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他人が書いた小説の一部を批評するスレ

1イラストで騙す予定の名無しさん:2004/02/20(金) 16:17
 書いてみたはいいけど、この表現どうなの?会話シーンに自信ないんだけど、ちょっと見てもらいたい・・・。
 そんな悩みを抱えるあなたは、このスレに、書いた作品の一部を載せてみましょう。
 ついでに、執筆上の悩みもガンガンぶちまけましょう。
 
 投稿する際には、あまりに長いのは避けてください。また、このスレはオリジナル限定とします。
 その他は、ライトノベルであれば、ジャンルその他は問いません。

1300イラストで騙す予定の名無しさん:2006/04/28(金) 10:31:52
冒頭部分です。意見を聞かせてください。


夢の中にいたカームを、鈍い音が現実に呼び戻した。聞き覚えのない妙な音。 寝癖のつきかけた金髪を軽く掻いて体を起こす。一応剣を取り、廊下に出た。
人影はない。何かあれば皇子であるカームの元に報告が来るはずなのだが兵士の姿はない。       「そらみみかな?」   カームは、ぼそっと呟き扉をしめかけたのだが、またも奇妙な音が耳に入った。今度はガラスの割れる音。さすがに空耳には思えず、音のした方へ歩き始めた。単に物を落としただけか、それとも報告に来れない程の異常事態か、カームは前者であることを祈りながら暗い回廊を進んだ。

1301イラストで騙す予定の名無しさん:2006/04/28(金) 12:24:30
続きです。                   進むにつれ、カームの緊張が高まってくる。かすかに聞こえるうめき声。どうやら事態は深刻なようだ。 足音はもちろん、寝巻と床が擦れる音にさえ気を遣い慎重に進んでいく。   闇の中に、炎が浮かんでいた。床には倒れた兵士とランプの破片が映し出されている。         カームが兵士に駆け寄ろうとした時、炎を飛び越え一つの黒い影が現われた。 全身を黒いマントで覆っていて、顔には仮面を付けている。         火に照らされた仮面を見た時、カームの体に寒気が走った。         異様に鋭い八重歯、角張った頬骨、深い闇を映す垂れた目。鬼の面を纏った、恐らく男であろう、その影は静かに剣を構えた。

1302イラストで騙す予定の名無しさん:2006/04/28(金) 16:43:57
緊張とか自体は深刻とか言ってるわりには、読んでてどうも実感が湧かない。
直接の原因としては描写不足が考えられるけれど、
率直に言ってしまえばそれ以前で、全体的に文章がつたないと感じた。

1303那賀 健比古:2006/04/28(金) 19:52:26
携帯から打ったのでしょうか? 先ずは改行をきちんとすべきです。

1304イラストで騙す予定の名無しさん:2006/04/28(金) 20:16:06

侵入者に対して、王子が自ら駆けつけるというのは、どうなんだ?
血気にはやったという解釈もあると思うけど、せめて声をあげて
人数を集めろよ。
王子の護衛の兵士はひとりだけなのか?
「ものども出会え出会え」
これが基本。
時代劇にでてくる悪い奉行の屋敷には、暴れん坊将軍とか
遊び人の金さんとか、かなりの確率で侵入してくる。
そういうケースにおいて、侵入者にひとりで立ち向かう
悪い奉行を、俺は見たことがない。

1305イラストで騙す予定の名無しさん:2006/04/28(金) 23:12:56
典型的な「梗概のような小説」ですね
スピード感の必要なクライマックスの戦闘シーンならこの程度の描写でもいいのですが、序盤はもっと丁寧に書きましょう
読者は背景や世界観や人物像がわからないと入っていけないですから…

興味を持たせるためにこういったシーンから導入するってのは、正しいです
でも、最初は「わかってもらうこと」が大切ですから、描写を惜しまないように

1306イラストで騙す予定の名無しさん:2006/04/29(土) 04:49:58
1300です。       確かに描写不足でしたね。迫力もないような・・・。色々書き足してみます。

1307イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/01(月) 21:55:44
>>1304
一応同意だが、その点については全体を読んでみんことにゃ分からんな。
 例えば小さな遊牧民族の三男坊とかなら身軽な王子もあり得ん話では
 なかろうし、ファンタジーに腕の立ったり魔法が使えたりする奴でかつ
 猪突タイプの性格ならそれもありえん話ではないだろうし。

 どちらにせよ、王道ファンタジーっぽい世界観の話ではよほど文章力に自
 信があるのでない限り、冒頭がありがちというのはマズイと思う。
 アイデアが浮かばなくとも、なにかしら設定、キャラなどに自信のあるも
 のがあれば、しょっぱなで出し惜しみせずに一つくらい出してしまっても
 良いのでは。
 いや、俺も以前やった失敗なのだが。
 最初にいきなりバトルで盛り上げようという考え方は斬新ではないが娯楽
 物語のツボをおさえてはいると思うので、そこをどうにか発展させてみる
 とか。
 
 あと、文章力は正直言ってアマチュアとしてもまだ未熟なレベルと思う。
 とはいえ、文章がわりと未熟で面白い話作るプロもいるし、慣れてみん
 と分からん技術でもあるので諦めることはまったくないよ。
 経験から言うと、好きな小説を読み直して自分なりに分析してみるのが
 良いかと。

 ……俺も人の作品にケチつけてる場合じゃねえorz

13081305:2006/05/01(月) 22:26:08
主語と述語の対応を意識して書いてみればいいんじゃないかな?
んで、くどかったり無いほうが効果的だったりと思える主語を省いてみる、と
それから、固有名詞だけじゃなくて、適度に「彼は」といった代名詞を使ったほうが読みやすい

あと、描写だけど、基本的に一つの章(プロローグ)の中に

いつ、どこで、誰が、何を、どんな風に、どうした。

を表現しきること
そして

いつ:その時代はどんな時代か
どこで:どんな国、または星、または時空のどういう地形または建物か
誰が:それはどんな人物でどんな地位でどんな性格か



まあ、そんな感じで書いてみてください

くどくならないか?とか思うかもしれませんが、小説というのは
書き手が30分かけて書いた文章を、読者は10秒で読むもの
なのです
ガンガレ!

13091305:2006/05/01(月) 22:28:53
追記

いつ、どこで、についてはファンタジーでは詳しい描写は必須ですが、現代劇だったりすると、ある程度は簡略化できまう

1310イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/04(木) 00:39:23
 時代劇に限らず読み手の共通認識を前提にした作品はそうですよね。ライト・ファンタジーでは
普通、エルフとはどんな種族で、魔法とはどんなものかを詳細に説明しないものですし。最初から
そうしたものが存在する、という前提で説明がくどく成るのを避けますから。
 この作品を読んだ場合読者は「王子は腕に覚えが有るか、無くともアグレッシブな性格である」
と見なすでしょうし、同様に「王族の身辺に何者かが忍び込める」のも読み取れます。
 つまり謀略渦巻く王宮なのか、忍び込んだ者の腕がそれ程の実力なのか、或いは治安が悪くて
王族といえども気が休まる暇が無い場所なのか。何れにせよファンタジーでは良くある事ですし、
その点は整合性を求める事は無いと思います。
 むしろその情景を思いついたのであれば、そこから背景を練り込んで設定を整えるべきかと。
この作品を読んだ限りでは、王子はそれなりに腕が立ち、かつ侵入者が有り得るのを認識している
かの様に伺えます。その辺の描写を加えてみては如何でしょう?

1311イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/04(木) 00:53:06
 これと同じ様な事は>1260さんが別の人に書いていますが、彼方では読者に与える情報のについて
取捨選択を説いており、此方ではもっと根本的に「情報を考え、与えよ」と説いています。多分、
考えていないでしょう? その辺りをRPGのロール・マスターのように妄想を膨らませるのが作家
(志望)の醍醐味ですから存分に楽しんで下さい。
 それと改行や句読点、律の配分も創作の内ですからもう少し意識すべきです。

1312ちょっと長いけど、よろしく 1/5:2006/05/04(木) 02:40:17
 夜の街は、喧騒に包まれていた。
 極彩色のネオンの光に浮かび上がる人波は途切れることがなく流れて行く。
 人々は、鬱積したストレスを吐き出す為に、あるいは、退屈な日常を忘れさせてくれる何かを
求めて夜の街を彷徨う。
 通りを飛び交う様々なノイズ、人々の吐き出す熱気に充てられて街は、加熱していた。
 街角を吹き抜ける風は、妙に生暖かい。
 何かが起きる、そんな予感を抱かせる、月の見えない週末の夜。
 だが――
 人々は、知らない。その街の片隅で、人ならざる者と、それを狩る者との戦いが始まろうとし
ている事を……

