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【ファンキル】SSスレ

1ゆるりと管理人:2019/07/21(日) 01:13:38

ファンキルの二次創作SSを投稿するスレです。

・18禁の内容はNGです
・原作のキャラクター性を著しく損ねる内容はご遠慮下さい、
また損ねている可能性がある場合は注意書き等でご配慮下さい
・複数レスに跨る場合は投稿者名(いわゆるコテハン)を利用しましょう
・投稿に対する暴言は規制対象になります
・ダモクレスばかり登場させるのは控えましょう

※物は試しのスレなので需要が無く過疎った場合は放置でOKです

440pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/08(木) 23:59:49
 デュランダルの間の抜けた声。
 アロンダイトの首に両側から叩きつけたはずの双剣が一ミリも肌に食い込まなかった。
「『高潔の守護盾』。ある程度の攻撃までなら耐えられる私のスキルです」
 それでは。とアロンダイトは呆気にとられるデュランダルに反撃はせずに、
 —―――――ズンッ。
 と力強く床を踏みしめ、踏み抜いた。
「えっ?」
 蜘蛛の巣のように床に網目状のヒビが走り、ずぶりと体が沈んだ瞬間、真っ逆さまに二人は下の階へ落ちていく。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「けほっけほっ。なんですのここは? 埃とカビの匂いがしますわ」
「動力室へ繋がる廊下でしょうね」
 アロンダイトとデュランダルが落ちた先は人一人が通れるのがやっとというほど狭い一本道の通路だった。
 咳き込みながら身を起こすデュランダルにアロンダイトは言った。
「この船のハルモニア兵に案内された時に教わったことなので正確なことは言えないのですが。ともかくこの船の下層にはマナを制御する動力室があるそうです」
 廊下の先には扉が見えた。おそらく職員たちが作業しているのだろう。
「さて、ここで決着をつけましょうか」
 大剣を持ち上げ、上段に構える。
 廊下が狭すぎるために左右に振り回すことはできない。上から下への振り下ろしか、逆の切り上げに攻撃法は絞られる。
 デュランダルも同様に右手を上へ左手を下へ、双剣をそれぞれ構えた。
「行きます」
「ではわたくしももっ……」

 ――――ガツン!

 音にするならばそうだろう。決して目にも止まらぬ一撃ではない。
 まっすぐ振り下ろされたアロンダイトの大剣をデュランダルが受け止めた。
 その直後にデュランダルの頭にハンマーで殴られたような衝撃が打ち込まれたのだ。
「ぐっ。まさか……」
 たちまちバランスを失いデュランダルは床に倒れこむ。頭は打たれた衝撃で痛み、視界は揺れていた。
 それは単純な話。
 アロンダイトは受け止めた片手剣ごと大剣をデュランダルの脳天にまで押し込んだ。というだけのことだ。
 単純な力負け。
「まさかっ!」
 がばりと起き上がりデュランダルは全力で剣を振るった。
「そうです。あなたの考え通り」
 易々と双剣を受け止めたアロンダイトは足さばきを変えて、デュランダルの剣筋を反らした。態勢を崩したデュランダルへ大剣の腹を扇のように振り上げるようにして追撃を放つ。
「軽い!」
 その力だけでデュランダルの体は宙に浮き、廊下の壁へ叩きつけられた。

「剣術とは体格で勝る相手に勝つために磨かれた技術です。戦場では相手を選べませんからね。だから常に自分より大きな相手との戦いを想定しています。自分の本来のウェイト以上の力を武器に伝えるのがあらゆる武具術の基礎です。私が今やったように。オーダーキラーズのマサムネ曰く、『武道が基礎に始まり基礎に終わるのは、それこそが奥義だからだ。小手先の技は所詮小手先の技。些末なことである』とのことです」

441pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/09(金) 00:01:31
「うっ……」
 追う者と追われる者、両者の立場は逆転していた。
 呻きながら再び武器を構えるデュランダルにアロンダイトはすり足で油断なく近づいていく。
「デュランダル。あなたにはそれがない。背丈も重さも私より大きく劣る。しかしあなたの太刀筋はあまりにも自身のスピードと勢いに頼りすぎている。死角からの攻撃はたしかに脅威です。しかし、この状況ならば」
 人一人通れるかの狭い通路。
 剣も満足に振るえないほどに狭い。
 おのずとここでは正面と正面での勝負を迫られる。
「ここならば、私の方が強い。あなたが体格差を埋める努力をしない限り」


「アロンダイト……まさか最初からそのつもりで」
「そうです。あなたを船内で戦うことになった時から、ここに誘導しなければ勝てないと思っていました」
「そうですの……。ま、確かにこの状況は逃げられませんわね」
 ぎらり、とデュランダルの目の中で星が瞬いた。
 双剣を突きの姿勢で構え、疾風の如き速度でアロンダイトへ突撃する。
「は、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ――――――――――――っ!」
 その直後、首がもげたような感覚と共にデュランダルの意識は途絶えた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 アレスは戦争と破壊を司る神として知られているが、実のところ頻繁に敗北している。
 同じ戦争の神である勇気があり理知的なアテナと比較してアレスは戦争の狂乱と暴力の側面ばかりを集約された神であるからか、その暴力衝動のままに突き進み、英雄の機転によって敗北するというケースが多いのだ。
 
アレスをD. plugされたデュランダルにもその性質が色濃く出ていたのだろう。
 だから一旦撤退すればいいと頭ではわかっていてもアロンダイトを前にひくことはできず特攻してしまった。
 デュランダルにとってアレスとして敵前逃亡だけは決してできなかったのだろう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「覚悟の一撃、だったのでしょうね」
 ジャンプして落ちた穴から上階に戻ったアロンダイトは下を見て呟いた。
 穴を除くとデュランダルが大の字になって倒れている。
 その胸は規則正しく上下していた。
「なんとか峰打ちで終わらせられてよかったです」
 デュランダルの今後はどうなるかわからない。
 だがケイオスリオンとハルモニアの争いでトレイセーマ所属の斬ル姫である自分がデュランダルの命まで奪うのは何か違う気がした。
 だから命を奪わずに済ませられて本当によかったと思う。
「はぁ……これも自己満足ですかね」


「はははははハハハハハハハ! 素晴らしい! ケイオスリオンの斬ル姫など歯牙にもかけないと言った具合ですかこれは全く素晴らしい! ハルモニアとしての初陣は好調な出だしになりましたね!」
「またあなたですか」

442pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/09(金) 00:02:02
「できれば物品は壊さずに戦ってもらえるとなおよかったのですが」
「ユニコーンは無理に捕らえると暴れ回って檻を壊すこともあるそうです。そういうものと思ってください」
 アロンダイトが呼吸を整えていると向こうから派手な笑い声と共にキトがやってきた。相変わらず騒がしいその調子にアロンダイトは呆れを通り越したため息が出る。
「指揮官としてはいいのですか? 甲板の方は?」
「貴女のおかげでこちらも部隊を整える時間がありましたからね。シェキナーの援護もありますしこのままハルモニアが押し切れそうな雰囲気です」
「なるほど。ならもういいですね」
 すっ、とアロンダイトはキトの真横を通り過ぎスタスタと歩いて行った。
 何となく無視したような雰囲気になっているがその程度で気に病むキトではない。
「おお、頼もしい! 勝利の直後だというのに雑兵の支援にまで向かってくれるとは!」
「どこがそう見えるんですか。トレイセーマに帰るんですよ。静かに行けば誰も気がつかないし、あなたにも私を止めるだけの力はないでしょう」
「そんなことを言わないでくださいよ! 貴女はハルモニアの同胞! 理想社会実現のための一兵となるんでしょう!?」
「なりません!」
 アロンダイトが声を荒らげたその時、


 ――――グガシャン!


 巨大な手が金属の塊を握りつぶしたような鈍い音がして、直後、壁がメリメリと外側から引き裂かれた。
「おー、やっぱりこっからうまそうな匂いがすると思ったんだ」
 引き裂かれた穴から人が出てきた。
 まず目に入るのは真っ青な髪。一本の太い三つ編みにされている。すらりと手足の長い長身の女性でトゲの飾りがついた攻撃的なコートを羽織るようにして着ていた。
 気怠そうにキトとアロンダイトを見比べる。
「んー、お前は……違うな。じゃ、そっちのピンクだ」
 アロンダイトを捉えた切れ長の目が鷹のようにきゅっと細められる。
「おまえ、デュランダルと戦ったな? 生きてるってことは勝ったんだな?」
 女性はどこからか取り出した長鎗をガツン! と床に突き刺した。
 次の瞬間、空気が一変する。
「おまえ、オレと戦えよ」
 全身から殺気を放出して、女性が凄惨に笑った。
 その気配を受けて、ぴりっとアロンダイトの表情が引き締まる。
「私は、トレイセーマの所属です。ケイオスリオンと敵対の意思はなく、この戦闘からは離脱しようと考えていたところですが」
「関係ねーんだよ、んなこたー」
 ひゅんひゅんと長鎗が回転する。
 頬を釣り上げたまま女性は長鎗を構えた。

「このオレ。天下最強の武。方天画戟が相手するって言ってるんだぜ」

 穂先を下に。
 末端を上に。

「構えろよ。トレイセーマの」
「……これだから戦闘狂は」

 体の側面を敵に。
 大剣を胸の前に。

 互いの視線が交差する。
 次の瞬間、—―――打ち合わされた鋼と鋼が火花を散らした。

443pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/09(金) 00:03:49
今回はここまでです。キル姫のバトルスタイルに関してはモーションとか見ながら想像で書いてるので誰か不快にさせたらごめんなさい。
ラスボスも出たのでもうじき終わります。

444ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:05:11
『ものしりセファー』


セファー「わたくしはなんでも知っています。知りたいことなんでも教えましょう」



草薙剣「余の神器はどこに?」

セファー「瀬戸内海に沈みましたね。オリジナルは消失したかと」

草薙剣「そうなのかのう……」



フライシュッツ「お姉ちゃんの弾丸は一番大切な人に当たっちゃうの……」

セファー「原点の魔弾の射手を読む限りそのような記述はないですね」

フライシュッツ「でも不安だよ……」



アルマス「なぜマスターはキル姫と繋がれるの? なぜマスターとレーヴァテインは顔見知りみたいな雰囲気なの? なぜマスターはキル姫と会うと頭が痛むの?」

セファー「その答えはただ一つ。マスターが世界で唯一バイブスを持ちさらにユグドラシルの化身で天上世界を救ったからです」

アルマス「??????」



グリモワール「なんでキラーズが本なのに銃ユニットなわけ?」

セファー「それは禁則事項です」

グリモワール「はぁ?」



リサナウト「一言居士という言葉があるわ! それは」

セファー「なにかにつけ一言多い人のことですね」

リサナウト「……そうよ」



シユウ「アルテミスが手を繋ぐと赤ちゃんができるって言ったぞ。ならシユウとヴァドは赤ちゃんたくさんできるなー」

セファー「いえ赤ちゃんは××××で作られます」

シユウ「なんだそれ?」

セファー「×と×が××すると××が××と××して……」

シユウ「気持ち悪いな! シユウは信じないぞ!」

445ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:05:51
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



