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【黙祷】国際的な小咄
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／ （●） （●） ＼ 暴力による政治家の排除は
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
/⌒ヽ ー‐ ｨヽ
/ ,⊆ニ_ヽ、 | それ自体が民主主義に対する冒涜である
/ ／ r─--⊃、 |
| ヽ,.ｲ ｀二ﾆﾆうヽ. |
※歌会は次回以降に回します
読者投稿に対するルールは>>2
学問的な小咄投稿ルールは>>3
歴史的な小咄投稿ルールは>>4
料理的な小咄投稿のルールは>>5
読書的な小咄投稿のルールは>>6
サイト的な小咄のルールは>>7
音楽的な小咄のルールは>>8
読者投稿希望ネタは>>9
他スレは狐、箱舟、魔改造のルールをよく見て探してね！
当スレで気持ちよく議論をするために守るべき約束
煙草関係の政策、死刑廃止VS死刑存続、白紙投票、競馬、これらの話題はするときは酉つけるべし
定義があいまいなもので法律などの話をするな(例：ネトウヨ、ブサヨ、上級国民などetc)
感情論は駄目絶対。この世の正義は法律です
関連スレ
雑学者 ◆ksml0txwtoのいろいろやるスレ2
ttps://jbbs.shitaraba.net/news/6631/#1
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レンジがあれば炊けるレンジ用炊飯お椀持ってる
ご飯は浸水時間がネックかな
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どなたか、予定入ってますかー？
今晩あたり、読者投稿、行こうかな思てまんねんけど
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毎回食べる量だけ土鍋炊き
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ついに140円台
そろそろ日銀砲炸裂するか？
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週に一、二回三合炊きして、冷凍保存だな。それで7食分。
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フリーズドライの味噌汁もいいぞー
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５５分の辺りから、投稿はじめようかと思いまする。
題名は「東欧のヤババな民族問題」
ちょっと長いです
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>>2965
水分補給・・・結石・・・うっ、腎臓が
>>2966
電気工事免許でエアコン取り付けられたら確かに便利ですね。
しかし、不動産管理以外の仕事もあって、中々時間が・・・
>>2968
なるほど、米だけでも炊くと・・・
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>>2970
冷蔵か冷凍してひとり飯の時にチャーハンか雑炊を作ってる
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>>2968
クックパッドなどのレシピ検索で「痛風」とか「結石」でサーチすると、どんな食事が良いか解って凄く捗りますよね
健康診断なんかでストップがかかったところで「尿酸値」とか「高血圧」でも結構出てきますし、
更に追加して、「予防」や「対策」の単語を追加でも献策が絞れますが
作ってみるとか、しなくても似たような料理で探すきっかけになりますし
食べたい物が写真で見れるのは強いです
>>2979
余裕ができてきたらで良いと思いますよ
エアコンの基本的な取付だけなら免許不要でできたりしますし
コンセントの増設や新設が必須だったりするので、物件にも依るんですが……
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お米は五合炊いて、三日で食いつくすもの
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そういえばイッチって関西の人だっけ？
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>>2970
残りご飯は基本冷凍…というか、冷凍するつもりで数杯分炊いてる
小分け冷凍しとけば食べ過ぎずに済むのでダイエット効果もある…はず、たぶん
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エアコンはコンセント増設をしない限り実技の練習
ベランダが狭くて吊ってるなら3〜50kgを担いで作業出来ればok
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なんか話題が早いけど、読者投稿、行きまーす！
「東欧のヤババな民族問題・上」
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>>2979
ご飯と一汁一菜を基本にすると、インスタントスープに惣菜でもバラエティ富ませられる
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>>2970
ラップでくるんで即冷凍します。ラップしたあと、おにぎりにしてから凍らせることもあります。
電子レンジで解凍できるので、処理が楽ですね。
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>>2986
おつー
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それでは、読者投稿行きます！
「東欧のヤババな民族問題・上 モルドバ・ポーランド・ベラルーシ・ウクライナ」
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結局余らない程度に炊く形に落ち着いたな
炊飯器が超音波吸水機能付きだから思い立ったら割とすぐ炊ける環境だったのもあるかも知れない
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: : ,|: : /: : : : ∧: : : : : . :: ::|ヽ: : : : : : . .::.| : : :::::::::::::::::::|:::: /::::::::::::::::::
／|::/: : : ―ト-､:ヽ: :.:: : : | 斗―‐―-:::.i::::::::::::::::::::::::::|:::/::::::::::::::::::::: モルドバ近現代史を書いた余波で、そのまま広げた東欧史シリーズ
|: : :.:|::::::.::| ﾚ' ＼ :::::i __ ＼ヽ､:::::|: ::::::::::::::::::: : |/::::::::::::::::::::::::
ﾚ::::: |: :::ﾍ:i ｨ=ミ､. ＼| -‐≦＝=ﾐ､|: ::::::::::::::::::://:::::::::::::::::::::::::::: 今回で一区切りとさせていただく予定です。
|: : :::| : : :ヽ`ﾄ':::} イﾟ'::.:::::i} 》 i:: :::::::::::::::://iヽ::::::::::::::::::::::::::
|: :::∧: ::: :ヽ代ｿ マヽ‐ｿ/ |:: :::::::::::::::/:|〉 ｝:::::::::::::::::/|:::: シューティングガードだけどオールラウンダー、長門有希でございます。
|: :/ ヽ:::i:::::i , ｀¨´ i::::::::::::::::/: / /::::::::::::::::/ ﾚ
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ﾚヽ::::::ヽ ｀` /::::::::::::::/::/:::::::::/
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|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 スモールフォワードにして、斬り込み隊長、そして終生のライバル
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 魔理沙サマだぜコノヤロウ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____＿ ＿___
,´ _,, '-´￣￣￣｀-、._ ｀:
'r ´ q_
,'＝=─- -─=＝ｷ マイケル・ジョーダンと流川楓を混ぜるやつがあるか。
i ｲ iﾉ＼ｲ人Mル／_ルヽｲ
ﾚﾘｲi （_ﾋ_] ﾋ_ﾝ_) iﾘﾙﾉ パワーフォワードでダンクシュートがしてみたい、霊夢だよ。
｜ !Y!"" ,＿__, ""'!Y!｜
| L.」 ヽ-ﾉ L」 |
| | ||.ヽ、 ノ||. |
ルレ ル｀ー----‐イル,
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/, | /:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ ＼
.// .:! :| : /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i .::| :|: :: !,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::!
. ! l .: : .::::| :i:.:: ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:! | さて、今現在、世界で一番ホットな地域、東ヨーロッパですが
. !.:! ::. : .:.::/´', !::: | ! ヾ.i´:i｀ !/ / !
