リイン…ママになっちゃうですか? 産まれて来るのはどっちですか?
フェレットさんが産まれて来るですか? リインみたいなのが産まれて来るですか?
それとも……両方が混ざった様な珍妙なのが産まれて来るですか?」
「キュ〜…。」

 何時産まれても不思議で無い程にまでプックリと膨らんだお腹を摩りながら、リインは不安になっており
フェレットはそんなリインを見守る事しか出来なかった。

 そしてついにリインは産気付き、初めてのお産に挑戦する時が来た! しかもリインは生身の人間では無く
ユニゾンデバイスであり、またフェレットとの間の子供が産まれるのだから…何が起こるか分からない。
少なくとも既存の常識は通じないと考えても良いだろう。そういう点を踏まえ、スカリエッティ・ウーノ・
クアットロの三人もまた緊張の面持ちでリインのお産をサポートするべく出動した。

「ヒッヒッフー! ヒッヒッフー!」
「後少しだ! 頑張りたまえ!」
「そうよ! 頑張りなさい!」

 お産に伴う激痛にリインは何度も挫けそうになりながらも…スカリエッティ等の応援に励まされ…ついに……

「キュー! キュー! キュー!!」
「フェレットが産まれた! フェレットの赤ん坊が産まれたぞ!!」

 リインの膣口から出て来たのは一匹の小さなフェレットの赤ちゃん…………と思ったその時、
そのフェレットの赤ちゃんが光を放つと共に人型…それもリインを男の子にした様な赤ん坊へ変化していた。

「何だ。フェレットの赤ちゃんかと思ったら変身魔法でフェレットになってただけか…。
しかし、生まれながらにこれだけの事が出来るのは凄い事だぞ。」
「おめでとう。これで貴女も今日からちっちゃなママですね。」
「うう…嬉しい様な悲しい様な…不思議な気持ちですけど…ありがとうです…。」

 この後もリインはフェレットとの間に沢山の子供を産んでユニゾンデバイスの普及率アップと
フェレットの淫獣返上&地位向上に大きく貢献する事になるのだが…それはまた別のお話である。

                    おしまい

46 ◆6BmcNJgox2:2009/06/04(木) 21:25:17 ID:tcyV2bq.
リインとフェレットのラブストーリーを書こうと思ったらこんな事になっちってスマソ

47名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 21:30:22 ID:gNkSSJaM
GJ!

しかしそれにしても……ユーノ。フェレットの交尾見て興奮するなよ………orz
さすがは淫獣……なのかっ?!

48野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:05:51 ID:gNkSSJaM
なんか、名無しで感想書いた直後というのもアレですが。
日付変わる前にやらなきゃ意味がないので。
投下行きます。

 あぼんはコテか鳥で。

 八神はやて誕生日SS

「いさましいちびの車椅子、ミッドチルダへ行く」

49野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:07:02 ID:gNkSSJaM
    1/5

 車椅子は、ご主人様の帰りをずっと待っていました。
 今日は、ご主人様の誕生日です。
 だけど、ご主人様は帰ってきません。

「おめえのご主人様は、もう大きくなってしまったから、おめえがもういらなくなっちまったんじゃないかな」

 車椅子の横に立てかけられているゲートボールスティックが言いました。

「おめえ、車椅子にしては、ちびだもの」

 そう言われても仕方ありません。だって、ご主人様は小学生だったのですから。車椅子だって、小さいのです。

「そんなことを言うものではござらん」

 スティックの反対側で、竹刀が言います。

「拙者たちのご主人様は、拙者たちを捨てたりはしない。そんな方々ではない。拙者はご主人様たちが帰ってくることを信じているでござるよ」
「でも、もう十年経つんだぜ?」

 スティックが険悪な口調で言い返します。

「棒ッ切れは黙っててくんねえかな」
「棒ではない! 拙者は竹刀でござる!」

 スティックと竹刀はいつも口喧嘩ばかりです。
 そして、それを止めるのはいつもエプロン。

「やめなさいよ、二人とも」

 竹刀の言葉に続いたのは、車椅子に被せられているエプロンです。
 エプロンは竹刀とは仲良しで、五人の中では一番の優しい性格なのです。

「ごめん」
「いや、拙者こそ……」

 スティックと竹刀はお互いに謝ります。二人とも、本当は仲がよいのです。

50野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:07:43 ID:gNkSSJaM

   2/5

 だけど、ご主人様はどこに行ってしまったんだろう。
 車椅子は考えます。
 ご主人様が自分無しでも動けるようになったのはとても良いことだ、と車椅子にはわかっています。だけど、それはそれとしてやっぱり寂しいのです。
 この中では、この家に一番長くいたのは自分です。
 スティックよりも、竹刀よりも、エプロンよりも、そして、彼らのご主人様たちよりも前から、自分はここでご主人様のお役に立っていたのです。

「ご主人様に会いたいよ」

 車椅子が呟くと、皆が黙ってしまいます。

「うん、……会いてえな」
「そうでござるな……」
「私だって!」

 車椅子は考えました。もしかしたら、ご主人様たちはこのお家のことを忘れてしまったのかも知れない。
 だけど、ご主人様はみんな優しい人たちだった。僕たちのことを忘れていたとしても、思い出したらきっと優しくしてくれるはずだ。
 そうだ。忘れているだけなんだ。だったら、僕たちが思い出させてあげれば良いんだ。

「じゃあ、会いに行こう」

 驚いたのは竹刀たちです。
 この車椅子は突然何を言い出すのだろう。ご主人様がいないのに勝手に出歩くなんて、そんなことができるわけがないのです。

「僕は車椅子だから、動くことができるよ。みんな、僕に乗ればいい。落ちないように、エプロンさんに被ってもらえばいい」

 竹刀がふむ、と呟くと長考に入ります。この中では一番頭がいい人なので、皆は黙って竹刀の言葉を待ちます。
 スティックはそわそわと、試しに車椅子に寄りかかってみたりしています。

「そうでござるな」 

 ようやく竹刀が口を開きます。

「このままでも仕方ない。行こうではないか。拙者たちも」

 早速準備の始まりです。
 ご主人様へと旅立つのです。

51野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:08:13 ID:gNkSSJaM
    3/5

 がたがた
 ころころ
 がたころがたころ

「なあ」
「なんですか?」
「ご主人様たちってどこにいるの?」
「えーと……」

 エプロンが言います。

「ミッドチルダって言ってたわよ」
「そっか、ミッドチルダか」

 がたころがたころ

「ねえねえ」
「なあに?」
「ミッドチルダってどこ?」

 ぴたり、と車椅子が止まりました。

「ねえねえ、竹刀さん、知ってる?」
「聞いたこともござらん」
「スティックさんは?」
「知らね」
「じゃあ、エプロンさんは?」
「ごめんなさい。私が知っているのは地名だけよ」

 困ってしまいました。
 だけど、車椅子はめげません。頑張って考えます。

「……どうしよう。せっかくの誕生日なのに」
「車椅子殿、諦めてはいかんでござるぞ。我らの底力、軽視してはならぬ」
「うん。ありがとう、竹刀さん」

 そう。底力。僕たちには底力がある。ご主人様に会いたいという気持ちがある。
 僕たちに不可能はない。絶対に会えるんだ。
 車椅子は、困難に敢然と立ち向かうのです。

52野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:08:53 ID:gNkSSJaM
    4/5

 ここはミッドチルダ
 そして八神家。
 八神はやて誕生日、そしてヴォルケンリッター召喚記念日である。
 当然、家の中は大盛り上がりである。リインがハブられて涙目なのは内緒。
 今日は無礼講。八神家一同、なのは、フェイト、ヴィヴィオ、その他大勢が集まっているのだ。

 スバルが食べる。
 エリオが食べる。
 スバルが食べる。
 ギンガが食べる。
 フェイトが脱ぐ。
 スバルが食べる。
 キャロが微笑む。
 アルトとルキアを間違える。
 スバルが食べる。
 シャーリィがデバイスを抱きしめる。
 ティアナが泣く。
 スバルが食べる。
 ヴィヴィオが聖王化する。
 スバルが食べる。
 カリム萌え。
 スバルが食べる。
 スバルが食べる。
 スバ……

「スバル……。少し、お腹冷やそうか」

 なのはの余興(自称)も終わり、宴も終えて三々五々に帰っていく客たち。
 彼女らを見送り、八神家一同は今に集まっていた。
 シャマルが全員にコーヒーを煎れる。

「それにしても、もう十年ですか」
「そやな。海鳴から離れてそんなになるんやな」
「前の家ってどうなってたっけ?」
「売りに出した訳じゃないから、まだ残っているわよ」
「何かあった時には必要やろし、手放す気はないよ」
「荷物も置いたままですし」

 ザフィーラの言葉に一同がやや俯く。

「いや、あれはもう……」
「うん。ちょっと、必要ないかな……」
「なんていうか、騙されたというか……」
「そやな。あれはいらんな……」

53野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:09:23 ID:gNkSSJaM
     5/5

 宴も終わり、静まりかえった八神家周辺に転移する影が一つ。
 
「ここに、ご主人様がいるんだね」
「うむ。拙者には気配がわかる」
「よっしゃ、あたしらの力、存分に発揮しようじゃねえか」
「そうね。久しぶりだもの」

 そう。車椅子たちです。

「行こう、久しぶりに僕たちの力を見てもらおうよ」
「うむ。全員もいるようだしな」
「へへ、目に物見せてやるぜ」
「ええ、それがいいわ」

 車椅子、拘束調教モード、スタンバイ!
 竹刀、多段双頭バイブ機能、オン!
 ゲートボールスティック、お仕置きお尻パッシングタイプ、セットアップ!
 エプロン、ムチムチぴっちりボディスーツバージョン、チェインジ!

 JS通販謹製製品たちは、全力で八神家を襲撃するのだった。






 お詫び
 タイトルの「いさましいちびの車椅子〜」は、「イヤらしいちびの車椅子〜」の間違いでした。謹んでお詫びし、訂正します。

54野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/06/04(木) 23:10:08 ID:gNkSSJaM

 以上、お粗末様でした


 まとめ管理人様へ
 まとめウィキに収録されている拙作「涙」を、一部改訂して同人誌に収録、この日曜日に即売会に出すことになりました。
 構わなければ、ウィキからは削除していただけないでしょうか。お願いします。

55名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 23:26:33 ID:T3NaT4oM
ちょwww おまwwww

なんという確信犯的な詐欺www
最初は感動ものと思わせておきながら、最後に全てを最高に裏切りやがったwwww
いかん、腹筋がねじ切れそうだwww

GJです!

あと

>>アルトとルキアを間違える
>>カリム萌え

おいw

56名無しさん@魔法少女:2009/06/04(木) 23:29:43 ID:T3NaT4oM
というか、今さら気付いたが「ルキア」ってダレだ、別の漫画かww
まさかこれも確信犯かwww

57名無しさん@魔法少女:2009/06/05(金) 00:24:26 ID:CT5nU6Co
車椅子が勝手に動ける時点でこのヲチは予想するべきだったwww
茶返せwwwww

58名無しさん@魔法少女:2009/06/05(金) 01:11:44 ID:FhIUuOhM
とりあえずフェイトは服を着よう、スバルは食べ過ぎw
ザフィーラ縁の品がないことは伏線だったんだな。おかしいと思ったんだ。
GJ、そしてコーラ返せw

59マルチマックス:2009/06/05(金) 02:19:13 ID:c/IQzNgU
大変ご無沙汰です。
以前投下していました『復讐鬼』のフェイト陵辱パートを投下したいと思います。

注意
ガチ陵辱、精神崩壊などがあります。

そう言うのはいらないという方はNG登録お願いします。

60復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:22:51 ID:c/IQzNgU
「くぁああああああ!!」

動く人間の姿が消えた場所で、少女の叫び声が空に響く。

男の手が軽く動くと、鞭はまるで意思を持つかのようにフェイトの身体を打ち付ける。
使用者の意思に従って、狙う場所に飛んでいく。
もしくは、逃げる対象を追尾する。
そんな性能を持っているムチではあったが、男はフェイトとの戦いでこれを使用することはなかった。

フェイトのスピードの前には、追尾機能が追いつかない可能性が高かったからだ。

「ええい! いい加減に吐かぬかぁあああ!」

だが、男の目的……フェイトへの拷問にはうってつけの武器となった。
触手に拘束され宙吊りのフェイトの身体が、打たれるたびに左右に激しく揺れる。

バリアジャケットからはみ出した太股や白い腕には、すでにムチの跡が深く刻まれていた。
美しいその顔にも……すでに無数のミミズ腫れが浮き出してしまっている。

「くそ……あの3人もそうだったが、この世界の連中は拷問が効かぬのか?」

管理局と戦うために、男は情報を欲していた。
だが、ベルカの騎士もフェイトも……男の拷問に望む情報を口にすることは決してなかった。

(あの頃の辛さが、こんなところで役に立つなんて……)

ここでムチに打たれているのが、なのはや、はやてならばあるいは拷問に陥落していたかもしれない。
だが、ベルカの騎士が拷問程度で主を裏切るはずもなく……。
ブレシアに受けた数々の虐待の過去があるフェイトも、今のところはその拷問に耐えることができていた。

「しかも、その戦闘服……忌々しい」

拷問に必要なのは力加減だ。
それなのにバリアジャケットの防御力のため、男の与える苦痛はコントロール不可能なものになっていた。

並みのダメージでは軽減され、決定打にならない。
とはいえ、全力で打っては対象を殺してしまうかもしれない。

そのジレンマが男の怒りを増幅していく。

「テスタロッサ……すまん」
「わりぃ。頑張ってくれ……」
「ごめんなさい。今は耐えて……」

同じく触手に拘束されたベルカの騎士もその様子を遠目に見ていた。
フェイトと同じように、その身体に刻まれた多くの傷が拷問の凄まじさを物語っている。

「く、ああああああああああああああああ!!」

拷問は続く……。
どれだけ叫び声をあげようとも……痛みではフェイトの心は折れない。

自分たちの行方不明はいずれ伝わるだろう。
そうなれば……管理局が全力で事態の解決に向かうはずだ。

フェイトが避けなければいけないのは、それまでに男が管理局に有効な手段を駆使することだけだった。
そのときまで耐え切れば……少なくともこの世界は、大切な親友二人はその身を危険に晒されることはないはずだ。

「拷問の方法を変えるか?」

打撃による苦痛が調整不可能となれば、精神を削る方法を考える必要があった。

「水責めがいいか。あれならば、その忌々しい服の防御力も関係あるまい」
「……」

それでも、フェイトは耐え抜く自信があった。
耐え切れないとすれば、心ではなく身体。
最悪、拷問の果てに命を落とすことがあっても……それで仲間を守れるのであれば、フェイトには何の後悔もなかった。

(なのは、はやて……わたし、頑張るからね)

痛む身体を、気力で支えるために大切な存在を思い浮かべる。
きっと、ベルカの騎士達も主を思い、こうやって自分を奮い立たせていたのだろう。

61復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:24:27 ID:c/IQzNgU
「よし。向こうの池まで運べ。底なし沼になっていたはずだ」

これから行われる新たな拷問に、フェイトは身を固くする。
同時に心も固い鎧で覆ってしまう。
そうすれば……男が望む通りにはならない。

だが……。

「んぅ……はぁ……」

触手がフェイトを池まで運ぶために、拘束の形を変えようと身体を滑る。
打撃を与えることを目的としないその動きが、フェイトの股間をさすったとき……。

「む?」

微かに漏れたフェイトの熱い吐息を男は聞き漏らさなかった。

「おい」

男が触手でフェイトを拘束している魔物に目配せをする。
意図を察した魔物は……フェイトの背中の部分につーっと触手を滑らせる。

「ん……」

くすぐったそうに、フェイトが身体をよじるのを確認すると、男は邪悪な笑みを浮かべる。

「なるほど。打撃は防げても……その手の刺激は防げぬか」
「え……?」

「子供だと思ってはいたが……よく見れば中々育っているではないか」
「や、な、何を……」

男がフェイトを見る目が変わったことにフェイトは気がついていた。
フェイトも、年頃の女の子だ。
友達が集まれば、性に関する話をすることだってある。

そのために、男の目に宿った情欲の光の意味を理解できないほど……子供ではなかった。

「そうなると、傷ついたままは好ましくないな……」

男が手をかざすと、フェイトの身体についていた無数の傷があっという間に癒されていく。
治癒魔法の即効性においては、シャマル以上のことが男が「魔法使い」としても高い素質を持つことを示している。