セファー「今日もいろんな悩みを解決しました。でも皆さんの反応が今一つだったのは気になりますね……」

マスター「あ、セファー! ちょっと来て! 草薙剣が!」

草薙剣「余は行くぞ余は行くぞ余は行くぞ」

セファー「どうしたのですか? 水着に着替えて自己暗示までかけて。まさかその湖で泳ぐつもりですか?」

草薙剣「無論じゃ! やはり自分の目で確認せんと諦められん!」

セファー「いえ、先ほども言った通り草薙剣は何千年も前に壇ノ浦の戦いで行方不明に……そもそもあの時代と今では海の地形も変わってますし、何年も塩水に放置されれば金属とて分解され……」

草薙剣「やってみなければわからなかろう」

マスター「いやだって草薙剣は水ダメでしょ。泳げないならそもそも潜っても」

セファー「そうです。わたくしと同じ海落ち仲間でしょう」

草薙剣「そんなこともあろうかとライフセーバーを呼んでおる」

ヴォータン「私だ! 海に沈んだ宝なら任せろ!」

マスター「いや止めようよ!?」

ヴォータン「無粋なこと言うな。そも宝の地図に書かれた宝などなくて当たり前。大事なのはその過程だろう。自分で冒険し、己で答えを得る。それに勝る学びなどないであろう」

セファー「!」

ヴォータン「確かに地図だけで世界を知るのも正しかろう。だからってそれで満足するのが正しいことなのか? 己の足で踏みしめて己で確認してこそ真に身に付いたといえるのではないか?」

マスター「なんかいいこと言ってる風だけど無駄足前提というか……」

セファー「ヴォータン……なんという高い志なのでしょう。自分の手で確認してこその真の知識! まさに天啓です! さあ草薙剣、行きましょう! 真の知識を得るために!」

草薙剣「言われずともそのつもりよ! ゆくぞっ!」

セファー・草薙剣「「じゃぼん!」」

マスター「…………」

セファー「がぼぼぼぼぼ……」

草薙剣「けほっ! 足が届かぬ! 助けて! 死ぬ、死ぬる助けおま!」

マスター「溺れてんじゃん!」

ヴォータン「おしきた任せろ!」

446ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:06:22
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



セファー「死ぬかと思いました……」

セファー「けどこれでやはりわたくしは泳げないということとあの湖の中には神器がないということが確認できました」

セファー「やはり真の知識というものは実践によって得られるものなのですね」

セファー「今にして思えばわたくしは全てを知っているキラーズの力に驕っていたのかもしれません」

セファー「知識だけを伝えるなら本にでもできます。しかし私は人間……ではないですけど。自身の経験に基づいた実のある知識を伝えれば皆も安心してくれるに違いありません!」

セファー「さぁ、実践開始です!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



マスター「で、なぜここにいるかわかるかな?」

セファー「まず畑でキャベツの葉の中を一つ一つ確認し、次にコウノトリを捕まえては口の中を覗いて、道行く男女に接吻およびそれに続く行為をしてもらうよう頼んでいました」

マスター「そこで逮捕されたと」

セファー「そうですね」(純真な瞳で)

マスター「少しは反省しようよ……保釈金もタダじゃないだから」

セファー「知識の確認につい熱が入ってしまいました」

マスター「知識の確認?」

セファー「経験に由来しないアドバイスでは聞く人を安心させることなどできません。今までのわたくしは知識を知った気になっているだけで本当は何も知らなかったのです」

マスター「知った気になっているだけって?」

セファー「0度を下回っても凍らない水。心臓が3つある生物。誰もが当たり前に思っていますが冷静に考えると信じられないことが世の中にはたくさんあります。それを実際に確認せずに本のページを読み上げるようにただ伝えるだけで本当にいいのでしょうか?」

マスター「いいと思うよ」

セファー「え?」

マスター「わざわざ知ってる知識の確認するために人に迷惑をかけたり危険なことをするくらいなら本みたいでもいいんじゃないかな」

セファー「しかし……」

447ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:06:58
マスター「確かに経験も大事だけど、経験しなくても知識が得られるならそれはそれでいいことじゃないかな? 僕はセファーのいいところは誰かが危ないことをする前にそれは危険だよってアドバイスできるところだと思うよ」

セファー「マスター……わたくしのことをそのように」

マスター「わかってくれたかな」

セファー「わかりました! わたくし、ウィ〇ペディアになります!」

マスター「え?」

セファー「わたくしにできるのは客観的な情報を潤沢に与えること! このセファー、目が覚めました!」

マスター「寝ぼけてるんじゃないかな……」



(それからすぐ後)



マスター「出撃したいんだけど……」

セファー「お待ちください。まだ敵エネミーの情報を伝えきっていません。この戦場のエネミーは総じて食いしばり、麻痺付与、HP自動回復のスキルを持っており一撃で倒しきることが推奨されますが遠距離攻撃に耐性を持っておりますので近接からの攻撃が有効かと、なお戦闘開始直後の突撃はおやめください。なぜなら……」(機械のような目)

マスター「次は要約について教えなきゃかぁ……」



『終わり』

448ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:09:38
書いてるときはもっとバカっぽい内容だったのにちょっと真面目な話に…?あれ?

449名無しさん:2019/08/09(金) 00:39:28
今回の長編も短編もどっちも良いなー、書ける人って羨ましい
自分もやろうとしても上手く纏まらないからなぁ

450名無しさん:2019/08/09(金) 00:58:49
セファーとかヴォータンとかマイナー姫(言い方悪くてすまん)にスポット当てて書いてくれるの嬉しい
あとキル姫の口調真似て書くの上手いなあ

451名無しさん:2019/08/09(金) 09:59:47
ひゃあ。ありがとうございます!嬉しいです!

実はこの短編は水着ヴォータンのキャラクエが面白くてその連想で作ったやつなんです。ヴォータンが主人公だったはずなのに気づけば海賊帽繋がりで絡ませたはずのセファーが主役になってました



あと遅レスですけどアロンちゃんの人こちらが拾ったロケットパンチネタ拾い返してくれてありがとうございました!嬉しいやら面白いやらでよかったです!

452EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:26:22
EPILOGUE アルマス

アルマス×マスターのSSです。

話は新章ストーリー後を想定して書きました。

アルマスの可愛さが伝われば幸いです。

今まで挙げたSSは全部台本形式で投稿してたので、意見・感想を頂けると嬉しいです。

453EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:27:33

初めて出会った時の印象は最悪だった。

記憶喪失で頼りなくて。

ティニは敬意を払っているみたいだけど、その頃の私にはアナタを認めることができなかった。

決して退かない、倒れない。千の槍を受けてなお、立ち続ける不屈の剣。

それが私のキラーズ、アルマス。

仲間の為に前線に立てない人に、誰かを率いる資格はない。

その考えは今でも変わらない。

454EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:28:27

「…………ん」

「起こしたかな?」

目を開けるとマスターが私の寝顔を覗きこんでいた。

見つめられてることに耐えられなくて、寝返りをうって顔を逸らす。

頭の下にはマスターの太腿があった。寝ている間に膝枕されたみたいだ。

「……何してるのよ」

「あんまりにも気持ち良さそうに眠ってるから。つい」

そう言ってマスターは私の髪を指先で優しく梳いていく。

何となく、心地良いな、と思った。

「最近は昼寝ばかりだね」

「平和になったんだから別にいいでしょ」

「ティルフィングがまるでレーヴァみたいだって言ってたよ」

「ぐっ……。レーヴァテイン程ぐうたらはしてない!」

彼女は極度の面倒臭がりだ。私は流石にそこまでじゃない筈……。

「ティニも起こしてくれればいいのに……」

「中々起きてくれないからって、僕が呼ばれたんだけどね」

「うぐっ……悪かったわよ……
ってマスターは私のこと起こしてくれてないじゃない」

「もう少しだけダメかな」

そう言ってマスターに優しく頭を撫でられる。

……こういう所が本当にズルい。

「本末転倒じゃない」

「うん、そうだね」

私の頭を撫でていた手が止まる。それが酷く名残惜しかった。

「別に止めてとは言ってないでしょ」

どうしても羞恥心が邪魔をしてつっけんどんな言い方になる。

それでも、マスターは頬を緩ませて微笑んでくれた。

「ん……」

彼の指先が私の髪に触れる。

「素直じゃないなぁ」

「悪かったわね。レーヴァテインみたいで」

「ううん。君のそういう所が好きだよ」

「……バカッ!」

心臓がうるさい、顔が熱い。

この人はこんなにも私の心を掻き乱す。

「アルマス、ーーーーーー」

「……え?」

本当に、振り回されてばかりだ。

455EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:29:21

「レヴァ、来客だぜ!」

昼寝を堪能していたら、珍しく誰かが来たみたいだ。

でもまだ眠っていたい。

「……パス」

「おいおい何言ってんだレヴァ!こうも毎日寝てばっかじゃいつか太っ」

「うるさい」

「ムギュギュ」

余計なことを言うムーに少し苛立ち、下顎を掴んで黙らせる。

「いい加減に起きたら?」

その声を聞いて少し驚く。

「アルマス?」

ティターニアも一緒だ。

見ればアルマスは深刻そうな表情を浮かべていた。

「レーヴァテイン、相談があるの」

彼女が私を頼るのは珍しい。大嫌いな面倒ごとの匂いに、私は盛大に溜め息をついた。

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

「それで何だか自分の心がまるで自分じゃないみたいで、なんて言うか、借り物みたいっていうか……」

「端的に言って」

「言ってるでしょ」

「何が言いたいのか俺にはサッパリだぜ」  

アルマスの相談を聞くことにした私は、彼女の難解な説明に苦しめられていた。

正直埒があかない。
 
「ティターニア、アルマスの言いたいこと分かる?」

「私にもサッパリ……」

「お手上げね……」

「ちょっと!諦めないでよ!」

「悩みを聞いて欲しいなら言いたいことを纏めてからにして」

「言いたいことは決まってるんだけど……」

アルマスが極度の口下手なのは今に始まったことじゃない。

面倒くさいので話はまた今度にしようとしたのだけれど

「……マスターがあんなこと言うから」

アルマスがボソッと呟いた言葉を私は聞き逃さなかった。

456EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:30:43

「アルマスーーーーーーごめん」

「え?」

あの時マスターは確かにそう言った。

「何言ってるのよ。らしくない」

「そう、かな……」

初めて見る表情だった。悔しさを滲ませた、そんな表情。

「…………何に悩んでるの?」

「時々、嫌になるんだ。何もできない自分に」

「そんなことない」

力強く否定する私に、マスターは苦笑いをする。

「そんなことあるんだ。人類の復権を目指して君と旅をした中で、僕は何一つ役に立てなかった」

違う。

「僕は君の活躍を傍で見ているだけで、ただ守られてばかりだった」

違う!

