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フェイク『男』のチラシの裏

1フェイク『男』:2005/11/21(月) 00:33:20 ID:Xekm5jMQ
私の鑑定文の中にたまに出てくる前置きのジョジョ考察だとか一口メモなど、
自分自身でも何を書いたか把握してない文章の数々を保存するためのスレ。

その他、私への質問などがあれば受け付ける予定。

101フェイク『男』:2006/01/11(水) 22:59:59 ID:9aarlDwg
967 :マロン名無しさん :03/08/21 05:39 ID:???
フェイク『男』のレスにはいつも楽しませてもらってるんだけど、
能力について記すだけでなく、荒木がよくやるような科学の引用を交えると
もっと面白くなるんじゃあないかな。
例えばプラネット・ウェイブスの、隕石の大気圏突入角度のくだりとかさ。ああいうの。

971 :フェイク『男』のエピローグ :03/08/21 09:02 ID:2adbMn6j
ただでさえクソ長い俺の説明が、更にバカ長くなるんだぞ。それでもいいのか?
……とはいえ、まあ面白そうな話なので、次スレからは考慮してみよう。


これが全ての始まりだった。
彼はこの混沌とした現状をどう捉えていることだろうか……

102フェイク『男』:2006/01/16(月) 22:43:00 ID:GSULaS7k
390 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/16(月) 22:39:52 ID:plIWKo4r
遠距離でもパワフルに活動できるスタンドは、とりあえず二種類ある。
一つは自動操縦型。もう一つは本体以外からエネルギーを得て活動するタイプだ。
だがこれは、遠距離でパワフルに活動できるスタンドは必ず上記のどちらかに分類できるということではない。
上記の二種類はあくまでも本編で実際に言及された設定であるというだけの話であり、
理屈が通っているのなら、もっと別の理由で遠隔パワー型のスタンドが成り立ってもいいはずだ。


385 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/16(月) 22:34:50 ID:plIWKo4r
「『小さくなれる……』! これが俺の能力さ……『リトル・フィート』!
 他のヤツはこの能力の事をくだらねーという……ククク……
 ま……『くだる』『くだらねー』ってのは、所詮……頭の使い方ひとつさ……能力ってのはな……」(ホルマジオ)

スタンド名──「グーグー・ドールズ」 本体──グェス
他の囚人より優位に立ちたいという本体グェスの心の奥底にある願望がスタンド能力の特徴となった。
つまり「友達になりたいんだけど、支配もしていなくてはならない」という
「ペット化」とでも言うような屈折した囚人グェスの心の姿だ。(ストーンオーシャン二巻)

スタンド能力には一見同じような能力効果を有する「二番煎じ」的なものが時折出てくるが、
それでもそのスタンド能力それぞれが何を意味するかは全く異なっているものだ。
「リトルフィート」は、世界に対して卑小な人間が、知恵によってこれを克服するという姿を暗示し、
「グーグー・ドールズ」は、卑小な人間が世界に囚われているありさまを暗示する。

103フェイク『男』:2006/01/31(火) 02:21:21 ID:dbkOzcfw
679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:17:22 ID:9ASIk7c0
ジョジョの世界には「運の良さ」と呼ばれるものが、単なる偶然を超えて確実に存在している。
この「運勢」は精神力の強い者ほど高い傾向にあり、特に歴代の主人公やボスキャラなどに顕著だ。
一般的に、善悪問わず精神力の強い者は己の行動に迷いが無く、自身のみならず他者にも大きな影響を与えるものだ。
「情けは人のためならず」という言葉の通り、そうした影響は巡り巡って本人にも返ってくるもので、
これが「運勢」の正体であろうと推測される。そしてこれが、人と人とを結びつける「引力」というものだ。

678 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:16:01 ID:9ASIk7c0
「超越者」は相反する二つの力や性質を兼ね備えることが出来る。
闇の生まれでありながら波紋を身に付けた究極生命体カーズ、
ジョナサンの肉体にディオの頭部を備えた邪悪の化身DIO、
DIOのスタンド能力を身に付け自らのスタンドにその名を冠した承太郎、
ジョナサンの息子でありながらディオの息子でもあるジョルノなど。

676 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:13:12 ID:9ASIk7c0
ヘビーウェザーの「太陽光サブリミナルによるカタツムリ化」は、
太古の生命が原始の海から天候の影響によって誕生した「過去」を暗示としている。
また、海中に生まれたこの原始の生命にとって「酸素」は猛毒であり、
いち早く「酸素」の毒性を克服した生命が、今日の我々全ての生物の祖先となった。
ウェザーリポートの隠された能力「純粋酸素」は、これを暗示としている。
すなわち、ウェザーリポートの隠された能力の根源は、生命が天候から受けた過去の影響を再現することにある。

104フェイク『男』:2006/01/31(火) 02:21:47 ID:dbkOzcfw
671 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:06:07 ID:9ASIk7c0
この「世界」そのものも例外ではなく、全ての物事には終わりがある。そしてその「終わり方」には二通りある。
一つは、物事を構成する各要素が氾濫の末に混沌と化し、何もかもが判らなくなってしまう終わり方。
もう一つは、物事を構成する各要素が崩壊の末に虚無へ至り、何もかもが無くなってしまう終わり方だ。
タロットも九栄神も暗示としない三部終盤のスタンド「ティナーサックス」と「クリーム」は、これら「終末」を暗示とする。

670 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:05:09 ID:9ASIk7c0
本体チョコラータの無制限な邪悪さにより発現し、下方向に向かう全ての生物をカビらせる「グリーン・ディ」が、
セッコを全く蝕まなかったのは何故か。その秘密は「オアシス」の能力と、「グリーン・ディ」の発動条件にある。
「グリーン・ディ」の発動条件は生物が下方向に向かうことだけでなく、食人カビが対象の近くにあり、
その「カビの胞子」が対象に付着しているということも含まれていると考えられる。
従って、セッコはオアシスの溶解効果で身を守ることで、このカビの影響を全く受けずに済むというわけだ。
この事例以外にも、グレイトフルデッドの「老化ガス」、パープルヘイズの「殺人ウィルス」、
極端なところではヘビーウェザーの「太陽光サブリミナル」など、
目に見えない無形の攻撃にも、必ず何らかの実体・正体はあるものだ。

105フェイク『男』:2006/01/31(火) 02:21:57 ID:dbkOzcfw
667 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 02:01:36 ID:9ASIk7c0
スタンドの中には「本体の有する技術を十二分に発揮するため」に誕生したものがある。
本体がいかに修行を積み、超絶的な技術を得たとしても、不完全な人の身ではそれを完璧に発揮することは不可能だ。
本体の精神力により発現する心の理想像「スタンド」を用いて、そこのところの「矛盾」を解消したのが、このタイプだ。
このタイプのスタンドは能力としては単純ながらも、修行や研鑚を重ねることでその実力を増大させていくという特徴がある。
ジョジョ本編においては、本体ポルナレフの剣術の究極「銀の戦車」、本体テニール(偽)の水中活動能力の具現「暗青の月」、
本体アナスイの病む分解癖の発露「ダイバーダウン」などがこれにあたる。

664 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/01/31(火) 01:59:10 ID:9ASIk7c0
スタンドはスタンドでしか倒せないので、生身でスタンドを攻撃することは出来ないというのが常識だ。
しかし「防御」に関しては例外事項がある。スタンドは自身のパワーを超えた頑丈さの物体を力で叩き壊すことは出来ないので、
そのスタンドが防御者の肉体を破壊できないほどに非力ならば、その直接打撃を生身で防御することも可能なはずだ。
極端な例として、防御者が吸血鬼などの強化された肉体を持つ者なら、かなりのパワーを有するスタンド攻撃でも防御できる。
(DIOがエメラルドスプラッシュを生身の指で弾いて無効化できたのも、このためだと考えられる)

106フェイク『男』:2006/02/09(木) 20:18:19 ID:ZherwNKQ
659 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/09(木) 20:12:21 ID:qxmG4R/R
「スタンド使いは引かれ合う」という法則があるが、
だからといって全てのスタンド使いが邪悪な存在と出会い、過酷な戦いの運命を辿るとは限らない。
とはいえ、舞台が(表面上は)平和な日本の一地方都市であったジョジョ四部においてすらも、
岸部露伴や辻彩のように能力ゆえに他者に害を与え、その因縁によって自らに争いを呼び込む者がいたり、
鋼田一豊大や乙雅三のように己のスタンドに囚われ、そのトラブルによって揉め事に巻き込まれる者が居る中、
能力を己の職業のためのみに使い、力に負けることも外部に害を撒き散らすことも無かった、
トニオ・トラサルディーこそは全く平和な生活を送ることが出来た唯一のスタンド使いだと言えるだろう。

658 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/09(木) 20:11:29 ID:qxmG4R/R
スタンドの中には、本体が体得して鍛え上げた技術を元に、更に高みに至ろうとするべく誕生するものがある。
本体がその技術を限界まで修め、それ以上の上は無いという段階まで至った更に上を目指したとき、
その代わりに発現するこのタイプのスタンドは、その技術に連なる上位の事柄に干渉する能力だとか、
その技術の抱える問題点を解決する能力となるケースが多い。
ジョジョ本編においてこのタイプのスタンドは数が多く、「パールジャム」「天国の扉」「シンデレラ」
「セックスピストルズ」「ローリング・ストーン(ズ)」「マンハッタン・トランスファー」「竜の夢」
更にはSBRにおいても「マウンテン・ティムのスタンド」「ジャイロのスタンド」などがこれに当たる。

655 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/09(木) 20:06:46 ID:qxmG4R/R
「スタンドを操るのに大切なのは出来て当然と思うこと」とはエンヤ婆の言葉だが、
出来ると思いさえすれば何でも出来るわけではない。当たり前のことだな。
スタンド使いが出来て当然という「主観」を保てるのも、元を正せば、
そのスタンド能力がルール的、客観的な整合性を確立させているがゆえだ。そうあることが望ましい。

107フェイク『男』:2006/02/21(火) 18:14:38 ID:PcRYIU7w
667 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/21(火) 18:10:07 ID:4nJeB8bo
ともすれば勘違いしてしまうかもしれないが、UJ今月号の敵キャラであるリンゴォの主張は、
「今の風潮は駄目だ。昔は良かった」などという単なる懐古趣味ではない。
時代と共に全てのものは移り変わるが、だからといって新しいものが常に正しいとは限らない。
だがしかし、基本的には古いものの中に問題点があるからこそ変化が起こるのだから、古いものをそのままにし続けることも出来ない。
物事に当たるには、その両方の特徴を常に量り、良い方向に向かうよう選択し続ける必要があるということだ。
また、ジャイロは「死刑執行人の伝統」という過去の価値観に立ち向かう立場にあり、ここの点でも双方の対比となっている。

664 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/02/21(火) 18:05:24 ID:4nJeB8bo
古代バビロニアで発生し、数学者ピタゴラスが形成した「数秘学」は、
エジプトの神官から伝授されたカバラ(タロットとも繋がりのある秘儀)によって更なる完成に至ったという。
この「数の神秘」を研究する学問において、「4」という数字は「安定」を意味する。
建築や設計の基盤として、また四方・四季・四大元素など様々な分野で多用されるこの数字は、
あらゆるものを整理・定着させるものとして、順序や順列、信頼、現実性や堅実性などを象徴とし、
不安定な飛道具を確実に命中させるための弾丸操作能力として、タロットカードの四番目「皇帝」はこれを暗示とする。

また数秘学的観点から見た場合、「セックスピストルズ」は丁度「皇帝」と真逆の発想から誕生していると言える。
このスタンドは本体ミスタが「4」という数字を嫌うがゆえにナンバー4が存在せず、
六体のメンバーでありながらナンバー7まで存在するのだが、数秘学において6は「調和」、7は「飛躍」を意味し、
本体ミスタが消極的・停滞的な「安定」を己から排することで、通常達しえる限界である「調和」を飛び越えて、
「飛躍」的な幸運に辿りつくという、彼の人生における幸運や楽観的姿勢を象徴している。

108フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:23:12 ID:LaKiP7QA
619 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:17:40 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察・蛇足】
「『無敵さ』……私が新月を迎える前に得たものは『無敵さ』なのか?
 だがあくまで私の求めるものは『強さ』ではなく、
 全ての人間が到達すべき『幸福』だということを心に戒めておこう」 (プッチ神父、C−MOONを従えて)
余談ではあるが、ジョルノたちが「レクイエム」をディアボロ打倒のための頂点と扱ったのに対し、
DIOは「緑色の赤ん坊のスタンド」を単なる通過点だと考えたのは興味深い。

618 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:16:04 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察5】
様々な分野に適用される考察であるため、ここまで具体的な描写はしなかったが、
つまり「真実」とは、物理学では「特異点」、哲学においては「イデア」などと言い換えることも出来る。
そして五部の「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム」と六部の「緑色の赤ん坊のスタンド」は、
幾人もの犠牲と継承の上に生まれ、向かい行くものが己の力だけでは絶対に到達できない無敵の存在であるという点で、
「真実」を暗示とした、共通の属性を持つ能力であると言える。

109フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:23:33 ID:LaKiP7QA
617 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:14:48 ID:jsdwl2EW
ジョジョ三部の「オインゴ・ボインゴ兄弟」は、まさにチームプレーに打って付けの能力を持った二人だと言える。
ボインゴは「トト神」の漫画で未来を予知し、オインゴは「クヌム神」でその漫画の登場人物になりきることで、
予言を素早く確実に成就させられるからだ。(本編においては、不幸にもその完璧な変身能力が裏目に出たが)

616 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:13:30 ID:jsdwl2EW
タロットカードの十二番目「吊られた男」は、世界樹ユグドラシルの枝に逆さ吊りとなり、
自分の身体を槍で貫くという苦行の末にルーン文字の知識を得たという北欧神話の神オーディンを由来とすると言われており、
自己否定、身動きできない状態、エゴを捨て大いなる存在に目覚めることを暗示としている。
さて、「吊られた男」というスタンドはその身体が「光」という、この世で最も自由な存在で形作られているが、
ただ外界に存在するだけでは流れ去るのみの「光」ゆえに、何物にも関わらずにその身を維持することは出来ず、
反射物の表面にへばりつくことで己の土台を得ている。(そして、反射物の表面で、全く自由なように振舞うのだ)
何者にも縛りつけられず自由であるということは、同時に己を保障するものがなく不安定であるということをも意味するため、
誰であっても、この世界で生きるためには他者と関わり続け、縁によって自らを縛り付けざるを得ない。

615 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:12:14 ID:jsdwl2EW
ジョジョ五部の主人公ジョルノは非常に物知りであり、また戦闘中にも神がかり的な敵スタンドの分析を行うが、
これらの知識の中のいくつかは、彼が己のスタンドを有効利用するための生物学や医学に根ざすものだと考えられる。
例えばグレイトフルデッドの「男女の寿命差」を「体温の差」であると見破ったり
グリーンデイのカビの性質を「冬虫夏草」に例えてその意味を理解したり
チョコラータへの時間稼ぎのために自分の負傷を正確に診断・説明しているのがそれだ。
これぐらい、とまでは言わないが、スタンド使いたるものは己の能力に関する知識を深めるべきであろう。

110フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:23:50 ID:LaKiP7QA
614 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:10:30 ID:jsdwl2EW
>>361-362
【真実へ至るまでの長い長い考察4】
そしてもしも、ようやく辿りついた「真実」を、例えば暴力を伴うスタンドパワーとしてその身に宿すことが出来たなら、
もはや他の誰にも、その者を倒すことは出来なくなるだろう。他の誰にも、そうやすやすと「真実」には辿りつけないからだ。
つまり、本当に「真実」を体現した者は、この世のほかの誰よりも強くなるし、神や運命すらとも対等な立場となることだろう。

613 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:09:12 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察3】
「壁にボールを投げ続ければ、ボールが壁をすり抜けることがある」という現象を、専門用語で「トンネル効果」という。
古典物理学においてこの現象は、ボールを構成する分子の一つ一つが壁の分子一つ一つをピッタリくぐり抜けることで起こるとされる。
(量子力学においての定義はもっと複雑だし、そもそも地球重力下でこんな大規模な効果は起こり得ないという事実は置いておく)
さて、仲間や後継者を充分に揃え、「真実」に辿りつく可能性を信じて不断の努力を続けるという人生は、
まさに、いつか壁をすり抜けることを信じてボールを投げ続ける姿勢に相当するだろう。
傍から見れば不毛ともいえるやり方だが、この世の「真実」というものはそれほど到達しづらく、
多くの人々が努力を尽くしてもなお、神の奇跡ともいえる偶然の助けなくしては達成できない。

111フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:24:05 ID:LaKiP7QA
612 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:07:49 ID:jsdwl2EW
少年漫画のご多分に漏れず、ジョジョにも「倒した悪人が味方になる」というイベントが存在するが、
重要なのは、その悪人を更生できるか否かだ。
特に四部に多いのは「スタンドを手に入れたから悪事を働いた」タイプの者であり、彼らの更生は可能であるが、
各部のボスキャラなどに代表される「邪悪だからスタンドを手に入れた」ような者ども、
倫理や道徳の観念そのものから異なる奴らは更生のしようがなく、解決方法はもっぱら対象の殺害となってしまう。

611 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:06:42 ID:jsdwl2EW
ジョジョの中には時折、時事を反映したようなスタンド能力が登場する。
例えば「ラット」は環境破壊、「ベイビィフェイス」はたまごっち、「ヨーヨーマッ」はメイド萌え、
「自由人の狂想曲」はキャラ萌え文化や著作権問題といった具合だ。

607 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:03:41 ID:jsdwl2EW
運動の性能のみにスタンドのエネルギーをつぎ込み、他に特殊な能力を持たないという点で、
(ついでに言うなら、身体の一部分を伸ばして撃ち出すという技を有するという点でも)
「灰の塔」と初期の「星の白金」は共通している。
戦いの中で「星の白金」はスピードの限界を超えて「時を止める」能力に目覚めたが、しかし恐らく「灰の塔」にその可能性は無い。
「時を止める」能力とは「光速を超える」、つまり物理法則を打ち砕くほどの類稀なるパワーと精密性があってのことであり、
スピードのためにパワーを切り詰めた「灰の塔」では、その領域まで到達することは出来ないだろうからだ。
聖書におけるバベルの塔のように、いかに高い塔を築こうと天空の星に届くことは無い、それが「塔」というタロットの暗示だ。

