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【場】メインストリート その2

659烙『クライムウェイヴ』:2013/09/10(火) 00:05:52
>>658
「どうしたんだ?」

「まるで恋人でも殺されたみたいな乱れっぷりだが・・・」

ちょうど弱ってるようだし、何よりこのようすだと生きているのも辛そうだしな。

「ほら、そんなとこに蹲ってないで、とりあえず座ろう。
 こみあげてきてるか? じゃあそこにドブがある。とりあえずそっちに行こう。乗りかかった船ってやつだ。
 相談を聞くほどオレは上等な人間じゃないが、君を落ち着くまでみてやることはできるからな。さ、ゆっくりでいいから立って、ベンチかドブかだ。吐きそうか? ならドブだけど」

話しかける。

660音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/10(火) 00:17:38
>>659

     「“殺す”、」  ピクッ



           「ぁぁ、そうだとも……。

            私は殺された、命の問題じゃあない。
            私は、殺されたんだ――――…………」


アルコールを吐き出して酔いが収まったか、
言葉は何とか明瞭さを取り戻してきた。


                   「ドブだ、今の気分はどす黒い。

                    スマなかった、私の名前は音無ピエール」


よろよろと立ち上がる。
この先には10mも歩けばガードレールを通した橋がある。
雨上がりということもあり、流れも急だ。吐き出したゲロなら跡形も残らない。

661烙『クライムウェイヴ』:2013/09/10(火) 00:34:28
>>660
「殺されたってわりには、今、オレの目の前にいるように思うんだけどね」

「ともかく、よし。ドブだな。ちょっと足がアブないぞ。大丈夫か?」

介添えをしつつ、橋の上までやってくる。
『ピエール』と名乗った彼に、

「これが音にも名高き黄金川だ。適当だけどね。先日の雨で少々水は濁っているが・・・」

ごうごうと流れる水面を見下ろしながら、それを指でしめして、
吐くなら吐けよ、と促す。きつそうなら、背中をさすってやるのもやぶさかではない。

662音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/10(火) 00:46:24
>>661


    「命じゃあない、『誇り』、だ」


        「『人』が『人』足らしめるモノを奪うから、『殺人』というのだ」


   言葉ばかりは偉そうだが、顔色は最悪だ。
   口の端には唾液の線が引かれている。


   「すまないが、早速……」


               どぼぼぼぼぼぼ〜〜〜〜〜ッッ


   ガラ空きの背中を向けたまま、濁った水面に汚物を吐き出す。

663烙『クライムウェイヴ』:2013/09/10(火) 01:09:02
>>662
「誇りねえ」

「それはともかく、吐くもの吐いちゃいなさいよ」
「うーん」
「雨とゲロで濁ってはいるが、末期の水は食らい放題」「ちょっと語呂が悪いかな」

多少は物騒に聞こえるかもしれないね。

664音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/10(火) 23:57:51
>>663


      ゔ ろ ろ ろ ろ ろ ろ ろ お ぉ
                             ぉ

                               ぉ

                               ・
                               ・

日も没し始める夕暮れ、
雪崩れ込むような水音が返事の代わりとなる。

665烙『クライムウェイヴ』:2013/09/11(水) 00:55:36
>>664
「あ、そうそう」

独り言のようにつぶやく。
ふと思い出したことがある。

「裾にかかったんだよね」

    グ
         ガシ!

背中をさするように片手を当て、もう片方の手で『ピエール』のベルト(背中側)(していないならばベルト通し)をつかみ、
持ち上げて、押して、落とそうと試みる。

666音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/11(水) 01:12:18
>>665


     「ん?  あぁ、それは済まなッ」


詫びを入れる途中で唐突に覚える浮遊感。              グ
腹部の攣り、……それが物理的なものと気付いた時には、
己の身体は闇へと飛び込んでいく。                   ラ
                                          ァ


  「ぬ、ぬぉおおおおおおお!!!!」


              「『ジュリエット』ッ!」


          ズギャッ
                            ドスゥ!


掌から現れる『西洋剣』を溝の内側に空いた『パイプ穴』等に突き刺し、
落下から身を守りたい。

                「な、何をするゥ!?」


成功すれば男の足元から3m下の壁にぶら下がり、
失敗すれば水の中にて溺れながら、腕を伸ばして男に怒鳴り付ける。

667烙『クライムウェイヴ』:2013/09/11(水) 01:41:44
>>666

「おっ」

『西洋剣』をつかい、からくも『落下』を免れた男を見下ろして驚き、そして微笑む。

「君も『悪魔憑き』だな。でも『剣』の形? 色々あるんだな」

『ジュリエット』が見えている。
だがその言動よりも『ピエール』が注意すべきなのは、

   プカ

フワ

『甲冑』の『篭手』。右の『篭手』が、ぷかぷか空中に浮いて、近づいてくることだ。

「いやいや、ごめんごめん。ちょっと『新品』だったからムカついてさ。ついカッとなって突き落とそうとしちゃって」
「仕方ないだろ? ちょっと奮発したもんだからさ。ついだよ。つい」
「でも幸い君は無事だったんだし良かったじゃないか。引っ張り上げてやろうか? 手を掴むといいよ」

もちろん嘘だが、振り上げた手が届くくらいの位置で『篭手』を静止して、促す。

668音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/11(水) 01:58:54
>>667

         プカ

     フワ


    「(確かに、私にはゲロを吐いたという『負い目』がある。
      だが、それにしたって『衝動的』だと……!?

      この男は『突き飛ばした』んじゃあない、『投げ飛ばした』。
      本当に『うっかり』なのか、――――信じるべきか?)」


          「……いや、詫びを入れるのは私の方だ。
           新品のスーツっていうのは良い、
           風を纏ったように『薄手』のヤツはなお更だ」


                  「スマなかったな、そしてもう一つ。


                   そのパワーに『私から』掴みかかれはしない。
                   その『篭手』の方から掴んでみちゃあくれないか?」


太く逞しい、血管の張り出した手首を晒して見せて、掴むように働きかける。
『スタンドはスタンドからしか干渉出来ない』、即ちピエールは『篭手』をつかめない。

669烙『クライムウェイヴ』:2013/09/11(水) 22:23:20
>>668
「そうなの?」

『掴めない』ことを『知らない』。
だがたとえ知っていたとしても、行動は変わらないだろう。『十板部 烙』は『殺人鬼』だからだ。
つまり

  ヒュ

『篭手』がためらいなく、『ピエール』の手首を掴みにかかる。
掴みかかる動作そのものには、嘘はない。実際に掴みかかるための動きだ。

670音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/11(水) 23:44:47
>>669


    「あぁ、そうなのだよ。
     ……今は簡単に人を信じられる状態じゃあない、
     謝罪ついでももう一つだ、――――『スマなかった』」


                 ガッ   シュゥゥ!!


  烙に手首を触れられる寸前、『ザ・リックス』を発現する。
  放った篭手に『害意』と『パワー』があるのならば、
  この接触を『攻撃』と見做し、『盾』の表面に吸収される。

671烙『クライムウェイヴ』:2013/09/11(水) 23:53:53
>>670

   ド     ギュ  ン!!!!!

「なにッ」

『吸収』――された!
掴みかかる、その行為は少なくとも『害意』に浸されており、それは『掴んで、引っ張りだして、離して、落とす』という明確な意思に基づいていたわけではあるが・・・

  ピグ

      ピキキッ

「その、『盾』・・・!」
「なんだ?」「何をした?」

   ズ  ギャン!!

