エールリッヒ博士は、1968年の著作『The Population Bomb(人口爆発)』中において、「1970年代、食糧危機で数億人が餓死する」、「現在の政治・経済や倫理などは消え失せ、我々の子どもたちは、完全に異なる世界を生きることになるだろう」などと予言したことで一躍有名になった。人口爆発の危機に立ち向かうために人口のコントロールが必要であると説くなど、当時としてはかなり未来を先取りしたものであったようだ。
かつて許容されていたことが、決して許されないものに変わった例は、世界では少なくない。19世紀後半の欧米では、コカインのような麻薬の使用はそこまで珍しいものではなかったが、時代の変化とともに、厳しい処罰の対象になった。こうしたケースのように、世界では子供や児童ポルノに対する見方も変わり、規制はどんどん厳しくなっている。 変わりゆく時代の中で、アニメ大国である日本は、少なくとも児童ポルノに対して世界が納得できる法整備を議論する必要があるだろう。 [伊吹太歩,Business Media 誠]
私は、日本に来る前、1994年から1997年までUCLAの学生でした。当時、日本のポップカルチャーは海外からも大変注目を集めていて、大学には「Japanese pop culture class」という講義までありました。そのクラスでは、映画や音楽など、日本のさまざまなポップカルチャーを紹介していて、そこで寅さん映画も紹介されたのです。授業で取り上げられたのは、寅さんがウィーンに行く回、第41作『寅次郎心の旅路』でした。
作品をご覧になって、いかがでしたか?
最初はとにかく、変な、おかしな映画だなあと思いました。strange old guyが、あちこちをうろついて、若い女性に会って、それからすったもんだがあって……。物語の終盤で、マドンナに彼氏がいることがわかって寅さんはフラレてしまうのですが、それも当然だろうと感じました。彼は歳を取り過ぎていて、変な老人と若い女性のカップルではあまりにも不釣りあいです。