「ねぇねぇ、何してんの?」
 いきなり背後から声を掛けられて、その背の高い少年は、面倒くさそうに振り向いた。
 そこには小柄な少女が立っていた。
 女子高生だろうか?浅黒い顔に、茶髪、スカート丈の短い制服の上にパーカーを羽織った、
その姿は、まんまコギャルと言った趣だが、その顔は幼く、中学生か、下手をすればその小柄な
体と相俟って小学生に見えた。好奇心を湛えた子猫の様な大きな瞳が印象的な少女だった。
 一方の声を掛けられた少年の方は、少し気の早いタンクトップにGパンといったラフな出で立
ちだが、目を引くのは、タンクトップから伸びたその二の腕の太さだ。
 大げさではなく、声を掛けてきた少女のウエスト程は、ありそうだ。また、タンクトップを押し上
げる、大胸筋や腹筋の発達具合も尋常ではない。
 それだけ、隆々たる肉体を持ってるにも関わらず、ごつく見えず、寧ろスマートに見えるのは
その長身のお陰だろう。180cmを軽く超えて190cmにも届きそうだ。
 成熟した肉体に比べて、顔の方には、まだ少年の面影を色濃く残しており、少年を少年たらし
めていた。
 ボサボサの髪、太い眉毛やまだ若干丸みを帯びた輪郭等は少々野暮ったいが、筋の通った
鼻筋、大きな瞳、そしてその瞳から放たれる強い意思を感じさせる眼光など、近い将来に男前
になるであろう片鱗が見て取れた。
 もっとも、今その顔には、まるで先生から放課後、居残る様に命じられた悪ガキの様な憮然と
した表情が浮かんでいるが――
 そんな、少年にお構い無しに、少女は言葉を続けた。
「ねぇ、暇してるんだったらさ、私に付き合わない?」
「……いや、今取りこみ中だ」
 少年は、憮然とした表情を崩さないまま、素っ気なく言い放った。
「え〜なんでよ、今さっきからずっとその場所に、つっ立ったまんまじゃない」
 少女が指摘した様に、少年は、表通りに面したブティックのショーウインドに持たれ掛かった
まま彼是一時間程、通行人を眺めているだけだった。
「あっ、もしかして誰かまってるの?」
「……まぁ、そんな所だ」
「誰、待ってんの?友達?それとも彼女?」
「誰だっていいだろ、それよりもこんな時間に、女一人でうろついてると、悪い狼に食われちま
うぜ」
「なにそれ、オジサンみたいなこと言わないでヨ、超ダサー、まだ11時ちょい過ぎジャン」
 少年の太い眉毛が、ピクリと動いた。
「兎に角、俺は忙しいんだ、逆ナンパがしたけりゃ、ほか当たれよ」
「バッカじゃないの!折角、この私が声掛けてあげたのに!もしかしてアンタ、ゲイなんじゃない
の?そう言えば服装も、マッチョ系だし、やっぱりゲイなんだ……ウホ!ゲイなんてサイテー、カ
マ掘られてヒイヒイ喘ぐなんてキンモ★〜、近寄らないでよ、この変態!」
 突然、少女は癇癪玉が破裂したかのように、大声で一気に捲くし立てると、唖然とする少年を
尻目に、さっさと行ってしまった。
 すると、何を思ったか少年から5m程離れてから、少女は立ち止まった。そして少年の方を一
瞥すると――
「あっかんべ〜〜」
 ガキかよ!、と少年がツッコミを入れる間もなく、少女の姿は、人波に消えてしまった。
 結局、反論も出来ないまま、一人取り残された格好になった少年は、騒ぎを聞きつけた通行人の
好奇の視線を一身に浴びる。
「バカヤロー、誰がゲイだ。硬派と言えよ硬派と!大体、女が嫌いなんじゃない、お前みたいなチャ
ラついた女が嫌いなんだよ!」
 通行人の痛い視線を無視しながら、少年は口の中で呟いた。

1313ちょっと長いけど、よろしく 2/5:2006/05/04(木) 02:41:39
 あの、少女が立ち去って、どの位の時間が経っただろうか。
 少年は、未だにブティック前にいた。
 ブティックのショーウインドウには、無骨なシャッターが下りていた。流石に、表通りを流れる人波
も、途切れがちになっていた。
「今宵も待ち人は、現れず……か」
 誰に言うでもなく、少年が呟いた。
「それにしても、もう一週間だぜ、人の味を覚えちまったんだ、もうそろそろ血を押さえられなくなる
頃だが……それとも、狩場を変えたの――」
 そこまで言って、不意に少年は、顔を上げた。
 少年の視線の先、行き交う通行人の足元に、一匹の黒猫がいた。
 黒猫は、少年と視線を合わせると、身を翻して駆けて行った。
 弾かれた様に、少年も走り出した。通行人を巧みに躱わしながら、黒猫の後を追う。
 恐ろしく足の速い猫だ。まるで黒い疾風の如く、通行人の間を摺り抜けて行く。少年の足も決して
遅くないのだが、見る間に黒猫との距離が開いていった。
 黒猫は、通りの角で折れてアーケード街に入っていく。数秒遅れて少年もそれに続いた。
 アーケード内の商店は殆どがシャッターを下ろしていた。通行人の姿も見えない。そのお陰で
前方を走る黒猫の姿をはっきりと目視することが出来た。少年と黒猫との距離は三十m程か。
「……フゥ!」
 少年は短く息を吐き出した。次の瞬間、ローギアからいきなりトップギアに入れたかの如く少年
の体は一気に加速した。
 速い!それまでも十分俊足と言えたが、今のスピードは短距離の世界のトップアスリートをも遥か
に凌駕する驚くべきスピードだ。
 ダイナミックなフォームで走る少年の姿は、まるで獲物を狙うしなやかな獣だ。瞬く間に、前方を走
る黒猫との差が縮む。
 少年と黒猫との距離が五m程まで詰まった時、黒猫はアーケード街を抜けて飲食店や居酒屋が
多く立ち並ぶ区画に入った。
 飲食店街には、まだ人通りが残っていたが、少年はスピードを緩めない。
 その時、赤提灯の店から出てきた千鳥足のサラリーマンが少年の行手を遮った。
「…っと!」
 少年はハードルを飛び越える要領でサラリーマンを一跨ぎした。一跨ぎとは言っても、軽々と2
mは飛んでいた。
「おぉ!なんだぁ!……あ痛てぇ」
 いきなり目の前に現れた少年に驚いて、赤ら顔のサラリーマンは尻餅を突いた。
「ゴメンよ!」
 顔だけ向けて謝ると少年はそのまま走り去る。背中越しにサラリーマンの罵声が聞こえたがそ
れを無視した。
 しばらく追跡を続けると、前方を走っていた黒猫が突然止まった。
 少年も急制動を掛けたが、スピードに乗っていた少年の体はすぐには止まることが出来ない。
 ズズズズ――
 スニーカーのソールでブレーキマークを刻みつけながら4メートル程横滑りして、ようやく少年
の体は止まった。ちょうどいい具合に黒猫の傍らだ。
 黒猫は、雑居ビルの間の薄暗い路地の前に、ちょこんと座っていた。
「ここだな、しかし……」
 路地の暗闇の先を見つめる少年の顔が一瞬、強張った。
「ニャ〜ン」
 何時の間にか少年の足元に擦り寄っていた、黒猫が甘えるような鳴き声を上げた。
「ん?そうだな、お前の”使役”は、終わったからな、戻っていいぜ」
「ニャン」
 黒猫は少年の言葉に答える様に鳴いた。すると突然、黒猫の体から青白い炎が噴き上がった。
その青白い炎は、瞬く間に黒猫の全身を包み込む。そして次の瞬間、眩い光を放ちながら爆発
したかの様に四散した。

1314ちょっと長いけど、よろしく 3/5:2006/05/04(木) 02:42:26
 黒猫の姿は、忽然と消えていた。その代わりに一枚の紙切れが黒猫が居た場所に落ちていた。
 少年は、驚いた素振り一つ見せず、然も当たり前のように、その紙切れを拾い上げた。
 縦三十cm横十cm程の短冊状のその紙の表面には、なにやら幾何学模様のような文字がびっし
りと書かれていたが判読不能だった。唯、墨で書かれた「猫」と「探査」の二文字だけは読み取る
事が出来た。
 その紙をGパンの後ろポケットに押し込こみながら、少年はもう一度、路地の方に目を向けた。
 路地に澱む闇が深すぎて、通りからは3m先も見通す事が出来なかった。
 きらびやかな夜の街に、ぽっかりと口を開けた魔窟――。そんな印象だ。
 人間は、本能的に暗闇に恐怖を覚えると言う。路地に澱む闇の深さは、人の侵入を拒むには十分
だった。
 もっとも、この少年は、そんな繊細な神経など持ち合わせていないのか、大胆に、そして無遠慮に
路地の中に足を踏み入れた。
 狭い路地だ。大柄な少年が両手をいっぱいに伸ばすと両サイドの壁に手が付いてしまいそうだ。
 大股で三歩も行くと、もう通りからの光は届かなくなり、墨汁を垂らしたかのような暗黒が少年を包み
込んだ。
 だが、少年は夜目が利くのか、スイスイと路地の中を進んで行く。
 しばらく歩くと、ポリバケツが地面に転がっていた。何処かの不心得者が蹴り倒したのか、蓋が外れ
て中の生ゴミが狭い路地いっぱいにぶち捲けられていた。
 それを無視して更に奥に進むと、不意に少年の足が止まった。
「………やはり、か」
 少年の口から、溜息にも似た呟きが漏れた。
 路地の奥まった場所に何かが横たわっていた。うち捨てられたマネキンか?
 いや、違う。少年の鼻を刺激する臭いがそれを否定していた。狭い路地の中に立ち込めた、吐き気
を催すほど濃密な”血”の臭いが……。
 灰色の壁に彩りを加える飛び散った血痕。地面は、赤い絨毯を敷き詰めたかのように、真紅に染ま
っていた。
 少年は、視線を足元に落とした。そこには切断された右腕が転がっていた。上腕骨が覗く切断面を見
る限り切断したと言うよりも噛み千切ったと言った方が正解だろう。
 少年は、死体の方に近づく。若い女性のようだ。OLだろうか?ブルーのビジネススーツは血が滲んで
黒く見えた。
 最後まで必死に抵抗したのだろう。左手の爪は、小指以外全て剥げていた。その指の間には灰色の
長い毛が挟まっていた。
 視線を死体の上半身に移す。喉笛の辺りにぽっかりと穴が穿っていた。恐らくはこれが致命傷だろう。
そして顔。カッと目を見開き、恐怖と苦痛が綯い合わさったまま凍った表情は、女性の両親が見てもす
ぐには、自分達の娘とは気が付くまい。
 少年は身を屈めて死体に触れた。無論すでに冷たくなっていたが、死後硬直は始まっていなかった。
死体になってそんなに時間は経っていないようだ。
 視線を上げた時、女性の顔が少年の目に入った。死体を見るのは初めてではない。寧ろ商売柄、見
馴れていると言ってもいい。だがそれでもこの女性の顔は当分の間忘れる事は出来ないだろう。
 少年は、そっと女性の顔に手を当てて、見開いたままの目を閉じた。
「……ゴメン。助けられなくて、だが仇は取る……絶対にな」
 搾り出すようにそう言った少年の声は、僅かに震えていた。

