したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

【ファンキル】SSスレ

1ゆるりと管理人:2019/07/21(日) 01:13:38

ファンキルの二次創作SSを投稿するスレです。

・18禁の内容はNGです
・原作のキャラクター性を著しく損ねる内容はご遠慮下さい、
また損ねている可能性がある場合は注意書き等でご配慮下さい
・複数レスに跨る場合は投稿者名(いわゆるコテハン)を利用しましょう
・投稿に対する暴言は規制対象になります
・ダモクレスばかり登場させるのは控えましょう

※物は試しのスレなので需要が無く過疎った場合は放置でOKです

2名無しさん:2019/07/21(日) 03:54:40
ダモ!?

3名無しさん:2019/07/21(日) 05:23:33
【エピソード オブ ケイオスリオン】

時は遡ることレーヴァテインによる襲撃事件の後……


雑賀はフェイルノートに呼ばれ皇帝の間へ足を運んだ。
部屋に入ると小さな少女が迎えた。

「早速だけど、ゲバルトの屋敷を調べて来なさい」
「ゲバルト邸の捜索っすか?」
「ええ、そう。あいつがヘレナの神器をレーヴァテインに奪われたせいでせっかくの手駒を失ったわ。もしあいつが他にも厄介な物を隠し持っているのなら、それを回収しなさい」

雑賀はフェイルノートの言葉に頷く。

「了解したっす。けど、一人じゃ面倒っすね。レーヴァテインに襲撃されたばっかりなんで、流石に警戒してるはずっす」
「オティヌスとパラケルススを使いなさい」
「ありがたいっす。ちなみに、厄介な物って言うのに目星は付いてるんで?」

雑賀の問いに少女は不敵な笑みを浮かべた。

「私は一応評価はしているのよ?まがりなりにもヘレナを作ったあいつの実績を」
「……なるほど。ヘレナを失ったあの人が復権するには、再び彼女クラスの戦力が必要…」

強大な悪魔の血か、あるいはすで極秘裏に作られた斬ル姫の存在。
もしそれらが存在するのなら、追い詰められたゲバルトが暴走しないとも限らない。

かくして雑賀は二人の助っ人と共にゲバルト邸に侵入した。



パラケルススがゲバルトを誘い出している間に、雑賀とオティヌスは徹底的に屋敷を調べて行く。
儀式用の悪魔の血は幾つか回収し、最後となったゲバルトの部屋にそれはあった。

「見る限り、日々の出来事を記録するあれっすよ…何か重要な事が書かれているかもしれないっすけど」
「じゃ、見ちゃおう!」

オティヌスが適当なページを開く。


『あああああ!!!ヘレナヘレナ!私の可愛いヘレナ!』

パン!と雑賀が咄嗟に閉じる。

「何、どうして閉じるのさ?」
「明らかに地雷臭しかしないんすけど!」
「ほら、任務だしさ、ちゃんと確認しないと。それにおもしろそうだし!」
「いや、キツイっす」

二人の間に沈黙が走る。そろそろパラケルススがゲバルトを引き付けておくのも難しくなってくるはずだ。

「ねぇ、雑賀、良い事思い付いちゃたんだけど」
「奇遇っすね。ウチもっすよ」

二人は顔を見合わせて笑った。


←つづく

4名無しさん:2019/07/21(日) 05:25:19
【エピソード オブ ケイオスリオン】
その2


しばらくして皇帝の間に足音が響いた。

「皇帝、雑賀からの報告だよ。伯爵の屋敷から悪魔の血と、こんな物が出て来たらしい」

彼女はパラシュ。カルマキラーズの一人だ。
フェイルノートは受け取った物を一瞥した。

「お前はこれの中身は確認したの?」
「興味無いね。ボクには関係のない物だ。それじゃ失礼するよ」

パラシュは踵を返し、部屋を去ろうとする。

「ふふふ、お前にはこれが古い書物にでも見えているのかしら?お前ともあろう者が」
「……どう言う意味だい、皇帝。ボクを侮辱するなら皇帝でも許さないよ?」

フェイルノートは書物を放った。
パラシュはそれを見て目を丸くする。

「さっきと本の装丁が違う…?」
「雑賀はオティヌスと一緒だったはずよ。それがどう言う事かお前なら分かるわよね?」

一気にパラシュから殺気が放たれる。

「皇帝、この件に関しては後で…」

フェイルノートが止める間もなく、パラシュは猛烈な勢いで部屋を飛び出して行った。

「それで…いるんでしょう、雑賀」
「あはは、バレてるっすね」

呼ばれて雑賀が物陰からひょこっと顔を出す。

「弁明させていただくと、ウチ達が勝手に中身を見ていい物か迷ったんっす。万が一重要な事が書かれていたらいけないんで。パラシュに渡せば読んでくれると思ったんっすけどね」
「まぁいいわ。そう言う事にしておいてあげる」
「どうも。で、どうするっすか?伯爵の処遇は」
「言ったはずよ?私はあいつの事は評価していると。道化としては誰よりもね」

雑賀は一瞬ゾクリとした。この少女は利用出来る物は何でも利用する。
逆に言えば利用出来ない物には価値は無いとさえ考えている。
きっとゲバルト伯爵も利用されるために生かされるのだろう。

「そんなことより、パラシュはどうするつもり?お前のまいた種でしょう」
「そっすねぇ、謝っても簡単には許してくれる感じじゃ無かったっすね」

雑賀は銃を構えた。

「ま、適当に暴れて発散して貰うっすよ。ウチも臨むところっす」




雑賀が部屋を後にしてしばらくすると、ケイオスリオンのあちこちで爆音が鳴り響いた。
その音を聞きながらフェイルノートは月を見上げた。

「まったく、騒がしいわね…」

END

5pixivの小説ネタとして使うかも:2019/07/21(日) 07:35:58
試しに書いてみる
※キャラ崩壊あり
※変な展開あり
※上手くはない
※クソみたいな妄想の塊


雨を見ると私は思い出す私が変わったあの日の出来事を

その頃は...いや今も争いが酷かった
なぜ争うのかと聞かれたら私は知らない

バイブスを持つもの同士で争っていた

争っていたのはバイブスを持つもの同士だったが戦っていたのはキル姫だった

6pixivの小説ネタとして使うかも:2019/07/21(日) 07:53:07
>>5
キル姫は戦いの道具だった

私も例には漏れなかった

私は戦いが好きではなかった。だが私はマスターの命令には逆らわなかった

マスターには少しばかり恋心を抱いていた。

マスターは私の存在には気づいていないことに気づいていた。

それでも私はマスターのために戦った。

その頃は気づいてもらえなくてもマスターのために戦えているのに満足だった。

ある日のこと同盟を組んでいた他のマスターに襲撃を受けた。いわば裏切りにあった

そして私は襲撃にあった際にマスターを庇って攻撃をもろに受けた

その時初めてマスターは私に気づいてくれた

私の体から血が流れた。多分死ぬんだろうなと思った

それでも私は最後の最後にマスターに気づいてもらえたそれで本望だった

けれど私は生きた

生きたならマスターのために戦おうと思いふらつく脚を立たせもうろうとする意識の中マスターの元へと向かった

私は力の限りの声を出して自分が無事であることを報告した

「マスター...ただいま..戻りました」

少しばかりは心配してくるだろうと思った...あの一言が来るまでは

7pixivの小説ネタとして使うかも:2019/07/21(日) 08:00:26
>>6
「誰?」

「!?わ、私です..覚えてませんか!?」

その時の私は珍しく声を荒げた

「覚えてませんかってお前みたいなキル姫いたか?みんなこいつ知ってるか?」

みんな首を横に振った

「そ...そんな...」

私はショックで言葉がこれ以上出なかった

「本当に誰だよ?それにボロボロじゃんお前みたいな弱そうなキル姫いたとしてもいらない」

「!?」

ものすごいショックだった知らないばかりかいらないと言われた

心の底から怒りや憎しみが湧いたマスターや元の仲間に対してではない

自分に対してだった

こんな奴に恋心を抱いてこんな奴らのために命を張って死にかけたことに

8pixivの小説ネタとして使うかも:2019/07/21(日) 08:07:21
>>7
「は..はは..」

「急に笑い出してなんだ?気持ち悪い」

「ははははははあーはははははは」

その瞬間に何かが変わったキラーズをも変える何かが

その瞬間から痛みなど感じなかった。

持っていた弓を剣のように振り下ろすとマスターの体を切り裂いた

「うわっ!」

一瞬体がぞくぞくするのを感じた

元の仲間だったキル姫が私に攻撃してきた

だから私は元仲間を切り裂き矢で撃ち抜き殺した

全員を容赦なく殺した後とてつもない快感が全身を襲った

その時初めて気づいた自分は殺すことで快楽を感じる狂人だと言うことに

9pixivの小説ネタとして使うかも:2019/07/21(日) 08:28:03
>>8
私はそれからマスターからキル姫関係ない一般人をも殺した

私は戦いに楽しさを感じるようになった

強い奴は強い奴で生きている感じがしたし弱い奴なら弱いでいたぶり殺した

最近だと黒と青のバイザー集団がマスターやキル姫を倒しているらしい

全く私の楽しみを取らないでほしいものだ

ふと鏡を見る

あの頃の翡翠の青髪はなくあの瞬間の過度のストレスによって白くなってしまった

翡翠の青髪は気に入っていたがこの白も気に入っている

さてこれを読んでる者は私が誰なのかわかっているのだろう?

私はアバリスだがアバリスではない

私はその名を捨てた私は私ではなくなった

END

コマンドの過去編は別世界だろうと思ったから別世界の変革したアバリスを書いてみた不満を言われても仕方ない出来の話だな

10名無しさん:2019/07/21(日) 10:47:42
ほっしゅ

11リサナウトせんせー:2019/07/21(日) 11:42:26
・ポンコツ!リサナウトせんせー!!

マルチをしているレーヴァテイン、負ける。

レーヴァ
「………最近やたらとアルマスが出てくるわね」

リサナウト
「どうやらお困りのようねレーヴァ!
私がマルチでの必勝法を教えてあげるわ!」

レーヴァ
「聞いてないし……」

リサナウト
「今のマルチではアルマスが大暴れしてるわ。流石私の妹ね」

「けれどアルマスには絶対に勝てない相手がいるわ。誰だか分かる?」

レーヴァ
「……天上編のソロモン?」

リサナウト
「中々良いところを突くわねレーヴァ!10ポイントあげるわ」

レーヴァ
「それで、誰ならアルマスを止められるの?」

リサナウト
「それは勿論私よ!!」

レーヴァ
「帰るわ」

リサナウト
「あら、気にならないの?……って待って待って!!説明する!説明するから!」

レーヴァ
「…………リサ、アナタじゃ武具も属性も相性最悪じゃない」

リサナウト
「そうね。でも武具の相性が影響するのはDS発動率と若干の命中だけ……。DS高確率発動を持つ私達には余り関係ないと思わない?」

レーヴァ
「……そう、かもね」

リサナウト
「属性については正直辛い点が多いわね。でもそれを差し引いてもアルマスを圧倒するに足る充分な理由があるわ」

レーヴァ
「……それは」

リサナウト
「そう!私が姉だからよ!姉が妹に負けるなんて有り得ないわ!」

レーヴァ
「じゃあね」

リサナウト
「な、なんでよ!!待ちなさいレーヴァっぶ!」

何もないところでコケるリサナウト。今日もファンキルは安泰です。

12リサナウトせんせー:2019/07/21(日) 11:43:25
・ポンコツ!リサナウトせんせー!!その2

リサナウト
「レーヴァ、マルチで勝負よ!」

レーヴァ
「やだ」

リサナウト
「…………」

13リサナウトせんせー:2019/07/21(日) 11:44:13

・ポンコツ!リサナウトせんせー!!その3

リサナウト
「レーヴァ、マルチで勝負よ!」

レーヴァ
「やだ」

リサナウト
「空気を読まないとその100までやる覚悟よ」

レーヴァ
「なんでそんな面倒くさいことを……」

リサナウト
「決まってるわ、アナタに吠え面をかかせるためよ!」

レーヴァ
「じゃあやらない」

リサナウト
「そう、残念だけれど懸命な判断ね。アナタじゃ私に敵う筈ないもの」

レーヴァ
「挑発には乗らないから」

リサナウト
「いいえ、アナタは私と勝負して悲鳴をあげながら許しを請うことになる。
これは予言ではない。確定事象の報告に過ぎないの」

レーヴァ
「リサ、アナタが何と言おうと私には関係な……」

リサナウト
「最近レーヴァ太ったわね」

レーヴァ
「……………」

ゴッ!!!

リサナウト
「痛い!!ぶ、物理で殴るなんて卑怯よ!」

レーヴァ
「…………」

リサナウト
「れ、レーヴァ?私も言い過ぎてたかもしれないわ、だから、あ……」

その後、リサナウトの悲鳴が辺りにこだました。

14リサナウトせんせー:2019/07/21(日) 11:45:17
・ポンコツ!リサナウトせんせー!!その4

リサナウト
「レーヴァ、マルチで勝負よ!」

レーヴァ
「断った方が面倒になるってよく分かったわ」

渋々勝負を受けることにしたレーヴァ。

リサナウト
「今日という日をずっと楽しみにしていたわ」

レーヴァ
「そう、良かった」

リサナウト
「アナタは私の力を思い知ることになる。これは予言ではない。確定事象の報告に過ぎないの」

リサナウト
「10分後。アナタはうなだれながら「こんなことって……」と言うわ」

レーヴァ
「大体オチが見えたわ」

〜10分後〜

リサナウト
「こんなことって……」

レーヴァ
「そんなことだろうと思った」

リサナウト
「お、おかしい!勝負が始まってから終わるまでずっとその先に広がる時間軸を読み取ってたのに!!なんで私の勝つ可能性が皆無なの!?」

レーヴァ
「リサ、それ反則なんじゃ……」

リサナウト
「未来を読んじゃいけないなんてルールはないわ!」

レーヴァ
「マナーって言葉、知ってる……?」

レーヴァ
「大体なんで編成がリサばかりなの?」

リサナウト
「私が5人いればそれがドリームチームよ!」

レーヴァ
「3人しかいなかったけど……」

リサナウト
「こ、コストが足りなかったのよ!くぅっ……、こんな筈じゃ……」

レーヴァ
「……いくら自分のキャラとはいえ、よく5人も引けたわね。何回引いたの?」

リサナウト
「愚問ね!実質一回よ。ドッカンテーブルが当たるまで時間を戻して引き直すだけだもの」

レーヴァ
「…………」

その後リサナウトは公式へのある通報によりアカBANされたとさ。

今日もファンキルは安泰です。

15名無しさん:2019/07/21(日) 12:47:25
>>9
今後が気になる終わり方だぜ…
こういうダークサイドに堕ちるタイプは王道だと思っているし個人的には全然楽しめたし今後の妄想も膨らんだよ
まぁ俺はアバリスを悲しませないようにするがな!

16名無しさん:2019/07/21(日) 12:52:02
リサナウトせんせーの話も情景が鮮明に浮かんできて好きだなぁ
三体編成のオチも良い

17名無しさん:2019/07/21(日) 13:07:47
リサナウトせんせー先生ならもう少し頭を使ってください

18名無しさん:2019/07/21(日) 13:46:38
4コマ漫画にしてほしいなw

19名無しさん:2019/07/21(日) 16:09:46
ブーン系みたいに各キャラのAAあると読みやすそう

20名無しさん:2019/07/21(日) 20:38:04
ダモ「ダモは禁止ダモ?!」

21名無しさん:2019/07/21(日) 21:15:56
夏だしホラー、ミステリー系だれか描いてくれ

22名無しさん:2019/07/21(日) 21:45:44
ミステリーはきついな学がないし
ホラーもきついな、文章で伝えるにも限度があるし

23名無しさん:2019/07/22(月) 00:18:01
名探偵イシュー

24<削除>:<削除>
<削除>

25<削除>:<削除>
<削除>

26<削除>:<削除>
<削除>

27<削除>:<削除>
<削除>

28<削除>:<削除>
<削除>

29<削除>:<削除>
<削除>

30<削除>:<削除>
<削除>

31<削除>:<削除>
<削除>

32<削除>:<削除>
<削除>

33<削除>:<削除>
<削除>

34<削除>:<削除>
<削除>

35名無しさん:2019/07/22(月) 16:59:23
削除祭り

36名無しさん:2019/07/22(月) 17:09:50
こんなスレできてたんかと思って覗いてみたらダモに制限かかってて笑った

37名無しさん:2019/07/22(月) 17:56:35
一体何が起こったんダモ…

38名無しさん:2019/07/22(月) 18:34:25
削除されすぎワラタw

39名無しさん:2019/07/22(月) 18:53:22
R-18だったのかな?
それともダモすぎたのか

40名無しさん:2019/07/22(月) 19:02:46
>>39
どっちもだったな

41名無しさん:2019/07/22(月) 19:03:58
多分前者だろう

42名無しさん:2019/07/22(月) 19:15:11
書いた本人も消してって言ってたしな

43名無しさん:2019/07/22(月) 20:23:18
これにビビらず投稿をおねしゃす!
需要はあるんやで〜

44名無しさん:2019/07/22(月) 20:29:47
まあ何かしら悪かったら削除入るだろうし>>1の内容に基づいて投稿すればいいんじゃない?
R18表現だって直接咥えたりHする描写なければいいかと

45名無しさん:2019/07/22(月) 21:02:11
pixivやらハーメルンで投稿してる人たちに来て欲しい

46名無しさん:2019/07/22(月) 21:03:00
今書き溜めてるんだけどあんま面白くなさそうだから途中でやめた。
やっぱサクッと終わる短編の方が良さそうだな。

47名無しさん:2019/07/22(月) 21:04:44
色んなSS見たいよ〜

48名無しさん:2019/07/22(月) 21:10:08
俺も2年くらい前にエタらせたのがあるから頑張ってみようかな
かなりアレなのだからここには貼れないけど…

49名無しさん:2019/07/22(月) 22:44:44
俺は天上→新章に連なる物語でも書こうかな

50前回コテハン付け忘れた米2〜3:2019/07/22(月) 22:45:35
【エンシェント・ホラーハウス】

その日は朝からの雨で、じっとりとした嫌な空気が漂っていた。
そんな環境もあってか夜になると誰からともなく、ホラー映画の鑑賞を行う流れとなり、みんなで3本ほど作品を楽しんだ。

他の7人が「きゃぁ」と悲鳴をあげたりしつつも、ハラハラドキドキと心地よい緊張感に浸る中、ネスだけは別の感覚に襲われて…

「ネス、大丈夫ですか?」

2本目を鑑賞している途中、小声で声をかけてきたのはスイハだ。

「はい…この作品までは…」

言いつつすでに瞼が閉じかけるが、首を振り睡魔を払う。

『眠い…本当は今すぐにでも寝たいです…けど…』

怖かった。1本目の作品がとても怖かったのだ。
とてもこのまま1人で休む気にはなれず、2本目まで粘り、そこで打ち切りを提案すればみんなと寝れる。
ネスはそんな事を考えながらここまで我慢していた。

「すみません、やっぱり先に休ませもらいます…」

しかしとうに限界が来ていた。

『これだけ眠ければ怖さを感じる前に寝付けるはず…』

7人の鑑賞の邪魔にならないようそっと席を立つ。
部屋を出る直前、背後から声がした。

「気をつけてね?怖い話には、寄ってくるよ…」

振り返って見るが、7人はみな画面を見ている。
雰囲気を出すために電気は消している。暗くてよく確認出来なかっただけだろう。
睡魔に支配されたネスは思考もままならず、ふらふらと自室に向かうので精一杯だった。

←つづく

51前回コテハン付け忘れた米2〜3:2019/07/22(月) 22:46:28
部屋に戻ったネスは寝間着に着替え、倒れるようにベッドに突っ伏した。
そのままウトウトと微睡みに沈んでいく。





ベ…ノ…タ…



何処から声が聞こえる。夢だろうかとネスはぼんやりと考えた。


ふと視線を感じて飛び起きる。

「誰かいますか?」

咄嗟に身構えるが、部屋には誰も見当たらない。
時計を見ると1時間ほどたっているのが分かった。

『そうか…脅かそうとしているんですね…』

ちょうど2本目を観終わるくらいの時間だ。切りの良いタイミングで7人が自分を脅かしに来たのだとネスは結論づけた。

「もう、悪趣味ですよ!みんなも早く休んで下さい!」

返事は無い。シーンと静まり返る。

「ふぅ…お水…」

喉が渇いた。
ネスは水を飲みに部屋を出る。

途中、テレビのある部屋の前にさしかかると、ドアの隙間から明かりが漏れているのが見えた。
文句の一言でも言ってやろうと勢いよく開ける。

「もう、妙な嫌がらせは辞めて下さい!べ、別に怖い訳じゃありませんよ?」

しかし、眼前に広がる部屋には7人の姿は無い。
それどころか直前まで明かりが灯って見えた部屋は真っ暗であった。

「……はい?」

何かがおかしい。
ネスは蒼白となり部屋を飛び出した。

←つづく

52前回コテハン付け忘れた米2〜3:2019/07/22(月) 22:47:12
「ミネルヴァ!フライシュッツ!スイハ!ダモクレス!エルキュール!グラーシーザ!ラグナロク!」

ネスは各メンバーの部屋を駆け回った。誰一人、姿は見当たらず途方に暮れる。

「はぁ…はぁ…からかっているのなら辞めて下さい!先に休んだことを怒っているのなら謝ります!出て来て下さい!」

ガタガタと窓が揺れる。

「ひぃ…!」

外の雨は激しさを増して容赦なく叩きつけ、風と相まって家全体に不気味な音をたて始めた。

自室に逃げ込むように駆け込み、ベッドに潜り込んだ。

『夢だ、夢です…こんなこと…!』

べ…ノ…タ…

「……え?」

べ…ノ…タ…

「この声って……」

頭から被った布団の外から、先ほど夢の中で聞いた声が聞こえた。

「夢じゃ、なかった?何なんですかぁ!もう、嫌ぁああ!」

ガチャリとドアが開いた。

「どうしたの、ネス!」

そこにはラグナロクの姿があった。

「ラグナ…ロク…?」
「みんなでちょっと買い物に行ってたの。いきなり雨が強まって大変だったわ…って、本当に大丈夫?」
「はい…もう、誰も居ないのでちょぴりだけ焦りましたよ!」
「ふふ、ごめん。みんなで食べる夜食が欲しくて」
「こんな時間にですか?節制して下さい!」

ラグナロクは、「うん、じゃあ、おやすみ!」と笑いネスの頭を撫でて部屋を後にした。
上手く誤魔化されたなとネスは膨れた。

←つづく

53前回コテハン付け忘れた米2〜3:2019/07/22(月) 22:48:12
ネスは安堵しベッドに横になる。
今日は本当に疲れた。

「はぁ…さっさと寝てしまいましょう…」

こんなに取り乱してしまったのも恥ずかしい、とネスは布団に顔を埋める。

べ…ノ…タ…

「……え?」

またあの声だ。
よく考えればさっき聞こえて来た時はみんなが買い物に出掛けているタイミングだったのではないか?
ネスに再び激しい動悸が襲う。

「や、辞めて下さい!辞めて下さい!」

べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…
べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…べ…ノ…タ…

「嫌あぁ!!」

ネスは耳を塞ぎ布団にうずくまる。

塞いだはずの耳に直接流れ込んでくるように大声が響いた。

「ベッドの下だぁああ!」

ネスは転がるようにベッドから飛び退いた。

「ひぃ…嫌ぁ…」

全身がガタガタと震える。大量の冷や汗のせいか悪寒が走る。
体全体が警鐘を鳴らしているのが分かる。しかし、吸い込まれるように、恐る恐るベッドに近づく。

(逃げなきゃ…!でも、でも…!)

そっとベッドの下をのぞき込んだ。
血に染まったワンピースを着た髪の長い女性の虚ろな目と視線が合う。

「ひぃ…!」

「ヤットミツケテクレタ」

伸ばされた手はしっかりとネスをつかみ、ズルズルとベッドに引きずられる。

「嫌ぁあああぁ!!」


その日以降、ネスは忽然と姿を消した。

END

54前回コテハン付け忘れた米2〜3:2019/07/22(月) 22:56:22
>>50
訂正
みんなで3本ほど作品を楽しんだ。×
みんなで3本ほど作品を持ち寄った。〇

55名無しさん:2019/07/22(月) 22:56:31
ネスちゃんの末路にゾクゾクしたわ
普通に食べられたか融合して今度はミネルヴァくんかLQ狙うのかね

56名無しさん:2019/07/22(月) 23:20:05
ガチホラーじゃねえか

57名無しさん:2019/07/22(月) 23:43:15
リクエストに応えるとは

58名無しさん:2019/07/23(火) 00:11:16
マジのガチホラーだった・・・・
ネスちゃんには悪いけど面白かった。

59名無しさん:2019/07/23(火) 00:39:08
他のエンシェントの反応も見てみたい

60名無しさん:2019/07/23(火) 00:42:16
〜コ

61名無しさん:2019/07/23(火) 00:42:37
〜ワイナ

62名無しさん:2019/07/23(火) 12:55:28
ファンキル小説8月中には書きあげてpixivに出してみようと思って頑張ってる人なんですがちょっと行き詰まってるので質問です。
ロスラグ世界って馬車とか乗り物とかないんですかね?リサナウト小説でも三国兵いつも徒歩だし。
乗り物出すとしたらどのレベルまで許されるんでしょうか?列車とかありですかね?

63名無しさん:2019/07/23(火) 12:58:35
天上世界かつ海上編なら車はアリだけど天上編は中世の感じがある
新章だったら騎馬系か一部キル姫が翼使って飛んでくくらいかね

64名無しさん:2019/07/23(火) 13:05:01
>>62
列車はたぶんないだろうけど馬車なら良いと思うよ
列車はあっても面白そうだからあっても良いと思うんだけどな

65名無しさん:2019/07/23(火) 13:05:39
天上世界は蒸気機関の無いくらいの中世とかのイメージかねぇ
地上はビルが立ち並んで化学兵器やら機械やらが普通に出て来るし、車両とかもあるはず
ロストラグナロク編は舞台が地上で地上編から数百年経過した状態だから
技術さえ失われていなければ現代の技術は全部あるはず
レヴァとかもバイク乗ってるし、地底世界もほとんど機械化された場所ばかりだったし

66名無しさん:2019/07/23(火) 13:23:32
ケイオスリオン兵がケイオスリオンの領地外の人間を輸送車かなんかで運んでるときがあった気が・・・

67名無しさん:2019/07/23(火) 14:53:11
ロスラグは地底のメンツ以外は過去の技術忘れてる感じあるな。オートアバター?知りませんね?

68名無しさん:2019/07/23(火) 15:13:50
獣刻というか、トレイセーマだけは時代の近未来化が進んでるイメージ
ハンドアームガトリングやら、ミサイルランチャーやら持ってるキル姫いるし

69名無しさん:2019/07/23(火) 16:08:37
ファイルキルってどのくらい技術が発展してるのかわからない世界観だから少し苦労する
まあ言い換えると発想をうまく転換出来れば自由が結構効くけどね

70名無しさん:2019/07/23(火) 16:19:48
天上→中世
地上→現代
ハルモニア→古代
ケイオス→中世
トレイセーマ→近未来

71名無しさん:2019/07/23(火) 16:25:06
>>68
それに咥えてトレイセーマ舞台のクエストとかはクレーンらしきものや釣糸まで見えるしな
明らかにただの光や炎じゃない光源とか使ってるし
土地だけで言えばカリスがハルモニア領土無いに花畑あるってたし交差路や城壁など都市部分はしっかり作ってるイメージ(奴隷区除いて

72名無しさん:2019/07/23(火) 16:29:09
皆さんありがとうございます!
トレイセーマの技術レベルは今書いてる状態より数段階上げて書き直してみようかと思いました。輸送車?に関してはかなり使えそうな素材なのでまずは本編読み直してきます!

73名無しさん:2019/07/23(火) 16:30:52
奴隷区のイミテーションをケイオスリオンが受け入れるみたいな話あった気がするけどメインストーリーだったかまでは覚えてないな

74名無しさん:2019/07/23(火) 16:31:21
個人的にはハルモニアは飛べるキル姫が多い関係で伝令や飛び道具に関する技術は必要なかったのであまり発展していないイメージです

75名無しさん:2019/07/23(火) 18:07:09
>>73
確かフェイルがD.plugする前の話であったような気がする

76名無しさん:2019/07/23(火) 18:09:52
ファンキルの世界観でここまで話が盛り上がったことなかったから楽しい
やっぱり二次創作って楽しいな

77名無しさん:2019/07/23(火) 19:11:37
天上編は電気が通ってて電灯が普及してるんだよなぁ……
(ハロウィンミョルニルキャラクエ、停電で辺りが真っ暗になりハロウィン中止の危機)

あと誰のキャラクエか忘れたけどチャリンコもある

78名無しさん:2019/07/23(火) 19:14:08
>>77
それフラベルムのキャラクエですわ

79名無しさん:2019/07/23(火) 20:46:59
天上編のは知らないけど、新章だとバレンタインイベでオティヌスがマスターとチャリンコで2人乗りしてたね

80名無しさん:2019/07/23(火) 20:52:16
俺も死ぬ前に一度でいいから女の子後ろに乗せて自転車乗りたかった…

81名無しさん:2019/07/23(火) 21:03:32
電気はファンタジー要素(マナ的なものとか)で作ってそう

82名無しさん:2019/07/23(火) 21:13:46
画集でトレイセーマはミリタリー色強くしてるって書いてあった。きっと銃は火薬式(妄想)

あと三国兵たち普通にアレが肌だと思ってたから全身甲冑でビビった。中身あるんだ

83名無しさん:2019/07/23(火) 22:44:11
>>82
マジで!?あいつら中身あるのかよ

84名無しさん:2019/07/23(火) 22:45:11
ホラーss最高に良かった、どんどん行こう

85名無しさん:2019/07/23(火) 22:55:35
>>83
いやあるよ
元人間だぞあいつら

86名無しさん:2019/07/23(火) 23:55:15
>>83
トレイセーマの場合は獣人がガスマスクとグローブつけたイメージ。悪魔人天使人はわからないけど中身はちゃんとあるらしい

87名無しさん:2019/07/24(水) 00:47:47
>>80
もう随分前から全面禁止だけどな?

88チャレンジアロンちゃん:2019/07/24(水) 02:09:20
チャレンジアロンちゃん1

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

新章アロンの体で読んでください

マスター
「始まりましたチャレンジアロンちゃんの時間です」

アロンダイト
「なんですか?それは?」

マスター
「みんなに聞くとアロンが出来ることが少なそうってイメージが多かったからアロンには色んなことにチャレンジしてほしいなって」

アロンダイト
「マスター私は真なる騎士ですよ出来ないことの方が少ないですよ」

マスター
「自信満々だね」

アロンダイト
「ええそれは」

マスター
「それじゃあ初めてのチャレンジはテーブルクロス引き」

アロンダイト
「テーブルクロス引きってあのばっと引くあれですか?」

マスター
「そうあれ」

アロンダイト
「あんなの簡単ですよ」

マスター
「もう準備してあるからアロンの好きなタイミングでやって良いよ」

アロンダイト
「わかりました」

アロンダイト「ふぅ...行きます!」

アロンダイト
「せい!」

ガシャーン

アロンダイトはものの見事に机の上にある食器やグラスをひっくり返し机まで倒すという荒業を見せた

アロンダイト
「........」

マスター
「まあ...その...片付けようか」

アロンダイト
「はい」

マスターとアロンダイトは黙々と掃除をするのであった

89チャレンジアロンちゃん:2019/07/24(水) 02:25:29
チャレンジアロンちゃん2

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

マスター
「うーんと前回はまあ出来る人の方が少ないあれだったからアロンそんなに落ち込まなくても」

アロンダイト
「マスターあの失敗は将来の成功のためのものですだから失敗ではありません」

マスター
「すごいポジティブ」

アロンダイト
「マスター次のチャレンジはなんですか成功させて見せます」

マスター
「えっと...次はこれ」

アロンダイト
「グラス?」

マスター
「今回は声の『あー』だけでこのグラスを割るチャレンジ」

アロンダイト
「声を出すだけで良いなんて簡単ですよ」

マスター
「すごい自信だね」

アロンダイト
「やる前から自信がなかったらなにも出来ませんから」

マスター
「それじゃあスタート」

アロンダイト
「行きます、あー」

グラスに変化はなかった

アロンダイト
「?」

アロンダイト
「んっん...あーー」

グラスに変化はなかった

アロンダイト
「??」

アロンダイト
「んっんっんっん....あーーー」

グラスに変化はなかった

アロンダイト
「???」

アロンダイト
「すぅー..あーーーー!」

グラスに変化は...

数時間後

アロンダイト
「げほっげほっ...あーーーーーーー!!」

グラスに変化はなかった

アロンダイト
「あーーー!!!」

アロンダイトはグラスを地面に叩きつけた

アロンダイト
「ふぅーふぅーふぅーふぅー」

マスター
「ア、アロン?」

アロンダイト
「あ?」

マスター
「す、すいません」

その日の夜は珍しく荒れたアロンダイトをみんなでなだめるのであった

90チャレンジアロンちゃん:2019/07/24(水) 03:12:19
チャレンジアロンちゃん3

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

マスター
「前回はごめん」

アロンダイト
「いえ私の方も取り乱してしまいすみません」

マスター
「今回はアロンでも出来ると思うよ」

マスター
「今までのはアロンの技術によるものだったから出来なくて仕方なかったんだよ」

マスター
「今回はアロンの知識によるものだよ」

アロンダイト
「それで今回はなんですか?」

マスター
「今回は『箱の中身はなんだろな?』!」

アロンダイト
「手だけの感触で箱の中身を答えるあれですね」

マスター
「そうだよもう準備してるいつでも始めて良いよ」

アロンダイト
「それじゃあ行きます」

アロンダイトは箱に手を入れた

箱の中身は生きてるタコ

マスター
「中身は生き物で今も生きてるよ」

アロンダイト
「なるほど水が少しありますから水の中の生き物?浅いからお魚さんではなさそうですが」

マスター「場合によっては危険」

アロンダイト
「ば、場合によっては!?」

アロンダイトは少し恐怖を感じた

アロンダイト
(いやここで恐れたらなにも出来ません)

アロンダイトはタコに少し触れてぬめっとした感触がした

アロンダイト
「ひゃあ!」

アロンダイトは驚き箱から手を出した

アロンダイト
(恐れたらなにも出来ない)

アロンダイトは再び箱に手を入れた

タコがアロンダイトの腕に足を絡ませて来た

アロンダイト
「!?!?!!?????!!?!!」

アロンダイトは声にならない声を出して箱を振り回した

箱からタコが出て来てアロンダイトの頭の上に乗った

アロンダイト
「いやーー!」

アロンダイトは驚き走り回りタコを頭から取った

アロンダイト
「はぁ...はぁ...タ...コ」

アロンダイトはその場で倒れた

マスター
「ア、アロン?」

マスター
「気絶してる」

次の日

梓弓
「アロンダイトたこ焼きです一つどうですか?」

アロンダイト
「タコは一時遠慮しときます」

アロンダイトは一時タコ恐怖症になったのであった

91チャレンジアロンちゃん:2019/07/24(水) 03:29:04
チャレンジアロンちゃん4

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

アロンダイト
「マスター今回はなんですか?」

マスター
「まだやる気なの?」

アロンダイト
「はいまだ一つも達成出来てませんから!」

マスター
「用意はしてるけど...」

アロンダイト
「じゃあやりましょう!」

マスター
「わかった」

マスターはテーブルにアロンダイトを座らせた

マスター
「今回はこれ!」

マスターはテーブルの上に真っ赤なラーメンを置いた

アロンダイト
「今回はなんですか?」

マスター
「今回はこの激辛ラーメンを早く食べるんだよ」

アロンダイト
「いつもならダイエットで断りますが今回は挑戦するので食べますよさらに甘いものを避けてる私ですから辛いものなんて余裕ですよ」

マスター
「まあだいたい15分以内に食べ終わったらクリアだよ」

アロンダイト
「それじゃあいただきます」

アロンダイトは一口食べた

アロンダイト
「!?!!??!?!?!?!?!」

アロンダイト
(か、辛い!!)

アロンダイト
(予想よりも辛すぎる...だけど負けません!)

14分15秒後

アロンダイト
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ」

マスター
「アロン頑張れ!後はスープだけだ!」

アロンダイト
「はぁぁぁぁ!」

アロンダイトは残りのスープを一気に飲み干した

アロンダイト
「マスター..でき..ました」

アロンダイトは全身汗まみれになって服が透けて下着が見えていた

マスター
(エロい)

遠くで見てた梓弓

梓弓
(エロい)

梓弓は鼻血を少し出していた

92名無しさん:2019/07/24(水) 06:06:21
カシウスのSSを書いてみたいがカシウス語が生成できん

93名無しさん:2019/07/24(水) 08:06:08
確かにカシウスは難しいな

94名無しさん:2019/07/24(水) 13:35:07
グラス割りのくだりよかった

95名無しさん:2019/07/24(水) 13:37:45
個人的にファンキルセリフ書きづらいランキングあったらゲバルト伯爵とカシウスがツートップ

96名無しさん:2019/07/24(水) 13:43:50
伯爵は常時テンション高めでやっときゃいいんだよ(適当

97名無しさん:2019/07/24(水) 13:54:54
伯爵は困ったらじっちゃんの名にかけてって言っとけばいいよ

98名無しさん:2019/07/24(水) 14:14:38
節子それ中身や

99名無しさん:2019/07/24(水) 14:19:53
筋子うめえよな

100名無しさん:2019/07/24(水) 14:42:54
ゲバルト伯爵はテンション高めでそれぽいこと言わせとけば良いけどカシウスはマジで難しいからな
セリフを考えた後に難しい言葉を使って遠回しにしなきゃならないから大変

101名無しさん:2019/07/24(水) 14:45:09
円環とか輪廻とか言わせとけばいいんでしょ

102名無しさん:2019/07/24(水) 15:06:40
カシウスはそれ以外にもたくさんあるから

103名無しさん:2019/07/24(水) 15:58:49
指先は紡いだ言葉を飲むを繰り返す。考察の円環。議論は踊る、されど進まず。模倣の業は時に無からの創造をも超え、求道者たちは本物と比較し、指先の置き場に目を向け、悩み。紛糾する。

頑張ってみたわ御館様。似てるかしら

104名無しさん:2019/07/24(水) 16:02:24
アルマス翻訳頼んだ

105名無しさん:2019/07/24(水) 16:03:54
つまりどういうことだってばよ

106名無しさん:2019/07/24(水) 16:10:30
端的に言うとカシウスっぽいセリフで打った文字に納得いかなくて消すを繰り返しててSSスレの人たちもなんだかんだ結論が出なくて、二次創作って時にはオリジナルで書くよりも難しいなって思いつつ、公式情報と見比べながら二次創作作家たちは迷いつつ書き続けてるよ。ってことよ!
たぶん!

107名無しさん:2019/07/24(水) 16:11:54
全然端的に言ってねえ!

108名無しさん:2019/07/24(水) 16:26:54
もはや哲学の領域に入ってる気がしてきた

109名無しさん:2019/07/24(水) 17:06:39
カシウスお前可愛いけど言い回しめんどくせえんだよ!普通に喋れオラッ!

110名無しさん:2019/07/24(水) 19:07:19
好き、御館様

111名無しさん:2019/07/24(水) 19:24:44
>>110
まじでドキッとした…

112名無しさん:2019/07/24(水) 19:40:44
カシウスは本当に伝えたいことはきちんと直球で言ってきそうだけどな
言い回しが遠回しになるのは生来のものではあるが

113名無しさん:2019/07/24(水) 21:47:28
暇つぶしに

ある日の夕方、マスターにおつかいを頼まれたネスは買い物を済ませ帰宅している途中だった

ネス「ファントムが〜♪魅せたフフンフンフン♪」

ネス「やっぱこの曲いいですね」

iTunesで落としたファントムパラディーゾを聴きながらネスはノリノリで帰宅していた。
夕日を背に歩くネス、前を歩く自分の影も心なしか踊っているように見える。

ネス「今日も無事おつかい完了です」


「ネス、おかえり」

マスターが真っ先に迎えにきてくれる事にネスの気持ちは浮き立つも、決してそれを表に出さない。

ネス「はい、頼まれていたモノ買ってきました」

「じゃあみんなで夕食にしようか」

家の中にはすでにいい匂いが立ち込めていた。

ネス「今日はカレーですか」

仲間と、そしてマスターと過ごす夕食。こんな日々がいつまでも続けばいいな
そんな事を思いながら夕食を楽しんだ。

114リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/07/24(水) 21:51:00
【キャラ萌えスレより・定食屋ゴッド】

「いらっしゃい!」

景気の良いかけ声が店内に響く。
狭い店内はお客さんで賑わっていた。
接客担当は青い髪が綺麗なアルマス。
最初は若干素っ気ない彼女だが、会う度に距離が縮まり、常連ともなると屈託のない笑顔を見せてくれる。
それが評判となり今や立派な看板娘だ。


「焼肉定食一点で1080円よ」

出入り口付近でレジを打っている会計の担当はまだ幼さが見えるフェイルノート。
お客相手にも不遜な態度を貫く彼女もまた、一部の客層には大変好評であり、温かい眼差しで見守られている。


「アルマス…」
受け渡し台に客の注文した料理が置かれる。
厨房で調理器具を振るうのはカシウス。
黙々と作業をこなす彼女だが、料理は好きらしく、見た目以上に本人は楽しんでいるらしい。


「今日も沢山の方々に喜んでもらえているようですね…あぁ、本当にありがたい事です」

そんなお店の様子を伺い、嬉しそうに微笑むのは経営担当のティファレト。
おっとりした性格とは裏腹に、お店を陰から支える敏腕を誇る。


そんな4人が経営する、定食屋ゴッド。
売り上げも評判も好調。
平和な日々がいつまでも続く。
この時の4人はそう信じていた。


突如お店の扉が勢いよく開く。
見慣れない4人が店内に入って来た。

「わぁー素敵なお店だね!」
「ええ、確かに手強そうね」
「もしかしたら返り討ちにあってしまうかもしれないな、くふっ」
「みんな、黙って…」

異様な4人組に戸惑うゴッド達。

「何よ、あんた達!絶・不愉快よ!」

アルマスは果敢に食ってかかる。

「はぁ…面倒だから単刀直入に言うわ」

4人を代表して銀髪をなびかせた赤目の少女が前に出る。

「向かいに定食屋を開くことにしたディスラプターズよ。必ず近隣で1番の定食屋になる…これはあの子との約束だから…悪いけど潰れてもらうわ」


「「「「!?」」」」

ゴッド4人は一瞬言葉に詰まった。あまりにも突然の出来事だ。
それでもアルマスはディスラプターズに気圧される事無く、言い放つ。

「絶・上等よ!私達だって負けないわ!」


はたしてこの勝負の行方は?

END

突貫ではこれが限界

115名無しさん:2019/07/24(水) 21:52:55
「今日もおつかい頼める?」

マスターからのお願いです、もちろん喜んで!
心ではそう思うが口には出さないネス。

ネス「はい、大丈夫ですよ」

頼まれたモノをメモ用紙に書き込み買い物に出かける

ネス「行ってきます」

家を出た直後、誰かに引き止められた。

キル姫T「ちょっと待ってよね」

ネス「キル姫Tさん、なんですか?」

キル姫T「あんた、マスターに好かれてるんじゃなくてパシられてるだけだから、何勘違いしちゃってんの?w」

キル姫T「私が代わりに行くからあんた今日はお留守番してなさいw」

マスターに頼み事をされるネスが気に食わないのであろう。


ネス「そんな事思ってませんし、マスターに頼まれたのはわたしですので」

悪い方ではないのだけど…そんな事を思いながらキル姫を押し退けて歩き出す。
何か遠くで喋っているのが聞こえたが無視して買い物に出かける事にした

116名無しさん:2019/07/24(水) 21:58:11
無事に買い物を済ませ帰宅している途中

ネス「今日はファンパラ聞くのやめよ…」

キル姫に嫌なことを言われてネスは少しテンションが下がっていた。

時刻は18時前、ふと振り返ると綺麗な夕日が自分を照らしていた

ネス「キレイ…です」

きっと帰ったらまた夕飯が出来ててマスターやみんなが待ってくれてる、嫌な事は忘れてさっさと帰ろう
そんなことを思いながら帰宅する

帰宅途中、前を歩く自分の影をふと見つめるネス
なんだか影の形がおかしいような気がした。

ネス「きっと気が滅入ってるせいですね」

気にしない様に歩いていたが、明らかに影はおかしい動きをしていた

ネス「なんですか…これ」

なんだかうねうね動いているような影が燃えているような、そんな動きをしていた。
少し怖くなったネスは早歩きになる

それに合わせるように影は激しくうねり出した

ネス「な、なんなんですかこれ!」

先程とは違い少し声を荒げるネス、気配を感じ後ろを振り返る。

そこにはナニかの影があった、正確にはナニかの影がこちらに迫ってきていた

117名無しさん:2019/07/24(水) 22:00:19
ネス「キャアーーーー!!」

同時に全力で走り出す。

影はそれに合わせるように追いかけてきた。


ダッダッだっダッだっだ


その音は後ろの影から聞こえてくるようだった



ダッダッだっだっだっだッダ


すぐ近くに迫る音、もうダメかと思った次の瞬間


「お゛いづいだぁ」


その声は男とも、女とも言えない、奇妙な声色をしていた

ネス「ひぃ」
ナニかに肩を掴まれ、あまりの恐怖に気絶しそうになる。

118名無しさん:2019/07/24(水) 22:03:11
「待ちなさい!」


恐怖で意識が飛びそうになる中誰かの声が聞こえた
、必死にその人が誰かを確認するネス、うっすらと映るその人はキル姫Tだった

ネス「キル姫T…さん?」

キル姫T「そうよ、あなたが悪霊に取り憑かれていたので心配になって見に来たの」

キル姫Tは続けて喋る。

キル姫T「さっきは、ごめんね。あなたが心配で行かせたくなかったの」

ネス「そ…でした…か」


ナニかに向かってキル姫Tは数珠を向けた

キル姫T「破ぁーーーーーっ!」

同時にナニかの影は消え、意識もスゥっと戻っていくネス

ネス「あ、ありがとうございましたお陰で助かりました」

ネス「一体あなたは何者なんですか?」

キル姫T「私はキル姫になる前、寺の息子だったの」


寺生まれってスッゲェーー!産まれて初めてそう思ったネスであった。


〜完〜

119名無しさん:2019/07/24(水) 22:13:06
息子で姫ってなんだよ(至言)
ネスちゃんがもっとひどい目にあうSS書きたいけどR-18ダメだからなあ…

120名無しさん:2019/07/24(水) 23:03:22
定食屋ゴッドは素晴らしいネーミングセンスだと思う

121名無しさん:2019/07/24(水) 23:43:40
SSでR-18だめなのは厳しいなぁ

122名無しさん:2019/07/24(水) 23:51:39
イニシャルT、お寺……
日本系で蜻蛉切か、インド神話が後々仏教と融合したことを汲んでトリシューラ?

123名無しさん:2019/07/24(水) 23:58:18
ダモの出番ダモ?

124名無しさん:2019/07/25(木) 00:55:48
クレスならいいが、ダモはキャラを損なってるから駄目だぞ

125名無しさん:2019/07/25(木) 01:44:00
ここにも寺生まれが現れたかw

126旅人アバリス:2019/07/25(木) 03:31:21
※前にあった奴で列車の話があったのでそれを少し題材に書きました

汽車が蒸気を噴出して駅に止まった

ぞろぞろと人が汽車に乗る

私も少し遅れて汽車に乗り席に座り車窓から景色を眺めた

人がガヤガヤと行ったり来たりを眺めていた

コマンドが攻めて来たあの戦いが終わり幾年の月日が流れた

キル姫たちはキラーズを捨てる者また眠りにつく者キラーズを捨てずに生き続けた者と分かれた

私はキラーズを捨てずに長い年月を生きて旅をするようになった

今では蒸気機関車が出来て世界の色んなところに行けるようになった

長い年月が流れて人々の技術も発展して世界は大きく変化した

私が旅を出来ているのは戦いが終わり大量に残ったお金が私に預けられたまま何の音沙汰もなく今になるまであったのでそれで旅をするようになった

そのお金からカメラを買い色んな風景を撮った

旅をしていると私のことを認識出来る人に会ったりした色んな風景を目にした

凍える寒さの雪国、煌めく一面青い海、大きな木々が生い茂る森林などがあった

私がキラーズを捨てず長い年月生きながら旅をしているのはたぶん未練だろう

私の愛する人は私ではなく別の娘を選んだ

それは知っているはずだったあの人は私ではなく彼女を選ぶだろうと知ってはいたがこうも現実を突き付けられると未練が凄かった

だからその終わるわけもない未練を引きずって私は旅をしているしこれからも続けるだろう

汽車の汽笛が鳴るこれから私はどんな地に行きどんな人と出会い別れどんな風景をカメラに撮るだろう

汽車は走り出した私を新しい地に連れて行くために

END

127名無しさん:2019/07/25(木) 05:38:13
ちょっとキノの旅を思い出す文章だったな

128名無しさん:2019/07/25(木) 10:15:35
ダモクレスと◯◯ダモニキは別物

129名無しさん:2019/07/25(木) 12:05:52
なんていうか地の文がないセリフ劇がいいわ

130名無しさん:2019/07/25(木) 13:23:36
自分はリサナウト小説で刺激されたのもあって地の文もある小説形態のものを見たい

131リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/07/25(木) 15:22:49
【ゆるりと掲載記念 エンシェント・ホラーハウス(過剰編)】

その日は朝からの雨で、じっとりとした嫌な空気が漂っていた。
そんな環境もあってか夜になると誰からともなく、ホラー映画の鑑賞を行う流れとなり、みんなで3本ほど作品を持ち寄った。

他の7人が「きゃぁ」と悲鳴をあげたりしつつも、ハラハラドキドキと心地よい緊張感に浸る中、ネスだけは別の感覚に襲われて…

「ネス、大丈夫ですか?」

2本目を鑑賞している途中、小声で声をかけてきたのはスイハだ。

「はい…もう寝ます…」

ネスは7人に「お休みなさい」と告げてに席を立つ。
部屋を出る直前、背後から声がした。

「え、マジで?少し早くない?」

振り返ることなく、ネスは声を無視して自室へと向かう。
その足取りは彼女の大きな体の影響か、のそのそと緩慢なものであった。

部屋に戻ったネスは寝間着に着替え、倒れるようにベッドに突っ伏し、そのままウトウトと微睡みに沈んでいく。
ベッドもネスの巨体に負けて沈んでいく…


ミシ… ミシ… 
チョットマッテ…

ミシ… ミシ…
マジヤバイッテ…

何処からか声が聞こえる。夢だろうかとネスはぼんやりと考えた。
そして再び眠りに就いた。

「嫌ぁああ、寝んな!退いて!潰れるから!マジで!」

次の瞬間、ベッドが盛大に音を立ててぐしゃりと崩れた。

「へぶっ…」

妙な声が聞こえたが、構わずネスは寝続けた。

大きな音を聞き、他の7人がドスドスと集まって来る。

「大丈夫、ネスちゃん?」
「やはり限界でしたね…」
「そろそろ私達のも買い換えないと危ないな」

ゾロゾロと押し寄せたエンシェントによって、瞬く間に部屋はぎゅうぎゅうになる。

「下に大事な物とか置いてないかしら?」

ラグナロクが頑張ってお腹を引っ込めながら、ふぅと屈んでベッドの下をのぞき込む。

血だらけの女性が苦しそうに這い出てくる。

「マジで…危ないから…買い換えな…?つか痩せろ…」

そしてフラフラとよろめきつつ、エンシェント達を押し退けながら部屋を出ていった。

眠り続けるネスを除く7人は首をかしげる。

「誰…?」

その日以降、幽霊は忽然と姿を消した。

END

132名無しさん:2019/07/25(木) 15:25:17
ありがとう幽霊お前のことは忘れない

133名無しさん:2019/07/25(木) 15:52:15
ネスちゃんだけデブネス形態か……

134名無しさん:2019/07/25(木) 16:13:52
逆襲のネスだった

135名無しさん:2019/07/25(木) 18:10:36
誰か長編SS書いてくれてもええんやで

136名無しさん:2019/07/25(木) 18:33:59
>>130
文章の表現にバリエーションがないと結構キツいのよね

137名無しさん:2019/07/25(木) 18:54:12
ヘレナ「夏は水着で先輩を悩殺しようと思うんだが、どんな水着がいいんだろう?」
ソロモン「私の計算では露出度が高いほどマスターは興奮するはずよ」
レヴァ「まぁ間違ってないかな…」
カリス「あとグラマラスな子が好きみたいだね!」
ヘレナ「確かに…でもヘレナは見ての通り、スタイルの点で君達2人にも勝てないんだ、ましてやティファレトなんかにはとても…」
ヘレナ「それに素っ裸みたいな水着は恥ずかしくて着られないぞ」
ソロモン「じゃあフェチに訴えるのはどうかしら。お尻をアピールするとか」
ヘレナ「むっ!それはいいアイデアだぞ、参考にしよう」

アルマス(お尻でマスターにアピール、ね…やってみる価値はあるわ…)コソコソ

138名無しさん:2019/07/25(木) 19:23:21
>>135
書きたいけどR-18が規制されてるから書けないんや…許してくれ

139名無しさん:2019/07/25(木) 19:28:39
>>138
いやべつに直接的な行為描かなきゃ良いだけの話では?
その夜、マスターは彼女と寝た。どうなったかはご想像にお任せするみたいなのでよくない?

140名無しさん:2019/07/25(木) 19:33:12
>>139
レイプものが書きたいんや

141名無しさん:2019/07/25(木) 19:35:10
それはちょっと…厳しいかな…

142名無しさん:2019/07/25(木) 19:39:52
レイプものの長編ってどんな内容を書く気だよ

143名無しさん:2019/07/25(木) 20:25:05
安価でキャラ決めてレイプしてくやつ(適当)

144名無しさん:2019/07/25(木) 20:43:15
八咫鏡♂で安価狙うわ

145名無しさん:2019/07/25(木) 20:48:04
>>143
いうと悪いけど面白くなさそう

146<削除>:<削除>
<削除>

147名無しさん:2019/07/25(木) 22:58:33
・18禁の内容はNGです って一番最初に書いてあるのに・・・

148いろんな姫の絡みが見たいマスター:2019/07/25(木) 23:00:27
神器グングニルとゲイボルグCC実装記念 前編

マスターの隊で度々闇パーティーとして組んでいるシユウ、グングニル、ゲイボルグ
四人の小隊で異族退治を遂行した帰りにて

シユウ「グングニルはつよい!」

グングニル「ふっ、当然だ」

シユウ「ゲイボルグもつよい!」

ゲイボルグ「うれしい言葉だな、感謝する」

シユウの無邪気な発言が騒動の原因となった。

シユウ「ふたりはどっちのほうがつよいんだ?」

ゲイボルグ・グングニル「!?」

少しの沈黙の後グングニルが口を開く。

グングニル「ゲイボルグ、ちょっと話が」

ゲイボルグ「・・・どうした?」

グングニル「我と決闘をしてもらいたいのだが」

ゲイボルグ「グングニル、貴様まさか今のを真に受けたんじゃないだろうな・・・」

グングニル「・・・・・」

ゲイボルグ「図星か」

グングニルは赤面した。

グングニル「う、うむ、だが、魔槍と名高いそなたと本気で手合わせしたいというのも本心だ」

ゲイボルグ「そうか、実は私も貴様と雌雄を決したいと思っていたよ」

シユウ「シユウ?」

ゲイボルグ「そうではない」

グングニル「受けてくれるのか?」

ゲイボルグ「隊の闇槍最強は私か貴様か、決めるしかるべき時が来たということだ」

シユウ「ふたりでたたかうのか!シユウたのしみだぞ!」

アバリス「大変なことになってきましたね・・・マスターにこのことを伝えないと!」

2時間後

マスターの部屋にてマスターとラグナロクがこれからの異族対策の作戦会議をしており、
アバリスは二人に話しかけようとしたものの気づかれず部屋に来てから40分が経過していた。

コンコンコン

扉がノックされる

ラグナロク「入っていいわよ」

ダーインスレイヴ「失礼するよ、マスターに、ラグナロクか・・・ん?どうしたんだい、アバリス君?君のような乙女には涙より笑顔の方が似合うよ」

ラグナロク「え!?」

マスターとラグナロクはダーインスレイヴの発言に驚く

アバリス「ダ、ダー様!!」

ダーインスレイヴ「ふたりに言うべきことがあるなら今伝えるといい」

アバリス「ありがとうございますダー様!実はかくかくしかじかで決闘することになってしまってそれを伝えに来たんです!」

マスターとラグナロクはアバリスの話を聴いた後、気づかなかったことを謝った。

アバリス「いえ、いいんです。気にしないでください」

ダーインスレイヴ「わたしも同じことを伝えに来た。マスター、おぬしならそれを知ったら飛んでいくだろうと思って伝えに来たのだが」

マスター「うん、二人が大けがをしないように見守らなくちゃ!」

マスターたちは二人が決闘する場へと向かった。

149名無しさん:2019/07/26(金) 00:01:53
一番強かったのはマスターの真槍バイブスだったってオチはやめろよ?

150名無しさん:2019/07/26(金) 01:46:52
ダー様出てくるだけでなんか嬉しくなる

151<削除>:<削除>
<削除>

152<削除>:<削除>
<削除>

153<削除>:<削除>
<削除>

154<削除>:<削除>
<削除>

155<削除>:<削除>
<削除>

156<削除>:<削除>
<削除>

157<削除>:<削除>
<削除>

158<削除>:<削除>
<削除>

159<削除>:<削除>
<削除>

160<削除>:<削除>
<削除>

161<削除>:<削除>
<削除>

162<削除>:<削除>
<削除>

163<削除>:<削除>
<削除>

164<削除>:<削除>
<削除>

165<削除>:<削除>
<削除>

166<削除>:<削除>
<削除>

167<削除>:<削除>
<削除>

168<削除>:<削除>
<削除>

169<削除>:<削除>
<削除>

170ゆるりと管理人:2019/07/26(金) 16:43:39
申し訳ないのですが、話題を伸ばしすぎです。
SSの投稿を待ちましょう。

171名無しさん:2019/07/26(金) 16:45:58
>>170
了解しました
頑張ってSS投稿をしていきます

172名無しさん:2019/07/26(金) 17:59:26
かなり前(62あたり)でこのスレで質問して皆さんに助言をいただいた者です。
あの時書いていた小説が2話まで完成したのでお時間あれば(まだ未完ですが)ぜひ読んでください。
あるハルモニア兵からの視点でキル姫を用いた戦争というものを書いた。バトルもの?です


https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=11445748

173名無しさん:2019/07/26(金) 18:40:13
こっちに書くんじゃなくて、掲載する形にしたのね

174名無しさん:2019/07/26(金) 19:30:58
こっちに書いたら管理人さんに美味しいところ全部持ってかれるからな

175名無しさん:2019/07/26(金) 19:52:03
それも考えたんですが長すぎて迷惑になるかなって
もし気にされる方がいなければ書けた順にこっちに書いてみたい気持ちもありちょっと迷っています

176名無しさん:2019/07/26(金) 19:59:28
管理人「ニチャァ」

177名無しさん:2019/07/26(金) 20:02:03
>>176
お前それは失礼だぞ

178名無しさん:2019/07/26(金) 20:02:48
>>176
お前を硫酸に浸けてやるよ

179名無しさん:2019/07/26(金) 20:09:46
>>175
好きにどうぞ
まあ、自分がやり易いようにするのが一番

180名無しさん:2019/07/26(金) 20:25:11
要望があってスレ作ってるのに何で管理人がこういう扱いになるのかわからん

181名無しさん:2019/07/26(金) 20:32:10
おおかた消された人たちが書いてるだけでしょ
元々ルールを守るきがないやつらだから気にすんな

182いろんな姫の絡みが見たいマスター:2019/07/27(土) 10:02:00
>>148

神器グングニルとゲイボルグCC実装記念 後編

グングニルとゲイボルグの決闘の開始をいくらかの姫が見守っていた。

ムラマサ「姉上はどちらが勝つと思いますか?」

マサムネ「ゲイボルグの防御技術は並外れたものがあるが、グングニル殿の戦槍技「断界」は相手の動きを封じる。ゲイボルグ殿が隙を見せれば防御もできずに一方的に攻撃されてしまうことになるだろう」

ムラマサ「つまり、断界を使えるグングニル殿が勝つと思っておられるのですか」

マサムネ「拙者はそう思っているが、ムラマサはどう思う?」

ムラマサ「グングニルには1体の敵を倒すのに三度投げられたという伝承がありますがゲイボルグは幾多もの敵を一撃で葬り去ったと伝えられています。それ故ゲイボルグ殿が勝つかと思っております」

マサムネ「そうか、どちらが勝利するか見届けよう」

シユウ「ふたりともがんばれー」

グングニルとゲイボルグは両名ともミスリルスピアを装備している。真剣勝負でこそあるが殺しあいではないからだ。

グングニル「戦槍技『黒波』」

ゲイボルグ「戦槍技『冥闇』」

マサムネ「互いに決闘開始前にバフを使用したか」

ゲイボルグ「ふたりで3までカウントしたら決闘開始でいいか?」

グングニル「すまぬ、我は3という数字が大の苦手でな、カウントは4でよいか?」

ゲイボルグ「ああ、わかった、では、カウントを始めるぞ」

「「1,2,3」」
「「4!」」

先に仕掛けたのはゲイボルグだ。

マサムネ「ゲイボルグ殿は本来は防御主体の戦闘スタイル、しかし断界を使われてしまえばひとたまりもない。なので、自分の得意戦法よりも相手に余裕を与えないのを優先したのか」

マサムネ「さすがの解説です、姉上!」

一歩も引かず隙を見せずに打ち合うが決定打は互いに入れられずにいた。
打ち合いの中、ふたりは会話をしていた。

グングニル「実は我はそなたにコンプレックスを抱いていたのだ」

ゲイボルグ「貴様が私にか?」

グングニル「三度目でやっと敵を打倒したグングニルと比べ、ゲイボルグは一撃必殺の槍。そのことに劣等感を抱いてしまってな」

ゲイボルグ「それを言うなら私もだ」

グングニル「そなたもか?」

ゲイボルグ「ゲイボルグはその扱いづらさからクー・フーリンに用いられることは少なく、挙句の果てに彼を葬った。主神と運命を共にしたグングニルとは違ってな」

グングニル「なんと、我らは互いに羨ましがっていたということか」

ゲイボルグ「おかしな話ではあるがそうなるな」

グングニルの突きをゲイボルグがはじいたときミスリルスピアが同時に砕け散った。

マサムネ「ふたりの戦いに武器の方が付いていけなかったのか」

グングニル「これで終わりにするか?」

ゲイボルグ「いや私が持てる最大の力でぶつかり合いたくなった」

グングニル「我もだ」

183いろんな姫の絡みが見たいマスター:2019/07/27(土) 10:12:54
グングニル「覇界槍・グングニル!」

ゲイボルグ「死棘槍・ゲイボルグ!」

二つの神器が浮遊し隊舎の壁を破壊して二人の手元にわたる。
それと同時にマスターたちも到着した。

グングニル「行くぞ、ゲイボルグ!トゥルー☆ピアース!!」

ゲイボルグ「来い、グングニル!時來絕衝突!!」

マスター「それはだめだ!!」

マスターはいてもたってもいられず走りデュエルスキルをぶつけ合おうとしていた二人の間に割って入る。

ゲイボルグ「マ、マスター!?」

グングニル「まずい!止めきれぬ!」

ふたりはとっさにデュエルスキルを解除するが勢いまで殺しきれない。

ラグナロク「マスター!」

そこにラグナロクが飛び蹴りをかましマスターが吹っ飛ばされる。

ラグナロクは二つの神器の攻撃をもろに食らい倒れ伏す。

マスター「ラグナロク!!?」

ラグナロクは何事もなかったように立ち上がる。自身のスキルで短時間無敵になっていたのだ。

10分後

ゲイボルグ、グングニル、マスター、シユウが正座させられていた。

ラグナロク「いくら全力でぶつかり合いたいからって神器を持ち出すのはやりすぎじゃない?」

ゲイボルグ「返す言葉もない・・・」

グングニル「すまぬ、熱くなりすぎていた・・・」

ラグナロク「シユウもあんなこと言ったらここまでは予想できないとしてもぎくしゃくしそうってのは分かるでしょ!」

シユウ「ご、ごめん・・・」

ラグナロク「マスターは私が蹴らなきゃ死んじゃってたわよ!!」

マスター「すいませんでした・・・」

ダーインスレイヴ「わたしはマスターのそういう情熱的なとこも好きだが」

ラグナロク「ハイ、そこ甘やかさない」

ラグナロクの説教は夜が明けるまで続いた。

エピローグ

数日後

先日の騒動で二人の心の距離が近くなっていた。

グングニル「すまぬな、ゲイボルグ修行に付き合ってもらって」

ゲイボルグ「気にするな」

グングニルはゲイボルグの顔を見てすこし驚く。

グングニル「その眼帯は、いったい?」

ゲイボルグ「占いで今日は眼帯をするのが吉と出たんだ」

グングニル「よく似合っておるぞ!ずっとつけててもいいぐらいに!」

ゲイボルグ「フフッ、そうか、では修業を始めようか」

おわり

184名無しさん:2019/07/27(土) 11:29:38
後編待ってた

185名無しさん:2019/07/27(土) 13:40:03
いいね!
こういうスキルとかうまく取り入れてるの好きだわ

186名無しさん:2019/07/27(土) 16:08:57
ミスリルスピアとは懐かしいものを

187いろんな姫の絡みが見たいマスター:2019/07/27(土) 21:33:51
公式のストーリーではスキル等には触れられていないのでそういう描写を入れてみましたが好意的な反応を頂けてうれしいです。

188名無しさん:2019/07/28(日) 00:41:21
こんな時間にエエもんを読めた。作者さんありがとう

189名無しさん:2019/07/28(日) 00:55:23
アバリス見つけるダー様すこ

190名無しさん:2019/07/28(日) 01:29:31
解説のマサムネ!実況のムラマサ!

1915〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 02:27:42
※キャラ崩壊してるかもしれません

彼女が現れた瞬間、私以外のマスターや隊の仲間は全員彼女に殺された

私は驚きと恐怖に怯えその場に座り込むことしか出来なかった

彼女は私の前に立ちその瞳は完全に私をとらえていた

その瞳は生気はないが飢えた獣のように見えた

彼女の手がゆっくりと動く

(殺される!)と思った瞬間

彼女は私に手をさしのべて来た

私は状況の理解が追い付かなかった

さっきまでためらいも躊躇もなく殺していた女が今は身動き一つ取れない獲物に手をさしのべている

私は恐る恐る手を取って立ち上がったそして彼女は一言発した

「へぇー私のこと見えるんだ」

彼女は踵を返して歩き出した

私は自分でもなぜこの行動を取ったのかわからない

私は彼女の後を追いかけた

1925〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 02:40:13
>>191
「........」

「........」

私と彼女の間に長い沈黙が訪れた

「皮肉なものだな」

彼女が口を開いて言った

「前の私は戦いを嫌い殺すことを拒んでいたのに今はこうして戦いを好み殺すことを楽しんでいるようになったら人に認識されるようになった」

彼女は立ち止まり私の方を向いた

「なんで私について来てるの?」

彼女は不思議そうな顔で見た

私は自分は抱いていた疑問を聞いた

「なんで私を殺さなかったんですか?」

「?」

彼女はなにを言ってるんだ?と言わんばかりの顔をしていた

「私の質問に答えろなんでついて来てる?」

「いえその前に私の質問に..」

彼女は私の首を強く掴み持ち上げた

「人の質問には質問で返してはいけないって知らないか?」

「あ...か...」

息が苦しい死んでしまう

そう思った瞬間に彼女は手を離した

「はぁ...はぁ...はぁ...はぁ」

苦しそうにしている私を尻目に彼女は再び歩き出してこう言った

「街か村に着いたら教える」

1935〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 02:51:27
>>192
しばらく歩いていると街に着いた

街に人気はなく寂れていた

「誰もいない?」

「それはそうだろうこんな争いの世の中呑気に街にいる奴なんていない」

と言いながら彼女は少し辺りを見ていた

少し歩くと古びた建物の前に止まって指さした

「たぶんここは宿だっただろう今日はここに泊まるその時に話す私は少しはまともに寝られそうな部屋を探すお前は今日分の食料を探して来てくれ」

「わかりました」

彼女は私の返事も聞かずに宿の中に入って行った

私は彼女に言われた通りに今日分の食料を探して街中を歩いた

「やっぱり人はいない...ですよね」

家の中を見たりしたが人はいなかったし少し歩いて気づいた

「こんな街が寂れているのに食料なんてあるわけないじゃないですか!!」

私が怒っていると物音が聞こえた

私は音がした方を見たがなにもいなかった

「気のせいですか」

私が家を出た瞬間

「よしあのキル姫を捕まれろ!」

1945〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 03:12:25
>>193
私が驚いていると物陰からキル姫が出てきた

「あいつを捕まえて戦力にするんだ!」

別の隊のマスター!?

確かに私は今は隊に所属はしてないが...

『街か村に着いたら教える』

彼女にまだ理由教えてもらってない

だからここで捕まるわけにはいかない!

私は全力で逃げた

「待ちなさい!」

キル姫が私を追いかける

私が全力で逃げて隠れていると彼女が建物の上から私を見ていた

「おー頑張って逃げてるね」

彼女は逃げている私を見て楽しんでいた

「なに見てるんですか!?」

「見ちゃいけなかった?」

「助けてくださいよ!」

「なんで?」

「なんでって...」

「少し歩いただけで友達になったと思っているの?」

「そんな」

話していると見つかってしまった

別の隊のマスター「見つけたぞキル姫」

別の隊のマスターが彼女の方を見ると驚いていた

別の隊のマスター「なんでお前がいるんだ?お前は他の奴が捕まえたんじゃ」

「宿にいた奴らのこと?弱すぎてあっさりと殺しちゃった」

別の隊のマスター「な...」

別の隊のマスターは言葉が出なかった

別の隊のマスター「三人もいたんだぞ!それに三人ともの隊のキル姫は並大抵の実力じゃないぞ」

「うるさいなムカついてきたから殺す」

彼女が降りてくると弓を取り出しニヤリと笑った

「楽しませてね」

1955〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 03:26:26
>>194
彼女は笑った瞬間ものすごい勢いで走り出し別の隊のマスターを切り殺しその後に私を探していたキル姫が来ると待ってた言わんばかりの笑みで殺した

彼女は一方的な殺戮を終えた

彼女は全身に血を浴びてその顔は愉悦に浸っていた

彼女は私を見て一言

「宿に戻って風呂に入ろう」

私は彼女いわくまともに寝れる部屋で待っていた

隣は彼女が殺した人の死体が転がっていた

待っていると彼女は鼻歌をしながら戻って来た

「お風呂どうぞ」

「今は遠慮しときます」

「うわ汚い」

彼女は部屋に置いてあったパンを一つ掴み食べた

「それでなんだっけ?」

「なんで私を生かしたかについて」

「ああそれね」

彼女はパンを少しかじり飲み込むと言った

「なんとなく」

「え?」

「だからなんとなく」

「ははなんとなくですか...」

なんとなくで生かされた命、嬉しいはずなのだが少し悲しかった

「そういえばあなたの顔どこかで...」

だが白髪の三つ編みは見たことなかった

「他人のそら似だ」

「なんでそんなこと言えるんですか?」

「だって私、別世界から来たもん」

1965〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 04:04:00
>>195
私は彼女の一言に困惑した

「ん?え?なにを言ってるんですか?」

「だから私は別世界から来たの」

「説明してください!どういうことですか?」

「はぁーわかった説明するわよ」

彼女は淡々と話した

「私の世界もこの世界と同じように争いが絶えなかった」

「私はその世界で色々あって殺戮の限りをするようになった」

「そんなある日のこと青と黒のバイザー集団が私に襲って来たのもちろん私は嬉々として戦ったけどある日バイザー集団は姿をくらました」

「だから私はその世界の住民を殺しまくったそしたら住民誰一人としていなくなったの」

「それで暇になっているとある日世界を越える力を手に入れた」

「けれど今の私の覚醒したキラーズの力を使うほどの敵がいなかったのバイザーの銀髪三つ編みしかいなくてねそれで退屈だったから気まぐれにあなたを助けたの」

「どう納得いった?後この世界は私が元いた世界を含めて3つ目ね」

「あの2つ目の世界は?」

「2つ目?2つ目は住民を少し残して後は殺戮と気まぐれに破壊」

「そう...ですか」

彼女はさも当たり前のように話しているが彼女は世界を2つも滅ぼしたと言っても過言ではない

私は一つの質問を彼女に投げ掛けた

「あの...一つ良いですか?」

「どうぞ」

「この世界も滅ぼすんですか?」

1975〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 04:18:39
>>196
私は彼女の返答したいでは戦おうと思った

確かに争いが絶えない世界だが自分のいわば故郷の世界をみすみす滅ぼさせるわけにはいかない

「私の返答したいでは私と戦おうと思っているんでしょ?」

「!?」

気づかれてる!

「止めなさいこんな世界を守るために自分の命を投げ出すなんて」

「こんな世界でも自分の世界です!守るのは当たり前です!」

「滅ぼすか滅ぼさないかと聞かれたら滅ぼす」

「それなら」

私は武器を手に取り立ち上がって構えた

「けどこの世界には飽きたからそろそろ別世界にでも行くわ」

「そうですか」

私は武器を収めまた座った

「まあこの世界で良かったのはあなたに会えたことかな?」

彼女はそういうと少しため息を漏らした

(彼女は素質あると思ったんだけどなぁ)

彼女は立ち上がり手をかざすと空間に亀裂が入り石をぶつけたガラスのように割れた

「それじゃあね」

彼女が割れた空間に入ろうとした瞬間

「待ってください!」

1985〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 04:35:15
>>197
彼女は立ち止まり私の方を向いた

「なに?」

自分でも再びなぜこの言葉を言ったかわからなかった

「着いてきても良いですか?」

彼女は戦っていた時の愉悦のような表情ではなく喜びのような笑顔で答えた

「良いよ」

そして今私は彼女と共に世界を越える旅をしている

彼女は行く世界の先々で殺戮を楽しんだ

私は自分の身に危険が来た時だけ戦って殺した

彼女はそんな私に少し不満がある表情で見ていた

だが彼女はなにも言わずにいた

そういえば私は彼女の質問には答えていなかった

なぜ彼女についていくのかたぶん彼女の変な魅力に魅了されてしまったのだろうか

彼女の目的でもなく使命でもなく誰かに命令されたわけでもない気の向くままに本能のままに自分の思いのままに行動している姿に惹かれてしまったのか

それに彼女は人の有り様に興味がないのかも知れない

私が彼女の元を離れても彼女はなにも言わないだろうし彼女を殺そうとするなら彼女は全力で私を殺しに来るだろう

「あ、そういえばなんて呼ぼう?」

「私のことですか?」

「うんそうだな」

彼女は私をじっと見て一言」

「よしツートンだな」

「却下です」

「じゃあモノクロ」

「なんで髪色で決めるんですか!」

「だって人の名前は呼びたくないしあなたは髪色ぐらいしか特徴ないし」

「もう良いです好きに呼んでください」

「じゃあツートンで」

彼女の考えは理解出来そうにない

1995〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 04:42:19
>>198
呼び名が決まり数時間後

「そういえば私はあなたをなんて呼べば良いんですか?」

「シロでもクソでもミッツアーミーでも好きに呼んで良いよモノクロ」

「ツートンになりませんでしたっけ?」

「そうだっけ?まあなんでも良いでしょ」

「良くありませんよ」

「名は体を表すって言うけど名前のない私にとってはどうでも良いし私についてくるならあなたもいつかは名前を捨てると思うわよ」

「少し考えておきます」

私も彼女みたいに名前を捨てるのだろうか?

自分の名前....ワズラという名を

END

2005〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 10:08:25
これやって寝て起きて気づいた
夜中の行き当たりばったりの突貫は死ぬ

201名無しさん:2019/07/28(日) 13:47:42
深夜にお疲れ様です

2025〜9の物語の続き?らしきもの:2019/07/28(日) 14:04:51
『お疲れ様です』その一言に救われる

203名無しさん:2019/07/28(日) 14:40:52
ワズラとかあまり見ないキャラのssだったから嬉しい。凄い良かったです

204ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:40:50
雑賀
「カチッカチッ」

オティヌス
「PCで何を見てるんだい?」

雑賀
「それがゆるりのスレで面白い書き込みを見つけたんすよ」

オティヌス
「なになに……?[素のゴッドチーム(ギアハックなし)をSIRENとかサイレントヒルの世界へ招待したい]?えぇ〜……」

雑賀
「あれ、不評みたいっすね。ウチは面白そうだと思ってるんすけど」

オティヌス
「内容は知らないけどこれってホラーゲームでしょ?私的にはこういうビックリは歓迎してないんだよねぇ……。ホラーなんて、戦争好きの君には縁のないものだと思うけど?」

雑賀
「そんなことないっすよ。血生臭い匂いがぷんぷんするじゃないすか。それでお願いがあるんすけど、これを再現する手伝いをして貰えないっすかね?」

オティヌス
「難しいなぁ。ホラーゲームを演出することはできるけど、皇帝達のギアハックを奪えるかっていうと……」

雑賀
「オティヌスでも厳しいっすかー!残念っす」

オティヌス
「まぁ諦めるのはまだ早いよ。ケイオスリオンに拘らなければ、そういうことができるキル姫を知ってるからさ」

雑賀
「よし!そのキル姫に早速あたってみますか」

205ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:41:52
雨が窓ガラスを叩く音が耳につく。

アルマス
「…………ん」

目を覚ますと、視界にはボロボロの天井が映った。

アルマス
「って、ここは一体どこなのよ!」

カシウス
「やっと起きた」

フェイルノート
「流石寝坊助アルマスね」

アルマス
「カシウス、フェイルノート?なんで地底にいた頃の格好なの?」

フェイルノート
「知らないわ。気がついたら全員ここにいて、この格好よ」

カシウス
「…………それに私達だけじゃない」

カシウスが指差した先にはティファレトがいた。

アルマス
「ティファレトもいたのね。震えてるけど、どうしたの?」

ティファレト
「ご、ごめんなさい。今まで見えてたものが急に見えなくなって、恐ろしくて……」

アルマス
「え?目が見えないの?」

フェイルノート
「やっぱり気付いてなかったのね、アルマス。私達もよ」

アルマス
「何言ってるの!私はちゃんと目が見えて……」

アルマス
「……ティニがいない?」

カシウス
「皆、ギアハックが解けてる」

フェイルノート
「つまり私達は地底世界にいた頃の状態に戻されてるの。業腹だけどね」

アルマス
「なんでそんなことに……」

アルマスの疑問を遮るように雷鳴が鳴り響いた。

ティファレト
「っ!」

カシウス
「大丈夫。皆傍にいる」

ティファレトの怯えを解きほぐすように、カシウスが優しく手を握る。

カシウス
「カシウス……、ありがとうございます」

アルマス
「ほんとなんなの……、この状況」

フェイルノート
「現状を把握するべきね。状況を整理しましょう」

206ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:42:46
雑賀
「いやぁ〜、上手くいくもんっすね。見事なお手前っす」

オティヌス
「最初は正直興味なかったけど、今は認識を操るその技量に目が離せないよ」

八咫鏡
「妾にかかればこの程度のことは容易いものよ」

この三人の傍らにはアルマス、ティファレト、フェイルノート、カシウスが静かに眠っていた。

八咫鏡
「認識を変えようとも本来の強さは変わらんのじゃが、夢の中なら話は変わる。夢では認識こそがその者が体験する世界の全てとなる」

八咫鏡
「この悪夢から覚めぬ限り、化け物の住む館は愚かギアハックを取り上げることも思いのままじゃ!」

オティヌス
「私もコレくらい派手なことをしてみたいなぁ……。それにしても皆グッスリだね」

雑賀
「そりゃあパラケルススに貰った薬を盛ったんすから。そう簡単には目覚めないっすよ」

八咫鏡
「その薬の効き目がどれほどのものかは知らぬが、これだけの人数の認識を操るのは正直長くは保たん。読み取った夢をお主達に見せながらとなれば尚更じゃ」

雑賀
「それじゃあ、早速ホラーゲームを始め……………ん?」

207ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:43:28
フェイルノート
「状況をまとめるわ」

フェイルノート
「一つ 今いるのは謎の館」

フェイルノート
「二つ 私達は地底世界にいたころの状態に引き戻されてる」

フェイルノート
「三つ どういう趣向かは知らないけど、この状況には作為的なものを感じる。裏で誰かが手を引いてると見るべきね」

アルマス
「誰かって……、一体誰なのよ」

フェイルノート
「そうね、主謀者を割り出すことまではできないけど、絞るのは簡単よ」

フェイルノート
「私達に幻覚を見せる、もしくはそれに近しいことができる斬ル姫」

ティファレト
「そ、そんな……。私達を陥れるような人に心当たりは」

フェイルノート
「ティファレト、お前の国の斬ル姫ではないわ。厳正に規律を重んじる国の者が自国の教皇を追い込む真似をする筈がない」

フェイルノート
「そうね……。私の知る限りだとオティヌスやパラケルススが最有力かしら」

カシウス
「私にも心当たりがある」

カシウス
「他者の記憶を読み取り現実や認識を歪める斬ル姫」

カシウス
「八咫鏡 獣刻 ジャバウォック」

フェイルノート
「さて、どうしてやろうかしら?」

208ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:44:03
八咫鏡
「なにやらマズいことになっておらんか!?」

雑賀
「皇帝の洞察力が半端じゃないっすね……」

オティヌス
「というか私、見てるだけなのに主犯格として挙げられてるよ!?」

雑賀
「まぁ、薄々バレるような気はしてたっすけど、まさか始める前に看破されるとは……」

八咫鏡
「お主、一人だけ他人事じゃな!」

雑賀
「皇帝を敵に回すような真似は流石にしたくないんで、今回はバレても少し怒られる程度で済むように保険をかけてるんす」

オティヌス
「あっ、夢オチにするつもりだ」

八咫鏡
「いや、夢とはいえ、しかし……」

雑賀
「目が覚める前に記憶を改竄すれば問題なしっすよ」

八咫鏡
「む……。た、確かに」

オティヌス
「バレる心配がないなら心おきなくやっちゃおう!さぁ!ショータイム!!」

209ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:45:23
ソレは唐突にやってきた。

地を這い回り、時に空を掛け、その姿を見る者を恐怖させる。

奴らは潜む。

見えずともそこにいる。

奴らは多い。

一を見かければ十はいるものと考えろ。

アルマスの視界の先に、ソイツはいた。

アルマス
「あっ、ゴキブ……」

フェイルノート
「ふっ」

フェイルノートが片手をかざす。そこから放たれた矢が黒光りするボディを即座に射抜いた。

アルマス
「あんな素早いのよく仕留められるわね」

フェイルノート
「私が外す訳ないでしょ」

カシウス
「………まだ沢山いる」

フェイルノート
「待ってなさい。すぐ仕留めるわ」

210ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:46:33
雑賀
「…………なんか地味っすね」

八咫鏡
「生理的嫌悪感を煽れといったのはお主じゃろ」

オティヌス
「いや、確かにやつらは怖いけどさ……。じゃあ、もっと直線的に恐い奴にしない?」

八咫鏡
「そんなこと言われても……。妾には「ほらーげぇむ」というのが分からんからの」

雑賀
「まぁ、その辺りはウチらがフォローするっす。ホラーの定番といえばあれっすよ」

雑賀
「人を脅かす化け物が必要っすね!」

オティヌス
「君が血生臭いのを見たいだけでしょ……」

211ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:47:14
フェイルノート
「片付いたわ」

ものの数十秒で数十のゴキブリの群れは死骸となり果て、床に臓物を撒き散らしていた。

アルマス
「うっ、結構キツいわね……」

フェイルノート
「傍を這い回られるよりはマシでしょ?」

アルマス
「それはそうだけど……」 

ティファレト 
「待ってください。……何か聞こえませんか?」

全員、即座に耳をすませる。

獣の唸りにも似た、酷く耳障りな何かが聞こえてくる。

「グギャギャ……」

ティファレト
「な、なんなんですか……?」

フェイルノート
「あれは……」

長い手足、白んだ全身、人間を捕食するその化け物の名は……

カシウス
「ーーー異族、ね」

212ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:47:52
オティヌス
「…………何で異族?」

八咫鏡
「や、だってこいつらも化け物じゃろ」

オティヌス
「それはそうだけど、私的には拍子抜けというか……」

八咫鏡
「妾の知る化け物なんて、コイツぐらいしかおらん」

オティヌス
「異族なんてすぐに退治されちゃう気がするけど」

雑賀
「ウチは悪くない采配だと思うっすよ。天上世界にいた私達には馴染み深い相手でも、地底出身の皇帝達からすれば未知の化け物のハズっす」

雑賀
「さしものゴッドキラーズといえどもギアハックを取り上げられて著しく弱体化した状態でどこまでやれるのか、見物っすね」

213ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:48:43
アルマス
「せいっ!!」

その化け物を見るや否や、アルマスは即座に異族を両断した。

アルマス
「絶・撃破!!」

アルマス
「あ、奥にまだ沢山いるわね。この剣先に続けー!!」

アルマスは異族をバッサバッサと斬り伏せていった。

カシウス
「……恐れる心がないの?」

ティファレト
「アルマスは勇敢ですね」

フェイルノート
「馬鹿とハサミは使いようね」

214ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:49:23
雑賀
「…………」

オティヌス
「…………」

八咫鏡
「…………」

オティヌス
「ダメじゃん!速攻だったよ!!」

雑賀
「アハハ、ギアハックを取り上げても自前のキラーズがあるんだからなんとかしちゃっすよね」

八咫鏡
「もう不安しかないんじゃが……」

215ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:50:08
アルマスが異族を殲滅するのに大した時間はかからなかった。

アルマス
「あの白いの、何だったのかしら」

カシウス
「天上世界に蔓延る捕食者、それが異族よ」

ティファレト
「なんて恐ろしい存在なんでしょう……」

フェイルノート
「異族なんてもうどうでもいいわ。カシウス、お前も実行犯はもう分かってるでしょう?」

カシウス
「……私達は認識を歪められている。間違いなく八咫鏡の仕業」

アルマス
「認識を操られてるってこと?それって打つ手ないじゃない」

フェイルノート
「そうでもないわ」

カシウス
「くすくす……」

カシウス
「もしかして、記憶をいじればやり過ごせると思ってる?」

ティファレト
「カシウス、何を言って……?」

フェイルノート
「黙って聞いてなさい。アルマス、お前もよ」

カシウス
「アナタの力はどれだけ保つのかしら?」

カシウス
「この後が楽しみね」

フェイルノート
「実害が出てない今ならまだ許して貰えるかもね」

アルマス・ティファレト
「?」

216ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 16:52:14

カシウスとフェイルノートが告げていた言葉は全て八咫鏡に向けたものだった。

八咫鏡
「…………潮時じゃな、起こすか」

雑賀
「ちょちょちょい!待つっす!」

オティヌス
「それじゃ私はここで退散するよ」

雑賀
「オティヌスまで!!」

アルマス
「ん、何で私こんな場所に……?」

ティファレト
「良かった……。目が見えるように……」

カシウス
「……見慣れない人がいるわね」

フェイルノート
「あぁ、お前の仕業だったのね。私を陥いれたこと、それなりに覚悟してるのよね。雑賀?」

雑賀
「あ、あ〜………、実はこれ肝試しだったんす!楽しんで貰えたっすか!?」

フェイルノート
「それがお前の遺言ということでいいのかしら?」

雑賀
「ま、待つっす!実行犯はお察しの通り八咫鏡で……」

八咫鏡
「さ、雑賀!?裏切りおったな!この世で最も尊い力を持つ妾に協力して欲しいと言っておったのは嘘か!?」

ティファレト
「成る程、雑賀に乗せられたのですね」

カシウス
「八咫鏡、私はそこまで気にしてないわ」

フェイルノート
「自国の斬ル姫の処分は各々が決めればいいわ」

雑賀
「ぁ、あれ?もしかしてウチだけが大ピンチ?」

フェイルノート
「話が早くて助かるわ」

フェイルノートは右手を雑賀へかざした。

雑賀
「ちょ、皇帝!それはシャレにならないっす!ほ、ほら!今回のことだって皆さんにホラーを体感して欲しくて……」

アルマス
「ぶぷーーっ!」

アルマス
「ほ、ほら、ホラーだって!ちょっと!真面目な話をしてるのに急にふざけないでくれる!?」

フェイルノート
「ふざけてるのはアルマス、お前よ」

フェイルノート
「……はぁ。興が削がれたわ。今回のことは大目に見てあげる」

雑賀
「か、感謝するっす……」

フェイルノート
「ただし次に私を煩わせるようなことがあれば……」

雑賀
「し、しないっす!!皇帝に目をつけられるようなことは今後しないと誓うっす」

フェイルノート
「…………まぁ、いいわ」

こうしてゴッドチームのホラーゲーム体験は速攻で幕を下ろした。

217ホラー・ゴッドチーム その後:2019/07/28(日) 17:02:57

雑賀
「カタッカタタッ」



356 : 雑賀 2019/07/28(日) 08:18:14

【急募】ホラー企画募集中っす!
カルマなキラーズの処刑人をあの手この手でビビらせましょう!
沢山の案をお待ちしてるっす!