112フェイク『男』:2006/03/05(日) 14:24:19 ID:LaKiP7QA
605 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:01:29 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察2】
「アナスイが自分を犠牲にして父さんを守ってくれたから、あたしは今……かろうじて生きている。
 エルメェスが神父を攻撃してくれたからロープを延ばしてイルカを捕まえる間が出来た。(中略)
 あんたを逃がすのはアナスイであり……エルメェスであり……あたしの父さん空条承太郎……」 (徐倫)
しかしまた、「真実」とは一代限りで到達できるものでもない。
時の流れによる世代交代、また戦死などによる脱落の危険は常に存在するからだ。
「後継者」の存在も重要だと言える。

604 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/05(日) 14:00:37 ID:jsdwl2EW
【真実へ至るまでの長い長い考察1】
「ブチャラティは死んだ……アバッキオも…ナランチャも…
 しかし、彼らの行動や意志は滅んではいない。彼らがこの矢を僕に手渡してくれたんだ」 (ジョルノ、レクイエム発現後)
「大切なのは真実に向かい続ける意志」ということは繰り返すまでも無いことだが、
必ずしも、人は正しい「真実」を認識できるとは限らない。
人間の思考にはどうしても自分に有利な物事ばかりに注目してしまう現象が存在し、
素人はおろか、その道の専門家ですらこのような願望から来る思い込みによって失敗してしまうものだという。
(この思い込みのことを、心理学では「確証バイアス」という)
一人の人間がいくら努力しようと、そこに「主観」が混ざり込む以上、限界がある。
だが多くの人間が協力すればそれだけ客観性が増し、真実により近づくことが出来るだろう。

113フェイク『男』:2006/03/17(金) 23:06:44 ID:Vf6QWrlk
556 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 23:01:46 ID:LF8N9CH4
英単語「Phantom」は、いわゆるお化けだとか幻の類を指す。
これを踏まえて、ジョジョ一部の新たな副題「ファントムブラッド」からは二通りの意味合いが読み取れる。
一つめは「血のお化け」、つまり吸血鬼ディオのこと。
二つめは「幻の血族」、すなわちその活躍を歴史に残すことなく消えたジョースターの血統のこと。

553 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 22:58:25 ID:LF8N9CH4
数秘学において「9」という数字は「完結」を意味する。
1より始まり9に終わる十進法において最後の数であるこの数字は、その中に全ての数字を含むことから、
人々の心を一つに統合させるものとして、普遍的な力や宗教活動、共感や神秘性などを象徴とし、
「1」を暗示するオシリス神の弟にして完成形、人心を支配するエジプト九栄神の九番目「アトゥム神」はこれを暗示とする。

114フェイク『男』:2006/03/17(金) 23:07:06 ID:Vf6QWrlk
552 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 22:57:11 ID:LF8N9CH4
ジョジョにおいて「戦闘中に成長する敵キャラ」には二種類ある。
一つは、頼れる仲間が重傷を負ったためにいったんは心を決めるが、
自分がピンチに陥ったときにメッキが剥がれるという、あまり良くない奴ら。
三部のボインゴと五部のペッシがこれだ。(特にボインゴは二回の襲撃両方ともこのパターンがオチになっている)
もう一つは、自身の成長を見据えて戦いに挑んでおり、敗北後もその心は折れなかった立派な者たち。
四部の大柳賢(ジャンケン小僧)、六部のリキエル、SBRのリンゴォ・ロードアゲインがこれに当たる。

551 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/17(金) 22:56:05 ID:LF8N9CH4
古代バビロニアで発生し、数学者ピタゴラスが形成した「数秘学」は、
エジプトの神官から伝授されたカバラ(タロットとも繋がりのある秘儀)によって更なる完成に至ったという。
この「数の神秘」を研究する学問において、「5」という数字は「変化」を意味する。
人間の五感や指の本数に等しく、そのために十進法の原因ともなったこの数字は、
物質世界の安定を示す「4」から進んで生命活動全般を現すものとして、
進歩や活動、心の不安定さ、学習、変化していく自由を象徴とし、
本体の武装と共に力を身につけ、また他者の力を奪う能力として、エジプト九栄神の五番目「セト神」はこれを暗示とする。

115フェイク『男』:2006/03/19(日) 18:20:58 ID:9RZf5Klo
720 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:17:10 ID:HADN3SHF
「セピア」というのはある種のイカの名前で、そのイカが吐く墨の色が「セピア色」の語源だそうだ。

718 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:13:05 ID:HADN3SHF
数秘学において「10」という数字は「完全」を意味する。
数秘学の誕生した時代にゼロの概念は無く、そのためにこの数字は十進法の内にありながらそれを超越した数字として、
全てを包括する存在、宇宙全体、神の力などを象徴するものとされる。
エジプト九栄神が9体しかいないのはそのためだ。

714 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:10:13 ID:HADN3SHF
五部のスタンド「リトルフィート」の発動条件は対象を鋭い爪で傷つけることだが、これにはどのような意味合いがあるのだろうか。
一つには、対象を流血させることで「対象の保有するエネルギー(質量)」を流出させるという感覚が、
もう一つには、「リトルフィート」というスタンド自体が、鋭い爪、つまり極小にまで達する指先という構造を有することで、
そのスタンド能力である「無限の縮小」への感覚を体現するということが考えられる。

712 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:09:19 ID:HADN3SHF
「ドナドナ」という歌は、ナチスによって強制収容所に送られていくユダヤ人の姿を歌ったものだと言われているそうだ。
初期の日本語版では「子牛を 乗せて 荷馬車が ゆれる」の部分が「悲しみをたたえ はかない命」と訳されており、
あまりに悲劇的な歌詞だったため、婉曲的な表現に改められたという話もある。
また、この歌の中で何回も繰り返される「ドナドナ」という言葉は、牛を追う掛け声であるとも言われているが、
ユダヤ語の「主よ」という呼びかけの言葉に通じるものだという解釈も出来るらしい。
ジョジョとはあまり関係のない話だが、ネタ探しにネットを回っていると偶然この話を発見してしまい、
ちょっと背筋が寒くなってしまった俺の腹いせとして、ここに紹介しておく。

116フェイク『男』:2006/03/19(日) 18:21:13 ID:9RZf5Klo
711 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:08:01 ID:urMsfxGU
バイツァダストやマンダム、GERなどの発動条件の面倒さを見る限り、
時間に干渉する能力の中でも、時を戻す能力はとりわけ困難なものであるようだ。

710 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:07:02 ID:urMsfxGU
鑑定的に、あるいは構造分析的に見た場合、「吊られた男」による攻撃は、
恐らく反射物より対象にスタンドパワーを光速で撃ち出す、
あるいはスタンド自身が双方を光速で往復するという手法を取っているものと思われる。
対象が反射物に映っているということは、対象と反射物との間の光を遮るものは何も無いことを意味するのだから、
「吊られた男」はそこを狙い、光の身体をもって不可避の攻撃を仕掛けているのだろう。

709 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:02:17 ID:urMsfxGU
数秘学において「3」という数字は「発展」を意味する。直線から平面を構成する最初の数であるこの数字は、
絶対なる「1」と相対する「2」における閉鎖性を解き放つものとして、新たな展開や新しいパワー、開放、創造性などを象徴とし、
本体の心身の弱点を克服し更に推し進める能力として、エジプト九栄神の三番目「ゲブ神」はこれを暗示とする。

708 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/03/19(日) 18:00:42 ID:urMsfxGU
動物が天国に行きたいと思わないのは、彼らに知性が無く、運命の束縛を認識しないためだ。
そのためなのか、動物のスタンドには「ある方向での自由さと、その他の面での不自由さ」を兼ね備えるものが多い。
スタンドは変幻自在だが本体までは変形できない「愚者」、操作対象は自由自在な空気だが本体は地に縛られた「ストレイキャット」、
内部では万能だがその巨大さ強力さゆえに海上でしか存在できず、また射程の狭さから檻のように本体を閉じ込める「力」など。

117フェイク『男』:2006/04/03(月) 00:47:15 ID:7oSfRpbQ
687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:44:04 ID:8h10Ges+
作中に出てくるスタンドの傾向の一つに「近距離カウンター型」とでも言うべきものがある。
格闘の性能は低いが、近距離に位置する相手をほぼ問答無用に無力化できるというスタンドだ。
近距離パワー型の相手にはとても有利な一方、遠隔操作のスタンド使いには不利な側面もある。
「セト神」「天国の扉」「クリーム・スターター」などがこれに当たる。

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:40:11 ID:8h10Ges+
作中の理論的戦闘や運命論などを見る通り、ジョジョでは「必然性」や「連続性」というものを非常に重視している。
俯瞰的な視点から見るならば、漫画や小説のような物語の世界には「作者」が存在するのだから、
全く「作意」の無い、偶然的な出来事など物語の世界には在り得ないと考えることも出来るだろう。
一見「偶然」に見えるものも、ジョジョの世界では他の方向からの理由が存在し、また場合によっては克服も可能なのだ。
だからなのか、キャラクターが偶然に頼るような作戦を取ることは少ないし、
「偶然」によって大きく効果が変わるような、あるいは効果が全くランダムなスタンド能力も存在しない。

118フェイク『男』:2006/04/03(月) 00:47:30 ID:7oSfRpbQ
682 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:39:32 ID:8h10Ges+
作中に出てくるスタンドの傾向の一つに「中距離トラップ型」とでも言うべきものがある。
スタンド自体の格闘性能は低いので、敵に近づきすぎると危険なのだが、あまり離れると能力射程外となってしまうので、
敵を能力の術中に落とし込んだ後には「付かず離れず」戦い、徐々に相手を蝕むタイプのスタンドだ。
ジョジョにおいてこのタイプのスタンドは数が多く、「女帝」「死神13」「バステト女神」「リトルフィート」
「トーキングヘッド」「メタリカ」「サバイバー」「ジェイル・ハウス・ロック」「スカイハイ」
「ブンブーン一家のスタンド」などがこれに当たる。

681 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/03(月) 00:38:36 ID:8h10Ges+
ジョジョ五部の一味違うスタンド「スパイス・ガール」は、一体何が「一味違う」のだろうか。これには幾つかの解釈が出来る。
1、あの乱暴な性格。
2、五部の中で唯一の女性を本体とするスタンドである点。
3、破壊的なスタンドが多い五部において、唯一の「破壊を否定する」能力。

119フェイク『男』:2006/04/20(木) 06:54:04 ID:Xm6cE.Fs
707 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/20(木) 06:49:13 ID:0JCItFGB
「矢」の原理を説明するために持ち出された「ウィルス進化論」だとか、
「石仮面」の理屈である「人間の脳には未知の力が眠っている」という話は、
現実の生物学や医学においては極めて胡散臭い説に過ぎないそうだ。
だが、現実に存在しない超能力や怪物の理由付けとして、
現実に存在するか怪しい説を引っ張ってくるというのは適切な所だと言えよう。

703 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/04/20(木) 06:34:42 ID:0JCItFGB
スタンド使いはあまり「武器」を使わない。
例外は、武器の使用法や入手経路にスタンド能力が繋がっている場合と、本体の精神力が非力な場合だ。
前者は「セックス・ピストルズ」「マンハッタン・トランスファー」「セト神(斧)」「エニグマ」
「ジェイル・ハウス・ロック」「C−MOON」「マウンテン・ティムのスタンド」などで、
これらスタンドに理由があるケースでは、総じてスタンド自体のパワーは低いという特徴が挙げられる。
後者は「アレッシーのマシンガン」「ナイフを振り回すナランチャ」「ネズミ狩りにライフル弾を持ち出す承太郎」が相当する。
余談だが、承太郎がラットの針を指でつまむなどという凡ミスを犯したのも、あるいはこれが原因なのかもしれない。

120フェイク『男』:2006/05/10(水) 20:59:49 ID:HUV3pOX2
652 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:55:31 ID:MJjaVqSA
DIOの息子四人はいずれも「生命を作る・操る」能力を持つ。
彼らの能力からも、彼ら四人の精神性を窺うことが出来るだろう。

650 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:52:41 ID:MJjaVqSA
ジョジョに登場するDIOの息子四人は、自立心の有無、そして夢や希望の有無によって四分される。
神父への依存心は振り切ったが、夢や希望を持たず幸せを求めてさまようヴェルサス。
人生の明確な目的を得て熱した鉄のような執念を抱くも、最後まで神父の追随者だったリキエル。
自分を救った名も知らぬギャングに依存することもなく、また大きな夢を持つジョルノ。
夢も希望も無く自立もせず、ただ社会への逆恨みから暴走するだけのウンガロ。

648 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:49:58 ID:MJjaVqSA
DIOの息子であるにも関わらず、ジョルノはプッチ神父に出会うことはなかった。
いずれも人生に絶望し救いを求めた六部の三人とは異なり、ジョルノは既に自立を果たし夢を叶えているからだろう。
だが、時を飛ばすことで自身への運命を無効化する、即ち「天国」を真っ向から破壊する力を持つディアボロの始末により、
ジョルノは計らずも、神父への協力を行ってしまっていたという見方も出来る。

647 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:48:51 ID:MJjaVqSA
ジョジョ六部にDIOの息子たちには「天地人」の暗示がある。
即ち、天駆けるロッズのリキエル、大地の過去を掘り起こすヴェルサス、人心をファンタジーへと誘惑するウンガロだ。
またヴェルサスと神父の起こす三つ巴の戦いにおいても、地のヴェルサスに加え、
天候を操るウェザーと人心を操るプッチ神父が揃い、これも天地人を表している。

121フェイク『男』:2006/05/10(水) 21:00:04 ID:HUV3pOX2
644 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:45:21 ID:MJjaVqSA
DIOの息子の一人、ヴェルサスの体格がプッチ神父とそっくりであったという伏線は、
ヴェルサス・神父・ウェザーの三つ巴の戦いの最後に、神父がヴェルサスに残像をかぶせ身代わりにすることで回収された。
だが、ヴェルサスが神父の身代わりとなったことの逆に、ヴェルサスが神父の立場を強奪することも出来たのではないだろうか。
神父はアンダーワールドの能力について「ウェザーの頭の記憶DISKを掘り起こすことが出来る」と述べている。
これはアンダーワールドが「物体を掘るという行為を通じて過去の出来事を再現する能力である」ことの応用なのだが、
例えば、ヴェルサスが承太郎の記憶DISKから状況を把握し、更に「14の合言葉」をも見つけたならば、
アンダーワールドが神父から「緑色の赤ん坊」を掘り起こし、ヴェルサスが天国への道を手に入れることも可能だったのかもしれない。

641 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/05/10(水) 20:42:24 ID:MJjaVqSA
ジョジョ六部に登場するDIOの息子たちは、どれも象徴的な意味合いを強く有している。
その中の対照的な二人、リキエルが「再起不能」止まりで決着がついたのに対し、
ヴェルサスが明確に「死亡」しているのは興味深いところだ。
思えばヴェルサスは、夢や希望といった人生の目的を持たないゲス野郎と言えど、
プッチ神父への依存心を振り切り、自分の足で歩き始めていたことも事実だった。
新世界においてはアイリンやアナキスのように因縁から解き放たれるだろうし、本当に幸せになれる可能性も大いにある。
一方のリキエルは、強い目的意識を有してはいるものの最後までプッチ神父の追随者だった。
そんな彼は、自らのスタンドがまともに機能しなくなるまでの重傷を負った身体で、
天国でも何でもない新世界を、恐らく仲間も無く一人で過ごすのであろう。
悲しいことだが、それはプッチ神父を推し上げようとした罪に対する当然の罰なのかもしれない。

122フェイク『男』:2006/06/01(木) 19:21:20 ID:3Qb2aQ7s
699 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:17:36 ID:ce8cATwZ
四部の「ハイウェイ・スター」は嗅覚、養分吸収、幻覚、輪切り化移動、テレポート能力と、
多彩かつ無分別な能力効果を有する異色のスタンドであるが、これらのことはこのスタンドの構造にまで踏み込めば解決できる。
ハイウェイスターというスタンド能力の真髄は、本体・スタンド・攻撃対象、三者間での養分のやり取りを行うことである。
まず、このスタンドは主目的として攻撃対象からスタンドを介し、瀕死の本体へと養分を吸収・伝達する能力を有する。
次に本体の生への渇望から来る嗅覚によってより養分を有していそうな生物(特にスタンド使い)をトンネル内において探知し、
少量の神経伝達物質やら脳内麻薬の類を逆に対象に流し込むことで、例の「幻覚」を見せる。
(なお、モチーフの話題にまで立ち入るならば、この幻覚能力の元ネタは「高速道路催眠現象」であると思われる)
またテレポート能力は本体が夢のような無意識によってこのスタンドを操作するがゆえの特性であり、
攻撃対象から本体へと養分を伝達するための手段として備わっている。
そして養分吸収能力によって、全身を備えずとも充分に運動できるという活力を手に入れたこのスタンドは、
養分を本体に伝達するためのテレポートの中継地点を「ケーブル」のように増やすため、
あるいは身軽になって少しでも対象への追跡速度を上げるため、あの輪切りのような形での移動を行うと考えられる。

123フェイク『男』:2006/06/01(木) 19:21:37 ID:3Qb2aQ7s
694 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:11:50 ID:ce8cATwZ
科学的に考えれば、スタンドとはどのような物質なのだろうか。
数ある漫画の考察の中でも、取り分けこのような問題は不毛なものだが、それでもあえて考えるならば、
スタンド以外の物体ではスタンドを捉えられず、スタンド側は物体に干渉できる、
(そして、干渉の時にはスタンド側が物体から影響を受けることもある)
スタンドは物体を通り抜けることが出来る(しかし、パワーやスピードを伴うのは困難)、
スタンド以外の様々な物体と同化する(あらゆる物体と同化しえる)などの性質から察する限り、
「スタンドの像は現実に存在するあらゆる粒子よりも、更に細かな粒子で出来ている」と見ることが出来る。
多分、物理学でいうところの「プランク長さ」よりも小さな物質なのだろう。
この辺の話を更に突き詰めていけば、星の白金が行う「光速を超える」ことの真実にも迫れるのだが、
君のスタンドには全く関係ないことなので省略する。