1315ちょっと長いけど、よろしく 4/5:2006/05/04(木) 02:43:31
 男は、腹の奥底から突き上げてくる衝動を、必死に押さえ込んでいた。
――食らいたい!食らいたい!食らいたい!!
 先の”食事”から二時間もたっていないのに、激しい飢餓感が男を苛む。だが僅かに残った
男の理性がそれを押し留める。
――今はダメだ、今は……
「ねぇ、どおしたの?顔色悪いよ」
 男と並んで歩いた少女が、男の顔を覗きこんだ。
「いや……なんでもない」
「フ―ン、ならいいけど」
 少女は、興味を失ったかのように男から離れた。
 男は額の汗を拭いながら傍らの少女を見た。つい今先まで見ず知らずだった少女だ。
 街角で二言、三言、言葉を交わしただけで少女は男に付いて来た。名前は確か真理とか言っ
た。だが少女の名前など男には、何の意味も持たない。
 なぜなら少女は男の飢えを、渇きを潤す為の贄にしか過ぎないのだから。この少女の肉を貪り
たい!血を啜りたい!男の本能が、獣としての本能が男の体を駈り立てる。
――だが、ここではダメだ。人目に付くこの場所では……
「なぁ……ちょっと寄って行かないか」
 男が指差したのは市民公園の入り口だった。
「んー、どうしょうかな〜、ちょっとムード有りそうだけど……でも変なのが居たりしない?クスリ
でラリッてるのとか」
「……大丈夫、この公園に人は居ない。」
「なんで分かるの?」
「……臭いだ」
「臭い?なにそれ、あなた犬系の人なんだ」
 そう言うと真理は何が面白いのか、ケタケタと笑いだした。
 男も真理につられて笑顔を浮かべた。その口元には人の歯と言うには余りにも太く鋭い犬歯
が覗いていた。
 そして二人は連れ添って公園の中へ入っていく。その様子を街路樹の上から一匹の白猫が
見つめていた。

 公園の中は、闇と静寂に包まれていた。点在する街灯の周りだけが大海の中の小島のように
浮かんで見える。
 繁華街から近いと言うのに、喧騒から切り離されているのは公園を包む様に植林されている
街路樹が防音壁の役割を果たしているということもあるが、公園自体がかなりの広さ持ってい
る為であろう。
 日中ともなれば、緑を求めて散策する者や近くのオフィス街から昼食をとる為に訪れる者など、
市民の憩いの場所として人通りがあるのだが、日付が替わり、丑みつ時と言ってもいい今の
時間に公園を散歩する物好きの姿は見えなかった。――男と真理以外は。
 二人は、公園の中央にある広場に向かう遊歩道を歩いていた。
「……ねぇ、ちょっとここ、怖くない?」
 真理は、男に寄り添いながら、気味が悪そうに辺りを見渡した。
「………」
 だが男は、真理の問いを無視したまま、どんどんと先に進んで行く。
「蚊や変な虫も多いし」
「………」
「ねぇ、やっぱりここ出ない?私、ここなんかヤだな」
「………」
「ねぇ!聞いてる?」
「………ああ、そうだ、な……出るか」
 それまで無言だった男が漸く答えた。
「じゃあ早く出ようよ!……ホント、ここヤなカンジ!」
 そう言って、背を向けて足早に立ち去ろうとする真理の肩に男が手を掛けた。
「もぅ!ここじゃ嫌だって言ってるでしょ!」
 肩に掛かった男の手を払い除けようと真理は、男の手に自分の手を重ねた。
「!?」
 これが……これが、人の手なのか?剛毛に覆われたこの獣のような手が。
 沈黙の中、息を呑む真理の喉の音と男の荒い息遣いだけが聞こえた。
 真理は、ゆっくりとゆっくりと振り向いた。
 男の顔は、闇に隠れてよく見えなかった。だが男の目が、……禍禍しく、赤く光る目だけが、
闇の中に浮いていた。
 公園に、女の悲鳴がこだました。

1316ちょっと長いけど、よろしく 4/5:2006/05/04(木) 02:51:31
 真理は、走っていた。ただひたすらに走っていた。だが、いくら走っても公園の
出口が見つからない。まるでゴールのない迷路に迷いこんだようだった。
 街灯の下まで辿り着いた所で、真理は、力尽きたかのように座り込んでしまった。
 必死に息を整えようとする真理の耳にあの音が、男の荒い息遣いが聞こえたきた。
 真理は、恐る恐る音の聞こえる方向に顔を向けた。
 男の姿は、見えなかった。だが闇に浮かぶ二つの赤い目だけは、はっきりと見え
た。
 真理は、有らん限りの大声で悲鳴を上げた、喉が焼ける様に痛い。だがそれでも
真理は、悲鳴を上げ続けた。しかし真理の悲鳴は、誰の耳にも届くことはなかった。
 闇の中に浮かぶ二つの赤い目は、ゆっくりと、しかし確実に真理に近づいて来る。
 ようやく街灯の光に照らし出された男の顔は人としての特徴を残していなかった。
 長く尖った耳、前に突きだし大きく切れ上がった口、そして裂けた口から覗く鋭い
歯、いや牙と言うべきか。その顔は、狼そのものだった。
「ね、ねぇ、ジョウダンは、やめようよ……ハロウィンは、まだずっと先なんだから
さぁ」
 震える声で真理は、男に問いかける。だが男からの返事は無い。
 返事の替わりに男が真理の方に右手を伸ばした。剛毛で覆われた指先には黒々と
した鋭い爪が生えていた。
 真理には既に逃げる気力は残っていなかった。ただボンヤリと男の動きを眺めていた。
「……そうよ!これって夢なんだ!夢じゃなきゃこんなこと有る訳ないよ!、目を
覚ますときっとベットの中に居るだ……だったら……だったら、早く私を起こしてよ
ぉ!……ママぁ!」
 真理の願いとは裏腹に男の右手が真理の首筋に近づく。これは紛れも無い現実なの
だ。
 その時――
 唐突に風が鳴った。その唸りは獣の咆哮にも似ていた。
 ヒョオォオオォオオ――
 次の瞬間、男と真理の間に風が…疾風が駆け抜けた。
 男は、風が鳴るのとほぼ同時に後方に仰け反るように跳ね飛んだ。5メートル後方
に男が着地するのと同時に、真理の足元に何かが落ちた。
「キャアァ!」
 真理の眼前に転がった物、それは切断された男の右腕だった。
 男の右腕から流れ出た夥しい鮮血が地面を朱に染める。だがなんとう生命力か、男の右
腕は血に染まりながらも、まだ獲物を求めてワナワナと動いていた。