雑賀
「やっぱりホラー自体は悪くないと思うんすよね〜」

雑賀
「企画の案の方は……おっ」



358 : 名無しさん 2019/07/28(日) 09:44:47

>>356 ハムスターとコヌコとポメラニアンを100匹放つ 萌えしぬ



359 : 名無しさん 2019/07/28(日) 09:47:37

今度の鎌倉バスツアーで俺の隣に座ればイチコロよ あれ目から汗が



360 : 名無しさん sage 2019/07/28(日) 10:01:04

地獄のツアーになりそうだな



361 : 名無しさん sage 2019/07/28(日) 10:49:11

>>359
生き地獄やないか
よくそんなこと思いつくな
鬼畜の所業やわ





雑賀
「こういうのもありっすねー」

雑賀
「誰を嵌めるか悩んだっすけど、騙し易さと血生臭さの兼ね合いを考えるとやっぱりパラシュが
適任っすね」
 
雑賀
「……ん?」

ある書き込みが目についた。



409 : 悪魔の処刑人 2019/07/28(日) 16:59:20

>>356
随分と楽しそうだね、雑賀






雑賀
「…………ん!?」

パラシュ
「やぁ、雑賀。楽しそうだね」

雑賀
「あ、はは……」

パラシュ
「皇帝からの指示でね。反省の色が見えないならしっかりと躾ておけってね」

雑賀
「や、ヤダなぁ躾なんて……。パラシュはそんなことしないっすよね……?」

パラシュ
「勿論僕はそんな面倒なことはしない。…………処刑だ」

雑賀
「そうっすよねー。パラシュはそう言うっすよねー!!」

雑賀の断末魔が響き渡った。

218ホラー・ゴッドチーム:2019/07/28(日) 17:11:12
お目汚し失礼しました。

サイレントヒルやバイオハザードといったホラーゲームを作者はプレイしたことがないので、中身の薄いSSになったかもしれません。

現行萌えスレの356と409レス目は作者の自演です。358〜361さん、ありがとうございました。

萌えスレの358〜361さんのレスをSSに書き込みましたが、こういった形でレスの掲載を控えた方がいいと思われる方がいらっしゃれば今後は控えようと思います。

219名無しさん:2019/07/28(日) 17:36:22
面白かった。アルマスとフェイルノートが頼もしくて良かったです。あと雑賀かわいい
やっぱりホラー要素にそれぶっ潰せる人たちをいれちゃダメだなw

220名無しさん:2019/07/28(日) 19:12:17
面白かった!乙ですぞ!

221名無しさん:2019/07/28(日) 19:19:42
こういうホラーギャグSS好き
面白かったです

222名無しさん:2019/07/28(日) 19:23:53
これは良作ww

223名無しさん:2019/07/28(日) 20:11:22
やっぱ二次創作SSはコミカルなのがいいよな
シリアスめいたの素人が作っても寒いし

224名無しさん:2019/07/28(日) 20:19:31
コミカルのジャンル舐められすぎ

225名無しさん:2019/07/28(日) 20:22:10
コミカルは自分が面白いと思う展開でも別の人からしたら面白くなくて下手したらお前の言ってる素人が作ったシリアスよりも寒くなる可能性はある

226リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/07/28(日) 20:50:56
皆さん、地の文とかあるより台本風の方が読み易いですか?
場合によっては修正しようかと

227名無しさん:2019/07/28(日) 20:57:52
台本風がSSぽくて好き

228名無しさん:2019/07/28(日) 21:03:42
SSって小説の略じゃないんですか?地の文のない小説は少し抵抗があります
人それぞれなので書きやすい方を書いたらどうですか?

229名無しさん:2019/07/28(日) 21:34:58
SSってショートストーリーじゃないっけ
ネットのSSは地の文無しの方が多いけどそれは描くのが楽ってのが大きいな
僕は作者さんがあってると思う方が読みたいな

230名無しさん:2019/07/28(日) 21:36:39
作者さんが好きな方ややりたい感じでいいよ
文句言うなら自分で頭想像して脳内で書けばいいし

231名無しさん:2019/07/28(日) 21:39:02
地の文がある方がキャラの心情や状況がわかりやすいけどそんなに場面展開がないなら台本風でも良いと思います
自分の気分で地の文があったりなかったりでも良いと思いますよ
結局書くのは自分ですから

232名無しさん:2019/07/28(日) 22:09:32
作者さんの書きたいように書けばよろしいかと思いますよ

233リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/07/28(日) 23:33:20
承知で〜す
ご意見感謝!

234名無しさん:2019/07/28(日) 23:49:28
八咫ちゃんツッコミ枠が様になってて笑う

235名無しさん:2019/07/29(月) 01:39:21
ホラゲの世界で絶望させたいってコメしたの俺だが、まさかここで再利用されるとは思わんかった
趣向は違ったが、結構面白かったぜ

236チャレンジアロンちゃん:2019/07/29(月) 01:51:31
チャレンジアロンちゃんⅤ

アロンダイト
「マスターリベンジしたいです」

マスター
「リベンジ?」

アロンダイト
「はい声だけでグラスを割るのをしたいです」

マスター
「アロンが荒れたあれをまたやるの?」

アロンダイト
「今回はゲストをお呼びしました」

マスター
「ゲストを呼ぶのはこっちの役割のような気がするけどまあいっかそれで誰?」

アロンダイト
「この人です!」

アバリス
「ど、どうも」

マスター
「おおアバリスじゃん」

※このマスターは普通にアバリスを認識出来ます

アロンダイト
「探すのに手間取りました」

マスター
「ご苦労様でした」

アロンダイト
「それじゃあゲストもお呼びしましたしグラス割りチャレンジ開始です!」

マスター
「なんかアロンが司会進行してる....」

237チャレンジアロンちゃん:2019/07/29(月) 01:58:07
>>236
アロンダイト
「それじゃあ私から行きます」

アロンダイト
「あー」

グラスに変化はなかった

アロンダイト
「やっぱり難しいですね」

アロンダイト
「あーー」

グラスに変化はなかった

アロンダイト
「これやり過ぎると精神おかしくなりそうです」

アロンダイト
「マスターやって見ます?」

マスター
「うんやるやる」

マスター
「あー」

グラスに変化はなかった

マスター
「本当だ全然変化ない」

マスター
「あーー」

グラスに変化はなかった

マスター
「うん確かにこれやり過ぎると頭おかしくなりそう」

マスター
「アバリスでラストにしよう」

アバリス
「こういうのは結構練習しないと無理なんですよ」

マスター
「まあまあ頑張ってやってみてよ」

アバリス
「わかりました行きます」

238チャレンジアロンちゃん:2019/07/29(月) 02:04:22
>>237
アバリス
「すぅーふぅー」

アバリス
「あー」

グラスに変化はなかった

マスター
「やっぱり無理か」

アバリス
「みなさん二回してましたし私ももう一回行きます」

アバリス
「あーー」

グラスは急に割れた

アロンダイト・マスター
「................」

アバリス
「で、出来ちゃいました」

マスター
「すごいなアバリス」

アロンダイト
「すごいですね」

アバリス
「た、たまたまです」

マスター
「アバリスはパズズじゃなくてセイレーンだったか」

アロンダイト
「え!?そうなんですか!?」

アバリス
「アロンダイト真に受けないでください...」

239名無しさん:2019/07/29(月) 02:16:51
>>238
マスター
「そうだよアロンこの世界のアバリスはD.plugだよ」

アバリス
「そうです私はD.plug....って待ってくださいこの世界ってなんですか?」

マスター
「だからD.plugのアバリスの世界線、聖鎖のアバリスの世界線そして獣刻のアバリスの世界線があるんだよ」

アロンダイト
「そうなんですか!!!」

アバリス
(なぜか話がそうだいになってる)

マスター
「そして三人のアバリスが揃う時」

アロンダイト
「そ、揃う時...」

マスター
「三人のアバリスは融合しアバリストリニティが誕生する!!」

アロンダイト
「ア、アバリストリニティ!?!」

アバリス
(私を置いて話がすごいことになってる)

マスター
「あ、でも三人のアバリスでも結局アバリスは一人だからソウゴよりも翔一くんの方だからアバリス トリニティフォームが正しいのか」

アロンダイト
「ア、アバリス トリニティフォーム!?!?」

アバリス
(もうどうにでもなってください....)

アバリスは一人空を見上げるのであった

240名無しさん:2019/07/29(月) 02:33:54
このシリーズ好き

241名無しさん:2019/07/29(月) 05:50:30
夏コミに出ないかな

242チャレンジアロンちゃん:2019/07/29(月) 07:35:13
いつもの注意書きを忘れてた

"これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです"

243名無しさん:2019/07/29(月) 10:27:28
本編と全く関係ないけどチャレンジアロンちゃんの人ちゃんと寝れてる?5時間睡眠とかだとおじさん心配しちゃう

244チャレンジアロンちゃん:2019/07/29(月) 10:45:17
大丈夫寝ようとしたけど今日はうまく寝れなかったからうん大丈夫

245名無しさん:2019/07/29(月) 12:46:23
不眠症の方かな?

246名無しさん:2019/07/29(月) 13:01:26
SSスレたのしー!
上げてくれる人乙です!

247名無しさん:2019/07/30(火) 00:33:04
全盛期?のモラベガがほかのキル姫まで取り込んで最強の生命体になるストーリー思いついたけど不謹慎すぎてやめた
せっかくテイルリンクで仲間になって幸せになれそうなのに…
罪悪感にまけた

248名無しさん:2019/07/30(火) 01:21:13
『※長編です。地の文あります。苦手な方はご遠慮ください』
『pixivにも上げましたがやっぱりこっちにも載せていきたいなと思って書き込みました。オリキャラをメインにしている話なので苦手な方はご遠慮ください』
『ひとまず書き上げている分を載せていきます』






 ウリエルの槍が一瞬のうちに罪人を貫く。
「この者は、罪を犯しました」
 一房青い髪の混じる黒髪が揺れる。
 清潔な白壁で覆われた部屋の中でその女体は一層際立って見えた。
「ハルモニアの財産たる武具宝物を管理ではなく独占し、私的に利用していた。その罪を断罪すべく私はここに来ました」
 ぶん。と勢いよく槍が死体から引き抜かれる。槍の貫通した穴の縁は高熱の金属を押し当てた時のように焦がされていて一切出血はない。
「ではここに教皇様を代行して貴方に新たな使命を言い渡します」
 と女性はそこでようやく、ぼうと突っ立っている男に目を向けた。
「貴方が次の宝物室の長です。より一層励むように」
 それだけ言うと女性は男の返事も聞かずに窓から飛び降りて去っていった。
 男は彼女がいなくなってもしばらく動くことはできなかった。
「あれが……」
 男の心は激しく乱されていた。
 自分の上司だった人物が突然処刑されたことに? 違う。
「あれが、斬ル姫か……」
 男の感情を一言で表現するならば、感動していたのだ。
「ああ、……素晴らしい」
 男の網膜にはしばらくの間、あの槍を持った女性の姿しか見えなくなるほどの感動だった。この部屋にあるどんな武器や宝物より、斬ル姫という武具を美しいと感じたのだ。
 その日、男が受けた衝撃は、おそらく彼が死ぬ間際まで忘れることはない。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 キトはいつも通りすっきりとした気分で目が覚めた。
 懐の懐中時計を取り出して定刻通りに覚醒したことを確認すると満足げに頷く。
「よしよし。今回も四時間睡眠を成し遂げたようですね」
「おや、起きられましたか? それでは……」
「ええ、交代です。当番の者と呼んできなさい」
 傍らで地上走行用資材運搬船の進路を確認していた部下が話しかけてくるとキトはてきぱきと指示を出した。
 丁寧に頭を下げ大型倉庫の甲板(デッキ)から内部へと入っていく部下を横目で見送る。
 部下は純白の鎧を見に纏っていた。
 その鎧は頭から爪先までを隙間なく覆っており天使の翼のような装飾が様々な個所に施されているのでまるで身体が翼に覆われているようにも見える。
 キトは部下の鎧の肩の一部が砂埃で茶色く変色していることを発見すると眉をひそめた。
「君、戻りなさい! いえ、むしろ私が行きます! だから絶対にそこを動かないように!」
 苛立ちを隠さない声色で大声を出すときょとんとしている部下の元へずかずかと歩いていく。
「神聖な鎧が汚れていますよ、しっかりしてください。貴方は我らがハルモニアの誉れある兵なのですから――――」
 キトはぶつぶつと文句を言いながら懐からハンカチを取り出して、部下の肩を磨きだした。
「戦場において、大切なことは神聖ハルモニアここにありと他国にはっきりとしめすこと、そこに君のような者がいては粗野なケイオスリオンや野蛮なトレイセーマと間違えられてしまうではありませんか。全く……最近の若者ときたら美意識に対する理解が浅くて――――」
「あの、室長……? 私が自分でやりますか」

249pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:23:43
『コテハン忘れてました。すみません』



「君は動かんでいい!」
 部下の背筋が跳ねあがるほどの一喝。
 気づけばキトのハンカチは肩から鎧全体へと移っており数分後には部下の鎧は新品同様の輝きを放っていた。
「これでよし。さあ、行きなさい」
「は、はぁ……」
 先ほどまでの不機嫌さはどこへ行ったのかキトは上機嫌に部下を送り出した。
部下の方はといえば少々怯えた調子で足早に去っていく。
「ふふふ。私の鎧に汚れはないようですね」
 倉庫船の壁は当然のように目の前に立つ人間の姿が映し出されるほど磨き上げられておりキトは鏡代わりに自分の姿を映している。
 部下と同様の鎧を装着した己の姿である。
「ああ、やはりハルモニアの正装は美しい。統制され均衡を保った美がここに……」
 酔いしれるように鎧の装飾を撫でるキト。


 遥か昔、地の底より湧き出た瘴気に耐え抜くために人の体にかつてこの世に多数いたという天使の力を取り込んで生まれたのが天使人。ハルモニアはそんな天使人たちが暮らしている国なのである。
 ただ、瘴気に対抗する方法として人類が取ったのは天使の力だけではない。
悪魔の力、幻獣の力がある。
 それぞれは取りこんだ力ごとに集まり国を作った。
 天使人の国。ハルモニア。
 悪魔人の国。ケイオスリオン。
 幻獣人の国。トレイセーマ。
 さらにそれらの例外として妖精たちが住むティルヘルムが存在するがこの国は普段は『見えない』のでほぼいないものとして扱われている。
 この例外を除いた三国が絶えず覇を競って争っていた。
 キトが所属するのはハルモニア教皇国。教皇が人々を階級ごとに分け統制する宗教国家である。
 キトはその中でも教皇庁で宝物室の管理を任されているハルモニアでも上位の階級に属していた。普段は武器庫も兼ねている宝物室の物品を検査したりしながら過ごしている。
 今回は珍しく外に出る任務を与えられたのだ。
 『大穴』という土地で陣を張っている味方に新しい武具を届け、また破損した武具を回収して国に戻るという任務である。
 本来なら室長である自分が出るほどの任務ではない(むしろ移動中の襲撃などで落命しては大問題である)が自分が整備してきた武具がどのような兵士たちに使われるのか気になって仕方が無くなって参加することにしたのだ。
 幸い申請も難なく通り、今彼はこうして船にも似た巨大倉庫で揺られている。

「敵襲ですっ!」
 回想に浸っていると見張りが大声を上げた。
「落ち着きなさい。敵の数は? 所属は? 距離は?」
 見張り台に上がりキトは見張り役に問いかけた。
「数が三十ほど。所属はケイオスリオン。……距離およそ七百」
「少ないですね。しかしこちらの方がさらに少ない」
 現在このちょっとした船サイズの巨大倉庫にいるハルモニア兵は十七名。
 操手役を除けば戦える者は十二名。
「……ふむ」
 天使の力を取り入れ強化された視力にひび割れた仮面をつけた黒づくめの軍服の集団が見えた。悪魔人ことケイオスリオン兵である。
 彼らは乗り物を使わず足で走っていた。だがその速度はキトたちのチャリオットに匹敵する。追いつかれ囲まれれば人数の少ないこちらが不利だ。
「私の銃をここに」
「はっ」
 部下が大振りの銃を恭しくキトに差し出した。その白銀に輝く銃を手に取りケイオスリオン兵たちに向かって構える。
「さて、どの程度か」
 ばすん、ばすん、ばすんと特徴的な破裂音と共に風のマナが天使の羽をあし

250pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:24:47
らった砲口から吐き出された。
『うおおおおおおおおおおおお!』
 雄たけびを上げながら迫るケイオスリオン兵たちは魔弾の弾幕に対して散開することで回避した。
「ほう。避けますか。反応もいいようですね」
 狙って撃ったわけではないが一人二人は巻き込まれて脱落することも予想していたキトは感心していた。
「だが愚かな。神の僕の私たちを襲うということ即ち、神への反逆そのものだということを理解させてましょう」
 キトは部下たちの方を振り返り告げた。

「斬ル姫を使います。速やかに呼びなさい」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


 そのケイオスリオン兵の集団を率いている隊長の名はラーザという。
 目の前にハルモニアの武器か食料の補給部隊かなにかがいる。だから襲う。
 それくらい単純な行動原理で彼は動いていた。
 だからか襲う、奪うといった目的を決定させた時のラーザは深く考えることを止めてしまう。本能に任せるがままに奪い、犯して、考えるのは全てが終わった後、それで日々上手くいっていた。
 それが、今回は仇になる。


 ハルモニア部隊の上空で何かが光った。
「あん?」
 と思った時には隣を走っていたケイオスリオン兵の首から上が消し飛んでいた。ぼっ、という着火するような音が遅れて聞こえてくる。
「ああ? なんだこりゃ?」
 次は後方だった。杖を持った兵士の腕が吹き飛ばされる。
 遅れてぼっ、という鈍い音。
「斬ル姫だ!」
 仲間の一人が叫び上空を指さした。目の前のハルモニア軍の上の方で光を発しているナニカがいる。よく見るとそれは有翼の女性の姿をしていた。
 背から広がる一対の羽。炎のように赤い髪。ドレスのような純白の衣服には大小さまざまな宝石が散りばめられている。その華美な姿は不思議と下品ではなくむしろ清楚な印象を見る者に与えていた。
 女性のしなやかな腕の先には美しい弓が構えられている。
 そして、その弓に矢がつがえられた。

「シェキナー。聖鎖(ジェイル)名ラファエル。光を纏い降臨しました」

 その名乗りはあまりにも遠くにいるケイオスリオン兵たちには届かない。
「ぎゃあああああっ!」
 代わりに放たれた矢が次々とケイオスリオン兵の身体を穿っていく。
 遅れて響くぼっ、という音。
 それは矢が弓から放たれる音。遅れて聞こえるということは矢の速度が音速を超えていることを意味する。
「聞いたことがあるぜ。ハルモニアには異様に長い射程の斬ル姫がいるって……それがアイツじゃねえのか?」
「隊長ぉ、斬ル姫相手じゃ俺らは無理だ! ひとまず撤退しねえか!」
「五月蠅い」
「ぐびュっ」
 ラーザが突き出した剣が泣き言を叫んだ部下の首に突き刺さっていた。
 そのまま一閃して喉を掻ききる。
「迷うな! 全員突撃しろ! 斬ル姫だろうが構うことはねえ! 弓を使う奴なんてのは囲んで棒で殴れば便所の虫みたいに簡単に殺せるんだよ! 怖気づいたヤツは言え! ソイツはケイオスリオンに住む権利はねえ、今すぐに俺が

251pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:25:30
殺してやる!」
 ラーザは先頭を駆けながら叫んでいた。
 後ろに続く部下たちからは見えないがその瞳は血走って真っ赤に染まっている。こういう時のラーザは誰にも止められない。
 例えそれが勝ち目のない戦いであっても。


 数分後、ラーザ率いる部隊は一人残らず草一本生えていない荒地に倒れ伏していた。ある者は首を飛ばされ、ある者は胸の中心を貫かれている。
 全滅を確認したのかハルモニアの斬ル姫は射撃を止めた。
 身体のどこかを欠損した姿で横たわるケイオスリオン兵たちなど気にも留めない風にハルモニアの部隊は遠ざかっていく。
「チキショウ……畜生オオオオォォォォッ!」
 がばり、と倒れていたケイオスリオン兵の一人が起き上がった。
 ラーザである。
 彼の下半身は巨大なハンマーで潰されたかのように千切り飛ばされていて、彼は大地に掌を叩き付け体を引きずることで動いていた。
「殺してやる。殺してやる……ブッコロシテやる……」
 彼は上半身だけになった体で未だ動いていた。悪魔の力を取り入れた悪魔人であればこその生命力なのかもしれない。
 そのまま彼は頭を失って倒れている部下の死体まで近づくと死体の持っていた斧を取り上げて、部下の腰に振り下ろした。
 ブチィ! と身の毛がよだつ音を立てて死体の上半身と下半身が一撃で分離される。
「は、はぁっ、はぁっ、はぁ………」
 ラーザは荒い息を吐きながら体を仰向けに転がすと、死体の下半身と自分の腰の――――未だに血が流れる切断面をくっつけた。
「あ、ぎああああああああっ――――!」
 想像を絶する痛みがラーザを襲う。剥き出しの神経や骨に押し付けられる異物の痛み。他人の血と肉が自らの血肉と結合する痛み。
 そのような痛みを叫ぶことで紛らわし、耐えながら数秒。
 数分たった。
「―――――うゥゥ……」
 ぴくり、とさっきまで血の気を失っていた足先が動く。膝が曲がりラーザの上半身を支えたまま起き上がった。
「正直……繋がるかは賭けだった、が……」
 部下の物だった下半身はラーザの上半身と完全に癒着し一体となっていた。血も神経を通い問題なく体を動かすことができる。若干腰回りの太さが足りない気がするがそのうち最適化されていくだろう。
 ぐるりと、五体満足になった体で辺りを見回す。
 視界に広がるのは死体の山。かつての同胞たち。
 ラーザ程の生命力を持つ者はいなかったのか起き上がる者が現れる気配はない。
 ぎりり、と歯が怒りに噛み締められる音がした。
「ケイオスリオンを、悪魔人を舐めるなよ」
 ラーザの憤怒に燃える瞳は部下たちの方を向いていながら心はその先を見ていた。
 即ち、去って行ったハルモニアの部隊の方角を、

「殺してやるぞ天使人共おおおおおおおおおおおおおおおおおおおオオオオオオオオオオオオオオォォオオオオオオオォォォ――――ッ!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



冴え渡る鐘の音(シェキナー)
・最大射程が一上昇する

252pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:26:10


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「では改めて、シェキナー。聖鎖(ジェイル)名ラファエルです」
 羽毛を散らしながらまるで絵画のワンシーンのように天使が空から甲板に舞い降りた。炎のような赤毛が自らの起こした風でふわりと弧を描く。
「素晴らしい!」
 キトは盛大な拍手で彼女を迎え入れた。彼から一歩引いた位置ではハルモニア兵たちがずらりと無言で整列していた。そのような状況でのキトの拍手はやけに空々しく聞こえた。
「素晴らしい! シェキナー、貴女とお会いするのは初めてですがこれほどまでに美しく、また圧倒的な力を持つとは想像もしませんでした! あのケイオスリオン兵たちがまるで赤子同然ではないですか!」
「協調の欠片もない烏合の衆に敗北する道理はありません」
 シェキナーは微笑みを浮かべた。これほど豊かな表情を見せているというのにその言葉には感情が欠片もこめられていないように感じた。
「外見と性能まで優れている上に態度も奥ゆかしいとは素晴らしい! 貴女はまさに上の上の斬ル姫に違いないです!」
 多くの者が感じたその違和感をキトはまるで気にしていなかった。ひたすらにシェキナーの性能や美貌を褒めたたえた。
「では、私は警護に戻りますので」
 笑顔と適度な相づちでキトの言葉を流していたシェキナーだったがある程度で頃あいだと感じたのか、ばさり、と翼を広げて飛び立とうとした。
「もう少し良いではないですか! もっとも貴女について私は語りたい! その柔らかな羽毛を! その豊満な胸を! 弓でありながらどこまでも直線的に飛翔するその矢を!」
「すみません。教皇様の命ですので」
 縋りつかんばかりににじり寄るキトをスルーして羽ばたこうとするシェキナー。キトはせめてとその手に何かを握らせた。
「これは……?」
「貴女の纏う衣服を見て確信しました。それらはきっと貴女に似合う」
 手の中を見たシェキナーの目が細められる。少し興味を惹かれた様子だった。
「また会いましょう! 誉れ高き斬ル姫! 貴女の完璧なる成果を私は確信しそして期待していますよ!」
「ええ。私に任された役目とは護衛。すなわち守護。守護とは全てを守れてこその言葉なのですから。妥協はしません」
 羽ばたき、空へと舞い上がっていくシェキナー。光に照らされた姿もまるで本物の天使のように美しく映った。


「室長。斬ル姫などに寵愛を注ぐはおやめください」
「何を言いますか。あれほど美しいものがこの世にありますか? ある目的のために選ばれた武具がその目的において実力を発揮する。それが美です。その美を礼賛することは神に与えられた私の使命なのです」
 部下は諦めのこもったため息を一つして話題を変えた。
「ところでさきほど何を渡したのですか?」
「宝石の詰め合わせです。あの宝石があしらわれたドレスを見て、私は彼女が最も求めているものはこれだと啓示を得たのです」
 雲の中へと飛翔するシェキナーを熱い視線で見つめるキト。部下もつられて見上げた。
「……どうやら中身を一通り見てから捨てているようですが?」
「それは彼女の求めるところを捉えきれない私の未熟ということになりますね」
 さほどショックを受けた様子もなくさらりと言い放つ。
「さ、思わぬ事はありましたが危機は無事に過ぎ去りました。皆さん。持ち場に戻りなさい」
「恐れながら……」
 パンパンと手を叩いて仲間たちを急かしたているキトに部下はおそるおそる

253pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:27:11
尋ねた。
「室長も見たでしょう? あのケイオスリオン兵が手も足も出ず誅戮されていく様を」
「ええ。あれこそ神罰ですね」
「室長はあの力を見て恐ろしくはないのでしょうか? いくら霊装支配(ギアハック)で押さえつけてるとはあの力が我々に向かうことはないのかと?」
 兜で表情は見えないがキトはきょとんとしたようだった。
 数秒の空白の時間があった後、キトは不思議そうに問い返す。
「? 神の力がなぜ私たちに向くのです?」
「それはその、その通りなのですが……」
「君は少し疲れているようだ。次の仮眠は他の者より長くとりなさい」
 しどろもどろで要領を得ない部下にキトは優しい声で言った。部下の方も少しだけまだ何か言いたそうだったが諦め混じりの雰囲気でハルモニア式の敬礼をして、
「……すみません。そうさせていただきます」
「不安に思うことはありません。私たちは神の力に守られています」
 去っていく部下の背中にさらに言葉をかけて、キトは顎に手を当てて一人呟いた。
「彼は、斬ル姫を見るのが初めてだったのでしょうが? それで混乱を? 一体何を悩んでいたのでしょうか?」
 しばらく考えてみたが結論が出ることはなかった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「これが私たちハルモニアの砦ですか……?」
 キトが率いる部隊はケイオスリオン兵の襲撃からさらに二日ほどかけて『大穴』付近の砦にまで到着していた。
 ここにキトたちが運んできた大量の武具や物資を待つ同胞たちがいるのだが―――――、
「ずいぶんと、綺麗なのですね」
 キトが見上げる白い石造り壁はハルモニア本国でよく見られる建築様式である。天へ伸びる尖塔型の屋根も、曲線やアーチを多用して作られた塀や柵、随所にあしらわれた十字架のレリーフも、まるでハルモニア本国の建物同様だった。
「たしか『大穴』付近は激戦区で三国が集まってしのぎを削り合っているはずでは……?」
 そのような環境下ではたしてこんなに建築に時間がかかりそうな砦を、さらに装飾をここまでの完成度で作り上げることができるだろうか。
 まともな敵だったらそのような砦が建築されていると見れば有無を言わさず妨害にかかると思うのだが、
「まあ、こちらは小汚い要塞で数日過ごさねばならないと覚悟していたくらいです。予想が外れてむしろ喜ばしいことなのですが」


「戦いはここ数年起こっておりません。さらに言うならば武具は交換や修理が必要なほど痛んではいませんね」
「はい?」
 今やハルモニア都市区画七つ分もある砦を管理している部隊長は訪れたキトが投げかけた疑問に対して答えた。
「キト様、『大穴』は確かに三国が同等に陣を張り、確かに激戦区とはなっていますが。決して手に入れる価値のある土地ではないのです」
 キトと部隊長は城塞砦の最上階にいた。この部屋の窓からは砦や『大穴』の周囲が一望できる。
「しかし、ケイオスリオンもトレイセーマもあんなに近くに陣を構えているではないですか。それでいて戦いがないなど……」
 窓から外を眺めると、目と鼻の先にトレイセーマの部隊があった。城のよう

254pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:27:52
な建築物はなく、数百規模のテントがひしめき合って広がる野営地のような形で陣を張っていた。
 ハルモニアのような城を造る時間もあっただろうに簡易式テントのみで済ませているのは国民性なのかもしれない。
 しかし占有している土地はトレイセーマが最も大きい。おそらく人数もこちらの数倍はいるだろう。
「信じられません」
 『大穴』のハルモニアとトレイセーマがいる場所の対岸にはケイオスリオンの城塞がどっしりと鎮座している。
 ハルモニア、トレイセーマ、ケイオスリオンが囲んでいるのは町を二つ三つ呑み込んでもまだ足りぬほどの巨大な孔だ。底は見えずどこまで深いのかもわからない。
 理解が追い付いていないキトに部隊長は説明を続けた。
「見ての通り、この『大穴』の周囲は草一本生えない不毛の大地。瘴気によって作物の類は育たず、脆弱なイミテーションは近寄っただけで死んでしまいます。我々であれば住むだけならできましょうがこの辺りにはファントムという霊装支配(ギアハック)をされていない斬ル姫がうろついていまして。時たま気まぐれに襲撃をかけてくるのです。砦ならともかく町という形で我々が住むことは不可能なのですね」
「はあ……なるほど」
 部隊長の言葉の意味を咀嚼して、ようやく状況を把握したような気がしてくる。
「教皇様は貴方たちになんとご命令を? 『大穴』をハルモニアの手に、と?」
「厳密には違います。教皇様は『いずれ我々が千年王国へ至るため、『大穴』への道を確保せよ』とおっしゃられました」
「道?」
「はい」
 部隊長は大きく頷いた。心なしか浮かれているようにも見える。
「つまりですね。教皇様はいずれ『大穴』に入るおつもりのようなのです。我々はその日のためにこの砦を決して落とされず盤石の構えを持って守り続けているのです! いずれ教皇様がお通りになられる道を忌まわしきケイオスリオンの悪魔人や野蛮なトレイセーマの獣人に汚されぬよう、ハルモニアの聖なる砦と揺るがぬ意志で! ここは砦にして千年王国への入口なのですよ!」
「そうですか」
 口調に熱を帯びていく部隊長とうって変わってキトは気持ちがどんどん冷めていくのを感じていた。
 つまらない。
 戦場とは、何かもう少しあるものではないか。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「気が変わりました。即刻帰りましょう」
 あてがわれた来客用の部屋へ向かう途中、唐突にそう思ったキトは再び部隊長のいる最上階へ早足で向かった。
 塔の螺旋階段を登る途中で窓をちらりと見ると斬ル姫たちが集まっているのが見えた。
(なるほど。ここが教皇庁で言う所の『庭園』にあたるのですね。私からすれば楽園です)
 『庭園』とは斬ル姫たちが暮らすスペースである。ハルモニアでは教皇庁の一角に存在するのだが似たようなものがここにもあるらしい。
 そこには五人の斬ル姫がいた。
 一人はキトたちの往復の護衛を担当しているシェキナー。
 シェキナーと一緒に談笑している二人は金髪の方がエクスカリバーで茶色の癖毛の方が天沼矛だと聞いている。

255pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:28:28
 残りはグラムとピサール。彼女たちは少し離れた位置にいた。
 砦に常駐しているのは斬ル姫はこの五人。
(全員が揃っているところをみると本当にここで戦いはないのでしょう。ああ、嘆かわしい。神聖ハルモニアの力そのものでありながらこのような所で燻っているとは)
 まさに宝の持ち腐れ。そう思う。
 シェキナーの方を見てみると、指先に大粒の赤い宝石を掲げて何やら自慢しているようだ。キトには見せたこともないような笑顔である。
(なるほど。あのような宝石が好みですか)
 後で用意しようと思うと同時に足が停まっていたことに気づいた。
「おっと。つい見入ってしまいました」
 そこから一気に階段を登り切り、最上階へ到達する。
「おや、キト様。どうかなされましたか?」
 別れたばかりなのに戻って来たキトに不思議そうな顔で部隊長が尋ねる。
「いや、来たのはいいものの。どうやら私の仕事はないようなので、お邪魔するのも失礼と思い急ぎ本国に帰ろうかと」
 キトは失望を表に出さないように気をつけながら話す。
「いえいえ。そんなことおっしゃらずに此方は日々退屈なものですから、話し相手ができるだけでもありがたいのです。どうか数日ゆるりと……」
「そうもいかない。私も本国に仕事を残して―――――」
 部隊長の机の周りを歩きながら何気なく窓へ身を乗り出したときである。
「―――――――!」
 その瞬間、キトは雷に打たれたかのように硬直した。
「……何か?」
 部隊長が突然体を固まらせたキトを見て不審げに問いかけているが本人はその声を聞いていない。ふらふらと窓の外を指さすと部隊長に問うた。
「あ、あれは……?」
「? 見ての通りトレイセーマの陣ですが」
「違います。あれです。あの斬ル姫は……なんです?」
「は?」
 部隊長に窓へ寄ってきて覗き込んだ。
 彼らの視線の先には『大穴』の縁に沿うようにして陣を構えるトレイセーマの茶色いテント群が見える。キトが指をさしているのはそのテント群を守るかのように背にして、このハルモニアの砦に挑むが如く凛と構えている。
 薄い桃色の髪をポニーテールでまとめ、白と青を基調とした衣装を纏うその姿は清廉であった。
 その印象と相反するようにその手には大地から直接削り出したような荒々しい大剣が握られている。それを大地に突き刺してこちらを睨む鳶色の瞳からは使命感や大義を持つもの特有の真っすぐな意思が感じられた。

「トレイセーマの斬ル姫ですね。このくらいの時間帯になるといつも出てくる者で、名前までは知りませんが……」
 部隊長が困惑しながら答える。視線をトレイセーマからキトの方に戻してぎょっとした。
「なんですか、なんなんですか、話が違うじゃないですか……」
 ぶるぶるとキトは肩と声を震わせていた。
 その体から漏れる異様な熱気に思わず部隊長は二歩後ずさる。
「あ、あの……キト様?」
 何か怒りに触れるようなことをしたのだろうか? 部隊長はそう思った。階級的には部隊長が下なのでキトの報告次第では処分される可能性もあるのだ。
 だが、キトの両腕が体の震えを必死で止めるように体に回されたあたりから、ひょっとして持病の発作か何かかと別な意味で不安になった。
「あの、お体の具合でも……?」
「素晴らしいっ!」
「ひっ……」
 部隊長が肩に手を伸ばした時、びくんと弾けるようにキトが叫んだ。
「ははははははははははは! 全く腹立たしいです! 話が違う、話が違いますよ! だが! ここまで違うのならっ! こういう方向に違うのならっ! 私は大歓迎ですよハハハハハっ!」
「あ、あ、キ、キトさ」
 キトは腹の底からの哄笑とともに部隊長の両肩をがっしと掴み、滅茶苦茶に

256pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:29:00
まくしたてながら揺さぶる。部隊長はただ目の前の天使人の豹変に恐怖することしかできなかった。
「幻獣人どもは低能で数だけだとは言われていたが! いるところにはいるではないですか! あれを見ましたか! まさしくあれこそ泥から生えた白い蓮の花! 砂粒に混じった宝石! ああ、どんな言葉で形容していいのかは私にはわかりません! しかし! 私は! 感動している!」
 勢いよく部隊長を突き飛ばして、キトは踊った。ワルツのような緩やかなステップで、しかし両腕を不釣り合いに激しく舞わせながら。
「惜しむらくはあれがハルモニアではなくトレイセーマの斬ル姫だということです! ああ、だがこの胸を沸かせる気持ちは出会いがこの状況であったからこそか! 痛し痒し! 痛し痒し! 悩ましいもの! 塵芥の中でこそ美しさは鮮やかに際立つと! そういうものなのでしょうか!」
 キトが発作のように紡ぐ独り言と、ハルモニアの特徴的なヒール状の軍靴が床を叩く音が頂上階に不気味に響き続ける。
「あの瞳の光を見ましたか私! 見ましたとも私! あれは正しいことの白の中にいる者だけが持てる輝き! ハルモニアの者でしか持ちえないはずモノ! 正義! 信仰! 希望! 正義! 愛! 勇気! それらの総体たる魂の輝きを持つ者の瞳! 心に一本の御旗が力強くはためいている者の在り様! よもやトレイセーマにいるとは! 私は私の目が信じられません! いや、認めなくては! 認めなくては! トレイセーマの名も知らぬ斬ル姫! 貴女は間違いなく美しい!」
 再び窓に飛びついて身を乗り出すとキトはさらに興奮して、言葉も支離滅裂になり、しまいにはただ狂ったように笑い続けた。
「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ――――――――――――――ッ!」
 笑って。
 笑って。
 笑って。
「おや、部隊長。いつからそこに?」
 すっと波が引くように唐突に沈静化した。
 部隊長はといえば、途中からキトとは真向いの壁に張り付くようにして固まっていた。兜の下では恐怖に引きつった表情を浮かべているだろう。
「まあよろしい」
 キトは先ほどの狂乱がなかったかのように落ち着き払っていた。
「私は気が変わりました」
「は、はい?」
「君の言うことにも一理あると思えたのです。なので今日帰るのは止めましょう。私の部下ともども泊まらせていただきます」
「い、えっ? さっき仕事が残っていると……?」
「なに『大穴』で寝泊まりできるなどよく考えてみれば貴重な経験。それに比べれば私の仕事などほんの些事です。それに、君が泊まるように勧めてくださったのです。無下にはできません」
「そ、それはそうですが……」
「なにか?」
「いえ……」
 部隊長は完全に怯んでしまいキトの言葉に頷くことしかできなかった。微妙に腰が引けている状態でなんとかハルモニア式敬礼を行う。
「で、では客室をご用意しますので」
「いえ、申し訳ないのですが私。慣れた部屋でないと眠れない性質でして。外に停めてある船で寝させていただきます」
 では。言うだけ言うとキトは会釈をして部屋から出て行った。
 ほっと胸を撫でおろす部隊長。
「ああ、ところで部隊長」
「ぎゃあっ」
 半開きにした扉からキトの声がした。
「代り映えのしない日々に退屈しておられるようですが、その慣れはあまり褒められませんね。気を引き締めなければなりませんよ。今日明日にでもトレイセーマやケイオスリオンから襲撃されるかもしれないのですからね」

257pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:29:34
「は、はい……」
 それだけ告げて、今度こそキトの足音は遠ざかっていった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


衝撃波(三国兵)
・攻撃命中時に発動。周囲三マスの敵にHPの二十%分のダメージを与える



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「やれやれなんというお人なのでしょうか」
 深夜、部隊長は書類をまとめながらキトのことを思っていた。
 気分の移り変わりが激しく次に何をしてくるか読めない恐ろしさがある。感情を表に出さず落ち着いた者の多いハルモニア兵では珍しいタイプだ。
「とにかく早くお引き取り願いたいものです……」
 部隊長が疲労からくるため息をついた時、


 ―――――――ばすん!


 何かの発射音のようなものが響いた直後、振動が砦を揺さぶった。
「な、地震!?」
 石材が軋み砂埃が天井から落ちる。部隊長が不安げに辺りを見回した時、部下が飛び込んできた。
「敵襲ですっ」
「えっ……」
 最初に去来したのはなぜ? という思いだった。なぜよりによってこんな時に襲撃されるのだろうか? 自分に何か不手際があっただろうか?
 なぜ? なぜ? なぜ?
「……いえ、まずは出なければ」
 考えるのは後だ。部隊長は訓練通りの最小限の動きで鎧を着こむと頂上階から下層へと一気に駆け下りた。
 塔から出て門への道を真っすぐ走る。いくつもの建築物を通過しなければならないのでそこそこの時間がかかるが部隊長の足ならば数分で辿り着けるはずだ。
「あらー、部隊長さま。そんなに急いでどちらへ?」
 振動の発信源へと駆ける部隊長に真上から気の抜けたようなのんびりとした声がかけられた。
「天沼矛……」
「はいー。天沼矛・聖鎖(ジェイル)・サハクィエルですー」
 ウェーブのかかったセミロングの栗毛がふわふわと揺れる。天沼矛はその体自体も浮遊するようにたゆたわせながら全力で走る部隊長と並走した。
 一見鈍いように見えるが天沼矛は砦にいる斬ル姫では最速を誇っており、その飛行速度もさることながら相手に決して意識させずに立ち回るいわゆる隠密行動にも秀でており索敵などの任務によく採用される斬ル姫だった。
「襲撃の現場は確認したのでしょうね!?」
「んー? 襲撃ですか?」
「とぼけないでください! さっき魔弾か何かが砦に撃ち込まれたでしょう!」
 可愛らしく小首を傾げる天沼矛を怒鳴りつける。
 それには対して怯えたりはせず天沼矛は「うーん」と側頭部のあたりをぐるぐると指で撫でまわしながら考え込んだ。
 無意識なのだろうが体もぐるぐると回る。羽衣のような水色がかかった衣装

258pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:30:17
もひらひらと舞う。
「ぐるぐるぐるぐる。頭を使うと目が回りますねー。不思議ですねー」
「そういうのいいですから!」
「言われてみればキト様が疲れ切ったご様子で門のあたりにしゃがみ込んでおられましたねー」
「えっ、キト様が? まさかお怪我を?」
「それはどうでしょうー? 回復魔法のやりすぎで魔力不足の杖の人に似てたようなー? ああ、そうでした。それでキト様は見回りに来たわたしを見つけて『トレイセーマの襲撃です。反撃しますよ』と言ったんですねー」
「くっ……攻めてきたのはトレイセーマですか」
「だからわたしは兵隊さんたちに声をかけて回ってたんです〜」
「え……?」
 話しているうちに部隊長たちは砦の出口にまで来ていた。
 砦の門は解放されていた。
「そんな私はそんな指示はまだ……」
 愕然とする部隊長。よく考えれば現場に来ることばかりで現場についた後どうするかを全く考えていなかったことに気づく。
「あ〜、もうほとんど集まってますね〜。部隊長さまで最後です〜」
 水色がかった翼をはためかせ、部隊長の肩を追い越していく天沼矛。
 遅れて門をくぐった部隊長は再び絶句した。
 砦にいるハルモニア兵四百名。そのほとんどが整列して戦場に出る用意を整えていた。
「よし、これだけ集まればいいでしょう。それでは総員、進軍します」
 それらを率いているのは客人であるキトだったのだ。
「ま、待って、困ります。なんで勝手に……」
 慌ててキトに駆け寄る部隊長。
「おや、部隊長。私はこれから襲撃をかけたトレイセーマを迎撃に向かいます。君には砦の守りについて欲しいと思っていましたが?」
「し、しかし勝手に兵士を動員されては……」
「階級では私の方が上です。私にも指揮権はあるはずですよ。それに君は砦を守るというそもそもの使命を忘れてはいけない。なに兵士や斬ル姫も多少は残していきますよ」
「い、いや。それでも……」
「失礼。急がなければ。それでは守りは任せましたよ」
 小さくなっていくキトやハルモニア兵たちの背中を見ながら部隊長は動くことができなかった。
 守りは任せました。
 そう命令されてしまったのだから。
 ハルモニアは徹底した階級社会。上位者の指示は絶対的な重みを持つ。
「……くっ。何なんだ。あの人は」
 部隊長はそれを初めて疑問に思った。
 それはハルモニアの根幹を揺さぶる感情だということに気づかないまま。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「ごほっ、ごほっ」
 キトが血混じりの咳をする。部隊長や兵士たちの前では強がってみたがコンディションが優れていないのは本当だった。
「天沼矛には見抜かれていたかもしれませんね。あれでいて察しのよい斬ル姫のような予感がします」
 黒一色に塗りつぶされた夜空を見上げ呟く。その夜空に一つの光が見えた。
 薄く水色に光るそれは天沼矛だ。
 時計の針のように一定の速度で進むハルモニア兵たちと歩調(飛調?)を合わせて飛んでいる。
 ハルモニア砦を出てすぐにトレイセーマの陣が見えてきた。
 ようやくその全体像が見えてきたというときである。
「止まりなさい天使人!」

259pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:30:50
 凛とした声が荒れ地に響く。
 ハルモニア兵たちの前に一人の斬ル姫が現れた。
 清らかな白をベースに青色でアクセントを加えられた装束。頭の後ろで一つにまとめられた薄い桃色の頭髪。
「先ほどの衝撃音は私にも聞こえています! お互いすれ違いがあるようですが、断じて我々トレイセーマの攻撃ではありません! よって私とあなた方に争う理由はありません! 即刻撤退すればこの件はお互い不干渉ということに致しましょう!」
 トレイセーマの斬ル姫はよく通る声でハルモニア兵たちに呼びかけた。
「あれが、昼間の……!」
 キトは歓喜に沸き立つ心を全力で押しとどめる。
 代わりにすっと静かに腕を上げた。その停止の合図を受けハルモニア兵たちの規則正しい軍靴の音が一斉に停止する。
 深呼吸をしてから、キトは斬ル姫に静かに話しかけた。
「トレイセーマの斬ル姫ですね」
「はい。アロンダイト・獣刻(プラント)・ユニコーンと申します」
 二人の距離は数十メートルは開いているのだがさほど声を張り上げずともお互いの声は届く。
「アロンダイト……アロンダイト・獣刻(プラント)・ユニコーン。とそういう名ですか……。ちなみに、先ほどの攻撃がそちらのものでないという証拠は」
「警備にあたっていた私の目と耳です。ユニコーンの角に誓ってハルモニア砦で爆発音が起こった時間帯に陣を離れた部隊はありません」
「仲間内からの証言では証明たりえないと思いますが」
 ユニコーンの角という奇妙な言い回しに苦笑して、キトは話題を少し変えてみた。
「私たちが貴女を信用に値せずとみなし攻撃に移った場合。どうします?」
「迎撃に移ります」
 無骨な大剣を持ち上げハルモニア兵たちに脅すように突きつける。実際警告しているのだろう。
「専守防衛というやつですかね。戦闘狂のケイオスリオンの連中と違って貴女は無用な争いは避けると。素晴らしい! 私は感動しました!」
 ぱちぱちぱち。とキトの拍手の音が響く。彼は本気で感じ入っているようだが相変わらず空気が読めていないところがある。
 自分以外が沈黙していることにようやく気が付いたのだろうか、キトは唐突に手を止め、ハルモニア兵たちへ振り替えると、
「では、盾隊を前方に配置した突撃陣形で攻撃開始」
 と極めて唐突に戦闘の開始を宣言した。


「やむを得ませんね」
 アロンダイトはため息混じりに攻撃態勢に移る。左足を前に、迫るハルモニア兵たちに対して体を横に向け、大剣を胸の前で掲げるようにして構える。
 これはロングソードで使用される実践的な構えだ。
 相手の体を肩から斜め下に切り裂く、いわゆる『袈裟懸け斬り』に移りやすく力も籠めやすい。
「……………」
 だが、アロンダイトは統制された動きで迫りくるハルモニア兵たちを前に動こうとはしなかった。
「神の裁きを受けなさい!」
 どこかのハルモニア兵の掛け声。それと同時に目と鼻の先にいる大きな青い盾を構えたハルモニア兵たちの盾と盾の隙間から何本もの槍が飛び出してくる。
 無数の槍の刺突が今まさに喉に突き刺さらんとした瞬間。
 アロンダイトが動いた。
「はっ!」
 気合一閃。
 盾を持ったハルモニア兵を盾ごと切り裂き、その背後から槍を突き出していた槍兵たちをも勢いのままに切り裂いた。
「ぎゃああああああ!」
「おのれ、斬ル姫などに……!」

260pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:31:24
 断末魔をあげながら天使人が両断されていく。


「やはり斬ル姫相手に一般兵のみでは分が悪いですね」
 キトは先頭の中心からやや離れた位置で戦いを見守っていた。
アロンダイトは十人以上ものハルモニア兵に囲まれているにも関わらず鬼神のような動きで兵たちを葬っている。
「一見、斬ル姫としての力と体力に任せた戦いかに見えますが、攻撃の一つ一つが何らかの流派に則っているように感じます。兵たちを倒す手順も厄介な敵から順に斬り、それでいて軍の中心に踏み込まないように定期的に後退している。……技巧で戦うタイプですね」
 唯一こちらに救いがあるとすればアロンダイトは飛び道具を持っていないらしいということだ。
 弓兵や投槍に対しては大剣で防御しているだけで反撃の気配がない。
「といってもこれではこちらも全滅してしまいます。そろそろアレらを投入しますか」
 キトは手を掲げハンドシグナルで上空を旋回する天沼矛に合図を送る。
「これで無力化できずとも次の手はありますが……」
 状況は今のところこちらが有利。そう思いながらもキトの胸にあるある懸念があった。
「トレイセーマ兵たちはなぜ出てこない?」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


理想郷への免罪符(シェキナー)
・攻撃時に確立発動。三百%威力の必中攻撃を繰り出す



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 天沼矛からの伝令を受け取り、シェキナーは弓を構える。
「承りました。それでは大天使の力をお見せしましょう」
 シェキナーはハルモニア砦の頂上階、その三角形の屋根の頂点に直立していた。風に純白のドレスがたなびいている。
「目標はトレイセーマの斬ル姫……」
 天使の顔を模した装飾が特徴的な弓に矢をつがえぎりぎりと引き絞る。
 先日ケイオスリオン兵たちを相手取った時とは桁が違うエネルギーが矢に注がれて蓄えられていく。
「神の名の下に裁きを」
 ドッ! という衝撃音は矢が放たれた後からソニックブームとともに辺りへ伝播していく。
 射出された矢は光のマナを纏い七色の輝きを絢爛と放ちながらハルモニア砦から爆発的な速度で戦場へと直進した。
 もはや誰にも止めることはできない。矢は流星のように光の軌跡を描きながらトレイセーマの斬ル姫めがけて爆進している。
 ハルモニア兵たちが蜘蛛の子を散らしたように逃げていくのが見えた。巻き込まれてはたまらないからだ。相手の斬ル姫も避けようとしたようだが、シェキナーの矢はまるで意思を持つかのように斬ル姫の走る方角へとぐりん、と軌道を修正する。
「無駄です。私のこの矢は必中。潔く受け入れなさい」
 シェキナーの弓兵としての目には敵の斬ル姫の表情までもが克明に映る。
「?」
 だからこそ疑問に思った。
 相手の桃色の髪の斬ル姫に一切の怯えがなかったのだ。
 避けるのは無理と確信したらしい。岩石を割って作ったかのような荒々しい大剣を上段に構え、シェキナーの矢と相対した。

261pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:31:59
 その瞳には覚悟こそあれ恐怖や不安は全く感じられない。
「この大天使を前にして不敬ですね。ならば受け止めてもらおうではないですか。しかし、簡単に止まるとは思わないことです」
 むっとほんのわずかに秀麗な眉が持ち上がったがシェキナーに動揺はない。悠然と構えてこの無謀なる挑戦を見届けよう。
「後で後悔したって遅いんですからね」
 そう思っていた。


 自分に向けて突き進んでくる矢はひどく緩慢に見えた。
 だがそれが錯覚であることをアロンダイトは理解している。あれはただ数キロの距離から放たれたが故のものだ。
 実際にはその数キロの距離を数秒でゼロにするだけの猛烈な速度を秘めているであろうことも理解している。
「そしてあのマナの輝き、さぞハルモニアでは名の知れた斬ル姫のものなのでしょう。……相手にとって不足なし!」
 大剣を頭上に振り上げる。迎撃姿勢に移っていた。
 すでに周りのハルモニア兵たちは巻き添えを恐れて散っている。隙を突かれる心配はない。
「本来なら、逃げる兵たちを追撃しせめてもと道ずれにするべきなのかもしれません。……が、それは騎士道ではなく邪道です」
 矢は夜空を切り裂きながら真っすぐアロンダイトへと突き進んでいた。途中で異様なカーブを描き、軌道を変更し地上すれすれを飛翔しながら正面よりアロンダイトを爆散させんと迫る。
「は、あああああああああああああああぁっ!」
 アロンダイトの剣と矢が激突した途端、猛烈な轟音が辺りに響き渡った。

 ぎゃぁるるりりりりりりりりりりィ!

 矢は螺旋を描き剣を抉らんとしたが決着は一瞬だった。

 ばっきん。

 極彩色のマナを振りまいていたはずの矢は突然その光を失い。大剣の一振りを前にまるでガラス細工のようにあっさりと砕け散った。
「……ふっ」
 アロンダイトは小さく息を吐く。剣の柄を見てみると指先が震えていた。どうやら多少は無理をしてしまったらしい。
 顔を上げてみると狙撃で仕留めきれなかったと察知したハルモニア兵たちが再び陣形を組み突撃を始めている。
「頃合いですね」
 そう言うとアロンダイトは大剣を勢いよく地面に叩きつけて――――、



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


退魔の高潔(アロンダイト)
・クエスト開始から五ターンの間、弓・銃・杖ユニットとのデュエル時、相手のデュエルスキルと発動率と必殺率を0%にする※二つの効果は、ともにターン経過で緩和される


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「嘘! 嘘です! そんなはずありません! 何かの間違いです! やり直しを要求します!」
 シェキナーはハルモニア砦の屋根でワナワナと悔しさに震えていた。
 心なし涙目である。

262pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:32:32
ばさり、とその背から大きな薄い紅色の翼が広がる。
「こうなれば仕方がありません! 次の一撃はちゃんとした狙撃地点から狙ってさしあげます! 覚悟してくださいね!」
 翼を羽ばたかせて砦の城壁、その見晴らし台へ向かうシェキナー。木製の台座が見えた時、シェキナーは敵の位置を確認しようと戦場の方へ視線を向けた。
 それがいけなかった。
「…………え?」
 次の瞬間、体が硬直し動かなくなっていた。
 例えるなら、まるで石像になってしまったかのように。
 翼も動きを止め、手足が固まったまま声も出すことができず、紅色の髪だけが振り乱れながら天使は地上へと墜落していく。
「あ、あ、あ、あ、れ?」
 言葉はもはや声にならない。ただ肺から息が出ているだけという状態だった。
 シェキナーの敗因。
 それは単に弓兵ゆえの目の良さにあった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


凋衰の邪眼(梓弓)
・周囲五マス以内の敵ユニット一体の速を、一ターンの間五十下降させる


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 アロンダイトの周囲で土煙が吹き上がり彼女の姿を覆い隠した。
「逃がしてはなりません!」
 ハルモニア兵たちが見逃すまいと土煙に向かって殺到する。
 キトも、固唾をのんで戦いの行方を見守っていた。
 土煙に戦場全員の視線が集まった。

「鳴弦の音を聞きたい方はいらっしゃいますか?」

 土煙を二つに割って、斬ル姫が現れた。
 アロンダイトではない。その斬ル姫は弓を携えていた。
 全身を黒蛇が締め付けているかのような煽情的な衣装を着た斬ル姫。
「さあ見なさい。わたくしの瞳を……!」
 かっ。と斬ル姫の目が見開かれ。瞳孔が左右から押しつぶされるようにきゅっ、と絞られた。
 それはまるで、爬虫類の目のようで。
「わたくしは梓弓・獣刻(プラント)・メデューサ。わたくしの目で止まらないものなどありはしません」
 その宣言通り。
 戦場に立つ全ての者が、停止した。
 ハルモニア兵の盾兵、槍兵、杖兵、弓兵。斬ル姫も、キトも。
「…………」
 荒れ地にひと時の静寂が満ちた。
 ハルモニア兵たちの失敗は、アロンダイト一人に注目しすぎたことだろう。
伏兵の存在に気づかず一人に全員でかかってしまった。その伏兵が『目を合わせた者を石化させる』というメデューサの力を持つとも知らずに。
アロンダイト一人しか出陣していないことに疑問を持ったとしてもその疑問をそのままにして戦闘を続行したキトに非があるのだろう。
所詮キトは文官で指揮官としての才はそれほどでもないらしい。


「助かりました。梓弓」
「気にしないでください。それより、わたくしより前に出ては行けませんよ。

263pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:33:18
アロンダイト」
「わかっています。それでは仕掛けますよ」
 梓弓の背に隠れていたアロンダイトが声を張り上げた。
「今です!」
 何が? という疑問を動きを止められたハルモニア兵たちは思った。
 それはすぐにゾッとする形で回答が示される。

 ずっ、ずず。

 荒れ地に何気なく配置されていた幾つもの岩石が一斉にスライドし始めた。
 岩石の下には人一人通れるくらいの円形の穴があり。
「銃隊! 弾丸装填!」
 ガスマスクのような茶の頭巾を被ったトレイセーマ兵たちが現れた。
 一人だけ黄土色の頭巾をした指揮官らしき人物が号令をかける。
「囲め! A・一一と目を合わせぬよう注意しろ!」
 トレイセーマ兵たちはハルモニア軍を囲いだした。
 穴からは次から次へと兵士が現れて人数を増やしていく。
(まだ増えるのか)
 クロスボウを構えた弓兵、マナではなく火薬式の銃を構えた銃兵。飛び道具で武装した兵士たちが動けないハルモニア兵を取り囲んで、
「撃て!」
 一斉に攻撃を開始した。


「ぐっ!」
「ぎっ」
 体が固まっているため悲鳴すら上げることができずにハルモニア兵たちが倒れていく。
(くっ。誰かあの梓弓とかいう斬ル姫を倒せる者は)
 キトは胸を打たれたハルモニア兵の横倒しになって地面に転がっていた。
 顔が頭上を向く。
(なっ!?)
 真上から数え切れぬほどの矢が雨のように降ってきていた。
 死を覚悟したその時。
「あら〜。ちょっと余所見をしていたらなんだか大変ですねー」
 上昇気流が起きて、矢をごっそりと天空に舞い上げていた。
「誰だ貴様は!」
 トレイセーマ兵指揮官が空を見上げ叫んでいる。他のトレイセーマ兵たちの銃口も空へ向いた。
 矢を吹き飛ばした張本人はのんびりとした口調で、
「わたしは天沼矛です〜。どうかよろしくお願いします〜」
 とぺこりと頭を下げていた。
 ゆらゆらと羽衣が自らの風で揺れていた。
(天沼矛! そうか。シェキナーへの伝令をしていたので梓弓を見ていなかったのですね!)
 キトはそう考えて心の中で膝を打ったが厳密には少し違う。
 天沼矛はただ単に余所見をしていただけだ。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



空衣の王器(天沼矛)
・自身および周囲三マス以内の味方ユニットの命中・回避が二十上昇する



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

264pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:34:07



 ブロォォオオオオオオオオオオオオオオ――――――――ッ!

 巨人が唸るような音を上げて、トレイセーマの最新式の兵器『機関砲』が弾丸を吐き出す。一秒に八発の弾を発射できるこの圧倒的な制圧兵器が七台、天沼矛に向けて使用されていた。
「怯むな! 砲身の限界まで撃て!」
 指揮官が吠えるがその弾丸は天沼矛に一発も届いていない。
「ん〜。戦う? べきなのでしょうか〜。地上の皆さんは動けないみたいですし、でもあまりあの機械には近づきたくないですね〜。怖いですね〜」
 ぐるぐるぐる。と宙で指を回す天沼矛。
 それに連動して生み出される風の障壁が弾丸を明後日の方角に逸らし続けているのだった。
 弾丸はその速度と威力にして意外に風の影響を受けやすいものなのである。
「迷いますね〜。戦は嫌ですね〜」
 下に降りて戦うべきかどうか。天沼矛は悩み続けていたが、すぐにその問題は解決した。


「これで決着、もしくは撤退となってくれればいいのですけど……」
「まだ終わった気になってはいけませんアロンダイト。今朝の占いによれば『油断大敵』と出ていましたよ」
「いつもの、ですか?」
「ええ、此度は魔獣の骨を使用しました」
「……骨ですか。いえ、否定はしませんよ。しませんけど……」
「何か?」
 天沼矛たちとはやや離れた場所にアロンダイトと梓弓はいた。
 ただ談笑しているわけではない。梓弓はハルモニア兵の石化を維持しなくてはならないし、アロンダイトはそんな彼女が襲われた場合守らなくてはならないのだ。
「魚の内臓を使った占いというのもあるのですよ。如何です?」
「それはちょっと……」
 アロンダイトが苦笑した時、ぞわりと背筋に寒気がした。
 ばっ。と背後を振り返ると風に乗って空を埋め尽くさんばかりの矢がこちらに向かって飛んできていた。
(さっきハルモニアの斬ル姫が舞い上げた矢! 全て梓弓の撃破に回してくるなんて!)
 実際には天沼矛が風で流したら偶然アロンダイトたちの方へ流れただけなのだが、アロンダイトは大剣で打ち払うか一瞬迷った。
(いや、数が多すぎる。私一人ならまだしも梓弓も守るとなると……)
 すぐさま思考を切り替えて梓弓の膝と背に腕を回し大剣の柄を脇に挟んで、
「失礼しますっ!」
「え、何? きゃっ」
 いわゆるお姫様抱っこの形で砲弾のような速度で離脱した。
 斬ル姫の全力はただの矢の速度など遥かに上回る。背後でさくさくさくと矢が地面に突き立つ音がするが全く問題なく回避することができた。
「梓弓、怪我はありませんか?」
「は、はい。大丈夫なのですが……」
 アロンダイトの腕の中で梓弓は申し訳なさそうに言った。
「すみません。驚いて術が解けてしまいました……」
「えっ」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


灼熱の天誅(エクスカリバー)

265pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:35:04
攻撃時に確率発動。四百%威力の攻撃を繰り出し、五十%の確率で相手が所持する付与スキルを一ターンの間、封印する


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 梓弓の術が解けたことで戦場は混沌と化していた。
 激しく打ち合うハルモニア兵とトレイセーマ兵。
 飛び道具を風の障壁で防ぎ仲間を支援する天沼矛。
 前ほど大規模とはいかないがハルモニア兵に石化をかけ次々と弓で打ち抜いていく梓弓。
 そして戦場の真っただ中に飛び込んで次々と切り伏せていくアロンダイト。
 そしてここにもう一人。
「敵の術に陥り体を止められるなど一生の不覚! かくなる上は我が身を火の玉と変えて特攻をかけるより他にありません!」
 ぼろぼろと大粒の涙をこぼしながら、戦場を疾駆するフードを被った金髪の女性。
背には炎を帯びた大きな車輪が、両足には小さな車輪がついておりそれらを回転させることで驚異的な速力を実現しているらしい。
 その背には一対の翼もついているので飛行も可能だと思われるのだが、
「見ていてください主よ! このエクスカリバー・聖鎖(ジェイル)・セラフィエル! 輝かしき勝利のため! 敵地に乗り込みます!」
 ばっ。と飛び上がり、全身から炎を噴出しながらトレイセーマ兵たちが現れた穴へダイブするエクスカリバー。
「うおおおおおおおお――――――っ! 我が魂は神聖ハルモニア教皇国と共にあり――――――――っ!」


「完全に混戦になってしまいましたね」
 キトは死んだ兵士から拾った槍で自衛しながら戦場を歩いていた。辺りはハルモニア兵、トレイセーマ兵が入り乱れ滅茶苦茶になっておりとても自分が指示を飛ばしても聞いてくれるものがいるとは思えなかった。
「私の言葉も届く状態ではない……ですか。斬ル姫と正面から鉢合わせしないことを祈るばかりです」
 数ならトレイセーマ側が圧倒的に多い。だがハルモニア側にとって幸運だったのは斬ル姫の人数ならこちらが多いということだった。
(トレイセーマは人も国土も最も多い国。『大穴』という戦術的価値のあまりない土地に割ける斬ル姫はせいぜいあの二人が限度だったのでしょう)
 襲い掛かってくるトレイセーマ兵を槍で突きながらキトは推測する。
「……おや」
 足元に穴が見える。トレイセーマ兵たちが現れた穴だ。単純に地面に穴を掘ったというわけではなく金属質の素材によって舗装されている。
実はこの穴は『マンホール』という名前がついているのだがキトは知らない。
「なるほど、トレイセーマの砦は地下にあったのですね」
 ハルモニア砦の窓から見えるテント群はデコイだったのだろう。実際はそのテントの影に隠れ穴を掘り、地下に巨大施設を造り上げていた。
「もしや既に地底に……いえ、そこまでは考えすぎでしょうか。それはともかく袋叩きにされる危険も考えると迂闊に入るわけにもいきませんね」
 穴に顔を近づけてみると話し声が聞こえてきた。まだ中に何人ものトレイセーマ兵がいるのかもしれない。
『うわっ! なんだお前は!』
『集まれ! 集まれ!』
『どっから来やがった!』
 なんだか様子がおかしい。
『侵入者だ!』
『囲め! 相手は剣だ! 一定の距離を保って打ち続けろ!』
 続いて火薬の炸裂音。剣戟のような音も聞こえてくる。
『くぅっ! もはやこれまでっ! ああっ! 玉砕攻撃を敢行せよという主の心強いお言葉が聞こえてくるっ! 聖なるかなっ! 聖なるかなっ!』
 続いてどこかで聞いたような声が聞こえてきた。
「ええと、確か……エクスカリバーでしたっけ?」
 ようやく思い出した次の瞬間、ボッ。と炎が燃え上がる音がしたかと思うと、

 ゴボオオォォ――――ッ!

 その時、波動が戦場全体を駆け抜けた。
 大地を震わせる震動。トレイセーマ兵たちが現れていた穴という穴から間欠泉のように次々火炎が噴き出した。
 そして次の瞬間、トレイセーマのテント群があったはずの大地が爆発しまとめて吹き飛ぶ。
 続いてテント群があった場所からこれまでとは桁違いの極太の火柱が噴き上がった。もはや熱線と言ってもいいほどの火柱は高速で夜空へ向かって突き進む。
 さらにその一秒後には火柱のあまりの熱量に周辺大気は急激に膨張しそこら中に衝撃波、ソニックブームをまき散らし周囲の砂煙やガレキを舞い上げてキノコ雲を作り出していた。

266pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:35:55
「素晴らしい! ここまでの規模! これこそ兵器です!」
 危うく焼き殺されたにも関わらずキトはテント群の方で上がっているキノコ雲を見て無邪気にはしゃいでいた。
 そのキノコ雲で人のシルエットが浮かび上がったと思うと無傷のエクスカリバーが飛行しながら現れた。
「ぐ、ぐすっ……。恥ずかしながら生き残ってしまいましたあぁ! 玉砕などと言っておきながらこれでは主に会わせる顔がありません! ああっ! 未熟! 情けないことながら私涙が止まりませんんん!」
 両目から滂沱の涙を流しながらエクスカリバーはあまりの惨状に言葉を失っているトレイセーマ兵の中へ急降下していく。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



神讃の極み(エクスカリバー)
・攻撃時に確率発動。敵ユニットに即死相当のダメージを与える※「灼熱の天誅」が発動した場合は発動しない

267pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 01:38:14

一人でこんなにレス使ってしまいすみません。今回はとりあえずこの辺りで失礼します。
貼り付け作業って意外と指が疲れますね。

268名無しさん:2019/07/30(火) 08:07:48
ええんやで^^

269名無しさん:2019/07/30(火) 23:35:57
こういうガッツリなのもたまには良いものだと思うよ

270pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:38:51
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「撤退!」
 トレイセーマ兵指揮官が声をあげる。拡声器を使っているらしくその声は戦場全体へと響いた。
「撤退、ですか?」
「この状況では最適な判断だと思います。よい指揮官とは引き時も心得ているものなのですよ。梓弓」
 首をかしげる梓弓にアロンダイトは言った。
「先ほどの攻撃で私たちトレイセーマの陣は吹き飛んでしまいましたし。おそらく……地下の戦闘員の方々も全員焼け死んでしまわれたかと思います。これ以上戦い続けて勝利しても、それに見合う利益はないでしょう」
 だからこその撤退。
 アロンダイトはせめてこれ以上誰も犠牲は出ないだろうと前向きに捉えた。
 ぐるりと『大穴』全体を見回してみると『大穴』の対岸にあるケイオスリオンの城塞から黒いカーペットのようなモノが吐き出されているのが見える。
 それは何百人もの整列したケイオスリオン兵だ。あの火柱を見てケイオスリオン軍も漁夫の利を狙って進軍を始めたのだろう。
「なおさら早く離脱しなければいけませんね」
 トレイセーマ兵たちはハルモニア兵から攻撃を受けながらも数人規模で班を組みそれぞれ撤退を始めていた。
「おい! 識別系統B・〇二! A・一一!」
「は、こちらに」
 指揮官のトレイセーマ兵が呼びかけてきた。B・〇二はアロンダイト、A・一一は梓弓のことだ。
「B・〇二は囮としてここに残り限界まで戦闘を続行しろ。A・一一は我々の班の護衛として撤退だ」
「そんな! せめてわたくしも援護で……」
「我々が逃げ切るためには斬ル姫一体で十分だ」
「それではまるで見殺しで」
「何度も言わせるな! 我々という一つの群れを生かすためには多少の犠牲はあって当然だ!」
 指揮官に抗議をした梓弓の肩にアロンダイトは手を乗せた。
「いいんです。私が殿を務めましょう」
「アロンダイト……」
 不安げな梓弓にアロンダイトは笑顔でその背を押した。
「さ、行ってください」


 周囲を石化させながら戦場から抜けていく梓弓の背を見送るとアロンダイトは周囲に目を向けた。
「大方、撤退しきったようですね」
 周りに見えるのはハルモニア兵の白い鎧のみ。落ち武者狩りとばかりにアロンダイトへ迫ってくる。その群れの中にちらりと赤い布地を見たような気がしたと思った時、
「怯むな臆するな正義は我らにあり!」
 ギャリギャリギャリ! と回転する車輪で小石を跳ね飛ばしながらエクスカリバーが突撃してきた。
「くっ。斬ル姫ですか」
 さっと体を半回転させて、ロングソードによる突きを回避する。
 次の攻撃は真上からだった。背中の光輪が噴き出した炎を推進力にして宙に飛び上がったエクスカリバーが頭上から剣を振り下ろしてきたのだ。
 アロンダイトはそれに合わせる形で大剣を振り上げ互いに剣と剣を打ち合わせる。
「……強い!」
 アロンダイトの一撃はエクスカリバーの一撃に弾かれ体ごと吹き飛ばされた。
 空中で受け身をとって、砂煙を上げながら着地する。
 そこで初めてお互いに正面から向き合った。
「私はアロンダイト・獣刻(プラント)・ユニコーン。あなたの名は?」

271pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:40:25
「エクスカリバー・聖鎖(ジェイル)・セラフィエルと申します」
「なんだか初めて会った気がしませんね」
「正直私もです。なんだか親友か仇敵と相対しているような気が致します」
 名乗りあった直後には互いに剣をぶつけ合っている。
 単純な力ではエクスカリバーの方がやや上。だがエクスカリバーは背の光輪から噴き出した炎をブースターにしてパワーを引き上げている。
「力では適いません……が!」
「せええええええええええ………い?」
 アロンダイトは鍔迫り合う剣を斜めに組み替え、エクスカリバーの刃を受け流した。エクスカリバーは力が予想外の方向へ流され態勢を崩す。
 アロンダイトの前に無防備な背中がさらされた。
「……くっ!」
 その背に自分の剣を、トレイセーマの基本装備『シトゴロシ』を振り下ろせば仕留めることができるというのに、なぜか腕が動かない。
「なんで……」
 アロンダイトは当惑を抑えられなかった。
「なんだか胸の奥がざわざわします。私は……、このエクスカリバーという斬ル姫を、傷つけたくない?」
 エクスカリバーを殺してしまったら、一生後悔するような気がしてならない。
『不義』。
不意にその二文字が脳裏にちらつく。
今のアロンダイトは理解できないがそれは彼女のキラーズに由来する感情なのだった。
 そしてその影響はエクスカリバーにも発生していた。
「ああっ! 私は自分が許せません! 主のしもべでありながら敵国の者に情を感じてしまうなんて! 主よ! 私に罰をお与えください!」
 こちらを向き直って剣を構えるエクスカリバーの目からはとめどもなく涙があふれ続けていた。
「ぐすっ、ひぐっ、うううう。涙が……。うう、かくなる上は!」
 ぼっ。とエクスカリバーの体を炎が包んだ。トレイセーマの地下基地を焼き払った時と同等の量のマナが噴出していると思われた。
 そしてエクスカリバーの剣が炎のマナを帯びて太く長く伸びていく。
「大丈夫です。多少剣が伸びたところで技量ではおそらくこちらが上、受け流すくらいなら……」
 アロンダイトの語尾が段々と弱弱しくなっていった。
「敵を傷つけられぬというならせめてこの土地ごとを殲滅して見せましょう!」
 エクスカリバーの前に赤く渦を巻きそびえ立つそれはもはや剣というより『塔』といった方がいい威容を誇っていた。
 アロンダイトはトレイセーマで現在建設中の三百三十三メートルはあるという『電波塔』を思い出した。もっともあちらは金属の塔でこちらは渦巻く火炎の柱なのだが、
「主よ! 私に力を! せええええええええええええええい!」
 あろうことか天高く掲げた巨大な剣をエクスカリバーは真っすぐ振り下ろしてきた。
「これはさすがに無理です!」
 一切迷わず横っ飛びに跳ねて回避した。一瞬でも躊躇えば巻き込まれるレベルの火力と規模だった。

 ――――――――カッ!

 エクスカリバーの炎の剣が『大穴』の岩石やうろついていた魔獣を飲み込んで分子一つ残さず分解した。そのまま火炎はビームのように伸長し『大穴』の対岸にまで到達した。
 対岸に構えていたケイオスリオンの城塞が巻き添えをくらい消し飛ばされる。
「くっ! 外してしまいましたか! でも!」
 エクスカリバーはあろうことか振り下ろした剣を薙ぎ払うように横倒しに振るってきた。
「嘘でしょう!?」
 逃げるアロンダイトの背から炎の壁が迫ってくる。ハルモニア兵たちも悲鳴を上げながら逃げていく。
 大地に扇状に抉られていく、剣の通った後には沸騰して真っ赤に染まった地

272pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:42:27
面のみが残った。
 もはやその威力は災害と称しても問題がないほどに、
「こうなったら、直接本体を……」
 アロンダイトは剣を脇構えにして、炎の剣から逃げるのではなくエクスカリバーの方へと真っすぐ走った。
 斬ル姫の全力でただ前へ、前へ。
 エクスカリバーを倒して、この剣を止める。
「いいでしょう!」
 エクスカリバーもその意図に気づいてもなお手を止めなかった。凄まじいマナは自分でも制御できていないのかもしれない。
「戸惑いも! 躊躇いも! この炎で全て焼き尽くします!」
「貴方を止めます! 例えそれが私の魂に背するものであっても!」
 アロンダイトの剣がエクスカリバーに届くまで、エクスカリバーの剣がアロンダイトに届くまで。お互いにあと数秒。
 そう思われた時、


 ――――――――タスッ!