i:l', :::::. :. ::. ::〈 ､'_ﾞil::::. |.| j_ｿ ﾞ､_ この地域、ガチでヤバいです。ヤババです。
ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::. ii::! ﾉ
ヾ､i::::l::::l::::',:| ',::. !',! ｨ´ 今回はその辺を、ちょっぴり深堀りする話になります。
i|ヾ:!:::i::::/ヽ ヽ. l 丶. /
ﾉ /ii/lノ ヽ:r‐y┬ ' ただ、ロシア帝国、ソビエト連邦、ロシア連邦の三時代に渡る話をするので
イ'"｀'‐- ､ / ヽl/ '
/ ＼__{ヽ､ これらの要素を纏めて「モスクワ政権」とさせていただきます。
／_,, -‐‐‐-- ,,_ ＼_,ヽ‐､
※１７３０〜１９１７まで、ロシアの首都はサンクトペテルブルクでしたが、その時期もモスクワ政権で通します。
／:::::::::::::::::::: " ' :; ,,,
／:::::::::::::::::::::::::::::::::/"
r‐- .,_／::::::::::::; ／￣ヽ;:::::::|
__.) `''ｧ-ｧ'"´, ' ヽ:::|
『ロシアが悪いよー、ロシアが』なんてメディアは抜かすが ゝ_, '"ソ二ﾊ二`ゝ- ﾍ ､_ _ ゞ!._:
､'"ヽ, '´ ,' ; `"''‐-=ﾌﾞ､_,:::::"'''- ,,
そんな一言で済む訳ネーだろがい！という話だな。 ヽ_/i. /! ﾊ ﾊ ! ヽ ヽ 丶'ァ' '"
<、 ',. /__,.!/ V ､!__,ﾊ､ |｀、｀; ,!i;
ヽ iV (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ) ﾚ !; ｲ ）
V i'" ,＿__, "' '! ヽ （
i,.人. ヽ _ﾝ ,.ﾊ ） ､ `､
ﾉハ > ,､ ._____,. ,,. ｲ;（ （ '` .) ）
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
モルドバ史の余禄で、色々と調べちゃったので ,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i |
それをここで吐き出すのね。了解だよ。 ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,＿__, "" 「 !ﾉ i |
L.',. ヽ _ﾝ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
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／ ＼
∠ノ〉 ／ ／ }＼〉 、
' 〈＿＿,_ ／ _}＼}＼＼ 、
/∧√ﾍ冖￣ } ＼ > ∧
〈/ ' / / ／ } / , 〉 先ずは、今回の話で取り扱う、範囲の話をしよう。
} / / / /{ノ{ / , / / ∨ !
} / / // / , / , / / ! 具体的な国名を挙げると
} /＿_/＿／ // /＿/_∠ィ7 /}
}八 ､ﾍ ｜／／/ ７// / ∧ /／Ⅵ! // モルドバ、ポーランド、ベラルーシ、ウクライナ
. ＼＼ { | ┝━━= / // /━━ｧ′ //
}从＼丿 b＿_ﾉ / b＿_/ ,人{ エストニア・ラトビア・リトアニアのバルト三国、そしてロシアとNATOだ。
}八 | 厶イ /
)ﾍ ｜ ' / }/
＿＼|＼ - ィ /
_／ | ┬―＜ / ／
＿／/ ｜ ⊥ ﾉ! /ﾊ!￣＼
∧ | | |￣￣￣￣/ / ∧
厂＼｜ | ∨ ￣￣∨ / / ＼
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i ルーマニア以南のバルカン半島と、チェコ・スロバキアはやらないのね。
i ｲ 、ノｲ ＼_ルヽｲ i |
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .|| そして今、一番話題になっているNATOを加えると。
!Y!"" "" 「 !ﾉ i |
L.',. O L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
_,,....,,_
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ﾉ::::::::::::::::::::::::::::ヽ
ノ￣＼::::::::::::::／￣ヽ
_ﾉ ヽ､`''r-r'", ' ,ﾊ_
_ｲ_ _,.ﾍｰｧ二ﾊ二ゝ- ﾍ､_1_
そこまで、範囲を広げると、話が纏まらねーしな。 _,-"::::rｰ''7ｺ-‐'"´`"''‐-=ﾌﾞ､_::::.''-,_
"-..,,-'ｧ/ /! ハ ハ !ヽ ヽ丶ｧ-"
ちょいちょい話題には出すが、メインテーマにはしないのゼ。 !ｲ ,'| /__,.!/ V ､!__ﾊ､ |｀､ ,1!
`! ,!ﾙi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ) ﾚi; ,ｲ ,）
,' ﾉ !' " ,＿__, " '! ヽ （
ノﾉ（ ﾊ, ヽ _ｿ ,ﾊ ）､｀､
（ ( ）、＞,､ _______ ,､イ（{y（ '` ) ）
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東ヨーロッパの地図・・・・・・が無いぞ！！
これは多分、ボードゲーム・ディプロマシー（通称、友情破壊ゲーム）で使用する地図
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: : : : : : : : : /: : : : : : : : :【Bar】 : : : : : : : : : : : : : : ／`ｰ'
: : : : : : :, -' ─――┐: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/
: : ／￣,-┐ ┌┐├―――-､＿: : : : |￣〉: :{
／／￣ ├―┘└┤ ＼: : ヽ {: :/
. / ｜ ｜ |: :＿} `'
/ .└┐ ｜ ＿＿＿／:/
｜ ｜ ヽ: : : : : : く 【nc】
／ヽ. | |: : く⌒ヽ}
【Swe】 |: : :| | `ー' ,-―'
／: :／ | ,-―'
／: : :/ | 【Stp】 ,-―'
. /: : : :/ 【Fin】 | ,-―'
|: : : : ヽ | ＿＿,-――'
|: : : : : :| / ＿＿,-――'
ヽ: : : : :ヽ＿,--' ￣＞◎ , -――'
／: : : : : : : : : : : : : | /
／: : 【Bot】: ヽ￣ヽ: : | 【sc】 /
⌒ヽ: : : : : ,-､_{ .ヽ/ ＿,-'
￣￣/ | ＿,-―'
【Bal】 | 【Lvn】 .|―' ◎ 【モスクワ市】
__「ヽ /
￣〈＿/ | | ＿＿＿
【Pru】 / | ＿＿＿／ ＼
＿＿_/ ＼＿_／ ＿＿＿／ ＼
ヽ/ ◎ ｜ ／ | |
| 【War】 ├――――――' / | ＿＿
ヽ ＿_. ｜ | ＼ ／: : : : ＼
―i `ー' ＼_/ ＼ 【Ukr】 ／ 【Sev】 ＼／: : : :／￣
／ 【Gal】 ヽ /￣ /: : : : : {
￣i￣￣￣￣＼ |＿ i ◎ ,イ | : : : : : ::＼
/ ＼ / | ／ ／: :ゝ ＼: : : : : : : ＼
,/ ◎ 【Bud】 ヽ ヽ/ ／`-'`ｰ､ {: : :〈 ＼: : : : : : : ＼ /⌒
＿＿_/ ＼ i : : : : ／ ／: : : ＼＿ ＼_ : : : : :: :＼{
＼＿＿＿／ 【Rum】 ◎ ヽ/: : : : : ヽ＿／: : : : : : : : : :＼_ ＼＿: : : : :
| ヽ ,-――-､/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ /: : : : : :
| ◎ ＼―'￣ 【ec】 / : : : : : : : 【Bla】: : : : : : : : : : : : : : :/`ー─┐ ｜: : : : : : :
ヽ 【Ser】 | ◎ 【Bul】 /: : : : : : : : : :, -―-､＿＿＿＿＿／ .└―┐ ┌―┤: : : : : : :
ヽ＿,!＼ | ＿＿{￣＼: : : : :＿／ ヽ └―┘ └-､＿＿
: : : ｜ `ー-､i＿/【sc】 ◎ /ー-/ | ◎ /
: : : ｜【Alb】 / ,-――――': : ／ | 【Ank】 ＿／ ＼ 【Arm】
: : : : `i――´＼| : : : : : ／￣【Con】 |＿,-―――――' ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
: : : : : | 【Gre】 ヽ: : : : ＼＿＿＿＿/ ／￣
: : : : : :＼ |: : : : : : ヽ◎ 【Smy】 _,-―'
: : : : : : : :＼ /: : : : : : : : ＼＿ ┌┐ ┌――┬'
: : : : : : : : : :ゝ-' : : : : 【Aeg】 : : : `─┘└―┘: : : : ｜ 【Syr】
: : : : : : : : : : : :＼: : : : : : : : : : : :／: : : : 【Eas】 : : : :..｜
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r㍉へ Arctic Ocean /
ｒｖx _rv‐' ′ く／}_____ r‐ｧ {
_戈ムkv气 f^ ⌒＾”''*､ ＼_ ┘
_) } rく ､__ _ﾉ /⌒＼
＾ｰ===-‐ ´ _xｲ ＼￣＾´ く
_j「 ┌‐┐ ﾄ､_辷''′
> / / ⌒′
North Sea ／ _丿／ ｒ┐ r㍉
r‐‐'′ ／ { c 廴㍉ 廴j
ｧ .{ } {j rj く⌒>
__ 〈__ 人 廴,,__,,. ‐=ｧ`´ ｒ┐
Atlantic Ocean 〈) /＾ア _ｱ ﾊ C _) __ｒ‐ ⌒7´ `.′
c ｲ ⌒> ＼_,／ ; c / こjヽ 【エストニア】
__,ﾊ,_ く K r‐ﾍ_Ⅵ rj { ({ ./＾＼}
√ _ｱ.弋 .} { _У｡Ⅵ _,,.ﾉ { 【ラトビア】
′ .{ __〉 V _〕〔C乙└く .ﾉ
く_,,.. ノ__,ﾉ^′ {__ ＿__ _〉 廴,_rz,. ｡s≦`ｰ┘【リトアニア】 ●モスクワ市
え,,__ _〕 /⌒＾
r≦_r气____,,戈 __,rく 【ベラルーシ】
______ﾉ⌒＾′ 【ポーランド】
ｒ‐‐ﾍ__}￣＼ 【ウクライナ】
＼_ ／}
] 【モルドバ】.. ／ /
〉 /⌒¨ア く__,,.ｲ
ｒ‐‐ ..,,_ { ___ _ｊ └ﾍ_/⌒ ＾≧s｡.,_
.〉 ＾⌒''*=┘ _ {⌒V} / ＼
{ r‐‐ ､__ ／⌒ヽ ﾄ､ .乂 ,′ Black Sea __ﾉ
/ _ｊ ｒ┐人 V ^''*､ { ｡s≦=‐‐-=≦￣ }
／ ,.，*''” V ＼ ＼__ ヽ ≧xr‐‐ '′
7 ／ rﾍ ＼_ `ヽ､ } ｒｚrﾍ{⌒７く_／
_└‐┐ > C ﾟ ﾉ } ＾ヽ .r‐､> V 乂,,__ 乂
八_，--=z,,__r‐┘ `ｰ′ .〕 〉 ＼____＜＾ _戈_
ﾍ,__ ＿＿＿ __ ｒ‐=‐ﾍくノ く⌒ r㍉ c ｡ く_ ｒ气____,,ノ＾^!