693 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:10:38 ID:ce8cATwZ
例えば「隕石を落とす能力」というものを考えると、巨大なパワーあるものを遠隔地(宇宙!)から運んでくるわけなので、
もうその時点でかなりのエネルギーを使ってしまっていることになり、とても狙った相手に叩き込むほどの精密性を伴うものではない。
すると、隕石を雨のように大量に降らせて数撃ちゃ当たるの方式か、あるいはどうにか狙った目標地点に落とすギミックを
持ち出すなどの手法を取るわけだが、六部「プラネット・ウェイブス」が取った方法は自分自身を「照準」とすることだった。
数に任せて乱打するような非効率的なやり方ではなく、また目標を捕捉できたかどうかの判断にも適した方法だ。
このように、優れた者は己のパワーや能力に溺れることなく、常に更に良い結果を目指す姿勢であるものだ。

124フェイク『男』:2006/06/01(木) 19:21:52 ID:3Qb2aQ7s
690 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:07:20 ID:ce8cATwZ
宇宙の広大さに比べれば人間など本当に小さなものだが、
宇宙は白痴である(と考えられる)のに対し、人間は宇宙を考察し理解しようと出来る。
──というのは、誰の言葉だったか。

688 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/01(木) 19:05:40 ID:ce8cATwZ
五部「ベイビィフェイス」は「連続性の破壊」を暗示するスタンドだと考えられる。
このスタンドはDNA(生命の連続性)から誕生し、親子の連続性を否定する「親殺し」の任務を目的とする。
また、その能力は過去から未来へと連続性を保ち、段階的に変化していくはずの諸々の物体を、
一瞬にして全く作り変え別のものにしてしまうというものだった。
生命を産み出すという点ではよく似ているが、その内面では真逆の精神性を有するスタンド、
ゴールド・Eのジョルノによってこれが撃破されたのは、正当な展開だと言えるだろう。

125フェイク『男』:2006/06/11(日) 00:51:53 ID:AcNUtdaY
100 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/11(日) 00:50:35 ID:JrlkGqRR
未だ人類にその全容は明らかにはならないが、(少なくともジョジョの)世界には確固とした『法則』や『因果』が存在し、
全くの出鱈目なランダムさだとか、未来永劫まで人智の及ばぬ『混沌』などはありえないと考えられる。
それはつまり、どのような『謎』に対しても、人間の知性はそれを暴き立てるか、さもなくとも少しは抵抗が可能なものであり、
全く理論を超えた名状しがたい存在だとか、想像を超えた宇宙的恐怖の類も存在しないということだ。
また世界に『絶対的な法則がある』ということは『真実が存在する』ということでもある。ならば『真実に向かう』ことも出来る。
読者諸氏におかれては、是非とも見せかけの恐怖や薄っぺらな邪悪に負けないだけの勇気を携え、正義の道を目指してほしいものだ。

126フェイク『男』:2006/06/16(金) 01:30:49 ID:a8PknQ2w
408 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/16(金) 01:27:01 ID:AXgUIKBx
ジョジョ三部のスタンド使いには、己のスタンドと直接関係無い場面においても、己のタロットの暗示の通りに動く者が多い。
これは漫画的には、ただ単にキャラの行動の元ネタをタロットカードから引っ張っているというだけの話だが、
作中の理論で考えれば、その人物の「運命」なり「天性」のようなものを、タロット占いにより読み取っているのだろう。
また、四部以降の洋楽を元ネタとしたスタンドの中にも、その内容を能力に反映しているものもいくつかあるようだ。

ただ私個人の考え方としては、名前はあまり重視していない。
ここのスクリプトからして名前はランダムだし、スタンドの名前はその本体自身がめいめい勝手に付けるという場合が多いからだ。
極端な話、面白ければ同じ名前をもつスタンドが複数体出現しても良いではないか、と思っている。

127フェイク『男』:2006/06/16(金) 01:31:05 ID:a8PknQ2w
407 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/16(金) 01:26:13 ID:AXgUIKBx
初めに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言は初めに神と共にあった。
すべてのものは、これによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。
この言に命があった。そしてこの命は人の光であった。光はやみの中に輝いている。そして、やみはこれに勝たなかった。
(ヨハネによる福音書、冒頭)

六部冒頭、グェスが徐倫に対してそうしたように聖書を引用してみると上記のようになる。
人間は何かを「思考」するためには「言語」が必要なので「言が神であった」というのも全くの出鱈目ではないのかもしれない。
さして、一つ一つが全く異なる「命」を有するスタンドならば、それぞれに固有の名前があって当然だ。
(なお私は聖書の専門家でも何でもないので、何かマズいことが書いてあっても真に受けずネタだと受け止めてもらいたい)

また「名前を付けることで力をイメージしやすくなる」というのも確かにあるのだろう。
歴代ジョジョも、自分のスタンドに名前が付けられる/名前を付けることで覚悟を決め、己の精神性が固まったという側面がある。
(近距離だか遠距離だか判らないスタンド→最強の近距離型スタンド「星の白金」
 殴ったものを歪めてしまう→殴ったものを完全に修復できる「クレイジー・ダイヤモンド」
 糸だけではなく人型の塊も出せるようになった「ストーン・フリー」
 足の爪も回転させられるようになり、本体が下半身不随となってから初めて自分だけの力で勝利を収めた「タスク」)

128フェイク『男』:2006/06/16(金) 01:31:18 ID:a8PknQ2w
405 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/16(金) 01:24:35 ID:AXgUIKBx
「デッドマンズ・Q」は正確にはジョジョではないのだが、ジョジョ本編とD・Qの間に共通する概念や人物が出ていること、
作者荒木が世界観をわざわざ描き変えているようには見えないことから、考察の材料として扱っても問題ないように思われる。
それを踏まえて、六部の異色スタンド「リンプ・ビズキット」は、死体を元に「透明なゾンビ」を作り出すという変な能力なのだが、
恐らくあの「透明なゾンビ」なるややこしいものは、死体の「魂」をこの世に呼び戻した「暴走する幽霊」のようなものなのだろう。
「暴走する幽霊」は「自分だけの居場所」が無いために、スタンド使いにもその姿を見ることが出来なかったのだ。
(恐らく、エンポリオならば「透明なゾンビ」を視認することも出来ただろうと思われる)
またD・Qの世界観では「死者の魂の生まれ変わり」は確認されていない。
(むしろ「魂の掃除屋」のことを考えると、「あの世」なんか存在せず、幽霊はただ食われるのみとも考えられる)
そして「透明なゾンビ」に人格が認められず凶暴化していることから、あれは「あの世」から魂を呼び戻す能力ではなく、
死体を元に「魂の複製」を作り出す能力と考えた方が辻褄が合うと推察される。

129フェイク『男』:2006/06/20(火) 20:21:01 ID:rFzkXhyY
674 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:15:10 ID:kTD/2xTF
破壊力・スピード・精密性の三条件を備えるスタンドはほとんどが近距離型か、
あるいは遠隔パワー型でも発現できる場所には制約があるタイプが多いので気づかれにくい事実なのだが、
例えばC−MOONがそうであるように、上記の三条件と遠射程の四つの全てを備えたスタンドは、
こと格闘という分野においては立体的、「アクロバット」的な動きを多用できるために、
本体があくまでも人間並みでしかないほとんどの近距離パワー型のスタンドに比べて、相等有利な戦いが出来ると考えてよい。
これに抗するには、「星の白金」のように凄まじいパワーや精密性をもって本体ごと移動するとか、
「ストーンフリー」のように本体と同化して格闘するなどの対策が必要になるだろう。

673 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:13:52 ID:kTD/2xTF
絵によってキャラに異なる色を塗るという作者の色彩感覚のせいもあるのか、スタンド能力には「色」の要素がほとんど存在しない。
スタンドは超能力の視覚化であり、少年漫画は白黒印刷なのだから、色という要素に重点を置くわけにはいかないのだ。
漫画を媒体としない二次創作などにおいても、それを小説などで描写する限りは同様だといえる。

672 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:12:49 ID:kTD/2xTF
通常のスタンドが、自分の能力を様々に活かして本体の望む結果を作り出そうとするのに対し、
この世の「真実」を体現するレクイエムとは、結果に対する過程を制限無く作り出せるという性質なのかもしれない。
GERの能力効果の有無を言わさぬ絶対さやチャリオッツ・レクイエムの迷走具合は、そう考えると納得できるほどのものだった。
理論的な考察には程遠い感情的印象論ではあるが、ここに記しておく。

130フェイク『男』:2006/06/20(火) 20:21:30 ID:rFzkXhyY
671 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:11:21 ID:kTD/2xTF
結局いまいち能力が定まらなかった印象のある「キャッチ・ザ・レインボー」だが、構造的に考えれば、
このスタンドは「自分の肉体を雨粒に混ぜ込み、これを念動力のように動かし固める」ものと言えるだろう。
「本体肉体の一部を切り離して固める遠隔操作」「本体肉体の全てを雨粒に同化させ離れた場所に固めることでの高速移動」
といった精密な利用は本体である自分自身の肉体にのみ適用され、そこからは離れると「雨粒の空中固定」に限られるという訳だ。
扱うものが「雨粒」という限定された、また環境に大きく依存するものであることや、
水という自由さを感じさせる物質を媒介にしていながら「固定」という束縛的な用法であることは、
本体ブラックモアの、神(≒運命)より与えられた使命を重んじるという思想性に由来する。

670 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:09:55 ID:kTD/2xTF
神に対しては大天使ルシファーが、イエスにはユダが、プッチ神父にはヴェルサスがそうであったように、
聖なるものには、それを倒し成り代わろうとする対抗者が存在するものらしい。

131フェイク『男』:2006/06/20(火) 20:21:43 ID:rFzkXhyY
669 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:08:19 ID:kTD/2xTF
ジョジョの世界には現実世界との明確な違いとして、「霊的引力」とでも呼べるものが存在する。
スタンドや幽霊といった超常的な存在の数々は、全てこれによって説明できる。
さて、「引力」というものは非常に遠くまで届く力であり、宇宙的な規模において重要な要素となるのだが、
この大宇宙で知性ある生命が存在するのは(我々人類の既知の範囲において)地球だけであるらしく、
「霊的引力」が存在し、生物がそれを「幽霊」や「スタンド」という形で操るジョジョ世界においては特に、
地球が宇宙に及ぼす影響は他の星々に比べ圧倒的に高いということになる。
DIOとプッチ神父の起こした「宇宙の一巡」はその最たるものであろう。

668 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:07:05 ID:kTD/2xTF
スタンドは「一人一能力」であり、本体の有限の精神力をある特定の、限定された分野に集中して発揮するものだ。
ならば当然のこと、よく似た能力があるとするなら、それは特定状況下に限定された能力の方が「強い」と言えるだろう。

132フェイク『男』:2006/06/21(水) 01:37:32 ID:UWt3yO4A
667 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/06/20(火) 20:06:08 ID:kTD/2xTF
ギリシア神話の木の精霊ドライアドは男性を誘惑して時を無駄に過ごさせるという。

133フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:44:46 ID:alm8rMjQ
687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:40:30 ID:FSbFRIou
身体をバラバラにする能力というものは「自由」なものだが、しかし自由に出来ない「不変」の中心点を常に伴うようだ。
例えば「愚者」は本体自身は全く砂に出来ないし、「ストーン・フリー」は心臓や脳までは糸に出来ない。
SBRにおける二大バラバラスタンド使い、マウンテン・ティムとブラックモアについては、その精神性までもが対照的であり、
かつては自身の命を繋ぐために発現し、最期まで人の愛に生きたマウンテン・ティムのスタンドと、
命を捨ててでも「使命」を遂行し神の愛に生きるブラックモアの「キャッチ・ザ・レインボー」はそれを示している。

685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:38:36 ID:FSbFRIou
スタンドとは個人の欲望や精神の現れであり、ほとんどのスタンドが格闘技術を備えるのは、生物の闘争本能に由来すると言える。
ならば、大多数のスタンドが武術や格闘技を使わず単純な暴力のみで戦うのも、
それが原始的な破壊衝動から生じる、肉体よりも精神に根ざす力だからだと見なせる。
スタンドに本体の格闘などの技術を取り込むには、誕生時からそれを見据えたスタンドであるか、
「ストーン・フリー」のように、スタンドと本体が一体になることが出来るなどの条件が必要になるだろう。

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:35:51 ID:FSbFRIou
タロットカードの八番目「力」の中には、乙女が猛獣を手懐けているという図柄のものが存在する。
これは理性の通用しない本能的な野性の暴力を、より高次の意志や精神性で制御することを示しており、
その超巨大な貨物船の実像は、母なる海にその自重をゆだねることで成り立っていることを示している。

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:35:51 ID:FSbFRIou
そこらのやりこみ攻略動画によれば、スーパーマリオ1はたった五分でクリアできるそうだ。
ハンマーブロスを踏み殺すことも出来ない俺には想像もつかないことだが。

134フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:45:04 ID:alm8rMjQ
682 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:34:31 ID:FSbFRIou
「人には『使命』がある……肉体的な小さき『命』なぞ超越した、大いなる『使命』が!」(ブラックモア)
ジョジョ六部の最終決戦は、人類に運命を知らしめ、運命を成すことこそを正義とするプッチ神父と、
人の自由意志により正義を成すことが運命、引力=愛とするエンポリオとの決着だった。
そしてSBRにおいては、この二者の考え方は纏め上げられ、更に突き詰められている。
法に関わらずただ己の職分を果たすグレゴリオ、「納得」を求めてレースに身を投じるジャイロ、
命を賭けた決闘で光輝く道を見い出すリンゴォらは皆、それぞれの方向性こそ異なるものの、
神の定めし運命と人の求める正義の合一、すなわち「使命」の遂行を人生の目的としている。
またこのような思想をハッキリと自認しているブラックモアはそのために、
己の精神や欲望の発露であるはずの「スタンド」能力の発動条件を、
神の運命や天命を象徴する「天候」へと完全にゆだねることが出来たのだろう。

680 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:32:14 ID:FSbFRIou
タロットカードの七番目「戦車」は、理性と感情を示す二頭の獣をうまく制御することで、
未知の闘争へと己を走らせ、これを制圧するという「侵略と勝利」を暗示としている。
本体ポルナレフが直情的な性格・復讐という感情的な目的を抱きつつも、
剣術という理性的な技術を戦闘手段としている点はこれを意味しており、
またこの暗示は、チャリオッツ・レクイエムの能力にも受け継がれていると言える。

679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:31:25 ID:FSbFRIou
怪物と戦う者は、その過程で自分自身も怪物になることのないように気をつけなくてはならない。
深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ。(ニーチェ)

135フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:45:20 ID:alm8rMjQ
678 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:30:25 ID:FSbFRIou
スタンドの中には、自身の有する能力に関する事象を感知することが出来るものも存在する。
この技能は、スタンドが本来の一つの能力に練達することで、己の能力に関する物事を、
能力使用の手ごたえなどから感知するという、応用的な「スタンドの技術」であると考えられる。
ジョジョ原作においては、炎の揺らめきより気温や気流を読み取る「魔術師の赤」の生命探知機、
体温丁度で爆発するための「シアーハートアタック」の熱探知、養分吸収のための「ハイウェイスター」の嗅覚、
接触した物体に対して生命の有無や個数を判別できるようになった「黄金体験」の生命探知などがこれに当たる。

677 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:29:30 ID:FSbFRIou
精密動作性Bクラスのスタンドの中には、スタンド像が本体の有する技術を扱うことで、
特定の分野においてはAクラスに匹敵、もしくはそれ以上の精密性を発揮するものがある。
本体ポルナレフの剣術の究極「銀の戦車」、本体アナスイの分解技術を活かした「ダイバーダウン」、
頑強かつ歴戦の肉体を有する吸血鬼DIOを本体とすることで、格闘戦においては星の白金を上回る「世界」、
そして銃の天才ミスタの「セックスピストルズ」などがこれに当たる。

676 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:28:31 ID:FSbFRIou
スタンドの中には「個人の意志によって世界を改革する」ために発現しているものも存在する。
そもそもスタンドというものは、個人の精神力が物理法則を超えて外界へと影響するというものではあるが、
その究極形ともいえるこれらのスタンドは、どれも非常に強大かつ重大で、歴史や世界観をも動かしかねないものだ。
ジョジョ原作においては、社会の落伍者ウンガロによる現代社会への復讐「自由人の狂想曲」、
人種差別の犠牲者ウェザーによる差別無きカタツムリ天国「ヘビーウェザー」、
人類の指導者プッチ神父の「メイド・イン・ヘブン」が存在する。

136フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:45:45 ID:alm8rMjQ
674 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:26:14 ID:FSbFRIou
己を知り敵を知れば百戦百勝危うからず、とは言うものの、己を知る「自覚」とはやはり困難なものだ。
例えば漫画家・岸辺露伴は自分のスタンドの根源を「新たなネタが欲しい」ことだと捉えていたが、
そのスタンド「天国の扉」と本体である彼自身の性格を踏まえた分析を行えば、別の理由を見い出すことも出来る。
(参照:「天国の扉」存在理由…>>7の上段)
もし上記の考察が本当だったとしても、露伴は自分が下らない他人の心を理解し配慮したいなどとはそうそう認めないだろう。

673 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:25:23 ID:FSbFRIou
「クレイジー・ダイヤモンド」は仗助の「優しい性格」と「ブチギレる側面」を両立させる能力だと言える。
彼が本当にプッツンしたとき、「クレイジー・ダイヤモンド」は対象を殴ると同時に、
「全力を出している」がゆえに治す能力をも発揮してしまっているようだ。
だからこそ星の白金をも上回るパワーのクレイジー・ダイヤモンドを一般人相手の暴力沙汰に使っていたにも関わらず、
死人が出たり大きな事件になったりはしなかったのだと考えられる。

137フェイク『男』:2006/07/16(日) 22:46:51 ID:alm8rMjQ
666 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:16:57 ID:FSbFRIou
スタンドの中には「人の技術の未熟さや不完全さを補うため」のものがある。
本来は努力で立ち向かうはずの技術的な問題も、超能力的要素で解決してしまえば、空いた時間を更に有効活用できる。
こういうある意味「冷めた」精神から発現したこの類のスタンドは、直接的な解決ゆえに即効性はあるものの、
工夫の余地が少なく、成長性や発展性が見込めないという特徴がある。
ジョジョ原作においては、必中の保障が無い不安定な飛道具を確実に命中させるための銃「皇帝」、
また、どんな武器でも使い手が素人では役に立たず、それならと武器の方に精神と技術を宿らせた「アヌビス神」がこれに当たる。