   『カ』『カ カ !』

      『ガ ィン』

『烙』の顔が、目に見えて引きつる。
そして両隣に発現する、『片手の無い甲冑』。そして『頭に小さなツノをはやした骸骨』。『二つのヴィジョン』。

672音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/12(木) 00:07:17
>>671

      「二つのヴィジョン、一人で二つ」

           「そして、確かに『害意』があったなッ」


   足元の覚束ない中、盾に宿った『篭手紋章』を柄頭に押し付ける。
   とにかく、この男の『害意』を避け、この『窮地』を脱さなければならない。
   他に『パイプ穴』や『凹凸』、『梯子』のような、『手足』の掛かる場所を探す。


           「そこで待っていろ、今登ってきてやるッ!」

673烙『クライムウェイヴ』:2013/09/12(木) 00:43:19
>>672
「う」「ム・・・」

『何をされているのか分からない』のは脅威だ。
つい先日、それの極みを味わった。タネはわかるが、けれど仕掛けがわからない――
最善は今、踵を返してしまうことだが、『腕』が取られたままだ。このまま距離をとって・・・とれるのか?とれたとして、腕の皮膚はどうなる・・・

「・・・」

考えている。
その間に――

  ガシ
 ガシ
     パシィ!

排水のための『パイプ穴』は、手足を伸ばせば充分にとどくし、手がかり足がかりになる。
そしてその動作を二度も繰り返せば、点検用の『はしご』に手がかかる。

「くっ」

どうするべきか――
逡巡する間に、『ピエール』ははしごを上り切り、『殺人鬼』の前に立つだろう。

674音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/12(木) 01:04:30
>>673


        ガシッ

                 ガシッ


                        ――――ガシャッ   ガシャッ


手がかりを見つければ梯子を危なくよじ登り、道路へと戻る。


   「一応言っておくが、『拘束』されたスタンドは解除出来ない。
    ……つまり、お前は逃げられない、ということだ。

    何処か急ぐ用事もあったかは知らないがな、
    ――――手馴れてたな、酩酊してたとはいえ、不意を突かれたぞ。

    『何時もやっているのか?』

    『こういうのに手馴れているのか?』」


        ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド


酒の残った赤ら顔のまま、烙を見据える。

675烙『クライムウェイヴ』:2013/09/12(木) 01:22:28
>>674
「いや、ちょっと」
「うう」

『脇腹を押さえる』。
何か言おうとして、動きが大きくなったのに合わせて脇腹を押さえる。

「うう」「待ってくれ。違うんだ、これにはちょっとワケがあって」
「つまり」

怒気におびえている――ように見える。

「そう、つまり、ええと、そうだ。あれだよ」
「本当にすまない。そうだ。なんていうか、気が立っていたっていうか」「見てくれ」

ぐい、と服をめくりあげ、『傷ついた脇腹』を見せる。
小さいが貫通した傷があり・・・『ホッチキス』でバチバチと止めて、荒っぽくガーゼと包帯を巻いただけだから、『血がにじんでいる』わけだが・・・

「『悪魔憑き』に『やられて』・・・それで気が立ってたんだ。これは刺された傷で・・・」
「えーと、そう! なんとかその場は逃れたんだけど、まだ狙われてるかもしれないっていうか・・・君のそれは『剣』だろ?」
「だからつい、追いつかれたのかと思って・・・だって『剣』だろ?」「だから君にやられたのかって勘違いして」「それで突き落としてしまおうと思ったんだ」
「自分でもおそろしいことを考えたと思うよ」
「でも、ちょっぴりでもオレの気持ちを分かってくれるだろ? 刺されて、しかもまだ相手がどこにいるんだか・・・」

「スタンド? そういえばそんなこと言ってたな。『スタンド』と言ってるのか。『悪魔』のことだけど」
「いや、『悪魔』って感じでもないよな・・・『剣と盾』。剣と盾か。剣と盾ね」「いやともかく、だから、つまりその、『拘束』ってのか?」
「どうやったのか知らないが、どうにかしてその拘束を解いてくれたら・・・嬉しいん・・・だが・・・」

相手の質問には答えず、まくしたてる。
嘘ではない事情を。

676音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/12(木) 22:35:45
>>675
「随分と荒っぽい治療だな、君は戦時中か?


 ……だが、まぁ事情は解った。
 私はスタンド使いの『殺し屋』を知っている、
 君もそーいうヤツに襲われたのだろうな、運が悪かった」


    「ところで一つ訊かせてくれたまえ、
     君はいつも『ホッチキス』を持ち歩いてるのか?
     私も筆記用具は持ち合わせてるが、ペンの数本が精々だ。

     ……ましてや、『肉』を挟み合わせる程の『大型』のホッチキス、
     襲われて逃げる最中に何処かで『調達』したな?
     駅前の『スーパーFLY』か、『薄墨書店』か……」


             「何故、その時点で『病院』に行かない?」


   『盾』を解除し、両手で剣を構える。
   相手との間合いを計る。


     「さてはお前、スネに傷を持つ身だな?」

677烙『クライムウェイヴ』:2013/09/12(木) 23:13:01
>>676
「いや、ちょっと待ってくれよ」
「ホッチキスは家にあるんだ。つまり、一旦家に逃げ込んで・・・」
「あっ」

なるほど、という顔。『すぐ病院に行けばよかった』と気付いた顔だ。

「いや」「つまりその余裕とかなくて、警察・・・  いやそうじゃなくて、ソイツから逃げるのに必死でさ」
「んで今、病院に行く途中だったんだよ」「マジで」

剣を向けられてちょっと退くが、『スタンド』二体はさがらない。むしろ一歩前へだ。
距離はおよそ3m・・・

「スネに傷はないけど、」「あったら、どーするんだい?」

   『カ カ カ カ』

『骸骨』が笑う。これは嘲笑だ。『止める気か?』という笑いだ。

678音無ピエール『ジュリエット・アンド・ザ・リックス』:2013/09/12(木) 23:22:00
>>677
「それ以上は止せ、
 言葉では何も変わらない」


  次々に並べられる言葉を制する。
  言葉でのやり取りは止めた、刃を握る手に力が篭る。


         「変化に必要なのは『闘争』だ。
          『勝利』は充足を、『敗北』は内省を、

          お前が本当に『邪悪』なのかどうか、
          この闘いで見定めてくれようぞッ」


【戦】『銃は剣より強し』
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/netgame/9003/1330703227/

679霜月 透子『フィン・アリルド』:2013/09/18(水) 22:32:33

「少し涼しくなってきたのは嬉しいけど、これはちょっと……」

コンビニの店内、氷の結晶を模した髪留めをいじくる少女が一人。
土砂降りの外を眺める、浮かない顔でため息一つ。

「傘買っても、これじゃああんまり意味ないよね……」

台風直撃、その日の午後だ。

680霜月 透子『フィン・アリルド』:2013/09/22(日) 00:11:23
>>679

雨宿りをし、帰宅した。

681若宮 一『ブロンクス・キャスケット・カンパニー』:2013/10/11(金) 20:29:20
「かなり寒くなってきましたねぇ。
秋から冬になってきた、ということでしょうか…?」

ベンチに座ってカンコーヒーを飲みつつ、人通りを眺めている。

682若宮 一『ブロンクス・キャスケット・カンパニー』:2013/10/12(土) 00:23:27
>>681
しばらくして去っていった。

683トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/13(日) 00:59:38
「やれやれ、寒いんだか暑いんだか」

   バク
      シャリ!