「い、いや……」

だが、そんな分析をする余裕はフェイトにはなかった。
傷が癒え、元の白さを取り戻した肌に美しい顔……。
その全てが……フェイトに新たな危機を告げていた。

「こちらの拷問には耐えられるかな?」

男は酷薄な笑みと共に、魔物に目配せをする。
同時に……魔物から映える触手が、動き出す。

「く……はぁ……」

足を拘束していた触手は、太股を優しくさすりながら、徐々にフェイトのヒップに向かって迫ってくる。
腕を拘束していた触手は、首筋からから肩口をなぞりながら下に下りてくる。

「や、やぁ……ダメ……」

気丈だったフェイトの表情に明らかな怯えが走る。
だが、新たに現れた触手が、手足を再び拘束し、フェイトには自分の身体を這う触手を眺めること以外のことは許されない。

「テスタロッサ! 貴様! 武人に向かって何を!」
「貴様らは後だ! 今は邪魔だ!」

「うわあああああああ!」
「きゃああああああ!」

男の号令一つで、ベルカの騎士達は触手によって遠くへと連れ去られてしまう。

「やつらに見せながら、というのも悪くはないが……うるさいのはごめんだからな」
「あぁ……」

励ましてくれる声さえも途絶えた中。
フェイトへの新たな拷問が再開される。

フェイトの腕に脚に腰に……触手が絡みつき蠢き始める。

「あ、くぅ……っく……あっ! だめ……離して……」

触手の拘束は思いのほか強い。
フェイトは無駄だと分かっていても、懇願するしかなかった。

「離してやってもいいぞ。無論、我の言うことに全て答えると誓うのであれば、だがな」
「そんなこと……できるわけ、ない……」

男の要求には、拒否を貫くフェイトだったが、その瞳は泳いだまま。
戦闘の時も、捕らえられてからも男を鋭くみつめていた眼差しの強さは微塵も感じることが出来ない。

「どうした? あれだけ我慢強かったお前が、今更哀願とは?」
「うぅ……」

再三の鞭による拷問には解放を求めなかったフェイトに明らかな変化が訪れようとしていた。
幼少期の虐待や激しい戦いの中で、痛みには耐えることができたフェイト。
だが……未知の拷問には恐怖が先に立つのも無理からぬことだった。

「それにしても無様だな。雷神のごとき素早さを持ったお前が、この有様とは」

『雷神』。
男がフェイトを例えるために、偶然口にしたのは皮肉にもフェイトの通り名だった。
そのことも、フェイトの屈辱感を倍増させていく。

「く……どうして、この程度の拘束が……」

フェイトは絶望的な状況から逃れようと、身体をよじらせるが何も好転する気配はない。

本来ならばこの程度の触手はフェイトに触れることも叶わず、細切れにされているはずだった。
それなのに、傷つき疲労した彼女には、それを振りほどくことはできなかった。

62復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:25:17 ID:c/IQzNgU
「諦めないことは美徳でもあるが……お前は我に敗れたのだ」

そんなフェイトの様子を男は、底意地の悪い笑みを浮かべながら鑑賞する。

「敗者は敗者らしく……それに相応しい道を歩むが良い!」

男の言葉を合図に、フェイトの前に、新たな二本触手が現れる。。
拘束には十分な数の触手が当てられている。
新たな触手の目的は……フェイトの身体に恥辱の痕を刻むことだけだった。

「や、やぁ……来ないで……」

それは人の手を思わせる動きで、一直線にフェイトの顔に向けて迫ってくる。
フェイトは顔を背けるが、触手はその動きを先読みするがごとく、進行方向へと姿を現してくる。

「っ───!!」

首だけの動きでは逃れられる範囲も限られる。
加えて二本の触手は、片方が常に囮になり、フェイトを追い立てていく。

「ん! ん───!!!」

哀れな獲物は、狩人に逃げ場を塞がれ追い詰められてしまう。
唇に触れる触手の目的はフェイトにも理解できた。

「ん───!!」

せめてもの抵抗に口を固く閉ざすが、二本の触手は、その動きを分担し、巧みにフェイトの口を割っていく。
ついに開かれた隙間はほんの僅か。

だが、触手の片方は、僅かな隙間を通り抜ける猫のように口内への侵入を果たす。

「んん────!!」」

入れなかった方の触手は残念そうに鎌首を下げる。
勝利した触手は、それを合図にしたように、フェイトの口の中で蠢きだしていく。

「ふんん! はうぅん……ちゅ、ふぐ……ぐふ……んぢゅ……!」

敗北した触手はフェイトの顎を押さえ、さらに口内の触手を奥深くへと押し込むアシストをする。
吐き出そうとフェイトは必死にもがくが、進入してきたときより膨れ上がった触手はその動きさえも困難にさせていた。

「んふぅ……ん、ぴちゃ……ん、ちゅ、ぐふ、ふぐ……ん、ぢゅっ!」

口を一杯に満たす触手は生臭く、口の奥から抜けて鼻でそれを感じさせられてしまう。

「ふんん……んちゅ、やめ……はぅ……ちゅぷ、んちゅ……」

喉の奥にまで触手は届き、その声をくぐもらせ助けを求める言葉を完成させない。
何度とない往復の間に、口内の触手はその熱と硬度を増していく。

それはフェイトをより不愉快にさせた。

「んはぁ……んぐ……やだ、んぢゅ……ぐぅ、んちゅ……ん──!!」

飲み込めない唾液が、口の端からあふれ出し頬を伝い白い首筋まで流れていく。
触手の先端からは、まるで人間の剛直のように先走りの汁が溢れ、その唾液と混ざり合う。

「んぐ! げほ、ごほ……ん──!! ぢゅ、げほ……んぐっ!」

食堂にまで達する触手の動きに、何度もむせそうになるが、それさえも許されない。
吐き出されそうになるたびに、触手は膨れ上がりフェイトの口内から出て行くことを拒否し続ける。

「ん、ちゅぷ……れる……ちゅっぷ……んぅ……んちゅ……ん────!!」

顎が外れるギリギリの太さの触手が、やがて焼けるほどの熱さを伴っていく。
口の中を往復する動きとは別に……その先端がびくんと跳ね上がり、フェイトの口内で暴れる。

暴れるに留まらず、その先端からはフェイトの喉の奥を目指して粘性のある液体が放出される。

「ん─────────!!!」

口を隙間なく塞がれている以上、フェイトはそれを嚥下するしかない。
そうしないことには呼吸さえもままならなかった。

63復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:26:01 ID:c/IQzNgU
「ん……ぷは! はぁ、はぁはぁ……」

フェイトが己が吐き出したものを全て飲み干したのを確認すると、触手はようやくその口から出て行く。
その全てが結果としてフェイトに舐め取られ、白濁を発射した痕などどこにも残っていなかった。

「はぁはぁ……」
「どうした? 口が寂しいか?」
「バカなことを……言わないで……」

一度白濁を吐き出して満足したのか、触手はその動きを止めていた。
他の陵辱も全てやんでいるために、ようやく自由になった呼吸が、徐々に落ち着いてくる。

それなのに……。
なぜかフェイトの目は熱く潤んだままだった。

(おかしい。どうしちゃったの? わたし……)

触手から吐き出されたものを飲み込んだ喉が熱い。
それが溜まっているお腹の中はもっと熱い。
その熱は身体中を駆け巡り、フェイトの身体に道の感覚を植えつけていく。

「そうだな。寂しいのは口だけではないのであろう?」
「……っ!」

全て分かっている……男の瞳はそう告げていた。
それは、フェイトの身体に現れだしている変調が男によって仕組まれたことを暗に意味していた。

「な、何をしたの?」
「お前たちの世界では、拷問で自白を強いるときに自白剤というものを使用するそうだな? その代わりだと思ってもらっていい」

一般的には脳や神経を疲労させて正常な判断力を奪い、隠し事や嘘をつくことを困難にする薬を指すことくらいはフェイトでもしっている。

「ま、まさか!!」

男の言葉の意味を探り、たどり着いた答えにフェイトの顔面は蒼白になる。

「ほう。察しがいいな。さすがにここを突き止め単騎で乗り込んでくるだけのことはある」

今、フェイトに与えられようとしているのは……触手による性的な拷問。
フェイトの脳や神経を麻痺させるために、与える『何か』を増幅する効果があると考えるのが妥当だった。

その『何か』の正体は『快楽』であることは火を見るより明らかだった。

「そんな……じゃあ……」
「そういうことだ。通常では決して味わえない……夢のような時間が待っているぞ」

男がぱちんと指を鳴らすと、触手が再び動き出す。
夢は夢でも……これからフェイトに訪れようとしているのは正真正銘の悪夢だった。

64復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:26:49 ID:c/IQzNgU
「あぁ……やぁ……」

身体から湧き上がる感覚に耐えようとするフェイトだったが、それは収まるどころか時間と共に大きくなっていく。
その口からは可愛らしいうめき声が漏れるだけだった。

「怯えも……すぐに快楽に変わる」

動き出した触手が目指す先は、フェイトの双丘だった。
同年代の少女の中では発育はかなりいい方で、身体計測のときなどは男女問わず注目の的になっている。
バリアジャケット越しでも、その膨らみは十分にその存在を誇示していた。

「い、いや……」

触手の先端は濡れそぼり、それは手と言うよりは、太く長い……舌を思わせた。

「くっ……はぁ……あ、ふぅ……」

濡れた触手が触れた箇所のバリアジャケットが、色を変えていく。
やがて、その変化は、膨らみを覆う部分の全てへと及ぶ。

「ん……んっ、ふ、ふぁ、ふぁぁ……っ」

(な、何……こんな感覚……知らない!!)

『感じる』という意味さえ分からないフェイトは、道の感覚に戸惑う。

身を捩じらせるのも困難なほどの拘束のために刺激を逃がすことさえできない。
フェイトはその刺激の全てを身体の中に送り込まれていた。

「く、んっ、はぁ……っ、はぁっ、ふ、ぁ……あっ……あんっ……ぅんっ!」

膨らみが控えめであれば、触手が絡むこともなくあるいはこの拷問の効果は薄かったかもしれない。
だが、豊かな膨らみは触手に自在に絡め取られ、バリアジャケットの上から自在に形を変えられてしまう。

「ひ、きゃうっ! んっ、っふ、ふぁ、ふくぁあっ、ぁあああっ!」

熱い吐息と共に、その膨らみはせり出し、より自己主張をし触手の標的となっていく。

「え……あ、やぁ……な、なに、それ……!!」

触手の先端がすぼまり小さな穴を形成していく。
その穴の形状はすぼめた、人間の唇を思わせた。

事実、それは確かな吸引力を持っている。
そして……吸い付く目標ははっきりとしていた。

「「んっ、んぅ、っふ、んんんぅっ、っふぁ、んっ!」

バリアジャケットの上から、胸を激しく吸われる。
もしも、その下の乳房を見ることができたのなら、痕がしっかりと残っていることだろう。

「ひぅ……っ! あ、あくぅっ、くんっ、んっ、んぅぅっ!」

触手は、その頂を探して吸い付く場所を、徐々に上へと移動させていく。
バリアジャケットの下には、その膨らみを覆う下着がある。

それは触手の目標を隠し、フェイトを守ってくれるはずだった。

「あぁああああ!!!」

それなのに、触手は正確に、バリアジャケットと下着越しにも関わらず、その先端を見つけ出す。
触手の吐き出した液体の催淫作用の影響か……執拗な乳房への愛撫により、下着を突き破らんばかりに目標は膨らんでいた。

「ふ、ふぁ、ふぁあ! あんっ!」

もしも直接吸われたのなら、狂っていたかもしれない。
その中身が裏切っても……フェイトを守る鎧は、まだその役目を果たそうと懸命だった。

65復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:27:33 ID:c/IQzNgU
「ふふふふ。胸ばかりでは、他が寂しかろう」
「え……?」

胸への刺激だけで、手一杯のフェイトに更なる陵辱が襲う。
新たに触手が追加され……フェイトの脚をつま先から登り始めていた。

「んぁ……ん……ふぁ……くぅ……」

胸にある触手と同じく、熱くぬめりを持った触手が進んだ後には道が描かれていく。
その道は、つま先から足首へ……踝を通り、膝へと達していく。

「あ、あ、あん……や……それ以上……はぁ……舐めないで」

舐めるという表現が適切なのかは分からない。
だが、フェイトがそう感じている以上、それに勝る表現はなかった。

「や、はぁ……きもち、悪い……あ、あぁ、っあ!」

すらりと伸びた長い足を、くねらせながらフェイトは嫌悪を口にする。

だが、触手には当然その言葉は届かない。
舐める……というのであれば、触手は涎を流しながら、まるで誘われるように上へと登っていく。

「やめ……あ、はぁ……んぁ……ふぅ……っ!」

太股を通過し、行き止まりの地点で触手は一度動きを止める。

「やだ、見ないで……」

嫌悪を口にしながら同時にフェイトは感じ続けていた。
自分の中の熱い何かが、体内では収まらずにあふれ出していたことを。

触手が作った道と……フェイトから溢れたものが伝ってできた道がやがて繋がってしまう。

「あ、……っ、ひ、あん、あぁあああ!」

道が繋がったのを確認した触手は、その道を遠慮無しに進むと、フェイトの中心を撫で回す。
ぬめっとした生暖かい感触が、バリアジャケット越しにフェイトの秘部に感じられる。

「ひぁあぁんっ!! ふぁ、ふぁああっ!!」

嫌悪しているはずなのに……その口から漏れる声は、ただひたすら甘かった。
催淫効果が、フェイトの奥に眠る情欲を露にしていく。

「や、だ、だめぇ……っ!!」

胸を、秘部を触手が這い回る。
敏感な部分を一斉に刺激されて、フェイトは身体をくねらせ続ける。

「んっ、んぁっ、ふぁ、ひ、ぁ、あ、あ、あぁあああっ!!」

もはや、嫌悪さえも快感の一部とフェイトの身体は認識していた。
それでも、襲ってくる何かを拒絶し、唇を噛み締め、瞳を潤ませながらも耐え忍ぼうとする。

「や、やだぁ……こんなの、いやだぁ……あ、ああ……」

だが、漏れてくる吐息は切なく、聴くものがいたのならそれを虜にするほど淫靡な愛らしさがあった。

「あ、あ、あ、あ、ああっ、っふ、ひゃぅぅぅっ!!