 極めて軽い音を立てて、
「えっ……?」
 アロンダイトの肩に矢が突き刺さっていた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ホークアイファクター(シェキナー)
・攻撃命中時十五%の確率で『移動不可』を付与



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 射出した矢の軌跡を眺めている。
「借りは、返しましたよ」
 ハルモニア砦の見晴らし台で純白のドレスを身に纏い、赤髪をなびかせて。
 シェキナー・聖鎖(ジェイル)・ラファエルは一人呟いた。
 その視線の先には肩から矢を生やしたアロンダイトがいた。
「それにしても今、身に覚えのない力を感じたような……?」


「くっ」
 肩に矢を受けた。それだけなのにアロンダイトはその場から一歩も動くことができなかった。この程度の傷、なんてことはないのに。
「なにかわかりませんが好機、ここで一気に!」
 エクスカリバーが一息に火炎でアロンダイトを消そうとした時である。
「止めなさいっ、エクスカリバー!」
 疲労困憊で肩で息をしているハルモニア兵たちの中から一際大きな声が響いた。
「えっ、っと……ええい!」
 エクスカリバーが横倒しに振るっていた剣を慌てて持ち上げて炎を鎮火させる。燃え盛っていたマナはしだいに落ち着いて通常の剣に戻った。
 動けないでいるアロンダイトは戦意だけは失わず、ハルモニア兵の中から注意深く声の主を探していた。
「ハルモニアでは誰もが知っている決まり事がある」

273pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:43:39
 それはすぐにわかった。ハルモニア兵たちを掻き分けて一人、指揮官と思われる人物が出てきたからだ。
 その人物が最初に戦闘開始の号令をかけた人物であることにアロンダイトは気が付いた。
「一、 国を愛し、繁栄を誓いなさい。二、友を愛し、友のために戦いなさい。三、友が背徳に染まる時、その友を再生しなさい」
 一般的なハルモニア兵と同様の戦闘服を着たその男は上機嫌にそう言った。
「この三つ、特に友という一言ですが。必ずしもハルモニア国民にのみ適用されるというわけではないのです。私が今そう決めました」
 男はざくざくと未だ熱を帯びている地面を踏みしめながらアロンダイトへと近づいていく。
「ハルモニアは選ばれし者たちの国。ならばその選ばれし者というのが必ずハルモニアに生まれるというのもおかしな話でしょう。思えばイミテーションの中にも天使の白羽が与えられる者がかつていたとも聞きますし」
「……なにを言っているのかわかりません」
 男の言葉にアロンダイトは正直な気持ちを告げた。そうすると男は意外そうな顔をした後に、
「つまり、端的に言うと貴女を我らがハルモニアに迎え入れようというのです」
「……は?」
 言葉とともに差し出される手にアロンダイトは今度こそ本気で言葉にできないほど呆気にとられた。
「トレイセーマでさぞ辛い思いをしたでしょう。しかしそれもここまで、これまでの人生は今日この瞬間を目指すための巡礼だったのです」
 差し出された手をアロンダイトが握る気配がないので男は勝手に掴んだ。その手の甲にキスをしかけて全力で払いのけられる。
 それに気にした風もなくようやく男は名乗った。
「私はキト。ハルモニアでは宝物室の室長などをしております」
 はははははは。とアロンダイトからも部下からも気味の悪いものを見る目で見られながらキトは夜空に向かって笑い続けていた。

274pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:46:53



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 ステンドグラスから光が差し込んでくる。
 アロンダイトは立ち上がってステンドグラスの方を見るが極彩色の光を放つその鏡からでは外の景色はわからなかった。
「夜が明けたようですね」
 ハルモニア軍に捕縛され、有無を言わさず部屋に押し込められたのが夜のこと。窓から光が差しこむということはさらに数時間たって朝になったのだろう。
 閉じ込められている部屋の様子を明るくなったことである程度見えてくる。
 棺桶のようなものが大量に配置された部屋だ。広さはちょっとした会議室並みだろう。
 埃一つない清潔な空間だった。白い壁は自分の姿が反射して見えるくらい磨かれている。
 アロンダイトは壁に自分の姿を映す。
 ポニーテールで一本に括られた薄桃色の長髪。白を基調に青でアクセントを加えた衣服。外見は変わりがない。
 ただ武器がない。
 持っていた剣は捕縛されたときに、取り上げられてしまった。
 捕まった捕虜の扱いとしては当たり前かもしれない。
「むしろ……手枷足枷で拘束されていないことを幸運だと思うべきかもしれませんね」
 ため息とともに固く閉じられた扉の方を見る。
 石材でできたその扉は頑丈そうで普通の人間ではとても破れそうにない。
 普通の人間では。
「斬ル姫の私ならおそらく力任せに突破できるのでしょうが……」


 キラープリンセス。
 通称、斬ル姫と呼ばれ、兵器として運用される者たち。
 アロンダイトはその一人。トレイセーマ国に所属する斬ル姫だった。
 そして敵国であるハルモニア国に捕まっているのである。

「この扉を突破したとしてもその先にいるのが千人のハルモニア兵だったり脱出不可能な大監獄であった場合も考えると迂闊に動くのは危険でしょうか」
 とにかく情報が欲しい。
 手ごろな位置にある棺桶に腰かけてすぐにアロンダイトは気づいた。
 微かだが床が揺れている。
 移動している。
「ということはここは砦や監獄ではなくチャリオットや輸送車の中だということでしょうか」
 自分を捕らえたハルモニア兵。たしかキトという名前だったはず。その人物が言っていたことを思い出す。

『つまり、端的に言うと貴女を我らがハルモニアに迎え入れようというのです』

 この言葉通りだというならば自分は今、ハルモニアに向かっているところだということになる。だとしたら、ハルモニアに入るまでに脱出しなければトレイセーマへの帰還は絶望的だ。
 やはり、今逃げるしかない。
 改めて決意した時、コンコンと扉が叩かれる音がした。
 扉の前に誰かがいるらしい。気配から察するにおそらく一人。
「…………」
 身構えていると扉の向こうからもう一度、コンコンと叩く音。
 何が始まるんだ。と思っていると扉の外から申し訳なさそうな声がした。
「ええと、入ってよろしいでしょうか?」
 あの音はノックだったか。

「どうぞ」
 自分でも驚くくらい素っ気ない声が出た。

275pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:48:07
 相手の方は特に気を害した様子もなく「では」などと声がしてガタリと以外にも軽い音で扉が開く。
「一晩経ちましたがどうでしょうかお加減の方は何しろ強行軍でし……」
 扉から現れたハルモニア兵の言葉が止まった。
「な、な、な……」
 続いて体をブルブルと震わせたかと思うと、
「何をしているのですか貴女は! 立ちなさい! 今すぐ!」
「え? はい?」
 凄まじい剣幕で食ってかかってきた。
 アロンダイトも思わず毒気を抜かれて素直に椅子にしていた棺桶から立ち上がり脇にそれた。
「ああああああああ! なんということでしょう! 清廉なる保管箱に腰を掛けるなんで! 汚れてしまいます! ああ! 糸くずが落ちています! すぐに掃除しないと! いえ、もう我慢できません! クリーニングしましょう! 滝のごとく浄洗液をかけるのです! いや待てよ。アロンダイトが座ったのが一つだけとは限りません! 全部洗わなければ! ああ、中身が入っていなくてよかった!」
「あの、申し訳ありません」
 鬼気迫る勢いでハンカチで棺桶を拭きまくるハルモニア兵に対して思わず謝ってしまった。
 謝ってから軽く自己嫌悪に陥った。
 私は敵なのに。
 自分で自分に腹を立てているとようやく掃除を終えたハルモニア兵がアロンダイトにビシッと指を突き付けた。
「貴女は! これから神聖ハルモニアの一員となるのですから気を付けていただきたい! 腰を掛けていいのは椅子だけ! 基本です!」
「いえ、確かに思い返してみれば棺桶に腰を掛けるなんて不謹慎な行いだったと思わなくもないですが。そもそも私はトレイセーマの」
「神聖なる保管箱をカンオケですってぇ! 言うにことかいてカンオケと呼んだのですか!?」
 余計な一言でハルモニア兵が見当違いの方向に爆発した。
(間違いないですね。この人は私を捕縛したハルモニア兵です)
 ハルモニア兵は正直全員同じような格好をしていて区別がつきずらいがこの神経質そうですぐに自分の世界に入る感じはあのハルモニア兵。キトで間違いなさそうだった。
 途中からアロンダイトは頷くだけになっていたが、キトの説教はその後数十分続いたのだった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「そうだ。私は貴女に船内を案内しようと思ってきたのです」
 ある程度ヒステリーをすますと唐突にキトは態度を落ち着けてそんなことを言ってきた。
「船内、ということは船なのですかここは?」
「ええ。と言っても陸上を走る輸送船といったイメージでしょうね」
 アロンダイトが今いる場所はどうやら『船』と呼ばれる輸送車のようなものらしかった。
(そういえば……)
 とアロンダイトはキトが宝物室室長と名乗っていたことを思い出す。
彼が部隊を率いていたくらいなのだからこの『船』は物品を輸送するための倉庫のような役割を持つのかもしれない。
 駄目元でキトに質問してみると、
「そうですね。その考えで正解です。私の治める宝物室はソロモン王の指輪などの宝物を扱うほかに武具を保管する武器庫の役割もありますから。定期的に戦場に武具を届けるための輸送車がこの『船』なのですよ」

276pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:49:41
 なぜこの男は敵に情報を(それも機密そうな)ペラペラと教えてしまうのだろう。
 一瞬ハルモニア人は全員こうなのかと思ったが廊下ですれ違う他のハルモニア兵が船内の解説をするキトを冷たい目で睨みつけていることから、この人物だけが特殊なのだということがわかった。
(構いません。とにかく情報を手に入れるだけ手に入れなければ)
 今にして思えば先ほどアロンダイトが腰かけてキトに激怒された『棺桶』は武具を保管する『保管箱』だったのだろう。キトの言動から察するに空だったようだ。
 あの『大穴』にある砦に輸送してきたのだろう。
(梓弓は無事逃げ切れたでしょうか)
 昨日の戦いのことを思い出すと悔しさと共に戦友の顔が浮かんだ。
(いけない。今は雑念を捨て、脱出を考えましょう)
 船内の案内は大まかには終わり後は甲板だけという辺りまで来ていた。
 キトはハイヒール状の軍靴で小気味のいい音を出し、上機嫌のようだ。
「船底にはマナを制御する動力室があったりしますが、まあそこはいいでしょう。廊下は狭いし暑い。あそこは下級兵たちが行く場所です。我々のような高貴な者たちの場所ではない」
「……同じ仲間に下級も上級もないと思いますが」
「はい?」
 しまった。とアロンダイトは思う。
 思わず余計な一言を言ってしまった。黙って頷いていればよかったのに。
「それはトレイセーマの平等主義というやつですか?」
 あくまで穏やかにキトが尋ねてくる。
「ええ、そうです。私は貴方の態度に見え隠れするハルモニア特有の選民思想が好きになれません」

 その時。空気が凍り付いた。

 周りで仕事をしていたハルモニア兵たちがカチャリと一斉に武器を構える。
「やめなさい」
 すぐにでも攻撃に移りそうな彼らをキトが制した。
「『友が背徳に染まる時、その友を再生しなさい』だ君たち。ハルモニアは悪しき考えに囚われた友を排除するのではなく、教え導く国だと私は信仰している」
 キトはこれまでの進行方向と違う方を指さした。
「こちらに行きましょう。見せたいものがあります」
 

 そこはアロンダイトがいた部屋とは違う武器庫だった。
 棺桶のような保管箱ではなくガラス製のショーケースがずらりと立ち並んでおり、その中には剣や槍が収められていた。
 どれもハルモニアの武具であり、よく磨き上げられ白亜の光沢を放っていた。
「ここには最上級の星六の武具しか置いていません」
 ショーケースを愛おし気に撫でるキト。アロンダイトはその後ろに黙って立っている。
 星というのは武具の等級を示す単位だ。一から六までの指標で表される。
「この最上級の武具たちはハルモニア最上級の兵士たちに与えられるためにあるものです」
 なぜなら、とキトは続ける。
「武具に触り慣れていない者に星六を与えても扱いきれないからです。なればこそ、この選ばれし武具たちは選ばれし兵士たちへと与えられる」
「人も同じ、と言いたいわけですか?」
「その通りです」
「人は物ではありません!」
 アロンダイトの怒りの声にもキトは涼し気な調子だった。
「全ての人を神の門へと至らしめる必要はありません。ただ幾人かの選ばれし者がいれば、彼らの導きで自然と人々の行列は彼らの後へ続きます。耳の聞こえぬ者に神が話されても無意味。理解ができる者だけが神のお傍にいればいいのです」

277pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:50:56

「それは弱者を切り捨てる行為です! 貴方の神とやらはそれを許すのですか!?」
「切り捨ててなどいません。ただ区別しているだけです。手先の優れた者を技術家に、力の強いものを兵士に、忠義に篤い者は神官に。弱き者、力なき者は単純な労働力に。適材適所というものです。ハルモニアは国民一人一人に最も能力を発揮する舞台と身分を与える国なのです」
「もし、それを望まない者がいたらどうなるのです!? 医者になりかった少年が兵士に徴用されたとしたら!?」
「どうにもならない。運命には従わなければならないのです」
 アロンダイトは納得できないという風に眉を伏せて首を横に振った。
「そんなことが許されていいはずがありません。もしそれがまかり通るならばハルモニアは人の心を殺す国です」
「大いなる責任は、大きな誇りを連れてくる!」
 キトは力強く言い切った。
「聖なる鎖はともすれば無軌道に駆られがちな人の心を律し、役割と目的を与えてくださる。私はこの宝物室室長という役割に強い誇りを感じます。同様にハルモニア国民は与えれた価値に対して納得し、やりがいを感じています」
 キトはショーケースの中の武具からアロンダイトへ体を向けた。
「識別系統、でしたか? 貴女方は皆そのように数字で呼ばれているのですか?」
「それは、そうですが」
「私はそれこそ個人を見ない残酷な考えだと思います。そのような無機質な数字の中に貴女が含まれていたかと思うと胸が痛みます」
 ハルモニアはよい国家です。とキトは続けた。
「天使人にも、擬人区のイミテーションにも、そこにいるだけで何かの意味があるのだと思います。今はまだ何の力もなくても誰もが何らかの形で国家に貢献できる力があるのだと」
 理想論だ。
 とアロンダイトは薄っすらと思う。キトはおそらく本気でそう信じているのだろう。きっと彼はハルモニアの良い面しか見ていないのだ。
 だが自分はどうなのだろう。と自らを振り返って思った。
 イミテーションをイミテーションであるというだけで人の枠から外し、弾圧を続けるトレイセーマは本当に平等な国家なのだろうか。
 そのことに何の疑問も今まで持たなかったがイミテーションの価値を、例え欺瞞だとしてでも信じているキトを見てトレイセーマに対して初めて違和感を感じた。
 人でないから切り捨てる。それで良いのだろうか。
 何か、ズレがある。
「貴方は……」
 アロンダイトは何かを言おうとして止めた。
 今の迷いのある自分では、きっと言い負かされてしまうだろうから。
 自分の心に決着をつけて、キトの信仰心に向かい合い。打ち負かしたい。と静かに決断した。
「では。このようなところで終わりにしましょうか。悩みも成長の証というものです。後は部屋に戻りゆっくりと休みなさい」
 キトは突然黙り込んだアロンダイトは見て満足げに頷くと、体をターンさせ武器庫を出ようとした。
 その時、


 ―――――――ボガッ!


 勢いよく武器庫の壁が吹き飛び、爆風で二人は廊下へ押し出された。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

278pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/30(火) 23:51:54


「な、な、な……」
「あ、この光景さっきも見ましたね……」
 爆風で廊下まで転げたキトとアロンダイト。
 破壊された壁を見てキトはわなわなと両手を震わせ、
「嫌だ――――ッ! 私の美しい白亜の壁がまるで木屑のように! ぎゃあ! 私の最上級の武具たちが! ガラスケースが砕け散って! 床に焦げ跡がぁ! もうヤダ死ぬるうぅぅぅぅぅうぅぅぅぅ!」
 狂ったように床に頭を打ち付ける。実際半分くらい狂っているのかもしれない。
「それより……あれは」
 キトを無視してアロンダイトは穴の開いた壁の先を見つめていた。
 その先へ、ほとんど接触するような距離にいたモノは一言でいうならば、

 幽霊船だった。

 竜骨部分が目の前をずずずと通過していく。帆のようなものも見えた。まるで何枚もの魚の背びれがぶら下がったような不気味な雰囲気。
 朽ちた巨大なオールのようなモノで地面を叩きながら前へと進む幽霊船。
 そう見えた。
 船体の腹の部分から突き出た筒は大砲だろうか。あれでハルモニアの船に砲撃をしかけてきたのだろう。
 ガゴン、再び船全体が揺れた。
 幽霊船が体当たりも同然の勢いで船体を横づけしてきたのだ。
「……っ、とにかく考えるのは後です。この騒ぎの隙に脱出を」
「えっ、ちょ、アロンダイト!」
 キトが制止するのを無視して、アロンダイトは床を蹴った。
 ハルモニアの船の廊下を走り抜ける。
 まずは上へ。甲板を目指して。
 廊下を抜け、階段を駆け上がり、見えた扉を開けると。

「ケイオスリオン兵……!」

 ひび割れた仮面に黒づくめの戦闘服。
 ケイオスリオン兵の軍団がハルモニア兵たちを蹂躙していた。

279pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/31(水) 00:00:13



※今書きあがっている所までを全部上げました。ここまでで話全体の三分の二くらいです。今後は書いた分から小刻みに書き込んでいくことになると思います。


※完結までそこそこ時間がかかる(来月の終わりくらい)と思うので皆さんどうか私に構わずにSS投稿してください。私のことは長い目で見てください。
 皆さんの作品楽しみにしています。このスレ好きです

280pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/07/31(水) 00:06:15
添削がてら読み返してみると自分でいうのもあれですがけっこう読むのにカロリー使う文章ですね…。
しかし経験値不足もあってこんなのしか書けないむむむ。もっと一文辺りの文字数を減らすのが目標です

281チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 01:05:14
チャレンジアロンちゃん六

マスター
「今回はこれ」

アロンダイト
「大きい着物ですね」

マスター
「今回は二人羽織に挑戦してもらおうかなと」

アロンダイト
「二人羽織ですか」

マスター
「そうなんだけど...二人羽織って二人でやるものなんだよな後一人を誰に頼むのか悩んでいるんだよな」

アロンダイト
「前来ていただいたアバリスに頼むのはどうでしょう?」

マスター
「そうだね...そうしy」

梓弓
「後一人はこの私に任せてください」

マスター
「うわっ!びっくりした」

アロンダイト
「梓弓いったいどこに?」

梓弓
「アロンダイト私はあなたがいてあなたが呼べばどこにでも現れる神出鬼没な弓兵です」

アロンダイト
「そうなんですかすぐに駆けつけれるなんて梓弓は移動速度が速いんですね」

マスター
(すぐ駆けつけれるんじゃなくてずっと尾行してるからなのでは?)

アロンダイト
「梓弓が協力してくれるらしいので始めましょうマスター」

マスター
「そうだね」

マスター
(なんか今回心配だな)

282チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 01:21:27
>>281
マスター
「今回はカシウスが作った熱々のラーメンです」

アロンダイト
「カシウスは色んな料理作れますよね尊敬します」

梓弓
「私だって色々作れますよ」

アロンダイト
「そうなんですか?いつか色々作ってください」

梓弓
「任せてください」

マスター
「ラーメン冷めるから早く始めて」

アロンダイト
「そうですね始めましょう」

アロンダイト
「それじゃあ私が前やります」

梓弓
「良いんですか?」

アロンダイト
「熱々なら梓弓をやけどさせるわけにはいきませんから」

梓弓
「そうですかそれならお言葉に甘えて」

梓弓
(アロンダイトの優しさとかっこよさに濡れる)

283チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 01:33:28
>>282
二人の準備が完了した

梓弓
「アロンダイト行きますよ」

アロンダイト
「はい!どんと来いです!」

梓弓は箸を取り箸で麺を掴みアロンダイトの口元に運んだ

アロンダイト
「熱っ!」

梓弓
「大丈夫ですかアロンダイト?」

アロンダイト
「大丈夫もうちょい左です」

梓弓
「わかりました」

アロンダイト
「熱い!」

梓弓
「アロンダイト!?」

アロンダイト
「だ、大丈夫もうちょい上でお願いします」

梓弓
「わかりました」

その後梓弓はアロンダイトの口元に麺を運ぶが中々入らずにアロンダイトは熱々の麺が当たった

梓弓
(アロンダイトが熱がってる私の手で苦しんでる///////)

※この世界線での梓弓はアロンダイトが絡むと興奮する変態です不愉快になられた方がいましたら申し訳ございませんそしてご了承してください

284チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 01:37:37
>>283
マスター
「ようやく終わったね」

アロンダイト
「熱かったです」

マスター
「タイムは25分43秒だったよ」

アロンダイト
「結構時間かかりましたね」

梓弓
「それでは次は交代してやりましょう」

アロンダイト
「え?」

285チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 01:57:41
>>284
二人は交代して準備が終わった

アロンダイト
「良いですか梓弓?」

梓弓
「いつでも良いですよ」

アロンダイト
「行きます」

アロンダイトは箸を取り箸で麺を取り梓弓の口元に運んだ

梓弓
「熱っ!」

アロンダイト
「梓弓!?すみません」

梓弓
「いえ大丈夫です」

その後もやはり中々麺は口元に入らず梓弓は何回も熱々の麺が当たった

アロンダイト
「梓弓本当にすみません」

梓弓
「謝らなくて良いですよそれよりも....もっと続けて//////」

アロンダイト
「本当に大丈夫ですか?息が荒くなってるような気がするんですが...」

梓弓
「はぁはぁ大丈夫...大丈夫だからもっと続けて//////」

マスター
(顔がすごい紅潮してる)

梓弓
(アロンが私をいじめてる////)※違います

梓弓
(優しくて誰にでも手をさしのべる天使の笑顔をするあのアロンが私をいじめて興奮してる//////)※興奮してません

梓弓
(さらにわざとおっぱいを当てて私を誘ってる//////)※誘ってませんし必然とこうなります

梓弓
(最.....高////////////)

286チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 02:06:47
>>285
マスター
「結構早く終わったね」

梓弓
(もう少し楽しみたかった)

マスター
「タイムは12分56秒」

アロンダイト
「梓弓本当にすみません熱かったでしょう?」

梓弓
「いえとても良かっt...げふんげふん全然熱くありませんでした」

アロンダイト
「こういうチャレンジはもうしたくありませんね」

梓弓
「私はもっとしt...なんでもありません」

マスター
(この件は触れない方が良いな)

梓弓の素性を知ってるのはアロンダイト以外の斬ル姫ほぼ全員です

287チャレンジアロンちゃん:2019/07/31(水) 02:09:37
また忘れてた注意書き
“これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです“

288名無しさん:2019/07/31(水) 12:45:10
今回のチャレンジアロンも面白かったけど今回に限って言えば主役もはや梓弓だろww
次回も楽しみにしてます!

289名無しさん:2019/08/01(木) 22:33:17
あるじさまと日常 第1話 ゼニー

※キャラクターが実際の言動、性格とは異なります。批判などあればその時点で投稿を中止します


ティファレト「あるじさまあるじさま」

ますたー「どしたー?」

ティファレト「ゼニーがありません、びんぼーです」

ますたー「( ´_ゝ`)」

ティファレト「あるじさま、わたしはバイトをします」


ますたー「おまwやめとけよw」

ますたー「ちなみになんのバイトなん?」


ティファレト「ゼロさまに紹介してもらったきゃばじょう?なるものです」




ますたー「いや絶対だめぇ!!」



ますたー(ゼロの奴、ティファレトに何吹き込んでやがんだ…)

つづく!

290名無しさん:2019/08/02(金) 01:24:42
このくらい気にすることないですよ。続き待ってます

291pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/02(金) 01:27:24

『先先日あたりの続きからです』











◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



冴え渡る智識(ヤグルシ)
・防御時に確率発動。射程外から受けるダメージを八十%軽減する



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「作戦の第一段階は終了だね」
「うーん。こういうのはあんまりあたし好みのショウじゃないんだけどなぁ」
「命令されちゃったからねー」
「仕方ないね。ま、あたしは気にしないよ。あたしは品行方正で忠実な斬ル姫だからねっ?」
「もう、嘘つきなんだから」
 アロンダイトが幽霊船と呼んだ船のマストの上で彼女たちは恋人同士のように仲睦まじく談笑していた。
 ただ、どちらも人の姿をしていない。
 片方はヒョウの姿、もう片方は白猫の姿をしていた。
 ネコ科の動物同士が人の言葉で話しあう。
 それだけでも十分に異様だがさらに恐るべきは彼女たちが、このケイオスリオン軍の作戦においての要だということだった。
「ねえ、オティヌス。あなたの幻惑ってあなたが移動したら解けるんだっけ?」
「んー、しばらく持つと思うよ?」
 白猫の質問にヒョウが首を傾けながら答えた。正直自分でもよくわかっていないらしい。
「ふーん。他人やモノを変身させられる上に持続もするのかー。羨ましいな。ヤグの変身能力って自分にしか使えないしなー」
「ヤグルシにはバエルの知恵があるじゃないか」
「それだって戦術って面では雑賀ちゃんに劣るんだよねー。なーんか私って器用貧乏っていうかさー」
「前向きに器用と捉えればいいのに。ま、いいさ。帰ろうよ。伯爵も斬ル姫二人を遠出させたままだと不安だろうし、さ」
「うーん。そうだね! なんか今回のケイオスリオン兵長さんって目が血走っててアブナイし、それよりは伯爵さんの方が面白いしね!」
「そうだよ。それにずっとここにいると……」
 オティヌスと呼ばれていたヒョウがすっとヤグルシと呼ばれた白猫の背後に回る。
 その直後、オティヌスとヤグルシたちに矢が打ち込まれた。
 ―――ガチン!
 だがその矢はヤグルシの周囲に出現した青いバリヤーによって軽く弾かれる。
「痛ったぁい。もー盾に使わないでよー」
「だから言ったじゃないか。ずっとここにいると危ないよって」
「もっと大きな声で言って欲しいよー。ヤグのバリヤーはダメージの二割はちゃんと入ってくるんだからさー」
 そうだよ。とオティヌスが頷いて続ける。
「あたしたちの役目はあくまで支援までだ。ケガするなんて割に合わないよ」
 さ、帰ろうか。
 ぼんっ。とヒョウが煙に包まれ、晴れたころにはヒョウが立っていた場所には一人の少女が立っていた。手品師のような燕尾服を着ている。
「彼らが勝てるかどうかなんてあたしたちには関わりのないこと。ま、精々派手な終幕にして欲しいものだ」
 彼女こそがオティヌス。
 ケイオスリオンの斬ル姫。オティヌス・D. plug・オセの本来の姿だった。
「うん。まあ、先は気になるけど好奇心は猫をも殺すって言葉があるからねー」
 白猫の姿をしたヤグルシがオティヌスの腕の中に飛び込む。

292pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/02(金) 01:27:59
ヤグルシを抱え込んだオティヌスが奇術師らしく大仰に一礼した次の瞬間、彼女たちの姿は消えていた。
 誰もいなくなったマストの上から風に乗って声がする。
「それにしても。ハルモニアの船なのになんでトレイセーマの獣臭い香りがしたんだろうね」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「テメエら足を止めるな! 後ろを振り向くな! 各個に突撃しろ! 杖だろうが銃だろうが知ったことか、オレたちに後衛はいねえ! 突貫!」
 ケイオスリオン兵たちを率いているのはラーザという悪魔人だった。
 彼は先日、今自分たちが攻撃しているハルモニアの船を襲い返り討ちにあっていたのだった。
 その時の恨みを忘れなかったラーザは一旦ケイオスリオンの領土に帰り、兵士を揃え、部隊を再編し、わざわざ他の土地の領主から斬ル姫まで借りて復讐の準備を突貫で整えた。
「ようやくだ。ようやくお前らを切り刻める……!」
 先日ラーザの部隊が壊滅した地点で待ち伏せし続け、オティヌスの幻術とヤグルシのステルス能力でハルモニアの船にギリギリまで近づいてから襲い掛かる。という作戦。
 前回の遠くから姿を晒したまま突撃してハルモニア陣営のやたら長い射程を持つ弓の斬ル姫に全滅させられた経験を活かしたつもりだ。
 その作戦は今のところ成功しているようにみえる。
 オティヌスとヤグルシは既に消えたようだが、そもそも彼女たちはそこまで当てにしていない。
 初めから彼らの協力は幻術による擬態までだとゲバルトなどという伯爵との契約で決まっていたのだ。
「おおおおおおおおおオオオオオオオオオオオォォォォ!」
 天高く怒号を上げて、ラーザが放り投げた戦斧が甲板で逃げ惑うハルモニア兵の首を斬り飛ばす。
「立ち塞がるものは全て駆逐しろ! 進軍を妨げるすべてのモノは敵か雑草だ! 一切の区別なく焼き払え!」
 ラーザの激にケイオスリオン兵たちが怒声じみた歓声で答えた。

293pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/02(金) 01:28:33
今回はここまでです

294pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/02(金) 01:41:43
『モラベガ実装 その時ボーに電流走る』





ガ・ボー「姉さま姉さま姉さま姉さま……」

ガ・ジャルグ「や、やめなさい! 私たちとあの双子とはそもそも出自が違うから合体は無理よ!」

ボー「大丈夫です姉さま。キラーズ的には似たようなものですから……。あの双子にできるならボーにも……」

ジャルグ「いや、待って。やめなさい。落ち着きなさい。もっとそういうのはお互いの距離を近づけてから。違う、物理的に近づくんじゃない!」

ボー「痛くしませんよ姉さま。ただ体を縦に割って断面をくっつけるだけ……」

ジャルグ「それ痛いに決まってるでしょう!? 絵面けっこうサイコよ!? 待って。いったん離れましょう? ひっ! だからそのワキワキした手の動きを止めっ……イヤああああああぁあぁああぁぁぁ ぁあああああぁああぁ ああああああああ――――――――ッ!」


(その時、不思議なことが起こった)


ジャルグ「あれ? 何もされて、ない?」

ボー(姉さま)

ジャルグ「ボー? あなたどこにいるのよ? 姿が見えないけど?」
ボー(姉さまの中です)

ジャルグ「私の中ぁ!?」

ボー(姉さまの中、あったかいです)

ジャルグ「その表現はやめなさい。本気で」

ボー(ボーの願いが叶いました)

ジャルグ「何が起きたのかしら」

ボー(ボーと姉さまが心も体も一つに……)

ジャルグ「もっと具体的に」

ボー(ボーの肉体がデータ化して姉さまに取り込まれました。昔でいう淘汰のようなものですかね)

ジャルグ「淘汰? はよくわからないけど。だいたいわかった気がするわ。つまり今のあなたは思念体ということね。状況的には地底世界の住人達に近いのかしら」

ボー(さすがです姉さま。そんな姉さまの中にボーがいる……うふふ)

ジャルグ「……なんだか気味が悪いわね。となるとあれもできるのかしら。えっと地底世界のやつらがやってたあれ。データの検索みたいなやつ」

ボー(淘汰と同じ流れなら。私の記憶は姉さまと共有されたと思います)

ジャルグ「そうなの? じゃあやってみようかしら。手始めにあなたの二年前はっと……」


(ほわんほわんほわんほわ〜ん)


二年前ボー「姉さま……どこにいるのでしょう」

二年前ボー「はっ、これは虹色に輝く羽はもしや姉さまの! むしゃむしゃ……甘ぁい」

二年前ボー「あなたは姉さまですか? 違う? 残念です」(グサッ)

二年前ボー「姉さまに会える、会えない、会える、会えない、会える……あっ、千切る首がなくなってしまいました……。次の戦場に行かないと……」

295pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/02(金) 01:42:54


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



ジャルグ「……凄まじいものを見たわ」

ボー(ボーは姉さまの記憶が見れてとても幸せでした。まさか姉さまがボーのことを影に日向にあれほど助けてくださっているなんて……)

ジャルグ「ちょ、ちょっとやめなさい! 禁止! 記憶覗くの禁止よ!」

ボー(残念です)

ジャルグ「とにかく。いつまでもこのままというわけにはいかないわ。戻る方法はないかしら」

ボー(ボーはこのままでも構いません)

ジャルグ「あなたが構わなくともマスターが構うでしょ。単純に槍をふるう兵隊が一人いなくなったと考えたら隊にとっても大きな損失だわ」

ボー(グズでノロマなボーなんていなくても誰も気にしません)

ジャルグ「そんなこと言わないの! 私はあなたの力を信じているわ。ま、私の輝きには及ばないだろうけど。あなただってあと一歩で私に届くのよ。自信を持ちなさい」

ボー(姉さま……)

ジャルグ「さ、元に戻る方法を考えるわよ。……ジャンプすれば衝撃で分離するかしら」(ピョンピョン)

ボー(ああっ! いけません姉さま! そんな激しく上下にっ!)

ジャルグ「言い方。で、どうしかしたの?」

ボー「ボーは、ボーは高ぶってしまいます……ハァハァ」

ジャルグ「意味が分からないわ。でもたぶんショック療法とかじゃ無理ね。もっと確実な方法はないかしら」

ボー(地上から天上世界へ行くと分離すると聞いたことがあります)

ジャルグ「あらいいじゃない。さっそく試しましょう。で、どうすれば行けるの?」

ボー(ユグドラシルを通っていくようです姉さま)

ジャルグ「ルートも完璧ね。じゃあボー。飛ばしていくわよ! ユグドラシル駅とかいうのに向かって!」

ボー(ユグドラシルはとうの昔に伐採されています)

ジャルグ「ダメじゃないのよ!」




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇




ジャルグ「ん? 朝? ここはベッドの上……そうか! 全部夢だったのね!」

ボー(おはようございます。姉さま)

ジャルグ「あらボー。いたの? 聞いてよ。私とても変な夢を……ボー、どこにいるの? ちょっと待って嫌な予感」

ボー(あなたの中にいます)

ジャルグ「イヤああああああああああああああああああ!」

ボー(あの後、特に有効な手立てもなく寝たじゃないですか。なので姉さまは今も究極の姉さま。ガ・ジャルグ・獣刻・イーリス・エクストリームです)

ジャルグ「記憶を捏造した私の弱さを憎む……。って何その名前!? ボーの成分はどこにいったの!?」

ボー(姉さまの体で迎える朝、ボーは喜びのあまりマキシマムドライブ……)

ジャルグ「わけのわかんないこと言ってないで戻る方法を……」




マスター「あ、おはよう。ガ・ジャルグ・獣刻・イーリス・エクストリーム」

ジャルグ「はぁ!?」

マスター「あれっ……? だって昨日ガ・ジャルグのことはこれからそう呼べって自分で……」

ジャルグ「ボ――――――ッ!!!!!!!!!」
ボー(姉さまが寝ているときに体のコントロールを頂いて隊の皆様に姉さまが究極の姉さまになったことをお知らせしてきました)

ジャルグ「なんで!?」

マスター「いや、合体したんでしょ。ボーと。……うん。姉妹仲がよくていいんじゃないかな……これからも頑張ろうね……ガ・ジャルグ・獣刻・イーリス・エクストリーム」

ジャルグ「なんでマスター微妙に目を逸らすの!? そしてやめてその名前! 私の考案じゃないから! あとずっと合体したままみたいな雰囲気出してるの止めてくれない!?」

ボー(これからは健やかなる時も病める時も、二人で半分こですね。姉さま)

ジャルグ「え? ここで終わるの? 分離は?」




終わり

296pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/02(金) 01:44:20
いつものとは関係ないけどジャルグの水着とモラベガ記念になんか書きました

297名無しさん:2019/08/02(金) 02:42:30
ガジャルグお姉様はいつか金色に輝いてサプラーイでディメスティメンションタイムからのドゥーンの生粋のエンターテイナーを倒すのかな?

298名無しさん:2019/08/02(金) 09:31:50
合体してボジャルグに…?

299名無しさん:2019/08/02(金) 09:39:34
それにはユグドラシルの風を受けなきゃ

300名無しさん:2019/08/02(金) 12:29:04
そういやモラベガとこの姉妹もとは同じディルムッドの持ち物だったな

301名無しさん:2019/08/02(金) 14:40:42
ディルムッドは剣+槍の組み合わせで戦うことが多かったから実はモラルタとベガルタやガボーとガジャルグという組み合わせは珍しい

302名無しさん:2019/08/02(金) 16:22:03
つまりベガャルグやモラボー…?

303名無しさん:2019/08/02(金) 16:28:17
ガ・ルータとガ・ジャルタでは?

304名無しさん:2019/08/02(金) 18:02:37
フュージョンかポタラかみたいな話になってきたな

305名無しさん:2019/08/02(金) 18:25:31
『地上編レ◯プ!キラーメイルと化した先輩』

助けてくれ……このタイトルが思い付いて頭から離れないんだ……

306名無しさん:2019/08/02(金) 20:03:01
や め ろ

307今夜はダモトレ ◆PVIiBU8DBA:2019/08/02(金) 21:00:17
ファンキル謎解き
雑談スレの方から隔離されに来ました
詳細は向こうの>>497-560辺りをご覧ください

※ダモやティファレトのキャラ崩壊がありますがご容赦ください

ルールとか
https://i.imgur.com/3oGU84Z.jpg
問題
https://i.imgur.com/LvT9gYo.jpg

308名無しさん:2019/08/02(金) 21:19:24
ケーリュの問題の答えがちゃんとしたのだったらダモに投票するわ…

309名無しさん:2019/08/02(金) 21:23:08
正直言うとSSでもないし雑談のままでもよかったんじゃとは…まぁ管理人ちゃんの判断だからね

310名無しさん:2019/08/02(金) 21:24:46
右上の問題の答えはセファーダモ!
何故ならケーリュがイタズラ好きでウソをついてるからダモ!嘘をついてる味ダモ!(ぺろぺろ
根拠はなんとなくダモ

311ダモの影武者 ◆PVIiBU8DBA:2019/08/02(金) 21:29:10
右上の問題は…順位や行ったゲームに特別なカラクリがあるわけではないし、まあちゃんとした答えとは言える…と思う
カシウスやロンギヌスのもそうだけど、これもファンキル知識が要求されるし

>>310
自分で入力した文章に何か違和感なかった?

312名無しさん:2019/08/02(金) 21:29:43
オレの憩いのSSスレが変なクイズに侵略されてる…

313名無しさん:2019/08/02(金) 21:34:07
ケーリュの問題でファンキル知識が介入するってのが謎だなー

314名無しさん:2019/08/02(金) 21:37:50
1位の姫はカドケウスだったんだよ!!!!

315<削除>:<削除>
<削除>

316名無しさん:2019/08/02(金) 21:42:04
いくら管理人さん判断でもこれはSSスレではないだろ萌えスレの方にいってくれよ

317レスも割りとヒントになってたりする ◆PVIiBU8DBA:2019/08/02(金) 21:44:48
そろそろ本気で畳みに行くので出せるだけヒント出しておきます

カシウス
・再三言っているように答えは名前だけ。特定のキャラクターではない
・ガブリエル、ウロボロスと来たら残る1つは?

ケーリュケイオン
・ケーリュケイオンってイタズラ好きなんだっけ?
・「ケーリュケイオンのヒント」の文字、妙に左に寄ってない?まるで後から書き足したみたいじゃん

ロンギヌス
・既に出ているように名前の色が武具種の色になっていることがヒント
・名前が出ている10人に共通点がある。ヒントは出題者が海上ロンギであること
・っていうか10人で合ってるの?

ティファレト
・とりあえずルールの画像をじっくり見てほしい
・順番については別の場所にちゃんと示されている
・□に1文字ずつ入れてⅠ、Ⅱ、Ⅲの順に読めばよい
・多分これだけだと解けないからもう一度ルールの画像をじっくり見てほしい。この画像って本当は…

もう少ししたら答え置いてドロンします

318レスも割りとヒントになってたりする ◆PVIiBU8DBA:2019/08/02(金) 21:46:50
>>314
正解!
イタズラ好きなのはケーリュケイオンではなくカドケウスなのでこれはケーリュケイオンに扮したカドケウスだった
だから実はセファーも「1位になったのはケーリュケイオンじゃないぞ」と教えてくれている

319名無しさん:2019/08/02(金) 21:50:18
逆さまか

320名無しさん:2019/08/02(金) 21:51:44
ケーリュも「イタズラ好き故に」って図鑑に書いてるゾ

321名無しさん:2019/08/02(金) 21:53:46
カドケリュって姉妹でイタズラ好きじゃなかったっけ?

322名無しさん:2019/08/02(金) 22:00:45
あーダモとティファレトに意味があるってキャラクエが逆さまってことか

このギミック悪くないけどケーリュの問題が破綻してるからダメになっちゃったな…

323名無しさん:2019/08/02(金) 22:01:45
わからないとっとと答え書いてくれ

324名無しさん:2019/08/02(金) 22:08:00
ワイアヌペ、名前の色が武具種の色の意味がわからない

325答えダモ ◆PVIiBU8DBA:2019/08/02(金) 22:09:27
22時も過ぎたので解答

・カシウス
ガブリエルとウロボロスはそれぞれ出題者であるロンギとカシウスのギアハック名なので、残る1人のケーリュケイオンもといカドケウスの「ムニン」が正解

・ロンギヌス
問題文では「11人」になっているのに署名は10個しかない、つまり本当はもう1人の署名がある
文字の色が武具種の色であることを考えると杖の色である白で書かれていると推測できる
署名した10人は海上編ストーリーにおけるロンギの傘下。ここに書かれていないのはグリダヴォルだけ。つまり白文字で書かれているのはグリダヴォル
グリダヴォルだけ自分の武具種の色と文字の色が一致しているので答えは「グリダヴォル」

・ティファレト
ヒントとして出したとおり、3つの答え「ムニン」「カドケウス」「グリダヴォル」を入れてⅠから順に読めばよい。
順番はカシウスの問題で示されているとおり、「グリダヴォル」→「ムニン」→「カドケウス」が正しい。
既に見抜かれているとおり、問題の画像を逆さまにすると
https://i.imgur.com/Oo9BYeB.png
こうなるので答えは「花壇」

326名無しさん:2019/08/02(金) 22:12:40
(´・ω・`)武具種の色ってなに?

327終りダモ ◆PVIiBU8DBA:2019/08/02(金) 22:14:28
以上です。

レス中ではケーリュケイオンの問題のことだけ「右上の問題」と呼んでいたのもヒントだったりしました。
「ケーリュケイオンのヒント」の文字は元々「カドケウスのヒント」だったのをカドケウスが上書きしたという設定なので左寄りになっています
問題文中でも「彼女」としか呼んでいなかったりとヒントは色々あったから許してください・・・


雑談スレでのことも含め色々と失礼しました。
問題は問題として楽しんでいただけていたら幸いです。

328名無しさん:2019/08/02(金) 22:15:44
>>326
剣が赤、斧が緑、槍が青、弓が黄、銃が紫、杖が白
武具種のアイコンの色だったりインゴットの色がこれだったりする

329名無しさん:2019/08/02(金) 22:16:10
昔は雷属性や炎属性なんて無かったんだよ、武具種ごとに色あったんやで
剣が赤、斧が緑、槍が青、弓が黄色、銃が紫、杖が白やったんやで(盾アクセは忘れた

330名無しさん:2019/08/02(金) 22:27:45
頭悪いから分からないけど同じ武具種で違う色なのはどういうことでしょう

331名無しさん:2019/08/02(金) 22:28:46
>>305
キラーメイルのイケメンたちが語録使うとか嫌すぎるw

332名無しさん:2019/08/02(金) 22:31:10
>>330
本来の武具とは違う色で書いてて
白=杖のグリダヴォルだけは白で書いてて見えないから答えって意味だろう

正直よく考えたなと思うもんだ
やり方が長引く感じじゃなかったらもっと評価されてたと思うよ

1レスにまとめるなら別所に答えのURLを用意しておいて
正解がわかったかギブアップなら見てねってしておけば終わり

333名無しさん:2019/08/02(金) 22:35:19
もうクイズの正解出たんだからクイズの話は止めてくれSSスレとはなんら関係が無さすぎる

334名無しさん:2019/08/02(金) 22:39:44
景気付けにおもろいSSくれよ

335名無しさん:2019/08/02(金) 23:00:51
自分が嫌だからってちょっと自分勝手過ぎひん?お前らが嫌ってるまんさんと同じ言い訳してるぞ
長引いたのは途中で余計なダモが入ったせいもあると思うんだがなあ

336名無しさん:2019/08/02(金) 23:12:42
ワイはけっこう面白かったで。もうちょい難易度落としてくれれば皆も入りやすいと思う

337名無しさん:2019/08/02(金) 23:26:25
このクイズがSSか?と聞かれたから疑問も持つしSSには関係ないだろと言う言い分もわかるが一番の問題は管理人さんがこのSSスレまでに移動させないといけないほどに荒らした奴らだろ
SSを楽しみたい人がいるなら新しいのを待てば良いけどあんまり良い思いをしてない人も少なからずはいるから引っ張らないでやってくれ

338チャレンジアロンちゃん:2019/08/03(土) 00:09:57
チャレンジアロンちゃん7

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

アロンダイト
「マスター再びリベンジです」

マスター
「次はなんのリベンジ?」

アロンダイト
「テーブルクロス引きです」

マスター
「大丈夫なの?」

アロンダイト
「大丈夫です」

アロンダイト
「それにゲストをお呼びしましたし」

マスター
「だからゲストはこっち側の役割のような気がするんだけどまあいっか」

アロンダイト
「ゲストの方ですどうぞ」

アバリス
「またどうも」

マスター
「またアバリスかよ!」

アロンダイト
「アバリスは前回のグラス割りを成功させましたしそういう才能があるはずです」

マスター
「どういう才能」

アロンダイト
「それではチャレンジ開始!」

マスター
「またアロンが司会進行してるし...」

339チャレンジアロンちゃん:2019/08/03(土) 00:16:52
>>338
マスター
「すごい自信満々だけどなんか理由でもあるの?」

アロンダイト
「はい今まで練習して来ましたから」

********

アロンダイト
「せいっ!」

ガッシャーン

アロンダイト
「はぁ!」

ガッシャーン

アロンダイト
「とりゃ!」

ガッシャーン

カシウス
「アロンダイト....め」

アロンダイトはカシウスに指で額を叩かれた

********

マスター
「なるほどだから最近カシウスは皿を異様にたくさん買ってたんだな...って全部失敗してるしカシウスに怒られてんじゃん」

アロンダイト
「もう私は恐れるものはありません!」

マスター
「恐れるものはなくても申し訳なさを持て」

340チャレンジアロンちゃん:2019/08/03(土) 00:23:28
>>339
アロンダイト
「行きます!」

皿の上には料理が乗っていた

マスター
「待て待て待て待て待て待て待てこれなに?」

アロンダイト
「料理ですけど」

マスター
「なんで料理が乗ってるの?」

アロンダイト
「緊張感を出すためにカシウスの料理を乗せました」

マスター
「恐れるものあるじゃんアバリスもアロンを止めて」

アバリス
「アロンダイトさすがに料理が乗ったままするのは....」

アロンダイト
「アバリスも私が失敗すると思っているんですか?」

アバリス
「いえそういうわけでは...」

アロンダイト
「なら安心して見ててください」

アバリス
「はい...」

マスター
「アバリス弱い」

アバリス
「す、すみません....」

マスター
「アバリスは悪くないよ」

アロンダイト
「それじゃあ行きますよ!」

マスター
「頑張ってねー」

341チャレンジアロンちゃん:2019/08/03(土) 00:32:26
>>340
アロンダイト
「おりゃ!」

マスター
(掛け声がおかしい)

ガッシャーン

皿は割れ料理も全部ひっくり返っていた

アロンダイト・マスター・アバリス
「....................っ!!!」

三人はなにかを感じ後ろを見た

カシウス
「.................................」

カシウスからは怒りを越え殺意を越えたなにかが溢れていた

カシウス
「アロンダイト」

カシウスはゆっくりとアロンダイトを手招きしていた

アロンダイト
「は、はい今行きます」

マスター
「い、生きて帰って来いよ」

アバリス
「わ、私はどうしたら良いでしょう?」

マスター
「とりあえずやったら?料理乗せずに」

アバリス
「呼ばれましたし私もやります」

アバリスはテーブルクロスに手をかけた

アバリス
「行きます」

アバリス
「はい!」

アバリスは上の物を落とさずにテーブルクロスを引いた

マスター
アバリスってそういう才能あるんだね」

アバリス
「ありがとうございます」

アロンダイトはその後カシウスに約9時間の説教を受けるのであった

342名無しさん:2019/08/03(土) 00:41:22
カシウスも仏って訳じゃない
分かりにくいが怒ったり、悲しんだり、喜んだり人並みにする

そしてアロンよ、それはさすがに怒られて当然だわ

343解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 00:41:37
解決アロンちゃん壱

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

アロンダイト
「マスターふとした疑問があるんですが」

マスター
「なに?」

アロンダイト
「カシウスのあの手はなんでしょう?」

マスター
「あの大きい手?」

アロンダイト
「はい、なんのためにあの大きい手をしてるんでしょう?普通の手がありますし」

マスター
「あれは手袋みたいなものだろうけどなんのためにしてるんだろう?槍を持つため....ではないよな」

アロンダイト
「私が思うに」

マスター
「アロンが思うに?」

アロンダイト
「ロケットパンチをするためにあるのでは?」

マスター
「ロケッt...ふふ」

マスターはアロンダイトがあまりにも真剣な表情で答えたので少し吹いた

344解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 00:46:06
>>343
マスター
「アロン....ふふ....あの腕がロケットパンチって....ひひ...」

アロンダイト
「ロマンがあるじゃないですか」

マスター
「いや確かにカシウスのあの手がロケットパンチしたらロマンあるし面白いけど.....ふふロケットパンチってふふ....」

マスターは笑いが止まらなかった

アロンダイト
「カシウスに頼んでみましょう!」

マスター
「頼むの!?」

345解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 00:54:16
>>344
マスター
「カシウスOKしてくれるかな?」

アロンダイト
「いけるかもしれませんよ」

二人はカシウスに言って頼んでみた

カシウス
「承諾」

マスター
(承諾しちゃった)

アロンダイト
「ありがとうございます!!」

マスター
「よく承諾してくれたね」

カシウス
「円環の理から離れた思想は時に思考からでは理解出来ない結果をもたらす」

アロンダイト・マスター
「??????」

二人は小声で話した

アロンダイト
「カシウスはなにを言いたいんでしょう?」

マスター
「全然わからないアルマスも別件で今いないし」

二人は悩んだ末紙とペンをカシウスに渡した

マスター
「カ、カシウスゆっくりで良いからこの紙に伝えたいことを書いて」

カシウス
「承諾」

カシウスはゆっくりと時間をかけて紙に書いた

346名無しさん:2019/08/03(土) 00:56:59
普段とは違うことをするのは面白そうだからやってみましょうってことだな

347解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 01:00:00
>>345
カシウス
「はい」

二人は紙を見た

『常識的から離れた考えはたまに普通に考えただけではわからない結果が起きる』

アロンダイト・マスター
「あーー」

二人は納得した

マスター
「だからOKってこと?」

カシウス
「ええ」

アロンダイト
「それじゃあカシウス楽しみにします」

カシウス
「ま...か..せ..て」

マスター
(遠回しに伝えないようにゆっくりとしゃべっている)

カシウスはどこかに行くのであった

348解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 01:10:41
>>347
数分後

カシウス
「大きな役割が今終焉を向かえた」

アロンダイト・マスター
「............」

アロンダイト
「これは短いので考えましょう」

マスター
「大きな役割だからロケットパンチのことだろうな」

アロンダイト
「今終焉を向かえたってことは.....終わったってことですかね?」

マスター
「ロケットパンチが出来たってことか!?」

アロンダイト
「ああ!!」

アロンダイトは手を叩いた

マスター
「...って出来たの!?」

カシウスはゆっくりとうなずいた

アロンダイト
「見せてください」

マスター
「へぇー機械が結構組み込まれていてカシウスが手に持ってるって感じなんだね」

アロンダイト
「重くありませか?」

カシウス
「平気」

アロンダイト
「実際に使ってみてください!」

カシウス
「わかった」

カシウスは手を前方に出した

349解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 01:22:38
>>348
服の袖部分が変形しブースターの噴出口が出てきてものすごい勢いで射出された

ロケットパンチは地面に当たりものすごい爆風をあげるのであった

マスター
「すげえ」

アロンダイト
「........」

マスター
「あれ?アロン少し不満そうだけどどうした?」

アロンダイト
「戻って来るのかと思いました」

マスター
「いやロケットパンチ出来るだけでもすごいだろ!」

カシウス
「..........」

マスター
「ほらカシウス怒ってんじゃん」

カシウス
「輪廻は1度では終焉を向かえない真なる終焉を求めて繰り返す」

マスター
「ん?どういうこと?」

アロンダイト
「私はだんだんわかってきましたよ」

マスター
「教えて」

アロンダイト
「これでは完成じゃない本当に出来るまで繰り返すってことでしょう」

マスター
「案外カシウスノリノリ?」

アロンダイト
「たぶんノリノリですね」

二人はカシウスを見るとカシウスは少しウキウキしていたように見えた

350解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 01:23:34
解決アロンちゃんはチャレンジアロンちゃんと同じ人が書いてます信じてください

351名無しさん:2019/08/03(土) 01:28:35
んなもん見りゃ分かるわw

352名無しさん:2019/08/03(土) 01:38:28
誰かこのまま廃校になりそうな学園を立て直すために蜻蛉切やガジャルグがスクールアイドル始める話作って(他力本願)

353解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 02:42:08
書いててロケットパンチのくだりの時ずっとマジンガーZの曲が頭の中で流れてた

354名無しさん:2019/08/03(土) 02:46:11
ロケットパンチ打っ飛ばすのは天パーでは?

355名無しさん:2019/08/03(土) 13:55:57
昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました

おばあさんが川で洗濯をしているとどんぶらこどんぶらこと大きな桃が流れてきました

おばあさんが大きな桃を持ち帰っておじいさんが桃を割ると赤ん坊がいました

桃から産まれたのでとりあえず桃太郎と名付けました

桃太郎は成長するとピンクの髪にどこかユニコーンの貞淑さを感じました

鬼が悪さをしているので鬼大事をしに行きました

道中でケツの大きい妖精と時を操る姉を自称する不審者と変革を起こす黄昏の人を仲間にして鬼ヶ島に行きました

鬼ヶ島にいた鬼は全員オッティモオッティモと言う気持ち悪い奴ばかりでした

なんやかんやで鬼を殲滅して平和になったとさ

めでたしめでたし


すげえクソみたいなSSを思いついて書いてしまった反省はしてない

356名無しさん:2019/08/03(土) 14:47:44
自分が言うのもアレですがここの人たちアロン大好きですよね。てゆうか鬼退治メンバーがオーバキルすぎる

357pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:48:19


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「な、なんでさっきまで何も……ゴビゅッ!」
 甲板で見張りをしていたハルモニア兵が乗り込んできたケイオスリオン兵の一刀に切り伏せられた。
 突然魔法のように現れたケイオスリオンの軍勢の奇襲にハルモニア兵たちは対応できず劣勢を強いられていた。
 既に何人かのケイオスリオン兵は甲板から船の内部へと侵入しているだろう。
「恐れてはいけません! 我らには神がついています!」
 遅ればせながら槍を構えたハルモニア兵がケイオスリオン兵の胸を突く。
 ハルモニア兵の槍が敵の鎧を貫通し、たしかに仕留めた。
「案ずることはありません! 落ち着いて対処すれば……なっ」
 ハルモニア兵が安堵の声を上げたその時、
ボンッ。と煙と共に倒したはずのケイオスリオン兵の体が―――幻として消えた。
「何で……?」
 一瞬の動揺、その隙に四方から飛んできたケイオスリオンの弓がハルモニア兵を刺殺した。


「敵兵に幻が混じっています!」
 空の上からの声。
 ハルモニア兵たちを護衛するため上空を旋回していたシェキナーが真下のケイオスリオン軍に矢を放ちながら警告を発した。
 ハルモニア兵たちには詳しい事情は知る由もないが、彼らに襲い掛かっているケイオスリオン兵の人数は決して多くはない。
 今見えているケイオスリオン兵の大部分はオティヌスの作り出した幻影だ。
 ハルモニア兵たちには目の前の敵が本物か偽物か。判別することはできない。
 ハルモニア側にとってみれば敵兵の大多数は攻撃すれば消えてしまう幻だが無視すれば紛れている本物の兵士に襲われてしまう。極めて厄介な状態だった。
「船内に入りかけた敵は私が射抜きます! ひとまず皆さまは中にお逃げください!」
 シェキナーが真下に弓を向けた姿勢で叫ぶ。
非常に撃ち難そうに見えた。実際いつものシェキナーに比べると連射速度などのキレが悪い。
状況はハルモニア側に不利に見えた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「これは……」
 船の甲板に上がったアロンダイトが見たのはケイオスリオン兵による蹂躙だった。
 彼らが乗ってきたと思われる幽霊船から湯水のようにと黒い戦闘服を着た兵士たちが船に雪崩込み、ハルモニア兵たちはなすすべもなく船内に逃げていく。
 シェキナーが上空から狙撃を試みているようであるが、敵兵のほとんどがどうやら幻であるらしく。効果があるようには思えなかった。
「……っ。私は関係ありませんっ。私はトレイセーマの……」
 一瞬、ハルモニア兵たちを助けようと一歩踏み出しかけたがすぐに敵であることと、剣がないことを思い出して踏みとどまった。
 それよりも、この隙をついて走ればおそらく自分は逃げ切れる。
 幽霊船が横付けしている側とは逆から飛び降りかけた時、逃げ遅れたハルモニア兵が背中から剣で貫かれているのが見えた。
「ぎあ…………!」

358pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:48:49

 断末魔と共に、助けを求めるかのようにアロンダイトへ伸ばされた腕がだらりと力なく垂れ下がる。
 次の瞬間、息絶えたハルモニア兵の死体から剣を引き抜いていたケイオスリオン兵の体がアロンダイトの後ろ蹴りによって宙を舞っていた。
「ガッ、お前、斬ル姫か……」
 アロンダイトは自然と体が動いていた。
 勢いのままに追撃で放った拳がケイオスリオン兵を額を割る。
「私は……」
 本来トレイセーマに属する者。ハルモニア側に立って戦う理由はない。
 だが、戦場で出会えば迷いなく切り捨てるはずのハルモニア兵がただ殺されているのを無視して自分だけ逃げるということがどうしてもできなかった。
 なぜなら、自分は騎士だから。
 それはトレイセーマ所属だとか、ケイオスリオンが敵だからとかそういったモノとは全く関係ない。
 心とか矜持とか、もっと自分の深いところにある理由だ。
 真実の騎士ならきっと、この状況で弱者を見捨てることはしない。
 自分のキラーズは湖の騎士のもの。らしい。
 ここで逃げたら、おそらくそんな自分の全てが嘘になる。
「アロンダイト・獣刻・ユニコーン! これより戦列に加わります!」


「斬ル姫だ!」
「もう一体出てきたぞ! 弓のヤツだけじゃねえのかよ!」
「構わねえ脳天カチ割っちまえ!」
 口々に叫びながらケイオスリオン兵が一挙にアロンダイトへ押し寄せてきた。
 剣がないので拳や蹴りで応戦しながらアロンダイトはハルモニア兵たちが全員船内に退却したことを確認する。
「まったく、私は何をやっているんでしょう……ね!」
 ナックルガードでケイオスリオン兵の剣や斧を受け流しつつ、確実に一撃を決めながら自嘲的に笑った。
 船室に繋がるドアからキトの騒がしい声がする。
「なんですか!? ケイオスリオン兵! 一体どこから!?」
 今ごろ出てきたか。
 そのことに少しイラっとしたがちょうどよかった。
「あなたは私から没収した剣を持ってきてください! 早く!」
「は、はい! 了解です!」
 そろそろ剣なしで相手をするのは厳しくなってきたところだ。
 キラーズや獣刻されたユニコーンの影響で持久力には自信があったがさすがに武器なしで敵を船内に一切侵入させないというのは難しい。
 キトはやや狼狽していたがアロンダイトの意図をすぐにくんでくれたらしく船内に降りて行った。
「さて、私はそれまで耐えなくては……」
「なんだか面白いことになっていますわね。一騎当千、わたくしもそういうの大好きですわよ」
 ケイオスリオン兵のものは違う、少女の声が甲板に響いた。
 声の主は幽霊船の舳先の上に仁王立ちしている。
 トゲの付いたドレスを思わせる攻撃的な鎧。片手剣を両手に一本ずつ構えた少女は、アロンダイトに向かって恭しくお辞儀をした。
「お初にお目にかかりますわね。わたくし、デュランダル・D. plug・アレスと申しますの。以後よろしくお願いしますわ」

359pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:49:33
今回はここまでです

360pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:50:38
『このまま廃校になりそうな学園を立て直すために蜻蛉切やガジャルグがスクールアイドル始める話』



蜻蛉切「ええ!? 廃校!?」

アダマス「ええ、廃校」

蜻蛉切「なんでよ先生!」

アダマス「生徒数があまりにも少ないからよ。今年の入試で入学希望者が一定数に満たない場合問答無用で廃校になるわ」

蜻蛉切「そんな、私この学園がこんなに好きなのに……」

アダマス「ちなみにどこが好きなの?」

蜻蛉切「……………………………………………………………………………」

アダマス「まあ、デュリン理事長の気まぐれで作られた学園だからねぇ。生徒数はいわずもがな歴史も学力も今一つぱっとしないわよね」

蜻蛉切「それは……そうですけど……」

アダマス「気持ちはわかるわよ。でももうほぼ確定なの。せめてもの慰めじゃないけど編入先を選べるチケットがもらえるそうよ」

蜻蛉切「チケット?」

アダマス「選べるキャンペーンチケット。牙克城学院、ラグナロク女学院、聖ユグドラシル姫学院。好きな編入先を選べるわよ」

蜻蛉切「……」

アダマス「私はどうしようかしら。せっかくだし妹と一緒に働くのもいいわよねぇ」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



蜻蛉切「私は諦めないわよ! だって生徒数を増やせば廃校はないってアダマス先生が言ってたんだもの! 目標は見えてるわ! 後は方法よ!」

???「話は聞かせてもらったわ!」

蜻蛉切「何者!?」

ガ・ジャルグ「私はガ・ジャルグ・獣刻・イーリス。七色の輝きをもって降臨したわ」

蜻蛉切「ああ、帰宅部のガ・ジャルグ」

ジャルグ「帰宅部って言うのやめてくれない!? それを言うならあなただって工芸部じゃない! 陰キャ!」

蜻蛉切「な、この私を陰キャですって!? 無知なあなたが知らないだけで私の彫刻は展覧会にだって出品されるくらいなのよ! 遊び歩いてるあなたとは違って私は日々精進してるのよ!」

361pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:51:20
ジャルグ「なんですってぇ!?」



(数分後)



蜻蛉切「それで、学園を救う方法って?」

ジャルグ「スクールアイドルよ!」

蜻蛉切「スクールアイドル?」

ジャルグ「サークル活動的な感じで学生がアイドルするのよ」

蜻蛉切「ああ、なるほど。会社を絡ませずに姫チューブとかSNSを通してファンを獲得していくアイドル活動というわけね」

ジャルグ「理解が早くて助かるわ」

蜻蛉切「なるほど。アイドル活動で人気が上がればこの学園に入学する生徒も増えて廃校もなくなるってわけ」

ジャルグ「その通り! 私の至高の輝きで学園を救うのよ」(キラキラッ)

蜻蛉切「面白いわ! 乗った! 私、リーダーとして頑張るわ!」

ジャルグ「は?」

蜻蛉切「え?」

ジャルグ「何の冗談? この私がリーダーよ」

蜻蛉切「いやいや、だって私のが可愛いでしょう?」

ジャルグ「可哀そうに私の七色の輝きで眼が潰れてしまったのね」

蜻蛉切「何言ってるのかしら。だってそなたと違って私には親衛隊がいるのよ。それだけで私の人気が伺えようものじゃない? さ、蜻蛉切親衛隊カモンッ」

ボーちゃん「ぶーん」(スーッと飛んで帰っていく)

ジャルグ「何かしら今の羽虫は。それならこっちも切り札を出すわ。来なさい! ガ・ジャルグ・ファンクラブ!」

蜻蛉切「そんなのあったかしら」

ガ・ボー「ああ、姉さま……」

蜻蛉切「一人しかいないけど」

ガ・ボー「姉さまを他の人が崇拝するなんて、ボーは、ボーは……」

蜻蛉切「ねえ、なんかこの子危なくない?」

ジャルグ「……だからちょっと召喚は控えてた面はあるわ」

362pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:51:56



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ジャルグ「私たち二人だと今にも空中分解しそうね」

蜻蛉切「同感」

ジャルグ「メンバーを募りましょう。五人から三人のグループになって活動をするの。最低でも一人は増やすわよ。できれば自己主張の少なくて私の輝きに見合う子」

蜻蛉切「廃校の危機を救うとなればメンバーはそれなりに集まりそうね。じゃあポスターを作りましょう」


(ポスターを張りだして数日)


蜻蛉切「じゃあ集まった人たちを面接でふるいにかけるわよ。タフで可憐なメンバーを揃えるためにね」

ジャルグ「エントリーナンバー一番。モラルタ・ベガルタ。どうぞ」

蜻蛉切「なんで二人セットなのかしら……」

モラルタ「私が、俺が、あたいが、僕が、演劇部のモラルタだよ」

ベガルタ「私が、俺が、あたいが、僕が、演劇部のベガルタだよ」

ジャルグ「なるほど。双子ね。強烈な個性だわ。演劇部ならダンスもできそう。歌は?」

モラルタ「なんでも歌えるよ」

ベガルタ「特に得意なのはラップ」

モラルタ「ハーフなまま二人で究極♪ 2ウェイから繰り出すスキル♪」

ベガルタ「ダブルボイルドエクストリーム!」


(そのまま一曲歌い。面接終了)

ジャルグ「情緒不安定だけど何でもできる優秀な子だったわ」

蜻蛉切「特にサビで合体して二人の声を物理的に揃えるのとか演出が神がかってたわ……あれ元に戻れるのかしら」

ジャルグ「それにしてもあの双子片手だけ不揃いに大きかったわね。何かしら」

蜻蛉切「ロケットパンチでも打つんじゃない?」

ジャルグ「それ他の作品のネタ」

363pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:52:43

蜻蛉切「てゆーかあの双子既に楽曲アルバム出してるじゃない。カラオケにあるわよ」


(エントリーナンバー2。リサナウト先生)

リサナウト「乾坤一擲という言葉があるわ。自分の運命をかけるほどの大勝負。そんな心意気が気に入った! 先生が力を貸してあげましょう!」

蜻蛉切「こんな先生いたっけ……?」

リサ「蜻蛉切、あなたは二分後『ま、まさか……』と驚愕に目を見開いているわ。これは予言ではない。確定事象の報告に過ぎないの」


(ダンスと歌。二分間のアピールタイム終了)


リサ「ま、まさか……」

蜻蛉切「いや、先生がスクールアイドルになれるわけないじゃないですか。先生は先生なので」

リサ「盲点だったわ。確実な時間軸を選んだと思ったのに……」

蜻蛉切「歌とダンスがハイレベルなだけにわりと残念だけど」

ジャルグ「待ちなさい蜻蛉切。この先生、普段はポカばっかだけど大事なところは確実に決めていくタイプと見たわ。メンバーは無理だけど顧問としてキープしておきましょう」


(エントリーナンバー3 デュランダル)

デュランダル「裁縫部から来ました。デュランダルと申しますの。この学園で過ごす淑女の一人としてこの危機に立ち向かいますわ」

ジャルグ「綺麗な声ね。歌はいけそうだけど私たちかなり激しいダンスもあるわよ。大丈夫?」

デュラ「そんな時はこれがありますの」(USBを取り出す)

蜻蛉切「ああそれ化学部がよく配ってるUSBね。どう使うの?」

ジャルグ(あ、私黙ろう)

デュラ「これをわたくしに挿すと」(カチッ)

USB『D. plug!』

蜻蛉切「えっ……デュランダルの姿が」

デュ「デュランダル・D. plug・アレス。この姿のわたくしならばどんな激しい運動も苦になりませんわ! さあ誰をバッサバサに切り刻みましょう!」

蜻蛉切「そ、その姿はアイドルというよりロックね。と、とりあえずその両手の剣を置いて――――キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

364pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:53:20

(エントリーナンバー4 アイムール)


アイムール「駆逐者アイムール。マーシャルアーツ部より参上しました。さあ誰を破壊しましょう」

蜻蛉切「もう戦闘狂は嫌よ……」

ジャルグ「ところであなたは見たところ筋肉一辺倒のようだけどなぜアイドル活動に興味を?」

ムール「妹のヤグルシが……」

ジャルグ「あ、だいたいわかったからいいわ。……お互い大変ね」


(ダンスと歌のアピール終了)


ジャルグ「意外とレベルの高いロボットダンスを見せてくれたわね」

蜻蛉切「というよりあれはあの動きしかできない感じね」

ジャルグ「歌声も悪くなかったわ。それに鈍そうに見えて運動能力もかなり高い」

蜻蛉切「肌も顔立ちも整ってたわ。あれは磨けば光るわよ」

ジャルグ「何より自己主張がなくて命令に絶対服従な性格が最高よ!」

蜻蛉切「やっぱりそう思う?」

ジャルグ「ええ! これで決まりよ! 最後のメンバーはマーシャルアーツ部のアイムールで決まりね!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



ジャルグ「違う! もっと滑らかに体を動かすのよ!」

ムール「こ、こうでしょうか」

ジャルグ「そうそう! やればできるじゃない!」

蜻蛉切「アイムール、アイドルたるもの常に美容に気を付けなくては駄目よ。化粧くらいしなさい。はい、まずは私のやつを」

ムール「了解」

ジャルグ「アイドルは笑顔が大事よ。あなたは表情が硬いわ。さ、私の真似をなさい。これが至高の笑みよ!」

ムール「にこり」

365pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:53:54

ジャルグ「まあ及第点ね。その顏を維持なさい」

蜻蛉切「アイムールは色が少し地味だと思わない?」

ジャルグ「そうね。茶色と黒の服だけだと……。私のように七色とは言わないまでも二色くらいは。……仕方ない。ドーピングよ」(カチッ)

USB「D. plug!」

ムール「アイムール・D. plug・モート。リミッター設定を拡張します」

ジャルグ「変身したわ!」

蜻蛉切「やったわ! 理屈はわからないけど赤色が映えるわね!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



(数か月が過ぎた)


アダマス「まさか本当にやり遂げるとはね……」

蜻蛉切「いえ、まだまだ道半ばです。だって牙克城のラブリュス、ラグ女のダーインスレイブ、聖ユグのシェキナー。ライバルはまだいますから」

アダマス「シェキナーは風紀委員って聞いてるけどアイドルだったかしら……? それはともかく貴方たちのおかげで我が校は廃校を免れたわ。教師の一人としてお礼を言うわ。……ありがとう」

ジャルグ「感謝されてあげるわ!」

アダマス「まさか本当にアイドルになるなんてねぇ」


(一同の視線がモニターへ移る)


アダマス「アイムールが」




画面の中のアイムール
「私がここまでこれたのもトレーナーのガ・ジャルグと蜻蛉切プロデューサーおかげです。この場を借りて二名に感謝を」




ガ・ジャルグ「あの子も成長したわねえ」(しみじみ)

蜻蛉切「うっ。私泣けてきたわ」




(その後アイムールはマーシャルアーツの大会で全国に出場してことで戦うアイドルとしてさらに人気が跳ね上がった)


『おわり』

366pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/03(土) 14:57:19
求められたものとは違うような気がしますが書いてみました

367解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 15:13:14
まさかカシウス以外にロケットパンチを撃つ素質の者がいたとは.....

368解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 16:01:49
解決アロンちゃんⅡ

アロンダイト
「他の作品であったのですがモラルタ、ベガルタのあの大きな手...」

マスター
「なに?またロケットパンチって言うの?」

アロンダイト
「いえ違います」

マスター
「え?カシウス大きな手理論で言ったらロケットパンチだろ?」

アロンダイト
「いえあれはレイ◯ュバスをモデルにしてるんです!」

369解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 16:13:30
>>368
マスター
「ぶっ」

マスター
「レイ◯ュバスってことは絶対ないだろ」

アロンダイト
「片腕大きいですし双子ですし」

マスター
「ふっ...レイ◯ュバスの双子ってなに?」

アロンダイト
「ほら冷気弾と高熱弾を放つじゃないですか」

マスター
「あれは双子じゃない!モードチェンジだろ」

マスター
「それに合体したモラベガの件はどう説明するんだよ?」

アロンダイト
「それは私が絵に描きました」

マスター
「うわー下手だけどなにを描いたか微妙にわかる絵だな」

絵は左右の腕は大きなハサミをしていて真ん中には小さなハサミが2つあり目は赤と青のオッドアイになっているレイ◯ュバスが描かれていた

アロンダイト
「名前はレイ◯ュバスⅡです」

マスター
「ジ◯ウⅡみたいなノリで言ったな」

マスター
(あれ?でもこんな見た目どこかで見たような...)

マスターは少し考え思い出した

マスター
(崩◯3rdの敵にこんな奴いたーーー!!)

370解決アロンちゃん:2019/08/03(土) 16:38:35
ほぼ恒例注意書き忘れ
“これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです”

371名無しさん:2019/08/03(土) 17:08:08
最近のファンキル学園ではガイアメモリが出回ってるのか…

372名無しさん:2019/08/04(日) 00:03:32
暇つぶし投稿

「ペルーン警部の事件簿」


とある事件、ペルーン警部は事件の起きた場所へと向かい現場に居合わせたケラウノスに状況を聴いていた

ペルーン「状況は?」

ケラウノス「たぶんだけど、飛び降りによって全身を強打して死んじゃったんだと思う」

キル姫の投身自殺、残念だが最近はこういう事件が多くなってきた


ペルーン「そうか、止められなかったのが残念だ」

ケラウノス「警部、飛び降りとは言いましたけど何やら事件の匂いがするんですよー」

ペルーン「というと?」

ケラウノス「この建物の屋上に繋がってる外階段があるんだけど、その階段の手すりとかに血痕が残ってて」

ペルーン「なるほど。遺体は何者かによって殺された…そしてそのあとあたかも自殺したように見せた、と?」

ケラウノス「そうなんですよー、飛び降りたと思われる場所からも血痕が残ってたんです」

ペルーン「この建物の高さはおよそ15メートルか、身投げするにしては確かに低い気もするな…」

ケラウノス「今鑑識さんのとこに付着していた血痕などなど回してありますよー」


ペルーン「そうか、では司法解剖と合わせて結果を待とう」



翌日には司法解剖と血痕のDNAを調べた結果が出ており、メールが届いていた



「血痕は遺体のキル姫のモノと一致しました」

ペルーン「そうか、ではやはり何者かによって…」


ペルーンはそのまま司法解剖の結果を読み進める

「傷や損傷などが多く見受けられたがそれらは全て飛び降りた際に出来たものであり、それ以外に暴行などによる傷などは見受けられなかった」


ペルーン「なに!?…ではあの血痕は一体なんだったというのだ…?」

瞬間、ペルーンは全てを理解し同時に背筋が凍るような寒気を感じた




お わ り

373名無しさん:2019/08/04(日) 11:01:57
どういうことだってばよ?

374人気投票:2019/08/04(日) 12:48:18
・人気投票

カリス
「ねぇヘレナ!今年の人気投票って誰が一番になると思う?」

ヘレナ
「唐突にどうしたんだい?ヘレナ達には余り縁のない話題だと思うけど」

カリス
「そんなことないよ!レーヴァとソロモンは一位を取ったことがあるから、私達ディスラプターズのメンバーの半数はもう殿堂入りしちゃってるんだよ?」

ヘレナ
「言われてみれば、まぁ、ヘレナ達は取り残されてるな。……悲しいなぁ」

カリス
「うん!仲間外れは良くないから、ディスラプターズ全員で殿堂入りしようよ!」

ヘレナ
「それは構わないが、カリスが先に殿堂入りしちゃうと来年までヘレナは独りぼっちになってしまうなぁ。きっとヘレナには耐えられないなぁ……くふっ」

カリス
「ううん、今年の人気投票でミラクルを起こして2人で殿堂入りしよう!」

ヘレナ
「ヘレナにはどう考えてもムリだと思うんだけど、気のせいかな?」

375人気投票:2019/08/04(日) 12:49:06
・心強い協力者

カリス
「大丈夫!私達には心強い仲間がついてるよ!」

ソロモン
「話は聞かせて貰ったわ!!」

ヘレナ
「……なるほど、殿堂入り経験者の助言なら確かに心強いな」

カリス
「でしょ〜。お願いソロモン!私と一緒にミラクルを起こそう?」

ソロモン
「勿論よ。チームのサポートは私の役目。存分に話し合いましょう!一緒に殿堂入りするためには同率で一位になる必要があるわ。まずは人気投票での順位の傾向だけど……」

ヘレナ
「それならヘレナにも分かる。出番の多さやキャラ性能だろ?」

ソロモン
「そうね。でも今回私達が狙うのは殿堂入りよ。だから、そこに絞って分析をしたところ、二つのことが分かったわ」

ソロモン
「一つ目、殿堂入りしたキャラは全員ロングヘアーよ」

カリス
「ど、どうしよう?私もヘレナも髪が短いよ〜!」

ソロモン
「そして二つ目、キャラ性能は関係ないわ」

ヘレナ
「……ヘレナの聞き間違いかな?去年の人気投票で殿堂入りしたキャラはマルチで猛威を振るってた気がするんだけどなぁ」

カリス
「私はそんなことないと思うけどな!」

ヘレナ
「……そういえばカリスも暴れてたね」

ソロモン
「レーヴァ、フォルカス、ティルフィング……。彼女達は人気投票時において特段強いキャラではなかったわ。つまりキャラ性能は関係ない」

ソロモン
「そう、最適解はウィッグをつけること!それが殿堂入りの為の第1歩よ!」

ヘレナ・カリス
「(絶対に違うと思うなぁ……)」

余りにも自信ありげなソロモンに2人は指摘することができなかった。

376人気投票:2019/08/04(日) 12:50:10
・ソロモンのミス

リサナウト
「甘いわね!ソロモン!」

ソロモン
「リサナウト!また私が分析不足だとでも言いたいの!?」

リサナウト
「その通りよ。確かに傾向を見るのは大切ね。でもそれだけでは不適切だわ」

ヘレナ
「なんか自然に混じってきたな」

リサナウト
「夏炉冬扇という言葉があるわ」

リサナウト
「時期に合わないものを使っても意味がない。それは情報も同じ。人気の傾向は時と共に移ろいゆくものなのよ」

ソロモン
「た、確かに…!わ、私は何て初歩的なミスを犯したの!?」

リサナウト
「それを踏まえて考えると殿堂入りに必要な条件は自ずと見えてくるわ。そう、至近で殿堂入りしたキャラ」

カリス
「ソロモンを参考にすればいいんだよね!」

ヘレナ
「そうなると、キャラの強さは必須条件だな。ヘレナはか弱いから難しいなぁ……くふっ」

カリス
「あとソロモンはお尻が大きいよね!」

ソロモン
「か、カリス?」

リサナウト
「そう、そして最後に最も重要な要素。それは」

リサナウト
「ポンコツキャラよ!」

ソロモン
「君は何を言ってるの?」

カリス
「きっとリサちーはソロモンが天然だって言いたいんだよ」

ヘレナ
「ヘレナは言葉通りだと思うけどなぁ」

377人気投票:2019/08/04(日) 12:51:00
・出しゃばるなリサナウト

リサナウト
「強くて尻が大きくてそして何よりもポンコツ!そう!次の殿堂入りは私よ!残念ねヘレナ!カリス!」

ソロモン
「リサナウト、君は最初の趣旨を忘れてるわ」

リサナウト
「そんなの関係ないわ!ぶっちゃけソロモンとキャラ被ってるんだし私が一番じゃなきゃおかしい!」

ソロモン
「一緒にしないで」

リサナウト
「私のこの完璧な理論に穴はない。次の殿堂入りは私よ!これは予言ではない。確定事象の報告に過ぎないの」

ソロモン
「ぐっ…」

カリス
「え〜!」

ヘレナ
「……」

ヘレナ
「その理論だとアルマスが殿堂入りするんじゃないかなぁ?」

リサナウト
「へっ……?」

ヘレナ
「殿堂入りの条件は強くて、尻が大きくて、ポンコツ……だったかな?」

ソロモン
「た、確かにアルマスは使用率も一位で現状最強キャラと言っても差し支えないわ!」

カリス
「アルマスもお尻が大きいよね!」

ヘレナ
「アルマスよりポンコツなキル姫をヘレナは知らないなぁ……くふっ」

378人気投票:2019/08/04(日) 12:51:36
・皆で

リサナウト
「そ、そんな……」

リサナウト
「そ、そんなことないわ!だってほら!私、小説でお馬さんになってたし!側溝に嵌まって抜けなくなったし!私の方がポンコツだし!」

ソロモン・ヘレナ
「リサナウト……」

二人はリサナウトへ憐れみの視線を向けていた。

リサナウト
「うっ……。い、いいじゃない!私だって一番になりたいんだもの!」

カリス
「そうだね!リサちーも一緒に殿堂入りしようよ!」

リサナウト
「か、カリス……」

ヘレナ
「ヘレナは反対だなぁ……。他のキャラは仲間外れにするのかい?」

カリス
「ヘレナの言うとおりだね!じゃあ皆で殿堂入りしよう!」

ヘレナ
「えっ」

ソロモン
「全員で同率一位を取れば不可能じゃないわ!」

ヘレナ
「ちょっ…」

リサナウト
「えぇ、細工は私に任せなさい!殿堂入りユニット全キャラ実装で運営をひぃひぃ言わせてやるわ!」

ヘレナ
「(それはもう人気投票とは言えないんじゃないかなぁ)」

今日もディスラプターズは仲良しです。

379名無しさん:2019/08/04(日) 12:54:41
みんな頑張れ

380名無しさん:2019/08/04(日) 13:23:24
こういうの待ってたんだよ

381名無しさん:2019/08/04(日) 13:36:14
ソロモンのケツは最高やな

382名無しさん:2019/08/04(日) 13:37:04
>>380
あんまりそういう発言はよくないと思う
他にもSSを書いてくださってる方がいるからこういうのを待ってた発言はあまりしない方が良いと思います

383名無しさん:2019/08/04(日) 13:54:20
こういうのでいいんだよこういうので

384チャレンジアロンちゃん:2019/08/04(日) 14:01:17
自分のがそんなに好評じゃないのは知ってるけど「こういうのを待ってた」とか「こういうので良いんだよこういうので」って感想あるけど結局どういうのが良いんだろう?
まあたぶん意見聞いてもあまり変わらないとは思うが

385名無しさん:2019/08/04(日) 14:11:31
>>384
SSと一言で言っても内容は千差万別で読者の好みも同じですよ
自分はチャレンジアロンちゃんシリーズ好きですし

386名無しさん:2019/08/04(日) 14:12:02
どれが良いっていうより最近無かったパターンのやつが来たから
そういうのが好きな奴が良いなぁってなってるだけでしょ
もし本当に需要が無かったらもっとボコボコに言われてるはずだし自信持って

387チャレンジアロンちゃん:2019/08/04(日) 14:12:55
>>385
ありがとう
やっぱり自分の書きたいものを書くのが一番か

388名無しさん:2019/08/04(日) 14:13:59
>>384
俺は好きだぞ(直球)

389チャレンジアロンちゃん:2019/08/04(日) 14:15:28
>>386
自信を持ってこれからも書いていきます
そして自白します桃太郎まがいのクソみたいなSSを書いた犯人は俺です

390名無しさん:2019/08/04(日) 14:16:39
>>373
飛び降りた姫が死にきれなくて2回目飛び降りたとか?

391チャレンジアロンちゃん:2019/08/04(日) 14:19:42
>>388
ありがとう
自分の書いてるのが好きって人がいるのわかると嬉しいね

392名無しさん:2019/08/04(日) 20:55:11
>>391
お前の(書くssのアロンの)事が好きだったんだよ(絶賛)!!

393名無しさん:2019/08/04(日) 22:07:38
>>366
遅レスだけどアダマス先生出してくれてありがとう
こういうとこでは無縁だと思ってたから嬉しい

394名無しさん:2019/08/04(日) 23:36:58
結局>>372ってどういうことなの・・・?

395名無しさん:2019/08/04(日) 23:39:27
>>394
一回飛び降りて死ねなかったからもう一回上がって飛び降りたんじゃね

396名無しさん:2019/08/04(日) 23:42:53
考察の余地が残されてるところがグッド

397名無しさん:2019/08/04(日) 23:49:33
>>395
それにしか思えなくなった

398とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 01:43:26
私はアバリス暗殺者である

私は裏社会では死神と呼ばれ恐れられている

裏社会で死神と呼ばれるのは相当な暗殺の成功率が高くなければそうそう呼ばれない

私は100%成功させてきた

私は影が薄くこっちが接触するまでは機械ですら気づかないほどだ

だがそんなある日私は失敗した

まさかこんなに計画が狂うとは思いもよらなかった

傷は深いし意識ももうろうとしてきた

ダメだ意識が遠のいて行く私はここで死ぬのか...

はぁ一度くらい女らしく恋愛をして見たかったな

私は意識を失った

399とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 01:52:50
アバリス「う、うーん」

私は目を覚めると見慣れない部屋にいた

アバリス「ここは?」

男「あ!目が覚めたんだね」

男が私が目を覚めるのを見ると台所に行って料理を持ってきた

アバリス「あ、ありがとう」

男「君が道端で倒れてるのを見かけて心配で家まで運んだんだ」

アバリス「そ、それはどうも」

男「名前は?住所は?近かったら家まで送るよ」

アバリス「あ..えっと...」

ここで名前を明かして狙われるかも知れないここは嘘をつこう

アバリス「記憶がないんです」

男「え?記憶喪失」

アバリス「多分そうです」

男「そうか...記憶喪失か....」

男は少し考えて納得したように頷いた

男「うん記憶を取り戻すまでの間ここに住んで良いよ」

アバリス「え、でも迷惑じゃ...」

男「大丈夫大丈夫一人暮らしだしそんなに迷惑じゃないよ」

アバリス「で、ではお言葉に甘えて」

こうして私は彼との二人暮らしが始まった

400とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 02:07:33
男「それじゃあ仕事行ってくるから留守番よろしく」

アバリス「はい気をつけて行ってください」

私は彼が出かけるのを見届けるとため息が出た

アバリス「はぁ変な嘘をついてしまった」

『一時身を隠すためだ』と自分に言い聞かせた

アバリス「とりあえず洗濯と掃除でもするか」

洗濯機を回してる間に掃除を始めた

棚の上の埃をある程度落として床の掃除をした

ベッドのしたにエロ本を見つけた

アバリス「やっぱり男の人ってこういうを好むのか...」

数ページめくって見たが見るのを止めた

掃除を終えると料理をした

冷蔵庫を確認する

アバリス「よしあれが出来るな」

私は鍋いっぱいのカレーを作った

アバリス「よしこれで数日の食料には問題ないな」

我ながら女子らしい一人暮らしをしていて良かったと思った

男「ただいま」

アバリス「お帰りなさい掃除と洗濯、後料理も作りました」

男「本当!?うわー助かるな」

男は美味しそうにカレーを食べた

私は安心した

もしこれで不味かったらどうしようかと思った

だが三日目辺りから彼は苦笑いするようになった

男「今日もカレーだね...あのもしかして明日もカレー?」

アバリス「ええそうですけど」

男「不味くはないんだけど...そろそろ別のも食べたいな」

私は衝撃を受けた

私は今までカレーしか食べてなかった

なぜならカレーはだいたい日保ちが良いからカレーで済ませてきたから別のを作ったことはなかったからだ

アバリス「そ、そうします」

私の試練が始まった

401とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 02:26:39
男「今日の夜楽しみにしてるよ後必要な食材がなかったら勝手にスーパーとかで買って良いからね」

アバリス「わかりました気をつけて行ってください」

彼がドアを閉めると私は握りこぶしを作った

アバリス「新しい料理を作るしかない!」

私はとりあえず料理のレシピを確認する

アバリス「ハンバーグに肉じゃが...から揚げも作れるの!?」

私は料理のレシピの多さに呆気にとられていた

今まで料理はカレーしか作ったことなくから揚げなんてお店で作れない特殊な物と思っていた

アバリス「作りやすそうなハンバーグを作るか」

ハンバーグのレシピを確認して冷蔵庫の物を確認する

アバリス「足りないな買いに行くか」

はっきり言うと出かけることには気が引けた

どこで誰に会うかわからないからだ

これでもし裏社会の奴に出会ったら....いやそれはないか

スーパーに買い物に行きちょうど買おうと思っていた物がタイムセールなるものがあったのでいつもの軽い身のこなしで取り買い物を済ませた

帰りの途中おばあさんがひったくりに会った

おばあさん「ひ、ひったくりー誰か捕まえてー」

このままほっとくことも出来たが撃退することにした

強い跳躍力でひったくり犯の前に立ち回し蹴りを食らわせた

空中に飛んだバックをキャッチしておばあさんに返した

おばあさん「バックが急に...」

おばあさんは呆気にとられていた

そりゃあそうだ私が見えるわけがない

家に帰りハンバーグを作っているとふと思った

アバリス「そういえば彼は私が見えてたな...」

不思議なこともあるなと思いハンバーグを作り終えた

男「ただいまー今日はハンバーグだなんだね」

アバリス「初めて作ったから美味しいかどうかわかりません」

男は一口食べた

男「美味しい!」

アバリス「それは良かったです」

私は試練を乗り越えたのであった

402とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 02:47:26
ある日のこと私は彼と少し遠出した

水族館まで出掛けた

アバリス「なんで水族館なんですか?」

男「もしかしたら記憶を取り戻すかも知れないのと...」

アバリス「と?」

男「水族館好きなんだよね」

アバリス「ふふかわいらしいですね」

水族館に着き中に入ると

職員「おめでとうございます!100万人目のお客様です!」

男「うわっ!びっくりした」

職員「お客様は栄えある100万人目の来場者様です」

男「え!なんか嬉しいな」

職員「それじゃあ記念撮影しますハイチーズ」

私はその場にいたままだったので一緒に写った

職員「はいお客様記念品と写真です」

職員は確認してなかったが私がしっかりと写っていた

どうやらそこらの機械よりカメラの方が優秀らしい

男「いやー嬉しいなこんな記念すべき瞬間の人になるなんてねぇ...ってあれ?おーいどこだー?」

アバリス「ここにいますよ」

男「あ、ごめんごめん姿が見えなくてさ」

やっぱり前日のことは気のせいだったか

その後私たちは色んな魚を見た

スタンダードな見た目から奇妙な見た目のものまで

イルカショーも見たがイルカのジャンプで跳ねた水でびしょびしょになった

そして帰りの電車内

男「渡したい物があるんだ」

アバリス「なんですか?」

男「はいこれ」

それは今日撮った写真が入ったロケットだった

私と彼のツーショットにもなっている

アバリス「ありがとうございます」

私はもらったロケットを着けた

アバリス「どうですか?」

男「うん似合ってる似合ってる」

私は人生で初めて人からプレゼントをもらった

心のどこかで暖かさを初めて感じた

403とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 03:10:29
ある日の夜

男「おーいどこにいる?」

アバリス「ここにいますよ」

男「なんか最近見失うことが多くなってきたななんでだろう?」

アバリス「そんなのは些細なことですよ」

男「些細なことじゃないよ!」

アバリス「そ、そうですか?」

珍しい彼の気迫に驚いた

男「そうだよ今はどうこう出来ないけどしっかりと見失わないようにするよ」

アバリス「ありがとうございます」

彼は優しい

優しいから彼の甘さに甘えている自分が情けない

嘘をついてるしいつかは裏社会に戻らないといけないその決断もしなければならない

そして私は彼に好意を抱いている

自分でどうすれば良いか決めあぐねていた

私が考えていると彼が話かけてきた

男「ねぇちょっと出掛けたいんだけど」

アバリス「出掛けるってもう夜遅いですよ」

男「夜遅いからこそ見せたい景色があるんだよ」

アバリス「わかりました」

私は彼と少し小高い山の中にある公園に着いた

アバリス「うわーー綺麗」

夜の街の夜景が綺麗に光っていた

男「たまにこの夜景を見たくなるんだよね」

アバリス「本当に綺麗ですね」

私にとって夜の街は人と人の欲望が渦巻く汚いものかと思っていた

アバリス「.......私が本来いた場所」

私はぼそりと声が出た

男「ん?どうかしたの?」

アバリス「あのもし私が記憶を取り戻してもし私が凶悪でたくさんの人を殺してた奴だったらどうします?」

男「うーんどうもしないな」

男「君は君だよだけど君の言う通りたくさん人を殺しているならその罪を償ってほしいよ」

アバリス「そうですか...」

アバリス「約束してください」

男「なにを?」

アバリス「私が記憶を取り戻そうとも取り戻さなくても私を私として受け入れてくれますか?」

男「受け入れるよ約束する」

アバリス「約束ですよ」

男「ああ約束!」

私は1つの決断を下した

A.裏社会に戻らず男と一緒に住み続ける

B.一度裏社会に戻り全てのことにケリをつけて男の元に戻る

404とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 03:24:21
>>403
A.裏社会に戻らず男と一緒に住み続ける

私は彼の元に居続けた

もう会えるかどうかもわからない裏社会から抜けて私は幸せを掴む

私は彼と一緒に居て本当に幸せだった

私と彼があった日を私の誕生日として祝ってもらい

私は彼の誕生日を祝った

色んなところに連れて行ってもらい私は彼に色々と奉仕した

少し困ったことは彼が私を最初の頃よりもよく見失うようになり私のことをちょくちょく忘れるようになっていた

まあそれは些細なことだから気にしなかった

それは間違いだった気にすれば良かった

ある日のこと

私は朝食の準備を終え彼が目を覚ました

アバリス「おはようございます」

男「あれ?朝食が置いてある昨日準備してたかなぁ?」

アバリス「また私のこと見失ってる」

私は彼の後ろからだーれだをした

アバリス「だーれだ?」

男「え?え?なに?」

アバリス「ふふおはようございます」

男「だ、誰?」

アバリス「え?」

アバリス「わ、私ですよ」

男「私ですよって誰だよ!?」

私はショックを受けた彼は私のことを忘れていた

男「誰か知らないけど出てってくれ!不審者」

私は頭の中である言葉がよぎった

暗殺者が自分の顔を見られたらその顔を見た奴を殺せ

私は台所のナイフを手に取った

男「な、なにするつもりだ?」

私は彼を見つめた

405とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 03:38:59
>>404
私は港にいた

*******

アバリス「深手を負ってここで休んでいたがまさか家主が早く起きるとはな」

アバリス「運が良かったなの傷が治っていたらお前は今頃血を吹き出して死んでただろうな」

私は窓から逃げ出した

********

私は海を眺めていた

初めてはいつだったか友達が私を認識出来なくなり私を忘れていた

次に親友さらには家族まで私を認識出来なくなり私を忘れていた

慣れていたはずだった

だけど愛した人から忘れられるのは言葉に出来ないほどきつかった

私は首から下げていたロケットを引きちぎり中にある写真を見た

戸惑いながらピースする私、嬉しそうな満面の笑みをする彼

もう古い過去の記憶

私はロケットを海に投げ捨てた

幸せになれるはずだった

だけどこの影の薄さはもはや呪いだ

私は裏社会の人間それに足を踏み入れた時点で抜け出すこと幸せになることは許されなかったんだ

私が死神と呼ばれる由縁は誰も私を覚えていないからだ

死神は名称はあれど姿形は人それぞれだ

私も同じように女だったり男だったり140の小柄だったり二メートルを越える大柄だったりと様々だ

誰も私を知らない誰も私を覚えていない

私は1人だ

END

406とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 03:46:33
>>403
B.一度裏社会に戻り全てのことにケリをつけて男の元に戻る

私は1つの置き手紙を置いて彼の元を消えた

男「おはようって....おーい!おーい!!おーい!!!」

男「どこに行ったんだ...うん?」

男「手紙?」

『すみません私は実は記憶喪失ではありませんでしたあなたの優しさに甘えていましたそれで私は自分のことでケリをつける必要がありますもし私のことを待ってくださるなら一年待ってください一年経って私が戻って来なかったらこの手紙も私のことも忘れてくださいbyアバリスより』

男「アバリス....それが彼女の本当の名前」

男「待つよ愛する君が戻ってくるならいつまでも」

407とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 04:04:18
>>406
私は彼と約束したあの公園で待っていた

私は裏社会から抜けるためにあの手この手を尽くして私はついに裏社会から抜け出せれた

今の時刻は夜の11:58これが12:00を過ぎたら彼は私のことを忘れて幸せになっているのだろう

心臓の鼓動が速く脈打つ

こんなに緊張するのは初めての経験だった

私はどこか期待しているのか彼が来るのを

来ないなら来ないで諦めれば良いのに......