         『ダカラッテサア〜』

肉まんとアイスもなかを交互に食べながら『私立探偵』が歩く。
長身痩躯に、金銀マダラに染めた髪。安いグレーのスーツに身を包み、傍らには『喋るスタンド』をしたがえて。

684イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/13(日) 02:00:47
>>683
「うィッス」

来た。観た。

「やろーぜ」

            ヒュボ!

『ハウリング・ヘックス』を発現!
蹴る! 顔面狙いのハイキックだ! 破ス精ABB

685トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/13(日) 03:25:14
>>684


   キン!!

「待ちたまえ」

『独立解除』して本来のスペック(破ス精ABC)。
そして『防御』する。

    ガ     ギ    ィ ン!!!

受け止めるッ!
問題なくーー『ラム・オブ・ゴッド』の防御を『力づくで押破る』――そんなことができる者など、この世にはいないという自信。

「意図も理由も分かるが、ちょっと待って」

  ハフ
     モグ

「ちょっと座らないか? ベンチだってそこにある。ああ、『スタンド』はしまって」
「男同士、二人の話にしようじゃあないか。肉まんとアイスもなかがあるが、どっちがいいね?」

大人の余裕だ。

686イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/13(日) 03:31:45
>>685
「………………ッつーッ!
 ヘッ! へへ! そうそうは上手くいかねェな」

こりゃしょうがねえな。
見掛けたからやるしかねーと思ったからやったが。


「別にいーけどよォー ナレあいとかしねーぜ〜ッ
 テメーの能力は見切ってんだからよォ――ッ」

素直に今のところは座っておこう。

687トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/13(日) 03:48:23
>>686
「見切る?」

「んっふっふっふ」

余裕の笑みだ。
指定もなかったので、適当なほう――

「アイスもなかを食べるといいよ」「はい」

差し出す。

「意図も理由もわかると言ったが、しかし『理由』がよく分からない」
「そもそも君、ぼくにケリかかってだ。成功したとして、それがどういうことになるんだ?」
「ぼくにはよくわからないから、教えてくれるとありがたいんだが」

モグ

食べるのは止めない。

688イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/13(日) 04:00:56
>>687
「この時期にアイスかよ〜ッ」

熱かったり寒かったりでハンパな時期だからな。
貰うモノは貰っておくとするか。


「ああ? べつに『理由』とかねーか?」

「だってよォー テメー強いだろーが。
 あと『スタンド使い』だしな。なら『蹂躙』しねーと」

「そのために『あの人』がくれた能力なんだからな」

       ガフ モギュ

貰ったモノは食いつつ答えるとしよう。

「僕は『強者』になりてェーんだよ。
 強いヤツは弱いヤツ踏みつぶすだろ?
 だから僕もそれがしてーんだよ」

689トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/13(日) 04:14:54
>>688
「ふーむ」

希望と哲学は『それ』というわけだ。
なるほど。

「つまらん」

一蹴してくれるッ。

「踏んで潰したところで何になる。どうせ仕返しにこられたり、そうでなくとも面倒ゴトは避けられないでしょうに」
「ぼくは、『ラム・オブ・ゴッド』の強力たるは誰よりも分かってますけど」「だからって威張ることにはなりませんねえ」
「だって自分が強いことなんて、自分がそうと分かっていればいいじゃあないですか。なんで他人に教えたがるんです。あとあと不利になるのに」

武力は必要であるが、誇示はしない。
そういうスタンスだ。

690イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/13(日) 23:43:47
>>689
「へ、ヘッ」

「ケンカイのソウイってヤツだなァー」
「テメーがどー考えてよーがしりゃしねェ」

一蹴されようが気にしねぇ。
そこんところは既に問題じゃねーからな。


「僕はそう決めてる。アンタがそう決めてる」
「違うんだったらよォーッ ワカりあえねェよなァーッ」

691トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/14(月) 00:00:34
>>690
「分かり合おうという姿勢も大事だと思うんですがねえ」

しゃあしゃあと言う。

「大体、君、そんなんじゃあ命がいくつあっても足りないだろうに」
「大事に生きなきゃ」
「強い弱いも、それで将来飯を食うアテでもあるならいいが・・・」

真面目なことを喋り始めたぞ――

692イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/14(月) 00:11:17
>>691
「………………」

「うッ、うっせェ――ッ
 テメーはパパとママか! そんなんどうだっていいだろ!」

「僕は今がよけりゃいいんだよォー!」

――――コイツ、本気か?
この状況でマジ説教だと……

693トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/14(月) 00:34:09
>>692
「今はそれでもいいが、しかし実際のところお金を稼がないとご飯が食べられない」
                                     『飯食エネート餓死スルカラナ』
「切実だよ。ぼくや君のような『スタンド使い』はより多くのカロリーを消費するわけだからね」

それはぼくだけかも知れないけれどね。

「そこでまずアルバイト等探してみるといいんじゃあないか? 『スタンド使い』が見る世界も中々エキサイティングだが
 あんがい、バイトして見る世界だって楽しいもんですよ。学校の他にも出会いの場所が増えるしねえ」
「いいですねえ。青春」「んっふふふ」

遠い目だ。

694イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/14(月) 00:44:40
>>693
「………………………………」

「…………ちょっと待てよォォ〜〜」
「テメーあれだろ! 超能力者だろォー!」

「なんかこーよ! もっとこうよー!」

現実的な話なんかまっぴらなんだよ!
夢が見たいんだこっちは!

「クソ、テメー僕のことバカにしてんのかよッ」
「いいかげんにしねェ……やっちまうぞ畜生!」

695トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/14(月) 00:54:43
>>694
「んっふっふっふ。ぼくは『私立探偵』だ」
「なんなら時給800円くらいしか出せないが、バイトしてみるかい?」「猫さがしと犬さがしが7件、浮気調査が2件、ストーカーに関する依頼が1件あってね」

なかなか得てして、コナン・ドイルみたいな事件はあんまり起こっていないものなのさ。

「地道にやってればぼくも、諮問探偵になれるかもしれない。なりたかないけど」

行動の理由は単純だ。
『世話焼き』。
他人に必要以上の興味を見いだすことはあまりないが、
そんな阿南トミーにとってイヴは『なんとなく放っておけないタイプ』の少年なのだ。

696イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/14(月) 01:02:58
>>695
「……そー思うンならよォーッ」


        ズ ォ ン
                 ハウリング・ヘックス
立ち上がり、その背後には『 六 角 妖 虫 』が立つ。
蜘蛛めいた柔らかな顎を動かし、唸りを上げる……


           《フシュ フシュシュ……》


「『力ずく』で決めよーじゃねーか。
 僕が勝ったら、そのまんまだ。
 アンタが勝ったらバイトでも舎弟でもやってやらぁ〜」

「ただし、僕は今度は本気だからよォーッ
 『切り札』――使わせてもらうからなァ〜ッ」

697トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/14(月) 01:20:06
>>696
「ん〜・・・」

『ハウリング・ヘックス』。見るのは二度目だ。
本気とやらは初めてだが。

「んっふふ」「はははは」

「どうも・・・『今度は本気』という言葉は良くないな」
「まるでこの前は手を抜いていたって感じじゃあないか?」「そういうのはちょっと良くないな」
「ま、いいですよ。ちょうどおやつも無くなったとこだし」「腹ごなしもしないと」『Yo-Ho』

暗灰色の影。頭に羊の角を備えたヴィジョン。
『ラム・オブ・ゴッド』。

「べつにぼくが勝とうが、やる、やらないは君次第だからそこは気にしないでね」
「おっと、場所を変えますか?」

698イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/14(月) 01:27:06
>>697
「どこだろーが構いやしねーッ」

「ここが厭なら別の場所でも構わねェ」
「やると決めたらとことんやってやるからよーッ」

           グ ァイン!