／ ｀＾⌒ｰ=≦￣￣ ｀´￣ ⌒>x. ＾⌒＼〉 ﾄfN} ｡ ﾟ ｃ ｀＾ｰ=彡 ___ｧ､ Y
〈 Mediterranean r-=┐ ｒｊ 廴_ノ }
冫 ⌒^´ /
廴＿＿ ,′
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r‐- .,_／::::::::::::; ／￣ヽ;:::::::|
__.) `''ｧ-ｧ'"´, ' ヽ:::|
ゝ_, '"ソ二ﾊ二`ゝ- ﾍ ､_ _ ゞ!._ さて、先ずモルドバの話をするか。
､'"γ, '´ `"''‐-=ﾌﾞ､_,:::::"'''- ,
く_i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ~i-ﾆ,ァ' '" 以前もガッツリやったから、ここでは粗筋だけやるが
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,＿__, "" 「 !ﾉ i | モルドバの問題は、「オレ達はルーマニア人じゃん」派と
L.',. ヽ _ﾝ L」 ﾉ| .| 「ルーマニアなんて知らねーよ！オレ達はソ連人なんだよ！」派の対立だな。
.| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| / ＼
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´ ＼ ＼
＼ ＼ ＼
＼ ＼
厶イ ′ / // ｲ ′ / l | ､ ＼ ﾄﾉ
/ / .ﾞ //__/_! /:ｉ /Ｖ ./__! l 、 〉|
. / /.ｵ :! .ｨ1 / j/ l ' | ./ │∧ i ハ!
厶イ/ | ﾚﾘ l/-=ミ. |/ |/ .ｫ=j/ ｌi :| ﾍ 「モルドバ」とは元々地名で、
/:| |i { lfｲi::::::ﾄ ｲi::::j7'ﾘ :! <ヽ 岩（ダヴァ）が多い（モルタ）の事だとも、黒い川（プルト川？）の事だとも言われる。
. / | . ｲヽ '. ハﾞぃ:ｼ ﾋ:.ｿ /} ﾄ､iヽ＼
ﾚ | ハ '. ∧ ′ /仆:.| ＼ ､ ルーマニア東部のモルダヴィア地方であったこの地域は、１８１２年ロシア領となる。
"y⌒ｉ ゝ∧ ｎ .ｲy′ｌ| ヾ プルト川とドニエストル川に挟まれたこの土地を、ロシア人はベッサラビアと呼んだ。
| |ヘ＼≧． ＿__ . イ､:/ ﾘ＿__ ＿
| | ヾソ ﾌ′ ﾄx”￣￣ :ｉ | | ヽ
＿j Ｖ´￣ ./ ＿_ ´| | | | ーx １９１８年、ロシア革命のどさくさに紛れて、モルドバはルーマニアに合流する。
i´ ！ __j_ ／r─二| | | | / ＼ そこでモスクワ政権は、失地回復を目論んで「沿ドニエストル」を設立。
rf ヽ ＼ ｀´ ．ｲ ／￣ヽ.| ｌ l ′ |
. ハ ､__ﾄ .ノ .イ ﾚ′ j .// / ！ ＼ １９４０年の独ソ不可侵条約の裏で結ばれた秘密協定によって
// 厂 ー‐一 | | | // / l! ヽ ベッサラビア（モルドバ）がモスクワ政権の元に帰り、現「モルドバ」が成立した。
. //ノ 〉 ゝ. | .// / /lー- そして１９９１年、ソ連が崩壊したのである。
,辷ｰ-<ﾆｰ''"´￣￣｀`ミく￣~汲
廴. γ´ 丶乃'
廴 /＝=─- ヾ -=彡ﾞ、
. /弋_! ノﾉ_＼∧ハﾉ／_Ｖj j 「ルーマニアに戻ろうぜ」派の本拠地がキシナウ市
.ん､_,j! ｬ彳（ ＞ ﾋ_〉) jﾊ,ﾉ
Υ' iY ｀ГＩ ''' ,＿＿, '''｢Ι 「ルーマニアなんて知るか」派の本拠地がティラスポリ市だね。
. ｣, ！ゝ_| | 丶_ﾝ′ } i|
ﾔ И . |__ｊ ｲ_ｊ!
ﾔwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{
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━━━━━━━━┓ドニエストル川
┌┐┌┐┌┗━━┓
┌┘└┘└┘ ┗┓
┏━━━┓ ┗━━━┓
┛ ┗┓ ┠─┐
. ┗┓ ┗┓└┐┌┐ 【ウクライナ】
. プルト川 ┃ ┗┓└┘│
┃ ┗┓ │
┗┓ ┃ │
┗┓ ┃┌┘
┗┓ ┃└┐
┃ 【モルドバ】 ┗┓└┐┌┐
┗┓ ┃ └┘│
ヤシ○ ┗┓ ┃ │
┗┓ ┗━┓ │
┗┓ キシナウ● ┃ティラスポリ
┃ ┗┓●└┐
┗┓ ┗┓ │
┃ ┗┓│
【ルーマニア】 ┃ ┗┷┓..オデッサ┌───
┃ ┌─┐┌┐┌┐ ┗┓ 〇│ : : : : : :
┏┛ │ └┘└┘└─┬┸┐ │ : : : : : :
┃ │ └┐└┐┌┘ : : : : : :
┃ │ └┐└┘ : : : : : : : :
┃ ┌┘ │ : : : : : : : : : : : :
┃ │ 【ウクライナ】 ┌┘ : : : : : : : : : : : :
┃ ┌┘ ┌─┘ : : : : : : : : : : : : : :
┃ ┌┘ ┌┘ : : : : : : : : : : : : : : : : : :
┃ │ ┌┘ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
┏┻┳─┘ └┐ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
┃ ┃ ┏━━━━┓│ : : : : : : : :黒海 : : : : : : : :
┃ ┗━━━━┛ ┃│ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.. ┃ ┣┘ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.. ドナウ川 │ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
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,..::':´:::::｀"''::､,
／:::::::::::::::::::::::,__:ヽ,
,イ'‐-､ __,.-‐'´i:::::':,｀'
, '-‐〉 i__} 〈‐--ヽ, __ ) ）
,.-‐ゝﾍ-‐'ヽ､,'´`"ヘ｀r-‐､,ﾍ/ l ) ）
最終的にこの問題はルーマニアとの合同が完全に白紙化する事で決着した。 ,'´::::,:' ,' / /ﾊ ﾊ /ヽ, ﾊ (/ /
（ ( ,ﾍ,｀'ｰ ! i ﾚ'‐-レ'V -‐ iﾒ､iﾉ/ /
モルダヴィア地方のルーマニアでは無く、 '､ '､-ヽハi (ﾋ_]'｀ ﾋ_ﾝ (ｿ)￣ヽ/
>、'ヽ/、 ! ""r-‐￢"" (ﾉ)'´゛-ｲ
「独立国モルドバ」の成立を見て、沿ドニエストル側も矛を収めた。 <-､ｿ/ノｲ |lゝ,ヽ､__,ﾉ_ノ(X) ﾉ
`-r'_,.,___`､ﾊi,`ｖ'´ヽ/7{><}<"´
｀ ;l.:.:.｀'‐'´:.:.:.ヽ|ヽ
ﾑ'.:.:.::.:.:.:.:.:.:.i.vヽ,
/￣＝=＝"ﾞﾞi`＼'＼
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
.. でもロシア軍が堂々と介入しちゃったし ,'＝=iゝ、ｲ人レ／_ル=＝', i
i ｲi rr=-, r＝;ｧ ヽｲ i |
沿ドニエストルの住人の国籍はモルドバ・ウクライナ・ロシアで混ざっちゃんだよね。 ﾚﾘｲ" ￣ ￣ " .| .|、i .||
!Y! 'ｰ=‐' 「 !ﾉ i |
問題は別に「解決」はしていない。 L.',. L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
※但し、朝鮮戦争と違って、休戦じゃ無くて、本格的に講和しているようです。
-
-―──- 、
／ ／ ／￣￣￣ 、
／ ／ :／⌒ ＼
／ ／ :/ / ＼: ＼
／ ／／ . :/ .:|{: i| / ＼:. ,
／ ／／／ : //.:.〃|{: l| :| :ｉ ﾟ,:. ′
／⌒7// / : //.:./ｉ| :|{: l| :| :| :i|:ｉ .:ｉ: .:ｉ:.
/ ｉ| ｉ :ｉ .:i :ｉ | ://|| :|{: l| ', ',: :l|:| .:|i :i| ｉ
|| | i| .:| ｉ:.:| |// :|| :| ヽ. .ll:＼ ＼＼: :l|:| .:|l :l| |i 折角だ。
|| | l| .i| l _|_|/＿||_;|＿ ＼ｌ ___＼＿＼＼__l|:|_.:|l :l| |l
|| | l| .l| | l| Ⅳ 丿八 ｀ ＼ ´ ＼ ）イ:i|:| .:|l :l| |l 日本人には馴染みの薄い
|| | l| .l| | l|ィ斧筏笄ミ ィf斧笄冬刈 .:|l :ﾘ八
|| | l|:八川 忻'№::刻: №::刻'刈ｉ||: :|l //'⌒＼ 「黒海の歴史」の話も、少ししようか。
||:Ν{い从八 つ:::ソ つ:::ソ ﾘ川^Y//
八{ {乂八从 ´＾””´ ｀””^` 从}}ノ:/
＼＼|...l{{八 ' 八:}}:lｲ
__＿＿|...l{{ |{_＼ -..- ／_]|}.}}:l.|＿＿__
⌒＼ ... |/}{{ ||....,, ＞｡. .｡＜........||}.}Ⅳ......／⌒
＼... 八|ｌ...《〈_] ＞-＜ [_〉》...l|l八 .／
＼....| ....}}::::￣＼ ／￣::::{{.... |...／
_‘，../.┌┐ ....＼／.....┌┐.‘，../_
_ -===∨.... ［卍］.......}{ ... ［卍］ .... ∨===- _
_ -========Ⅳ......... └┘ . }{ ..└┘.............Ⅵ========- _
. ,xｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ｉ=========={{........................ 八...........................}}==========ｉ⌒ｉ⌒ｉ⌒ﾄ,
. //| | | |=========={{....................／╋ ＼ ................. }}==========| | | |∧
///| | | |=========={{＼....... ／〔(_八_)〕..＼....... ／}}==========| | | |/∧
. ////'＾Y＾Y＾Ｙ^＼========/.. .＼（. . .＾＼／＾. . . ）／ . . Ｖ=======／'＾Ｙ＾Ｙ＾Ｙ＾//∧
/////////////{{...＼==== /. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ∨=== ／. }}'///////////∧
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///////////////{{. . . . . .ｉ互ｉ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . ｉ互ｉ. . . . . .}}'/////////////∧
. ////////////////{{. . . . . .|互| . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . |互|. . . . . .}}'//////////////∧
-
>>2987
カップめんにレンチンご飯ではダメか？
-
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ 黒海の歴史は、そのままギリシャ人の船乗りたちの歴史だと言って良い。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ 古代に於いては、ウクライナ方面から小麦を積み出し
,' ﾉ !'" ）―‐､ " i .ﾚ'
（ ,ﾊ 人! それをギリシャ本土の都市に運び込む事で、ギリシャ文明は成り立っていた。
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ 黒海は意外にも難所でな、大規模な船舶交易が可能なのは８〜９月だけなんだ。
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y
ri !:::::::`ｰ┘:::! i 結局、後々に至るまで、ギリシャ人船乗りが頼りにされる事になる。
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=iゝ、ｲ人レ／_ル=＝', i
i ｲ i(ﾋ_] ﾋ_ﾝ )ヽｲ i | 金色の羊を求めて、今こそ旅立つ、栄光の船・アルゴー！
ﾚﾘｲi/// ,＿__, ///| .|、i .|| 乗り込むは、神話世界から選りすぐった５０人の勇者たち！
!Y! ヽ _ﾝ .「 !ﾉ i |
L.', L」 ﾉ| .| 船長イアソンは、果たして金の羊毛を持ち帰る事が出来るのか！？
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| / そしてコルキスの王女メディナの運命とは！？
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
ギリシャ神話のハイライトだよね、これは。
-
,ィ
| .! , -―-､
> ｀´／ / /｀ヽ、
／/ // /l l ∧ヽ､ ',
〈〈/ l.,'.! ! ヽ .! ､', .! ﾄ､__
〉/l .!l/Vl/、 |ヽl､ヽ! |¨´
l/l/!',.!弋ｼ ヽ弋ｼ!,ｲ,'ゝ ギリシャの時代が過ぎると、イタリア半島の船乗りたちが、黒海にやって来た。
,､,､ V､ﾍ _ ,ｲ /
',lヽ＼_.,､＿＿＿＿＿＿＿_ ., -.r-､V｀i. -イ/V そして黒海の南岸部がローマ帝国に入り
_ﾍ｀ ,'::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀￣￣´:::/.,'/ .,'._- -y￣＼ 黒海の北岸部には、ギリシャ人の植民都市が連合してボスポロス王国が成立。
. ゝ― ‐l::::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::| .!| r'´ `‐,' ., -＼
￣｀ー'´￣｀ー―--､::::::::::::ヽ:/', !l .! / ／, -'´::ヽ そして「帝都コンスタンティノープル」が建設され、それがキリスト教化すると
￣｀`ヽ､!:::', ', ! / .／／::::::/::::::| 黒海は丸々キリスト教徒の海となるのである。
|::::ﾍ ',', /／／:::l/／::::::::|
,'::::/!＼/,イ ',:::::::!:::::::::::::::! ローマ崩壊後も、多くのジェノヴァ・ヴェネツィア商人が、
/:::/::| .〉O<ﾆ二!::::',:::::::::::::| 黒海を我が物顔で航行していたが
/:::/:::::!//!| ｀> ',::::::ﾍ:::::::::::〉
/:::/:::::/ / .!',＼! ',:::::::l::::::::∧ １４５３年、この都は陥落した。
/:::/::::::,' ,'￣l',.ヽ¨Τ´',:::::',::::::l:::ﾍ 勝者の名は、オスマン帝国。
/:::::!::::::::!_二二!､ ＼一' ＼:V:::::::::ﾍ
,':::::::|:::::::::;!.! ! ＼. ヽ､lヽ ｀!::::::::::::ﾍ
|::::::::|:::／,' | | ｀ｰ一' ﾍ:::::::::::::::｀ヽ
|::::::::!/ ,' ! l ﾍ |::::::::::::::::::::〉
',:::::::', ./ / ', ＼ >､::::::/;:-' >
ヽ-‐/ / ', ヽ l´ |｀ヽ､‐'´ヽ、
∠-‐l＿_ .,-ヽ､,┬--‐'´ | ﾍ _､､l
｀￣| ￣´ .! |＿＿＿_.| ヽ>〉!