665 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/07/16(日) 22:14:42 ID:FSbFRIou
ジョジョ五部のボス・ディアボロは、女囚だけの刑務所の中で産まれるはずも無く産まれ、
気弱な少年時代からは想像出来ないほどの邪悪な性格、そうあるはずのない精神を構築し、
そのスタンド能力もが、運命から外れる効果、この世界との繋がりを断ち独り立つという性質を備えている。
これらの非常に特異なキャラクター性から類推して、「ディアボロ悪霊説」という見方がある。
ディアボロは何か超自然的・幽霊的な存在、それこそ運命を支配する神に次ぐ「悪魔」のような存在であり、
今はドッピオと呼ばれる少年の辛い人生の中、その増大した心の暗黒面に憑依したという考え方である。
このことは、彼がGERに敗れ「永遠に死に続けている」という現象を、単なる幻覚などではなく、
ディアボロの魂は実際に死にゆく様々な人々に(二重人格のように、またチャリオッツ・レクイエムの時のように)乗り移り、
彼らの死の体験を延々と「肩代わり」し続けているという考察に繋げることも出来る。

138フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:53:57 ID:DoApzn2Q
644 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:49:55 ID:EwxfkpHt
三部・四部のスタンドのパラメータの初出は「JOJO−A−GOGO」なのだが、その設定の中にはかなり適当なものが含まれている。
例えば星の白金とクレイジーダイヤモンド、本編中ではどちらも射程1〜2mと言及されているのだが、
この書籍では前者の射程距離が「C」、後者が「D」と表記されている。
これを無理に解釈するならば、スタンド像の射程(2m)と能力の射程(時間停止…宇宙全部、物体修復…百m程度)を
「合わせた」判定だと考えるのが妥当なところだろう。だが「黄金体験」の射程はEとなっているので、
それで一貫しているわけではなく、所々で判断基準が一定していないのは明らかだ。

642 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:48:11 ID:EwxfkpHt
ジョジョの世界には食らったら終わりというような「最強の攻撃」はいくつも登場するが、
それに反して、どんな攻撃でも防げると言う「無敵の防御」はほとんど存在しない。
恐らくは、物事の全ては崩壊していくというエントロピーの法則だとか、
完全なるものは存在し得ないという因果法則に基づく設定なのだろう。

641 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:47:17 ID:EwxfkpHt
ジョジョ三部のアレッシーがロリペドオタクの変態野郎であることは明らかだが、
彼と同時にジョセフらを攻撃したマライアの方は、いわゆる腐女子をモチーフとしていると思われる。

641 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:47:17 ID:EwxfkpHt
プッチ神父の天国理論は、我々平和な世界に暮らす日本人にはあまり共感できない話だ。
だが、プッチ神父の理論はまさしくそのような人間の「感情」的な判断を否定しているため、
彼の理論に共感できないからといって、これを感情論で退けることは出来ない。
「正義をなすことこそが運命」と断じたエンポリオのように、あくまでも理論的に否定しなければならないだろう。

139フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:54:27 ID:DoApzn2Q
638 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:43:53 ID:EwxfkpHt
D&Dというファンタジー・ゲームに「ワンド・オブ・ワンダー」という魔法の品物が登場する。
これはゲームにおいては「使ったら何が起こるか判らない」というアイテムなのだが、このゲームの小説においては、
この品物は「使ったら何が起こるか判らないが、結果として使用者を援護するような物事が起こる」という効果に変更されていたそうだ。
このように、ゲームではなく漫画や小説といった創作物においては、ランダムさを介する物事というものは直接には扱えない。
「何が起こるか判らない能力」「低い確率でのみ成功する能力」などというものも、
それを決定するのは結局のところ「作者」なのだから、結局は作者の御都合主義を感じさせてしまうだけだ。
ジョジョにおいて、ランダムさに関わるスタンド能力はいくつか登場するが、どれも偶然や確率を直接描写するのでなく、
それを超越した、より大きな概念を扱うことで、御都合主義の問題を乗り越えているようだ。
例えば勝負は時の運であるはずのギャンブルでの勝利を条件とする「オシリス神」は、
「イカサマはばれなければイカサマじゃない」という名目で、イカサマをどう攻略するかの知略戦となり、
勝敗はランダムのはずのジャンケンでの勝利を条件とする「ボーイ・2・マン」は、
「ジャンケンの勝敗は偶然ではない。心の強さだ」と定義することで、勝負を精神戦へと持ち込んでいた。
また、このような事情を更に突き詰めたスタンドの設定が「キャッチ・ザ・レインボー」だと考えられる。
雨が降らなければ使えないというこの能力は、己のスタンドの発動条件、ひいてはスタンドの全てを「天」にゆだねることで、
神より己に与えられた「天命」を受け取り、それに殉じようとする本体ブラックモアの思想性に由来している。
なお、作中でブラックモアの活躍中に雨を降らせていたのは「聖人の遺体」であり、まさしく神の御業、天命だったと言えよう。

140フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:54:59 ID:DoApzn2Q
635 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:40:03 ID:EwxfkpHt
「アヌビス神」はDIOに勝てないことを悟り忠誠を誓ったようだが、これは何故だろうか。
確かに、時間停止能力を受ければ一回の戦闘で刀自体が活動不能なほどにまでに破壊される危険性もあっただろう。
だが、アヌビス神の能力自体が「世界」に通用しないわけではない。時間停止能力は当時五秒程度なのだから、
DIOが五秒で動ける範囲の外から急襲するなどの作戦を取れば、一回で活動不能にされなければアヌビス神にも勝機はある。
もしかしたら、アヌビス神は「世界」の時間停止能力の本質、「光速を超える」という正体を本能的に見極め、
自分のパワーやスピードを下から積み上げ成長するという能力では、速度という概念をブッちぎりで超越し、
上から見下ろす力を持つ「世界」には追いつけない、本質的に自分の方が格下であると感じたのかもしれない。

141フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:55:12 ID:DoApzn2Q
633 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:37:49 ID:EwxfkpHt
普通のスタンド使いは本体の性格や精神性、欲望などがスタンドの能力に結びついているのだが、
さまざまな理由において「本体とスタンドの結びつきが取り分け強い」タイプのものは、
本体の体調や気分、更には修行や成長によって基本のパラメータを上回る能力を発揮できる反面、
スタンドの挙動が本体の調子に左右されるため、状況によっては性能が落ちたり、本体がミスを重ねることが多いようだ。
逆に、普通のスタンド使いが戦闘に際して冷静な判断力や高い戦術性を発揮できるのは、
内部から発現した自分自身でありながら、同時に自分を外部から観察できる存在でもある「スタンド」によって、
自身を客観的に見ることが出来るからなのかもしれない。(まさしく「守護霊」という形容にふさわしい)

なお、「本体と結びつきの強い」スタンドはかなり数が多く、以下のように細分できる。
・本体の技術を十二分に活かすためのスタンド…>>105の上段
・本体の技術が昇華して誕生したスタンド…>>106の二段目
・本体の未熟さを補うためのスタンド…>>137の上段
・本体が身に纏うタイプのスタンド…黄の節制、ホワイトアルバム、オアシスなど
・能力が本体にのみ影響するもの…クヌム神、アース・ウィンド・アンド・ファイヤーなど

142フェイク『男』:2006/08/10(木) 00:55:24 ID:DoApzn2Q
631 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:35:12 ID:EwxfkpHt
北欧神話の主神オーディンは「死神」としての側面も持っており、彼の「投げれば必ず命中する槍グングニル」とは死の象徴だった。
即ち、古来より「飛道具」とは命中の可否が不安定な、運不運を暗示するものであり、
必中の投げ槍とは生ある者の逃れえない「死の運命」を意味していたのだ。
そういった神話や伝承から考察すると、あの「弓と矢」の「弓の方」とは単なるお飾りではなく、
「矢が当たるかどうか」という偶然の要素により、対象が矢に選ばれるべき者かどうかを測定する役割があったとも考えられる。

626 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/10(木) 00:30:05 ID:EwxfkpHt
スタンドの能力値の一つ「持続力」は、原作では取り立てて印象深い描写はされていない、影の薄い設定ではある。
だが、これは反則的・絶対的な能力に対して継続性を制限する「枷」として、裏設定と考えれば重要なものだ。

143フェイク『男』:2006/08/28(月) 23:00:03 ID:U0ENWvKc
334 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/28(月) 22:56:49 ID:9ldKqzSV
視線を介して相手に悪影響を与える、いわゆる邪眼や凶眼といった類のものは、古い伝承から近年の創作にまで数多く登場している。
だが、特に「睨んだ相手を石にする」などの絶対的効果を持つものの場合、これをそのままスタンドにするには合わない。
スタンドとは超能力の具象化であり、たとえ一見には判らずとも必ず何らかの力ある実体を伴うものだからだ。
視線を介するだけというような形の無い攻撃が有り得たとしても、恐らく非常に「弱い」パワーしか持たないだろう。

332 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/08/28(月) 22:55:20 ID:9ldKqzSV
時間・因果操作系スタンドの本体は、その精神性や能力修得の経緯について、下記の三種類に分類することが出来る。
「人外」…最初から人間を超越した精神性を持ち、能力にもそれが反映されている。DIO、ディアボロ
「聖人」…最初は別の能力を手に入れ、その後に時間操作能力に目覚める。目的意識が強く能力に表れる。吉良、プッチ神父
「人間」…他者と戦うために能力を得る。自分の能力とある程度「距離を取って」いる。承太郎、ジョルノ、リンゴォ

144フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:18:14 ID:kcBls5iY
715 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:13:02 ID:91RERr0r
スタンド能力とは本体の精神力で扱うものなのだが、にも関わらず、
例えば「激情によって大きくパワーを増す」などのような設定は、スタンド能力にはあまり見られない。
このことは、人間の精神状態というものはかなり細かな出来事で容易に変化するものであり、また描写次第でどうとでもなる以上、
精神の物事をスタンドの「能力」に含めてしまうよりも、スタンド自体はある程度「定まった」ものと見なし、
人間の精神による躍動はそれ単体で描くという手法を取るべきだという判断によるものと思われる。
(例えば、剣を扱う人間が精神を奮い立たせ気合を篭めて必殺の一撃を放つ、というシチュエーションのとき、
 気合を入れて強くなるのはその人間自身であり、別に気合を入れたから剣の物理的な鋭利さが増したわけではないということだ)
それでもスタンドの設定に生物の精神状態が強く関わる場合、それはなるべく視覚的に、あるいは簡略的に「明示」されることが多い。
例えばスタンドが攻撃のために動き出すことそのものが対象の精神の敗北を示す「オシリス神」、
対象の恐怖を付け狙うという攻撃方法を、恐怖のサインという設定で簡略化した「エニグマ」、
罪悪感という感情そのものを具現化させる「錠前」などがこれに当たる。

713 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:10:55 ID:91RERr0r
例えば「愚者」は砂のままではなく動物や器具の形を模して動いたり、
「魔術師の赤」は炎をそのままでなく道具の形に加工して操ることを得意とすることからも判るとおり、
スタンドとはただ砂を操る、炎を操るというだけでなく、形の無いものに形を与えて具象化するものだ。

145フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:18:39 ID:kcBls5iY
316 名前: マロン名無しさん [sage] 投稿日: 2006/08/28(月) 10:34:57 ID:???
ジョジョの世界では母親の力がとても弱い。ジョナサンの母は死んでいるし、
ジョセフの母は息子を育てずにイタリアで暮らしている。承太郎の母の愛は届かずに息子はグレてしまう。
仗助の母親は息子より夫が大事。ジョルノの母は息子を捨ててしまう。虹村兄弟に母親はいない。
徐倫の母は物語に出てこない。ディオの母も死んでいる。緑の赤ん坊は母親なしで生まれてくる。
「私の赤ちゃん」「ディモールト、ディモールト」

397 名前: マロン名無しさん 投稿日: 2006/08/30(水) 09:18:42 ID:vEYhJfwp
兄弟の絆も弱いよな。ジョースターの血統は皆一人っ子だし
ディオも吉良も兄弟いないし広瀬の姉は一エピソードしか登場しない。
虹村兄は死んでしまうし、プッチ達は兄弟げんか。メアリー王女は姉妹だったっけ?

712 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:09:39 ID:91RERr0r
316や397の言うように、ジョジョでは問題ある家族関係がしばしば登場する。
だが「ジョースターの血統」という言葉が示す通り、作者である荒木は人間の家族というものを重要視していることも確かだ。
(316への補足として、自分の死に際してかつて母がそうしたように赤子を助けるようエリナに言ったジョナサンを挙げておく。
 彼は父親だけでなく母の精神をも受け継いでいたと言えるだろう)
理系分野に限らず、科学的姿勢というものは自分の最も信じたいものこそを疑わなくてはならない。
人間には「自分の信じたくないものを無意識的に無視してしまう」という精神作用が存在するからだ。
荒木は家族関係の重要さを確かめるために、あえて問題ある家庭を描いているのかもしれない。
(なお、荒木の座右の銘は「全てを疑え」だそうだ)

146フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:19:11 ID:kcBls5iY
711 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:08:36 ID:91RERr0r
触れたものを〜〜する能力、というものは、その範囲について不明瞭さを含んでいる場合がある。
例えばキラークイーンが地面に触れた場合、どれだけの範囲が「爆弾」になるのだろうか。
射程距離やパワーという概念からして、あるいはただ感覚的に考えるだけでも、まさか地球全部が爆弾になるなどありえないだろう。
この手の能力には(特に能力効果対象に目立った変形が無いもの)に関しては、その指標が必要だと言える。
先のキラークイーンの例でいえば、爆弾化したものは能力で「固定」されている、という説明があり、
これは結構唐突な描写ではあったものの、このような事情を踏まえて考えれば適切な設定であると言えよう。

708 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:04:55 ID:91RERr0r
スタンドというものはそれ自身が人間を超えた凄まじいパワーやスピード、精密動作性を有しているケースが多いために、
またスタンド像には重量が存在せず人間と異なる運動を行うために、スタンド自体が「格闘技」を振るうということは無い。
「銀の戦車」は修行や努力で技術力を増すタイプではあるが、これもスタンドを剣という「道具」に見立ててのことであり、
本体自身が格闘の技術を備えている場合は、スタンドは直接暴力を振るうよりも補助の役割を果たし、
そのサポートを受けた上で本体の格闘術を発揮するということが多いようだ。
このタイプのスタンドとしては、本体が優れた波紋戦士であるジョセフの「隠者の紫」及びジョナサンのスタンド、
ハサミ一本で「銀の戦車」に立ち向かえるエンヤ婆の「正義」、暗殺風水の達人ケンゾーの「竜の夢」などが該当する。

147フェイク『男』:2006/09/05(火) 22:19:21 ID:kcBls5iY
705 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/09/05(火) 22:01:41 ID:91RERr0r
ヴェルサスの「アンダーワールド」の右胸にある「六芒星に模様の入ったマーク」はスター・オブ・ライフと呼ばれ、
多国籍国家であるアメリカにてキリスト教を想起させる十字架を避けるため、救急車などに使われている印であるそうだ。
(六部の病院のシーンにある救急車にも、このマークが描写されている)
その中央に描かれた「蛇の巻きついた杖」の元ネタらしきものの一つとして、ギリシアの神話には以下のようなものがある。

砂漠を旅する賢者の食べ物が底をつき、あとは死を待つのみとなってしまった。
そして最後の夜、死を目前にして賢者は夢を見た。その夢に白い蛇が現れて、こう言った。
「そなたの持っている杖で砂を掘ってみなさい」
言われたままに砂を掘ると水が湧いてきた。こうして賢者は命を救われた。
この言い伝えから、蛇を「知恵」、杖は「命」にたとえられるようになったという。

148フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:58:22 ID:ZGsVvaYs
695 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:52:23 ID:on6QB9Hf
何かと物議をかもし出す「時を止める能力」であるが、これは正確には「時の止まった世界で動く能力」であると考えられる。
物理学において、現実の時空間とはどこまでも無限に分割できるようなものではなく、まるでパラパラ漫画のように、
「ある状態」と「次の状態」が分かれており、それが無数に積み重なって出来ているとされる。
その二つの状態を区分するのは、この世で不変・最速の「光速」から算出される「最小時間単位」と「最小距離単位」だ。
光は「1最小時間単位」の間に「1最小距離単位」だけ進む。時空間においてこれより細かな単位は存在しない。
しかし、物理法則を超越するほどのスタンドのパワーによって、「光速よりも速い」スピードが発揮されるとき、
即ち、「1最小時間単位で、1最小距離単位以上の距離を動く」とき、その何も動くことの無い「一つの状態」の中だけで、
スタンドが、そのスタンドの本体が、彼らが触れたものが、まるで普通の時間の流れの中にあるかのように動く。
これが「時の止まった世界で動く能力」の原理なのであろう。

149フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:58:51 ID:ZGsVvaYs
691 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:46:44 ID:on6QB9Hf
「悪魔の手のひら」や「聖人の遺体」に関しては謎が多く、作者の設定変更も関わるのだが、現在では以下のように総括できる。
・インディアンの伝承にある隕石には「矢」と同様のウィルスが付着しており、土地全体が「矢」と同じ性質を持つようになった。
・悪魔の手のひらに入った者は、スタンド使いであるか、スタンド使いになるか、スタンド使いに命を助けられるかしない限り死ぬ。
・だがそこに「遺体」がある場合、スタンド使いになれなくても必死で生き延びようとする者に対しては、
 「遺体」自身が対象と同化してスタンドを与え、これによって対象を「悪魔の手のひら」から救い出す。
・二千年前に埋められた遺体には「順番」があり、次に発掘できる「遺体」は決まっている。初めは心臓部、次は左腕部。
・発掘できる状態の「遺体」は超常現象を呼び寄せる。最初は「悪魔の手のひら」が呼び寄せられていたが、
 「悪魔の手のひら」の移動可能範囲の限界はロッキー山脈までであり、それ以降は遺体自体が超常現象を起こすようになった。
・ヴァレンタイン大統領は心臓部入手後、多くの部下に二番目の遺体の探索を命じた。
 しかし遺体のある「悪魔の手のひら」からスタンド使いとなって帰って来た部下は居ようと、遺体の発見は出来なかった。
 (大統領の部下のスタンド使いたちは、こうしてスタンドを手に入れたのだと考えられる)
 そこで遺体のありそうな場所を大勢の人間に一度に通過させ、素質ある者に遺体を回収させた後でそれを奪うことにした。
 レースの開催を望むスティール氏を利用し、こうして「スティール・ボール・ラン・レース」が始まった。

150フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:59:12 ID:ZGsVvaYs
690 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:45:02 ID:on6QB9Hf
ジョジョ、及びデッドマンズ・Qの世界観においては、幽霊とは我々の知る三次元空間とは別の次元に存在するもののようだ。
例えば通常の三次元空間から「幽霊の空間」を眺めたとき、それがまるで厚みの無い平べったいものに見えたりすることがあったり、
エンポリオが「道具の幽霊」を扱うとき、それらの道具がまるで三次元的な大きさを無視して挙動することなども、
全ては現実世界とは別に「幽霊の次元」が存在すると見なせば説明できる。
また、ジョジョにおいては幽霊のみならず、こうした「次元の消失」や「平面」といった要素は、
「セト神」「写真の親父」「エニグマ」「ソフトマシーン」「ジェイルハウスロック」など、
いずれもエネルギーの消失に絡んだ負の能力として描かれている。

689 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:44:00 ID:on6QB9Hf
最初は「スイませェん」が口癖のショボくれた感じの男だったブラックモアだが、戦いの中ではなかなかの面構えだった。
このことは、普段は静かで無害だがイザというときには熱意を発揮する、という類型の性格を示しているとも考えられる。
彼のスタンド能力は雨天時しか使えないということも、普段の気弱そうな顔つきに影響しているのだろう。

687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:42:28 ID:on6QB9Hf
スタンドの中には、像自体は全く腕力を持たず、その能力のみによって戦闘を行うものが存在する。
これらのスタンドはパワーが低くとも破壊力ある攻撃が可能なため、長射程と破壊能力を併せ持つ強大な能力だが、
そうした能力は無条件で行使できるものではなく、既存の自然現象などを利用するなどの構造が必要なようだ。
ジョジョ本編においては、運命の名の下に安楽死をもたらす「ローリングストーン(ズ)」、
接触対象の過去の負傷や地面で起こった過去の大事故などを掘り起こす「アンダーワールド」、
引力を逆転させて物体を破壊する「C−MOON」などが該当する。

151フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:59:39 ID:ZGsVvaYs
685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:41:02 ID:on6QB9Hf
歴史的に見た場合、刀剣とは弓矢や槍のような長射程を持たず、また鈍器ほどの防具を貫く衝撃力も有さず、
短剣のような取り回しや隠匿性も無く、フレイルや斧のように生活用品から誕生した道具でもない、
非常に中立性が高いというか、悪く言えば中途半端な武器だと見なすことが出来る。
だがしかし(もしくはそれゆえか)古代の儀礼や神話から現代のファンタジー創作にまで大人気の武器でもあるようだ。

685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:41:02 ID:on6QB9Hf
物質と同化するタイプのスタンドの中には、スタンドへのダメージを同化対象の物体に肩代わりさせることで、
本体にフィードバックを返さない部類のものも存在するが、それでもスタンドが人型(の全部もしくは一部)である場合、
本体とスタンドとの結び付きが強いためなのか、ダメージのフィードバックが発生することが多いようだ。

684 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:40:14 ID:on6QB9Hf
体内に時計を持つという出来た兄ニコラスの死は、規則正しくあるべき運命がこれによって狂い始めるという暗示とも取れる。

152フェイク『男』:2006/10/01(日) 18:59:51 ID:ZGsVvaYs
682 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:37:24 ID:on6QB9Hf
スタンドの中には、基本的には何も出来ない無力な存在だが、特定の状況でのみ万能に匹敵する力を発揮するものが存在する。
全能のスタンドなどは決して存在しないが、あえて状況や分野を限定することで、それに似たことは達成できるということだ。
ジョジョ本編においては、夢の世界では万能だが現実では無力な「死神13」、
成長することで様々な能力をいくつも身に付けるが、初めは何も出来ない卵だった「エコーズ」、
ジャンケン勝負によって新たな能力を入手できるが、自分一人では特殊能力は無い「ボーイ・II・マン」、
創作物により様々な物語を現出させられるが、本体自身はそれらを全く操作できない「自由人の狂想曲」、
様々な過去の出来事を再現できるが、過去に無い出来事は何も行えない「アンダーワールド」などが該当する。
(なお、六部コミックスによれば「アンダーワールド」の破壊力は「なし」となっている。
 本編中において「アンダーワールド」が腕力を振るったり、振るおうとした事例はいくつもあるが、
 それらは全て腕力ではなく、接触によって「過去を再現する」というこのスタンドの能力で説明することが可能である)

681 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:35:55 ID:on6QB9Hf
スタンドの中には変形や変身の能力を持つものも多く存在するが、スタンドの構造を分析する視点から見れば、
そのようなスタンドは一つの姿を確立することでの堅牢さ・頑丈さを持たないために、純粋なパワーの出力においては、
変身能力の無いパワー型スタンドと比べて、どうしても劣ってしまうと捉えることが出来る。
また、変形・変身の多様性や自由度に優れるほど、スタンドの構造は不安定となり、パワーが落ちるという傾向も考えられる。
紐状にほどけ飛道具を放つも星の白金や世界には全く通用しなかった「法皇の緑」、
頑丈な鉱物に変身できるのにダイヤモンドの奥歯すらも殴り壊された「女教皇」、
力を結集したパワーある姿でも鉄格子の破壊に数分もかかる「ストーンフリー」、
そのストーンフリーに格闘戦で圧倒された「ホワイトスネイク」などが該当する。

153フェイク『男』:2006/10/01(日) 19:00:15 ID:ZGsVvaYs
680 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:34:57 ID:on6QB9Hf
「自分の感動したものを描いてこそ漫画は面白くなる」という説を裏付けるかのように、
スタンドの中には(我々読者の住む)現実世界に存在する物理法則や現象をスタンド能力としてデフォルメしたものがある。
それらのスタンドはどれも独特なルーリングを有し、また現実世界に対するメッセージ性を秘めることも多い。
ジョジョ本編の中では、行き過ぎた遊びは身の破滅を招く「オシリス神」及びギャンブル系スタンド、
芸術によって他者の心を開き、心を通じ合わせる「天国の扉」と、芸術の世界にのめり込ませる「自由人の狂想曲」、
全ての生物はいずれ死ぬ、特に良く動く者から早く死ぬことを示す「ザ・グレイトフル・デッド」、
エントロピーの「ノトーリアスBIG」、冬虫夏草の「グリーンデイ」、運命の「ローリングストーン(ズ)」
特異点の「緑色の赤ん坊のスタンド」などがこの色合いが強く、またその他にもこの傾向を有するスタンドは多く存在する。

679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:34:05 ID:on6QB9Hf
「漫画とは想像や空想で描いていると思われがちだが実は違う!
 自分の見たことや体験したこと、感動したことを描いてこそ面白くなるんだ!」(岸部露伴)

154フェイク『男』:2006/10/01(日) 19:00:32 ID:ZGsVvaYs
679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:34:05 ID:on6QB9Hf
「漫画とは想像や空想で描いていると思われがちだが実は違う!
 自分の見たことや体験したこと、感動したことを描いてこそ面白くなるんだ!」(岸部露伴)

他人が見た夢の話は何故あれほどつまらないのだろう。それは、夢とは基本的に無意味な情報の羅列だからだ。
言葉をただデタラメに並べたような単なる思いつきの発想というものは、言うなれば子供の砂場遊びで作られたような、
少し風が吹けばゼロに戻ってしまう砂の城のようなもので、受け手の心に何を残すこともなく消えてしまう。
0から有意義な何かを作り出すのは非常に困難、あるいは不可能であり、創作活動とは1から何かを作り出すことを指す。

678 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/01(日) 18:33:17 ID:on6QB9Hf
いわゆる「竜」や「鬼」など、接触を持たないはずの世界各地の民族に共通して出現する神話的存在がある。
心理学者ユングが「集合的無意識」や「元型」といった概念で解釈したこれらのものは、
平たく言えば「同じような境遇にある者は、同じような発想を行う」と言い表すことが出来る。
二次創作の分野においてたまに語り草になる「メアリー・スー」的キャラクター、あるいは「邪気眼」的キャラクターの中にも、
そうした共通するイメージが見受けられ、これもまた「元型」の具現化と考えられる。

155フェイク『男』:2006/10/30(月) 21:40:17 ID:cSPvTaCY
699 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:36:19 ID:oZwKVfH1
「グーグードールズ」というスタンドが複数形なのは、人形が複数あることを意味するとも読める。
即ち、このスタンド自体が人形のように小柄であり、またこのスタンドを用いて小型化した対象を合わせて二体だ。

694 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:29:22 ID:oZwKVfH1
掲載紙が白黒印刷であるためか、スタンド能力の内容に「色」の要素を絡めたものはまず存在しない。
ここから類推するに、初期のスタンドがタロットカードに加えて色の名前を付けられていたのは、
白黒印刷でも視覚的要素を読者に示すための工夫なのかもしれない。
スタンドが超能力の視覚化である以上、表現できない色の要素をそのようにして補填したとも考えられる。

694 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:29:22 ID:oZwKVfH1
以前、ジョジョには「DKの法則」なるものがあった。
これは各部のラスボスの名前の頭文字がDとKの交互であるというものであり、
JOJO A GOGOの記述や描写と合わせて考えるに、このDKとは「DarK」を意味するものと推察できる。
そしてDarK=闇が示す通り、歴代のラスボス五人は歴史の表舞台に現れることなく、
いずれも世界を裏側から揺るがす存在だったのに対し、DKの法則を超えて現れた「神父」や「大統領」は、
いずれも歴史の表側に存在し、人々の思想や社会を支配する者として物語に登場しているというのが興味深い。

693 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:28:18 ID:oZwKVfH1
「真実に向かう意志」こそが重要だと人は説くが、例えば目の前にニンジンをぶらさげられ、
それに辿りつけると思って延々と歩き続けるロバと、真実に向かおうとする人間の違いとは何だろうか。
一つには「知性」がある。即ち、考えなしに徒労を続けるロバとは異なり、人間は科学的な思考により真実に近づける。
考えなしに同じ挑戦を続ける奴はロバと同じということだ。

692 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:26:28 ID:oZwKVfH1
ジョジョでは仲間が死んだとき、メインキャラ全員からそのキャラを除いた扉絵を描くそうだ。

156フェイク『男』:2006/10/30(月) 21:40:46 ID:cSPvTaCY
687 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:17:50 ID:oZwKVfH1
天国へ行くための方法の一つ「14の合言葉」の元ネタらしきものとして、
キリスト教には「十字架の道行きの祈り」のための14枚の絵画というものがある。
これはイエスがどのような受難を経て死に至るかを順に示したもので、
これを順番に辿り、黙想することがキリストの愛に倣うための手段の一つだとされている。
科学のような物理的事物のみならず宗教など精神活動においても、やはり手順というものは重要なようだ。

685 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:14:58 ID:oZwKVfH1
「大砲」
国境線を引き直すのに用いられる道具。
(アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」より)

683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:12:39 ID:oZwKVfH1
自然物が人工物より遥かに正確な、本物の黄金長方形を体現しているという事態は、
パワーある黄金長方形を種の進化の中で形状の変化と最適な形状の遺伝を繰り返した自然選択の結果だと解釈できる。
これを踏まえれば、ジョニィのスタンド「タスク」が初期の頃は結構高いパワーを発揮していたことは、
ジョニィ自身が全く作意無くただ本能的・野性的にスタンドを振るっていたがために、
黄金の軌跡にある程度近い回転が出来ていたのだと推測できる。
彼は己のスタンドへの理解を深め作為的に回転を利用しようとすることで、逆に野性的なパワーからは遠ざかり、
本能ではなく理性的に黄金の回転を行う必要が生じたのだが、それは理屈だけで行えるものではないのだろう。
だからこそ、自然物の中から黄金長方形を見つけ出せるような、黄金の軌跡に対する感覚的理解を必要としたということだ。
(ブルース・リー風に言えば「考えるな、感じろ」と言ったところか)

157フェイク『男』:2006/10/30(月) 21:40:56 ID:cSPvTaCY
680 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:09:26 ID:oZwKVfH1
ジョジョでは以前の部で「少年漫画の主人公として当然のこと」として描いた設定に対し疑問をぶつけるためか、
以前の設定を前提として更に推し進めた主題を描くためか、歴代主人公に以前よりも「欠けた」部分を作る傾向が見受けられる。
必要とあらば殺人も辞さなかった以前のジョジョと異なり、現代日本出身の仗助はやすやすと人殺しは出来ない。
根本的には正義の味方だった以前のジョジョとは異なり、ギャングスターを目指すジョルノは社会的に正義ではない。
「凄み」を標準装備していた以前のジョジョとは異なり、徐倫はメソメソした小娘だった。
黄金の精神を「受け継ぎ」そして現状に「飢えて」いた以前とは異なり、
ジャイロは「飢えて」おらず、ジョニィは「受け継ぐ」ことが出来なかった。
……また、歴代ジョジョのスタンドがどんどん弱体化しているのもこれに関連できるだろう。

679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/10/30(月) 21:08:44 ID:oZwKVfH1
タロットカードの一つ「死神」は、死と再生、大きな変化、出産などを意味している。
ジョジョとは無関係な話だが、家庭教師暗殺者の「リボーン」も、その各種の特徴が「死神」の暗示に符合しているようだ。

158名無しさん:2006/10/31(火) 10:04:05 ID:FH9Wp4d6
フェイク『男』氏に質問。
自分はスレ乗っ取りでIDスタンド変換をやっていた頃からフェイク『男』氏のファンなのですが、長らくPCを使っていなかったため、最近の鑑定を見ることができません。
(にくちゃんねるで探しても、ACT27〜32などは見れない)
今までIDスタンド変換スレで鑑定したスタンドの内容は保存してあったりしませんか?
何らかの手段で見られると、ファンとしてとても嬉しいのですが。

159フェイク『男』:2006/11/04(土) 23:53:42 ID:t0xYhLXg
HTMLとして保存してある。
適当なアップローダーでもあればすぐにでも上げられるが、
スレ番号で言えばどの辺りが必要だろうか。

160158:2006/11/06(月) 23:40:48 ID:3Cs/dorE
見ていた時期が2004年春頃なので、乗っ取りをやめて独立したスレを作った事自体つい最近(ACT40の終盤)まで知らなかったのです。
IDスタンド変換の過去ログやにくちゃんねるでいくつかは見られるのですが、
「ACT4〜12、14、21〜23、28〜32、36、37、39」が見られないのでそこを。
フェイク『男』氏の鑑定が目的ではあるんですが、スレを丸々読めるとより助かります。

161フェイク『男』:2006/11/10(金) 22:21:04 ID:q9ln0cZQ
羊のアップローダー(5MB) 4187
パスはstand

一部ギコナビのファイルも混じっている。

162158:2006/11/11(土) 21:59:02 ID:V5QSbRdo
>>161
受け取りました。これから読み進めていこうと思います。
ありがとうございました。

163フェイク『男』:2006/11/30(木) 01:37:16 ID:z0VGZ0qg
703 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:30:11 ID:J7LHVnSc
ブンブーン一家のスタンドは「歪んだ家族愛」「歪な血縁」を暗示とし、これを磁力として具象化させている。
彼ら家族には、ある二人だけがベタベタと仲良くし、その他の者を排斥するという奇怪な図式が見て取れるのだが、
マウンテン・ティムがスティールに語った「自殺した男」も、そうやって排斥された彼らの家族なのかもしれない。

703 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:30:11 ID:J7LHVnSc
二次創作でしばしば問題となる「原作らしさ」について。
「らしさ」というものは個々人がそれぞれに抱く感想でしかないのは事実だが、
しかし個々人がいかに「らしさ」を追求するかについての話は有益であろう。
その一つとして考えるところ、練り込みの甘い(もしくはそう見える)設定にこそ、
作者の趣味嗜好が強く出るという傾向がありそうだ。それらは連載に追われて出てきた作者の地金か、
もしくは整合性を犠牲にしてでもそうしたかった設定なのか、どちらにせよそこから作者の感性を推測できるだろう。

698 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:18:28 ID:J7LHVnSc
パワーと射程距離は反比例する、という原則には例外も多いが、そもそもこれは統一されたルールではない。
「自動操縦型」や「外部からエネルギーを借り受けるタイプ」なども総合して考えるに、
つまりスタンドの各要素や能力内容は、ひっくるめたその総和が一定であると結論できる。
(ただし、本体がそのスタンドを完全に活用できるかどうかには「上手下手」があるので、
 表面上、明らかな上位下位が定まっているスタンドも存在するようだ)
ジョジョにおけるスタンドとは「奇妙」を描くための道具に過ぎず、恐らくスタンドそれ自体を描くことは目的になっていない。
だからこそ、ルールを(「破る」のではなく)「超える」ような概念をたびたび持ち出すのだろう。

164フェイク『男』:2006/11/30(木) 01:37:38 ID:z0VGZ0qg
697 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:17:19 ID:J7LHVnSc
「やつらに勝ちてえよなあボインゴ。ここまで苦労したんだ…なんとしても勝ちたいぜ… そうだろ? ボインゴ。
 あと一歩で勝利だ! ボインゴ! 次はどうすりゃあやつらにとどめが刺せるんだ!?
 おめーのマンガの予知は100%完璧だ! し…信じよう… 予知どおり、おれはなんだってやるぜ!
 指をつめろと出たらつめる! クソを食えと出たならまよわず食うぜ! 勝ちてえんだよオレは」(ホルホースwithボインゴ)