抱拳の構えを取り、拳を鳴らした『HH』。
どこだろーが構わないのは僕の『真情』だ。
『どこだろうと構わない』――それぐらいにならねェと。

「――――『強者の証明』の為だからなァ〜ッ」

699トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/15(火) 23:15:41
>>698

   〜〜テンツク テンテン テンツクテンテンテンテテテン

特徴的な『着信音』であった。

「・・・」「失礼」

Pi

「もしもし。ああどうもこれはこれは。え? キャンセル? いえあの、しかしモノは発注・・・あ、いやしかしそれは」
「・・・」「切れちゃった」

顧客都合により仕事が一つ赤字確定した。

「・・・」
「あの、まことにスマナイんだけれど」

腰が低くなった。

700イヴ『ハウリング・ヘックス』:2013/10/16(水) 00:19:57
>>699

「……………………」

              ――――ドガ ッシャア!

手近なゴミ箱を思い切り蹴りつけて、背を向けた。
どうやら本当に運の回りが悪い――

これ以上手間をかけると興が削がれる。


「今日は見逃してやらァ〜」
「『次』はねェ。覚えておきやがれッ」

今日ん所は帰ってGTAでもやって寝るッ。
去った。

701トミー『ラム・オブ・ゴッド』:2013/10/16(水) 00:29:29
>>699
「うん・・・助かるよ。ありがとう」

気落ちした声をかけて、踵をかえす。
ヤケ食いをしなければならないからな・・・

702マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/08(金) 23:56:22
「・・・」

「寒くなったな」

夜は特に。
缶コーヒー片手に休憩。
パトロール中だ。それくらいしかやることがないとも言える。
事件は日々、起こってはいるがね。

703クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/14(木) 23:33:04
>>702
「そういうときは運動すると良いわよ」

独り言に帰って来る、女の声。

振り返るならば、ワカメみたいな黒髪を長く伸ばした白人の女が見えるだろう。
厚手のコートを着込んで寒そうにしている。運動はしていない。

「死ぬほどホットなスポーツに心当たりがあるんだけど」

            クイ

大きめのサングラスを傾け、マクレーンを見つめる。
色濃いクマが、女の目の下に刻まれていた。美人ではない。

704マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/16(土) 00:10:28
>>703
「運動はキライじゃないがな」

なにせ腕が機械なもんで、スクワットくらいしかやることがない。
振り返って軽口に答える。

「どっちかといえば『観戦』派でね」

肩をすくめる刑事。
刑事らしからぬ――『ガイアに囁かれた』ような格好だ。

705クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/16(土) 00:39:07
>>704
「観戦ねえ」

女はマクレーンが刑事だと気付いていないようだった。
ガイアに囁かれたみたいな恰好をしているからだろう。
夜中に散歩する趣味のある男だと思っているのかもしれない。

「ま、野球は観るのも楽しい」 「気持ちは分からないでもない」

「私も見る派だしねえ」

            ぬっ  「……オイ監督、いつまで立ち話してんだ?」

と、女の背後から男が顔を出した。
まばらに点滅する街灯程度しか明かりがないから姿かたちは分かりづらいが……
何やら、野球のユニフォームめいたものを着ている。しかも、女は監督と呼ばれていた。

706マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/16(土) 23:28:47
>>704
手袋をはめた手でタバコを取り出し、くわえようとして

「・・・」

路上喫煙はよくないので、止めた。

「『監督』?」

時間的に不自然な気もしたが、草野球チームだとして色々事情もあるんだろう、と思った。
明らかに子どもでもないしな。

707クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/16(土) 23:39:11
>>706
「あー、はいはい。今行くわよ。今宣伝活動中なのー」

サングラスの女はユニフォーム姿の男に敵逃走に返しながら、マクレーンに向き直った。
口元には薄く笑みが浮かんでいる。少しぎこちない感があるが、
営業スマイルなのだろうということはマクレーンにもすぐに分かった。

「そ。監督。草野球チームのね。ついでに言うならマネージャーも兼任してる」

「そしてコイツは私のボディガード」
                            「オレは投手だ」

サングラスの女の言葉に、ユニフォームの男は憮然とした調子で答えた。帽子を被っているので表情はよく分からない。
サングラスの女はまったく気にせずにマクレーンへとまくし立てるように続けた。

「今売り出し期間中なの。チームのね」
    「ファンが欲しいって訳よ。だから道端で暇そうにしてる男の人に声かけてるの」

    「私達の練習風景を見てみませんか、ってね」

そう言ってウインクを一つ……したらしい。
サングラスで隠れて見えないので、表情筋の動きから察した程度だが。
それより……この宵闇の中で『練習風景を見てみませんか』と来た。
あるいは後日連絡するから連絡先を教えろ――という新手の詐欺か何かだろうか。

708マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/17(日) 00:16:49
>>707
「・・・」「練習」

練習なんぞ見たところで何か楽しいことがあるとは思わないが・・・
大体そんな暇もない商売だ。まてよ。

「暇そうだったかな。俺」

暇そうだったんだろうな。だがまあいい。それはいいや。
少しだけ。
ちょっぴり『気になる』――職業柄、『アヤシいものは気にする』からというレベルだが――から、

         ズ   ギュ

『ホリー・コール』。漣立つ乳白色の無貌。両腕のない人型がマクレーンの背後に立ち、

   ――――ィ   ン

「・・・」「『草野球』の練習か」「いつやってるんだ?」

嘘を暴く無音の絶叫。
その下で会話を継続する。

709クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/17(日) 00:24:19
>>708 !|
      i|!
     !!   「アンタそれ……」
     。

マクレーンの傍らに立つ『それ』。
サングラスの女はそれを見るなりピクリと震えた。
後ろに立つユニフォームの男もまた、身じろぎを一つ。

つまり、『そういうこと』だ。

             「何だ? オレの出番か?」

「待ちなさいよ。単なるお仲間かもしれないじゃない。   、 、、 、 、、
 むしろこれは僥倖よッ 『お仲間』ならいつもみたいに逃げられない!」

女は口元に不敵な笑みをたたえ、

「えーと」 「『いつ』でしたっけ?」
「そりゃーもう当たり前! 『これから』です!」

    ・   ・   ・   ・   ・   ・

             シイイイイイ ―――― ン

何の反応もない。『事実』だ。全く『ウソ』がない。

         ゴ       ゴ ゴ    ゴ

――そう言えば……。
コーヒーの匂いで分からなかったが、何か此処は……『臭い』。
まるで、腐った水の煮凝りのような……矛盾した表現だが、そんな臭いがする。

710マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/17(日) 00:29:13
>>709
「(スタンド使いか)」

事実として認識するだけだ。驚きではなく。

「ウソじゃあないな・・・」「こんな時間から?」
「よく寝ないと体を壊すんじゃあねーか」

   ヒク

「・・・」

クサい。
『スタンド使い』で『草野球チーム』の監督で、そのチームはこんな時間から練習。しかも『いつも逃げられる』。そしてクサい。

「『野球』?」「俺の知ってるベースボールとはもしかして違うかもしれねーな。正式名称とかあるのか?」「練習もナイターとは、深いワケがありそうじゃあねーか」

じろり。

711クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/17(日) 00:39:58
>>710
「そーなのよォーッ」

