したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

少女たちの夜

222プルヒッター:2012/10/08(月) 17:34:40
『ありがとうゆきりん、
 本当はね・・・私も怖かったんだ、相手の気負いに負けてしまって』
たかみなはまだちょっと自分の心臓がドキドキといっているようだ。
まだ正気にはちょっと戻っていないようだ。

『たかみな
 あいつはどうするの?』
敦子がプールで溺れている新堂をどうするかたかみなに問いかける。
このまま相手を仕留めるか、放っておくか・・・プールで溺れている新堂をチラッとみるたかみな。
『急ごう敦子、あいつの相手をしているほどうちらは暇じゃない・・・一刻も早いところ
 みいちゃんたちを探さないとみいちゃんが危ない』
強く言い切ったたかみな、敦子も力強く頷く。
ゆきりんも同感だった。

223名無しAKB:2012/11/04(日) 17:48:51
少女達は闇夜のプールサイドを後にし他を探した。

『くっそーひどい目にあったぜ
 あいつら、今度会ったらただじゃおかねえ・・・』
新堂がプールに上がろうとしたとき。
新堂の顔色が凍りつくように表情を凍らせた。

『お、お前何故!!死んだはずじゃ』
プールから上がろうとしたときに誰かにプールに沈め・・・新堂を完全に沈めていく。
彼が幾らプールに上がろうとしても相手の力がものすごく強く・・・完全に新堂はその力に屈してしまう。
新堂は・・・抵抗することも出来ずそのまま溺れ苦しんだ。
『ぐわあっ。く、苦しいぃ・・・・ゲホゲホ・・・』
大量の水を飲みこみ彼はそのまま動かなかった。

ガボガボガボ
・・・やがて新堂は・・・プールの上で仰向けに大の字となって水死した。
謎の存在は新堂を完全に死の淵に追いやりその場を後にした・・・音も立てずに。

224プルヒッター:2012/12/18(火) 22:03:40
峯岸と小嶋が暗い地下道を走る。
ハアハアハアと息を大きく切らせながら二人は敦子たちと合流するために。
何処までも走り続けてた。

このくらい道ってこんなに続いていたのだろうか?
峯岸は1人走りながらふとそんなことさえ考えていた。
真っ暗闇で明かりの無い場所をただひたすら走るのみ。
『ハアハア
 もう駄目、私もう走れないよ』
走り続けていた小嶋が、息を切らしながらもう既にハアハアと疲れきった表情だ。
『駄目だよ、にゃんにゃん、こんなところで諦めちゃ…あっちゃんや優子たちと一緒に合流しないと駄目だよ。』
峯岸はまだ諦めてはいないようだった。

確かにこのへんだった思う。
人の声がしたのを、峯岸はそう思ったからだ。

225プルヒッター:2012/12/18(火) 22:14:01
先程通信機を拾った峰岸は、前田たちの声に気づいたからだ。

しかし、ここは地下道・・・ペンションにこんな地下道があったのだろうか?
2人は急いで前田たちと合流するために走り続けていたからだ。
だが、今は通信機は通っておらず何も聞こえない。
またも前田たちの遮断を遮ってしまった、その時。

『・・・みいちゃん、ちょっと誰か居るよ』
『えーっ何を言っているのにゃんにゃん?』
峯岸には解らないが、地下道の影が忍び寄ってくる影がある。
まさか・・・あっちゃんたち?それとも。
峯岸の心臓が大きくドクドクと音がするのがわかった・・・緊張が走る二人。

もう何でもいい、お化けでもなんでも。
峯岸は・・・そう思った。
意を決して足音の方を見る峯岸・・・すると。

226プルヒッター:2013/01/04(金) 20:11:37
峯岸の方が先に飛び出していった
『うわっ!!!』

狭い暗闇の中での通路で叫び声がしたのがわかった。
『き、きたりえ』
影の正体は北原里英だった。

227プルヒッター:2013/01/04(金) 20:15:30
『ほ、ほんまにびっくりしたわ』
後ろからは横山由依の姿もある。

『峯岸さんの気迫にうちもびびってしまいましたわ』
『ご、ごめん由依』
頭をかきながら二人に謝る峯岸…小嶋はポカーンとした表情のご様子だ、こんなときに表情を変えない小嶋はある意味
大物だと思う。

『ところで、二人ともどうやってここに来たんだ
 由依ときたりえもあの日野って恐ろしい男からどうやってここまで逃げることができたんだ』

228プルヒッター:2013/01/08(火) 23:02:11
そうだ。
あの日野達からどうやって逃げてきたのか?
峯岸は不思議そうに思った。

どう考えても日野にはあの新堂たちがバックにいるから簡単に逃げられそうもない。
ではどうやって彼女たちは相手の手から逃れることができたんだろう?
と、その時。
『コラーッ!!!指原を置いてくなんてどういうことだ
 北原、横山!!ひどいぞ』
その一方で、後ろからべそをかいていた指原がようやく姿を現す。

229プルヒッター:2013/01/08(火) 23:08:50
『ごめんごめん、だって指原…ここに来てからずっとべそかいていたじゃん。
 もう帰りたい、もう帰りたいって一人べそかいて泣いていた顔していたじゃん』
『そんなこと言ったって、もう狭いし暗いしここ、道狭いじゃん…北原と横山もどんどん2人で先に進んじゃうし…指原もう怖かったんだからね』
『もう、そんな事言っていたらたかみなと麻里子さまに叱られるよ』
北原の言葉に指原はちょっとびくっとした。
同じチームAの先輩たちにいつもしごかれている指原だから、ちょっと2人の顔を思い浮かべていた。
『りえちゃん、それちょっとひどいんじゃないの?
 たかみなはともかく、麻里ちゃんはそんなに怒らないじゃん、陽菜いつもあの二人のことよく知っているんだからさ』

230プルヒッター:2013/01/08(火) 23:15:52
それまでずっと黙っていた小嶋陽菜が口を出す。
ぼんやりしているがやるときにはやる人、それが彼女、小嶋陽菜なのだ。

同じユニット『ノースリーブス』に所属している峯岸も彼女のことはよく知っているから。
『おーいっ
 2人ともそんな風に言い争っている場合じゃないよ、こんなことずっと言っていたら秋元先生とあっちゃんに笑われるよ
 急いであっちゃんと優子とたかみなに遭遇しないと帰れないんだからさ。』

峯岸の心強い口調が地下空洞に大きく響き渡る。
『そんなことより3人ともどうやってここまで来たの、あの日野さんからどうやってここまで逃げてきたのよ』
相変わらずの小嶋は相手が敵であろうとさんづけする。
そこが変わらないのがいいのかも知れない、私もそんなにゃんにゃんをずっと見続けているんだ。

231プルヒッター:2013/01/08(火) 23:34:57
その時。
『ピロピロピロピロリン』

北原の携帯電話の着信音が突然鳴り出した。
皆は一瞬ビクッとした。
こんなときに誰から、不満そうに携帯電話のスイッチを押す北原。

『あっきたりえ。
 今どこにいるの?』
甲高い女性の声だ、この声はおそらくゲンキングの宮澤佐江だ。
『佐江ちゃん、今どこにいるの?
 えっ今私たち、プールの奥深くにある下水道を通っているんだ、にゃんにゃんとみいちゃんもそこいるから変わる』

232プルヒッター:2013/01/08(火) 23:38:39
『才加と明日香も一緒なんだ
 皆、気をつけて…みいちゃん、あっちゃんと会ったの?』

『それがまだなんだ、声はしたんだけども…途中で声とともに見失ってしまってさ。
 だからまだみんなと合流できないんだ…とにかく佐江も気をつけて』
『うんっわかったよ…みいちゃんもみんなも気をつけてね』

携帯電話は佐江の方から先に切れた
今はもう迷っている場合じゃない、峯岸の決意が決まった。
今は走って走ってこの地下道から抜け出すしかない、そう言い聞かせながら皆は走り出した。

233プルヒッター:2013/01/08(火) 23:49:39
『みいちゃん、あっちゃん無事でいて』
宮澤は一刻も早くみんなと合流すると決めた。

『佐江ちゃん、みいちゃんはどこにいるって言ってたの?
 無事だと聞いたんだけどさ』
倉持は佐江に問いかける。
一度大きく深呼吸をしながら話し始めた。

『みいちゃん達は無事だよ、きたりえの言葉によると、にゃんにゃんと由衣もさっしーも無事に合流できたって』
その言葉を聴いて安堵の表情を出す倉持。
『それで、敦子たちとは…』
秋元は宮澤に問いかける。
…だが宮澤は首を横に振った。

『あっちゃんとはまだ合流できていない、さっき話を聞いたところ見失ったって』
秋元の表情が一瞬曇った。
倉持も同じだ。
『ねえ、佐江…敦子たちを探しにいこう。
 ここにずっといてもかえって危険だわ、一刻も早くみんなと合流しないとあいつらにやられてしまう』
『才加ちゃん、落ち着いて…今すぐに行動してもどこへどう行けばいいのかわからないよ、ただでさえ真っ暗の
 明かりのないペンションを下手に動き回ったら危ないわ』

倉持は秋元に落ち着いた口調で喋り通した…宮澤はその倉持の行動にただ感心しかできなかった。
かつては同じチームにいた明日香。
こういうときこそ、いつも落ち着いていたのは明日香だった、みんなを落ち着かせることがいつもうまいのも明日香。
私と才加のことをいつもコントロールできたのも彼女だった。
そう、宮澤はふと倉持といた同じチームのことを思い出していたのだ。