触手のぬめりと、フェイトから湧き出る愛液が混ざり合う。
バリアジャケットから零れ落ちるその雫は……徐々にその割合を逆転させていく。

「だめ……もう、やめ、てぇ……あ、はぁ、あっ……あぁ……」

バリアジャケットの生地さえもふやけてしまうような水気のせいか……。
それとも、植えつけられた快楽に身体が屈したか。

「ぅぅううんっ、ぁああっ、ひ、ひぁ、ひぁああっ!」

股間の触手の蠢きが伝える快楽は、フェイトの脳を焼いていく。
それは、同時に、胸を弄っていた触手にも変化をもたらす。

「え? な、なんで! うそ! やだああああああ!!」

フェイトの絶叫が響き渡る。
バリアジャケット越しに、フェイトの胸に甘噛みを繰り返していた触手。
その触手が、バリアジャケットを引っ張った刹那……。

あれ程強固だった、バリアジャケットのその箇所が引きちぎられたのだった。

「む? これは?」

男にも予想外の事態だった。
だが、触手はその事態を見逃さない。

全身を這い回る触手が、フェイトのバリアジャケットを一斉に引きちぎりにかかる。

「だめぇええええ! これ以上は、だめぇええええ!」

フェイトの言葉に応えたのか、あの一瞬が何かの間違いだったのか。
触手は、それ以上バリアジャケットの引き裂かれた部分を広げることはできなかった。

66復讐鬼・フェイト編③:2009/06/05(金) 02:28:32 ID:c/IQzNgU
「たす……かった?」

だが、安堵する暇さえもフェイトには与えられない。
保護するものがなくなった、片方の胸を覆っていた下着が……触手に千切り飛ばされる。

「いやぁああああああああああ!!」

押さえつけられていた乳房が、解放を喜ぶかのように姿を現す。
バリアジャケット越しに見たよりも、ボリュームがある。
その先端は淡い桃色であり、白い肌の中で色づいていた。

「ほう……なかなか可憐だな」
「やだ、見ないで!」

男の素直な感想に、フェイトは首を振る。
その言葉は男に向けられたのか触手に向けられたのか……。

当然そんな懇願は聞き入れられない。

「せいぜい可愛がってやれ」

男の命令に、触手は相次ぐ刺激に形を成してしまっている乳首に、その先端のすぼまりを寄せていく。

「ふぁ、ふぁああっ、ひ、ひぁっ、んっ、んっ、っふ、ふあああんっ!!」

守るものが何一つとしてなくなったそこは、触手の刺激を防ぐことは不可能だった。
押し寄せる快楽は今までの比ではなく……フェイトは抵抗する意思も、身体にこめる力さえも完全に奪われてしまう。

「あっ、はっ、はっ、くっ、んっ、ひ、ひぁぁああっ!」

全ての触手が晒されたフェイトの乳房に集中していく。
先端を押しつぶされ、舐められ、転がされ、甘噛みされ……。
乳房を押しつぶされ、舐められ、吸われ、痕をつけられていく。

「あ、は、はぁっ、ふぁ、あああああああああんっ!!」

もう、何も考えられないフェイトの声が、切迫したものに変わっていく。

「や、やだ、なにこれ、なにこれぇええ!」
「ふはははは。その感覚の意味も知らぬか!」

男は楽しげに、フェイトの様子を眺めて高笑いをする。

「覚えておけ。それが絶頂だ。身体の全てが快楽に染まった……淫らな女の証明だ!」
「違う! そんなことな……あ、は、ど、どうして、あ、あ、こな、いで、あ、はぁああ!」
「初めての絶頂を……触手で迎えるがいい!」

「あ、は、は、やだ、止まって、お願い、あ、はぁ、んく、あぁ……」

止められないことを悟ったのか、フェイトの抵抗する声が徐々に弱々しくなる。
その代わりに、口から出たのは今までで一番大きく……淫らな声だった。

「あ、はぁああ! あああああああああああああああああああああああああああ!!」

ついにやってきた快楽の果てに、フェイトの身体を包んでいたバリアジャケットが光の粒子となり四散していく。

「はぁはぁ……あ、はぁ……」

その下に隠されていた、歳不相応の豊満な肢体が顔を出す。

片方だけ下着に覆われた胸は、荒い息に合わせて上下を繰り返し……。
臀部を覆う白い布からは、あいつぐ絶頂の跡を示すように、愛液が染み出していた。

67マルチマックス:2009/06/05(金) 02:31:01 ID:c/IQzNgU
本日はここまでになります。
前半部分のみの公開です。
エロになった途端に長くなってしまいました(汗)。

快楽でバリアジャケットが弾ける、というのは復活された暗愚丸さんの作品でもあったのですが……。
変更するのもあれなので、そのままにしてしまいました。

もう後半もほぼ上がっているので、週末には投下できると思います。
よろしくお願いします。

68名無しさん@魔法少女:2009/06/05(金) 10:21:36 ID:kU75jf8w
投下乙
凌辱は良い、触手も実に良い。
次回投下も待ってます。

69名無しさん@魔法少女:2009/06/05(金) 20:42:59 ID:Ti85.uKM
獣姦ユニゾンwww
新しすぎるだろ

70名無しさん@魔法少女:2009/06/05(金) 23:27:59 ID:S5CrNuQc
素敵だ、やはり凌辱はいい
心が洗われるようだ
やっぱりフェイトにはSMが似合う


ところで、理想郷のなのは凌辱SSの続きを待つのは俺だけじゃないはずだ

71名無しさん@魔法少女:2009/06/05(金) 23:36:59 ID:2S8kEyKo
やあ、兄弟。フェイトそんは縛られている時が一番輝いていると思うw
ただ、基本的に他所様の話題は出さないのがここでの嗜みではなかったかね?

72超硬合金:2009/06/06(土) 08:31:17 ID:21SS2aaU
良い陵辱の後に何ですが、馬鹿話を一本投下させてください。

73超硬合金:2009/06/06(土) 08:32:33 ID:21SS2aaU
注意事項
・8ゼスです。
・時代設定はストライカーズSS04です
・オットーが壊れています。
・エロスはありません。
・勢いだけで書いた馬鹿話です。
・タイトルは「向こうは湖畔」です。

74向こうは湖畔①:2009/06/06(土) 08:33:57 ID:21SS2aaU
「以上がこちらで予定している作戦となります」

 僕の名前はオットー。
 下馬評では一番人気のチンク姉様と同じく、とっても控えめな胸の持ち主で、
僕のリサーチ結果に依れば騎士ゼストのストライクゾーン真っ直中の戦闘機人だ。
 そして、聖王陛下の目の前でドクターといちゃつくウーノ姉様の代わりに、
騎士ゼストに連絡する栄誉を授かった本日のラッキーガールでもある。
 勿論本当なら、胸の前で祈るように両手を握り、歓喜の涙に瞳を潤ませながら
『騎士ゼスト、お慕いしています』
 と、告白したいところではあるけれど、あいにく僕はそういうキャラじゃない。
 だからその代わりに淀みなくドクターの計画を報告し、さりげなくクールビューティーを演出する。

「オットーと言ったな」

 歴戦の強者だけが持つ深みを帯びた騎士ゼストの唇が紡いだ言葉は、あろう事か僕の名前だった。
 実を言えば最後発起動組の僕は、騎士ゼストと直接の面識はほとんど無い。
 それなのに彼は僕の名前を覚えていてくれた。
 これはもう、騎士ゼストが僕の愛に気付いてくれているから以外に考えられない。
 スナイパーG2を買って良かったと心の底から思える。

「はいナンバー8、オットーです…」

 おおマイラバー(予定)、愛しています。
 その思いを込めて僕は彼の名前をそっと囁く。

「…騎士ゼスト」

 だけど彼はつれなかった。

「いつも連絡してくるナンバー1、ウーノはどうした」

 どうして僕の前で他の女の名前を口にするんですか。
 やっぱり胸ですか!
 おっぱいがないとダメなんですか!

75向こうは湖畔②:2009/06/06(土) 08:35:24 ID:21SS2aaU
 ならいっそ貴方が揉んで大きくしてください。
 騎士ゼストならABC全部どんとこいです。
 て、何を言わせるんですか、エッチ。

「重要作業中に付き手が離せず、若輩の自分が皆さんに連絡する非礼、お詫び申し上げます」

 クールビューティー路線を維持する為に姉をフォローしつつ、
謙虚な自分を積極的にアピール!
 日本語が変な事は気にしない、だってここはミッドチルダだもん。
 そして見つめ合う騎士ゼストと僕。
 二人の視線は絡み合い、互いの体を舐め尽くすぅ…
ああ、ダメです騎士ゼスト、ルーテシアお嬢様が見ています。

「もーイイか、八番。あたし等はお前等の思い通りになんぞ動かないからなぁっ」

 邪魔!
 騎士ゼストと僕の間に這ってくるな、このツルペタ。
 ていうか、そもそも、そのいかにも悪魔ッ娘な羽とかしっぽとか服装とか、
そんな露骨な格好で騎士ゼストを誘惑しようだなんてプライドがないのか!
 あ、騎士ゼスト、勿論貴方が望むなら、裸エプロンだろうとブラジリアン水着だろうと着ますよ?
 でも、恥ずかしいからそういう事は二人だけの時にしてね。

「…了承していますアギトさん。
私はこちらの作戦日時と作業内容をお伝えするようドクターやウーノに命じられただけですので」

 瞬時に、冷静に、論理的に僕はミニマム痴女を論破する。
 解ったらさっさとカメラの前からどいて、騎士ゼストの生映像を僕に見せるんだ。

「うぅぅ」

 論破されたにも関わらず、未だにカメラの前からどかないミニマム痴女の
その根性にだけは敬意を表しつつ、僕はそろそろ我慢が出来なくなってきた。

76向こうは湖畔③:2009/06/06(土) 08:36:24 ID:21SS2aaU
「有難う、アギト」

 は!
 まさかルーテシアお嬢様、貴女も騎士ゼストと僕の恋路に立ち塞がろうというのですか!
 ですが、例え貴女が相手でもこの勝負、僕は引くつもりはありません。

「…ルーテシアお嬢様…」

 ルーテシアお嬢様から発せられた宣戦布告に答えるその直前に、騎士ゼストが再び口を開いた。

「こちらも、お前達の邪魔をするつもりはない、だがお前達がこちらの邪魔をするならば…」

 つまり、僕の愛を受け入れてくれるんですね。
 寧ろ「お前は俺のものだ、絶対放さない」宣言ですね!
 勿論です。ウェルカムです。
 貴方と共に歩く事が出来るなら、どんな苦労も厭いません。
 そうだ、ドクターに早速騎士ゼストと結婚する事を報告しよう。

「姉妹達には改めて念押しを、それでは失礼いたします」

 チンク姉様、今まで貴女に嫉妬していました、ごめんなさい。
 オットーは騎士ゼストと幸せになります。



77超硬合金:2009/06/06(土) 08:38:04 ID:21SS2aaU
以上になります。
尚、騎士ゼストの好みがオットーの調査通りか否かは不明です。

78名無しさん@魔法少女:2009/06/06(土) 12:20:08 ID:xsWJaszs
>>77GJ!
本編のあの会話でよくここまで妄想できたな
オットー×ゼストとか新しくていいね

79名無しさん@魔法少女:2009/06/06(土) 14:15:42 ID:mObVbzJE
これは酷いww
GJ!

80ストラディ:2009/06/06(土) 19:50:33 ID:yIiRtzQI
オットー可愛い!
GJ!

そんななか、流れを読まずに投下です。


・シグナム×ヴァイスです。
・シグナムがネタキャラになってます。
・基本、合意の上でラブラブですが、ヴァイスは最初からシグナムラブ、ではありません。
・設定が変。
・タイトルは『ヴァイスとシグナムin夜の決闘』です。

一つでも引っかかりがある方はスルーしてください。

81ヴァイスとシグナムin夜の決闘 1/12:2009/06/06(土) 19:52:56 ID:yIiRtzQI
 ヘリの整備をしていたヴァイスのもとへやって来たシグナムはいきなり、ヴァイスに言った。

「ヴァイス・グランセニック陸曹。好きだから付き合え」

 ……。
 ちょっと、冷静になろう。いわゆるセルフ少し頭冷やそうか。
 なにが起きたのか、脳内巻き戻しボタンできゅるきゅるっと巻き戻し。
 いきなり整備所にやって来たライトニング02が、慌てて敬礼で出迎えたヴァイスに、直球勝負の言葉をぶつけてきた。

「好きだから付き合え」

 もう一度だけ繰り返しちゃおうかな、とあまりのことに軽く酩酊状態に陥るヴァイスに、シグナムはずずいと顔を近づける。

「なっ、なんすか!?」

 思わず仰け反るヴァイスに、冷静に一言。

「顔が赤いな。風邪でも引いたか」

 誰のせいだよ馬鹿! と思わんでもないが、数歩シグナムから後ずさりしつつ取り繕いの笑顔で答える。

「そ、そんなことないっすよ。あ、そっか。姐さん、冗談言って俺のことからかったんすか。危うく引っかかるところでしたよ。あはは、考えてみたら姐さんが俺のこと好きになるなんてそんなワケないっよねー」

「女が男を好きになるのにワケなどいるか! そして私は女だ!」

 格納庫内に響きわたる逆ギレ? の声。わんわんと残響する中、なんだなんだと同僚たちがこちらを向く。

「始めて見たときから、お前には何か心引かれるものを感じていたんだ。好敵手としてではない、いうなれば生涯の友としての何かをだ」

「そ、それって普通に友なんじゃ……」

「いや、シャマルに相談したら、『それは恋よ、シグナム。シグナムも女の子だったのね〜』といわれた」

(シャマル先生……!)

 嬉しいんだか迷惑なんだか、判断しづらい感情がヴァイスの拳をふるふると震わせる。
 いや、迷惑なはずがない。
 こんな美人に熱烈に告白されるなど、男冥利に尽きるではないか。
 ただちょっと、ヴァイスの趣味とは違っていたけれど。

「お前はどうなのだ。私のこと、どう思う」

「そ、そうっすね」

 正直……、ヴァイスの趣味からは外れていた。だからこそ今まで、彼女のことは「美人で強い、頼もしい上司」としてしか見ていなかったのだが……。

「ティアナか」

「へ!?」

「ティアナなのか。お前の想い人はティアナなのか」

「違いますよ! ティアナはただの妹分で……」

「……そうか」

 背を向けたシグナムの姿が、一瞬にして騎士甲冑に包まれた。
 どこからか流れ来る華麗なピアノの調べ――そして決意を秘めた歌姫の歌声。BGM:Pray 唄・水樹奈々

「ちょい待ちーーーーっ!」

 慌ててヴァイスはシグナムの肩をぐいっと掴んだ。

「どこ行くつもりですか、姐さん!?」

 肩を持って振り向かされたシグナムの、その蒼い瞳は涼しく細められている。

「ちょっとティアナと お 話 し て く る」

(殺る気だ……この女殺る気だ……!)

