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【場】砂浜
1
:
ZAKI
:2015/01/01(木) 00:41:57
倉庫街の西、H湖の入口にほど近い砂浜地帯。
以前殺人事件が起きた『いわくつきの場所』だが、今は落ち着きを取り戻している。
シーズン中には海の家が栄え、沖では沈没船が静かに時を過ごす。
治安は悪くもなく、ランニングにやってくる一般人も多く見られるが、
『歩くスイカ』や『突然変異クラゲ』、『人を操る影』など不思議な情報も多く、
『黄金町のミステリースポット』と化しているきらいもある。
―┘ ┌┘
―┐ H湖 ┌┘ ┌┐ 住 宅 街
│ ┌┘ .┌ ..│... ‖
┐ │ ┌ ┌┘ ‖←メインストリート
│ │ ┌ │ ‖
┐ │ ┌ ┌.. 黄金原駅
│ └─┘┌― ┏ ━■■━ ━ ━
━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ━ ┛ ‖←ネオンストリート
│ └―┐黄金港.. 繁 華 街
└┐ ┌――┘ 倉庫街
─────┘ └◎―――――――――――
56
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/16(月) 23:47:08
>>55
「えっ」「……」
咄嗟にフルフルと首を振り、否定の意を示す。
「海水は、その、沁みちゃう、から。
よく、寒中、水泳、なんて、出来る、ね?」
不思議がるような、憧れのような、微妙な視線を向ける。
57
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/16(月) 23:56:59
>>56
「そうか」
「・・・・・沁みる?傷でもあるのか?」
馬肥に訊ねつつも、ジャブジャブと海水へと足先を浸していく。
あっという間に少年の腰から下が、海面の下に沈んだ。
深く、絞り出すように息を吐く。当然ながら、寒いようだ。
「確かに寒い・・だが心身ともに鍛えられる」「それに・・・いざ海に落ちた時に寒さで動けなくなっては・・・・・死ぬ他ないからな」
潮水を手にすくい、体にかける。そして、とうとう、首から下を海水に晒した。
「・・・ふうぅ〜〜〜」
58
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/17(火) 00:11:42
>>57
「傷、というか、そういう、体質、なんです」
海に入っていく姿を見て、入ってもいないのに体を震わせている。
そして恐る恐るといった様子で海に近づき、波打ち際で海水に触れ、冷たさに手を引っ込める。
「冷たっ!」「あ、えと、海に落ちたら、って、船にでも、乗る、予定が?」
59
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/17(火) 00:26:59
>>58
「・・・・・体質?」
「では・・・泳げないのか。事情は分からんが・・・生まれつきならば可哀想だな」
予想外の発言に目を向け、そして海水を冷たいと言う馬肥に頷く。
「恐らく10℃前後といったところだ」
「ああ・・・時々、父親の手伝いでな。『漁師』なんだ」
そうして平泳ぎで、ゆるやかに回遊を始める。
やはり静止しているよりは寒さが薄らぐのか、少しだけ楽しそうだ。
60
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/17(火) 00:44:55
>>59
「いえ、皮膚が、弱くて、塩水が、沁みる、だけで、泳ぐこと、自体は、嫌いでは、無いです」
「成長、したら、多分、大丈夫に、なると、思いますし」
波打ち際からは少し離れて泳ぎを眺めている。
「ああ、漁師。それなら、大事、ですね。僕の家、みたいに、農家では、縁のない、話、です」
61
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/17(火) 01:02:24
>>60
「なるほど・・・塩素は平気なのか。それならプールには入れるな」
「早く良くなることを祈ろう」
泳ぎながら、会話を続ける。その動きは手慣れたものらしい。
泳法をクロールに変え速度を増し、円を描くように水を裂く。
やがて一通り泳いで満足したらしく、波打ち際に近寄り浅瀬を踏みしめ、上がってきた。
やはりそうなるとまた寒さを感じるらしく、早々にカバンからタオルを取り出し、体を拭く。
「・・・なんだ、おまえも同じか」「オカとはいえ、第一次産業を支えとることには変わりねぇ」
農家の息子と言う馬肥に微妙なシンパシーを感じているらしく、初めて海の少年は笑顔を見せる。
「そういや名前、訊いとらんかったな」
「オレは東雲 忍(しののめ しのぶ)。高校一年生だ」
62
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/17(火) 01:47:28
>>61
「ええ、良くなって、欲しい、です」
漁師の息子らしい手慣れた泳ぎを座り込んで眺めていたが、
上がってきたのに合わせて砂を払いながら立ち上がった。
「そういえば、そう、ですね」
「あ、僕は馬肥 隼(うまこやし はやぶさ)、です。高校三年、ですね」
つられたように顔に笑みを浮かべながら返答する。
63
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/17(火) 22:34:36
>>62
なんとなく馬肥の柔らかい雰囲気と敬語に、近い年齢を考えていたのか、
高校三年生と名乗られ、東雲は頭をガシガシと掻いた。
「あー・・・ほんなら先輩じゃったか」
「一年坊が生意気な口効いて、すまんかったの・・・です」
再び学生服を着込み、佇まいを直す。そして改めて、しっかりと馬肥に向けて頭を下げた。
64
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/17(火) 23:55:52
>>63
「ん、気に、してない、よ。背も、あんまり、高く、ないし」
「というか、その、えと」
頭を下げられたことにどう対応したらいいか分からず困惑している。
どうやらこういったノリにはあまりついていけないようだ。
「あの、頭を、あげて、欲しい、です」
65
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/18(水) 00:11:59
>>64
「っす」「・・・・・馬肥先輩の寛大な心遣いに、感謝します」
どことなく体育会系なノリに押される馬肥に、構わず東雲はもう一度頭を軽く下げた。
「自分、この町に引っ越してきてから日が浅いもので・・・」
「少し気を抜くと、口調が汚くなってしまうんです」「次から気をつけます」
66
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/18(水) 00:27:03
>>65
「そう、なの?ここは、いい町……、うん、いい町、だよ」
「なんだか、最近、色々、不穏な、感じ、だけど、ね」
何か思い返すようにしてから、軽く目を逸らし、少し濁すように言葉を漏らす。
「普通に、話してくれて、いいん、だけど」
「そうしたい、なら、無理にとは、言わない、けどさ」
67
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/18(水) 00:46:31
>>66
「・・・いい街・・・ですか」「まあ・・・住めば都ですかね」
馬肥の言葉に、眼を逸らしながら歯切れ悪く頷く。
東雲は、まだあまりこの街に馴染めていないのかもしれない。
「・・・・・・・・『不穏』な感じっすか?」「族やヤンキーが、イキがってるとか」
「まぁそれくらいなら大した問題じゃあねえっすが・・・」
背の低い馬肥とは対照的に、東雲の体は大きい。その物言いも、あながち虚勢だけではなさそうだ。
「いや、親父からも目上のモンには礼儀を払えとキツく教えられてるんで」
「馬肥先輩には悪いっすが、そこはキッチリとケジメをつけさせて頂きます」
相手を案じる陸の少年の言葉にも、頑なに海の少年は首を振った。そして手首の時計を見て、カバンを背負う。
「そんじゃあ、オレはこれにて失礼します」「『網』仕掛ける親父の手伝いっす」
68
:
馬肥 隼『ベジタリアン・ミート』
:2015/02/18(水) 01:09:53
>>67
「銃の、乱射が、あったとか、どこかの、屋敷が、爆破された、らしい、とか……」
どんどん語尾が弱弱しく小さくなっていく。
さっき自分で言った「いい町」という言葉に自信がなくなっているのだろうか。
「あ、えと、まぁ、それなら、しょうがない、かな。礼儀も、大切、だし」
そしてこれ幸いと露骨に話題を変えていく。
「『定置網漁』、ってやつ、かな?頑張って、ね」
鞄を背負う少年を見ると、その場で軽く手を振って見送る。
69
:
東雲 忍『ザイオン・トレイン』
:2015/02/18(水) 01:19:08
>>68
「・・・・・とんでもなく頭オカしい連中がいるんですね、ここには」
馬肥の言葉に、あからさまに不快そうな表情をする。
もちろんその対象は馬肥ではなく、そのテロまがいの行動をした人間たちに対してだろう。
「まぁ・・・だいたい同じっすね。『刺網』っつって、魚が網に頭を突っ込ませるようにするんです」
「よかったら今度、休みの日の昼前に『湖畔』に来てください。採れたての魚、ご馳走するんで」
「ウス。先輩も、実家のお仕事、頑張ってください」
最後にもう一度、頭をさげ、東雲は砂浜を後にした。
70
:
ココロ『RLP』
:2015/02/23(月) 23:56:23
「…………」
二月下旬。気温は低い。
今日の天気は、晴れ。
……砂浜に立って、海を眺めている少女が一人。
(私、何してるのかしら……)
ハーフアップにした髪と、緑の瞳。
容姿は端麗。スタイルも良い。背は高い。胸もある方だ。
容姿だけなら、十分『勝ち組』と言えるだろう。
……が、何がそんなに気に入らないのか、その表情はネガティブそのものだった。
「……ッ……」
身震いしたのは、寒さのせいだけではない。
おもむろにポケットを探り、音楽プレーヤーを取り出す……
『カツン』
「あっ……」
……落ちた。
『カツ』『コロ…』
『ポチャン』
海に。
「……うッ……ううう……」
71
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 01:24:33
>>70
『 ポ チ ャ ン ・ ・ ・ ・ ・ 』
無常にも海に落ちていく音楽プレーヤー。
だが着水の瞬間、水のはねる音が不自然に『間延び』する。
「せ… セーフ……?」
間に合ったかどうか、という旨の問いだ。
もしも自分の能力――『静止』が、音楽プレーヤーが海に沈む前に発動できていたのなら
ココロの足元では、まるで器機が水面に触れる寸前の瞬間を切り取った静止画のように、
プレーヤーも、水面の細波も、ぴたりと空間に固定され、止まっている。
だが、間に合っていないかもしれない。何しろ咄嗟のことだった。
既に海に落ちた後だった場合、いかに『静止』しても、器機の故障は免れない。
高天原は、ココロの背後から声をかけたため、足元の様子を見られないのだ。
「あのー… え、えっと、覚えてる? ほら前にZUTAYAで……
…ってか今はそれどーでもいーッスね…。な、なんかあったんスか…?」
青みがかった癖毛の、ココロよりも少しだけ背の低い、撫で肩の男。
気を使うような声音で様子を伺う。
(背後から見た図では、まるでココロが音楽プレーヤーを海に捨てたかのように見えたためだ。)
「もったいないッスよ、高そうなやつなのに……」
ココロの隣に立ち、もし間に合ったのなら、『ウィーピング・ウィロウ』で手を伸ばしてプレーヤーを拾う。
72
:
ココロ『RLP』
:2015/02/26(木) 01:51:21
>>71
「…………えっ……!?」
「え」 「な、なん……」
「……!? …………!!?」
(と、とまっ、なんで? 誰?)