234プルヒッター:2013/01/08(火) 23:53:46
『だけども、このままじゃみんなを見殺しにするわけなの明日香は
 このままじゃ、、このままじゃ私達…一緒に帰ることもできないのよ、それをどう落ち着こうするのできるわけ、ねえっ』

暗いペンションの一角のなかで秋元はまたもパニック状態。
それは倉持自身も解っていたからだ、ただ一人秋元は泣きじゃくるだけだった…体育会系の少女がこんなにも取り乱すなんて考え付かないからだ。
と、その時宮澤が秋元の前に現れる。

235プルヒッター:2013/01/09(水) 00:00:47
パンッ!!!!
大きく渇く音がペンションの室内を大きく支配した。
宮澤が泣いている秋元を平手打ちしたのだ。
宮澤に思いっきり平手打ちをされた秋元はポカーンとした表情、倉持は信じられないといった表情をみせる。

『才加!!!!
 甘ったれんじゃないよ!!!!いつまでたっても成長しないんだから…どうしてこう先のことばっかり考えないの
 才加はいつもそうさ、あれのことこれの事ばっかり先に進んじゃうんだから・・・そんなふうに考えちゃうから
 才加は昔のままだ!!!!こんなことじゃチームのみんなにも…いや、優子に笑われてしまうよ!!!!!!!!』

宮澤の言葉に圧倒される秋元…彼女の言葉が大きく暗闇のペンションの室内を大きく支配した。
秋元はまだ涙を拭いたが…秋元を平手打ちした宮澤もまた涙を流していた、倉持も同じく続く。

236プルヒッター:2013/01/09(水) 00:06:40
『才加ちゃん・・・佐江ちゃんのことこれ以上苦しまないで
 私、いつも二人のことが羨ましかったんだよ…いつも2人でいたあの時が
 だから私、才加ちゃんのこと嫌いになっちゃうよ…だからお願い…佐江ちゃんを苦しまないで』

倉持も泣いていた。
宮澤は泣きじゃくっている倉持を優しく抱いた。

237名無しAKB:2013/01/27(日) 15:11:36
そして、残った2人は。

『ハアハア!!!』
『麻友、大丈夫!!』
高城が渡辺に声を掛ける、急いで走って逃げようとする二人は息も絶え絶えの表情だ。
『あきちゃ!!!大丈夫だおー。』
言葉ではそう言っていても、彼女はもうすでに肩で息をハアハアしてる。
とにかくこの場から逃げないと、そのままではあいつらの思う壺だと思った高城だった。

238プルヒッター:2013/01/27(日) 15:18:39
麻友が突然暗い道の前でしゃがみ込んだ。
走るのを突然とやめてしまう渡辺…高城は渡辺のところへと一旦引き返す。

『どうしたの?
 突然しゃがみ込んで、皆と合流しないと』
『麻友・・・もう走れないよ!!もう、駄目』
息も絶え絶えの麻友はもう走れないままその場にしゃがみこむ…皆とはぐれてから随分と時間がたった。
その皆も何処でどうなっているのかは2人にも解らない。
『ほらっちゃんと立って、立たないと』
高城が麻友を立たせようとする・・・しかし。

『あきちゃ、私のことはもういい・・・早く皆と一緒に合流して』

239プルヒッター:2013/01/27(日) 15:48:32
もはや渡辺は諦めていた様子。
が、高城は。

『麻友!!!諦めちゃ駄目・・・あなたのヲタ友達の仲間を見捨てるわけ?
 そんなに簡単に諦めたらあの子達も悲しむことになる…それでもいいの?』
普段はおっとりとしている高城とは考えられない激昂とした表情だった。
それをみて渡辺は一瞬ビクッとなる。

240プルヒッター:2013/01/27(日) 15:53:16
『あ、あきちゃ』
まるで高城が柏木に見えた渡辺だった、いつもお互いに一緒にいる柏木由紀
麻友は一瞬そう見えたのだ。
涙を拭いながらまた立ち上がった渡辺は。

『あきちゃ、ごめん…もうわがままは言わないよ』
すっかり彼女は立ち直ったようだ…高城もどうやら心のどこかでホッとした様子
一刻も早く、皆と合流しないと危険が迫っている。
高城と渡辺は追っ手の来ないうちに闇夜の外を再び走り出す。

241プルヒッター:2013/01/27(日) 16:00:36
2人が闇夜の外を再び走っている中、突然渡辺が。
『痛っ!!!』
勢い余って渡辺が躓いて転んでしまった。
左足の膝辺りは擦りむいて血が出ている。
どうしよう、こんな場所ではまともな治療も出来ない。
ましてやこのままにしてはおけない…高城はちょっとうろたえていた。

『あきちゃ、こんな擦り傷大丈夫だよ…唾つけておけば大丈夫だからさ、ねえっ』
彼女は負けん気な強がりを見せる。
『駄目よ…ちゃんと治療しないとばい菌が入って後が大変なんだから』
高城は半ズボンのポケットから自分のハンカチを取り出し…渡辺の左ひざにハンカチを巻いた。
とりあえずはこれで様子を見るしかない…ペンションに戻ったらちゃんとした薬とかもある。
高城はそう信じてた。

242ナックル:2013/02/04(月) 01:14:47
すごく面白いです!!!
更新頑張ってください!!!

243プルヒッター:2013/03/20(水) 21:32:13
『ありがとう、あきちゃ』
高城の暖かい愛情に渡辺はホッとした表情だ。
彼女の優しさが渡辺を大きく包んだ。
『なに言っているのよ、こんな怪我に負けちゃ駄目
 私も色々と大きな怪我をしてきたんだから、まゆゆだって』
いつもは穏やかな高城に対してこんなに熱く語る高城を初めてみたまゆゆ
これが、研究生最小で昇格してきた道なのか…高城がとても逞しく見えるまゆゆ。

244プルヒッター:2013/03/20(水) 21:57:05
『うんっ!!!』
まゆゆの顔つきが再び戻った…がむしゃらに頑張ったあの初日を思い出して
2人は再び走り出す。

一方、プールサイドでの戦場を切り抜けた敦子たちは。
ひとまず作戦が立てようと一旦ペンションの大食堂に戻った。
薄暗いままだと怖いと感じた彼女達は、ひとまず蝋燭に火をつける。
電気は以前止まったままだ、電気は使えない。
敦子、たかみな、優子、ともちん、麻里子、ゆきりん、とも〜みの7人が
この大食堂に集まる。
『ったく…あの新堂って男、かよわい私のことを何だと思っているのよ』
新堂に襲われたたかみなはまだちょっとムッとした様子…あの場面に出くわしたから
ちょっとご機嫌が悪いようだ。
『たかみな、何処か怪我とかしてないの?
 相手にずっと襲われたんだから…ちょっと心配したんだから大丈夫』
『ああ、敦子…私は大丈夫、ちょっとプールサイドで滑って転んだだけよ
 なーにこんな怪我私にとってはたいしたことじゃないんだから、私をなめんなよって』
『たかみな』
そういう風にいうたかみな、心配をよそにたかみなに声を掛ける前田。
でもたかみなの顔はちょっと浮かないようだった…あんなふうに強がって言ったのは
彼女も良くわかる前田…前田は解っていたのだ、本当は彼女は無理をしていたのだ。
そんなふうに言って表情を見せるのは何らかの意図がある。

『ところであっちゃん…ここに戻ってきたのはなんか作戦でもあったわけ』
話を続けてる祭に大島が前田に話しかけてくる。
『無い』
と、前田はキッパリと言うに対し…大島は思いっきりずっこける
『えーっ!!それじゃあなんでここに戻ったの?なんか作戦でもあったんだからきっとそうだと思った
 それに、他の皆の行方も知らないし…下手に動こうとするとまたあいつらに見つかるしどうしよう』
ちょっと困惑気味の大島優子だ。
喜怒哀楽の激しい優子に対し柏木はちょっと冷静だった。
こんな怖い思いをした大島とは全然正反対の2人、なんだかちょっと冷めた様子。

245プルヒッター:2013/03/23(土) 22:45:00
『優子ちゃん
 ここで焦っては駄目!!!前田さんはきっと何か考えてここに戻ってきた、それは優子ちゃんもたかみなさんたちも
 同じ考えなんじゃない?少し冷静になりましょう』
そんな冷めた沈黙の空気を破ったのは柏木だった。
いつもはメンバーからは腹黒いとかキツイ言葉をズゲズゲと繰り出す彼女。
柏木もこの数年間だいぶ成長した模様だ。
大島はそんな柏木の成長を誰も喜んでいたようだ…そんな彼女の言葉を後押ししたかのように
彼女は幾分か冷静を取り戻す。

246プルヒッター:2013/03/23(土) 22:50:57
何だか妙な気持ちだった。
柏木にこんなことを言われたのは生まれて初めてだ。
だが、今は騒いで嘆いている暇はない…一刻も早く皆と合流しなくては相手にやられるだけ
『おーお、ゆきりんも随分と偉くなったわね
 昔のあんただったらすぐ諦めて投げ出したっけ、そんなゆきりんが今は逞しく見えたよ』
たかみなも柏木の言葉に太鼓判だ。

『そうね、私も昔は弱い人間だったよ
 ゆきりんに教えられるなんて・・・まっそこがいいところなんだけどな、ともも負けてらんないよこれは』
『ゆきりん、今日はいつもよりかっこよく見えるよ。
 あたしね・・・ずっとゆきりんのことが羨ましかったんだ、チームのキャプテンになって180度変わったって』