 内心ガクブルなヴァイスだが、割と男前であると自覚している面をキリリと引き締めて、己より少し低い位置にある烈火の将の蒼い瞳を見つめる。

82ヴァイスとシグナムin夜の決闘 2/12:2009/06/06(土) 19:53:48 ID:yIiRtzQI

「勘違いしないでください、姐さん。俺は確かに妹萌えです。けどそれはティアナだけじゃない……姐さんだって立派に妹じゃないですか!」

「そうか?」

「そうです!」

 言い切ってしまった。冷や汗を背筋に感じつつ、ヴァイスは必死に頭を働かせ言葉を続ける。

「ヴォルケンリッターの方々は八神家っていわれてますよね? ええっと八神隊長がお母さんとして……ザフィーラの旦那がお父さんとして……シグナム姐さんは……シグナム姐さんは……」

 シグナム姐さんは? ……ええと、シグナム姐さんは……なんだろう。ここまで出かかっているのだが……。
 はっ!(ひらめきのSE)

「次女です! 次女です! シャマル先生とヴィータ副隊長との間に挟まれた次女です! 次女は姉であると同時に妹でもありますよ!」

「そ、そうか。なんだか照れるな」

 ぽっと頬を赤らめて視線を落とすシグナム。
 誰かに自慢したい。ヴァイス・グランセニックは、ただ今人知れずティアナの命を守りました。
 まあそれはいいとして――。
 上気した頬で視線を落とすシグナムは、普段の凛々しさが薄まって年相応の、というか推定年齢相応の乙女みたいである。

(こんな美人が俺のこと……)

 単純だが、それだけでヴァイスの心は決定的にシグナムに傾いた。もはや妹系に未練はない。これからはポニーテール萌えで生きていこう、そう決意する。となるとリンディ総務統括官まで……? いや、今は後ろで一つに束ねているんだっけか?
 雑念は捨てよう。目の前のピンク髪の騎士に萌えの全てを捧げるのだ。

「……あ」

 ヴァイスは今さら、シグナムの肩に手を掛けていたこと(それもかなりがっしり掴んでいたこと)を思い出し、慌てて放した。

「す、すいません。俺……」

「うむ。まあその、なんだ。お前の好みも理解した……その好みに私が合点しているということも理解した。それはつまり、私と付き合ってくれる、ということだな?」

「はっ、はい。よろしくお願いしますっ!」

 思わず踵を合わせて敬礼してしまうヴァイスに、シグナムはふっと優しく微笑んだ。

「そう堅くなるな。他人行儀に見えてなんだか悲しいぞ?」

「すみません! ……あ」

 癖で敬礼してしまうヴァイスにふふふと笑いかけ、シグナムはきびすを返した。

「それじゃあな。話はそれだけだ」

 烈火の将はまさに炎の舌が嘗めるがごとくぶわっとヴァイスに襲いかかって、そして去っていってしまった。
 呆然と、彼女が去っていったまばゆい外界を見ているヴァイスの耳に聞こえてくる、同僚たちの囁き声。

「おい、今の。勤務中に告白だと?」

「しかもヴァイスのやつ、受けたぞ」

「いや、受けたっていうか……脅迫に屈したというか……」

 キッ、とヴァイスが睨むと黙ってしまう同僚たち。そして、

「さーて仕事仕事」

 なんて白々しく口にして、持ち場に戻っていってしまう。
 別に脅迫されたから告白を受けたんじゃねえよ、と心の中で毒づくヴァイス。
 好きだった。確かにヴァイスはシグナムのことが好きだった。好きでもない女性を姐さんと呼んで慕うわけがないではないか。
 まさかこんな形で告白されるとは思ってもみなかっただけである(しかも仕事中に)。

83ヴァイスとシグナムin夜の決闘 3/12:2009/06/06(土) 19:54:41 ID:yIiRtzQI
 † † †

 仕事が終わり、宿舎に帰ったヴァイス。
 結局あれ以降、シグナムからの接触はなかった。
 こちらの仕事終わりを待っているのかと思っていたヴァイスは少し拍子抜けした。
 だが考えてみれば、仕事終わりを待ってデートなんてそれどこの恋愛ゲームだよである。
 ヴァイスとシグナムは大人同士だ。それなりの距離感を保ちつつ愛を育む……というのも、まあ悪くはない。
 明日の昼にでも姐さんとその辺の話をすっかー、と考えつつ、風呂上がりのトランクス一丁で歯を磨くヴァイス。
 まずは映画だろうか。いきなりホテルはまずかろう。ショッピング……はてあの烈火の将は買い物で楽しめるのだろうか。
 あの剣の騎士が確実に好きなことといえば……
 ……………………決闘?
 海沿いの公園にいるシグナムを遠くのビルの屋上からストームレイダーで狙い撃ちする自分の幻影が頭をよぎった。
 トリガーを引けば、訓練弾ではない、本気のスナイプショットが放たれる。
 シグナムは当たり前のように一瞬にして騎士甲冑に身を包み、炎をまとったレヴァンティンを振るってスナイプショットを爆散。
 そしてスコープ内の彼女が肉眼では見えないはずのこちらをまっすぐに見つめ、爆風に長いポニーテールをなびかせながらにこっと花のように笑うのだ。
 念話がヴァイスの脳に届く、「なかなかよい弾筋だが、私を仕留めるにはまだまだ力不足だな、ヴァイス」。
 それは果たしてデートといえるのか。
 まあとにかく、全ては明日、シグナムと話し合って決めればいい。決闘の案は冗談めかしていってみよう。一歩間違えれば確実にシグナムを傷つけてしまうから。満面の笑顔で賛成されてもそれはそれで困るし。
 鏡の中の自分の顔は、嫌なデートシュミレーションにもかかわらず嬉しそうである。なんだかんだいって、好きな女性とのデートプランを練るのは楽しいものだ。
 と、その時。
 ピンポーン、と来客を告げるチャイムが鳴った。

「はーい」

 誰だろう、さてはシグナム姐さんと付き合うことになった俺をからかいに来た同僚だな――なんて思ったヴァイスはそのままの格好でドアを開けた。トランクス一丁の歯磨きスタイルで。

「夜分遅くすまん、ヴァイス」

 そこには烈火の将、シグナムがいた。しかも騎士甲冑姿。対するヴァイスは青と白のしましまトランクス一丁、得物は歯ブラシ……。

「ちょっと待ってて下さいっ!」

 歯磨きの泡を飛ばしつつ扉を乱暴に閉めたヴァイスは、大あわてで隊服を着込むともう一度扉を開けた。慌てていたので歯ブラシまで再着している。

「お待たせしました、姐さんっ」

「いや、別に待っていないが」

「何かご用で……いや、ここではなんですから中に入ってください!」

「そうさせてもらう」

 素直に招きに応じるシグナムのうなじを見送りつつ、ヴァイスは歯ブラシを噛みしめていた。
 これから何が起こるというのだろう。
 まさか……決闘……?

84ヴァイスとシグナムin夜の決闘 4/12:2009/06/06(土) 19:55:30 ID:yIiRtzQI
 † † †

 茶を淹れて持っていくと、シグナムはローテーブルについて部屋のあちこちを見回しているところだった。男の一人暮らしが新鮮なのだろう。

「お前の好みか。……ということは、私に似ているのだな」

「へ?」

 シグナムの視線を辿れば、そこには童顔で胸のあまりないグラビアアイドルのビキニ姿……のポスターが。
 ヴァイスはお茶をローテーブルにスマートに供してから、ポスターに手を掛けた。

「そっすねもうそっくりっすよ! もう俺の趣味ど真ん中に打ち抜いてますから姐さんは!」

「ではなぜそれを剥がしている?」

「もう俺の彼女はシグナム姐さんしかいないですから! もういらないんすよ他の娘なんて!」

「そうか……」

 ぽっ、と頬を赤らめるシグナム。ポスターを丸めながらヴァイスは思う、こういうところは手放しに可愛いんだよなあ、と。
 ローテーブルに向かい合って座ったヴァイスは、おずおずと切り出した。

「ところで姐さん、何かご用で……?」

「ああ。早速で悪いが、セックスするぞ」

「……へ?」

 目を白黒してしまうヴァイスに、ごく真面目な顔でシグナムは頷く。

「シャマルに相談したのだ。そうしたら、ヴァイスは人気があるから一刻も早く既成事実を作ってしまうのが得策だ、といわれた」

「そんな焦らんでも……」

 そりゃあ早いところ手を出したい、とは思う。が、それだけの男と思われるのは嫌だ。
 ……というか多分、いや絶対、相談する相手を間違っている。かといって誰に恋の相談などしたものか。意外なところでザフィーラがまともなアドバイスをしそうか。

「不安なんだ」

 シグナムの目は真剣そのものだ。

「ティアナに盗られそうで」

「それだけは絶対にありません」

 即答してしまう。気があるわけではない、彼女には妹を重ねていただけである。声が似ているし……。

「その即答が逆に妖しいな」

 す、と目を細くしてヴァイスを睨むピンク髪の騎士。今にも傍らに置いたレヴァンティンに手が伸びそうだ。

「妖しくないですよ! 俺別に姐さんのこと疑ってませんから。姐さんはせいぜいが殴り飛ばすくらいで、ティアナの頭冷やすことまではしないって俺信じてますから」

「何を言っているのだ?」

「だから、俺は姐さんを信じているんです」

 見つめ合う二人。
 ヴァイスはティアナが紫電一閃を喰らうところを想像した。ティアナは自分のことを凡人などというが、そんなことはない、十分才能溢れる若者である。それでも六課の他の連中と比べたら圧倒的にただの少女である、シグナムの剣など喰らおうものなら……マジで死ぬ。9歳でシグナムたちヴォルケンリッターと対等に渡り合ったというフェイト・T・ハラオウンや高町なのはとは、やっぱり次元が違うのだ。

「俺は……」

 ヴァイスは生唾を呑み込み、言った。嫌な想像で声が掠れていた。

「俺はシグナム姐さんが大好きです」

 だからどうかティアナは助けてあげて下さい、と、これは言葉にはしないが。

85ヴァイスとシグナムin夜の決闘 5/12:2009/06/06(土) 19:56:12 ID:yIiRtzQI

「うむ、まあ、そう見つめるな……疑った私が悪かった」

 ぽそっと呟くシグナムの頬が赤い。
 とりあえずの危機は去った(ティアナの)。
 ほ、と息をつくヴァイスに、彼女は言った。

「ではヴァイス……。早速、お前のレヴァンティンを私の旅の鏡にぶち込んでもらおうか」

 お茶を飲んでいなくてよかったと思う。飲んでいたら吹き出していた。絶対。

「ね、姐さん? 何を言ってらっしゃるんで?」

「うん? こういえば男はその気になるとシャマルから聞いたのだが……」

(シャマル先生……!)

 ヴァイスは膝の上で握った拳をふるふると振るわせた。
 やっぱり相談する人を間違えてます、シグナム姐さん。

「何かおかしかったか?」

 何もかもおかしいですと答えそうになるのをぐっとこらえ、ヴァイスは微笑んだ。

「いえぇ、あまりにもインパクトがアルカンシェル級だったのでびっくりしただけです」

「そうか。私もなにかおかしいと思ったのだ。お前が持っているデバイスはストームレイダーであってレヴァンティンではないからな。私だってクラールヴィントなど持っていない。まったく、シャマルはいい加減だな」

 そういうことじゃあないんすけどね、とヴァイスは思うが口には出さなかった。

「えと……姐さん? じゃあシャワーでも浴びてきますか? 俺、さっき風呂あがったとこですので……」

 セックス自体は嫌ではない。彼女が求めてきたら答えるのが男の役割だ。ティアナに盗られそうで不安だなんて危険な心配、ヴァイスがそっくりぬぐい取ってやればいいのだ。ヴァイスにしかできないやり方で。

「いや、私もここに来る前に身を清めてきたところだ。準備はばっちりだ、来い」

 と籠手をはめた手で胸を叩く烈火の将。

「……あの、姐さん? さっきから何となく気にはなってたんですが……、なんで騎士甲冑着てるんすか?」

「うむ。セックスとは男女の戦いだと聞いた。戦いに挑むとなれば正装するのが相手への礼儀……なあレヴァンティン、お前の主はそれくらいの礼儀は弁えているよな?」

『Ja!』

「……しかしなんですね、相変わらずテンション高いっすねレヴァンティンは」

「まあな。烈火の将の片腕らしいだろ?」

 ニヤリと笑う剣の騎士シグナム。

「それはいいとして、姐さん?」

「なんだ」

「とりあえず、騎士甲冑は解除してくださいね」

「どうしてもか」

「当たり前です」

「だが、これからお前と戦うというのにそれでは……」

「か・い・じょ、お願いします」

「そ、そうか……」

 しゅん、とシグナムの顔から覇気が引っ込んだかと思うと、一瞬にして騎士甲冑が焦げ茶色の制服へと変わった。

「考えてみたらお前はバリアジャケットがないし……私だけ騎士甲冑というのも不公平だよな……」

 不公平も何も、ヘリパイロット兼狙撃手にバリアジャケットなど必要ない。そんなものを編む魔力があるのならターゲットを正確に射抜くことに廻す。
 とまあ、そんなことはいいとして。
 いつもの、職場の格好。奇しくも今、ヴァイスも職場の服を着ている。
 それにもかかわらず、今から使用としているのは、男女の営み。
 今さらながら、ヴァイスの心臓がドックンドックンと大きく鼓動を打ち鳴らしてきた。

「ね、姐さん」

 先ほどとは違う理由で声が掠れている。

「うん? なんだ」

「ベッド……、行きましょうか」

「ああ」

 それを目的に押しかけてきているからだろうか、彼女に迷いはない。この辺りの剛胆さはさすが烈火の将である。

86ヴァイスとシグナムin夜の決闘 6/12:2009/06/06(土) 19:57:28 ID:yIiRtzQI
 † † †

 ヴァイスとシグナムはベッドの縁に並んで腰掛けた。
 それなりに女性経験はあるヴァイスだが、それでも手に汗握った。
 憧れだった女性との性交に際し、嬉しさよりも緊張のほうが勝っているのだ。
 烈火の将、剣の騎士、夜天の書の守護騎士……等々いくつもの二つ名を持つ女性である。しかも美しい。はっきり言ってしまえば、ヴァイスとは格が違う女だ。

「いいんですか、シグナム姐さん。俺なんかと……」

 答えは意外なものだった。

「ダメだ」

「へ?」

 ここまで来ていきなり駄目出しされても……と戸惑うヴァイスの顔を、ものすごく真剣な眼差しで見つめるシグナム。

「雰囲気がなってない。こういうことは雰囲気が大事だと聞いたぞ。シグナム姐さんではなく、シグナムと呼び捨てにしろ」

 目が本気だ。マジだ。
 逆らったらレヴァンティンの錆にされてしまいそうな気がする。
 ええい、ままよ。ヴァイスは腹を決める。

「シグナム……」

 姐さん、と付けたくなるのをぐっとこらえるヴァイス。

「それでいい。それから……」

「なんすか?」

 まだ何か注文があるのかと身構えるヴァイスに、シグナムは恥ずかしそうに言った。

「明かりを消してくれ、ヴァイス」

「かしこまりました」

 そんなことならおやすいご用だった。
 窓の外から街灯の光が漏れ入ってくる。
 その薄暗い中、二人の男女は至近距離で見つめ合う。
 先に動いたのはヴァイスだった。
 そっと、唇で彼女の柔らかい唇を覆う。

「ん……」

 閉じた唇の合間をなぞるヴァイスの舌先に、ヴァイスの意志を読みとったのだろう。
 彼女は唇に入れていた力を抜いた。
 ぬっ、と口内の粘液を保ったまま、ヴァイスの舌がシグナムの唇を割入っていく。

「……ぁ」

 自分が舌を入れている場所から甘い声が漏れてくるのが信じられなかった。
 しばらく舌を舌で味わっていると、シグナムのほうからも舌を絡めてきた。ヴァイスは夢中になって舌に唾液を渡らせて、彼女の口に注ぎ込む。
 二人の顎には、いつの間にか唾液がぬるぬると滴っていた。

「ん、ヴァイス……」

 口を離すと、至近距離からシグナムがうっとりと濡れた瞳でヴァイスを見つめている。

「上手いんだな、キス」

「……シグナムだからっすよ」

 応えながら、そっとシグナムの肩を押してベッドに押し倒していく。
 それから、彼女のボタンに手を掛けて外していく。シグナムは微動だにせずされるがまま、ベッドに仰向けになっていた。
 ブラウスのボタンを全部外して左右へはだけさせると、大きな胸を押し包む白いレースのブラジャーが出てきた。

87ヴァイスとシグナムin夜の決闘 7/12:2009/06/06(土) 19:58:00 ID:yIiRtzQI

「いつも思ってたんすけど……」

 ヴァイスはそっと、レースのブラジャーのカップを押し上げていく。

「姐さんの胸って……凄く、綺麗ですよね。デカいのに張りがあって」

 いろいろとテンパってきたヴァイスの感想は、すでに表現に余裕がない。

「……? お前、私の裸を前にも見たことがあるのか?」

「……………………」

 やぶ蛇だった。
 まさか隊員の変身シーンがロングアーチにより映像に撮られていて、スタッフの不良メガネ(男)が女性隊員の変身シーンだけコレクションしていて、それをたまたま見せてもらったことがあるんだ……なんて正直にいえない。しかも男性隊員の変身シーンはスタッフの不良メガネ(女)によってコレクションされているんだ、なんてこともいえない。なんでエリオきゅん裸にならないのー!? と嘆いていたこともいえない。
 ヴァイスはなにも言わず、行為に没頭することにした。
 紫ブラジャーを上に上げると、ぷるん、と乳がまろび出る。
 ぁ、と小さな声がシグナムの口から漏れ、手が巨乳を隠そうとする。だがヴァイスの手の方が早かった。
 むにむに、と柔らかい乳を揉む手の上に、シグナムのたおやかな手が置かれた。