あの時のココロも、たいがい挙動不審だったが……
「……ひっ……ひぃ、や、やっ……やだ、やだ……」
今日は、そんなココロにしても『異常』だった。
怯え切った表情で振り向く。
「…………あ、あな、た……は。」
高天原の顔を見て、ようやく、ほんの少し落ち着いたようだった。
信頼までは出来ない。
が……『敵』では、ない。
(……本当、に?)
(だったらなんで……それに、止まったのは、この人の……す、スタンド、能力……)
(わ……)
「あ、あ……」
(私を…………『殺しに来たんじゃあないの』……?)
「あ……や、や……っ……」
ペタ…
プレーヤーを拾うために伸ばした腕に、尻餅をつく。
「ひぃ、ひぃ……」
……ともかく、拾うこと自体は、間に合った。
が、ココロはそれを見ていない。
おそらく、声も、まともに聞いていないのだろう。
73
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 02:05:53
>>72
(あれ、やっぱり覚えてない……?) ズーン
ココロの反応を見て、少し落ち込む。
とはいえ、それも仕方がないことだ。
モデルのような美しい外見と、極度のネガティヴという強烈なキャラで、こちらからの印象は強いが…
相手からしてみれば、ナンパしてきたヤローのうちの一人、という認識だろう。
…と、少なくとも高天原は考えている。
(『見ず知らずのスタンド使い』がいきなり話しかけてきたら俺もビビるわ)
「あー、えっと……」
異常に怯えるココロに、無条件で罪悪感を感じる。
その原因が、急にスタンドを出して近付いてきた自分だと考えるからだ。
「あっ、あの… 俺、秋映の高天原 咲哉っつって…
前にちょっとナンパしただけなんスけど… ココロちゃ… や、水溜さん? だよね?」
「まだ寒いのに、こんな海辺で何してたのかなって気になって…」
「あー… もしかして、迷惑だった?」
話しかけながら、スタンドを解除。
音楽プレーヤーをイジって、故障がないことを確認する。
「はい、これ。捨てるなんてとんでもないッスよ。不法投棄! な、なんつって、ハハ、ハ、……」
少し冗談めかすも、怯えさせないように必死のため、どこか挙動不審だ。
音楽プレーヤーを手渡そうと近付く。
74
:
ココロ『RLP』
:2015/02/26(木) 02:28:27
>>73
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……」
ガタガタガタガタガタ
目に見えて分かる程怯えている。
その視線の先に高天原はいない。
「はぁーっ……はぁーっ…………ゲホッ、げほ……」
(高天原さんなのは知ってる、貴方がきっと、い、いい人なのも、知ってる、知ってる……知ってるけど、わ、私は……)
「……ひぃぃっ……!?」
差し出された『音楽プレーヤー』にすら身を竦める、が。
「……え、あ…………」
「…………」
(これ、私の、今……止まって、だから、そ、それ、って……)
「……そ、その……あ、え、ええと、その……」
「拾って、く……くれた……ん、ですか……? す、スタンド、で……」
震える手で、受け取った。
目尻にはじわりと涙。
(それなのに私、こ、殺しに来たとか、思って……?)
(……勝手に決めつけて……ひ、被害妄想、で、私……)
「あ、あ……ぅ……」
別種の震えが混ざり、またプレーヤーを取り落とす。
「…………ごめんなさい、ごめんなさい…………」
「た、高天原さんのこと、わ、私、酷い事……ごめん、なさい……迷惑なんかじゃ、ない、ないです……ごめんなさい……」
75
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 02:46:02
>>74
「そ、そう… 俺のコレ、えーと、『ウィーピング・ウィロウ』ね。
短い間だけ、ちょっとしたものの時間を止められるんだ。
便利だけど、パワーとか人間レベルだし、危なくはないぜ!」
危害を加えないアピールに専心する。
「そんな、謝んなくてもいいって…! って、あぁ、また…」
(な、なんだ…? やけに怯えてる…
前にあった時よりも、ちょっと酷いぞ…)
再び『ウィーピング・ウィロウ』を呼び出し、音楽プレーヤーを『静止』&キャッチ。
器用なのだ(精密動作性:B)。
「ど、どうしたの…? なんか嫌なことでもあったとか…」
「あっいや、ごめん、ちょっとデリカシーねぇな。
言いたくない事ならいいんだけど… 冬の海に一人って…」
ココロにかける言葉も、いつも以上に選んでいる。
相手が相手というのもあるが、もともとが気ぃ遣いの性質のためだ。
76
:
ココロ『RLP』
:2015/02/26(木) 03:07:42
>>75
「はあ、はあ……」
「ぅぐ……はぁ……」
「……」
「……ごめん、なさい、私……私、気を遣わせて……」
「ごめんなさい……」
アピールは成功、らしい。
多少だが、怯えが抜けて来たようにも見えた。
「……ふぅ……ふぅ……」
それでも、その指先はがたがたと震えていた。
あの時のエアピアノのような動きとは違い、もっと乱雑な震えだった。
「……わ、私……あ……ぁ……」
「…………」
「高天原、さん……う……私……」
何か、言いかけて、やめた。
「……違う、の、私……」
「……私なんか……」
「私なんか……が……う、あ……ごめんなさい……」
要するに――『言いたくない』『言えない』事なのだろう。
ガクガクガクガクガクガク
僅かに震えが増したようにも、見えた。顔色も良くない。
「ごめんなさい……!」
彼氏にフられたとか、そういう類の怯えでは、ないように思えた。
77
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 03:20:31
>>76
「いっ、いいよ! 無理に言わなくても…」
(嫌な事か…!? 無理に聞こうとして、思い出させちまったかな…)
女子の感情の起伏には、多少なりとも耐性がある。
浮気をされた女友達の愚痴や、月のもの前の子の不機嫌に、ひたすら付き合わされてきた。
反論も否定もせず、ただ黙って同意し続け、夜を明かした経験も数え切れない。
ついたあだ名は『ミスター・いいひと止まり』!
どうだ… ダサいだろう…
(それに比べりゃ…)
「返事、しなくて大丈夫だから。深呼吸できる? 少し力抜こ。
ゆーーーーっくり息吸って、ちょっと止めて、ゆーーーっくり吐くんだ」
「遠くの方見て。別な事考えようぜ。関係ないこと」
「落ち着いたら、ちょっと座れる場所行こう。
海に近いと、また音楽プレーヤー落としたり、体冷やしちまうかもだしな」
怒濤のお節介ラッシュ。
人によってはウザったいかもしれないが、高天原なりの気遣いだ。
ココロが落ち着いたら、近くのベンチか、海の家などがないか軽く見まわして探す。
78
:
ココロ『RLP』
:2015/02/26(木) 05:41:47
>>77
「…………ごめん、なさい……」
「すぅーーーー」
「……」
(私……)
「はぁーーーー」
「……」
「すぅーーーーーー」
揺れる瞳孔が、少しずつ一つに集束していく。
スカートの裾を握り締める。
「…………はぁーーーーーーーーッ……」
視線は海の向こうに。
好きで錯乱してるわけではない。
それでも。
「すぅー……」「はー……」
「すぅ」「はー」
「……」
「…………ぇほッ……」
別のことを考えるというのは、中々上手くいかなかった。
ブルッ…
「……すー……はー……」
「……」
「………………」
それでも、先ほどよりは落ち着いたようだった。
「……ごめん、なさい……」
「……ありがとう……き、気を遣わせて、しまって……」
近くにはベンチが二つほどある。
海の家もあるが、ここからは少し遠いようだ。
79
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 18:10:26
>>78
海の家は遠いようだ…
ベンチを探し、そちらにココロを導く。
「紅茶飲める? ストレートッスけど」
コポポポ・・・
学生鞄から、勉強時用に入れてある水筒を取り出して、蓋に注ぐ。
少し温いが、気温が低いため、湯気と香りが立つ。
「気にせんでいーって。こう見えて慣れてんだぜー」
どこか得意げに告げ、自分はベンチに腰掛ける。
「……、…」
(な、何か話題… 嫌なことを思い出さないような…
それでいて無難で、かつ脈絡のある… うぉおおお頑張れ俺の脳細胞!)
