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武具・道具・祭具

1言理の妖精語りて曰く、:2006/06/30(金) 16:50:56
主として武器や道具から日用品まで、様々な物に関する記述を行うスレッドです。

460言理の妖精語りて曰く、:2018/01/26(金) 19:45:40
扶桑鷲太郎が身を寄せた『結社』の長であるヘレーネは、どうみてもただの主婦であった。
その姿は、むしろ『寄宿先の女主人』と言った方が適切であろう。
二人の子供を妊娠し、恋人に逃げられ、友人に財産をだまし取られて、政府の補助と地元のアルバイトでなんとか生活する女性。
その不幸の反動か、子どもを溺愛し、変なおまじないや宗教にハマっているらしい。

それが「普通」の社会から見たヘレーネであったし、少なからず世界の「裏」に関わる鷲太郎が見ても、それは変わらなかった。


彼女は『神滅ぼしの槍』の情報など持ってはいないし、本当の神秘や神々とも、全く関わりが無いに違いない。
鷲太郎が感じたその印象は、その前半までは確かに正しかった。
だが、後半の印象は間違っていた。
そのことを、彼はやがて、その身で実感することになる。

461言理の妖精語りて曰く、:2018/02/04(日) 08:51:28
魔法少女オレオレは、一枚のカードを取り出した。
「それがアンタの『新しい魔法』なの?ずいぶんと派手なカードね」
相棒(マスコット)の泥棒猫リーリエは、どうもそのカードがあんまりお気に召さないようだ
「へへーん!これこそが『キュトスカード』!魔ほ少女協会からレンタルしてきた最新のアイテムなんだよ!」
オレオレは、カードを振りかざし、無い胸を精一杯張った。
本人の脳内では、格好良い自画像が描かれているのかもしれないが、どうひいき目に見ても『新しいおもちゃを自慢したい子ども』にしか見えなかった。
現実は、非情である。
「で、それで何が出来るの?」
リーリエはそんな自惚れ娘を放っておいて、話を進めることにした。
彼女も、いい加減オレオレとの付き合い方に慣れてきたのだろう。
「電話が出来ます」
「は?」
「だから、電話が出来るんだってば!」
「それ、スマホかなんかなの?魔法少女の仕事や戦闘に役立つとは思えないんだけど?」
「魔法少女のお仕事に、戦闘は絶対必要なわけじゃないよー。それに、これだけじゃ電話は出来ないって」
「じゃあ、なんなのよ、早く説明しなさい。30字以内で簡潔にね」
「うう・・リーリエきびしいよー」
「はいはい、人から時間を盗まないの。アンタは泥棒猫じゃないでしょう?」
リーリエは、相棒の足をぺしぺしと叩いて話をうながす。
こうやって、自然と進行役を務めてしまうあたり、結構彼女は魔法少女のマスコットに向いているのかもしれない。
「このカードには、一枚につき一人の『キュトスの姉妹』の電話番号が書いてあるんだよ。それに【マジホ】で、電話やメールをすると相手の人が力を貸してくれるんだー。プリペイドカードだから、電話代も払わなくて良いんだよ!」
「なんだ、ただのテレホンカードじゃない。というかアダルトな広告っぽくもあるわね」
「テレホンカードってなーに?」
「・・・もうそんな時代か。まあ、今はそんなことは気にしなくていーの。アンタは、さっさとそれで魔法を使いなさい。【悪夢】の事件を解決したいんでしょう?」
「はーい。おねがい【ラプンシエル】さん!力を貸して!」
オレオレは、返事をするや否や、ポケットから取り出した魔法携帯【マジホ】のカードリーダーに、【キュトスカード】を差し込んだ。

462言理の妖精語りて曰く、:2018/02/04(日) 08:52:01
プルル・・・プルル・・・プルル
色気の無い呼び出し音が、あたりに響きわたる。
プルル・・・プルル・・・プルル
プルル・・・プルル・・・プルル
プルル・・・プルル・・・プルル・・・・・・・・
「ねえ、いつまで待たせるの、コレ?」
「だ、大丈夫!【ラプンシエル】さんのご都合が良ければ、きっと応えてくれるよ!」
「コレ、相手の都合次第なの!?」
「だって、私ただの派遣魔法少女だもん!姉妹の絆とかコネとかないもん!」
叫んだ後、肩を落とすオレオレ。
「アンタに一瞬でも期待した、私がバカだったわ・・・」
そのままであれば、その場の空気は致命的に落ち込むところであったが、なんとかその展開は免れることになる。
オレオレが握りしめていた【マジホ】が明るく輝いたのだ。
通信、接続のしるしである。
「きたきたー!!」
「おお、やっとね」
一人と一匹が固唾を飲んで見守る中、オレオレの【マジホ】から放たれた光は、一点に集約されて一つの幻像となる。
それは、一人の美しい少女であった。
「ムダに髪が長い女ねー。それに、ずいぶんとエラそうだわ」
「しっ、いくら本当のことでも、本人の前で言っちゃかわいそうだよ!」
だが、彼女たちの第一印象はあまり良くないようだ。
そんな言いたい放題なオレオレたちの発言が、聞こえているのかいないのか、少女は淡々と言葉を連ね始めた。
彼女は言う。
「選びなさい。私の【魔眼】の力を借りるか、レタス一個を産地直送価格で購入するか。あなたたちには、二つの選択肢があるわ」
「なんでレタスなのよ・・・」
すかさずつっこむリーリエ。
ツッコミは、魔法少女マスコットの義務なのだろうか。
一方、彼女の相棒は悩んでいた。
「うーん、最近お野菜高いしなー。レタスを安く買うか、【魔眼】の力か。レタス、【魔眼】、レタス、レタス、レタス、レタス・・・」
「なんでそこで悩むのよ!さっさと【魔眼】を頼んで事件を解決しなさい!」
どうやら、ツッコミはマスコットの義務ではなく、不可欠な技能であったようだ。
彼女のツッコミによって、オレオエはようやく決断を下す。
「【魔眼】の力で、この【悪夢】の魔法が関わる事件の数々を整理して下さい!バラバラな事件のつながりが分からなくて、困ってるんです!」
「わかったわ。私にとってどうでもいいことだから、どうでもいいなりに、全力で処理してあげる」
幻像の【ラプンシエル】は、妙なセリフと共に空の高みへと浮かび上がった。
いつのまにか、彼女の足元には塔の幻が出現しており、どうやらそれが彼女を持ち上げているらしい。
「よく分かんない女ねー。あの、ムダに偉そうな態度はどうにかならないのかしら」
「たぶん、そういう『設定』なんだよ。というか、力を貸してくれるんだからどうでも良いよ!【ラプンシエル】さんは、良い人だよー」
「アンタ、結構現金ね・・・」
相変わらずの凸凹主従の会話を無視しながら、彼女は、続けて語る。
「私は『塔の上の姫』世界の全ては、私の下に。どんな壁も、難問も、見降ろしてしまえば単純なもの。『世界よ、私の膝下に広がりなさい』」
その言葉と共に、それまで放置されていたテーブルの上の書類が、舞い上がった。
写真、レポート、インタビュー集、行き詰ったオレオレが書いた落書き・・・【悪夢】の事件に関する、様々な資料たち。
それらは、【ラプンシエル】の言葉とともに、宙を舞い、その位置を入れ替え、一つの絵図をなしていく。
彼女の力によって、書類たちは、一つの秩序のもとに、テーブルの上に並び替えられたのだ。
これこそが、【ラプンシエル】の、そして【キュトスカード】の力であった。

463言理の妖精語りて曰く、:2018/02/18(日) 22:55:21
【岩穿ちの剣】は英雄シャーフリートの愛剣として知られるが、
この剣は彼と敵対していた「大地の中心の九十九騎士」の一人、パルフォテッラのことでもある。
すなわち、騎士としての名前がパルフォテッラであり、剣としての名が岩穿ちの剣なのである。
シャーフリートは人魚に課された試練の一つとしてパルフォテッラとの決闘を行い、
4種の戦いを制することで、相手を己の武具とした。

464言理の妖精語りて曰く、:2018/02/25(日) 11:00:07
レストロオセの四十四騎士は、騎士メダリオンに封印されていた
このメダリオンは、騎士の序列ごとに異なる素材で形成されており、水晶、黄金、銀、プラチナ、そして樫やハンノキなどその種類は多様であった
中でも一番美しいのは水晶のメダリオンであり、これは普段こそ透明ではあるが、光を受けると万色の輝きを放ったという