時計を確認する11:59もうすぐで針が12:00を指す私が諦めかけたその瞬間

男「おーい!」

アバリス「!?」

彼が走って来た

男「はぁはぁギ、ギリギリ間に合った」

アバリス「お、覚えててくれたの?」

男「絶対に君を忘れないし君を待つためなら何年でも待つよ」

アバリス「で、でも私より良い女なんていr」

男「いない!君よりもかわいくて美しくて素敵な女性いないよ!」

アバリス「そ、そう」

彼は花束を渡してきた

男「つ、付き合ってください!!」

私は笑いが出た

アバリス「ふふ少し同棲してたのに今さら告白?」

男「いや形は大事だし」

アバリス「そうですね形は大事ですね」

私は一本のバラを差し出した

アバリス「私と結婚してくれませんか?」

バラの花びらの間に指輪が2つ入れていた

男「え、え、え、え、えっと...」

アバリス「女から告白するのも良いものでしょ?」

男「よ、よろしくお願いします」

彼はバラを受け取り指輪をはめ私の指に指輪をはめた

私は幸せだ

私は1人じゃない

END

408とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 04:12:28
な、長くなってしまった....
萌えスレであったアバリス暗殺者の話でAサイドの悲恋ENDだけだったんですが自分的にはアバリスには幸せになってほしかったのでBサイドも勝手に作りました
話的にファンキルの世界観ではなく現代に合わせた感じになりました
男の名前が出なかったのは読んでる方の名前に勝手に脳内であわせてください女性の方がいたらすみませんそこまで考慮できませんでした
Bサイドで男が時間ギリギリだったのは仕事の残業で遅くなったとうとう色々と理由をつけて想像してください
この話で満足してくださった方がいたら良かったです

409とある暗殺者の記録:2019/08/05(月) 05:00:43
1つ忘れてました
これはアバリスが暗殺者になった話が前提ですので少しばかりキャラが変わってます

410名無しさん:2019/08/05(月) 21:44:55
こういうのいいな
昔読んだ○番へ進めみたいな感じで

411名無しさん:2019/08/05(月) 21:54:08
ゲームブック懐かしいな

412名無しさん:2019/08/05(月) 22:02:01
ゲームブックと言えばにゃんたんシリーズ

413名無しさん:2019/08/06(火) 02:18:27
こういう書き方もあるのか

414名無しさん:2019/08/06(火) 02:24:02
やっぱり物語としてはハッピーエンドがいいけど、ビターバッドも見たいのが本音
こういう構成は良いね、好きだわ

415名無しさん:2019/08/06(火) 03:20:05
Aパートは裏社会の繋がりを断ててないから何かと巻き込まれてしまって男性との時間も取れない時もあっただろうし、アバリスのことだからそれで後ろめたさで男性の気持ちをどこか離れさせてしまったのが原因か、最後に男性を殺してしまった?のもどこか自分自身も覚めていたのかもしれないね
安直な道を選ぶと落とし穴に気づけないのと同じだね

Bパートはあえて一度身を引いたことで男性はアバリスのことを強く印象に残し、手紙も残したことで忘れることはなかったし、1年の空白がアバリスへの想いをさらに募らせたわけだ
裏社会との繋がりも断ってるから、もうなにも怖くないね

って何で俺は他人のSSの考察なんてしてるんだ、寝よう

416名無しさん:2019/08/06(火) 08:24:16
遅レスだがいい物みせてもらいました。
萌えスレからここまで膨らませてくれて感無量

417名無しさん:2019/08/06(火) 09:06:37
黒ティル「お呼びでしょうか、マスター」
マスター「ああ。わざわざ来てもらってすまない」
黒ティル「他の姫には内密の呼び出し。よほど重要な任務なのでしょう?」
マスター「とても重要な話だ。実は折り入って頼みがあるんだが・・・」
黒ティル「何でしょうか」
マスター「スカートの中の匂い嗅がせてください!」
黒ティル「・・・は?」
マスター「初めて会った時から良い匂いがするんじゃないかとずっと思っていたんだ。だから1回だけでいいから嗅がせてほしい!」
黒ティル「えーと・・・自分が何を言っているのか分かっています?」
マスター「だからこうして2人きりで頼み込んでいるんだろう。それに今後君に蔑まれることだって分かっている。なんなら隊を抜けられることも覚悟の上だ。だとしても1度でいいから嗅がせてほしい」
黒ティル「この隊は私の居場所なんです。抜けることなどありませんが・・・と言うか初めて会った時って私がマスターや隊の姫達を襲撃した時ですよね?あの時にそんなことを考えていたのですか?」
マスター「恐怖と共に淡い恋心を抱いていた」
黒ティル「淡くないです」

418名無しさん:2019/08/06(火) 09:07:07
マスター「頼む、嗅がせてくれ。このとおりだ」
黒ティル「そんなこと認めるわけが・・・だけど、マスターのご命令とあらば背くわけには・・・」
マスター「命令しているわけじゃない。あくまでも君の自由意思として嗅がせてくれるよう頼み込んでいるんだ。こんな命令をしたらパワハラになってしまうだろう」
黒ティル「既にセクハラになっているのですが」
マスター「どうしてもだめなのか?」
黒ティル「いえ、別にだめとは言っていませんが・・・」
マスター「じゃあ良いということか!?」
黒ティル「そ、それは・・・」
アロンダイト「そこまでです!」
マスター「げっ、アロンダイト!?」
アロンダイト「マスターから不義の気配を感じると思って来てみたら案の定ですね。今すぐ教会のハラスメント対策課に一緒に来てもらいます」
マスター「痛い痛い痛い!腕引っ張らないで!」
黒ティル「・・・」
アロンダイト「もう大丈夫ですよ。これからもマスターからハラスメントを受けるようなことがあれば私に言ってください」
黒ティル「はい、ありがとうございます」
黒ティル「アロンダイト・・・//」
こうしてアロンダイトのハーレムにまた1人新たな姫が加わるのであった。

419名無しさん:2019/08/06(火) 09:08:11
黒ティルのスカートの匂いを嗅ぎたい人生だった話。
萌えスレ見てて黒ティルならこんな反応しそう的な。

420名無しさん:2019/08/06(火) 09:46:12
アロン....新章どころか天上の時から女に手を出してたとは....さすが天然タラシ

421名無しさん:2019/08/06(火) 14:15:35
不義の気配で草

422名無しさん:2019/08/06(火) 14:25:06
フギィ!

423名無しさん:2019/08/06(火) 18:23:55
>>421
寺生まれもびっくりな察知能力

424名無しさん:2019/08/06(火) 19:06:54
マスター「入隊希望の方ね」
エクスカリバー「はい。宜しくお願いします」
マスター「えーと、エクスカリバーさん・・・へー、聖ユグドラシル姫学院で生徒会長やってたんだ」
エクスカリバー「はい。結局廃校になったのか卒業できたのかすら自分でもよく分かっていませんが・・・」
マスター「そ、そうなんだ・・・まあ、ウチは学歴不問だからね。淘汰値は99。へー、もう覚醒してるんだ」
エクスカリバー「はい。入隊後はすぐに前線で戦えると自負しています」
マスター「うんうん、実技試験の成績も良いみたいだね。待遇面だけど、この紙に書いてあるとおりだよ」
エクスカリバー「ありがとうございます。拝見します」
マスター「ああ、ウチは華美な服装は禁止だからね。今着てるくらいの服装なら大丈夫だけど、できれば腕も隠してほしい」
エクスカリバー「分かりました」
マスター「それじゃあ、結果は今週中には電話するから。特に質問がなければこれで終わりです」

カドケウス「ねえねえマスター、今日来た子、採用するの?」
マスター「うーん、能力も高いみたいだし、問題ないんじゃないかな。アロンダイトやデュランダル達にとっても良い刺激になると思うしね」
カドケウス「だけどこの前応募してきたエンシェントキラーズの子は落としたよね。剣士はもう一杯いるからって。まさかエンシェントキラーズを落とすと思わなかったから驚いたんだけど、何で今回は採用するの?」
マスター「まあ・・・あの時はあの時と言うか。任務が増えてきたし、今後のことを考えると採っておいて損はないかなって」
カドケウス「・・・前から気になってたんだけどさあ」
マスター「何?」
カドケウス「マスターって着エロ好きだよね?」
マスター「えっ、な、何をいきなり!?」
カドケウス「だって隊の皆に露出の少ない服着せてるよね」
マスター「別に着せてるわけじゃないよ」
カドケウス「さっきもわざわざ服装の話だけしてたし」
マスター「聞いてたの!?で、でもそれは組織としての風紀を保つためであって・・・」
カドケウス「ああそっか!派手な恰好をしない子を選んで隊に入れてるんだ!それならマスターが着せる必要ないからね」
マスター「だから違うってば・・・!」
カドケウス「そっか、それでティルフィングのこともあれだけ熱心に勧誘したんだ。この前も2人きりでセクハラ強要してたよね」
マスター「何でそれを知ってるの?」
カドケウス「えっ、本当にそんなことしたの!?」
マスター「はめられた!」
カドケウス「・・・いやー、しかし、あんたも裏ではやることやってるんだねぇ」
マスター「いや、やってないんで。アロンダイトに止められて未遂で終わったんで。教会に連れてかれて散々始末書書かされたんで」
カドケウス「だけどマスター、私にだけはそういうこと何もしないよね。どうして?本当に好きな相手は嫌らしい目で見られないとか?」
マスター「そういうわけじゃないよ」
カドケウス「じゃあ何で?ねえ、何で?」
マスター「お前にだけは興奮しないんだよ!」
カチッ
マスター「・・・何、今の音?」
カドケウス「動かぬ証拠、録音しちゃった!これを教会に提出したらどうなるかなー?」
マスター「なっ!?そ、それだけは勘弁してください・・・!」
カドケウス「どうしようかなー?あ、そうだ、私、今欲しいものがあるんだけど、きっとマスターは買ってくれないんだろうなー」
マスター「な、何が欲しいの・・・?」
カドケウス「水着!私、ラグーナガーデンに遊びにいきたいの!」
マスター「水着?・・・露出の少ないやつね」
カドケウス「教会支部ってどこにあったっけ?」
マスター「分かった!買うから!どんなのでもいいから!」
カドケウス「やったー!早速皆に伝えてこないと」
マスター「待った、全員分なの!?」
マスター「はぁ・・・皆水着着ちゃうのか・・・この夏はつまらなくなりそうだ・・・」

425名無しさん:2019/08/06(火) 19:12:33
そういやアロンも露出しないからこのマスター着エロ好きなんだろうなと思い至った。
多分もう続けない。

426名無しさん:2019/08/06(火) 21:10:35
落とされたのはクレスか

427チャレンジアロンちゃん:2019/08/07(水) 00:52:20
チャレンジアロンちゃん番外編

アロンダイト
「そんな...梓弓あなたのこと信じていたのに...」

梓弓
「ごめんなさいアロンダイトでもこれだけは譲れないの」

アロンダイト
「なんで....なんで....」

アロンダイト
「なんでたけの◯の里派じゃないですかーー!」

梓弓
「きの◯の山の方が食べてやすくておいしいんですよ!」

アロンダイト
「たけの◯の里の方が色々とおいしいですよ!」

二人は言い争っていた

マスター
「なにがあったの?」

アバリス
「たけの◯の里かきの◯の山かで言い争っているんです」

マスター
「ふーん」

カシウス
「円環の如く争いも繰り返される」

マスター
「この世で一番平和な争いだけどな」

アロンダイト・梓弓
「皆さんはどっちですか!!」

マスター
「ポッ◯ーかな」

アバリス
「アル◯ォートですね」

カシウス
「チョ◯ボール」

アロンダイト・梓弓
「あ.....はい」

みんな違ってみんな良い!


自分はブラックサンダーが好きです
皆さんは好きなチョコレート菓子はなんですか?
今回は何のチャレンジも何の疑問の解決もしてないので番外編です

428名無しさん:2019/08/07(水) 00:56:47
ブラックサンダーあのお値段で美味しいよね、夏は溶けるから冷蔵庫にちゃんと入れような!
最近はキットカット食べてる

429名無しさん:2019/08/07(水) 01:09:57
BAKEを食べてあげてくださいっ…!

430名無しさん:2019/08/07(水) 02:46:40
パサパサしたクッキー生地が苦手なわいは当然のようにきのこ派

431名無しさん:2019/08/07(水) 06:20:08
そこは小枝だろォ!?

432名無しさん:2019/08/07(水) 08:28:14
その点トッポってすげぇよな、最後までチョコたっぷりだもん

433名無しさん:2019/08/07(水) 16:53:42
アポロン「アポロ」

434名無しさん:2019/08/07(水) 19:54:33
ネス「チョコボールとコワラノマーチ大好きなのです♪」

435名無しさん:2019/08/08(木) 15:55:45
どうでもいいけどコアラな

436名無しさん:2019/08/08(木) 21:17:48
>>424
へーもう覚醒してるんだ、でクスッと来た
こういうちょいメタネタっぽいの好きだわ

437pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/08(木) 23:57:54
『※358からの続きです』



「それではわたくしともお相手いただけるかしら」
 ぴょんっ、とデュランダルは舳先から甲板へと乗り移ってきた。
 たちまちその小柄な姿はケイオスリオン兵たちに紛れて見えなくなる。
「一体どこに……」
 アロンダイトは船内への扉を守るという都合上、あまり後退することはできない。ケイオスリオン兵の攻撃を凌ぎつつ油断なく周囲に目を凝らし、デュランダルを見つけ出そうと、
「こっちですわよ」
「……く!」
 声は真下から。
 猫科の肉食獣のように限界まで態勢を低くしたデュランダルが既にアロンダイトの足元まで接近していた。
「そーれ、バッサバサですの!」
 直後に繰り出される真下からの切り上げ。
 アロンダイトの薄桃色の髪が一房散った。
 デュランダルの片手剣はアロンダイトの鼻先を通過していく。
「やはり剣なしではキツイです、ね!」
 上半身をスウェーさせることで初撃を交わしたアロンダイトは足払いを放つ。
「武器が来るまで待ってあげてもよろしくてよ」
 バックステップで蹴りから逃れるデュランダル。
 アロンダイトは無理に追わずその場に留まる。
「悪魔人の皆さんも待ってくれるんですか?」
「それはちょっとわかりませんわね」
 デュランダルは真っすぐ突撃するかと見せかけて、唐突に加速して急反転、アロンダイトの真横から横薙ぎに剣をふるってきた。
 ――――避けられない!
「はぁっ!」
 あえて手甲をデュランダルの両手剣にぶつけることで軌道を反らす。
 しかし斬ル姫の斬撃は一般兵とは重みが違う。
 ケイオスリオン兵の攻撃を耐え続けてきた手甲は真っ二つに切断され、アロンダイトの手の甲には一筋の切り傷が付いた。
「うっ……」
 わずかに呻いたアロンダイトに対してデュランダルは瞳を輝かせていた。
「面白いですわ!」
 バレエのように甲板を舞いながら、再びケイオスリオン兵たちの中に姿を消す。
「武器のない斬ル姫を一方的にバッサバサする弱い者イジメになるかと思っていましたら、貴女なかなかお強いのですわ! スタイルを見るからにわたくしと同じ騎士ですわね! 敵でなければティータイムに誘っていましたの」
 隠れる直前、デュランダルの目の中に星がキラッと瞬いた。
「次の攻撃はどう凌ぐのかしら? 楽しみで仕方ありませんわ!」


(デュランダル……真っ当な剣技ではないですね)
 同じ騎士とはいったがアロンダイトとデュランダルではバトルスタイルに大きく違いがある。アロンダイトはそう考える。
 アロンダイトは質実剛健に型にそった剣をふるう。いわば剣法の使い手。
 対してデュランダルは緩急のついたかなり変則的な剣を使ってくる。
 騙し討ちじみた接近。
 攻め際の急加速や減速を駆使し、相手の死角からの攻撃。
 太刀筋もよく見てみると刺さればいいやと言わんばかりの乱雑なもの。
 あれでは殺法だ。
 まともな人間が使えば技一つ放つたびに関節や筋肉が悲鳴をあげる。本来ならば生涯たった一度の暗殺などのために練り上げる技だ。
 それをデュランダルは斬ル姫の頑強さで悠々と使いこなす。
(実践的というならばそうなのでしょう。少なくとも、殺人においては私よりもはるかに勝る)

438pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/08(木) 23:58:29
「それでは行きますわよ」
 ケイオスリオン兵の群れの中で、ぴょんっと兎のようにデュランダルが跳ねた。次の動きを見逃すまいとアロンダイトが目を凝らす。
 一瞬、宙に浮いたデュランダルは当然重力にしたがってケイオスリオン兵たちの群れに落ちていき。
 再び隠れて―――――――――、
「後ろですわ」
 ぞわり、と耳元で囁かれた声に寒気が走った。
(は、速い――――……………)
 逆手に握られた片手剣がアロンダイトの脳天めがけて振り下ろされて、
「う……」
 無理やり首を傾けて急所は避けたが。
 ズプリ、と片手剣が左肩に挿しこまれていた。
「……く」
「やった! のですわ! ……きゃっ」
 デュランダルの歓声が、途中で悲鳴に変わった。
「掴みましたよ……デュランダル……」
 次の瞬間、デュランダルの視界が上下逆さまに変わった。
「一つ学びました。こうすればあなたは逃げられない」
 アロンダイトの右手がデュランダルの足首をがっしと掴んで持ち上げていたのだ。
 そしてそのまま振り回す。十分に遠心力がついたところで放り投げるとデュランダルの体は甲板の床と平行に吹き飛んで行った。
「痛っ」
 砲丸のように飛ばされた射線にいたケイオスリオン兵にぶつかって初めてデュランダルが苦痛をもらした。
「なかなかやりますわね。だがそう何度も続くと思わないことですわ!」
 再び大きく跳躍。アロンダイトへ飛び掛かる。

「アロンダイト!」

 背後から声がした。アロンダイトはそちらを振り向かずに、ただ背後から投げ渡されたモノだけを右手に掴む。
 ガッチィ! 刃と刃がぶつかり合って火花を散らす。
「な、それは……」
「肩が壊れてから来るなんて遅いですよ」
 アロンダイトは片手の力だけでデュランダルの二刀流を押し返し、はじき返した。
 彼女の右手にはトレイセーマ専用装備『シトゴロシ』が構えられている。
 その大岩を砕いたらたまたま形になったような無骨な大剣は、デュランダルの片手剣など容易く砕けそうな気配を放っていた。
「確かに力負けしているのはわたくしでしょう。なれば、その剣と打ち合わなければいいだけのこと!」
 デュランダルが再び攻撃のために姿勢を屈める。その時だった。


「盾兵を前方に回し、鎗兵と銃兵で制圧しなさい」
 アロンダイトの背後、彼女が守っていた扉から白い鎧を着た兵士たちが統率された動きで登場し、整列した。
 ハルモニア兵たちである。
 武装を整え、部隊を編成しケイオスリオン兵に立ち向かう準備ができたのだ。
「さあ、突撃しなさい!」
 それを指揮するのはキト。アロンダイトに剣を投げ渡し、そして彼女がハルモニアと行動することになった原因でもある人物である。
 何はともあれ、状況はケイオスリオン兵、ハルモニア兵ともに均衡となった。


「さて、どうしましょうか。私の戦う理由は一方的な攻撃が見ていられなかったというだけなので。ここで戦線離脱しましょうか」
「寂しいこと言わないでくださいな。わたくしたちはわたくしたちの戦いを続けましょう」

439pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/08(木) 23:59:09
「そうです。悲しいこと言わないでください。アロンダイトはこれからもハルモニアで理想社会実現のために尽力するのです」
「あなたは黙っててくれませんか」
 混戦が始まった甲板で向かい合うアロンダイトとデュランダル。とそれにヤジを飛ばすキト。どうやら彼女たちの戦いはまだ続くようだった。
 アロンダイトは大剣を片手持ちから両手持ちに直して、
「左肩が治ってる?」
「私が治しておきました。こう見えて私の専門は杖と銃なので」
 デュランダルに刺された左肩がいつの間にか元通り動くようになっていた。
 ちらりと横を見るとキトが白い杖を持って立っている。
「借りを作ったとは思いませんから」
 そう言うとアロンダイトは身を翻して船内へ続くドアへ飛び込んだ。
「来なさいデュランダル!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


高潔の守護盾(アロンダイト)
・自身または周囲三マス以内の味方ユニット一体に、デュエル時に受けるダメ―ジを累積二百まで耐えられる効果を付与する


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 寸刻みにされた机が宙を舞う。
 アロンダイトはすっかりハルモニア兵が出払った船内を悠然と駆け抜けていく。
「どこまで距離を取れば気が済むんですの!?」
 それを追うデュランダル。
 壁を蹴り、勢いのまま天井を走り、部屋中を勢いのついたスーパーボールのように縦横無尽に跳ねまわり、障害物を切り刻みながら隙を見つけると急激に加速してアロンダイトに一太刀斬りつけていた。
 ガッチィ!
「くっ……また!」
 その剣は体にまで届かない。デュランダルの剣はアロンダイトの一振りに容易く弾かれる。
 だがアロンダイトの振るう大剣も同様に届かない。
 弾いた後の追撃でアロンダイトが放った振り下ろしをデュランダルは素早い身のこなしで回避し、アロンダイトの射程距離から離れていく。
「切りがありませんわね」
「……………」
 デュランダルが離れたことを確認してアロンダイトは再び走り出す。
「あ、また! どこまで逃げれば気が済むんですの!?」
 デュランダルの口調に焦りと苛立ちが見え隠れするようになってきた。
 対してアロンダイトの表情は落ち着いたまま変化がない。
 しだいに船内の奥へと追い詰められている恐怖、そういったものも全くない。
 考えていることを思う通り実行している。そうした余裕に似た雰囲気。
「やはり、動きは目で追えないほどに速いですが、実際に剣と剣で相対すれば対応はできますね。これならば……」
「なに一人で喋っているんですの!?」
 今走っている場所は食堂だったらしい。大きな机がデュランダルによって両断されアロンダイトに向かって残骸が飛んできた。
「……せいッ!」
 机の残骸を打ち払った。その先に、
「やりました!」
 デュランダルが双剣を振りかざしていた。
 振りかぶった大剣を防御に回していたのでは間に合わない。
「えっ?」

440pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/08(木) 23:59:49
 デュランダルの間の抜けた声。
 アロンダイトの首に両側から叩きつけたはずの双剣が一ミリも肌に食い込まなかった。
「『高潔の守護盾』。ある程度の攻撃までなら耐えられる私のスキルです」
 それでは。とアロンダイトは呆気にとられるデュランダルに反撃はせずに、
 —―――――ズンッ。
 と力強く床を踏みしめ、踏み抜いた。
「えっ?」
 蜘蛛の巣のように床に網目状のヒビが走り、ずぶりと体が沈んだ瞬間、真っ逆さまに二人は下の階へ落ちていく。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「けほっけほっ。なんですのここは? 埃とカビの匂いがしますわ」
「動力室へ繋がる廊下でしょうね」
 アロンダイトとデュランダルが落ちた先は人一人が通れるのがやっとというほど狭い一本道の通路だった。
 咳き込みながら身を起こすデュランダルにアロンダイトは言った。
「この船のハルモニア兵に案内された時に教わったことなので正確なことは言えないのですが。ともかくこの船の下層にはマナを制御する動力室があるそうです」
 廊下の先には扉が見えた。おそらく職員たちが作業しているのだろう。
「さて、ここで決着をつけましょうか」
 大剣を持ち上げ、上段に構える。
 廊下が狭すぎるために左右に振り回すことはできない。上から下への振り下ろしか、逆の切り上げに攻撃法は絞られる。
 デュランダルも同様に右手を上へ左手を下へ、双剣をそれぞれ構えた。
「行きます」
「ではわたくしももっ……」

 ――――ガツン!

 音にするならばそうだろう。決して目にも止まらぬ一撃ではない。
 まっすぐ振り下ろされたアロンダイトの大剣をデュランダルが受け止めた。
 その直後にデュランダルの頭にハンマーで殴られたような衝撃が打ち込まれたのだ。
「ぐっ。まさか……」
 たちまちバランスを失いデュランダルは床に倒れこむ。頭は打たれた衝撃で痛み、視界は揺れていた。
 それは単純な話。
 アロンダイトは受け止めた片手剣ごと大剣をデュランダルの脳天にまで押し込んだ。というだけのことだ。
 単純な力負け。
「まさかっ!」
 がばりと起き上がりデュランダルは全力で剣を振るった。
「そうです。あなたの考え通り」
 易々と双剣を受け止めたアロンダイトは足さばきを変えて、デュランダルの剣筋を反らした。態勢を崩したデュランダルへ大剣の腹を扇のように振り上げるようにして追撃を放つ。
「軽い!」
 その力だけでデュランダルの体は宙に浮き、廊下の壁へ叩きつけられた。

「剣術とは体格で勝る相手に勝つために磨かれた技術です。戦場では相手を選べませんからね。だから常に自分より大きな相手との戦いを想定しています。自分の本来のウェイト以上の力を武器に伝えるのがあらゆる武具術の基礎です。私が今やったように。オーダーキラーズのマサムネ曰く、『武道が基礎に始まり基礎に終わるのは、それこそが奥義だからだ。小手先の技は所詮小手先の技。些末なことである』とのことです」

441pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/09(金) 00:01:31
「うっ……」
 追う者と追われる者、両者の立場は逆転していた。
 呻きながら再び武器を構えるデュランダルにアロンダイトはすり足で油断なく近づいていく。
「デュランダル。あなたにはそれがない。背丈も重さも私より大きく劣る。しかしあなたの太刀筋はあまりにも自身のスピードと勢いに頼りすぎている。死角からの攻撃はたしかに脅威です。しかし、この状況ならば」
 人一人通れるかの狭い通路。
 剣も満足に振るえないほどに狭い。
 おのずとここでは正面と正面での勝負を迫られる。
「ここならば、私の方が強い。あなたが体格差を埋める努力をしない限り」


「アロンダイト……まさか最初からそのつもりで」
「そうです。あなたを船内で戦うことになった時から、ここに誘導しなければ勝てないと思っていました」
「そうですの……。ま、確かにこの状況は逃げられませんわね」
 ぎらり、とデュランダルの目の中で星が瞬いた。
 双剣を突きの姿勢で構え、疾風の如き速度でアロンダイトへ突撃する。
「は、あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ――――――――――――っ!」
 その直後、首がもげたような感覚と共にデュランダルの意識は途絶えた。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 アレスは戦争と破壊を司る神として知られているが、実のところ頻繁に敗北している。
 同じ戦争の神である勇気があり理知的なアテナと比較してアレスは戦争の狂乱と暴力の側面ばかりを集約された神であるからか、その暴力衝動のままに突き進み、英雄の機転によって敗北するというケースが多いのだ。
 
アレスをD. plugされたデュランダルにもその性質が色濃く出ていたのだろう。
 だから一旦撤退すればいいと頭ではわかっていてもアロンダイトを前にひくことはできず特攻してしまった。
 デュランダルにとってアレスとして敵前逃亡だけは決してできなかったのだろう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「覚悟の一撃、だったのでしょうね」
 ジャンプして落ちた穴から上階に戻ったアロンダイトは下を見て呟いた。
 穴を除くとデュランダルが大の字になって倒れている。
 その胸は規則正しく上下していた。
「なんとか峰打ちで終わらせられてよかったです」
 デュランダルの今後はどうなるかわからない。
 だがケイオスリオンとハルモニアの争いでトレイセーマ所属の斬ル姫である自分がデュランダルの命まで奪うのは何か違う気がした。
 だから命を奪わずに済ませられて本当によかったと思う。
「はぁ……これも自己満足ですかね」


「はははははハハハハハハハ! 素晴らしい! ケイオスリオンの斬ル姫など歯牙にもかけないと言った具合ですかこれは全く素晴らしい! ハルモニアとしての初陣は好調な出だしになりましたね!」
「またあなたですか」

442pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/09(金) 00:02:02
「できれば物品は壊さずに戦ってもらえるとなおよかったのですが」
「ユニコーンは無理に捕らえると暴れ回って檻を壊すこともあるそうです。そういうものと思ってください」
 アロンダイトが呼吸を整えていると向こうから派手な笑い声と共にキトがやってきた。相変わらず騒がしいその調子にアロンダイトは呆れを通り越したため息が出る。
「指揮官としてはいいのですか? 甲板の方は?」
「貴女のおかげでこちらも部隊を整える時間がありましたからね。シェキナーの援護もありますしこのままハルモニアが押し切れそうな雰囲気です」
「なるほど。ならもういいですね」
 すっ、とアロンダイトはキトの真横を通り過ぎスタスタと歩いて行った。
 何となく無視したような雰囲気になっているがその程度で気に病むキトではない。
「おお、頼もしい! 勝利の直後だというのに雑兵の支援にまで向かってくれるとは!」
「どこがそう見えるんですか。トレイセーマに帰るんですよ。静かに行けば誰も気がつかないし、あなたにも私を止めるだけの力はないでしょう」
「そんなことを言わないでくださいよ! 貴女はハルモニアの同胞! 理想社会実現のための一兵となるんでしょう!?」
「なりません!」
 アロンダイトが声を荒らげたその時、


 ――――グガシャン!


 巨大な手が金属の塊を握りつぶしたような鈍い音がして、直後、壁がメリメリと外側から引き裂かれた。
「おー、やっぱりこっからうまそうな匂いがすると思ったんだ」
 引き裂かれた穴から人が出てきた。
 まず目に入るのは真っ青な髪。一本の太い三つ編みにされている。すらりと手足の長い長身の女性でトゲの飾りがついた攻撃的なコートを羽織るようにして着ていた。
 気怠そうにキトとアロンダイトを見比べる。
「んー、お前は……違うな。じゃ、そっちのピンクだ」
 アロンダイトを捉えた切れ長の目が鷹のようにきゅっと細められる。
「おまえ、デュランダルと戦ったな? 生きてるってことは勝ったんだな?」
 女性はどこからか取り出した長鎗をガツン! と床に突き刺した。
 次の瞬間、空気が一変する。
「おまえ、オレと戦えよ」
 全身から殺気を放出して、女性が凄惨に笑った。
 その気配を受けて、ぴりっとアロンダイトの表情が引き締まる。
「私は、トレイセーマの所属です。ケイオスリオンと敵対の意思はなく、この戦闘からは離脱しようと考えていたところですが」
「関係ねーんだよ、んなこたー」
 ひゅんひゅんと長鎗が回転する。
 頬を釣り上げたまま女性は長鎗を構えた。

「このオレ。天下最強の武。方天画戟が相手するって言ってるんだぜ」

 穂先を下に。
 末端を上に。

「構えろよ。トレイセーマの」
「……これだから戦闘狂は」

 体の側面を敵に。
 大剣を胸の前に。

 互いの視線が交差する。
 次の瞬間、—―――打ち合わされた鋼と鋼が火花を散らした。

443pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/09(金) 00:03:49
今回はここまでです。キル姫のバトルスタイルに関してはモーションとか見ながら想像で書いてるので誰か不快にさせたらごめんなさい。
ラスボスも出たのでもうじき終わります。

444ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:05:11
『ものしりセファー』


セファー「わたくしはなんでも知っています。知りたいことなんでも教えましょう」



草薙剣「余の神器はどこに?」

セファー「瀬戸内海に沈みましたね。オリジナルは消失したかと」

草薙剣「そうなのかのう……」



フライシュッツ「お姉ちゃんの弾丸は一番大切な人に当たっちゃうの……」

セファー「原点の魔弾の射手を読む限りそのような記述はないですね」

フライシュッツ「でも不安だよ……」



アルマス「なぜマスターはキル姫と繋がれるの? なぜマスターとレーヴァテインは顔見知りみたいな雰囲気なの? なぜマスターはキル姫と会うと頭が痛むの?」

セファー「その答えはただ一つ。マスターが世界で唯一バイブスを持ちさらにユグドラシルの化身で天上世界を救ったからです」

アルマス「??????」



グリモワール「なんでキラーズが本なのに銃ユニットなわけ?」

セファー「それは禁則事項です」

グリモワール「はぁ?」



リサナウト「一言居士という言葉があるわ! それは」

セファー「なにかにつけ一言多い人のことですね」

リサナウト「……そうよ」



シユウ「アルテミスが手を繋ぐと赤ちゃんができるって言ったぞ。ならシユウとヴァドは赤ちゃんたくさんできるなー」

セファー「いえ赤ちゃんは××××で作られます」

シユウ「なんだそれ?」

セファー「×と×が××すると××が××と××して……」

シユウ「気持ち悪いな! シユウは信じないぞ!」

445ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:05:51
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



セファー「今日もいろんな悩みを解決しました。でも皆さんの反応が今一つだったのは気になりますね……」

マスター「あ、セファー! ちょっと来て! 草薙剣が!」

草薙剣「余は行くぞ余は行くぞ余は行くぞ」

セファー「どうしたのですか? 水着に着替えて自己暗示までかけて。まさかその湖で泳ぐつもりですか?」

草薙剣「無論じゃ! やはり自分の目で確認せんと諦められん!」

セファー「いえ、先ほども言った通り草薙剣は何千年も前に壇ノ浦の戦いで行方不明に……そもそもあの時代と今では海の地形も変わってますし、何年も塩水に放置されれば金属とて分解され……」

草薙剣「やってみなければわからなかろう」

マスター「いやだって草薙剣は水ダメでしょ。泳げないならそもそも潜っても」

セファー「そうです。わたくしと同じ海落ち仲間でしょう」

草薙剣「そんなこともあろうかとライフセーバーを呼んでおる」

ヴォータン「私だ! 海に沈んだ宝なら任せろ!」

マスター「いや止めようよ!?」

ヴォータン「無粋なこと言うな。そも宝の地図に書かれた宝などなくて当たり前。大事なのはその過程だろう。自分で冒険し、己で答えを得る。それに勝る学びなどないであろう」

セファー「!」

ヴォータン「確かに地図だけで世界を知るのも正しかろう。だからってそれで満足するのが正しいことなのか? 己の足で踏みしめて己で確認してこそ真に身に付いたといえるのではないか?」

マスター「なんかいいこと言ってる風だけど無駄足前提というか……」

セファー「ヴォータン……なんという高い志なのでしょう。自分の手で確認してこその真の知識! まさに天啓です! さあ草薙剣、行きましょう! 真の知識を得るために!」

草薙剣「言われずともそのつもりよ! ゆくぞっ!」

セファー・草薙剣「「じゃぼん!」」

マスター「…………」

セファー「がぼぼぼぼぼ……」

草薙剣「けほっ! 足が届かぬ! 助けて! 死ぬ、死ぬる助けおま!」

マスター「溺れてんじゃん!」

ヴォータン「おしきた任せろ!」

446ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:06:22
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



セファー「死ぬかと思いました……」

セファー「けどこれでやはりわたくしは泳げないということとあの湖の中には神器がないということが確認できました」

セファー「やはり真の知識というものは実践によって得られるものなのですね」

セファー「今にして思えばわたくしは全てを知っているキラーズの力に驕っていたのかもしれません」

セファー「知識だけを伝えるなら本にでもできます。しかし私は人間……ではないですけど。自身の経験に基づいた実のある知識を伝えれば皆も安心してくれるに違いありません!」

セファー「さぁ、実践開始です!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



マスター「で、なぜここにいるかわかるかな?」

セファー「まず畑でキャベツの葉の中を一つ一つ確認し、次にコウノトリを捕まえては口の中を覗いて、道行く男女に接吻およびそれに続く行為をしてもらうよう頼んでいました」

マスター「そこで逮捕されたと」

セファー「そうですね」(純真な瞳で)

マスター「少しは反省しようよ……保釈金もタダじゃないだから」

セファー「知識の確認につい熱が入ってしまいました」

マスター「知識の確認?」

セファー「経験に由来しないアドバイスでは聞く人を安心させることなどできません。今までのわたくしは知識を知った気になっているだけで本当は何も知らなかったのです」

マスター「知った気になっているだけって?」

セファー「0度を下回っても凍らない水。心臓が3つある生物。誰もが当たり前に思っていますが冷静に考えると信じられないことが世の中にはたくさんあります。それを実際に確認せずに本のページを読み上げるようにただ伝えるだけで本当にいいのでしょうか?」

マスター「いいと思うよ」

セファー「え?」

マスター「わざわざ知ってる知識の確認するために人に迷惑をかけたり危険なことをするくらいなら本みたいでもいいんじゃないかな」

セファー「しかし……」

447ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:06:58
マスター「確かに経験も大事だけど、経験しなくても知識が得られるならそれはそれでいいことじゃないかな? 僕はセファーのいいところは誰かが危ないことをする前にそれは危険だよってアドバイスできるところだと思うよ」

セファー「マスター……わたくしのことをそのように」

マスター「わかってくれたかな」

セファー「わかりました! わたくし、ウィ〇ペディアになります!」

マスター「え?」

セファー「わたくしにできるのは客観的な情報を潤沢に与えること! このセファー、目が覚めました!」

マスター「寝ぼけてるんじゃないかな……」



(それからすぐ後)



マスター「出撃したいんだけど……」

セファー「お待ちください。まだ敵エネミーの情報を伝えきっていません。この戦場のエネミーは総じて食いしばり、麻痺付与、HP自動回復のスキルを持っており一撃で倒しきることが推奨されますが遠距離攻撃に耐性を持っておりますので近接からの攻撃が有効かと、なお戦闘開始直後の突撃はおやめください。なぜなら……」(機械のような目)

マスター「次は要約について教えなきゃかぁ……」



『終わり』

448ものしりセファー:2019/08/09(金) 00:09:38
書いてるときはもっとバカっぽい内容だったのにちょっと真面目な話に…?あれ?

449名無しさん:2019/08/09(金) 00:39:28
今回の長編も短編もどっちも良いなー、書ける人って羨ましい
自分もやろうとしても上手く纏まらないからなぁ

450名無しさん:2019/08/09(金) 00:58:49
セファーとかヴォータンとかマイナー姫(言い方悪くてすまん)にスポット当てて書いてくれるの嬉しい
あとキル姫の口調真似て書くの上手いなあ

451名無しさん:2019/08/09(金) 09:59:47
ひゃあ。ありがとうございます!嬉しいです!

実はこの短編は水着ヴォータンのキャラクエが面白くてその連想で作ったやつなんです。ヴォータンが主人公だったはずなのに気づけば海賊帽繋がりで絡ませたはずのセファーが主役になってました



あと遅レスですけどアロンちゃんの人こちらが拾ったロケットパンチネタ拾い返してくれてありがとうございました!嬉しいやら面白いやらでよかったです!

452EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:26:22
EPILOGUE アルマス

アルマス×マスターのSSです。

話は新章ストーリー後を想定して書きました。

アルマスの可愛さが伝われば幸いです。

今まで挙げたSSは全部台本形式で投稿してたので、意見・感想を頂けると嬉しいです。

453EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:27:33

初めて出会った時の印象は最悪だった。

記憶喪失で頼りなくて。

ティニは敬意を払っているみたいだけど、その頃の私にはアナタを認めることができなかった。

決して退かない、倒れない。千の槍を受けてなお、立ち続ける不屈の剣。

それが私のキラーズ、アルマス。

仲間の為に前線に立てない人に、誰かを率いる資格はない。

その考えは今でも変わらない。

454EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:28:27

「…………ん」

「起こしたかな?」

目を開けるとマスターが私の寝顔を覗きこんでいた。

見つめられてることに耐えられなくて、寝返りをうって顔を逸らす。

頭の下にはマスターの太腿があった。寝ている間に膝枕されたみたいだ。

「……何してるのよ」

「あんまりにも気持ち良さそうに眠ってるから。つい」

そう言ってマスターは私の髪を指先で優しく梳いていく。

何となく、心地良いな、と思った。

「最近は昼寝ばかりだね」

「平和になったんだから別にいいでしょ」

「ティルフィングがまるでレーヴァみたいだって言ってたよ」

「ぐっ……。レーヴァテイン程ぐうたらはしてない!」

彼女は極度の面倒臭がりだ。私は流石にそこまでじゃない筈……。

「ティニも起こしてくれればいいのに……」

「中々起きてくれないからって、僕が呼ばれたんだけどね」

「うぐっ……悪かったわよ……
ってマスターは私のこと起こしてくれてないじゃない」

「もう少しだけダメかな」

そう言ってマスターに優しく頭を撫でられる。

……こういう所が本当にズルい。

「本末転倒じゃない」

「うん、そうだね」

私の頭を撫でていた手が止まる。それが酷く名残惜しかった。

「別に止めてとは言ってないでしょ」

どうしても羞恥心が邪魔をしてつっけんどんな言い方になる。

それでも、マスターは頬を緩ませて微笑んでくれた。

「ん……」

彼の指先が私の髪に触れる。

「素直じゃないなぁ」

「悪かったわね。レーヴァテインみたいで」

「ううん。君のそういう所が好きだよ」

「……バカッ!」

心臓がうるさい、顔が熱い。

この人はこんなにも私の心を掻き乱す。

「アルマス、ーーーーーー」

「……え?」

本当に、振り回されてばかりだ。

455EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:29:21

「レヴァ、来客だぜ!」

昼寝を堪能していたら、珍しく誰かが来たみたいだ。

でもまだ眠っていたい。

「……パス」

「おいおい何言ってんだレヴァ!こうも毎日寝てばっかじゃいつか太っ」

「うるさい」

「ムギュギュ」

余計なことを言うムーに少し苛立ち、下顎を掴んで黙らせる。

「いい加減に起きたら?」

その声を聞いて少し驚く。

「アルマス?」

ティターニアも一緒だ。

見ればアルマスは深刻そうな表情を浮かべていた。

「レーヴァテイン、相談があるの」

彼女が私を頼るのは珍しい。大嫌いな面倒ごとの匂いに、私は盛大に溜め息をついた。

ーーーーーーーーー

ーーーーーー

「それで何だか自分の心がまるで自分じゃないみたいで、なんて言うか、借り物みたいっていうか……」

「端的に言って」

「言ってるでしょ」

「何が言いたいのか俺にはサッパリだぜ」  

アルマスの相談を聞くことにした私は、彼女の難解な説明に苦しめられていた。

正直埒があかない。
 
「ティターニア、アルマスの言いたいこと分かる?」

「私にもサッパリ……」

「お手上げね……」

「ちょっと!諦めないでよ!」

「悩みを聞いて欲しいなら言いたいことを纏めてからにして」

「言いたいことは決まってるんだけど……」

アルマスが極度の口下手なのは今に始まったことじゃない。

面倒くさいので話はまた今度にしようとしたのだけれど

「……マスターがあんなこと言うから」

アルマスがボソッと呟いた言葉を私は聞き逃さなかった。

456EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:30:43

「アルマスーーーーーーごめん」

「え?」

あの時マスターは確かにそう言った。

「何言ってるのよ。らしくない」

「そう、かな……」

初めて見る表情だった。悔しさを滲ませた、そんな表情。

「…………何に悩んでるの?」

「時々、嫌になるんだ。何もできない自分に」

「そんなことない」

力強く否定する私に、マスターは苦笑いをする。

「そんなことあるんだ。人類の復権を目指して君と旅をした中で、僕は何一つ役に立てなかった」

違う。

「僕は君の活躍を傍で見ているだけで、ただ守られてばかりだった」

違う!

「アルマス、君は前線で傷だらけになりながら皆を守ってくれた。でも僕は……」

聞いてられなかった。

「違う!!アナタがいてくれたから、皆戦うことができた!平和な今を取り戻すことができた!」

「だから、お願いだから……」

「自分が役に立てなかったなんて、そんなこと言わないで……」

自分を卑下するマスターをこれ以上見ることができなかった。

「…………ごめん」

マスターの表情は晴れない。

「それでも思うんだ。確かにあの戦いで僕のバイブスは役に立ったのかもしれない。でも」

「僕自身に一体何ができたんだろうって……」

いつの間にか、私の頭を撫でていた手は止まっていた。

初めて漏らすマスターの弱音に、私はもう何も言えなかった。

457EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:31:56

「……そう」

「そう、って……。もっと何かないの?」

レーヴァテインは一時間に渡る私の説明を最後まで聞いてくれた。

「……なんで私に相談したの?」

「なんでって……」

その理由を余り言いたくはなかった。

「言わないとダメ?」

「言わないなら、このまま寝るわ」

「ぐっ……」

まだ肝心なアドバイスを貰ってない。

「なんだレヴァ、分かんねぇのか?」

「どういうこと?」

「いい、言う。言うから」

レーヴァテインに相談を持ちかけた理由。

「私はちょっと口下手で……」

「ちょっと……?」

レーヴァテインは余計なことを言うオートアバターの下顎を掴んで黙らせ、その先の言葉を促した。

「レーヴァテインは私と同じで不器用な所があるから、分かってくれると思って……」

「……そういうことね」

何か納得したような、しょうがないとでも言いたげな顔でレーヴァティンは溜め息をついた。

「…………はぁ、おっけ」

「アルマス、余計なことは考えなくていい」

「え?」

「自分の想いをマスターに、心のままに伝えてあげて」

そう告げた彼女の目は優しく、私の悩みに対して本気で考えてくれた「答え」なのだと伝わってきたから。

「今からマスターに会ってくる」

「アルマス?そんなに急がなくても」

「ごめん、ティニ。それでも今じゃなきゃダメな気がするの」

「ありがとう、レーヴァテイン。また今度会った時に礼をするわ!」


ーーーーーー

ーーー





「レヴァ、あれで良かったのか?」

「……大丈夫。私にディスラプターズの皆が居てくれるように、アルマスにも自分のことを理解して支えてくれる人がいる」

マスターが弱音をこぼしたのも、きっとアルマスが相手だから。

「他の人ならともかく、マスターにならきっと想いは伝わるから」

だから、大丈夫。

「ハハっ、ほんと似た者同士だな」

「……うるさい」

否定はできない。私もアルマスも不器用をこじらせている。

苦労人だな、とつついてくるムーを手で払いのける。

「…………」

不器用な彼女へ「頑張れ」と心の中で呟いた。

458EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:32:53

息を切らしながら、がむしゃらに走る。

私の想い。

あの長い旅で、ずっと傍に居てくれた。

どんな苦境に立たされても、私の強がりを信じてくれた。

そして、

そしてーーー

「マスター!!!」

459EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:33:36

「ーーーアルマス?」

「はぁっ、はぁっ……、見つけた。この絶バカ!!」

マスターの胸に飛び込む。

「え、えっと、どうしたの……?」

「どうしたもこうしたもない!いいから聞いて」

彼の胸に額を押し付けて俯く。

今からする話をしている間は、顔を見られたくないから。

これまでの旅路を思い返す。

「正直、初めて会った時はアナタのことが嫌いだった」

「記憶喪失で何もできない癖に面倒ごとを持ち込んでって、そういう風に思ってた」

「違わないよ。僕は……」

「でも、そうじゃなかった」

「挫けそうなとき、何度も助けてくれた。励ましてくれた。傍に居てくれた」

「バイブスなんて関係ない。アナタが皆を支えてくれたから、幸せな今があるの」

「私達のマスターがアナタで良かった」

これが、マスターに伝えたかったこと。

ちゃんと言えた。

それだけで満足だったのに。

460EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:34:45

「それでも皆の逆境を救ってくれたのは、アルマス。君だよ」

「君は幾つもの困難を乗り越えてきた。その足で。その剣で。その心で」

「まだ言えてなかったけど……。皆を、僕達を助けてくれてありがとう」

私はマスターのことをただ心配して励まそうとしてたのに。

「君は僕の憧れだよ」

いつだって私の欲しい言葉をかけてくれる。

本当にズルい。

そう、そうだった。そんなマスターのことを、私は……。

「〜〜〜〜っ」

顔が熱くなる。きっと今の私は耳まで真っ赤だ。

自分の本当の気持ちに、気付いてしまったから。

ーーー自分の想いをマスターに、心のままに伝えてあげて

マスターの背に手を回し、抱きしめる。

「あ、アルマス?」

「歯の浮く様な台詞ばっかり……。恥ずかしくならないの?」

もう止められなかった。

「いつもそう!自分のことはどうでもよさそうにして、他人の心配ばかりして!!」

もう抑えきれなかった。

「皆にいい顔をして!誰にでも優しくて!そんなアナタが好きなのにこれっぽっちも気づいてくれなくて!」

不器用で不格好だと自分でも分かってる。だけど

「アナタのそういうところが……」

ちっとも端的に言うことはできなかったけれど

「……バカ、大好き」

大切なことは伝えられたと思う。

顔を上げると目が合った。

その後は、気がつけば顎を上げて目を閉じていて。

強く抱きしめらながら、唇を重ねていた。

この日、私はマスターの「特別」になった。

461EPILOGUE アルマス:2019/08/09(金) 20:36:20

初めて出会った時の印象は最悪だった。

記憶喪失で頼りなくて。

ティニは敬意を払っているみたいだけど、その頃の私にはアナタを認めることができなかった。

仲間の為に前線に立てない人に、誰かを率いる資格はない。

その考えは今でも変わらない。

だけど彼は、マスター、なんて呼ばれてる癖にちっとも統率者っぽくなくて。

誰よりも支えてくれて。

誰よりも傍にいてくれて。

誰よりも信じてくれた。

決して退かない、倒れない。千の槍を受けてなお、立ち続ける不屈の剣。

それが私のキラーズ、アルマス。

私が自分[アルマス]でいられるのは、彼のおかげだ。

だから、

「ずっと傍に居てよね」

口下手な私には、これが精一杯。

「………うん」

マスターはキョトンとしてたけど、少しして笑顔で頷いてくれた。

指を絡ませあって、手を繋ぐ。

「これなら、離れ離れにはならないね」

「ばか」

心が温まった気がした。

守っていきたいと思えた。この日溜まりの様な暖かさを。アナタと、ずっと。

Fin

462名無しさん:2019/08/09(金) 21:08:56
…善い物を視た、尊いと感じた
自分がアルマス好きなのもあるが、素晴らしいSSをありがとうございます

書き方につきましては、今回の様な内容では、この書き方で合ってると思います
個人的に台本書きはキャラの人数が多い、同じ様な話し方のキャラが居る、地の文が少ない会話劇な時に使う物な気がするので

改めて、素晴らしいSSをありがとうございました

463名無しさん:2019/08/09(金) 21:14:31
は?なにこれ尊すぎるんだけど。これの作者様は天才か?

464名無しさん:2019/08/09(金) 22:08:21
グッジョブ!グッッッッッジョブ!

465名無しさん:2019/08/09(金) 23:32:05
アルマスサイドいいぞ〜これ!
できるならティルサイドも読んでみたい

466解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:13:44
解決アロンちゃん3

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

アロンダイト
「マスター私もっと強くなりたいんです」

マスター
「無理」

アロンダイト
「どうしてそんなこと言うんですか!」

マスター
「自分のストーリー展開忘れたか?」

アロンダイト
「う...思い出したくありません」

マスター
「もうなアロン=弱いなんだよ」

アロンダイト
「私はそういう自分から脱却したいんです!」

マスター
「それにな強いキャラなんてなシリーズに属してる奴ぐらいなんだよ」

アロンダイト
「私はそういうのも終わりにしたいんです!そういうなんかシリーズに属してるキャラ以外も強いんだぞ!って言うのを知らしめたいんです」

マスター
「まあアロンの言いたいことも解るけど強くなるって実際どうやって?」

アロンダイト
「それについては任せてください私が今まで強いと言われてきた人たちのデータを集めて統計した結果のがありますので」

マスター
(若干心配だな)

アロンダイト
「さあ今こそアロンダイト超強化計画始動です!」

467解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:21:37
>>466
アロンダイト
「それではマスター今まで強いと言われた人たちの特徴はなんだと思いますか?」

マスター
「シリーズに属してる人たち」

アロンダイト
「それ以外で」

マスター
「運営に優遇されてる人」

アロンダイト
「それは少しあるかもしれませんけど違います」

マスター
「ユーザーから崇め讃えられてる人」

アロンダイト
「それは違います」

マスター
「売り上げが確実に良いとわかってる人」

アロンダイト
「そんなんあってたまるか!」

アロンダイト
「答えは騎乗してるかどうかです」

468解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:31:17
>>467
マスター
「どういうこと?」

アロンダイト
「ほら思い出してください」

アロンダイト
「ディスラプ、コマンドそれにアルマスの第三CCみんな騎乗してるじゃないですか」

マスター
「まあアルマスのは浮いてるけど騎乗扱いだしな」

アロンダイト
「それ以外はみんな歩行じゃないですか」

マスター
「アロンの言い分も解るけどゴッドは?」

アロンダイト
「...............」

アロンダイト
「みんな騎乗していて強いと言うことは」

マスター
「ゴッドは?」

アロンダイト
「...................」

アロンダイト
「うっうんマスター」

マスター
「はいなんでしょう?」

アロンダイト
「そこからは目をそらしてください」

マスター
「気にしたら負け理論ね」

469解決アロンちゃん:2019/08/10(土) 01:46:42
>>468
アロンダイト
「とりあえず私はCCの際騎乗すれば強くなると言うことです!」

マスター
「あのさあ思ったんだけど」

アロンダイト
「はいなんでしょう?」

マスター
「アロンがさ馬とか鳥に乗ってた時あんま強いって話聞かなかったような?」

アロンダイト
「そこからは目をそらしてください」

マスター
「あ、都合が全面的に悪いのは全スルーですねわかりました」

マスター
「それじゃあアロンの望み通りユニコーンに乗るの?」

アロンダイト
「それも良いんですが馬には一度乗ったので竜に乗りたいです竜」

マスター
「竜?」

アロンダイト
「馬に乗る騎士も良いんですが竜に乗る騎士も良いじゃないですか!?」

マスター
「だから普通の騎士じゃなくて竜騎士が良いと?」

アロンダイト
「そうです竜に股がり大空を駆ける良いじゃないですか」

マスター
「まあ良いかも知れないけど」

アロンダイト
「と言うことで私強くなるために竜に乗る訓練してきます!」

マスター
「竜に乗る訓練って誰に竜借りるの?」

アロンダイト
「うーんラグナロクとかに借ります」

マスター
「貸してくれるかな?それに乗れるの?」

その日、竜の尻尾にしがみつきながら振り回されているアロンダイトが大空で良く見えたとか

470チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 02:48:48
チャレンジアロンちゃんⅧ

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

アロンダイト
「私手品が出来るんです」

マスター
「初めて知ったよ」

アロンダイト
「まずは簡単なマジックから」

アロンダイト
「この帽子の中には何もありません」

アロンダイト
「この帽子にハンカチを乗せて棒でトントンと叩くとなんと」

マスター
「なんと?」

アロンダイト
「鳩が出て....あれ?出て....あれ?」

アロンダイト
「鳩さんー元気ですか?」

アロンダイト
「ちょっと体調が悪くて苦しいぽー」(裏声)

マスター
(言い訳が苦しいぽー)

アロンダイト
「それじゃあ次のマジックに行きましょう次のマジックは少し難しいです」

マスター
(簡単なの出来なかったのに難しいの行くの?)

アロンダイトはトランプを取り出した

アロンダイト
「さあマスター好きなカードを一枚選んでください」

マスター
「これで」

アロンダイト
「私に見えないように確認してください」

マスター
(ハートの6か)

アロンダイト
「それでは戻してください」

マスター
「はいはい」

アロンダイト
「これを適当にシャッフルして一番上のこのスペードの7がマスターが引いたカードですね!」

アロンダイトが持ってたカードはクローバーのキングだった

マスター
「全然違う」

アロンダイト
「ええ!」

471チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 02:56:36
>>470
アロンダイト
「おかしいなオティヌスさんに教えられた通りにやったんだけどな」

マスター
「騙されたんじゃないの?」

アロンダイト
「そ、そんなことありません!」

マスター
「あれ?シユウがアバリスに引っ付いてる」

アロンダイト
「どうしたんでしょう?」

マスター
「嫌がらせでも受けてる...わけじゃないか」

マスター
「シユウどうしたんだ?」

シユウ
「アバリスのマジックを見せてもらうように頼んでるんだ」

マスター
「アバリスマジック出来るの?」

アバリス
「はいオティヌスさんに少しばかり教えてもらって」

マスター
「へぇー見せてくれない?」

アロンダイト
「私も見てみたいです」

アバリス
「わかりました少し準備に時間がかかりますので待ってください」

472チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 03:05:41
>>471
アバリス
「それじゃあマジックを始めます」

アバリス
「まずここに帽子とハンカチがあります」

アバリス
「この帽子には種も仕掛けもございません」

アバリス
「この帽子にハンカチを被せてこの不思議な杖でトントンと叩くとなんと」

アバリス
「帽子からウサギのぬいぐるみが」

アバリスは帽子からウサギのぬいぐるみを取り出した

マスター
「おお!」

マスター
「すごいな」

アロンダイトは少し驚いた表情をしていた

アバリス
「それではこのウサギのぬいぐるみをこの箱に入れます」

アバリス
「もちろんこの箱にも種も仕掛けもございません」

アバリス
「この箱の中に先ほどのウサギのぬいぐるみを入れて蓋を閉めてまたこの不思議な杖でトントンと叩くと」

アバリスは杖でトントンと叩いた

アバリス
「すると箱の中のウサギのぬいぐるみが本物のウサギと入れ替わってます」

アバリスは箱からウサギを取り出した

シユウ
「すごいすごい」

マスター
「全然わからない」

アロンダイトはポカーンとしていた

473チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 03:17:06
>>472
アバリス
「それでは最後のマジックです」

アバリスはトランプを取り出した

アバリス
「マスター好きなカードを一枚引いて何かしらのマークを書いてください」

マスター
「わかった」

カードを一枚引いてダイヤの5に大きな円の中に四角を書いた

アバリス
「それではそれをカードの山に戻してください」

アバリスの言われた通りに戻した

アバリス
「これを適当にシャッフルして半分に分けます」

アバリス
「右と左どちらにしますか?」

アロンダイト
「ここは私が選択します左です」

アバリス
「わかりました左ですね」

アバリスは左の方をシャッフルし始めた

アバリス
「それでは好きなタイミングでストップって言ってください」

シユウ
「ストップ!」

アバリス
「はいストップですね」

アバリスは一番上を自分には見えないようにめくった

アバリス
「これがマスターが引いたカードですね」

アバリスの手にはダイヤの5がありマークもしっかりと書かれていた

アバリス
「さすがにマークまではわかりませんがダイヤの5に大きな円で中に四角のマークですか?」

マスター
「当たってる!」

474チャレンジアロンちゃん:2019/08/10(土) 03:22:31
>>473
シユウ
「アバリスすごいぞ!」

アバリス
「ありがとうございます」

マスター
「アバリスすごいな」

オティヌス
「私が教えたからね」

マスター
「鼻が高いな」

オティヌス
「まあ弟子が成功すると嬉しいからね...ただ」

マスター
「ただ?」

オティヌス
「私のまだ出来ないマジックまで成功させてるから師匠の面目丸潰れなんだけどね」

マスター
「あらら」

アロンダイト
「あの....マスター」

マスター
「なに?」

アロンダイト
「アバリスみたいに色んなことをこなせるようになりたいです」

マスター
「それは誰もが抱く願望だよ」

三人はアバリスが少し遠い存在のような気がするのであった

475名無しさん:2019/08/10(土) 07:27:46
ここで書いてる人たちにイベントストーリー書いて見て欲しい思いがある

476日の出より、晴れた姿の君達へ:2019/08/10(土) 09:18:53
季節トレイセーマ編です

注意事項
拙い文章
トレイセーマのキャラが出てきますが全員出てくる訳ではありません
基本キャラ同士の掛け合いのもとストーリーを進めていくつもりです
書き出しは遅いのでまったり更新していくつもりです
ここに登場するマスターは本編のマスターではありませんが、天上世界の一部のキル姫と接点があり彼女たちの記憶を持っています
キル姫は獣刻の影響を薄めて、天上編のユニットベース(中には獣刻影響が色濃い姫もいます)になっています
トレイセーマ、ファンキルの世界観を踏襲してはいるつもりですが、多少の改変、解釈の違いがありますのでご了承ください
以上の点に注意して読んで頂けると幸いです

477日の出より、晴れた姿の君達へ①:2019/08/10(土) 09:36:00
カシウス「ムラマサ・・・相談があるのだけれど」
ムラマサ「拙者にですか?」
カシウス「貴女にしか頼めない」
ムラマサ「拙者にしか・・・ですか。ふふ、わかりました、何なりと申しつけ下さいませ」
カシウス「貴女の好意に甘えるわ。それで相談というのは・・・・・・」


数日後
マスター「ふぁ〜今日もお勤めご苦労様、マサムネ」
マサムネ「主君。気を緩めるのはわかりますが、まだ警戒を解かれない方がいいかと」
マスター「うん、わかってるよ」
マサムネ「しかし、ガボーには困ったものだ。姉を見たという情報を聞きつけた途端に一目散に隊を抜け出して・・・・・・拙者はいいが主君に迷惑をかけてしまうのはいただけないな」
ガボー「申し訳ありません」
ガジャルグ「そう怒らないであげて、この子の問題を先延ばしにしてた私にも責任があるわけだし」
マスター「しかし追いつけて良かったよ。追いついたら一騎討ちを始めてるし、もう少し遅かったらお互い危ない状態までいってたかもしれないし」
マサムネ「正直、鬼気迫る二人を相手に拙者一人で止めるのは骨が折れたぞ」
ガジャルグ「私も悪かったわ。妹の成長が嬉しくて、・・・・・・つい」
マスター「とにかく二人に怪我がなくて良かった。それから・・・ガボーはガジャルグときちんと会えて良かったね」
ガボー「マス、ター・・・その、ありがとうございます。・・・・・・こんなボーのために」
マスター「こらこら、こんなとか言わない。君がガジャルグに会いたいと思うのは獣刻される前から知っていたし、それについては本当に良かったよ(なでなで」
ガジャルグ「・・・・・・」
マスター「これからは姉様にいっぱい甘えてもいいけど、獣刻された影響もあるし、気持ちに折り合いをつけられるように頑張らないとね。もう姉様とは離れ離れにならない、いやさせないって約束するから、ガボーも約束してくれるかな?」
ガボー「はい、マスター」
マスター「ふふ、いい返事だ。ガジャルグもこれからは面と向き合って妹と接して貰って、良いよね?」
ガジャルグ「ふん!言われなくてもそのつもりだったわ」
マサムネ「(まったく、主君は優しすぎる)」
マスター「ん?何か言った?マサムネ」
マサムネ「いいえ、何でもありませぬ。それより主君、もうすぐトレイセーマでござる。拙者は先に行ってカシウス殿に謁見して参ります故」
マスター「うん、後で僕も顔を出すよ」
マサムネ「御意。では御免」
ガジャルグ「・・・彼女行っちゃったけど良かったの?さっき問題を起こしてた私たちだけを残して」
マスター「彼女は聡明だよ。そんな彼女が君達と僕を一緒にさせて問題ないと判断したんだ。それだけ言えば、完璧な君ならわかるよね」
ガジャルグ「そうね。他人から、ううん仲間から信頼されるのは・・・存外悪くないわ」
ガボー「ね、姉様・・・」
ガジャルグ「ん?なぁに?ボー」
ガボー「そ、その、手を繋いで貰っても構いませんか。・・・・・・まだ、不安なんです、目を離したらまた姉様がいなくなってしまいそうで」
ガジャルグ「しょうがないわね。今日は二人で一緒に過ごしましょうね、募る話もいっぱいあるし」
ガボー「はい、姉様!!」


To Be Continued

478少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 01:35:25
朝の眩しい日差しが目に入る

マスター「うーん」

ベッドから少し重みを感じる

多分いつものあれなんだろう

マスター「うーん....」

目を開けると彼女が自分の上に乗っていた

アバリス「あ、マスターおはようございます」

アバリス「かわいらしい寝顔でしたよ」

彼女はアバリス本来はこんなことをする娘ではない

彼女は奥手で少しオドオドしていた娘だった

彼女は影が薄くあまり人と話をする姿を見なかったので自分から構ってあげるようにしていた

そして気づいたらこうなっていた

彼女はヤンデレという部類なんだろう

だがヤンデレといっても軽い方と思う

自分が他の女性を見たり話たりしても特になにも言わない

479少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 01:50:07
アバリス「はいマスターあーん」

いつもの食事風景

彼女が自分にいつもあーんをさせて食べさせようとしてくる

他のキル姫は快く思っていないが面倒事が起きると大変と思い突っかからないように頼んでいる

彼女は軽い方と言ったがいつも自分にべったりとくっついて来る

今見たいな食事やベッドに来るぐらいなら良いがいつも風呂やトイレにまでついてくる

本当にいつの間にこんなに変わってしまったのだろうか

過去の自分に問いただしたい

アバリス「マスターどうかしましたか?」

マスター「!!...いやどうもしてない」

彼女は甘いとろけるような声で耳元で囁いてくるのでびっくりするし下手に気を抜いたらこっちまで彼女に依存しそうになる

彼女がもし面倒事を起こしたらどうしようと日に日に悩んでいる

彼女をとがめようとして変に彼女を刺激して悪化するのは避けたい

アバリス「ふふマスターかわいいお顔」

彼女はいつも自分の顔を見て微笑むがそれが怖い

前だと彼女の笑顔は素敵で心ときめくものがあったが今はなんかを企んでいるようで少し恐怖を感じる

考えてみたら彼女に対する悩みが多すぎる気がする

早く解決しないものか....

480少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 01:56:26
そんなある日のことだった

キル姫「きゃあああああああ!」

マスター「なにがあった!?」

キル姫「実は...」

どうやら遂にしびれを切らした娘がアバリスと衝突したようだ

少しアバリスから離れてラッキーと思ったとたんにこれだった

急いで行くとアバリスは自分に突っかかってきた娘を地面に押さえつけ手にはナイフを持っていた

自分はこの時

A.アバリスを強くとがめた

B.アバリスをとがめなかった

481少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:06:49
>>480
A.アバリスを強くとがめた

彼女を強くとがめた

激情して殺されるかも知れないけどそれよりも彼女を止める方を優先した

マスター「止めろ!」

アバリス「!!」

自分でもびっくりしたこんなに声が出るとは思わなかったからだ

彼女も驚いていたようだった

マスター「そんなことをするのは止めてくれ!」

マスター「君がべったりとついてくることに関してはなんとも思わなかったし止める気もなかった」

マスター「けどこんなことをするのは間違っているだろ!」

マスター「ついてくるのは良いけどトイレや風呂には来ないでくれ!ゆっくり出来ないんだ!」

自分では歯止めが効かないぐらいに言葉が次から次へと出た

マスター「それに君に手を汚してほしくないんだ」

マスター「愛してくれるのは嬉しいよけど誰かを傷つけたりするのは違うだろ?」

マスター「愛してほしいなら誰かを傷つけるんじゃなくて...なんて言うんだろう...もっとこう....振り向いてもらえるように頑張ってよ!」

482少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:16:33
>>481
彼女はゆっくりと立ち上がった

自分は殺される覚悟をした

アバリス「私の手を汚してほしくない.....」

彼女はゆっくりと近づいて来る

もうどうにでもなれ!と覚悟を決める

アバリス「まさか私のことを思っての言葉が出るなんて」

彼女はゆっくりと自分の頬に触れて耳元で囁いてきた

アバリス「私のことを思ってくれてありがとうございますそれだけで満足です」

その日から彼女はべったりとくっついて来ることはなくなった

彼女から解放されたがそのとたんに色んなキル姫から引っ張られるようになった

買い物から特訓までと色んなのに引っ張られるようになった

彼女は遠くからその光景を楽しそうに笑って見ていた

彼女がべったりとくっついて来なくなって少し物足りなさを感じている

考えてみたらこれは彼女に依存していると言うことか

彼女もこんな気持ちだったのかと感じると同時に

彼女に少し惚れて少し惹かれている自分に驚いた

END

483少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:32:38
>>480
B.アバリスをとがめなかった

怖かった下手に彼女を刺激して怒らせて殺されるのが怖くて怖くて仕方なかった

その日から彼女の行為はエスカレートして行った

自分が他の女性を話すのを拒み見るのも拒み始めた

彼女は今まで夜這いをかけたことはなかったが夜這いをかけてきたがなんとか避けることは出来た

彼女は徐々に徐々に自分と他の女性を接触するのを阻むようになり最終的に関わりのある女性....いや関わりのある人は彼女1人だけになった

そんなある日いつものように目を開けると手足を拘束されていた

マスター「な、なにこれ!?」

アバリス「マスターが私のこと全然考えてないみたら私のことしか考えられないようにするだけです」

彼女の手には注射器があった

マスター「や、止めて..止めてくれ!」

アバリス「大丈夫ですよちょっとチクっとするだけですから」

マスター「い、いやだ!いやだ!誰か助けて!」

アバリス「もうそんなに騒がないでください」

マスター「誰か!誰か助け」

首筋に注射針が刺さる何かが注入される

頭が痛くなり体が熱くなる

彼女を見ると彼女が色っぽくて美しくてかわいくかった

早く彼女に口づけをして早く彼女をめちゃくちゃにしたい

アバリス「どうぞ来てください」

彼女がそういうと容赦なく襲った

アバリスかわいいよアバリス愛してるアバリス大好きアバリス美しいよアバリス離さない

ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと一緒にいようね

永遠に愛してる絶対に離さない

END

484少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 02:35:54
ダメだなネタが浮かぶと止まらない
アバリスが少し病んでる前提の話なのでキャラが変わってます

485名無しさん:2019/08/11(日) 11:00:29
名前欄が作品名になっている方はアバリスをよく書かれる作者さんと思ってよろしいでしょうか?

486EPILOGUE アルマス:2019/08/11(日) 11:23:14
462〜465さん、感想・意見を頂きありがとうございます(遅レスで申し訳ないです)。

率直に言うと、とても嬉しいです。

465さん、ティルフィングは自分の一番好きな姫なので8月中にはEPILOGUEティルフィングとして挙げるつもりです。

投稿した際には、読んで頂けると嬉しいです。

487少し病んでる彼女の話:2019/08/11(日) 12:12:46
>>485
アバリス中心の話を書く人はだいたい同じ人と思って良いと思います

488名無しさん:2019/08/11(日) 12:48:04
>>487
もっと出してくれてもいいんやで!頼む!

489名無しさん:2019/08/11(日) 12:49:20
>>486
ティルフィングも楽しみにしております…!
また名作が見れるのか…!

490名無しさん:2019/08/11(日) 12:51:23
>>466
アロンちゃんがチャレンジする度にアバリスの特技が増える理
梓弓が恨めしそうに見ているそうな

491チャレンジアロンちゃん:2019/08/11(日) 13:16:51
>>490
それはもはや因果の如く

492名無しさん:2019/08/11(日) 20:07:29
女性マスターとキル姫の話も見てみたいですね男マスターばっかなので たまには女性マスターが登場するのも良いかと思うのです(´・ω・´)

493名無しさん:2019/08/11(日) 20:10:34
女性マスターの話書いてみたいけど口調とかが男よりになりそうで俺的に大変なんだよな

494名無しさん:2019/08/11(日) 20:38:02
キル姫と口調が被ったりして書くのに難易度が高いよね

495名無しさん:2019/08/11(日) 20:41:08
会話の場面とかを想像して書くとやっぱり男よりになってしまうから大変だしそっちの方が想像しやすいって言うのもある

496名無しさん:2019/08/11(日) 21:36:03
>>487
承知しました

497名無しさん:2019/08/12(月) 01:24:58
マスター「Zzzzzz」

ワズラ「マスター起きてください起床の時間ですよ」

マスター「うーん後5分と....73秒寝かせてZzz」

ワズラ「仕方ありませんね契約を守れない人にはお仕置きです」

ワズラは懐から赤い液体の入ったビンを取り出した

ワズラ「さあ辛いお目覚めをどうぞ」

ワズラはビンの蓋を開け赤い液体をマスターの口の中に入れた

マスター「あああああああああ!!!!」

マスター「辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い辛い」

マスターは急いで大量の水を飲んだ

マスター「はぁはぁはぁはぁはぁ死ぬかと思った」

ワズラ「死にませんよワズラお手製ですから」

マスター「余計に死にそう」

ワズラ「さあ顔を洗って朝食にしましょう」

マスター「それ入ってないよね?」

ワズラ「ええ入ってませんよ」

マスター「良かった」

ワズラ「マスターが朝食の時間を守っていたら」

マスター「.............」

マスターは急いで顔を洗って着替えを済ませた

498名無しさん:2019/08/12(月) 01:38:45
マスター「はぁ朝からゆっくり出来ないよ」

ワズラ「マスターが契約を守れば良いんですよ」

マスター「それだけじゃないような気がするよ」

私はため息しか出なかった

彼女はワズラ契約契約うるさいキル姫

まあそれには理由があるらしいから文句は言わない

私は数少ない女性のマスター

女1人で旅は大丈夫だろうかと思ったがすぐにワズラが私のところに来てくれて助かっていた

マスター「ワズラはなんで私についてきてくれたの?」

マスターだからって理由だろうけど聞いてみたかった

ワズラ「あなたが危なっかしいからです」

マスター「そうだっけ?」

ワズラ「あなたと初めて会った時にあなたは異族に教われた子どもを自分の身を犠牲にしてまで守ろうとしていたので」

マスター「そんなことしてたっけ?」

ワズラ「覚えてないんですか?」

マスター「うんそうだね」

ワズラ「だったら余計に守らないといけませんね」

マスター「それなら罰ゲームをもう少し軽くして」

ワズラ「それは無理ですね」

マスター「朝は苦手なんだよね」

ワズラ「そうですね朝寝坊も多いので私がしっかりと起こさないといけませんね」

マスター「どっちにしてもこれからもよろしくね」

ワズラ「ええよろしくお願いします」

499名無しさん:2019/08/12(月) 01:56:14
長い長い年月が経ちロスラグの世界

マスター「うっ...」

アルマス「マスター!」

ハルモニア兵「あの女を1人にするのです」

私たちはハルモニア兵の策略によりアルマスたちから切り離されてしまった

ハルモニア兵「撃て!」

ハルモニア兵の魔弾が私の足元にあたる

マスター「うわっ!」

私は真っ逆さまに崖の下へ落ちた

マスター「はぁ...はぁ...はぁ...」

ハルモニア兵は私が死んだと思っているのか追って来なかった

ハルモニア兵「見つけましたよ」

どうやら私の考えは外れたようだ

私は崖に落ちた怪我と日々の疲れで意識がもうろうとしていた

私が意識が飛ばないようにしていたが無理だった

私は意識が飛んだ

???「...きて...さい...起き...ださい...起きてください」

私は寝起きのように意識がふらふらとしていた

???「はぁ仕方ありませんね」

私はなにかを飲まさせれた

マスター「辛い!」

私が悶えていると水を渡された

マスター「待って...こんなことするの」

マスター「ワズラ!?」

ワズラ「マスターお久しぶりです」

マスター「え?なんで?どういうこと?」

ワズラ「分断された時にアルマスが私の神器を見つけてくださってその時に解放されました」

ワズラ「本当にマスターは朝が弱いですね」

マスター「それなら約束守ってよ契約でしょ?」

ワズラ「ええ契約ですから」

私はワズラの手を掴み立ち上がった

マスター「これからもよろしく」

ワズラ「ええよろしくお願いします」

END

500名無しさん:2019/08/12(月) 01:58:15
女性マスターの話を書いてみたがどうでしたか?
ワズラなのは新章の姿を見たいと言う理由です

501名無しさん:2019/08/13(火) 00:26:29
仕事が早い

502解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:08:47
解決アロンちゃんⅣ

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

ラグナロク
「.............」

ラグナロクは不機嫌そうな顔をしていた

マスター
「ラグナがすごい不機嫌そうな顔してるけど何か知ってる?」

アロンダイト
「いえ全くわかりません」

マスター
「ラ、ラグナどうしたの?」

マスター
(やっぱり最初の頃の印象が強くて話し辛いな)

ラグナロク
「ムカつくの」

マスター
「え?」

ラグナロク
「ムカつくったらムカつくの!!」

アロンダイト
「ラグナロク一方的に怒ってもなにもわかりません」

ラグナロク
「そうね一方的に怒りすぎたわ」

ラグナロク
「最近、隊のみんなと仲良くなれたの」

マスター
「それは良かった」

ラグナロク
「そしたらみんな私のことを中二病、中二病って言うのよ!おかしくない!!」

マスター
(あのセリフは中二病って思われても仕方ない)

ラグナロク
「私はみんなの士気が上がりカッコいいセリフを選んで言ってるのよ!」

マスター
(いやカッコいいはともかく士気が上がると思ってる人はいな..)

アロンダイト
「確かにカッコいいですし士気は上がりますよね」

マスター
(いたーー!めっちゃ近くにいたーー!!)

アロンダイト
「確かになんで皆さん中二病って言うんでしょう?」

マスター
(イタイからだよ)

503解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:14:06
>>502
ラグナロク
「本当にどうしてかしら?」

アロンダイト
「難しい言葉を使っているからでは?」

ラグナロク
「でもそれだとカシウスはどう説明するの?」

アロンダイト
「難しすぎて逆になんとも思われなかったのでは?」

ラグナロク
「それじゃあ私がもっと難しくもっとカッコいいセリフを言ったら良いのかしら?」

マスター
(カッコいいから離れてはどうでしょう...)

マスターはラグナロクが怖くて言葉が出なかった

アロンダイト
「私もカッコいいセリフを言ってみたいですね」

ラグナロク
「それじゃあ一緒に考える?」

マスター
(なんか話が変な方向に行きそう)

504解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:21:15
>>503
数時間後

アロンダイト
「カッコいいセリフが出来たのでマスター聞いてください」

マスター
「うん良いよ」

アロンダイト
「ユニコーンの角が鋭く光る!」

マスター
「うんカッコいいよ〜」(棒)

ラグナロク
「でもみんなの前でアロンダイトがこのセリフを言ってもみんな中二病とは言わないのよ」

マスター
「あ、それで良いのがあったよ」

ラグナロク
「なにかしら?」

マスター
「質問に答えるだけで中二病かどうか解るものだよ」

アロンダイト
「楽しそうですね私もやります」

マスター
「それじゃあやってみよう」

505解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:42:17
>>504
マスター
「理由もなく眼帯をしています理由を聞かれましたなんと答えますか?」

マスター
(もう質問の時点でおかしい気がするけど)

ラグナロク
「そうね私ならユグドラシルの力が暴走しそうになってるから抑えてるって言うわね」

マスター
(もう手遅れだった)

アロンダイト
「私だったら石が目に直撃したって言いますね」

マスター
「大事故じゃねえか!」

マスター
「つ、次行こう」

マスターは若干疲れていた

マスター
「あなたは理由もなく左手を包帯でぐるぐる巻きにしていました理由を聞かた時なんと答えますか?」

ラグナロク
「ユグドラシルの力で世界を1つにしようとしてレーヴァテインの力で破壊しようとしているから封印しているのって言うわね」

マスター
(やっぱり手遅れだ)

アロンダイト
「剣がたくさんぶっ刺さったので治療ですって言いますね」

マスター
「だから大事故じゃねえか!」

マスター
「それじゃあ次はあなたはある組織に入っていてある組織と敵対していましたそのあなたの所属している組織と敵対している組織について説明してください」

ラグナロク
「私は歪な世界の常識を帰る変革の組織に所属していて敵対組織はその世界の歪な常識を強行する奴らよ」

マスター
(ラグナ自身結構中二病要素満載だったな)

アロンダイト
「私はダイエットする人たちが集っている組織に所属していて敵対組織は甘いもので誘惑してくる奴らです」

マスター
「それはダイエット中のOL集団」

506解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 02:47:40
>>505
マスター
「まあ質問は終了だよ」

ラグナロク
「それでどうだった?」

マスター
「あーえー大丈夫です」

アロンダイト
「マスター私はどうでしたか?」

マスター
「アロンは全然大丈夫だよ」

アロンダイト
「良かったですねラグナロク中二病ではないらしいですよ」

ラグナロク
「ええそうねやっぱりみんなの勘違いだったのよ」

アロンダイト
「このままカッコいいラグナロクを貫いてください」

ラグナロク
「ええこのままの私を貫くわ!」

マスター
(これ以上悪化しないと良いな)

マスターはひっそりと祈るのであった

507名無しさん:2019/08/13(火) 14:55:45
全てを破壊し全てを繋げ

508名無しさん:2019/08/13(火) 16:23:38
通りすがりのアロンライダーだ、覚えとけ!

