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ばらの騎士

1さーじょん:2004/04/05(月) 22:00
Der Rosenkavalier
作曲:リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
台本:ヒューゴー・フォン・ホフマンスタール
初演:1911年、ドレスデン

2さーじょん:2004/04/05(月) 22:23
クライバー指揮バイエルン盤
http://www.unitel.de/ucatalog/opera/derrose1.htm
クライバー指揮ウィーン盤
http://www.unitel.de/ucatalog/opera/derrose2.htm

アマゾンのレビューとか見ると、バイエルン盤の方が分が悪い。僕は圧倒的にバイエルン盤の方が好き。理由はルチア・ポップが出てるから

3さーじょん:2004/04/06(火) 21:40
アマゾンのレビュー
バイエルン盤
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000E6FT0
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000677GI
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FHG3
ウィーン盤
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HMBS
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0000677GJ

4さーじょん:2004/05/23(日) 23:38
ショルティ指揮、コヴェントガーデン、シュレジンガー演出
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0001J0D5W

5さーじょん:2004/05/23(日) 23:40
>>4追加情報
http://wmg.jp/products.asp?albumid=318538

6さーじょん:2004/05/23(日) 23:44
ところで、この作品ってイマイチ触手が伸びるCDがなくてなぁ・・・
苦手なカラヤンが指揮しているのは、キャストが魅力的
ベームのは、キャストがちょっとどうかな・・・
結局、クライバー旧盤DVD以上のものがあるように思えないんだよね

7さーじょん:2004/05/24(月) 20:48
>>4-5のDVD、今朝早く(4時頃)目が覚めてしまったので、一気に観てしまった。
 テ・カナワ(元帥夫人)とボニー(ゾフィー)が、歌・演技ともによかった。ボニーはクライバー&ウィーンのDVDよりも、こちらのほうが出来がいいように思える。ハウエルズのオクタヴィアンは、ちょっとオバサン過ぎてなあ。。。オックス男爵を歌うオーゲ・ハウグラントって人は、観るのも聴くのも初めて。歌・演技とも、5段階評価で4くらいは付けられるんじゃないかしら。
 シュレジンガーの演出は、期待したほどではなかった。第3幕で、舞台の中にさらに宿屋の部屋をつくる、っていう仕掛けが、ちょっと面白いとは思った。こうすると、客席からは部屋の中と部屋につながる廊下の両方が見えるようになる。けど、劇的効果を上げているかどうかは、何とも言えないなあ。

8さーじょん:2004/05/24(月) 20:49
 自伝によると、ショルティはこの作品の指揮に関して、シュトラウス本人から薫陶を受けているらしい。だからといって、クライバー&バイエルンのDVDを超えるものかというと、う〜ん、どうなんでしょ。悪い演奏では、決してないと思うけど、クライバーの跳ね馬ぶりと比べると、ねえ。。。
 やっぱりオクタヴィアンとゾフィーは、ファスベンダーとポップの組合せが好きだな。ファスベンダーの表情といい動きといい、悪戯っ子ぽさがあふれ出ていて、とてもな素敵な「若い騎士」だと思う。特に第二幕、銀のばらの献呈の場面での何とも言えぬ笑顔とか、ゾフィーの耳元で「僕たちふたり・・・」って囁くときの声とか、サーベル振り回してオックスの家来を威嚇する場面のコミカルな動きとか、上げていくとキリがないくらい。
 初めて観たのがクライバー&バイエルンのDVDだったからなあ。これもやっぱり刷込なのかな。。。

9さーじょん:2004/07/04(日) 22:36
E・クライバー指揮54年録音
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=467111
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HMCB
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00004XQ8F
カラヤン指揮60年ザルツブルク音楽祭実況録画のビデオ
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005HBHV
http://www.pleiades.co.jp/s_cross/c2pag800.htm
土日に続けて鑑賞。ともにユリナッチがよかった

10さーじょん:2004/07/12(月) 22:41
11日(日)CD棚組み立てながら、クライバーのウィーン盤DVDを掛けっぱなしに。
画質がとても綺麗なのが嬉しいですね。クルト・モルって上手いなあ
でもどうしてもグルネマンツやザラストロの印象がつきまとっちゃうけどね