「ヴァ、ヴァイス……」

 戸惑った女の声。
 ヴァイスの耳には、それは届かなかった。聴覚が遮断され、すべては視覚と触覚にまわされていた。あまりにもシグナムの胸が大きくて、柔らかかったからだ。
 手に余る大きさの脂肪のカタマリが、ヴァイスの手に合わせて形を変える。そっと周囲から撫でるように触ればぷるんと震え、ぐにゅっと掴むように握れば、手荒い扱いから逃げようとするかのように細長くなる。
 そして、先端にある桜色の突起は……まるでめしべのように愛らしく揺れている。
 めしべに誘われるまま、ヴァイスはそれを口に含んだ。

「ヴァイス、そんな……んっ!」

 半身を起こしてあらがおうとするシグナムを男の力で押さえつけ、ヴァイスは突起を舌でつつく。

「あん、だ、ダメ……っ! そんなこと、したら……っ!」

 オクターブ上の可愛らしい声で抵抗するシグナムに、ヴァイスは突起から口を放さず答えた。

「可愛いっすよ、シグナム。乳首こんな堅くして……」

「ち、ちがっ……」

「こっちは……?」

 そっと、手を下に持っていくヴァイス。
 気付いたシグナムが足をきつく閉じるが、ヴァイスはスカートの中に手を入れてその力んだ股を撫で、ストッキング特有のざらついた布の感覚を楽しみながらゆっくりと上へと手を滑らせる。
 シグナムの腹を引っ掻かないように気を付けながら、ぴったり肌に張り付いたショーツの中へと手を潜り込ませ――

 ぬるっ

「んっ」

「シグナム……」

 ヴァイスは中指の腹に力を入れ、すでにべちょべちょといってもいいくらい濡れているそこをまさぐった。

「下着の替え……持ってきてますか?」

「持ってきてない……っ」

「じゃ、すぐに脱いだ方がいいっすね、これ」

 ヴァイスはパンツの中に入れいていた手を出し、端っこに指をかけてストッキングごと引き下ろそうとする。

「待て! いまビリっていったぞ」

「え、そうっすか?」

「自分で脱ぐ。そんな乱暴にするな」

「すんません……」

 ヴァイスは素直に手を引いた。どうも、興奮しすぎて力の入れ具合を調節できなくなっているようだ。
 シグナムが脱いでいる間に、ヴァイスも服を脱ぐ。
 全裸になって振り返ると……ベッドの上にはパンツどころか何も身につけていないシグナムがいた。

88ヴァイスとシグナムin夜の決闘 8/12:2009/06/06(土) 19:58:46 ID:yIiRtzQI

 薄暗がりの中、彼女の裸はまるで花にひっそりと咲いていた。白く、ふっくらとした美しい花。しかも降ろしたピンク髪が肩にかかって、まるで別人のような……柔らかさだった。
 ヴァイスはガツンと殴られたような気になる。

「シ、シグナム……」

「ああ。ついでに全部脱いだ。このほうが手間がなくていいだろう?」

 照れはない。あくまでも大真面目な顔をしている。
 ふらふらとベッドに上がったヴァイスは、そのままの勢いでシグナムに抱きついた。

「ヴァイス……?」

「可愛い……可愛いっすよ、シグナム姐さん。なんでこんな可愛いんすか」

 ぎゅっ、と抱きしめれば適度な弾力が帰ってくる柔らかい腕。ヴァイスの堅い胸板が押しつぶす、柔らかくて大きな乳房。

「可愛いといわれたのは初めてだな。綺麗とか美人とかはいわれたことはあるが……一番多いのは『格好いい』だが」

「姐さん……可愛いっす……誰がなんといおうと……姐さんは可愛いっす」

 すでにシグナムを呼びつけにすることを忘れている。シグナムにしてももう注意しない。
 シグナムの『女』の匂いがヴァイスの身体を溶かしていく。
 うなじからほんわりと汗の匂いがする。香水の香りがしないのは質実剛健な烈火の将である彼女らしい。髪から立つフローラルな優しい香りは、きっとシャンプーだ。身を清めてきた、とかいっていたし。
 ヴァイスは抱きついたまま、手を彼女の閉じられた足の間へと滑り込ませる。

「んっ」

 びくんっ、と帰ってくる反応を、ヴァイスは抱きしめて吸収してしまう。
 奥へ奥へ、今度は先ほどよりももっと奥へ……。
 入り口に指を少しだけ入れると、ぷちゅ……と密やかな粘液の音がする。

「あ……んん……」

 シグナムの甘い声を聞きながら、ヴァイスはさらに指を沈めていく。ぬるぬるの柔肉が、ヴァイスの指にきゅぅっと喰いついてくる。

「姐さんのココ……すげえうまそうに俺の指しゃぶってますよ」

「そ、そうなのか……?」

「はい。だからもっと……気持ちよくしてあげますね」

 言いながら、ヴァイスは指を動かしはじめた。はじめはゆっくり、シグナムの様子を見ながら。徐々に、じゅぷっ、じゅぷっ、と粘液の音が濃くなっていく。
 潤いはすでにヴァイスの手を滴り落ち、シーツに染みを作っていた。

「そろそろ……いいすか、姐さん……」

「ああ……。……その、私……経験ないから、お前が気持ちよくなれるかどうか……保証はしないが……」

「俺の心配なんかしないでください。ああもう、思いっきり優しくしますから。シグナム姐さんこそ、無理っぽかったら言ってくださいよ?」

「ああ……」

89ヴァイスとシグナムin夜の決闘 9/12:2009/06/06(土) 19:59:29 ID:yIiRtzQI
 一端身体を放し、シグナムを寝かせる。そしてシグナムのそこに己の先端をあてがったヴァイスは、ゆっくりと腰を前に進めていく。
 ぬるぬるの愛液に助けられ、とても入りそうにないそこにヴァイスは入っていく。

「……んっ、ぅ……!」

「痛いすか、姐さん?」

「ううん、平気……あ、ん……」

 本当に、シグナムの嬌声には痛みが入っていないように聞こえる。
 ひょっとしたら……とヴァイスは思う。幼い頃から激しいスポーツをしていた女性は、自然と処女膜が破れていることも多いという。足を大きく開く競技なんかに多いと聞く。スポーツではないが激しすぎる動きをしてきた烈火の将なら、自然と破れていたとしても不思議はない。
 ちょっと残念だったかな、シグナム姐さんの処女膜破りたかったかも……などと身勝手なことをちらっと思うヴァイスだった。
 ぎちぎちの膣に、全てが収まった。

「あ、ふっ……」

 処女膜が破れる痛みはなかったにせよ、初めての感覚は相当ショックなようである。シグナムの瞳にはいつしか涙が溜まっていた。

「姐さん……やっぱ痛いんすか?」

「いや……? 気持ちいいぞ……。ヴァイスはどうだ? 私のは、その、具合はどうだ?」

「最高ですよ。熱くてきつくて……ああ、なんかもう、溶けそう。動かしていいすか?」

「ああ……」

 シグナムのお許しをもらったところで、ヴァイスは晴れて腰を動かしはじめた。
 最初はゆっくり、慣らすように。
 にゅう、と入らないようなところに無理矢理に入り、にゅうっ、と押し出される。凄まじい膣圧だ。そのくせ妙に優しくヴァイスを包み込む。
 それをだんだん、リズミカルに。

「ん、あ、ヴァイス……!」

 ヴァイスが奥をえぐるたびにシグナムの口から喘ぎ声が漏れる。

「姐さん……!」

 ヴァイスは誘われるように、その口に自分の唇を重ねた。
 遠慮なく舌を入れ、ちゅく、ちゅく、と彼女の唾液を吸う。

「ん、はあっ!」

 シグナムが大きな喘ぎ声をあげた拍子に唇が離れた。
 ぷるん、とヴァイスの胸板に伝わってくる重量感たっぷりな柔らかい乳房。
 ヴァイスは自然と、その揺れる乳房を荒く掴んだ。ほぼ無意識につんと尖った乳首を口に含み、舌先でつつく。

「んんっ!!」

 きゅうぅぅっ、と今までにないほど締め付けがきつくなる。それだけでイってしまいそうに
なるが、男のプライドで耐える。

「……姐さん、ひょっとして……。胸、弱いんすか?」

「分からない……だが、なんというか……鍛えられてはいると思う……」

90ヴァイスとシグナムin夜の決闘 10/12:2009/06/06(土) 20:00:32 ID:yIiRtzQI
 噂に聞く八神はやてのセクハラで、だろうか。
 まあ、胸が弱いのは好都合だから細かいところまでは考えないようにしよう。
 ヴァイスはそう決めると、また腰を動かしはじめた。

「んっ、やっ、あっ……」

 甘くとろける声。
 そして、
 ヴァイスは手で大きくて柔らかい胸を掴み、

「やっ、ヴァイスぅ!!」

 ベロベロと、猫が毛繕いをするように丁寧に、卑猥に乳首をなめ回す。こりっと充血した乳首は舌で押すと、「もっとして」といわんばかりの反発をヴァイスの舌に伝えてくる。ご希望にお答えしようと、ヴァイスは舌で普通になめたり横で押したり、裏側を使ってこりんっと転がしてみたり。

「あっ、やっ、だめっ、そん、なっ!」

 口では反発しているがシグナムのなかは嬉しそうにとろけきり、ぎゅうううっとヴァイスを締め上げている。
 ヴァイスは一端舌を引っ込め、

 ぷっくりと勃った可愛らしい先端を、

 軽く歯で噛んだ。

「〜〜〜〜〜っっっっっっ!!」

 シグナムの身体がびくんっとしなった。
 じゅわ、とヴァイスに絡みつく粘液の量が一気に増える。
 締め付けがきつい。これだけ溢れているのに動かすのが辛いくらいだ。
 もちろん、ヴァイスにしても限界である。

「姐さん、俺もうイク……! イっていいすか、俺、イっていいすか?」

「んっ、イって……、イって、ヴァイスぅ!」

 熱に浮かされたうわごとのように、シグナムは言う。
 OKをもらい、ヴァイスはいよいよ腰を早めていく。我慢していた快感を一気に爆発させるために。

「くっ、あっ、ん、やっ、また……ん、イっ、イっちゃうぅ、イっちゃうの、またっ、だめヴァイス、ヴァイス、や、ふぁあああああああああああっ!!」

「っく……!」

 シグナムの肩を堅く抱きしめ、一際強く腰を打ち付けたヴァイスは、最後の一滴までシグナムの最奥へと注ぎ込んだ……。

91ヴァイスとシグナムin夜の決闘 11/12:2009/06/06(土) 20:01:09 ID:yIiRtzQI

 † † †

「ヴァイス陸曹、シグナム副隊長とつきあってるんでしょ?」

 そんなことをティアナに言われたのは、シグナムとの熱い一戦が繰り広げられた翌日の昼、食堂でのことだった。
 昨夜は熱かった。ある意味決闘だった。
 なかに出してしまったことを土下座して謝るヴァイスに、気にするな、だがもし妊娠したら責任は取れよ? と好漢っぽくシグナムは笑いかけてくれた。
 もう、ヴァイスとしては全力で責任をとる所存になった。というか、是非責任をとらせていただきたかった。
 あまりにも気負いすぎたのだろう。その夜の夢は、シグナムと結婚して子どもを3人もうけ、管理局を引退してから静かな世界に引っ込んで静かに老後を過ごすかと思ったら何故かピンクのポニーテールをした巨大ロボにシグナムと一緒に乗り込んで二人で息を合わせて紫電一閃をかますというワケの分からないダイナミックなものであった。
 とにかく、ティアナにいきなりシグナムとの仲についてぶつけられたヴァイスは(昨夜のことを思い出し)、思わず飲んでいた水を吐き出しそうになった。

「ティ、ティアナっ、な、なななななんでそれを……!?」

「だってその噂でもちきりですよ機動六課は。すっごく男らしい告白だったって、シグナム副隊長」

 スバルやエリオに比べると小食な彼女は、トレーに載せたパンを丁寧にちぎって食べて、微笑んでいる。
 筒抜けだった。

「ったく、ここはハイスクールかよ……!」

「でも残念だなー。あたし、少しヴァイス先輩のこといいなーって思ってたんですよ?」

 実のところ、好み的にはヴァイスもティアナ派だった。だが好み以前にもうヴァイスはシグナムなしでは生きていけない身体になってしまった。
 自分の生命はシグナムのために。そしていずれ生まれくる命のために。それがとても誇らしい。なんだか大人として一皮剥けた気分だ。
 それでもヴァイスは軽口を叩かずにはいられない。そういう自分に『成長』してしまった照れもある。

「はは……そいつは光栄だな。浮気でもするか?」

「あ、シグナム副隊長」

 ティアナの視線はヴァイスの肩越し注がれていた。
 古典的な引っかけだ。真面目で堅物として通っているティアナだが、やはりまだまだ十代の子供。しかも、イタズラし慣れていないためかレベルが低い。

「またまた〜……っ!?」

 笑って応じるヴァイスの首元にレヴァンティンの鋭利な刃が。普通刃は冷たいものだが、なんだかこの刀身からは熱が伝わってくる。
 そしてヴァイスでも分かるような殺気が、背後から。これは騎士甲冑着込んでるな、と他人事のようにヴァイスは思った。というか本当にいた。

「いい度胸だな、ヴァイス」

92ヴァイスとシグナムin夜の決闘 12/12:2009/06/06(土) 20:01:42 ID:yIiRtzQI

 深く落ち着いた剣の騎士シグナムの声。
 今朝起きると、ヴァイスの部屋にシグナムはいなかった。
 かわりに書き置きがローテーブルの上にあった。『先に出勤します。昨日はよかったよ(はぁと) もう、ヴァイス君のえっち(はぁと)』――たぶんシャマルにアドバイスされたのだろうことがまるわかりな、ぜんぜんキャラに似合わない書き置きだった。
 そのシグナムが、いま、背後にいる……。

「英雄色を好む、か……。そうだ、お前が真に英雄かどうかこの私が確かめてやろう」

「た、確かめるって?」

 前を向いたまま、顔を蒼くして聞くヴァイス。

「私に勝てば、お前を英雄の器として認める。英雄ならば浮気の一つもするものだ。だが私に勝てぬとなれば話は別、お前は英雄などではない、つまり私のことを裏切る器ではない。これほどはっきりしたこともないだろう?」

「え……、ま、待ってくださいよ。今のはただの冗談ですって……おいティアナ、黙ってないでフォローしろよ……っていねええええ!?」

 がっ! と襟首を捕まれて、椅子から立ち上がらせられるヴァイス。

「いい決闘日よりだな……そう思わんか、ヴァイス」

 襟首を捕まれて引きずられるヴァイスが見たのは、シグナムが見た空と同じ。
 それは、哀しいくらいの蒼穹で。まるで、ヴァイスが心から愛することを誓った、美しく凛とした女の瞳のように美しく澄んでいて。

「ってちょっと待った待ってくれ姐さん! けっ、決闘って……?」

 ターゲットから見えない場所から狙ってこその狙撃である。気付かれずに撃ってこその狙撃である。
 その狙撃手の自分と、剣の騎士シグナムがどうやって決闘などするというのか。昨夜妄想したデートでも、ヴァイスは圧倒的に不利だった。
 それともヘリパイロットとしての腕での決闘か。

「ストームレイダー……」

「ストームレイダーで、ヘリ遠隔操作すりゃあいいんすか!?」

「とレヴァンティンで殴り合う」

「決闘になるレベルじゃねえよそれ!」

 =英雄の器じゃないこと決定。

「なにを謙遜する、元エース」

「分野が違うっっっっっっっっ!!!」

 抗議も虚しく、昼食をとる人々の間を引きずられていくヴァイス。
 長いピンクのポニーテールがふわりとヴァイスの鼻先を掠め、昨日の残り香のような甘い匂いがした。
 ふと、ピンク髪を下ろしたシグナムの白い裸身が瞼に浮かぶ。デカかったなあ……としみじみ思う。しかも感度抜群だ。
 そんな彼女が相手なら、一回くらい死んでみるのも悪くないかもしれない。
 だが、それでも青い空を見上げながら爽やかに白い歯をこぼさずにはいられなかった。

(俺を見捨てた借りはいつか返すぜ、ティアナ……)

 青い空に描き出された笑顔のティアナの幻想を横切って、きらり、と流れ星が落ちていった。




終わり

93ストラディ:2009/06/06(土) 20:02:36 ID:yIiRtzQI
以上です。

最初、sage忘れてました。
すいません。

94名無しさん@魔法少女:2009/06/06(土) 21:11:37 ID:M/OWKvIU
>>93
GJ!!
本当はティアシグ派なんだが、コミカルな文体が面白くてつい読んでしまったw
コテからして氏は初投下だよな?このスレではアブノーマル物じゃなくても18禁シーン
含む場合は一応、「エロあり」と注意書き(>>1参照)に入れたほうが良いんだぜー

95名無しさん@魔法少女:2009/06/06(土) 21:51:24 ID:s5SFgBu.
ヴァイシグ! ヴァイシグ!
大好きなヴァイシグの、しかもエロきたー!!