509名無しさん:2019/08/13(火) 19:26:00
ピンクの髪の女は淫乱と聞いたアロンの言い分
アロンダイト「ピンクじゃありません!マゼンタです!」

510名無しさん:2019/08/13(火) 19:27:05
うるせー!ピンクだ

511名無しさん:2019/08/13(火) 21:23:15
アロン・ライド・ユニコーン

512名無しさん:2019/08/13(火) 23:19:28
アロンちゃんシリーズは句読点が無いのが特徴的だな

513解決アロンちゃん:2019/08/13(火) 23:30:10
こういう掲示板だから句読点を忘れてしまっているんですがあった方が良いですか?

514名無しさん:2019/08/14(水) 01:19:49
句読点つけたら勢いが消える説がある

515名無しさん:2019/08/14(水) 01:23:41
句読点多すぎよりはマシだし気にならない

516名無しさん:2019/08/14(水) 01:24:02
最近SSまとめられないな
管理人の眼鏡に適ってないんだろうか

517仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:35:51


ティファレト
「ボン!(バスト)」

カシウス
「キュッ!(ウエスト)」

アルマス
「ボン!(ヒップ)」

ふぇいるのーと
「すとーん()」

※フェイルノート好きの皆様、ごめんなさい。
自分は彼女のツンツンしてるところが好きです。

518仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:36:47
・DS演出

アルマス
「………私以外の鍵キャラでさ。デュエルスキルの時に出るスタンドみたいのって何なの?」

ティファレト
「すたんど?」

フェイルノート
「何を言ってるのかしら?」

アルマス
「えっとスタンドっていうのは端的に言うと……」

フェイルノート
「意味が分からないわ」

アルマス
「なんでよ!」

ティファレト
「ごめんなさい、アルマス……」

カシウス
「スタンドとはその者が持つ概念の歪みを具現化する力。そばに立つもののことよ」

アルマス
「そう、それよ!」

フェイルノート
「いや、伝わらないわ。もっと分かりやすく説明しなさい」

アルマス
「あーーッ!もう!!」

アルマス
「後ろに出る怪物はなんなのって聞いてるの!!」

ティファレト
「神です」←正答 

フェイルノート
「下僕よ」←ニアピン

カシウス
「理」←意味不明

519名無しさん:2019/08/14(水) 01:37:36
>>516
最近忙しくてゆっくりとSSスレを読む暇がないもかもしれない

520仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:37:41

・鍵キャラの悩み 〜ティファレトの場合〜

ティファレト
「ふぅ……」

フェイルノート
「お疲れのようね。何をそんなに悩んでるのかしら」

ティファレト
「肩凝りが酷くて……」

フェイルノート
「…………」

521仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:38:31

・鍵キャラの悩み 〜カシウスの場合〜

カシウス
「最近肩(の荷が下りたから。特に悩みなんてない)……」

フェイルノート
「嘘は止めなさい。消し飛ばすわよ」

カシウス
「フェイルノート……」

フェイルノートを見つめるカシウスの目には、憐れみの色が混じっていた。

522仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:39:02

・鍵キャラの悩み 〜アルマスの場合〜

フェイルノート
「お前に悩みなんてものはなさそうね」

アルマス
「なんでよ!」

523仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:42:43

・鍵キャラの悩み 〜フェイルノートの場合〜

ティファレト 
「フェイルノート、何か悩みがあれば話してください」←B92

シェキナー
「教皇様のご慈悲に感謝してください」←B100

ヴァナルガンド
「がう!」←B110

フェイルノート
「…………」←B73

フェイルノート
「お前達に打ち明ける悩みなどないわ」

ティファレトの善意による最悪の人選だったと、フェイルノートは後に語った。

524仲良しキーゴッド!:2019/08/14(水) 01:45:19
フェイルノート好きのマスターの皆様、ごめんなさい。

無駄のない弓と言われることを気にする彼女が自分は大好きです。

お目汚し失礼しました。

525名無しさん:2019/08/14(水) 02:14:12
全編に溢れ出るこの終・制作・著作NHK感たまらんな

526名無しさん:2019/08/14(水) 12:43:08
管理人の目に留まりたいならイシューを出さないとダメだぞ

527名無しさん:2019/08/14(水) 13:09:29
今のところイシューが出てるのないね

528pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:38:28
※『442からの続きです』







「テメエら怯むな! 一点突破で包囲を貫け!」
「前衛、砲身の限界まで打ち続けなさい!」
 ハルモニアとケイオスリオンの戦いはハルモニア側の優勢だった。
 地上を走るハルモニアの輸送船。それに体当たりするようにして現れたケイオスリオンの海賊船。そこから現れたケイオスリオン軍はじわじわと後退に移っている。
 個々の戦闘力で勝るケイオスリオン兵といえども準備を整えたハルモニア兵の連携の前ではやや分が悪いようだった。
 前衛でマナ式の銃で弾幕を張るハルモニア兵が呟く。
「それにしても、こちらが圧倒しているというのに気味が悪いものですね。この敵がほとんど幻とは」
 その言葉通り、弾丸に貫かれたケイオスリオン兵の多くが花火のようにボンッと煙を上げて消失している。
 ケイオスリオン側はオティヌスと呼ばれる斬ル姫の幻術で兵士を実際の数より多く見せていた。白兵戦では極めて厄介だったそれらも、弓兵や銃兵による弾幕で掃討すればさしたる脅威ではなかった。
「兵の編成が済むまで持ちこたえた斬ル姫には有能ですね。たしか、室長が捕獲したとかいう……なんでしたか?」
「アロンダイトとかいうトレイセーマの斬ル姫です。たしかにアレがハルモニアとして戦ってくれるならば心強い」
「おまけにこちらにはシェキナーの援護が……」
 ハルモニア兵たちがそこまで話した時だった。

 バガキッ!

 交通事故のような音が聞こえてきた。ハルモニア兵たちはそれが石造りの床が砕けた音だと気づく前に、
「なんです今の?」
 続いてヒュンヒュンヒュンと空中でブーメランが回転するような音が近づいてきたかと思うと。

 —―――グガシャン!

「うわっ! た、隊長。空から斬ル姫が!」
 戦場の真ん中に大剣を持った女性が落下してきた。
 甲板を人型に陥没させているその人物を恐る恐る覗き込むと、
「なっ、お前トレイセーマの……」
 白を基調とし青でアクセントを加えた清潔感のある服。
 それと不釣り合いなほど無骨な大剣。
 そして特徴的な桃色の長髪。
「アロンダイト!」
 傷だらけになったアロンダイトの無残な姿がそこにあった。
「早く、戻らなければ! ここにいてはあなた方も巻き込まれる!」
 アロンダイトはハルモニア兵の姿など見てはいない。
 ガバリと起き上がり自らの傷など意にも介さずに、大剣を床に向かって振るい、人が通れるくらいの穴を開けると飛び込んでいった。
 おそらく彼女が今戦っている『敵』に向かって。

「ま、まさか吹っ飛ばされて来たのですか? 一体どこから……」
 驚愕のままに恐る恐る穴を覗き込むハルモニア兵。
 そこでアロンダイトの戦いを目にした。
「ここまでとは……」
 昨日まで過ごしていた船内はすっかり様変わりしていた。
 調度品や家具で仕切られていたはずの部屋はズタズタに引き裂かれ、壁すらも破壊されて、むしろ視界が開けている。
 切断された棚や家具の木片が散乱し、船を動かすための歯車やパイプが壁や床から突き出していた。

529pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:39:05
 パイプの先端は折れて水を噴き出している。
「ひっ、不潔」
 真っ赤な汚水の雫が甲板にまで飛んできて思わず避ける。意外と粘っこい。
 立ち込める鉄サビの匂いは血を思わせた。
「アロンダイトはどこに、いや誰と戦っている?」
 目を凝らし、船内をぐるりと見渡す。
 ボロボロの壁。
 割れた武具のガラスケース。
 真っ二つになったテーブル。
 露出した歯車。
 流れる汚水。
 剥き出しになった骨組み。
 それらが船の傷口の如く痛々しく連なり、存在していた品々がことごとくただの物体に変わっている。その傷の連なりの先でなおも新たな破壊を続けながら戦闘は行われていた。
 激しい剣戟の音。
 いや、それは岩の如き大剣と、無軌道に振るわれる長鎗の衝突音。
 疾しる青い槍兵、応じる白い騎士。
 青色の稲妻が幾度も迸り、その度に火花が飛び散る。
 二色の影は縦横無尽に戦場を駆け巡り、何遍もぶつかり合った。
「見なかったことにしましょう……」
 常人の目には追えないほどの速度で繰り広げられる斬ル姫同士の戦い。
 それを直視することを諦めたハルモニア兵はその戦場にもう一人いたことに気が付かなかった。
「は、はは、ははは、あははははははははははははははははははははははははははははははははははハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ――――――――ッ!」
 物品の破壊音と剣戟音に紛れ、戦場の真ん中で一人感激のあまり高笑いを続けているハルモニア兵がいた。
 そのハルモニア兵の名はキトという。宝物室の室長をしている男だった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「やっぱりだ! おまえ中々食いでがあるじゃねえか! 好きだぜ! 骨のあるヤツはよ!」
「あなたが言うと『骨まで食べちゃうぞ』って意味に聞こえますね!」
 ガッチィ! と何十回目かの剣と鎗が打ち合わされる音が響く。
 アロンダイトの顔に焦りが浮かんでいた。
(『高潔の守護盾』の効果が切れましたね。ダメージを無効化できるので便利なスキルではあるのですが、一定量しか耐えられないのがどうも……)
 先のデュランダルとの連戦なのもありダメージを耐えるスキルもついに効果切れとなっていた。
「この状態では肉を切らせて骨を断つといった戦法も慎重に行う必要がありますね。スタミナはまだ持ちますが」
「あ? 馬だから持久力には自信があんのか?」
「独り言聞かないでもらえますか」
「つれねーこと言うなよ。殺し合いの、食い合いの仲だろうが、よ!」
 暴風が如く吹き荒れる長鎗の襲撃を、必死の思いで受け流す。
「そもそもさー、おまえトレイセーマの出身なんだろ? オレに埋め込まれた悪魔の因子もどっちかっていうと獣よりな気がするんだよな」
「えっ、そうでしたっけ?」
「あ、言ってなかったか?」
 青い槍兵はそこで動きを止めた。
 一旦アロンダイトへの攻撃を止めて、近くのまだ破壊されていないテーブルの上に立つ。
 たぶん目立つからだろう。

530pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:39:38

「オレは方天画戟! D. plug・アバドン! 破壊と滅び、奈落より現れ全てを喰らい潰す蝗の化身だ! 短い間だけどよろしくな!」
 実際その姿はよく目立った。
 トゲの飾りがついたジャケットやズボン、先の尖ったヒールなど攻撃的なファッションで170センチ以上ある長身を飾り付けている。真っ青な長髪を太い三つ編みで一本にしているのだが、よくみるとその三つ編みは途中から黒い甲殻に覆われたサソリの尾に変化してゆらゆら揺れていた。
 あのサソリの尾のような三つ編みの先についている刃も武器として使用するのかもしれない。
「じゃ、戦うか」
 ダンッと地面を蹴って一瞬のうちにアロンダイトとの間に空いていた数メートルの距離を方天画戟はゼロに変える。
「楽しみだ! おまえをいつ食えるのかと思うとよ!」



(やはりデュランダルとはタイプが違う。この方天画戟という斬ル姫……単純に強い!)
 剣道三倍段。という言葉がある。
 素手の人が剣を持った人を相手に勝つには剣側の三倍の技量が必要という俗語であるのだが。鎗と剣にも同じようなことが言える。
 デュランダルにも語ったことだが武芸は自分より体格で勝る相手に勝つために作られたものだ。その中でも鎗、ランスやハルバード、薙刀などの柄の長い武器は他の武器に比べて体格差のハンデを詰めやすい。
 ただでさえその鎗を方天画戟のように長身でパワーもある者が扱っているのだ。ウェイトでも武器のリーチでも劣るアロンダイトは大きく不利である。
(そのうえ方天画戟の鎗術は一見乱暴に見えてちゃんと様式にのっとったもの……おそらくキラーズの持ち主がそうだったのか)
 デュランダルの時のように力で押し切るといった戦法は使えそうにない。
(事実、私は方天画戟の攻撃を受けるばかりでこちらから攻撃ができていません)
 とにかく方天画戟の射程距離に入ること。
 それがアロンダイトの勝利への道だった。



 払う。薙ぐ、回す。叩く。掛ける。捻じ込む。翻す。刺す。突き上げる。
 鎗は剣と比べても選べる技の選択肢が格段に違う。
 アロンダイトは吹き荒れる技の嵐を神業じみた合わせで防ぎきる。
 方天画戟が暴風なら、アロンダイトは神風だった。
「そう例えるなら、デュランダルは突風でしょうか……、一瞬の勢いなら台風すら貫けるほどの」
「なに言ってんだおまえ!」
 疾風の追撃。
 それはアロンダイトが大剣を寝かせ盾のように構えたことで弾かれた。
「何度繰り返しても、技量なら私の方が上のようですね。私の体に届いていませんよ。あなたの鎗」
「そうだな。繰り返しだな。さっきから」
 方天画戟がバックステップで距離を取る。
「少し、大技使うぞ」
 その長鎗の先から禍々しい黒い光が溢れだす。

 キィィンと空気が烈震した。

 燃えるように黒く輝く長鎗を構える。低く。低く。肉食獣のように。
 にィィっ。と方天画戟の口角が釣りあがり凶悪な笑顔を形成した。
「これで死ぬんじゃねえぞオラァッ!」
 鋭く踏み込み。全身をしならせたアンダースロー。その結果、爆発的な速度で長鎗はアロンダイトへと射出された。

531pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/14(水) 13:41:43
今回はここまでです。自分もイシューは書いてみたいんですけどうちの隊にいないんで口調がよくわかんないです

532マサムネ 四年越しの腹痛:2019/08/14(水) 13:42:59
※マサムネ推しの皆さんごめんなさい



『マサムネ 四年越しの腹痛』



マサムネ「……このように、剣道が普及したのは戦の時代が終わり実用的な鎗、弓が蔵にしまわれるようになったころ。精神修養を目的とした武道が流行したのをきっかけに、単なる殺法だった剣術が剣道へと変化し……」

青龍偃月刀「ふむ。マサムネが授業をすると聞きどんなものかと思い来てみればなかなか面白いではありませんか」

ムラマサ「当然です! 拙者の姉上ですから!」

マサムネ「ここまで聞いて和風弓ユニットの諸君は弓道を思い浮かべたかもしれん。たしかに発生は似ているが刀は弓にはないある特徴が……うぐっ!?」

与一「? うぐ……?」

マサムネ(うぐぐぐぐぐ……ま、まずい! 腹が痛むでござる! やはり腹か!? 腹を出しておるのがそんなに悪いのか!?)

ムラマサ「姉上?」

マサムネ(くっ、しかし今は講義を続けねば……)

マサムネ「刀はそもそも……」(ぎゅるるるるるるるる!)

マサムネ(ぐ、うううううううう……! し、しかし講義中に出したら拙者の人生終わるでござる!)

マサムネ(閃いた! 大声を出して痛みをかき消すのだ!)

マサムネ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

ムラマサ「ど、どうしたのです姉上!? なぜいきなり大声を!?」

マサムネ「な、なんでもな」(ぎゅるるるるるるぐるるるる!)

マサムネ(いかん! かき消えたのはむしろ教室の雰囲気! こうなれば仕方なし……できればこれは使いたくなかったが……)

マサムネ「……膝に矢を受けてしまってな」

ムラマサ「は、早く杖の方を呼んで回復を」

マサムネ「それには及ばぬ。おそらく敵は動きが早く射程距離が長い使徒チャリオット……今から追えば間に合うであろう」

青龍偃月刀「では長射程には長射程を! シェキナーを呼びましょう!」

マサムネ「それにも及ばぬ。自分に向けられた殺意程度は自分でカタをつけられるつもりだ。拙者が行こう。誰もついて来るな。そしてムラマサ、この後の講義は任せたぞ……」

ムラマサ「あ、姉上。承りました! 拙者、精進いたします!」

マサムネ「よし。いざ参る!」(パリーン!)

533マサムネ 四年越しの腹痛:2019/08/14(水) 13:43:44
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


マサムネ「なんとか逃げられたな」(ぎゅううううううう!)

マサムネ「割ったガラスは後で弁償せねば……」(ぎゅるるるるっ!)

マサムネ「痛みが収まらぬ……。さっき動けたのはまさに奇跡……天の救いに相違あるまい」

マサムネ「そこの茂みにしばし隠れよう……」

方天画戟「おーい、そこに誰かいるのかー?」

マサムネ(何っ、方天!?)

マサムネ「止まれ! それ以上近づくな!」

方天画戟「ん? その声は我が戦友マサムネじゃあねえか?」

マサムネ「危ないところでござった」

方天画戟「何か言ったか?」

マサムネ「気にするな」

方天画戟「ふーん。まあいいや。マサムネ、今日も勝負しようぜ!」(鎗びゅんびゅん)

マサムネ「すまぬ。今は無理だ……」

方天画戟「どうしたんだよノリ悪いな。それに声も少し震えてるような? 何かあったのか?」

マサムネ「本当にそなたが気にするようなことではないのだ?」

マサムネ(そなたにはこんな姿見せられぬ……)

方天画戟「水くせーな。オレとおまえの仲だろ。どうしたってんだよ? とりあえずそっち行くからな」

マサムネ「来るな!」

方天画戟「っ」

マサムネ「いや、すまぬ。とにかく今は来ないでくれ」

方天画戟「……そうかよ。そりゃあいつもケンカふっかけてるからオレなんか信用できねーってのはあるかもしれねえけどよ。そう言われるとなんかな」

マサムネ「あっ、いや……その……」

方天画戟「ま、悪かったな。とりあえずオレはどっかふらついて来るわ」

マサムネ(そうではない、傷つけるつもりはなかったのだが……)

マサムネ「方天画戟! 待ってくれ!」

方天画戟「なんだよ?」

マサムネ「使徒チャリオットの首、獲ってきてくれぬか?」

534マサムネ 四年越しの腹痛:2019/08/14(水) 13:44:20
方天画戟「あ? よくわかんねえが。必要なんだな? よし、待ってろ」

マサムネ「すまぬな」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


マサムネ(これで使徒チャリオットの首が持ち帰れれば拙者の言い訳も成立するな。方天画戟には悪いことをしたが……)

マサムネ「むっ! 落ち着いたらまた腹が!」(ぎゅるるるるっ)

マサムネ(ああ、もしや拙者はずっとこのままなのでは……)

マスター「ああ、ここにいたんだ」

マサムネ「しゅ、主君!」

マスター「ムラマサから突然教室を飛び出したって聞いて探してたんだよ。もしかしたら……アレかと思って」

マサムネ「申し訳ない……そうなのだ」

マスター「四年ぶりだね」

マサムネ「う、うむ……」

マスター「どうする? やっぱりしようか?」

マサムネ「ああ。しゅ、主君……あいすまぬが……腹をさすってくださらぬか?」


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


方天画戟「おーい! 意外と近くにいたからすぐに狩れたぜ!」(生首ブランブラン)

方天画戟「ん? 茂みの中から声。どれどれ、マサムネと……げぇっ!? 主君!?」

方天画戟(主君がマサムネを膝枕して腹をさすってる……? なんでだ!?)



マサムネ「皆にはこんな姿見せられんな」

マサムネ「む。だいぶ痛みが治まった。かたじけない」

マスター「あ、今お腹少し動いた」

マサムネ「ああ、拙者も感じたぞ。おそらく今ので元の状態に戻ったのであろうな」



方天画戟「オレに見せられない……腹が痛む……動いた……そして主君が腹を……?」

方天画戟「えっ? えっ? えっ?」


『おわり』

535日の出より、晴れた姿の君達へ②:2019/08/14(水) 13:44:50
>>477
???「動くな。そして振り向くな。少しでも妙な動きをすればお前の命はない」
トレイセーマに戻ったマスターは路地裏に引き込まれていた。
ボイスチェンジャーのような無機質な声音をしていて相手が誰かはわからない。
トレイセーマで重要人物となったマスターの命を狙うものなどそれこそ、完全平等を唱えたトレイセーマでは旧13議会から失脚した老人たちからの刺客か、紛れ込んだ悪魔か天使ぐらいなものだろう。
いまここには、先ほどまで同行していたガボーとガジャルグの姿はない。彼女たちはどうやらマスターが連れ去られていることに気づいていないらしく表で騒ぎは起こっていない。ならば考えられるのはーーー
マスター「・・・」
???「どうした恐怖で声も出せないか?当然だろう。生殺与奪の権はいま私が握っている。お前は私の気分次第で死んで」
マスター「ケラウノス。それと、八咫もいるんでしょ?」
???「ーーーっ!?」
マスターは一言キル姫の名前を言っただけだが、それだけで確認は十分だった。その一瞬の同様で襲撃者が彼女であると確信する。
振り返るととそこにはやはりケラウノスの姿があった。
ケラウノス「ええ〜どうしてわかったの?せっかく、八咫ちゃんにも協力してもらって驚いてもらおうと思ったのに〜」
八咫鏡「まったくじゃ、これではサプライズが台無しじゃの」
気配のなかった路地の影からひょっこりと現れる八咫鏡と、腕の銃口を突きつけていたケラウノスは不服そうだった。
マスター「理由は簡単。ガボーとガジャルグが僕の存在に気付かなかったことだね。あの二人の察知する能力はかなり凄いし、姉が側にいるとはいえ、僕が突然消えたらガボーの方がパニックを起こしかねないし」
ケラウノス「なるほど〜、つまり私たちはやりすぎたってことだね」
八咫鏡「ふむ、そういう点を配慮した悪戯じゃったが、逆にそれが仇になったというわけか。この失敗は次回に生かすこととしよう」
マスター「いや、生かさなくていいよ。それに僕以外にこんなことしたら駄目だよ。トレイセーマは真面目な人が多いんだから」
ケラウノス「うん、それについては謝るよ」
八咫鏡「それについては謝ろう」
マスター「それについてはって言うと、何かあるの?」
ケラウノス「マスター、それ本気でいってるの・・・私たちの気持ち、気付かないマスターじゃないよね?」
マスター「あー、ごめん。ガボーを追って勝手に飛び出したことだよね、怒ってるの」
八咫鏡「そういうことじゃな。マサムネが追いかけていたから良かったものの、マスターのみであの二人を止めるのは無謀じゃったよ、たとえバイブスがお主の中にあったとしてもな」
ケラウノス「後でマスターがガボーを追っていったって聞いて驚いたんだよ。だから私は、八咫鏡のログ検索の力を貸してもらってマスターとガボーを探して貰おうと思ったの」
八咫鏡「ちょっとお昼寝をしてたところを叩き起こされた時は何事かと思ったものじゃぞ。調べてみたら事が終わっておったがの」
マスター「ごめん、配慮が足りなかったね」
八咫鏡「そうじゃな、全くもって配慮がたらん。お主はもうトレイセーマにとって欠かせない存在となっているのじゃ。それを忘れるでないぞ」
ケラウノス「私たちはこんな感じだからいいけど、ミョルニルは大変だったよ〜。マスタマスタが大変なの〜!って出会うキル姫に事情を説明して回ってたし」
マスター「そうなの?それだったら、僕が帰ってきたこと早くみんなに伝えてあげないと」
八咫鏡「それは問題ない。事が大きくなりそうだったから、周囲の人やキル姫にはマスターが見つかったように認識するようログを書き換えたしの。まあ約1名はここに呼んでおるがの・・・それ来たようじゃ」
マスター「え?それってまさか!」

536日の出より、晴れた姿の君達へ②:2019/08/14(水) 13:46:10
>>535
???「マァアアアアアアアアアアスタ!!」
マスター「ミョルニル!待って、その勢いでこられたらーーーガホォ!?」
超特急ミョルニルは減速することなくマスターの鳩尾に頭から飛び込む。
ミョルニル「マスタマスタマスタァ!心配したんだよ大丈夫だった?怪我してない?生きてる?ねぇねぇねぇ!」
マスター「だ、大丈夫だ、よ、ミョル、ニル。ごめ、んね。心配か、けて」
ミョルニル「マスタ!大丈夫じゃないよどうしたの蹲って!お腹いたいの!?」
マスター「うん、大丈夫。だから、今は、ちょっと・・・眠らせ・・・て・・・・・」
ミョルニル「マスタ!マスタ!マスタ!」
八咫鏡「あの状況でミョルニルの突進を受けてこの程度とはやりおるな」
ケラウノス「大丈夫じゃないんだろうけどね。でも、これに懲りたら少しは気を付けてくれ・・・ないよねぇ」
八咫鏡「ないじゃろうなぁ。三つ児の魂100までというしの・・・こやつの馬鹿は、いや、死んでもなおらんかったのじゃったな」
ミョルニル「二人とも難しい話してないで!マスタを医務室に運ばないと!」
八咫鏡「そうじゃのと言いたいところじゃが、少しガボーとガジャルグにあってくるのじゃ。あやつらのへの術を解除して一応のフォローもしておかんとの。さすがにそろそろバレかねん」
ケラウノス「んー、了解。私はミョルニルと一緒にマスターを運んで行くね〜」
八咫鏡「うむ、周囲への術は後で解いておくから騒ぎにはならんが、気を付けてマスターを運ぶのじゃぞミョルニル」
ミョルニル「うん、わかったよ八咫!ケラウ!早く早く!」
ケラウノス「急ぐのはいいけど、あんまり無理して運ばないようにね。それじゃ行こっか」
八咫鏡と別れを告げると、気絶したマスターをケラウノスが背負い、ミョルニルは辛そうなマスターの背中を撫でながら医療棟へ向かうのだった。

To Be Continued

537名無しさん:2019/08/14(水) 13:51:18
>>519の言うように管理人さんも人だから最近忙しいのかもしれない
そしたらみんなでこのSSをまとめてほしいって意見出してみたら?もしかしたらまとめてくれるかもしれない

538名無しさん:2019/08/14(水) 14:13:37
解決アロンちゃん番外編

これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

アロンダイト
「はぁピンクの髪の女は淫乱ですか....はぁ」

アロンダイト
「私は淫乱じゃないのに」

アロンダイトが悩んでいると時空が歪んで1人現れた

通りすがりのライダー
「変な世界に来てしまったなまああんまり関係なさそうだな」

アロンダイト
「あ、私と髪色と同じピンクだ」

通りすがりのライダー
「ピンク?おいそこのお前」

アロンダイト
「は、はいなんですか?」

通りすがりのライダー
「俺のはピンクじゃないマゼンタだ」

アロンダイト
「マ、マゼンタ?」

通りすがりのライダー
「そうだもう一度言っておくピンクじゃなくてマ・ゼ・ン・タ」

アロンダイト
「わ、わかりました」

通りすがりのライダー
「お前なんか悩んでいるのか?」

アロンダイト
「はい実は....」

539名無しさん:2019/08/14(水) 14:33:00
アローンライダ〜....ジオウ!

540名無しさん:2019/08/14(水) 14:37:41
>>538
通りすがりのライダー
「なるほどなそれじゃあお前は淫乱か?」

アロンダイト
「ち、違います!」

通りすがりのライダー
「ならそれで良いじゃないか」

通りすがりのライダー
「誰がなんと言おうとも自分は自分だそれになんの違いがあるって言うんだ?」

アロンダイト
「自分は自分」

通りすがりのライダー
「そうだ俺なんて行く先々で『世界の破壊者だ!』とか言われるし鳴滝のおっさんにつきまとわられるし海東の奴もたまに首突っ込んで面倒こどを残して行くだけだしそういうのをいちいち気にしてたらきりがないしな」

アロンダイト
「中々大変な日々を送っているんですね」

通りすがりのライダー
「そうだなそれじゃあそろそろ次のところに行くとするか」

アロンダイト
「ありがとうございます!少し元気が出ました」

通りすがりのライダー
「そうかそれは良かった」

アロンダイト
「あの...最後の確認でピンクじゃなくてマゼンタですよね?」

通りすがりのライダー
「ああピンクじゃなくてマゼンタだからな」

アロンダイト
「マゼンタ...覚えました」

通りすがりのライダー
「じゃあな」

アロンダイト
「消えた...」

541名無しさん:2019/08/14(水) 14:42:50
SSって描写無しでセリフだけの応酬なのか?

542名無しさん:2019/08/14(水) 14:44:34
そういうのもある

543名無しさん:2019/08/14(水) 14:45:15
>>540
アロンダイト
「ん?なにか落ちてる?」

アロンダイト
「なんでしょうかこれは?」

白いバックルのような物が落ちていた

アロンダイト
「そういえばあの人はこれに似た形のピn..じゃなくてマゼンタ色をしてましたね」

アロンダイト
「また会えた時に返せるように大事に持っときましょう」

アロンダイトがディ○イドになる日はたぶん来ない

544解決アロンちゃん:2019/08/14(水) 14:47:35
名無しさんのまま書いてしまったのに今気がついた
色んな人がディケイドを入れるからネタが浮かんできたから書いた
後悔はないたぶん

545名無しさん:2019/08/14(水) 15:06:58
たった1時間くらいの間に怒涛のSSラッシュが

546名無しさん:2019/08/14(水) 19:26:42
長編だったりシリーズだったりするとまとめ辛いんかな

547名無しさん:2019/08/14(水) 20:29:07
長編だと長くなってしまうのとシリーズだとどこを区切ってまとめれば良いのかわからないって言う問題があるのかもね

548名無しさん:2019/08/14(水) 20:42:07
最近は反応(感想)が少ないから記事としてまとめにくいんだと思われ
雑談も萌えも話題として成り立っていないものはまとめられないからね

549名無しさん:2019/08/14(水) 20:50:28
まだ書いてる途中の人もいるしね

550名無しさん:2019/08/14(水) 20:56:40
単純にクオリティの問題では?

551名無しさん:2019/08/14(水) 20:57:29
でも反応(感想)が4つぐらいのをまとめてた時もあったような

552名無しさん:2019/08/14(水) 20:58:36
>>550
それは書いてくださってる方々に失礼だから思ってでも言うな

553名無しさん:2019/08/14(水) 21:34:58
同じキャラの話題を連続でまとめないっていうのも多少あると思う

554リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/14(水) 22:03:57
※過去に萌えスレに投稿した作品の修正版です

太陽と月

「アポロン、今日の片付けは私がしましょう。ゆっくり休んでいて下さい」

朝食が終わると姉のアルテミスが手早く食器を片け出す
普段はアポロンの役割なのだが今日は率先してアルテミスが取り掛かる

「どうしたのお姉ちゃん?」
「え?べ、別に?気が向いただけですよ?」

不信に思ったアポロンが尋ねるも、ギクシャクとした反応が返ってくる
どうも普段と様子が違う
姉の事には異常な執着を持つアポロンは、その違いをどうしても受け流すことは出来ない

「ボクに隠し事?絶対、絶対何かあるよね?」

少し困った顔をしてアルテミスはアポロンの頭を撫でる

「隠し事なんて…ただ、今日は本当にアポロンのために何かしていたいだけです」
「本当に?」
「ええ」

アルテミスは視線を逸らし、申し訳無さそうに呟く

「だって、今日は日食ですから…」

日食とは月が太陽を隠してしまう現象だ

「私(月)がアポロン(太陽)を隠してしまうので、少々後ろめたい気持ちに…」
「……お姉ちゃん」

突然ぎゅっとアポロンがアルテミスを抱きしめる

「ちょ…アポロン?」
「ふんふん♪お姉ちゃん、その日食って太陽と月が重なる…つまり一緒になる日でしょ?だったら同じようにちゃ〜んとボク達も一緒にいないとダメだよ!」

まさに太陽のような笑顔を向けられて、アルテミスの心も晴れやかになっていく

「そうですね。じゃあ、片付けも二人で早く済ませて、今日は共にゆっくりしましょう」
「うん!やったー!」


二人並んでの日食鑑賞
太陽と月が重なる間、その手はしっかりと繋がれていた

END

555名無しさん:2019/08/14(水) 22:36:20
これ懐かしいな。覚えてるよ

556正月のあること:2019/08/15(木) 01:03:25
戦いが終わり平和になった頃の正月

アバリスとマスターは出掛けていた

アバリスは正月に着た着物を再び着ていた

「うわー綺麗な人だな」

「モデルさんかしら?」

アバリス「やっぱりこの着物を着ていると目立ちますね」

アバリス「でも目立つことにはまだなれませんけど////」

アバリスは少し恥ずかしそうにしていた

マスター「.................」

アバリス「マスターどうかしましたか?」

マスターは黙ったままアバリスの手を掴み走った

二人は人気のないところまで来た

アバリス「あの...マスター本当にどうしましたか?」

マスター「なんかアバリスが色んな人から見られてるのが我慢ならなくて」

マスター「なんか自分勝手でごめん」

アバリス「ふふマスター仕方ありませんね」

そういうとアバリスはどこかに行きいつもの服装に着替えて戻って来た

マスター「アバリス俺のためにいちいち着替えなくても」

アバリス「ふふ私はマスターにだけ知ってもらえたら十分です」

アバリス「それに」

アバリスはマスターの耳元まで来て囁いた

アバリス「私の気持ちはマスター以外には揺らいだりなびいたりしませんよ」

マスター「え?それって...」

アバリスはマスターに少し離れて手を伸ばした

アバリス「さあマスター行きましょう」

マスターに向かって手を伸ばすアバリスの笑顔はとても美しくとても素敵なものだった

END

557正月のあること:2019/08/15(木) 01:04:34
ネタが降りて来たので季節外れだけど書いた
やっぱり推しの話を書いてると楽しい

558名無しさん:2019/08/15(木) 08:49:49
>>557
俺の推しで嫁でもあるのでにっこり

559名無しさん:2019/08/15(木) 08:55:18
>>554
簡潔にまとまってていいなぁ
アポテミは過剰編のイメージが強い

560名無しさん:2019/08/15(木) 09:01:34
>>534
オチも良いが使徒チャリオットが不憫すぎてワロタ

561名無しさん:2019/08/15(木) 09:03:20
投稿しても反応が無いか薄いのは…ナオキです

562名無しさん:2019/08/15(木) 10:32:55
この人ほんとにアバリスが好きなんだなぁって感じる

563名無しさん:2019/08/15(木) 12:01:02
>>534
長編と短編で方天の扱いの差よ

564EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:47:10
マスター×ティルフィングのSSです。

EPILOGUEアルマスと同様に、新章ストーリー後を想定して書きました。

これを機に少しでもティルのことを好きになって頂けると嬉しいです。

EPILOGUEアルマスと比べると倍程の長さになっており、短くまとめることが出来ませんでした。

展開が遅く、冗長すぎると感じられるかもしれません。

その辺りも含め、意見・感想の方を頂けると嬉しいです。

565EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:48:06

ティルフィング。

持ち主の願いを叶える魔剣、それが私のキラーズ。

叶えられる願いは3つまで。

持ち主が誰かなんて言うまでもない。

彼はきっと世界の平和を強く願っている。

だけど。

アルマス達と共に平和を取り戻した今は?

平和以外で彼が望むものに心当たりはなかった。

彼の願い事は何だろう?

知る必要がある。

その願いを、叶えさせないために。

566EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:48:45

「レーヴァ、もうお昼ですよ」

「ん……、ティル?」

レーヴァが眠そうに目を擦りながら、体を起こした。

「どうしたの?何か予定あったっけ…‥?」

「ごめんなさい、レーヴァの顔が見たくなって」

「……寝顔で我慢して」

そう言ったものの、レーヴァは嫌そうな顔をしなかった。

レーヴァはディスラプターズのリーダーだ。

メンバーは個性的で、まとめることに苦労してるらしい。

ヘレナのイタズラに困ってるだとか。

カリスの奔放さに振り回されてばかりだとか。

あと、ソロモンの感性が理解できないとか。

そんな他愛もないことを話して過ごした。

「レーヴァには居場所ができたんですね」

「ティルだって……。ずっとマスター達と過ごしてるじゃない」

「…………え?」

「ティルの居場所はマスターの隣でしょ?」

「え、と…………」

答えられなかった。だってその居場所は……。

「おーい、レヴァ!マスターが来たぜ!」

「お邪魔するよ」

「!!」

突然の来客に心臓が跳ねる。赤くなっていく顔を見られたくなくて俯いてしまう。

「久しぶり、ティルフィング」

「は、はい。お久しぶりです……」

上手く受け答えできただろうか?

「レーヴァテイン、今日は機嫌が良さそうだね」

「そうかもね」

気になって親友を横目でチラッと見てみる。

レーヴァは私を見てクスクスと笑っていた。

たまらなく恥ずかしかった。

「も、もう!用事を思い出したので帰ります!!」

羞恥に堪えきれず、私はその場を逃げ去った。

567EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:49:23

「レーヴァはイジワルです……」

ディスラプターズのアジトを少し離れた所、空に浮いて、ひとりごちる。

いまだに顔が熱い。

「マスターは何の用事で……?」

私とマスターはここ数ヶ月間会ってなかった。

新生ラグナロク王国の女王に推挙されてからというものの忙しい毎日を送っている、というのが表向きの理由。

実際にはとある事情で、私は彼から距離を置いている。

私の交友関係は狭い。

慕ってくれる国民は多いものの、友人となると極小数だ。

マスターの傍には居られない。

ギルとは依然気まずいまま。

気兼ねなく話せるのはレーヴァだけ。

……とはいえ、顔を見るなり出て行くのは流石に失礼だったと思う。

そんなことを考えていると、アジトからマスターが出てきた。

「……謝らないと」

マスターに声をかけようとしたその時、彼に駆け寄るアルマスの姿が目に入る。

彼女は自然に彼の隣へ並び立つ。

ーーーーーーティルの居場所はマスターの隣でしょ?

「……違います」

もうそこは、私の居場所じゃない。

楽しそうに話すアルマスとマスターを無言のままに見送る。

胸の奥がチクリと痛んだ気がした。

568EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:50:06

彼の事がずっと好きだった。

平和の為に天上世界で一緒に旅をした。

彼の隣はとても居心地が良くて、気がつけば男性として意識し始めていた。

地上世界を悪魔から奪還した。

その為に、キル姫全員を地上世界へ転送するという無茶を彼はやってのけた。

誰かの為に体を張れる、そんな彼に憧れた。

ユグドラシルを守るために地上世界へ残った私は、彼と別れることになった。

何年、何十年、何百年。

本当は寂しかった。

会えない時間が長くなる程、想いは募っていく。

そして、この世界で彼と再会した。

アルマス達と旅をしてる時は、他のことを考える余裕なんてなかったけど。

平和を取り戻した今となっては、マトモに顔を見ることさえできない。

ーーー好き。

ーーーーーー大好き。

彼への好意は膨らんでいくばかり。

それがたまらなく苦しい。でも、

彼の隣は、もう私の居場所じゃない。

569EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:50:37

ティルフィング。

持ち主の願いを叶える魔剣、それが私のキラーズ。

叶えられる願いは3つまで。

持ち主が誰かなんて言うまでもない。

既に願いは2つ叶えられている。

天上世界と地上世界を救うこと。

残る願いはあと1つ。

彼の願い事は何だろう?

知る必要がある。

その願いを、叶えさせないために。

3つの願いを叶えた時、魔剣ティルフィングは持ち主の命を奪うのだから。

570EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:51:17

「はぁ……」

もう日は傾きかけていた。

膝を抱えて宙に浮き、物思いにふける。

彼の傍にいて、私のキラーズが3つめの願いを叶えてしまったら。

マスターは命を落としてしまう。

傍にいちゃいけない。

分かってるけど。

「…………マスター」

会いたい。傷ついてほしくない。

求めて欲しい。傍にいちゃダメ。

……マスターが私を選んでくれるなら。

そう考える自分の勝手さに嫌気が差す。

もうマスターの隣にはアルマスがいる。でも、

「……そんなの、嫌です」

何百年も前から育んできたこの気持ちを、簡単に諦めることは出来なかった。

瞳から涙が溢れそうになる。

「ティルフィング、さん……?」

誰かに呼びかけられ、急いで袖で目元を拭う。

振り返るとそこにいたのは、

「…………ギル?」

かつて私がナディアだった頃に、親しくしていた男の子だった。

571EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:51:56

「えっと、今日はトレイセーマとの会談でしたよね、お疲れ様です」

ギルはラグナロク王国の外交官として毎日頑張ってくれている。

「はは、ありがとうございます……。それよりティルフィングさん、こんなところでどうしたんですか?」

「それは……」

他の人に話すようなことじゃない。

そう思って、話を濁そうと考えたけど。

「やっぱり俺じゃ力になれませんか?」

「いえ、そんなことは……」

私の考えはギルに見透かされていた。

「アルマス達と旅をしてた頃は、足を引っ張ることが多くて……」

「外交官を務めてる今でも失敗することはあるけど、それでも色んな国の癖の強い斬ル姫達と話してきたんです」

「だから……」

「ギル……」

私がティルフィングとなってから、ずっとギルとは気まずいままだった。

それでもギルは困ってる私を見て、声をかけてくれた。

「ギルは優しいですね」

「へ?」

弟のように接していたギルの成長が嬉しくて微笑む。

ギルは照れて、頭をガシガシと掻いていた。

「と、とにかく!」

「困ってることがあるなら、せめて話し相手ぐらいは務めさせてください!」

ギルの真っ直ぐな気持ちが嬉しかった。

572EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:52:35

「私には、好きな人がいるんです」

「マスターでしょ」

「…………」

「ど、どうしてギルが知ってるんですか?」

「いや、俺がっていうか……。多分皆分かってます」

あまりの恥ずかしさに顔を手で覆う。

「あ、いや、大丈夫ですよ!昨日今日とかの話じゃなくて、とっくの昔に知れ渡ってたことなんで!」

「それはちっとも大丈夫じゃありません……」

ギルのフォロー(という名の追い討ち)が胸に刺さる。

「ティルフィングさんは何であいつのことをそんなに……?」

「……ずっと前から、あの人のことを見てきたんです」

何百年も前から。

「少し、長い話になります」

天上世界でのこと。

地上世界でのこと。

この世界でのこと。

そして、私のキラーズのこと。

ギルは、私の話を最後まで聞いてくれた。

「……すみません。俺には、ティルフィングさんがどうするべきか分からないです」

「いえ、ギルが話を聞いてくれたおかげで少し楽になりました」

ギルが話しかけてくれなかったら、きっと私は塞ぎ込んでいたままだったから。

「……俺には、何が正しいかは分からないけど、でも」

「俺がもしマスターの立場なら、独りで抱え込んで欲しくないって思います」

「……え?」

573EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:53:16

「もー!!ギル遅い!!」

「げ!モラベガのこと忘れてた!」

「えっと……」

確か今日のトレイセーマとの会談では、モラベガにギルの護衛を頼んでいた。

「トレイセーマの帰りにティルフィングさんを見かけて、その時に待って貰ってたんです」

もう既に日は落ちている。

モラベガは結構な時間ギルのことを待っていたハズだ。

「ギル、行ってあげてください」

「で、でも……」

「また今度話を聞かせてください。今日みたいに、私がナディアだった頃のように」

「は、はい!」

嬉しそうに手を振り、モラベガのもとへ戻るギルを見送る。

「ありがとう、ギル」

ーーー独りで抱え込んで欲しくないって思います。

私は、自分のことばかりでマスターのことを考えてなかった。

彼に打ち明けないといけない。

これは私の問題だけど。

私だけの問題ではなく、私と彼の問題なのだから。

「会いたい……」

そんな私の願いは、神様に聞こえていたのかもしれない。

「ティルフィング!」

最愛の人の声が耳に届いた。

574EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:54:09

息を切らしながらティルフィングのもとへ駆けていく。

「ハァっ、ハァっ!や、やっと見つけた……」

「ま、マスター?どうしたんですか?」

「ハァっ……君を探してたんだけど……、ハァっ…、どこを探しても、中々見つからなくて」

その言葉に彼女は目を丸くした。

「もしかして国中を走り回ってたんですか?」

「どうしても君と話したいことがあったから」

「……アルマスは?」

「ラグナロク王国を出るときは護衛としてついて貰ってるけど、今日は先に戻って貰ったよ。あまり他の人には聞かせたくない話だから」

「……はい」

そう答えたティルフィングの表情は暗かった。

僕の考えていることに、彼女は気づいているのだろう。

「僕を避けてるのは、ティルフィングのキラーズが関係してるのかな」

「やっぱりお見通しだったんですね」

「付き合いが長いからね」

ティルフィングは、僕を避けてることを否定しなかった。

「私のキラーズのことはマスターもご存知ですよね?」

「持ち主の願いを3つまで叶える剣、だよね」

「そして3つめの願いを叶えた時、持ち主は命を落とすと言われています」

「マスターは天上世界と地上世界を救うために、願いを既に2つ叶えています」

「もし3つめの願いが叶ってしまったら、マスターは……」

「……そっか」

彼女は、ずっと悩んでくれたのだろう。

「話してくれて、ありがとう」

「……マスター」

よく見ると、彼女の目元は少し赤くなっている。

「…………」

許せなかった。

何もしてこなかった自分の不甲斐なさを。

「ティルフィング」

だから僕は決意した。

「行きたい場所があるんだ」

もうこれ以上、君の表情を曇らせたくはないから。

「ま、マスター!?」

彼女の手を取り、僕はある場所へと向かった。

575EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:54:55

「ここは……」

「うん、展望台だよ」

マスターと一緒に備え付けられたベンチへ座る。

「わぁ……」

雲一つない夜空には、幾つもの星が瞬いていた。

「ラグナロク王国にこんな場所があったんですね」

星空に向けて手を伸ばしてみる。

「いつか、君と二人でこの夜空を眺めたいと思ってた」

「そ、それは、私をデートに誘うつもりだったと思ってもいいんですか……?」

「うん。……初めてデートをしたときのこと、覚えてる?」

「も、勿論です!」

それは天上世界で旅をしてた頃の思い出。

「剣の特訓に明け暮れていた私を、街に連れ出してくれました」

洋服を試着したり、買い物をしたり、2人でお茶をしたり。

「皆で海に行ったりもして」

適当な理由をつけて、アナタを1人占めして。

「バレンタインにチョコレートをくれたこともあったよね」

「う……」

徹夜でチョコレート作りに励んだこともあった。

「料理が苦手だったなんて知らなかったな」

「そ、そのことは忘れてください」

アナタの前だと、私は普通の女の子でいられた。

それだけで、もう満足だ。

やっぱり私は、どうしようもない程に彼が好きで。

だからこそ傷ついてほしくないと想えるから。

576EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:55:33

「……マスター、お願いをしてもいいですか?」

「……うん」

例え、マスターの傍に居られないとしても。

マスターが誰を選んでも。

「また、私を連れ出して……」

こうして時々話してくれるなら、私は……

「今日みたいに、話をして貰えませんか?」

「そんなことでいいの?」

「はい、私にはもったいないくらいです」

「こうして私を普通の女の子として見てくれるのは、マスターだけですから」

これでアナタを諦めることができる。

「ティルフィング……」

マスターと正反対の方の夜空を眺める。

泣いてる姿を見られたくなかった。

「……綺麗な星空ですね」

「うん、月が綺麗だね」

ーーーえ?

マスターが呟いた言葉の意図を理解できず、彼の方へ振り向く。

彼は夜空ではなく、私を見つめていて。

「ん……!」

気がつけば、唇を奪われていた。

優しく触れ合うだけのキス。

「ま、マスター……?」

唇を離したマスターは、私の頬に伝っていた涙を指先で拭った。

「……僕は、君を普通の女の子として見ることなんてできない」

「僕にとって、君は特別だから」

彼と触れ合った場所が熱い。心臓がうるさい。

「で、でも、私が傍にいると、マスターは!」

「僕の願い事はずっと前から叶ってたんだ。3つの願いを叶えても、こうして僕はここにいる」

だから、もう心配しなくていいんだ、と彼は告げた。

「マスターの願い事って……」

「君と、その、両想いになれたらなって……。僕の自惚れじゃなければだけど」

もう堪えきれなかった。

嬉しくて、ホッとして、幸せで。

「自惚れな訳っ、ありません……」

「何百年も前から、ずっと、ずっと好きでした!」

優しく抱きしめられ、彼の腕の中で涙を流し続けた。

577EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:56:26

数十分程して。泣き止んだ私は、彼に寄り添い再び夜空を眺めていた。

「……マスターは大胆ですね」

「うっ、ご、ごめん……」

「ち、違うんです!その、キスされたことを咎めてる訳じゃありません!」

「3つめの願いを叶えて、もし何かあったらどうするつもりだったんですか……?」

私がナディアだった頃、ティファレトは「願いを3つ叶えた時何が起こるか分からない」と言っていた。

「考えてなかったな……、3つめの願いは地上世界を救うことだったから」

「え?そ、それって……」

「君と両想いになれたらなっていうのは、1つめの願いなんだ」

それが本当なら、

「ま、マスターはずっと前から」

「うん、君のことがす……」

「私の気持ちを知ってたんですか…!」

「あ、あ〜〜……」

マスターの目が泳いだのを私は見逃さなかった。

「ごめん、天上世界にいた頃に……。エロースに相談したら、きっと両想いだって教えて貰って」

「も、もうあの子は……」

「ま、まあ、良かれと思って教えてくれたんだと思うよ」

「それは、分かってますけど……」

納得がいかない。自分だけ何百年もヤキモキしてたと思うと尚更。

「マスターはエロースのことを庇うんですね」

「え、えーっと…、どうしたら許してくれるかな…‥?」

だから、これぐらいのワガママは許してほしい。

「……私のこと、ティルって呼んでください。それと」

彼の首に腕を回して顔を寄せていく。

「ん……」

愛しい人と唇を重ねた。

「……ティル」

「ん!んぅ……」

背中に手を回され、きつく抱き締められながら互いに何度も唇を求め合った。

今夜のことを忘れないように。

彼の腕の中で幸せに浸った。

578EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:56:58

マスターと手を繋いで、帰路につく。

「えっと、私達って恋人同士になったんですよね……?」

「そうだよ。……どうしたの?」

「こうしていると、恋人同士というより親子という感じがしてしまって……」

今は自分の身長が恨めしい。

女性として、彼に意識して貰えるかも心配になってくる。

「僕には、今も昔も君が魅力的に見えるけどな」

「あ、ありがとうございます……」

そんな不安を彼は吹き飛ばしてくれた。

「……でも、もしティルが恋人になった実感が湧かないっていうなら」

「恋人同士でしかできないことを、これから沢山していきたいな」

恋人同士ですることを想像して、顔が熱くなる。

「あ、あの……」

「ま、マスターさえ、良ければ……」

俯いて、蚊の鳴くような声で呟いた。

もしかしたら、今夜は眠れないかもしれない。

579EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:57:41

ーーーーーー

ーーー

「ティル……」

「ん……、マスター?」

「違うわ……」

目を覚ますと、レーヴァが私の寝顔を覗き込んでいた。

「あ、あれ…………?」

もしかして、さっきまでのことは……夢?

「マスターなら、さっきまでティルの横で一緒に寝てたわ……」

「そ、そうですか……」

昨日のことが夢じゃなかったことにホッとする。時計を見るともうお昼を回っていた。

「……あ!」

とんでもないところを親友に見られたことに今更気づく。

「あ、あの!ま、マスターと一緒に寝てたのは!!」

「マスターから聞いたわ。恋人になったって」

ちゃんとマスターが弁明してくれてたみたいだ。

「ティルに手を出したのかと思って、最初は思わずビンタしそうになったわ……」

「…………」

昨夜のことを思い出し、顔を赤らめてしまう。

それがいけなかった。

レーヴァはすぐに察してしまった。

「グーで殴るべきだったみたいね……」

「ち、違うんです!私はこんな身体のままですし、最後まではしてません!」

「ふふっ……」

優しく笑みを浮かべた親友を見て、からかわれてたのだと遅れて理解する。

「最近のレーヴァはイジワルです」

「私が寝室に入った時、マスターがティルの額にキスしてたわよ」

「も、もう!!」

恥ずかしさに堪えられず、毛布を頭から被る。

「ティル、ごめんってば」

「もう苛めたりしませんか……?」

「うん、約束する」

そう言ってるレーヴァはまだクスクスと笑ってるようなので、抵抗の意味も示すために毛布からちょっぴりだけ顔を出す。

「今日はコマンドキラーズの動向の報告に来たんだけど、ティルが珍しく寝坊してるって聞いたから様子を見に来たの」

「……レーヴァ、面白がってませんか?」

「最初は心配してたんだけどね……。ティルが寝込んでるところなんて、今まで見たことがなかったから」

実際は寝込んでた訳ではなく、朝まで寝かせて貰えなかっただけ……とは言えない。

580EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:59:18

ずっとベッドにいるのも悪いので、レーヴァに断り着替えを済ませた。

「もうちょっと、かな……」

「……?」

「こっちの話。……そういえば」

「ティル、この間私に会いに来た時、本当は何か相談したいことがあったんじゃないの?」

「……レーヴァには敵いませんね」

もしかしたら、それが今日私に会いに来てくれた本当の理由なのかもしれない。

「レーヴァは、私のキラーズについてどう思いますか?」

「……願い事を叶えるんだっけ?」

「そうです」

「…………」

レーヴァは悩んでいるというより、質問の意図が分からないといった感じだった。

「ティルには悪いけど、どうも思わないわ……」

「私のキラーズはレーヴァテインだけど、世界を9回焼き尽くせる力なんて出せた試しはないし……。ティルのキラーズの力で願い事が叶ったなんて思ってない」

「天上世界も地上世界も、この世界だって。皆で勝ち取った平和だから」

「それに、キラーズが何であってもティルはティルだし」

「レーヴァらしいですね」

素敵な親友を持てたことに感謝した。

「おーいレヴァ!マスターが戻ってきたぜ!」

「もう、待たせすぎ……。それじゃ私は帰るから」

「また遊びにいってもいいですか?」

「……うん、またね」

581EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 19:59:56

レヴァはティルフィングに甘いよなー、うるさい……と小言を言い合ってレーヴァ達は帰っていった。

レーヴァと入れ替わりでマスターが寝室に入ってくる。

「おはよう、ティル」

「おはようございます、もうお昼ですけどね」

「「…………」」

会話が続かず、何となく見つめあってしまう。

「何だか照れくさいね」

「そうですね」

でも、決して気まずい訳ではなくて。

「ティル、目を閉じて……」

「は、はい……」

目を閉じて、顎を上げる。

きっと、この時が一番幸せを感じられると、そう思っていたのだけれど。

「…………?」

いつまで経っても、待ち望んだ感覚は訪れなかった。

「もう目を開けていいよ」

そういって、マスターは私の手に何かを握らせた。

「これは……」

目を開けると、掌の中には指輪が光っていた。

よく見ると、自分の首にはネックレスが掛けられていて。

そのネックレスに指輪が通されていた。

「指輪のサイズは、身体が元に戻ったら合うように作って貰ったんだ」

「それまではネックレスとして使ってくれたら嬉しいな」

…………ズルい。

昨日、これ以上ないくらい幸せだと思っていたのに。

「もし、その時が来なかったら……?」

「変わらないよ。ずっと傍にいる。だから」

ネックレスに通された指輪を、両手で優しく握りしめる。

「僕と結婚してほしい」

マスターと出会って、私は泣き虫になったのかもしれない。

「……はい!」

涙を瞳いっぱいに溜めながら、彼と歩む道を笑顔で選んだ。

582EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 20:00:35

いろんなことがあった。

天上世界でのこと。

地上世界でのこと。

この世界でのこと。

数え切れない程の困難と、幾つもの試練に心が折れそうになることもあった。

でも、辛い時には必ずアナタが傍に居てくれた。

挫けそうな時には必ずアナタが支えてくれた。

誰よりも、何よりも信じてくれた。



ティルフィング。

持ち主の願いを叶える魔剣、それが私のキラーズ。

でも、関係ない。

斬ル姫ティルフィングではなくティルとして、彼は私自身を見てくれるから。

「ティル!」

愛しい人の声が耳に届く。

名前を呼ばれただけで嬉しいと思ってしまうのは、惚れた弱味なのかもしれない。

好き、大好き。

心の中でそう呟く。

「ーーー」

彼の名を呼ぶ。

アナタも同じことを考えてくれてたら嬉しいな。

幸せはここにある。

胸元で指輪が優しく輝いていた。


Fin

583名無しさん:2019/08/15(木) 20:05:26
アルマスLOVEを書いてくれた人だな!
今回はティルか!良いぞ〜これ!

584EPILOGUE ティルフィング:2019/08/15(木) 20:07:08

最後まで目を通して頂いた皆様、ありがとうございます。

ゆるり管理人様、R-18描写はカットしてますが、それを想起させるような文を掲載するのがマズければ訂正して再投稿しますので指摘の程宜しくお願いします。

マスターの皆さんが少しでもティルのことを好きになってくれたら嬉しいです。

お目汚し失礼しました。

585名無しさん:2019/08/15(木) 21:01:52
アルマスの時も言った気がするけど、なんだこれ天才かよ?

586名無しさん:2019/08/15(木) 21:58:46
ギル出してくれてありがとう。ティルとの距離感がなんかもう。自分にストライクです

自分は読んでて長いとは思いませんでしたよ。掲示板という形ですし書き手の入れたいシーンは全部入れて書き手の満足な長さで書いていいんじゃないですかね
答えになってるかはわかりませんが自分はそう思います

587名無しさん:2019/08/16(金) 00:26:06
ブラボー!読みやすくて、甘酸っぱくて今回も良かったです!

588名無しさん:2019/08/16(金) 01:08:55
やっぱ本物にはいっぱいコメつくんすね
いいぞいいぞ〜

589名無しさん:2019/08/16(金) 01:11:16
なんで好みなだけで本物とかそういうこと言うかな

590名無しさん:2019/08/16(金) 01:16:27
他の方々が書いたのは道化の遊びとでも思っているんじゃないですか?
俺はSSを書いてくれるだけでもありがたいもんだけどな

591名無しさん:2019/08/16(金) 01:18:49
受容に関して言うのであれば、アルマスとティルは見たかったけど見れないものに準拠するからしゃーない

592名無しさん:2019/08/16(金) 01:26:02
ここもゲーム同様特定のキャラだけが生き残りそうだな

593名無しさん:2019/08/16(金) 01:26:06
あれなんかな?やっぱり人気のキャラだからかなぁ
言い方が悪いけど順位が中途半端なキャラとかマイナーなキャラはやっぱり受けが悪いのかなぁ
SSをちょいちょい書いてる俺には少し悩ましい問題だな
書きたいキャラのSSを書いても人気がない受けが悪い偽物なんだろ?
スクラップに陥った作家の気持ちを感じる

594名無しさん:2019/08/16(金) 01:30:52
優遇キャラのSS→当然多くコメがつく
不遇キャラのSS→当然多くがスルー

コメ数で計るのはナンセンス

595593:2019/08/16(金) 01:47:56
少し考えたら急に目が覚めた
だいたいここは掲示板であって運営ではない人気があるないとか需要があるとかないとか人気があるキャラ、マイナーキャラ関係ない!
コメントを貰うことが全てじゃない!言葉がなくても面白いと思ってくれたり楽しんでくれてる人は少なからずいる!見える言葉が全てじゃない!
そりゃあコメントされれば人気があるかどうかなんて解るよけどここはしたらば掲示板ファンキルSSスレ管理人さんが提示したルールにのっとり好きなSSを書いて良い場所
人の書いたSSを侮辱するような奴がいたら自分でやってみろ!って話だ!
ルールを守り自分の好きなキャラのSSを書く場所
誰かに命令されたり文句を言われる筋合いはない
自分の書きたい自分の好きなキャラのSSを書けば良い自己満と言われて結構結構、自分の愛するキャラのSSを書いてなにが悪い!
文句がある奴は一生ここに来るな!
ここは自分の描きたい物語を描く場所、人が描く物語に文句はご法度(ルール破りは文句言われて仕方ない)
自己満がないとキャラ愛なんて語れない
遠慮してる人がなら書くべきだ俺にとってはここに載ったSS全てが本物
人は多種多様、色んなSSを書く人がいるならその数ほど読む人はいる好みが合うことなんて余裕
SSを書くこれこそに一番の価値がある

そう自分に言い聞かせたらすっきりした
これからもSSをどんどん書いて行こう!

596名無しさん:2019/08/16(金) 01:49:25
SSは書いてくれる人が居るだけでもありがたいと思うんだがなぁ
今までマイナー姫とか関係無くどれも愛がある内容だったし
コメントは人それぞれとしか言えないけど…あまり比較とか差別的なのは見てるとちょっと嫌になるな…

597名無しさん:2019/08/16(金) 01:52:56
そういうのは気にせず自分が面白いとか好きだなと思ったものはそれで十分
書いてる人はこれを読んで楽しんでる人がいるそれを頭の隅に置いておけば十分
楽しみ方なんて人それぞれなんだから

598名無しさん:2019/08/16(金) 01:57:45
>>595
あ、後追記でSSは自分が楽しくないと書けないと俺は思う

599名無しさん:2019/08/16(金) 03:15:45
>>593
スクラップで草

600チャレンジアロンちゃん:2019/08/16(金) 09:46:18
チャレンジアロンちゃん9

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

マスター
「久々にチャレンジのネタ持ってきたよ」

アロンダイト
「なんか本当に久しぶりな気がします」

マスター
「はい今回はこれ」

アロンダイト
「縄跳びですか?」

マスター
「なんか今までアロンが確実に出来なさそうなものばかりだったから今回は行けんじゃないの?って言うのを持ってきた」

アロンダイト
「縄跳びでパフォーマンスでもするんですか?」

マスター
「1人でやるものじゃない気がする」

アロンダイト
「それじゃあ色々な技にチャレンジですね」

マスター
「まあ今回はアロンが出来る範囲のをやっていこう」

アロンダイト
「私縄跳びは結構やりますよ」

マスター
「そうなんだ」

アロンダイト
「ダイエットにも良いので梓弓と時々やってます」

マスター
(たぶんそれは跳んだ際ポヨンポヨン跳ねるアロンのおっぱい目当てだろ....)

601チャレンジアロンちゃん:2019/08/16(金) 09:58:19
>>600
マスター
「でも縄跳びの技って良く知らないんだよな」

アロンダイト
「そうですね私も一般的に知られているものと競技で使うSCC,SOO,SSO,TJ,EK,トリプルアンダーAS,トリプルアンダーCL,ジャーミー,SEBOくらいしか知りません」

マスター
「あーごめん全然わかんない」

アロンダイト
「それにマスターが知ってるものでないと失敗したかどうか判断出来ませんし」

マスター
「それはアロンの自己申告で良いんじゃないの?」

アロンダイト
「それで私が不正したらどうするんですか!?」

マスター
「それ自分で言う?」

アロンダイト
「自分で言います」

マスター
「ああそう」

アロンダイト
「そうですね今回は6重跳びにしましょう」

マスター
「6重跳び?」

アロンダイト
「2重跳びの2が6になっただけです」

マスター
「2が6になっただけってそれでも大変そうな気がするけど」

アロンダイト
「それならいっそうチャレンジのしがいがあります!」

マスター
「まあ頑張って」

アロンダイト
「行きます!」

602チャレンジアロンちゃん:2019/08/16(金) 10:06:46
>>601
アロンダイトはものすごい勢いで縄を回し跳んだ

マスター
「おお...」

マスター
(速すぎて全然わからん)

マスター
(ただわかるのは)

アロンダイトが勢い良く回しすぎたのか地面がえぐれていた

マスター
(アロン力強すぎ)

アロンダイト
「マスターどうでしたか?出来ていましたか?」

アロンダイトはキラキラと目を輝かせて聞いて来た

マスター
「あ...ああ良く出来てたよ」

アロンダイト
「よっしゃーー!」

アロンダイトは嬉しそうに手を強く握り空に掲げた

マスター
(ああやっぱりアロンはキル姫なんだよな)

マスターはえぐれている地面を見てそうも思ったが嬉しそうにしているアロンダイトを見てやっぱり女の子なんだなとも思うマスターなのであった

603名無しさん:2019/08/16(金) 10:20:18
>>601
まさかの縄跳びガチ勢
梓弓の眼光が冴え渡るッ!

604名無しさん:2019/08/16(金) 13:09:51
使った縄は宇宙船の素材とかで使われてそう

605名無しさん:2019/08/16(金) 13:10:09
えぐれた地面に引っ掛かってコケないかヒヤッとしたが無事に成功、たまには出来るのも良いよね

606EPILOGUE ティルフィング:2019/08/16(金) 17:54:44

意見・感想をくださった皆様、ありがとうございます。

こうして書いたSSを見て頂き、何か少しでも心に残るものがあればとても嬉しいです。

ただ自分は596さんと同じ意見で、他の方のSSを楽しみにしてる読者でもあるので、自分自身が意見を貰う際の配慮が足りなかったように思います。

意見を頂いてる身で申し訳ありませんが、今後は他のSSを上げてくださった方と比較したものではなく、純粋にSSの内容について触れて貰えると嬉しいです。

ワガママばかりですみません。
今後もSSを投稿することがあれば、宜しくお願いします。

607名無しさん:2019/08/16(金) 18:00:50
作者さんは悪くない
悪いのは他作者を煽るような感想を書き込む奴らだ

608名無しさん:2019/08/16(金) 18:02:10
>>607
激しく同意

609名無しさん:2019/08/16(金) 18:25:27
>>607
せやな。コメントが無いって言っても、コメント書く側としては自分の感想コメでスレを埋めても良いのか配慮したり
たまたまスレが早く流れて作品を見逃してたとかあるからな
それに単純にマナーとモラルの問題やし、作者は悪ない

610名無しさん:2019/08/16(金) 23:20:35
ROM勢のSS読者もいるだろうし感想コメ数が全てではないと思ってSS作者さんたちにはこれからも神作品をたくさん投稿していただけたらと思う

611プリキュア系?パロディ:2019/08/17(土) 23:25:29
※初投稿の単発ネタです、誤字脱字ありましたら、その時はすみません




「あー!遅刻!遅刻!…っと、行ってきまーす!」

私の名前はアルマス、ロストラグナロク高校に通う普通の高校1年生!

…だったんだけど、突然人間が人外の存在に支配される現象、霊装支配〈ギアハック〉で魔獣に支配された弟のギルを助けたい、私がそう願った時

「アルマス!鞄を忘れてますよ。」

「ありがとうティニ!」

異世界ティルヘルムから来た妖精、ティターニアのティニと妖精結合〈テイルリンク〉して私は伝説の天使、斬ル姫に絶!変身!その力で無事にギルを助ける事が出来たわ

「昨日セットしたのに何でアラームが止まってたのよ、絶あり得ない!…まさか地底世界〈アビス〉の仕業!?」

「アラームが鳴ってもアルマスが寝てただけで地底世界は関係ありませんよ、来たら私が分かりますから。」

そして今はティニがこの世界に来た理由、霊装支配で人々を苦しめる悪の組織の地底世界と戦う正義の斬ル姫に私はなったの!

「…そうだった、だけどいつでも来なさい地底世界!世界の秩序を取り戻す、それが私達の使命なんだから!」

「…今来られたら、遅刻しますよ。」




おわり

612名無しさん:2019/08/18(日) 01:34:35
わりとそれっぽくて草

613名無しさん:2019/08/18(日) 14:52:58
なかなかこういうのでいいんだよ的なのがこないな

614名無しさん:2019/08/18(日) 15:27:48
そりゃあ人の書きたいものはそれぞれなんだから期待してるものが来るとは限らないだろ

615pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:04:14
『530からの続きです』





 鎗というよりはハルバードに近い形状の長鎗を方天画戟は体の一部のように使いこなし暴風のようなラッシュをかける。

 払う。薙ぐ、回す。叩く。振り下ろす。掛ける。捻じ込む。斬る。翻す。刺す。突き上げる。

 鎗は剣と比べても選べる技の選択肢が格段に違う。さらに先端に斧やウォーハンマーを装備可能なハルバードが放てる技の数は刺突を基本とする鎗の数倍。
 アロンダイトは吹き荒れる技の嵐を神業じみた合わせで防ぎきる。
 方天画戟が暴風なら、アロンダイトは神風だった。
「そう例えるなら、デュランダルは突風でしょうか……、一瞬の勢いなら台風すら貫けるほどの」
「なに言ってんだおまえ!」
 疾風の追撃。
 それはアロンダイトが大剣を寝かせ盾のように構えたことで弾かれた。
「何度繰り返しても、技量なら私の方が上のようですね。私の体に届いていませんよ。あなたの鎗」
「そうだな。繰り返しだな。さっきから」
 方天画戟がバックステップで距離を取る。
「少し、大技使うぞ」
 その長鎗の先から禍々しい黒い光が溢れだす。

 キィィンと空気が烈震した。

 燃えるように黒く輝く長鎗を構える。低く。低く。肉食獣のように。
 にィィっ。と方天画戟の口角が釣りあがり凶悪な笑顔を形成した。
「これで死ぬんじゃねえぞオラァッ!」
 鋭く踏み込み。全身をしならせたアンダースロー。その結果、爆発的な速度で長鎗はアロンダイトへと射出された。

「—―――投げっ!?」
 アロンダイトは体を反転させ全力で床を蹴って後退した。
 だがそれも予想以上の速度で飛翔してくる長鎗には間に合わない。
 ガチッ、と突き出された剣先に触れわずかに軌道を反らした後。
 剣を突き出した右腕に導火線のような赤い筋が走った。一瞬後、血の赤線に沿って毒々しい黒い光が油を注いだ炎のように噴き上がる。
「—―――――――ッ!」
 腕の皮膚が溶けて、焦げて、焼けていく。かつてエドゥーで熱した鉄棒を押し付けられた時に似た痛みに言葉にならない悲鳴を上げて鎗の勢いに巻き込まれたかのようにきりもみ回転して床に倒れこんだ。
 遅れて、ドン! という轟音。
 アロンダイトの右腕を掠めて飛んで行った方天画戟の長鎗が背後の壁を爆散させた音だった。
 ぐりり、とアロンダイトは発狂しかねない痛みに耐えながら転がりながら背後の壁を見る。
 その先にはまるで大きな彫刻刀でも挿しこんだかのように壁にマンホール大の穴が穿たれていた。
 破片などは一切飛び散っていない。方天画戟の槍のあまりの威力に目で見えないほどの塵へと分解されたかのようだった。
 有体に言えば丸ごと食い破られたかのようだった。
 アバドン。
 町を丸ごと滅ぼす蝗の大群をモチーフに生まれた悪魔。農作物や衣服、木材から動物まで一切を喰らい尽くす捕食者の化身。
 それは、自分は食べる側なのだと宣言するかのような一撃。

616pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:05:05

奈落から来る捕食者(方天画戟)
・攻撃時に確率発動。三百%威力の攻撃を繰り出し、デュエル後、相手の背後二マスの敵に自身の物理攻撃力の二十%分のダメージを与える※ デュエル後のダメージで撤退させられる




◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 放たれた長鎗は一人でに方天画戟の掌に帰ってきた。
「すげえだろ。これがオレのスキルってことになるのかな」
 粗暴な薄ら笑いを浮かべ、倒れ伏すアロンダイトを見下ろす方天画戟。
 嘗め切っているのか追撃はない。アロンダイトが立ち上がるのを待っているようだった。
「確かに……強いのかもしれませんね」
 痛みのあまり頬を流れていた涙を振り払い。ゆっくりと弱弱しくアロンダイトは立ち上がった。長鎗が掠めた右腕の傷口は焦げて炭化しており動かすと焼きすぎたパンのような炭がボロボロと落ちた。
 ここまでの傷を受けてなおアロンダイトの瞳には諦めの色はない。
 その証拠にボロボロになった右腕に未だ大剣『シトゴロシ』が握られている。
「ですが私はまだ立っている! あなたの鎗が真に必殺というならば。それは大言壮語と言わざるを得ません!」
 自信を鼓舞するように叫んでアロンダイトは立ち向かう。
 その態度と言葉に方天画戟は、
「ほう。ま、それもそうだ」
 苛立つでも、嘲笑うでもなく冷静にアロンダイトの言葉を受け止めた。
 たしかに方天画戟は先ほどの一撃で首を吹き飛ばすつもりだった。
 必殺。と名乗った覚えはないがそのぐらい自負はある。
 それが破られたのはいささかプライドに傷がついた。
「なら、もう一度だ。防げるもんなら防いで見せろ」
 先ほどとは比べ物にならないほどの殺気と闘気が放出される。
 アロンダイトも感覚のない右手を左手で包むようにして大剣を両手持ちに変えて受け止める態勢に入った。
 今のアロンダイトでは回避は間に合わない。それならば守りに入った方がいいと考えたのだろう。
「上等だ……」
 ひゅんひゅんと長鎗が回転し方天画戟の肩にまるでロケットランチャーのように構えられた。
 長鎗が黒い光を放つ。その不気味な光は鎗に蓄えられたエネルギーを象徴するかのように鼓動のリズムで明滅していた。
「が、ルァアアアアアアアアアァアアアアアァ―――――――ッ!」
 そして今、鎗に充填されたマナが方天画戟の手を離れ、荒れ狂う。

 —――――――ばすん!

 その時、特徴的な砲撃音が炸裂した。
「……え」
「あん?」
 二人の斬ル姫の声がそろった。
 方天画戟の体からは白い煙が上がっており砲撃を受けたのは彼女だとわかる。
 続いてばすん! ばすん! と二度目、三度目の砲撃が方天画戟に叩きこまれた。
「ああ、そういえばこんなのもいたな」
 アロンダイトと戦闘しているときの嬉々とした雰囲気から一変してつまらなそうに呟く方天画戟。
 その視線の先にいたのは白い鎧に大型の銃を構えたキトだった。
「なにをしているのです! 早く逃げなさい!」
 キトがアロンダイトへ叫ぶ。アロンダイトは反応せず、愕然とキトの方を見ていた。その顏が青ざめている。
 方天画戟の長鎗に当たった時でさえみせなかった表情だ。
 ばすん! ばすん! とその間にも銃から撃ち出される風のマナの塊を方天画戟は真っ正面から受け止めていた。当たるたびに緑色の閃光が瞬くが、方天画戟は微動だにしない。
 ただ青い髪の三つ編みがバサバサと舞った。そして、
「邪魔だ」
 気だるげに方天画戟から放たれた言葉。そして長鎗。
 それらは真っすぐ正確にキトの胸の中心を貫通していった。

617pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:06:00
「ギぁっ!」
 何の力も籠っていないその投擲を斬ル姫でもない一般的ハルモニア兵のキトは避けることができず、がくりと膝をつく。
「…………っ!」
 そこでようやく凍り付いたように固まっていたアロンダイトが動いた。
 大剣を左手に持ち替え、キトへ走りよるとその体に左腕でラリアットをかけてそのまま連れ去っていく。
「おい! 逃げるのか! まだ終わってねえぞ!」
 戻ってきた長鎗を握り、方天画戟がアロンダイトの背に吠える。
 今の両者の間合いは十メートル。方天画戟の長鎗はだいたい二メートル。残り八メートルの間合いなどこの槍兵にかかれば一息で詰められる。
「……あぁん?」
 だが方天画戟は動かなかった。
 否、動けなかった。
「なんだこれ、足が……」
 方天画戟の両足が床に釘で打ち付けられたように持ち上がらなかった。
「お、おい! 待てよ! 待てって! こっちは動けねえんだ! 卑怯だぞ!」
 もがく方天画戟に目を向けることはなく、アロンダイトは一人のハルモニア兵とともに彼女の視界から去っていった。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



・移動不可(三国兵)
攻撃時、五十%の確率で二ターンの間移動不可を付与



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 方天画戟から逃れたアロンダイトとキトはひとまず船の幾つかある武器庫の一つに入った。
「どういうことか説明してもらえますか!」
 壁に叩きつけるようにキトを投げおろしたアロンダイトは開口一番そう問い詰める。
 方天画戟が動けなくなったのはキトによる銃の効果(移動不可)によるものだ。キトの攻撃によってアロンダイトは救われたともとれる状況であったが、アロンダイトはそれに気が付く余裕がないほどに動揺しているようだった。
「今すぐ納得のいく説明をしてください!」
 大剣を壁に突き刺し、左腕一本でキトの胸倉をつかみ上げる。
「……何の説明をしましょうか?」
 その手の中でキトが絞り出すような声を出した。
 ぴちゃん。キトの胸から垂れた血液が雫となって床に落ちる音。
「あっ……」
 その時になってようやくアロンダイトは自分が体に穴が開いた怪我人を乱暴に扱っていたことに気が付きキトを静かに床に寝かせた。
「それで、何が聞きたいのです」
 致命傷とは言わないまでも命に関わるレベルの傷を負っているのに気丈なのか痩せ我慢かキトは普段通りの口調で再度聞いた。
 アロンダイトはそれに同情するでもなく切りつけるように答える。
「あなたの銃。あれはあなた専用の物なのですか?」
「そうですが何か? 私は潔癖症でして。他人が使った武具は、それは例え部下が触ったものであろうと使いたくないのです」
 なぜ今それを聞くのだろう。不思議そうにキトは答える。
「ではあの銃声はあの銃からしか発せられないのですか?」
「そうですね。あれは私が手ずから調節した銃です。風のマナが砲筒を抜けるときの天使のラッパにも似た音は……」
「同じ音はあなたが引き金を引いた時にしか鳴らない音なのですね?」

618pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:06:42
 キトの語りを途中で止めてまでアロンダイトは重ねて尋ねた。
 その表情は愕然としている。子供の作り方を知ってしまった幼子のような、それ以上知ってはいけないという理性のブレーキと好奇心という本能がせめぎ合っているような複雑な表情だった。
「あの日、つい昨日なのでしょうか……私たちトレイセーマ軍のハルモニア軍が『大穴』でぶつかったあの戦い……」
 アロンダイトは慎重に言葉を選びながら話した。
「私の記憶違いでなければ、あの戦いの原因となった銃声……あなたの銃の発砲音とまったく同じなのですが?」
「ああ、あれは私が撃った音です」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「え……」
 アロンダイトは自分の耳を疑う。

 あの日、ハルモニアの砦に魔弾が打ち込まれた。その犯人はトレイセーマ軍にいると言ってハルモニア軍はトレイセーマに進軍してきた。
 深夜鳴り響いた一発の銃声。それが原因だった。
 そして結果としてトレイセーマ軍は瓦解し『大穴』から撤退。追撃するハルモニア軍を足止めするために一人残ったアロンダイトはハルモニアに捕縛され、船で護送されることになった。
 それも元を正せばあの一発の銃声が原因だった。

 今、目の前のハルモニア兵はその銃の引き金を引いたのは自分だと確かに宣言した。
「な、なんで……」
「そうですね。端的に言うなら貴女が欲しかったからです」
 悪びれもせずに語るキト。アロンダイトにはその言葉の全てが分からなかった。
「な、なぜトレイセーマ陣に進軍してきたときはトレイセーマ側が撃ったなどと嘘を……」
「だってそうしないと戦争が起こせないではないですか」
「わかりません! 順序立てて説明してください!」
「……難しいですね。まず、私はハルモニア砦に着き、トレイセーマ陣を見た時にアロンダイト。貴女を見つけた。貴女という斬ル姫はハルモニアにいるべきだと思った。だから戦争を起こした」
 一瞬わけがわからなかった。
 だがそのすぐ後、貴女が欲しい。戦争が起こせない。アロンダイトの中で二つの言葉がイコールで繋がった。
 だがその事実が信じられない。
こんなおぞましいことを行う人間がいるだろうか。
目の前にいる。

 キトはアロンダイトをハルモニアに引き入れようと思った。
 だが仇敵トレイセーマから話し合いで手に入れることは不可能。戦争で奪い取るしかない。そしてハルモニアとしても一軍を動かすにはそれなりの大義名分が必要だ。アロンダイト一人を手に入れるという私欲を覆い隠せるほどの建前が。
 それが銃声だった。
 深夜、誰も見るものがいなくなった時、ハルモニア砦の外壁にキトは魔弾を撃った。本人のマナを大量にチャージして放たれた魔弾はハルモニア砦のみならずトレイセーマ陣へと届くほどの銃声を生み出す。
 その結果、ハルモニアの大多数(キトを除く)はトレイセーマかケイオスリオンの攻撃だと疑い、混乱する。
 そこへキトがトレイセーマの攻撃だと断定し、反撃するなどと言えば自然とハルモニア兵たちはトレイセーマへ進軍する。

619pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:07:19
 これがあの夜の真実だ。


「だからと言って何年も均衡を保ち、不干渉を続けていた三国のバランスを崩すようなことをなぜできるのです!」
「それで何か悪いことが? トレイセーマは瓦解し、ケイオスリオンも巻き添えで撤退し、ハルモニアは勝利し貴女は我々と共にある。何も問題ないではないですか?」
「人が死んだじゃないですか!?」
 怒りをあらわにするアロンダイトにキトはあくまで不思議そうに首を傾げる。
「それは死ぬでしょう。戦争をしたのですから」
「ハルモニア側も! あなたの部下だって何十人も亡くなったのですよ!」
「それは悪いことでしょうか?」
 キトに罪悪感は欠片もなかった。
 むしろ出来の悪い教え子を諭すように語る。
「これも全てアロンダイト。貴女一人を手に入れるという結果が手に入ったことでそれらの犠牲も許されることなのですよ。おまけにトレイセーマとケイオスリオンを浄化できたことでお釣りが出てもいいくらいです。
 アロンダイト。大いなる理想に殉ずるためであればどんな犠牲も数にはならないのですよ」
「彼等には、ハルモニア兵だけではありません。トレイセーマの方々だって、ケイオスリオン兵だって、自分の意思も生きる希望だってあったはずなのにあなたの勝手な行動で捨てなくてもいい命を捨てたんですよ! 少しでも罪の意識はないんですか!?」
「貴女という武具が加われば神聖ハルモニアの理想が世に広まるまでの時が縮む。それだけのことです」
 キトの兜の隙間から血が垂れた。平気そうに見えるが時間がそれほどないらしい。
「人は愚かなものです。欲望に際限はなく。その果てには家族だろうと容赦なく争う。ケイオスリオンのように力のみが真実だと戦いあって。その先に何がありますか? 万人の万人による闘争の末に国土も人民も疲弊し痩せ細るだけでは?
トレイセーマもよくない。あの国には未来がない。平等であるだけです。得手不得手や個性を認めず全員が全員同じことをしていては発展するものもしない。いずれ限界の来るシステムです
 資源は無限ではないのですよ。幸福と言い換えてもいい。現実的に考えて幸福は世の中全員に行き渡るものではないです。だからこそ教皇様のような方が必要なのです。人々に階級を与え、幸福を配分する優先順位を決定してくださる絶対的な方が。
 人もイミテーションも選ばれなくてはなりません。順番を決めねばならないのです」
 キトは一息で言い切ると血混じりの咳をした。
 近くのまだ破壊されていないガラスケースを指さす。
 その先には緑色の液体の入った瓶が一本だけあった。
 極生命水。とラベルがされている。
「あの薬を飲んでその右腕を治療しなさい。貴女は選ばれた者です。選ばれし武具です。選ばれた一級の武具は常に最高の状態でなくてはならない」
 それは宝物室室長としての言葉だったのだろう。
 人の命をあっけなく切り捨てる人物ではあったが、その命の軽視には自分の命すらも含まれているのだ。
 自分の胸の穴よりアロンダイトの負傷を優先すべきと判断した、
「………………………」
 この人物を断罪することはできない。
 アロンダイトの心の中からキトに対する怒りはいつしか萎えていた。
 代わりにこんな人をこれ以上、生み出してはならないと強く思った。
 やはり、ハルモニアに正しさはない。
「この薬はあなたが使ってください」
 アロンダイトは取り出した生命水を横たわるキトの傍らに置いた。
「なっ、止めなさい! その右腕でどこに行くのです!」
 今度はキトが動揺する番だった。震える手で生命水の瓶を掴むと背を向け部屋を出るアロンダイトへ差し出す。

620pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:07:57
アロンダイトは振り返らずに言う。
「私は負けません。生きてここを出て、トレイセーマへ帰ります」
 それは静かな決別の言葉だった。
 その言葉に込められた思いを多少は感じ取ることができたのかキトは黙り、その背に謎かけのような言葉を贈る。
「貴女は百人の人を生かすためにその中の三人を犠牲にしなければならないとわかれば私は吟味して三人殺します。貴女はどうしますか?」
 それはキトなりの殺し文句だったのだろう。
 対して、アロンダイトはきっぱりと答え、去っていった。
「百人の人に任せます」

 例え誰かが死ななくては全滅するのだとしても、死ななければいけない誰かを本人の意思を無視して他人が選ぶのは間違っている。全員がそれぞれの判断で生きるか自己犠牲かを決めるべきだ。
 そう思う。

621pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/18(日) 16:09:19
今回はここまでです。次がラストバトルなのでもうすぐ終わります

622方天画戟と未来日記:2019/08/18(日) 16:10:15
『方天画戟と未来日記』


青龍偃月刀「さあ、勉学の時間ですよ」

方天画戟「知るかバーカ!」(スタコラサー)

青龍偃月刀「あ、逃げるな!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



方天画戟「うっせーんだよな青龍のヤツはよ。いつも勉学勉学と……ん? なんだこのノート。誰か落としたのか?」

リットゥ「あ、方天画戟! 見つけてくれたのか! ありがとう!」

方天画戟「なんだなんだ展開が早いな。おまえのノートか?」

リットゥ「厳密には私ではないんだが。とにかくずっと探してたんだ。見つけてくれて嬉しいよ。さ、それをこちらに……」

方天画戟「やなこった」

リットゥ「な、落とし物を拾ったら持ち主に届けなきゃいけないんだぞ! いいから渡せ!」

方天画戟「未来の覇王が拾ったもん簡単に渡すかよ。ほーれ、悔しかったら取ってみろ」(身長175センチ)

リットゥ「くそっ! 持ち上げるなんて卑怯だぞ!」(身長165センチ)

方天画戟「あっはっは!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



方天画戟「で、なんなんだこのノート。なになに、『8月18日午後 ナーゲルリング。リンゴ狩りに行くが脚立を忘れた』。なんだこりゃ。日記か? それに日付が今になってるぞ」

リットゥ「実際にそれが書かれたのは何日も前なんだ」

方天画戟「ふーん。予言書ってやつか。それにしてもリンゴって夏の果物だったか……?」

リットゥ「予言は絶対だぞ」

方天画戟「ま、とりあえず行ってみるか」


(数10分後)


方天画戟「ホントだったな」(リンゴがりがり)

リットゥ「いや驚いたよ。お前人助けとかするんだな」

623方天画戟と未来日記:2019/08/18(日) 16:10:47
方天画戟「勘違いするなよ。手が届いたからついでに取ってやっただけだ。ていうかおまえなんでついて来てるんだ」

リットゥ「お前がノート返さないからだろ! い、いやいい。ところでそのリンゴ。そんなにたくさんあるなら一つくれないか? がっつくようだが好物なんだ」

方天画戟「おまえ、地元でさんざん食ってんじゃないのか?」

リットゥ「いや、私は守護者だから自分が守ってるもの自分で食べてたら本末転倒というか……そもそもエデンの果実ってリンゴじゃないっていうか……」

方天画戟「おっしじゃあ次行くぞー」

リットゥ「聞けよ」

方天画戟「この本によると、『方天画戟、最大の敵と出会う』とある。時間はこの後すぐ」

リットゥ「ふむ。予め知っておけば覚悟ができていいな」

方天画戟「いや、オレはむしろ自分から挑みに行くぜ! そう、覚悟をもって危機を受け入れるのではなく危機に挑みに行くんだ!」

リットゥ「おお、いい心がけだ」

方天画戟「やあやあ! オレを殺せる者はいるか!」

青龍偃月刀「ここにいるぞ!」

方天画戟「げぇっ! 青龍!」

リットゥ「なんだ逃げるのか方天画戟。覚悟は幸福だぞ」

方天画戟「こんな最大の敵はいらねえよ!」

青龍偃月刀「こら、逃げるな方天画戟! 貴方が立派な武将となるためにこの私が直々に指導をすると言っているのですよ!」

方天画戟「紙と筆はオレには向いてねーんだよ! だいたい勉学ってなんのためにするんだよ!」

青龍偃月刀「勉学はなりたい自分になるためにすべきことなんです! 貴方は覇王になりたいのでしょう! 愚行移山、面壁九年!」

方天画戟「うるせー頭でっかち! 漢字使えば頭よく見えると思ってんだろ! 世の中強けりゃいいんだよ!」

青龍偃月刀「そんなことでは最低最悪の魔王になっちゃいますよ! …………むぅ、逃げられましたか」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



方天画戟「はぁ、はぁ……そんなことない。オレは最高最善の魔王になるんだ」

リットゥ「なんか違う気がする」

方天画戟「間違えた。混沌の世を制する覇王だった」

リットゥ「そこお前のアイデンティティだろう。間違えるなよ」

方天画戟「青龍に乗せられたんだよ。それはともかくリットゥ。オレにはこのノートの使い方がわかったぞ」

624方天画戟と未来日記:2019/08/18(日) 16:11:22
マスター「いや今日も方天画戟のおかげで助かったよ。次の戦いもよろしくね」

方天画戟「はっはっは。これからもオレにどーんと任せておけ」

リットゥ「うまくやったな」

方天画戟「そりゃそうだ。つまりこのノート、書いてあることは変えられないけどそれに対する準備だけはできるってやつだろ。なら普通に準備していればいいだけだ」

リットゥ「そうだな。異族の大群が来ると書いてあればその時間にこちらもキル姫を揃えて待ち構えればいいし、誰かがケガするとわかれば生命水を準備してすぐに回復されれば感謝されると」

方天画戟「そういうことだ。よーし、オレはこのノートで新世界の覇王になる!」


(数週間が過ぎた)


方天画戟「この本によると次の戦いでは剣を持った異族が大量に来るらしい。弓と銃を揃えなけりゃ」

リットゥ「お前顔色悪いぞ。働きすぎだ」

方天画戟「そうもいってられねえよ。日に三十時間の準備行動という矛盾を可能にするくらい動かないとこの本に書かれた予言に対応しきれないだろうが」

リットゥ「待て、中にはフェアリーが期限過ぎて使用不能になるとかいうしょうもないのもあるし。そんなのにもいちいち対応してたら身が持たんぞ」

方天画戟「そこから致命的なことになるかもしれないだろ。とにかく準備しないといけねーんだよ」

リットゥ「方天画戟……お前」



青龍偃月刀「方天画戟」

方天画戟「なんだ青龍。悪いがおまえに構っている時間はねーぞ。来週新しい姫が入ってくる前にマナシード集めなきゃならねえんだ。百個くらい」

青龍偃月刀「勉学をしましょう」

方天画戟「オレの声が聞こえなかったのか?」

青龍偃月刀「たしかに最近の貴方の働きは知っています。隊は前より強くなったし皆も喜んでいます。貴方の貢献もマスターの耳に届いているそうで近々なにか役割が与えられるそうです」

方天画戟「いいことじゃねえか」

青龍偃月刀「貴方がよくないのです。貴方が常々言っていた覇王ってそんなものなんですか。今の貴方って本当に貴方が夢見た貴方なんですか?」

方天画戟「さぁ? 知らねえ。とにかくオレはやらなきゃいけないことが」

青龍偃月刀「方天画戟、貴方はどんな覇王になりたいのですか?」

方天画戟「…………」

青龍偃月刀「わからないなら勉学しましょう」

方天画戟「勉学ってなんのためにするんだよ」

青龍偃月刀「勉学はなりたい自分になるためにすべきことなのです」

青龍偃月刀「方天画戟、貴方はどんな覇王になりたいのですか?」

625方天画戟と未来日記:2019/08/18(日) 16:12:02
リットゥ「方天画戟……」

方天画戟「寝る」

リットゥ「そうか」

方天画戟「なあ、最近のオレってなんか違うよな。よく考えたら覇王ってあんな敵が来る前にチマチマ備えなくて行き当たりばったりにドーンと勝つイメージがあるっつーか」

リットゥ「そうだな。私もどちらかと言うとそんな感じが」

方天画戟「だからこの本はもうオレにはいらねえや」

リットゥ「おお! ついにか!」

方天画戟「ああ、決別の意を込めて」(びりびりびり)

リットゥ「返して…………………は?」

(ノートが縦裂きにされて紙片がひらひら宙を舞う)

リットゥ「ああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」

方天画戟「どうしたリットゥ。突然大声出して」

リットゥ「……………終わった」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



リットゥ「……かくして方天画戟は普段通り覇王目指して青龍偃月刀から逃げ回る日々に戻り……そして君の日記帳はびりびりに破れましたとさ」

セファー「えぇ……。それわたくしだけ損してません?」







セファー・ラジエール
・過去現在未来含むあらゆる知識を書き記した本。



『終わり』

626名無しさん:2019/08/18(日) 18:40:09
これいいな
センスを感じる

627名無しさん:2019/08/18(日) 19:11:40
未来日記!