465言理の妖精語りて曰く、:2018/02/25(日) 20:43:12
【双界玉レギュラシオン】は、「神滅ぼしの武具」の一つ
世界を内蔵する双玉である
これは、「昼の世界」と「夜の世界」を内蔵する魔道具であり、一抱えほどの大きさの、接着された二つの玉の形をしていた
この一つの玉につき、一つの世界が内臓されているのである

この武具の主要な機能は二つあり、攻撃と防御に対応している
攻撃の機能は「昼の世界」の熱を、小さな流星として飛ばすもの
防御の機能は「夜の世界」の闇に、相手の攻撃を吸収するものであった
そして、二つの機能には作用と反作用の関係があり、片方の機能だけを使い続けるとバランスを崩してしまう危険があった
すなわち、暴走である

だが、実はこの暴走こそが、この武具の第三にして真なる機能なのだ
二つの「世界」のバランスが崩れると、この宝玉は周囲の全てを吸引してそのバランスを取り戻そうとする
そして、最後には二つの「世界」は激突し、圧壊するのだ
その威力は、神をも滅ぼす

そして、暴走時に武具の周囲の存在した全ては、その吸引から逃れることが出来ない
もちろん、武具の使用者も逃げることは出来ない
小さいとはいえ、世界二つを「神を殺す」ためだけに消費し、使用者の命や安全など全く考慮していない
これこそが、かの恐るべきメクセト王の作り出した「神滅ぼしの武具」である

466言理の妖精語りて曰く、:2018/02/26(月) 22:10:05
五大紀剣が一振り、猫の鍛えし剣コナタ。
『遍』性に特化した紀を持つこの剣は、此方より斬撃を届かせ、彼方よりの攻撃を防ぐ。
つまり、量子のゆらぎを操ることで、きわめて一方的な戦いを可能とするのである。
しかし、この剣の真の力を引き出せる剣士は少ない。
その数少ない一人こそ、現所有者である七天八刀最強の剣士、猫武士道こと夜彦その猫である。

467言理の妖精語りて曰く、:2018/02/27(火) 20:29:36
【星頭鎚・ンデイマ】は、「神滅ぼしの武具」の一つ
星を鎚頭(ハンマーヘッド)とするハンマーだ

それは、天に漂う塵を流星の鎚頭と変えることが出来た
そして、その流星を全て防いだ神が慢心したとき、この武具の持ち主は、真なる鎚頭を以ってこれを迎撃したのだ
そう、それは当時、まだ一つの丸い星であったもの
この大地そのものが、この武具の真なる鎚頭だったのだ

たとえ神であっても、それほどの重さに耐えられるわけがない
神は滅び、この鎚の使用者も反動によって滅び、大地さえも砕けて散った
これが、今の【散らばった大地の世界】が出来た理由なのだ

なに?冗談が過ぎるって?
なら、今すぐお前さんの頭をこの割ってみせようか?
なにを隠そう、この鎚こそ・・・・・・・・

お、おい女将! 鎚を持っていくんじゃあない!
なに、今日こそツケを返せだと?
ま、待てツケなら返す!
あと少し、そう明日、明日には!
だからもう少し待て! 
今コイツからさっきの話の講釈料を取るから、今晩はひとまず・・・・あれ?アイツどこへ行きやがった!?

待て、女将、待て、待ってくださいお願いしますってー

468言理の妖精語りて曰く、:2018/03/02(金) 06:05:04
悪夢の槍は、よくアルセスの槍と同一視される。
それは、無限に前進する人間精神の具現であり、世界精神そのものの表れでもある
それは、世界を支配する王者の証
無限に前進する活力と希望のしるし

だが、それは同時に、あらゆるものを破壊し再生する力でもあるのだ
斧の日常性と槍の非日常
保守と革新、反動と革命、守旧と進歩、変化適応と環境改変
つまり、自分が変化することと、他の変化を自己に合わせて利用すること
これらの対立する要素は、同時に深く関わり合っている。
悲しみと憎しみ、癒し、優しさ、そして愛の矛盾性
それらの力が、ここにあるのだ。

469言理の妖精語りて曰く、:2018/03/02(金) 20:56:05
【族滅槍レベウス】は、凶悪な神滅ぼしの武具だ
神滅ぼしの武具には、恐ろしいもの、大量殺戮を行うものがあまりに多い
それらは神を滅ぼすため、いかなる悪神でさえ及ばない悪意が込められた武具であり、神をも滅ぼす覇王の悪意だ

だが、そんな中でも最も恐ろしいものこそ【族滅槍レベウス】だと私は思うのだ
この槍は、一つの一族を必ず滅ぼす
正確に言えば、これは一族「を」滅ぼすための槍ではなく、どうしても一族「が」滅びてしまう槍であり、必然的に犠牲を強いる武器なのだ
そう、【族滅槍レベウス】とは、一族の全てを犠牲にすることでたった一柱の神を滅ぼすという、そうした武具なのだ

伝承によれば、ある悪神を滅ぼすため、当時最も多くの成員を誇った一族が犠牲となった
加えて、その攻撃に加わろうと【レベウス】の使用が決定された後からも、多くのものがその一族に進んで加わったという
結果として、かつてその一族が存在した山腹は、遥かな時が流れた今すら無人の地のままである
環境が悪化したわけではない、ただ住民が残らず姿を消したのだ
その地は、清らかな水と森の恵みに満たされ、肥え太った鹿や鳥にも事欠かない
そんな、人が住むにはこれ以上ないほどの良地であるにも関わらず、なぜか誰も住みつかないのだ
【レベウス】の呪いは、確かに悪神を滅ぼしたが、同時にそれ以上のものも地上から消し去ってしまったのかもしれない

誰も住まない草地には、ただ風だけが吹いていた

470言理の妖精語りて曰く、:2018/03/03(土) 19:26:04
【レベウス】は、特定の神を滅ぼすことに特化することが出来る【特化型武装】であった
その「真なる刃」は、一つの一族全てを滅ぼしたものにのみ、振るわれる
その刃の素材を【超人鉄】と呼ぶが、これは後に【人鉄】のもとになったものである
【族滅槍レベウス】は、このような恐ろしい素材で出来ていたのだ

471言理の妖精語りて曰く、:2018/03/06(火) 19:34:40
【穿孔剣ディグナク】またの名を「蛇蝎剣」とも呼ばれるこの剣は、特殊な機構を持つ【神滅ぼしの武具】の一振りである
この剣は、蛇腹剣、連刃剣、または【猫の国】風に「がりあんそーど」「じゃらじゃらの剣」と呼ばれるタイプの剣であり、要するに蛇かサソリの尾のような姿をしていた
その斬撃は変幻自在であり、また、その刃には毒をしたたらせる機能もあった
だが、この剣の真に恐るべき機能はほかにあったのだ

それが振るわれた戦い、神滅ぼしのいくさについて語るとしよう
この剣が戦った神は肉体を持つ型の神であったが、その肉体には不滅に近い再生力があった
どこに隠されてるのか分からない心臓を砕かなければ、殺すことは出来ないのだ
神は用心深く、その心臓は、誰も知ることが出来ない秘密の隠し場所に秘められていた
そして、十万もある神の目によって、絶えず見張られ守られていたのだ

この神と【ディグナク】を持った勇士が戦ったとき、神は幾度もその斬撃を避け、自分が今にも死にそうであるかのように演じてみせた
自分に戦いを挑んだ勇士をからかい、最後に不死の秘密を明かして絶望させて殺す
それが、永遠に生きる神の娯楽だったのだ
神は、いかにも【ディグナグ】の刃が脅威であるかのように斬撃を避け続け、刃からしたたる毒を恐れるかのように悲鳴をあげた
そしてころあいを見定めると、自らその刃に身体を差し出し、勇士に向かって己が不死を誇ってみせたのだ
戦いに疲れ、不死身の恐怖に心を折られた勇士は、その時絶望に倒れ伏す・・・・・・・・そのはずだった
だが、勇士は倒れなかった
疲れ果て、先を持たぬはずのその刃は、神の身体を構わず貫き、続けて勇士自身の心臓をえぐり取ったのだ
これには、流石の不死神も唖然とした
どれほど唖然としたかといえば、勇士にタネ明かしをした時でさえ心臓を見張り続けていた十万の目を、残さず勇士に向けてしまったほどだ
そう、そこで神に隙が出来たのだ
一瞬、だが致命的な隙が
【ディグナク】は、その一瞬に本来の機能を発揮した
その機能こそ「同種喰い」である
それは、使い手の腕を喰らえば敵の腕を、目を喰らえば敵の目を確実に捉える呪い
そしてそれこそ、不死身のはずであった神に、致命の一撃を与える機能であったのだ