『深いワケがありそうじゃないか』というマクレーンの言葉に、苦笑いを浮かべつつ答えるサングラスの女。
顔の大部分はサングラスと暗闇で隠れているが、腑抜けた笑みを浮かべているであろうことは想像に難くない。

「ま、ルールはベースボールとそんなに変わらないけどね」
「問題なのはコイツらで」
                ヒョイッ         「あッ、おい監督ッ」

そう言って、サングラスの女は後ろに侍るユニフォームの男から野球帽を奪い取った。

      ド ド ド      ドド ド

ユニフォームの男は――

ド  ドド

白人男性だった。精悍な顔つきに、白い肌。高い鼻。
ごつい体格はさながら人型スタンドのような逞しさだが――

            ド ド   ド  ド   ド

『腐っていた』。
顔面のパーツが崩れるほどではないにしても、
その白い肌は半分ほどが灰色に濁り、腐り果てていた。

                               「……おいおい。今までこれ見た奴は全員逃げてただろうに」
「だいじょーぶよだいじょーぶ! お仲間だし!」

その『ゾンビ』は、能天気そうに笑う女に呆れたような表情を作っていた。
随分と感情豊かなゾンビだ。夜でないといけないというのも、つまり『そういうこと』だろう。

「コイツのような『ゾンビ』を呼び出すのが私のスタンド能力。
 そしてこの能力によって地の底から蘇ったチーム。その名も――『アストロ・ゾンビーズ』よ!」
「そしてコイツらのする野球は『ゾンビ野球』」

ばーん、と効果音がつきそうな感じで決めるサングラスの女。ゾンビ投手は困り顔だった。

712マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/17(日) 00:57:10
>>711

   ジャキ  ッ!!

「あ、すまん」
「個性的だな・・・」

反射的に、腰の後ろのホルスターに手を回して安全装置を解除してしまった。
ロックして戻す。『そのもの』を見せたわけではないが一応謝っておこう。

「『ゾンビ野球』」「ストレートだな。きらいじゃあないぜ」
「確かに、その面構えで明るい時間は・・・まあ何だ」「好みが分かれるっていうか」「アレだよな」

『アストロ・ゾンビーズ』。ゾンビのくせにしゃべるとはな。今風か?
だが確かに、『害』はなさそうに思える。

「一応聞いておくが」「ああ、俺は『マクレーン』。刑事だ。なのでこういう質問もさせてもらう。気を悪くしたらスマネーがな」

手帳の提示。

「『人を襲う』ことは無いな?」

713クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/17(日) 01:11:03
>>712
「ひっ!?」 「警察ゥ――ッ!?」

「…………」 「……」
「いや、悪いことしてないんだし驚くことないぞ」「ウン」
「何も悪いことは……」

脳裏にあの洋ゲーとかこの洋ゲーとかが浮かんでは消えていく。
ちょっとグロイゲームだが、別に所持することが悪いとかそういうことはなかったはず。
年齢制限もちゃんと満たしてる。買った時は満たしてなかったが……。

                    「おいおい、人聞き悪いぜ刑事の兄ちゃん」
                    「ゾンビだから人を襲うって? 勘弁してくれよ」
                    「今の時代、ゾンビだってジャパニーズモエーの範疇だぜ」
                    「時代は変わったんだよ」 「何なら一緒にキャッチボールでもするかい?」

そう言って、ゾンビ投手は肩を竦めた。
クサいが、理知的なゾンビだ。クサいが。

714マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/17(日) 01:23:44
>>713
「どの映画でもゾンビ=人を襲うだろ」

冷静なる返答だ。
ゲームくらいでごちゃごちゃ言うつもりはないし、『ホリー・コール』は読心術の能力ではない。
心配することは今のところ、何一つないのだ。

「しかしなるほど、モエーはよくわからんけれど、少なくとも『アストロ・ゾンビーズ』は尊重するべき意思があるようだな」
「キャッチボールくらいなら、挨拶代わりといっちゃあなんだが付き合わせてもらっても良いね」

715クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/17(日) 01:39:22
>>714
           「……」 「否定できないな」
           「まったく、ああいう連中がいるからゾンビ全体のイメージがだな……」

「あーはいはい! 良いから良いから!」
「キャッチボールで親睦を深めるのも良いけど、
 私としては『アストロ・ゾンビーズ』のことを良く知ってもらいたいわけだよ」

「だからさー……」

そう言って、軽くあたりを見渡す。マンホールとか、水道の蛇口とかをだ。
校舎はともかく前者に関してはすぐ見つかるだろうと思うので……、

        ガ パ   ァ

『開く』。マンホール。そして――

         デーッ  デーッ!

(入場曲:ttp://www.youtube.com/watch?v=vyWmYBLK4Xc)

小気味の良いリズムと共に、ノロマながらもキビキビとした動きで、腐敗した野球選手達が入場。
(これがやりたかった)

 ズッ ダッ
             ズッ      ダッ

          ズザッ
                   バアアアアア ――― ン  /
                                    ・
揃い踏みする『ゾンビーズ』。
そしてその前に立ち胸を張るサングラスの女。

「とりあえず、コイツらの練習風景を見てくれないかね。
 そして願わくば口コミとかで『アストロ・ゾンビーズ』の評判を広めてくれ!」
「某SNSサイトのアカウントあったらフォローしても良いんだぞ」

716マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/17(日) 01:47:26
>>715
「!」

    ジャ   キ   !

「あっ」「すまん」

「なんか、素で」

拳銃を仕舞う。
クイックドロウというほど早くはない、平均的――よりちょい遅めのドロウだった。
分かっちゃいるが、なんか反応してしまったのだ。相手がゾンビだからかもしれないな。

「う、お、おう」

目をぱちぱちやって、九人の『ゾンビ』と一人の『女監督』を見つめる。
ちょっと気圧されている感じだ。善人かどうかは知らないが、悪意も無いし・・・

「(あたらしいなコイツ)」

「練習っても、どこでやるんだ? っていうか・・・」「いや、いいけど」

相手を聞くのはちょっと酷な気がした。

717クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/17(日) 01:59:18
>>716
               「良いけど」 「撃たれても痛くないからな」
               「ただ、心は傷つくんだぞ」 「なんか前世(?)の最期を思い出す」

お気楽な感じだがなんか重かった。

「……練習場所は、この先の河川敷だ。
 この街は河川敷がたくさんあるから、絶好の草野球スポットなわけだよ」
「まあついて来てくれればコイツらの凄さが分かる」

とにかく自分達の凄さをアピールするサングラスの女。その『相手』がいないので必死なのだろう。
そんなサングラスの女の横で、『ゾンビーズ』の一人がバットで硬球のリフティングをしていた。
ゾンビの癖になかなか器用な芸を持っているようだった。

「来るかい? ノック練習っていうのをやるんだけど」
「……実は、私は野球に関しては素人なんだ。
 たまたま呼び出せるゾンビが野球選手だったってだけで……」

ゾンビが――というか、ゾンビの出て来るようなグロイ洋ゲーが好きなだけなのだ、この女は。
野球のルールはさらっと齧った程度しか知らない。

718マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/18(月) 21:26:57
>>717
「心か」