628名無しさん:2019/08/18(日) 19:34:00
面白かったわ・・・

629名無しさん:2019/08/18(日) 20:40:02
今回いつにもましてパロディネタ多いのね

630パンデミックラブポーション:2019/08/19(月) 06:27:34
【パンデミックラブポーション】①

ある日、それは完成した。
彼女は自らの技術によって作られた大発明をみながら満足げに頷く。

パラケルスス「遂に完成した。存外、調合は難しかったがな」

彼女の後で青狸の秘密道具のテーマでもながれそうなほどに高らかに掲げたそれは、コルクで蓋をされた試験管だった。
試験管のなかにはピンク色の液体が泡をたてて揺らめいている。

パラケルスス「さて、問題はこの惚れ薬をどうするかだが・・・どうしようか?」

惚れ薬を興味本位で作ったは良いが、使用方法までは考えてなかったらしく、パラケルススは椅子に深く腰かけて思考を巡らし始めた。

パラケルスス「使うか?・・・いやいや、私が使うのは、その・・・そういうのは違うと本で書いてあったし、マスターとはプラトニックな関係でありたいというか・・・しかし、周囲には私など及ばない魅力的なキル姫が多いわけなわけで・・・いや、だが・・・」

彼女は深く考え込み始めると回りが見えなくなる。今回はかなり考え込んでいるようで、その時間は数分にも及んだ。そしてーー

パラケルスス「なに!?薬がなくなっている!?馬鹿な、いったいどうして?」

パラケルススが気付くと惚れ薬は忽然となくなっていた。
周囲を見渡して見ると、窓と実験室の扉が開いているのに気付く。

パラケルスス「実験室の窓は前もって開けていたが、実験室の扉は確かに閉めていた。ということはつまり誰かが持ち去ったのか?」

パラケルススはズラリと並んだ試験管の中から黄色い液体の入ったものを取る。入り口に詰めていたコルクを引き抜き床に黄色い液体をまいた。
この黄色い薬はパラケルススが開発した魔道具の一つで映歴ボトルといい、数分前の過去の映像の一部を映し出すことができるものだ。
映歴ボトルの黄色い液体は一瞬で蒸発し、液体から発生した煙が部屋に充満していく。それは次第に人の形を形成していき、一人の少女のシルエットを型どった。

パラケルスス「・・・なるほど、そういえば薬のいくつかを彼女にあげる約束だったな。色も確かに伝えたが、まあ確かに間違う色をしているか・・・まあいい、彼女を取り合えず訪ねるとしよう。・・・間に合えばいいのだがな」

パラケルススは着ていた白衣を脱ぐと、急いで映像に映し出された彼女の部屋に向かった。

631パンデミックラブポーション:2019/08/19(月) 06:36:12
>>630

【パンデミックラブポーション】②

???「でぇ!?私が間違って貴女の薬を持ってったって言うわけぇ?」
パラケルスス「ああ、そうだグリモワール。映歴ボトルで確認した。それで君の姿が映ったのだ、君以外に持っていっていた人物はいない」
グリモワール「知りませんわ、そんな薬。私が持ってったのは赤の薬だもの、間違いないわ」

映歴ボトルに映し出されたのは特徴的な服と、くるくるとロールしたツインテールだった。どう考えてもグリワール以外に考えられないシルエットであり、パラケルススは彼女に惚れ薬のありかを聞くのだが、彼女は知らないと返していた。

パラケルスス「君を信用していないわけではない。だが、万一の勘違いというのもある。薬を確認させてくれないか?」
グリモワール「・・・わかったわ。でも、なんだって言うの?その、ピンク色の薬ってやつ」
パラケルスス「あ、いや、それは・・・だね」
グリモワール「あーいいわ。その反応を見ただけで、まーた変な薬作ったってわかりましたしぃ」

グリモワールは部屋の中央に立ち詠唱を唱える。すると、足元から魔法陣が現れ、そこから3本の試験管が茸のように顔を出した。
グリモワールは3本の赤い試験管を拾ってパラケルスス目の前に突き出す。

グリモワール「ほら、これで全部よ。それによくみなさい。ちゃんとビーカーの中身は赤色でしょ?」
パラケルスス「確かに、なくなった赤色のビーカーの数は合う。だが・・・」
グリモワール「なぁに?私がピンクのビーカーを隠してるって言いたいの?」
パラケルスス「正直、その可能性は否めないが、そうでないとすれば・・・いったいビーカーはどこに?」
グリモワール「さぁ?他の誰かが持ってちゃったんじゃない?それか、貴女が気付かずつかちゃったとか」

しばらく思案するパラケルススを余所に、グリモワールは赤のビーカーをそのまま魔法陣へと落とす。ビーカーは魔法陣のなかに消えていった。

グリモワール「それよりもうお昼よ、ご飯食べに顔出さないと、またマスターが心配してしまいますわよ」

グリモワールはくるりと回り優雅にスカートを靡かせると魔法陣は消失する。そのまま部屋からでようと、自室の扉へと手をかけようとした瞬間、それは起きた。

???「うわああああああああああ!?」

宿舎に木霊する男性の悲鳴。

グリモワール&パラケルスス「マスター!?」

二人はその悲鳴がマスターのものであると察する。
彼女達は急いで悲鳴の下へ駆け出すのだった。

632パンデミックラブポーション:2019/08/19(月) 06:43:16
>>631

【パンデミックラブポーション】③

マスター「パ、パラケルスス!グリモワールも!良かった君たちは無事だったんだね!」

自らの魔力で探知したグリモワールは即座にマスターを見つけ、パラケルススと共に合流を果たした。
マスターは珍しく憔悴しているようで、どこか怯えているようでもあった。

マスター「じ、実は、み、みんなが!みんなが!」
パラケルスス「お、落ち着けマスター。君らしくもない。異族でも襲撃してきたのか?」
マスター「いや、そうじゃない!そうじゃないんだけど・・たぶん、それよりも厄介なことが起きてるんだ」
パラケルスス「大変なこと・・・っと、なんだこれは?」

ずしん、ずしんと断続的な地震でも起きているかのような感覚に襲われるグリモワールとパラケルススは顔を見合わせる。
目の前の廊下の角に明らかに異常なにかが近づいてきている気配に臨戦態勢をとった。

グリモワール「えぇ!?フライシュッツ!?なにこれどういうこと!?」

そこから現れたのはフライシュッツだった。いやフライシュッツなのかと疑問に思うほど、明らかにその風貌は様変わりしていた。
簡潔にいうなら太っている。否、それだけではない。太っている上に巨大化しているのだ。
訳がわからない異常な事態に、グリモワールはドン引きしていた。

フライシュッツ「マ〜スタ〜く〜〜〜〜〜ん!こ〜こ〜に〜いたんだ〜〜!」

ずしんずしんと巨大シュッツが近づいてくる。
この場の3人はフライシュッツの抱き付き癖を知っているからこそ、次にする行動は決まっていた。

マスター「逃げるよ!二人とも!」
グリモワール「と、ととと、当然ですわ。あんなのに抱きつかれたら死んでしまいますもの!」
マスター「ごめん。シュッツ!本当にごめん!」
パラケルスス「訳がわからないな。いったいどうしてこんなことになったんだ?」
マスター「いまはそんなこと考えてる場合じゃないよ!」

3人はフライシュッツを背に逆方向に全速力で走り出す。
幸いにもシュッツは廊下を上手く移動できなかったらしく、まくことは自体は簡単だったが、マスターは遠ざかっていくフライシュッツが心配だった。

フライシュッツ「マスタ〜く〜〜ん!待って〜〜ハグさせてよ〜〜〜〜〜」

マスターからは彼女の姿は見えなくなってしまっていたが、フライシュッツの野太くなった声が、ただただ虚しく廊下に響くのだった。

633名無しさん:2019/08/19(月) 17:50:07
SSと小説の境目みたいな印象

634名無しさん:2019/08/19(月) 18:19:11
フォルカスメインのSSってありましたっけ?

635名無しさん:2019/08/19(月) 18:23:52
なかったと思うよ

636名無しさん:2019/08/19(月) 18:31:05
フォルカスがメインのSS書いて欲しいですねー 仮にも殿堂入りしたキャラなので良いと思うのですが如何でしょうか?

637名無しさん:2019/08/19(月) 18:39:32
お前が書くんだよ(迫真)
いやー、でもss書くって結構労力いるよ?7割がた書いたけどまだ終わらなくて心が折れそう……

638名無しさん:2019/08/19(月) 18:44:20
お疲れなりよ(´・ω・`) っ麦茶

639名無しさん:2019/08/19(月) 18:44:32
やはり管理人はクオリティで選んでるな

640名無しさん:2019/08/19(月) 18:49:25
今回の人のpixivであげてるからまとめないものかと思ってた

641名無しさん:2019/08/19(月) 18:51:38
クオリティの低い俺のは一生まとめに上がらないことが確定した
クオリティってなんだろう?俺はクリティカルしか知らない

642名無しさん:2019/08/19(月) 19:00:58
そりゃあからさまおっぱいの記事ばっか推してロリコンの風評被害記事なんて書こうとせんよ

643名無しさん:2019/08/19(月) 19:08:09
責任転嫁の時間?

644名無しさん:2019/08/19(月) 19:14:30
俺は今自分の文章を書く力のなさを戒めいている時間

645名無しさん:2019/08/19(月) 19:32:06
クオリティの問題ならなんでアルマスやティルの好評だったSSはあがってないの?

646名無しさん:2019/08/19(月) 20:04:24
管理人ちゃんさんもっとSSの記事も上げてくれなりよ(´・ω・`)

647名無しさん:2019/08/19(月) 20:06:04
逆にこういうことになるのならSSは記事にしないほうがいいのではと思えてきた

648リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/19(月) 20:33:41
何か書こうと思ってます
候補で気になるのがあれば

・ホラーハウスの続編
・ガチ百合ディスラプ(もちろん描写無し、ギャグ寄り)
・イナンナシスターズ
・キョヌーとヒンヌー 海上編
・妹が好き過ぎる件
・姉が好き過ぎる件
・既存の物語(昔話など)のパロ

全部は無理
時間はかかるかも

649名無しさん:2019/08/19(月) 20:35:50
マ?ディスラプ見たい見たい

650名無しさん:2019/08/19(月) 20:39:27
ディスラプは需要ある

651名無しさん:2019/08/19(月) 20:42:19
僕は王道を往くぅ……ガチ百合ディスラプですか。でも作者さんが書きたいやつが一番最初に書けばいいんやと思うで

652名無しさん:2019/08/19(月) 20:42:31
>>647
俺もそう思ってきた

653名無しさん:2019/08/19(月) 21:10:46
きょぬーとひんぬー

654名無しさん:2019/08/19(月) 21:59:08
百合ディスラプ…いいっすねえ

655パンデミックラブポーション:2019/08/19(月) 22:06:42
>>632

【パンデミックラブポーション】④

3人はフライシュッツから逃げおおせると、宿舎から離れたパラケルススの工房へと逃げ込んでいた。

パラケルスス「まず状況を整理しようか」
グリモワール「そうね。そうした方がよさそう」
パラケルスス「まず、どういった経緯でああなったかを聞きたい。マスター話せるか?」
マスター「うん、大丈夫。話せるよ」

深呼吸をして先程まで乱れていた呼吸を整えて、マスターは語り出そうとした。その時、扉をノックする音が部屋に響く。
一瞬、3人は体を強ばらせる。当然だ。外には原因不明で巨大化したキル姫がいるのだから、このノックの相手が巨大化したキル姫である可能性は低くはない。

パラケルスス「誰だ?名を名乗りたまえ」

ドクンドクンと早鐘を打つ心臓を抑えて、彼女達は来訪者の返答を待った。

???「私です。ミネルヴァです。その声はパラケルススですね?すみませんが扉を開けてはもらえないでしょうか?」

声の主はミネルヴァのものだった。
巨大化の影響を受けたもの特有のふとましい声はなく、彼女はなんの影響も受けてはいなさそうだとマスターは安心して扉を開けようとしたが、それをパラケルススは制止した。

パラケルスス「マスター、扉を開けるのはまってほしい」
マスター「どうして?早くミネルヴァも中にいれてあげないと危ないし、外の巨大化キル姫に見つかっちゃうよ」
グリモワール「そうよ!入れてあげない理由がないわ」
パラケルスス「それは確かにそうだがね。彼女が彼女である確証がない。今は非常時だ慎重に慎重を重ねる必要がある」
グリモワール「だったら、どうするって言うの?」
パラケルスス「私の仮説が正しければ・・・この確認の方法で問題ないはずだ」

パラケルススはミネルヴァ?にニケを先導して中に入ってもらうことを提案する。
ニケはミネルヴァのキラーズと繋がっている梟であり、彼女の最友のパートナーでもある。
彼女が偽物であればニケを寄越すことはできず、仮にミネルヴァ本人が巨大化の影響を受けているのならばミネルヴァのキラーズと繋がっているニケも巨大化して然るべきだ。
ならば当然、パラケルススの工房に出入りするなどできはしない。全ての窓と扉を締め切った状態で侵入できる場所は煙突の隙間だけ。
パラケルススはミネルヴァに煙突を通って中に入って貰うように頼んだ。

ミネルヴァ?「わかりました。ニケを先行させますね」

ミネルヴァ?はマスターたちに聞こえるように言う。その十数秒後、ニケが煙突から姿を現した。
ニケはパラケルススに向けてやや不満そうにホー!と鳴いたあと、グリモワールの膝元に着地する。

グリモワール「もう、ニケったら〜。これでわかったでしょ、ミーネは安全よ入れてあげなさい」

グリモワールは自分の服が汚れることも気にせず、事前に用意していたタオルでニケの体を優しく拭いてあげながら言う。

パラケルスス「む、そうだな。ミネルヴァ・・・疑って悪かった」

パラケルススはそういうと、扉にかけられた施錠魔術を解除する。しかし、彼女は警戒を解いてはいない。
マスターもまた、ごくりと唾を飲み込んでミネルヴァであろう来訪者が入ってくるのを待つ。

ミネルヴァ「みなさん、ご無事だったようですね。顔を見て本当に安心しました」

いつもとかわらない姿のミネルヴァは、心から安心をしたようでほっと胸を撫で下ろした。

パラケルスス「あらためてすまない、ミネルヴァ」
ミネルヴァ「いいですよ。こんな状況です、私だって同じ場面に遭遇したら同じことをしたと思います」
パラケルスス「そうか、そういってもらえるとこちらとしても助かる」
グリモワール「まあ、私はミーネがあんな風になるようなヘマしてるとは思いませんでしたけどね」
ミネルヴァ「それはありがとうグリモ。貴女の信頼が私は凄く嬉しいです。それと、ニケを洗ってくれてありがとうございます」

裏のない無垢な親友の笑顔を向けられ、照れを隠せないグリモワールは先程まで洗っていたニケを手放す。
ニケは満足そうにホ〜ゥと鳴くと、ミネルヴァのマフラーのなかへと戻っていった。

グリモワール「そ、それほどでもないですわ。それより、この事件私たちで手早く片付けてしまいましょう。なーに心配は要らないわ、ミーネと私、パラケルススにマスターがいるんですもの、すぐに解決して見せるわよ」
パラケルスス「そうだな。では、まずは情報交換と整理からだな。各自、自らの見たもの聞いたものを何でもいい、言っていってくれ」

656名無しさん:2019/08/19(月) 23:10:33
ディスラプは王道やな

657名無しさん:2019/08/19(月) 23:29:28
>>655
やっぱ前回のあれで終わりはちょっと変だなと思ってたんだ。続きあってよかった

658名無しさん:2019/08/20(火) 00:15:30
>>648
妹が好きすぎるってファンキルでは珍しいなって。だからこれ読みたいです

659リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/20(火) 01:47:31
いただいた要望を参考にします
順次投稿していきますので気長にお待ち下さい

660名無しさん:2019/08/20(火) 07:05:36
楽しみに待ってます!

661名無しさん:2019/08/21(水) 21:31:12
パンデミックラブポーションおもろい
続き待ってます

662パンデミックラブポーション:2019/08/21(水) 23:36:56
>>655
【パンデミックラブポーション】⑤

マスターと3人のキル姫は互いの情報を交換した。
第一に、事件は食堂で起こったらしい。マスターは何人かのキル姫と一緒に、いつも通りの時間に昼食を食べていた。
異変に気付いたのは昼食を開始してしばらくしてのこと。突然一人、また一人とキル姫が苦しみ始めた。
マスターは料理に毒でも盛られたのではないかと考えはしたが、自分も同じ料理を食べていたし、周囲にもそのようなそぶりをしたキル姫はいなかったのだと言う。
そしてキル姫達が苦しみ出して数秒も経たないうちに変化が起きた。その場にいた全てのキル姫がフライシュッツのように巨大化していったのだ。
マスターは目の前の状況に困惑こそすれ、対応をしようとしたのだが最初にマスターを視認した巨大なフライシュッツに抱きつかれそうになり、このままでは確実にヤられると思い逃げ出して現在に至っている、というのがマスターの経緯だった。

パラケルスス「マスターを除いて全員が巨大化したのか」
グリモワール「荒唐無稽な話ね。ま、実際問題起こってるのだから信じるしかないけれど」
マスター「そうだね。僕もこの目を疑ったよ」
ミネルヴァ「何か他に変わったことはありませんでしたか?マスター」
マスター「んー、そうだね。シュッツは目が虚ろだったというか、焦点があってなかったというか、キル姫が暴走したあの感じに似てたかな」
パラケルスス「ふむ・・・暴走状態・・・・・・」
マスター「それと、シュッツの顔が紅潮してた・・・と思う。それと、何度呼びかけてもマスターくんハグハグ言うだけで、僕の声が聞こえてなかった感じだったなぁ」
ミネルヴァ「フライシュッツが、ですか?彼女は確かに、好きな相手ハグをすることが大好きですが、それでも良識はあります。普段の彼女なら、自分が巨大化した状態でマスターにハグをすればどうなるかわからないはずはないと思うですが・・・」
マスター「そうなんだよね。まるで何かにとりつかれでもしている感じだった」
グリモワール「霊的なものも、魔術的な干渉もなかったようだけど?それに、仮にキル姫数人をあんなふうにした原因が魔術や霊的な何かなら私以前に他のキル姫が気づくはずよ」
パラケルスス「・・・・・・」

3人の会話を聞きながら、パラケルススは先程制作してなくなった薬について考えていた。おそらく、いや間違いなく原因はこれであるだろうという直感が嫌な悪寒と共に彼女を襲う。

663パンデミックラブポーション:2019/08/21(水) 23:40:29
>>662

ミネルヴァ「パラケルスス?何か気付いたことでも?」
パラケルスス「ああ、いや・・・・・・その、だな」

パラケルススの腹がきゅっと締まる。腹を下したかのような不快感で汗がダラダラ流れ出す。
今現状知り得た情報の中で、この事態を引き起こした可能性が最も高いのはパラケルススが作った惚れ薬だろう。
いまは仮定仮説の段階だが、この事件を解いていけば、隠したとしても少なからず惚れ薬の件が明るみ出てしまう。彼女はそれを避けたかった。

パラケルスス「(この二人なら、まだいい。・・・だが、マスターに聞かれるのは問題だ。何より・・・女の私が惚れ薬を作った。この隊に男は一人だけ。使用する気は全くなかったと言えば嘘になるが、それでも使う気はなかった。・・・だが、それでも、マスターに勘違いをされたら私は・・・)」

人として嫌われ慣れているパラケルススが唯一耐えられなくなってしまったこと。それはマスターから女性として自分が嫌われることだ。軽蔑、その言葉がこれほど恐ろしく感じられたことはない。
故に、パラケルススの沈黙した。次に話す言葉が見つけられなかった。

グリモワール「(でぇ!それが何か問題なわけぇ!)」

心配そうに彼女の言葉を待つだけの時間、それを破ったのはグリモワールだった。

グリモワール「(まどろこっしいわね!パラケルスス、貴女がどういう気持ちでいるかはそれなりにわかってるつもりよ、でもね、ちゃんと言って受け入れてくれないマスターだと思ってるわけぇ。それってマスターのこと信頼してるって言えるのかしら?)」

以前に霊的な通信手段として念話ができるようにグリモワールは各キル姫にレイラインを繋いでいた。
相手側に魔術的な素養がなければ片道のみの電話のようなものでしかないのだが、それを使ってグリモワールはパラケルススに語りかけている。

グリモワール「(ちゃんと話せばマスターだってわかってくれるし、許してくれるわよ。それにたぶんパラケルススが一番心配に思ってることは杞憂に終わると思いますの。だってマスター、鈍感でしょ?)」
パラケルスス「(そうだ。そうだった。・・・・・・ああ、そうだね君の言う通りかもしれない)」

大丈夫だ。何をもってしても異性にたいしてあまりにも鈍感であるマスターへの信頼は厚いのだからと、パラケルススは最友のキル姫の言葉で一本踏み出すことを決意した。

パラケルスス「・・・実は、つい1時間ほど前のことなんだが」

惚れ薬の件を話した結果、マスターには呆れられもせず、逆に心配される羽目になった。
その後の流れで当然のようにパラケルススの心配は杞憂に終わったわけだが、パラケルススが少し不服そうに頬を膨らませたのをグリモワールは見逃さなかった。

664名無しさん:2019/08/22(木) 06:51:32
1回で書ききろうよ

665名無しさん:2019/08/22(木) 06:56:04
ほならね、書けもしないくせに黙ってろ

666名無しさん:2019/08/22(木) 07:04:40
みんながみんな一回で全部書ききれると思うなよ

667名無しさん:2019/08/22(木) 08:13:22
長編だってあって良いやろ…

668名無しさん:2019/08/22(木) 12:24:03
グリモが出てて気づいたがセブンスメンバーって今まであんま登場しないよね。書きにくいのかな

669名無しさん:2019/08/22(木) 13:12:26
普通書きためるんじゃないんか・・・?

670pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/22(木) 15:08:35
「あれ?」
 もはや戦場は船の甲板だけに留まらず地上も広がりつつあった船外の戦いであったが、一つの決着がつきつつあった。
「ケイオスリオン兵が、消えていく」
 乱戦の中での呟き。
 その数秒後には一帯を黒く埋め尽くすほどにいたケイオスリオン兵たちは半数以上が霧か霞のように姿を消していた。
「おい、見ろ! あれ!」
 誰かの声に反応してハルモニア兵もケイオスリオン兵も顔を上げた。
 ケイオスリオン兵たちが乗ってきた海賊船が、マストは折れ曲がり大砲は錆び付き割れていき、みるみるうちに朽ち果てて萎んでいく。
 それはまるで木材が風化して砂になる様子を早回ししているかのようだった。
 そして数秒後には海賊船があった場所には箱を横倒しにして車輪をつけたようなみすぼらしい輸送車が残った。
「な、なんだこれ?」
 ケイオスリオン兵たちに動揺がはしる。
 彼らには知らされていないことだったがケイオスリオン兵たちは実際の人数よりも多く見えるように幻術で偽装をされていたのだった。
 そしてそれは彼らが乗ってきた海賊船に関しても同様。その正体は小さな輸送車だった。
 その幻術をかけていたオティヌスという斬ル姫が戦闘が始まって早々に離脱した以上、その幻術も長くはもたない。
 短期決戦で勝負をつけられなかった以上幻術は解け、あとに残されたのはハルモニア兵が圧倒的に人数において勝る戦場のみ。
 結果としてケイオスリオンの有象無象たちは、数秒呆けた後、

「……え?」「なんか仲間がだいぶ減ったんだが?」「—―――それに船もだいぶ小さくなって」「幻術?」「そういやそんなのが得意な斬ル姫が貸し出されてるとか聞いたような?」「今はどうしてるんだソイツは」「帰った」「えっ?」「この状況俺ら不利じゃね? なんか白いのに囲まれてんだけど」「どーすんだこれ?」「いやもう無理じゃねってやつ」「なーんだ」「がははは」
「…………………………――――――――――………………………」

 一気に沈黙が広がったケイオスリオン兵たちにハルモニア兵たちは囲んで無言で武器を突き付ける。
「その命、神に返しなさい」
「う、わああああ―――――ああああああああ――――――――っ!」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 こちらは船内。
「おう、ようやく見つけたぜ。いやこの場合、待ちくたびれたぜって言うべきなのか?」
 方天画戟は船の武器庫の一室にいた。
 横倒しにしたガラスケースに腰かけて、二メートルを超すハルバード状の長鎗を肩に担いでくつろいでいる。
 部屋に踏み込んできたアロンダイトに対して待ち合わせをしていた友達のように微笑みながら軽く手を振った。
「麻痺が解けてからおまえを探していろいろ動いたけど疲れたんで、ちょっと一休みしてたところだったんだ」
 方天画戟は無邪気に笑っているが部屋は悲惨の一言だった。
 破壊されていない箇所を探すのが難しい。元は鏡のように磨かれていた壁も床も天井も無数の穴が穿たれていて仕切りの役割を果たしていない。
 武器を保管していたガラスケースも残らず倒されていて中身の武具は飛び出してそこらに散乱している。
 それらの間を赤黒く染め上げている血溜りや肉塊はもちろん方天画戟のものではない。返り討ちにした船内のハルモニア兵のものだろう。原型を留めないほどに破壊されていたので何人が犠牲になったのかもわからない。
 それらの惨状をたった一人で作り出したのが方天画戟だ。
「この船の武器ってさ。全部いいやつだよな」
 そんな凶暴性を一切感じさせずに方天画戟は感心した風に足元に転がる槍を蹴った。

671pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/22(木) 15:10:01
「オレも他所の国の武器をじっくり見たのは初めてだけどよ。これがかなりの値打ちもんだってのはなんとなくわかるぜ。しかもこの船のどの武器も同じレベルの高級品だ。これ揃えたヤツはどんなヤツなんだ?」
「変な人ですよ」
「そっか。ま、何かを突き詰めたヤツってのは大概変なヤツだ」
 よっと。方天画戟はガラスケースから立ち上がって背筋を伸ばした。
「外はハルモニア兵の勝利でほぼ決まりですね。ほら、逃げていきますよ。あなたの仲間」
「おっ。そうだな」
 アロンダイトが指さした壁の穴の先を見て方天画戟も同意する。それを見てなお長鎗を構えた方天画戟にアロンダイトは問うた。
「もう軍としてのケイオスリオンに勝ち目はないと思いますが、なぜ戦う気満々なんですか?」
「? 戦いたいからに決まってんだろ?」
「理由になってませんよ?」
「そうだな……」
 ギンッ! と突然、アロンダイトの顔面を狙って刺突が放たれた。アロンダイトは左腕で大剣を振るいそれを打ち払う。
「オレは勝つのが好きなんじゃねえ! 戦うのが好きなんだよ!」
 方天画戟は打ち払われた勢いを利用して長鎗を一回転させ柄の部分でアロンダイトの側頭部を横殴りにした。アロンダイトの頭が勢いよく弾かれ体ごと横に飛ぶ。
「ああ? よく見たらおまえ右腕動かねえじゃねえの。可哀そうに。そこらに生命水転がってるから飲むといいぜ。全部割れて中身流れて天使人どもの血とブレンドされてるからさぞ美味いだろうよ!」
 口ではいろいろ話しているがその間も攻撃の手は一切緩めない。
 かろうじて刃だけは防いでいるが柄と石突きによる打突と殴打は避けようがなかった。嵐の中の木の葉のように翻弄され体がボロボロになっていく。
 鎗が容赦なく振るわれるたびにごん、ごん。という鈍い音とアロンダイトが痛みに呻く声が武器庫に響いた。
「腕一本でオレに勝とうなんざ百億年早ぇんだよ!」
 ぐりィ、と石突きをアロンダイトの腹部にめり込ませ。そのまま力任せに持ち上げ放り投げる。アロンダイトの体は床に何度かバウンドすると床に空いた穴に引っかかるようにして動きを停止した。
「うっ……あぁっ……!」
 落下の衝撃で肺から空気を絞り出されてもなお、アロンダイトは立ち上がる。
「……わた、しはっ! あなたを越えて……生きて帰る!」
 黒く焦げた右腕はだらりと垂れて動かないただの重し。
 足も顔も激しい殴打や先の戦闘の影響で痣や傷だらけ動きもかなり鈍い。
 ただ一つ残った左腕一つで大剣を持ち上げ目の前の敵へ突き付ける。
「絶対に、諦めない!」
 
「殺したい顔だ」
 方天画戟の頬が釣りあがる。
 彼女の首筋をぞくぞくとした快感に限りなく近い何かが走り去り後に残ったのは凶暴な歓喜だった。
「いいな! オレはそういう目をした敵が好きなんだ殺すぞ!」
 最上級に高ぶった興奮の赴くままに方天画戟はオオカミのように身を屈めアロンダイトに突撃した。

 方天画戟とアロンダイトの距離。四メートル。
 それは斬ル姫なら一秒もかからずに詰められる距離。

 アロンダイトは思う。
 自分はまだ何もわかっていない。
 この世界のことも、理想社会についても。
 ただ否定する。ハルモニアの選民思想も、トレイセーマの平等主義も。何が違うのかはわからないが、何かが違うという確信がある。
 それを見つけたい。やがて自分なりの答えを導き出したい。
 だから、今ここで負けるわけにはいかない。
「あぁあああああああッ!」
 だから、叫んだ。
 自身の祈りを、決意を、未来をかけた一撃を放つために。
「はぁああああああああああああああ――――――ッ!」

 ―――――キィン!

 瞬間、透き通るような青色の輝きが大剣から放たれた。

672名無しさん:2019/08/22(木) 15:10:36
「なに……?」
 方天画戟の顔が初めて驚愕に歪む。
 隻腕で振るわれた剣が方天画戟の全力の一撃を受け止めていた。
「……っ」
 危機を感じたのか方天画戟が獣じみた動きでアロンダイトから距離を取る。
 大剣から漏れ出すように放たれている青色のマナは、形を変えて螺旋を描いていく。
 大剣の刃に巻き付くように、ぐるぐると巻き上っていく。
 やがて青い光は剣を覆い尽くし、その形を円錐状に変形させる。
「剣が、伸びた? いや違うな……あれは」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

純潔たる騎士の刃(アロンダイト)
・攻撃時に確率発動。運を物攻に上乗せした三百%威力の攻撃を繰り出す

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 その剣はケイオスリオン出身の方天画戟から見れば大きく太い鎗に見えただろう。だが遥かに技術の進んだトレイセーマ出身のアロンダイトに言わせれば見当違いもいいところだ。
 掌の先でゆっくりと回転を続けるそれは例えるならば巨大な削岩機、パイルバンカー、またはドリルと呼称するべきだろう。
「はぁあああああああああああああああああぁぁ―――――ッ!」
 アロンダイトは途轍もない勢いで突進した。
 それはさながら敵陣を食い破り包囲を突破する騎馬兵。一角獣のように大剣を真っすぐ突き出して、咆哮とも絶叫とも取り難い勢いのままに湖の騎士は床を蹴る。
 一瞬後、長鎗と大剣が激しくぶつかりあった。
「……はっ! ははは!」
 今度は方天画戟が受け止める側だった。
 禍々しい黒いマナに染まった長鎗を刺突の姿勢で突き出して、真っ向から青いマナを纏った大剣を迎え撃つ。
「はははははは! なんだおまえ! こんな力どこに隠してたんだよ!」
「あぁぁあああぁぁああああぁ――――ッ!」
 アロンダイトの大剣を覆う青いマナが回転している。
 円錐の形になったマナがドリルのように身を捻らせているのだ。その勢いとエネルギーは凄まじく方天画戟の体がじりじりと押し出されていく。
 ギャァルルリリリリリリリリリリィ! と火花を散らせながら黒と青のマナが互いにせめぎ合う。
 均衡を破ったのは方天画戟の方だった。
「うだらぁッ!」
 長鎗が赤黒い雷光を迸らせ、大剣を真上に弾く。
「うっ……」
 直後、ガラ空きになったアロンダイトの腹部に方天画戟のつま先が打ち込まれていた。方天画戟の投石機のような脚力で彼女の体は上空へ吹き飛ばされる。
 アロンダイトの体は天井に空いていた穴を潜り抜け船外へと射出された。
「やべぇっ!? 外に……」
 方天画戟は焦って穴の真下に移動して上を見上げる。
 逃げられる。と思った。
 しかし、
「まだです! 方天画戟!」
 闘志なおも衰えず。アロンダイトは空中で身を翻し受け身をとりながらまだ大剣を手にしていた。
 構えは変わらず突き。落下の勢いをプラスした一撃で方天画戟を串刺しにするつもりらしい。
「はっ! おまえいいヤツだな!」
 方天画戟も迎え撃つ構えに入る。長鎗を上段に構え、落下してきたところの首を刈り取る姿勢。
 上昇した高度から判断するにそのタイミングは五秒後。

673名無しさん:2019/08/22(木) 15:11:13
 五。
 四。
 三。
「今です!」
「……あ?」
 さっ。と空中でアロンダイトが半身避けた。
 アロンダイトの体に隠れていた人物が現れる。
 背から広がる一対の大翼。炎のように赤い髪。ドレスのような純白の衣服。
 そして何より、その女性の構える美しい弓。
「シェキナー。聖鎖(ジェイル)名ラファエル。大天使の力、お見せしましょう」
 打ち出された矢は音速を超えて、方天画戟へ迫る。
「狙いはフェイントかこの野郎!」
 船の外ではケイオスリオン兵対ハルモニア兵。だがそこにはシェキナーもいたのだった。
 当然船内から斬ル姫が飛び出してくればそちらを見に行くこともあるだろう。
 まして、その真下に敵の斬ル姫がいれば問答無用で攻撃に移る。
 だが、その程度では足りない。
「るァアアッ!」
 バギン! と方天画戟の眉間を貫きかけた矢が長鎗の一振りで空中で四散した。
 たった一度の不意打ちでは方天画戟は倒れない。
「好機!」
 だが直後、アロンダイトが方天画戟へ到達した。
 くるくると、大剣を突き出し滴状の流線形になった体を回転させさらに加速した一撃が方天画戟に迫る。
「ぐっ……!?」
 シェキナーの矢の迎撃のために長鎗を振り切った直後で隙だらけだ。
 おまけに長鎗の射程距離である中距離ではなく。もはや剣の間合い、至近距離。
「う、ぅぅぅぅぅっ!」
 近すぎて、動かすことすらままならない長鎗を防御のために無理やり構えた。
 型も流派もあったものではない見苦しい防御の構え。
「決まりです!」
 当然。

 —――――斬!

 真っ二つになる長鎗。
 アロンダイトの一閃は方天画戟の長鎗を叩き切り。そのまま返す刀で切り込んだ。
 だんっ。大剣の勢いは方天画戟の胸板を貫いても止まらずその体をそのまま壁に縫い付ける。
「がッ―――――――」
 方天画戟が口から大量の血を吐き出した。
 激しく呼吸を乱れさせながらその両腕が鎗を探す。たまたま壁に立てかけてあったハルモニアの鎗を握れたがすぐに手から滑り落ちた。
 ケイオスリオンの彼女にはハルモニア製の武具は使えないのだ。
「な、なんの……ま、だ、ま、だ……!」
 方天画戟はぎこちなく体を動かしながら、自分を貫く刃をずぶずぶとさらに食い込ませ、一歩ずつアロンダイトへ近づいていく。
 そして大剣の鍔が皮膚に接するまで近づいたところで方天画戟は右の拳を振り上げた。
 アロンダイトは動かせない右腕。
 その腕が振るわれアロンダイトの頬に突き刺さる。ガツンという鈍い衝撃音がアロンダイトの頭の奥に響いた。
 数秒後、だらり、と頬に押し付けられていた拳から力が抜ける。
「けっ……」
 方天画戟はもう一度したたかに血を吐くと、笑ったまま意識を手放した。

674pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/22(木) 15:13:32
今回はここまでです。なぜか途中でコテハン切れてごめんなさい。あとエピローグをいくつか挟んで終わります。
方天画戟は後で元気に再登場するんで方天画戟推しの方にはごめんなさい許してください

675フォルカスと秘密結社:2019/08/22(木) 15:14:49
『フォルカスと秘密結社』


マスター「最近怠いんだよね」

フォルカス「えっ、それは大変です。熱は測りましたか?」

マスター「いや、肉体的なのじゃなくて精神的に。なんか何してても身が入らないっていうか。ログインボーナスだけで済ませちゃうっていうか」

フォルカス「はぁ、理由のない倦怠感ですか」

マスター「年かなぁ」

フォルカス「そんな年でもないでしょう。……そうですね。それなら気分転換に秘密結社、素晴らしき青空教室に行ってみますか?」

マスター「平和な日常に突如現れた不穏なワード!?」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



マスター「普通に占いサークルって言ってよ」

フォルカス「それっぽい方がいいかと思って」

マスター「それにしても、夜な夜などこかに出かける姫が最近多いなと思ったら。こんな森の中で活動してたとは……」

フォルカス「雰囲気が大事ですからね。暗い森で占いなんてミステリアスで素敵じゃありませんか?」

マスター「夜なのに青空教室って名前にしたんだね……。でもキル姫とはいえ女の子が夜中にうろつくなんて危な」

フォルカス「あ、見えてきました! あのテントが目印ですよマスター!」

マスター(さてはテンション上がってるな)



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



フォルカス「ではメンバーを紹介します」

マスター「なんかフードの人たちが僕の周りを囲んでるんだけど」

フォルカス「占いで使ったルーンストーンがなぜか爆発! 担当は風水。ミッドナイト☆ゲイボルグ!」

ゲイボルグ「魔鎗も占いも必中だぞ」

フォルカス「お祓い、呪い、なんでもござれ! 担当は交霊。アーマータイム☆梓弓!」

梓弓「とりあえず口寄せしますね」

フォルカス「そして最後。ソロモン七十二柱の実力フル活用! 担当は占星術!ハ……ハッピースター☆フォルカス!」

マスター「今ちょっと名乗るの躊躇したよね」

フォルカス「…………はい」

676フォルカスと秘密結社:2019/08/22(木) 15:15:19
マスター「あれ? 三人だけ? 他のフードの皆さんは?」

フォルカス「彼らは信者、もといお客様たちです」

マスター「あ、そう(さりげなく距離を取る)。じゃあメンバーは三人だけなんだ。三人なのに秘密結社なんだ」

フォルカス「たしか法律では取締役が三人いれば株式会社が設立可能だそうです」

マスター「生々しいね」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



フォルカス「とりあえず占ってもらっては」

マスター「じゃあゲイボルグ(はなんか怖いから)じゃなくてまずは梓弓から」

ゲイボルグ「今何か思ったか?」
マスター「いえなにも」

梓弓「では不肖わたくしからマスターを占わせていただきます。……はぁぁあああぁああああ―――――――」

マスター「目をつぶって弓の弦を弾き出したね」

フォルカス「鳴弦です。梓弓は霊を憑依させるためにまずトランス状態に入ります。弓を鳴らす音はそのためのトリガーのようなものと考えてください」

マスター「犬に餌を見せるとヨダレを垂らすみたいな感じで、梓弓は弓の鳴る音とで気絶するってこと」

フォルカス「気絶ではなく睡眠に近いのですが……あ、そろそろです」

梓弓「あぁっ! 来ました! 来た来た来た来た来た来た来たキタキタキタキタキタキタぁっ! いざっアーマータイム! ……がくり」

マスター「だ、大丈夫?」

梓弓「車、車だ。車が欲しいんだよな。できれば外車。左ハンドルってカッコいいからな。世間も俺のことをリッチだと勘違いしてくれる」

マスター「どうしたのこれ」

フォルクス「俗物の霊が憑依したようです。チェンジしてもらいましょう」

ゲイボルグ「よし。一、二、……ポカンっ」

梓弓「……はっ。あ、マスター。どうでしたか。賢者の霊などが憑依してくれていればよいアドバイスができると思ったのですが」(キラキラとした瞳)

マスター「ま、まあまあだったかな」

梓弓「そうですか! それはよかったです! もう一度やりましょうか?」

マスター「……またにするよ」

677パンデミックラブポーション:2019/08/22(木) 15:15:24
今さらですが注意書き

意外とみんな見てくれてるんですね
仕事があるので中々書ききれないので、単発ずつ投稿していく形を取っています
初SSなので色々勝手がわからないところがありますがご了承ください
それと、巨大化キル姫は過剰編キャラの設定を組み込んでいますが、必ずしも同じ設定通りの行動をとるわけではありません
キャラ崩壊しないようにしてはいますが暴走するキャラはそこそこ出てくると思いますので、読む場合は注意してください

678フォルカスと秘密結社:2019/08/22(木) 15:15:59
ゲイボルグ「次は私だな。風水の力で運気をあげるとしよう」(スラスラー)

マスター「何書いてるの?」

ゲイボルグ「貴様の自室の間取りだ。これから私が家具の位置などを指示するからそのように模様替えするのだぞ」

(指導終わり)

マスター「意外と普通だったね。ただの片づけっていうか」

ゲイボルグ「本棚、机、ベッド。一つ一つに意味があるのだ。元より貴様の部屋は散らかりすぎだからな。片付けるだけでも気持ちが改まろう」

マスター「う、痛いところを」

ゲイボルグ「『気』が正しく流れてこそ人に限らず世は健全であるのだ。風水はその流れを人の手で操ろうという技術だからな」

マスター「流れね」

ゲイボルグ「例えば水。例えば血。あるいは大気。モノの流れこそ世の全て。だからこそそれが濁れば乱れる。例えば山の木を伐りすぎれば気の流れは変わり、獣が去り、水も山に溜まらず、川は流れを早め、水は冷えて魚が死ぬ。魚も獣も消えれば人の世は乱れ争いが起きる。一つの滞りが全体へ波及する。だから流れを正常に保たねばならぬのだ」

マスター「なんだか難しい話だね」

ゲイボルグ「簡単だ。ただ貴様の場合は部屋の風通しをよくすればよい」

マスター「なるほど」

ゲイボルグ「ちなみに寝る時にこの等身大リセパララ人形を抱けばさらに運気アップだ。今ならレアメダル300枚だ。買え」

マスター「ちょっとフォルカスーっ! これアウトじゃない!?」

フォルカス「まだ法律上はセーフですね。おそらく」

ゲイボルグ「ちなみに拒否権はないぞ」

マスター「いい話だったのになー」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 



フォルカス「生年月日から判断するにマスターに対応するタロットだと女帝。星なら金星です」

マスター「なるほど」

フォルカス「導き出されるアドバイスとしては新しいことを始めればいかがでしょうか? 活力も漲ってきます」

マスター「意外と普通の人生相談みたいな感じ」

フォルカス「占いってそういうものですよ」

679フォルカスと秘密結社:2019/08/22(木) 15:16:33
マスター「不思議な力とかで透視してるんじゃないの?」

フォルカス「魔法を使うまでもなく星は動くしカードが散らばるのも占い師の力加減ですからね。そういったものは特に。私が思うに占いというのは誰かを勇気づけるための道具です」

マスター「人生相談のための?」

フォルカス「はい。だってアドバイスされる時もただ指示されるより、理屈に則ってアドバイスされる方が何となく信頼できるでしょう?」

マスター「その理屈が星の巡りだったりカードだったりするんだ」

フォルカス「言ってしまうと星やカードの解釈も無数にありますから。私はその中から相手にとってプラスになるような情報だけ伝えるようにしています」

マスター「マイナスの情報っていうのもあったんだ」

フォルカス「マスターに対応する星やタロットの情報ですと新しい物好きで慎重さに欠けて自己中心的などがありますね」

マスター「うわぁ……」

フォルカス「普段は気づいても言いませんけどね」



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



梓弓「わたくしは精神疾患」

ゲイボルグ「私とフォルカスは新興宗教」

フォルカス「などと見る人が見れば勘違いされるような私たちではありますがこれからもどうか秘密結社・素晴らしき青空教室をよろしくお願いいたします」

マスター「うん。なんだかんだで楽しかったしまた来させてもらおうかな。組織名はともかく」

梓弓「やりました。マスターを引き込めましたよ」(小声)

ゲイボルグ「よし。これで他のキル姫たちも客として取り込めるだろう。ある程度客が増えたらマスターも用済みだ。レアメダルを搾り取って切り捨てるぞ」(小声)

マスター「おい」

フォルカス「悪気はないんですよ」


『終わり』


・おまけ

マスター「なんでゲイボルグはそんなにレアメダル欲しがってるの」

ゲイボルグ「淘汰値のためだ。ショップで売ってる私を買い占める」

680フォルカスと秘密結社:2019/08/22(木) 15:18:55
毎度のことですが投稿するたびにレスをずいぶん使ってしまい申し訳ありません。書き溜めずに随時投稿する理由は自分の場合は勝手ながらモチベの維持のためです

681名無しさん:2019/08/22(木) 16:47:06
自分の書きたい書き方をして大丈夫ですよ
モチベって大事ですし

682名無しさん:2019/08/22(木) 17:13:15
素晴らしき青空教室ってなんか聞いたことあると思ったけどもしかしてキバの素晴らしき青空の会だったかが元ネタ?

683名無しさん:2019/08/22(木) 17:29:54
そうだね

684名無しさん:2019/08/22(木) 17:36:17
>>682
よく気づきましたね

685名無しさん:2019/08/22(木) 18:35:43
つまりフォルカス達がイクササイズでもやるのか……?フードの信者のなかに女たらしのバイオリニストでもいるのか……?

686名無しさん:2019/08/22(木) 18:43:33
ゲイボルグがイクササイズを始めてフォルカスが女たらしのバイオリニストになるのかな?

687名無しさん:2019/08/23(金) 00:31:01
アーマータイム!
獣刻!
メデューサ!

688チャレンジアロンちゃん:2019/08/23(金) 02:33:26
チャレンジアロンちゃん番外編

梓弓
(今日は大吉と出ていたのですが特に何もありませんね)

アロンダイト
「あの...梓弓」

梓弓
「はいどうかしましたか?」

アロンダイト
「梓弓って昔フォルカスやゲイボルグと一緒に占いの館みたいなのをしてたんですよね?」

梓弓
「占いの館?...ああそういうのもしてましたね懐かしいです」

アロンダイト
「私にも占ってくれませんか?」

梓弓
「わかりました」

梓弓は弓の弦を弾き出し『アーマータイム!』と叫び霊を憑依させた

梓弓
「.........」

アロンダイト
「あ、梓弓?」

梓弓?
『やあお嬢ちゃんこんなところでなにしてるの?』

アロンダイト
「え?え?」

梓弓?はアロンダイトの頬を優しく触った

梓弓?
『君みたいな綺麗な女性は始めてだどうだい?僕と一緒にお茶なんてどうだろう?』

アロンダイト
「あのあなたは?」

梓弓?
『僕?僕はそうだな優しい紳士とでも思ってくれたら良いよ』

梓弓?はアロンダイトの顔を引き寄せた

梓弓?
『見るたびに本当に綺麗な顔だ』

アロンダイト
「あ...あ...ああああ////」

アロンダイトは甘い言葉の連続にパニックになり梓弓?を殴り飛ばしてしまった

689チャレンジアロンちゃん:2019/08/23(金) 02:42:22
>>688
殴り飛ばされた梓弓?から青いなにかが飛んでいった

梓弓
「う...うーん...ああ憑依が終わったんですねどうでしたアロンダイト?」

アロンダイト
「ああすみません梓弓ちょっと色々あって殴り飛ばしてしまいました」

梓弓
「いえ憑依させたのが悪かったので私のせいですよ」

アロンダイト
「あなたに暴力を振るってしまったのには変わらないので何かお詫びをさせてください」

梓弓
(お詫び...それだったらアロンにあんなことやそんなことを....)

梓弓
(いえ!待ちなさい梓もしこれで下心全開の頼みごとをしてしまったら...)

*******

アロンダイト
「梓弓あなたには失望しました紅しょうががない牛丼ぐらいに失望しました」

*******

梓弓
(あり得る!!)※あり得ません

梓弓
(ここは距離が縮まる感じのを..)

梓弓
(よしこれならアロンから軽蔑されないはずです!)※アロンダイトは相当な変態じゃない限り軽蔑しません

690チャレンジアロンちゃん:2019/08/23(金) 02:49:38
>>689
梓弓
「アロンダイト」

アロンダイト
「はいなんでしょう?」

梓弓
「私の顎をくいっと上げて一言添えて梓って言ってください」

アロンダイト
「わかりました」

アロンダイト
(やっぱり綺麗とか言われた方が良いんでしょうか?)

アロンダイト
(それならさっきの言葉をもらいましょう)

アロンダイト
「行きますよ梓弓」

梓弓
「はい来て下さい」

アロンダイトは梓弓の顎をくいっと上げた

アロンダイト
「とても綺麗なお顔ですよ梓」

梓弓
「/////////」

梓弓
「ぶはっ!」

梓弓は鼻血を吹き出した

アロンダイト
「梓弓!?」

アロンダイト
「梓弓!梓弓!梓弓ーーーー!?」

梓弓
(今日はやっぱり大吉....いや大大大大吉///////)

アロンダイトの梓弓を呼ぶ声はこだまし梓弓は幸せそうな顔をしてたのであった

691チャレンジアロンちゃん:2019/08/23(金) 02:53:11
フォルカスと秘密結社の話を書いた方許可もなく勝手にネタを使ってしまいすみません
今回もアロンはなんのチャレンジもしてないので番外編です番外編なのでいつもの注意書きはありません

692パンデミックラブポーション:2019/08/23(金) 03:29:18
>>663

【パンデミックラブポーション】⑥

巨大アロンダイト「ロンギヌス、嘘ですよね。・・・・・・嘘といってください」
巨大ロンギヌス「トマトを食べましょう」
巨大アロンダイト「どうして、今が何も信じられない、こんなことはありえない・・・・・・」
巨大ロンギヌス「トマトを食べましょう」
巨大アロンダイト「あああああんまァりぁああぁああああああああアアアあああああアア!?!?」
巨大ロンギヌス「おい、トマト食えよ」

巨大化したロンギヌスとアロンダイトにバレないよう、壁伝いに潜み行動しているものたちがいる。
それはミネルヴァ、パラケルスス、グリモワールの三人だった。

パラケルスス「(しかし地獄絵図だな。正気を失っているもの、常軌を逸しているもの、現実が受け入れられず精神崩壊しているものもいる)」
グリモワール「(あっちじゃ巨大化リットゥが幸せそうにリンゴ食べてたわ)」
ミネルヴァ「(肉体とは別に精神に作用するものであるとは聞きましたが、ここまでとは・・・どちらにしても正気ではないようですね)」

彼女たちはマスターと別れて寄宿舎への侵入を開始していた。というのも、パラケルススの惚れ薬が混ざったのはおそらく食堂、もしくは調理場だろうという推論に至ったからだ。
今回の原因が惚れ薬である可能性が高いと見越し、さらなる暴走の助長を避けるべくマスターはニケと共にパラケルススの工房にいて貰うことに。
グリモワールにレイラインを繋いで貰い念話をできるようにした彼女たちは、食堂を目的地としてスニーキングミッションを開始した。

パラケルスス「(マウス実験しかしてなかったが、なかなかどうして興味深いな)」
グリモワール「(言ってる場合じゃないでしょ。そもそもなんで巨大化なんて副作用があるのよ!)」
パラケルスス「(巨大化については理由はわからない。とはいえ、これは原液をそのまま利用すると、秒で発情してマウスが交尾をしだすぐらい強力なものだった。人間とは違う私達キル姫が使用すればどうなるかは未知数。せめて人体実験ができていれば・・・)」
ミネルヴァ「(あ、止まって下さい。誰かが来ます)」

十字になっている廊下の突き当たりで、ミネルヴァは二人を制止するように促す。
3人は呼吸を潜めて、しばらくその場を動かないようにした。すると、巨大化したクラウソラスと巨大化した与一が全力でタイヤを引っ張りながら走ってきた。

巨大クラウソラス「もっと熱くなれよ!熱い血を燃やしてけよ!キル姫は熱くなった時が、本当の自分に出会えるんだ!だからこそ!こんな時こそ!もっと熱くなれよおおおおおおお!!」
巨大与一「はぃいいいいいいいい!コーチ!私頑張りますぅうううううう!!」

タイヤを引きずる音を廊下に響かせながら、彼女たちは走り去っていった。

パラケルスス「あのクラウソラスまでもが・・・」
グリモワール「なにあれ、なんか別の人格が乗り移ってなかった?」
ミネルヴァ「いよいよ、危ないですね。というか、やはり被害が・・・・・・」

今のところ人命に関わるような被害はないのだが、彼女たちがラグナロク協会から借り受けた寄宿舎は既に半壊している。
各々が巨大化したキル姫の力で好き勝手に暴れ回っているのだ当然の結果である。
先程の巨大クラウソラスと巨大与一のタイヤを引っ張った廊下は、タイヤの汚れやタイヤで擦ったあとでボロボロになっていた。

693パンデミックラブポーション:2019/08/23(金) 03:33:18
>>692

パラケルスス「気にしても仕方がない。全ては後だ、いまは」
???「おい、トマト食えよ」
3人「!!?」

突如として聞こえた声に思わず振り返るとそこには、巨大化したロンギヌスが立っていた。
手には大きなダンボール箱に入ったトマトが散乱している。しかし、それはどれも潰れて中身が飛び出していてぐちゃぐちゃで、とても食べられる状態ではなかった。

ミネルヴァ「待って下さいロンギヌス、その箱の中身は衛生的に良い状態だとは言えません。できれば、ちゃんとしたものを食べたいので、持ってきてはくれませんか?」
パラケルスス「(上手い!いまの流れなら食べて貰いたいロンギヌスはちゃんとしたトマトを持ってくる選択肢が生まれる。そうなればトマトを用意するためにロンギヌスを撒ける。もし再び出会ってもちゃんとしたものをこちらが食べればロンギヌスは欲求を満たして立ち去らせることができる!」
巨大ロンギヌス「この、トマトを、食べて下さい(ニッコリ」
パラケルスス「ダメか」
グリモワール「どちらかと言えば拙かったみたいね」

巨大ロンギヌスはダンボールから取り出した潰れたトマトを、

巨大ロンギヌス「もっとトマト食えよぉおおおおおお!!」

大きく振りかぶってなげてきた。
ベチャリベチャリとペイント弾のように弾けて壁に張り付いていくトマトの流星群。この日、ロンギヌスは新たなスキルを覚えた。

グリモワール「ちょっとちょっとぉ!やめてロンギヌス!服が染みになっちゃうじゃない!」
ミネルヴァ「言っている場合ではないですよグリモ。もっと速く走って撒きましょう」
パラケルスス「ああ、それに賛成だ」

3人は全力でロンギヌスより待避する。幸い、巨大化したキル姫の動きはそれほど速くはなかった。

パラケルスス「(泣いていたな・・・ロンギヌス。それもそうだ。暴走して欲求の捌け口を求めての行動だったとはいえ彼女の本来の意思ではない。・・・・・・すまない、ロンギヌス。この償いは必ず行う。君が祈る神に誓って)」

自らの行いを再び悔いたパラケルススは、念話を一時的に遮断し、巨大ロンギヌスに誓いを立てる。
事態の収拾をつけるべく、より一層力強く地面を踏んで、食堂へ向かうのだった。

694名無しさん:2019/08/23(金) 12:01:56
支援

695名無しさん:2019/08/23(金) 14:15:41
>>688
バイオリニスト本人やんけ

696名無しさん:2019/08/23(金) 17:01:15
>>690
この日梓弓は興奮して眠れなかったとか

697名無しさん:2019/08/23(金) 17:22:18
>>691
いいんですよ

698名無しさん:2019/08/23(金) 18:44:10
>>693
ポプテピ感

699解決アロンちゃん:2019/08/24(土) 02:46:55
解決アロンちゃん5

カシウス
「悩みが円環の如く回る」

アロンダイト
「悩みがあるんですか?」

マスター
「カシウスが悩みって珍しいな」

アロンダイト
「それで悩みってなんですか?」

カシウス
「私より長く生き甘美なる時を与える者を密かに求め続けている」

マスター
「甘美なる時を与える者?」

アロンダイト
「わかりましたマスター」

マスター
「え?わかったの?」

アロンダイト
「はい甘美は甘い物それをくれる人...すなわちカシウスはパティシエがほしいんです!」

マスター
「なんか違くない?それなら甘美なる時じゃなくて甘美なる物を与える者って言わない」

アロンダイト
「ああそうですね...」

マスター
「長く生き...年上ってことかな?」

アロンダイト
「年上で....甘美なる時......ああ!わかった!!」

マスター
「わかったの!?」

アロンダイト
「はい、年上の人から甘やかしてほしいんです!」

マスター
「ああなるほど年上から甘やかしてもらいたいんだな.....」

マスター
「.........」

アロンダイト
「..........」

マスター・アロンダイト
「で?結局どういうこと?」

700解決アロンちゃん:2019/08/24(土) 02:57:28
>>699
カシウス
「ガイアのようなものではない」

マスター
「ガイア?」

アロンダイト
「赤と銀の大地の巨人では?」

マスター
「うん絶対に違うと思う」

アロンダイト
「では母親的なガイアってことでは?」

マスター
「たぶんそれだろうな」

カシウスもゆっくりとうなずいていた

マスター
「じゃあ母親から甘やかされることじゃなくてお姉さんから甘やかされるってこと?」

カシウス
「そう」

マスター
「でも甘やかしてくれるならティファレトとかは?」

カシウス
「私は己の意思を曲げず貫き通す姉が良い」

マスター
「うーんとどういうこと?」

アロンダイト
「己の意思を曲げない.....しっかり者の姉が良いってことでは?」

マスター
「しっかり者の姉か....少し考えるか」

701解決アロンちゃん:2019/08/24(土) 03:09:08
>>700
アロンダイト
「姉...ですか」

マスター
「カシウスって身長高いからな」

カシウス←163cm
「お館様でも困難なこと?」

マスター
「やっぱり姉にするなら身長は高い方が良いだろうしなにかしらカシウスと特徴が似てる部分があった方が良いだろう」

アロンダイト←156cm
「それにしてもなぜカシウスは甘えたいんですか?」

マスター
「いや考えたらなんとなく解るよ」

マスター
「二人と比べて身長が高いのはアルテミスぐらいだしティファレトとかなら甘えようと思えば甘えられるしフェイルだってぬいぐるみがあるから存分に甘えられるだろう?」

アロンダイト
「確かに他二人と比べて表立つこともありませんしカシウスはあまり感情を表に出さないから存分に羽を伸ばして甘えることも出来ませんし」

マスター
「それなら頑張って探して見つけよう」

アロンダイト
「はい見つけましょう!それに私心当たりがあります」

702解決アロンちゃん:2019/08/24(土) 03:27:14
>>701
数分後

マスターとアロンダイトが小声で話した

マスター
「本当に大丈夫?」

アロンダイト
「大丈夫ですうまく行きます!」

アロンダイトは咳払いしてカシウスの方をむいた

アロンダイト
「我々スタッフが総力を結集してカシウスあなたのお姉さんを見つけました!」

※スタッフはアロンダイトとマスターの二人だけです

アロンダイト
「カーテンの向こうにお姉さんがいます!」

カシウス
(ワクワク)

アロンダイト
「それではカーテンオープン!!」

カーテンが開くとアバリスが立っていた

アバリス
「あの...妹に会えるからここで待っていてとマスターから言われて解らずに待っていましたがど、どういうことでしょう?」

アロンダイト
「さあカシウス!お姉さんに存分に甘えなさい!」

アバリス
「え?お姉さん?私が?」

アバリスが混乱しているとカシウスがしがみついて来た

カシウス
「お姉...ちゃん」

アロンダイトはジェスチャーでアバリスに伝えた

アロンダイト
『カシウスを甘やかしてください』

アバリス
『わかりました』

アバリス
「えっと...よしよしカシウスは良い娘ですね」

カシウスは黙ったままアバリスに頭を撫でてもらっていた

マスター
「それでなんでアバリスなの?」

アロンダイト
「髪色がなんとなく似ているからです」

マスター
「それだけ?」

アロンダイト
「それだけです」

マスター
「ああそう....」

時々アロンの思考回路は良くわからないと思うマスターであった

703解決アロンちゃん:2019/08/24(土) 03:54:17
いつも忘れる注意書き
これはアロンダイトの疑問を解決したりしなかったりアロンダイトが人の悩みを解決したりしなかったりするものです

704名無しさん:2019/08/24(土) 06:02:42
頭のなかでお夕飯のこと考えてそう<カシウス

705名無しさん:2019/08/24(土) 07:00:19
>>702
身長の話がでた瞬間アバリスかなと察知してしまった

706解決アロンちゃん:2019/08/24(土) 12:12:41
>>705
この人の頭の良さと自分の単純思考が露呈してしまった

707名無しさん:2019/08/24(土) 14:26:37
>>706
今見たら毛先ピンクなだけで似てる!
それはマスターの妄想が捗った瞬間だった。

708名無しさん:2019/08/24(土) 16:37:49
この理論ならアロンは末の妹になれるのでは…?
マスターは訝しんだ

709EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 16:58:15
EPILOGUEアロンダイト

アロンダイトのSSです。

EPILOGUEアルマス、ティルフィングと同様に新章ストーリー後を想定して書いてます。

今回はマスターは出ません。

アロンダイトの高潔さが少しでも伝われば幸いです。

今回はEPILOGUEアルマス、ティルフィングと比べると若干話の方向性?が違います。

その辺りも含め、本SSの内容について意見・感想の方を頂けると嬉しいです。

710EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 16:59:18

ふとしたとき思い返す。

かつて、肩を並べて共に戦った彼女との記憶。

初めはナディア姫をケイオスリオンから取り戻すまでの協力関係だった。

彼女はお人好しだ。

他国の斬ル姫である私を信用し、自国を襲った斬ル姫にも迷い無く手を差し伸べる。

そんな彼女に希望を見いだした。

彼女の考え方こそが、本当の意味での平等社会を実現できるかもしれないと。

斬ル姫もイミテーションも、皆、平等に生きられる世界。

国の命令に反し、彼女と共に戦うことを選んだ。

それがトレイセーマの為になると、そう信じていたから。

しかし、私の想いが届くことはなかった。

トレイセーマに戻った私に待っていたのは、思想矯正施設エドゥーによる再教育。

識別系統B・02となり果てた私は、背中を預け合った戦友を騙し、

背後から斬りつけた。

彼女は、私のことを信じきっていた。

自国の斬ル姫ではない私のことを信じてくれていたのに。

私が彼女の信頼を踏みにじった。

今ここに居る私は、ただの抜け殻。

かつての誇り高き騎士、アロンダイト・獣刻・ユニコーンはもういない。

711EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:00:04

「ふっ……!」

トレイセーマの首都グライヒハイツより少し離れた所にある森。

そこが私の修行場所。

今日もまた、雑念を払うように剣を振るっていた。

「…………」

静かに呼吸を整え、剣を鞘に納める。

「アナタも懲りませんね、梓弓」

「……気づいていましたか」

木々の間から梓弓が姿を現す。

「こうも連日会っていたら、嫌でも分かります。何の用ですか?」

「アナタに会いに」

「冗談は結構です。またはぐらかすつもりですか?」

「用件を言えば、アナタは断るでしょうから」

最近はいつもこうだ。

私の行く先々で梓弓に会い、何をするでもなく別れる。

少しウンザリしていた。

「前向きに検討すると言えば、その用件を教えて貰えませんか?」

「引き受けては貰えないのですか?」

「……それは了承しかねます」

内容も聞かずに頼み事を請け負うことはできない。

断るのが目に見えているというなら尚更。

「……これ以上良い返事は、引き出せそうにありませんね」

だが、梓弓は観念したようだ。

「アロンダイト、もう一度トレイセーマの騎士となるつもりはありませんか?」

正直に言えば、こうなるような気はしていた。

今の私は騎士じゃない。

「私は、もう二度と騎士を名乗るつもりはありません」

「その資格が、私にはない」

「まだ気に掛けているのですか……?」

忘れられる訳がない。

「アルマス・妖精結合・ティターニアのことを」

あの時の後悔が、今も私を縛り付けているのだから。

712EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:00:51

「かつてのトレイセーマは、平等という名の絶対的支配を強いる国でした」

多種族間での諍いを避ける為に、規律を逸する者に厳しい罰を与えた。

国の意向に反する者には、思想矯正施設エドゥーで心の自由を奪った。

トレイセーマに仇なす存在は、オーダーキラーズが全て始末した。

「上辺だけの平等社会、平和という名の鎖が皆の自由を奪っていた」

「梓弓、アナタは今のトレイセーマをどう思いますか?」

梓弓は少し考えたようだが、答えるまでにそう時間はかからなかった。

「……トレイセーマは変わりました。様々な種族の良いところを尊重しあう、本当の意味での平等社会に」

「私も同意見です」

今のトレイセーマには思想矯正施設エドゥーもオーダーキラーズの暗躍もない。

「トレイセーマが理想社会を実現した今、もう私の役目はないんです」

梓弓は何か言いたげだったが、その言葉を飲み込み控えめに微笑んだ。

「それでも鍛錬は欠かさないのですね」

「……ただの習慣です」

剣を未だに振るうのは、何かに没頭していないと余計なことを考えてしまうからだ。

これは現実逃避だ。

私の嘘は、梓弓に見抜かれていたのかもしれない。

控えめに笑った彼女の目に、悲しみの色が混じっていた。

ーーーーーー

ーーー

「……梓弓、いつまでついてくるのですか?」

「帰り道が同じだけです」

梓弓は目を逸らしてサラッと答えた。

……もしかすると私は心配されているのかもしれない。

「……いつもより街が騒々しいですね」

「気にする必要はありません、早く戻りましょう」

梓弓のその発言に何か含むものを感じた。

「あーっ!アロンダイト!」

「!!」

数ヶ月ぶりに聞く、懐かしい声に心を揺さぶられる。

振り返るとそこには、私が裏切り傷つけた斬ル姫

「久し振りね」

アルマス・妖精結合・ティターニアがいた。

713EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:01:44

「アル、マス……?どうしてトレイセーマに?」

「えっと説明すると、ギルが外交官になってるんだけど今日はトレイセーマの会談で外交官として今日行くに当たって1人だと危ないから護衛として私とティニが同行するようにオベロン様に頼まれて普段はモラベガが付き添いなんだけど…」

「ちょ、ちょっと待ってください!」

「どうしたの?」

「端的に言ってください」

「言ってるでしょ!」

アルマスは相変わらず口下手だった。

ーーーーーー

ーーー

梓弓の協力で、アルマスの言いたいことを何とか理解することができた。

街がざわついていたのは、ティルヘルムからの使者が来るとの噂が流れていたからみたいだ。

「つまり、アルマス。アナタはギルの護衛でトレイセーマに来たのに、迷子になってしまったということですね」

「ギルとティニが迷子になったの」

「……変な所で強情ですね」

意地っ張りなアルマスに梓弓は呆れている。

「アルマス、護衛なら早く合流した方がいいのでは?」

「え?」

梓弓の提案に、間抜けな声を漏らしてしまう。

確かに、アルマスは早くギルと合流すべきだ。

でも、

「ん……、そうね。名残惜しいけどティニ達が心配だし、そろそろ…」

「ま、待ってください!」

まだ、伝えたいことを言えてない。

気がつけばアルマスの腕を掴んで、引き止めていた。

「私がギルに手を上げ、アナタを騙し、傷つけたことを謝罪させてください」

「良いわよ、そんなこと。ギルももう気にしてないわ」

……そんなこと?

「何を言ってるんですか?私はアナタを裏切ったんですよ…!?」

「エドゥーで再教育されてたから、でしょ。そんなのは裏切った内に入らないわ」

そんなの。

あの日の出来事に対するアルマスの考え方に、温度差を感じた。

ーーーダメだ。

アルマスは気にしないと言ってくれている。

だから、これだけは尋ねてはならない。

「アルマス、あなたは……」

聞けば、きっと後悔する。

そんな予感があった。

ーーーあったのに

「私に裏切られたことを、どう思っているのですか?」

止められなかった。

714EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:02:22

私は、戦友に裏切られたらきっと許すことはできない。

洗脳されていたという理由があるならまだ分かるが、それでも「そんなこと」の一言で片付けられない。

「私は……」

アルマスが視線を逸らして言い淀む。

それでも、意を決したのか、私に目を合わせてハッキリと告げた。

「私が至らないばかりに、アナタにつまらない負い目を感じさせた」

「アナタにあんな真似をさせたこと、後悔してる」

アルマスの表情は真剣そのもので、

それが彼女の本心だということは疑いようがなかった。

「…………」

「……ちょっと辛気臭い話になったわね。ティニ達が待ってるから、もう行くわ」

ギル達と合流する為に、アルマスはその場を去っていった。

再び呼び止めることはできなかった。

ーーー私が至らないばかりに、アナタにつまらない負い目を感じさせた。

アルマスが至らない?

そんな訳がない。本気で言ってるなら、それはただの傲慢だ。

ーーーアナタにあんな真似をさせたこと、後悔してる。

私が裏切ったのは、私の心が弱かったからだ。

アルマスが後悔するようなことじゃない。

そう、本来なら。

「…………滑稽、ですね」

温度差の正体。

アルマスにとって私は、戦友、ではなく。

もう、護られる側の人間だった。

715EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:02:59

その夜は、トレイセーマの宿で寝泊まりすることになった。

ベッドに寝転び、考え事にふける。

ーーー私に裏切られたことを、どう思っているのですか?

問い掛けに答えた時の、アロンダイトの表情を未だに忘れられない。

「…………アロンダイト」

私にとって、アロンダイトは……

「アルマス、お客さんが来ましたよ」

ティニに呼ばれ、思考を打ち切る。

「私に?」

扉を開けると、そこにいたのは意外な客人だった。

「……梓弓?」

716EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:04:06

夢を見た。

かつての記憶。

アルマスと共にケイオスリオンへ向かい、

ハルモニアへ同行し、

またケイオスリオンに戻って。

そして、トレイセーマで再会した。

ギルに手を上げ、アルマスを騙し、傷つけた。

717EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:04:40

「…………」

最悪の目覚め。

雑念を払う必要がある。

今日も剣を振るうべく、修業場所へ向かう。

修業場所には、既に誰かがいた。

また梓弓かと思ったが、違う。

「アルマス……?どうして、アナタが……」

よく見るとティターニアやギルも傍に控えていた。

「……アロンダイト、アナタに決闘を申し込む」

突然の申し出に思考が固まる。

「アルマス、何言ってんだ!?」

「ギル、大切なことなの。黙って見てて」

ギルが慌てた様子でアルマスを諌めるが、彼女の決意は固い。

「……私達が戦う理由なんてない筈です」

「私にはある。勝負に乗れないなら、もう剣は捨ててしまいなさい」

「言ってくれますね」

斬ル姫にとって、武器は自分自身だ。捨てられる訳がない。

「何のつもりかは知りませんが、そんな挑発には……」

「逃げるの?まぁ、仕方ないわね」

「ーーーアナタはもう騎士じゃないんだから」

その言葉に、胸が強く痛んだ。

「アルマス、アナタには関係ないことです」

「本気で言ってるの?」

「……えぇ」

アルマスは唇を噛み締める。

「もう、いい」

718EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:05:24

「ーーー構えないなら、こっちからいくわ」

次の瞬間、アルマスの手元に剣が顕現され、

「!!」

私はアルマスの剣戟を自身の剣で捌ききった。

「アルマス!何を!?」

「アナタが分からず屋だからよ!」

再び斬りかかってくるアルマスに、真っ向から剣を振るい、鍔迫り合う。

「……この程度なの?昔のアナタはもっと強かった!」

アルマスに少しずつ押されていく。

力比べではアルマスに分があるようだ。しかし、

「それは、勘違いです!」

アルマスの剣を受け流し、がら空きの背中に蹴りを見舞う。

ーーー速さは私の方が上だ。

そう考えた刹那。

「甘い!」

アルマスは蹴り飛ばされた不安定な姿勢のまま、手をかざし氷弾を放ってきた。

身を捻り、氷弾をかわすが

「はあああ!!!」

体勢を立て直したアルマスに、大上段から剣が振るわれた。

「ぐっ……!」

咄嗟に飛び退き、事なきを得る。

不倒不屈の剣、それがアルマス。

彼女の眼は真っ直ぐ私を捉えていた。

「もう一度言うわ。アロンダイト、今のアナタは理想を追ってた頃のアナタより遥かに弱い」

「剣を交えた今ならわかる。どれだけ腕を上げようと、アナタの剣には心が伴ってない」

719EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:06:50

「アロンダイト、平等社会の実現はどうしたの?」

それは、かつて自分が思い描いていた夢。

しかし

「実現、したんです……」

今のトレイセーマに暗い陰はない。

「トレイセーマは、斬ル姫も常人も、皆が平等に生きられる国になりました」

本当の意味での理想社会になったのだと、心の底から信じている。

「夢は、叶ったんです……」

だから後悔なんて、ない。

だけど、アルマスは納得しなかった。

「夢が叶ったっていうなら、どうしてそんな辛そうにしてるのよ!」

「それは……」

「確かに平等社会は実現したのかもしれない。でも、それがどれだけ脆いものなのか知らないアナタじゃない筈よ……!」

「この平和を誰かが守っていかないといけない!そうでしょ!?」

そんなこと、分かってる。

「……でも、私にはその資格がないんです」

「私が、アナタを裏切ったあの日から」

仲間を裏切る人間が、国を護る者として必要とされることは決してない。

それが、私が騎士をやめた理由。

「この……絶バカ!」

「ティニ、アロンダイトの目を覚まさせるわ!一気に畳み掛ける!」

アルマスの背中から、蝶のような形をした蒼い翼が形成される。

これが、アルマスの本気。

「ーーー行くわよ、アロンダイト」

「!!」

声をかけられた次の瞬間には、目の前に剣を振りかぶっているアルマスがいた。

ーーー速い!

「ぐ……!」

彼女の一撃を剣で受け止めるが、踏ん張りがきかず吹き飛ばされる。

追撃を逃れる為に、すぐさま受け身をとるが、

「遅い」

背後から掛けられた声に、全身が総毛立つ。

ーーー間に合わない!