| l l///////!
l二ﾆﾆﾆ! ',//////|
l二ニﾆi| .!/////ｌ|
-
／⌒＼
(;;;______,,,)
, -──-ﾉ !
／ （__,,,丿
/____ ________ ヽ、 ┌_、
_,,,ｒ=..)_ __Y´___ _〈===ゝ、 // :＼ １５世紀とは、オスマン帝国にとって正しく試練の世紀だった。
<,,,__、ｲ＿ノuヽ、＿＿ゝ＿＿,,＞ // : : : ＼
｀ﾝﾚ'ﾉ-_ヽｲヽ7__-ﾚゝ~ゝ.~i~´ // ＼: : : :ﾊ １４０２年、最後の大怪物ティムールの率いる軍勢の前に、オスマン帝国軍は敗北する。
) .i〈ﾋ.i.＿ ﾋ_ﾝｱi ﾙゝ 〈 //ト ､ ＼: : :l
.ノｲ人" ヽｿ "",ｲ ｲ ﾉ 〉//' ＼ l: : | この痛手から這う這うの体で立ち直ったオスマン帝国は
〈r'〈y.｀',_--- 、'´ｲﾉル,,r7./ | |: :/
'ｲ)rｲL：_」/>〈ﾉ、 ..´// ﾉ /:./ バルカン半島の怪物たち、を少しづつ攻略していった。
[><] ⌒ 〈,Y__,,,)(⌒', / /: /
,ゝ〈,,,_,____,_,_,,', ヽヽ_ ﾉ / /／ ワラキア公国、 「串刺し公」 ヴラド・ツェペシュ
/,〈ｲ ´￣｀ ｲ) ヽ,..//ﾉ _l l:l ハンガリー王国、 「栄光の勝利者」 フニャディ・ヤーノシュ
'／ｲ} .ﾋ) // ＼} アルバニア、 「大王の再来」 スカンデルベグ
,く,,/.ﾋ)、 ｲ} .//.ヽ, Ｊ モルダヴィア公国、「最後の勇者」 シュテファン三世
｀ｰ-,ゝ'=、_r_ｲﾉ_.//,,ｲノ
｀ﾄｰｲ.´ ｀ﾄ.//! いずれも、ひとかたならぬ英雄たちだったが、オスマン帝国は勝利した。
ー' ｀'-'´
,辷ｰ-<ﾆｰ''"´￣￣｀`ミく￣~汲
廴. γ´ 丶乃'
廴 /＝=─- ヾ -=彡ﾞ、
. /弋_! ノﾉ_＼∧ハﾉ／_Ｖj j そして１４７８年、クリミア・タタールのハーンに対する宗主権を確立し
.ん､_,j! ｬ彳（ ﾋ_］ ﾋ_〉) j,ﾊﾉ
Υ' iY ｀ГＩ ''' '''｢Ι 黒海の東岸域、アルメニアの支配権も確立して、パクス・オトマニカが完成する、と。
.. ｣, ！ゝ_| ｜ '')ー一, } i|
ﾔ И . |__ｊ ｲ_ｊ! 興隆期の帝国ってのは、見ていて気持ちが良いねぇ。
ﾔwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{
※この時、オスマン帝国の進出を歓迎する人々も居ました。
ウィーンからやって来るカトリック勢力を警戒する正教会系の連中です。
-
オスマン帝国最大版図
よく見ると、黒海沿岸域が完全に包囲されているのが、解ります
・ﾓｽｸﾜ
r‐'´
-､,,ﾍ-´ , , , ; ' ' ; , , ; " ' ; , , , , , ,
｀ヽ, , ; ' _," ' ' "_,,-,. " ; ,,､_,､
} r-､, ､ r' ｀{, <､,-´ ; ,' /'´ ､-‐"
--´ ,--､,,r‐´ヽ､ ヽ, ＼' , {´ ｀´ ~｀'ヽ､,' ; , , ｀!､ ヽ､
_,,,} ,(} ヽ,,､｀‐'-､｀ヽ ヽ,_,,,_,,r‐'''‐-､,,_ _ ゝ ' ' ; , ,ヽ､ ヽ,
/´ }~} ｀ヽ､{｀" ヽ, ヽ"~｀{~･ｲｽﾀﾝﾌﾞｰﾙ ~ ~´ } {,
/ ~´ ､-‐= ´ ヽ, ~} { {,
‐'´_,,r--―''‐'''~｀''´｀{, ｀'‐´ ｀" "'‐-‐ヽ--‐'｀{ ; ｀'‐-
｀;´, , , ; ' ' ' ' ' ' ; , r´ ~＝ ＝~ } , , , ･ﾊﾞｸﾞﾀﾞｯﾄﾞ
'; ~｀'―-､, r--､,,,_ / ; ' ; , ' ;
; ｀‐-､_ﾉ ｀'‐--､r‐''‐--´ ; ' ; , ;
; , ; ' ; , , , ii ,, ; ' ' ; {´~ヽ
' ; , , , , , , ; ' ; ヽ´ヽ, ' ; ; ヽ
; ヽ ヽ ' ; ' ; , ,ヽ
; 'i 'ヽ, ; ,
' ' ; ヽ, |, ･ﾒｯｶ
; , , , , , , ; '; | ヽ､ ' ; ,
' ' ' ; ＼, ヽ ' ,
; !, ヽ ;
; ヽ､ { ;
' ' ' ; , , , ヽ し--‐‐'
'; { ,,､,,-,―
' ; , , , , , ;
-
,辷ｰ-<ﾆｰ''"´￣￣｀`ミく￣~汲
廴. γ´ 丶乃'
廴 /＝=─- ヾ -=彡ﾞ、
. /弋_! ノﾉ ＼∧ハﾉ／ Ｖj j そういやぁさ、黒海て謂うけど、一体何が黒いの？
.ん､_,j! ｬ彳 ｏ ｏ j,ﾊﾉ
Υ' iY ｀ГＩ ''' ,＿＿, '''｢Ι
. ｣, ！ゝ_| ｜ (＿__}’ } i|
ﾔ И . |__ｊ ｲ_ｊ!
ﾔwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{
.-"::::::::::::｀::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
.:::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ ああ、黒いのは硫化水素だな。
`! !/ﾚi'rr=-, r=;ｧ ﾚ'i ﾉ 黒海は深度２００m以下になると、硫化水素の濃度が上がって、水分中の鉄分と化合して黒くなる。
,' ﾉ !' ￣ ￣ " i.ﾚ'
（ ,ﾊ 'ｰ=-' 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､_____, .イ ハ ただ、これは黒海の深部と浅瀬の水循環が上手く行ってないって事だから
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ ∬ 黒海そのものは、豊かな海では無いんだよな。
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y _ ∫
ri !:::::::`ｰ┘:::! i =|л＝・
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi ( )
-
, ィ ´ ￣ ｰ―- ､_
／ ヽ､
／ ... ... ヽ
／, , ,:: :ヽ ::ヽ ﾊ
, ' ' / ::/i ::, :: ` ゛ .., , ::: ﾊ
/ / ::/...., ....., , ..., , ..... ヽ; :::::l , ::: ' ,', さて、黒海沿岸部をほぼ完全に制圧し、これを「イスラムの海」としたオスマン帝国は
/:,/ ::/ :::/ .:::::i ｌ ::::ｌ , ::',:. i ::::i:. l:::::: ':.!l
,'/, .::::i :::::l .:::::/l j ::::l ﾊ :ﾍ::::. i :::::l::. :::::: l::lﾍ 経済の主権と、帝都イスタンブールの食料補給網を守る為に次々と強権を発動した。
y i :::::l :::::l ::::i ,:ﾊ :::ﾄ,ﾄ､ﾍ ヽ_::. | ::::l::;:::::::::l::jﾍﾞ､
' l ::叭 ::::',''''T''‐ll-ﾍ :::!ヽ-<,ﾇ´_ﾍ :l :::::l´､::::: l::i
,.:::ハ::::::, ::lｵﾃふ へ:',ヽ rｯﾆﾖﾎﾊ ::::i i::::ﾉ:/ １５５５年に、史上初めて小麦の海外への禁輸を発表すると
ﾍ:l ﾍ:::::ﾍ',ﾞﾍｩ::ｶ ﾑｩ::::ﾀ j ::::i__ﾉ:::∧l
ﾍ', へ､,::ゝ｀‐' , `ー' ' ::::j:::::::/ １５９２年には、完全に黒海貿易を独占する事を発表し、西欧人を締め出した。
!::ﾍ/´￣ ｀ヽ , .::::ｲ::/i/
,,∨ _r-､ ﾞi , ｲ /,ﾉi/〈;ﾌ￣i その後も、時折イタリアやフランス、イギリスを相手に通商許可を出す場合も在ったが
ｊ_/ r' ､ ＼ヽ_､ ' /' ' ／ !､
ﾉ/ _ r＼ヽ ,ﾊ/ｉ ／ ＼ オスマン皇帝の気分次第で、簡単に許可は取り下げられた。
! ( , - ､ ヽ ! ' i‐' ､ / ,,,ｨ;彡≡__,,＼
i t ‐ ､゛j l､ヽ > 彡'',´ ''ﾞ´ ｀i
〉 ｀ｰ- t i l ヽ 》 ／ }
j 'l ' ﾉi { j｀i/ ∥ // / l
. ∧ﾐ ｀ｰ-' ｯ{勹, -'ﾞ ,彡ﾍ_ ∥ / i / j
i ∨ﾐ==彡'}ﾊzz;≠″ノ ｀ 〈 l/ /
ﾒ ｀ｰ '´ ﾉ }､´_, -'´ ! i' / |
/ / ﾍ ∨ / |
-
_,,........,,_
-''":::::::::::::::｀''＼
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 イタリア商人の販路を遮断したこの措置は、しかしギリシャ商人にとっては好機だった。
::::::rｰ''7ｺ-'/__,.!/ V ､!__｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ (ﾋ_] ﾋ_ﾝ iヾ_ﾉ だってこの時既にギリシャはオスマン帝国領で、ギリシャ人は「外国人」じゃなかったんだからな。
!イ´ ,' |'" ,＿__, "',' ,ゝ
`! !/ﾚi ﾚ'i ﾉ 陸路を担当したのが、アルメニア商人たちで、ペルシャの生糸はコイツ等が運んでいた。
,' ﾉ ! i .ﾚ'
（ ,ﾊ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
,辷ｰ-<ﾆｰ''"´￣￣｀`ミく￣~汲
廴. γ´ 丶乃'
廴 /＝=─- ヾ -=彡ﾞ、
. /弋_! ノﾉ ＼∧ハﾉ／ Ｖj j オスマン帝国が、公定価格を発表して、値上がりを抑えたもんだから
.ん､_,j! ｬ彳 ｏ ｏ j,ﾊﾉ
Υ' iY ｀ГＩ ''' ,＿＿, '''｢Ι イタリア・フランスで小麦の値段が高騰すると、密輸が横行したってのが、
. ｣, ！ゝ_| | 丶_ﾝ′ } i|
ﾔ И . |__ｊ ｲ_ｊ! 楽しいところ。
ﾔwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{
-
､＿＿＿_... -‐ ..¨¨¨¨..丶.＿__
＞‐ ,. ‐ ...................... ........ ｀丶、
／ ／ .......................:....::..................... ヽ
／ ,.ィ' ....: ..:/...:::/....:|:............::............ ....... ∧
/ ／./ / ...: .:/...:::/|.....::{::......::......:::|:. .::......... ∧
|/ / / ...:: ..:|...:::::|::|......::ヽ::.....::.....:|................... i
′ i | ...:...:__:ｲ_:::/|::|!....|...::ヽ::...::::..|..........:...|..... l オスマン帝国とは、あるいは世界史上、最も不思議な帝国かもしれない。
l | ..|::￣｢｢:メ. |ハ...ﾄ､..斗､＝:ト........::..|::..... { i
| .l! .:l.... .:|≧z、| ヽ! ＼_≧､:|.........:::..l::.......l ﾄ＼ 初代オスマン一世が王朝を旗揚げした、１２９９年から
|.ハ.. .:ﾊ:.. i{ {ｨ::ﾊ '´ﾄぅ::ﾐlヽ....:ﾘ::i:::..}...} |
| ヽ :..ヽ:l. Vzｿ |i辷ﾘ.......:/:/!::./.ハ| ムスタファ・ケマル・アタテュルクが引導を渡した１９２２年まで、
|.ト､..:{＼ 、 ｀¨´|....::/:/ﾉ:/./L/
|.ﾄ. ...:ヽ. _ }..::/:/ｨ/}/キ七 ６２３年間に渡り、この帝国は常に不定形で、変化し続けたのだ。
l.| | ..:::.:|＞,、 ｀ /..:/}// /′ ヽ.爻_
l! | ..::.ﾘ土^ ＞┬‐ ´ /.:/ /＿ 丶 li､爻
｜| ..:/斗 ....:リ /イ升三ミヽ..........ヾ乂
l ://入｢{ｰ升ｧ / V爻土ﾐ小..............キ
,j/// X.＼ｿV__‐_､＿___>､....メ、..}....乂.. 十
//// Xr､Xｎヽ{、￣￣￣ ´ソ,勹∨...メ....卅
r‐く_７/ Xハ.ヽ{ ∨/ ／／'ヽ} .} ﾒ_レｧ
ﾉ ｰ-ト{ X｢ヽ._ヽ_` ｀ヽ、 //′ ∨爻Ⅳ_∠、