「あっ、音楽! 普段どーゆーの聞くの?
やっぱクラシックとか? 上品っぽいイメージあるぜ〜」
「俺、和ロック。あとゲームのサントラとか」
自身も音楽プレーヤーを取り出す。
少し古い型で、ところどころ塗装が擦り切れている…。
いつも首から提げている、菱の模様の入ったヘッドホンは伊達ではない。
80
:
ココロ『RLP』
:2015/02/26(木) 19:39:00
>>79
コポポポ・・・
「……紅茶は、好きだわ。……ありがとう。」
「……」
蓋を受け取り――
ギシ…
所々錆びたベンチに腰掛けた。
少し震える手で、紅茶を口に運ぶ。
ごく
「……」
「…………はー……っ……」
白い息をゆっくり吐き出しつつ、顔を上げた。
不安の色が、また、先ほどよりは和らいでいるように見えた。
「……いえ、ごめんなさい……」
(……本当に、気を遣わせているんだわ……この人は、優しい人……私は、何なの?)
(この人に、こんな……優しくしてもらう価値なんて……)
「……えっ? あ……音楽……?」
玩具のような指輪を嵌めた、細く長い指が、首から提げたヘッドホンに触れる。
歯車があしらわれた、スチームパンク的デザインのヘッドホン。
「……え、ええ、クラシックも。ピアノの音……聞いていたら、落ち着くから……好きだわ。」
「じょ、上品だなんて……」
口元に僅かに笑み。
この話題は、正解だったらしい。
「あ……ロック、は、あまり詳しくなくて……ご、ごめんなさい。」
「……」
俯く。
81
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 20:05:08
>>80
「あーなんか、紅茶っぽいイメージあるかも。
上品っつーか高級っつーか、茶葉とか自分で選んでそう。
……なんか申し訳ないッス、安物のティーパックとかで……」
紅茶やコーヒーが好きな人は、茶葉や豆にこだわりがありそうだ…という偏見だ。
例えるなら、ラーメンを食べたい相手にインスタントの即席麺を無理矢理食べさせたような…
そんな漠然とした申し訳なさ。
(……お、)
「へ、へー! ピアノ! 水溜さんも弾いたりするの?」
「ヘッドホン、オシャレさんだ。俺も負けてねーけど!」
(よ、よし! なんか分からんが良い雰囲気だぜ)
心の中でガッツポーズしつつ、話題の継続を試みる。が、
> 「あ……ロック、は、あまり詳しくなくて……ご、ごめんなさい。」
「あっ、いや、そんな…!
責めるつもりとかはなくって…」 オロオロ…
と思った矢先、ココロを俯かせせしまった… ウカツ!!
「あ、そ、そうだ!」
ガバッ
おもむろに立ち上がり、ヘッドフォンを外して―――
唐突に、ココロの耳にかけようとする!
やや興奮気味だ!
「ちょっとね、聞いてほしい曲があるッス!
俺も最近見つけたんだけど、あ、ロックなんだけど、
結構とっつきやすいというかロック苦手な人にも……って、」
・ ・ ・ ・ ・ ・ 。
「ご、ゴメン… ちょっとテンションあがりすぎた…
フツー他人のヘッドフォンとかヤだよな…
(特に、この子ちょっと清潔好きっぽそうなイメージだし)」
だが、すぐに我に返る。
オススメの曲を聞かせようとして、焦り過ぎたらしい。
高天原も、音楽音楽した話題は好きなようだ。
82
:
ココロ『RLP』
:2015/02/26(木) 22:14:32
>>81
「い、いえ……私も、茶葉とか全然……ごめんなさい、詳しくないことばかりで……」
「だ、だから……そ、そんな、気にすることじゃ……無い……あっ……ご、ごめんなさい、なんだか、上から目線で……わ、私なんか、何も知らないのに……」
「……で、でも、そうなの。
……ぴ、ピアノ、は。ずっと、習ってるのよ。」
「昔から……だから、ちょ、ちょっとは弾けるわ。」
ピアノは、ココロが自信を持てる数少ないものだ。
長年の鍛錬と、幾たびか浴びた、心からの賞賛。
それを生み出した指は、紛れもなくココロにとっては宝だ。
「あ、ありがとう……こ……このヘッドホンは、お気に入りだから……」
「……」
「あっ、ご、ご……ごめん、なさい……責められたとかは、お、思ってなくて……」
(……また、気を遣わせてしまったわ。私って本当に駄目ね……)
と、再び俯いたところで――
「ひっ……!?」
ガタン!
高天原の動きに、ベンチから転げ落ちそうなほど怯え上がる。
「や、やっ……」
「……」「……あ」
「…………」
「……ご、ごめんなさい、ごめんなさい……わ、私……」
が、すぐに、高天原の意図に気づいたらしく、我に返る。
それは――『手を出される』という被害妄想だった。
手を伸ばしてくると、危害を加えられる、という。
「……」
「すーー……はーー……」
「……ごめんなさい……おかしいわ、私……」
「あ、貴方は、きっと悪い人じゃないって……お、思う、のに……それでも、こ、怖かったの……ごめんなさい……」
「……きょ、曲……おすすめの曲、聞くわ……わ、私も、ヘッドホン、あるから……」
自分のヘッドホンのコードの先を、震えつつも手にする。
83
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 23:01:54
>>82
> 「ひっ……!?」
> ガタン!
「だ、大丈夫!? ゴメン、そんなヒかれるとは…」
(いっ いけねェ… ちょっと気を抜くと、うっかりビビらせちまうぜ…
せっかくちょっと打ち解けたかと思ったが、もっと慎重にならないと)
立つのに手を差し伸べようとして… たった今の失敗を思い出し、思いとどまる。
ココロが自分から立ち上がるのを待つ。
「や、俺こそ… ゴメン、大丈夫? 無理にとはいわないんだけど…」
と言いつつ、ヘッドホンのコードを受け取る。
「でもホントに、これ良い曲なんだよ。
嫌なことがあった時とか、元気出すために聞くんだ」
「水溜さんに合うかなーって思ってさ」
自分の音楽プレーヤーに、ココロのヘッドホンコードを差し込む。
84
:
<ガオンッ>
:<ガオンッ>
<ガオンッ>
85
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/26(木) 23:53:51
カチ
ピピ!
ジーーー……
『
言葉は上手く伝わらないし
恋はいつも争いになるし
誰も私の名前なんて知らないし
晴れてほしいのに雨が降る
時間の無駄にはもうウンザリ
でも何も楽しいことなんてないし
名案を思いつくこともない
立ち上がろうとしても転んでしまう
だけど
私は生きている 生きているんだ
良いことと悪いことの真ん中で
幸せを掴むために
不幸にも抗って、眠るように死ぬの
それが私の生きる人生!
』
―――――――――――――――――――――――
ココロ『RLP』 ⇒ I'm Alive!/Becca
ttps://www.youtube.com/watch?v=WP4GaB9hgZs
英歌詞参照
ttp://www.uta-net.com/song/94450/
86
:
ココロ『RLP』
:2015/02/27(金) 00:23:25
>>83-85
「ごめんなさい」
「ごめんなさい…………」
(私のせいで、この人はきっと傷ついたわ……私、どこまで人に迷惑を掛けて生きてるの?)
(私なんて……)
端子が受け取られる。感情は底に限りなく落ちていく。
高天原の言葉も、また、ほとんど耳に入っていない様子だった。
カチ
ピピ!