11さーじょん:2004/07/16(金) 17:03
ベーム指揮1969年ザルツブルク音楽祭
ウィーン・フィル、ルードヴィヒ(元帥夫人)、トロヤノス(オクタヴィアン)、マティス(ゾフィー)、アダム(オックス男爵)
http://www.deutschegrammophon.com/catalog/product.htms?PRODUCT_NR=4453382
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000001GMT
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FI9Y
雑巾2枚縫いながら流し聴き。ルードヴィヒが凛々しくていいですね
アダムも意外とイイ。「これもアリ」と納得させてくれます
ベームの統率力には文句の付けようもない

12さーじょん:2004/07/26(月) 00:18
クレメンス・クラウス指揮、1953年ザルツブルク音楽祭実況録音。ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場合唱団。
ライニング(元帥夫人)、デラ・カーサ(オクタヴィアン)、ベーメ(オックス男爵)、ギューデン(ゾフィー)、ペル(ファンニナル)。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000056NUW
 名演だと思う。E・クライバーとはまたひと味違う美しさ。ただいかんせん、音質は良くない。ところどころテープがよれてるような音の乱れもある。

13さーじょん:2004/08/22(日) 03:36
C・クライバー指揮ウィーン盤DVD鑑賞。
 やはり10年の差は大きい!画質・音質は圧倒的にバイエルン盤よりもイイですね。年配二人(元帥夫人、オックス男爵)は、ロットとモルに軍配が挙がる。モルなんかもう余裕!って感じ。オケの美しさ、まとまりの良さもこっちなんだけど、なぜかバイエルン盤のほうが惹かれるものがあるなあ。
 若い二人(オクタヴィアン、ゾフィー)は、バイエルンのほうがはるかに芸達者だし、オケも、何かかなり破天荒な感じがして、ときには暴力的にすら聞こえるんだよね。
 初めて気づいたところ。第3幕、元帥夫人が「いま私は、男性すべてに対して、反感を感じています」という台詞。これでオックスは、オクタヴィアンと元帥夫人が「デキてる」ことを感じ取るんだけど、その場にいたゾフィーもそれを悟って、驚きの表情を見せています。
 これ、よくできてるなあ。というのは、前から「何でゾフィーは、オクタヴィアンと元帥夫人の関係がわかったんだろ?」って思ってたから、「このときゾフィーは気がつきました」って示してくれるのは、ありがたいですね。

14さーじょん:2004/08/23(月) 01:33
クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮、ウィーン・フィル、ウィーン国立歌劇場合唱団、1978年ザルツブルク音楽祭実況録音。
グンドゥラ・ヤノヴィッツ(元帥夫人)、イヴォンヌ・ミントン(オクタヴィアン)、クルト・モル(オックス男爵)、ルチア・ポップ(ゾフィー)、ルチアーノ・パヴァロッティ(歌手)。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005Q6KA
 お目当てはヤノヴィッツの元帥夫人だが、録音自体がくぐもっていて、せっかくの美声が損なわれている。残念ながら、ヤノヴィッツの声は線が細すぎて、元帥夫人には向かないようだ。やはり(シュワルツコップのような)もう少し丸い声のほうが良いということだろう。モルのオックス、このCDでも流石としか言いようがないが、やはり10年経つともっと上手くなってることは、C・クライバーのウィーン盤DVDを観ればわかる。
 意外にも、ドホナーニの指揮が悪くない。もう少し音質の良いCDが出たら、結構評判になるんじゃないかしら?

15さーじょん:2004/09/04(土) 12:53
かの有名なカラヤン指揮1956年録音。Artsリマスター盤
http://www.angelrecords.com/detail.asp?UPCCode=724356760929

16さーじょん:2004/09/04(土) 21:18
>>15のCD鑑賞。
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮、フィルハーモニア管弦楽団、1956年録音。
エリーザベト・シュヴァルツコップ(元帥夫人)、クリスタ・ルードヴィヒ(オクタヴィアン)、オットー・エーデルマン(オックス男爵)、テレサ・シュティッヒ・ランダル(ゾフィー)。
 http://jbbs.livedoor.com/bbs/read.cgi/music/7336/1074176301/21とは反対に、シュヴァルツコップとエーデルマン、とくにシュヴァルツコップの存在感が圧倒的です。もちろん名盤と言うべき演奏ですが、>>9のE・クライバー盤と比べてしまうと、カラヤンの指揮が、オケにどう歌わせたいのか見えないところがあります。たとえば、E・クライバー盤には、所謂「ウィーン風グリッサンド」にも恍惚としてしまう美しさがありましたが、カラヤンにはそれは感じられません。
 それにしても、シュヴァルツコップの元帥夫人は凄まじいですね。第1幕後半のモノローグからオクタヴィアンとの二重唱、そして幕切れにかけては、何回もため息が漏れてしまうような、素晴らしい歌唱です。

