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暗躍する者

123PON:2010/02/19(金) 02:22:22 ID:dgnkmaWU
亜樹の顔をした偽者は、その場で上着を脱いでいった。
中に着てあるグレーのスウェットは、かなりゆったりとしたサイズである。そのファスナーを下ろしていくと、オフホワイトのブラウスを着てあるのがわかった。豊かな胸の膨らみがブラウスを押し上げており、かなりの巨乳を具えているのも見て取れる。

『ククッ・・・・・』
さっきから、亜樹は卑しく笑うだけだ。
この、グラマラスなボディラインが浮かぶ服装のまま美里と話すのでは、すぐに偽者だとバレてしまう。そのために、わざわざ体型を隠せるような服を着て達也に成りすましていたのだ、とでも言いたいのだろう。
そんな挑発をしながら、スウェットの下も脱いでいく。すると、ワインレッドのフレアミニスカートと、バーモンブラウンのストッキングが彩る脚線美が見えてきた。
『・・・・・』
『どうしたの、美里お姉ちゃん?何も喋らなくなっちゃってるけど・・・そこで眠っていた亜樹が、こっちにワープしてることがよほど不思議なのかな。クククククッ』
まさか達也の顔をした偽者が、亜樹の顔マスクをその下に被り、さらにはスウェットの中にメイドの制服を着ているなどとは思ってもみなかった。その結果、美里から言葉を奪ってしまったのだ。
しかし、庭で話していた際に、達也のことを疑う材料は殆どなかった。首までスッポリと覆う衣服を着て、その服もかなりゆったりとしていたのだ。
唯一、達也のことを疑えた点といえば、ズボンの裾と靴の間から見える脚だけ・・・しかし、わずかに見えるそこを突いて、バーモンブラウンのストッキングが穿いてあったと見抜くことはできない。玄関を上がる時などは、ストッキングを穿いた脚を見られる数少ないチャンスだったが、亜樹のことをエサにして先に美里が玄関を上がるように仕組まれていたのだから、達也の足元を見ることなどできなかった。つまりは、怪盗の企み通りに事が進んでいたということだ。
『でもね、これで終わりと思ったら大間違いだよ?いくら亜樹が巨乳の持ち主だからって、Fカップのオッパイが突然Gカップまで大きくはなるはずがないんだからね♪』
挑発的な笑みを途絶えさせることなく、亜樹は自分の首元に手をやった。変装怪盗がこの行動を見せると言ったら、もはや何をするかなど予想が付くというものだ。
亜樹の指に触れたのは、僅かに浮かぶ亜樹マスクの皺・・・ベッドに居た亜樹と同じ所に、同じような撓みができている。
そこに指をめり込ませた亜樹は、自分の顔をグイィィ・・・と力任せに引っ張った。あっという間に、亜樹の綺麗な顔立ちは崩れ、そのまま上へと捲り上げられていく。
それでも、メイド服を着た偽者の亜樹に何の異変も起きないのは、この亜樹の顔とて一枚のフェイスマスクでしかないからだ。
『クククククク・・・・・』
亜樹の顔の中で漏れ聞こえる卑しい笑いが、マスクが剥がれていく毎に美里の耳に障ってくる。
その声は、既に亜樹の声では無くなっており、ズルリとマスクが脱げて中に隠れていたロングヘアが肩にまで掛かった頃には、すっかりそのスタイルと声に合った綺麗な顔の女性が、美里のことを蔑むように見ていた。


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