472言理の妖精語りて曰く、:2018/03/08(木) 19:37:48
そう、勇士の心臓を喰らった【ディグナク】は、神の唯一の弱点である心臓をも喰らう力を得ていたのだ
普段は存在した十万の眼球の護りも、文字通り目を離していた隙の際には通用しなかった
その刃は蛇の如く伸び、どこまでも進んで神の心臓を喰らったのだ

ちなみに、この時神の眼球は無駄な抵抗で二万潰され、還るべき本体を失った
そして、それは後に【八万の眼球アブロニクレス】と呼ばれるようになったのだという

473言理の妖精語りて曰く、:2018/03/24(土) 11:24:01
【完世図書】
あまねくすべてが隈なく記された余白ばかりのテキスト。全9ページ。

474言理の妖精語りて曰く、:2018/03/26(月) 05:37:17
アレクサンドル・イワノフは一つの強烈な命令を残した。

「宗教施設を絶対に壊すな」

幼き頃より親しんだ教会が爆薬で粉微塵にされるのを目撃し悲しみを深く刻み込まれた彼は、
異世界ではこれを繰り返したくない、と考えたのだ。

これにより、中央大陸に流布した「共産主義」は、【猫の国】のそれとは異なる歩みをとることになる。

475言理の妖精語りて曰く、:2018/03/26(月) 05:56:34
「The Book of Birth」は、その別名を「フィリスの書」という
これは、対象の「起源」へ遡ることが出来る魔道書である
その遡行は、あるいは捏造に近いのではないかとも言われている

また、この本には、対となる
「The Book of End」が存在するという話もある
それが真実かどうかは、伝説の幻獣である【猫】だけが知っているのだろう

476言理の妖精語りて曰く、:2018/03/27(火) 05:23:44
【幻視のモノクル】は「注釈のモノクル」とも呼ばれる
これは、現実と重なった幻を観ることが出来るモノクルであり、現前に存在しない「過去」や「心理」を幻視することによって、世界に新たな「見方」をもたらすものであった

持ち主は、”暇人探偵(ディレッタント・ディテクティブ)”インクルーザ
全ての現実を確定させるエリート(左遷)刑事、”単独評決”コルセスカの宿敵(に勝手にされてしまった)の彼女は、このモノクルと有り余る資産を用い、あらゆる未解決事件を解決するのだ!

477言理の妖精語りて曰く、:2018/03/28(水) 06:12:55
【蝶夢のモノクル】は、使用者に、現実と非現実の隙間を見る力を与える

478言理の妖精語りて曰く、:2018/04/05(木) 20:29:48
扶桑崎鷲太郎は、母の愛を知らない
彼の母は、嫉妬した女神によって殺された

扶桑崎鷲太郎は、父も知らない
彼の父は強大な神であるが、その父は彼の元から去った
彼は、父の顔すら知らない

だが、扶桑崎鷲太郎には、叔父がいる
叔父は、実の父のように彼を可愛がってくれた
それに、彼の悪友である無空和尚も、さまざまなトラブルに彼らを巻き込みながらも、温かく見守ってくれた

彼には、数は少ないが親しい付き合いが出来る友もいる
人間もいれば、妖精もいる
鷲太郎と似たような境遇の者もいれば、彼すら知らない深淵を覗いてきたと確信させるような者もいる
また、恵まれた育ちであっても、それゆえに闊達とした精神をもって人を思いやろうとする者も少なくはない

そして、顔見知り程度の間柄であっても、ふと見かけなくなると気になる者や
商売敵で顔を合わせると必ず口論になっても、会わなければ少し寂しくなるような、そんな相手だっている

だが、扶桑崎鷲太郎には、それでも実の両親がいない
ゆえに「家族の愛」というものを、本当には分かってはいないのかもしれない

だから、これは彼にとっては家族の話ではない
これは、彼にとっての武器と、復讐の話だ

479言理の妖精語りて曰く、:2018/04/10(火) 20:18:58
【必滅の恋矢】は、伝説の武具だ
かの有名な神滅ぼしの武具の一つかもしれないし、あるいはそうではないのかもしれない
気まぐれの紀神アエルガ・ミクニーが作ったのか、ポエマーな紀神セラティスの、捨てた詩集が変化したのか
伝承は多様で、曖昧模糊だ

ともかくこの矢は、恐るべき矢だ
少女の恋を矢に変えて、あらゆる敵を滅ぼすのだから
けれどもこの世の一体誰が、この矢を受けるに値するのか
少女が全てを捧げねば、この矢は決して放たれぬのに

480言理の妖精語りて曰く、:2018/04/12(木) 01:39:33
神は人に「真の相」を見せないものだ。そして様々な人間への変化はゼウスの十八番の一つだ。

仮に鷲太郎の母と映った写真などがあっても、そこに映されているのは、使い捨ての仮面、ガワでしかない。
別の女性の前では別の顔と別の体格で姿を現していることだろう。

「ジ・オーダー」の同盟者として、幹部クラスならゼウスのような高位神と対面する機会もあるだろうが、アーサー・マクドナルドたちも
「真の相」を見せてくれ、とは言わないだろう。霊力や魔力を用いた本人確認なら出来るわけで、わざわざ見ることが必要不可欠でもない。
それでもなお見ようとすれば、それは信頼していない、それも極度に疑っていると示唆することになる。

だが、鷲太郎にとっては知ったことではなかった。ゼウスの「真の相」は見なければならない。暴かなければならない。
神威を用いた使い捨てテクスチャーではなく、「真の相」でもって、ゼウスは自分の母や、遊び捨ててきた他の女性達に謝らなければならない。

自分は父神に、ケジメを、つけさせなければならない。

481言理の妖精語りて曰く、:2018/04/12(木) 05:55:42
神々の「真の相」を曝き、捉えるレンズ。これを造り上げる事が彼の目標となった。

482言理の妖精語りて曰く、:2018/04/12(木) 10:57:18
パンゲオンのレンズ

483言理の妖精語りて曰く、:2018/04/14(土) 03:07:06
【裁定の鏡盾】は、メクセトの神滅ぼしの武具であり、その最高傑作として讃えられるモノの一つである
痛みの盾だ
これは、敵対した者の深層心理を映し出し、敵対者自身の心に潜む罪悪感で罪を裁く情報・精神攻撃武具に分類される

類似した性能を持つ武具には、他に【周知の鏡盾】【真実の鏡盾】【罪科の鏡甲】そして【魅刃の断頭斧】などが存在する

484言理の妖精語りて曰く、:2018/05/07(月) 19:50:51
扶桑崎鷲太郎とドイツの家族の物語は、一夜にして終焉を迎えた。
けれど、それはある意味幸福な終わり方であったのだ。

485言理の妖精語りて曰く、:2018/05/17(木) 19:42:50
ラプンシエルの街では、涙は通貨として流通しており、竜の涙でさえその例外ではない

486言理の妖精語りて曰く、:2018/06/18(月) 05:58:50
聖典の一節を抜き書きしたものを【聖符】、民間に膾炙した呪文を記したものを【呪符】という

そしてそれとは別に、全身に聖典や異端の教典を身に纏って戦うという闘法も、この世には存在するのだ

487言理の妖精語りて曰く、:2018/06/30(土) 07:48:19
【常若の竹】を切って水筒を作れば【常若の水筒】が出来る
それは、衰えた生命を蘇らせる命の水筒であるという

488言理の妖精語りて曰く、:2018/07/05(木) 18:55:25
妖刀【イペタム】は、その担い手の勇気を試す刀である
【イペタム】には、それを守護する霊獣がおり、それが担い手とならんとする者に試練を与え、その勇気を試すのだという。

489言理の妖精語りて曰く、:2018/07/08(日) 13:56:30
自在剣

490言理の妖精語りて曰く、:2018/07/09(月) 05:28:06
不在刀

491言理の妖精語りて曰く、:2018/08/14(火) 16:23:55
【竜砕きの戦槌】はメクセトの作った神滅ぼしの武具である。
焔竜メルトバーズに対抗するため、ソルダ・グラムが長い冒険の末これを入手し、
ブリュンヒルデのデューク・ノートゥングが用いたと言われる。
竜を滅ぼすことに特化した武具であり、常人には持ち上げることも困難な超重量の槌である。
その一撃は紀竜の頭から尾までを一瞬のうちに紙と同じ厚みにまで圧縮してしまうと伝わっている。