17さーじょん:2004/12/29(水) 16:51
>>4のDVD、昼飯喰ったり、雑巾二枚縫ったりしながら流す。そういや雑巾縫うときはいつも「ばらの騎士」だなあ。。。
 改めて観ると、テ・カナワ悪くないね〜。とくに、第1幕後半のモノローグからオクタヴィアンとの二重唱、そして幕切れにかけては、感動的だった。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1079183672/7には、「ヤノヴィッツ、ポップより格下」なんて書いた。いまでもその感想には変わらないものの、テ・カナワも一流であることには違いない。ボニーも可愛いなあ。シュレジンガーの演出も、第2幕なんかはバルコニーを効果的に使っていて、なるほど良い感じである。残念ながら、ハウエルズが、演技の面で足を引っ張っている感は否めない。あと、脇役陣の充実ということでは、ほかのヴィジュアルソフトにはかなわないけどね。。。
 オックスの家来に1人「小人」がいた。これはちょっと、趣味が悪いと思う。

18さーじょん:2004/12/29(水) 17:05
 じつは今日は、ヤノフスキの「ワルキューレ」を聴こうと思っていたのだが、昨夜、思いも掛けない電話があって、気分が変わって、「ばらの騎士」にした。
 「非通知」の着信だったので、留守電にした0が、声が聞こえた瞬間に慌てて受話器を取った。
 「覚えてる?」
 「うん。○○ちゃん、△△○○ちゃんだよね」
 「覚えてる」どころではない。一日だって彼女のことを思わなかった日などなかった。もう8年くらいにはなるだろうか。一通り、お互いの近況報告。聞けば、別れた彼氏と金銭トラブルの最中のようだ。「○○ちゃんを、そんなひどい目に逢わせるなんて、許せないなあ」という喉元まで出かけた台詞を呑み込んだ。さすがに昔のことを考えると、僕がそんなこと言うのは、嘘くさいことこの上ないからね。近いうちに逢おうね、と約束して電話を切る。もしかしたら、「おカネ貸して」って話かも知れないけどね。
 というわけで、昨夜からずーっと、精神的には昂揚したままだ。何となく、「ばらの騎士」の明るいメロディに浸りたくなったんだなあ。。。

19さーじょん:2005/04/06(水) 23:42:24
>>11ベーム盤、通勤電車の行き帰りに3日間かけて鑑賞。
 ライブですから、もちろん細かい瑕疵はあります。しかし、ほとばしる熱気がそれを補って余りあるでしょう。>>11ではルードヴィヒとアダムを評価しましたが、今回はトロヤノスとマティスの若い二人がとっても素晴らしいと思いました。とくにトロヤノス、第2幕の初めのほう、次第にゾフィーに惹かれていくさまを見事に歌っています。何でもない会話なのに、すげーウルウルしちゃった。。。

20さーじょん:2005/09/03(土) 23:05:31
2004年7月ウェルザー=メスト指揮チューリヒ歌劇場公演DVD
http://www.emiclassics.de/xml/6/850073/5442589.html
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1613910
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0007D0AUK
 HMVのレビューにある通り、歌手陣、とくに女声陣は素晴らしいと思う。ムフのオックスも、初めの方は声に違和感を感じていたが、慣れてくると、結構イイなあ。ウェルザー=メストの指揮、http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074176301/34と同様に、テンポ速めで優しく歌っている。やはり感想は「マイスタージンガー」と同じ。大詰めの女声3重唱なんかは、もうちょっとゆったりした方が好みです。