>>「ヴァイス・グランセニック陸曹。好きだから付き合え」

初っ端からしてこの台詞で吹いたwww
もう何がヤバイって、ある種天然な姐さんが可愛すぎるwww
そしてベッドの上での可憐な反応とのギャップがまた、なんとも……

最高に面白かったぜ! GJッッ!!


新規職人さんの投下、実に喜ばしいっす。
是非ともこれからもこのスレを盛り上げていきましょうぜ。

96ストラディ:2009/06/06(土) 22:31:36 ID:q3THmFTc
>>94
うは、すいません。以降気を付けます。

>>95
はい、新規です。
シグナム好きなんで妄想してたらかなり馬鹿になってしまいました。


面白がってもらえたみたいで、とても嬉しいです。

97名無しさん@魔法少女:2009/06/06(土) 23:49:55 ID:Pvrt9baI
>>ストラディ氏
GJ、これは良いヴァイシグ
二人の決闘がすったもんだの挙げ句エロい決闘になりそうな気がするのは何故なんだぜ?

>ええっと八神隊長がお母さんとして……ザフィーラの旦那がお父さんとして

何やら妙にビビッときた!!kwsk!!そこんとこkwsk!!

98名無しさん@魔法少女:2009/06/07(日) 00:22:51 ID:PjZUzPCQ
はやて×ザフィーラか………疼くぜ……

99マルチマックス:2009/06/07(日) 04:22:27 ID:kM1gdyL.
誰もいない時間にこっそりと、『復讐鬼』続編を投下したいと思います。
陵辱あり。精神崩壊系ありです。
そういうのいらない人はスルーをお願いします。

それでは投下開始します。

100復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:24:44 ID:kM1gdyL.
「やはりこうなったか」

途中……触手がバリアジャケットを引き裂けた瞬間から確信していた。

バリアジャケットは、使用者の魔力で構築されたもの。
魔力を注ぎ込めない状況では大幅に強度を落とし、さらには微細な要素による構築が不可能となる。

その果てが、たった今起こったバリアジャケットの消失だった。

「女の魔法使いにはこれ程敗北を認識させられることはあるまい……」

相次ぐ快楽によって、魔力を込められなくなりその下の肢体が晒される。
その瞬間は、抵抗の意志さえも奪われる程の絶望が心を砕いていくことだろう。

「あ、あぁ……」

それは目の前の少女……フェイトにとっても例外ではなかった。

まだ、自分の状況が分かっていないかのように、虚ろな目で周りを見ている。
その身体には一切の力が篭っていない。
触手の支えがなければ、そのまま地面に崩れ落ちていくに違いなかった。

(今なら記憶読み取りの魔法も成功するかもしれんが……)

人の記憶を読み取る魔法は、男をしても困難だ。
ほんの少しの抵抗で、失敗してしまうほどデリケートなものであり……。
それがフェイトほどの魔法使いなら事実上は、使用は不可能だった。

正体を失っている今のフェイトならば話は別かもしれない。
だが、男はそれを潔しとしなかった。

「そんな楽に吐かせては……我の復讐は完成せぬ」

苦痛を与え続け、その果てに懇願させて仲間を売り渡す情報を言わせる。
死さえも生ぬるい絶望にフェイトを叩き落すために、男が望むのはその結末だった。

「今なら、それ程拷問も難しくはないのだが……」

バリアジャケットの防御力が期待できない以上、男はフェイトに与える打撃をコントロールできる。
生かさず殺さず、最大限の苦痛をその身に刻むことはそれ程難しいことではない。

「それでも、お前の心は折れぬであろうな」

男は、バリアジャケットを纏っていた頃のフェイトの姿を思い出す。
ムチにその身をどれだけ削られても、一切消えることのなかった意思の光を消すことは困難だった。

「だが……この先はどうかな?」

あれだけ強かったフェイトの瞳に宿った意思の光が、今は消えかけている。
フェイトに必要な拷問が、何であるかは考えるまでもない。

「ふむ。やはりよく育っている」

男がフェイトに近寄り、肩紐のおかげでかろうじて引っかかっていたフェイトのブラを千切り飛ばす。
数々の愛撫にせり出した乳房は、まるで飛び出してくるかのように男の前に現れる。

101復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:26:05 ID:kM1gdyL.
そこでようやく、フェイトの混濁した意識が回復していく。

「や……な、何っ!」

男の手にある無残に引き裂かれた自分の下着を見て、自分の今の姿を悟る。

「そんな……バリアジャケットは?」
「それすら気づいていなかったか」

触手による陵辱の終盤は、完全に自分の意識を手放していたことを、男もフェイトも今更思い知る。

「やだ……見ないで……」

早熟な乳房を隠そうとするが、腕は触手に絡め取られている。
身体をよじって男の視線を避けようにも、宙吊りの状態で動かせる範囲はあまりに狭かった。

「構わぬぞ? お前が我に有益な情報を与えれば、いつでもやめてやる」
「……っ!」

男の言葉にフェイトは唇を噛み締める。
陵辱され、快楽に自分を守る鎧を消されてもなお……。
フェイトには、仲間を思いやる心という鎧が残されていた。

「お断りします……」

瞳は意思の光を取り戻し……男からの取引はその全身で否定する。

「ふふふふ。そうでなければ面白くない」

男は楽しげに言うと、フェイトのほんのりと紅潮した双丘にゆっくりと手を伸ばしてくる。

「っ……!!」

触れられる予感に、フェイトはその身を固くする。
だが、身体の全てを固くできるわけではない。

男の手が向かった先は、柔らかさを保ったまま……形を自在に変えさせられていく。

「あ……あっ、ふぅ……っ、ふぁ、あっ、んっ、っくぅ……」

男の手が沈み込むと、フェイトの口から声が漏れる。
触手に覚えさせられた快感は、すぐに呼び覚まされ身体の力が抜けていく。

「あうぅっ!」

先端を摘まれると、刺激は衝撃と言っていいものに変わる。
ぐわんぐわんと、身体の全てに響いて自分が今どこで何をしているかさえも怪しくなっていく。

このままだと、取り返しのつかないことになってしまう……脳は立て続けに警鐘を鳴らすがそれはフェイトの身体には届かない。

「もう……やめて……」

息も絶え絶えのフェイトの懇願は当然聞き入れられない。
五本の指が、胸をこねる感覚に、フェイトは目を閉じたまま翻弄されていく。

「ん、んぅ……っ、っふ、くぅっ、んっ、はっ、あっ、あっ、はぁっ」

片方の乳房は、触手にも散々弄られ、嫌悪感と共に強制的に快楽を送り込まれた。
それと比較してしまうからだろうか?

望んでいないはずの行為なのに……どこか安心した気持ちでその指を受け入れてしまっていることにフェイトは気がついていない。
相手が人間の姿であるというだけで、警戒のランクが下がり、その分大きな快楽を素直に受け入れていた。

「え? あ……っ、ふぁああっ!!」

突然胸の先端に走った新たな刺激にフェイトは目を開ける。

「そ……んな、吸っちゃ……だめっ!」

胸を先端ごと強く吸われ、舌先で舐められ甘噛みされると、声が抑えきれない。
快感の強さは、触手相手の比ではなかった。

「っく、ふ、ぁ、ああっ、っく、ふっ、ぅんっ、んっ、んくぅぅっ!」

胸の愛撫を両手に任せて、男の唇はフェイトの身体中を移動していく。
首筋、鎖骨、わき腹、臍……。
触れた箇所全てに赤い印が増えていき、その印からは疼くような刺激がフェイトの身体に伝えられていく。

102復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:26:56 ID:kM1gdyL.
「では、そろそろここか……」

臍から唇が離れたとき、男の視線が次に注がれた場所は、フェイトの腰を覆うショーツだった。
胸を触っていた手の片方が、そこに向かって恐怖感を増幅させるようにゆっくりと降りてくる。

「そっ、そこは……! 触らな……あ、はぅううううっ!!」

フェイトの抗議の言葉が完成するより早く、男の指がショーツの上に達してそれは中断される。

「よく濡れている。そんなに感じたか」
「そ、そんなこと……ない」

触手の愛撫ですでに潤いきっていたそこは、軽く押されるだけで愛液が染み出してしまう。
目をそむけてのフェイトの言葉には少しも説得力が伴わなかった。

「これ程とろけさせて……むしろ触って欲しいのではないか?」
「ちがっ! 違う! 絶対に……いやっ!」

「強情だな。ならば、その身体で証明してやろう」

男の指が割れ目をショーツ越しになぞりあげる度に、水音がはっきりと聞こえた。

「くぅぅっ、うぁ、あっ、ああっ、ひぁああっ!」

認めたくない……そんなフェイトの気持ちも染み出し続ける愛液に流されていくようだった。
男に触られる度に、身体は大きく震え、強張っては弛緩することを繰り返し続ける。

「ひ……あ、っくぅんっ、あああっ!!」

バリアジャケットを消失させるほどの快楽は、もうフェイトの身体に刻み込まれていた。
男の手が、触手が身体を触れるたびにそれを呼び覚まされ、心さえも蝕んでいく。

「あっ、あっ、あぅ……! も、もう……やめっ……て……」
「やめて良いのか? お前の身体はそうは言っていないようだが?」

男の嘲笑混じりの声も、フェイトの耳には届かなくなっていく。

「はあっ、はあっ、うんっ……はぁぁ…」

フェイトの耳には、自分の秘部からの水音と……。
自分の嬌声と、乱れた呼吸だけがやけに大きく響いていた。

「あ、あっ、っふ、ふくぅっ、んっ、うんっ、んぅぅぅっ!!」

一定のリズムの中で、時々与えられる意図的な強い刺激。
触手が乳房をねじりながら押しつぶす。
その先端の一方に男が歯を立て、もう一方をきつく摘み上げる。
ショーツの上からでも形が浮かび上がる部分も、摘み上げる。

「っ、くっ、ぁ、あ、あ、あ、あっ、ふっ、くっ、くんっ、くぅんっ!」

そのリズムを身体が覚え……いつしかフェイトは強い刺激が来るときを無意識が望む。

「ひ、ぁ、あ、ああっ、くぅぅあああああああああんっ!」

何度目になるか分からない強い刺激。
ついにフェイトの身体は大きく跳ね上がると、反動で全ての力が抜けたようにだらんとしてしまう。

「もうこれでは役に立たんな。気持ち悪いであろう」

目の焦点も定まらず荒い吐息を繰り返すだけのフェイトは男の言葉には応えない。
それを肯定の意思だとでも言うように……男はそのショーツに指をかけると引き下げていく。

バリアジャケットに守られ、ショーツに守られ。
今まで晒されることのなかったフェイトの聖域が徐々に顔を出していく。

「ん……はぁ……」

愛液が糸を引くショーツが、完全にフェイトの足から抜き取られる。
ついに、フェイトは生まれたままの姿を男の前に晒していた。

まだ淡い翳りは髪と同じ鮮やかな金色。
愛液で湿ったそこは、どんな純金よりも眩く輝き……。
本来隠すべきその奥の聖域を照らすかのようだった。

103復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:28:02 ID:kM1gdyL.
「え……な、なに……」

燃えるように熱かった、フェイトの聖域が僅かに冷やされる感触。
それは、フェイトの意識を覚醒させ、今の状況を理解させる。

「や、やだ! 見ないで……ください……」

手の触手の拘束は幾分緩やかになっているが、とても股間に届くほどの稼動範囲を与えてはくれない。
せめて、と太股をきつく閉じようとするが……。

「あ、はぅう……」

すり合わせた内腿から響く水音に、より羞恥を加速されてしまう。

「上の口も舌の口も……まるで洪水だな」
「え? あ、う、嘘……っ!!」

男の言葉に、フェイトは僅かに動く腕を自分の口元に持っていく。
その手の甲には、その口から垂らし続けられていた涎が付着する。

「そんなに良かったか?」
「そ、そんなこ、と……」

愉悦に満ちた男に覗き込まれるのを避けるように、頬を真っ赤に染めたフェイトは顔を横に向ける。

「どれ。確かめてやる」

代わりに……きつく閉じた脚が触手によって開かれていく。

「く……だ、ダメ……ぐ……あぁ、くっ!」

精一杯の力を込めるフェイトだったが、あいつぐ責め苦にその力は伝わらない。
愛液で太股が滑ってずれたのを合図に、その脚は大きく開かれてしまう。

「いや、いやいやいやぁああああ!」

フェイトは、その両手で自分の顔を覆ってイヤイヤをする。
稼動できる範囲で、フェイトの手が隠せる場所は、そこしかなかった。

「頃合か」

男も触手も、一度もその場には直接触れてはいないその入り口は、ほんの僅か開いているだけだった。
その狭い入り口からは、今も愛液が湧き出し続けてはいるが、初めての時を迎えるには、まだ準備が不足しているかもしれない。

「あまり楽に済ませては意味がないのでな」

直接愛撫を施せば、周囲の肉も十分にほぐれてその瞬間の苦痛は和らぐだろう。
だが、それでは拷問の意味がない。
復讐のために、フェイトの純潔は苦痛と共に失わせるべきだった。

104復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:28:51 ID:kM1gdyL.
「そろそろ行くぞ。敗北と、痛みをその身に刻んでやる」
「い、いや……それだけは……!