492言理の妖精語りて曰く、:2018/08/26(日) 14:05:38
竜杖は猫剣と対を成す武具であるとされる

493言理の妖精語りて曰く、:2018/08/27(月) 06:54:57
街を探索するARゲームアプリ【ナハトヴェヒター】には、どうやら恐ろしい秘密が隠されてるようだった

494言理の妖精語りて曰く、:2018/09/05(水) 06:07:52
【末妹通貨】とは、キュトスの姉妹を完成させるという最後のメンバーである【最後の末妹】の信用を担保とした通貨である。
それは「いつかは末妹が支払ってくれるさ」という軽い冗談から始まったが、様々な事情によりやがて国際社会に不可欠な通貨として扱われるようになっていった。

495言理の妖精語りて曰く、:2018/09/12(水) 20:29:59
カーズガンの魔剣にはいくつもの名が存在する。
これは名を知られることで他者に武器を掌握されるのを避けるためである。
それほど強力な魔剣ということでもある。
その名のうちの一つが「タバク・クウェルグ」といい、古い言葉で「魂を裂く剣」を意味する名である。

496言理の妖精語りて曰く、:2018/09/18(火) 04:58:59
人と人が、どうしても行ってしまう共感
似た性向、似た境遇、似た感情、そういったものを認識すると同時に発生する共振
そうした「自動的な」性質を利用して形成された呪術の武具を【共感武装】という

そしてそれらの目指す先は、集合的無意識の奥、【原心領域】の支配による人類の革新なのだという

この【共感武装】、またの名を『デーモン』と呼ぶ

497言理の妖精語りて曰く、:2018/10/13(土) 09:11:35
【再誕の灰】
灰の形状を持つ回復アイテム。
【猫の国】に棲まうという【不死鳥】のような再生能力を使用者に与えるが、完全な死者を蘇らせることは出来ない。

この品は、キュトスの姉妹カルル・アルル・アに由来するとも言われている。
肉体に秘められた生命力を引き出す力を持ち、振りかけることであらゆる傷を癒やす。
しかし、それは同時に、振りかけられた者の寿命を消費する効果でもあるため、使用には注意が必要である。

また、高度な魔術知識の持ち主であれば、この灰を応用することで自身から限界以上の力を引き出すことも可能だとも言われているが、その実例は公的な記録には残っていない。
そのため、そのエーラマーンの囁き(うわさ)の真偽は不明である。

498言理の妖精語りて曰く、:2018/10/14(日) 20:17:38
【恋する瞳】
目隠しをした美少年の彫像。
「少年は未知なる明日を夢見るものだ」という固定観念を幻想に昇華し、「未だ誰も観たことがないもの」を具現化するという。

怪盗コルセスカが盗難の際にうっかり壊してしまった。
仕方ないので、破片に自分の顔を刻み直したうえで、チェスの駒として使っている。
某『ライトの碁』なジャンプの囲碁漫画みたいに「神の一手」が打てたり、打つたびにトラブルが起きてゲームにならなかったりしているらしい。

499言理の妖精語りて曰く、:2018/10/16(火) 05:48:01
【蒸気行動矯正被服ラクルラァル】は、蒸気都市エンドミットの最新ファッションである。
蒸気文明を象徴する歯車やボルトがたくさんついているだけでなく、蒸気情報網から大量の蒸気が供給されている文明パワーあふれるパワードスーツでもあるのだ。

中でも【蒸気幻燈システム】によって、テレヴィジョン無しにいつでもどこでも映像が楽しめるのが、この服の最大の特徴であり、長所であると言えよう。

500言理の妖精語りて曰く、:2018/10/28(日) 11:37:08
スチームワイヤーガンは、空飛ぶ武器だ
(実際にはぶら下がっているだけだが)スーパージャンプや飛行アクションが手軽に楽しめる!

501言理の妖精語りて曰く、:2018/12/24(月) 09:32:17
ガラスの本
その表紙こそ透明だが、無数の飾り彫りが施されており、それが光を反射して虹の輝きを放っていた。

この本のページは、プロジェクターになっているんですよ
誰かが言う
妖精がいる月からの情報を受け取って、これは自在にその内容を変えるのです

そうなのか

ガラスの本と虹色の靴

502言理の妖精語りて曰く、:2019/02/18(月) 22:36:14
水は言葉を記憶するから、沼地は泡立つ【魔導書】となった。
泡がひとつ弾けるたびに、言葉がひとつ、彷徨いいづる

かつて海を丸ごと魔導書にした男がいたが、魔導書となった海は、そのまま丸ごと魔女ハルシャニアに呑まれてしまったという。

503言理の妖精語りて曰く、:2019/02/28(木) 07:28:20
鏡は異界への通路となる

504言理の妖精語りて曰く、:2019/03/15(金) 08:44:45
両刃の斧は、月を象徴する
上弦、下弦、そして円月と無月

斧は四種の月を表し、女性とも関連が深き、いにしえの祭具である

505言理の妖精語りて曰く、:2019/05/15(水) 07:34:33
【天動鎚】は、覇王メクセトが造りし【神滅ぼしの武具】であり、空間を歪ませる鉄槌である
とはいえ、この鉄槌の威力自体は、その目的の前ではかなり心もとなかった

だが、この【天動鎚】は、天球同士がとっている微妙な釣り合い(バランス)を崩すことで、天球の廻転を歪ませることが出来た
つまり、下手をするとこの武器をきっかけに世界全体が滅びるのだ


この武器と相対した天神は、世界の滅びを防ぐため、やむを得ず自ら滅びを選択するしかなかったのだという
この恐ろしさこそ、メクセトの造り出した【神滅ぼしの武具】の特徴である

506言理の妖精語りて曰く、:2019/05/29(水) 21:07:48
十二大紀槍の内、二つまではラース・ヘイトレッドピアースが所持している

507言理の妖精語りて曰く、:2019/05/31(金) 23:40:38
陶器の名産地は多い
なかでも、アールグラットとラドゥ・イィーンは、カップで有名である

前者ではカップは木からなり、後者ではキャベツの中から剥ぎ取るとも言われているが、それはどちらの地でも陶器の製法が門外不出の秘密であるため生まれたエーラマーンの囁きに過ぎない
アールグラットのカップは、目のさめるような緋色の線で、ラドゥ・イィーンのカップは沼地のような深緑色や澄んだ青が特徴であり、どちらもとても美しいのだ

508言理の妖精語りて曰く、:2019/06/18(火) 06:27:49
【爆撃槍】は、穂先が爆発する魔法の槍である。

だが、最近は不良品が目立ってきた。
これは、使い捨ての穂先を大量生産するようになったのは良いが、それを造らせているのが学生バイトであるために品質が著しく低下しているからだ。
まったく、これだから最近の魔道具業者というものは・・・・・・・・!

私の若い頃は、こうした武具は職人芸で造るものだった。
魔道具は、一つ一つが手作りであり、職人の思い入れが込められた、いわば「芸術品」であったのだ
だがそれも(以下略・思い出話が二時間ほど続いた)

509言理の妖精語りて曰く、:2019/06/27(木) 09:09:36
魔力を撹拌したカクテルは、特殊な力を持つ
それは、武器や機械に流すことで、それらの力を強化したり特殊な効果を発揮させる媒介となるのだ
これを【酒流回路】(カクテリング・サーキット)と呼ぶ。

もちろん、カクテルなので飲んで味わうことも出来るが、飲み干してしまえば当然【酒流回路】の効果も無くなってしまうので注意が必要だ
気をつけましょうね・・・ウィー、ヒック

510言理の妖精語りて曰く、:2019/06/29(土) 12:38:10
【不確定の大釜】
魔女が作ったとも言われる大きな釜
合図をすると自動的に調理を開始する機能がある

また、フタを閉じることでその内部は不確定となり、不確定な存在を不確定なままに煮詰めることが出来る。

511言理の妖精語りて曰く、:2019/07/05(金) 11:15:38
【隣界剣ネイヴァー・セイバー】とは、覇王メクセトが造りし【神滅ぼしの武具】の一つ
世界一つが鞘であり、また刃でもある規格外のサイズを誇る剣である

武具の担い手は、【無腕の剣豪】の異名を持つ剣士、遠野零剣斎
彼は、邪悪な剣神に国を滅ぼされ、両腕を斬り飛ばされ、さらに家族を合人鉄の魔剣に変えられた。

そんな零剣斎にメクセトが与えたのが、この剣である。
この【隣界剣】は、一見柄しかないように見えるが、それは剣の本体がこの世界に存在しないからに過ぎない。
この剣の本体は、この世界と隣接した異界そのものである。