ジーーー……
「……」
その耳に、音楽が飛び込んでくる。
明るい音楽。
ココロには、英詞は分からない。
それでも、この歌が――自分の心に響くのは、分かる。
(……きっと。)
高天原が言ったこと――ほとんど耳に入っていなかった言葉が、音に乗せられて、分かった。
(…………きっと、これは、励ます歌なんだわ。)
聞いたから、全ての悩みが吹き飛ぶとか、明るくなれるとか、そんなことは無いけれど。
「すー……」「はー……」
それでも、荒れ狂うような自己嫌悪は、少しだけ晴れたような、そんな気は、した。
ゆっくりと立ち上がり、崩れていた体勢を直す。
「…………」
「……あり、がとう……いい曲だわ。本当に。」
ぽつりと呟くように、言う。
87
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/27(金) 00:35:34
>>86
「ホント? おお… よかった」
(元気出たっぽいぜ…)
おススメの曲を褒められたこともあり、高天原自身も少し持ち直す。
アーティストと曲の情報を伝える。
「よかったら、また聞いてみて欲しいッス。元気ないときとか…
そんでもしまた会ったら、今度は水溜さんのおススメの曲、教えてよ」
「いやぁ〜。まさか、ホントに叶うとは思わなかったぜ…
あっ、水溜さん覚えてないかもしれないけど…
前に会ったときに、『次会ったらデートしよう』って約束してたんだぜー」
軽薄そうに、けらけらと笑う。
「ダメ元だったんだけどさァー。叶っちまった」
「ラッキィー」
…どうやら、高天原の脳内ではこれも『デート』にカウントされているらしい。
曲の終わりまで待って、ヘッドホンのコードを外し、ベンチから立ち上がる。
88
:
ココロ『RLP』
:2015/02/27(金) 01:01:33
>>87
ヘッドホンを降ろし、肩に提げる。
表情には強張った物こそあれ、落ち着きが戻っていた。
「……ありがとう。本当に……何から、何まで……」
「……ごめんなさい。」
謝罪も、なかば譫言のような物ではなく、明確に高天原に向けられたものだった。
「えて、きっと、また……ええ、聞いてみるわ。」
「私も、今度までに……考えて、おくから、きっと……」
「……」
「デート……? こ、これが……」
「……ふふ。」
思わず、少し、笑いが零れた。
人の軽薄さを有難く思うのは、これが初めてかもしれなかった。
「……ありがとう。」
ほんの少しだけ俯いて、そう呟いた。
89
:
高天原 咲哉『ウィーピング・ウィロウ』
:2015/02/27(金) 01:24:01
>>88
「……あっ、おう。うん」
(ヤベー。改めて、超美人)
強張りの取れた笑顔に、少しの間、思わず見惚れる。
年上の矜持とか、頼れるお兄さんっぽく振舞おうとしていたこともすっかり忘れて。
「じゃ、じゃあ… そういうことで」
「約束だぜ、約束。約束があれば、次も会えるからなー。
…いや、会って嬉しいのは俺の方なんだけど、とにかく」
研究室や連絡先を書いた名刺は…
前にも渡していたはずだ。
にかっ、と明朗に笑い、別れを告げる。
90
:
ココロ『RLP』
:2015/02/27(金) 01:42:58
>>89
「ええ、きっと……」
信頼できる人間が、この世界にどれだけいるだろう。
少なくとも、高天原は、その中の一人に入れてもいいようだと思った。
「……」
「……あっ……」
ふと、気づいた。
水筒の蓋を持ったままだった。
「あっ……い、行っちゃったみたいだわ……」
(私ったら、な、なんで、こんな……泥棒じゃない、ほとんど……)
(……)
僅かに残った紅茶にうつるココロの顔には、少しだけ笑みがあった。
(…………また、会わなきゃ……)
『死神』の凶行がココロに残した爪痕は、深い。
それでも、少しずつ、癒されていく。今日のような日があるならば。
91
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/02/28(土) 23:20:45
「夜の海には どうにもミステリアスな美しさがあるね」
煌々と輝く月が反射する、黒い水面を眺めながらウィルが呟いた。
一夜にして伸びた髪はポニーテール状に束ね、成長した胸はベストを押し上げ、白いシャツがその下に覗いている。
その言葉の向けられている先は、今夜彼からここれと連れ出された、金髪碧眼の少女へと。
92
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/02/28(土) 23:28:25
>>91
「……そうだね」
応えるのは――『美少女』と言って差し支えない美貌の少女。
ワイシャツに赤のプリーツスカートという、どこか学生然とした姿だ。
目元に涙滴型の黄金の刺青を彫った眼で、海の方をただ眺めている。
「しっかし、こうしてるとあの『肝試し』を思い出すね」
あの『肝試し』もこの砂浜の近くだったのを覚えている。
尤も、大体のロケーションは殆ど砂浜とかは
関係なかったように思うが…………。
「……」
93
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/02/28(土) 23:35:14
>>92
「ーーー『コフィン・ネイル』」「恐ろしく邪悪なスタンドだった」
目を閉じて、あの夢の中での出来事を思い出す。
誰が感染しているのかも分からない、誰にも死の危険がひっそりと訪れる、悪夢のような一夜だった。
もし『フープル社』が夢の中に関係者を切り離していなければ、
彼女も自分も、こうしてここには立ってはいない。
それでも目が覚めて真っ先に彼女の姿を確認するまでは、安心できなかったが。
「しかし ぼくもそれなりにやるようになったとは思わないかい?」
「初めてのーーーとはいえ二回しか戦っていないけれどーーー『勝利』だ」
ウィルは目を開き、アウレアの方へと体を向け、両手を広げる。
常に控え目な彼にしては珍しい、謙遜せずに勝利を誇っている。
94
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/02/28(土) 23:41:46
>>93
「その通り。わたしってば、惚れ直しちゃったね」
真面目な声色だ。
実際、アウレアはあの局面で途中離脱だった。
クリアしたのは――仲間の協力はあったが――
そこにはウィルの力が少なからずあったはずだ。
、 、、 、
「さすが、わたしの恋人、だよ!」
そう言って、両手を広げたウィルに抱き付く。
頭のあたりに――身長が縮んでいればもっと下になるが――
いつもは感じない、柔らかい感覚を感じるが……無視する。
別に男だからウィルを好きになったわけでもない。
95
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/02/28(土) 23:58:57
>>94
「Thanks(ありがとう)」
「きみを含めたみんなの協力があってこそだけどね」
正直に言えば今でも、争いごとは苦手だ。
誰とでも手を取り合って、平和になれるならその方がいい。
けれど、避けられぬ戦いだと判断したなら。躊躇なく相手の行動力を奪い、再起不能にすることも厭わない。
その過程にも結果にも、一切の後悔はない。守りたいものがあるからだ。
「っと」
胸の中に飛び込んできたその対象を、笑顔で抱きしめ返す。自分の身体が変わりつつ
あるとはいえ、それでもやはり柔らかく、小さい体だ。
>「さすが、わたしの恋人、だよ!」
そんなアウレアの言葉を聞いて、ふと思い出す。
彼女が以前、とても日本的な、おくゆかしい言葉で愛を表現してくれたので、
大学の友人に、同じく日本的な表現で、愛を伝える言葉はあるだろうかと訊ねたのを。
アウレアの顎に手を当て、少し体から離して上を向かせる。
「それは少し違うね アウレア」
愛する少女の顔を見て、微笑んで。
「アウレアは、ぼくの嫁」
そして、軽く互いの唇を触れ合わせる。
96
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/03/01(日) 00:17:28
>>95
「! ……ん」
やはり慣れない――とアウレアは思う。
曲がりなりにも夜の街で仕事してきたアウレアなので、
それなりに男の機嫌をとってきた経験はある――が、
それは中身の伴ったものではなかった。だから、こういうときに戸惑ってしまう。
「……ウィル、また変な言葉覚えてきて」
一応、アウレアもその言葉の意味は分かっているつもりだ。
ある意味『日本的』な愛情表現だが……少しサブカル的にすぎる。
未来の嫁としてはウィルの交友関係が少し心配になってくるところだ。
将来、二次元に浮気されるようなことになったら……多分拗ねる。
「ウィルだって、わたしの婿だもんね。
……婿? 夫? ………まあいいか!」
照れ隠しするように、頭を押し付ける。
ともすれば、押し倒しかねないほどの強さだ。
97
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/03/01(日) 00:34:47
>>96
「昔は婉曲的に伝えていたのに 最近ではこうして宣言するのが『おくゆかしい』んだってね」
「何とも不思議な感覚だね・・・・・」
友人の冗談を真に受け、感慨深く頷く。
その冗談は、時としてダイバー家中に広まってしまうのだから、
アウレアはその間違った日本感を訂正するのに骨を折っていることだろう。
「おっと」
アウレアに体を押されて、思わず尻餅を付く。当然砂浜であるから、痛くはない。
だが、もし自分が男の身体であったなら、受け止め切れていたであろう。
一瞬だけ、それに思いを馳せた沈黙が訪れる。
「・・・・・・・・それでも」
「例えどんな身体になろうとも ぼくは『男』であり続けるよ」
「きみの事を愛している一人の男としてね」
「なにせ ぼくはきみの夫だから」
今度は額と額を合わせて、至近距離で囁いた。
「だから ぼくたちで倒そう」「『ルンクス』を」
98
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/03/01(日) 00:47:26
>>97
「……ッ」
ウィルを押し倒したアウレアの身体は、震えていた。
それは――もう、論理的な推測なんかではなかった。
『ヨハネスブルグ』の能力者が『相手をただ女にする』だけで済ませるはずがないとか、
そういえばあの時の女は妙にルンクスに協力的だったとか、そういったことはまるで無関係。
言うなれば、ただの『女の勘』だ。
ルンクスの言動、そしてウィルの変化。
愛を知る『女』だからこそ、その微妙な関係性に鋭敏に反応できる。
、、 、、 、、
ウィルは――ルンクスのものになりつつある。
そんな、荒唐無稽な、通常であれば思い至ることさえ
困難であろう可能性にも行き着けるほど鋭敏に、反応できてしまう。
ウィルはここ数日アウレアの様子がおかしかったことに気付いているはずだ。
街に出歩き、そして戻って来る。そして『足りない』と呟く。およそまともな精神状態ではなかった。
それは、彼女が本能的にこの危機的状況を察知していたからだ。
ウィルがとられる。精神も肉体も作り替えられ、自分の傍から離れる。
その最悪の結末が想定できるがゆえに、必死に事態の打開に動いていたのだ。
「それ……信じて良いんだよね」
顔を上げる。
その表情は、こう訴えていた――『まだ足りない』。
『足りていない』のだ。アウレアの中のピースが。
「この先、どんなことがあっても……
わたしは『今』のウィルを信じて良いんだよね」
99
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/03/01(日) 01:04:35
>>98
「・・・・・・・・・・」
震える彼女を、安心させるようにぎゅっと抱く。やはり、そうだったのか。
時折、どことなく何かに追い詰められているような悲壮感を漂わせていたのは。
そんな彼女を元気付けるように、こんな所へと連れ出したり、おどけるように勝利を誇ってみて。
返ってきた言葉も笑顔も、本物であるけれど、どこかおかしかった。
『自分が理解しかけていることを、彼女もまた理解しかけている』。
そういうことだったのだ。
自分は、自分だけに対しての攻撃や被害に関して、鈍い所がある。
けれどもアウレアが狙われ、逆の立場だったなら、敵意を剥き出しにしていただろう。
いや、彼女の場合はそれどころでは済んでいないのかもしれない。
>「それ……信じて良いんだよね」
>「この先、どんなことがあっても……
> わたしは『今』のウィルを信じて良いんだよね」
アウレアの縋るような問いかけに、笑みを消し、真剣な表情になる。
が、すぐに愛する人に笑顔を向けて、頷く。
「もちろんだよアウレア」「・・・ぼくを信じてくれ」
しかし言葉とは裏腹に、『スタンド能力』という超常的な力を前にして、
人間の意思がどれほど立ち向かえるのか、不安に思っている所もある。
けれど、決して『ルンクス』のものにならないという覚悟はある。
そのために、愛川たちに依頼したのだから。
100
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/03/01(日) 22:31:17
>>99
「……ありがとう」
そう言って、アウレアはまたウィルの身体に顔をうずめる。
彼女の表情は、見えない。
「それなら…………私は、立ち上がれる」
今の、その言葉が『真実』ならば。
アウレア=グラウコーピデという人間の、『足りない』ピースは。
「全部、『足りた』から」
今この時を以て埋まったも同然なのだから。
「だからウィルも、わたしを信じて」
そして、ウィルがアウレアの秘めたる思いを察していたのであれば……
『逆もまた然りである』というのも、ある種道理ではないだろうか?
