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バトルロワイアルぺティー
246
:
リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>
:2004/05/24(月) 01:09 ID:2KqO5TgA
以前の行動
>>243
高田望(女子十八番)は、笑い出したくなった。こんな偶然、あっていいの? 残念だったね、智。死んでから再会しても、何の意味もないよねー。
田阪健臣(男子七番)は言った。「動くな。武器を捨てろ」
望は低い声を効かせ、言った。「やだー。あたしを殺す気?」
「そうなるかもな」
望は、ぐるんと健臣の方を向いた。
「う、動くなって言っただろ」健臣は少し焦ったようだ。
「田阪君は、人を殺すのをためらっているようネ」望は軽快な口調で言った。
「そんなことないよ。お前くらい、いつでも殺せる」
健臣は望の額に銃を押し付けたまま、答えた。
「そ? じゃあ何で撃たないの? 怖いからでしょ?」健臣は冷静なまま、銃を構え直した。
「撃ってやろうか?」
望は小さい目を開いて驚きの表情をした。
「やだ、怖ーい!」と言った。
……何だ、コイツ。健臣は呆れた。
望は笑みを浮かべた。「見逃してくれたら――」スカートの裾を、少し持ち上げた。太い脚があらわになった。「好きにしてもいいんだけど」
「するかよ! ざけんなよ。マジで撃つぞ」健臣はイライラした口調で言った。
「そんな怖い顔しないでー」
望は、小さい目を上目遣いにしながら、健臣に詰め寄ってきた。
健臣は銃を発射した。
銃弾は望のすぐ近くを掠めた。
「キャッ、ひどーい」
「だから撃つって言っただろ」
望は、両手を伸ばして、ガッと健臣の銃を掴んだ。そして、言った。「知ってた? この銃回転式だから、シリンダーを押さえちゃえば撃てないの」
「くっ、離せよ……」なんて力だ。
望の顔が、健臣のまん前に近付いてきた。「智が惚れるのもわかるなー」笑いながら言った。
そして、更にこう続けた。「あたしのファーストキス、田阪君にあげちゃう」
健臣は叫んだ。「いらねーよそんなもん!」
「えー、遠慮することないのにー」
「離せ、やめろ。近寄るな!」
健臣は力任せに、望を振り払った。望はドスンとしりもちをつき、健臣自身も、後方へ倒れかけた。
はー。危ないところだった。ホッとして、体制を立て直した時には、望が闇の中に消えていくのが見えた。
あっ。
追いかけようとも思ったが、もう関わりたくないと思う気持ちの方が大きかった。
はあ、何だか無駄に疲れた。健臣はため息をついて、一旦その場を去ろうとした。
しかし、引き返すと、香山智(女子十二番)の死体の前に立った。
頭はガクリと垂れ下がっており、首の付け根からは見事すぎる切り口が見えていた。目は見開いて、体中の血がなくなってしまったかのように、体が、くすんだ黄色に変色していた。
痛かっただろうな――。健臣の心が、チクリと痛んだ。
思った。駄目だ。こんなんじゃ駄目だ。あいつも殺せなかったし、死んだ人間に同情をしているようじゃ、生き残れない。
心の中では、ささやかに智の冥福を祈っていた。とにかく、今度こそは、やらなきゃ。そう思いつつ、健臣はその場を後にした。
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