「アルマス、君は前線で傷だらけになりながら皆を守ってくれた。でも僕は……」

聞いてられなかった。

「違う!!アナタがいてくれたから、皆戦うことができた!平和な今を取り戻すことができた!」

「だから、お願いだから……」

「自分が役に立てなかったなんて、そんなこと言わないで……」

自分を卑下するマスターをこれ以上見ることができなかった。

「…………ごめん」

マスターの表情は晴れない。

「それでも思うんだ。確かにあの戦いで僕のバイブスは役に立ったのかもしれない。でも」

「僕自身に一体何ができたんだろうって……」

いつの間にか、私の頭を撫でていた手は止まっていた。

初めて漏らすマスターの弱音に、私はもう何も言えなかった。

457EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:31:56

「……そう」

「そう、って……。もっと何かないの?」

レーヴァテインは一時間に渡る私の説明を最後まで聞いてくれた。

「……なんで私に相談したの?」

「なんでって……」

その理由を余り言いたくはなかった。

「言わないとダメ?」

「言わないなら、このまま寝るわ」

「ぐっ……」

まだ肝心なアドバイスを貰ってない。

「なんだレヴァ、分かんねぇのか?」

「どういうこと?」

「いい、言う。言うから」

レーヴァテインに相談を持ちかけた理由。

「私はちょっと口下手で……」

「ちょっと……?」

レーヴァテインは余計なことを言うオートアバターの下顎を掴んで黙らせ、その先の言葉を促した。

「レーヴァテインは私と同じで不器用な所があるから、分かってくれると思って……」

「……そういうことね」

何か納得したような、しょうがないとでも言いたげな顔でレーヴァティンは溜め息をついた。

「…………はぁ、おっけ」

「アルマス、余計なことは考えなくていい」

「え?」

「自分の想いをマスターに、心のままに伝えてあげて」

そう告げた彼女の目は優しく、私の悩みに対して本気で考えてくれた「答え」なのだと伝わってきたから。

「今からマスターに会ってくる」

「アルマス?そんなに急がなくても」

「ごめん、ティニ。それでも今じゃなきゃダメな気がするの」

「ありがとう、レーヴァテイン。また今度会った時に礼をするわ!」


ーーーーーー

ーーー





「レヴァ、あれで良かったのか?」

「……大丈夫。私にディスラプターズの皆が居てくれるように、アルマスにも自分のことを理解して支えてくれる人がいる」

マスターが弱音をこぼしたのも、きっとアルマスが相手だから。

「他の人ならともかく、マスターにならきっと想いは伝わるから」

だから、大丈夫。

「ハハっ、ほんと似た者同士だな」

「……うるさい」

否定はできない。私もアルマスも不器用をこじらせている。

苦労人だな、とつついてくるムーを手で払いのける。

「…………」

不器用な彼女へ「頑張れ」と心の中で呟いた。

458EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:32:53

息を切らしながら、がむしゃらに走る。

私の想い。

あの長い旅で、ずっと傍に居てくれた。

どんな苦境に立たされても、私の強がりを信じてくれた。

そして、

そしてーーー

「マスター!!!」

459EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:33:36

「ーーーアルマス?」

「はぁっ、はぁっ……、見つけた。この絶バカ!!」

マスターの胸に飛び込む。

「え、えっと、どうしたの……?」

「どうしたもこうしたもない!いいから聞いて」

彼の胸に額を押し付けて俯く。

今からする話をしている間は、顔を見られたくないから。

これまでの旅路を思い返す。

「正直、初めて会った時はアナタのことが嫌いだった」

「記憶喪失で何もできない癖に面倒ごとを持ち込んでって、そういう風に思ってた」

「違わないよ。僕は……」

「でも、そうじゃなかった」

「挫けそうなとき、何度も助けてくれた。励ましてくれた。傍に居てくれた」

「バイブスなんて関係ない。アナタが皆を支えてくれたから、幸せな今があるの」

「私達のマスターがアナタで良かった」

これが、マスターに伝えたかったこと。

ちゃんと言えた。

それだけで満足だったのに。

460EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:34:45

「それでも皆の逆境を救ってくれたのは、アルマス。君だよ」

「君は幾つもの困難を乗り越えてきた。その足で。その剣で。その心で」

「まだ言えてなかったけど……。皆を、僕達を助けてくれてありがとう」

私はマスターのことをただ心配して励まそうとしてたのに。

「君は僕の憧れだよ」

いつだって私の欲しい言葉をかけてくれる。

本当にズルい。

そう、そうだった。そんなマスターのことを、私は……。

「〜〜〜〜っ」

顔が熱くなる。きっと今の私は耳まで真っ赤だ。

自分の本当の気持ちに、気付いてしまったから。

ーーー自分の想いをマスターに、心のままに伝えてあげて

マスターの背に手を回し、抱きしめる。

「あ、アルマス?」

「歯の浮く様な台詞ばっかり……。恥ずかしくならないの?」

もう止められなかった。

「いつもそう!自分のことはどうでもよさそうにして、他人の心配ばかりして!!」

もう抑えきれなかった。

「皆にいい顔をして!誰にでも優しくて!そんなアナタが好きなのにこれっぽっちも気づいてくれなくて!」

不器用で不格好だと自分でも分かってる。だけど

「アナタのそういうところが……」

ちっとも端的に言うことはできなかったけれど

「……バカ、大好き」

大切なことは伝えられたと思う。

顔を上げると目が合った。

その後は、気がつけば顎を上げて目を閉じていて。

強く抱きしめらながら、唇を重ねていた。

この日、私はマスターの「特別」になった。

461EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:36:20

初めて出会った時の印象は最悪だった。

記憶喪失で頼りなくて。

ティニは敬意を払っているみたいだけど、その頃の私にはアナタを認めることができなかった。

仲間の為に前線に立てない人に、誰かを率いる資格はない。

その考えは今でも変わらない。

だけど彼は、マスター、なんて呼ばれてる癖にちっとも統率者っぽくなくて。

誰よりも支えてくれて。

誰よりも傍にいてくれて。

誰よりも信じてくれた。

決して退かない、倒れない。千の槍を受けてなお、立ち続ける不屈の剣。

それが私のキラーズ、アルマス。

私が自分[アルマス]でいられるのは、彼のおかげだ。

だから、

「ずっと傍に居てよね」

口下手な私には、これが精一杯。

「………うん」

マスターはキョトンとしてたけど、少しして笑顔で頷いてくれた。

指を絡ませあって、手を繋ぐ。

「これなら、離れ離れにはならないね」

「ばか」

心が温まった気がした。

守っていきたいと思えた。この日溜まりの様な暖かさを。アナタと、ずっと。

Fin

462名無しさん:2019/08/09(金) 21:08:56
…善い物を視た、尊いと感じた
自分がアルマス好きなのもあるが、素晴らしいSSをありがとうございます

書き方につきましては、今回の様な内容では、この書き方で合ってると思います
個人的に台本書きはキャラの人数が多い、同じ様な話し方のキャラが居る、地の文が少ない会話劇な時に使う物な気がするので

改めて、素晴らしいSSをありがとうございました

463名無しさん:2019/08/09(金) 21:14:31
は?なにこれ尊すぎるんだけど。これの作者様は天才か?

464名無しさん:2019/08/09(金) 22:08:21
グッジョブ!グッッッッッジョブ!

465名無しさん:2019/08/09(金) 23:32:05
アルマスサイドいいぞ〜これ!
できるならティルサイドも読んでみたい

466解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:13:44
解決アロンちゃん3

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

アロンダイト
「マスター私もっと強くなりたいんです」

マスター
「無理」

アロンダイト
「どうしてそんなこと言うんですか!」

マスター
「自分のストーリー展開忘れたか?」

アロンダイト
「う...思い出したくありません」

マスター
「もうなアロン=弱いなんだよ」

アロンダイト
「私はそういう自分から脱却したいんです!」

マスター
「それにな強いキャラなんてなシリーズに属してる奴ぐらいなんだよ」

アロンダイト
「私はそういうのも終わりにしたいんです!そういうなんかシリーズに属してるキャラ以外も強いんだぞ!って言うのを知らしめたいんです」

マスター
「まあアロンの言いたいことも解るけど強くなるって実際どうやって?」

アロンダイト
「それについては任せてください私が今まで強いと言われてきた人たちのデータを集めて統計した結果のがありますので」

マスター
(若干心配だな)

アロンダイト
「さあ今こそアロンダイト超強化計画始動です!」

467解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:21:37
>>466
アロンダイト
「それではマスター今まで強いと言われた人たちの特徴はなんだと思いますか?」

マスター
「シリーズに属してる人たち」

アロンダイト
「それ以外で」

マスター
「運営に優遇されてる人」

アロンダイト
「それは少しあるかもしれませんけど違います」

マスター
「ユーザーから崇め讃えられてる人」

アロンダイト
「それは違います」

マスター
「売り上げが確実に良いとわかってる人」

アロンダイト
「そんなんあってたまるか!」

アロンダイト
「答えは騎乗してるかどうかです」

468解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:31:17
>>467
マスター
「どういうこと?」

アロンダイト
「ほら思い出してください」

アロンダイト
「ディスラプ、コマンドそれにアルマスの第三CCみんな騎乗してるじゃないですか」

マスター
「まあアルマスのは浮いてるけど騎乗扱いだしな」

アロンダイト
「それ以外はみんな歩行じゃないですか」

マスター
「アロンの言い分も解るけどゴッドは?」

アロンダイト
「...............」

アロンダイト
「みんな騎乗していて強いと言うことは」

マスター
「ゴッドは?」

アロンダイト
「...................」

アロンダイト
「うっうんマスター」

マスター
「はいなんでしょう?」

アロンダイト
「そこからは目をそらしてください」

マスター
「気にしたら負け理論ね」

469解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:46:42
>>468
アロンダイト
「とりあえず私はCCの際騎乗すれば強くなると言うことです!」

マスター
「あのさあ思ったんだけど」

アロンダイト
「はいなんでしょう?」

マスター
「アロンがさ馬とか鳥に乗ってた時あんま強いって話聞かなかったような?」

アロンダイト
「そこからは目をそらしてください」

マスター
「あ、都合が全面的に悪いのは全スルーですねわかりました」

マスター
「それじゃあアロンの望み通りユニコーンに乗るの?」

アロンダイト
「それも良いんですが馬には一度乗ったので竜に乗りたいです竜」

マスター
「竜?」

アロンダイト
「馬に乗る騎士も良いんですが竜に乗る騎士も良いじゃないですか!?」

マスター
「だから普通の騎士じゃなくて竜騎士が良いと?」

アロンダイト
「そうです竜に股がり大空を駆ける良いじゃないですか」

マスター
「まあ良いかも知れないけど」

アロンダイト
「と言うことで私強くなるために竜に乗る訓練してきます!」

マスター
「竜に乗る訓練って誰に竜借りるの?」

アロンダイト
「うーんラグナロクとかに借ります」

マスター
「貸してくれるかな?それに乗れるの?」

その日、竜の尻尾にしがみつきながら振り回されているアロンダイトが大空で良く見えたとか

470チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 02:48:48
チャレンジアロンちゃんⅧ

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

アロンダイト
「私手品が出来るんです」

マスター
「初めて知ったよ」

アロンダイト
「まずは簡単なマジックから」

アロンダイト
「この帽子の中には何もありません」

アロンダイト
「この帽子にハンカチを乗せて棒でトントンと叩くとなんと」

マスター
「なんと?」

アロンダイト
「鳩が出て....あれ?出て....あれ?」

アロンダイト
「鳩さんー元気ですか?」

アロンダイト
「ちょっと体調が悪くて苦しいぽー」(裏声)

マスター
(言い訳が苦しいぽー)

アロンダイト
「それじゃあ次のマジックに行きましょう次のマジックは少し難しいです」

マスター
(簡単なの出来なかったのに難しいの行くの?)