21さーじょん:2005/09/03(土) 23:06:58
 もともと、演出意図とかを汲み取るのが非常に苦手なので、逆にどんな新演出でも「これもアリかもね〜」と、たいていのものは受け入れてしまう。しかしこのDVDは、HMVのレビューのように「奇妙奇天烈」とまでは言わないが、従来の演出への「アンチテーゼ」を提示するという印象が強すぎて、やはり違和感があります。各幕とも、曇りガラスの窓を巧く使っているのは印象的でしたが。
 オクタヴィアンに付き添ってバラを運んでくるサルのような老人が、第2幕を通じて、あるときはガラスの向こうで、あるときは厨房の中で、パントマイムを演じています。画面で見る限り、これはかなり不気味でした。
 ファンニナル家は、いったい何の商売をしているのでしょうか? 大きな厨房で、肉を叩いて、小麦粉と玉子にまぶしたり、青いペースト状のものを作ったりしています。これはヨーロッパではよく知られた食い物なのでしょうか? そもそも、時代と場所をどこに設定しているのかもまったくわかりません。少なくとも、18世紀半ばのウィーンでないことだけは確かです。

22さーじょん:2005/09/03(土) 23:07:29
 演出で1箇所、感心したところもあります。大詰めの女声三重唱の末尾で、元帥夫人が「In Gotes Namen...」と歌うところです。なぜこれまで、こういう演出がなされなかったのだろう、これは従来の演出よりずーっとイイじゃないかと思いました。
 第1幕と第3幕の背景は白を基調にしたり、第2幕は青い壁に白い皿が並んでいたり、舞台装置の色彩感覚はとても気に入りました。目に優しいDVDですね。。。
 1箇所、目に優しくないところも。第3幕、オックス男爵とマリアンデルの夕食の場面。流れてくるワルツに合わせて、二人が身体を左右に揺らすのだが、カメラもそれに合わせて揺らしていた。「画面酔い」してゲェ吐きそうになった。。。

23女工ミミ:2005/09/25(日) 16:22:30
>>9
ユリナッチはマリアンデルが声も姿もゴツくて何とも…(w
歌い口は凛々しくて良いんですけど、どうも甘さや軽さがないからマリアンデルに
違和感があります。シュヴァルツコップは映像で改めて観るとグレタ・ガルボを
髣髴とさせて本当にキレイですよね。相変わらずの透徹とした歌が、身体的な
演技まで伴うと更にイヤな深読みをさせるものになって…。
最後の後姿でのハンドキス、物凄い"イイ笑顔"で受けたのではと邪推をして
しまいます。二人の未来を暗示するかのような悪魔の微笑み…なんてね。
それにしてもあれ、なんかやけにピッチ高くないですか?

24さーじょん:2005/10/10(月) 22:50:28
デ・ワールト指揮1976年録音鑑賞。
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=473361
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00008JL7X
 何とも生真面目な「ばらの騎士」であります。たいへん好感が持てる、佳演といってよいでしょう。決して技巧的に優れたオケとも思えませんが、しっかりとした演奏です。
 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1074176301/52-86で、二つの「マイスタージンガー」を聴き比べて以来、(とくに実演では)「感動できる演奏」とか「イイ演奏」とか「また聞きたくなる演奏」というのは、技巧とか足並みの揃い具合とか、個性的な歌い回し、といったことで決まるわけではないのだなあと思うようになりました。でもってこのCD、かなり「イイ演奏」だと思います。
 元帥夫人とゾフィーは、かなり古風に聞こえます。レアーはシュワルツコップが崩れた感じですし、ウェルティングはギューデンによく似ています。不思議なことに、これもまた好感を持ってしまいます。
 あと、「歌手」をカレーラスが歌っています。これが結構イイ感じです。

25さーじょん:2005/12/28(水) 23:25:52
1994年10月7日、東京文化会館での、カルロス・クライバー指揮、ウィーン国立歌劇場引っ越し公演を収録したCD。なぜか中古CD店に出物がありました。「Curtain Call」というワケのわからないレーベルから出ています。
 主要キャストは、>>2の「ウィーン盤」と同じです。膝上録音のようで、たまに咳払い(録音者の?)が入っており、残響も強いのですが、十分鑑賞に堪えられる、良好な音質です。
 やはり出だしから「クライバーの音」ですね。オケのメリハリなどは、DVDよりもイイと思います。あと、画像がないので音に集中してみると、やはりところどころ、「お父さん似」なんですね。。。