スタンドにおける「運勢を扱う能力」を考える上で、その「運不運の判断基準」は大切な要素の一つだ。
能力適用範囲の判断基準など、普通のスタンドならば本体の主観により意識的に、あるいは無意識のうちに行われるものだが、
事が運勢操作となると、得る要素と捨てる要素が膨大になるため、そのバランス取りを本体の思考にて全て行うのは不可能だろう。
例えば大金が欲しい場合、家族が死んで生命保険が手に入るという結果でも満足できるのか? といった具合だ。
ジョジョ原作のスタンドにおいては、「シンデレラ」は恋愛、「竜の夢」は戦闘と、それぞれ主目的を定めている。
また、この手のスタンドの初出である「トト神」はかなりその目的を自由に決定できるように見えるが、
本体ボインゴは「兄に頼らず一人で戦う」「敵を倒すことなんか辞めて平和に生きる」などと新たな決意の直後に、
「トト神」の予言によって酷い目に遭っていることからも考えると、もしかしたら自由さの引き換えに、
一度決めた目的の妥協や考え直し、軌道修正などの「宗旨替え」は許されていないのかもしれない。


696 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:16:15 ID:J7LHVnSc
スタンド能力とは本体の精神を反映したものだが、必ずしもそれが本体に対して良い影響をもたらすとは限らない。
むしろ、スタンドによって努力を介さず安易に目的を叶えられるがために、それに己惚れてしまうということも充分にあることだ。
例えば「心を読む」スタンドの本体は、いずれも他者の心を重んじることなく、それを見下すような傲慢な性格になってしまっている。

165フェイク『男』:2006/11/30(木) 01:37:51 ID:z0VGZ0qg
693 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:12:26 ID:J7LHVnSc
「精神」とは生物の生命活動から作り出される副次的な現象であり、
それ自体が何らかのエネルギーを発したり、主体的に存在しているわけではない。
精神の力で肉体の力を百パーセント引き出すことが出来ても、それ以上何かを加算することは物理法則上ありえないことだ。
極端な話、精神とは脳の発達した人類全体が妄想するただの錯覚だとも言い表せるのかもしれない。
(と現代の科学では判断できる)
しかし知的な活動によって地球全土に反映する人類においては、その知性を効率よく運用するために、
いわゆる「精神力」を重視することが必要であることも事実には違いない。
そこを踏まえて、50を100にする精神の力を0から100を生み出す超能力として表現したものが「スタンド」だと考えられる。
つまり、エネルギー的には無である精神から、あえて有のエネルギーを発生させることで、精神の力の重要性を描こうというわけだ。
(そしてSBRコミックス十巻の「素粒子論」は、現実の物理学とフィクションとの折り合いをつけるための設定だと思われる)
スタンドとは架空の存在だが、そこで描かれる精神の力の強さや素晴らしさは現実でも応用できるものとなるだろう。

692 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:11:15 ID:J7LHVnSc
太陽の力と結びつく「波紋」、自然界の本質的な美である黄金長方形の力により発現する「回転」など、
何かと清く正しいものとして表現される人間の「技術」とは対照的に、
何の努力も無く手に入れられる「超能力」であるスタンドは、その本質として、
人間の後ろ暗さや精神の暗黒面を強く暗示していると考えられる。
この性質は四部において如実に描写されており、例えば「スタンドは犯罪者に目覚めやすい」、
「スタンドを身につけた者はしばしば一般人にちょっかいを出すような小悪党に成り果てる」、
「スタンド使い同士は引かれ合い、引かれ合った同士はしばしば余計なトラブルを起こす」といった具合だ。
また七部ではもっと直接的に、スタンドを「呪われた能力」などと呼んでいたこともある。

166フェイク『男』:2006/11/30(木) 01:38:23 ID:z0VGZ0qg
699 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:19:50 ID:J7LHVnSc
【周辺環境から見るスタンド能力の変遷・三部】
スタンド能力には、各部においての傾向というものがある。
三部はスタンドが初めて登場した部ということもあって、単純あるいは原始的な能力が多く見受けられる。
その中でも、主人公のスタンドは当初一切能力を持たず、その身体性能のみを極めたという最もシンプルなものだった。
この部では近距離パワー型・遠隔操作型・物質同化型・条件発動型などの類型が出現し、その後の基盤となった。

700 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:21:24 ID:J7LHVnSc
【周辺環境から見るスタンド能力の変遷・四部】
スタンドを現代日本に移した四部では、日常生活に根ざす能力や、
戦場の兵士にはあまり無い一般人普遍の心の弱さを題材としたスタンドが多い。
この部では、自動操縦型や本体以外からエネルギーを手に入れて活動するタイプのスタンドなど、
本体が戦場に向かわず日常生活を続けていてもスタンドのみが戦闘を行うことが出来るものが登場する。

701 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:25:03 ID:J7LHVnSc
【周辺環境から見るスタンド能力の変遷・五部】
イタリアンマフィアの抗争を舞台とする五部では、あからさまに戦闘を目的としたスタンドが多く登場する。
この部のスタンドは破壊と殺戮、戦闘行為、死やエネルギーの消失などを題材とした能力ばかりだ。
その中で、主人公の生命を誕生させるという創造的な能力が強調されていると言えるだろう。
俗に戦争は技術発展を促すというが、この部では遂に精神の高みであるレクイエムが出現する。

167フェイク『男』:2006/11/30(木) 01:38:33 ID:z0VGZ0qg
704 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:31:05 ID:J7LHVnSc
【周辺環境から見るスタンド能力の変遷・六部】
六部は近未来の時代、人間が世界に対し能動的に関与・利用する次世代だ。もはや登場するスタンドの能力は歴代最強であり、
他者の持つパワーはおろかそのシステムまでをも乗っ取って活用するものや、世界全体に影響を与える能力までもが頻出する。

705 名前: フェイク『男』 投稿日: 2006/11/30(木) 01:31:57 ID:J7LHVnSc
【周辺環境から見るスタンド能力の変遷・七部】
宇宙が何巡かした後の七部は、三部よりも更に百年ほど過去、人間の技術力や思想が洗練されていない時代を舞台としている。
そのためなのか、今までのスタンドが基本的に備えていたいわゆる念動力の要素は薄く、原始的な能力へと立ち返っているようだ。

168フェイク『男』:2007/01/14(日) 22:47:06 ID:.tAYMjFY
558 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:36:22 ID:tgv3RBk9
ジョジョ四部冒頭にて、仗助を念写しようとしたジョセフは何故かアンジェロのみを写してしまうが、これは何故なのだろうか。
ジョセフのスタンド能力の衰えにより、周辺の強力なスタンド使いを探知してしまったというだけでは、
何故アンジェロ限定なのかという点が説明できない。(虹村形兆や吉良吉影などもすぐ近くに住んでいるというのに)
しかしここでアンジェロという人物の特異性を考える余地はある。
四部には「スタンドを身につけたから犯罪者になってしまった小悪党」とか、
「スタンドに関わったせいで周囲に不幸を起こさざるを得なくなった者」は多いが、
スタンドを手に入れる以前から犯罪を重ねていた者、「邪悪だからスタンド使いとなった」と断言できる者は非常に限られている。
それは僅かにアンジェロと吉良吉影(&写真の親父)の二組だけだ。
そして吉良はあくまでも己の欲望を満たすため静かに、社会を乱すことなく犯罪を行っていたのに対し、
刑務所から脱獄したばかりのアンジェロは野放図であり、「暴走」の危険を有していたと言ってもいい。
かつて仇敵DIOを写すために発現した「隠者の紫」は、そういった「敵」としての危険性に反応して、
アンジェロばかりを写すようになってしまったのかもしれない。

556 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:34:23 ID:tgv3RBk9
例えば「膨らませる能力」で、風船を膨らませたり腹を膨らませたり期待を膨らませたりするのは、少なくともスタンドとは言えない。
風船を膨らませるのは空気の注入、腹を膨らませるのは満腹感の付与、期待を膨らませるのは精神の操作、
これら全てに適切な原理が無ければ、ただの言葉遊びに過ぎないだろう。

552 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:30:13 ID:tgv3RBk9
多忙な週刊連載のためか、スタンドには時折「初回限定能力」なるものが存在する。
これを作品内の理屈によって無理矢理考察するならば、生まれたてのスタンドとはそれだけ不安定な存在だとでも言おうか。

169フェイク『男』:2007/01/14(日) 22:47:55 ID:.tAYMjFY
551 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:28:49 ID:tgv3RBk9
ジョジョの戦いにおいては、作者は偶然すらもなるべく平等に管理しようとしているようだ。
例えば偶然にも鏡の破片が壁に引っかかっていたおかげで反撃の希望を持ったイルーゾォは、
偶然にもカプセルが外れて割れたせいで敗北した、という経緯だ。
あるいは偶然にもエアロスミスが辺りを飛んでたおかげでドッピオの正体に気づけたリゾットは、
そのエアロスミスをディアボロに利用されて敗北した、という具合だ。

547 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:25:09 ID:tgv3RBk9
聞くところによると「象」の脚の裏は非情に繊細に出来ていて、地面を通じて何十kmも離れた場所の音を聞くことが出来るそうだ。

546 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:24:04 ID:tgv3RBk9
スタンドとは個人の精神性が反映され、その心底の欲望や目的意識が具象化したものだという観点からすれば、
例えば「スタンドやスタンド使いのみを対象とするスタンド能力」などというものは通常誕生することはないと考えられる。
それでもそういうものが存在するならば、例えば「ボーイ2マン」のように、
敵スタンド(天国の扉)を体験し、その戦いの中で目覚めたといった経緯があって然るべきだろう。

170フェイク『男』:2007/01/14(日) 22:48:09 ID:.tAYMjFY
543 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:21:40 ID:tgv3RBk9
スタンドの基本原則の一つとして、パワーの高いスタンドは射程が短く、射程の長いスタンドはパワーが小さい、というものがある。
パワーと射程とはゼロサムの関係にあり、どちらかにエネルギーをつぎ込めば、もう片方はおろそかになると考えていいだろう。
ならばパワーと射程の二つを両立させるにはどうすればいいか。「パワー」「射程」以外の要素を持ってくればいいのだ。
スタンドは通常、本体の思うとおりに動かせる。即ち「自在性」があると定義できる。
あるいは、スタンドは通常、本体の精神力のみで動く。即ち「自活性」があると考えられる。
これらの概念を活かせば「本体の思う通りに動かせるという要素を犠牲にすることで、パワーと射程を両方備えたスタンド」だとか、
「本体の精神力だけで存在できるという要素を捨てたが、パワーと射程を両立させたスタンド」だとかが思いつく。
前者は「自動操縦型」として有名であり、後者は「レッド・ホット・チリ・ペッパー」などいくつかの例がある。
これらは基本原則をただ破っているわけではない。既存の法則を細かく解き明かすことで、更に発展させているからだ。
このような発想法が示す通り、ジョジョのストーリー、特にバトルに関してははしばしば頭脳戦などと言われるが、
これは厳密なルールの下で行われる「パズル」や「謎解き」「計算」のようなものではなく、
むしろ「発想の転換」や「視野を広げること」、「新発見」や「豆知識」などを活かした「連想ゲーム」に近い。
従って、時折見かける「突然新しいルールが出てくる」という批判ことはジョジョに対する評価として正確とは言えない。
ジョジョに出てくる理屈部分は、「既存のルールの解明や発展」を楽しむものだからだ。

542 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:20:28 ID:tgv3RBk9
心理学者クレッチマーは人間の性格を三種類の基準によって分類した。
一つは几帳面さを表す粘着気質、一つは社交性と静養を表す躁鬱気質、一つは非社交的でムラがある分裂気質だ。
聞くところによれば、ジョジョ二部の三人の「柱の男」たちは、ピッタリ上記の分類に当てはまった典型的な性格作りであるそうだ。

171フェイク『男』:2007/01/14(日) 22:48:36 ID:.tAYMjFY
541 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:19:09 ID:tgv3RBk9
遠距離からこっそり獲物を狙えばいいはずの「鋼入りのダン」がジョースター一行の前にノコノコと姿を現した理由は、
これはもう間違いなく本体が馬鹿で自信過剰だったからだろうが、あえてまともな理由も一応考察しておくと、
まず極小のスタンド「恋人」の操作性能の問題がある。一般に身体の小さな生物は視野も狭いものだが、
それと同様、あの「恋人」はスタンド自体が視聴覚を有していたとしても、本体から離れてまともに周囲に認識することは出来ず、
加えて野外に吹く風や人間の呼吸ですらも(空飛ぶ本物の飛行機のパワーに吹っ飛ばされそうという感想を抱いた、
ナランチャの「エアロスミス」のように)「恋人」の飛行感覚を揺さぶるには充分なほどの脅威だったと考えられる。
そして「鋼入りのダン」自身も己のスタンドの射程については「他人の体内に入れば」何百kmも遠くまで行けるとしか言っていない。
(なお、本体にはスタンドがどこにいるか判るように、スタンドの方も本体の位置を把握できるだろうから、
 「スタンドが本体の下に戻る」ためならば、このような制限は適用されない)
つまり「鋼入りのダン」はジョースター一行に全く近づかず暗殺を行うなどということは出来ず、
少なくとも物陰くらいから狙い撃ちする必要があったのだろうが、ジョースター一行の危険察知能力は意外と侮れない。
(例えば、ホル・ホースの尾行を難なく逆尾行してみせたポルナレフのように)
そこで逆に、あえて先に姿を現すことで先手を取ることを選んだのが、本編でのストーリー展開であると考えられる。

172フェイク『男』:2007/01/14(日) 22:48:47 ID:.tAYMjFY
539 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/01/14(日) 22:17:36 ID:tgv3RBk9
例えば「精神力によって強くなる能力」などというものは、描写次第でどうとでもなる感情的なものに過ぎず、
物事の因果や理屈を重視するスタイルの創作にはあまりふさわしいものとは言えない。
とはいえ、人間がその力を十全に発揮するためには精神の要素を考慮する必要があることも事実には違いない。
そこで考えるに、創作物において、そういうあやふやなものを大っぴらに取り扱わざるを得なくなった場合には、
せめて例えば「人の感情や精神を操り力を引き出させる」などの、ある種「黒幕」的ないやらしい奴などが存在すれば、
少なくとも理屈面において作品の雰囲気を「引き締める」ことくらいは出来るのだろう。
(上記の「精神力によって強くなる能力」の例の場合、そういう能力の持ち主が居るということは当然、
 そいつの精神を操って常に全力を出させてみよう、なんて考える奴が存在して然るべきだからだ)
ジョジョにおいては、六部の「サバイバー」がこれに近いと言える。

173フェイク『男』:2007/02/25(日) 22:14:39 ID:pJ3MOEhM
379 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 22:06:28 ID:/GG3IrB4
鼠や犬などに顕著なのだが、生物の鼻が前に伸びているのは、それが第一の危険感知器官だからだという話がある。

378 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 22:05:11 ID:/GG3IrB4
腕っ節一つで共同体の中を成り上がれた古代ならともかく、現代の法治社会に暴力行為を持ち込むのは犯罪だし、明らかに『野蛮』だ。
しかしそうした近代的価値観に反し、そのような暴力を交えた闘争は現代でも多く行われている。漫画の中のみならず、現実でもだ。
(例えば連日報道される猟奇的な殺人事件が挙げられる。一般人を不意に暴力で蹂躙するああした事件は、
 決してここ最近だけのものではない。いつの時代もああした凶悪な犯罪は存在していたのだ)
それこそ全人類を(天国へ連れて行くなどという非現実的な手段をもって)思想的な統一でもしない限り、
こうした生物の『原点』とも言える野蛮な暴力が、この世から消えることは無いのだろう。
ならば、どんな時代においても、人々はその野性的・原始的な闘争心を失うことなく、研ぎ澄ますべきではないか。
(そしてそれは、外敵に備えて『対応する』『正当防衛する』というレベルであってはならない。
 自らが能動的に『野蛮さ』を追求しない限り、これを真に理解・支配することなど不可能だろうからだ)
リンゴォ・ロードアゲインの語る「男の世界」とは、例えばこのように説明できる。
この主張は「昔は良かった」などという懐古趣味に聞こえがちだが、
いつにおいても失ってはいけないものが存在するということを説いている。

174フェイク『男』:2007/02/25(日) 22:15:31 ID:pJ3MOEhM
376 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 22:02:09 ID:/GG3IrB4
同じような能力でありながら明らかに力量差のある「オシリス神」と「アトゥム神」について、私見を述べてみる。
まず、これらのスタンドの能力はあくまでも「賭けに敗北した者の魂を抜き出しコレクションすること」が原点だ。
「アトゥム神」の有する「心を読む」効果は、「相手の魂にどれだけ干渉できるか」という「手ごたえ」を利用した、
応用的な「スタンドの技術」とでも言うべきものだと考えることが出来る。
また、承太郎の腕にスタンドの手を食い込ませたのも、この「手ごたえ」を計る技術の利用法であると見なせる。
つまり、この二つの能力にスタンド自体に上位・下位が存在するというよりは、これは能力の習熟具合の差だと言える。
だが、だからといって「アトゥム神」が「オシリス神」より一方的に優れているとは限らない。
「アトゥム神」の読心技術は対戦ゲームに際して無敵に近い能力だが、なまじスタンド能力だけでゲームを解決してしまっているため、
それ以上の成長性や進歩性が見込めず、例えば原始的なイカサマに呆気なく騙されてしまったりする。
一方の「オシリス神」は本体の技術に一切関わることがないため、本体は己の技術を更にどこまでも鍛え上げるべく努力を重ねられるが、
しかし、己の技術とは全く異なる土俵の「根比べ」を持ち出され、単純明快なハッタリ一つに負けてしまっていた。
はっきりと言えるのは、どちらも一長一短だということだけだ。

374 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:59:25 ID:/GG3IrB4
「人間は誰でも不安や恐怖を克服して安心を得るために生きる」というDIOの理論は、「胎内回帰願望」として解釈できる。
この概念は人間の知性や精神、人間賛歌をも否定しかねないものであり、
(またマザコン的であるところなども)DIOが語るにふさわしいと言えるだろう。
またこれを元に考えれば、DIOが望んだ「天国」というものも、彼が神のごとく振る舞える「楽園」であると考えられる。

175フェイク『男』:2007/02/25(日) 22:15:54 ID:pJ3MOEhM
369 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:52:22 ID:U1+qHf3C
どこかのインタビューで見た覚えがあるのだが、荒木の考えによると、
「格好良さ」というものはあまり直接に狙いすぎるよりも、
そのど真ん中から少し外した方が、むしろにじみ出てくるものだという。
(話では「ジョジョの奇妙な冒険」というタイトル自体も、そのようにわざと崩しているそうだ)
思えば(特に「スタンドの名前」について)洋楽のネーミングをそのまま拝借しているにも関わらず、
他の同じような漫画ほど悪評が立たない(ように見受けられる)のも、そのためなのかもしれない。