1317ちょっと長いけど、よろしく 追加:2006/05/04(木) 02:56:39
「フン、大した生命力だな、さすがは人狼だ」
 突然、真理と男、いや人狼以外の第三の人物の声がその場に響いた。真理と人狼
は同時に声がした方向に顔を向けた。
 何時の間に現れたのだろうか、その背の高い人物は、真理のすぐ後ろに立ってい
た。
 真理は、這いつくばって、その人物の足に縋りついた。
「お、お願い!助けてぇ………て、アンタはさっきのマッチョゲイ!?」
「誰がマッチョゲイだ!………て、そう言うお前は、さっきのバカ女か!?」
 真理とその少年は、顔を見合すなり声を上げた。無理もない、つい今先、一悶
着起こした相手とこんな所で顔を合わせる事になろうとは
「だから言わんこっちゃねぇ!、言っただろうが、女がこんな時間に一人歩きする
なってな!」
 少年は、拳を振るわせながら怒鳴るよう言った。
「……アハハ、やっぱり怒ってる?」
 愛想笑いを浮かべながら真理は、首を竦める。
 少年は、無言のまま、座り込んでいた真理の制服の襟首の部分を左手で掴むと、
そのまま持ち上げた。
「うにゃん!」
 真理は、首根っこを摘まれて持ち上がられた子猫のように空中で手足をぷらんぷ
らんとさせた。
 その姿勢のまま少年は、左腕を回して真理を人狼の目から隠すように自分の背後に
下ろした
「八時の方向に……お前から見て左斜め後ろに道があるはずだ、その道を真っ直ぐ
行けば公園を出られる」
 少年は、肩越しに真理を見ながら言った。
「あの……助けてくれるの?」
 真理は少年の顔を見上ながら遠慮がちに言った。この娘にしては珍しく、しおらし
物言いだ。
「男てのは女を守るもんだ、例えそれがどんな性悪女でもな、ホレ、早く行けよ」
 そう言うと少年は、悪ガキのように鼻の頭を指で擦った。
「あ、ありがと!……そんな奴ケッチョンケッチョンのギッタンギッタンにやっつけ
ゃってよ!」
「ヘイヘイ」
 真理が去って行くのを確認してから少年は、人狼の方に顔を向けた。
「よう……ようやく会えたな」
 まるで古い友人に話しかえけるような気安さで少年は人狼に声を掛けた。が、
無論と言うべきか人狼からの返事はない。
 二人は、――と言ってもいいのものか?――7mの距離を置いて対峙していた。
 人狼は、今先から一歩も動いてはいなかった。右腕の傷口からは止めど無く鮮血
が流れ落ちていた異形の顔は、苦痛と憤怒に歪み、剥き出しにした牙の隙間からは
呪詛の言葉にも似た唸り声が漏れていた。そして赤い凶眼から放たれる光には狂気と
殺意を孕んでいた。
 その凶眼を真っ直ぐ正面から見据えながら少年は……笑っていた。
 真理に見せていた悪ガキ然とした表情とは、根本的に違う凄みのある笑みだ。
 その笑みを形容するとすれば、不敵でも、大胆でも、剛毅でもなく、それは”獰猛
な笑み”だった。
「痛いかい?……そりゃ痛いよなぁ、腕が千切れてるだから……だが!テメェに食われた人達の痛
みや苦しみはそんなモンじゃなかったぜ!」
 そこで言葉を一区切りすると、少年は自分の右の拳を左の掌に打ち据えた。
 パン!
「テメェを殺るには、法術も符術も要らん。体術で……俺の拳でぶっとばす!!」

 すみません、長い上に読み難くなってますがよろしくお願いします。

1318イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/04(木) 08:09:40
上手いね。上手いし巧いです。…文章力は

ただ、上手くどことは言えないですが、散々使い古されてカビの生えたような表現が多い気もします
これはもしかしたら作者さんが俺と同年代で同じようなものを読み続けてきたということかもしれませんが

あと、「少年」の性格になんとなく違和感。ってか、捕食者に対して
>寧ろ商売柄、
「商売」なのに、怒りを覚える熱いヒーローって昨今では見かけないですから
むしろ「お前に恨みは無いが、人間のほうだって黙ってやられてるわけではない」といったほうが主流かもしれません
この後で、この少年がこういう性格になったくだりの描写で少年の「熱さ」を上手く貫き通して、それから日常の描写をどう扱えるかによって、受賞も射程に入るでしょう

…と、なんかやばいので褒め殺ししておくw

1319イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/04(木) 14:02:54
どうせなら「真理」って女の子を敵の人狼にしてしまえば?

1320イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/04(木) 18:35:22
>>1319
それ、批評じゃないからw

1321イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/04(木) 20:17:44
>>1317-1312
書き慣れている感じがする。文章的な破綻も少ない。
ただし上にもすでに批評があるとおり、表現の古さ、というよりも、情景と語彙が古い。
実際に夜の渋谷のセンター街や池袋をウロウロしてみて、それでもう一度書き直してはどうだろうか?
(石田衣良もIWGPを書くときにそうしているという)

それと、台詞に作者の思いがまったく込められていない。
地の文の描写とは裏腹に、没個性だし、工夫もまるで見られないところが気になる。
台詞はキャラクター性の発露だ。もっと考えて、なりきって書いたらいいのではないか。

書きたいことはあるのだろうから、
もっと自分自身の感性や力のいれどころを考えればぐっと面白くなると思う。

13221319:2006/05/04(木) 23:44:55
>1320
ごもっとも。
文章力に比して設定や展開がありきたり過ぎるので、つい毒の有る展開を勧めてしまった。
色々な超人や魔人が氾濫しているライトノベルで、いまさら人狼や吸血鬼など、使い古されたガジェットもなかろうと。
やるんなら使い方に工夫が無くては。

1323イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 01:30:38
空は暗く、あたりは霞んだように見づらくて、僕は目を凝らしていた。
足元には、花弁のように広がった、真っ赤な水たまり。
その中には、壊れ、奇妙な角度で曲がった人間が一人、落ちている。
「ああ、そうか」
 僕は、一人で納得する。
確かにこいつは憎まれていて、僕はそれを知っていた。 そして僕は、こいつを憎んでいたあの子を、知っている。
 だから、そう、まんまとはめられたのだ。あの子に。
人通りの少ないこんな裏通りで、バットを持って死体を眺めている僕は、傍から見れば殺人犯以外の何者でもない。
返り血がないのが、唯一の救いと言えるだろうか?
 でも……賢いあの子のことだ。このバットにはたっぷりと、この死体の血が塗りつけられているだろう。
そしてもちろん、今までこれを握っていた僕の指紋は、残された時間では拭き取れないほど着いているだろう。
「たまんないなぁ。僕が、捕まっちまう」
空を見上げて、僕はあの子に少しだけ愚痴った。
 でも、それでも僕は、あの子を助けるって決めてたわけで。
あの子が、人殺しなんて、そんなバカな事を犯してしまうようになっても、僕はあの子が好きなわけで。
「どうせなら、」
もう少しまともなやり方をしてくれれば、処分も簡単だったのに。
撲殺なんて、色々飛び散って片付けられないじゃないか。
せめて死体を処分できれば、事件の発覚が防げた。時間稼ぎくらいには、なったんだけどな。
 でもさ、ほら。あの子の助けくらいはしてやれる。
あの子が昔、いたずらした時みたいに、僕が犯人になってやるから。
 サイレンが聞こえて、僕はバットを振り上げた。
どなり声が煩い。警察が物騒なものを構えてるのも、見てとれた。
 しかし今の僕には、それこそ歓迎。
だって、もうこいつは死んでいるんだから。
僕の役目は、終わっている。
かまわず僕は、バットを――。

1324イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 01:33:28
   ◇
 夏の日差しも収まり、そろそろ秋の気配が見え隠れしだした、10月のある日。
通学路をいく私、近藤美咲(こんどう みさき)と、友人の朝野琴音(あさの ことね)の2人は、いつものように学校からの帰り道を歩んでいた。
「あー、そういえば美咲」
 何かを考えるように空を見つめていた琴音が、学生服を翻しながら私に向きなおる。
ショートヘアーが流れ、林の隙間、秋の日差しに照らされた。今の彼女は、さながら絵画のモデル。
でも次の瞬間、彼女はイメージに似合わない、なにやら不穏なセリフを放っていた。
「例の、撲殺事件だけど」
琴音のセリフが理解できず、私は間抜けな声を上げた。首をかしげる。
「撲殺……?」
「ほら、そこの裏通りで殺人事件があったじゃない。その話だよ。ええっと、あれ? ……美咲、まさか知らない?」
「ぜんぜん」
 そういって、私は首を振った。学校でも、そんな話は聞いていない。テレビもあまり見ないから、当然ニュースも知らない。
「うーん、ここらへんじゃ、もう有名なんだけどなぁ。 ま、美咲には情報が遅れて届くから、仕方ないか」
「なにぃ、失礼な」
 少し怒ったフリをしながら、腕を振り上げる。琴音はするりと私の元から離れて あはは、と笑った。
「えっとね、4日前の話。あそこの裏通りで、殺人事件が起きたんだ」
 裏通りとは、呼んで字のごとく。いつも私たちが通ってるこの表通りから、一本中へ入った場所だ。
ビルは、裏側から見るととても汚い。その、集大成のような場所。
「確かに、いかにも起こりそうな場所ではあるね」
 ちょっと唇を結んで そーだね、と琴音がうなずく。
私たちは、あの裏路地をめったに通らない。あそこは数十メートルに1本街路灯があればいいほうで、夕方になるといかにも危険な雰囲気が漂ってくるからだ。
「犯人は、金属バットで被害者をめった撃ち――、」
 そういうと、人差し指だけを立てて、私の目前に持ってきた。言葉を続ける。
「――壮絶だよ。被害者はもう死んでるのに、警察が来ても殴ってたって言うんだから」
 額にしわがよった神妙な顔で、琴音は言葉を切った。
 でも、こういうことを言う時の彼女が、私には輝いて見える。
他人が驚くようなこと、そういうものを他人に伝えるときが、彼女にとって一番刺激があって面白いのだ。
たとえそれが、他人が聞いたら、少しヒいてしまうような事でも。
「怖いね」
 私は、とりあえず当たり障りのない返事を返した。でも、それが情報源には気に入らなかったみたいだ。
「なーに、その無反応。もうちょっとこう、驚いてくれてもいいじゃん」
「だって一番最初にオチを言っちゃってるもの。それに、どうせ新情報があるんでしょ?そのために私に話を振った」
「っちゃー、そういえば……。でも、ま、美咲の予想通り『最新情報』はあるよ。これが意外でさ。犯人についてなんだけど」
「まさか、知り合いとかいうオチ?」