247プルヒッター:2013/03/23(土) 22:59:28
『私も見直したよ。
 強くなったねゆきりん』

皆のうれしい言葉に耳を傾けた柏木は、うっすらと涙を小さく浮かべた・・・先輩達が私を褒めてくれたんだ
こんなにうれしい言葉を掛けてくれて褒めれらたのは初めての経験。
AKBにはいって早数年・・・初日は全くの劣等性であって皆に置いてけぼりの彼女。
歌やダンスも全くの経験が無く皆からはすぐさま取り残される日々が続いたからだ。
しかし、彼女は負けなかった。
負けてしまってはいけないからだと強い信念を持ちここまで来た。
柏木は今日ほどうれしいことはないと心から決めた。

何も発しなかった前田敦子もゆきりんのことを概ね認めていたのである。
彼女の力が今必要だと確信したからだ。

248プルヒッター:2013/03/23(土) 23:02:55
『ゆきりーんっ!!!偉いぞ』
突然…大食堂のテーブルから大きな音を立てて大きな声が上がった。
皆はビクッとなる。

『よくここまで成長したね』
『見直したよ』
テーブルの下から現れたのはなんと・・・秋元才加と宮澤佐江と倉持明日香の3人だった。

249プルヒッター:2013/03/23(土) 23:07:38
『さ、才加』
麻里子が3人の驚きの出現にちょっとのけぞった
『ちょっと、いきなり大声挙げてびっくりしたよ・・・敵かと思ったじゃない
 もう才加ったら、相変わらず声の大きい言い方するわね』
『ともお化けかと思っちゃったよ・・・いきなりこんな薄暗い部屋で大声あけちゃうから心臓まだバクバクいってるよ』

皆もちょっと引き気味の様子。
『ゴメンゴメン・・・相手が皆の狙っているあいつ等だったから
 いっせいに攻撃を仕掛けてとっちめようと思ってここのテーブルの下に隠れて攻撃をしようとしたんだ。
 で、そうしようとしたら丁度皆、敦子とたかみなたちの声がしてこうやって隠れていたんだ』

250プルヒッター:2013/03/23(土) 23:15:56
でも結果攻撃をせずに正解だったようだ。
おそらく彼女達は敵が来ると恐れていて真っ先にこの大食堂のテーブルの下に隠れていたようだった。
だからあえて攻撃するのをやめてゆきりんの言葉をただただ聴いていた。

『ところで才加・・・相手に見つからずよくここまでやってこれたわね?
 どうやってここまでこれたの?それにわたしたちの持っている通信機は持っていないはずじゃ?』
その言葉は宮澤が答えた。

『ごめんね、あっちゃん心配を掛けて
 佐江たちがここに来てだいぶ前なの・・・丁度ここに身を隠そうとした場所が無いか
 探していたんだけど・・・突然携帯電話が鳴り出してさ動くに動けなかったんだ』
『で、その声の相手って?一体』

優子が佐江に声の主が誰だか聞いてみた。
『私達がここにきたとき佐江ちゃんの携帯からみいちゃんの声がしたんだ』
『ええっみいちゃんが?』
どうやら彼女達も峯岸たちを探していたようだった、前田たちも峯岸たちを探していたが
見失ってしまったからだ。
彼女達は一旦落ち着いてまたまとめた。

251プルヒッター:2013/03/23(土) 23:19:39
『とにかく暗いままの部屋じゃ身動き取れないよ』
暗闇が苦手な秋元は食堂の部屋の明かりのスイッチを探し押す。
・・・でも、ペンション全体がブレーカーが落ちているんじゃ、敦子は思った。

が・・・その答えは彼女の行動に打ち砕かれる。
なんと何度もつけても付かなかった明かりがバーッと昼間のように明るくなった。

252プルヒッター:2013/03/23(土) 23:24:36
まるで狐に摘まれたようだ。
何度も何度も電気が通らなかったのに明かりがつくなんて。

外はまだひどい雨と嵐のようなのに。
これで10人・・・今ここにいる皆は全員無事だ。
たかみなは何度も安堵の様子を浮かべた・・・だがそれは彼女にとってはちょっと強がってるしぐさを見せた。
その行動に前田は見逃さなかった、たかみなのことを良く知っている前田はたかみなの顔のほうをチラッと見る。

253プルヒッター:2013/03/26(火) 14:40:19
『残ったのはみいちゃんたちと麻友とあきちゃのほうだね、今すぐ探しに行く?』
秋元は早く皆と合流するためせかしながら早く行動した方が言いと思いたかみなと敦子に問いだす。

『才加、今動くのは危険だわ。
 仮に明かりが付いてたとしてもうかつに動くのは危険だわ…ここはみいちゃんたちがうちらに連絡が付けば動きようが無いよ』
『私も…あっちゃんのいうとおりだわ、才加…せっかくあっちゃんたちと合流できただけでもこうして佐江たちは生きているんだ
 だからここはたかみなとあっちゃんの言うとおりにしたほうがいい』
前田と宮澤の言葉に説得されながら秋元は仕方なく頷くしかなかった。
ペンションの明かりが付いたとしても油断大敵…ここから先は誰一人掛けてはいけない。
しばらくは峯岸たちの連絡を待つしか出来なかった。

254プルヒッター:2013/03/26(火) 14:46:58
その頃、プールサイドの地下道をどうにか脱出できた峯岸と小嶋たちは。
再び暗い闇夜の外へと出る…顔に冷たい雨のしずくと風が頬を撫でるように当ったのが解る。
地下にいた時にはまったく強い風の音が感じなかったのに?
いつの間にかおかしな天候へとなったんだろう?
峯岸と小嶋はそんな悪戯な天候をちょっと憎んでいた。

255プルヒッター:2013/03/26(火) 14:57:34
地下道の裏口の錆び付いたドアを開ける。
すると出たところはペンションの裏口の物置小屋だった。

『こんなに風と雨が吹き荒れていたなんてちょっと怖いよ。』
『ほんまですね、このままじゃうちら皆風邪ひいてしまうで…ぬれるのも嫌やし』
北原と横山もちょっと愚痴をこぼす。
『ねえ、ここにかさがあるよ』
小嶋が物置小屋にあった傘を探し当てて皆に渡した・・・が。
一本足りない、どうやら傘は4本しかないようだ。

『これじゃあ、皆の分が無いよ…私このままペンションまでびしょぬれになって歩くのいやだあ〜』
『私達だって嫌だよ』
『うちもです』
『指原だって』
4つの傘しかないことにちょっとした文句を言い合う4人。

『ちょっと待ってよ〜私と陽菜で一緒に歩けばいいじゃんもう〜』
『あっその手があったか』
『やれやれ』
峯岸の言葉に小嶋は「あっなんだそうか」という表情をうかべながらポーンッと手のひらを軽く叩く。
そうなる前に気づけよと峯岸はそういうリアクションの表情をとる。
北原もちょっとはにかんだように笑う。

『凄い風、これじゃあ嵐というより台風だよ』
『傘を差すのだけでも大変そうだ…皆吹きとばされそうですよ』
『ぬれるのを覚悟してまで歩くしかないみたいだ』
地方組の絆が熱く2人のことを後押ししながら前へと進む。

256プルヒッター:2013/03/26(火) 18:57:52
とは言ったもののやはりこの強風の中ではやっぱり傘は役に立たない。
もし吹き飛ばされら最期…帰ってこれなくなるくらい怖かった一同。
それでも少女達は闇夜の中の道を歩き続けた。
服がびしょびしょになってもはってでも歩き続ける。
小嶋と峯岸がお互いに傘に入りながら歩く…2人の友情は揺るがないものとなった。

いまはお互いが持っている傘が命取り。
それでも5人の少女は再び歩き続けた。
ペンションの物置小屋から離れて歩き続けておよそ5分ほどだったころ。
先頭を歩いていた峯岸と小嶋の2人の足の歩みが止まった。

目の前には大きなペンションの姿があった。
ここに最初に来たときは小奇麗な大きなペンションだったのだが、いまは魔物の城にさえ感じる峯岸だった。
『やっとここへ帰ってきましたね。
 あの長い長い下水道を向けてまでやってここまで来たんですから、あとは麻友さんと高城さんの2人を探すだけや』
干渉に浸っているのか、横山の口調は勤めてなぜか明るい気がした。

257プルヒッター:2013/03/26(火) 19:01:02
2人がペンションの前の玄関のドアのノブを回した。
と、その時大きな2つの黒影が現れた。

『誰っ!!!』
大声を上げる黒影。
『あっ・・・みいちゃん、小嶋さん』
『麻友、あきちゃ』
ペンションにいた黒影の2つは渡辺と高城の姿が…あった。

258プルヒッター:2013/03/26(火) 19:08:01
『酷いびしょ濡れじゃないですか、この山道の中を歩いたんですか』
高城が小嶋と峯岸のことを大いに心配する。
無理もない…5人ともこの嵐の中の道を歩いてきたんだ。

『あきちゃー心配してたんだぞ!!!』
北原の大声が玄関内を大きく支配した。
『全く人に心配をかけてまでもうーっ!!』
指原も同じだ。
『ほんまですよ、高城さんって結構方向音痴なんですから』
横山もそのあとを続く
『でもまゆゆも無事だね…これで。
 あっその足、まゆゆどうしたのその足の傷』
ハンカチで覆い隠していた足の擦り傷が生々しく残っていた…心配そうに声を掛ける峯岸
『ちょっと山道で擦りむいてころんだんですよ、で、外じゃろくな応急処置がなかったので
 代わりといっては何ですけども…私のハンカチで血止めくらいにはなると思って』
『まゆゆ大丈夫なの?』
小嶋も渡辺の足の擦り傷を気にしていたようだ。