368 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:49:25 ID:U1+qHf3C
ディアボロは「メタリカ」の攻撃で失った鉄分を、蛙を食ったり子供の血液を飲むことで補充したが、
当然、普通ならばたかがそれだけのことで、失った栄養素を急速に補給することなど出来るわけがない。
だがスタンド能力が関わることならば、その能力が解除された勢いで、
今までの異常な状態が急激に「元に戻ろうとする」性質が現れるという事例もある。
(例えば「ホワイトアルバム」の冷却効果はこれであり、能力解除と共に温度が急に元に戻る)

365 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:46:01 ID:U1+qHf3C
バビロニア神話では、蝿は淀んだ水面が太陽光線を受けることで自然発生する生物だとされた。

365 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:46:01 ID:U1+qHf3C
「技能」
脳足りんにとっては脳味噌の代名詞。
(アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」より)

176フェイク『男』:2007/02/25(日) 22:16:13 ID:pJ3MOEhM
366 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:47:30 ID:U1+qHf3C
【知らないものの話、1】
例えば「ティナーサックス」の幻覚は、常人相手にはどうにも見破れないほどの精度だったが、
「魔術師の赤」の生命探知機や犬であるイギーの嗅覚を騙すことまでは出来なかった。
また同じく「ホワイトスネイク」の起こした「面会室の幻覚」は、承太郎にエンポリオの姿を見せることは出来なかった。
(「面会室の幻覚」においてエンポリオを目撃したのは徐倫だけで、彼女はそこから「辻褄の合わない」幻覚を見破っている)
これらのことから判るとおり、いかに超常現象を起こすスタンド使いだろうと、
自分の知らないもの、理解できないものを作り出すことは不可能だと考えられる。

373 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/02/25(日) 21:58:07 ID:/GG3IrB4
【知らないものの話、2】
スタンド使いといえど、自分の知らないものは取り扱えない。
ではサウンドマンの「イン・ア・サイレントウェイ」が「見えない音」での攻撃を行えたのは何故か。
それは、このスタンドがそのような音を聴ける「生物」を作り出したからだと説明できる。
「見えない音」による攻撃は、あの「生物」を使って間接的に攻撃を行ったからこその応用技だったのだ。
ではそもそも、音を形にする能力で何故「生物」が作れるのか。
もしかしたら、あれらは大自然に息づく動植物たちの音、「生命の音」を形としたものなのかもしれない。
思い返せば、1stステージからその走り方を「大地を味方にする走法」と形容されていた彼は、
ジャイロやジョニィたちとは別の形で、大自然を味方として戦う者だったのだろう。

177フェイク『男』:2007/04/06(金) 22:56:31 ID:mlmPClJ.
720 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:47:45 ID:nfJt0p94
リンゴォの過去、軍人崩れの男に強姦されかけたという事件は、
敵対者相手に隷属するという、まさしく死ぬよりも最悪な尊厳の破壊を意味する。
(あまりこういう俗っぽい解釈をするのは俺の趣味ではないのだが)
例えるならば、深い理由を考えもせず漫画などの表現を規制する動きは、まさしく文化に対するレイプだと言えるだろう。

719 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:46:30 ID:nfJt0p94
「回復能力」というものはあまりに万能すぎると緊迫感が無くなるとよく言うが、
肉体の破壊を描写するため回復能力を必須とするこの漫画において、その内容はどれも一通り工夫されている。
以下にその代表例を示す。
波紋法:傷を治すには少し時間がかかるため、戦闘中には難しい。
クレイジーダイヤモンド:本体自身は治せない。舞台が「町一つ」なので、本体がいつも傍に居るとは限らない。
黄金体験:傷を治すには少し時間がかかる。波紋よりは素早いが、一秒を争う戦闘中これが枷になる事例は作中にいくつか存在した。
ストーンフリー:縫うだけ。
フーファイターズ:水が必要。舞台が「刑務所」なので、本体がいつも傍に居るとは限らない。
ゾンビ馬:縫うには時間がかかる。
クリームスターター:本体が常に協力を得られるとは限らない立場の人物。

712 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:37:53 ID:nfJt0p94
時間というものを空間三次元に加えて四つ目の方向であると考えるなら、
平面(二つだけの次元)に潜んで接触対象を若返らせる「セト神」の原理は、
通常のスタンドは立体(三次元)であるところをあえて次元を一つ減らし、
その分を四つ目の方向へと伸ばすことで成される、四次元方向への落とし穴であると言い表せる。

178フェイク『男』:2007/04/06(金) 22:57:05 ID:mlmPClJ.
709 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:32:44 ID:nfJt0p94
「何であろうと……必ず癖というものがある」「癖は直らない……宿命のようにな」(Dio)
「あえて厳しい道を行く」「俺とヴァルキリーだけの道を行く」「俺とヴァルキリーだけが『馴染む道』」(ジャイロ・ツェペリ)
「『飢えなきゃ』勝てない。ただしあんなDioなんかより、もっとずっと『気高く』飢えなくては!」(ジョニィ・ジョースター)
「男には地図が必要だ。荒野を渡り切る心の中の『地図』がな」(グレゴリオ・ツェペリ)
「『真の勝利への道』には『男の価値』が必要だ」(リンゴォ・ロードアゲイン)

誰にだって「癖」があるのならば、ある物事を行う際の、最適な「やり方」はそれぞれ異なるはずだ。
それなら、人にはそれぞれ最も馴染む「道」があり、それは誰でも通れる真正面の「無難な道」とは限らない。
そして自分だけの最適な「道」を行くには、時には社会的に認められた誰でも通れる「無難な道」から外れ、
あえて厳しい道を選ぶことで、無法の荒野の中に「自分の道」を開拓する必要があるということになる。
他者によって拓かれた「無難な道」を受け継ぐだけでなく、また飢えのままに他者の道を奪い乗っ取るでもなく、
既存のどの道をも良しとしない「気高い飢え」によって拓かれるその道は、まさしくその者にとって最高の「光輝く道」となる。
そうした「自分の道」によってこそ、荒野を渡り切るに足る「心の中の地図」は描かれるのであろう。
誰もが未知の世界に挑戦できるわけではない。既存の領域を守るために、大多数の人間は危険を避けて生きなければならない。
その中で、極少数の挑戦者が新たな道を切り拓くことこそが、「男の世界」の価値となる。

179フェイク『男』:2007/04/06(金) 22:57:22 ID:mlmPClJ.
707 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:29:16 ID:nfJt0p94
聞いた話では、「ホワイトアルバム」というスタンドが有する「冷却にかなりの指向性がある」「本体は全く冷えない」
「能力を解除すると一瞬で温度が元に戻る」「何故かジェントリー・ウィープスが宙に浮いている」などといった、
通常のエネルギー操作系スタンドと比べても、やたらに物理法則に反しすぎているかのように思える各種の特徴は、
このスタンドの本質が「冷却エネルギーそのもの」であると説明すれば解決できるとされる。
スタンド能力と言えど、生物である本体には全く感知できない不可視のエネルギーとは、
何らかの実体を伴わせなければ活用できない、という点からしても、この説は妥当だと考えられる。
この場合、「ホワイトアルバム」とは不可視の冷却エネルギーに(主に)「氷」という実体を与えて操作する能力というわけだ。
また、このような観点で言うならば、光の「吊られた男」や磁力の「ブンブーン一家のスタンド」も似たタイプと言える。

704 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:25:02 ID:nfJt0p94
誰が言った言葉だったか……「知性を神にしてはいけない。知性は強い筋肉を持っているが、人格は持たない」

180フェイク『男』:2007/04/06(金) 22:57:48 ID:mlmPClJ.
717 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:44:12 ID:nfJt0p94
【一般人の話、1】
現実的に考えれば、スタンド使いに対しても一般人が暗殺などの攻撃手段を取ることは可能なのだし、
一部や二部では吸血鬼に対して一般人が武器で立ち向かう様子もある程度描写されているというのに、
自らの意志でスタンド使いに能動的な攻撃を仕掛ける一般人というものは、(六部までの)原作では全く設定されない。
これはやはり、「スタンドは一般人には見えない」という原則が示す通り、スタンドの不可侵性を重視したためだろう。
一般人に対して肉体という共通点があり、相手を認識することができ、対抗策も生み出せる吸血鬼や柱の男とは異なり、
スタンドとは一般人と根本的に異なる存在であり、理解・許容させることも困難ならば、無理にそれを行う必然性ある状況も少ない。
例えば、スタンド使いに対して自ら攻撃を加えるような一般人は、人間に立ち向かうノミと同様、勇気とは言えない無謀と呼ぶべきだ。
(更に言えば、一般人はスタンドが見えないならば、攻撃はまだしも防御は全く不可能ということにも繋がる)

721 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:49:13 ID:nfJt0p94
【一般人の話、2】
イマイチ存在理由のはっきりしなかった三部の「家出少女」は、
恐らく一、二部のスピードワゴン同様の、一般人代表キャラとして登場したのだと推測できる。
だが波紋や吸血鬼とは異なり一般人からは不可侵となったスタンドバトルの前に、
彼女は一部スピードワゴンのような僅かな活躍をするどころか、ただじっと身を守ることすら出来ず、
ただの足手まといとして物語から退場してしまったのだ。

181フェイク『男』:2007/04/06(金) 22:57:58 ID:mlmPClJ.
723 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/04/06(金) 22:52:30 ID:nfJt0p94
【一般人の話、3】
また、スタンドは一般人に対し不可侵であるという原則を(恐らくは)基礎として、ジョジョには次のような傾向がある。
1、近距離ならば、スタンド使いが暗殺を避けるのはそう難しくなく、ますます一般人に勝ち目は無い。(ポルナレフvsホルホース)
2、己の技術を磨き上げた者は、その技術がスタンドとして昇華される。(露伴、トニオ、辻綾、ケンゾーなど)
3、弱者を虐げる邪悪なスタンド使いに立ち向かう一般人の姿は正義である。(早人、ルーシー)
4、「技術」使いは、超常現象を「見る」ための能力に目覚めることがある。(ジョセフ、ジャイロ)

182フェイク『男』:2007/05/03(木) 23:18:03 ID:E54YIZXQ
735 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/03(木) 21:15:08 ID:0oiPKxAw
スタンドとて物を殴れば反動があるのだが、それは本体にもフィードバックすると考えられる。
その反動でスタンド自身が傷つかなければ本体も傷つくことはないため、普段は軽視しがちな要素なのだが、
以下のように、これが問題となる事例もあるので注意が必要だ。
1、本体が車など自分のスタンドより弱いものに乗っていると、反動はそちらに影響を及ぼす。(「運命の車輪」戦)
2、近距離パワー型スタンド使い二者が相互に殴り合えば、その反動は両者を宙に浮かすほど大きい。(「世界」戦)
3、本体が無重力下など反動を吸収できない状態では、スタンドも反動を吸収できない。
  つまり格闘における打撃などが出来なくなる。(「ジャンピンジャックフラッシュ」戦)

733 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/03(木) 21:12:31 ID:0oiPKxAw
明らかにジャンプ連載の引き伸ばしによってジョジョに登場したと思われるエジプト九栄神のスタンドであるが、
それら一つ一つを見てみれば、タロットを暗示とするスタンドに比べて幾らか原始的な装いに統一されているようにも感じられる。
具体的には、彼らはスタンドを後押しとして絡め手で戦うことが多く、
またスタンドを用いて直接格闘を行うものも、その攻撃自体は実体であり一般人にも認識できることが多いという具合だ。
そういう意味では、SBRのスタンドに似ているとも言える。

732 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/03(木) 21:10:33 ID:0oiPKxAw
ジョジョ本編には強いスタンドの本体がどうにも手を抜いているようにしか見えないこともいくつかあるが、
その理由を作品内に求めるなら、大まかに分けて下記の二つが考えられる。
・異常に油断する性格と倣岸不遜な精神だからこそ強いスタンドを身につけたタイプ。(承太郎に対するDIO)
・過度に慎重だからこそ強いスタンドを身につけたタイプ。(吉良吉影、プッチ神父など)

183フェイク『男』:2007/05/03(木) 23:18:20 ID:E54YIZXQ
730 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/03(木) 21:07:29 ID:0oiPKxAw
一見には相反する二つの要素を調和させることも、ジョジョにおける奇妙の醍醐味であるようだ。
例えば冷気使いというクールさを感じさせる能力でありながらキレやすい性格のギアッチョは、
冷却をすなわち分子の振動を留めて静止させる能力と考え、その怒りを雑然として一定しない言葉の文化に憤る気持ちと読み取れば、
彼のこの二つの要素はどちらも「神経質さ」の表現であると理解できる。
あるいは「皇帝」の暗示を持つスタンド使いでありながら、「一番よりもナンバー2」を人生哲学とするホルホースであるが、
そもそも「皇帝」というタロットは「神が世界を支配しやすいよう、人の上に立ち人を治めるもの」を暗示しており、
彼が自らを二番手とする理由になっている。

726 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/03(木) 21:01:14 ID:0oiPKxAw
偶然なのかそれとも必然なのか、スタンド使いを増やそうとする者はその行為が自身の死へと繋がることが多いらしい。
考えすぎかもしれないが、その行いは「無知なる者の運命を勝手に動かす」ものであり、その報いてあるとも解釈できる。
・エンヤ婆:自らが矢によってスタンド使いにしたDIOの命令により死亡
・虹村形兆:自らが矢によってスタンド使いにした音石明により死亡
・写真の親父:自らが矢によってスタンド使いにした吉良吉影の手により死亡
・ポルポ:スタンド使いを増やそうとしたことをジョルノに咎められ死亡
・空条承太郎:自らがスタンド使いにした空条徐倫を狙われて死亡
・プッチ神父:自らがDISC化してしまったウェザーのスタンドにより死亡

184フェイク『男』:2007/05/31(木) 20:27:35 ID:IC0Y4RIk
789 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/31(木) 20:18:27 ID:K9HEzYG4
「動いているものは相当の高速でも反応できる代わりに、止まっているものは感知できない」という
恐竜の動体視力を手に入れたDioは、偶然にも彼自身が騎手であったために、その弱点をカバーすることが出来ている。
つまり、彼が馬に乗って疾走していれば、周囲のあらゆるものは彼にとって相対的に「高速で移動」しているわけだから、
「止まっているものは見えない」という恐竜の動体視力の弱点は問題にならないということだ。
スタンド能力には何らかの欠点を持つものも多いが、こうした工夫や技術によってそれを補うことも重要だといえる。
ただ上記のDioに関しては一つ、自分の乗馬の速度とほぼ同じ速さでゆっくりと自身に迫り、
そして「回転」の力で、迫るゆっくりさとは裏腹の高い攻撃力を発揮するジャイロの「鉄球」だけは、
「動体視力と乗馬」の組み合わせを超えた、まさに天敵とも言える攻撃であるため、今後の対応が注目される。

791 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/05/31(木) 20:20:31 ID:K9HEzYG4
「空気」
いつくしみ深き神さまが、貧乏人を太らせてやろうとて、お与え下さった栄養豊かな物質。
(アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」より)

185フェイク『男』:2007/06/27(水) 01:17:56 ID:hGaiVlbc
809 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/06/27(水) 01:15:40 ID:2EthnzVJ
今に比べてあまり能力がハッキリ定まっていなかった辺り、三部初期のスタンドは、
以下に列記するように、「特長あるスタンド像」と「破壊エネルギー」の組み合わせで一能力として成立していたと纏められる。

星の白金:パワー・スピード・精密性の全てに優れたスタンド像、破壊エネルギーは「スターフィンガー」
魔術師の赤:炎を扱うための鉤爪や嘴を備えたスタンド像、破壊エネルギーは「炎」
法皇の緑:紐状になって活動できるスタンド像、破壊エネルギーは「エメラルドスプラッシュ」
銀の戦車:スピードと精密性に特化したスタンド像、破壊エネルギーは「剣と鎧」
灰の塔:小型でスピードに特化したスタンド像、破壊エネルギーは「塔針」
暗青の月:水中活動に特化したスタンド像、破壊エネルギーは「フジツボ」「ウロコのカッター」


800 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/06/27(水) 00:35:24 ID:2EthnzVJ
擬音を伴う現象ならば何でも出来そうな万能めいた「エコーズAct2」から進化した「Act3」は、
しかし、殴った相手を重くするというAct2でも再現させられそうな(しかも特に「音」と関係ない)能力となった。
とはいえ、Act2のパワー自体は(「ドジュー」の尻尾文字の熱が不良品の電気コンロにも負ける程度だったことからも判るとおり)
それほど大したものではなく、シアーハートアタックを完全に押さえ込むことも不可能だったことは窺える。
中国拳法には「千招知るを恐れず、一招熟するを恐れよ」という言葉があるが、もしかしたらエコーズもまた、
手広く浅く色々出来るよりも、あえて一つの分野に精神力を集中することで、強力なパワーを獲得したのかもしれない。
そう考えてみれば、Act3が3FREEZEを繰り出すときの構えも中国拳法っぽく見えなくもない、ような気がする。

186フェイク『男』:2007/06/27(水) 01:18:09 ID:hGaiVlbc
795 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/06/27(水) 00:26:39 ID:2EthnzVJ
苦痛に対する恨みや呪いを原動力として発現するという意味で、
「エボニーデビル」と「ノトーリアスBIG」は似た系統のスタンドなのだが、
己をどこまで苦境に追い込むかという点で、この二つのスタンドの精神性は異なっている。
「エボニーデビル」は恨みによって強化されるとはいえ、限度を超えれば呪う暇もなく本体ごと死に至ってしまうため、
本体デーボは自分をどこまで痛めつけていいのか、相手をどこまで挑発していいのかを明確に見極めなければならない。
デーボが裏社会で名を挙げていることからも判るとおり、これはプロの技術だと言える。
一方の「ノトーリアスBIG」は限度を超えなければ発動せず、いったん始まればどうしようもない勢いで暴走するという、
後先を考えない一発限りのヤケクソであるという意味で、アマチュア的な発想の能力であると考えられる。