 そして私は、彼が殺人を犯し――警察に射殺されたことを知った。
     ◇
 階段を駆け上がる。マンションの一室、家の鍵を取り出して、扉を乱暴に開けた。
あたまが痛い。無数の単語が私の頭の中を跳ね回って、頭蓋骨に突き刺さる。
痛い痛い。私はベットに横たわり、体を丸めた。
 部屋に飾られて、いつもは私を優しく見守っているフランス人形が、今日だけは鬱陶しかった。
 なぜだろう。
すこしだけ天然な彼は、いつも他人の評価なんて気にせずに飄々としていて。
それでも何故か、他人の心を読めるかのように気配りが利いて、とても心優しかった。
よく言われるみたいに、殺人犯特有の残酷さなんて、そんな物は持ち合わせていなかった。
 彼に『付き合ってください』と言った時も、彼は優しく私を抱きしめるだけだった。
私が塾で忙しくて、しばらく会えないなんていった時も、彼はうなずくだけで私を許してくれた。
付き合ってることを秘密に、なんてお願いもだ。
なのになんで、
そうか、私のせいだ。私が、嫌いな人を言ってしまったから。
優しい彼は、そうだ。
――私の嫌いなあの人を、消してしまったんじゃないか。
 顔を上げた私を、人形が、責める。
私は起き上がって、拳で人形を殴った。
間抜けな音。転げ落ち、部屋の隅に転がった人形の、視線。
窓から、空を見上げていた。
私は、ベランダの手すりに足を掛け、一気に――。

1325イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 02:28:28
 なかなかブラックな導入で良いんじゃないか? この先を読んでみたい気にさせられるよ。
ただ細かい所を指摘するなら”――”と”……”を併用するなら、自分なりに原則を決めないと。

 >「撲殺……?」
 >「――壮絶だよ。被害者はもう死んでるのに、警察が来ても殴ってたって言うんだから」
 >そして私は、彼が殺人を犯し――警察に射殺されたことを知った。
 >――私の嫌いなあの人を、消してしまったんじゃないか。

 こんな風に使い方が乱立すると、読者が混乱し易いからね。文を挿入するのに使うのか、
会話や文に一拍置く為に使うのか決め統一しましょうよ。

1326イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 13:50:14
>>1323-1324
悪くないと思う。
よくを言えば描写がちょっと上滑りな感じ。
(深刻さを出そうとしているのに、リアリティが足りないので空回りしている)

暗い話は、(個人的には)落としどころをどこに持っていくかが肝心だと思うので、
このテンションを下げずに書ききれば面白い物になるんじゃないだろうか。

1327イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 14:08:26
てか、最近、レベル高くね?

1328イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 16:15:01
最近?

1329イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/05(金) 16:43:33
>>1328
最近、ってか>>1264>>1312>>1323が上手いなあって、それだけ

1330イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/06(土) 21:38:27
ある日本を読んだら、このスレに書き込まれた文が載っていた。
――なんてことがあったら面白いな。

>>1329
確かに最近レベルが高くなったと思う。
個人的には>>1323が好き。続きを読んでみたい。

1331イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/09(火) 01:24:58
今書いているものの導入部 よろしければ評価頼む
ttp://wannabee.mine.nu/uploader/files/up0119.txt

1332イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/09(火) 07:25:25
この短さで、しかも幼女の一人称だから、評価は難しいけど。

冒頭いきなり説明入れてるのは、短編ならともかく、長編なら止めた方がいいと思う。
舌足らずのいかにも子供っぽい会話が続くのは、正直、読むのがかったるい。
こんなあどけない子が、という同情が狙いとは判るし、
でも実は、なんて展開もあるのかもしれないけど。

ディテールが書かれてなく全て抽象的、頭の中だけで考えた感じで
理解は出来るけど響いてこない気がする。
例えば、執着しているベルはどんな外観?主人公にはどう見えているの?

寂しそうにしてる女の子のイラストが一枚あればいいってことかも。

1333イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/10(水) 00:37:22
>>1332
ありがとう 参考にちょっといじってみた
ttp://wannabee.mine.nu/uploader/files/up0120.txt

1334イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/10(水) 18:54:32
戦闘シーンを抜粋してみた。

「ふんッ!!」
 裂帛の気勢と共に振り下ろされたヘルベルトの大剣は、オトカルの
かざした盾に受け止められる。続いて繰り出されたオトカルの長剣を、
ヘルベルトが引き戻した剣で弾く。
 幼い日々を共に過ごした古城を舞台に、兄と弟は剣を交わした。鋼
と鋼がぶつかりあって火花を散らし、激しい刃鳴りの音が連環する。
 十合――オトカルの鋭い突きがヘルベルトの兜をかすめ、面頬を弾
き飛ばす。
 二十合――ヘルベルトの強烈な斬撃が、オトカルの胸甲に亀裂を刻
む。
 双方の力量は互角であり、剣戟はいつ果てるともなく続いた。石造り
の暗い室内にチラチラと陽光が差し込み、兄弟の相克を複雑な陰影で
照らし出す。
 四十余合も渡り合っただろうか。横殴りに振るわれたヘルベルトの剛
剣を、オトカルは身を沈めてかわした。大剣の重さに引きずられ、ヘル
ベルトの腰がわずかに流れる。
 小さな、だが確かな隙を、オトカルは見逃さなかった。
 咄嗟の判断で盾を捨て、大きく踏み込む。ヘルベルトの右脇を駆けな
がら、両手で構え直した長剣を存分に遣った。
 無言で繰り出された斬撃は甲冑の脇、鎖帷子で編まれた急所の部分
を引き裂いた。兄の肉を切り、骨を断ち、臓腑を抉る感触が、生々しくオ
トカルの手に伝わる。
「ぐ、む……」
 苦鳴とともに、ヘルベルトの巨躯がぐらりと揺れる。それでもなお、振り
向きざまに剣を大上段に構えるが、それが限界だった。
 力を失った両手から大剣が滑り落ち、喉の奥からごぼりと熱い血の塊
が込み上げてくる。
 次の瞬間、まるで朽ちた巨木のようにヘルベルトは倒れ伏した。

1335イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/10(水) 19:24:47
名前の描写が多すぎて文章が間抜けになってる

1336イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/10(水) 19:26:17
たとえ三人称でも描写の主点は1人に合わせた方がいいと思われ

1337イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/11(木) 18:18:23
1280と1323が同じ作者という裏話

1338イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/11(木) 21:17:18
オトカルはオスカルにしろ

1339イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/11(木) 22:04:45
むしろラスカル

1340イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/12(金) 16:57:18
「貴方はいったい何人、罪も無い人たちを殺してきたのっ!!」
激高して少女が叫ぶ。
しかし男は、まるでなにかを思い出すように宙を見上げた。目を細めて、薄笑いを浮かべた。
「――かつて、私の仲間の一人に、とても残酷な男がいました。彼はいつも動物を残酷に殺し、それを得意げに私に話しました。
私はそれが嫌いではありませんでしたが、好きでもありませんでした。だから、適当に聞き流していたのです。そんなある日、彼は私に突然こんな質問をしてきました。
『お前は、今まで食べたパンの枚数を覚えているか?』確か、こうだったと思います。
私はどうせ、彼がまた何処からか引用してきたのだと考え――それはよくある事だったのです――そして、私はその質問に答えませんでした。彼が永遠にそこを去るまでです。
彼は次の日、大量殺人をして警察に射殺されました。彼の問いかけの理由は、死によって永遠の謎となったのです」
男が視線を戻す。視線がズバリと交わって、少しだけ少女は動揺した。男は話を続ける。
「――しかしだ。今なら、私は彼の質問の意図が理解できる。私は今まで食べたパンの枚数を覚えていない。覚える必要さえありません。
つまりはそういう事です。私は今まで殺した人間の数など覚えていません。それは私にとって、どうでもいい事なのです。貴方も、パンの枚数なんて覚えていないでしょう?
それが、『どうでもいいことだから』」
唇がつう、と三日月のように釣りあがる。

13411340:2006/05/12(金) 16:58:57
薄笑いを浮かべた。→薄笑いを浮かべる。

13421333:2006/05/13(土) 00:38:52
無反応なのはやっぱり根本的に駄目ってことですかね?