『大丈夫だよ、あきちゃのおかげでだいぶ良くなったよ…あきちゃがいなければ私』

259プルヒッター:2013/03/26(火) 19:16:36
『あのーこんなところで立ち話もええねんですけども
 早いところ麻友さんの足の傷も応急処置せねばあかんじゃないですか?』
『おっ横山いいこというじゃん
 早いところ中の部屋に言って怪我の治療しないとね、横山も随分というようになって来たよ』
『えーっ!!!そんな
 照れてしまうやないですか北原さんほんまに・・・でもありがとうございます』

260プルヒッター:2013/03/26(火) 19:25:27
とにかく今は応急処置をするのが一番だ。
玄関の場所を後にした7人の少女達は…取り合えずペンションのオーナー日野がいた部屋の
薬箱を探した。

薬箱はすぐ見つかった。
薬の1つを取り出す北原、早速応急処置をする。
『痛い!!』
薬の液体のせいなのか傷口にあてた瞬間、渡辺の顔が一瞬ちょっとした激痛を襲う。
『我慢して麻友。
 これくらい大丈夫よ…私達で治しちゃうんだから、だから平気でしょ』
北原の言葉に渡辺は頷いた…彼女の言葉に傷口は嘘のように痛みを感じない…いやむしろ彼女のことが大きな薬だったに違いない。

『まゆゆ、足を出して』
小嶋がガーゼを取り出し…擦り傷の部分を宛がった。
傷テープを貼り・・・最期は包帯で完治した…心底ホッとする渡辺。
『よしっ!!これで完了』
『麻友、大丈夫』
あきちゃと峯岸が心配しそうに渡辺に声を掛けてきた。
すると、渡辺は大丈夫だよという表情を浮かべ…笑顔を返すのだった、これでここでやったことはまんざら無駄ではなかった。
早いところはぐれた皆を探さなくては。
一同はすぐその場をそそくさと離れていったのだった。

261プルヒッター:2013/03/26(火) 19:32:34
『よーしっ!!!どんどん先に進んじゃうぞー!!!』
調子のいい指原の張りの良い声を先頭に進む少女達。

『ちょっとさっしー、あんたわかってて進んでいるの』
峯岸の言葉にちょっとグサッと来た指原。
『何にも考えずに歩くのだけは危険だよ指原…ここは先頭にみいちゃんが立つべきだよ』
北原もグサッとその言葉を指原に返してきた。
『そうですね、明るいといってもまだ危険ですし…うかつに先にずんずん進むのは危険じゃないですか』
横山もその言葉にウッとうなる指原

『そんな酷いよ、同じ地方組の人間なのに里英ちゃんと横山も言っていい事悪いことあるよ』
指原も負けじと2人に返してくる。
『自分勝手もいい加減にしてよさっしー、あんたはいつも調子に乗って
 すぐ皆を困らせるんだから…そんなんじゃ中西にだって嫌われるよ』

263プルヒッター:2013/03/31(日) 12:29:43
中西という人物はかつて同じ地方組にいたAKBのメンバーだった。
しかし、突然の人事異動で名古屋のSKEに飛ばされたのである。

不祥事を起こしたわけでもない、突然の移籍に彼女達も戸惑いを隠せなかったからだ。
彼女達にとってははじめての経験だったに違いない。
仲間が突然離れるんだから無理もなかった…北原と指原にとってはまさに
運命の悪戯にすぎない。

264名無しAKB:2013/03/31(日) 20:47:55
地方組はこれまでで様々な困難の壁に立ちふさがってきたからだ。
つい最近までに横山由依もこのAKBの門をくぐって今日まで来た。
だから彼女たちも同様傷つきながらたどり着いた証拠の証だったにすぎない。

地方組のまとめ役な存在の北原はそんな指原の行動にずっと我慢しきれなかったためあえてこうきつく言ったのだ。

265名無しAKB:2013/03/31(日) 21:01:34
長く薄暗い光の廊下での沈黙が続いた。
皆が口を出すまでにはおおよそ1分半はかかった。

『ごめん里英ちゃん、指原がどうかしてたよ
 確かに私が調子に乗ってしまいみんなのことを困らせてたんだ…だから私、私』
床にへたり込んでいた指原は啜り泣きをしながら喋っていた。
皆何も答えなかった。
いや、逆に喋ることが出来なかったのだ…つらい立場を見ていた北原でさえも理解していたからだ。

『さっしー、私だって…苦しいこともあったよ
 ダンスで踊れなかったことや、歌がうまく歌えなかった日々もあった…麻友もねさっしーと同じ
 目にあってきたんだから泣かないで。』
最初に沈黙を破ったのは足の膝の怪我をすりむいていた渡辺麻友の言葉だった。
彼女はあえて指原に優しくこう言ったのだ…下手に怒るとかえって警戒心を煽るのみ
指原にこういったからだ…麻友も泣いていた。
涙はそれほど出ていなかったものの、目は赤く腫れていた…彼女の惨めな姿に耐えかねなかったのだろう。
『でもね、そんなふうにいつも私の隣にはいつもゆきりんがいてくれて助けてもらった
 ゆきりんがいなければ私もさっしーと同じだったよ』
『・・・まゆゆ』

『もう分かったでしょ…麻友の言葉をしっかりと受け止めてほら立って』
峯岸がゆっくりと手を差し伸べて指原を立たせてあげた・・・ゆっくりと立ち上がる指原。
『さっしー、もう泣かないで…私たちだっているんだからさ・・・ほら』
高城がハンカチで指原の涙を拭いてあげていた。
『指原さん、しっかり・・・うちらも一緒に背負っていきましょう、地方組の意地を見せてもらわへんとだめですよ』
後輩の横山も指原の背中を押した。

266プルヒッター:2013/04/01(月) 20:08:04
『まゆゆ、北原、横山っ!!!!』
泣きじゃくる指原は二人の体をしっかりと受け止めた。
指原は改めて二人に大きな借りを受けたからだ…今度は自分が借りを返す番だと指原は思った。
『おーおー!!しっかりと団結しちゃったんだね地方組の3人は』
峯岸が3人を励ますように言う。

『みいちゃん・・・暗いよう〜
 早くみんなを探しに行かないと帰れなくなっちゃう』
小嶋は相変わらずのマイペースのご様子だ。
『こじはるさんは相変わらずですね』
高城はちょっと呆れたご様子でしゃべりだす始末。

267プルヒッター:2013/04/07(日) 12:52:55
長い長い薄暗いペンションの廊下を歩き続けて5分。
ようやく、小嶋たちも前田敦子たちと合流できた。

これでチリヂリとなっていたメンバーと再会できたのはいいが。

268プルヒッター:2013/04/07(日) 13:10:41
『たかみなー!!!
 会いたかったよー』
小嶋が高橋に抱きつきてきた。

『もうーっ!!!にゃんにゃんいきなり抱きつかないでよ』
『たかみなー怖かったんだから私』
抱きついてきたのはいいものの高橋はちょっと迷惑そうな顔をする始末・・・でもちょっとうれしそうな顔をしていた。
たかみなから離れた小嶋…その時小嶋の背後から。

『きゃっ!!!誰っ私の後ろから』
『だーれだ!!!』
大島が突然小嶋陽菜の後ろから現れて抱きつく、離そうとするものの簡単には離れようとしない大島。
『もうゆうちゃん、びっくりしたよ』
『ふふふ、もう離さないよ』
『ゆうちゃん、びっくりさせないでよ…こっちはこわかったんだから』
大島と小嶋のじゃれ合いがあった…久々に冗談を交えたのは初めてである。
が…今はそんな風に再会を会わせている暇はない。
これからどうするべきか。

269プルヒッター:2013/04/07(日) 13:17:58
前田が突然咳き込む。

『優子…にゃんにゃん、再会するのはいいけど今は状況を考えないと…第一私たちが今どんな
 状況がどうするか考えないと糸口が見つからないわ』
『そう敦子の言うとおりだわ、あの妙な連中がいつ見張られているかわからないし
 それに私たちも死にものぐるいで相手と戦わなければならないし』
前田と高橋の2人が大島と小嶋を注意する。
さすがに長年渡り合ってきた2人に大島と小嶋もちょっと反省気味。

『でもあっちゃん戦うって言っても私たち何にも力もないし、おまけに武器だってそんなに
 無いのよ、どうやって戦えばいいわけ…私戦いは嫌いだからさ』
『それを考えるのが私たちでしょ…弱気になっては駄目よにゃんにゃん』
小嶋はちょっと弱気な気分だった…それを後押しする高橋。

270プルヒッター:2013/04/07(日) 13:24:49
『ごめんたかみな』
ちょっと沈み気味で謝る小嶋。

『そうね私たちで何とかしないといけないよね、
 再会はまた後でとっておかないと…絶対生きて帰ろう皆』
大島もようやく落ち着きを取り戻す。
17人の少女たちの反撃が今始まろうとしている。

271プルヒッター:2013/04/07(日) 13:31:00
『ひとまずさここの大食堂から出よう、ここにいても暗いイメージが残るだけだよ
 それに動かないと勝てるものも勝てないし、とにかく脱出することを考えよう』
宮沢佐江の言葉に皆は頷く。
そうだ、今動かなかったら何も始まらない宮沢佐江の言葉を後押しを受けた一同は大食堂を出た。