一体、どのような手段を用いてメクセトが異界を用意したのかは定かではないが、それは我々が居るこの世界と隣り合って存在するもう一つの別世界なのであるという。
そう、そこには大地があり、海があり、空があり、そして木々や動物が生き人々が暮らす、そんな我々が暮らしているのと全く変わらない世界であり、それはこちらからは見えなくても確かに存在しているのだ。

そして、この剣を振るえるのはただ一度だけであり、その一度でこの異世界はその全てが滅びる。
世界まるごと一つをただ一度の斬撃のために消費する。
それこそがこの【神滅ぼしの武具】、【隣界剣ネイヴァー・セイバー】なのだ。

言い伝えによれば、遠野零剣斎は、剣の世界へ渡り長い時間をかけてその世界の存在全てを説得した。
そして、見事、邪悪な剣神を斬り滅ぼしたのだという。
世界一つを刃にする【隣界剣】の威力は、あるいはその余波だけでこちら世界が滅びる可能性すら存在したが、遠野零剣斎が剣神を倒したとき、他に滅びたものは何一つ存在しなかったのだそうだ。
彼が剣を振るった日は、木の葉が舞い散るある激しい嵐の夜であった。
だが、朝日が照らし出した剣神の身体は、真二つに斬れてはいたが、そこに降り掛かった木の葉は一枚も切れてはいなかったのだそうだ。

512言理の妖精語りて曰く、:2019/07/06(土) 23:26:05
【光射の虹弓】
メクセトが造りし1032の【神滅ぼしの武具】のうちの一つ。
光でできた虹色に輝く弓。

英雄レメスは、この弓から一番細い「紫の外の光」をはがし、それを矢としていることで悪しき竜神を倒したのだという。
竜神の煙る吐息はレメスを打ち倒したが、同時にレメスが放った光の矢は、生物を形作る粒の万分の一の大きさしか無い竜神の逆鱗を貫き、見事竜神を仕留めたのであると。

513言理の妖精語りて曰く、:2019/07/06(土) 23:49:32
【無限迷宮パズル・カレイドスコープ・フォレスト・メイズ】

メクセトが造りし1032の【神滅ぼしの武具】の一つ。
小さな球の形状をしたパズル。

一見武具に見えないが、これは「罠」の一種である。
まず、このパズルは七色の光を放つが、これを見ていると少しずつ精神が疲弊していく。
次に、このパズルは、解いている間にひそかに迷宮を構築する機能があり、それを以ってパズルの対決者を閉じ込める機能を持つ。
また、その迷宮とパズルは、時間と共に複雑さを増し、より脱出の難易度を上げていく。
そして最後に、それらの機能に用いる動力は、このパズルを見ている者の精神力そのものとなっている。

つまり、このパズルはそれを解こうと試みる者を閉じ込める「疑似餌」であり、迷宮の強度と難易度を上げるためのエナジーを吸い取る囮なのだ。
どれほど精神力が高いものであろうと、いや精神力が高ければ高いほど、このパズルの迷宮から離脱するのは困難になるのだ。
パズルを解こうとする集中、その集中する精神のエナジーそのものを、このパズルは迷宮に変えてしまうのだから。

514言理の妖精語りて曰く、:2019/07/10(水) 23:22:24
【熱血球】
メクセトが造りし1032の【神滅ぼしの武具】の一つ。
特殊な硝子で出来たボール。

内部に血液を蓄えることが出来、その血液を異常なまでに加熱して命中した相手の身体の中に送り込むことが出来る。
たとえ絶対防御能力や攻撃無効化能力を持つ相手であったとしても、同化した血液はもはや相手の体の一部。
自分で自分を傷つけるぶんには、防御も無効化も通用しないのである。

ただし、神を殺すほどの量の血液を採取すれば、当然その対象は死ぬ。
しかも、このボールには、必中効果などの命中を補正する機能が一切存在しない。
そのため、この【熱血球】を用いた英雄は、血を抜かれてフラフラになりながらも、最後まで神にボールを当て続けるしかなかったのだ。

結論から言うと、彼女、【石礫のラグナス】は見事やり遂げた。
確認に行った見届人たちは、神の焼死体と共に、立ったまま息絶えていたラグナスを発見し、そのままそこに彼女を葬ったのだという。
ボール遊びをするとき、ボールを投げる者の足元に土饅頭を造るようになったのは、これが起源だと言われている。

515言理の妖精語りて曰く、:2019/07/12(金) 22:39:33
【避雷の槍】
メクセトが造りし1032の【神滅ぼしの武具】の一つ。
雷を受け流すことが出来る槍。
それ以上でも以下でもない。

柄も全て金属でできており、流石に普通の槍よりは頑丈だが、それ以上特筆すべき機能も特性も何も無い。

雷は古来より神の力の現れの代表格の一つであり、それを防ぐことが出来る避雷針は神への畏怖を大きく貶めたことで有名である
この槍の使い手は当時の有名な踊り子であり、彼はひたすら雷を避け続けながら雷神をこの槍で殴り続けたらしい

神話によれば、踊り子はついには雷神の操った鉄の岩に押しつぶされて死んだが、彼は命と引換えの最後の一突きで雷神の口を貫き、見事脳まで破壊し尽くしたのだという
ちなみに、踊り子は有名な槍使いの武家の出身であったため、その遺体はその武家の墳墓に葬られたのだという
そして墳墓には、雷神を殴り続けて完全に使い物にならなくなったこの槍が、今も安置されているのだそうだ。

この槍の使い手は、ひたすら

516言理の妖精語りて曰く、:2019/07/12(金) 22:41:25
雷神を殴り続けたわけだから、その武芸の才はよほどのものであったはず
なぜ踊り子になったのか、そしてなぜ踊り子になったのに神滅ぼしの戦に参戦したのか、それは現代まで残り続けている神話の謎の一つである

517言理の妖精語りて曰く、:2019/07/15(月) 12:34:42
【神滅ぼしの戦記】
神滅ぼしのことば
1032の英雄全てとメクセト王に捧げられた神話にして、ミーム的なカタチなき魔導書
神を滅ぼすためだけに織り上げられた呪文にして、1032全ての【神滅ぼしの武具】を内包する武具
メクセトの呪い

これは元々は、未来を記述する一枚の粘土板であった
これに現在までの人生を記録すると、これから先の未来も自動的に書き加えられるのだ
そしてこの粘土板には、それに留まらないさらなる可能性が秘められていたのである・・・・・・・・

メクセト王は、これを自身に次ぐ知恵者として有名だったある軍師に授けた
彼もかつて一国の王であったが、神滅ぼしの戦いに加わるため、軍師としてメクセトの麾下に加わったのだ
彼は、戦いの準備が始まった段階で即座にこの粘土板を使用したが、そこに記されていたのは全てが破滅の未来であり、それは幾度準備を重ね、幾度新たな戦略を練っても変わることはなかったのだという
この粘土板に書かれた予言は必ず実現する
すべての記述がメクセトたちの死と敗北を示しているということは、すなわちそれが彼らの未来として確定しているということであった

そこで彼は、大地の裏側へ行くように、根本的に考え方を変えることにした
軍師は、粘土板に神滅ぼしの戦いとは関係ない小話を刻み込み、歌や語りが上手い者たちにその話を人の集まるところで朗読させたのだ
そうすることで、粘土板に書かれた記述は粘土板という物体から離れてひとつの「枠物語」となった
そしてそれこそが、真なる【神滅ぼしの戦記】の誕生の瞬間であったのだ

518言理の妖精語りて曰く、:2019/07/16(火) 19:00:57
【神滅ぼしの戦記】を聞いた者たちは、その話をさらにあちこちで伝えた
父は息子に、母は娘に、兄は弟に、姉は妹へと

また、聞いた話を題材にして新たなものを創り出した者たちもいた
画家は絵を描き、彫刻家は像を彫り、陶工は戦記を焼き物の図案に、職り手たちはござや絨毯に戦記の話を図柄として織り込んでいった
そうして伝わり、伝言されていくうちに、戦記の内容はだんだんと変化していった
記憶違い、誤解、筆や口の滑り、観客を喜ばせるためのその場の工夫、果ては「この展開の方が好みだ」という改変まで・・・さまざまな要因が、戦記を変えていったのだ

519言理の妖精語りて曰く、:2019/07/16(火) 19:13:48
かくして、現代では、戦記はもはや完全に原型を留めなくなった

戦記はあらゆる場所、あらゆる時間に語られ、記述される
料理のレシピ由来に、化粧品の説明書に、ワインの履歴に、動物の血統書に、あらゆるものに戦記はその名残りをとどめてはいる
無数の伝達を経て、幾度もの改ざんと加工を経たそれは、もはや、元々原型をとどめてはいないだろう