1343イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/13(土) 00:43:57
>>1340
>「貴方はいったい何人、罪も無い人たちを殺してきたのっ!!」
自分で言ってみると分かるが、リズムが悪い。
それに怒鳴っているヤツが一つのセリフを細かく区切ると怒鳴っているという説得力が無くなる。
「いったい何人の罪も無い」にするだけでも違う。

>目を細めて、薄笑いを浮かべた。
「目を細める」はそのまま笑顔になる事を指す。だから「薄笑い」は重複。
それと「三日月のように釣りあがる」とも重なってイメージが湧きづらい。

>視線がズバリと交わって
状況がハッキリしないが、一対一の状態で視線が交わるなんて当たり前だと思うが。
いちいち視線が交わって動揺してたら話にならんだろ。

>「――しかしだ。
ですます調が、ここだけ突然「である調」に変化している。
意図的なら構わないが、読んでいる限りでは効果性も感じられないし、ですます調に合わせた方がいい。

13441340:2006/05/13(土) 01:12:12
tasikani

1345イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/13(土) 04:17:00
 「お前は今まで食べてきたパンの数を覚えているか?」
              ‖
 俺にとっては殺人など食事と同じく日常茶飯事だよぉ〜ん

これって漫画か何かのパクリでしょうが。「JOJOの奇妙な冒険」だったかな?
マズイとは言わないが、主人公はもちろん私でも知ってる台詞だし、それを知ってるはずの主人公がなぜ

 「彼の問いかけの理由は、死によって永遠の謎となったのです」

なの?
即座に判る読者は凄く多いだろうし、そんな事をさも大発見であるかのように説明すると白けるよ。
何かを悟って解脱しちゃった筈の人が、ロジックも台詞も借り物のガジェットに過ぎないなんて。
うそ寒い冷酷さと虚無感を演出するにしても、その主人公なりのロジックを組み立てるべきでは?

13461340:2006/05/13(土) 09:31:17
2ちゃんねるのAAキャラが現実世界に、って言う設定なので
そういう部分は想定の範囲内です

1347イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/13(土) 11:18:59
>>1340
かなりありがちな台詞だが別に駄目とも思わない
ただ「っ」が入るとシリアスに見えない

13481345:2006/05/13(土) 15:42:02
成るほど。隠語や共通認識、いわゆる共通認識を逆手に取ったメタ小説書くのか。
難しい挑戦だけれど、それなら

 「彼がまた何処からか引用してきたのだと考え」

も生きてくるな。

1349リス愛好家:2006/05/15(月) 22:54:39
中途半端に長いですがよろしくお願いします。
http://www3.tok2.com/home/samuhan/html/%83f%83B%83%8a%83X.htm

1350イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/15(月) 23:14:42
>>1349
シーンごとに見せたいものが分りにくい上に、繋がりが悪い文章だね
あと一文の内容が薄いせいか流し読みすると訳わかんない
いい文章は流し読みしても読みやすいか、じっくり読みたくなる力がある
これにはそーいうものがまったくないよ。読んでてとにかくツライ
意味が分らなくってつかってるんだろうなって単語がたくさんあって
読んでて恥ずかしくなったよ。なのに描写に創意工夫が無い
久しぶりに誉めるべき所が無い文章読んだ。何も面白くない。
つらい。本当に辛かった。
ごめんねひどいこと書いて。
でも本当に読んでて辛かったんだ。

13511350:2006/05/15(月) 23:30:42
うーん、もう一回読み直してみたけど
具体的なアドバイスが出来ないよ…(汗)
それぐらい全体的にひどい。一文一文がつっこみどころだらけ。
さっきは感情的になってしまったような気がしたけどやっぱりひどかった。
>>1349さんは実は本を読むの好きじゃないんじゃないのかなぁ?
やる気の無い小学生の読書感想文みたいだと思った
だから何が駄目とかじゃなくて、もうそういうレベルじゃなくて
少なくとも人に文章を書くことを真摯に考えればこんな文書にはならない
創作者としてもっと「どうすれば自分の言いたいことが伝わるか」
考えようよ。基本だよ。
連投&乱文スマソ

1352リス愛好家:2006/05/15(月) 23:35:58
>>1350-1351
感想どもです。
これは実はダチと競作した作品で、
繋がりが悪いのはそのせいかもしれませんね。

具体的な解決策とかありますでしょうか?

13531350:2006/05/15(月) 23:49:01
>>1352
競作なんだ。だとしても関係ないよ。文章としての基本的な構築力が欠如しているから。
解決策ねぇ…オレも未熟者だから確実じゃないけど、とりあえずもっと
文章を読んでそれに対する感想を持つべきじゃないかなぁ。
ただ「おもしろかった」とか「つまんなかった」じゃなくて文章を論理的に
分解して構成を分析する訓練をしたらいいと思うよ

1354イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/15(月) 23:54:17
いきなり全力で読者を置いてけぼりにするなよ。

大気に煽られってなんだよ。大気かよ大気。無風でも煽られる不思議マントかよ。
殺傷を許可ってなんだよ。つか、殺傷を許可の次の言葉がいきなり殺せとの命かよ。命令か許可かどっちだよ。
一つの台詞の中でいきなり矛盾かよ。
てか、部下が帝王って呼ぶってなんだよそれ。もそっと勉強しろ勉強。
たった二行で錯乱二回も使うなよ。もう少し言葉覚えろよ。
彼は小走りに腕を掴んだかよ。位置関係どうなってるんだよ。おにゃのこから小走りで近寄らなきゃいかんほど距離があったら、
最初の乱射で巻き添え食ってるんじゃねえのかよ。

たった数行で、よくもまあここまでつっこみどころを詰め込めるな。感心するよ。
とても最後まで読めねえよ。ひどいとかなんとかいう以前の問題だよ。
小学生でも、マジでもっとつっこみどころの無い文書くぞ。
推敲って言葉知ってるか? 推敲しろよ。
おまい、こんな文章の本が本屋に並んでたとしてさ。
買う気になるか?

1355イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 01:36:06
>>1349
競作って、どういう風に書いてるの?
句読点ごとに書く人が変わっているのか?

まずは文が滅茶苦茶。読んでて状況が思い浮かばないし、
修飾語や目的語が、どの単語に係っているのか非常にわかりづらい。
もうね、読んでてリアル鬼ごっこを思い出したよ。

とりあえず本を読むこと。夏目漱石とか太宰治とかがお勧め。もちろんラノベでも良いけれど。
それと書いた作品は何度か読み返して、意味の通じづらいと思う部分があったら修正すること。

1356リス愛好家:2006/05/16(火) 01:57:41
>>1350
一つの作品を読み込むってことですか?
某スレでは多くの作品を読めって言われて、どっちがいいんだろうか……。

>>1354
プロローグは、導入で引き付けるって基本に沿ってみました。
矛盾は、もうどうしようもないっすな。
共作相手も何も言わなかったし。

>>1355
キリのいい所まで書いて、ファイル受け渡し→以下ループっす。

一応、一節ごとに推敲はしてるんですが、足りないようですね。

1357イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 06:52:45
今読み終わった。
ここまで起承転結のない言葉の羅列を読まされるとは思いもしなかった。

以前のから進歩してこれなら、1次を通るのは君の寿命が尽きても無理だな。


>某スレでは多くの作品を読めって言われて、どっちが良いのか。
両方。
多くの作品を何度も読み返せ。

1358イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 10:13:28
>>1357
よく最後まで読めたな。えらい。

1359イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 14:37:02
ここのスレ、結構常駐人がいるんだな

1360イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 15:01:21
いるよん
ずっとROMってるが……

1361イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 16:47:52
別スレのURLから飛んできて覗いてみたんだが、
あまりの酷さに五行目の時点で脳が拒否した。
共作だからつながりが悪い?
それ以前の問題だよ。
なんで敵性組織に追いつめられる主人公の描写で髪の色がどうこうと全く意味が無い描写。
生け捕りするのになぜ暴発や誤射の危険性を考慮せずに実弾の出る銃しか持たせる?麻酔銃とか投網を発射するランチャーとか普通に考えつかなかった?
きっとこの後も死ぬほど突っ込みどころがあるんだろうけど
とてもじゃないが読めたもんじゃないわ。

1362イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 16:53:04
×生け捕りするのになぜ暴発や誤射の危険性を考慮せずに実弾の出る銃しか持たせる?
○生け捕りするのになぜ暴発や誤射の危険性を考慮せずに実弾の出る銃しか持たせない?
y=ー( ゚Д゚)・∵. ターン

1363イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 16:59:01
久々に見た気がする、神視点。
とりあえず頑張って読むよ。
神器の小説は昔からワンポイントで俺のツボのセリフとかあんだよな。

1364イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 17:01:07
くじけそうorz

1365イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 17:17:28
なんか賑わってると思ったら、神器なのか?
違ったら悪いんだけど、以前よりもレベルが落ちてる感じがした…

1366イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 17:54:54
>>1349
とりあえず半分ぐらい読んだ。旅立ちの途中まで。もうダメですorz

なんとなく流れ的(>>1195あたり)に神器だと思っていたが、これ別人だな。
神器も酷いと思っていたが、こっちのほうが酷い。
セリフもキャラも全然魅力がない。劣化コピーだな。

中身は、突っ込みどころが多すぎて何もいえない。
とりあえず大きい部分だけ。
(実は伏線で、後にフォローが入ってるかも知れないけどそこまで読む気しない)

軍が唐突過ぎ。
そもそも状況把握せず出会い頭に「殺せ」とするほどヤバイ封印なら、軍が警備してるもんだろ?
自由に出入りできるなら、軍は封印の意味を知らないはずだし。
意味を知っているなら出入りは厳重に管理してるはず。
封印は「解かせない為」にあるんだからさ。観光名所みたいになってんじゃん。

ちなみに俺が諦めたのは
>ツヴェンの頭の上にハテナマークが浮かぶ
だ。もうね、近年のラノベってこんなにレベル落ちてるのかと。嘆かわしい。

1367イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 18:13:45
なんかしらんが祭りになってるっぽいので俺も読んだ。
一言で言って、書かれてる情報、単語を意味として理解できない。
「目が滑る」ってこういう事を言うのかとつくづく納得できた。