振り向くこともせず、そのまま前方へ跳ぶ。

先程まで自分がいたその場所は、アルマスに切り払われていた。

720EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:07:27

「ハァっ……!ハァ……!」

力比べでは彼女に分がある。

今となっては、速さも圧倒的に彼女の方が上だ。

思い知らされるアルマスとの実力差。

満身創痍の自分に対し、アルマスは息一つ乱していない。

その余裕からか、アルマスは戦いの最中にも私を問い詰めていく。

「誰かを護るのに資格が必要だなんて本気で思ってるの!?」

「アナタの夢は……、たった一度の失敗や挫折で諦めるようなものだったの?」

「……たった一度?」

怒りで頭が沸騰していく。

その言葉を、アルマスから聞きたくはなかった。

「そのたった一度で、取り返しのつかないことを私はしたんです!!」

「他国のキル姫である私をアナタは信じてくれた……。本当に……、本当に嬉しかった!!」

「なのに、私は……」

例えアルマスが許しても、私は私を許せない。

「……無神経なことを言ったのは謝る」

「でも、私もギルもこうして無事でいる、取り返しのつかないことなんてない!!」

「!!」

アルマスのその言葉に、どれだけ救われたのだろう。

アルマスは、私を糾弾するために決闘を申し込んだのではなく。

「まだ、騎士に戻るつもりにはなれないの……?」

私を励ますためのものだった。

721EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:07:57

「ごめんなさい、アルマス」

「騎士に戻りたい気持ちは、あります。……でも」

この決闘で思い知らされた。

「トレイセーマを護るには、力が足りない。私は、余りにも…………弱い」

私がどれだけ望んでも、きっとアルマスには届かない。

いや、オーダーキラーズの足元にも及ばないのだろう。

だというのに。

「ーーー馬鹿にしないで」

「アロンダイト・獣刻・ユニコーンは、理想を求める誇り高き騎士よ」

「アロンダイト、例えアナタでも、私の戦友を馬鹿にすることは許さない」

こんな私を、アルマスは認めてくれた。

「長い旅の中で、共に戦ってきた」

「零装支配されていても他国の人間に手を差し伸べることを厭わなかった」

「例え命令に背くことになっても、自国の理想の為に自分を貫いた」

信じてくれた。どこまでも真っ直ぐに。

「そんなアナタを、弱いだなんて言わせない!」

きっと、アルマスはそれを伝える為だけに勝負を持ち掛けたのだろう。

言葉だけでなく、剣に乗せた想いを通して。

「……私も人のことは言えませんが、アナタも大概不器用ですね」

「今更でしょ?」

そう言って、アルマスは微笑んだ。

「どうして、そこまで私を信じてくれるのですか……?」

「そんなの決まってる」

「私が初めて背中を預けた仲間が、アナタだからよ」

722EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:08:27

決闘の途中だというのに、自然と笑みがこぼれた。

「信じます」

「自信がないんじゃなかったの?」

勿論、そんなものはない。

「私を信じてくれる、アナタのことを信じると決めたんです」

剣を構えて、目を閉じる。

私が思い描く強さ。

真っ先に思い浮かぶのは、アルマスの姿で。

あぁ、そうか。

アルマスの強さは、絆だ。

だから、もう大丈夫。必要なのは覚悟だけ。

だって、今の私には信じてくれる人がいる。

どこまでも、真っ直ぐに。

今までの弱い自分に別れを告げた。

723EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:08:58

「アルマス、あれは……」

ティニが驚きの声を上げる。

アロンダイトの身体が淡い光に包まれていく。

「綺麗ね」

そして、それ以上に彼女の剣は強い輝きを放っていた。

「アロンダイトの覚悟が位階〈クラス〉を引き上げた。……手強いわよ」

724EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:09:37

「アルマス、アナタの想いに応えさせてください」

「えぇ、仕切り直しね」

互いに大きく息を吸い、神経を尖らせる。

次の相手の一手を見落とさないように。

「行くわよ!」

仕掛けたのはアルマスだ。

アルマスは氷弾を放ちながら、猛スピードでこちらに接近する。

氷弾を最小限の動作で回避しながら、アルマスの元へ駆けていく。

互いの剣が鍔迫り合い、轟音が鳴り響く。

「流石ね!」

「この程度では、ありません!」

剣に力を込め、アルマスを吹き飛ばす。

剣が放つ輝きは更に強くなっていた。

「完全にこちらが力負けしています!アルマス、スピードで翻弄して……」

「そんな小細工、アロンダイトには通じないわ。私達の持てる力の全てをぶつける!」

アルマスが大きく距離をとった。

スピードを推進力にして、全力の一撃を放つ為に。

「ありがとう、アルマス」

上空にいる好敵手を見据える。

次の一振りで勝敗は決する。

蒼い蝶と光り輝くユニコーン。

両者の全力が交錯した。

725EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:10:10

一振りの剣が宙を舞う。

「私の……」

私の手元に、剣はない。

「……私の完敗ですね」

弾かれたのは、私の剣アロンダイト。

アルマスは自身の剣を強く握りしめていた。

「完敗、ね……」

アルマスの剣から鈍い音が鳴る。

刀身には亀裂が入っていた。

「よく言うわ」

726EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:10:52

「珍しいですね、アロンダイトが私の部屋に来るのは」

アルマスとの決闘を終え、帰宅する前に梓弓の部屋を訪ねた。

話さないといけないことが沢山ある。

「アルマスと決闘をしました」

「……どういう経緯でそんなことに?」

「まぁ、いろいろです。……完敗でした」

「その割には清々しい顔をしてますね。悩みは晴れましたか?」

「お陰さまで」

そこで、梓弓が自分をジッと見つめていることに気づいた。

「……妬けますね。私が何を言ってもアナタは立ち直らなかったのに」

そう言って、少し頬を膨らませている彼女が可愛らしかった。

「だから、アルマスに話をしたのでしょう?」

「気付いてたのですか?」

「アナタとも長い付き合いですから。だから、その……、ありがとうございます」

照れてしまい、視線を逸らしながら礼を言う。

「ふふっ」

梓弓はクスクスと笑っていた。

「な、何かおかしいですか?」

「ごめんなさい、アロンダイト。私にそういった一面を見せてくれるのが嬉しくて」

「えっと……?」

よく分からなかったが、梓弓は満足そうなので特に言及はしなかった。

「それで、私にお礼を言うためにわざわざ来てくれたのですか?」

「それもありますが……。もう一つ、頼みたいことがあるんです」

アルマスのお陰で、もう一度頑張ってみようと思えたから。

理想を叶えるためではなく、今度は理想を護っていくために。

「トレイセーマの騎士になるという話、今からでも間に合いますか?」

梓弓はしばらくキョトンとしていたが、すぐに笑顔で、勿論です、と答えてくれた。

727EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:11:50

ティルヘルムへ帰っている途中、ギルがボソッと呟く。

「まさかアルマスが負けるなんてなぁ」

「私は負けてないわよ!……勝った訳でもないけど。それよりティニ、どうしたの?」

ティニが何か言いたげだったので、声をかける。

「アルマス、どうしてデウスの力を使わなかったのですか?」

「ん……、アルマス、全力じゃなかったのか!?」

「全力だったわよ。デウス・エクス・マキナとしての力は確かに使ってないけど」

デウスの力は繋がる力。言い返せば、皆の力だ。

私が個人で振るっていい力じゃない。それに。

「あの決闘はアルマス・妖精結合・ティターニアとして、挑んだものだから」

決して、デウス・エクス・マキナとしてではない。

ティニは納得したのか、満足そうだった。

「アルマスも、うかうかしてられませんね」

「ティニ、小言はいいから!早く帰るわよ」

そう言いつつどこか嬉しそうなアルマスに、ギルとティニは笑いあった。

728EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:12:51

「……これで勝ったなんて言える程、図々しくなれないわ」

決闘の直後、刀身に亀裂が入った自身の剣を見つめて、アルマスはそう言った。

「それでも、やはり私の完敗です」

「引き分けでしょ、どう見ても」

「それ以前の問題です。心の上でアナタに、いや、自分に負けていた」

私がここまでやれたのは、アルマスのお陰だ。

この恩を、私は絶対に忘れない。

だから、今度は。

「アルマス、アナタが道を違えた時は私が目を覚まさせます。……約束です」

「うん、頼りにしてる」

アルマスが差し出した手をとり、握手をする。

「違う!」

「え?」

…………怒られた。

「小指を立ててたでしょ!指切りよ!指切り!」

「ゆ、指切り?」

不穏な言葉に、思わず聞き返してしまう。

「……知らないの?まぁ、私も昨日梓弓に教わったんだけど」

「その指切りというのは……?」

「大切な約束をする時に、互いの小指を結ぶんだって」

アルマスと小指を絡ませる。

「それじゃ約束ね」

「はい、今度は私がアルマスを助けます。それまでは……」

「もう一度騎士として、トレイセーマを護っていくことを誓います」

私の心の中に識別系統B・02はもういない。

誰よりも自分を信じてくれた彼女に報いよう。

誇り高き騎士、アロンダイト・獣刻・ユニコーンとして。

戦士、アルマス・妖精結合・ティターニアに強く誓った。


Fin

729EPILOGUE アロンダイト:2019/08/24(土) 17:17:23
最後まで読んで頂いた皆様、ありがとうございます。

今回のSSで初めてバトルを書いています。

描写が拙く、迫力不足だったかもしれません。

アロンダイト好きの方達に少しでも喜んで頂けると嬉しいです。

お目汚し失礼しました。

730名無しさん:2019/08/24(土) 20:37:31
>>729
月並みな感想しか出なくて申し訳ないが
アロンアルマスの一騎打ち、アロンの迷いを断ち切った後のクラスチェンジ描写が非常に良き…
本編でも待ってるぞ!

731名無しさん:2019/08/24(土) 21:19:18
いやー良いもの見させてもらいました。作者様ありがとう!

732名無しさん:2019/08/25(日) 01:09:13
毎回良きSSをありがとうございます
おかげで本編で感じていたモヤモヤも晴れました
戦闘描写は個人的には問題無いかと、なんとなくでもゲームと合わせてイメージ出来ましたし

733解決アロンちゃん:2019/08/25(日) 02:19:38
解決アロンちゃん5.5

カシウスはじーっとアロンダイトを見ていた

アロンダイト
「カシウスどうかしましたか?」

カシウス
「.......」

カシウスは自分の髪の毛先を見た

アロンダイト
「カシウス?」

カシウスはアロンダイトの頭を撫でた

アロンダイト
「??????」

カシウス
「あなたも私と同じ色を持つ」

アロンダイト
「同じ色...ああカシウスの毛先と私の髪色同じですね」

カシウス
「あなたは私を長く生きた者として私から甘美なる時を求めても良い」

アロンダイト
「私がカシウスの妹....!?」

アロンダイトに電流が流れた

734解決アロンちゃん:2019/08/25(日) 02:37:16
>>733
アロンダイト
「と言うわけで私はカシウスの妹でありアバリスの妹です」

マスター
「はぁーどういうわけだよ」

アバリス
「と言うことは私は今日で一気に妹が二人も増えたということですか?」

マスター
「そうなるね」

アバリス
「なんか少し頭痛が....」

マスター
「だから
長女アバリス
次女カシウス
三女アロンダイト」

カシウス
「姉と妹が出来た」

マスター
「カシウス嬉しそうだな」

アロンダイト
「私は楽しいですよ」

アバリス
「私は少し寝させてください」

カシウス
「お姉ちゃん毛布あるよ」

アロンダイト
「姉さん枕もあります」

アバリス
「あ、ありがとうございます」

アロンダイト
「ダメですよ妹なんですから敬語しては」

カシウス
「ダメ」

アバリス
「えっと...ありがとうゆっくりと眠れる」

アロンダイト
「はいゆっくりと休んでください」

カシウス
「お休みなさい」

アロンダイトだけじゃなくてカシウスの考えもわからないなと思うマスターであった

735解決アロンちゃん:2019/08/25(日) 02:44:14
5.5なので注意書きはありません
>>708の書き込みでネタが降ってきた
この場合アバリスと結婚したらアロンとカシウスが義妹になりカシウスと結婚したらアバリスが義姉アロンが義妹になりアロンと結婚したらアバリスとカシウスが義姉になる
誰と結婚しても待つのは楽園

736名無しさん:2019/08/25(日) 03:00:55
アロン愛されてるなぁ。ここの住人でアロン主人公にしたのこれで3人くらいか?

737リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 03:52:15
【持たざる者の狂騒曲】1

波の音が響く砂浜に3つの影が並んでいる。

以前とある騒動が起きたさいに協定を組んで以来、時々こうして集まっては互いに慰め合う関係が続いていた。



「はぁ…世の中は不条理だ。僕たちが一体何をしたと言うんだ…」

「あぁ…思い出すだけで羨ましい…」

「そうですね…」



グラトニー、エンヴィ、ミネルヴァの3人はぼんやりと海を眺めてため息をつく。



「ミネルヴァ、君のところには規格外の物を持った奴が2人もいるだろう?何か僕たちとは違う、特別な行動に心当たりはないかい?」

「そう言われても…」



そもそも話を合わせただけで、2人ほど悩んでいる訳ではないミネルヴァは返答に困ってしまう。

アレのサイズよりも、どう2人をなだめるかの方がミネルヴァにとっては悩みの種だ。

エンヴィも力無く呟く。



「もしかして私たちはこのままなんでしょうか…羨ましい…羨ましい…」

「僕は諦めないよ!諦めてたまるか!さぁ、3人で知恵を出し合うんだ!絶望や不可能なんて僕が喰らい尽くしてみせるさ!」

『ニケ、どうしよう…』



かくして「持たざる者」達は動き出した。理想を求め、掴み取るために。

738リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 03:54:01
【持たざる者の狂騒曲】2

別の日。再び集まった3人はトロピカルジュースを片手に話し合いを始めた。

議題はもちろんアレだ。



「ミネルヴァ。改めて聞こう。君のところにいる規格外の彼女たちから、有益な情報は得られないだろうか?些細なことでも構わないよ」

「普段の2人の暮らしぶりからあの羨ましいサイズになる理由を掴めれば、きっと私たちも…!」



グラトニーの言う規格外とはフライシュッツとグラーシーザのことだろう。2人の「それ」は確かに圧倒的な存在感を放っている。

エンヴィもやはり気になるのはその2人らしい。



「2人の普段ですか…そうですね。フライシュッツはよく誰かに甘えたり抱き付いたりしている姿を見かけます。グラーシーザは生活面では特に気になることはありませんけど、とにかく乳製品を好んで食べている、と言うことくらいですかね…」

「う〜ん、これと言って変わったことは無いように思いますが…」

「そうだね。他に……」



そこまで話したところで、突然グラトニーとエンヴィが目を見開き体を震わせ始めた。



「「それだ!」」

「……は、はい?」

「そんな…あのハグ…!?たしかに僕はハグする習慣なんて無い…はっ!!そうか、分かったぞ!ハグすることによって、胸が相手と接して押さえつけられる!その刺激が秘訣なのか……!」

「乳製品…たしか近くにアイスを売ってるお店がありましたよね?あ、でも食べ過ぎると体重が…食べてもあまり変化しない体質が羨ましい…」

「す、すごい食い付きですけど、もう少し冷静に…」



ミネルヴァの動揺をよそに2人は意気揚々と歩き出した。



「さすがに抵抗が無いとは言えないが、試してみる価値はある。あとは誰相手に行うかだな…まずは練習から…うん、それじゃあ僕は早速行動に移すことにするよ。ありがとう、ミネルヴァ。結果を楽しみにしていてくれ」

「アイス以外にも試してみたいなぁ…私も色々やってみます。では…」



訳も分からずポツンと1人残されたミネルヴァは途方に暮れる。



「何が何やら…嫌な予感しかしなよ、ニケ…」

739リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 04:01:57
【持たざる者の狂騒曲】3

グラトニーは極力、人気の少ない場所を探していた。


「この辺りでいいだろう…」



適当な木陰に入り、先ほどの会話を思い出してみる。


『ミネルヴァの話しに変わったことはなかった。しかしそれが間違いだ。今まで気にしてこなかった事にこそ、きっと意味があったんだ。今回は見落とさなかった。うまく行く!』


「しかし、『甘える』か…僕には無縁過ぎてよく分からないな。とりあえず彼女の…フライシュッツの真似をしてみよう」


考えただけで顔が熱くなる。やはり人気の少ない場所を選んでよかった。


「くっ!これも理想のため!羞恥心がなんだ!」


意を決して引きつった笑みを浮かべる。


「ハ、ハグシヨ〜……」

・・・


「うん、僕には大きい一歩だ」
『実戦投入出来るのはいつになるだろう…』


遠い目をするグラトニーだった。


突然背後からガサガサと音がし、グラトニーはサッと身構える。


「誰だい!」

「あれ〜?グラトニーちゃん!」

「フライシュッツ!?なぜ君がここに?」

「え〜と、ボールを探しに来たんだけどぉ〜」


周りを見回すと確かにビーチボールが転がっていた。


「さあ。これだろう?早く向こうへ行ってくれないか…」

「あ、ありがとー!……う〜ん」

「まだ何か?」

「ちょこっと聞こえたんだけど、もしかして、グラトニーちゃんもハグしたいの?」

「なっ!?聞こえて……!」

「やっぱり〜!お姉ちゃん、嬉しいよ〜!」


ぱぁっと笑顔を見せ、フライシュッツは一直線にグラトニーへダイブをした。


「グラトニーちゃん、ハグだよ〜!」

「な、ちょっ…!」



グラトニーの視界に2つの大きな丸が飛び込んできた。

躱す間もなくも、その丸に顔が包み込まれていく。



『そんな、馬鹿な…本当に同じ物なのか?なんだこの柔らかさは!』



そして同時にグラトニーは悟ることになる。


『あぁ、僕には、無理だ…』


彼女の理想も意識も、その圧倒的な存在に飲み込まれていった。

740リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 04:06:00
【持たざる者の狂騒曲】4

一方、エンヴィは途方に暮れていた。

勢いでアイスを3つも買い込んでしまい、1つは食べたものの残りの2つはすでに溶け始めている。


「はぁ、どうしたものか…」


間違いなく2つを溶けてしまう前に食べ切るのは不可能だ。
仕方なく1つは諦めることにした。


彼女がアイスを口に運ぼうとしたそのとき、背後から声をかけられた。


「エンヴィじゃないか。久しぶりだな!」

「……げっ」


振り向くとグラーシーザが立っていた。嫌でもあそこに目がいく。


「げっ、て酷いなぁ!って言うか大丈夫か?アイス溶けそうだぞ」

「…1つ食べますか?どうせこのままじゃ捨てることになるんで…」

「え、いいのか?誰かの分じゃないのか?」

「2つとも私のですから、ご心配なく…」


グラーシーザは不思議そうに首を傾げる。


「2つとも?でもまぁ、その気持ちも分かるぞ!そこのビーチで売ってるのだろ?おいしいよな!」


2人は並んでアイスを食べた。


『まさかこんなタイミングで遭遇するなんて…いつ見ても大きいな…羨ましい…』


この時点でエンヴィは気付いていないが、2人が並んでいるため端から見ると格差はより強調されている。
しかしその静寂も終わりを告げた。



「あっ」

「あっ…」



もともと溶け始めていたとは言え何の偶然か、ほぼ同時に口に運んだアイスが同じようなタイミングでコーンからこぼれ落ちた。



「ひゃんっ!冷たっ…!」

「…………え?」



グラーシーザの持つアイスからこぼれたそれは、みごとに胸の谷間に流れ落ちた。

エンヴィの持つアイスからこぼれたそれは、みごとに砂浜へと吸い込まれて行った。



同じように持っていたアイスが、同じようにこぼれて、しかし着地点が違うと言うことはエンヴィに嫌でも1つの現実を突き付ける。


「うひゃぁ、ベトベトだ…なぁエンヴィ、さっさとアイス食べて泳がないか?洗う手前、省けるぞ!」


しかしエンヴィに反応はなかった。


「?お〜い、エンヴィ?聞こえてるか〜?」


グラーシーザが目の前でぶんぶんと手を振るが返事は無い。


衝撃のあまり思考が停止したエンヴィは再起動までかなりの時間を要した。

741リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 04:09:16
【持たざる者の狂騒曲】5

その夜。



「ふふふ、ボールが3つ…ボールが3つ…ふふふ…」

「アイスがすとーん…アイスがぽとーん…すとーん…ぽとーん…」



砂浜にちょこんと座り込み、生気の抜けた瞳でずっと同じことを呟くグラトニーとエンヴィにミネルヴァはただただ怯えていた。



『怖いよ〜ニケ…何があったんだろう…?』



「えっと、そろそろ戻った方が良いのではないでしょうか?グリードさんたちも心配しますよ?」



グラトニーとエンヴィはピクリと肩を震わせる。



「こんな僕を心配してくれるのかい?優しいな、ミネルヴァは…」

「あぁ、気遣いもできる優しい心…嫉妬しかできない私にはとても羨ましいです…」



憔悴仕切った2人を見かねたミネルヴァは、ふと思い付きである提案をしてみる。



「あの、もし良ければ今度はフライシュッツとグラーシーザを呼んで、直接お話を聞くと言うのはどうでしょう?きっと優しく色々教えてくれると思いますよ!」



言いながらミネルヴァは始めからこの提案をしておけばよかったと後悔した。2人のことを考えれば、回りくどい事などぜずに悩みを打ち明ける仲間が増えた方がよほど効果的だったろう。



しかし直後、今度はこの提案をしたことを後悔する。



「う…うぅ…」

「あ…あわわ…」



グラトニーとエンヴィは同時に叫んだ。



「「勘弁していてくれ〜!!」」

「はいっ!?」

「いいか、ミネルヴァ!ボールは最初1つだったんだ!1つだと思ったら3つになったんだぞ!僕にまた同じ苦痛を味わえと言うのかい?」

「知ってます?アイスってすとんと落ちるんですよ?それはもうきれいにぽとーんと…」



訳も分からず、もはやミネルヴァも叫ぶことしかできない。



「ふぇ〜ん!だからそれは一体何なんですか〜!?」





夜のビーチに3人の泣き声が虚しく響いた。

END

742リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/25(日) 04:11:21
>>648のリクエストシリーズ第1段です


今回は>>653さんより


他にもまだお届けする予定なので気長にお待ちください

743名無しさん:2019/08/25(日) 06:51:51
面白いのだが・・・行間が空きすぎでは?
何か理由があるのですか?

744名無しさん:2019/08/25(日) 08:10:03
>>735
アロンちゃんの人なら拾ってくれるかなと思った。
俺の楽園はここに有ったのか…

745名無しさん:2019/08/25(日) 09:16:44
そして何となく三姉妹(笑)を並べてみたら
3人とも髪を編んでて1人ニヤニヤしてました。

746解決アロンちゃん:2019/08/25(日) 11:41:45
>>744
ネタのご提供ありがとうございます

747名無しさん:2019/08/25(日) 12:13:04
>>746
おねだり紛いを受けて貰ってありがたき幸せ。
次回も楽しみに待ってます。

748名無しさん:2019/08/25(日) 12:19:10
ちょっとSSスレ民ageすぎちゃうか?

749名無しさん:2019/08/25(日) 12:36:47
別に荒らしてるわけでもないしageぐらい気にすることではないだろう

750名無しさん:2019/08/25(日) 15:50:04
えぇ…どうでもいいだろ

751名無しさん:2019/08/25(日) 16:28:16
スレ民のageが上がりすぎ?

752名無しさん:2019/08/25(日) 19:57:30
誰がジジイだって?

753リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/26(月) 23:15:14
>>743
亀レス失礼します

他サイトで記入したものをコピーしたのですが、なぜだか行間が空いてしまいました。
一話目がそうなってしまったので、仕方なく全体を統一させたのですがだいぶ読み難くなってしまいましたね。申し訳ないです。
次作よりきちんと修正します。

最後に、感想ありがとうございます!

754名無しさん:2019/08/26(月) 23:16:41
実は個人的にはこれくらいのほうが読みやすいと思ったり

755リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/26(月) 23:24:31
【でぃすらぷ!】
第1話「看病」

カリスが風邪を引いた。

チームの回復を担う彼女がこのような状態では、当分活動は出来そうもない。

「ごめんね、レーヴァ…」
「そんなこといいから、早く治す事だけ考えて」
「うん…」

とは言え、今まで彼女に頼りきっていたのも事実。

『無茶、させ過ぎかな…』

戦闘を避けるためにヘレナに見回りを頼んではいるものの、万が一彼女抜きのこの状況で幹部級の斬ル姫に襲撃されたら……
よそう。今は目の前のこの子の事が第一。

「今ソロモンがお粥?とか言う東の国にある看病食、作ってるから」
「わぁ!楽しみだなぁ、ケホッ、ケホッ…」
「無理しないで」
「うん…ねぇ、レーヴァ…」
「ん?」
「近くに居るとレーヴァに風邪、移しちゃうよ…?」
「風邪って誰かに移すと治りが早くなるらしいわ。私に移ってもカリスが治れば、すぐに治療できるでしょ?」
「そっか、うん!ありがとう、レーヴァ…!じゃぁ、このまま側に居てくれる?」
「そのつもりよ」
「えへへっ♪」

まったく…本当にこの笑顔には救われる。

「ちょっと熱、計るわね」

カリスの額に自分の額を当てる。

「ふぁ…!」
「!?」

ふいに柔らかい感触が唇に触れた。

事故だった。意図したわけではなく、偶然にも唇と唇が触れてしまった。

「……」
「……」

それでも、触れ合った唇を離す事が出来ない。
どちらかともなく、そのまま強く重なり合う。

「……カリス、その、ごめん……」
「えへっ…しちゃったね…!」
「う…忘れて……」

駄目、とてもじゃないけどこのまま居られない。
そそくさと席を立った。

「と、とにかく…早く良くなって。じゃないと、困るから」
「えぇ〜待って〜、側に居てくれるんじゃないの〜?」
「また来るから。ヘレナやソロモンも放っておけない」
「う〜……分かった…すぐ戻って来てね?」
「…ええ」

カリスの部屋を後にする。途端に顔中に血液が噴き上がって来るのを感じた。

「もう……バカっ……!」


この火照りは、しばらく納まりそうにない……


つづく

756名無しさん:2019/08/26(月) 23:31:22
名作の予感

757名無しさん:2019/08/26(月) 23:32:44
よきかな

758名無しさん:2019/08/26(月) 23:34:32
あっ、これ絶対に良作だ

759名無しさん:2019/08/27(火) 00:13:45
あんま関係ないけど和食はトレイセーマで食われてるイメージ

760リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/27(火) 00:14:59
でぃすらぷ!ですが、基本的に一話完結の形で今後ちまちま書いていこうと思っています
間が開いたりするかもしれませんがご了承ください

761名無しさん:2019/08/27(火) 01:52:26
いいんやで

762pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:36:23
『673からの続き』


「な、なんの……ま、だ、ま、だ……!」
 方天画戟はぎこちなく体を動かしながら、自分を貫く刃をずぶずぶとさらに食い込ませ、一歩ずつアロンダイトへ近づいていく。
 そして大剣の鍔が皮膚に接するまで近づいたところで方天画戟は右の拳を振り上げた。
 アロンダイトは動かせない右腕。
 その腕が振るわれアロンダイトの頬に突き刺さる。ガツンという鈍い衝撃音がアロンダイトの頭の奥に響いた。
 数秒後、だらり、と頬に押し付けられていた拳から力が抜ける。
「けっ……」
 方天画戟はもう一度したたかに血を吐くと、笑ったまま意識を手放した。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「……私は負けるわけにはいかないのです」
 大剣を一振りして血と脂を振り払う。
 今度こそ船を出よう。そう思ってアロンダイトが壁の穴に身を乗り出しかけた時である。
「行くのですか?」
 その背に声をかける人物がいた。その声質からあのハルモニア兵、キトであるとわかる。
 アロンダイトはその姿をあえて確認はせず、
「次はあなたが相手ですか? 力づくでも止めると?」
「まさか、今の私にそんな力はありませんよ」
 キトは好々爺のように笑いをあげる。年齢を聞いたことはなかったが意外と高齢なのかもしれない。

「貴女のその胸の重り。ハルモニアであれば解放できたものを。なぜあえて苦難の道を選ぶのか私にはわからない」
 確かにハルモニアにギアハックされればアロンダイトの悩みは消えるだろう。イミテーションや斬ル姫に人権がない理由に『選ばれなかった者だから』という答えを押し付けられるのだから。
「ハルモニアが与えるであろう答えでは私には足りないからですよ」
 だがそれでは満足できないのだ。
 アロンダイトが思うにハルモニアのそれは呪いだ。
 ありもしない身分、人の価値とやらを押し付けられ何重にも規律や法律、目に見えない鎖に縛られるその在り方は、とても悲しく思えた。
「さようなら」
 だから帰るのだ。少なくとも自分がいるべき場所はまだトレイセーマであると思うから。



「あっはっは! 振られたなぁおい?」
 がばり、と倒れていた方天画戟が身を起こした。
「生きていたのですか?」
「そうみたいだな! ぶっちゃけ意識飛んだ瞬間、オレも死んだと思ってたけど!」
 胸の風穴から判断するにどう考えても致命傷なのだが方天画戟は快活に笑っていた。
「オレは誘ってくんねえのか? ちょうど向こうの大将もつまんねーなって思ってたんだけど」
「貴女はいりません」
「っけ、面食いが……」
 お互い重傷を負っているからだろう。キトも方天画戟も戦闘には発展しないようだ。軽いやりとりをすませ離れていく。
「あー、喋んの辛いわ。やっぱ肺破れてっからかなー」
 口から血を垂らしながらふらふらと方天画戟は歩いて部屋の奥に、アロンダイトとは逆方向に消えた。
「…………………………」
 キトは壁に空いた穴の外を、アロンダイトが走っていく方角を見つめる。
 シェキナーの矢が時折彼女に向かって放たれるがこのまま逃げ切ることができるだろう。
 その一瞬見えた横顔はとても凛々しく。信念を持つ者特有の力強さがあった。
「ああ、その魂のなんと熱く、また眩いことか……」
 知らずのうちに涙を流しながら彼は膝を折っていた。
 そういえば、自分も腹を打ち抜かれていたことを思い出す。
 直後、がくんと首が折れてキトの意識は薄れていった。

763pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:37:04



「あん?」
 戦場となっていた『船』と呼ばれるハルモニアの輸送車を脱出し、ケイオスリオンの陣営に戻った方天画戟・D. plug・アバドンがまず見たものは死体の山だった。
 ケイオスリオン軍が使っていたみすぼらしい旧式の輸送車は木片になるまで破壊されていた。
 友軍のケイオスリオン兵たちの姿を探してみると変わり果てた姿で辺りに散らばっていた。上半身と下半身で分断された者、上顎だけ斬り飛ばされた者、原型も残さず潰された者。
 それらの血だまりの中で指揮官だったと思われるケイオスリオン兵が斧を片手に佇んでいた。
 方天画戟は和やかに片手をあげて彼に近づく。
「おう。帰ったぜー。いや、負けた負けた」
「役立たずが」
「ずいぶんな挨拶じゃねえか。そっちも味方相手にずいぶん楽しくやってたんじゃねえの?」
「これは粛清だ!」
 突然大声を上げてそのケイオスリオン兵、ラーザは方天画戟を睨みつけた。
 割れた仮面の奥で見開かれた目が血走っている。
「こいつらが悪い! 使えないくせに敵前逃亡だと! ふざけるな!」
 ラーザは怒りのままに同胞の死体を何度も踏みつける。
「そんな怒るなって、アンタは悪くねえよ。そうだな。実際オレもそういう仲間殺しは嫌いじゃねえし。で、これからどうする?」
「当然、報復だ! 今回はたまたま負けただけだ! 何度でもやり直せばいい! 兵員も! 斬ル姫も! 幾らだって揃えられる!」
「おうおう。いい気迫じゃねえか」
 にやにやと笑いながら方天画戟はラーザに近寄っていく。
 戦闘で受けた傷は斬ル姫特有の回復力で既に塞がっており、普段通りとは言い難いが力も戻ってきていた。
「ところでだ」
 手が届く距離まで近づいて気が付いたが方天画戟の方がラーザより背が高い。
 自分がそんなことにも気が付かないほどにこの指揮官とは今まで腹を割って話し合ったことはなかったのだなあとぼんやり思った。
「なんだ早く言え方天画戟。この無能が」
「ああ、悪い悪い」
 あのトレイセーマの斬ル姫にやられたせいだろうか。まだ少しボーっとしていたらしい。
 方天画戟は気を取り直して極めて気さくな調子で、
「オレはな。同じ敵に二回負けた指揮官は見限ることにしてるんだぶっ殺すぞ」
 ひゅうん、と。
 方天画戟の青い長髪が風を切ったと思うと。
 その三つ編みにまとめられた髪の先にある鎌がラーザの喉笛を掻き切っていた。
「は……?」
 ラーザの口から最後に漏れたそれは単に空気が漏れ出しただけだ。
 ずぶり。と直後にダメ押しで方天画戟が放った貫手が心臓をえぐり取った時。ラーザは絶命していた。
「つまんな」
 吐き捨てるように言い捨てて方天画戟は掌でてらてらと赤色に光る臓器を握り潰す。
 その後はケイオスリオン軍などまるでいなかったかのようにあてもなく歩きだしていた。
「さア、次はどこに行こうかなー」
「……また、やったんですのね」
「お、起きたかデュランダル」
 片手で肩に抱えられていたデュランダル・D. plug・アレスが目を覚ました。
 方天画戟が戦場から脱出するときについでに拾ってきたのだった。
「まったく。助けてくださったのには感謝しますが。こう何度も何度も主人を裏切っていてはもう誰も雇ってくれませんわ」
「いーんだよ。気に入らなけりゃ裏切ったって。だってそうだろ? 嫌いなヤツを順に消していけば最後には好きなヤツだけ残るんじゃねえの?」
「その思考が羨ましいですわね」
 デュランダルのため息。

764pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:38:33
「これでまた傭兵暮らしに逆戻りですの。もうましな領主もいませんし。そろそろ皇帝陛下に直接お目見えしてみます?」
「いいなそれ! 戦いにはことかかなそうだ! もしかしたら皇帝がオレの理想の主君になるかもしれねえしな!」
「だといいですわね。……もしダメでしたら?」
「そんときゃ国を出るさ。武者修行の旅ってやつ」
「豪快ですわね。D. plugで縛られたわたくしたちがそんなことしていいものかしら?」
「いーんだよ。人一人のエゴも受け止められなくてなにが理想社会だ。ケイオスリオンってそんな懐の狭い国か? どーんと行こうぜどーんと」
「まあ好きにすればいいと思いますの。……ところで、もう一人で歩けますからそろそろ降ろしてくださらない? ちょっとこの格好どうかと思いますの。淑女的に! まるで盗賊に攫われた村娘ですのー!」
 方天画戟とデュランダル。彼女たちの旅はこれから始まっていく。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 
 人には必ず、生まれた意味というものが存在する。
 そういうものがあるとそのハルモニア兵は信じている。
 彼の名はキト。宝物室の室長だ。
 だがその立場と地位に彼はなんの意味も見いだせなくなっていた。
「きっと私の役目は終わったのですね」
 おそらく去っていくアロンダイトを見送った時に。
 彼女を見出し、世界に対する疑念を植え付けたことだけがキトが生まれてきた意味だったのだ。
 アロンダイトを見送った時にキトはそのことを悟った。

 方天画戟が暴れ回った結果、半壊して動かない『船』の甲板でキトは日が沈む地平線を眺めている。
『国を愛し、繁栄を誓いなさい。友を愛し、友のために戦いなさい。友が背徳に染まる時、その友を再生しなさい』
 ハルモニアの住人なら誰もが知る言葉が静かに合唱されている。
 合唱しながら小声で話し合っているのはキトの部下たちだ。
 トレイセーマの斬ル姫を許可なく生け捕りにしたうえにあっさり逃がし、あまつさえケイオスリオンやトレイセーマと連戦を繰り返し多くの死者を出して反省もしない上司に向けて恨み言だろう。
 キトは近いうちに部下によって浄化、粛清される。
 誰も止めるものはいない。護衛として健気に働いているシェキナーもおそらく止めないだろう。部隊の守護とキトの守護は必ずしもイコールではない。
 その事実をさしたる感慨もなくキトは受け入れていた。
「私のことなどもはや些末なこと」
 惜しむらくはアロンダイト。あのトレイセーマの斬ル姫の人生を観察できないこと。そして彼女の記憶に自分の存在はただの敵としてしか刻まれていないだろうことを無念に思う。

「……?」
 不意に部下たちの合唱がやんだ。
 静寂の中耳を澄ましていると遠くからズン、ズンという音が響いている。
 まるで巨大なハンマーで地面を何度も叩いているような音だ。
「この音は……! いや、なぜこんなところに!?」
 音はどんどん大きくなる。近づいてくる。
地平線から白い鎧の一団が出現し、こちらに向かってくる。
 それはハルモニアの近衛兵の一団だった。
 数は優に千人は超えているのかもしれない。
 先ほどからズン、ズン、と響く衝撃音は彼らの軍靴の音だ。動作を極限まで同調させた結果。およそ千人分の足音が一度に鳴っているのでそう聞こえるのだ。
 その軍の中からボンと赤い光点が飛び出した。

765pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:39:11
 赤い光点はみるみるうちに急接近し、甲板に降り立つ。
 それは斬ル姫だった。

「セイントキラーズが一人。フォルカス・聖鎖・ウリエルです」

 翻るハルモニアの紋章入りのマント。流れるような美しい黒髪に混じる青色。
「おお……おお……」
 セイントキラーズ。ハルモニアが誇る最強の武具の一振りが目の前にいる。
 キトは感傷的な気分を束の間忘却して感動に打ち震えていた。
「これは『大穴』に向かっていたという輸送車ですね? ここで何があったのですか?」
 フォルカスは挙動不審なキトに対して質問をしてきた。キトはそれに対してなるべく簡潔に返答する。手を煩わせてはならないと思ったからだ。
 最後にこう付け加えた。
「此度の不始末。非は私にあります。処断するならば今ここで貴女にしていただきたい。正義と断罪の天使であらせられる貴女に」
「その必要はありません」
 部下の手にかかるよりはと思い申告した願いであったがそれはあっさりと否定された。続けてフォルカスは、
「『大穴』にあるハルモニアの砦は先日玉砕しました」
「は? それはどういう……?」
 意味が分からなかった。
 今、『大穴』にいるのはハルモニア軍だけではなかったのか。ケイオスリオンとトレイセーマの砦も城塞もあの戦いで陥落させたはずだ。
 もはやハルモニアに敵はいなかったはずなのに。
「一体何者が……」
「ディスラプターズ」
 フォルカスは憎々し気に、だがどこか思うところがあるように躊躇いがちに言い捨てた。
「三国に所属しない斬ル姫たちのグループの名です。活動を開始したのは最近のことです。『大穴』付近に根城を構えておりその周辺の軍を手当たり次第に襲っているようです。おそらくハルモニアの砦もその標的に」
「斬ル姫が徒党を組むなど……」
 フォルカスの口調からディスラプターズとやらにはハルモニアの斬ル姫も含まれていることがわかる。だが信じられなかった。教皇様の聖なる鎖をその身に宿しておきながらあえて反逆する者がいるなど。
 それではまるで人のようではないか。
「許されざることです。それは剣が持ち手を傷つけるようなもの。道理に反しています。極めて質が悪い」
 キトの言葉に小さくフォルカスは頷いた。
 教皇様の最も身近に控える斬ル姫だからこそ思うところはあるのだろう。
「今、そのディスラプターズ討伐に向けた軍を動かしています。貴方たちの部隊も合流させましょう。負傷者も随時手当させます」
「承りました」
 フォルカスの提案を跪いて受諾する。
 顔を下に向けたままキトは静かな興奮に打ち震えていた。
 人生の意味は終わってしまったが、個人の役割。ハルモニアの部品としての役割は未だに残っているらしい。
「は、は、は、は、は、は、は、は」
 武具になろう。キトは思った。
 主の意思で振るわれる武具に。美しく誉れある斬ル姫たちのように。
 揺ぎ無き魂をもった武具になろう。



◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



「結局どうにもならないのよ」
 所在なさげに立つアロンダイト・獣刻・ユニコーンを慰めるような口調でガ・ジャルグ・獣刻・イーリスは言った。

766pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:40:05
 彼女たちいる部屋には液晶画面が壁に備え付けられていてそこから話し合いの様子が見える。
 自然共生委員会と呼ばれる十三種族の長達が行う会議だ。
 トレイセーマではあらゆる決まり事がここでの話の末、決まる。
 独裁もない。暴力もなく。全員が納得したした上で物事は決定される。
この平等性こそがトレイセーマの理念なのだ。
 だが今はどうにも揉めているらしい。
「あなたを処分するべきとの意見が半数。問題なしとの見方が少数。あとは日和見かしらね。正直足の引っ張り合いよ」
 ガ・ジャルグが不快そうに眉をひそめる。
 彼女の怒りの矛先が議会に向いているのを感じ取りアロンダイトは彼らを弁明するように
「ですが私は……」
「いいの。何も言わないで。あなたは何も悪いことはしていない。捨て石にされて生きているだけでも立派なのよ。さらにあなたは生きて帰った。褒められることはあれ非難される筋合いはないわ」
 アロンダイトの言葉を途中で遮ってガ・ジャルグは早口で言った。

 あの後、アロンダイトは無事にトレイセーマへ帰還していた。
 寝ずに待っていた梓弓に迎えられ暖かな時間を過ごしたのもつかの間。十三議会に連行されこうして裁きを待っている。
 ハルモニア兵と過ごした時間が長すぎたのだ。危険思想を持って帰ってきたのではと疑われている。
「結局どうにもならないのよ」
 ガ・ジャルグは同じことをまた言った。
 彼女はカシウスというトレイセーマの盟主と議会との連絡役をしている斬ル姫だという。アロンダイトの動きもかなり前の段階から見ていたらしい。
「もうじき議会はあなたへの対応どころじゃなくなるわ。『大穴』で厄介な奴らが動き始めているんですから。あなたは『忠実かはともかく問題なし』なんて中途半端な処分で放り出されるわ」
「ガ・ジャルグは、どうなのですか」
「ん? 何が?」
「トレイセーマのやり方は本当に正しさについて。平等とは何なのか。どう思っているのですか?」
 アロンダイトの唐突な質問にガ・ジャルグは少し沈黙して、
「カシウス様はね。何もおっしゃらないの」
 ガ・ジャルグの紅い目がここではないどこかを見つめた。
「政治に軍事、内政もそう。この国の盟主って立場なのに地下に籠りきって何も干渉しない。意見を伺っても謎かけみたいな返事でどう思っているのかもわからない。なんでだと思う?」
 アロンダイトは少し考えてから首を横に振った。
「……わかりません」
「私もわからないわ」
 ガ・ジャルグは悪戯っ子のように微笑んだ。
 ころころと表情の変わる斬ル姫だ。
「思うのよ。十三議会っていつも揉めた末に何も決まらない。でもカシウス様が一言おっしゃればその方向に彼らは動くわ。だからカシウス様は何も伝えようとしないの。あの方は優しいから。自分の一言で誰かの意思を強制的にねじ伏せたりは決してしないのよ」
 ちなみに私は今のトレイセーマの議会は腹が立つけど嫌いじゃないのよ。とガ・ジャルグは続ける。
「だって誰の意見も通らない状態ってすごく平等じゃない?」

767pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:40:35

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



 数ヵ月がたった。
 アロンダイトはしばらくの間はトレイセーマの領内で活動していたのだがある日、上層部から奇妙な任務を任された。攫われたティルヘルムの姫を奪還するためにティルヘルムの者たちと共同で追跡にあたれと言うのである。
 そのようなわけで彼女は久しぶりに国外に出ていた。


「たくさんのケイオスリオン兵が倒れてる……」
「これは……かなり激しい戦闘が行われたようですね……」
 青い短髪の少女の言葉をそばを飛ぶ乳白色の妖精が補足した。
 青髪の少女はアルマス。妖精の名はティターニア。
「ですが、敵兵の姿が見当たりません。倒れているのは全てケイオスリオン兵のようです」
 アロンダイトは周囲を見回して警戒を強めた。
 周りに倒れているケイオスリオン兵を倒した犯人はまだ近くにいるのだろうか。
 アロンダイトは同行する者たちに気づかれないようにそっと隠れて追跡してきている梓弓の方を見た。岩陰からこちらをじっと観察している梓弓が誰もいないとアイコンタクトを返してくる。
「で、でもっ。これってチャンスなんじゃねえか!? 今のうちに行こうぜ!」
 仲間からはギルと呼ばれているツンツンとした赤毛の少年が急かすように言った。今にも駆けだしそうな雰囲気である。
 事実そうするのが最適解だとアロンダイトも判断した。敵兵が動けない今ならばこの場所を突破するのは容易い。
 その時、普段は奥の方で静かにしている無口な青年が珍しく口を開いた。
「彼らを助けよう」
 え? とアロンダイトが思った時、呼応するようにアルマスが、
「マスターに言われなくても分かってる。いくらケイオスリオン兵でも負傷者は救助しないと。私達は人類の復権を目指しているんだから差別なんかしないわよっ」
 と宣言するが早いか近くにいたケイオスリオン兵に向かって走り寄った。
 アロンダイトは追従しかけ、はたと立ち止まって少女に聞く。
「……このかたがたを助けるのですか? 敵になるかもしれないのに」
「そんなの今はいいでしょ!」
 アルマスの一喝。
 反論する根拠はたくさんあったはずなのに、その言葉はなぜだかすとんとアロンダイトの心に入ってきて何も言えなくなってしまった。
「傷口は塞がっているようですけどまだ動ける状態ではないのでしょう」
「じゃあ、せめてゆっくり休めるところに運んだ方が良いわね」
 いつの間にか来ていたティターニアが診察を始めておりそのまま流れるように治療する流れになっていた。
「いや、無茶だって! 人数が多すぎるよっ」
 ギルが泣き言をもらすが、
「口を動かす暇があったら手を動かしなさい!」
 とアルマスに怒られてすごすごと手伝いに戻る。
「……………ふふ」
 そのやり取りがなんだか姉妹のようで、おかしくて、微笑ましくて。なんだか関係のないはずのアロンダイトまで楽しくなってしまった。
(さて、私も手伝わなければ!)
 肩をぐるりと回して気合を入れるとアロンダイトは負傷者を抱えては柔らかい地面へと運んでいった。

 ティルヘルムの住人がトレイセーマの斬ル姫と協力してケイオスリオン兵の治療をしている。
(言葉にすればなんて不思議な光景でしょう)
 どこかの物陰で隠れている梓弓もこの光景を見ているのだろうか。
 後で話す機会があったなら彼女ともこのことについて考えよう。
 だけど今は今するべきことに集中しなければ。
「全員運び終わりました! 他に私にできることはありますか!」
 仲間たちが手を振ってアロンダイトを呼んでいる。
アロンダイトは小さく頷くと、彼らの元へ歩いていった。
この時だけはトレイセーマの識別系統B・〇二ではなく。

 彼らの仲間、—―――――斬ル姫アロンダイトとして。






『完結』

768pixivにあげたけど掲示板にも書きたくなったマスター:2019/08/27(火) 14:50:39
これで完結です。
今まで長い間書いてきましたが宣言通り八月までに終わらせられてよかったです。

終わらせてみると達成感よりこの戦闘もっと盛り上げられたんじゃないかとかこのキャラこんなこと言わないとか反省点ばかり目についてしまいます。読んでいただけた方はありがとうございました。
読んでくれた方はお分かりの通りロスラグ本編に続くような終わらせ方をしたのでアロンダイトに救いを与えることができませんでした残念です。でもそのあたりはEPILOGUEシリーズの方が私以上の筆力で書いてくださったので正直私も救われました。ありがとうございます。

なお今回は間に合わなかったので短編はないです。そのうち上げるかもしれません。
最期に二か月くらいの間付き合っていただいて本当にありがとうございました。

769名無しさん:2019/08/27(火) 20:54:23
>>768
待て、早まるな

770名無しさん:2019/08/27(火) 21:11:24
>>768
最期とか言うなよ!一緒に一年後の水着コマンドラグナを見ようぜ!!

771リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/27(火) 22:49:15
【でぃすらぷ!】
第2話「上空にて」

同行を申し出たヘレナと見回りをしている。
どうもニールの調子が悪いらしく、ムーに二人乗りすることを半ば強引に決められてしまった。

「気持ちいいな、ニールとは違った乗り心地だ」

背中に掴まるヘレナが呟いた。

「ねぇ、やっぱりムーに同乗することは無かったんじゃない?」
「もしかして疑っているのかい?ニールは前回の見回りで負傷したと話したろ?くふっ」

嘘であろうことは理解した。

「はぁ…いいわ、ムー。ひとまず戻って」

ムーは「おう!」と返事をして旋回を始める。

「……ところでレーヴァ」
「何?」
「拠点に着く前に、ちょっと確認したいことがあるんだが、いいか?」

ヘレナはスルリと腰に腕を回す。

「ヘレナが一生懸命みんなのために見回りをしている間、カリスと何か妙な事は無かっただろうね?」
「な、何の話し?」

腰に回された腕はそっと躰を撫でながら徐々に上へと移動してくる。

「ちょっと…ヘレナ…!」
「ほ〜ら、しっかりムーに掴まっていないと振り落とされるぞ?ヘレナはただ確認したいだけなんだ。くふっ…!」

こちらが手を離せないのを良い事に、その手はついに胸元を撫で始める。

「…っ!や、やめて、ヘレナ…」
「レーヴァがヘレナに隠している事を話してくれれば、直ぐにでもやめるさ」

おそらくある程度の察しはついているのだろう。
ヘレナの追求はいよいよ服の下まで入り込み、直接刺激が行われる。

「っふ…っはぁ…!」
「ヘレナは怒ってるわけじゃないぞ?ただ、不公平は良くない。レーヴァもそう思うだろ?」
「…そうね…じゃぁ、これでいい…?」

ヘレナの腕を振りほどき、振り向きざまに抱き付き耳元で囁いた。

「心配しなくても大好きよ…いつも、感謝してる…」

最後にヘレナの額に口付けをする。

「〜〜!!!」

さっきまでの勢いはどこへやら、簡単にヘレナは卒倒した。
二人して上空に投げ出される。

「うぉい!何してんだ、二人とも〜!!」

間一髪、ムーが急降下して背で受け止めてくれた。

「ごめん…ムー。しばらく休ませて…」
「お、おう?どうしたってんだ?」

激しい脱力感。あれ以上身を任せていたら危なかった…。

『ちょっと…良かったけど…』

ふいに出た考えをとっさに振り払う。

『よ、良くないし!』


つづく

772リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/27(火) 22:53:39
消されたらすみません

773頑張れネスちゃん:2019/08/27(火) 23:19:36
大家さん「マスターさん、いい加減滞納してる家賃払ってくれない?」

マスター「・・・・・・・・・」

大家さん「払ってくれないならもう出てってもらえる?」

ネス「わたしが、わたしが代わりに払いますからっ・・・あれ?」

大家さん「どうしたの?」

ネス「あの・・・マスター、棚に仕舞っていたいたお金知りませんか?」

マスター「あー、増やそうと思ったんだけどな・・・悪いw」

ネス「・・・・・・・・・もうやだ」

774名無しさん:2019/08/28(水) 11:55:21
>>771
えっちだ…(いいぞもっとやってください)

775名無しさん:2019/08/28(水) 11:56:18
>>773
大工のお兄さんはよ来てください(現場ネスネタ)

776名無しさん:2019/08/29(木) 11:19:52
今現在作者さんって何名くらいかな?

777名無しさん:2019/08/29(木) 13:30:21
>>771
攻めは容赦ないけど初心なヘレナいい…
レーヴァは…そうやって思わせぶりなことしてるから取り返しのつかないことになるんだね

778名無しさん:2019/08/29(木) 15:01:19
>>776
はっきりとわからないけど三人は作者いる
他にもまだいるだろうけどよく書くのは三人

779名無しさん:2019/08/29(木) 15:30:06
アロンちゃん
ホラー路線の人
シリアス路線の人
ぴくちぶの人
くらいかな、他に3人くらい居そう

780名無しさん:2019/08/29(木) 16:07:50
エピローグの人
アバリスの人
ライダーネタ混ぜる人
過剰編の人

誰かと誰か被ってるかも?

781名無しさん:2019/08/29(木) 16:11:07
同じ人でも違うのを書いてるって可能性があるからあまり断言出来ない

782名無しさん:2019/08/29(木) 16:18:47
みんな違ってみんないい

783名無しさん:2019/08/30(金) 00:21:22
SS勢特オタ多くない?

784名無しさん:2019/08/30(金) 00:24:14
あろ〜んライダー・・・ジオウ〜!

785名無しさん:2019/08/30(金) 00:34:26
アロンが全てのライダーになれるのか....それってディケイドじゃね?

786名無しさん:2019/08/30(金) 01:52:21
アルマス「ラグナロク神令ユグドラシル絶対に許さないわ!」

787名無しさん:2019/08/30(金) 02:01:35
最低者「全部私のせいだ!ハハハハハハハッ!」

788チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 15:54:16
チャレンジアロンちゃん10

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです
と書いてあるが今回あまりアロン関係ない

マスター
「アロン今日のチャレンジは...」

アロンダイト
「マスターすみませんが私今日は忙しいので出来ません」

マスター
「ええ!今日なんかやるの?」

アロンダイト
「はい今日は竜に乗る練習をするので」

マスター
「まだ諦めてなかったのか...」

アロンダイト
「諦めたらそこで終了ですので」

マスター
「そう」

アロンダイト
「では」

マスター
「では」

マスターはアロンダイトを見送った

マスター
「さてどうしようか」

フェイルノート
「お前さん今は暇?」

マスター
「うんまあ暇かな?」

フェイルノート
「それじゃあ一緒に調査を手伝って」

マスター
「調査?」

789チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 16:08:02
>>788
二人はケイオスリオンに来ていた

マスター
「ケイオスリオンってこんなきらびやかなところだったけ?」

ケイオスリオンは絢爛豪華な街並みになっていた

フェイルノート
「違うわねもうちょい暗い色合いよ」

マスター
「でもなんでこんなことになってんだ?」

フェイルノート
「あれよ」

マスター
「あれ?」

フェイルノートが指さしたところには街の中でも一際大きくて豪華な建物があった

マスター
「あれは?」

フェイルノート
「カジノね」

マスター
「カジノ...」

フェイルノート
「ギャンブルとかで金儲けするところね」

マスター
「ここの調査ってことね」

フェイルノート
「ええそうねちょっと行ってみましょう」

二人はカジノの前に来ると立て札のようなものを見つけ読んだ

『ここは絢爛豪華なカジノですそれ相応の服装の方のみ入れます』

マスター
「どういうこと?」

フェイルノート
「ドレスコードって奴ね」

マスター
「ふーんなるほど....ってアバリス?」

マスターは路地で座り込んでいるアバリスを見つけた

マスター
「どうした?大丈夫か?」

アバリス
「あ、マスター大丈夫です買い物に来たらきらびやかなところになっていて少し立ちくらみがしたのでここで一休みしてました」

フェイルノート
「二人とも私がそれ相応の服を持って来るからここで待っていて」

マスター
「わかった」

アバリス
「え?私なにかに勝手にカウントされてません?」

790チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 16:25:29
>>789
フェイルノートが持って来た服を二人は着替えて集合した

フェイルノート
「ふふどう似合ってるかしら?」

フェイルノートは紫のドレスを着ていた

マスター
「なんか子どもが背伸びして着てる服みた..」

フェイルノートの後ろにいるルシファーが弓を構えてマスターを狙っていた

マスター
「トテモオ似合イデスオ嬢様」

フェイルノート
「ふふそうでしょう」

アバリス
「マ、マスターどうですか?」

アバリスは水色のドレスを着ていた

マスター
「////」

マスター
「に、似合ってるよ/////」

アバリス
「あ、ありがとうございます////」

フェイルノート
(私はなにを見せられているのかしら)

三人はカジノに入った

アバリス
「う、眩しい」

マスター
「大丈夫アバリス?」

アバリス
「大丈夫です」

フェイルノート
「とりあえずカジノだから賭け事でもしてみましょう」

マスター
「調査は?」

フェイルノート
「賭け事ついでに調査よ」

マスター
「わかった」

791チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 16:47:08
>>790
三人はそれぞれ調査と一緒にカジノをした

マスター
「負けた...次こそは」

フェイルノート
「お前さんもう止めときなさい」

マスター
「フェイルどうして?」

フェイルノート
「賭け事は熱中すればするほどダメよ」

マスター
「なるほどそれじゃあアバリス呼んで帰ろう」

アバリスがポーカーしてるところに行くとアバリスには少し山盛りになったチップがあった

アバリス
「えっと...じゃあこれぐらいで」

アバリスは少しのチップを賭けた

フェイルノート
「なによ!そんなにチマチマと賭けて!」

フェイルノートはアバリスが持ってたチップ全部賭けた

アバリス
「フェイルノート!もし負けて無くなったらどうするんですか!?」

フェイルノート
「逆に全部無くなったら変にしがみつかずに済むでしょ?」

アバリス
「わ、わかりました....ビット150枚」

客A
「ほう嬢ちゃん強気だねそれじゃあ俺はレイズ200枚」

客B
「面白いねこういう気狂いの賭け事は嫌いじゃないレイズ300枚」

従業員
「それではカードを公開してください」

客A
「フォア・カード」

客B
「勝ったなストレート・フラッシュ」

アバリス
「えっと...これはなんと言うんでしょう?」

アバリスは従業員からもらったポーカーのルール本を読み役を確認した

アバリス
「えっと...ロイヤルストレートフラッシュ」

全員黙ることしか出来なかったはっきり言うと自分から賭けさせておいたフェイルノート自身も驚いた

792チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 17:06:55
>>791
三人はチップを現金に換えてカジノを出た

マスター
「アバリスって意外に豪運だったのね」

フェイルノート
「そうねスロットは回す度に777が出てルーレットなんて一流のディーラーが相手なのに勝つし」

フェイルノート
(もしかしたら...使えるかも)

フェイルノート
「アバリス少し私に付き合って」

アバリス
「は、はい」

フェイルノートはアバリスを連れてどこかに行った

それからフェイルノートはアバリスを連れて色んなカジノに行った

そしてアバリスはその豪運でありとあらゆる賭け事に勝って行き色々なカジノが潰れていった

マスター
「あれから全くアバリスに会えてない」

アロンダイト
「そうですね5回目以降からよく出ていたので会えないと少し寂しいですね」

梓弓
「マスター宛に手紙です」

マスター
「俺宛?」

マスターが手紙を見た

マスター
「これは手紙と言うより招待状みたいだな」

アロンダイト
「二枚ありますね」

マスター
「書いてある場所に一緒に行ってみるか」

アロンダイト
「そうですね一緒に行きましょう」

793チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 17:23:24
>>792
二人は書いてある場所に行くと大きな屋敷があった

マスター
「なにこの建物」

屋敷の前に行くと兵士に止められた

兵士A
「ここはアバリス様のお屋敷です入りたければ招待状を提示しろ」

アロンダイト
「アバリス...様?」

マスター
「招待状ってこれ?」

兵士B
「お持ちなら最初から言え」

兵士は二人を屋敷の中に入れた

アロンダイト
「広いですね」

マスター
「それでアバリスはどこにいるの?」

アロンダイト
「あれじゃないですか?」

マスター
「なんで解るのアロン」

アロンダイト
「ほら」

アロンダイトが指さした部屋の扉には『アバリスの部屋』と書いてあった

マスター
「なんとわかりやすい」

二人はアバリスの部屋に入ると部屋は豪華な飾り付けされていてアバリスは豪華なドレスを着ていた

794チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 17:47:10
>>793
マスター
「アバリス...」

アバリス
「マスター...マ"ス"タ"ー」

アバリスは大粒の涙を流しながらマスターにしがみついた

マスター
「アバリスどうした?」

アバリス
「実は...」

アバリスは自分の運のせいで勝負に負けた人カジノを潰してしまったことそれに罪悪感を感じていたことを話した

アロンダイト
「でもフェイルノートに嫌と断れば良かったのでは?」

アバリス
「フェイルノートからはあれやこれやの正論で言いくるめられたり話をそらされたりと」

アロンダイト
「苦労していると」

アバリス
「はい」

マスター
「力ずくで戻ろうにもフェイルが相手だと勝てるかどうか」

アロンダイト
「はっきり言うと無理ですね」

マスター
「そうだなどうしよう?」

二人が悩んでいると兵士が入って来た

兵士
「面会の時間は終了だ!出てけ!」

二人は屋敷からつまみ出されてしまった

マスター
「面会時間ってあそこは刑務所か!」

アロンダイト
「でも作戦を考えないといけませんね」

マスター
「そうだな考えよう」

アルマス
「二人ともこんなところでどうしたの?」

カシウス
「なんらかの困り事?」

マスター
「二人とも実はな...」

795チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 17:58:56
>>794
マスターは事情を説明した

アルマス
「なにをやってるのかしらフェイルノートは?」

カシウス
「でも彼女は完全悪意であるわけではない」

アルマス
「そうね彼女はなにを考えているのかしら?」

マスター
「なにか良い案ないかな?」

カシウス
「ある」

マスター
「あるの!?教えて!」

カシウス
「こういう作戦」

カシウスはこしょこしょ話で教えた

アロンダイト
「そういえば二人はなぜあんなところに?」

アルマス
「ちょうど私たちもアバリスを探していたのよ」

マスター
「アバリスを?なんで?」

カシウス
「甘美なる一時を再び求める」

マスター
「また姉に甘えたかったのね」

アルマス
「姉?え?どういうこと?リサナウトじゃダメなの?」

カシウス
「彼女は不採用」

マスター
「残念リサちー不合格」

その頃リサナウト

リサナウト
「へっくち風邪かな?」

796チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 18:14:32
>>795
マスター
「ねえ上手く行くと思う?」

アロンダイト
「行きますよなぜなら私の姉が考えたので」

マスター
「その話まだ引きずるのね」

その頃フェイルノートが歩いているとぬいぐるみが置いてあった

フェイルノート
「.......」

フェイルノートは辺りを見渡して誰もいないのを確認した

フェイルノート
「中々かわいい見た目してるじゃない私がもらってあげるわ」

フェイルノートがぬいぐるみを取ると道になるようにぬいぐるみが置いてあった

フェイルノートは道に続くようにぬいぐるみを追った

フェイルノートがある部屋に入るとアロンダイトとカシウスが待っていた

フェイルノート
「あなたたちどういうつもりかしら?」

カシウス
「フェイルノートあなたはぬいぐるみに弱いのは変わらずね」

フェイルノート
「うるさいわね」

アロンダイト
「私たち二人の姉を...アバリス姉さんを返してもらいます」

フェイルノート
「ん?姉?どういうこと?」

カシウス
「細かいことは気にしない」

フェイルノート
「いやそこは気にするところでしょ」

アロンダイトとカシウスは武器を構えてフェイルノートに向かった

フェイルノート
「良いわ二人とも死なない程度に痛めつけてあげる!」

797チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 18:31:28
>>796
その頃マスターはこっそりとアバリスのいる部屋まで来た

マスター
「アバリス迎えに来たよ」

アバリス
「マスター迎えに来てくれたんですねでもどうやって脱出するんですか?」

マスター
「窓から」

アバリス
「え?危なくないですか?」

マスター
「大丈夫大丈夫助っ人がいるから」

マスターがお姫様抱っこした

アバリス
「え!?なんでお姫様抱っこするんですか?」

マスター
「そっちの方が安全だから」

アバリス
「え?安全ってどういう..」

アバリスが言い終わる前にマスターは窓から脱出した

二人はラグナロクが乗ってる竜に乗っていた

マスター
「ありがとうラグナ助かったよ」

ラグナロク
「私の意志と志を共感してくれたアロンダイトからの頼みだからよ」

マスター
「はいはい」

フェイルノートは窓を見るとアバリスが逃げているのを見た

フェイルノート
「はぁー私としたことがあなたたちに気を取られ過ぎていた」

フェイルノートは机の中から鍵を取り出し金庫を開けた

アロンダイト
「なんですか?そのお金」

フェイルノート
「ほら最近金欠でしょ?だからよ」

カシウス
「良いことかも知れないけど手段を考えて」

フェイルノート
「悪かったわよ」

三人はお金を回収して屋敷から出て行った

カシウス
「フェイルノートこれって...夜逃げ」

フェイルノート
「それ以上言わない!」

798チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 18:38:45
>>797
マスター
「大変だったなアバリス」

アバリス
「はい自分がこんなにも運を持ってるとは思いませんでした」

マスター
「それでフェイルはどうなったんだ?」

カシウス
「シャルウルの説教受けてる」

カシウスはアバリスに頭を撫でてもらっていた

マスター
「それはきつそう」

アロンダイト
「一件落着ですね」

マスター
「そういえば今回なんのチャレンジだったの?」

アロンダイト
「『アバリスをフェイルノートの魔の手から救出するチャレンジ』ですかね」

マスター
「今回はそれで良いか」

まだまだチャレンジすることはありそうだなと思うマスターであった

799チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 18:41:09
>>798
いつもよりも長くなってしまった
アバリスは幸薄そうだけど意外に豪運あると思います

800名無しさん:2019/08/30(金) 18:58:10
>>799
姉のピンチに駆けつける妹達

801名無しさん:2019/08/30(金) 19:02:12
>>800
途中送信しちゃった
不採用のリサナウト
フェイルノートの調査が結局なんだったんだろう
あとドレスアバリス実装して(切実)

802名無しさん:2019/08/30(金) 19:04:40
嫁フェイルに期待、シユウでもいいぞ
通常のが1つで恒常しかないのに一躍人気になったアバリスってほんとアババババ

803名無しさん:2019/08/30(金) 19:19:39
>>802
我が調査では(独断と偏見)フォルカス人気投票と一緒に実装したから多くのフォルカス狙いの人が見初めた可能性があると思われるゾ
あとたまたまかもだが元旦に人気投票verと共に実装してる経歴を2回持ってるゾ
つまり運営はアバリスを売り込みたかった…?

804名無しさん:2019/08/30(金) 20:17:55
ところで連載系が多くなってきたこの頃見返しとかで前話を探すのが辛くなってきた。
何か良い手はないものか

805名無しさん:2019/08/30(金) 20:24:54
管理人さんがまとめてくれるのを待つとか?
それ以外は思い付かないな

806チャレンジアロンちゃん:2019/08/30(金) 20:55:33
チャレンジアロンちゃん10.5

マスター
「そういえばフェイルの調査って結局なんだったの?」

フェイルノート
「それは秘密よ」

マスター
「なんだてっきりカジノに興味があるからだと思ってた」

フェイルノート
「そんなわけないでしょ!」

マスター
「そうだよな」

フェイルノート
「そうよ私があんな運だけゲームやるわけないでしょ」

マスター
「いやポーカーとかルーレットとかは頭を使うみたいなこと聞いたからもしかしてと思って」

フェイルノート
「勘違いも大概にしてほしいわ」

フェイルノート
「私も聞きたいことがあったわよくあんな数のぬいぐるみ集めれたわね」

マスター
「ああ、あれは全部アルマスのお手製ぬいぐるみ」

フェイルノート
「アルマスってあれよね?」

マスター
「まあ人造であってもあれだね」

フェイルノート
「私が言うのもなんだけどもうちょい敬いなさい」

マスター
「アルマスが率先してやるって言ったから」

フェイルノート
「彼女はまず自分の限界を知るべきね」

マスター
「アルマス自分の限界知ってもそれを越える!とか言いそうだけどな」

フェイルノート
「全く世話の焼ける友達ね」

フェイルノートは少し呆れていたのであった




今回のはとりあえず補足説明みたいな感じです

807名無しさん:2019/08/30(金) 21:09:04
>>806
補足サンクス!
調査(デート)だとしたらアバリスは連れてかないだろうなともんもんしてた。
神のみぞ知る…

808名無しさん:2019/08/30(金) 21:22:31
いや逆に調査(デート)でマスターとの二人っきりがあまりにも恥ずかしくて胸がドキドキしたから気を紛らわすためにあえてアバリスを呼んだのかもしれない

809名無しさん:2019/08/30(金) 21:38:25
>>808
なんて奥ゆかしいんだ…!

810名無しさん:2019/08/30(金) 21:42:54
>>804
いやほんとコレ
俺もSS好きだけどさ、ひとつのスレ内でいくつも乱立してるのってハッキリ言って死ぬほど見づらい状況だし新しい人も入ってこないよ

やっぱ書き溜めてから投稿しないと
気分が向いた時に書くのもいいけど見る人のこと考えるべき

811名無しさん:2019/08/30(金) 21:52:21
気持ちはわかるけどわざわざ書いてくれてる人に偉そうに書き方指摘するのはどうかと思うな

812名無しさん:2019/08/30(金) 21:55:03
酉つけてくれれば抽出で読みやすんだが…

813名無しさん:2019/08/30(金) 22:14:55
>>811
俺も読むの好きだし心苦しいけど必要なことってあるじゃん
誰かに見せたいから投稿してるわけで

814名無しさん:2019/08/30(金) 22:16:20
はーほんま要求輩が多くなってきてるな
自分が嫌だからってそれを押し通そうとするなよ

815名無しさん:2019/08/30(金) 22:18:43
>>812
酉ってなんだ?

816名無しさん:2019/08/30(金) 22:24:22
どっちの言い分もわかるな〜
作者の書き方を尊重するのもわかるし読みにくいっていうのもわかるなんか上手い解決方法はないかな

817 ◆SQ2Wyjdi7M:2019/08/30(金) 22:35:53
>>815
こういうの

818 ◆SQ2Wyjdi7M:2019/08/30(金) 22:38:45
名前欄に#と文字列をいれると文字列が一定の文字列に変換される
自分しか知らない文字列を入れると自分の証明になる

このトリップは「#テスト」って入れたときの酉

掲示板でSSを書く人はよくこれを入れて誰かわかるようにしてる

819リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/30(金) 22:45:34
【でぃすらぷ!】
第3話「ディスラプターズ」

今朝はどうしてか早めに目が覚めた。誰かに起こされる前に起きたのは久しぶりだった。

『はぁ…』

カリスに風邪をひかせたことといい、先日のヘレナの件といい、やはり自分はこのメンバーをうまく纏めることが出来ていないと実感する。

『自信無くすな…』

二度寝する気にもなれず、ひとまず広間へと向かう。

「あら、珍しいわね、レーヴァ。おはよう!」

ソロモンが出迎えてくれた。

「おはよう…。まだ一人?」
「ええ。もうじきカリスは朝食の準備に起きてくるはずよ。ヘレナはこれまでの平均的な起床時間から推測すると…」
「ごめん…そう言うのはいい…」
「そ、そう…?」

しゅんとするソロモンに、何気なく尋ねてみた。
彼女なら客観的な意見をくれる。

「ねぇ、ソロモン…私のこと、どう思う?」

各国からディスラプターズと呼ばれるこのメンバーの中心として、自分はしっかりやれているだろうか。

「…………え?」

ソロモンの顔色が変わる。

「率直な意見が欲しいの。正直に話して…」
「……本当に…?本当にいいの?」
「これからの私達の在り方に必要なの…お願い…」

リーダーの交代…チームの解散…。最悪のケースも想定した。

「そ、そんな…急にそんなこと、聞かれても…心の準備が…。でも、まさかレーヴァも同じ気持ちだったなんて…。本当に、いいのかしら…」
「どんな意見も受け止める…。今までの鬱憤もぶつけてくれて構わないわ。少し、聞くの怖いけど…私の責任だし…」

次の瞬間…

「好きよ…ずっと、ずっと」

突然ソロモンに引き寄せられた。抵抗する間もなくテーブルに押し倒され、唇を奪われる。
強引に差し込まれた舌がゆっくりと絡む。

「んっ…くっ…」

全身を痺れるような感覚が襲う。

「レーヴァ…これが私の答え…。計算するまでも無く、君の隣に居ることが、私の最適解…」

再び顔を近づけるソロモンを引き離す。

「ま、待って…!どういうつもり?私はただ、自分がみんなのリーダーとしてちゃんとやれているか聞いただけよ…!」
「………え?」
「……ひとまず、どいて…」
「ええ……」

ばつが悪そうにすごすごと引き下がるソロモン。

「何が起きたわけ…?」
「その、てっきり…交際相手としての是非を問われたのかと、早合点してしまったわ…」
「……そう」
「で、でも!同じことよ!私達のリーダーはレーヴァ以外あり得ないわ!これは100パーセント確実よ!心配いらないわ!」

なんだか、自分の悩みもちっぽけな物に思えてくる。

「はぁ…ありがとう…。でも、二度と変な勘違いしないで…」
「それは…」

ソロモンは顔を染めながら微笑んだ。

「私の推測によると、それは無理そうね!だって、好きなんだもの!」
「なっ…!?」

直後、背後から声掛けられる。

「おや〜ソロモン、抜け駆けは良くないなぁ〜。レーヴァへの思いなら、ヘレナも負けていないぞ?」
「も〜ソロモン!駄目だよ!レーヴァは私のなんだから〜!」

いつから見ていたのか、起きてきたヘレナとカリスも加わり、ぎゃあぎゃあと3人で口論を始めた。

『もう…本当に…どうすればいいのよ……』

溜め息が出る。でも…。

『これが今の日常…今の私…』


この賑やか過ぎる3人と共に生きていく。

3人に隠れて、ひっそりと微笑んだ。

『私だって好き…よ…みんな…』

序章 レーヴァとゆかいな仲間達編 END

820名無しさん:2019/08/30(金) 22:47:12
よき…

821 ◆epDP8WT3JU:2019/08/30(金) 22:55:38
>>818
上手く行ったかな?

822 ◆epDP8WT3JU:2019/08/30(金) 22:56:17
>>821
上手く行ったわこういうことね理解出来た

823リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/30(金) 23:05:38
色々と御意見が出ているようなので、ひとまず「でぃすらぷ!」の序章纏めです
>>755 >>771 >819

824リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/08/30(金) 23:08:40
>>823
ミスがあったので再度
失礼しました

>>755 >>771 >>819

825名無しさん:2019/08/31(土) 18:19:19
>>824
こういう風にタイトルつけて目次みたいにするのが最適解なのかな。
暇見つけてやってみるかなぁ…
有言不実行先輩だから期待はせんでくれ

826名無しさん:2019/08/31(土) 19:27:46
書き溜めて投稿

827名無しさん:2019/08/31(土) 19:32:29
自分が読むの楽したいからって強要させるなよハゲ

828花火の輝きと照らされる君:2019/08/31(土) 21:56:51
マスターはアバリスと一緒に夏祭りに来ていた

マスター「色んな屋台があるな」

マスターは色々な屋台を見回っていた

アバリス「マスター」

マスター「ああアバリス着替え終わっ..!」

アバリスは水色の浴衣にうちわを持っていていつも三つ編みにしてる髪をほどいてまとめて上にあげてかんざしで止めていた

アバリス「ど、どうですか?」

マスター「に、似合ってるよ....」

マスターは似合ってると言う言葉しか出なかった自分に不甲斐なさを感じた

アバリス「ありがとうございます...」

アバリスももうちょい良い返す言葉があっただろと自分の不甲斐なさを感じていた

マスター「い、行こうか」

アバリス「は、はい!」

二人は一緒に並んで歩いた

マスターはアバリスとはぐれないように手を握りアバリスも握り返した

マスター「あ、これ美味しそうだからアバリスに買ってあげるよ」

マスターはりんご飴を1つ買いアバリスに渡した

アバリス「ありがとうございます」

二人は人気のない高いところまで行った

829花火の輝きと照らされる君:2019/08/31(土) 22:06:10
>>828
二人は高いところに着くとベンチがあったのでそこに座った

二人が座りしばらく待つと花火があがった

アバリス「わあ綺麗な花火ですね」

アバリスは方を向きそう言った

花火の光が浴衣姿のアバリスを照らした

マスター「////////」

マスターは胸の鼓動が高鳴るのを感じた

アバリス「私幸せですこんな綺麗な花火をマスターと二人で見れたので」

マスター「俺も幸せだよ花火よりも綺麗な君が見れたから」

マスターは意識せずに出た言葉に自分で驚いた

マスター(なんかちょっとカッコつけて言ってしまったかも)

マスターはゆっくりとアバリスの方を見た

アバリスはうちわで自分の口元を隠していたが耳まで真っ赤になっていた

アバリス「あ、ありがとう...ございます////マ、マママママ、マスター//////」

マスターはそんなアバリスを見て余計に胸の鼓動が速く高鳴り胸のドキドキは一晩では収まらなかったのであった

END

830花火の輝きと照らされる君:2019/08/31(土) 22:07:42
8月が今日で終わるので書いてみました
浴衣姿のアバリスみてみたい

831花火の輝きと照らされる君:2019/08/31(土) 23:45:13
>>829
四行目のところ
『アバリスはマスターの方を向き言った』が正しいです『マスターの』部分が抜けてました書き込んでいる時は気づきませんでした

832名無しさん:2019/09/01(日) 00:58:54
>>828
アバリス…好きだぁ…(直球)

833名無しさん:2019/09/01(日) 11:53:01
>>819
既に好感度カンストしてそうだけど、まだ序章なのか…

834名無しさん:2019/09/01(日) 12:46:05
カンストしてたら人目も気にせず合体しまくりよ

835名無しさん:2019/09/02(月) 15:24:48
とりあえずそれっぽくやってみた
遅くなってすまねぇ
タイトルがないものは勝手に内容を軽く補足してます。
基本的には掲載順ですが続き物等だと勝手にまとめておりますのでご了承ください。

エピソードオブケイオスリオン
>>3 >>4

タイトルなし(アバリスSS)
>>5 >>6 >>7 >>8 >>9

タイトルなし(上記の物語の続き?らしきもの)
>>191 >>192 >>193 >>194 >>195 >>196 >>197 >>198 >>199

ポンコツ!リサナウトせんせー!!
>>11 >>12 >>13 >>14

エンシェント・ホラーハウス
>>50 >>51 >>52 >>53

エンシェント・ホラーハウス(過剰編)
>>131

チャレンジアロンちゃんシリーズ
>>88 >>89 >>90 >>91 >>236 >>237 >>238 >>239 >>240 >>281 >>282 >>283 >>284 >>285 >>286 >>287 >>338 >>339 >>340 >>341 >>427 >>470 >>471 >>472 >>473 >>474 >>600 >>601 >>602 >>688 >>689 >>690 >>788 >>789 >>790 >>791 >>792 >>793 >>794 >>795 >>796 >>797 >>798 >>806

解決アロンちゃんシリーズ
>>343 >>344 >>345 >>347 >>348 >>349 >>368 >>369 >>466 >>467 >>468 >>469 >>502 >>503 >>504 >>505 >>506 >>538 >>540 >>543 >>699 >>700 >>701 >>702 >>733 >>734

暇つぶしに(キル姫T)
>>113 >>115 >>116 >>117 >>118

定食屋ゴッド
>>114

旅人アバリス
>>126

タイトルなし(ディスラプ勢のマスター悩殺水着話)
>>137

神器グングニルとゲイボルグCC実装記念(前・後編)
>>148 >>182 >>183

ホラー・ゴッドチーム
>>204 >>205 >>206 >>207 >>208 >>209 >>210 >>211 >>212 >>213 >>214 >>215 >>216 >>217

タイトルなし(オリキャラキト長編SS)
>>248 >>249 >>250 >>251 >>252 >>253 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>278 >>279 >>291 >>292 >>357 >>358 >>437 >>438 >>439 >>440 >>441 >>442 >>528 >>529 >>530 >>615 >>616 >>617 >>618 >>619 >>620 >>670 >>671 >>672 >>673 >>762 >>763 >>764 >>765 >>766 >>767

836名無しさん:2019/09/02(月) 15:28:36
あるじさまと日常
>>289

モラベガ実装 その時ボーに電流走る
>>294 >>295

タイトルなし(ファンキル版桃太郎)
>>355

このまま廃校になりそうな学園を立て直すために蜻蛉切やガジャルグがスクールアイドル始める話)
>>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365

ペルーン警部の事件簿
>>372

人気投票
>>374 >>375 >>376 >>377 >>378

とある暗殺者の記録
>>398 >>399 >>400 >>401 >>402 >>403 >>404 >>405 >>406 >>407

タイトルなし(黒ティルのスカートの匂いを嗅ぎたい人生だった話。)
>>418

タイトルなし(採用試験、マスターは露出少フェチ、上記の続き?)
>>424

ものしりセファー
>>444 >>445 >>446 >>447

EPILOGUEアルマス
>>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>457 >>458 >>459 >>490 >>461

EPILOGUEティルフィング
>>564 >>565 >>566 >>567 >>568 >>569 >>570 >>571 >>572 >>573 >>574 >>575 >>576 >>577 >>578 >>579 >>580 >>581 >>682

EPLOGUEアロンダイト
>>709 >>710 >>711 >>712 >>713 >>714 >>715 >>716 >>717 >>718 >>719 >>720 >>721 >>722 >>723 >>724 >>725 >>726 >>727 >>728

日の出より、晴れた姿の君たちへ
>>477 >>535 >>536

少し病んでる彼女の話
>>478 >>479 >>480 >>481 >>482 >>483

タイトルなし(女性マスターとワズラ)
>>497 >>498 >>499

仲良しキーゴッド!
>>517 >>518 >>520 >>521 >>522 >>523

マサムネ 四年越しの腹痛
>>532 >>533 >>534

太陽と月
>>554

正月のあること
>>556

プリキュア系?パロディ
>>611

方天画戟と未来日記
>>622 >>623 >>624 >>625

パンデミックラブポーション
>>630 >>631 >>632 >>655 >>662 >>663 >>692 >>693

フォルカスと秘密結社
>>675 >>676 >>678 >>679

持たざる者の狂騒曲
>>737 >>738 >>739 >>740 >>741

でぃすらぷ!
>>755 >>771 >>819

頑張れネスちゃん
>>773

花火の輝きと照らされる君
>>828 >>829

おまけ 今夜はダモトレ
>>307

おまけ 個人的に好きなやり取り
>>103 >>104 >>106 >>109 >>110 >>111

間違えてるところあったら笑って許してくれ。

837名無しさん:2019/09/02(月) 15:31:22
お疲れ様です

838名無しさん:2019/09/02(月) 15:40:53
これは有能
時間かかったろうお疲れ様

839名無しさん:2019/09/02(月) 18:22:08
すげぇありがたい
ご苦労様です!

840名無しさん:2019/09/02(月) 18:43:54
書き溜めて投稿…

841名無しさん:2019/09/02(月) 19:11:32
お疲れ様です
これとこれ同じ作者さんやったんか…ってのが分かってなんか面白いな

842名無しさん:2019/09/02(月) 21:17:03
自分でちょいちょい見直して割と間違いあるな…
少しづつ直して970頃に打ち直すわい

843ペンネーム マスターヘッドより:2019/09/02(月) 21:41:15
【日の出より、晴れた姿の君たちへ】はすみませんが打ち切りです、ちょっと思うところがあったので
ただもうちょいちゃんとしたものを書いて改めて投稿するつもりです

あ、ちなみに【パンデミックラブポーション】は私が書いています
いま、ちょっと仕事が忙しいので更新が遅くなりますがご了承下さい

844名無しさん:2019/09/02(月) 21:52:09
ほら途中で飽きて打ち切りとかする!
書き溜めて投稿しないから!

845名無しさん:2019/09/02(月) 21:56:18
自分で書けないなら黙ってろハゲ

846名無しさん:2019/09/02(月) 22:08:26
>>845
まあまあ落ち着けこういう輩は相手にせず無視するのが一番だ

847図書委員アバリス:2019/09/02(月) 22:10:56
あの…見えてます?

マスターがダイバクシ?したとかで代わりに修正しにきました。
取り急ぎ話が続いてなくて致命的な所です。

EPILOGUEアルマス
>>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>457 >>458 >>459 >>460 >>461

EPILOGUEティルフィング
>>564 >>565 >>566 >>567 >>568 >>569 >>570 >>571 >>572 >>573 >>574 >>575 >>576 >>577 >>578 >>579 >>580 >>581 >>582

アロンちゃんの中にもSSでないもの(240)を張っていますが話の続き的に問題ないと思いますので次の一覧作成時に修正予定です。
気付いてないところであれば教えてくださると助かります。

848名無しさん:2019/09/03(火) 00:48:23
>>836
個人的に好きなやり取りのやつ俺も好き。可愛い

849名無しさん:2019/09/03(火) 01:00:47
セルフ打ち切りは草

850名無しさん:2019/09/03(火) 01:12:32
趣味でやってるSSにセルフじゃない打ち切りってあるのか?

851名無しさん:2019/09/03(火) 02:09:17
みんなは見えないのか!?アバリスが図書委員やってるんだぞ!?俺にしか見えてないのか!?

852名無しさん:2019/09/03(火) 03:06:55
見えてるよ、ただ言葉はかけずに頑張ってる彼女を見守ってるだけで幸せ

853名無しさん:2019/09/03(火) 14:16:20
打ち切りというか書き直しするってことでしょ

854リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/09/03(火) 22:22:37
>>836
まとめていただきありがとうございます

855リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/09/03(火) 22:28:42
【でぃすらぷ!】
番外編「蒼き来訪者」

自室に入りどれほどの時間が経っただろう。
うとうとと意識が沈んで行く。

かつての自分はこんな感じで、怠けてごろごろとしている事が多かった。

それが今はほぼ毎日、目的の為に仲間達と活動を続けている。

『まったく…人生、何がどうなるか分からないな…』

そんなことを考えていると、ベッドがギシリと音を立てた。

『ムー…?』

普段から時折ムーが勝手に添い寝をしていることはある。
今回もそうだろうと、確認のために一度は閉じた瞼をそっと開けた。

瞬間、一気に眠気が吹き飛んだ。

「アルマス!?」
「起きた?レーヴァテイン」

そこには居るはずのない彼女が、馬乗り状態で自分の上に跨がっていた。
こともあろうに、一糸まとわぬ姿で…。

「色々言いたい事はあるけど…まずはどいて!そして服を着て!」
「どうしてよ?レーヴァテインだって絶・その気でしょ?」
「何を言って……」

自分もアルマスと同じく、脱いだ覚えもないのにその身に衣服が纏われていないことに気付く。

「嘘…何なの、これ…?」
「大丈夫よ、レーヴァテイン…。心配しなくても…私がリードするわ」

そっと抱きしめられる。触れ合う肌の温もりが直に伝わり、とても心地いい。

「私もよくティニに叱られるわ。少しは落ち着け、冷静に行動しろって。でも、目的があるんだもん。止まってなんていられないわ!」

アルマスは耳元で、子供をあやすように優しく囁いた。

「レーヴァテインもそうでしょう?私とあなたは同じ…だからこそ、本当に理解できるのもお互いだけよ」

そっと、彼女の手が、指が…躰のラインを丁寧になぞって行く。そして、最もデリケートな部分に当てられた。

「ま、待って…まだ理解が追いついてないわ…!は、離して…!」
「ふふっ、怖いの?もう一度言うわ。大丈夫よ…さぁ、力を抜いて…共に『絶蝶』へ赴きましょう!」

その言葉と同時に、私の大事な場所に彼女の指が滑り込んできた。









がばりと飛び起きる。咄嗟に周りや衣服を確認した。
衣服はもちろん、普段と変わらない風景が広がっていることに安堵する。

「夢…?」

心配そうにムーが顔を覗き込んでくる。

「おい、レヴァ大丈夫か?顔色悪いぞ?」
「ええ…とても、不可解な夢を見たの…」

『なぜ、彼女と私が……相当疲れてるな…』

そもそも…

「私にはみんなが居るのに…」

ポロリと零れた言葉に、顔が熱くなるのを感じた。

『本当に最近、どうかしてるわ…』

番外編 END

856名無しさん:2019/09/03(火) 23:47:15
>>855
「絶蝶」はすげぇ殺し文句やでぇ…

857名無しさん:2019/09/03(火) 23:49:00
よき

858名無しさん:2019/09/04(水) 00:26:45
やっぱりレヴァは総受けだよね!

859名無しさん:2019/09/04(水) 11:15:34
アルマス×レヴァはマイナーだけどすき
本編後は友人くらいになってそうな関係性とか色々妄想が捗る

860名無しさん:2019/09/05(木) 08:30:50
神かよ

861名無しさん:2019/09/05(木) 08:32:25
SSをコピーして保存してる人挙手
(・∀・)ノ

862名無しさん:2019/09/05(木) 08:57:51
なんで挙手するんだ?
なんかくれるのか?