272プルヒッター:2013/04/07(日) 13:41:42
大食堂を後にした少女たち。
長い廊下を歩いて丁度ペンションの真ん真ん中の談話室に着く。

ひとまず談話室に落ち着く皆。
『あー疲れたよ』
高橋がどっとソファに腰を落とし座り込む。
『ちょっとみなみ親父っぽい言葉だよ今の』
篠田の言葉が高橋の胸に突き刺さる。
『麻里子さまキツい言葉だね相変わらず…でもそこがいいところなんだ』
『あれ上から目線じゃん』
ムチャぶりが得意技の篠田…今日も相変わらず絶好調のご様子。
『あれっ指原がいないどこにいったんだろう』
そんなふざけている間にまた指原の姿がない。
いち早く前田が気づく。

273プルヒッター:2013/04/07(日) 13:47:24
『またあの子は勝手に行動するんだから…しょうのない奴だわ』
篠田がちょっと怒ったように言った。
『あっちゃん、みなみ私ちょっと探しに行くよ…指原の奴迷子になっているし
 それに明るくても薄暗いところに行く奴じゃないし私一人で探しに行ってみるよ』
『あっ待って…私も行きます』
『私もまりこさま…指原さっき言ったこと全然反省していないから一緒に探しに行きましょう』
『里英ちゃん、ゆいはんありがとう』

274プルヒッター:2013/04/07(日) 14:14:03
篠田は北原と横山と一緒に指原を探しに行った。
『もうさっしーったらさっき言ったことを全然反省していないみたいだ
 うちらと一緒に行動しようとするときにも勝手にあの子行こうとしたんですから』
『でも指原さん全然変わらないですね…そこが指原さんの特徴なんでしょうか』
『横山あいつは昔からそういう子なのよ…中西も全然変わらないんだから』
『ふふっ相変わらずね地方組の皆は』
北原…横山の言葉に篠田はちょっと小さく嬉しそうに笑う。
しばらくして1階の外れにやって来た篠田たち3人。
指原はすぐ見つかった。

275プルヒッター:2013/04/07(日) 14:19:40
指原の前には大きな両扉の前に佇んでいた。
『指原…探したよ
 全く一人で行動するなってあれほど言ったのに…全然懲りてないね』
北原が説教くさい言葉で指原に注意する。
『ごめん里英ちゃん』
小さく謝る指原、しかしその様子ではどうやら反省しきっている様子は内容だった。
『心配してだんですよ、急に指原さん居なくなったって前田さんとたかみなさん心配してるんですから』

『指原、あんたあっちゃんの気持ち解ってないようね。
 一人で勝手な行為をするのはいけないって何度も言ったよ…それなのに』
『まりこさま…ごめんなさい』
篠田もちょっと指原に注意するも、そこは優しく接した篠田。
『まあいいわ、さっしーその扉は』

276プルヒッター:2013/04/07(日) 14:39:25
『わかりません、ただ指原がここに偶然来ただけですから』
『なんだそれ』
北原はちょっと呆れたように言う。
『…この扉の先、どこへ続いているんでしょうか?』
『解らないわ…とにかくあっちゃんたちに連絡しないと』
新しい発見を知った篠田はいち早く自分の携帯電話で前田たちに連絡を取る。
連絡を取ろうとした篠田だったが…自分の携帯電話の電池がもう無いといち早く気づくべきだった。
すでに彼女の携帯電話の電池のバッテリーがもう無かった。
『くそっ、こんな時に携帯電話の電池がないなんて』
篠田は自分の携帯電話を憎々しそうに見る。

『あっ私がします』
しかしそんな篠田に助け船を出したのが横山由依だった、携帯電話で前田たちを呼び出した。
『篠田さん…大丈夫です前田さんたちこっちへ来ます』
『ゆいはんありがとう』
篠田に笑顔が見えた…前田たちは5分もたたないうちにすぐ合流した。

『こらーっ指原心配したのよ、勝手に出歩くんだからうちらまで心配したのよ』
大島がキツく注意する。
『優子ちゃんごめん、でも何にもしないと落ち着かなかったからつい』
『さっしー、全然反省していないようねもうこれからは一人で勝手に行動しちゃ駄目よ』
大島と秋元に注意された指原はちょっとテンション低めの様子。
『そんなことより麻里子、この大扉の先見た』
前田たちは着いたばっかりだからまだ状況は把握し切れていない様子だった。
『あっごめん、あっちゃんたちは来たばかりだから知らないのも無理無いよね
 扉を見つけたのは指原だったんだ、でもこの先の向こうは私たちも来たばかりだし何も知らない』
そう長々言い続ける篠田も首を横に小さく振る。

277プルヒッター:2013/04/07(日) 14:45:46
『…お化けでも出そうですね』
渡辺が小さくボソッと呟く
『まゆゆ演技でもないこと言わないで。
 本当にお化けでも出そうじゃない…もうちょっと怖いこと言わないでよ』
『…案外地獄への道案内に続くそうな扉ね』
『やめてよ才加、佐江怖いよ』
秋元の言葉に宮沢はちょっとビクッとなる、柏木も同じだ

『ひょっとしたらこの先きっと出口かもしれないわ、そう信じて行ってみよう
 脱出できるかもしれないし』
板野の言葉に17人の少女たちは頷く。
前田は意を決して大扉のノブを素早く回した、ドアを開けると。

278プルヒッター:2013/04/07(日) 14:51:43
『うわっ!!!』
前田の顔に何かが当たった感触を感じた。
雨に濡れた木のツタだった、当たっただけでも何か嫌な感触を覚えた前田
『酷い雨足だ…風も結構強いし行くの結構危険じゃない』
扉を開けると雨風が強い状態だった…風がペンションの中に吹き荒れる。
『外に出たのね
 ここって中庭なのかな…暗くてよくわからない敦子気をつけて歩いていこう』
小さく頷く前田…板野の手をしっかり小さく握る前田。

279プルヒッター:2013/04/07(日) 14:55:12
17人の少女たちは雨風の強い暗闇の中を歩いている気分だった。
高橋が懐中電灯の明かりを灯す。
『中庭のようね』
明かりが大きく中庭の辺りを懐中電灯で大きく灯す高橋…そこは見渡す限りの黄色い色をした怪しげな花だった。
いや、花と言うより花みたいな草花のように見えた。

280プルヒッター:2013/04/07(日) 16:44:27
『この花、何という名前なんだろう?』
雨風に打たれながら首を傾げて言う河西、こんな草花を見たのは初めてだろう。
皆もそう思ったからだ…それに不気味に感じた。

『日本にこんな草花あったっけ』
倉持も不気味な草花に興味を持ってしまう。

281プルヒッター:2013/04/07(日) 16:47:20
『不気味』
柏木がボソッと呟く。
『なんかこの草花事態、私たちを見ているみたい』
高城も続く。
『で、ここから先は道あるかしら…敦子なんか道とかあった』
『暗くてよく見えないよ…このまま先に進んだらきっと道に迷ってしまいそうだ』
板野の言葉を遮る前田

282プルヒッター:2013/04/07(日) 16:52:39
『そうね…これ以上先に暗闇の道を進むのは危険だわ
 それにここから脱出できてもまた相手が襲ってくるから怖いわ』
『そんな、ここまで来たのにまたペンションへと引き返すの』
たかみなの冷静な言葉に宮沢はちょっと悔しそうにいう…宮沢は憎々しそうに暗闇の空を見る。

283プルヒッター:2013/04/07(日) 17:03:48
17人の少女たちは黄色い色の草花を踏みちぎってペンションに戻った。
『あーあまた振り出しに戻ったわ』
板野はちょっとがっかりしている、しかしこれでよかったのかもしれない。
『なんか悔しいね…脱出できたかと思ったのに』
大島も悔しい様子…こうしてまた振り出しに戻ってしまった。

17人が落胆したまま談話室へ戻ると。
様子が違った…談話室には無かった大テーブルの上には古ぼけた1冊のノートがおいてあった。
『あれっこんなところにさっきまでノートなんかあったかしら』
『私たちが居たときには無かったよ』
大島と前田がテーブルの前に着く。

284プルヒッター:2013/04/07(日) 17:08:48
『ちょっとそのノート大丈夫?なんか怪しいよ』
篠田は恐がりを押し殺しながらノートを見る。
『誰が置いたのかしら』
柏木も怪訝そうに首を傾げながら見る。
『なんか不自然よね…いったい誰のイタズラかしら?ノートなんて持ってきたメンバーなんか居ないし』
『もしかして…透明人間、そうだとしたら怖いですよ』
秋元と渡辺も謎の古ぼけたノートをみてちょっと怯え気味。
透明人間?
そう考えたくない前田の頭は振り払った…また別の人間がこのペンションに住み着いたに違いない。

285プルヒッター:2013/04/07(日) 17:16:15
『そんな
 じゃあどうやってここの談話室に古ぼけたノートを置いていったのよ…私たちは
 先ほどまで談話室から離れたんだ…どうやってノートを置いていくことができるのよ』
宮沢は吐き捨てるように言う。
『佐江…それはまだ誰だかは知らないけども
 きっと誰かがここのノートを置いていって私たちを待ちかまえている罠かもしれない
 いや、違うかもしれない…だいたいここの談話室と裏口までの距離は結構あった私たちには
 到底無理な話だ…もしそうであれば別の第一人物じゃないかなって』
淡々に大島の口からそういった。
談話室の空気が再び戦慄を走ったからだ…妙な空気が張りつめる。
『とにかくこのノートの中身を見て見ようよ
 話はそれからだ』
前田は古ぼけたノートのページを開く。