ゾンビが言うと現実味が無いな。でもまあ、本人がそういうならそうなんだろう。
ともかく危険性という意味では問題なさそうだ、という結論に達した。

「『野球をするゾンビ』を出す能力」「・・・」

なんだかいろんな意味でスレスレだなと思った。しかも本体は、あまり野球を知らないらしい。
どうなんだろうな。

「どうなんだろうな」
「うむ」「まあ、ともかくちょっと見せてもらおうか」

見ることにした。
ついていこう。

719クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/18(月) 22:30:16
>>718
「そう」 「まあ今はこんな感じだけど、それなりに上手いんじゃないかな」

道中、女はそんな返事をしてきた。
ちなみに、後ろに侍らせている『ゾンビーズ』達の動きはノロノロとしている。
割と全力で動いているようだが、歩く程度の動きについて行くのが精々みたいだ。
…………『上手い』という評価にしても、野球をよく知らない女の評価だと思っておいた方が良いかもしれない。

   ◆ ◆ ◆

で、そんな風にして歩いて行くと。

「ほらついた。河川敷」
「さあ皆準備して!」

クリスがそう言うと、『ゾンビーズ』は一斉に散らばって準備を始めた。
どこから持ってきたのかライン引きを引いたり、ベースを設置したり……。

……ノック練習にベースなんて必要ないだろうが……。

「さて」 「明かりがないと見づらいよな」

          カチャ

そう言って懐から組み立て式のライトをいくつか取り出し、『ゾンビーズ』に手渡していく女。
真夜中な上に電灯も若干遠い為、ライトがないと肝心の練習風景がよく見えないからだ。

「さあーノック練習始めるぞー!」

ある程度野球のフィールドができた時点で、女はそう音頭を取った。
すると『ゾンビーズ』の面々は三手に分かれ、一方が守備位置(各塁とピッチャー)、
一方がバッター、一方がキャッチャーという配置につく。

               「クソったれ、いつもオレはキャッチャーだ。たまには攻撃もやりたいぜ」
「文句言わない」

守備位置についた捕手ゾンビの悪態を、女が窘める。
全員慣れているのか何も言わないが、これはノック練習ではなく……普通のミニゲームだ。
まさかこの女、ノックとミニゲームの区別もつかないほどずぶの素人だと言うのだろうか……?

720マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/18(月) 22:40:00
>>719
「まあ・・・『野球をする』ってわざわざ言うからにはな・・・」

なんだかよくわからんが、
とにかくついていく。

そして

   ◆ ◆ ◆

『河川敷』。

「(そーいやあ先週この先で土左衛門が上がったなあ)」

何となく思い出しながら、眺める。
眺めていると、ノック練習と言いながら、なんだか別のことになってる気がする。

「・・・突っ込み待ちなのか?」

ぽつりと呟くが聞こえるかどうかは知らない。
まあ・・・始まってから突っ込んでも遅くはないだろうけれど。

721クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/18(月) 22:56:34
>>720
そして、全ての準備が出来たことを確認した女が口を開く。

「よし、プレイボール!」

――決定的な一言だった。

その言葉を聞き、ゾンビ投手が投球フォームに入った。
素人目にも分かるくらい滑らかなフォームから放たれる――

  ギュ          、、
            / し
        ゴ       ア
                 ツ   /
                    ・
鋭い打球ッ!
しかし一番打者ゾンビはこれに全く臆すことなく、思い切り振ったッ!

 ゴ   キイイイ  ン !!

明らかに野球の音ではない轟音が響き渡り、
目にもとまらぬスピードでボールが吹っ飛んでいく。

「……あー、駄目だな。次のボール次のボールー」
                                      「監督、一応残りは五〇個あるけど」

「……足りない、かなぁ?
 一応そのへんに『穴』掘っておいて。打順まだでしょ?」

                                      「あいよー」

ゾンビらしく人間業ではないが、当人たちはまるで気にしていない。『日常茶飯事』なのだ。これが。

722マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/18(月) 23:11:37
>>721
「ホームランじゃねえーか」

普通に突っ込むからな。

「つーか練習とか必要かお前ら」「ごく自然に人間越えちゃってんじゃあねーか」

言ってから思い出したが、こいつらゾンビだったな。
じゃあ人間越えててもいいのかもしれない。
さすがの『野球ゾンビ』といったところか・・・

「あとお前らそれノック練習とは違うと思うぞ」「絶対」

723クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/18(月) 23:44:11
>>722                            ワザ
                 「練習は必要だぜ」 「技術が錆びつく」

思いっきり地力によるホームランをかました一番打者ゾンビ(そう、一番打者なのだ。これで)がそう言う。

                 「さっきのは良い当たりだったから本塁打になったが……」

「え? これってノック練習じゃないのか?」

                        「あーそれな」 「良いんだ。どうせ監督、簡単なルールとかしか理解できてないし」
                        「そのうち覚えてもらうことにしてるんだ。詳しい練習の用語とかはな」

マクレーンのツッコミに、三番打者ゾンビが事もなげに答えていく。
色んな意味で『駆け出し』らしいのだった。

「ま、まあこれで何となく分かっただろ? コイツらの上手さ」

                              ズバシィィーン!   「あッ!? コイツ魔球投げやがった!?」
                                                「ふははーゾンビの身体力マジぱねー!」

                              カキィィーン!      「おー打った打ったー速攻攻略だな」
                                                       「だが凡打だ!! 俺が捕る!」

「一応、みんな前世は名のある野球選手だったらしい。
 タイカップとか何とか言ってた奴もいたっけ?」

タイ・カッブ。実在した野球選手だ。勿論鬼籍に入っているが。
……この女がその名前を知っているとも思えないが……。

「口コミでさ。私達のことを広めてほしいんだ。『真夜中に活動してる凄い草野球チームがいる』って。
 私はこの能力を手に入れて決めたんだよ。コイツらを食い物にする、ってな。
 ゆくゆくは広告収入とかで働かずして生活してやるんだ…………」

とんでもなく駄目な野望を語られた。

724マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/19(火) 00:40:23
>>723
「働け」

一刀両断だ。

「大体の事情はわかったし、俺も『試合』は見てみたい・・・」
「ま、広告くらいはしてやってもいいが・・・」「しかしなあ」

公序良俗に反すること著しい外見はどうにかならんかな。
マスクをするとか。
しかし、だいたいどうやってこのチームで『金を稼ぐ』つもりだというのか。

「・・・ああ、言っとくが」
「賭博は犯罪だからしょっぴくからな」

釘は刺しておこう。

725クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/19(火) 00:55:25
>>724
   ひくっ

女の口元が明確に痙攣した。
そういえばコイツ警察だったなぁといまさら思い出したのだろう。

「ま」 「まあまあ、了承してくれるだけでもありがたいね」
「野球賭博なんてしないよ」「サツに目をつけられるのは怖いからな」

ひらひらと、手を振る。視線はゾンビ野球の方へ向いていた。
視線の先ではゾンビ投手が生前の時代には存在していなかったであろうジャイロボールを投げている。

「……正直、今地味に感動してるんだ」

急に、女は真面目な調子で語りだした。

「今まで何人か、この『ゾンビ野球』の練習風景を見学させてきたんだけどな」
「みんな、彼らがゾンビだと知ったら一目散に逃げて行ってしまっていた」
「正体を知っても逃げなかったのは、アンタが初めてだよ」