つまり、ウィルの考えていることも、
『洗脳』の可能性を考え、最悪の場合は『自死』すら厭わないという決断を、
ある程度アウレアが把握しているということだが――。
「わたしは。この先何が起ころうと、どうなろうと――『今』のウィルの言葉を信じる。
……たとえウィルと戦うことになっても、ウィルを敵に回すことになっても」
そう言って、アウレアは立ち上がる。
その目には、既に迷いなどひとかけらも存在していなかった。
今この時を以て、アウレアの『足りない』ものは全て満たされた。
「必ず、わたしが『勝つ』」
それはつまり――彼女に弱点など一つもなくなったということだ。
「……たまにはアウレアちゃんも、頼れるトコの一つくらい
見せないといけないから……ね!」
手を、差し伸べる。
101
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/03/01(日) 22:58:08
>>100
>「それなら…………私は、立ち上がれる」
「・・・・・」
強い意志を携えて、立ち上がるアウレアを見上げる。
やはりと言うべきか、彼女に隠し事などできそうもないらしい。特にこういう大事な事は。
アウレアは、自分が『洗脳』されることも、そして戦うことになるかもしれないことも、予想している。
しかしそれを知ってなお、彼女は立ち向かう覚悟も決めている。
─────本当に、強い女性だ。
「その通りだよ」「少なくとも今ここにいるぼくは 紛れもなく
アウレア・グラウコーピデを愛する ウィリアム・ウィンストン・ダイバーだから」
こんな彼女だからこそ。
「ぼくは常にきみのことを信じているし」「頼りにもしている」
「だからアウレアがそう言ってくれるのであれば ぼくはこの先どんなことが起きようと
またこんな場所に 2人で来られる日が来ると思っているよ」
アウレアの差し出した手を掴み、己もまた腰をあげる。
別に自分一人の力でも、この砂浜で立ち上がることなどできるだろう。
けれどこの場合は、彼女の手を借りることに意味があるのだ。
102
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/03/01(日) 23:25:05
>>101
「よっ……とと」
軽くなっているだろうとはいえ、しかしながら少女の細腕だ。
ウィルを引き上げるのにも、大分苦労する程度でしかない。
しかし、そのことに意味がある。ウィルも、アウレアも分かっている。
「『来させる』さ」
世界を動かすのは『人の意志』だ。
そしてこの世で最も強い意志とは、『愛』を置いて他にない。
アウレアは、そのことを誰よりも実感している者の一人だ。
「絶対に、わたしが、わたしとウィルが、その未来を引き寄せる。
その為の力は――――『ある』」
拳を握りしめ、呟く。
重く、そしてしっかりと。
「……うー、さぶっ!」
照れ隠しなのか、そこまで言った後に大袈裟に身震いしてみせる。
夜の海辺は寒い。そこにこんな格好なのだから、寒いのもむべなるかな、である。
103
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/03/01(日) 23:50:10
>>102
アウレアの言葉に、深く頷く。
相手を塗り潰し、自分のいいように変えてしまうルンクスの能力は、決して愛などではない。
そんな風に一方的に望むものは、身勝手な醜い欲望だ。
「『ルンクス』に教えてやろう」「迂闊に近寄ろうものなら『毒の炎』がおまえを焦がし」
「本当の愛とはどういうものなのか 『愛の言語』を叩きつけてやると」
自分の首に巻きつけていた、オリエンタル模様のストールを外し、
アウレアの首に巻きつける。髪を挟まないように、そっと持ち上げながら。
「春が近づいているとはいえまだ冷えるね」「それではそろそろ帰ろうか?アウレア」
ポケットから、車のキーを取り出し訊ねる。
104
:
アウレア・グラウコーピデ『ラヴ・ランゲージ』
:2015/03/01(日) 23:58:50
>>103
「そだね。身体を冷やしたらいけないし……」
そう言って、ウィルの頬に顔を近づけ、
――そして顔を離す。
「……行こっか!」
にっこりと、無邪気な笑顔を浮かべ、ウィルの手を引く。
もう迷いはない。
『ラヴ・ランゲージ』は『愛』で強くなるスタンドだ。
そしてそれを操るアウレアの心には今、
かつてないほどに『愛』が満ち足りている。
つまり――――世界最強、ということだ。
105
:
ウィル『ヴェノム&ファイア』
:2015/03/02(月) 00:23:36
>>104
「─────」
頬に触れる、柔らかい感触。少しだけ、頬が赤くなる。
有り体に言って、キスは好きだ。お互いにとって、相手が特別であることを示しているようだから。
それが、彼女が自分の意思でしてくれたのなら、言うまでもないだろう。
手を引かれて、またその無邪気な顔に惹かれる。
本当に、今ではこの国に流されたことを幸福に思える。
例えそれが『ヨハネスブルグ』と戦うことになろうとも、
アウレア・グラウコーピデと出逢うことができたというそれだけで、他の何を差し引いても余りある。
「ああ・・・ともに行こう」
アウレアの横に並び、歩き出す。
この先は、夜の海のように暗く深い道なのかもそれない。それでも、月明かりがいずれ見える事を信じて。
106
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/20(金) 23:01:39
あの事件から随分と時間が経過した。
『圧倒的暴力』、『骸鎧の襲撃』、『満月の落下』――――
今のままではいけない。
己の『血統』に宿る『正義』、それを貫くためには――――
「えっほ」
「えっほ」
とりあえずランニングをすることにした。
上下スパッツにTシャツ短パン、普通のランナースタイルだ。
107
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/03/20(金) 23:16:53
>>106
「オッさん何やってんの?超ウケる」
声をかけた
108
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/20(金) 23:21:24
>>107
「なんだ君は?
――――あぁ、あの時の!
これはどうも、お久しぶりだ」
足を止めて振り向いた。
「見ての通り、ランニングだよ。
何時、また月や何かが落ちてくるか解らないからな」
109
:
烙『クライムウェイヴ』
:2015/03/20(金) 23:21:40
>>106
走る先には敵の顔さ。
「あれっ」
何をしてるかって? 立ってるだけさ。
何をしにきたかって? 秘密。殺人鬼だからな。
110
:
烙『クライムウェイヴ』
:2015/03/20(金) 23:22:44
>>107
黒スーツで金ピアスの男が立ってるだけだよ。
別に海の向こうにマネキンっぽいものを放り投げたりはしていないよ。
111
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/03/20(金) 23:29:52
>>108-109
パタムッ
遊んでいた携帯ゲーム機を折りたたむ。
こちらは素肌の上に着た虎柄のYシャツに細身のダウンを羽織った出で立ちだ。
「『月』…?