その言葉はフェイトを凍りつかせるには十分すぎた。
男が大きく開いた脚の間に身体を入れると、フェイトの瞳に怯えの色が濃くなっていく。

「ならば、我の問いに答えるか?」
「うぅ……」

忘れかけていたフェイトが今、このような目にあっている理由が改めてつきつけられる。
仲間を裏切る要求を飲むことはフェイトにはできない。

「く……っ」

フェイトはきつく目を閉じると、これから己の身に訪れる悲劇に耐えることを選択する。
友のために、死さえも恐れなかったフェイトにとっては当然の答えだった。

「いいぞ。簡単に堕ちてもらっても面白くないのでな」

フェイトの割れ目に男の剛直があてがわれる。

「…………っ!!」

固いようでいて、弾むような柔らかさがある不思議な感触だった。
だが、その剛直の全てが燃えるように熱く、火照ったフェイトの身体さえも焼き尽くそうとしていると感じるほどだった。

「覚悟は決まったようだな」

フェイトは無言だった。
抵抗の術がもうない以上……見苦しい抵抗は男を喜ばせるだけだ。

今はただ……耐えることにその力の全てを注ぎたかった。

「く……あぁ……んあ……!!」

入り口を通過した剛直はゆっくりと奥を目指して進んでいく。
いや、ゆっくりとしか進むことができなかった。

それ程……フェイトの膣内は狭く男の侵入を頑強に拒んでいた。

「っく……かはぁ……うぁ……っ!!」

それをフェイトは自分に苦痛を与えるためだと判断した。
負けない。その気持ちで歯を食いしばる。

だが、真の苦痛はその先に待っていた。
男の怒張が何かに引っかかって動きを止めた直後……。

──みしっ──

聞こえないはずの音と共に、激痛がフェイトの身体中を駆け巡っていく。

「あぁああ! やあ……あぁあああああああああああああああ!!!」

フェイトの最後の抵抗……処女の証は、男により無残に突き破られる。
その口からは、久方ぶりに甘いものが混ざらない……純粋な苦痛を告げる叫び声。

(こんなに……痛い、なんて……)

その瞬間はとっても痛い。
早熟な同級生からそんな話は聞いていた。

「どうだ? 初めて男を受け入れた気分は?」

男は笑みを浮かべていた。
当然その笑みはフェイトをいたわるためのものではなく……酷薄な笑み。

「あ、あぁ……」

聞くと体験するのでは大違いだった。
初めて受け入れるには巨大すぎるその剛直は、ただフェイトに苦痛と……そして絶望をもたらすだけだった。

「ぬ、抜いて、ください……こんなの……くるし……」
「さっきから言っているであろう。お前が口を割れば、今すぐにやめてやると」

男の答えも相変わらずだった。
だが、今までと決定的に違ったのは、フェイトに与える感覚。
今までは狂いそうなほどの快楽を。
そして、今は引き裂かれそうな痛みを与えられていた。

105復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:29:43 ID:kM1gdyL.
「い、いた……や、はぁ、あ、いた、い……」

愛撫の間に快楽を刻まれ続けた身体は、挿入に対して若干の期待さえも抱いていた。
フェイト自身も……愛撫の先にあるものに対する興味がなかったとは言わない。

身体を触られるだけで、こんなに気持ちいいのなら……。
その先を期待してしまっていた、無垢な少女を責めることはできないだろう。

「う、ああ……あああぁぁぁぁぁぁ……っ!!」

フェイトの身体を軋ませながら、男の剛直は圧力の限りに開通したばかりの窮屈な膣道を往復を始める。

「キツイな。だが、このままではお前も辛いだけであろう?」

(それが……のぞみ、のくせに)

フェイトは肉体のみならず、心にまで深い傷を負わされた。
今なら、拷問に屈しても不思議ではないかもしれない。

「痛い……痛いです。いやぁ……抜いて……抜いてぇえっ!」

膣内の苦しさは身体中に伝播する。
まるで首を絞められたかのように、フェイトは窒息しそうに感じていた。

「痛いであろうな。この様子では」
「ん……あ、はぁ……!」

太股の内側を男がなぞると、一瞬だけだが身体がふわふわしたようになり苦痛が和らぐ。
だが、その苦痛を和らげた手は……フェイトの前に差し出された瞬間に、更なる絶望を与える。

「喜べ。これでお前も一人前の女入り口に立った」

男の指についた赤いものは、紛れもなくフェイトの破瓜の血だった。
それを理解した瞬間に、フェイトをとてつもない喪失感が襲う。

以前のフェイトならともかく、なのはと出会い、ハラオウン家の皆に家族として迎えられた今。
フェイトにも人並みの少女らしい夢はある。

大好きな相手に捧げるべき未来を夢見る……そんな少女にとって当たり前の夢。
それが、無残に失われた事実を男は容赦なくフェイトに見せ付けていた。

「いやいやいやいやいやいや、いやぁあああああああああああああああああ!!!」

貫かれたとき以上の叫び声だった。

「ふふふふ。よい反応だ。それでこそ……我が復讐は成し遂げられる!」

叫び声が途切れた後は、フェイトは空虚だった。
呆然と夜空を見上げていると、瞬く星の輝きの全てが滲んでいく。

敗れたときも流さなかった涙が……フェイトの頬を伝っていた。

「無論、まだ終わりではないぞ。むしろこれからが本番だ!」

止められていた男の動きが再開される。
身体の、そして心の傷をえぐるように……男はフェイトに痛みを刻んでいく。

「もう、あ、あぅっ……やめてぇ……おね、がい……」

痛みを堪え、涙声で哀願するが男は腰の動きを止める気配は見せない。
男の望む情報を与えれば……解放されるのだろうか?

(問題ない情報なら、言ってしまおうか)

そんなことまでフェイトは考え出していた。
だが、そんな気持ちを首を振って押しとどめる。
こんな状況で……情報の選別が正しく行えるわけがない。

まだ、フェイトの中では自分の受ける苦痛よりも、仲間への想いが遥かに勝っていた。

「そうか。苦しいか。なら、少し手伝ってやろう」
「え……?」

男の手が、破瓜の血をすくったときと同じように、フェイトの股の内側に滑り込んでくる。
今度の狙いは、あのときよりも少し上……。

「あ、あぁあああああああ!!」

同時に目の前が真っ白になる。
自分の叫び声さえも知覚出来ないほど、フェイトの身体中を強烈な刺激が駆け抜けていく。

106復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:30:33 ID:kM1gdyL.
「ふふふふ。やはり淫らな身体を持っているな」
「え……? な、なに……」

フェイトはまだ自分の身体に起こったことに気が付いていない。
だが、意識は相変わらず止まらない男の剛直によって、痛みと共に引き戻される。

「っ……くぁっ!」
「どうだ? 一時的にとはいえ、貫かれる痛みを忘れたであろう?」

「あぁ……」

そこでフェイトはようやく理解する。
男の手が、自分の最も敏感な箇所をなで上げていたことに。

「そ、そんな……」

同時にその事実はフェイトを驚愕させる。
引き裂かれそうな痛みの中に、微かにではあるが、男と触手によってもたらされた快感が残っていることに気が付かされてしまった。

それは、本当にすぐに消えて行ってしまうほど頼りないもの。
でも……今のフェイトがすがるものはそれ以外にはなかった。

「うむ。力が抜けたな。それでよい」
「ああんっ! あっ! はうぅっ!」

(え……?)

フェイトは自分の口から漏れた声に呆然とする。
痛みを堪えるときは我慢できた声も……快楽を求めた瞬間に、フェイトの支配から離れていく。

「っ、ふ、ふぁあああっ、や、やぁっ!」
「ほう。なかなかそそる声で啼くではないか」

「そ、そんな、あ、はぁあ! あ、あぁ! はぅ、あぁあっ!」
「恥じることはない。痛みよりは快楽の方がいいに決まっている」

男の言うとおりだった。
痛みと快楽。究極の二択を強いられたフェイトは快楽を選んだだけのこと。
人である以上……ほぼ間違いなくそちらを選ぶに決まっている。

だが、それさえも男の仕掛けた罠。
フェイトは、自分の選んだ答えが間違いだったことにやがて気が付くことになる。

「あ……あっ、ああっ、ふぁ、ふぅぅぅ」
「初めてだというのに、随分と感じているな」
「そんな……感じて、なんか……!」

否定する言葉も弱々しかった。
言葉で否定しても……今のフェイトの様子を見れば、答えは明らかだった。

「ほう。では、これはいらぬな」
「あ、はぁあああああ!」

破瓜の瞬間から決してその全てが抜き取られることがなかった男の剛直が、勢い任せに引き抜かれる。
切ない吐息をもらしたフェイトを男は、底意地の悪い笑みでみつめていた。

107復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:31:36 ID:kM1gdyL.
「ど、どうして?」

その行為はフェイトにとっても意外だった。
フェイトだって、セックスの終わりがどういうものかは知っている。
射精が行われる前に、男が行為を中断する意味が分からなかった。

「何。少し、趣向を変えようと思ってな」

離れた男の変わりに、フェイトを拘束していた触手が再びフェイトの身体を這い回りだす。

「え……あ、や、やだ!! こ、こないでえええええ!」

男は、人種はどうあれ、人間の姿をしていたことがある程度フェイトに安心感を与えていた。
だが、もう一度異形のものに、身体を好きにされる嫌悪と恐怖にフェイトは叫び声をあげる。

「ふぁ、ああっ、くぅっ、うっ、うぁああんっ!」
(え……嘘……)

最初は、その声の主が誰かフェイトには分からなかった。
相変わらず響く嬌声が、自分のものだと気が付いたときフェイトは愕然とする。

「ふぁ、あっ、あっ、ふっ、んっ、ふぁぁああああっ、だ、だめ、だめっ!」
(嫌なのに……気持ち悪いのに!)

痛みから逃れるために、受け入れることを選んだ快楽は、嫌悪も恐怖も押し流していく。
フェイトの口からは、嬌声がとまることはなかった。

「や、そ、そこはダメ! や、やだぁああああ!」

それでも……男の怒張よりも太い触手が入り口をノックした時には、さすがに叫び声をあげる。
まだ、異形のものに犯されるなど、フェイトには耐えられることではなかった。

「案ずるな。そこは、まだ……我以外が使うことは許しておらん」
「え? あ、ふぁあああああ!」

触手は入り口をなぞるだけで、男の言葉どおり、侵入はは果たしてこなかった。
それでも、敏感な部分を立て続けに刺激されるため、フェイトの意識は白く染まっていく。

「え……? え……?」

絶頂と共に意識が飛んでいくはずの瞬間……。
触手の動きは止まり、フェイトの身体から離れていく。

手足を拘束していた触手までもが離れ、久しぶりにフェイトの身体は完全に自由になる。

(まずは足を閉じて……手で胸を隠して……)

ひいていく快楽の波と引き換えに、フェイトは正体を取り戻す。

「え……う、嘘!」

そこで見た自分の姿にフェイトは叫び声をあげる。
自分の身体が何一つとして、自分の意思に応えてくれていなかった。

その手は去っていこうとする触手を掴んで引きとめていた。
そして、自由になったはずの足は閉じられることはなく……見つめる男にその聖域をこれでもかと晒していた。

「ど、どうして……?」

触手を掴む手が開けない。
開いたままの脚を閉じられない。

「な、何かしたの?」

フェイトは男を睨みつける。
……つもりだったが、その目にいつもの鋭さが戻らないことを、フェイトは自覚していた。
熱を持ったその目は潤んだまま男に向けられていた。

「何もしておらぬ。それは……お前の意思だ」
「う、うそ……そんなはずない!」

男の言葉が事実であることをフェイトはその身体全てで実感していた。
それでも認められない最後の一線が、否定の言葉を紡がせていた。

「認めよ。そうすれば……更なる快楽を与えよう」
「もっと……気持ちいい……?」

男は大きく頷いて、フェイトにゆっくりと歩み寄る。
触手の拘束はもうないというのに……フェイトはその場で足を大きく開いたまま、男が近づいてくるのをみつめていた。

「代償は……お前の知る管理局の情報だ」
「あ、あぁ……」

ここに来て……フェイトは男の拷問の真の意味を知る。
痛みであれば、耐え切ることはできるた。
だが、それから逃れるために快楽を望んだ以上……与えられないことが、苦痛になる。

触手と男に淫らな部分を露にされ。
今日までその圧倒的な快楽を知らなかったフェイトにとって、その誘惑を撥ね退けることはできない。

痛みと快楽の二択で、快楽を選択した時点で……フェイトは男の拷問に屈していたのだった。

108復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:32:36 ID:kM1gdyL.
「答えよ。お前と一緒にいた二人の名は?」
「言えない……」

男から目を逸らしてフェイトは歯を食いしばる。
大事な二人の友人の姿を思い浮かべて、最後の理性をかき集めて抵抗していた。

「もう一度聞く。あの二人の名は?」

聞かれたのは、男の復讐にさして重要な要素ではないこと。
だが、これは蟻の一穴。一度崩れてしまえば……フェイトは、男に全ての情報を与えてしまうであろう。
それを双方分かっているからこそのせめぎあいだった。

「今までと比べ物にならないほど、気持ちよくしてやろうと言うのだぞ?」
「あ、あ! はぁああ! や、だめぇええ! あっ!」

男の怒張の先端が、フェイトの入り口に当たる。
触れた部分を飲み込もうと、フェイトの秘部が蠢いていた。

「もう、わたし……たえられ……ない……っ!」

同時に動きを止めていた触手が、その動きを再開する。
どうにか鎮めようとする身体の疼きを、嫌でも思い出させられ、フェイトは髪を振り乱す。

「あの二人の名は?」
「あぁ……」

再び動きを止めた触手に、フェイトは観念する。

(ごめん。なのは、はやて……)

謝罪の気持ちを示すかのように俯いたまま……。
それでも、フェイトの口は、しっかりと動き出す。

「高町なのはと、八神はやて。海鳴中学に通う2年生です……」
「ふははははははは! よく言った!!!」

ついに堕ちた復讐の対象を目の前にして、男は快哉を叫ぶ。

幼いあの頃以来、フェイトが呼ぶなのはの名前は特別なものだった。
それを……最大限の裏切りで口にしてしまった。
今、フェイトの心は修復不可能な傷を負い、友に訪れる危機を招いてしまうことに怯えていた。

だが、怯えも何も……今のフェイトには、些細なことだった。

「は、はやくぅ……」
「そうだな。褒美をくれてやらんとな」

相変わらず潤んだ目で男を見るフェイト。
男は第一の復讐劇の完結が近づいていることに、この上ない満足を覚えていた。

「気持ちよく……してぇ」
「ふふふ。そうなりたければ、自分で処理するがいい」

男はフェイトの前で仰向けに寝転がってみせる。
その股間には、天に向けてそそり立つように、未だ衰えをまるで見せない剛直があった。

「ん……、はぁ、あっ!」

フェイトは導かれるように、何のためらいもまく男の上に乗り、その腰を下ろしていく。

「ふぁあああああああああああああああ!!」

奥まで剛直が吸い込まれたのを見届けると、触手も動きを再開し、よりフェイトの快楽を引き出そうとする。
もちろん、男も折を見ては自分の腰を天に向かって突き上げる。

「あぅっ、っく、んっ、んっ、んぅっ、ふっ、あ、あくぅっ、くぅんっっ!!」

身体全体で、フェイトはひたすら快楽を追い求めていく。
このままでは、男に何を聞かれても隠すことなく話してしまうだろう。

でも、それでよかった。
どんな代償を差し出しても欲しいと思うものは、もはや快楽だけだった。

「んく、んく、こく……っ、ちゅむっ、ちゅくっ、んぅっ、っふ、んむぁ……っ」

触手がフェイトの口の前に姿を現せば、今度は自分の意思でくわえ込む。
その先から出る……もっともっと気持ちよくしてくれるものを搾り出そうと、懸命に奉仕を繰り返す。

109復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:33:12 ID:kM1gdyL.
「ふふふふ。いいざまだな」

「テスタロッサ……」
「フェイト、お前……」
「フェイトちゃん。そんな……」

いつの間にか、ボルケンリッターの生き残りの三人が、連れて来られていた。
フェイトの痴態を見せ付けられ、目を逸らすが、フェイトの口からあがる声にイヤでも今行われていることを認識させられてしまう。

「仲間を連れてきてやったぞ。多くの者に見られると……より気持ちよくなれるぞ?」
「ほ、ほんと? あ、きゃうぅううんっ!」

シグナムと目が合った途端に、フェイトの膣内が急激に収縮する。
それは羞恥がもたらしたものなのか、見られて本当に感じたのか……。
いずれにしても、フェイトにとっても男にとっても新たな快楽を刻む。