アロンダイトはトランプを取り出した

アロンダイト
「さあマスター好きなカードを一枚選んでください」

マスター
「これで」

アロンダイト
「私に見えないように確認してください」

マスター
(ハートの6か)

アロンダイト
「それでは戻してください」

マスター
「はいはい」

アロンダイト
「これを適当にシャッフルして一番上のこのスペードの7がマスターが引いたカードですね!」

アロンダイトが持ってたカードはクローバーのキングだった

マスター
「全然違う」

アロンダイト
「ええ!」

471チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 02:56:36
>>470
アロンダイト
「おかしいなオティヌスさんに教えられた通りにやったんだけどな」

マスター
「騙されたんじゃないの?」

アロンダイト
「そ、そんなことありません!」

マスター
「あれ?シユウがアバリスに引っ付いてる」

アロンダイト
「どうしたんでしょう?」

マスター
「嫌がらせでも受けてる...わけじゃないか」

マスター
「シユウどうしたんだ?」

シユウ
「アバリスのマジックを見せてもらうように頼んでるんだ」

マスター
「アバリスマジック出来るの?」

アバリス
「はいオティヌスさんに少しばかり教えてもらって」

マスター
「へぇー見せてくれない?」

アロンダイト
「私も見てみたいです」

アバリス
「わかりました少し準備に時間がかかりますので待ってください」

472チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 03:05:41
>>471
アバリス
「それじゃあマジックを始めます」

アバリス
「まずここに帽子とハンカチがあります」

アバリス
「この帽子には種も仕掛けもございません」

アバリス
「この帽子にハンカチを被せてこの不思議な杖でトントンと叩くとなんと」

アバリス
「帽子からウサギのぬいぐるみが」

アバリスは帽子からウサギのぬいぐるみを取り出した

マスター
「おお!」

マスター
「すごいな」

アロンダイトは少し驚いた表情をしていた

アバリス
「それではこのウサギのぬいぐるみをこの箱に入れます」

アバリス
「もちろんこの箱にも種も仕掛けもございません」

アバリス
「この箱の中に先ほどのウサギのぬいぐるみを入れて蓋を閉めてまたこの不思議な杖でトントンと叩くと」

アバリスは杖でトントンと叩いた

アバリス
「すると箱の中のウサギのぬいぐるみが本物のウサギと入れ替わってます」

アバリスは箱からウサギを取り出した

シユウ
「すごいすごい」

マスター
「全然わからない」

アロンダイトはポカーンとしていた

473チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 03:17:06
>>472
アバリス
「それでは最後のマジックです」

アバリスはトランプを取り出した

アバリス
「マスター好きなカードを一枚引いて何かしらのマークを書いてください」

マスター
「わかった」

カードを一枚引いてダイヤの5に大きな円の中に四角を書いた

アバリス
「それではそれをカードの山に戻してください」

アバリスの言われた通りに戻した

アバリス
「これを適当にシャッフルして半分に分けます」

アバリス
「右と左どちらにしますか?」

アロンダイト
「ここは私が選択します左です」

アバリス
「わかりました左ですね」

アバリスは左の方をシャッフルし始めた

アバリス
「それでは好きなタイミングでストップって言ってください」

シユウ
「ストップ!」

アバリス
「はいストップですね」

アバリスは一番上を自分には見えないようにめくった

アバリス
「これがマスターが引いたカードですね」

アバリスの手にはダイヤの5がありマークもしっかりと書かれていた

アバリス
「さすがにマークまではわかりませんがダイヤの5に大きな円で中に四角のマークですか?」

マスター
「当たってる!」

474チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 03:22:31
>>473
シユウ
「アバリスすごいぞ!」

アバリス
「ありがとうございます」

マスター
「アバリスすごいな」

オティヌス
「私が教えたからね」

マスター
「鼻が高いな」

オティヌス
「まあ弟子が成功すると嬉しいからね...ただ」

マスター
「ただ?」

オティヌス
「私のまだ出来ないマジックまで成功させてるから師匠の面目丸潰れなんだけどね」

マスター
「あらら」

アロンダイト
「あの....マスター」

マスター
「なに?」

アロンダイト
「アバリスみたいに色んなことをこなせるようになりたいです」

マスター
「それは誰もが抱く願望だよ」

三人はアバリスが少し遠い存在のような気がするのであった

475名無しさん:2019/08/10(土) 07:27:46
ここで書いてる人たちにイベントストーリー書いて見て欲しい思いがある

476日の出より、晴れた姿の君達へ:2019/08/10(土) 09:18:53
季節トレイセーマ編です

注意事項
拙い文章
トレイセーマのキャラが出てきますが全員出てくる訳ではありません
基本キャラ同士の掛け合いのもとストーリーを進めていくつもりです
書き出しは遅いのでまったり更新していくつもりです
ここに登場するマスターは本編のマスターではありませんが、天上世界の一部のキル姫と接点があり彼女たちの記憶を持っています
キル姫は獣刻の影響を薄めて、天上編のユニットベース(中には獣刻影響が色濃い姫もいます)になっています
トレイセーマ、ファンキルの世界観を踏襲してはいるつもりですが、多少の改変、解釈の違いがありますのでご了承ください
以上の点に注意して読んで頂けると幸いです

477日の出より、晴れた姿の君達へ①:2019/08/10(土) 09:36:00
カシウス「ムラマサ・・・相談があるのだけれど」
ムラマサ「拙者にですか?」
カシウス「貴女にしか頼めない」
ムラマサ「拙者にしか・・・ですか。ふふ、わかりました、何なりと申しつけ下さいませ」
カシウス「貴女の好意に甘えるわ。それで相談というのは・・・・・・」


数日後
マスター「ふぁ〜今日もお勤めご苦労様、マサムネ」
マサムネ「主君。気を緩めるのはわかりますが、まだ警戒を解かれない方がいいかと」
マスター「うん、わかってるよ」
マサムネ「しかし、ガボーには困ったものだ。姉を見たという情報を聞きつけた途端に一目散に隊を抜け出して・・・・・・拙者はいいが主君に迷惑をかけてしまうのはいただけないな」
ガボー「申し訳ありません」
ガジャルグ「そう怒らないであげて、この子の問題を先延ばしにしてた私にも責任があるわけだし」
マスター「しかし追いつけて良かったよ。追いついたら一騎討ちを始めてるし、もう少し遅かったらお互い危ない状態までいってたかもしれないし」
マサムネ「正直、鬼気迫る二人を相手に拙者一人で止めるのは骨が折れたぞ」
ガジャルグ「私も悪かったわ。妹の成長が嬉しくて、・・・・・・つい」
マスター「とにかく二人に怪我がなくて良かった。それから・・・ガボーはガジャルグときちんと会えて良かったね」
ガボー「マス、ター・・・その、ありがとうございます。・・・・・・こんなボーのために」
マスター「こらこら、こんなとか言わない。君がガジャルグに会いたいと思うのは獣刻される前から知っていたし、それについては本当に良かったよ(なでなで」
ガジャルグ「・・・・・・」
マスター「これからは姉様にいっぱい甘えてもいいけど、獣刻された影響もあるし、気持ちに折り合いをつけられるように頑張らないとね。もう姉様とは離れ離れにならない、いやさせないって約束するから、ガボーも約束してくれるかな?」
ガボー「はい、マスター」
マスター「ふふ、いい返事だ。ガジャルグもこれからは面と向き合って妹と接して貰って、良いよね?」
ガジャルグ「ふん!言われなくてもそのつもりだったわ」
マサムネ「(まったく、主君は優しすぎる)」
マスター「ん?何か言った?マサムネ」
マサムネ「いいえ、何でもありませぬ。それより主君、もうすぐトレイセーマでござる。拙者は先に行ってカシウス殿に謁見して参ります故」
マスター「うん、後で僕も顔を出すよ」
マサムネ「御意。では御免」
ガジャルグ「・・・彼女行っちゃったけど良かったの?さっき問題を起こしてた私たちだけを残して」
マスター「彼女は聡明だよ。そんな彼女が君達と僕を一緒にさせて問題ないと判断したんだ。それだけ言えば、完璧な君ならわかるよね」
ガジャルグ「そうね。他人から、ううん仲間から信頼されるのは・・・存外悪くないわ」
ガボー「ね、姉様・・・」
ガジャルグ「ん?なぁに?ボー」
ガボー「そ、その、手を繋いで貰っても構いませんか。・・・・・・まだ、不安なんです、目を離したらまた姉様がいなくなってしまいそうで」
ガジャルグ「しょうがないわね。今日は二人で一緒に過ごしましょうね、募る話もいっぱいあるし」
ガボー「はい、姉様!!」


To Be Continued

478少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 01:35:25
朝の眩しい日差しが目に入る

マスター「うーん」

ベッドから少し重みを感じる

多分いつものあれなんだろう

マスター「うーん....」

目を開けると彼女が自分の上に乗っていた

アバリス「あ、マスターおはようございます」

アバリス「かわいらしい寝顔でしたよ」

彼女はアバリス本来はこんなことをする娘ではない

彼女は奥手で少しオドオドしていた娘だった

彼女は影が薄くあまり人と話をする姿を見なかったので自分から構ってあげるようにしていた

そして気づいたらこうなっていた

彼女はヤンデレという部類なんだろう

だがヤンデレといっても軽い方と思う

自分が他の女性を見たり話たりしても特になにも言わない

479少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 01:50:07
アバリス「はいマスターあーん」

いつもの食事風景

彼女が自分にいつもあーんをさせて食べさせようとしてくる

他のキル姫は快く思っていないが面倒事が起きると大変と思い突っかからないように頼んでいる

彼女は軽い方と言ったがいつも自分にべったりとくっついて来る

今見たいな食事やベッドに来るぐらいなら良いがいつも風呂やトイレにまでついてくる

本当にいつの間にこんなに変わってしまったのだろうか

過去の自分に問いただしたい

アバリス「マスターどうかしましたか?」

マスター「!!...いやどうもしてない」

彼女は甘いとろけるような声で耳元で囁いてくるのでびっくりするし下手に気を抜いたらこっちまで彼女に依存しそうになる

彼女がもし面倒事を起こしたらどうしようと日に日に悩んでいる

彼女をとがめようとして変に彼女を刺激して悪化するのは避けたい

アバリス「ふふマスターかわいいお顔」

彼女はいつも自分の顔を見て微笑むがそれが怖い

前だと彼女の笑顔は素敵で心ときめくものがあったが今はなんかを企んでいるようで少し恐怖を感じる

考えてみたら彼女に対する悩みが多すぎる気がする

早く解決しないものか....