j ｀フ}i!V ＞‐ }ｰv'/ |爻乂z-＜
/ ／ﾒﾉﾍ.V`７¨｢ ﾉ ヽ.i′ !少ﾍトi―┘
{ ヾ／,ｲ ヽ＼八 / i! ｢ } }从}
. ｜ :::::{ ＼7ﾍ. {、 ..::| |小/{
! :::i ::∧ ヽ.. ...:::::::| | | ﾄ､ヽ
| :.! :::∧ ヽ:::::::/l |. | | ＼、
! i :::::∧ ヽ/ .! ｜ | | ヽ、
j } ::::::ヽ ＼. ｜ ヽヽ l.ヽ
ヽ. /〉′ ::::::::ヽ l } .〉 } {
. ＼_ノ/ ::::::::{＼ ′ V V′
／ :::::ヽ ＼ /
／ ::::::＼ ｀¨´
/ :::::::::ヽ
-
イスラムの怒りに囚われたスルタンが大使館を蟄居したりね。
-
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ トルコ人てのは、確か元々「突厥」の事だよね？
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i | 中央アジアに一時期（６〜７世紀）覇を唱えていた、騎馬民族。
ﾚﾘｲi ,＿_. ,＿_. | .|、i .||
!Y!"" ,＿__, " 「 !ﾉ i |
L.',. ヽ/___) L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルレ レ
／:::::::::::::::::::: " ' :; ,,,
／:::::::::::::::::::::::::::::::::/"
r‐- .,_／::::::::::::; ／￣ヽ;:::::::|
__.) `''ｧ-ｧ'"´, ' ヽ:::| そうだ、彼らは一時期モンゴル高原・ジュンガル盆地、タリム盆地の支配者であり
ゝ_, '"ソ二ﾊ二`ゝ- ﾍ ､_ _ ゞ!._:
､'"ヽ, '´ ,' ; `"''‐-=ﾌﾞ､_,:::::"'''- ,, そしてイラン高原に近い、トゥラン低地、黒砂漠（カラクム）と赤砂漠（キジルクム）の覇者であった。
ヽ_/i. /! ﾊ ﾊ ! ヽ ヽ 丶'ァ' '"
<、 ',. /__,.!/ V ､!__,ﾊ､ |｀、｀; ,!i; しかし内紛によって東西に分裂すると、唐の太宗（李世民）とその子、高宗（李治）によって
ヽ iV (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ) ﾚ !; ｲ ）
V i'" ,＿__, "' '! ヽ （ 散々に打ち破られて離散した。
i,.人. ヽ _ﾝ ,.ﾊ ） ､ `､
ﾉハ > ,､ ._____,. ,,. ｲ;（ （ '` .) ）
-
ユーラシア大陸、概略
| ││
ｯっ レヘ ノ ﾉ
_ | ヾ _∩＿.ﾉ ・モスクワ
. ∪ﾌ＿ゝ ﾉ
ｯ〜｀
＿） 、。_ へヽ、 （｀つ ○ モンゴル高原
ﾉ ／￣＼＼＼ ∠ｯ〜、つ ） ） へ
し―ﾉ し レ[＿＿ しつ ゝ
ノヽ〜´￣￣く ＿＿ ﾉ イラン高原 ・長安 ヾ
ノ ´｀〜´ ~_ ∩＿_ ）
ヾ＼ ＼へ｀ー、 ノ
ゝ ヽ > し ソっ く｀〜~~
＼ ＼ ノ ｀| ノ レ ）
-
_ .． -― - ．. _
.．ィ ´: : : :-:―: =:ミ:､｀ヾ｀ヽ.
, イ: : : : : : : : : : : : : ⌒: : : : : : : : ｀:丶
.: ´: : : ／: : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ: ＼
／: : : : ／: : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :‘，
.: ′: : : :〃 : : : : : ｲ: : : : : : : : : : : :ヽ: : : : : : : : : : : : ',
/: : : : : : :/: : : : : :.〃: : : :ヾ:、: : : : : : : :＼: : : : : : : : : : :. １１世紀、セルジューク氏族の二人の兄弟、
. /: : : : :ｲ: /: : : : : : :ｲ: : : : : : : ト､:ヽ: : : : : : :',: : : : : i: : : : i
. .′ｲ :/: }: {: : : : : : / |:i: : :＼: : { ヾ:.､: : : : : :i: : : : :.|: : : :ｉ| チャグリーとトゥグリルがバグダッド市に来た時、既にムスリムであった。
i: //:/:. :.|:ｲ: : : : : / j∧: : : :ヾ:.ﾄ､、 ＼:、: : : :|: : : :.:.|: : : :ﾘ
|:ハﾊ: : :.|:ハ: : : :ｲ-一{「ヾ: : : :Y、ミー-ヾﾊ:. :ﾊ: : :. :.|: : :人:､ １０５５年、弟のトゥグリルが〝スルタン"の称号を授かり王朝を開いた。
{′リ:. :.:.ｉ{: :ヾ : /{/辷ミ:、 ＼: :i Ｘ辷=≡ミ､: :Ｙ: : : :|: : : トミ:､
{:小: :Y.:.:.ハ:ヾﾊ:::r:､iヾ:､ __Ｙ´ 乍r:､:i:ﾊ入:ﾘ: : : ﾉ: :./:| ` この「セルジューク朝」が、アナトリア半島の封土を配下に与えた事で
}八:.:.|: : : Y{:/ 弋;じ }ﾉ⌒ヾ} 乂zじ’ 〃}: : ｲ:）:/}:ﾉ
′ ヾﾄ､:. :.i.:廴_"" ノ , ヽ. ""_ .イ: : : :/∧:{〃 現在の「トルコ」が誕生するのである。
}ハ: :|:.圦 ￣ ￣ /: : : :/彡ｨヾ、
′ ヾ:!i: : :ヽ ‐..‐ /: : : :/:厶､′
人ｔ:､: i:{`ト .ィ〃: :ｲ从{ｧ ‘，
ヾ{､Ｙ j/ ` 、_ .． ´/"/／ ヾУ :. 余談だが、開祖トゥグリルの後を継いだのは、兄の子なので
＼! ′ ／ヽ 〃 / ヽ
,ｨ" ∧ ′ ／ ＼ 出世しても兄弟仲は良かったようだ。
ｒ=彡’ ;ヘ. ,:′ ＼
,ｲY::i ├‐=ミ:､ / _＿_ .．-=ゝ､
ﾊ{ l:::| | 7 .．´ィ _二二￣__｀`ヽ
{:！!::{ トミ. / /／イ´: : : : : : : : : :｀Ｙ}
-
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
この時期はまだ、典型的な騎馬民族だよね。 i ｲ 、ノｲ ＼_ルヽｲ i |
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
馬上に生まれ、馬上で死ぬ。 !Y!"" "" 「 !ﾉ i |
L.',. O L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
. , ==ｰ- 、
. ,ｒ'三三三=＼
. ＜_=三/´￣｀ヽ,＼ /´￣｀ヽ
}三｛ 1￣j ｝
. 丨三L.__,,,ｨｪz'二壬三ﾆｯz',,_ まあ、そうだな。
. _, -'=ﾆ'≠≦て乙んﾞん芯ﾏ2z三ﾆ≧、
∠二三z.ん'〜'＾,イ ∧ Λ `ﾏ三≡） 農民なんて地虫のようなものだと思っている。
｀￢≡ん' / ／__{/_, } /､_},ﾊ、 j,)ﾞ彡'
. ｛ ゝ'i ( ﾋ_］ レ' ﾋ_〉)У) 土地にしがみ付くのは間抜けのする事で
｜（} ハ''' ,＿＿, '''|ﾒ)
,／ / 丿 丶_ﾝ′ }[I]ｺ 季節毎に最適な放牧地を見つけなけりゃならん。
( （ ゝ、 ,ｲlN
ゝ_jﾚﾍ,ﾉ)_)ﾘ≧=‐-- --‐''´jﾘjr' 権威なんてクソくらえで、有能なリーダーの元にだけ集まる。
-
':, ＼':, ＼: : ! ＼:.:ヽ:.:.|:.:.:.ｉ:.:.:.: ﾄ､:.:.:ｉ: !:.:.:.: : ｉ:.:.|:.:.:.Ⅳ
＼ ＼ > ＼ｉ:.:.|:.:.:.|:.:: : ｌ ',:.:|､:',:.: : : |:.:.|:.ｉ: !