26さーじょん:2006/05/06(土) 12:01:32
カラヤン指揮・演出1984年ザルツブルク音楽祭公演DVD鑑賞。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006YXVO
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=892742
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=86195
 トモワ=シントウ、モル、バルツァ、ペリーと名のある歌手を揃えて、オーソドックスな演出、ウィーン・フィルというわけで、並以下のものにはなりようがありません。しかし僕にとっては、どうしてもクライバー盤との比較になってしまうのは避けられず、「ばらの騎士、この1枚」として選ぶものではないなあ。強いて言えば、バルツァの立派な歌唱は特筆すべきと思います。
 演出も、やはり指揮者の演出を、演出家の演出とくらべてしまうと、エキストラの動かし方といった細かいところに対する気配りとかに不満が出てしまいます。あと、第2幕だけなぜか、画質が大きく変わって、フィルム収録のような画面になってしまうのは謎です。
 しかし70年代後半以降のカラヤンって、ホンッとに「べたーっ」と言うか、「ぐちゃーっ」と言うか、「ねばーっ」と言うか……。

27さーじょん:2006/09/01(金) 17:41:37
久しぶりに通して聴きます>>9、E・クライバー盤。
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=990408
盤起こしCDのページですが、レビューが面白い↓
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1097278
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1493496
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1512507
確かに、女声陣の歌い回しは古臭く聞こえます。でもそれは、はっきり言って大した問題ではありません。まず、新しいとか古臭いとかいう以前に、上手いし美しい声です。それに、オケの響きの美しさがそれを補って余りあります。
 それにしても、何と明るい音でしょう! これは決して「そういう録音、そういうミキシング、そういうマスタリング」だけではなく、オケが出している音それ自体が、明るくて、美しいのでしょうね。
 ↓にもレビューあり。結構面白いです。
http://classic.music.coocan.jp/op/rosen.htm

28さーじょん:2006/09/24(日) 03:42:34
>>9>>27の父クライバー盤
http://catalogue.deccaclassics.com/catalogue/prodshow.jsp?searchstr=425950

29さーじょん:2006/12/02(土) 02:12:21
通勤電車で、ipodで聴きました。>>9>>27-28のE・クライバー盤。
 >>27には歌い回しが古臭いことは大した問題ではないと書いたものの、元帥夫人の歌だけはちょっと気になる面もあるなあ。。。。それにしても、やはりオケの響きはこの上なく素晴らしいですね。

30さーじょん:2007/01/06(土) 16:45:48
バーンスタイン指揮1971年録音。長らく廃盤ですが、中古CD店で出物を見つけて購入しました。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0000026HC
↓のページの下のほうに情報があります。
http://www.globetown.net/~mkv/cdisk/RS/Rosen.htm
 このメンバー、ウィーン・フィル、バーンスタイン、当然に期待はふくらむわけですが、聴いてみると、それほどでもない。。。
 ある水準以上とは言えるのでしょうが、まず声質の選択からして、ルードヴィヒの元帥夫人に対してジョーンズのオクタヴィアンというのがいただけません。ポップも健闘していますが、後年(クライバー/バイエルン盤DVD)のほうが良いし、ベリーは持ち役ではあったらしいのですが、低音はきびしそうです。
 何よりも指揮。バーンスタインの「トリスタンとイゾルデ」は「伸びきったゴムのよう……」と評されていましたが、こちらも場面によっては、伸びきったゴムのようになっています。もうちょっと歯切れ良くやってくれないと、「ばらの騎士」じゃないよねぇ。。。

31さーじょん:2007/06/10(日) 21:54:57
6月9日(土)新国立劇場公演鑑賞。
公演概要および初日舞台写真↓
http://www.nntt.jac.go.jp/season/updata/10000059.html
http://www.nntt.jac.go.jp/frecord/updata/20000016.html
 ジョナサン・ミラー演出、ペーター・シュナイダー指揮、東京フィルハーモニー交響楽団、新国立劇場合唱団、NHK東京児童合唱団。
 エレナ・ツィトコーワ(オクタヴィアン)、カミッラ・ニールント(元帥夫人)、ペーター・ローゼ(オックス男爵)、オフィリア・サラ(ゾフィー)、ゲオルグ・ティッヒ(ファーニナル)、高橋淳(ヴァルツァッキ)、背戸裕子(アンニーナ)、水口聡(歌手)。
 いやー、素晴らしい公演でした。演技はすこし生硬かなと思うところもありましたが、歌手のうた、オケの演奏、そして指揮に関しては、これ以上のものは望めないのではないかというくらい、本当に最初から最後までうっとりし通しでした。
 いわゆる「読み替え」ではなく、オーソドックスな舞台装置・演出ですが、公演のプログラムによれば、「18世紀のウィーン」ではなく、「初演から1年後の1912年に設定」したそうです。「コミカルな要素も多いオペラですが、今回は『面白おかしく演じる』というよりも、そうした暗雲立ち込める時代の前夜に、人々の真実味溢れる生きかたを描くことで、この作品の本質に迫りたいと思っています」とも記されています。なるほど言われてみれば確かに「ドタバタ喜劇」的な演出は控えめにしていたように見受けられました。