480少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 01:56:26
そんなある日のことだった

キル姫「きゃあああああああ!」

マスター「なにがあった!?」

キル姫「実は...」

どうやら遂にしびれを切らした娘がアバリスと衝突したようだ

少しアバリスから離れてラッキーと思ったとたんにこれだった

急いで行くとアバリスは自分に突っかかってきた娘を地面に押さえつけ手にはナイフを持っていた

自分はこの時

A.アバリスを強くとがめた

B.アバリスをとがめなかった

481少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:06:49
>>480
A.アバリスを強くとがめた

彼女を強くとがめた

激情して殺されるかも知れないけどそれよりも彼女を止める方を優先した

マスター「止めろ!」

アバリス「!!」

自分でもびっくりしたこんなに声が出るとは思わなかったからだ

彼女も驚いていたようだった

マスター「そんなことをするのは止めてくれ!」

マスター「君がべったりとついてくることに関してはなんとも思わなかったし止める気もなかった」

マスター「けどこんなことをするのは間違っているだろ!」

マスター「ついてくるのは良いけどトイレや風呂には来ないでくれ!ゆっくり出来ないんだ!」

自分では歯止めが効かないぐらいに言葉が次から次へと出た

マスター「それに君に手を汚してほしくないんだ」

マスター「愛してくれるのは嬉しいよけど誰かを傷つけたりするのは違うだろ?」

マスター「愛してほしいなら誰かを傷つけるんじゃなくて...なんて言うんだろう...もっとこう....振り向いてもらえるように頑張ってよ!」

482少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:16:33
>>481
彼女はゆっくりと立ち上がった

自分は殺される覚悟をした

アバリス「私の手を汚してほしくない.....」

彼女はゆっくりと近づいて来る

もうどうにでもなれ!と覚悟を決める

アバリス「まさか私のことを思っての言葉が出るなんて」

彼女はゆっくりと自分の頬に触れて耳元で囁いてきた

アバリス「私のことを思ってくれてありがとうございますそれだけで満足です」

その日から彼女はべったりとくっついて来ることはなくなった

彼女から解放されたがそのとたんに色んなキル姫から引っ張られるようになった

買い物から特訓までと色んなのに引っ張られるようになった

彼女は遠くからその光景を楽しそうに笑って見ていた

彼女がべったりとくっついて来なくなって少し物足りなさを感じている

考えてみたらこれは彼女に依存していると言うことか

彼女もこんな気持ちだったのかと感じると同時に

彼女に少し惚れて少し惹かれている自分に驚いた

END

483少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:32:38
>>480
B.アバリスをとがめなかった

怖かった下手に彼女を刺激して怒らせて殺されるのが怖くて怖くて仕方なかった

その日から彼女の行為はエスカレートして行った

自分が他の女性を話すのを拒み見るのも拒み始めた

彼女は今まで夜這いをかけたことはなかったが夜這いをかけてきたがなんとか避けることは出来た

彼女は徐々に徐々に自分と他の女性を接触するのを阻むようになり最終的に関わりのある女性....いや関わりのある人は彼女1人だけになった

そんなある日いつものように目を開けると手足を拘束されていた

マスター「な、なにこれ!?」

アバリス「マスターが私のこと全然考えてないみたら私のことしか考えられないようにするだけです」

彼女の手には注射器があった

マスター「や、止めて..止めてくれ!」

アバリス「大丈夫ですよちょっとチクっとするだけですから」

マスター「い、いやだ!いやだ!誰か助けて!」

アバリス「もうそんなに騒がないでください」

マスター「誰か!誰か助け」

首筋に注射針が刺さる何かが注入される

頭が痛くなり体が熱くなる

彼女を見ると彼女が色っぽくて美しくてかわいくかった

早く彼女に口づけをして早く彼女をめちゃくちゃにしたい

アバリス「どうぞ来てください」

彼女がそういうと容赦なく襲った

アバリスかわいいよアバリス愛してるアバリス大好きアバリス美しいよアバリス離さない

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと一緒にいようね

永遠に愛してる絶対に離さない

END

484少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:35:54
ダメだなネタが浮かぶと止まらない
アバリスが少し病んでる前提の話なのでキャラが変わってます

485名無しさん:2019/08/11(日) 11:00:29
名前欄が作品名になっている方はアバリスをよく書かれる作者さんと思ってよろしいでしょうか?

486EPILOGUE アルマス:2019/08/11(日) 11:23:14
462〜465さん、感想・意見を頂きありがとうございます(遅レスで申し訳ないです)。

率直に言うと、とても嬉しいです。

465さん、ティルフィングは自分の一番好きな姫なので8月中にはEPILOGUEティルフィングとして挙げるつもりです。

投稿した際には、読んで頂けると嬉しいです。

487少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 12:12:46
>>485
アバリス中心の話を書く人はだいたい同じ人と思って良いと思います

488名無しさん:2019/08/11(日) 12:48:04
>>487
もっと出してくれてもいいんやで!頼む!

489名無しさん:2019/08/11(日) 12:49:20
>>486
ティルフィングも楽しみにしております…!
また名作が見れるのか…!

490名無しさん:2019/08/11(日) 12:51:23
>>466
アロンちゃんがチャレンジする度にアバリスの特技が増える理
梓弓が恨めしそうに見ているそうな

491チャレンジアロンちゃん:2019/08/11(日) 13:16:51
>>490
それはもはや因果の如く

492名無しさん:2019/08/11(日) 20:07:29
女性マスターとキル姫の話も見てみたいですね男マスターばっかなので たまには女性マスターが登場するのも良いかと思うのです(´・ω・´)

493名無しさん:2019/08/11(日) 20:10:34
女性マスターの話書いてみたいけど口調とかが男よりになりそうで俺的に大変なんだよな

494名無しさん:2019/08/11(日) 20:38:02
キル姫と口調が被ったりして書くのに難易度が高いよね

495名無しさん:2019/08/11(日) 20:41:08
会話の場面とかを想像して書くとやっぱり男よりになってしまうから大変だしそっちの方が想像しやすいって言うのもある

496名無しさん:2019/08/11(日) 21:36:03
>>487
承知しました

497名無しさん:2019/08/12(月) 01:24:58
マスター「Zzzzzz」

ワズラ「マスター起きてください起床の時間ですよ」

マスター「うーん後5分と....73秒寝かせてZzz」

ワズラ「仕方ありませんね契約を守れない人にはお仕置きです」

ワズラは懐から赤い液体の入ったビンを取り出した

ワズラ「さあ辛いお目覚めをどうぞ」

ワズラはビンの蓋を開け赤い液体をマスターの口の中に入れた

マスター「あああああああああ!!!!」

マスター「辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い」

マスターは急いで大量の水を飲んだ

マスター「はぁはぁはぁはぁはぁ死ぬかと思った」

ワズラ「死にませんよワズラお手製ですから」

マスター「余計に死にそう」

ワズラ「さあ顔を洗って朝食にしましょう」

マスター「それ入ってないよね?」

ワズラ「ええ入ってませんよ」

マスター「良かった」

ワズラ「マスターが朝食の時間を守っていたら」

マスター「.............」

マスターは急いで顔を洗って着替えを済ませた

498名無しさん:2019/08/12(月) 01:38:45
マスター「はぁ朝からゆっくり出来ないよ」

ワズラ「マスターが契約を守れば良いんですよ」

マスター「それだけじゃないような気がするよ」

私はため息しか出なかった

彼女はワズラ契約契約うるさいキル姫

まあそれには理由があるらしいから文句は言わない

私は数少ない女性のマスター

女1人で旅は大丈夫だろうかと思ったがすぐにワズラが私のところに来てくれて助かっていた

マスター「ワズラはなんで私についてきてくれたの?」

マスターだからって理由だろうけど聞いてみたかった

ワズラ「あなたが危なっかしいからです」

マスター「そうだっけ?」

ワズラ「あなたと初めて会った時にあなたは異族に教われた子どもを自分の身を犠牲にしてまで守ろうとしていたので」

マスター「そんなことしてたっけ?」

ワズラ「覚えてないんですか?」

マスター「うんそうだね」

ワズラ「だったら余計に守らないといけませんね」

マスター「それなら罰ゲームをもう少し軽くして」

ワズラ「それは無理ですね」

マスター「朝は苦手なんだよね」

ワズラ「そうですね朝寝坊も多いので私がしっかりと起こさないといけませんね」

マスター「どっちにしてもこれからもよろしくね」

ワズラ「ええよろしくお願いします」

499名無しさん:2019/08/12(月) 01:56:14
長い長い年月が経ちロスラグの世界

マスター「うっ...」

アルマス「マスター!」

ハルモニア兵「あの女を1人にするのです」

私たちはハルモニア兵の策略によりアルマスたちから切り離されてしまった

ハルモニア兵「撃て!」

ハルモニア兵の魔弾が私の足元にあたる

マスター「うわっ!」

私は真っ逆さまに崖の下へ落ちた

マスター「はぁ...はぁ...はぁ...」

ハルモニア兵は私が死んだと思っているのか追って来なかった

ハルモニア兵「見つけましたよ」

どうやら私の考えは外れたようだ

私は崖に落ちた怪我と日々の疲れで意識がもうろうとしていた

私が意識が飛ばないようにしていたが無理だった

私は意識が飛んだ

???「...きて...さい...起き...ださい...起きてください」

私は寝起きのように意識がふらふらとしていた

???「はぁ仕方ありませんね」

私はなにかを飲まさせれた

マスター「辛い!」

私が悶えていると水を渡された

マスター「待って...こんなことするの」

マスター「ワズラ!?」

ワズラ「マスターお久しぶりです」

マスター「え?なんで?どういうこと?」

ワズラ「分断された時にアルマスが私の神器を見つけてくださってその時に解放されました」

ワズラ「本当にマスターは朝が弱いですね」

マスター「それなら約束守ってよ契約でしょ?」

ワズラ「ええ契約ですから」

私はワズラの手を掴み立ち上がった

マスター「これからもよろしく」

ワズラ「ええよろしくお願いします」

END

500名無しさん:2019/08/12(月) 01:58:15
女性マスターの話を書いてみたがどうでしたか?
ワズラなのは新章の姿を見たいと言う理由です

501名無しさん:2019/08/13(火) 00:26:29
仕事が早い

502解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:08:47
解決アロンちゃんⅣ

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

ラグナロク
「.............」

ラグナロクは不機嫌そうな顔をしていた

マスター
「ラグナがすごい不機嫌そうな顔してるけど何か知ってる?」

アロンダイト
「いえ全くわかりません」

マスター
「ラ、ラグナどうしたの?」

マスター
(やっぱり最初の頃の印象が強くて話し辛いな)

ラグナロク
「ムカつくの」

マスター
「え?」

ラグナロク
「ムカつくったらムカつくの!!」

アロンダイト
「ラグナロク一方的に怒ってもなにもわかりません」

ラグナロク
「そうね一方的に怒りすぎたわ」

ラグナロク
「最近、隊のみんなと仲良くなれたの」

マスター
「それは良かった」

ラグナロク
「そしたらみんな私のことを中二病、中二病って言うのよ!おかしくない!!」

マスター
(あのセリフは中二病って思われても仕方ない)

ラグナロク
「私はみんなの士気が上がりカッコいいセリフを選んで言ってるのよ!」

マスター
(いやカッコいいはともかく士気が上がると思ってる人はいな..)

