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【ミ】『黄金町の夕闇』 その2
388
:
『婚約期間』 ─5日目─
:2015/07/16(木) 02:00:56
>>385
(瀬良野)
『エルガマル』:
「──ああ。
オレにとッては取るに足らない一歩だが、
おまえさんにとッてては偉大な一歩だ」
謡うようなエルガマルの口ぶりからは、
馬鹿にしてるのか褒めているのか、わからない。
その顔と髭のように、どちらにも感じられる。
アウレアたちにもスタンド会話で感謝を伝えようとするが、
『アメイジング』は依然、『過去』にいる。
『眼鏡』のみの瀬良野では、聞き取れるだけだ。
瀬良野の位置からは、すでにエレベータ内は覗けている。
呆然と立ち尽くすアウレアのふくらはぎを横目に、
ドシュ!
手の中の弾倉を、男のポケットに戻しておいた。
『分岐』──は感じられない。
気絶した男と動揺するアウレア、
それに室内を飛ぶ『蜂』の『ヴェノム』には、気付かれなかったようだ。
>>386
(ウィル)
警備員がスタンド使いでないことを伝え、『エルガマル』に問う。
「ああ、ま〜大丈夫だろ。
これで死ンでたら、壮大な『無駄』だからナ」
床下の『ヴェノム』で確認する限り、
男の外見は変化したようには見えないが、
その口元から、かすかな『呼気』が昇るのを感じた・・・・『生きている』。
もっとも警備員に近いアウレアが、自ら声をかけているのが見えた。
声も聞こえてくるが、
警備員に案内を求められているようだ。
>>387
(アウレア)
接近してくる警備員を前に、スタンドを背後に隠す。
警備員は、確かに女性だった。50代くらいだろうか。
アウレアと同程度に小柄で、腕も細く、特に強そうには思われない。
夏服の制服には武装の類は皆無で、
むしろ病院らしい、過度に人を威圧しない雰囲気がある。
アウレアの言葉に、警備員は即座に反応した。
「どちらですか?どのエレベーターですか?」
アウレアを促し、案内を求めてくる。
エレベーターは三基あるが、
ちょうど、上にあがっていった、
件の中央エレベーターが降りてきたところだった。
当然、その前には瀬良野とエルガマルが立っている。
油断なく警備員に注意を払いつつも、
自身が言い出したことから、アウレアは警備員を先導せざるを得なくなった。
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