ああ、この間のアレな。大変だったわ。
気がついたら右腕チョン切れてベッドの上に寝てるわ。
チョンパしたのは俺だから自業自得っつー話なんだが。
入院中も右腕がひっつくまで固定されっぱだったから
暇つぶしもできねーわセンズリもこけねーし、うぜーのが四六時中小言言うわで」
112
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/20(金) 23:30:51
>>109
(烙)
「――――と、驚いたな」
「月が落ちてくるとは万に一つだった。
文字通り『杞憂』だからな」
『剣』と『盾』を発現しようとしてから、止める。
傍には別の少年がいる。何より、剣を振るうべき場面ではない。
「ハッキリ言おう。
あの夜の過ちは『酒』に溺れて買った喧嘩。
私の過失であり、一族の汚点だが、力づくで払拭する気はない。
それは、私の『正義』に反する行為だからな」
「『水に流そう』、だから私の前から消えてくれるか?
私が去っても良いのだが、背を向けるほどの『信用』はない」
額の汗を拭い、冷静な言葉で告げる。
酒に酔いつぶれた男の面影はない。
113
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/20(金) 23:37:31
>>111
(穂村)
スッ・ ・ ・
穂村の前に腕を差し出し、下がるように促す。
「それは災難だったな。
病院はコリゴリだろう、下がった方がいい。
目の前の男はスタンド使いだ。
不意を打たれて襲われた、それも恐ろしいことに……」
「何の躊躇もなく、損得の計算も感じなかった。
私を害してラッキーな場面でもなんでもなく、襲い掛かったのだ。
『信仰』や『欲望』で人を殺すより、よっぽどタチが悪い」
運動とは違う粘性の生ぬるい汗を流しながら、男の詳細を語り続ける。
114
:
烙『クライムウェイヴ』
:2015/03/20(金) 23:49:11
>>111
「左手じゃあダメなのか?」
ギャン ッ 『カカカカカカ―――ッ』
『骸骨』、かなり大爆笑。
特に意味はないよ。
>>112
-113
「ンンー?」
「つまり君は、酔っ払って人のクツにゲロをブチまいてだ、このへんを刺してアバラ骨を削っておいてだ、『水に流す』っていうわけだね?」
棚上げは好きさ。
出会って早々だから一言くらい挨拶を、と思ったがやっぱり止めた。
せいぜい嫌味ったらしく言ってやる。
「いやあ、実に心が広いことでオレは感激するよ。えーと、スゴいね?『正義』の『一族』?」
言葉尻もちゃんと引っ掴んでおこうな。
115
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/03/21(土) 00:00:01
>>113
「ああ、そう。
『アゴ』のオッサンの言ってる事よくわかんねーし、
”あいわかった!じゃあね!”で帰れればそれはそれでラッキーなんだろーが、
流石にそれはダサくねーか?俺の好感度ダダ下がりだろ」
「それに」 バサッ
ゲーム機を砂浜の上に投げ捨てる。
「敵前逃亡したらウゼー奴に、ガミガミ言われちまうしな…
逃げるのが恥ずかしいってのもあるけど正直そっちの方が面倒くせーんすわ。
オッサン、俺のウゼー奴見たんだっけ?」
>>114
「へェ…」
烙の傍らに現れたガシャドクロを見、
「今考えるとスゲーダサいんだけどよ、
昔そーいう『ドクロ』がデカデカとプリントされたジャージ着てたわ。
なんか、こうホラアレよ。
テカテカとラメ入ったコンビニの前でたむろしてる若者が着てそーな奴」
「うわァ」
「自分で言っておいてちょっと恥ずかしいわ…」
116
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/21(土) 00:09:55
>>114
(烙)
「ああ、その通りだ」
「『水に流す』。何故なら、『血は水よりも濃い』。
過去の失態、過ち、後悔、そのいずれも『血』の前には些細なこと。
この『血』が流れる限り、私は『マイナス』を恐れない」
二度の敗北は開き直りの『胆力』を作った。
嫌味ったらしい反撃を、何処吹く風とばかりに受け流す。
>>115
(穂村)
「恐らく、見たようなないような。
――――生憎、アレは強いが『敵』ではない。
人肉を喰ったりとか、そういう解りやすい悪事は働いていない様子。
下手にヤブを突くのは、その“ウルサイの”も望まないだろう」
烙が発現したヴィジョンを見据え、緩く首を振る。
「向こうがやる気かもしれないが、それはそれだ」
117
:
烙『クライムウェイヴ』
:2015/03/21(土) 00:15:11
>>115
「あァ・・・うん」
なんかちょっと分かるのでテンションがちょっと下がった。
「・・・いや、でもドクロ自体はカッコいいじゃないか? こう・・・」「ラメがダメだなけで」
「ジャージと」
上げていこう。
そういえば今オレ、右目に黒い革製の眼帯してるんだけどどう? カッコいいよな。
>>116
>「ああ、その通りだ」
「マジかよ」
>「『水に流す』。何故なら、『血は水よりも濃い』。
> 過去の失態、過ち、後悔、そのいずれも『血』の前には些細なこと。
「ええ・・・」
> この『血』が流れる限り、私は『マイナス』を恐れない」
「あ・・・その、うん。そう・・・」
「わかったよ」『カカー』
「こっちも治ってるし、君見るまで忘れてたしな・・・」
「・・・」「もしかしてかなり良いとこの子・・・子って歳じゃないだろうが・・・なの?」
気になったから聞くだけである。
118
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/03/21(土) 00:28:46
>>116
「なんだ、アレか。恋人同士みてーな感じか。
面倒くせェ」
嘆息を一つ、吐いた。
「もう1回言うけど、面倒くせェ」
>>117
「お友達によ、
”親父、今だから言えますけど親父が昔着てたジャージあれはないっす…”
って言われたりな」
ズギュンッ
傍らに龍の刺繍が入った黒色のカンフー服に身を纏った人型の像を発現。
現れるやいなや『烙』に対し構える。
『破ッッ!』
「こいつ『フー・シュニッケンズ』っつーんだけど、
世間話してる最中に襲われたらたまんねーから出すだけ出しとくわ」
『老師穂村!』
「こいつスゲーうぜーけど気にすんなよ。
ちなみにその眼帯はちょっと格好いいなーと思うぜ」
119
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/21(土) 00:36:37
>>117
(烙)
「有難いな、私もムダな『血』を流したくはない」
視線の強さはそのままに、安堵の息を漏らした。
烙が呆れているとは思っていない。敵対する理由がないと踏んだ、そう理解している。
遠慮がちな質問にも、眉一つ動かさずに答えてみせる。
「良いところの基準は解らんが、
フランスの生家には『三五〇年』近い歴史がある。
あの『革命』にも参加していたし、ナポレオンとも出会っている」
ここまで話した時点で思い直し、一旦言葉を止める。
「――――と、こういう話をしたいわけじゃあないか。
……そうだな、このまま別れるも無意味だろう。
寝てたかどーだかは知らんが、この前に『月』が落ちてきた。
何者かが人為的に落としたらしい、気をつけておけ」
>>118
(穂村)
「アホか、何でも恋愛に絡めるんじゃあない!」
穂村の太腿にローキックを喰らわせる。パス精CCC
「『歴史』、『人情』、何でも陳腐にしてくれる。
特にあれだ、目のキラキラしたヤツ!
我が国の契機を好き勝手してくれて、腹立たしい!」
120
:
烙『クライムウェイヴ』
:2015/03/21(土) 00:46:43
>>118
「眼帯を褒めてくれてありがとう」「いいだろ」
何やら嬉しそうだ。イラスト化のためにもこういう細かいところで稼いでおかねばならない。
「あー大丈夫だよ。別にそういう気はもう無いし・・・」
「喋るの?」 『カカー』
「なんかスゲー『ナントカ拳』とか使いそうだよね」「見た感じ」
>>119
「いわゆる『名家の子息』だな」「酔っ払ってたのに」
蒸し返す。
「ああ、『月』ね」
「ふーん・・・」
気をつけたところで何をどうできるというんだろう。
町中が混乱するなら死ぬ前に一人でもたくさん殺したいタイプだ。『クライムウェイヴ』はそういうちっぽけなことが出来る。
「・・・ひょっとして忠告? 今の」
「ああ、ごめん。慣れてなくて。ありがとう」
何を考えたかはとにかく、アドバイスをくれたんなら感謝しておくのが礼儀ってものだ。
121
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/03/21(土) 00:57:25
>>119
バシュッ
放たれたローキックを寸前の所で、
割り入った『フー・シュニッケンズ』の脚が受け止めた。
『ソノ程度ノ蹴リヲ『老師穂村』ニ向ケルナド笑止千万!
技術ガマルデ感ラレナイ!我デ充分!』
「な」
「こいつウゼーだろ?」
>>120
「ところがどっこい、
本当に使うんだよその『なんとか拳』。
あー、なんつったけどアレ、お前がいつも言ってるあのエセ拳法」
『エセ拳法デハアリマセン!”スタン道拳”!