けれども、それでもまだ残ったものは確かにある
それは、これが【神滅ぼしの戦記】であるということだ

この戦記は、神を滅ぼすために創らえた
ある者は、それを不可能な挑戦のたとえとして用い、またある者は、それを神に歯向かうことの愚かさを教えるために用いた
だがそれでも、これが神を滅ぼすために書かれたことを、かつて神に挑もうとした者たちがいたことを、否定できるものは誰もいない
その起源が無ければ、その由来が無ければ【神滅ぼしの戦記】は無く、それについて語ることも出来ないのだから

そう、【神滅ぼしの戦記】がある限り、それがどんな形であれ、神々と共にメクセト王と英雄たちは蘇るのだ
神を滅ぼすための戦いと、それを行わしめる意志を伴って、彼ら彼女らは何度でも蘇る
そして誰かは必ず語るのだ
それがどれだけ神に忠実な世界でも、それがどれだけ絶望と諦観に満ちた時代であっても

いや、そんな状況だからこそ、あえてそれに抗おうとするもの、「運悪く」抗ってしまった者は存在し得る
異端と異常を完全に無くすことなど、いかなる神にも不可能であり、だからこそメクセト王の戦いもまたあり得たのだから

520言理の妖精語りて曰く、:2019/07/16(火) 19:18:18
そうしていつかどこかで【神滅ぼしの戦記】が語られるなら、あるいはそれは、メクセト王と1032の英雄たちの勝利で結末を閉じるのかもしれない
そうした結末は、いつだってあり得るのだから

そして勝利の結末が、必ず実現する戦記に綴られるなら、それは一つの確固とした未来となり、時をさかのぼって戦いの末路をも変えるであろう
それこそが【神滅ぼしの戦記】
永遠に受け継がれる神滅ぼしの意志、メクセト王の呪いなのだ

521言理の妖精語りて曰く、:2019/07/19(金) 07:05:26
ヒーリンゴポーションの進化系、ヒーリンゴ・アイス
すぐに溶けないように冷気魔法を付与したところ、今度は逆に硬すぎて戦闘中に食べられなかった

なので、今度は改良版のヒーリンゴ・シャーベットが発売されました!

522言理の妖精語りて曰く、:2019/07/21(日) 07:50:10
冒険者ポケット図鑑は、どんな冒険者の弱点も分かる迷宮勤務には必須のアイテム!
「まずローブ姿から狙え」「全裸ニンジャ対策にトウガラシ・スプレーやウルシ液を用意しよう」など、ワンポイントアドバイスや特集ページもついて、なんと!お値段3,800ゴールド!
これは安い!

523言理の妖精語りて曰く、:2019/07/23(火) 22:39:48
螺鈿と銀で描かれた扇の鶴
その一舞いは最期の姿

その歌は、何を呼ぶ?

524言理の妖精語りて曰く、:2019/07/23(火) 22:44:37
実戦で出る呪文集・『出る呪』

525言理の妖精語りて曰く、:2019/07/26(金) 12:05:10
【呪鳴槍】
1032の神滅ぼしの武具のひとつ
断末魔を収束して鋭さを増していく、歌う槍
ある女戦士が、音楽神に恋して死んだ妹の復讐のために用いたと伝えられている。

526言理の妖精語りて曰く、:2019/07/26(金) 22:35:59
飲む呪文・【ミソ・ポーション】

527言理の妖精語りて曰く、:2019/07/28(日) 23:52:53
魔法店のポイントカード
今なら、不死の薬セットお買い上げでポイント二倍!
自滅薬までお買い上げになると、ポイントがさらに倍!四倍ポイントです!

528言理の妖精語りて曰く、:2019/07/30(火) 01:04:25
【日音器・ささらなー】
日音器使いノテットの持つ、九つの日音器の内の一つ。
右手小指に装着されている武器であり洗浄用具。
常若の竹によって造られており、万物の生命を洗い流す力を持つという。

ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/movie/7039/1167314338/676-681

529言理の妖精語りて曰く、:2019/08/04(日) 12:07:52
遺跡から発掘された陶器の断片に記されていた記述
メクセト王が作りし1032の【神滅ぼしの武具】の一部であると思われる

・【枯渇の種】
一粒で広大な森林とそこに生きる独自の生物群を作り出す種
植えた土地の滋養を全て吸い上げてしまうだけでなく、生物の体内に入れなければ保存も運搬も不可能である

・【死の結婚指輪】
シロクマ狩りの女戦士ミーシャが用いたとされる一対の指輪

別名を【デスマッチ・リング】
指定した対象と使用者の間に呪的なつながりを作ることで、対象を絶対に逃さない効果があるが、使用者も逃げることは出来ない
ミーシャは、初めて出来た恋人を置き去りにして、この指輪を以って人々を苦しめる氷海の海神を倒しに出かけたのだという

その後恋人がどう生きたのか、それについては陶片には何も記されていなかった

・【万食の牙】
つけると、なんでも食べられるようになる金属製の入れ歯
ただし、食べたものの栄養や毒性はそのままだし、胃袋の大きさまでは変えられない

【島を食った男】グィードルフが使用し、火神との大食い勝負に勝利したという。
グィードルフが最期に残した言葉は「まだ食べ足りない・・・」であったとも「ようやく気づいた。邪悪な神の滅びを祝う人々の喜び、人の中にいて食事を楽しむということ、これこそが本当に私が食べたかったものだったのだ。だが、気づくのがあまりに遅すぎた・・・」であったとも言われている

・【ささやく竪琴】

使用者の代わりにささやきかけ、広大な範囲に情報を拡散させる情報戦用の魔導武器
この武器を使った吟遊詩人は、神の悪評を流しながら、死ぬまで全力で神から逃げ回り続けたのだという

・【混空の三叉槍】

美食家のフォークや時空の泡立て器とも呼ばれる三叉の槍
あらゆるものをかき混ぜ、美味しい食べ物に変える
味はかき混ぜたものによって変わるが、どれも素晴らしく美味であるという

美食の神は、これを手に入れてしまったがゆえに、自分自身にこの槍を使ってしまい、滅んだ。

【氷血のコルセスカ】は、この槍との親戚関係を否定している

・【理解者の盾】
ある神のためだけに創られた寄生生命体
この盾だけが、その神を完全に理解し、唯一無二の親友として振る舞った
そして、死んだ
神は、親友が死んだ悲しみから、命を落としたのだそうだ


ちなみに、この生命体はとても傷つきやすく貧弱なため、それを守りながら神のもとへ運ぶ者を必要とした
むろん、神に使用するためには、運搬車は必ず死なねばならない

この生命体がそれほど傷つきやすいのに盾の形をしているのは、メクセトの嫌がらせであると考えられている

530言理の妖精語りて曰く、:2019/08/07(水) 18:59:15
【日音器・さんさらにょー】
日音器使いノテットの持つ、九つの日音器の内の一つ。
左手親指に装着されている武器であり通信機。
思念鋼によって造られており、空間を超えて意思を伝える力を持つという。

531言理の妖精語りて曰く、:2019/08/10(土) 11:38:28
【日音器・さのーどこかのかど-】
日音器使いノテットの持つ、九つの日音器の内の一つ。
左手人差し指に装着されている運搬具でありカタログ閲覧機器。
あらゆる品物を選んで購入することが出来るが、わりと買えないものも表示される。

532言理の妖精語りて曰く、:2019/08/19(月) 10:19:10
時を奪う種、【タイムシード】
その種を使った時計【シード・ウォッチ】

流れ落ちる時を「水」のイメージに変換した門【ロウコク・クロック・ゲート】

533言理の妖精語りて曰く、:2019/08/19(月) 13:07:10
【日音器・さやんほやー】
日音器使いノテットの持つ、九つの日音器の内の一つ。
右手中指に装着されている防具であり万能翻訳機。
ホルシアの舌の紀術転用により造られており、様々な種族の言語を翻訳する事ができる。

534言理の妖精語りて曰く、:2019/08/23(金) 18:35:51
【日音器・さぷふぉりあー】
日音器使いノテットの持つ、九つの日音器の内の一つ。
右手薬指に装着されている装飾品であり魔導反応炉。
モナドリアクターが内蔵されており、触れた任意の物質をモナドへと還元しエネルギーとして利用することが出来る。

535言理の妖精語りて曰く、:2019/08/24(土) 03:29:41
・【ひとたびの刃】

【神滅ぼしの武具】の一つであり、直接攻撃系のものであるが、それ自体には【神滅ぼし】に至る威力はない。
どんな凡人にも神に攻撃を一度は当てられるようにする、という性質の武具である。
【ひとたびの刃】は持ち主に幸運を補充し、「運良く」当たる、というところにまで導く。
当たったその瞬間、「神(またはそれ程の者)に攻撃をあてることができた」という幸運を抽出し、「あとに続く者」に配分する。
ただし持ち手への幸運補正は失われるため、反撃された場合確実に逃れられない。
【神滅ぼし】に至るまでの流れをつくり出す【武具】、という意味での【神滅ぼしの武具】である。

536言理の妖精語りて曰く、:2019/08/25(日) 02:10:48
【無神楽臓器】とは
神を信望しない者達による神を称える祭器の通称
神を信じず、望まず、理解せず、歩み寄らない者達が何故このような物を使うのか

537言理の妖精語りて曰く、:2019/08/28(水) 22:47:21
・幸運をもたらす九大惑星の指輪:時価
・月の明暗の指輪:品切れ
・絶望から希望をすくい出す金環食の指輪:近日入荷予定

538言理の妖精語りて曰く、:2019/08/30(金) 22:34:29
呪術的なのぞき穴を開けることによって、月を丸ごと一つ収めることに成功した槍がどこかにあるらしい
いや、月ではなく図書館だったかな?