286プルヒッター:2013/04/07(日) 17:17:17
そこにはこう書いてあった。

287プルヒッター:2013/04/07(日) 17:39:44
『私はAKBを許さない。
 だからこのノートに記す…このノートを見たときには命がないと思え
 私はAKBを復習するためにここに書き留める』

いきなり嫌な文章から始まった謎の古ぼけたノートの文字を見て彼女たちに戦慄が走る。
『いようAKBの子猫たち
 このノートを見たら必ず見て読んでほしいおまえたちがこれからしでかした罪は
 重大に当たる重罪だ…だからここに記したこれからおまえたちは俺たちの手によって
 十分な罪を償ってほしい
 これはおまえたちと俺たちにとっては十分罰に値する文だ…そしていま俺たちの手によって
 おまえたちに復讐するシナリオのスタートだ心して読め。』

そんなことが延々と綴られていた。
私たちに復讐するってどういうことなんだ?
ノートの文をみて全く把握ができずにいる前田と高橋と板野と大島。
ほかの皆も全く把握できずにいるようだ。
『私たちに復讐って一体何をしたんだ』
板野は不思議そうな顔をする…大島と高橋もそういう風な顔をする。
そしてそのノートを見たときに彼女たちの顔が一瞬凍り付いた。
前田が唇をふるわせながら古ぼけたノートの文字を全て読み上げる。
『篠田は細田の作ったカレーを不味そうに食べた
 小嶋は岩下よりスタイルが良い
 宮沢は俺より上から目線だ
 秋元は体育会系の言葉が生意気そうだった
 渡辺はアニメのこととなるとすぐうざそうに話す
 柏木は荒井のことを腹黒そうに思った
 北原は俺よりも成績が良かったから気にくわなかった
 指原はすぐ調子に乗って俺たちを困らせた
 横山はいつも一生懸命で嫌だった
 倉持は父親が野球をやっていて体育会系が嫌いだった
 河西は福沢の言葉を無視しわがままし放題だった
 峯岸はすぐギャグを言うから腹が立った
 高城は新堂よりテニスがうまくむかついた
 板野は風間の顔を見て笑った
 大島は変顔をしながら岩下の顔を見て文句を言った
 高橋はリーダー面が気に入らなかった
 前田は常に1番だったから俺が一番じゃないのが気に入らなかった
 そして…おまえたちの産みの親でもある秋元康は以前から俺たちのことを見下した
 汚い奴だ…そんな男がおまえたちの生みの親とは笑わせるぜ』

288プルヒッター:2013/04/07(日) 17:46:54
『酷い』
少女たちの名前とともにその言葉が延々と乱暴な字でノートに書き殴られていた。
そして少女たちの産みの親秋元康の名もそこにあった。

『くそっ!!!一体誰がこんなことを書いたんだよ』
秋元は怒りを通り越して自分の唇を噛みしめる…悪戯では済まされない言葉ばかりだ。
前田たちもその通りだった。
私たちの名前をこんな風に書きただすなんて許さないよ…このままでは相手の思うつぼ
少女たちは言いしれぬ怒りに溢れた。

289プルヒッター:2013/04/07(日) 17:51:08
『私たちだけでなく秋元さんの名前もこのノートに記されているなんて』
大島はちょっと涙ぐみながら怒りの声を絞り出す。
渡辺、柏木は泣いていた…こんなことを書かれてたたかれたのは生まれて初めてだったからだ
小嶋も同じだった。
篠田と秋元と宮沢は言葉がなかった。
ほかのメンバーも言葉が見つからない。

290プルヒッター:2013/04/07(日) 17:57:54
前田が最後のノートのページの文字を見た。
そしてこう書かれていた。

『この世に生を受けて選ばれし人脈たち・・・・・・狂気クラブ』
最後のノートにはそう書かれていた。
狂気クラブ。
見るからに恐ろしく凶暴的な名前だった。
前田はノートを読み上げるとノートの下にある名前を見つける。
日野貞夫…ノートには日野の名前が書かれてあった。
前田は思わずその名前を見てノートを落としそうになった…途端ノートの中身から怪しげなものが床に落ちるのが見えた。
思わずその床に落としたものを拾い上げる大島。

『これさっき私たちが見た黄色い草花と同じ花だよ』
そうそれは先ほど少女たちが見た怪しげな黄色い草花に似ていた…しかしその拾い上げた草花はすでに枯れてドライフラワー化していた。

291プルヒッター:2013/04/07(日) 18:01:05
そしてノートの一番前には赤い太文字でこう書かれていた。
弟切草の復讐の書
そう書かれていた。

『あの草花の花の名前は弟切草って名前なんだ』
たかみなはドライフラワーとなった弟切草を見てようやく判明した。
『聞いたこと無い草花ね怖い』

292プルヒッター:2013/04/14(日) 13:00:30
『日本に無い花なのかしら』
板野が首を傾げながら言った、確かにこんな草花は日本ではあまり見ないかもしれない
だがその草花はとてもキレイだとは思わなかった…なにか妖しげな異様なものを放っていたからだ。
こんな真っ暗闇の場所でこんな草花があるとはとても思えない。
『そんなの捨てちゃいなさいよみなみ』
篠田がドライフラワーとなった弟切草をみて高橋にそう言い出す。
篠田の言葉に高橋はペンションの窓を開けてドライフラワーの弟切草を闇夜の外へと放り捨てた。
ちょっと嫌な感触を覚える高橋だった。

293プルヒッター:2013/04/14(日) 13:17:11
薄明るくて暗いペンションの談話室は嘘のように大きな静寂に包まれてた。
17人の少女たちは何も言わない。

『もう逃げるのはやめた』
黙っていた皆に対し大島が突然大声を上げながら喋りだす。
前田、高橋、板野が大島の顔を見る。
『どうしちゃったのよ優子、そんな大声を上げちゃってさ』
『たかみな、もうこうなったら真実からは逃げられもしない…いっそこっちから行ってみない
 どうせこのペンションからも脱出する術もない…だったらこうなったらこっちから反撃しようと思うんだ』
大島の言葉にキッパリという。
『優子、どうしちゃったのよ』
『いつもはこんなこという優子じゃないのに』
前田と高橋も言葉を返すが…2人はまだ飲み込めないでいた。

『そのノートが全ての元凶なのよ…あいつら私たちのことを本当に復讐するっていう何よりの証拠だからさ
 だから私たちでそんな馬鹿げたことを解決しなくちゃならない』
大島の言葉はいつしか気迫に満ちあふれていた。
『ちょ、ちょっとまってよ』
そんな風に情けない言葉を出したのは河西だった。
『訳もわからない相手にうかつに手を出すのは危険じゃない…相手は私たちのことを狙われても
 おかしくない相手なんだから…このままじゃかえって逆効果だよ』
河西が静かに言った。
大島は言葉が詰まった。

294プルヒッター:2013/04/14(日) 17:14:56
『とも〜みらしくないこと言うわね
 いつもはふわっとしているのに突然こんなこと言い出すなんて』
親友でもある板野もちょっと驚きを見せていた。

『みんな生きて帰るんだから冷静に行動しないと私たち相手にやられちゃうよ』
『…ごめんとも〜み、うかつに考えて行動しなかった私が馬鹿だったわ…ごめんね』
大島が河西に謝った。
うかつに行動したらこっちがやられてしまうからだ。
きっと河西も前田たちの何かの役に立つために力になりたかったからなのか?
いや、じっとしているのも嫌だったからなのか…いつもの河西の姿はそこにはなかった。

295プルヒッター:2013/04/14(日) 17:26:17
『優子、謝るのはここのペンションから脱出するまでまだ早いよ
 とも〜みの言うとおりだわ…とにかく一刻も早くここから離れよう』
板野は大島に優しく接した。
板野の言葉に皆は大きく頷いた…彼女は普段クールな性格の持ち主だが、今日は厚い性格のようであった。

『ともちんありがとう』
大島は軽く板野に礼の言葉をかける。
『・・・・・・たかみな、このノート持っていっていい?』
『どうして敦子?』
『いや、なんとなく・・・私たちの戒めるために相手の対決には必要かもしれないから』
前田はそう言うが、高橋は何も答えなかった…ただどうして今になって日野の書いたノートを持っていくのかが疑問に感じていた。
いや彼女の考えがあるからだ…私はあえて言わなかった、この場は敦子の言葉に従おう。
いまいましいこの現実から早く逃げ出したかった、私はそのことで頭の中がいっぱいいっぱいだ。
『とにかくこんな誰もいない談話室から離れようよ』
北原もこの場から離れたがった、ちょっとイライラした口調で喋りだす。
そして談話室を後にする17人の少女たち。

296プルヒッター:2013/04/14(日) 17:46:06
ペンションの薄暗い廊下の明かりが頼りとなる。
歩き続けながら5分。
ペンションの外れを歩き廊下の外れに2階へと続く階段があった。
17人の前には今にも朽ち果てそうな階段が目の前にあった。
『上っていくしかないようね』
敦子の問いかけに私は小さく頷く…他の皆も同じく頷く。
敦子とたかみなの2人を先頭に階段を歩く…ギシギシと階段の音が大きく足下に響くのが解る。
嫌な音だ。
私はその音をなるべく聞かずにただ黙って階段を上っていった。