アロンダイト
「確かにカッコいいですし士気は上がりますよね」

マスター
(いたーー!めっちゃ近くにいたーー!!)

アロンダイト
「確かになんで皆さん中二病って言うんでしょう?」

マスター
(イタイからだよ)

503解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:14:06
>>502
ラグナロク
「本当にどうしてかしら?」

アロンダイト
「難しい言葉を使っているからでは?」

ラグナロク
「でもそれだとカシウスはどう説明するの?」

アロンダイト
「難しすぎて逆になんとも思われなかったのでは?」

ラグナロク
「それじゃあ私がもっと難しくもっとカッコいいセリフを言ったら良いのかしら?」

マスター
(カッコいいから離れてはどうでしょう...)

マスターはラグナロクが怖くて言葉が出なかった

アロンダイト
「私もカッコいいセリフを言ってみたいですね」

ラグナロク
「それじゃあ一緒に考える?」

マスター
(なんか話が変な方向に行きそう)

504解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:21:15
>>503
数時間後

アロンダイト
「カッコいいセリフが出来たのでマスター聞いてください」

マスター
「うん良いよ」

アロンダイト
「ユニコーンの角が鋭く光る!」

マスター
「うんカッコいいよ〜」(棒)

ラグナロク
「でもみんなの前でアロンダイトがこのセリフを言ってもみんな中二病とは言わないのよ」

マスター
「あ、それで良いのがあったよ」

ラグナロク
「なにかしら?」

マスター
「質問に答えるだけで中二病かどうか解るものだよ」

アロンダイト
「楽しそうですね私もやります」

マスター
「それじゃあやってみよう」

505解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:42:17
>>504
マスター
「理由もなく眼帯をしています理由を聞かれましたなんと答えますか?」

マスター
(もう質問の時点でおかしい気がするけど)

ラグナロク
「そうね私ならユグドラシルの力が暴走しそうになってるから抑えてるって言うわね」

マスター
(もう手遅れだった)

アロンダイト
「私だったら石が目に直撃したって言いますね」

マスター
「大事故じゃねえか!」

マスター
「つ、次行こう」

マスターは若干疲れていた

マスター
「あなたは理由もなく左手を包帯でぐるぐる巻きにしていました理由を聞かた時なんと答えますか?」

ラグナロク
「ユグドラシルの力で世界を1つにしようとしてレーヴァテインの力で破壊しようとしているから封印しているのって言うわね」

マスター
(やっぱり手遅れだ)

アロンダイト
「剣がたくさんぶっ刺さったので治療ですって言いますね」

マスター
「だから大事故じゃねえか!」

マスター
「それじゃあ次はあなたはある組織に入っていてある組織と敵対していましたそのあなたの所属している組織と敵対している組織について説明してください」

ラグナロク
「私は歪な世界の常識を帰る変革の組織に所属していて敵対組織はその世界の歪な常識を強行する奴らよ」

マスター
(ラグナ自身結構中二病要素満載だったな)

アロンダイト
「私はダイエットする人たちが集っている組織に所属していて敵対組織は甘いもので誘惑してくる奴らです」

マスター
「それはダイエット中のOL集団」

506解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:47:40
>>505
マスター
「まあ質問は終了だよ」

ラグナロク
「それでどうだった?」

マスター
「あーえー大丈夫です」

アロンダイト
「マスター私はどうでしたか?」

マスター
「アロンは全然大丈夫だよ」

アロンダイト
「良かったですねラグナロク中二病ではないらしいですよ」

ラグナロク
「ええそうねやっぱりみんなの勘違いだったのよ」

アロンダイト
「このままカッコいいラグナロクを貫いてください」

ラグナロク
「ええこのままの私を貫くわ!」

マスター
(これ以上悪化しないと良いな)

マスターはひっそりと祈るのであった

507名無しさん:2019/08/13(火) 14:55:45
全てを破壊し全てを繋げ

508名無しさん:2019/08/13(火) 16:23:38
通りすがりのアロンライダーだ、覚えとけ!

509名無しさん:2019/08/13(火) 19:26:00
ピンクの髪の女は淫乱と聞いたアロンの言い分
アロンダイト「ピンクじゃありません!マゼンタです!」

510名無しさん:2019/08/13(火) 19:27:05
うるせー!ピンクだ

511名無しさん:2019/08/13(火) 21:23:15
アロン・ライド・ユニコーン

512名無しさん:2019/08/13(火) 23:19:28
アロンちゃんシリーズは句読点が無いのが特徴的だな

513解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 23:30:10
こういう掲示板だから句読点を忘れてしまっているんですがあった方が良いですか?

514名無しさん:2019/08/14(水) 01:19:49
句読点つけたら勢いが消える説がある

515名無しさん:2019/08/14(水) 01:23:41
句読点多すぎよりはマシだし気にならない

516名無しさん:2019/08/14(水) 01:24:02
最近SSまとめられないな
管理人の眼鏡に適ってないんだろうか

517仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:35:51


ティファレト
「ボン!(バスト)」

カシウス
「キュッ!(ウエスト)」

アルマス
「ボン!(ヒップ)」

ふぇいるのーと
「すとーん()」

※フェイルノート好きの皆様、ごめんなさい。
自分は彼女のツンツンしてるところが好きです。

518仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:36:47
・DS演出

アルマス
「………私以外の鍵キャラでさ。デュエルスキルの時に出るスタンドみたいのって何なの?」

ティファレト
「すたんど?」

フェイルノート
「何を言ってるのかしら?」

アルマス
「えっとスタンドっていうのは端的に言うと……」

フェイルノート
「意味が分からないわ」

アルマス
「なんでよ!」

ティファレト
「ごめんなさい、アルマス……」

カシウス
「スタンドとはその者が持つ概念の歪みを具現化する力。そばに立つもののことよ」

アルマス
「そう、それよ!」

フェイルノート
「いや、伝わらないわ。もっと分かりやすく説明しなさい」

アルマス
「あーーッ!もう!!」

アルマス
「後ろに出る怪物はなんなのって聞いてるの!!」

ティファレト
「神です」←正答 

フェイルノート
「下僕よ」←ニアピン

カシウス
「理」←意味不明

519名無しさん:2019/08/14(水) 01:37:36
>>516
最近忙しくてゆっくりとSSスレを読む暇がないもかもしれない

520仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:37:41

・鍵キャラの悩み 〜ティファレトの場合〜

ティファレト
「ふぅ……」

フェイルノート
「お疲れのようね。何をそんなに悩んでるのかしら」

ティファレト
「肩凝りが酷くて……」

フェイルノート
「…………」

521仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:38:31

・鍵キャラの悩み 〜カシウスの場合〜

カシウス
「最近肩(の荷が下りたから。特に悩みなんてない)……」

フェイルノート
「嘘は止めなさい。消し飛ばすわよ」

カシウス
「フェイルノート……」

フェイルノートを見つめるカシウスの目には、憐れみの色が混じっていた。

522仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:39:02

・鍵キャラの悩み 〜アルマスの場合〜

フェイルノート
「お前に悩みなんてものはなさそうね」

アルマス
「なんでよ!」

523仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:42:43

・鍵キャラの悩み 〜フェイルノートの場合〜

ティファレト 
「フェイルノート、何か悩みがあれば話してください」←B92

シェキナー
「教皇様のご慈悲に感謝してください」←B100

ヴァナルガンド
「がう!」←B110

フェイルノート
「…………」←B73

フェイルノート
「お前達に打ち明ける悩みなどないわ」

ティファレトの善意による最悪の人選だったと、フェイルノートは後に語った。

524仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:45:19
フェイルノート好きのマスターの皆様、ごめんなさい。

無駄のない弓と言われることを気にする彼女が自分は大好きです。

お目汚し失礼しました。

525名無しさん:2019/08/14(水) 02:14:12
全編に溢れ出るこの終・制作・著作NHK感たまらんな

526名無しさん:2019/08/14(水) 12:43:08
管理人の目に留まりたいならイシューを出さないとダメだぞ

527名無しさん:2019/08/14(水) 13:09:29
今のところイシューが出てるのないね

528pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:38:28
※『442からの続きです』







「テメエら怯むな! 一点突破で包囲を貫け!」
「前衛、砲身の限界まで打ち続けなさい!」
 ハルモニアとケイオスリオンの戦いはハルモニア側の優勢だった。
 地上を走るハルモニアの輸送船。それに体当たりするようにして現れたケイオスリオンの海賊船。そこから現れたケイオスリオン軍はじわじわと後退に移っている。
 個々の戦闘力で勝るケイオスリオン兵といえども準備を整えたハルモニア兵の連携の前ではやや分が悪いようだった。
 前衛でマナ式の銃で弾幕を張るハルモニア兵が呟く。
「それにしても、こちらが圧倒しているというのに気味が悪いものですね。この敵がほとんど幻とは」
 その言葉通り、弾丸に貫かれたケイオスリオン兵の多くが花火のようにボンッと煙を上げて消失している。
 ケイオスリオン側はオティヌスと呼ばれる斬ル姫の幻術で兵士を実際の数より多く見せていた。白兵戦では極めて厄介だったそれらも、弓兵や銃兵による弾幕で掃討すればさしたる脅威ではなかった。
「兵の編成が済むまで持ちこたえた斬ル姫には有能ですね。たしか、室長が捕獲したとかいう……なんでしたか?」
「アロンダイトとかいうトレイセーマの斬ル姫です。たしかにアレがハルモニアとして戦ってくれるならば心強い」
「おまけにこちらにはシェキナーの援護が……」
 ハルモニア兵たちがそこまで話した時だった。

 バガキッ!