539言理の妖精語りて曰く、:2019/09/09(月) 11:01:35
【裁命の断糸】
メクセトの神滅ぼしの武具の一つ
寿命を限定する糸の刃

火竜メルトバーズのたてがみより織られたその糸は、本来寿命が存在しないものにも寿命を定め、あらゆるモノを殺すことが出来るという
またその効果はこの糸を所有しているものにも及び、所有者は自らの寿命を燃やすことで、あらゆる意味で限界以上の能力を発揮して戦うことが出来るのだとも

しかし、それは裏を返せば、持つだけで寿命が縮まるということでもあり、またこれは相手に触れ合うくらいに接近しなければ効果がない近接武器でもある
それゆえに、この武器を使いこなすことは至難であったのだ

540言理の妖精語りて曰く、:2019/09/09(月) 11:01:56
アルケイム十武器

541言理の妖精語りて曰く、:2019/09/10(火) 08:39:31
【雷振槍】
それなりに有名な魔法の槍
またの名を【天に震雷を響かせるもの】
雷の気を放つことが出来る槍であり、雷の波による周囲の探知、身体の強化や反射行動の事前登録、反応速度や思考速度の強化、そしてもちろん雷自体の放出や雷による槍撃の威力増強など汎用的なさまざまな機能を持つ。

542言理の妖精語りて曰く、:2019/09/10(火) 08:55:20
神滅杖】
メクセトが一般的な魔導武具である【操呪棍】を改造して造り上げた【神滅ぼしの武具】
元の【操呪棍】は、簡単な操作で表面の魔術文字を切り替え、多様な効果を使い分けることが出来る武器である(ただし、その機構は複雑なためわりと壊れやすい)
それに対して、こちらの杖は、切り替え機構を無くしたぶん強度が上がっており、純粋に一つの効果『神の力を消滅させる』ことに特化している

その打ち消し性質は強力だが、そのぶん波紋を遮る水面のカエルのように神に発見されやすいうえに、それ以外の効果は一切存在しない
そのうえ時間をかければ、接触したあらゆる神の被造物までも消去できるため、この杖の担い手すらも消し去ってしまうおそれすらある
当然ながら、人間も神の被造物であるからだ

543言理の妖精語りて曰く、:2019/09/11(水) 00:13:30
新たに記録が発見された、メクセト王が造りし【神滅ぼしの武具】の一覧(の一部)

*【告死の託宣板】
持ち主にとって破滅をもたらす未来のみを予言する、石版の魔導書
予言された未来はいつか必ず持ち主を滅ぼすが、逆に言えばその未来にさえ対処することが出来ればほぼ確実に生を拾うことができる
なお、予言の対象は所有者だけでなくその親族や所有者の大切な人物、所有者周辺の事象にも及ぶことがある

*【非在の槍】
存在しないはずのもので作られた槍
一度しか使用することが出来ないが、刺した相手を確実に消滅させることが出来る
しかし、使用すれば、その使用者も痕跡すら残さず確実に消滅する
さらに、所有者もこのやり自体も、時間経過だけで段々消滅していくため、使用するためには速度と誤使用を避けるための細心の注意が必要
伝説によれば、使用者は結局この槍を行き逢った子供を助けるために使ってしまい、自力で編み出した武術でこの槍を再現して戦ったらしいのだが、一体何と戦ったのか、その闘いの成果はどうなったのか、そしてなぜこの武具とその使用者の記述が【神滅ぼしの武具】の神話に含まれているのか、その一切が謎である

*【殉死の走馬刀】
刃に映した敵と記憶を共有し、そのまま自殺することで強制的な心中を狙う武器
この刀を持った時点で自殺は避けられない宿命となるため、神を刃に映すことの方が難しい

もちろん、ヒト一人の共有させたところで、神を殺すことは難しい
だが、この【殉死の走馬刀】は、砕かれて破片になってもその効果は残存するのだ
初代の使い手が敗れた後、そのあとを引き継いだ多くの人々が現れ、彼ら彼女らによって、『神滅ぼし』は成されたのだ

*【万貫の槍】
短い手と融合する、全てを貫く効果を持つ槍
その刃は短刀よりも短いが、担い手と融合するため機能的には問題がない
一度使用すると融合した担い手は死亡する
だが、刃は対象の体内に残り、その心臓、続いて脳を貫くまで、決して体外に排出されることはない
また、一度刺しさえすれば、対象の肉体と完全に融合してしまうため、対象を殺さないかぎりり体内から取り出すことは不可能である

*【捻り放つ杖】
あらゆる攻撃を回転扉のように反射する杖
【天秤の杖】【応報の杖】とも呼ばれる
『ボテフリィー』という東方の物売りによって扱われたという

欠点は、一度持てば放すことが出来ず、担い手は食事をすることも出来なくなるという点(食事も跳ね返す)

神話によれば、当時丸かった大地を神とこの担い手が互いにぶつけ合ったため、大地は砕け、【散らばった大地の時代】が来たのだという

*【月影の斧】
メクセト初期の作と考えられている【神滅ぼしの武具】
月と同期して満ち欠けし、その斬撃が月と同じ重さとなる斧
どの形状であっても、その反動は確実に使用者の命を奪う

神話によれば、無口な木こりが大事な苗木一本を守るためだけに、この斧を用いたのだという

*【復縁する鎚・ストラトスフォール】
先端部分を天へ打ち上げ、対象の上に降り注ぐだけというシンプルな効果を持った【神滅ぼしの武具】
これもおそらくメクセト初期の作。

打ち出す時に担い手は死ぬし、たとえそこで生き残っても、降ってきた時の衝撃の巻き添えで確実に死ぬ
神話によると、神滅ぼしの戦いを見守っていただけの見届人も死んだという

*【多元追跡矢・デスランデブー】
別名を【死の逃避行を招く矢】
対象のために死んだ者の怨念を吸収し、無限に強度と速度を上げていく矢

544言理の妖精語りて曰く、:2019/09/13(金) 12:33:42
*【祝祭の指輪】
メクセト初期の作。
火を宝石と成す生け贄の指輪

545言理の妖精語りて曰く、:2019/09/19(木) 21:01:38
*【双翼の奏神器】
メクセトが遺した1032の【神滅ぼしの武具】の一つ
白と黒の一対のリュート
言理の妖精の別形態とも言われ、それ自体が独立した弦楽器でありながら、人々の祈りや願いを奏でる撥(バチ)であるとも言われている
【神滅ぼしの武具】であるだけに、底部から刃が出る機構もあり、一般的な意味での武器としても十分に使用可能である

また、人々の心の奥底にある『大きな心』を揺り動かすことが出来る、この楽器専用の楽曲がかつては存在したらしいが、今は失われている

*【超空槍術】
『無手にて神を滅ぼす槍を成す』というメクセト王考案の武術であり、【神滅ぼしの武具】の一つ。

現代では失伝しているが、後継を自認する武術流派や技術体系は数多い。
その中には、手で大気を操り『空の渦』を生じさせて刃と成すというものから、手で森羅万象を操る武術、手だけで様々な音を発生させる演奏術、手の動きで人々を幻惑する舞いやスリの技術、手真似や手を使った暗号による通信、手を動かして複雑な数式や概念を表現する哲学、手を当てて人を癒やしたり心を読み取るとされる医療術、手以外の身体で手を代用する技術、集団を自分の手の延長にし同時に自分が集団の延長になるというパントマイム、果ては演説の時に身振り手振りで聴衆の意志を引きつけるテクニックまでもこの【超空槍術】の正当な流れを汲むとされるモノはあまりに多く、その本来の姿は判然としない
そうした説の中には、槍の神を奉じる教えや【紀元槍】そのものも【超空槍術】の変形であり、メクセトが作り出したものだとするものさえあるほどだ