793 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/06/27(水) 00:22:48 ID:2EthnzVJ
DIOvs承太郎、ナランチャvsホルマジオ、最近ではジョニィvsサウンドマンなど、
双方が工夫と小細工を尽くした果てに、最後に一対一の早撃ち勝負で決着が付くというパターンがたまに見られる。
これは別にそれまでの戦闘が無意味だったというわけではなく、
主人公側の者が技術を駆使したトリックバトルを制することにより、相手方に対し知性面・精神面で勝利し、
それを踏まえて早撃ちに打ち勝つことで、肉体的にも上に立ち完全勝利するという流れになっている。
力だけで相手に勝つばかりならばパワーインフレは避けられず、小手先の技だけで勝つならば爽快感に欠け卑怯にも見えてしまう。
その問題解決のために、二つの戦い両方において勝利するというこの展開は、
三部辺りの「敵の小細工を破る→承太郎がオラオラで締め」の発展形と言えるだろう。

187フェイク『男』:2007/07/18(水) 22:33:08 ID:5r/yFagU
337 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/07/18(水) 22:27:14 ID:BoDHkAU2
格闘をこなす遠隔操作型のスタンドは、次のような条件を満たしている事例が多い。
1…超絶的な耐久力を持っていたり、特定の攻撃を無効化したりする。
2…何かを探知して敵の位置を突き止めたり、条件を満たした相手を攻撃したりする。
3…急所を突くような攻撃を仕掛けたり、自動操縦ならではの高いパワーを備えている。
自動操縦型のスタンドは大半がこれに当てはまるが、普通に本体が操作するスタンドでも、上記の項目を満たすものも多い。
特に「吊られた男」「正義」「ゲブ神」「ビーチボーイ」は全部に該当する。
恐らくこれらの条件を備えることが、作劇上やりやすいのだろうと推測される。

336 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/07/18(水) 21:27:12 ID:BoDHkAU2
六部最後の「天国」については明言されない謎がいくつか残されているが、その内の二つ、
1、「天国」に納得いかず覚悟できない人々が世界中に現れるだろうが、神父は彼らをどうするつもりだったのか?
2、天国成立後には自分の命を捧げるとまで言って命乞いしたのに、そもそも天国成立よりエンポリオ殺害を優先したのは何故か?
これらの疑問に対しては、「プッチ神父は天国成立後、世界中の人々を啓蒙して回る予定だった」と考えれば解決できる。
彼がエンポリオを執拗に殺害しようとしたのは「エンポリオは単独でも刑務所を脱獄し、神父を倒そうとする宿命」だったからだが、
それは神父が単に自分の命を天国より優先したというわけではなく、天国成立後の世界のことも考えての決断だったというわけだ。

188フェイク『男』:2007/07/18(水) 22:33:21 ID:5r/yFagU
335 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/07/18(水) 21:26:06 ID:BoDHkAU2
>>168
ほとんどのスタンド使いが武器を使わないのは純粋な漫画上の問題なのだが、これを作中の理屈で解釈するならば、
スタンドとは闘争本能の現れであり、攻撃の手段が分散すれば意志も散漫になるためだと解釈できる。
この理屈は言い換えれば、「精密動作性に優れ正確な絵を描けるスタンド」は露伴には必要無いし、
「料理を美味しくするための調味料のスタンド」はトニオには必要ない、と表現することも出来る。
またそれとは逆に、元々武術や技術を備えた人物がスタンド使いとなった場合、
その技術を主として戦い、スタンドはそれを補助するに留まることが多い。

331 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/07/18(水) 21:20:27 ID:BoDHkAU2
かつてプッチ神父は、ミラションの盗み癖やグッチョの人をムカつかせる特徴を「才能」と評したが、
これら当人に害となる要素すらも肯定的に捉え利用しようというのは、他者の心を操作し使役する彼の支配者的性格であると共に、
「なるようにしかならない」という力に無理に逆らわず、覚悟を持って不幸を受け止める「天国の思想」に根ざした考え方なのだろう。

327 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/07/18(水) 21:14:47 ID:BoDHkAU2
古代ローマの学者プリニウスが著した「博物誌」には「アンフィスバエナ」という奇妙な生物が記載されている。
これは胴体の両端に頭がある蛇といった姿であり、その双頭は「毒を吐くのに一つの頭では足りない」ほどの獰猛さを意味するという。
後世、この幻想的な生物は「二つの選択肢を同時に選ぶことは出来ない」という「迷い」の象徴として扱われた。

189名無しさん:2007/07/23(月) 03:30:51 ID:nJz9.Kjo
フェイク『男』さんに貰ったスタンドをIDスタンド変換スレ in イタリアで
使いたい場合、質問はここでしてもよろしいでしょうか?
それとも自分で決めるなり、調整スレに持っていったほうがいいでしょうか?

190フェイク『男』:2007/07/26(木) 00:21:43 ID:mWc6hN9c
コピペし忘れ。

330 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/07/18(水) 21:19:15 ID:BoDHkAU2
基本的にスタンドとは精神の才能ではあるのだが、肉体的な資質もまたスタンドに影響している。
それは例えば、本体の深刻な負傷がスタンドにも伝達するように、また「星の白金」と「世界」の性能差を見比べても明らかなように、
恐らくは、肉体の調子と感情・知性・精神に因果関係があることから、肉体の変調がスタンドにも現れているのであろう。


>>189
聞かれれば何でも答えるつもりだ。

191158:2007/07/29(日) 00:31:32 ID:Jw2Stb0o
その節はどうもでした。

>>19で鑑定した数は数えていないとの事でしたが、数えてみたところなんと2829体でした。
(2002年9月26日「本体を美しくするスタンド」から2007年7月18日「グロスマン」まで)
ただし、「クリーム(進化前)」など、オリジナルといえないものを1〜3体ほど除外してあります。

192フェイク『男』:2007/08/03(金) 22:20:32 ID:KkMqwPQY
837 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/08/03(金) 22:12:56 ID:swc0/mc/
私がスタンドを鑑定する際には、そのスタンドの能力とは直接関係無いような理屈を書き添えることが多々ある。
それはそのスタンドを表面だけでなくより深く、根本のところから理解することで、いくつかの問題を解消するためだ。
例えば一つ、似た種類のスタンド能力が同時に発動した場合どうなるのか……原作で例えれば
「時を飛ばしている最中に時を止めたらどうなるのか」みたいな疑問は、その能力をただ単に
「時を止める」「時を飛ばす」と解釈しているだけでは解決できず、ただ場当たり的に答えを出すしかない。
だがそれらの能力の理屈や因果まではっきりしていれば、その答えも自明となるだろう。
またあるいは、本来一人一能力である筈のスタンドなのに、複数の能力をもっているとしか思えないものがいくつも存在する。
これについても、ただ表面だけを見て能力が複数あると考えるより、その様々な表面上の効果が、
全て一つの本質から起こっていると解釈することで、そのスタンドにとって何が可能なのか、及び不可能なのかを突き詰められる。


>>191
オリジナルじゃないもの……三体しか無かったっけか。

193158:2007/08/04(土) 00:07:53 ID:l71.IawI
>>192
まあその辺は曖昧に。
「髑髏のような屈強な人型スタンド。『クリーム』と名づけられた。成長後の能力は君もよく知っているだろう。」
↑非オリジナルと判断
「精神を読み取って水晶玉に映し出す、イバラのスタンド。他人の探知能力を妨害できるぞ。『スリープウォーキング』と名づけられた。」
↑オリジナルと判断
このくらい曖昧。

194フェイク『男』:2007/09/17(月) 08:14:37 ID:rMigoOWU
702 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 08:04:27 ID:I2IbUECZ
「真の『失敗』とはッ! 開拓の心を忘れ、困難に挑戦することに無縁のところにいる者たちのことを言うのだッ!
 このレースに失敗なんか存在しないッ! 存在するのは冒険者だけだッ!」(スティール)

人類の進化には「未知の分野への挑戦」が必要だが、誰もが無計画に未知の世界へと踏み込むわけにはいかない。
「挑戦」には安定した土台が不可欠であり、誰も彼もが無茶をしていては出来ることも出来なくなるだろうからだ。
一人の挑戦者の裏には無数の後援者が存在し、そこに上下は無い。


698 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 07:56:25 ID:I2IbUECZ
スタンドの中には「本体の精神の一面だけを反映したもの」がある。多くの場合、反映されるのは本体の精神的「弱点」となる。
「最も恐ろしいのは弱さを攻撃に変えたもの」との作者の言葉通り、この手のスタンドは非常に凶悪であるが、
逆にこのようなスタンドの本体は、自身の能力の問題点を克服しようとすることが、自身の精神的欠点を乗り越えることに繋がる。
ジョジョ本編では、本体フーゴの狂暴な面だけを写し取った「パープルヘイズ」、
本体リンゴォの臆病さや未熟さを象徴する「マンダム」などがこれにあたる。

684 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 01:11:17 ID:I2IbUECZ
現在時点ではイマイチ活躍の無いポコロコであるが、1stステージを振り返れば、
彼の役割は「あるかどうかの幸運よりも人間の努力の成果である技術の方が強い」ことを示すための噛ませ犬だったと言える。
荒木が運命論に拘っているのは周知の通りだが、恐らくはSBRの連載に当たり、運命というものの強さの復習と、
それ以上に重視すべきものがあるという決定のために、このようなキャラを配置したのであろう。
SBRにおいてもバトルが主軸となった現在、レース展開は「湖を越えろ」や「嵐の丘の短距離レース」が示すように、
ジャイロが「男の世界」を我が物とするための成長描写に使われており、それを踏まえると、
やはりこれからのポコロコは、「男の世界」を体得したジャイロに敗れることで、
運命より「男の世界」(それに類する精神性や信念など)が強いことを表すやられ役になるのではないかと推測する。

195フェイク『男』:2007/09/17(月) 08:15:09 ID:rMigoOWU
683 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 01:09:26 ID:I2IbUECZ
ジョジョの戦いでは、照準の定まっていない数撃ちゃ当たる式の攻撃を命中させても、
それで決着が付くことはまず無く、相手は生きている事が多い。それどころか見かけ上は重傷者でも元気に戦えてしまう。
これは恐らく、負傷者が生きている可能性があれば生きており、動ける可能性があれば動けるとすることで、
極限まで戦いを追求すると共に、偶然を排し「連続性」を重視する作者の世界観に合わせているのだろう。
具体的事例としては、火に撒かれたホルマジオ、爪弾の乱射を受けたポークパイハット小僧、十一人の男の生き残りなど。

680 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 01:05:16 ID:I2IbUECZ
ジョジョ四部の成長キャラ・広瀬康一の成長の軌跡は以下の通り。
Act1、精神的に責めてくる敵・玉美との対決に、精神的に(「信じて!」「五十万もってこい」)勝利
Act2、精神だけじゃどうしようもない(「大嫌いだ!」が通じない)物理的な暴力を伴う敵・由佳子との対決に、心身の両面で勝利
Act3、どう足掻こうと勝てないほどの強敵・吉良に屈服することなく、己の精神を証明して誇り高く敗北

679 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 01:03:33 ID:I2IbUECZ
手は外部に出た脳である。(カント)

196フェイク『男』:2007/09/17(月) 08:15:26 ID:rMigoOWU
677 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/09/17(月) 01:00:05 ID:I2IbUECZ
イタリアンマフィアの抗争を舞台としている筈の五部のスタンド使いが、ほとんど(ミスタ以外誰も!)銃すら持っていないのは、
少なくともブチャラティのチームに関しては、彼らが銃に慣れるよりも早くスタンド使いになったからだと考えられる。
(そして当人の限りある精神力・闘争心を分割してしまわないために、スタンドと武装は原則的に両立しない。
その逆に、七部のスタンドが直接戦闘能力を持たないのは、その本体のほとんどが日常的に銃を所持しているからであり、
また直接戦闘能力を有するスタンドの多くは、以下に列記するとおり、本体にその理由を求めることが出来る。

・ブンブーン一家のスタンドは拳銃では満たせない猟奇殺人趣味や一方的な攻撃という嗜虐趣味を発揮できる
・ジョニィの「タスク」は銃がブンブーン一家に全く通じないという状況の中で発現
・本体の技術と能力が重複する「オエコモバのスタンド」は、本体が脱獄逃亡中という武器の無い中で発現
・「イン・ア・サイレントウェイ」は本体がナイフ程度でしか武装していないインディアン


675 名前: フェイク『男』 [sage] 投稿日: 2007/09/17(月) 00:56:23 ID:???
トト神、シンデレラ、竜の夢、ポコロコのスタンド、(解釈次第では)ローリングストーンズなど、
ジョジョ各部にそれぞれ一体は登場するという、不幸を退け望みの運命をもたらすスタンド能力は、
どれも相応の努力や、そこそこのところで幸運から身を引く謙虚さが求められることから、
これらはいわゆる「願掛け」をモチーフにしていると考えられる。

197フェイク『男』:2007/10/21(日) 01:37:52 ID:c5R33DJE
239 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/10/21(日) 01:33:46 ID:QyRzFY8c
自然界には現在の人間では及びもつかないパワーやシステムが内在している、という事実をエコロジー思想に転用すると、
(フェルディナンド博士がそうだったように)「人間は科学技術なんかに己惚れるな。身の程を知れ」という発想になりがちだ。
だが「敬意を払う」という概念により大自然から黄金長方形を見い出し、
これを用いて人間の「技術」を更に高めるというツェペリ家の回転の技術は、
大自然の偉大さと人間の努力を両立させる、生命賛歌や自然賛歌を踏まえた人間賛歌であると言えよう。

236 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/10/21(日) 01:28:22 ID:QyRzFY8c
「おめーのスタンドは本体の目の届かないところで戦えるスタンドじゃねえだろうがポルナレフッ!」(三部、エボニーデビル)

「銀の戦車」には上記の通り視覚が無いとされているが、しかし銃弾を見切るほどの動体視力はあった。
一方「星の白金」には写真を分析するほどの視覚が有るのに、DIOの承太郎に対する血の目潰しは有効だった。
これらの問題は、例えば「近距離パワー型スタンドの持ち主は、自身の視力が高められている」とか、
「近距離パワー型スタンドは本体の視界内にのみ、そのスピードに準じた鋭い視覚が働く」と考えれば辻褄が合う。
また、遠隔操作型は本体とは別に視覚があり、本体とそれを共有する、
自我所有型や自動操縦型は本体とは別に視覚があっても本体とはそれを共有しない、などの類型に分けられる。

234 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/10/21(日) 01:25:13 ID:QyRzFY8c
努力と継続によって得られる「技術」に対して、何の努力も無く手に入る「超能力」は、
その本質として、人間の後ろ暗さや精神の暗黒面を強く暗示していると考えられる。
だが超能力を様々に活用し、戦闘の中で知恵や工夫を尽くすのも「勝つための努力」であろうし、
己の超能力に己惚れたり苦しんだりすることなく、一般人の中で普通に日常を過ごすのも「継続」の力だと見なせる。
言わばこれもまた「悪の力をもって正義を行う」という、
ゴージャスアイリン、魔少年ビーティー、バオー来訪者と一貫していた概念の一つであるのかもしれない。

198フェイク『男』:2007/10/21(日) 01:38:28 ID:c5R33DJE
233 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/10/21(日) 01:24:02 ID:QyRzFY8c
「奇跡」とは、例えば二部のジョセフ生存、三部のジョセフ復活、四部の億泰復活、
五部のレクイエム発現、六部のエンポリオとアイリンたちの出会いなどであり、
その原因は正義の心、黄金の精神、真実に向かう意志、引力即ち愛などが挙げられてきた。
いずれも物語の最終段階において、原因(正義の心など)と結果(ハッピーエンド)だけを簡略に示したに過ぎないが、
「運命」という大きな問題が六部で解決した今、七部においては「奇跡」の理論をより具体的に描写する段階に来ているのかもしれない。

232 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/10/21(日) 01:22:40 ID:QyRzFY8c
ジョジョにおいて「戦闘中に成長する味方キャラ」には二種類ある。
一つは、既に充分な戦闘力や意志力を持っている者が、感情の爆発などの精神力によって更なる能力を得るというもの。
この事例ではスタンド能力が根本から変化するわけではなく、新たな動かし方や応用的な技術を獲得できるに留まり、
またその戦いにおいては、新たに得た能力だけではなく既存の能力も充分に活用しなくては勝利できない。
ヴァニラアイス戦でのポルナレフ、三部ラストバトルでの承太郎、ベイビィフェイス戦でのジョルノがこれに該当する。
もう一つは、未熟な状態から様々な経験や段階を経て、スタンドそのものが新しい状態へと進化するというもの。
この事例は例えば未熟な者が自分一人で戦いに挑んだり、幾人もの犠牲と継承の上で進化を果たすなど、
成長するまでの「過程」に焦点が当てられるため、戦い自体は進化した能力のお披露目のごとく、そのまま圧勝することが多い。
康一、五部ラストバトルのジョルノ、グーグードールズ戦の徐倫、サウンドマン戦のジョニィなどがこれに当たる。

199フェイク『男』:2007/10/21(日) 01:38:41 ID:c5R33DJE
231 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/10/21(日) 01:20:24 ID:QyRzFY8c
俗にスポーツ選手は一般人より寿命が短いと言われているように、いかに体調に気をつけても肉体を酷使する者は短命であり、
体温の変化で老化させるという「ザ・グレイトフル・デッド」の発動条件はこれを原点としていると考えられる。
これは少々強引な解釈例だが、ともかく条件発動型のスタンドには大抵その条件を必要とする理論や説明があり、
理屈の伴わないようなただの儀式を伴うスタンドはそれほど多くはなく、本体が精神的に未成熟であるもの、
あるいは能力が魂や生死など生ある者全てにとって未知の領域にあるものに少し存在する程度だ、
(この二つは、能力に対して本体の精神が追いついていないという意味で、本質的には同じだと言える)
前者の例は初期の「法皇の緑」(絵や操り人形と同期して行動する)と「マンダム」(腕時計を操作する)、
後者の例は「リンプビズキット」(謎の呪文を唱える)とDIOの「天国に行く方法」が挙げられる。

200フェイク『男』:2007/11/10(土) 21:45:01 ID:PnJGFH5M
625 名前: フェイク『男』 投稿日: 2007/11/10(土) 21:38:12 ID:kRQ3cHHE
『爪』という器官はテコの原理により指先を保護し握力を強める働きがある。またその硬さは様々な用途に利用できる。
人間は手を使うことで脳を発達させ知性を獲得したという説があるが、
ならば爪とは人類の初めての道具であり、進化の発端であると言えよう。


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