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バトルロワイアルぺティー

230リズコ </b><font color=#FF0000>(CMFYrBvc)</font><b>:2004/05/12(水) 22:29 ID:2KqO5TgA
 以前の行動>>190>>191

 伊藤愛希(女子四番)と、荒瀬達也(男子一番)は、例の休憩所の中に入った。

「あちゃー。目立つかもな、ここ」達也は言った。
「別にいいじゃん。綺麗なとこだし!」愛希ははずんだ声で言った。

比較的綺麗な建物の周りは、花に囲まれていた。ふーん、いい建物じゃない。あたしにピッタリ。愛希は満足していた。

愛希はその場にあった、石で出来た椅子に腰を下ろした。

ここはなんて綺麗なんだろう。まるで庭園みたいだ。白い建物からは、外の庭が見え、そこにはシロツメグサや、タンポポが咲いていた。

「へー、こんな寂れた公園にもこんなとこがあるんだ」
達也も同じように感じていたらしい。まあ、あたしがいるべき場所はこういうところね。愛希も頷いた。


「はーあ、疲れた」達也は伸びをした。
「あたしだって疲れたよ。ずっと歩かされて、もーくたくた」
「おれの方が疲れてるよ。ずっと地面に這いつくばって、サプリ探してたんだから」

かっちーん。愛希は腹を立てた。
「ごめんねー。ありがとねー」愛希は笑顔で言った。
「別に気にしてないから、無理して笑わないでいいよー」達也も、笑顔で言った。
――ムカつく。

「無理してないよー? 勘違いじゃなーい?」
「無理してるよー。笑顔が凍りついてるよー?」
「やだ。そんなことないのに。うふふふ……」
「そっか。ははははは……」
二人は笑いあった。

達也はため息をついて、言った。「やめた。馬鹿らしい」

……馬鹿らしい? この、超美少女に失礼なんじゃないの? 愛希はムカムカしていた。

「今更そんなに無理して笑わなくていいよ。こっちも疲れるし」
「何であんたが疲れるのよ!」愛希はムキになって言った。
「何か、見てて疲れる」

……見てて疲れる?

この、顔も体も性格も品格も頭も声も、存在自体が特A級の愛希ちゃんの顔を見て、疲れるだと? 失礼にもほどがあるんじゃないの?

「あ、怒ってる」達也が言った。
愛希は言った。「ってゆーか、荒瀬くんあたしに憧れてたとか言って、何でそんなに嫌味っぽいの? ちょっと性格悪いんじゃないの?」
「そう? 伊藤ほどじゃないと思うけど」

ムッカー。愛希は達也を睨んだ。
「ムカつく。あームカつく。超ムカつく」
「ごめん。さすがに言い過ぎたかも」達也は頭を掻いた。「殺されそうだから、謝っとく」
「あたしが人殺しなんかするわけないでしょ!」愛希は怒鳴った。
「しー。静かに」

何よ。ふざけんなっつーの。絶対に寝返ってやるんだから。
どっかに、ちょうどいい奴いないかなー。愛希はやはり、そう考えていた。



達也は、ふと言った。「ここの中がどうなってんのか、見に行かない?」
「やだー。疲れてるもん」
「そっか。でも、もし人がいたら――」
「荒瀬くん一人で行けば?」愛希は笑みを浮かべて言った。
「いいよ。一人でいるところ狙われたら困るだろ」
「意気地なし」

「そうじゃなくて、伊藤が――」達也は愛希を見た。「……いいよ。何でもない。意気地なしだから行くのやめるよ」
「弱虫なんだね!」愛希は嫌味っぽく言ったが、達也は反応しなかった。


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