感慨深そうな声色だが、ぶっちゃけ逃げるのなんて当たり前である。
そもそも何で逃がさない為の工夫をしていなかったのか疑問なほどだ。

「最近なんて、変な都市伝説ができちゃってるしさ……」

段々と話のトーンが愚痴めいてきた。

                            カキーン
「あ、打った」

726マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/19(火) 23:48:06
>>725
「賢明だぜ」

「・・・」

話を聞き、まあそういうもんだろうな、と思った。
殺しにかかってこない点では、逃げる必要はない。マクレーンにとってはそういう理由だ。

「ああ、都市伝説な」
「良い宣伝だと思えばいいじゃねーか」

前向きに考えるのがいいとおもう。

727クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/19(火) 23:56:53
>>726
「そうは言ってもだね、これはかなり深刻な問題だよ!?
 広告収入で食ってくっていうのにいきなり怖がられてるじゃないか!」

楽天的なマクレーンの見解に、ヒステリックに喚く女。
けっこう参っているのかもしれなかった。

「SNSサイトで公式アカウント作ったのに、
 都市伝説を元ネタにしたジョークアカウントだと思われてるしさ!
 これは風評被害だよ風評被害! 酷過ぎる! 訴訟してやる!」

                                「監督ぅー、球なくなったぞぉー」

「知らない! 『穴』から出しとけ!」          「へぇーい」

鼻息も荒く檄を飛ばし、

「……」 「やっぱ、スタンド使いじゃないとウケが悪いのかね?」
「誰かスタンド使いの知り合いとか、スタンド使いのギルドみたいなのない?」
「刺青屋は知ってるんだけどあそこの店主あんまり人付き合いとかしなさそうだし」

728マクレーン『ホリー・コール』:2013/11/20(水) 00:24:22
>>727
「お前さん、俺が『刑事』って忘れて喋ってねーか」
「まあ、その、努力がむくわれてねーのは同情するがな・・・ なんかマスクとかつくったら?」

どう考えても1200%『悪用』されそうな『ゾンビ野球チーム』。
ふと気付いた。この女、かなりまっとうに『スタンド能力』で稼ごうとしているんじゃあないか・・・
『暴力』だとか『盗み』にたよらず、『野球』という(『ゾンビ』はこの際おいとこう)能力を、純粋に・・・

「・・・」

一人で感激するマクレーンであった。

729クリス・クロス『アストロ・ゾンビーズ』:2013/11/20(水) 00:50:57
>>728
「そうか……。刑事さんだし、実は世間には知られてないだけで
 超能力犯罪対策部みたいなのがあるかと……」
「ほら、よくあるじゃん。SPE○とか」 「TRI○Kとか?」

後者は違う。
そして、続くマクレーンの提案に、

「なるほど、マスクか」

目から鱗が落ちました、と言わんばかりの顔をする女。

「マスク……全員が顔を隠した謎の覆面草野球チーム……」
「カッコいい! 話題性抜群だ! 素晴らしいよ! 刑事さん!」

「そういえば、手っ取り早く宣伝するんなら
 動画共有サイトにコイツらの練習風景をアップすれば良いじゃないか……!
 コイツらメジャーリーガーとかごろごろいるし、きっと分かる人なら分かってくれる!」

閃きが閃きを呼んだのか、女はぱあっと顔を明るくさせてマクレーンに向き直る。

「ありがとう刑事さん! これは私の名刺だ。受け取ってくれ!」

そう言って、女は名刺を差し出した。

┌――――――――――――――――――――――┐
|                                |
|  草野球チーム 『アストロ・ゾンビーズ』       |
|    監督 兼 マネージャー                |
|      クリス クロス                     |
|                    TEL:XXX-XXXX-XXXX|
|                         SNS:@astro_zombies|
└――――――――――――――――――――――┘

「応援よろしく、刑事さん」
「メールアドレスは準備中だから、何かあったらSNSの方にDM送ってくれ」

「それじゃあ私は今後の計画を練らなくてはいけないから!
 野郎ども掘った『穴』から帰りなさい!」

                              「イエスマム!!」 ザッ
                          ザッ                  ザッ
                              ザッ   ザ   ザザ
                            マネージャー
……そう言って、『アストロ・ゾンビーズ』とその 本体 は去って行った。
後に残ったのは、『ゾンビーズ』が何故か掘っていたかなり深い『穴』だけだ。

730『マサクゥル・バースディ』:2013/11/29(金) 11:58:59
公園のベンチに転がる女性。
可愛い系の『黒人女性』が、お日様の光を浴びて背を伸ばしている。
容姿以外は普通の女子高校生。
特にすることもないので散歩をしています。

「今日だったかしら。爻ノ篇の上映開始」

今日も、『マサクゥル・バースディ』は平和に生きております。

731『マサクゥル・バースディ』:2013/11/29(金) 17:56:57
そのまま自宅に帰った。

732錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/13(金) 23:04:55
   ザム!

「いきなり冷えてきてんじゃあねーか・・・」

襤褸布をまとった男が道の片隅で震えているようだ。

733『ファントムキラーズ』:2013/12/13(金) 23:20:56
>>732(錏葉)

        『ヴヴヴヴヴヴヴ・・・・・・』

君の携帯が振動している。

734錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/13(金) 23:23:26
>>733
電池が切れてなかったことが驚きか?
残念だがシグマは充電器(ソーラー式)をモ○○ルで購入して持っている・・・だから

「錏葉」

画面も見ずにただ名乗るだけだ。
なにげにマトモに携帯電話に出るのは初めてだな。貴重なシーンだ。

735『ファントムキラーズ』:2013/12/13(金) 23:32:54
>>734
《あ、アンタどこに居んの?》

聞き覚えのある声――『黒畝』だ。

  声の調子から急いでいるのが伺える。
  背後からは強風のような音も響いている――

「仕事よ仕事。護衛役が必要なの。
 アタシのセーフハウス覚えてる? 例のマンション」

『セーフハウス』――『黒畝』の隠れ家のひとつだ。

  マンションのフロアひとつをすべて買い取り、緊急時の避難場所にしている。
  君も一度、『胡蝶』の騒ぎのあとに訪れたことがあるはずだ。

736錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/14(土) 00:05:03
>>735
「護衛ィー?」

はあ?って声が出るぞ。
『ザ・シグマ』に『護衛』? 使いどころを間違ってるとかそういう次元じゃあ・・・

「・・・ん?
 ってことはあいつら(ロック&ネリー)動けねーの? なんか大変そーだな」

「場所は覚えてるけど」

入院していたので世間にうといのだ。

737『ファントムキラーズ』:2013/12/14(土) 00:48:11
>>736
《あのアホ共は別件で仕事があります。
 おっつけやってくる予定だからアンタだけでも頼むわ》

《タダとは言わないし、基本的には安全な仕事のはずよ。
 寝ている病人の護衛――『ジョセフィーヌ』、のね》

《どうも頭強く打ったみたいで意識が戻らないのよね〜》

738錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/14(土) 01:08:21
>>737
「基本的に安全」

ヒマそーだな、と思った。

「ヒマそーだな」

露骨だった。

「ジョセフィーヌってあいつだろ。あのー」「あいつ」
「まあいいか・・・」
「でもふつーのヤツじゃねーの。なんで『誰かに狙われてる』前提なんだ?」「あ」

「『その狙ってるヤツらって何なの?』」

それ次第だよな。

739『ファントムキラーズ』:2013/12/14(土) 01:11:58
>>738

《『胡蝶』の連中よ……
 少なくとも『テラー・サーカス』には痛手を与えたみたいね》

《なんだけど、アタシたちの動きを相手が察知しているらしいの。
 だから、念のためにアンタの手助けが欲しいってワケ》

《意識はすぐに戻るだろうから、そうしたら帰っていいし、報酬も出すわよ》

740錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/14(土) 01:15:27
>>739
「ははン」