2階の廊下は嫌に静かだった…私たちが泊まっていた客室とはうって変わって違う空間に感じていた。
そういえば。
このペンションに来てから嫌におかしな現象がここ2,3日起こっているとのメンバーからの口から発言していたからだ。
一つはプールサイドで拾った真っ赤に染まった赤いシュシュ。
2階の外から時折私たちを見ている気がしたって…そういえばこれは横山が最初に目撃していたと言っていた。
麻里子さまとにゃんにゃんの部屋では水道の水が赤く染まったとの話もあった。
そして…ペンションの客席からずっと離れている釘に打ち付けられていた謎の開かずの部屋。
このところおかしな現象が続いていて私は頭が混乱していた。
それに私には霊感そのものは無いけども嫌な空気がこのペンションを覆っている。
それは私の気のせいなのだろうか?
たかみなはそんな風に考えていたからだ。

『たかみな何を考えているのさっきから一人でさ』
敦子が突然声をかけてきた…皆は先にずんずんと先に進んでいた。
『あっ!!!ちょっと皆置いていくなんて酷いよ…私を一人にしないで』
高橋は急いで前田たちのいる場所へ走っていく。
『たかみな一人にして先に行っちゃおうよ皆』
小嶋が悪戯っぽく言う、冗談じゃないよにゃんにゃん!
『コラー!!!私を置いてかないで』
急ぎ足で皆の元へ行く高橋みなみ、皆はちょっと笑った…悪戯っぽく。

外は相変わらず真っ暗闇の闇に包まれていた…雨風は一層止むことなく拭き続いていた。
窓ガラスが激しく当たる…このまま窓ガラスが割れて雨風が吹き込んできそうな勢い。
2階は自分の客室以外何もなく…これといって変化はない。
やっぱり何も無かったのか?
あきらめて他の場所を探そうとした前田。
と、その時。
『前田さーん!!!』
柏木の大きな叫び声がこだまする。
『ゆきりん』
前田は急いで柏木の叫び声をしたところに走っていった。
他の皆も続く・・・・・只ならぬ嫌なことを振り切りながら。

297プルヒッター:2013/04/20(土) 20:52:08
前田と高橋は息を切らせながら柏木の居る場所へと走ってきた。

『ゆきりん、何かあったの?』
高橋が心配そうに柏木に声を掛けてきた。
どうやらただごとじゃないような顔をしている柏木は、すぐ目の前の2階の突き当たりの扉に目を向けた。
ドアの足下には濡れている一部があった。

298プルヒッター:2013/04/20(土) 20:53:10
前田と高橋は息を切らせながら柏木の居る場所へと走ってきた。

『ゆきりん、何かあったの?』
高橋が心配そうに柏木に声を掛けてきた。
どうやらただごとじゃないような顔をしている柏木は、すぐ目の前の2階の突き当たりの扉に目を向けた。
ドアの足下には濡れている一部があった。

299プルヒッター:2013/04/20(土) 20:59:00
上の298は間違いでした。
すみません、訂正です。

300プルヒッター:2013/04/21(日) 15:50:58
遅れてきた板野と大島たちも後からやって来た。
濡れた足下の扉は何を意味しているのか?柏木が問いただしてきた。

『私が見つけたんです』
大島と板野もそう頷くだけ。
『濡れた足下の水が気になるよねこの部屋』
『いかにも妖しそうな部屋ね』
大島、板野はそう不可思議そうに見る。
『秘密の研究所とか』
『怖いこと言わないでよさっしー』
指原の悪戯な言葉に高城はちょっと戸惑う。
『・・・ペンションの客室からちょっと離れた場所にこんな部屋があったとはね・・・いかにも私たちを
 どうぞって案内している振りね、どうするのたかみな』
前田もこの妖しげな部屋に興味を持ってしまったようだ、怖いことが嫌いな高橋はちょっと引き気味。

『ここペンションなのかな?本当に。
 いかにも妖怪屋敷に見えるのは私だけかな・・・ちょっとここがペンションだって疑わしくなってきたよ』
板野はそう信じ込むのが精一杯だ。
『前田さん、たかみなさん本当に行くべきでしょうか?
 私もちょっとこのペンションが妖しくなってきたみたいで、不思議なことが起こってばかりですし怖いですよ』
『あの連中の秘密を知るべく行かないわけにはいかないし、ここはたかみなが判断した方がいいんじゃない』
大島はそう言うと高橋は。

『言っておくけども、私怖いのとお化けだけは苦手だからね。
 優子が言うんであれば私は止めはしないけども・・・ちょっと私嫌だな』
ビビり気味の高橋に・・・渡辺が。
『ここの扉の鍵・・・鍵がかかってませんね』
『麻友・・・勝手に扉を開けちゃ』
高橋の言葉を無視し、勝手に扉を開けた渡辺・・・渡辺が部屋の中を覗くと彼女はウッと言った表情を出す。
嫌な部屋の臭いが充満した、カビくさいにおいが鼻にツーンと来る。
『カビくさいよ』
渡辺は一端部屋の外へと出た・・無理もないカビくさい中部屋にいては誰だって出ていってしまうものだ。
『麻友大丈夫?』
柏木はちょっと咳き込んで咽せている渡辺に声を掛ける。
『部屋の中に何かあったの?まゆゆ』
前田は問い掛けるが・・・渡辺が話すまで約1分かかったようだ。
『前田さん、自分の目で確かめてください』
嫌なものを見たのか自分の目で確かめた方がいいと渡辺が前田と高橋に言う。

301プルヒッター:2013/04/21(日) 15:59:08
渡辺に問い掛けてきた前田と高橋が部屋の中を覗いた。
やはり部屋の中はカビ臭さが残る嫌な臭いが鼻の中に残る・・・あまりここには居たくない気分だ。
2人は懐中電灯を部屋の中を舐めるように明かりを照らす。
『何この部屋?』
『カビ臭さだけじゃなく嫌な薬品の臭いも鼻につくよ』
部屋の中を見ると妖しげな人体模型の標本のようなものや・・・ガラス瓶に入っている動物の標本や色々なものが戸棚の中にある。

『秘密の実験室かな?』
高橋が戯けた表情を出す。
『でもここペンションなんでしょ?どうしてこんな部屋がおかしな実験室なのかしら?』
部屋の中を更に調べる2人。
その時だった。

背後のテーブルから見もよだつ大声を上げて来た男のような声が2人を襲った。

302プルヒッター:2013/04/21(日) 16:02:50
テーブルを大きく床に跳ね返す大きな音が2人の耳の中に響く。
『見たなー』
影の正体はペンションの従業員・・・いや狂気クラブのメンバーの一人荒井昭二。
『あなたは』
『荒井さん』
前田と高橋は荒井の狂気に満ちた目を見る・・・まるで何かにとりつかれたかのような動物の目をしている荒井。

303プルヒッター:2013/04/28(日) 16:37:33
よくよく考えてみると声を聞いたときには既に荒井の声ではない。
何かに取り憑かれたかのような悪魔の死霊のうめき声のような声だった。

『僕たちは・・・あなた達を許せません
 だから今ここで・・・・・・やられてください・・・・うおおおおおおお』
声を涸らしてまで荒井は高橋と前田に襲いかかってくる。
だが、相手側の声に圧倒されていて手出しも出来ない。
どうしよう、このままでは私たちが。
と、その時・・・秋元と宮沢が2人の前に立ちはだかった。
秋元が素早く襲いかかってくる荒井の腕を掴み、宮沢が相手の股間の股を蹴り上げる。

『うぐっ』
宮沢に蹴りを食らった荒井は一瞬呻く。

304プルヒッター:2013/04/28(日) 16:51:24
しかし蹴りを受けたままの荒井はまだ平気な顔だ。
急所を受けたにも関わらず彼は次に秋元と宮沢の方に攻撃を向ける。
『くっ、このー』
荒井は宮沢の小さい首に腕を掛けて壁際に追いつめた。
『は、離せ』
『さ、佐江』
秋元は宮沢を助けようとするが、荒井はこう言った』
『動くな、動くとこの人の命はありませんよ』
荒井は淡々と静かに言う。

305プルヒッター:2013/04/29(月) 14:13:40
『卑怯よ!!!!佐江を離せ』
秋元は荒井に荒々しい声を上げる。
しかし、荒井が宮澤を締め付ける腕の力は緩めるどころか腕の力を上げるばかり。
『あんた、それでも人間なの・・・』
『僕は、あなた達を許せない・・・只それだけのことです、ですからあなた達には僕たちの復讐を成し遂げなければならないんだ』

秋元は動けない・・・どうすればいいんだ。
攻撃不能の秋元に荒井は不敵な笑みを浮かべるのみ・・・このままでは佐江が。
と、その時。
部屋の外からパチンコ玉が飛び交わってきた。
柏木の援護射撃によって一瞬ひるみを見せる荒井。

306プルヒッター:2013/05/01(水) 22:51:57
『ゆきりん、ナイスフォロー』
柏木のフォローによって秋元の反撃。
ひるむ荒井は一瞬、宮澤は難なく相手から離れ押し倒す。

荒井の後ろ手に回り襟を掴む。
そして、秋元の背負い投げが巨体の荒井を投げ飛ばした。
宙に舞う荒井は大きな音とともに床に大の字となって倒れた。

307プルヒッター:2013/05/04(土) 12:58:16
皆は大の字に倒れている荒井をチラッと目を向ける。

『さて、相手をどうしようか』
高橋が荒井の後始末をどうするべきか考え込む。
『このまま野放しにするのはいけませんよたかみなさん、いつまた襲ってくると思うと怖いですから』
柏木は冷静にその言葉を発する。