32さーじょん:2007/06/10(日) 21:56:10
 3幕とも、奥に行くほど壁が低くなる、遠近感をデフォルメした舞台で、1幕と2幕は上手に舞台手前から奥に向かって通じている廊下。3幕は下手に廊下です。僕の席からは上手の廊下がよく見えました。第1幕でオックスが、元帥夫人の寝室に入ろうと召使いたちともめている場面や、第2幕でばらを届けに来たオクタヴィアンが部屋に入ってくる場面など、廊下でいろいろと演技をしていました。3幕とも舞台は左右対称ではなく、奥の消失点はやや上手よりになっています。舞台上方には天井の断片。これがあるのとないのとでは、舞台の印象がだいぶ違っていたでしょうね。
 第1幕は(当然)大きな寝台が置かれ、下手奥に大きな鏡、下手手前に鏡台です。下手側がは屋外に面した窓らしく、ここから入ってくる自然光のような照明がタイヘン美しかったです。幕切れでは雨が降っていました。
 第2幕は、やや奥行きが深くなって、奥に暖炉、その手前にソファ、舞台前方にもソファです。下手側に屋外に面した大きな窓があるのは第1幕と共通で、マリアンネが外の様子を見るのはこの窓からです。
 第3幕、壁の色が変わってかなり「安宿」の感じがよく出ていました。廊下は下手側で上手側にベッド、その手前に衝立が置かれていました。

33さーじょん:2007/06/10(日) 21:57:10
 今回の公演、やはり最も印象に残ったのは、指揮(とオケ)でした。前奏曲冒頭の1音目で、いきなりホルンが危うかったので、「あ〜やっぱり……」などと思ったのですが、始まってみればそんな不安は吹き飛びました。音のまとまりと美しさは言うまでもなく、テンポ、間の取り方、すべてが素晴らしいとしか言いようがなく、上にも書いたように、うっとりし通しでした。
 歌手も素晴らしかった!!!!! 演技はやや生硬な感があって、もっと大げさでもよいかと思いましたが、どうやら演出家は「大げさにしない」ことを意図していたようですね。歌は、主役5人(元帥夫人、オクタヴィアン、オックス、ゾフィー、ファーニナル)全員、高水準で、アナがありません。http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/music/7336/1081007485/7-12以来のニールント、おそらくフィデリオよりもこちらのほうがあうのではないかしら。立ち姿も歌も、本当に気品がありました。ツィトコーワの底力にも驚きました。声量は言うことなしだし、歌も端正で、いかにもやんちゃな若者っぽい見た目でした。オックスは、深くてかつ明るさを感じさせる声でした。ゾフィーやファーニナルも、本当に役にぴったりはまっていましたねー。

34さーじょん:2007/06/10(日) 21:58:03
 それにしても、なんて美しい旋律目白押しの作品なんでしょう。そして、なんて美しい演奏だったのでしょう。第1幕の元帥夫人のモノローグからオクタヴィアンとの二重唱、そして幕切れにかけて、第2幕の銀のばらの献呈の場面、第3幕のオックスが退場してからの3重唱から2重唱、そして大詰めにかけて、いずれの場面も感動しっぱなしでして、涙がとまりませんでした。
 ばらの献呈の場面とか、(オクタヴィアンが全身銀ずくめで入るような)「ザ・宝塚」並みのド派手な演出でもよかったかなとか、第2幕でゾフィーはもっとオックスを嫌がってもよいのではないかとか、いろいろと細かい「気づいた点」はあるにはあるのですが、これほど感動した公演で「ダメ出し」するのは野暮というものです。トータルとしては「ええもん観たな〜」という一言に尽きます。
 今週金曜日のチケットも取っているので、もう一回観るわけですが、これは2回観て大正解でしたね。あー、いまから金曜日がとっても楽しみです。


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