敵の思考で考えるなら、必ず襲いにくるだろうな、という予測は口にしないでおいた。
もちろん錏葉は『恐怖』を克服するために戦うので、寝首を掻くような極めてラクでつまらないことは絶対やらないが・・・
いや、絶対ということはないかもしれないが・・・
ともかく、期待がむくりと頭をもたげた。

「やる」

「そこ行けばいいの?」

741『ファントムキラーズ』:2013/12/14(土) 01:17:39
>>740

《そうよ。あ、あと買出しもお願い》

《テキトーにコンビニ弁当でいいわよ。
 あとなんかお菓子とかアタシ用にお願いね〜》

闇医者はユルかった。

742錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/14(土) 01:31:05
>>741
「そんな金はねーから、近所の川で水を汲んでくる」
「お菓子? 柿を干したからそれやるよ」

自給自足である。
水はちゃんと濾過して煮沸するので安心して飲むと良い。
やりとりが以上ならば通話を切って、行動を開始しよう。

   バフ

翻る『襤褸布』。その下の体に、あるべき『右腕』は未だ、無い。

743『ファントムキラーズ』:2013/12/14(土) 01:40:00
>>742

  《ちょ、アンタ――》

無慈悲に通話を断ち切り、君は『セーフハウス』に急ぐ――

                           十三人の陽炎使い
                          『ファントムキラーズ』 『近日開始』

744地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/15(日) 00:01:20

    ザン!

「アカンわぁ。えらい寒いわぁ」

着物を纏った眼鏡の女が道の端を震えながら歩いている。
首には豪奢な毛皮の襟巻を着けている。

745錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/15(日) 02:09:20
>>744
急ごうと立ち上がったらハチ合わせた。
とりあえず蹴っておこうと踏み込んだが、さすがに寒さでヒザが震え、うずくまっていたので足もしびれ、棒立ちになった。

      ズオン

でも『シグマ』で(しびれは)解決。

746地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/15(日) 02:12:11
>>745
「お、錏葉やん。久し……」

「なんや風邪か。そないなところ蹲まっとって。 ちょっとこっちおいでや」

          ス

手を差し伸べてきた。
これに錏葉はどう反応するか。

747錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/15(日) 02:28:34
>>746
もちろん手を取ったりはしない。
平然と立ち上がる。

「寒イカラな」「デモ俺ガ風邪とカ『アリエネー』ゼ」

免疫なめんな。
それから、『こっちおいで』の意味をはかりかねてちょっと待つ。

748地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/15(日) 02:39:56
>>747
「あん? ゴキブリみたいなもんで温いとこに居らな得意の生命力も発揮できひんのと違うぅ〜?」

からかいは忘れない。
差し伸べた手は戻した。

「こないなところで何してんねん。また暴れる相手探してんねやろか」

749錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/15(日) 03:14:40
>>748
「『シグマ』ナメンナ」

寒い程度がどーだっつーんだよォ〜・・・南極じゃあるまいしな。

「暴レル予約ヲシタトコだヨ」
「マーこの前ノ連中程度ナラ片手で充分ダガ」
「テメーハソーイウワケにモイカネーカラ、ヤルなラ逃ゲルゾ」

最初にそれは伝えておく。

750地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/17(火) 23:42:16
>>749
「あのなァ、ウチかてこないに寒い時に跳んだり跳ねたりしーひん。
 乙女には冷え性いうもんがあんねん。デリカシーないさかいしらへんか?」

「指なんや強張ってしもてロクに動かへんわ。
 殴り合いなんやしてあったまるほど、調子も景気もようないし」

ふ、と鼻先で笑う『地乃』であった。言葉に嘘はなく、確かに寒そうだ。
凍えた頬が朱に染まり、指先をすり合わせている。


「暴れる予約て……どないな遊びなん?」

751錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/18(水) 00:34:25
>>750
「教エテヤラねー」

なぜかふんぞり返る。

752地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/18(水) 00:56:24
>>751
「なんや、ケチぃ」

いー、と歯を剥いて威嚇する『地乃』であった。
軽く顔にかかった髪を払うと、辺りを見渡す。

「なんやアンタと酒抜きでこういう話すんのも初めてやな。
 どないや。ウチと茶あしばかへん? おぜぜないんやったら奢ったるわ」

「突っ立ってると寒うてかなんわ」

753錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/18(水) 01:15:42
>>752
眉唾。

「・・・チョット待て」

さすがにこの口調だとマジに『お店に入る』つもりだろうし、
だとしたら襤褸布はかなり『ふさわしくない』格好だから、

  ドスン

ずだ袋。

バサ

    ゴソ   ボフン

襤褸布よりマシな程度のぼろコートを引っ張りだし(旅のお供だ)、それを羽織り、襤褸布をずだ袋に突っ込んで口をしばる。
『浮浪者』よりはマシな『歩いて旅行してる人ですかね? ・・・?』程度の様相になった。
右手が無いのにスムーズな交換だった。

754地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/18(水) 01:28:16
>>753
「………………アンタでも常識が。
 え、エエわ。そないならちょいといこか」

軽く気圧されている『地乃』。予想外であったらしい。
どことなくギクシャクとした歩みで、その場から動き出す。


「……えー、と。あそこでエエわ。
 洋装してんねやったらカフェとかのがエエねんけど」

近場にあった甘味処へと入る。

「しかし、この町も寒いわ。お嬢さま、また体調崩さへんとエエねやけど」

ポツリとつぶやきが漏れる。

755錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/18(水) 23:47:01
>>754
「軟弱ゥ」

旅人は氷点下ていどでは風邪を引かない。
風体的にはかなりギリギリだが、店に入ろう。

756地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/19(木) 00:02:41
>>755

「ナイロンザイルの神経と鉛でこさえたよな身体のアンタに言われたないわッ!
 お嬢さまは繊細……と。あ、二人ですぅ。奥の席空いてますやろかぁ?」

『錏葉』の言葉に咄嗟に反論しようとするが、応対する店員の前、猫を被った。
そそくさと店の奥へと進み、先に席へと掛ける。お品書きを手渡した。

「何でも好きなん頼みや。手指は凍えとるとけど、アンタぐらい温める程度の懐はあんで」

757錏葉九郎『ザ・シグマ』:2013/12/19(木) 00:08:48
>>756

ボス
    ジャラ

かなりすり切れた巾着袋が机上に置かれたッ!
ずしりとした重みを感じさせる『硬貨』・・・そして破れ目からのぞく『紙幣』――

「舐メンナ」

お品書きをざっと見て、

「善哉」

常識的な注文であった。

758地乃フミ『アサイラム・ストリート・スパンカーズ』:2013/12/19(木) 00:22:00
>>757
「なんや懐炉にしてはゴッツいやないの。
 ……そんだけあんねやったら、外で寝んでもエエのに」

憎まれ口を叩きつつ、『地乃』自身もお品書きに目を落とした。
しばらく思案の後、店員を招き寄せて注文を告げる。

「汁粉と善哉お願いしますぅ」

「…………なんや変な目で見られてんな。
 この組み合わせがアカンのやろか」

                 ズズー

お茶を一口啜った。

「アンタにいっぺん聞きたいことあったんやけど」


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