まず、「描写」というものを根本的に理解してない。
単語を適当に並べればいいだろうっていう安易さが見える。
「少女らしい黒い服」って何だ。
こういう描写部分のミスが目につく。
かと言って「黒いビスチェで布地はこうで……」なんて事言われても困るけどな。
少女の服装は大事な部分だけど、「少女らしい」じゃ、いい加減すぎるし、細かく書かれたら鬱陶しい。

コントラストは暗示するものだと思ってた。
「これはコントラストですよ」って書いてるの初めてみた。

本題に入るまえにしょうもない部分でストップをかけられるせいで、読む気が失せる。

1368イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 19:00:22
ボロクソとはこういう事を言います。テストに出るので覚えておきましょう。

1369イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 20:19:16
プロローグを書き換えるならこうするかなぁ。
神視点はむずいわ。

 少女の瞳が藍色から銀色に変わった。
 漆黒のマントが風を孕み、舞い上がる――その下も、吸い込まれるような黒。
 黒衣に包まれた闇のなか、少女の瞳だけが銀色に輝き、取り囲んだ男達を睨め付ける。
 「ひっ!」
 悲鳴が上がった。
 少女から、ではない。
 大の大人。
 それも誇り高き帝国の軍人が三十人。手には銃を持っている。
 その銃口が狙うのは、まだ幼さを残した少女。
 圧倒的な優位にいるというのに、誰もが恐怖におののいている。
 ――何故、こんな少女に――そんな疑問すら浮かばない。
 ただ、恐ろしい。
 誰もが先天的に刷り込まれた、死への恐怖を感じているのだ。
 「構わん! 撃て! 陛下から許可されている! 同行者も殺せとの命だ!」
 後ろから、怒号が響く。
 自棄になったのか、感覚が麻痺しただけなのか、男の一人が銃爪に指をかけ、引き絞る――その刹那。
 少女が、その細い指を横に振りはらった。
 ふわり……と、マントが、歓喜に震えるかのように踊った。
 そして――
 軍人達の四肢が、バラバラに飛散した。

1370イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/16(火) 20:37:26
リライトは止めようや。
俺も俺もとみんながリライトして、収集がつかなくなるから。

1371イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 02:40:25
このスレで過去プロになってもおかしくない文章を晒してきた奴がいただろうか?

1372イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 02:51:06
そもそもこのスレ全てに目を通した人間がいるのだろうか?
俺は1200以降のしか見てない。
全てに目を通すには、量が多すぎる。

1373イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 10:43:25
批評してる香具師ってどうしてこう鬼の首でも捕ったように見えるんかね。

1374イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 10:51:49
糞つまらない文章を読まされて腹がたってるんだろう。

1375イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 11:13:07
>>1373
お前の目が腐ってるからじゃね?

1376イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 12:54:45
批評するのは簡単だけど
書くのは大変なんだよねぇ…
かといって1349をかばうわけじゃないけど

1377イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 13:05:03
書くのが大変だろうか何だろうが、まったく関係ない罠。
イヤなら晒さなきゃいいだけの話。

13781366:2006/05/17(水) 14:49:24
>>1376
君はなんもわかっとらん
読んで感想を言うのは簡単だよ?
けど批評をするのは大変だっつーの
真面目に他人の文章批評した事ねーだろ。
>>1349を「真面目に批評する」目で読んだときにどれだけ脳が憔悴するかわかんねーだろw

確かに最後まで書き上げるってのはすげー大変だし、そこは認めるよ。頑張りました。
でも真面目に批評しようにもアレを出された時の気持ちを考えてくれ……乾いた笑いしか出てこないよ

ちなみに俺の批評ルーチン
・読み漏れが無いか2,3回センテンス毎に読み直しながら、全体を2,3回読む
1回目:誤記、文字抜け、意味不明な単語抽出(>>1349はこの一回目、しかも途中で挫けた)
2,3回目:プロットの流れ、リズムなど全体のバランス
・推敲しながら頭の中で整える
・作者に俺の感じた違和感を伝わりやすいよう言葉を選びつつレス

伏線の読み落としとか恥ずかしいからな
場合によっては作者より見直すよ。
仮に>>1369の批評で30分〜1時間ぐらいだ(時間がかかるのは俺の批評スキル不足もあるが)

1379イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 15:27:09
どうでもいいが1366はなんでそんなに必死なんだ?

1380イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 15:41:34
こんなに必死になってくれる人がいて、1349は幸せもんだ

1381イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 15:54:22
>>1379
昔神器に「読んでもらったなら礼ぐらい言えよ」と言った時
>こちらも作品アップという代価を支払ってる。
>作品うp→代価
>批評  →代償
>等価交換だろ?

と言われてな。それ以来「批評は簡単」とか「批評感想当たり前」と言われるとその、あれ、条件反射だ。
正直すまん。とりあえず3年ROMっとく

1382イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 18:14:22
第三者客観の能力なんて誰にでも備わってるし
自己客観視が必要な小説書くほうが難しいに決まってるだろ。

1383イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 18:31:51
難しいからと駄言葉の羅列出されても困る。

1384イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 18:54:32
難しいか難しくないかなどと言っても、まるで意味はない。
問題は、誰も面白いとも思わなければ続きを読みたいとも思っていない。
それどころか、最後まで読み通すのが苦痛ということ。
つまりは、魅力がないっつうことですな。

1385イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 18:56:42
駄言葉

1386イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 18:58:17
>>1383
^^;

1387イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 19:16:00
正直言って文と呼ぶのもおこがましいから別に良いんじゃね?

1388イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 20:05:25
話の噛合い率が40%を下回っています。

13891/2:2006/05/17(水) 20:14:55
>>1349
>藍色の瞳から銀色の瞳に変わった少女。

この文章だけでもいくつか考えられる。
「目の色がごく短時間で変化した」「目の色が成長によって変化した」「以前会ったときには藍色だった目が、次に会ったときには銀色だった」
リライトされた事も考えると、後々の文章で特定できるのだろうが、少なくとも初見ではどれだか特定できない。

>その姿は漆黒のマントが大気に煽られ、下には少女らしい黒い服が見える。
「その姿は」もしくは「大気に煽られ」が余計。この文章は「その姿は」だけ消した方が通じる。
また「大気」の使い方が間違い。風は変動によってしか感知できないから動的な意味を持つが、大気は静的な状態な事もある。

>その場に怒号が響く。少女に銃が向けられた。
まず「その場」が野外なのか屋内なのか? そういった描写がなされていない。

>軍人達は錯乱気味に
言いたいことは分かるが「思考に異常を来し気味」って来してるのか来してないのか分からん。
「混乱」とか「錯乱」に「気味」を付けると非常に中途半端になる。
そもそも上官が「撃て」って言ってるのに撃ってない兵士の状態がおかしい。むしろ上官に待機命令出させて、命令無視で撃った方がいいだろ。

>不思議そうに聞く少年。
で、この少年は誰なんだ。少女の側の人だろうって辛うじて分からんでもないが、それまでの文章からは判断材料が少なすぎる。
少女を描写する時に少年もセットで描写するか、どの位置にどのような格好で存在しているか描写すべき。
それに次の描写の「目の前の軍人も少女も」がダメだ。「目の前」なのは距離的に少女の方だろう。「目の前の少女も軍人も」と言った方がいい。

>阿鼻叫喚たる有様のなかで
熟語を使えばいいってわけにはならない。この「阿鼻叫喚」はそれまでの文章から浮きすぎ。

>「やめてよ! もうこんなこと!」
さっきまで「保護しに来てくれたのかも」などと冷静だった少年がいきなり叫び出す矛盾。
確かに少年の立場を示したいというのは分からないでもないが、心理の変化としてはおかしい。

>大将らしき女の怒号により、かき消される。
>「ほら、言ったでしょう? さぁ、ツヴェン。あなたも復讐する時だ」

最初の描写で何の特異性も認められなかった「上官」がいきなり女将校として描写されると、「復讐する時だ」が女将校が語るイメージになってしまう。
それにここでは距離的な描写が一切なされていない。読み手は「撃ち殺せ!」の声を(描写の流れとして)少年側で“聞く”事になるわけだから、
しっかりと「軍人達の向こう側から」などの表現をした方がいい。これでは少年のすぐ近くで「撃ち殺せ!」と言っているように見える。

>敏感にそれを感じ取った軍人達
おそらく全員が感じ取ったと思うので「敏感に」はいらない。「敏感な兵士だけが動きを止めた」ならまだ分かるが。

>雰囲気の変わった少年
これは細かく描写すべき。というか、先刻まで冷静だったのだから、あんまり変化が分からない。
ここでは序破急的な表現方法を使って、もっと脅えさせてまともに喋ることも出来ないようにするとかしないと分かり難い。

>であることは間違いないだろう。
これはどちらかというと将校の視点だろう。いきなり銃撃戦の距離を“カメラ”が瞬間移動している。
少年少女の側で書くなら「それが少年の力だった」とかなんとか書くべきで、あからさまにそれまで描写していたのだから濁す意味がない。

>少年は女にそう問うた。
「問うた」は、それまでの文体から考えて古くさすぎる。まぁ威厳があるような感じにしたかったんだろうと予想できるが。
それと「女」ではなくせめて「女将校」または「将校」とすべき。