 交通事故のような音が聞こえてきた。ハルモニア兵たちはそれが石造りの床が砕けた音だと気づく前に、
「なんです今の?」
 続いてヒュンヒュンヒュンと空中でブーメランが回転するような音が近づいてきたかと思うと。

 —―――グガシャン!

「うわっ! た、隊長。空から斬ル姫が!」
 戦場の真ん中に大剣を持った女性が落下してきた。
 甲板を人型に陥没させているその人物を恐る恐る覗き込むと、
「なっ、お前トレイセーマの……」
 白を基調とし青でアクセントを加えた清潔感のある服。
 それと不釣り合いなほど無骨な大剣。
 そして特徴的な桃色の長髪。
「アロンダイト!」
 傷だらけになったアロンダイトの無残な姿がそこにあった。
「早く、戻らなければ! ここにいてはあなた方も巻き込まれる!」
 アロンダイトはハルモニア兵の姿など見てはいない。
 ガバリと起き上がり自らの傷など意にも介さずに、大剣を床に向かって振るい、人が通れるくらいの穴を開けると飛び込んでいった。
 おそらく彼女が今戦っている『敵』に向かって。

「ま、まさか吹っ飛ばされて来たのですか? 一体どこから……」
 驚愕のままに恐る恐る穴を覗き込むハルモニア兵。
 そこでアロンダイトの戦いを目にした。
「ここまでとは……」
 昨日まで過ごしていた船内はすっかり様変わりしていた。
 調度品や家具で仕切られていたはずの部屋はズタズタに引き裂かれ、壁すらも破壊されて、むしろ視界が開けている。
 切断された棚や家具の木片が散乱し、船を動かすための歯車やパイプが壁や床から突き出していた。

529pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:39:05
 パイプの先端は折れて水を噴き出している。
「ひっ、不潔」
 真っ赤な汚水の雫が甲板にまで飛んできて思わず避ける。意外と粘っこい。
 立ち込める鉄サビの匂いは血を思わせた。
「アロンダイトはどこに、いや誰と戦っている?」
 目を凝らし、船内をぐるりと見渡す。
 ボロボロの壁。
 割れた武具のガラスケース。
 真っ二つになったテーブル。
 露出した歯車。
 流れる汚水。
 剥き出しになった骨組み。
 それらが船の傷口の如く痛々しく連なり、存在していた品々がことごとくただの物体に変わっている。その傷の連なりの先でなおも新たな破壊を続けながら戦闘は行われていた。
 激しい剣戟の音。
 いや、それは岩の如き大剣と、無軌道に振るわれる長鎗の衝突音。
 疾しる青い槍兵、応じる白い騎士。
 青色の稲妻が幾度も迸り、その度に火花が飛び散る。
 二色の影は縦横無尽に戦場を駆け巡り、何遍もぶつかり合った。
「見なかったことにしましょう……」
 常人の目には追えないほどの速度で繰り広げられる斬ル姫同士の戦い。
 それを直視することを諦めたハルモニア兵はその戦場にもう一人いたことに気が付かなかった。
「は、はは、ははは、あははははははははははははははははははははははははははははははははははハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ――――――――ッ!」
 物品の破壊音と剣戟音に紛れ、戦場の真ん中で一人感激のあまり高笑いを続けているハルモニア兵がいた。
 そのハルモニア兵の名はキトという。宝物室の室長をしている男だった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「やっぱりだ! おまえ中々食いでがあるじゃねえか! 好きだぜ! 骨のあるヤツはよ!」
「あなたが言うと『骨まで食べちゃうぞ』って意味に聞こえますね!」
 ガッチィ! と何十回目かの剣と鎗が打ち合わされる音が響く。
 アロンダイトの顔に焦りが浮かんでいた。
(『高潔の守護盾』の効果が切れましたね。ダメージを無効化できるので便利なスキルではあるのですが、一定量しか耐えられないのがどうも……)
 先のデュランダルとの連戦なのもありダメージを耐えるスキルもついに効果切れとなっていた。
「この状態では肉を切らせて骨を断つといった戦法も慎重に行う必要がありますね。スタミナはまだ持ちますが」
「あ? 馬だから持久力には自信があんのか?」
「独り言聞かないでもらえますか」
「つれねーこと言うなよ。殺し合いの、食い合いの仲だろうが、よ!」
 暴風が如く吹き荒れる長鎗の襲撃を、必死の思いで受け流す。
「そもそもさー、おまえトレイセーマの出身なんだろ? オレに埋め込まれた悪魔の因子もどっちかっていうと獣よりな気がするんだよな」
「えっ、そうでしたっけ?」
「あ、言ってなかったか?」
 青い槍兵はそこで動きを止めた。
 一旦アロンダイトへの攻撃を止めて、近くのまだ破壊されていないテーブルの上に立つ。
 たぶん目立つからだろう。

530pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:39:38

「オレは方天画戟! D. plug・アバドン! 破壊と滅び、奈落より現れ全てを喰らい潰す蝗の化身だ! 短い間だけどよろしくな!」
 実際その姿はよく目立った。
 トゲの飾りがついたジャケットやズボン、先の尖ったヒールなど攻撃的なファッションで170センチ以上ある長身を飾り付けている。真っ青な長髪を太い三つ編みで一本にしているのだが、よくみるとその三つ編みは途中から黒い甲殻に覆われたサソリの尾に変化してゆらゆら揺れていた。
 あのサソリの尾のような三つ編みの先についている刃も武器として使用するのかもしれない。
「じゃ、戦うか」
 ダンッと地面を蹴って一瞬のうちにアロンダイトとの間に空いていた数メートルの距離を方天画戟はゼロに変える。
「楽しみだ! おまえをいつ食えるのかと思うとよ!」



(やはりデュランダルとはタイプが違う。この方天画戟という斬ル姫……単純に強い!)
 剣道三倍段。という言葉がある。
 素手の人が剣を持った人を相手に勝つには剣側の三倍の技量が必要という俗語であるのだが。鎗と剣にも同じようなことが言える。
 デュランダルにも語ったことだが武芸は自分より体格で勝る相手に勝つために作られたものだ。その中でも鎗、ランスやハルバード、薙刀などの柄の長い武器は他の武器に比べて体格差のハンデを詰めやすい。
 ただでさえその鎗を方天画戟のように長身でパワーもある者が扱っているのだ。ウェイトでも武器のリーチでも劣るアロンダイトは大きく不利である。
(そのうえ方天画戟の鎗術は一見乱暴に見えてちゃんと様式にのっとったもの……おそらくキラーズの持ち主がそうだったのか)
 デュランダルの時のように力で押し切るといった戦法は使えそうにない。
(事実、私は方天画戟の攻撃を受けるばかりでこちらから攻撃ができていません)
 とにかく方天画戟の射程距離に入ること。
 それがアロンダイトの勝利への道だった。



 払う。薙ぐ、回す。叩く。掛ける。捻じ込む。翻す。刺す。突き上げる。
 鎗は剣と比べても選べる技の選択肢が格段に違う。
 アロンダイトは吹き荒れる技の嵐を神業じみた合わせで防ぎきる。
 方天画戟が暴風なら、アロンダイトは神風だった。
「そう例えるなら、デュランダルは突風でしょうか……、一瞬の勢いなら台風すら貫けるほどの」
「なに言ってんだおまえ!」
 疾風の追撃。
 それはアロンダイトが大剣を寝かせ盾のように構えたことで弾かれた。
「何度繰り返しても、技量なら私の方が上のようですね。私の体に届いていませんよ。あなたの鎗」
「そうだな。繰り返しだな。さっきから」
 方天画戟がバックステップで距離を取る。
「少し、大技使うぞ」
 その長鎗の先から禍々しい黒い光が溢れだす。

 キィィンと空気が烈震した。

 燃えるように黒く輝く長鎗を構える。低く。低く。肉食獣のように。
 にィィっ。と方天画戟の口角が釣りあがり凶悪な笑顔を形成した。
「これで死ぬんじゃねえぞオラァッ!」
 鋭く踏み込み。全身をしならせたアンダースロー。その結果、爆発的な速度で長鎗はアロンダイトへと射出された。

531pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:41:43
今回はここまでです。自分もイシューは書いてみたいんですけどうちの隊にいないんで口調がよくわかんないです

532マサムネ 四年越しの腹痛:2019/08/14(水) 13:42:59
※マサムネ推しの皆さんごめんなさい



『マサムネ 四年越しの腹痛』



マサムネ「……このように、剣道が普及したのは戦の時代が終わり実用的な鎗、弓が蔵にしまわれるようになったころ。精神修養を目的とした武道が流行したのをきっかけに、単なる殺法だった剣術が剣道へと変化し……」

青龍偃月刀「ふむ。マサムネが授業をすると聞きどんなものかと思い来てみればなかなか面白いではありませんか」

ムラマサ「当然です! 拙者の姉上ですから!」

マサムネ「ここまで聞いて和風弓ユニットの諸君は弓道を思い浮かべたかもしれん。たしかに発生は似ているが刀は弓にはないある特徴が……うぐっ!?」

与一「? うぐ……?」

マサムネ(うぐぐぐぐぐ……ま、まずい! 腹が痛むでござる! やはり腹か!? 腹を出しておるのがそんなに悪いのか!?)

ムラマサ「姉上?」

マサムネ(くっ、しかし今は講義を続けねば……)

マサムネ「刀はそもそも……」(ぎゅるるるるるるるる!)

マサムネ(ぐ、うううううううう……! し、しかし講義中に出したら拙者の人生終わるでござる!)

マサムネ(閃いた! 大声を出して痛みをかき消すのだ!)

マサムネ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

ムラマサ「ど、どうしたのです姉上!? なぜいきなり大声を!?」

マサムネ「な、なんでもな」(ぎゅるるるるるるぐるるるる!)

マサムネ(いかん! かき消えたのはむしろ教室の雰囲気! こうなれば仕方なし……できればこれは使いたくなかったが……)

マサムネ「……膝に矢を受けてしまってな」

ムラマサ「は、早く杖の方を呼んで回復を」

マサムネ「それには及ばぬ。おそらく敵は動きが早く射程距離が長い使徒チャリオット……今から追えば間に合うであろう」

青龍偃月刀「では長射程には長射程を! シェキナーを呼びましょう!」

マサムネ「それにも及ばぬ。自分に向けられた殺意程度は自分でカタをつけられるつもりだ。拙者が行こう。誰もついて来るな。そしてムラマサ、この後の講義は任せたぞ……」

ムラマサ「あ、姉上。承りました! 拙者、精進いたします!」

マサムネ「よし。いざ参る!」(パリーン!)

533マサムネ 四年越しの腹痛:2019/08/14(水) 13:43:44
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


マサムネ「なんとか逃げられたな」(ぎゅううううううう!)