「きもち、いい! もっとぉ、もっとみてよ、シグナムぅうう! あ、はぁああああ!」

「テスタロッサ! 気を確かに持て! お前はこの程度のことに屈する者ではなかったはずだ!」」

ライバルの痴態に耐え切れなくなったシグナムが大声で男に向かって叫ぶ。
だが、その声はフェイトの耳には届かず、何の力も与えるものではなかった。

「その程度かどうか……その身で確かめよ」

男が目配せすると、ボルケンリッターを拘束していた触手が一斉に蠢きだしその身体を覆っていく。

「きゃあああああああああああああ!!」
「うわあああああああああああああ!!」
「この! はなせええええええええええ!!」

三者三様の叫び声も、すぐに途切れ……。
やがて嬌声へと変わって行く。

ボルケンリッターの強靭な精神力さえも……触手の与える快楽の前に崩れ落ちていくのは時間の問題だった。

「ふふふふ。どうだ? 仲間と共に犯される気分は?」
「みんな、一緒……ふぁあぁっ、ひ、ひぁっ、んっ、くっ、くふぁああっ!」

男の上を跳ねるように身体を揺らすフェイトの髪を結わいていたリボンがほどけていく。
それは、なのはとの約束を交わした思い出の品……。

「いく……いっちゃう……っ、いっちゃう!!」

リボンがほどけ、汗に濡れた金髪が輝きながら広がっていく。
地面に約束のリボンが落ちたとき……なのはとの深かったはずの絆も一緒にほどけていく。

「ふぁああああああああああああああああああああっっっ!!」

友のことも、約束も全て忘れて、フェイトは自らの意思での絶頂を迎えていく。
絶頂の後も腰を振り続ける少女を見上げながら、男は酷薄な笑みを浮かべていた。

(あと2人……)

堕ちた獲物には興味をなくしたかのように……。
男の瞳には残りの2人の少女、なのはとはやての姿が映っていた。

復讐劇の幕は、まだあがったばかりだった。

110復讐鬼・フェイト編④:2009/06/07(日) 04:36:14 ID:kM1gdyL.
本日は以上になります。
やっとフェイト編終了。
いっそ、捕まったところから開始した方がエロ重視なら良かったかもですね。
ですが、相応に背景も書いてみたかったのでご勘弁を。

次ははやて予定。こちらはほとんど即陵辱に入ると思います。
ラストのなのはの方は少しストーリー重視になる予定です。

111マルチマックス:2009/06/07(日) 04:46:46 ID:kM1gdyL.
名前変え忘れてました。
しかも、確認したらなのは達が通っている中学の名前が間違ってる!
ど忘れしたので暫定で書いておいた名前をそのまま貼ってしまいました。
×海鳴中学
○私立聖祥大附属中学
ですよね。なんだかぼろぼろですみません……。

112名無しさん@魔法少女:2009/06/07(日) 14:19:37 ID:V.Skshlc
はやて陵辱に期待大

113名無しさん@魔法少女:2009/06/07(日) 21:49:41 ID:wRfbpyV6
なのは編にも期待!
GJ!!

114 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:22:49 ID:EuFZzRO.
またリインネタ書かせて頂きまする。

・リインフィースⅡとフェレットのラブストーリー
・今回登場するフェレットはユーノが変身した物では無く、別個体
・3期の数十年後。はやて死亡後(寿命)でリインは一人取り残された状態
・オリ出る
・微エロ
・Q:○○の部分とか本編の設定と異なる気がするんですが?
 A:細けぇことぁ良いんだよ!

115新しいパートナー 1 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:24:07 ID:EuFZzRO.
 はやてが天寿を全うし…それに伴ってヴォルケンリッターの四人もまた消滅した。
はやてのユニゾンデバイスであったリインフォースⅡもまた消滅すると思われたのだが…消滅しなかった。
何故そうなったのかは分からない。ただ一つ分かる事はリイン一人が…残されてしまった事実のみ。

 そうしてリインの一人暮らしが始まって数年の時が流れ、彼女は今も管理局で働いていた。
普段は事務的な仕事をしつつ、またユニゾンデバイスとしての特性を生かし、その時その時に
応じて様々な魔導師にユニゾンインしてそのサポートを行うと言うのが今のリインの主な仕事だった。
しかし…………リインは…一人ぼっちだった…。

「リイン…寂しいです…。昔は良かったです…はやてちゃんや皆がいて…楽しかったです…でも…今は…。」

 表向きには平静を装いつつも、リインの心は寂しさで一杯だった。確かに管理局で共に働く仲間は
沢山いるが…どれも単なる仕事上の付き合いにしか過ぎず、真に仲間…友と言える様な存在はいない。
その他、リインに近付いて来る連中と言えば…ユニゾン(枕営業的意味で)を要求してくるエロ上層部や
フルサイズで電車やバスに乗ってる時に痴漢行為を行って来る何処の馬の骨とも分からぬ変なオッサンしかいない。
昔はその様な事態になっても、マイスターであったはやてや仲間のヴォルケンリッターが助けてくれたが…
今はリインを助けてくれる者はいないのだ。

「もう嫌です! エッチな上司にユニゾン迫られたり、電車やバスの中で痴漢されるのは懲り懲りです!!
リインも欲しいです! 天国のはやてちゃん達に代わる様な新しい家族が欲しいです!!」

 そんな悲しみに暮れるリインであったが、そこで転機が訪れる事になるのである。

 仕事を終え、何時もの様に一人寂しく帰宅していた時にリインはある物を発見した。

「あ…フェレットさんです…。」

 それは道端に置かれていた小さなダンボールの中に小さなフェレットの赤ちゃんが捨てられていた…。

「フェレットさん…フェレットさんも一人ぼっちですか…? 奇遇ですね…リインもそうなんですよ…。」

 薄黄土色の毛並みと頭に生えた二本のアホ毛、そして翠色の瞳を持ったフェレット。その姿を見ていると…
リインは昔を思い出していた………。

 リインがまだ生まれたばかりの頃、たまたま見付けたフェレットを家に連れ帰って飼いたいと
わがままを言った事があった。

「嫌です嫌です! リイン、フェレットさんを飼うです!」
「リイン…それは出来ん相談や。フェレットさん飼われへんよ。」
「どうしてですか!? 犬が良くてフェレットさんがダメなんておかしいです!」
「だってそれ…ユーノ君やん…。」

 結局リインが家に連れ帰ったフェレットの他人の物だと分かり、結局飼う事は出来なかったが…
今リインの目の前にいるフェレットはとても他人とは思えなかった。

116新しいパートナー 2 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:25:46 ID:EuFZzRO.
「フェレットさん…良ければ…リインのお家に…来ますか?」

 リインはフルサイズになると共にフェレットをゆっくりと抱え…家へ連れ帰り始めた。
リインはそのフェレットを飼うつもりだった。かつては望みながらも叶う事の無かった夢…
フェレットを飼う事を…今成し遂げようとし…また既に失って戻って来る事の無いはやて達に
代わる新たな家族として向かい入れようという事なのだろう。

「あ、そうだ。フェレットさんに名前を付けてあげます。ユーノって言うのはどうですか?」


 こうして『ユーノ』と命名されたフェレットとの生活がスタートした。その日を境にリインから
『寂しさ』が消え、火が付いた様に明るさを取り戻していく。確かにフェレットを飼う事も
楽な事では無く、リインもフェレットの飼い方を一生懸命勉強し…大変な事なのではあるが…
それがリインにとっては非常に楽しく、また最初の頃こそリインに対して警戒していたユーノもまた
次第にリインに懐いて行った…。

 そして一ヶ月と経たず、リインとユーノは真に家族と言える仲となっていた。

 休日になればリインはユーノの背中に乗って遊びに出かけていたし、一緒にお風呂で
戯れながら身体を洗ったり、寝る時もリインはユーノのモサモサの毛並みに身体を埋めるなど
リインとユーノは一緒。楽しい毎日を過ごしていた。

 しかし…そんなリインとユーノ楽しい日々も何時までも続かなかった。

 リインはユニゾンデバイスであるから歳を取る事は無いが…残念ながらフェレットはそうでは無い。
ましてやフェレットの寿命は長くても十年足らず。その為、飼い始めた頃は赤ちゃんだったユーノも
リインの気付かぬ内にすっかり年老い…亡くなってしまった………。

「あぁぁぁぁ!! 嫌ですぅぅぅ!! ユーノ死んじゃうなんて嫌ですぅぅぅ!!
また一人ぼっちに戻るなんてリイン嫌ですよぉぉぉぉぉ!!」

 リインが幾ら泣き叫ぼうとも…ユーノは戻って来ない。死んだ者はもう生き返らないのだ。
だが…ユーノを何とかする方法が無い事も無かった。

 その方法とは…ユーノを『使い魔』にする事。

 実際、使い魔を所持している魔導師は管理局にも大勢いたし、リインの今は亡き知り合い達の中にも
使い魔及び使い魔を所持した魔導師がいた。それと同じ様にリインもまたユーノを使い魔にすれば
ユーノが帰って来る。一人ぼっちに戻ってしまう事は無い………のだが…問題が無いわけでも無かった。

 使い魔は動物の死骸を基にして作られるが、その基になった動物がそのまま生き返るわけでは無いと言う事。
そして何よりも…リインが生身の人間では無いユニゾンデバイスであると言う事。現時点において
ユニゾンデバイスが使い魔を作ったと言う例は前代未聞であり、本当に作れるか保障は無かった。

117新しいパートナー 3 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:27:29 ID:EuFZzRO.
「それでも構いません! 仮に使い魔になったユーノがリインの知ってるユーノじゃなくなったとしても…
また一から思い出を作り直します! リインは…一人ぼっちなんて嫌なんです!」

 ユーノを使い魔にする事に関しての問題を指摘されてもなおリインは止める事は無かった。
もはやなりふり構っていられる場合では無かったのである。

 そしてリインは使い魔を作る方法を調べ、その為の手順を踏み、ユーノを使い魔に
しようとした……………が…………何も起こらなかった……。

「う………うああああああああああ!! やっぱりユニゾンデバイスが使い魔を作るなんて最初から
無理があったって事ですか!? そんなの酷いです! うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 リインはユーノを使い魔にする事が出来なかった。ユーノの死骸には何も起こらず、ただそこに
横たわるばかり。それがリインには辛くて…悔しくて…思わず家を飛び出してしまっていた。

「やっぱりリインはダメなユニゾンデバイスなんです! 何時まで経っても未熟者なダメダメユニゾンデバイスです!
はやてちゃん達がいないと何も出来ない大馬鹿者なんですぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」

 リインは目から涙を飛び散らせ、自虐を叫びながら走り続けた。走って走って…走り続けて………
気付くとすっかり真夜中になってしまっていた。

「はぁ…はぁ…ぜぇ…ぜぇ………。」

 すっかり疲れ果て、歩く事さえ困難な程体力を使い果たしてしまったリインは壁に寄りかかっていたのだが…
そんな時……泣きっ面に蜂と言わんばかりの艱難辛苦がリインに襲い掛かるのだ!

「あ〜! そこの君はもしかしてあのユニゾンデバイスのリインフォースⅡちゃんだね!?」
「すげー! 本物初めて見たぜ! すげー可愛い!」
「え!?」

 リインの前に突如として現れたのは街の不良達であった。そして不良達はリインを人通りの少ない
路地裏に連れ込むのである。

「なあなあリインちゃんリインちゃん! 俺にもユニゾンしてくれよ〜!」
「そうだよそうだよ。リインちゃんとユニゾンなんて最高! 俺にもユニゾンしてくれよな!」
「え…? や…やめてです……そんな……あぁぁぁぁ! やめてですぅぅぅぅ!!」

 不良達は周囲に人がいない事を良い事にリインを揉みくちゃにし始めた。元々大して力が無い上に
体力を使い果たしてしまったリインにはまともな抵抗も出来ず、不良達になすがままにされて行く。

118新しいパートナー 4 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:29:00 ID:EuFZzRO.
「(ああ…リインはこのまま不良のお兄さん達に裸にされて…体中の穴と言う穴を犯されて…
最後は証拠隠滅の為にコンクリートに詰められて海に沈められてしまうですね…………。
もう今となってはそれでも良いです………。天国に行ったら……ユーノやはやてちゃん達とも
出会えますよね………………。)」

 リインはすっかり自暴自棄となり、己の死を覚悟した。しかし、その時だった。

「うわぁぁぁ!! バケモノだぁぁぁぁ!!」
「何だあれはぁぁぁ!! 逃げろぉぉぉぉ!!」

 突然リインを揉みくちゃにしていた不良達が逃げ出してしまったでは無いか。一体何を見たのだろうと
リインも疑問に思っていたのだが………そこには全身毛むくじゃらの何とも言えない怪物の姿が……

『ギュゥグルルルルルルル…………。』
「ひぃ! 怪物さんです! 不良のお兄さん達の次は怪物さんですか? リイン……怪物さんに
食べられてしまうんですか? ハハハ……もうそれでも良いですよ……。これでユーノやはやてちゃん達が
いる所に行くです…。さあ早く食べるです。リインは何も出来ないですよ。さあ…はやく…はやく…。」

 リインは完全に自暴自棄となり、むしろ怪物に食べられる事を望む程になっていたのだが………
そこで突如として怪物の身体が小さく縮んで行き、小さなフェレットへと姿を変えていた。

「あ…怪物さんがフェレットさんになっちゃったです…。」
「怖い人はもう追い払ったから大丈夫だよ。」
「え……………。」

 何と言う事だろう。フェレットがしゃべったのである。良く見ればそのフェレット…ユーノでは無いか。
使い魔にする事が出来なかったと思われたユーノだが……この通り使い魔となっていた。そして…
リインの危機を救う為に…ここまで追って来ていたのであった。

「もしかして…ユーノですか…ユーノなんですね………うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 リインは嬉しさの余り…涙を滝のように流しながらユーノに抱き付き、そのモサモサの毛並みに顔を埋めた……

119新しいパートナー 5 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:30:13 ID:EuFZzRO.
 それから、リインを背に乗せて歩くフェレット、ユーノの姿が見られた…。

「じゃあ僕がこういう風になったのは、その使い魔と言うのになったからなんだね?」
「はいそうです。」
「僕はまだその使い魔と言うのが良くわからないんだけど…嬉しいな。だってこれからも
一緒に暮らせるんだよね?」
「はいそうです。リインとユーノはこれからもずっとず〜っと…一緒ですよ…。」

 リインはユーノの背のモサモサの毛並みに顔や身体を埋めながら…優しく呟いた。
ユーノがリインの使い魔となった事で、二人はただ単にペットと飼い主と言うだけの関係では無くなった。
リインとユーノの二人は…正真正銘の…運命共同体となったのだ。

 そこからさらに時は流れた………。

『○○地区にてテロ発生! 各隊は出動せよ!』
「それじゃあ行きますよユーノ!」
「うん!」
「ユニゾンイン!!」
「キュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

 リインがユーノとユニゾンする事によって大人のライオン程の大きさはあろうかと思われる
巨大フェレットへと変身し、ミッドの平和を脅かすテロリスト達に敢然と立ち向かって行ったのである!

「うわぁぁぁぁぁ!! 巨大淫獣だぁぁぁぁ!! 母ちゃんこわいよぉぉ!!」
「あいつ等の大暴れでテロリストが浮き足立ってるぞ! 今の内に一気に鎮圧するんだー!!」

 リインの使い魔になった事をきっかけとして、ユーノは魔法の勉強をし、管理局に入った。
今ではリインのパートナーとして共に戦う様になっていたのである。


 そして…テロリスト相手に果敢に戦うリインとユーノ姿を見つめ、何処からともなくかすかな声が聞こえていた。

『私達がおらんくなって大丈夫か心配ししとったけど…新しい家族を手に入れたんやな。』
『そうですね。今のリインなら大丈夫です。』
『ああ…。あいつの飼い始めたフェレットが死んだ時はどうなるかと思ったけど、使い魔にしちまったしな。』
『リイン…これからも大変な事あると思うけど…頑張るんよ…………。』

                       おしまい

120 ◆6BmcNJgox2:2009/06/07(日) 22:31:57 ID:EuFZzRO.
この話はかな〜り前からさりげなく暖めていた話だったんですけど、
頭の中では「こういう話にしよう」ってのが思い浮かべられても
実際文にしてみると表現の仕方などかなり大変だなと改めて実感させていただきました。




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