『殺してしまいたいけども、とりあえず』
『そうよね、野放しにするのはいやだから何かで縛っておいてほっといておこう』
秋元と宮澤の言葉に皆は高橋と柏木は頷く。

『ねえ佐江ちゃん、この部屋のロープを使おう・・・そうすれば相手も身動きがとれないようだから』
『ゆきりんナイス』
高橋と秋元は一旦部屋から出て宮澤と柏木の2人で気絶して倒れている荒井の巨体にロープでグルグル巻きにした。
壁際の柱にロープでグルグル巻きにした荒井はまた襲ってくることもなく気絶したまま壁際の柱のところで気絶したまま。

308プルヒッター:2013/05/04(土) 13:04:09
『前田さん、麻友の言葉を覚えていませんか?
 自分の目でこの部屋を確かめてと言ってましたよね・・・前田さん入って調べてみましょう』

『そうだね、ちょっと怖いけども調べてみる価値があるわね』
『敦子、尻込みしている場合じゃないよこの部屋調べてみよう』
部屋を調べる前田と高橋・・・大人数じゃ中に入れないので。
秋元、宮澤、柏木、渡辺の6人で部屋の中を調べる。

309プルヒッター:2013/05/04(土) 13:11:08
2人は中を覗いただけで、部屋の中は全く調べることが出来なかったが。
高橋と前田の先頭で部屋の中を調べた。

カビ臭い匂いが鼻の奥まで付く・・・ここには長くいたくはない。
前田はそう思った。
『ねえたかみなこの部屋をみてなんか思わない』
『どうしたの敦子』
部屋を見ていると昔のことを思い出す前田、たしかにそうだ。
この部屋を見ていると小学校で見たものばかりだったからだ・・・人体模型や骨格の標本
理科の授業で使ったビーカーや試験管、丸形フラスコやいろいろな理科の授業で使った
ものばかり。

『あっちゃん何か見つかった?どうしたの急に立ち止まってさ』
宮澤は立ち止まっている前田を見てきょとんとする。
『あっちゃん、ほらほらボーッとしてないでさ・・・部屋の中探すの手伝ってよ』
せかす宮澤は前田に声を掛ける。
『・・・えっ、あっごめん佐江』

310プルヒッター:2013/05/04(土) 13:17:33
薄暗い部屋の中で探索を始める6人。

『何も無いか・・・もうここまで来て証拠も無く帰るのだけは勘弁してよ』
高橋がちょっと愚痴る、秋元はまだ調べていない真ん中の机を調べてみた。
『たかみな、ここはまだ調べていないないよね・・・この真ん中の机調べてみた?』
秋元は目の前にある机に目を向けた・・・しかし机の引き出しは鍵がかかって居るせいか開かない。

『どうしよう、机の引き出しが開かないんじゃしらべようがないよ』
『お手上げ状態だね・・・全く』
宮澤と秋元は半ば諦めていた時。

311プルヒッター:2013/05/04(土) 13:27:18
『これを使ってみましょうよ』
柏木がどこからか持ってきたのか?さび付いた小さい鍵を皆に見せる。

312プルヒッター:2013/05/04(土) 13:32:34
『ゆきりん、そのさび付いた鍵どこで拾ったの?』
『佐江ちゃん今は詮索よりもこの机の引き出しを探るのが先・・・論より証拠』
宮澤は不思議そうに言う・・・その鍵は一体どこで拾ったのかを問いただそうとしたが。
今はこの机の中身を調べるのが先だった。

『ところでさその小さい鍵どこで拾ったの』
秋元も答えるが柏木は言葉を発しない・・・彼女は全く耳を貸さない。
『ゆきりん』
渡辺も声を掛けづらい状態だ・・・目の前の机の引き出しによほど集中したいのだろうか?
耳も貸さない。

313プルヒッター:2013/05/04(土) 13:38:33
さびた小さい鍵に鍵穴をはめる。
はまった・・・どうやらここの机の引き出しの鍵のようであることは間違いない。

『まあまあここはゆきりんにまかせてみよう・・・新しい発見があるかもしれないし』
『そうね』
高橋の言葉に諭された宮澤はそれに従う。
『ゆきりん、何かあったの?』
引き出しの中を探る柏木。

『前田さん、たかみなさん』
引き出しの中を見ていると柏木はちょっとビクッとした。

314プルヒッター:2013/05/05(日) 13:33:39
柏木は机の引き出しの中からファイルの一冊を前田と高橋に見せた。
『なに、このファイル』
『動物のようなおかしな奇妙な怪物のようなおかしな生物が多いよ』
『不気味』

皆はそれぞれ口を合わせて言い合う。
確かにファイルには見たことのない奇妙な怪物やら生物やら日本では見たこともない
ものばかりだ。

『ねえ、前田さんたかみなさん覚えてますか?』
『何ゆきりん』
高橋が柏木に問い掛けてくる。

315プルヒッター:2013/05/05(日) 13:38:12
『あのピアノホールの地下洞窟の研究所のことを』
そういえば、ピアノホールの地下洞窟の研究室のことを今になって思い出した。
色んな事があって忘れていたからその存在のことをすっかりと消えかかっていた。

そう、全てはあのおかしな地下洞窟の出来事から始まりだったんだ。
私たちあの妙な白い服を着た集団に妙な薬のような霧に包まれて
ペンションの大食堂へ捕らわれてた。


あの日野たちに捕らわれて以来。

316プルヒッター:2013/05/05(日) 13:43:45
日野はきっと私たちに復讐するためにきっとどこかで見ているに違いない。
恐ろしい男だあの日野って男は。
おそらくあのペンションにいた新堂たちも彼の手足となって動いているんだ。


彼は私たちをきっと踏みにじるためにやって来る。
このファイルもきっと何かの役に立ちそうだ持っていった方がいい。
高橋はその机の引き出しのファイルを持っていくと決めた。
もちろん誰も文句は言うメンバーは居なかった・・・同然だろう。


『みなみ、何か見つかったの?』
篠田がしびれを切らし部屋の中へと入る。
『あっ麻里子さま、この部屋の机の中にあったファイルを見つけただけなんだ。
 他にこれ以上のものは何も無かった。』
『そのファイルは一体』
『おそらくあの相手が記したものに違いないわ』

高橋がそう言い終えると篠田は「ふーん」とした表情を浮かべた。

317プルヒッター:2013/05/05(日) 13:50:12
『このカビ臭さにこんな部屋が存在したなんて』
篠田は信じられない表情だ。

『ここってペンションでしょ、なんでこんな場所に小学校のような
 実験室みたいなところが存在するわけ?もう信じられないよ・・・ペンションっていう代物じゃない』
前田と高橋とそれに皆も同じような複雑な気持ちだ。
たしかに麻里子さまのいうのもごもっとも・・・こんな山里離れた場所のペンションに
こんな変な実験室があるのも不気味だ。

幽霊?
いや、お化けか?そんなことはない。
現にペンションなのにそんなものが存在するのだろうか?
高橋は嫌な想像を頭の中から振り切った。

318プルヒッター:2013/05/05(日) 13:55:35
『それにしても呆れるほど恐ろしい場所だ。
 こんなペンション初めて聞いたよ・・・怖いくらいだ』
宮澤はこのペンションに不気味さをますます覚えてしまった。

『とにかくこの部屋から離れよう。
 人質と一緒に居たんじゃたまんないからさ・・いつ襲われるんじゃこっちが怖いよ』
秋元の言葉に皆賛成した。
部屋を出ていこうとした途端、高橋の持っているファイルの間から一枚の写真が
床に落ちた。
高橋は床に落ちた写真を拾い上げる。

319プルヒッター:2013/05/05(日) 14:00:09
その一枚の写真を拾い上げると前田も高橋の隣にたってのぞき見る。

『たかみなこの写真どこから?』
『ファイルの間に挟まっていたんだ』
高橋は写真を見た。
素顔はよく見えないが・・・・女性の後ろ姿があった。
髪はロングヘアーの黒髪で白衣を着ていた少女?
いや・・・もっと大人のような姿をしていたのか?よくわからない。

『このペンションの人かな?』
『解らないよ、素顔がまるでよく見えないから正体がわからない』

320プルヒッター:2013/05/05(日) 14:03:48
『前田さん、この人の写真の姿に何か持っていますよ』
渡辺が写真の姿にある何かに気が付く。
『まゆゆ、何かに気づいたの?』
『この人の持っている花、さっき私たちが見た黄色い花と同じ
 形してませんか?なんとなく私には見えるんですよ』
そう、写真の左手にはしっかりと黄色い花を握っていた・・・これは、弟切草。

『弟切草だ』

321プルヒッター:2013/05/05(日) 14:11:25
『この人、一体誰に復讐するっていうんだ?』
『復讐ってそんなの知らないよ』
秋元と宮澤は口々に揃って言う。

『そんな復讐っていったって誰に復讐するって言うんですか?
 私たち何にもしていないのこわいこと言わないでよ2人とも』
つい弱気な指原の言葉に秋元と宮澤はちょっとムッとした顔をする。
『さっしー、さっきも言ってたけども相手は私たちに復讐するためにきっと
 相手も私たちの事を恐れているんだ、それなのに急に弱気になるような事言うな』
秋元のキツい言葉に指原もちょっと退く

『まだ解らないの?
 さっしーはいつも鈍いんだから、この写真の人はきっとあの日記に書いてあった狂気クラブのメンバーに
 復讐するためにあるものだと思う』
北原が淡々という。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板