マサムネ「割ったガラスは後で弁償せねば……」(ぎゅるるるるっ!)

マサムネ「痛みが収まらぬ……。さっき動けたのはまさに奇跡……天の救いに相違あるまい」

マサムネ「そこの茂みにしばし隠れよう……」

方天画戟「おーい、そこに誰かいるのかー?」

マサムネ(何っ、方天!?)

マサムネ「止まれ! それ以上近づくな!」

方天画戟「ん? その声は我が戦友マサムネじゃあねえか?」

マサムネ「危ないところでござった」

方天画戟「何か言ったか?」

マサムネ「気にするな」

方天画戟「ふーん。まあいいや。マサムネ、今日も勝負しようぜ!」(鎗びゅんびゅん)

マサムネ「すまぬ。今は無理だ……」

方天画戟「どうしたんだよノリ悪いな。それに声も少し震えてるような? 何かあったのか?」

マサムネ「本当にそなたが気にするようなことではないのだ?」

マサムネ(そなたにはこんな姿見せられぬ……)

方天画戟「水くせーな。オレとおまえの仲だろ。どうしたってんだよ? とりあえずそっち行くからな」

マサムネ「来るな!」

方天画戟「っ」

マサムネ「いや、すまぬ。とにかく今は来ないでくれ」

方天画戟「……そうかよ。そりゃあいつもケンカふっかけてるからオレなんか信用できねーってのはあるかもしれねえけどよ。そう言われるとなんかな」

マサムネ「あっ、いや……その……」

方天画戟「ま、悪かったな。とりあえずオレはどっかふらついて来るわ」

マサムネ(そうではない、傷つけるつもりはなかったのだが……)

マサムネ「方天画戟! 待ってくれ!」

方天画戟「なんだよ?」

マサムネ「使徒チャリオットの首、獲ってきてくれぬか?」

534マサムネ 四年越しの腹痛:2019/08/14(水) 13:44:20
方天画戟「あ? よくわかんねえが。必要なんだな? よし、待ってろ」

マサムネ「すまぬな」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


マサムネ(これで使徒チャリオットの首が持ち帰れれば拙者の言い訳も成立するな。方天画戟には悪いことをしたが……)

マサムネ「むっ! 落ち着いたらまた腹が!」(ぎゅるるるるっ)

マサムネ(ああ、もしや拙者はずっとこのままなのでは……)

マスター「ああ、ここにいたんだ」

マサムネ「しゅ、主君!」

マスター「ムラマサから突然教室を飛び出したって聞いて探してたんだよ。もしかしたら……アレかと思って」

マサムネ「申し訳ない……そうなのだ」

マスター「四年ぶりだね」

マサムネ「う、うむ……」

マスター「どうする? やっぱりしようか?」

マサムネ「ああ。しゅ、主君……あいすまぬが……腹をさすってくださらぬか?」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


方天画戟「おーい! 意外と近くにいたからすぐに狩れたぜ!」(生首ブランブラン)

方天画戟「ん? 茂みの中から声。どれどれ、マサムネと……げぇっ!? 主君!?」

方天画戟(主君がマサムネを膝枕して腹をさすってる……? なんでだ!?)



マサムネ「皆にはこんな姿見せられんな」

マサムネ「む。だいぶ痛みが治まった。かたじけない」

マスター「あ、今お腹少し動いた」

マサムネ「ああ、拙者も感じたぞ。おそらく今ので元の状態に戻ったのであろうな」



方天画戟「オレに見せられない……腹が痛む……動いた……そして主君が腹を……?」

方天画戟「えっ? えっ? えっ?」


『おわり』

535日の出より、晴れた姿の君達へ②:2019/08/14(水) 13:44:50
>>477
???「動くな。そして振り向くな。少しでも妙な動きをすればお前の命はない」
トレイセーマに戻ったマスターは路地裏に引き込まれていた。
ボイスチェンジャーのような無機質な声音をしていて相手が誰かはわからない。
トレイセーマで重要人物となったマスターの命を狙うものなどそれこそ、完全平等を唱えたトレイセーマでは旧13議会から失脚した老人たちからの刺客か、紛れ込んだ悪魔か天使ぐらいなものだろう。
いまここには、先ほどまで同行していたガボーとガジャルグの姿はない。彼女たちはどうやらマスターが連れ去られていることに気づいていないらしく表で騒ぎは起こっていない。ならば考えられるのはーーー
マスター「・・・」
???「どうした恐怖で声も出せないか?当然だろう。生殺与奪の権はいま私が握っている。お前は私の気分次第で死んで」
マスター「ケラウノス。それと、八咫もいるんでしょ?」
???「ーーーっ!?」
マスターは一言キル姫の名前を言っただけだが、それだけで確認は十分だった。その一瞬の同様で襲撃者が彼女であると確信する。
振り返るととそこにはやはりケラウノスの姿があった。
ケラウノス「ええ〜どうしてわかったの?せっかく、八咫ちゃんにも協力してもらって驚いてもらおうと思ったのに〜」
八咫鏡「まったくじゃ、これではサプライズが台無しじゃの」
気配のなかった路地の影からひょっこりと現れる八咫鏡と、腕の銃口を突きつけていたケラウノスは不服そうだった。
マスター「理由は簡単。ガボーとガジャルグが僕の存在に気付かなかったことだね。あの二人の察知する能力はかなり凄いし、姉が側にいるとはいえ、僕が突然消えたらガボーの方がパニックを起こしかねないし」
ケラウノス「なるほど〜、つまり私たちはやりすぎたってことだね」
八咫鏡「ふむ、そういう点を配慮した悪戯じゃったが、逆にそれが仇になったというわけか。この失敗は次回に生かすこととしよう」
マスター「いや、生かさなくていいよ。それに僕以外にこんなことしたら駄目だよ。トレイセーマは真面目な人が多いんだから」
ケラウノス「うん、それについては謝るよ」
八咫鏡「それについては謝ろう」
マスター「それについてはって言うと、何かあるの?」
ケラウノス「マスター、それ本気でいってるの・・・私たちの気持ち、気付かないマスターじゃないよね?」
マスター「あー、ごめん。ガボーを追って勝手に飛び出したことだよね、怒ってるの」
八咫鏡「そういうことじゃな。マサムネが追いかけていたから良かったものの、マスターのみであの二人を止めるのは無謀じゃったよ、たとえバイブスがお主の中にあったとしてもな」
ケラウノス「後でマスターがガボーを追っていったって聞いて驚いたんだよ。だから私は、八咫鏡のログ検索の力を貸してもらってマスターとガボーを探して貰おうと思ったの」
八咫鏡「ちょっとお昼寝をしてたところを叩き起こされた時は何事かと思ったものじゃぞ。調べてみたら事が終わっておったがの」
マスター「ごめん、配慮が足りなかったね」
八咫鏡「そうじゃな、全くもって配慮がたらん。お主はもうトレイセーマにとって欠かせない存在となっているのじゃ。それを忘れるでないぞ」
ケラウノス「私たちはこんな感じだからいいけど、ミョルニルは大変だったよ〜。マスタマスタが大変なの〜!って出会うキル姫に事情を説明して回ってたし」
マスター「そうなの?それだったら、僕が帰ってきたこと早くみんなに伝えてあげないと」
八咫鏡「それは問題ない。事が大きくなりそうだったから、周囲の人やキル姫にはマスターが見つかったように認識するようログを書き換えたしの。まあ約1名はここに呼んでおるがの・・・それ来たようじゃ」
マスター「え?それってまさか!」

536日の出より、晴れた姿の君達へ②:2019/08/14(水) 13:46:10
>>535
???「マァアアアアアアアアアアスタ!!」
マスター「ミョルニル!待って、その勢いでこられたらーーーガホォ!?」
超特急ミョルニルは減速することなくマスターの鳩尾に頭から飛び込む。
ミョルニル「マスタマスタマスタァ!心配したんだよ大丈夫だった?怪我してない?生きてる?ねぇねぇねぇ!」
マスター「だ、大丈夫だ、よ、ミョル、ニル。ごめ、んね。心配か、けて」
ミョルニル「マスタ!大丈夫じゃないよどうしたの蹲って!お腹いたいの!?」
マスター「うん、大丈夫。だから、今は、ちょっと・・・眠らせ・・・て・・・・・」
ミョルニル「マスタ!マスタ!マスタ!」
八咫鏡「あの状況でミョルニルの突進を受けてこの程度とはやりおるな」
ケラウノス「大丈夫じゃないんだろうけどね。でも、これに懲りたら少しは気を付けてくれ・・・ないよねぇ」
八咫鏡「ないじゃろうなぁ。三つ児の魂100までというしの・・・こやつの馬鹿は、いや、死んでもなおらんかったのじゃったな」
ミョルニル「二人とも難しい話してないで!マスタを医務室に運ばないと!」
八咫鏡「そうじゃのと言いたいところじゃが、少しガボーとガジャルグにあってくるのじゃ。あやつらのへの術を解除して一応のフォローもしておかんとの。さすがにそろそろバレかねん」
ケラウノス「んー、了解。私はミョルニルと一緒にマスターを運んで行くね〜」
八咫鏡「うむ、周囲への術は後で解いておくから騒ぎにはならんが、気を付けてマスターを運ぶのじゃぞミョルニル」
ミョルニル「うん、わかったよ八咫!ケラウ!早く早く!」
ケラウノス「急ぐのはいいけど、あんまり無理して運ばないようにね。それじゃ行こっか」
八咫鏡と別れを告げると、気絶したマスターをケラウノスが背負い、ミョルニルは辛そうなマスターの背中を撫でながら医療棟へ向かうのだった。

To Be Continued

537名無しさん:2019/08/14(水) 13:51:18
>>519の言うように管理人さんも人だから最近忙しいのかもしれない
そしたらみんなでこのSSをまとめてほしいって意見出してみたら?もしかしたらまとめてくれるかもしれない

538名無しさん:2019/08/14(水) 14:13:37
解決アロンちゃん番外編

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

アロンダイト
「はぁピンクの髪の女は淫乱ですか....はぁ」

アロンダイト
「私は淫乱じゃないのに」

アロンダイトが悩んでいると時空が歪んで1人現れた

通りすがりのライダー
「変な世界に来てしまったなまああんまり関係なさそうだな」

アロンダイト
「あ、私と髪色と同じピンクだ」

通りすがりのライダー
「ピンク?おいそこのお前」

アロンダイト
「は、はいなんですか?」

通りすがりのライダー
「俺のはピンクじゃないマゼンタだ」

アロンダイト
「マ、マゼンタ?」

通りすがりのライダー
「そうだもう一度言っておくピンクじゃなくてマ・ゼ・ン・タ」

アロンダイト
「わ、わかりました」

通りすがりのライダー
「お前なんか悩んでいるのか?」

アロンダイト
「はい実は....」

539名無しさん:2019/08/14(水) 14:33:00
アローンライダ〜....ジオウ!




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