②
イラン政権の外交官とアナリストの間で数年にわたってやりとりされた電子メールは、タバタバイがイラン外務省によって2014年に設立された政権宣伝部隊の一員であったことを示している。イラン専門家イニシアティブ(IEI)は、核兵器開発をめぐる米国との交渉においてイランの利益を促進するため、イランのディアスポラ・コミュニティから集められた工作員を任務としていた。電子メールに名を連ねているIEIの工作員やその他の何人かは、学術専門家として、あるいは米国とイランの間のより良い理解を促進するために、政権に関与したとソーシャルメディア上で自らを表現しようとしているが、電子メールの信憑性に疑問を呈する者はいない。
③
メールの内容は、イラン系アメリカ人の学者グループがイラン政権にリクルートされ、政権幹部から指示を受けるために外国で会合を開き、政権への個人的な忠誠を誓っていることを示している。また、これらの工作員たちが、イラン人の血筋と欧米の学者としての立場を利用して、最初は外部の「専門家」として、その後は米国政府の高官として、米国の対イラン政策に影響を与えたことも明らかにされている。オバマ、バイデン両政権下で米国政府の対イラン首席交渉官を務めたマリーは、政府内外でこのサークルのメンバーの努力を繰り返し支援し、推進した。マリーは国際危機グループ(ICG)の元代表でもあり、政権の影響力工作の主要メンバー数人に直接報酬を支払い、信任を与えていた。