863名無しさん:2019/09/05(木) 12:17:03
小学生かなんかだろ

864リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/09/05(木) 22:46:33
【でぃすらぷ!】
第4話「4人(みんな)の記録」

広間へ向かうと、3人が机を囲みわいわいと賑やかに話している。
その中心になっているはソロモンだった。

「どうしたの?」
「あ、レーヴァ!見て、見て!」
「思いのほか良く撮れているぞ」

覗き込むとグラウが記録した映像データを再生しているところだった。

「ふふ、当然よ!みんなの大事な記録だもの。私とグラウが完璧に記録しているわ!」
「ふーん…」

確かに、みんなの何気ない日常や、いい表情を捉えていると思う。

『何となく私の記録が多いような…寝顔みたいなのが見えたのも気のせい……よね?』

でも、それ以上に気になることがあった。

「……グラウ、記録してくれる…?」

グラウを抱えてソロモンへ向けた。

「え、レーヴァ…?」

当然ソロモンは困惑する。でも…。

「あなたの記録が少ないわ。私達の記録なんでしょ?その…撮影しているがソロモンだから仕方ないけど…4人の思い出に、ソロモンだけ居ないのは、違うと思う…」
「あっ…」

ソロモンの顔が一気に朱色に染まる。

「ソロモン、私達は4人で1つ。これからは、ソロモンの記録も増やしていくから…」

ソロモンは口をパクパクとさせ、やがて机に突っ伏した。

「あぁ、レーヴァ…そう言う不意打ちが一番効くんだぞ…」
「ソ、ソロモン!大丈夫?」

ガタンとソロモンが立ち上がる。息遣いは荒く、明らかに普段の彼女とは違った。

「ソロ…モ…ン?」
「あ、ありがとう…レーヴァ…でも…我慢できな…ちょっと……」

突然自身の部屋へと駆け出した。

「ちょっと…スッキリしてくるわ!」

バタンと扉が閉じるのを見送り、3人で呆然とする…。

「私が、悪いの?」
「レーヴァはもう少し、自分の発言の破壊力を理解すべきだ…にしても、ソロモンもソロモンでまた…」
「ねぇ、ソロモン大丈夫?ちょっと見て来るね!」

カリスが向かおうとするも、咄嗟にヘレナが襟を掴んで引き止める。

「あ〜、今は辞めた方がいい…」
「??」

さすがのヘレナも軽く引いている……。
と言うか…。

『あんな宣言されて、私にどうしろっていうの…』

そう思いつつも…彼女が及んでいるであろう行為を想像して、何とも言えない気分になり戸惑う。

『はぁ…勘弁して…』

側に2人が居るおかげで気が紛れるのが救いだ…。

余談ではあるけれど…後日、この時の一部始終を記録モードのままだったグラウがしっかりと収めてる事に気付いたソロモンの慌てぶりは、見ているこっちがいたたまれなくなるような有様だった……。

つづく

865名無しさん:2019/09/06(金) 10:58:58
百合の花咲き乱れてやがる。素晴らしい

866名無しさん:2019/09/06(金) 15:03:53
ソロモン我慢できなさすぎィ!

ティルとの絡みが見たいです…(小声)

867名無しさん:2019/09/06(金) 15:17:24
>>864
グラウ…いくらだ…?

868名無しさん:2019/09/06(金) 15:27:04
グラウ「オークションで100万スタートです」

869EPILOGUE ムラマサ:2019/09/08(日) 07:53:03
近い内にEPILOGUEムラマサを投稿します。

835さんがSSをまとめて下さってるので、それに乗っかり今まで掲載したSSを下に纏めておきます。

興味のある方は是非覗いてください。

ポンコツ!リサナウトせんせー!! 11から

ホラー・ゴッドチーム 204から

人気投票 374から

仲良しキーゴッド! 517から

EPILOGUEアルマス 452から

EPILOGUEティルフィング 564から

EPILOGUEアロンダイト 709から

せいんと☆はるもにあ この後すぐ

870せいんと☆はるもにあ:2019/09/08(日) 07:54:11

・最強国家ハルモニア

ロンギヌス
「……またやられました」

フォルカス
「どうしたのですか?」

ロンギヌス
「マルチをしていたら何度も光パと当たってしまって…」

フォルカス
「あぁ、ソロモンと教皇様ですか……」

ロンギヌス
「狭いマップだと2ターン目まで保たないことも多くて……」

ティファレト
「ソロモンだけでなくシェキナーも控えてますし、ハルモニアが一番実力を発揮できる属性が光なのかもしれませんね」

フォルカス
「ハルモニアと言えば光ですが、最近はどの属性のパーティーにもエロースを見かけるようになりましたね」

ロンギヌス
「聖鎖される前のソロモンもどのパーティーでも見かけるような気が……」

ティファレト
「それに一昔前だと実装直後のカリスも猛威を振るっていたような……」

ティファレト・フォルカス・ロンギヌス
「………………」

ティファレト
「ハルモニアは安泰ですね」

フォルカス
「その様ですね」

ロンギヌス
「平和が一番です」

だいたいハルモニアが悪い。(最近はそうでもない)

871せいんと☆はるもにあ:2019/09/08(日) 07:54:58

・ヴァナルガンド

ヴァナルガンド
「がう!」

可愛い

872せいんと☆はるもにあ:2019/09/08(日) 07:55:33

・フライクーゲルの受難

フライクーゲル
「口調が難しいから出番がカットされるんだってさ」

フライクーゲル
「私とカシウスは、一体何が違うんだろうね……」

873せいんと☆はるもにあ:2019/09/08(日) 07:56:27
・制服

フォルカス
「服装の乱れは心の乱れ。キチンとするように」

シェキナー
「えぇ、全くです」

ハルパー
「違反者には制裁が必要ね」

ピサール
「楽園送りにしてあげる」

フォルカス
「……………」

フォルカス
「(自覚がないのか)」

その翌日、フォルカスはロンギヌスへ相談を持ちかけた。

フォルカス
「彼女達の格好について、どう思う?」

ロンギヌス
「難しい問題ですね。ティファレトがなんと仰るか……」

フォルカス
「ピサールは水着のような格好だし、シェキナーに至っては色んな場所が見えそうになってる」

ロンギヌス
「そう、ですね……」

フォルカス
「それにハルパーは手ブラと言われる状態です。流石に看過することはできない!」

ロンギヌス
「手ぶらは関係ないのでは……?」

フォルカス
「うっ……」

ロンギヌスに手ブラの意味を教えることは躊躇われた。

フォルカス
「とにかく!常識をわきまえた制服に変えるだけです。そんなに難しいことでは……」

ティファレト
「フォルカス、どうかしましたか?」

フォルカス
「ティファレト!ちょうど良かっ……」

ティファレトの格好は谷間もヘソも太股も丸見えだった。

正直、際どすぎる。

フォルカス
「……何でもありません」

ティファレト
「そうですか、困ったことがあったら相談してくださいね」

フォルカス
「…………」

ロンギヌス
「…………」

フォルカス
「難しいですね」

ロンギヌス
「そうみたいですね」

874名無しさん:2019/09/08(日) 07:58:16
ヴァドはレイドや塔で引っ張りだこだからシユウと一緒にがうがうしてるぞ
クーゲルは……海上黒の方が使いやすいんだよなあ

875せいんと☆はるもにあ:2019/09/08(日) 08:02:52
数レス程ですが、お目汚し失礼しました。

こういったギャグ系のSSで、
「キャラ萌えスレを覗くキル姫達」を頑張って書こうとしましたが、ネタが浮かばず断念しました。
どなたか、このネタを拾って下さる方がいれば嬉しいです。

876名無しさん:2019/09/08(日) 08:17:32
教皇様の無自覚な善意とドスケベ衣装が辛い……こういうの好きです。ありがとうございます

877名無しさん:2019/09/09(月) 06:53:17
>>873
フォルカスも体のラインを強調するドスケベ衣装やんけ!
好きだわ。

8781日メイドアバリス:2019/09/09(月) 10:49:36
ある日の朝

アバリス「マスター朝食を持って来ました」

マスター「ああ、ありがとうアバリs..ってなにその格好!?」

アバリスはメイド服を着ていた

アバリス「実は急に始まったじゃんけんに負けてその罰ゲームで一日中メイド服を着てマスターを奉仕すると言うことをすることに」

マスター「誰の考案なの?」

アバリス「オティヌスです」

マスター「そうか...オティヌスか」

マスターは心の中でオティヌスナイス!と思う反面なんて恥ずかしい罰ゲームをアバリスにさせてるんだ!と思ったりもした

マスター「まあアバリスが出来る範囲でやって良いよ」

アバリス「はい!頑張ります」

アバリスはマスターの服を洗濯したり掃除マスターにご飯を作ったりして一日中奉仕をした

マスター(アバリスの奉仕を近くでみれたしアバリスのメイド姿似合ってるし眼福眼福)

マスター「アバリス寝ないの?」

アバリス「マスターが眠りについたのを確認してから寝ます」

マスター「そうわかった」

マスターはベッドに入ったが少しドキドキした

マスター(アバリスに見られながら寝るってちょっと恥ずかしいな)

マスターはそうこう思ってる内に眠った

アバリス(マスター眠ったみたいですね)

アバリス(........)

アバリス(マスターの寝顔かわいい/////)

アバリス(もう少しだけ見てから...)

アバリスは見とれているうちにうとうとして眠ってしまった

8791日メイドアバリス:2019/09/09(月) 10:54:31
次の日の朝

マスター「うーん良く寝た」

マスターは起きると同時に妙な重みを感じた

マスター「ん?なんだ?」

マスターが目を擦って見るとアバリスが自分の腕を枕代わりにうつぶせして小さな寝息をたてて寝ていた

アバリス「スゥースゥー」

マスター(かわいい////)

マスターはアバリスの寝顔のかわいさに胸をうたれ気絶しそのまま二度寝するのであった

END

8801日メイドアバリス:2019/09/09(月) 10:57:45
アバリスのメイド姿...想像するだけで楽しい
アバリスの色んな服を着てる姿を想像するけどどれもこれも似合ってるから嬉しいし楽しい

881名無しさん:2019/09/09(月) 20:01:16
>>880
アバリスは何をしても似合う気がするなぁ…
学園ver出るといいな

882EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:04:01
EPILOGUEムラマサ

ムラマサのSSです。

他のEPILOGUE系のSSと同様に新章ストーリー後を想定して書いてます。

妹としてのムラマサの物語を、少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。

今回は地上編での話が大いに含まれるので、読む人によっては話が伝わり辛いかもしれません。

その辺りも含め、SSの内容について意見・感想を頂けると嬉しいです。

883EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:07:05
地上編の内容を知らない方向けに、このレスで登場人物について軽く補足しておきます。

SS本編は次レスから始めます。

ムラマサ 本名は相模(さがみ)チヒロ。兄は相模大和。

マサムネ(男) 本名は相模大和(さがみやまと)。妹は相模チヒロ。マサムネ(女)とは幼なじみ。昔は医者を目指していたが、人々を守るためにキラーメイルになる。

マサムネ(女) ムラマサから姉のように慕われている。

884EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:07:52

「ムラマサ、お前に言わなければならないことがある」

「……姉上?」

姉上は拳を握り締め、肩を震わせていた。

今までに見たことのない、悔しさを滲ませた表情で。

「お前には……ーーーーーー」

その話をにわかには信じられなかった。

「済まない。だが、お前さえ望むなら………」

信じたくなかっただけかもしれない。

この話が真実かどうかなんて、姉上の表情を見れば一目瞭然だったから。

「少し、考えさせてください」

私には到底受け入れられる現実ではなかった。

逃げることを選択した。

私は臆病者だ。

885EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:08:35

天上世界に平和が訪れ、キル姫は皆地上世界へと戻った。

地上世界で悪魔を退けてからというものの、キル姫達は元の生活を満喫しているみたいだ。

私、相模チヒロは、兄である相模大和と暮らしている。

「お兄ちゃん、お昼ご飯は何がいい?」

「ん……、じゃあ和食にしてくれ」

「うん、分かった」

ぎこちなく会話を交わす。

一緒に暮らし始めたのは一月程前からだ。

まだ兄との間に距離を感じる。

そんなことを考えながら料理をしていると、兄から声を掛けられた。

「……チヒロ、後悔してないか?」

「え?」

「キラープリンセスになったことだ」

お兄ちゃんはキラーメイルだ。

医者になることを諦めてキラーメイルの被検体として志願した。

私がキル姫になろうと決意したのは、少しでも兄の助けになれたらと思ったからだ。

「してないよ。今度は私がお兄ちゃんを助ける番だから」

……まだまだ未熟で、余り役に立ててないけれど。

「そう、か……」

なんだかお兄ちゃんは複雑そうだった。

「いたっ」

昼ご飯を作っている最中、包丁で指を切ってしまう。

「ちょっと見せてくれ」

「あ……」

兄に手を取られ緊張する。

触れ合った場所が熱く感じた。

「……大したことはなさそうだな」

ホッとした様子のお兄ちゃんを、気がつけば見つめいた。

兄妹なのに、強く意識してしまう。

「……すまん」

私の視線に気づいて、お兄ちゃんは手をパッと放した。

「だ、大丈夫だから!」

他人の様な、よそよそしさを時々感じてしまう。

当たり前だ。

お兄ちゃんはもう、私のことを殆ど覚えていないのだから。

886EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:09:29

キラーメイルになった者はその力の代償として、親しい人との記憶を失っていく。

まだ私が学校に通っていた頃、お兄ちゃんは私の生活を守るために力を使い過ぎた。

だから今度は私がお兄ちゃんを助ける番。

「……私に何ができるのかな?」

この地上世界に悪魔はもういない。

魔獣の残党がまだ残っているらしいが、それだけだ。

掃討されるのも時間の問題だろう。

「…………」

キル姫として、戦うための力を得た。だが、

倒すべき敵はいない。

もう戦う必要はない。

「……お兄ちゃん」

自分が兄に何をしてあげられるのか、検討もつかない。

そんなことを悩みながら、眠りの淵に落ちていった。

ーーーーーー

ーーー

「チヒロ、迎えが来たぞ」

「んぅ……?」

迎え?

「ムラマサ、随分待ったぞ」

私を迎えに来たのは姉上だった。

姉上はお兄ちゃんと同じく正宗のキラーズを持つキル姫だ。

「…………あっ!?」

今日は姉上に稽古をつけて貰う日。

待ち合わせの時間は既に二時間を過ぎていた。

「ご、ごめんなさい!姉上!」

「中々来ないから何事かと思ったが……。何もないようで良かった」

「良くはありません!罰なら甘んじて受ける所存です!何なりと申し付けください!」

この時はパニックになってて、お兄ちゃんが傍にいることを忘れていた。

「……あ」

お兄ちゃんはポカンとしていたが、少ししたら口を抑えて笑い始めた。

「ど、どうしたんだチヒロ?その口調は……」

羞恥に顔が赤く染まっていく。

「あ、あの!これは!!」

「強くなる為に、形から入ってるそうだ」

お兄ちゃんには言わないで!

「余り変なことを教えないでくれよ?」

「わ、私の口調は姉上に強制された訳ではなくて!」

早く事態を収拾しようと弁明を試みるが……

「ちなみにムラマサの普段の一人称は拙者だ」

姉上の指摘に、お兄ちゃんはお腹を抱えて笑った。

酷いです、姉上。

887EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:10:40

お兄ちゃんに散々笑われた後、昼食を皆で食べた。

今は山奥で姉上に稽古をつけて貰っている。

姉上は強い。

私なんて比べ物にならないくらいに。

「大和とはどうだ?上手くやれているか?」

「……どうしてそんなことを尋ねるのですか?」

「今日のお前の剣には迷いが見えた」

だからこうして簡単に胸中を見透かされてしまう。

「大和のことで悩んでいるのか?」

「………はい」

姉上には全てお見通しだった。
 
「時々、考えるのです。拙者が家族として、何をしてあげられるのか……」

「その度におに……、あ、兄は、拙者といるのが辛いのではないかと思わずにはいられなくて……」

「……どうしてそう思う?」

「そんなこと……」

決まってる。お兄ちゃんは、もう殆ど私と過ごした時間を覚えていない。

頭で私のことを妹だと理解していても。

「兄にとって、私はもう他人なのでは、と……」

そうか、と姉上は呟いた。

「大和はそう思ってないみたいだぞ」

「え……?」

「大和はキラーメイルだ。記憶を失うことは免れない」

「だから……。思い出を無くすことが怖くないのかと聞いたことがある」

ーーー例え記憶がなくなっても、俺とチヒロが兄妹であることには変わりない。

思い出は、これからまた作っていけばいいさ。

「あいつはそんな風に答えていた」

「お兄ちゃん……」

お兄ちゃんがそんな風に想ってくれてたなんて知らなかった。

「大和は妹との距離感が分かってないんだろうな」

記憶が薄れて、手探りで私と接しているのなら。

「大和との思い出はお前の中にしっかりと残ってる。だから妹として、思い切り甘えてやるといい」

「はい!」

私がお兄ちゃんの手を引こう。

家族として。妹として。

稽古を終え、家に戻った。

「お、お兄ちゃん!明日一緒に出掛けない……?」

突然の申し出にお兄ちゃんは驚いてたけれど。

「あぁ、出掛けるか」

笑顔でそう応えてくれた。

888EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:11:33

子供の頃はお兄ちゃんによく手を引いて貰ってたことを覚えている。

そう、幼い頃の話だ。

この歳になってお兄ちゃんと手を繋ぐことになるとは思わなかった。

記憶が余りないからか、お兄ちゃんは妹との距離感を計り損ねている気がする。

ちょっぴり恥ずかしい。

「チヒロ、どこに行きたい?」

「え、あ、あの……」

お兄ちゃんとならどこでもいい、なんて言える訳もなく。

「景色のいい場所がいいな……」

無難な答えを返すことしかできなかった。

「それじゃ、あの丘にでも行くか」

「うん!」

お兄ちゃんが指差した方向へ一緒に歩いていく。

他愛もないことを話していると、気がつけば丘に着いていて。

シートを敷いて、景色を眺めながら2人でお弁当を食べた。

お兄ちゃんに喜んで貰うために、朝早くから頑張ってお弁当を作った。

お兄ちゃんがお弁当をおいしいと言ってくれたことが嬉しくて。

私とお兄ちゃんの間には、もう距離も遠慮もなくなっていた。

今は私の膝の上でお兄ちゃんはお昼寝中だ。

…………なんだか、兄妹っていうより恋人っぽい気がする。

「別にいいよね?」

お兄ちゃんを起こさないように、そっと呟く。

昔に戻れたみたいで、すごく幸せで。

この「今」を大切にしていきたいと、強く思えた。

889EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:12:11

お兄ちゃんの寝顔を眺めながら、髪の毛を梳いていく。

私が学校に通っていた頃のお兄ちゃんは、いつも気を張り詰めていた。

こうして心地良さそうに眠る兄を見てるだけで心が暖まって……

「ねぇ、お姉ちゃん。ちょっといい?」

「ひゃい?!」

知らない幼い女の子に声を掛けられたことに驚き、声が裏返った。

急いで平静を取り繕う。

「ど、どうしたの?」

「……お邪魔だった?」

「そ、そんなことない!」

……取り繕えなかった。

「ん……」

五月蝿くしていたせいで、お兄ちゃんの目が覚める。

お兄ちゃんは私の傍にいる子に気がつくと、優しく声を掛けた。

「どうした?迷子か?」

「お兄ちゃんとはぐれちゃって……。一緒にここに行こうって約束して、その途中で……」

「そうか、じゃあ君の兄貴を一緒に探すか」

「いいの……?」

「俺達も兄妹なんだ。放っては置けないさ」

お兄ちゃんがごく自然に兄妹だと言ってくれたことに、喜んでいる自分がいた。

「チヒロもそれでいいか……?」

「うん!」

こうして私達は、幼い兄妹を探すことになった。

890EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:12:57

「俺がこの子の兄貴を探してくるから、チヒロは一緒にここで待っててくれ。入れ違いになるかもしれないからな」

お兄ちゃんがそう言い残して、探しに行ってから30分が経った頃。

「ーーーーーー」

聞き取れない程小さい何かが、遠くで聞こえた気がした。

「お姉ちゃん、どうしたの……?」

何故か嫌な予感がした。

今すぐ行動を起こさないと、この先ずっと後悔する。

そんな予感が。

「私もちょっと近くを探してみるから、ここで待ってて」

音のした方へ全力で駆ける。

「ーーて!!」

次第に大きく、鮮明になっていくその音は

「ーーー誰か、助けて!!」

「!!」

紛れもなく子供の悲鳴だった。

そして、その子供の傍には

「あれは……!?」

異形の姿があった。

そう、魔獣だ。

891EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:13:44

3メートルを上回る体躯。

手には大の大人程に渡る丈の剣。

歪な銀の鎧に身を包まれ、赤い目をしたそれは。

かつて人間を蹂躙した魔獣の一角。

オーガ・スケルトンと呼ばれる化け物だった。

「グギャアアアアア!!!」

魔獣のけたたましい咆哮に、子供が尻をつく。

ーーー間に合え!!!

スイッチが切り替わる。

相模チヒロとしてではなく、キル姫ムラマサとして。

その子に振り下ろされた大剣を、顕現した剣で受け止めた。

「逃げろ!」

「お、お姉ちゃんは……?」

「拙者に構うな!お主の妹君がこの丘の上で待っている!その子を連れて……」

余裕がなかったのだと思う。

敵を目の前にして、余所見をするなんて。

「がっ……!?」

魔獣は空いている片手で、横合いから私を殴り飛ばした。

凄まじい衝撃に肋骨が何本も折れる。

「お、お姉ちゃん!」

「拙者は、大丈夫だ……」

「で、でも……」

「構うな!行け!!」

私の怒号に、意を決したその子は妹の元へと駆けていった。

「ギャギャ!!」

魔獣は、死に体の私ではなく、子供を追おうとするが……

「鬼火!!」

刀を地面に突き立て、奴と自身の周りを火柱で囲む。

「お主の相手は、拙者だ!」

腹に走る激痛で、気を抜くと一瞬で意識が飛びそうだ。

己の未熟を呪いながら、死闘に望んだ。

892EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:14:32

ーーーーーー

ーーー

「ハァっ!ハァっ……!!」

何度も斬りつけた。

何十回も。何百回も。

なのに、魔獣の鎧には傷一つついてない。

私の刃が奴に通ることは一度もなかった。

「ぐっ……」

視界が霞む。

腕が上がらない。

血を流し過ぎた。

キラーズを制御するマスターがいなければ、キル姫もキラーメイルも実力を十全に発揮することはできない。

ーーー違う。

そんなものは言い訳だ。

ーーー私がこいつに敵わないのは、私が未熟だからだ。

もう、限界だった。

「グギャギャギャギャ!!」

魔獣の大剣が私を両断する

その直前。

もうダメだと、思ったその時。

横合いから薙払われた長刀が魔獣の剣を弾いた。

「ーーーもう、大丈夫だ」

聞き慣れた声。

私が生まれてからずっと、守ってきてくれた。

「お兄、ちゃん」

助けに、きてくれた。

893EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:15:29

「後ろにいてくれ。指一本触れさせない」

「だ、ダメ!お兄ちゃん、一人じゃ敵いっこない!」

キラーメイルであるお兄ちゃんより、キラープリンセスである私の方がずっと速く、強い。

なのに。

「グギャアアアア!!」

魔獣が雄叫びをあげながらお兄ちゃんに襲いかかる。

黒衣が揺らめく。

凄まじい魔獣の猛撃は一度たりともお兄ちゃんに当たることはなかった。

「凄い……」

速さではなく、見切り。

全ての攻撃を最小限の動きで避けている。

潜ってきた修羅場の数が、剣士としての力量が、圧倒的に違う。

今度は私がお兄ちゃんを守るーーー?

馬鹿馬鹿しい。

私なんて兄の足元にも及ばない。

「くたばれ」

兄の刀が魔獣の首筋を捉える。が。

「!!」

弾かれた。刃が通らない。

「なるほどな」

兄は刀を鞘に納めた。

あの化け物を倒す方法なんてーーー

「これならどうだ」

ーーー方法はある。でもそれは

「……やめて」

ここにはキラーズを制御するマスターはいない。

「やめて!!!」

「ーーー獣血解放」

勝敗は一秒で決した。

居合一閃。

鞘より引き抜かれた長刀は、魔獣を横一文字に両断した。

「帰ろう、チヒロ」

この日払った代償を実感するまでに、時間はそうかからなかった。

894EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:16:08

家に戻った後、私は兄から手当てを受けていた。

傷はもう塞がっている。傷の治りが早いのは、私がキル姫だからだ。

とはいっても、数日は安静にしないといけない。

それ程の怪我だった。

「どうしてあんなムチャをしたんだ?」

お兄ちゃんが、私のお腹に包帯を巻きながらそう尋ねた。

「お兄ちゃんが探してた子が襲われてて、助けにいったら、その……」

「そうか……」

「私お兄ちゃんに守って貰ってばかりで……」

「俺は兄貴として当たり前のことをしてるだけだ。思い詰めなくていい」

「でも、お兄ちゃんを守りたくてキル姫になったのに!肝心な時に何もできなくて!」

「チヒロ、もういい」

お兄ちゃんに優しく抱き締められる。

「いいんだ。俺がチヒロを生涯守り続ける。だから」

「チヒロは、目の前の困ってるやつを救ってあげてくれ」

「…………うん。だけど」

それでも。

「私、お兄ちゃんを幸せにしたい……」

お兄ちゃんが笑みを零した。

「馬鹿だな、チヒロ」

「俺はもう幸せだよ」

895EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:16:52

数日後、怪我は治り、体調もすっかり元通りになった。

「お兄ちゃん、行ってきます!」

「稽古に?もう少し休んでいいんじゃないか?」

「ジッとしてられないから!」

早く強くなりたい。

もう二度とあんな思いをしないように。

自分の無力を呪わなくて済むように。

「姉上、今日も指導の程宜しくお願い致します!」

「…………竹刀もなしにか?」

「……あ!?」

稽古の時は、いつも竹刀を持参している。

くすくすと笑う姉上に見送られながら、家に戻った。

「た、ただいま……」

気合いを入れて出たのに半刻もしない内に戻る自分が恥ずかしい。

「…………」

返事がない、出掛けてるのかな。

と思い、耳を澄ませる。

「………え?」

聞こえたのは、苦しげな声。

お兄ちゃんの部屋に入ると、そこには。

「ハアッ…、ハアッ…ぐっ!!」

息を荒くしてうずくまる兄の姿があった。

それは、突然やってきた。

「お、お兄ちゃん!?だ、だいじょう…」

「き、君は……?」

「…………………え?」

思考が停止する。

頭の中に浮かんだ最悪の可能性を、受け入れられなかった。

だって、約束してくれた。

ーーー俺がチヒロを生涯守り続ける。

だから

ーーー俺はもう幸せだよ。

「君は…………誰だ?」

「…………うそ」

だから、こんなのは嘘だ。

私の頬に、涙が静かに伝っていった。

896EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:17:36

ーーーーーー

ーーー

これが、私の知りうるお前の過去の全てだ。

それからは、お前も知っている通りだ。

キラーメイルと斬ル姫は地上世界でコールドスリープされた。

この世界で目覚めた私達はオーダーキラーズになり、

お前に私のキラーズの半分を託した。

アルマスを捕らえようとして、私達2人でファントムと対峙したことがあっただろう?

あの時のファントムが、お前の兄だ。

大和から神器を受け取った私は、天上世界での記憶を取り戻した。

神器を手にした者は皆、天上世界の記憶を取り戻しているらしい。

だから、

お前の中にある私のキラーズを神器と共鳴させることで、お前も記憶を取り戻すことができるかもしれない。

済まない。だが、お前さえ望むなら………

私の神器を預け、記憶を戻そう。

897EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:18:22

ーーー少し、考えさせてください。

私は逃げ出した。

自分には兄が居ると突然知らされ、どうすればいいか分からなかった。

近くのベンチに腰を下ろし、俯く。

「拙者の、兄上……」

黒い服に身を包んだ、刀を持ったファントム。

あれが私の兄上。

「拙者は、家族を斬り捨てようとしていたのか……」

記憶を失った今なら分かる。

思い出を、繋がりを、愛する人を失う怖さを。

「兄上は、この辛さをずっと抱えていたのですね」

失ってることすら忘れてしまえば、こんなに苦しまなくて済んだのに。

「恨みます、姉上……」

兄上のことは記憶にない。

だけど、胸を刺すこの痛みが、心に訴えかけてくる。

全てを思い出しても、待っているのは辛い現実(かこ)しかないと。

「拙者は……」

「どうしたの?」

見知った声。

顔を上げるとそこには、カシウスがいた。

898EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:19:08

「カシウス、どうしてここに……?」

「アナタの泣いている姿が視えたから。マサムネに話を聞いて、アナタを探してたの」 

ウロボロスの力で断片的な未来を視た、ということだろう。

「拙者は、涙を流してなどいない」

「溢れ出す感情が涙となり、心の均衡を保つ。入りきらない感情を押し込んでも、器が壊れるだけ」

泣いてもいいの、と言われてるようだった。

「記憶にないことを憂うなど、拙者には……」

「嘘」

未来を見通す少女に、私の嘘は看破された。

「記憶になくとも、心が覚えてる」

「どうしてそう言い切れる?」

「アナタがそうだった」

「……カシウス、拙者にはお主の言いたいことが分かりかねる」

カシウスは私の隣に腰を下ろした。

不意に手を握られる。

「……カシウス?」

「初めて出会った時、こうして手を取ってくれた。逆賊の要人である、私の手を」

それは、まだカシウスがウロボロスをギアハックする前の話。

「国にどれだけ思考を正されても、理念を刷り込まれても、記憶を消されても、アナタは屈しなかった」

記憶になくとも心が覚えている、と言いたいのだろう。でも、違う。

「……拙者は、お主が思う程強くない」

私は一人では何もできない半端者だ。

今の自分が居るのは、カシウスが気付かせてくれたからだ。

嘗ての過ちを。

進むべき道を。

己の信念を。

だから……、

「そんなことない」

カシウスが力強く断言したことに驚いた。

899EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:19:55

「アナタと出会うまでの私は、ずっと停滞してた」

「進まない会議。襲われては、アジトを移して……、その繰り返し」

「そんな円環を、アナタが吹き飛ばしてくれた」

カシウスに手を強く握られる。

彼女の言葉が、心からの本心なのだと伝わってくる。

「どんなに過去が辛くても、アナタなら大丈夫。だから、思い出してあげて」

カシウスは優しく微笑んだ。

分からない。

カシウスが自分の記憶に拘る理由が分からない。

「記憶が戻っても兄上は戻らない。どうしてそこまで……」

「ーーー忘れられるのは、辛いから」

寂しそうにそう呟くカシウスを見て、心が痛んだ。

「記憶を取り戻すことを、アナタ自身が望んでいる」

「……拙者が?」

そんな筈はない。

記憶を取り戻すことに、こんなにも怯えているのに。

「記憶を失う前のアナタが、大切な人に忘れられる辛さを知っている」

「アナタの胸の痛みは、相模チヒロが訴えてるもの。アナタのお兄さんを忘れたくない、って」

「それは……」

胸の痛みが増した気がした。

カシウスの言う通りなのかもしれない。

でも。

「済まない、カシウス。それでも拙者は、現実(かこ)に堪えきれる自信がない……!」

どこまでも臆病な自分を嘲る。

そんな私をカシウスは、

「ムラマサ、一人で背負わないで」

優しく受け止めてくれた。

「誰よりも優しくて、誰よりもムリをするアナタだから……。今のアナタの苦悩も、記憶を失う前のアナタの辛さも、全部私に分けてほしいの」

「せめて私の前でだけは、弱い所を見せて」

「……っ」

出会った時から、この少女には敵わない。

「ありがとう、カシウス……」

ずっと私を支え、導いてくれた親友に感謝した。

彼女の肩に頭を預ける。

優しく頭を撫でられ、なんだか心地良いなと思った。

900EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:20:36

翌日、記憶を取り戻すために姉上の元へ訪れた。

「……本当にいいのか?」

「えぇ、もう拙者は大丈夫です」

覚悟は決めた。

もう迷いはない。

「分かった。……ムラマサ、手を」

右手を差し出す。

姉上は、私の手を両手で優しく包んだ。

「始めるぞ」

ーーー顕現しろ、正宗。

私の中にあるマサムネのキラーズが、姉上の神器と共鳴した。

901EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:21:15

ーーーチヒロ、後悔してないか?

ーーーキラープリンセスになったことだ。

過去。

ーーー例え記憶がなくなっても、俺とチヒロが兄妹であることには変わりない。

ーーー思い出は、これからまた作っていけばいいさ。

記憶。

ーーーチヒロ、どこに行きたい?

ーーー景色のいい場所がいいな

思い出。

ーーーやめて!!!

ーーー獣血解放

そして。

902EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:21:51

「君は……誰だ?」

「…………うそ」

お兄ちゃんは、私のことをもう覚えていなかった。

何が引き金だったのかなんて、言うまでもない。

私の頬を伝う涙を見て、お兄ちゃんは。

「チヒロ、なのか……?」

「っ!!」

探るような言い方に。

他人のような接し方に。

もう心が堪えきれなかった。

私は家を飛び出した。

人目も気にせず、がむしゃらに走った。

走って、走って、走って。

疲れ果ててその場にへたり込んだ頃には、もう涙は枯れていた。

「知ってたのに……」

いずれお兄ちゃんが、私のことを忘れてしまうことを。

「分かってたのに……」

お兄ちゃんの記憶に限界が迫っていることも。

本当は察していたのに、ずっと気付いてないフリをしてただけ。

「もう、やだ……」

心は既に折れかけていた。

903EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:22:30

「ただいま……」

家に戻る。

お兄ちゃんはいなかった。

もしかしたら私のことを探しているのかもしれない。

他人同然の私のことを。

「……帰ってきたら、謝らなきゃ」

もう元通りなんて望めない。

きっと、今の状況に一番苦しんでいるのはお兄ちゃんだ。

「離れて暮らそうって、言わないと……」

忘れてることすら忘れてしまえば、お兄ちゃんは苦しまなくて済む。

そんなことを何時間も考えて。

そして。

ガチャリと玄関のドアノブが回される。

お兄ちゃんが息を切らせて帰ってきた。

「ハァっ…、良かった、戻ってたんだな」

お兄ちゃんは心底ホッとした様子だった。

「…………ごめんな。俺はもう、ダメなのかもしれない」

「私こそ、ごめん。今までずっと辛い思いをさせて」

「お兄ちゃんが辛いなら、私のこと……」

ーーー忘れてもいいから

「…………」

言えなかった。

お互いに辛いだけだと分かっていても。

お兄ちゃんとの思い出を、なかったことになんて出来なかった。

「こんな状況で言うことじゃないのかもしれないが、俺は」

「チヒロと過ごしたこの数ヶ月間、幸せだったよ。記憶は朧気だけど、確かに心が覚えているんだ」

「お兄ちゃん……」

「このままじゃ破綻することなんて分かってる。それでも諦めきれない」

「でも……」

もう、元の兄妹に戻る方法なんて……。

「チヒロ、俺はコールドスリープの話に乗ろうと思う」

904EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:23:11

「……え?コールド、スリープ……?」

突飛な話に驚く。

「俺達キラーメイルはいずれ魔獣化が進めば人間じゃなくなる。そうならない為の措置だそうだ」

「もし未来で医療が発展して、俺のこの体が治せたら……」

「失った記憶を取り戻せたのなら、その時はもう一度兄妹としてやり直そう」

それは、訪れることのない未来なのかもしれない。

どれだけ時が経っても、魔獣化を治す方法は見つからないのかもしれない。

それでも、その輝かしい未来に懸けたいと思えたから。

「うん、何十年、何百年経っても、お兄ちゃんを待ってるから!」

ずっと言えなかったことがある。だから、これは願掛けだ。

「もしまた出逢えたら、その時は……」

ーーー伝えたいことがあるの。

「もし、じゃない。必ず会いに行く。だから」

「その時まで、達者でな」

それがお兄ちゃんと交わした、最後の約束だった。

905EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:23:56

過去、記憶、思い出。

全てを取り戻した。

「そうか、拙者達は……」

「……兄妹でいられたのか」

別れではなく、未来に想いを馳せることを選んだ。

もう逢えることはないけれど。

そう、思っていた。

「ーーーチヒロ」

「……え?」

優しい声が聞こえた。

ずっと昔から耳に馴染んだその声を、聞き間違える訳がない。

振り返るとそこには。

「お兄、ちゃん……」

「久しぶりだな」

「お兄ちゃん!」

気がつけば駆け出して、抱きしめていた。

「着物、似合ってるぞ」

「やっと、やっと逢えた……」

何千年振りの再会。

瞳からはポロポロと涙が溢れていく。

「神器に残っていた俺の意志が引き合わせてくれたのかもな。……正直、時間はもう余りない」

理由なんて、どうでも良かった。

また逢えた、それだけが私にとっては大切だから。

「ごめんなチヒロ、約束を守れなくて。本当に俺はダメな兄貴だ……」

「ううん、そんなことない。今こうして、お兄ちゃんは会いに来てくれた」

昔の、相模チヒロだった頃の口調で。

「私、友達が沢山できて、姉上に真剣勝負で勝って、それで……」

色々と言いたいことはあるけれど、一番伝えたいのは

「…………ありがとう、お兄ちゃん」

ーーー私のことを守ってくれて。

ーーー私のお兄ちゃんでいてくれて。

「お兄ちゃんの妹に生まれて、幸せだったよ」

やっと言えた。

「そう、か……」

お兄ちゃんは肩を震わせて、唇を噛み締めながら泣いていた。

「ずっとお兄ちゃんの背中を見て育ってきたから、私はもう大丈夫だよ」

お兄ちゃんは頬に涙を伝わせながら、それでも笑顔で伝えてくれた。

「俺も、チヒロのことを愛してる」

「うん!」

そこには、キラーメイルも斬ル姫も関係なく、ただ仲のいい兄妹が笑いあっていた。

906EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:24:44

「…………サ」

声が聞こえた。

「……マサ!!」

自分を呼ぶ声。

「ムラマサ!!」

目を覚ます。そこには

「……姉上、カシウス?」

心配そうに自分を見つめる二人がいた。

視界がぼやける。

目許を拭ってみると、袖が濡れた。

どうやら、意識がない間に涙を流していたらしい。

「記憶は取り戻せたの?」

「……あぁ」

夢なんかじゃない。この胸に残る暖かさが、あの再会が確かな現実だったのだと教えてくれる。

「拙者はもう大丈夫だ」

私には皆がいる。

この胸の内には、お兄ちゃんとの思い出が詰まっている。

過去にあった出来事が、今の私を支えてくれるから。

「姉上、カシウス、……ありがとう」

ーーーさよなら、お兄ちゃん。

907EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:25:17

数日後、兄の墓参りを済ませた私は、カシウスに会いに行った。

「どうしたの?」

「聞いて貰いたいことがある」

カシウスは、何も言わずにこくりと頷いた。

「拙者の兄は、医者を目指していた。沢山の人の命を救うために」

悪魔から人々を護るためにその道を断念し、兄はキラーメイルになった。

「拙者は、拙者のやり方で兄の道を継ごうと思う」

ーーーチヒロは、目の前の困ってるやつを助けてあげてくれ

きっと、お兄ちゃんもそれを望んでいるだろうから。

「カシウス、お主が築いたこの国の理想を、拙者に護らせてくれ」

カシウスは私の返事に答えず、問い掛けてきた。

「人は子を成すことで、命を繋ぐ。だったら想いはどう伝える?答えは……」

カシウスらしくない、簡単な問いだ。

「決まってる。絆だ」

兄の思い出も意志も私が受け継いだ。

「これからも宜しく、ムラマサ」

「ああ!」

ーーー見ててね、お兄ちゃん。いつかお兄ちゃんの様な、立派な侍になってみせるから。

私の誓いに応えたかのように、風が優しく頬を撫でていった。


Fin

908EPILOGUEムラマサ:2019/09/09(月) 21:29:12
今回のSSは自分が投稿した中で過去最長になっています。

最後まで読んで頂いた皆様、本当にありがとうございます。

斬ル姫としてのムラマサだけでなく、相模チヒロとしての彼女も好きになって貰えたらとても嬉しいです。

お目汚し失礼しました。

909リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/09/09(月) 22:09:38
【でぃすらぷ!】
特別番外編

その日の朝、ヘレナから1つの情報が伝えられた。

「ハルモニアでちょっとした動きがあったらしい。天使人達が近いうちに遠征に出るって話だぞ」
「……方角は分かる?」
「まだ不確かな情報だ。他国への進軍とも、擬人区を襲うとも言われている……どう出るんだい?レーヴァ」
「一度偵察にでるわ。ソロモン、私と一緒にハルモニアまで飛んで。もし、兵が人間を襲撃するようなら…そのまま叩く…!」

ソロモンは「ええ!」と短く返事をして支度を始めた。
あくまで目的は偵察。状況によっては戦闘になるけれど、いずれにせよ上空から少数で動いた方が見付かりにくく、奇襲にも適している。
カリスとヘレナには悪いけれど、ここで待っていてもらおう…。

「カリス、ヘレナ、2人は……」
「分かっているさ。無茶はしないでくれよ?」
「2人とも、気を付けてね!」

妙な違和感を覚える……。

「さぁ、行きましょう、レーヴァ!」
「…ええ」

疑問を抱えたままソロモンと2人で拠点を後にする。

「……ねぇ、あの2人、やけに聞き分けが良かったんだけど…」

いつもなら我先にと同行を申し出るのに、今日は明らかに不自然だった。

「ふふっ、そうね。もう少し飛んだら戻りましょう。きっといいものが見れるわ!」

どう言うこと…?


そして本当にハルモニアへは行かず、しばらく辺りを飛ぶだけで拠点へ引き返すことになった。

「ソロモン…いい加減、説明してくれる?」
「待って、レーヴァ。ここからは静かに行動しましょう」

拠点の近くで地上に降り、そっと中へと入る。

『カリスとヘレナの態度といい、一体何なの…?』

広間にさしかかると2人の声が聞こえてきた。ニールとキプルも加わり、何か騒いでいる。

「ヘレナ、こっちは終わったわよ」
「よし…ニール、次はこっちを手伝ってくれ」
「任せてちょうだい!」
「キプル、お皿の準備いい?どんどん料理運んじゃうよ!」
「あぁ待って下さい、待って下さい!すぐに準備します!」

これは…。

「行くわよ、レーヴァ…!」

ソロモンがポンと肩を押した。

「……ただいま、何をしているの…?」

4人は同時にビクリと肩を震わせて、一斉にこちらを向いた。
ソロモンは私の後ろでクスクスと笑っている。

「ど、どうして…!手筈と違うじゃないか、ソロモン!」
「わわわ!レーヴァ、待って!まだ見ちゃダメだよ!」

部屋を見回す。飾り付けられた広間。壁に貼られた紙には…。

『HAPPY BIRTHDAY レーヴァ』

そうか…そういうことか…。

「ふふ!どう?サプライズを仕掛ける人にサプライズを仕掛けるというサプライズよ!」
「本当はハルモニアの付近で適当に時間を潰す予定だったんだけどな…俺様もびっくりしたぜ」
「予定の変更による支障は軽微です」
「どうでもいいど、アタチ達の苦労はどうしてくれの?せっかく今日まで極秘で準備してきたのに!」
「はぁ…バレてしまっては仕方ない…」
「すみません、すみません!黙っていてすみません!」
「とにかく、急いで料理、作っちゃうね!」

9月9日…私の誕生日…

すっかり忘れていた。戦いの日々の中、そんなことを考える余裕も無かった。

「ま、そういうことだ。準備が出来たら呼ぶから、主役は部屋でゆっくり休んでてくれよ!」
「ムー…そうさせてもらうわ…」

急いでその場を離れて自室に戻る。
危ないところだった…部屋に入ったと同時に私の頬を一筋の涙が伝った。


その後、8人でテーブルを囲み私の誕生日を祝うパーティーが始まる。

「誕生日おめでとう、レーヴァ!!」

みんなの声が重なった。
ティル、兄さん…私、幸せだよ…。

「……ありがとう、みんな!」

特別番外編 END

910名無しさん:2019/09/09(月) 22:15:46
よき

911チャレンジアロンちゃん:2019/09/09(月) 23:10:46
チャレンジアロンちゃん番外編だと思う

マスター
「ラグナ誕生日おめでとう」

アロンダイト
「おめでとうございます」

ラグナロク
「ありがとうけどレーヴァテインは祝わなくて良いの?」

マスター
「別の人が祝ってるから大丈夫」

ラグナロク
「ああそう」

アロンダイト
「とりあえずケーキを持ってきましょう」

アロンダイトはケーキを持って来た

アロンダイト
「ハッピバースデー!ラグナロク!!」

ラグナロク
「なに?私は今から∞を越える王にでもなるの?」

アロンダイト
「私もああいう無欲な人になりたいです」

マスター
「紫メダルで暴走するぞ」

アロンダイト
「それでラグナロクっていくつでしたっけ?」

ラグナロク
「アロンダイトあなたデリカシーを持ちなさい」

マスター
「アロンより長く生きてるからアロンの倍くらいじゃない?」

ラグナロク
「マスターもデリカシーを持ちなさい」

アロンダイト
「じゃあ170本くらいですかね?」

ラグナロク
「私は何歳と思われているのかしら」

912チャレンジアロンちゃん:2019/09/09(月) 23:18:02
>>911
アロンダイトはとりあえず持ってるろうそくをケーキに全部刺して火をつけた

マスター
「地獄の業火みたいになったな」

アロンダイト
「ハッピバースデートュウーユーハッピバースデートュウーユーハッピバースデーディアラグナロクハッピバースデートュウーユーおめでとう!」

マスター
「誕生日に歌う歌を文字に起こしたらこんなにもカタカナいっぱいになるのか...」

ラグナロク
「すぅーふぅー!」

ラグナロク
「すぅーふぅー!!」

ラグナロクは何度も息を吹き掛けたが火は消えなかった

ラグナロク
「消えないんだけど...」

マスター
「誰かーーーー!!!」

火はアバリスの風で消しました

アロンダイト
「さあラグナロクどうぞ食べてください」

ラグナロク
「それじゃあ遠慮なく」

ラグナロクはケーキを一口食べた

ラグナロク
「美味しい!」

アロンダイト
「それは良かったです作ったかいがありました」

ラグナロク
「あなた甘い物は食べないのに作ったりはするんだ」

アロンダイト
「別に食べるわけではないのでそれに作るのは楽しいですよ」

ラグナロク
「そう」

913チャレンジアロンちゃん:2019/09/09(月) 23:24:44
>>912
アロンダイト
「さあプレゼントをあげましょう」

ラグナロク
「私がほしい物わかるの?」

アロンダイト
「私がラグナロクが好きそうな物をピックアップして他の方々に用意してもらったので大丈夫です」

アバリス
「最初は私が」

ラグナロク
「ありがとう」

ラグナロクが包装を取り箱をあけると本と腰につけるベルトと本が一冊入りそうなホルダーがあった

ラグナロク
「これは....」

アバリス
「魔術書のレプリカらしいです」

ラグナロク
「そ、そう」

梓弓
「次は私ですね」

ラグナロクはまた包装を取り箱をあけるとコンタクトレンズが入っていた

ラグナロク
「えっと....これは....」

梓弓
「邪眼コンタクトレンズらしいですカラコンですのでご心配なく」

ラグナロク
「そ、そう.....」

マスター
(これラグナ喜ぶのか?)

914チャレンジアロンちゃん:2019/09/09(月) 23:30:22
>>913
カシウス
「次は私」

ラグナロク
「あ、ありがとう」

ラグナロクが恐る恐るあけると竜や蛇、狼の指輪や竜の手のブレスレット謎の鎖が入ってあった

ラグナロク
「これはなんとなくわかるアクセサリーよね?」

カシウス
「そう己を輝かせる物」

マスター
「次は俺だな」

ラグナロクは諦めながら箱をあけると眼帯が入っていた

ラグナロク
「が、眼帯...」

マスター
「そう眼帯」

その頃新章出待ち組の部屋

グングニル
「!!」

ワズラ
「あなたまだ新章verの実装発表されてないでしょ」

グングニルはワズラに止められた

915チャレンジアロンちゃん:2019/09/09(月) 23:41:25
>>914
アロンダイト
「私からはマントです」

ラグナロク
「あ...ありがとう」

アロンダイト
「ラグナロク全部着けてみてください」

ラグナロク
「わ、わかったわ」

ラグナロクは着けれるアクセサリーを着けカラコンも着け腰にはホルダーに収納された魔術書そして眼帯を着けマントを羽織った

アロンダイト
「ラグナロクそして私が考えに考え抜いたこのセリフを読んでください!」

ラグナロク
「わかったわ」

ラグナロク
「我が封印されし邪眼よ!その力で世界を滅ぼし新なる新世界を作れ!!」

ラグナロク
「................」

マスター
「大丈夫?ラグナを余計に怒らせてない?」

マスターはアロンダイトに小声で話した

アロンダイト
「大丈夫ですよ.....たぶん」

ラグナロクは小刻みに震えていた

マスター
「ほらもうこれ怒ってるって!」

アロンダイト
「そ、そうでしょうか?」

ラグナロク
「アロンダイト....」

アロンダイト
「は、はい」

ラグナロク
「ありがとう気に入ったわ!」

マスター
「ヘ?」

ラグナロク
「このどこからともなく溢れる力」※気のせいです

ラグナロク
「やはり私は世界に変革をもたらす者よ!」

ラグナロク
「はははは、はーはははは!!」

アロンダイト
「喜んでくれたようで良かったです」

マスター
(悪化しちゃったーー!)

一人心配になるマスターであった

916チャレンジアロンちゃん:2019/09/09(月) 23:43:09
>>915
レヴァの誕生日SSは誰か書くだろうなとは予想してた
だから俺がラグナの誕生日のSSを書いた
この世界のラグナは中二病進行中です

917名無しさん:2019/09/10(火) 00:38:56
>>914
グングニルさんおすわりください。

918名無しさん:2019/09/10(火) 00:40:19
>>909
レス番も完璧ですぞ!

919名無しさん:2019/09/10(火) 00:47:47
>>908
ムラマサ良いなぁ…

920名無しさん:2019/09/10(火) 07:54:15
>>908 素晴らしい。そうだよね。この子たち数千年単位で戦ってんだよね。お疲れ様お兄ちゃん

921名無しさん:2019/09/10(火) 14:32:06
なかなか"本物"が投下されんなぁ

922名無しさん:2019/09/10(火) 14:35:43
>>921
じゃあ書いて

923名無しさん:2019/09/10(火) 15:06:01
>>921
頑張って最高の“本物“を書いてくれよな!

924リクエストあれば気が向いたら書くかも:2019/09/10(火) 15:37:28
>>921
以前よりこう言う書き込みがありましたし、次に投稿されたらもう辞めようと思っていました

続きを待っていて下さった方には申し訳ないですが投稿停止いたします

これまで感想を下さった方、読んでいただいた方、ありがとうございました

925名無しさん:2019/09/10(火) 16:15:58
>>924
ちょっと落ち着いて待ってくださいあなたが今まで書いてくださったSSはどれも素晴らしく良いものでした続きがみたいのもありますだからこれからも投稿を続けてください>>921みたいに心ないことを平気で言うようなやからの言葉は目をつむって無視すれば良いんですそれにこういう奴はネットですから少なからず一人はいるものと思います
だからこんなくだらねえことをほざくやからの言葉1つで投稿を止めようなんて思わずSSスレの住民同士もっともっとSSスレを盛り上げて行きましょう!
それにもうすぐでpart2に行くんですよpart2になってもあなたが考えあなたが書くあなたの物語を書いて行ってください!
最後の書き込みのつもりでもう見てないかもしれませんがお願いしますこれからも素晴らしいSSを書いて行ってください

926名無しさん:2019/09/10(火) 16:19:52
SSに本物もクソもあるかよ
書きたいものを好きに書くのがSSだぞ

927名無しさん:2019/09/10(火) 16:28:12
そんなに本物がほしいならSSスレを見ずに本屋行って小説買って読んどけ

928名無しさん:2019/09/10(火) 16:40:26
もっとレヴァラブターズみたいみたい

929名無しさん:2019/09/10(火) 17:11:30
>>924
待ってくださいシリーズ物を書いてるのは今のところ自分と作品名を忘れてしまいましたけどまだ終わってない長編と後はあなたが書いてるでぃすらぷ!しかないんです自分は兎年だから寂しさで死んでしまいます
だから一緒にシリーズ20くらいまで続けて行きましょう!
後まだ終わってない長編のを書いてる方作品名を忘れてしまいすみません

930チャレンジアロンちゃん:2019/09/10(火) 17:18:44
>>929すみませんこれは自分です名無しのまま書いてしまった

>>835
後遅レスですがまとめてくださりありがとうございますこうやって見ると結構なスレを消費してたくさん書いていたんだな

931名無しさん:2019/09/10(火) 19:00:02
ディスラプもっと増やさないと

932名無しさん:2019/09/10(火) 23:21:03
>>921
思ったんだけどこれって管理人さんが決めたルールの4つ目の『投稿に対する暴言』に触れてない?
自分が好きではないまたは納得いかないから本物じゃないって言ってる一種の暴言じゃない?

933名無しさん:2019/09/10(火) 23:24:10
ただの煽りカスだから気にするだけ無駄

934名無しさん:2019/09/10(火) 23:30:26
ただの構ってちゃんだから無視でいい。問題はそんな人のせいででぃすらぷの作者さんがやめる疑惑が出たこと

935名無しさん:2019/09/10(火) 23:41:41
本当にただのクソ煽りカスのせいで辞められるとかマジでムカつく
良い作品をたくさん書いてくれてた人なのにクソ煽りカスのせいでもう見れないとか酷すぎる
煽りやろうとか自分が楽しいからやってるだけ周りを不快にさせる害悪やろうだからな

936チャレンジアロンちゃん:2019/09/11(水) 03:29:00
チャレンジアロンちゃん11

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです

マスター
「アロンなんか久々にチャレンジを持ってきたよ」

アロンダイト
「はいなんかマスターからチャレンジを持ってくるのは久しぶりな気がします」

アロンダイト
「それで一体なんのチャレンジですか?」

マスター
「ペットボトルチャレンジだよ」

アロンダイト
「巷で噂のあれですか?」

マスター
「うんあれだよ」

アロンダイト
「でもあれってなんのチャレンジですか?」

マスター
「ペットボトルのキャップを緩くして回し蹴りでペットボトルを倒さずにキャップだけを飛ばすチャレンジだよ」

アロンダイト
「なるほどやってみましょう」

937チャレンジアロンちゃん:2019/09/11(水) 03:38:22
>>936
アロンダイト
「それでは準備します」

マスター
「準備ってなにを?」

アロンダイト
「ちょうどここに飲みかけのがあるのでこれを空にします」

マスター
「飲みかけって一口飲んだくらいにしか減ってないじゃん」

アロンダイト
「では行きます!」

マスター
「いやちょっと...」

アロンダイトはマスターの言葉も聞かず一気に飲み干した

アロンダイト
「どうですか!マスt..うっ..」

アロンダイトは一気に飲んでしまったせいでお腹を少し痛めてしまった

マスター
「アロンなんかこんな状態の時に言うのもなんだけど...別に空にする必要なかったんだけど...」

アロンダイト
「そ...そうなんですか....」

マスター
「う、うん入っていた方が重みで安定するし空だと風とかで倒れる可能性があるから」

アロンダイト
「あの...すみません...このペットボトルに水を汲んでくれませんか?...少し体調が悪いので...」

マスター
「あ、うん汲んで来るよお大事に」

マスターはペットボトルに水を汲んで行った

938チャレンジアロンちゃん:2019/09/11(水) 03:51:08
>>937
マスター
「水を汲んで来たよ」

アロンダイト
「マスター...ありがとうございます」

マスター
「体調は大丈夫?」

アロンダイト
「はい大丈夫です」

アバリス
「二人ともどうかしましたか?」

マスター
「あ、シリーズに登場する度に成功し得意なことが増えるレジェンドアバリス」

アバリス
「なんですかその異名的なのは」

アロンダイト
「お腹を痛めていたのですが良くなりました」

アバリス
「そうですか」

アロンダイト
「姉さんもペットボトルチャレンジしてみますか?」

アバリス
「ペットボトルチャレンジ?...ああ、あの巷で有名なあれですね」

マスター
「アバリスがペットボトルチャレンジ.....」

マスターはアバリスが回し蹴りをするのを想像した

マスター
(え?これだとアバリスのアソコが全開に見え...!!)

マスター
「ダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメダメ」

マスター
「ダメだよ!絶対にダメ!!」

アロンダイト
「どうしたんですかマスター急に?」

マスターは二人に事情を話した

アバリス
「しっかり履いてますよ!」

アロンダイト
「確かに危険ですね」

アバリス
「だから履いてますって!!」

アバリス
「そんなに心配ならヴェノムハザードの格好でやりますよ!」

マスター
「でもあれ動きにくそうだな」

アロンダイト
「もしかして姉さん...」

マスター
「もしかしてアバリス....」

アロンダイト・マスター
「もしかして下半身ムチムチ?」

アバリス
「/////////////////」

アバリス
「ムチムチではありませんーーーー!!!!!」

939チャレンジアロンちゃん:2019/09/11(水) 04:00:31
>>938
なんやかんやでアバリスはペットボトルチャレンジをさせてもらえませんでした

アロンダイト
「ではマスター行きます」

マスター
「うん良いよ」

アロンダイト
「はぁ!せいっ!」

アロンダイトが回し蹴りをするとペットボトルが空中に飛んだ

マスター
「どういう蹴り方をした!?」

ペットボトルはアロンダイトの真上に落下してペットボトルから水がこぼれアロンダイトはびしょ濡れになった

アロンダイト
「うわアロン大丈b..」

梓弓
「アロンダイト大丈夫ですか!?」

マスター
「またどっからともなく出てきた」

マスター
「そしてカメラの連写を止めろ」

梓弓はカメラの連写を止めた

梓弓
「さあアロンダイト一緒に着替えに行きましょう」

アバリスはマスターに小声で話かけた

アバリス
「マスター止めなくて良いんでしょうか?」

マスター
「もうどうにでもなれと思ってる」

その数分後梓弓を心配するアロンダイトの声が響き鼻血を大量に吹き出している梓弓が発見されるのであった

940チャレンジアロンちゃん:2019/09/11(水) 04:02:56
ペットボトルチャレンジっていうのを思い出して書いた
本当にでぃすらぷを書いている作者さんには今後もSSを書いていただきたい

941チャレンジアロンちゃん:2019/09/11(水) 04:05:10
>>939のアロンを心配してるセリフの名前がアロンダイトになってますがマスターです

942名無しさん:2019/09/11(水) 08:43:32
>>941
久しぶりの登場かと思ったら通常運転でした。
梓さんあとで写真ください。

943名無しさん:2019/09/11(水) 11:18:44
ムチムチアバリス....なんかエロい

944名無しさん:2019/09/12(木) 13:43:28
ダモのおかげで出来たこのスレもじき1000を迎えるダモ!
感謝するダモ!

そしていつもみんなのSSを楽しく拝見してるダモ〜

945名無しさん:2019/09/12(木) 19:29:04
このスレできたきっかけってなんだっけ?

946名無しさん:2019/09/12(木) 19:31:55
雑談か萌えスレで作ってくれ!みたいなのを見た気がするが具体的には知らんなぁ!
ダモ大明神が祖なら御神体として捕獲しなければなるまい。

947名無しさん:2019/09/12(木) 19:38:54
バイトを終えてパチンコ屋に行こうとしたダモのスクーターが盗まれてたみたいなSSが萌えスレに投稿されたのがきっかけ

948名無しさん:2019/09/12(木) 19:41:33
>>947
オリジンめちゃくちゃ気になるクレス…
漁ってくるかな。

949名無しさん:2019/09/12(木) 19:48:04
ワズラのSSも募集中ズラ

950名無しさん:2019/09/12(木) 21:09:35
なんでSSにワズラが良くてダモが登場しちゃダメなんダモ!
ひいきダモ!ひどいダモ!

951名無しさん:2019/09/12(木) 21:14:30
スレ違いだからズラとダモはキャラ萌えスレに戻ろうか

952名無しさん:2019/09/12(木) 21:14:36
ダモクレスばかり登場させるのは控えましょうだからダモが出てはいけないってわけじゃないんだけど

953名無しさん:2019/09/12(木) 21:25:08
今年の7月にSSスレができたからその時期の萌スレのどっかにオリジンがあるかも

954名無しさん:2019/09/13(金) 02:18:56
萌えスレパート62の39ダモからここまで伸びたのか…たまげたなぁ

955名無しさん:2019/09/13(金) 21:38:26
あの未完で終わったダモがいたからこのスレに繋がったかと思うとドラマを感じる

やっぱり創造神ダモじゃないか!(歓喜)

956名無しさん:2019/09/14(土) 08:09:40
ティファレトのSSも募集中レト

957名無しさん:2019/09/14(土) 12:42:48
お前も萌えスレに帰れ

958名無しさん:2019/09/16(月) 12:48:42
ヘレナ「ロキは人を騙して神器を沢山作らせた逸話があるだろ?」




ヘレナ「だから今、ヘレナの胸の中には何百もの神器が…」

マスター「ドキッ」チラチラ

ヘレナ「くふっw先輩が好きそうな、この膨らみ部分は関係ないぞ?」

マスター「///」


トコトコ

ソロモン「マスターにヘレナ、こんな所に居たのね」バインバイン

ヘレナ「…………。」

ソロモン「あらどうしたのヘレナ、そんな顔をして」



ヘレナ「……あ、あの、ソロモンはいつも何を食べてるの?」




ヘレナの戦いはこれからだ!



959名無しさん:2019/09/16(月) 13:32:00
>>958
すごいシンプルな故に自然に情景が浮かびわいニッコリ

960名無しさん:2019/09/16(月) 16:56:15
レヴァ「あのさ、ヘレナ見なかった?」




レヴァ「近くに温泉があるって言うから行って見たらただの池でさ」

マスター「むーん」



ヘレナ「くふっ」

レヴァ「あ!ヘレナ!」

ヘレナ「レーヴァはヘレナの悪戯だと思ってるみたいだけど実はヘレナも被害者なんだ」

レヴァ「ん?どういう事なの」

ヘレナ「あそこに温泉があるって教えてくれたのはソロモンなんだ」

レヴァ「ソロモンが?一体なんで…」



ガチャ

ソロモン「あら2人とも、温泉はどうだった?」

ソロモン「覗かれないよう事前に周りからはただの池に見えるようにグラウに展開してもらっておいたのだけど」

ソロモン「安心して温泉に入れたかしら?」



レヴァヘレナ「……」



ドタドタドタドタ

カリス「やっほい!おまたせ!」



この後4人で仲良く温泉に入りました




961名無しさん:2019/09/16(月) 17:16:38
>>960
ソロモンそこもしっかり教えてあげないと…
マスターは串刺しかな?

962名無しさん:2019/09/16(月) 20:37:32
せっかく久しぶりに作品が投稿されたんだから上げときやす
4コママンガ感があり読みやすくていい!

このままだとPart2まで行く前に過疎りそうなのでどうにか盛り上げたいね

963名無しさん:2019/09/16(月) 21:35:05
こういうのでいいんだよ!
もっと読みたい

964名無しさん:2019/09/16(月) 22:03:10
上の2つのSSを書いたものですが、ゲーム内に実際にあるセリフから色々と妄想するのが好きでそれを描いてみました。

実際にゲーム内で喋っているセリフを入れているので皆さんにも共感してもらえたら嬉しいです

ちなみに文才などは一切ない上に教養もないので簡単なものしか書けません
何か思いついたらまた書きに来ます!

965名無しさん:2019/09/16(月) 22:13:35
こういうのでいいんだよ も人によってはネガティブに捉えちゃうと思うからあんまり言わないほうが・・・

966名無しさん:2019/09/16(月) 22:19:25
まああれだよ高いクオリティの作品とかは別に求めてないからどんどん色んなSSを投稿してほしいってことだよ

967名無しさん:2019/09/16(月) 22:36:28
>>964
いや面白いよ!
ぜひ続けて欲しい

968図書委員アバリス:2019/09/17(火) 02:57:52
これは最近新たに新設されたSSス…とある施設に従事している者の物語です。続く予定はないです。
※設定がブレていたり生えていたりしてるので笑って許してください。

とある施設に従事している者の物語


アバリス「…よし、今日のお仕事はここまでにしましょう。」

セファー「あら、今日も遅くまでお仕事とは精が出ますね。」

アバリス「セファーさんも今日は遅くまでどうしたんですか?」

セファー「今日久しぶりに新しいお話を聞かせてもらいましてね。」

アバリス「!早速まとめておきます!」

セファー「あら、そんなに急がなくても大丈夫ですよ。私も今日はここまでの予定なので、
     貴方も無理しないで、ね?」

アバリス「あ、ありがとうございます…ところでお聞きしたいことがあるのですが…」

セファー「何かしら?」

969図書委員アバリス:2019/09/17(火) 02:58:40
アバリス「このお話は一体どこから聞いているのでしょうか…?私の名前も結構出ているのですが私自身にはそんな記憶が無くて…」

セファー「私も正直よくわからないのですが、一つだけ確かなことはあります。」

アバリス「確かなこと?」

セファー「この施設は、一部が異なる世界と繋がっていて、そこからお話を聞いているのですよ。」

セファー「そこでも色々なマスターがいて、ここを通じてその世界の話をまとめているんです。」

セファー「いわゆる、IF(もしも)の世界のお話ね。」

アバリス「なるほど…納得しました。そうなると向こうの私が少し羨ましいですね。」

セファー「あら、どうして?」

アバリス「私はあまり目立たないので…あちらの世界の私は妹分ができたり浴衣やドレスを着たことがあるみたいで。」

アバリス「風になびくドレスは、憧れでした…」

アバリス「向こうの私は私よりも輝いて見えるんです。」

970図書委員アバリス:2019/09/17(火) 02:59:15
セファー「私はそんなことないと思いますよ。」

アバリス「え…?」

セファー「この施設ができた経緯は、多くのマスターが胸に秘めている想いが実を結んだと聞いています。」

セファー「その場所に、貴方が出ているということは、しっかりと貴方の良いところはマスターが見ているということですよ。」

セファー「勿論貴方に限らず私たちも、ね!」

セファー「だから、向こうの貴方もマスターに此処のお仕事を任せられてる貴方も、間違いなく本物よ。」

アバリス「セファーさん…!」

セファー「はい!ではこの話はここまで!今日はこの後マスターに密着取材しないとだから行きますね!」

アバリス「あ、はい、お疲れ様でした!(夜中に密着取材…!?)」

最初はダイバクシしたマスターの代わりでしたが、この仕事を少し誇らしく思うアバリスでした。

971図書委員アバリス:2019/09/17(火) 03:01:12
お目汚しではございますが、最後まで見ていただきありがとうございました。
以下、再度まとめを掲載しますね。

エピソードオブケイオスリオン
>>3 >>4

タイトルなし(アバリスSS)
>>5 >>6 >>7 >>8 >>9

タイトルなし(上記の物語の続き?らしきもの)
>>191 >>192 >>193 >>194 >>195 >>196 >>197 >>198 >>199

ポンコツ!リサナウトせんせー!!
>>11 >>12 >>13 >>14

エンシェント・ホラーハウス
>>50 >>51 >>52 >>53

エンシェント・ホラーハウス(過剰編)
>>131

チャレンジアロンちゃんシリーズ
>>88 >>89 >>90 >>91 >>236 >>237 >>238 >>239 >>281 >>282 >>283 >>284 >>285 >>286 >>287 >>338 >>339 >>340 >>341 >>427 >>470 >>471 >>472 >>473 >>474 >>600 >>601 >>602 >>688 >>689 >>690 >>788 >>789 >>790 >>791 >>792 >>793 >>794 >>795 >>796 >>797 >>798 >>806 >>911 >>912 >>913 >>914 >>915 >>936 >>937 >>938 >>939

解決アロンちゃんシリーズ
>>343 >>344 >>345 >>347 >>348 >>349 >>368 >>369 >>466 >>467 >>468 >>469 >>502 >>503 >>504 >>505 >>506 >>538 >>540 >>543 >>699 >>700 >>701 >>702 >>733 >>734

暇つぶしに(キル姫T)
>>113 >>115 >>116 >>117 >>118

定食屋ゴッド
>>114

旅人アバリス
>>126

タイトルなし(ディスラプ勢のマスター悩殺水着話)
>>137

神器グングニルとゲイボルグCC実装記念(前・後編)
>>148 >>182 >>183

ホラー・ゴッドチーム
>>204 >>205 >>206 >>207 >>208 >>209 >>210 >>211 >>212 >>213 >>214 >>215 >>216 >>217

タイトルなし(オリキャラキト長編SS)
>>248 >>249 >>250 >>251 >>252 >>253 >>254 >>255 >>256 >>257 >>258 >>259 >>260 >>261 >>262 >>263 >>264 >>265 >>266 >>270 >>271 >>272 >>273 >>274 >>275 >>276 >>277 >>278 >>279 >>291 >>292 >>357 >>358 >>437 >>438 >>439 >>440 >>441 >>442 >>528 >>529 >>530 >>615 >>616 >>617 >>618 >>619 >>620 >>670 >>671 >>672 >>673 >>762 >>763 >>764 >>765 >>766 >>767

972図書委員アバリス:2019/09/17(火) 03:02:35
あるじさまと日常
>>289

モラベガ実装 その時ボーに電流走る
>>294 >>295

タイトルなし(ファンキル版桃太郎)
>>355

このまま廃校になりそうな学園を立て直すために蜻蛉切やガジャルグがスクールアイドル始める話)
>>360 >>361 >>362 >>363 >>364 >>365

ペルーン警部の事件簿
>>372

人気投票
>>374 >>375 >>376 >>377 >>378

とある暗殺者の記録
>>398 >>399 >>400 >>401 >>402 >>403
Aルート>>404 >>405
Bルート>>406 >>407

タイトルなし(黒ティルのスカートの匂いを嗅ぎたい人生だった話。)
>>418

タイトルなし(採用試験、マスターは露出少フェチ、上記の続き?)
>>424

ものしりセファー
>>444 >>445 >>446 >>447

EPILOGUEアルマス
>>452 >>453 >>454 >>455 >>456 >>457 >>458 >>459 >>460 >>461

EPILOGUEティルフィング
>>564 >>565 >>566 >>567 >>568 >>569 >>570 >>571 >>572 >>573 >>574 >>575 >>576 >>577 >>578 >>579 >>580 >>581 >>582

EPLOGUEアロンダイト
>>709 >>710 >>711 >>712 >>713 >>714 >>715 >>716 >>717 >>718 >>719 >>720 >>721 >>722 >>723 >>724 >>725 >>726 >>727 >>728

973図書委員アバリス:2019/09/17(火) 03:03:15
日の出より、晴れた姿の君たちへ
>>477 >>535 >>536

少し病んでる彼女の話
>>478 >>479 >>480
Aルート>>481 >>482
Bルート>>483

タイトルなし(女性マスターとワズラ)
>>497 >>498 >>499

仲良しキーゴッド!
>>517 >>518 >>520 >>521 >>522 >>523

マサムネ 四年越しの腹痛
>>532 >>533 >>534

太陽と月
>>554

正月のあること
>>556

プリキュア系?パロディ
>>611

方天画戟と未来日記
>>622 >>623 >>624 >>625

パンデミックラブポーション
>>630 >>631 >>632 >>655 >>662 >>663 >>692 >>693

フォルカスと秘密結社
>>675 >>676 >>678 >>679

持たざる者の狂騒曲
>>737 >>738 >>739 >>740 >>741

でぃすらぷ!
>>755 >>771 >>819 >>855 >>864 >>909

頑張れネスちゃん
>>773

花火の輝きと照らされる君
>>828 >>829

せいんと☆はるもにあ
>>870 >>871 >>872 >>873

1日メイドアバリス
>>878 >>879

EPILOGUEムラマサ
>>882 >>883 >>884 >>885 >>886 >>887 >>888 >>889 >>890 >>891 >>892 >>893 >>894 >>895 >>896 >>897 >>898 >>899 >>900 >>901 >>902 >>903 >>904 >>905 >>906 >>907

タイトルなし(ヘレナ、ソロモンのセリフより)
>>958 >>960

とある施設に従事している者の物語
>>968 >>969 >>970

おまけ 今夜はダモトレ
>>307

おまけ 個人的に好きなやり取り
>>103 >>104 >>106 >>109 >>110 >>111

おまけ SSスレオリジン(ダモ、未完)
萌えスレPart62の39から

974名無しさん:2019/09/17(火) 08:31:33
ああ!アバリス素敵だよ!可愛いよ!これからもアバリスのSSを書いて行こう!
それと前回よりも細かく分けてお疲れ様です

975名無しさん:2019/09/17(火) 12:12:01
このアバリス…有能すぎるぜ

976名無しさん:2019/09/17(火) 13:14:29
アバリスって働き者のイメージあるな頼まれたら最後までやるって感じだから労ってあげないと

977名無しさん:2019/09/17(火) 15:32:01
アバリスは最高だなあ

978名無しさん:2019/09/17(火) 15:55:34
>>976
アバリスの労い方法
まずは彼女をよしよししてあげます下を向いて少し恥ずかしそうにしてます
次にギューとハグしてあげます顔が真っ赤になります
顔が真っ赤になったらすかさずキスしましょう展開の早さに頭がショートして気絶します
気絶したらベッドまで運び寝かせましょう
エッチいことをしようとしてはいけません彼女はあなたが求めたら答えてくれます


実際こういうことをしなくても彼女はあなたがいれば満足します彼女は頑張りすぎるところがあるので彼女の健康や体調の管理はあなたがしてあげましょう

979名無しさん:2019/09/17(火) 17:14:01
アバリス可愛いね

980チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 01:16:04
チャレンジアロンちゃんⅩⅡ

これはアロンダイトをバカにするものではございません出来ないアロンを愛でるためのものです
今回はアバリスの性格改変が酷いです

アロンダイト
「マスターこんな本見つけました」

マスター
「催眠術の本?」

アロンダイト
「はい催眠術って人を操れるらしいんですよ」

マスター
「それを俺にすると?」

アロンダイト
「はい」

マスター
「はいって簡単に言ったな....」

アロンダイト
「それじゃあ行きますよ」

マスター
「はいはい」

マスターは目を閉じた

アロンダイト
「あなたは鶏です目を開けるとあなたは鶏ですコケコッコーです」

マスター
「...........」

マスターは目を開けた

アロンダイト
「どうですか?」

マスター
「コケコッコー、コケコッコー」

マスターは鶏になっていた

アロンダイト
「おお!成功しました!やりました!」

アロンダイト
「私が手をパンと叩くと元に戻ります」

アロンダイトは手を叩くとマスターは元に戻った

マスター
「アロン俺になにをやらせた?記憶にないが恥ずかしいことをされた感じはあるぞ」

アロンダイト
「それは秘密です」

アロンダイトはマスターから顔を反らし口笛を吹いた

981チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 01:22:08
>>980
フェイルノート
「あら?面白そうなことしてるじゃない」

マスター
「げっフェイル」

フェイルノート
「お前さん明らかに嫌そうな顔をしないで」

マスター
「するよフェイルだもん」

フェイルノート
「何その言葉」

アロンダイト
「実はですね...」

アロンダイトは催眠術の本で少し催眠術をしていたことを話した

フェイルノート
「なるほど催眠術ね...」

マスター
「悪そうな顔するな」

フェイルノート
「二人は簡単にかかりそうで面白くないわね」

マスター
「俺とアロン、バカにされてる?」

アロンダイト
「わかりません」

フェイルノート
「やって面白そうなちょうどいいこいないかしら?」

フェイルノートがそう考えているとアバリスが近くを通った

フェイルノート
「いた」

アバリス
「え?」

982チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 01:33:55
>>981
マスター
「とまあそういうことだから断っても良いよ」

フェイルノート
「ふざけんじゃないわよ」

マスター
「アバリスの意思を尊重するよ」

アバリス
「大丈夫ですよ」

フェイルノート
「それじゃあ行くわよ」

アバリスは目をつむった

フェイルノート
「あなたは目を開けると強気になって常に自分の意見をいう女になるの」

マスター
「アバリスっていつもオドオドしてるから催眠術でたまには強気にさせるのか」

アバリスはゆっくりと目を開けた

フェイルノート
「どう?」

アバリス
「どう?と聞かれても特には...」

アロンダイト
「マスターこの一文見てください」

マスター
「うん」

そこには『催眠術は信頼しきった人ではないとかかりにくい』と書いてあった

フェイルノート
「アバリスあなた私を信頼してないっていうの?」

アバリス
「そ、そんなつもりは」

マスター
「信頼されてなくて当たり前だよフェイルいつもなんか企んでそうだもん」

フェイルノート
「じゃあお前さんがやってみなさいよ」

マスター
「俺!?」

フェイルノート
「そうよ」

マスター
「わかったアバリス良い?」

アバリス
「はい大丈夫ですよ」

アバリスは目を閉じた

マスター
(アバリスはいつもオドオドしてるから強気になってもらうとしていつも従者みたいな時あるから主みたいにもなってほしいな)

マスター
「あなたは目を開けると強気で自分の意見を尊重して堂々としていて主のように振る舞います」

アバリスはゆっくりと目を開けた

983チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 01:47:35
>>982
アバリスは急に縄でマスターを亀甲縛りにして口の中に布を詰め猿ぐつわをつけて四つん這いにさせてマスターを椅子代わりにして座った

マスター
「ふっーふっー」(え?なに?どういうこと?)

フェイルノート
「ちょっとアバリスなにやって...」

ビシッ!

フェイルノートが近づこうとするとアバリス(S)は鞭で叩いた

アバリス(S)
「あなたも私のマゾ豚奴隷になりたいの?」

アロンダイト
「姉さんがドS女王様になってしまいました」

マスター
「ふっーふっーふっーふっー!」(どうしてそんなことになってんの!?)

フェイルノート
「お前さんふっーふっーしか言ってないからわからないけどおそらく『どうしてそんなことになってんの!?』って思ってるでしょうけどそりゃああんな催眠の仕方したらああなるわよ!」

アバリス(S)
「うるさい奴隷どもね」

アバリス(S)は再び鞭で地面を叩いた

アロンダイト
「少し怖いです」

フェイルノート
「幻獣って言っても動物だからかしら?」

フェイルノート
「それでどうやったら元に戻るの?」

アロンダイト
「催眠した人が手を叩けば良いんですが...」

二人は四つん這いにされているマスターを見た

フェイルノート
「あれじゃあ無理そうね」

アロンダイト
「どうしましょう?」

「私に任せて」

アロンダイト
「あ、あなたは!?」

984チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 02:00:13
>>983
アロンダイト
「あなたはラグナロク!」

ラグナロク
「任せなさいアルマスならともかくアバリスくらいなら止めれるわ」

フェイルノート
「『あ、あなたは!?』なんてやるほどの人ではないでしょ」

アロンダイト
「雰囲気って大事ですよ」

ラグナロク
「さすがアロンダイト良くわかってるわね」

ラグナロクはアバリスに近づいた

アバリス(S)
「なに?あなたは私の可愛い子豚ちゃん希望の人?」

ラグナロク
「そんなわけないでしょあなたを止め..」

アバリス(S)はラグナロクの脚を鞭で叩いた

ラグナロク
「痛っ!」

アバリス(S)はラグナロクの脚を連続で何回も鞭で叩いた

アバリス(S)
「ふふもっと踊りなさい」

ラグナロク
「くっ!」

ラグナロク
(痛い...痛いのになにこの高揚感は?)

ラグナロク
(叩かれると叩かれるほど心臓がドキドキと高ぶるの?)

マスター
「ふっーふっーふっーふっー」(ラグナさんちょっと顔が紅葉して興奮してませんか!?)

フェイルノート
「ラグナロクちょっと興奮してない?」

カシウス
「神令ユグドラシルのせいかしら?」

フェイルノート
「カシウス急に出てくるの止めてくれる?ちょっと怖かったわ」

カシウス
「ごめんなさい」

フェイルノート
「許すわ」

985チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 02:11:14
>>984
フェイルノート
「それでユグドラシルとどう関係あるの?」

カシウス
「神話上ユグドラシルの根はニーズヘッグによってかじられ再生し常にかじられ続けていた」

フェイルノート
「それを続けられているうちに快楽に繋がったと?」

カシウス
「たぶん」

マスター
(マジかよ.....)

アバリス(S)は鞭をラグナロクの首に巻き付けて自分の足元に引っ張った

ラグナロクは睨み付けた

アバリス(S)
「なめろ」

アバリス(S)は足をラグナに近づけた

ラグナロク
「しないわよ!」

アバリス(S)
「な・め・ろ」

ラグナロク
(なんで?いやなはずなのにいやなのに...)

ラグナロクはアバリス(S)の足をなめた

アバリス(S)
「ふふあなた可愛いわね気に入ったわあなたは私のお気に入り第2号よ」

ラグナロク
「は、はい///」

アバリス(S)
「これからはあなたは犬よだからはいじゃなくて」

ラグナロク
「わん」

アバリス(S)
「ふふよく出来たわね」

アバリス(S)はラグナロクを撫でた

ラグナロク
「はっはっわん!」

マスター
(誰かこの状況どうにかして.....)

マスターはなにかしらの恐怖を感じ始めた

986チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 02:26:35
>>985
カシウス
「止めてこれ以上はお姉ちゃんの印象が悪くなるから止める」

アバリス(S)
「妹のあなたに姉の私を止めれるの?」

カシウス
(ぽっ)

フェイルノート
「ちょっと妹って呼ばれて少し喜んでるんじゃないわよ」

カシウス
「円環の繰り返しにより出来た私の新たなる武装の一撃を与える」

カシウスは両手をかかげた

カシウスの大きな手の周りが変形し噴射口が出てきた

フェイルノート
「カシウスそれなに!?」

アロンダイト
「はっ!それは第1回解決アロンちゃんの時に出てきたロケットパンチ!?」

マスター
(相当懐かしいもん出てきたーー!)

カシウス
「必殺」

カシウス
「次女ロケットパンチ」

アロンダイト
「おお!カッコいい!」

マスター
(..........)

マスターは全思考回路を切除することにより考えるのを止めて無の境地へと至った

アバリス(S)
「そんなたかだか二発の弾当たらないわ」

アバリス(S)は二発とも避けた

アロンダイト
「ああ...外した」

カシウス
「円環は繰り返す一回では終わらない」

放たれたロケットパンチには鎖がついていてカシウスは鎖を引っ張った

アバリス(S)
「なに!?」

ロケットパンチはアバリス(S)に直撃しアバリス(S)は倒れた

アロンダイト
「マスター!!」

アロンダイトはすかさずマスターを縛っていたロープと猿ぐつわを切り口から布を取った

マスター
「私がパンと叩くとあなたは元に戻ります!」

マスターは強くパンと手を叩いた

987チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 02:34:03
>>986
アバリス
「う、うーん」

マスター
「あ、アバリス目覚ました?」

アバリス
「いたたなにがあったんですか?なんか妙に頭が痛いんですが」

マスター
「思い出さなくて良いよ」

アバリス
「そうですか...」

ラグナロク
「はぁはぁアバリス///」

アバリス
「ラ、ラグナロク急にどうしました?」

ラグナロク
「はぁはぁなんでもはぁはぁないわそれとねアバリス様」

アバリス
「様?ん?様?」

ラグナロク
「あなた様が気が向いた時で良いからその時わ..ね?」

アバリス
「え?え?どういうことですか?」

マスター
「アバリス気にしたら負けだ負けだから」

アバリス
「は、はい....」

ラグナロク
「はぁはぁアバリス様〜〜〜」

ラグナロクにM属性が付与された瞬間であった

988チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 02:35:41
最初のSSスレの最後の方になんてもんを書いてんだと自分でも思った反省はしているが後悔はしていない

989チャレンジアロンちゃん:2019/09/18(水) 02:38:36
追記
アバリス(S)のSはドSのSです知ってるか

990名無しさん:2019/09/18(水) 07:48:35
>>989
しれっとマスターとアロンとアバリスの信頼関係が見えていいぞーコレ!
そして1番の被害者はラグナさん。

991名無しさん:2019/09/18(水) 08:29:55
次はどんなアバリスSSだろうか

992名無しさん:2019/09/18(水) 08:48:52
SMといえばアダマスさんかハルパー様かと思った

993名無しさん:2019/09/18(水) 12:00:35
そろそろみんなのお気に入りやお薦めをきいてみたいな
作品の優劣という意図はなく、単純に「好き」を語りたい
ダメならスルーして下さい!

994名無しさん:2019/09/18(水) 19:50:58


995名無しさん:2019/09/18(水) 21:07:47
俺は・・・"本物"が欲しい・・・!

996名無しさん:2019/09/18(水) 21:29:40
>>993
言いたいのはやまやまだけど作品名あげたらあがらなかった作者が多少でもショックを受けそうでなぁ。

997名無しさん:2019/09/18(水) 21:35:06
>>995
そういう発言で傷つけて辞めた作者がいるんだぞ。
どう思おうが勝手だが作者の''本物"の作品を自分の物差しで偽物のように扱うのはやめてくれな。

998名無しさん:2019/09/18(水) 21:49:07


ダモ「クレスが書いたssからこんなに沢山作品が投稿されてるなんて感激ダモ!」

ダモ「どれもこれも面白い作品ばかりでいいダモねぇ〜」

ダモ「もうすぐ1000に行くダモ…」

ダモ「…ぐすッ」


ダモ「あーあー、いけないダモ!こういう時は嬉し泣きじゃなくて笑顔ダモ!」


ダモ「作品を投稿されてる皆さん!いつも楽しく読ませて頂いているダモ!」


ダモ「途中で辞めてしまった人、単に飽きた人、色々居ると思うダモ…」


ダモ「でも忘れないで欲しいんダモ、ここにあなた達の作品を待っているダモクレスが居ることを」

ダモ「パート2でもクレスを笑顔にしてね?」


ダモ「最後に、1000を踏んだ人はこれから一生幸福になれる呪いをかけるダモー!」

999名無しさん:2019/09/18(水) 22:07:19
part2ではどんなアバリスのSSを書こうかな

1000名無しさん:2019/09/18(水) 22:07:52
可愛いよアバリス




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板