>「答えは……否だ」
>女は叫びながら幾度も
冷静に否定してるのに次の瞬間には叫んでいる。典型的な「切り貼り」シナリオにありがち。少年の心理の変化と同じく不自然。

>この事態に発展したのは、数分前、いや、数時間前に少年、ツヴェンと名づけられた少年が少女、ディリスを封印から解いた事に端を発する。
>ここからが全ての始まりの場所となった。
この描写を一番最初に持ってきた方が良かったんじゃないだろうか。それだけでも随分と違うぞ。

13902/2:2006/05/17(水) 20:15:17
だいたい全体の1/7だけでこれだけツッコミが入るわけだが。しかも「主な点」だけで。
プロローグを通して言えることは、まず背景描写が足りない。つーかしてない。銃撃戦があったのは何処なんだ?
北極でも、砂漠でも、市民プールでも、アルタ前でも出来る事なので、頭に状況が浮かびづらい。

それに一番問題なのが「語り手」の立場がハッキリしていない事。
三人称で書くヤツでたまにそういうバカやるヤツが居るんだが、地の文を「語ってる人物」ってのは「物語の中に存在している」んだよ。
透明人間だから誰にも影響を与えないが、あくまで“三人称さん”という存在は、その世界の事を観測し続ける。
しかも文章の“三人称さん”は一人しかいないので、激しく立ち位置を変えると疲れてしまって観測がおろそかになってしまう。
あれもこれもと言わず、“三人称さん”をいたわった描写の仕方をしましょう。

1391イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 22:01:04
少し落ち着けよ。「競作」と断ってる時点で、どの程度の作品か想像が付こうに。
先ず作品全体に明確なプロットが無い、次に描写や設定など文に整合性が無い。
そして何より問題なのが、作品に対する愛着や思い入れが無い事だ。
これは一種のリプレイかブレイン・ストーミングと見なすのが適切なんだから。

逆に言うと>1349さん。ここは作品に思い入れのある連中が集まっているスレだから。
以前にも世に出す気は無いと断って投稿した人が無視されていたでしょう? (確認しれ)
ある意味で、ライトノベルのレーベールにSM小説投稿するくらい場違いなんだよ。

1392イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 22:32:27
全文表示して「ちゃんとした小説として書くつもりはない」で検索すれば見つかるな。

1393イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 23:19:29
今書いてる小説の冒頭付近なんですが、良かったら評価お願いします


 僕は岸壁に立ち、波がコンクリートの防波堤に打ち付ける音を聞いていた。波は一定の規則性を持っていて、大きくぶち当たった後には決まって小さな音が小刻みにきこえてくる。近くに来て遠ざかる。遠ざかるとまた近くに来る。とくん、とくん。それは海の心臓の鼓動かもしれない。それが聞き手を海の重圧から開放する。誰だって巨大なものは怖い。特に小さな人工の島で見る海は、本当に恐ろしい。周りを見渡しても仲間なんていないし、あるのは永遠を彷彿とさせる海と、飲み込まれる寸前の自分だけだ。そこで空なんて見上げようものなら、もうゲームオーバー。徒党を組んで陸地から見渡すのとでは訳が違うのだ。
 だから、というわけじゃないが、僕は時々一人でここに来て波の音を聞いて心の安定を保っているのだ。これは呼吸することと同じ。生きること以上に重要でくだらないルールのようなものだ。そうしていると僕の腹は空腹を訴える。これもルール。
 そろそろ戻ろうかと踵を返すと、サエコが少し離れた場所に立ってこっちを見ていた。サエコは僕の仕事の上司、そして僕の姉だ。小柄で童顔だが、僕たちの中で一番のしっかり者。
「全然気づかなかった」
僕はそう言って笑った。いつも大体笑っているけど。
「なにをしていたの?」
 彼女は笑っていない。これも大体いつもそうだ。
「海を見ていたよ」
「そう」
「うん、あと船も見たかな。たぶん漁船だったと思う」
「よかったわね」
 サエコが戻って行った。僕は慌てて後を追いかけて彼女の横に並ぶ。
不機嫌そうな横顔。サエコは美人だが、怒っている時の方がより美人に見える。本人にも誰にも言ったことはないけれど、たぶん真理だ。
「サエコ、怒っているの?」
「怒ってなんていません」
 彼女は僕の方を見ない。それは怒っているからだ。
「ごめんよ、僕が悪かった。謝るよ」
「あなたは何かあたしに謝るようなことをしたんですか?」
 僕には彼女が怒っている理由はわかったけど、僕が彼女に謝る理由はわからなかった。
「いや、してないけど。でも、謝った方がいいんだろう?」

1394イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/17(水) 23:29:39
これも大体いつもそうだ

修飾語重複

1395イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/18(木) 00:39:36
>>1394
指摘ありがとうございます。
何度も同じ表現を連続させてテンポ上げてる作家さんもいるけど、素人が使うには難しいですね……

1396イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/18(木) 00:56:01
>1393
 キチンと作家を志した姿勢を見ると心が洗われますが、極めて短い事もあり残念ながらこの先の展開や
背景が全く判らず作品の中に入っていけません。強いて上げるなら書き出しと、次の文との関連性があまり
良く理解出来ません。

 >僕は岸壁に立ち……中略……訳が違うのだ。

 >だから、というわけじゃないが……中略……これもルール。

 主人公は心に何を抱えているのでしょうか? 作者は――もちろん貴方の事です――その理由を漠然とでも
知っているのでしょうか? それならば「だから」では無く、もう少し内面描写を加えるべきです。
  普通なら不安に駆られるような場所と描写した後、何故そんな場所に行くと心の安定が保てるのか。
一人になって物思いに深けたい。過去に海や闇、孤独にまつわる思い出がある。etc……
 少なくともこの書き出しで一ページに満たない量では判別が付きかねます。これが冒頭だとしても、
文の密度と量からなる「質量」が少な過ぎませんか?

1397イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/18(木) 01:08:41
>>1396
批評ありがとうございます。
前後の繋がりがわかりにくいですね。
「聞き手を海の重圧から解放する」を「だから、」と繋げたかったんですが、読み返してみると説明不足みたいです。
状況がわかりにくいので続きの部分もさらして見ます。


 僕の言葉は彼女の怒りに油を注いだだけだった。怒らせるつもりはなかったけど、彼女の性格を考えると明らかな失言だった。
 彼女は僕を睨みつける。泣いていたのか目元が少し赤い。
「ふざけないで。あなたはいつもそう。相手の気持ちも考えずにその場限りで適当なことばかり言って。だから、ニアを簡単に甘やかすんです」
 そう言って屋敷に入って行ってしまった。僕は追いかけない。取り残される。バツが悪そうな素振りで屋敷を見上げる。観客はいなかったけど、そんなスタイルで。
 確かに彼女の言うことにも一理ある。僕が妹のニアを甘やかしているのは本当かもしれない。できる限りニアの意思を尊重させたいし、したくないことまで強要はできない。それをサエコは「適当」なんて揶揄するけど、相手の気持ちなんて目に見えないものをわかったような気になっているサエコも傲慢だと僕は思った。気持ちは擦れ違ったり空回りしたり、時には暴走したりもするもので、それをきちんと操縦することは熟練のパイロットにだってできないことだ。それでも、人間は気持ちを上手く乗りこなして、相手を幸せにしたり、又は不幸にしたりする野望を傲慢にもいつまでも持ちつづけている。本当は自分の幸せだって曖昧なくせに、だ。
 しばらく夕日が沈むのを眺めていた。夕日は水平線の彼方の街へと落ちていった。そこは僕の街だ。いつかはそこへ帰らなければならない。軽い感傷。僕にとってこことあそこは別の世界だから、一度取り込まれると気持ちの切り替えに少し戸惑う。それは僕自身の問題だ。世界とは何の関係もない。要は、僕がどこに居て、気持ちがどこに在るのかということ。その気になればここでもあそこでもやっていける。一つの世界だけで生きていくことも可能だ。
 僕はその時、ニアのことを頭のどこかで考えていた。
 愛する妹のニア。
 その間、僕は空腹のことをすっかり忘れていた。しかし、ずっと忘れているわけにもいかないので食堂に向かう。食堂に行けば誰かがいるかもしれないし、食べるものにありつけるかもしれない。それは別に決まりごとではないけど。

1398イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/18(木) 01:25:08
全体的に雰囲気はある。
けれど一節一節が上手く繋がっていない。

>観客はいなかったけど、そんなスタイルで。
>本当は自分の幸せだって曖昧なくせに、だ。
>それは別に決まりごとではないけど。

これ全部、その前の文との関連性が理解できない。
ていうか要らないと思う。

逆接の接続詞の使い方がちょっと不自然かなぁって思います。

1399イラストで騙す予定の名無しさん:2006/05/18(木) 01:35:53
>>1398
すごくためになるご指摘、ありがとうございます。
そこは自分でもちょっと微妙だなって思ってたところです。
キャラの性格設定を「少し離れた場所から現実(自分も含め)を見ているような男」としたかったので、あえて変な言い回しにしたんですが、
たしかに無くても問題ないんですよね……
発言、行動、表情のわざとらしさを出したかったんですが、もう少し勉強してみます

>逆接の接続詞の使い方がちょっと不自然かなぁって思います。

もう少し国語力を付けないと駄目かもしれないですね。




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