その多様さは、メクセト王の正体が『メクセト』という名の技術集団であるという説を裏付ける根拠として、よく引用される

【神滅ぼしの神話】においても、この武術の記述は少なく、『人々の神を滅ぼすという願いを受けて武術を使い、そこで槍が現れる場面』だけが絵画や伝承でわずかに語られるだけであり、その具体的な正体や使用方法・使用条件などは一切不明なままである

546言理の妖精語りて曰く、:2019/09/27(金) 23:45:59
・【不貫の槍】
メクセトが作った1032の【神滅ぼしの武具】の中でも、最弱を争う槍
この槍は、あらゆるものを絶対に「貫けない」という機能を持っている

この槍を与えられたのは古今無双を謳われた当時最強の槍使いであったが、その彼女をもってしても、この槍で何かを貫くことは全く出来なかったという
その「使えなさ」に苦労したその槍使いは、四苦八苦の末に「槍を使わずに敵を貫く」技を編み出し、それをもってして神を滅ぼしたという
この槍の正体は、その奥義を編みだすためにメクセトが与えた訓練用具であったのだ

だが、この槍の恐ろしさは、そこから始まる
神をも滅ぼす究極の武技、だが、それが倒してしまえば無用の長物
その後は、一体何に使うべきか
神との戦いの後では、もはや、いかなる戦いもいかなる敵も、充実感を与えてはくれないだろう
どれほど硬い物体も、どれほど強い敵も、神をも滅ぼす奥義を使うまでもない
それが、この槍の使用者を待ち受けている宿命である

全てを費やして究極の武技を覚えさせ、その後の面倒は一切看ない
それこそが、この槍がもたらすデメリット
極点の孤独なのであった

なお、当の槍使い本人は、引退して温泉旅館と酒場を開いたという
結構繁盛したとかしないとか

547言理の妖精語りて曰く、:2019/09/28(土) 00:17:53
【雷震槍】の量産型を使用するためには、雷を内部に蓄積する必要がある
よく雷が落ちる南国や高原などでは容易だが、それ以外でも手立てが全く無いわけではない

ある者は琥珀を毛布でこすり、またある者は羊毛で編まれた衣を着て寒気のなか激しく踊り、またある者は、銅を細く打ち延ばして輪をいくつも作り、槍の先に磁石をつけて激しく前後に突き動かした

548言理の妖精語りて曰く、:2019/09/28(土) 00:19:00
そうした儀式を行えば、雷が降らない場合でも、【雷震槍】に雷を蓄えることは出来るのだ

549言理の妖精語りて曰く、:2019/09/29(日) 22:26:26
歌いながらひとりでに動く掃除用具と食器は、シリーズ化している

550言理の妖精語りて曰く、:2019/09/30(月) 22:27:08
【導死の導火線】(別伝では【裁命の断糸】)は、メルトバーズより作られた【神滅ぼしの武具】であり、良く締め切りにたとえられる

551言理の妖精語りて曰く、:2019/10/01(火) 12:20:05
焔竜メルトバーズは世界征服に乗り出す際に様々な謀を巡らせたが
その内の一つにメクセトの作り出した神滅ぼしの武具を模造し量産する計画が存在した
この計画は炎帝五天将が一であり三である三位一体の怪物ゲルベークゼトによって遂行されたが
原典である1032の武具と同等のスペックを持つに至った成功例は43種と少なく生産性も著しく低かった
そのため量産計画は破棄され、近衛兵に少数配備されるに留まったという

552言理の妖精語りて曰く、:2019/10/08(火) 23:38:48
・【威信の剣】
メクセトの1032ある【神滅ぼしの武具】の一つ
人がその威力を信じるほど、その刃が強大になる剣

長大な鞘を持つその剣の中身は、初期状態では実は何も入っていない
だが「そこに強大な力を秘めた刃がある」と信じるものがいれば、たちどころにその信仰の強さに比例した強度の刃が出現する

この剣の担い手は、ある喜劇役者であった
神の巻き起こした災厄によって、二度と喜劇を演じることができなくなった彼は、最後に【神滅ぼしの戦い】を舞台として、もう一芝居だけ演じることに決めたのだ
高い演技力と策略がもたらしたハッタリと勘違い、そして伝聞と評判によって極大の威力を得たこの剣は、最後に剣を恐れる神自身の恐怖すら糧として神をも滅ぼす力を得たのだという

結果として、狂乱した神の手によって喜劇役者は命を落としたものの、その剣は神の恐怖に従ってひとりでに動く能力を獲得しており、神は自らの恐怖と人々の剣への信仰によって滅びたのである


・【威光装甲・全裸王】
メクセトが作り出した1032の武具の中でも、最強の防具の一つ
「これが最強の鎧だと信じている者がいる」と思っている者が多ければ多いほど、その思いが強ければ強いほど強大な防御力を発揮する鎧
その実態は、肉体に刻み込む不可視の入れ墨であり、一種の魔術である


要するにこの鎧は「それが価値があると他の人間は思っている」と信じてさえいれば、相対した者自身が信じていなくても、威力を発揮する
とりあえず流通さえしていれば価値が保証されるそのそのあり方は、贋金か債務履行の補償がない手形に似ている
違うところは、この鎧の場合「決済」は永久にされず、結果的に良貨に変わってしまうことである

あるいは、この鎧はオークションで高値がつく芸術品に近いとも言えるだろう
誰もがそれを不要で醜いと思っていても「高く評価される」ことになっていれば、実際に高い評価がつき、それがさらに評価を高めるということだ

この鎧の担い手である王と戦った財貨の神は正面から王の全裸を指摘したが、しかし民衆からそれを鎧を恐れるあまりの虚勢と捉えられ、嘲られながら鎧に押しつぶされて死んでいった
しかし、その場に鎧が実在していると信じていた者は、実際には誰ひとりとして存在しなかったのだという

それでも、王は全裸であったのだ

553言理の妖精語りて曰く、:2019/10/11(金) 22:25:14
威光装甲は、伝承にある幻の魔槍・イアテムの伝承を参考にして作られたとも言われている

554言理の妖精語りて曰く、:2019/11/09(土) 22:30:32
魔法をかけられた椅子は犬となり、四つある脚のどれか一つをしっぽの代わりに振っている

555言理の妖精語りて曰く、:2019/11/28(木) 10:42:41
種と水は、荒廃した世界に共通する貨幣である

556言理の妖精語りて曰く、:2019/11/30(土) 09:58:36
香りの変化で時間を知らせる香道時計:『アロマ・タイマー』は、もともと闇に生きる種族の愛用品である
最近、オシャレな商品としてブームになる兆しがあるようだ

557言理の妖精語りて曰く、:2019/12/15(日) 22:38:32
物体の特性に関わらず、あらゆるものを斬ることが出来る魔剣は、初めて斬ったモノにちなんで命名されている
その名も【魔剣・シュークリーム斬り】

もちろん、使い手以外は全員止めたんだけど、聞かなかったんだ・・・・・・・・

※試し切りに使われたシュークリームは、スタッフが美味しく処理いたしました

558言理の妖精語りて曰く、:2019/12/16(月) 22:32:45
【花咲く鎧】は、今は力を失い、神の力を喰らう花でも、喰らわれた神でもなく、ただの花園となっているという
【鎧花の園】は、こうして産まれた

559言理の妖精語りて曰く、:2019/12/22(日) 23:06:59
北方の長い冬に女達が、漁に出る男たちのために作る魔除けの【呪刺繍の布】
南方で圧政に苦しめられ、武具になる農具さえ管理された民衆が編み出した【布槍】を用いた暗殺術
その二つが、南方からの難民の移動によって出会い、新しい武具が生まれた
それこそが【呪刺繍布槍】である

北方の海藻と南方の髪油で練り込まれた女の髪、そしてそれぞれの家系独特の呪術文様が、布の槍におぞましきまでの魔力を与える
そして、【布槍術】の達人は、ただの布であっても、容易に人の頭蓋骨を砕くことが出来る
その出会いがもたらすもの、それを表すものは、ただ一言のみである

すなわち、【必殺】

それが、新たなる王朝の訪れを告げる先触れであったのだ


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