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【ミ】『黄金町の夕闇』 その2

435『婚約期間』 ─5日目─:2015/08/13(木) 23:22:16
>>434(瀬良野)
血液を拭う瀬良野。
看護師のポケットを調べるが、注射器は二本だけだったようだ。

『過去遡行』で見た顔ぶれを思い浮かべるが、
薄闇の中だった為、これという記憶に繋がらない。
今回のように特徴的な動き、或いは同一人物を前にすれば思い出せるかもしれない。

「やめとけ。時間の『無駄』だ」


>>433(アウレア)

「『どうしようもない』だろ。
 『お医者様』でも、『草津の湯』でも・・・・ナ」

エルガマルの返答と同時に、

                       『シャコッ』

『アナル・キティ』が薬莢を吐き出した。

「──こいつの『才能』を省いた。
 そいつはもう、ルンクスに惚れてる『一般人』だ。
 適当なとこで開放してやンな。
 拷問しようが旦那の情報は吐かねェだろうし、下手すりャ自殺する」

「それに、『答え』の一つは得られたしな。
 『痛み分け』だッたみてェだがよ」

エルガマルの視線が、ウィルに注がれる。
無意識にそれを追ったアウレアも気が付いた。


ウィルの衣服、その脇腹の辺りに小さな赤い染みがついている。


>>432(ウィル)
気絶した並苗への対応と、
彼女の持っていた『血液』について、思案する。

だが・・・・
『尋問』という、ウィルとしては酷薄な選択肢を想像した時だ。

          ブ ル ッ

我知らず身震いが走ったことに、
ウィル自身が驚いた。

まるで『禁忌』に触れたように・・・・
考えるだけで『罪』に思われるほどの、『強烈な感情』。

ウィルは、動揺とともに『理解』する。


──全ての『花嫁』は『身内』だ。
──『決して傷つけてはならない』。


     ゴ   ゴ    ゴ
                      ゴ  ゴ     ゴ ゴ


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