老師!敵対スルデアロウ人間ニ我ノ能力ヲ説明スルトハ!
貴方トイウお方ハ一体何ヲ考エテイルノデスカ!』
「あー、はいはい」
『ソレニ!老師!
退院シタラキチント稽古ヲスルと約束シタノニ!
老師トキタラ、毎日ブラブラスルカゲームをスルカで!』
「わーった。わーった」
聞き慣れているのか、スタンドの説教を軽く流す穂村。
122
:
音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』
:2015/03/21(土) 01:07:59
>>120
(烙)
「『酒』は平等だ。
誰だって酔い潰れたくなる時がある」
「そう、忠告だ。
憂さ晴らしをするつもりが、
トンでもない相手に手を出すかも知れないぞ」
ヒラリと片手を上げた。
別れの挨拶というよりは、片脚をスタンドに取られたバランス取りだ。
>>121
(穂村)
「と、とと、これなら心配なさそうだ」
砂でバランスを崩さないように、ケンケンでバランスを維持する。
振り払うように離してから、両足で着地する。
「意思があるスタンドとは珍しいな。
どういう理屈か解らんが、大変そうだな」
>ALL
「とにかく、そういうことだ。
町に何らかの危険がある、君を含めてね。
私は、そう何度も負けるつもりはない」
クルリと踵を返すと、町の方向へと走り去っていった。
123
:
烙『クライムウェイヴ』
:2015/03/21(土) 01:18:11
>>121
「スタン道拳」
予想外の名前だったのでちょっと止まった。
「なんか」
「苦労してそうだね」「どっちも」
性格の不一致か? いや、これはこれでバランスか?
「あ」「あー、『フー・シュニッケンズ』だっけ」「敵対しないってば」
誤解は解いておこう。一応ね。
>>122
「カッコよく決めてるけど君、酔っ払いだからな?」
水に流すが根には持つ。流しきれない部分はどうしてもあるものだよ。
「ああ、トンでもないのはちょくちょくいるよね」
「負け惜しみだが、退屈だけはしなくていいさ」
顔をしかめて返し、見送る。
>>穂村
「オレもそろそろ行くけど」
「君の、『フー・シュニッケンズ』のことを教えてもらったわけだし」
ギョ ン 『ガ ガ ィー〜 ン』
『甲冑』を傍らに発現、『骸骨』は相変わらずけたけた笑っている。
「オレの『クライムウェイヴ』のこともちょっとだけ教えておくよ。フェアだろ?」
つまり二体でひとつ。『鎧/骨』のスタンド。
ひとしきり笑うと、二体はしまう。
「それじゃね。『穂村老師』」「ゲームばっかりは体に悪いぞ」
からかい口調で去る。
124
:
穂村公康『フー・シュニッケンズ』
:2015/03/21(土) 01:24:25
>>122-123
「2体いんぜ2体。
うぃ、それじゃあまた機会があったらな」
二人の背中を見送った
携帯ゲーム機を拾い砂を払う。
「よし、そんじゃあ稽古しようぜ稽古。
スト4やろうぜスト4」 『老師!』
岐路へと付く。
125
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/26(木) 23:08:23
ここは砂浜にある公園。
「あいつ遅せーな」
「あ、言い忘れたわ。かっちゃん、今日来れないって」
「まじかー」
子供達がボールを蹴って遊んでいる。
126
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/26(木) 23:25:19
>>125
砂浜の公園にて…
近くのブランコに中等部の制服を着た少女が座っている。
「…あ、大丈夫だってば。
夕飯だって自分で作って食べてるし…
栄養バランス?そりゃ当然考えてるに決まってるでしょ」
スマホをとってゆっくりと語っている。家族への電話だ
「心配しないでよ、お母さん。
本当に、ここはいい街なんだよ。
友達もいっぱいできたんだ。
そのうち紹介するよ。」
そう言って全て終えたあとに…電話を切った
「あぁー。心配性すぎるってばお母さんにお父さんってば…」
ふと、ボールを蹴って遊んでいる子どもたちに目を向ける。
(…そういえばボール遊び…
あの時からずっとしてないかも)
7年前くらいから…なんて思いながらじっと見ている。
127
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/26(木) 23:29:46
>>126
「しかし2人でサッカーっつうのもな」
「3人でも微妙だと思うが」
「あ」
「おっま、どこ蹴って……ぎゃん!」
男の子が蹴ったボールが逸れ、それを取ろうとした女の子が転ぶ。
ボールは朱鷺宮の方に飛んできた。結構勢いがある。
128
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/26(木) 23:36:12
>>127
「ん…」
しばらく見ていると…自分の方へと勢い良く飛んでくるボールが…!
「このパターンは…もはや見切っている!!」
彼女は素早くスタンドを発現させた!
バシィッ!!
彼女のスタンド『フォートレス・アンダー・シージ』で弾かれたボールはそのままブランコの柵の方へ吹っ飛んでいき
「フヒヒヒ…!やはり私のスタンドは災いを払う力を…」
かっこ良く決めようと声を出したが…
カァーン!
カァーン!
ボールは柵の中で次々と弾かれて…
ボゴッ
「持ってい…ごあっ!?」
反射しながら、彼女の鳩尾に勢い良く突き刺さった!
「…げふっ…なんで…」
…結局彼女にぶつかったボールは跳ね返り、子どもたちの元へと戻っていく…
129
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/26(木) 23:41:51
>>128
「うおっ、なんだ今の」
「膝すりむいた……」
男の子が戻ってきたボールを受け止め、
女の子が涙目になりながら起き上がる。
「おい、立花、見たか今の?」
「お前は私が見てたと思うのか?
私の目が後頭部についてたんなら見てただろうな」
「あの姉ちゃんがボールを弾き返したんだよ」
「みぞおちに食らってるように見えるが?
いいからお前謝って来い」
130
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/26(木) 23:46:26
>>129
「うー…うー…
まさか…私のスタンドが…
威力を増幅させてしまうなど…」
ブツブツ言いながら軽くブランコから起き上がり、お腹を擦る。
「えっと…ボールごめんねー…
うっかり変な方向に飛ばしそうになっちゃって…」
スタンドを解除しようか…と思いながらも子どもたちに向けて頭を下げた。
(まさか小さい子供がスタンド使いなんて…ありえないかな…)
むしろまだ災難が襲ってくるんじゃないかと警戒してしまっているようである。
131
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/26(木) 23:54:22
>>130
「あの姉ちゃんスタンド使いなんじゃね? どう?
っていうか、よく聞こえなかったけど今スタンドとか言って痛ぇ」
「……もういいお前は黙ってろ」
女の子は、男の子に軽く蹴りを入れると、
小走りで朱鷺宮に向かってきた。
「いえ、ボールを蹴ったのはこっちですから悪いのはこちらです。
本当にすいません」
女の子は頭を下げて謝る。ポニーテールをくくったネコの飾りがひょこひょこ揺れた。
子供達は小学校の高学年くらいだろうか。
132
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 00:00:32
>>131
「スタンド…使い?」
目をまん丸くした。男の子に目線を一瞬向けた
(あの子がそうなのか…?)
少し警戒したが…
(いや、子供だから問題ないか…多分)
はぁ、と溜息をついてお腹を改めて擦った
「いえいえ…
ちゃんと受け止められたらよかったんだけどね。
私もまだまだ甘いわ…」
こっちも軽く頭を下げる。子供相手でもそれなりに丁寧な対応だ。
(やっぱり見えてるのかな…)
軽く男の子の方に自分のスタンドでVサインを送ってみる
133
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 00:09:22
>>132
「お怪我は無い……ですよね?
すいません、バカなので許してやってください」
「誰がバカだよ」
「お前だよ」
女の子は低姿勢で謝る。ほんの少し怯えているようにも見える。
男の子はふてくされたような雰囲気だ。
『フォートレス・アンダー・シージ』のブイサインには特に反応した様子がない。
「で、どうなんだよ」
「……」
男の子が比較的小声で話しかけると、女の子は普通に朱鷺宮に聞こえない程度の小声で何か返事をしていた。
134
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 00:13:58
>>133
「え、まあ…
この通り平気平気。」
そう言って冷や汗かきながらポンポン自分のみぞおちを叩く
(さすがに…強がり過ぎかな。)
ちょっとまだ痛いけど、それでも大丈夫と言ってみせる。
「いやー、むしろそれくらい元気な方が…
私は好きだなぁー。」
「…」
ちらりと男の子を見てみたが…見えてる様子は見えない。
(気づかないふり…何てわけでもない…?
