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暗躍する者

101PON:2009/12/31(木) 03:19:41 ID:p4ecPUzA
ベッドには、怪盗レオンが脱皮した女性の皮が無造作に置かれていた。
それが、つい数秒前までは河原亜衣という自分の妹を模っていたとはとても想像できないほどだ。
その側では、亜衣の皮を脱ぎ捨てた裸の若くて綺麗な女性が、ミディアムロングの髪をかき上げて頭を軽く振っていた。その女性も、今までと同様に達也と面識のある女性で、彼女は達也に向かってニヤリと笑うのであった。

『この顔に変装して会うのは、初めましてになるよね。河原くん?』
レオンが亜衣の下に重ねてあった顔は、大学のサークルの先輩である藤原由南だった。新たに現れた顔が馴染むようにという意味なのだろうか、それともこの顔も所詮は偽物だというアピールなのか、レオンは由南の顔を模ったマスクを何度かグイグイと引っ張って、その整った顔立ちを歪ませている。
そうして、しばらくは頬を摘んで由南マスクを調整していたレオンだが、そんなことをしなくとも顔のパーツはすぐに元のあるべき所に貼り付いてしまい、それまでゴムのように平坦に伸びていた顔が、何も無かったかのようにいつもの表情を宿していた。
『まぁ、本当のところは由南とも合って話だってしているんだけどね。ただ、その藤原由南は怪盗レオンが変装した偽者だって、キミが気付かなかっただけなの♪』
達也にしてみれば、ほぼ毎日会うような女性のことを本物かどうかなどと疑っていられるはずもないのだから、それが変装だと判るはずもない。
『何度か、偽者の由南だと判別する機会はあったと思うけどね。タートルネックのセーターを着た由南が、付け乳首の形を浮かばせていた時とか、河原くんにもたれ掛かってDカップ乳の谷間を覗かせて、そのオッパイをグニュって押し付けてあげたこともあったよね。それに、サークルの飲み会の時に、カフェブラウンのストッキングを穿いた太腿や、スカートの中のシームを喰い込ませてる股間まで摩らせてあげたことも・・・クククククッ、ねぇ〜、河原くん。驚いてもう何も言えなくなっちゃったの?』
声・口調・性格と、完璧に藤原由南へと変装を済ませたレオンは、四つんばいになって艶かしい姿を晒しながら達也へと近付いてきた。
しかし、彼女の胸が谷間を作りながら目の前に迫ってきても、それを拒むことができない。思うように身体が動かせないのだ。
『でも、声も出せないなら、こんなのを間近で見ても周りは誰も気付かないわよね』
意味深なことを告げたレオンは、自分の顔を・・・即ち、由南の顔を首元からメリメリと捲り上げる。
首に滑り込ませた指は、由南マスクのエッジ部分から内側に潜り込んでいる。ということは、亜衣の変装で使用していた一体型の変装スーツではないことだ。
そして、その下から見えてくるのは、やはり女性の口元であった。口を見ただけでは誰とも判断はつかないが、徐々に見えてくる顔の造形を知れば、それもまた、自分と顔見知りの女性であることがわかった。


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