…何の話してるんだろ)
何か小言で女の子へと話してるのを見て、不思議そうな顔をする。
135
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 00:25:41
>>134
「姉を早死にしそうなタイプとか言っておいて、
お前自身も長生きし無さそうなタイプだよな」
「うるせー」
話がまとまったらしい。
男の子は少し不機嫌そうで、女の子は呆れた様子だ。
「では、ご迷惑おかけしました」
「続きする?」
「しないし、それ以前に足を手当させてくれ」
女の子は近くのベンチに座って、すりむいて血が出た傷口から砂を取り除いている。
136
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 00:30:24
>>135
「…何の話だったんだろ」
涙音も呆れ顔で答える。
「いやいや、大丈夫。
迷惑とかではない。」
そう言って、女の子の様子を心配し始めた
「あーえっと…大丈夫かな?」
心配そうに擦りむいた部分を見つめる
137
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 00:44:32
>>136
「あ、はい。大丈夫です」
「立花泣いてたじゃん」
「あれは……単なる肉体的な反応だ」
「つまり痛かったんだろ?」
「うるさいな」
男の子は手を頭に組んで、退屈そうに女の子をいじる。
女の子は大丈夫と言うが、砂をとるのが痛いのか、またも涙目になってきていた。
138
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 00:48:27
>>137
「…何だか見ててこっちまで辛くなってきたよ」
そう思った彼女は、
(…こうスタンド使いっぱなしだとさすがに怒られるかな?
まぁ…人助けだし)
「ちょっとじっとしててね。」
そう言って彼女はスタンドに女の子の身体についた砂を振り払わせる。
「ジーっとしててねー。動いたらもっと痛いよー」
普通の人間よりも丁寧で精密な作業だ。幾分か痛みも治まるかもしれない。
139
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 00:54:22
>>138
「……!」
女の子は一瞬びくっとしたが、大人しく動かないでいた。
単に硬直しているだけにも見える。
「おおー、おもしれー」
男の子は砂が勝手にひょいひょい離れていくように見えるであろう風景を
興味深そうに見ている。
140
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 00:55:44
>>139
(…今の反応は?)
女の子のビクッとした反応を見て、不思議そうな顔になる。
「ごめん…痛かった?」
とりあえず探りを入れつつも砂を払わせていく。
141
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 00:56:42
>>140
(追加)
(あっちの子は見えてないっぽいし…
もしかして)
そう思いながらもとりあえず作業を進めていき
「はい!出来上がり」
とりあえず全部砂を払い終えた。
「どうだったかな?
私の腕前は」
142
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 01:03:43
>>140-141
「あ、はい……痛く無かったです、ありがとうございます」
「結構血垂れてるな。靴下汚れちまうぞ。洗って来いよ」
「……ああ」
女の子はお礼を言い立ち上がると、水道の方へ歩いていく。
一方、男の子はこそっと朱鷺宮に話しかけてきた。
学習したのか、さきほどとは違い、女の子に聞こえないようなレベルの小声だ。
「お姉さんってやっぱりスタンド使いってやつなのか?」
143
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 01:06:28
>>142
「よし、よく頑張った!
後は…とりあえず消毒だね」
そう言って水道の方へ歩いて行く女の子を見送っていく
「うーん…」
しばらくその様子を眺めていたが…
男の子から小さな声で尋ねられる。
「……君には見えてる?
それとも…誰かから聞いたの?」
さっきまで反応がなかったのが気になるが…
一応聞いてみた。
144
:
灰羽先里『一般人』
:2015/03/27(金) 01:10:36
>>143
「俺は違うけど、うちの姉ちゃんが『スタンド使い』ってやつらしいんだけど。
それってどうやって手に入れるもんなの?」
小声で返してきた。
男の子は身内にスタンド使いがいるらしい。
遠くで女の子が水道を流す音が聞こえる。
145
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 01:14:59
>>144
「はぁ…あなたのお姉さんが…
どんな人?」
ちょっと興味がわいたようで…
逆に聞き返してきた。
「どうやって…か…」
その言葉を聞いて、とたんに真剣な顔になる。
「場合によっては『死んじゃう』らしいけど…
それでも聞きたい?」
その顔は脅しなどではない。
本気でそうだと彼に伝えている。
146
:
灰羽先里『一般人』
:2015/03/27(金) 01:21:10
>>145
「どうって、なんかアホっぽい感じ?
中学二年生なんだけどさ。お姉さんも中学生だよな?」
朱鷺宮の真剣そうな顔でそう言うと、
男の子は遠くの女の子のほうをチラッと見る。
「まじかー。死ぬって、やっぱりそういう系なんだな。
よくやるよな」
147
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 01:23:58
>>146
「中学二年生…
つまりだいたい同い年…かな?
私とおんなじ年かも。」
なんとなく年齢を数えてから答える。
「そういう系だよ。
その姉ちゃんを死ぬほど悲しませるくらいの覚悟がなきゃ無理だよ。きっと。」
彼が、チラリと遠くの女の子を見たのを確認する。
「あの子も…そうなの?」
核心めいたことを尋ねてみる。
148
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 01:30:48
>>147
「そこまで覚悟したわりには使い方がなんかショボいっていうか、
くだんねーっていうか、俺が知らないだけかなあ……」
女の子は手が滑ったのか、血がついていたので洗ったのか、
ぐっしょり濡れた靴下を片手に困ったように眉毛を下げながら裸足に靴を履いて
こちらに歩いてくる。
「……これは口止めされてるから秘密だけど、そうだよ。
あいつのは実体化がどうとかで、俺も見せてもらえた」
小声であっさり秘密を漏らしてきた。小学生なんてこんなものか。
「ぐしょ濡れだ。なんかもう遊ぶ気分じゃあ無い……かっちゃんもいないし、今日はもう解散しないか?」
女の子が帰って来たので、男の子はすぐに離れる。
149
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 01:34:03
>>148
「…ま、平和なだけじゃないからね…
悪人なら平気で悪いことに使う。」
そう言って軽く脅しも込めてささやいた。
「実体化…見えてるスタンドってのもあるんだ…
結構興味深いね」
普通の人にも見えるスタンド…
以外に思いながら女の子の方を見た。
「あ、ああ、そうだね。
速くおうちに帰って、ちゃんと治療してもらったほうがいいと思うよ。」
ちょっと慌てた感じになってしまったが、気遣うように答える
150
:
立花『リンネ・ラジオ』『XTC』
:2015/03/27(金) 01:39:56
>>149
「しょうがねーな」
「すまんな。また明日、学校でな。
お姉さんも、色々気遣ってもらってありがとうございました」
女の子は靴をカポカポいわせながら公園を去っていく。
「俺も家でゲームでもするかなー。
じゃあなお姉さん」
男の子もボールを蹴りながら、別れを告げた。
151
:
朱鷺宮 涙音『フォートレス・アンダー・シージ』
:2015/03/27(金) 01:42:59
>>150
「ん、まぁがんばんなよ二人共。
帰り道また転んだりしないように。」
ちょっと年上風を吹かせながら答える。
「本当に切羽詰まった時…
その時じゃないとダメだよ、スタンドはね。」
聞こえたかは分からないが…
男の子に向けて軽く答える。
「んじゃねー。私も頑張りますカラー」
のんきな感じを見せながら見送っていった。
(…そういえば私って…
割とそういうこと考えてなかったかなぁ)
初めて『刺青屋』に行った時のことを思い起こしながら、
涙音も帰っていった。
152
:
太田垣良『ザ・サードマン』
:2015/03/28(土) 01:15:10
「さて…参ったッスね………」
「…まず、自分は 『落とし穴』 を掘った………」
「そして友人を呼んだ……」
「でも、友人達は揃って『ゴメン俺行けねえわ』『お前の事だし落とし穴でもあるんだろ』と伝えてきた……」
「そして……ここに未使用の落とし穴が残った……」
深さ1m弱、広さ50cm強。ヤシの葉と砂でカモフラ済み。
「……参ったッスね……」
どーするべこれ。
153
:
ヴァイ『イエスタ・ベルリング・サーガ』
:2015/03/28(土) 22:49:11
>>152
「ほっ、ほっ、ほっ」
ここで一般芋ジャージ女性外人がエントリーだ。
どうやらジョギングしているようだが、彼女がこのままいけば、君にすら関わらず素通りだろう。
掘ったきりで使われないより、誰でもいいからハメたほうが苦労も報われるのではないかな……?
154
:
大田垣良『ザ・サードマン』
:2015/03/28(土) 23:45:48
>>153
彼女をおびき寄せたい。どうしようか。なにかしら手は無いか…?
…思い…付いた…!
「うわぁぁぁああぁあぁあぁぁぁぁ!」
海に向かって走り…
「ぁぁぁああぁぁぁあぁぁッ」
バッ シャァーン
「アアアアアア溺れるゥ────ッ!」
…浅瀬で溺れたフリをする
善意の女性は自分を助けようとして一直線にこちらに向かう。
その途中に落とし穴にドボン。自分は海から上がってそれを煽る。
…完璧な作戦だ…
「たッたッ助けってェ──!」
155
:
ヴァイ『イエスタ・ベルリング・サーガ』
:2015/03/28(土) 23:59:18
>>154
なんて完璧な作戦なんだ……咄嗟の判断からその方法が出ることなんて、普通はないだろう。
これは太田垣という後世の天才策士、その才能の一端に過ぎない!
この作戦であれば確実に成功するはずだ!
もっとも、
「むっ」 「なんだあいつ……ほい」
『ビッカァ―――』
ハメようとした相手が『スタンド使い』じゃなかったらの話だがなァーッ!
女性の右手が『謎の紋章』を発現しながら突如『発光』したかと思うと、
君の服が謎の『引力』によって陸に引っ張られる!
そしてッ!この引力の先はァーッ!
『ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ』
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