ヽ !:.:.!:.:. |:.: : :ｌ ｉ:.ｌ ',:.',:.:. :.|:.:.|: ! | しかし、大いなるイスラム文明に浴する事で、
ｉ｀:..､ |:. ｉｉ:.:.:|:.:.:.:.ｌ. !:ｌ Ⅵ:.:.: |､:.!ハ| 農耕の便利さを知り、半農半牧の文化形態をトルコ人は作り上げた。
|: ﾊ: ｰ､‐ |:.:ｌ ｌ:.:.|:.:.:.:.! || ヽ:.:| Ⅵ :!
!:{ ヽ:. ｀:. ｌ:.ｌ ｌ: |:.:.:./ ! ヽ! >――‐
ヽ! :.:. ∧ ｌｌ ´|:.:!:.:〈 , . : :´.: : : : : : 騎馬民族としての『純度』の落ちた彼らは、
＼ ｉ:. ｉ ｀´ ! . |:.:.: ハ . : : : : : : : : : : : : 純粋暴力帝国を築き上げたモンゴル人に敗北するが、しかし生き延びた。
ｌ:.ｌ !:.:/ ｉ ／: : : : : : : : : : : : : :
ｌｌ |:/ !／: : : : : : : : : : : : : : : :
! |' ／: : : : : : : : : : : : : : : : : :
＿ ／: : : : : : : : : : : : : :-=≦三
／:ｉ:ｉ:ｉ:>': : : : : : : : : : ..z≦三三三三
∧ｉ:ｉ:ｉⅩ : : : : : : : ィ≦／三三三三三
∧ｉ:ｉⅩ: : : : : : :／三／三三三三三三
∧ｉ:Ⅹ: : :. :.:.:.／三 :/三三三三三三三
|ｉ:Ⅹ: : : : : ／三三/:三:三:三三三三三
Ⅳ: : : : :／ﾆ三三/三三三三三三三三
. , ==ｰ- 、
. ,ｒ'三三三=＼
. ＜_=三/´￣｀ヽ,＼ /´￣｀ヽ
}三｛ 1￣j ｝
. 丨三L.__,,,ｨｪz'二壬三ﾆｯz',,_
. _, -'=ﾆ'≠≦て乙んﾞん芯ﾏ2z三ﾆ≧、
∠二三z.ん'〜'＾,イ ∧ Λ `ﾏ三≡） するとだな、いつの間にか、オスマン帝国の主力は、歩兵と小銃になっていたんだ。
｀￢≡ん' / ／__{/_, } /､_},ﾊ、 j,)ﾞ彡'
. ｛ ゝ'i （◯) レ' (◯)У) それだけじゃ無く、大砲の開発まで手がけるようになる。
｜（} ハ'''iｊ '''|ﾒ)
,／ / 丿 〔￣￣l }[I]ｺ それでいて、騎馬民族の思考はある程度残していて、敵に対しては一致団結して
( （ ゝ、 ￣ ,ｲlN
ゝ_jﾚﾍ,ﾉ)_)ﾘ≧=‐-- --‐''´jﾘjr' これを覆滅すると云う強靭さを、後代に至るまで発揮し続けた。
＿＿＿＿ ,，-- ､＿＿＿
廴 -‐''´￣￣￣｀｀`ミく 汲
. 廴γ´ ヽ. 乃'
弋/＝=ｰ- -‐=＝彡, ,x仍
. { //_＼ﾚハﾉ／_Vv、 i´ ｀> そういや、イエニチェリと言えば基本的に歩兵の事だよね。
Viyｲ（ﾋ'］ ﾋ'_〉) } ｨ'ﾞヽ レイ
「 ! ''' ,＿＿, ''' ГI_,,ﾉ | | スルタン直轄の近衛軍なのに、馬には乗らない。
｜{ ヽ_ﾝ′ | | j 亅
. .l__ﾄ､ ,|__j Ν j
}ﾚjり≧=‐-- --‐''´,}ﾚj;ΝＷiﾉ
-
.-"::::::::::::｀::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 オスマン帝国は・・・・・・この後も変化し続けた。
.:::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 首都にコーヒーハウスを作り、自前の海軍を作り、１９世紀には近代軍の設立まで行っている。
`! !/ﾚi'rr=-, r=;ｧ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !' ￣ ￣ " i.ﾚ' 腐敗したイエニチェリが、クーデターを起す様になると、これをゼロ距離射撃で滅亡させた。
（ ,ﾊ 'ｰ=-' 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､_____, .イ ハ 似たような改革は、他のイスラム国家でもやっていたが
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y ∬ _ 一定の成果を挙げて、実際に戦場に応用できたのは、この帝国だけだった。
ri !:::::::`ｰ┘:::! i [￣]'E ） （最後には、失敗が上回って潰れた）
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi ￣/｀/
-
. _ -=ﾆﾆ二二＞ ､
. ＜´ : : : : : : : : ヾ､＿ ミー-､
. ／: : : : : : : : : : : : : :._)⌒ヽ: : : :.:＼
. ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼: : : :.＼
. ／ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.､＿_
. ー=ﾆ彡´: : : : : : ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.八￣ この「パクス・オトマニカ」に正面切って挑戦したキリスト教帝国は、三つだけだ。
. /: : : :/ : : : : :.＼: : : : : : : ＼ :ﾄ､: : : ﾄ､ : : |＼ ∧
. /: /: :/: : : : : : : : :＼: : :＼: : : ,.!: ＼:.:|: :＼ !: : ヽ ! 一つは、ナポレオンに率いられしフランス軍。
. ,: :/: :.:|: | : ＼: : : : : : ＼ : : ＼: :|: :.:.:ヽ!: : : .:| : : :.:.| しかしこの帝国（この時は共和制）は、エジプト・シリアで大暴れすると
. | ∧ : :!八: : : ＼: : : : : : :.､: : : ヽ!⌒ヽ |: : :.:.:|: :.:.:.N 本国のリストラクチャリングの為に慌てて撤収した。
. |/ ∨{ ､: ＼: : :.｀／_:_:_:_:∨: : : | 7ｿ : :.:.＼|: : l/
. |. ∨: ＼: ヽ ／_.ｨ笊_／∨: : :|／| : : : : : : : |/
. ∨､ﾑ＼ (ｲ斤云. ∨ : |彡´＼: : : : :f´ もう一つはオーストリア・ハプスブルク帝国。
. ＼＼､ ＼之ｿ |: : :! ｀＼j从 しかしこの帝国は、北方のドイツ問題が最後まで足を引っ張り
. ＼ ﾉ ｀¨ .:|:.:.:.|_ ＼＿ オスマン帝国とはそれなりに妥協する。
. ｀ - .|.:.:∧＼ _ .イ￣ ヽ
. !` ‐一ｲ.:/ ／|／ .::::|
. |:.:/ﾄ |/／ ／ .:| そして最後の、一つは ―――――
. ∨ 乂＿{,／ ───- ､ﾑ
. /＿_ / .／. :, -── ､::八
. /＿ ∨ /: :／ _ -──- ､∧
. _/ ￣′ /.: ,′／: : : : : : : : : ヽ!
. ／/ ′. '.:::/ ./: : : : : : : : : : : : :l|
. /: :/ , ' .／.:／ ./ : : : : : : : : : : : : :.l|
. /: :/ .／／.:／ ／ : : : : : : : : : : : :.:.:.:l|
. |: /Ｌ／／.:／ ／: i : : : : : : : : : : : : : : :l|
-
黒海貿易は大航海時代やthe atlasでお世話になったなぁ
-
_,,....,,_
-''":::::::::::::｀''-､
ヽ::::::::::::::::::::::::::::ヽ
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
_..,,-":::::rｰ''7ｺ-‐'"´ , ｀ヽ/｀7 その帝国は、あらゆる『善なる文明』から遠い場所から来た。
"-..,,_r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
`!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ ギリシャから遠く、ローマから遠く、イェルサレムから遠く、パリからも遠かった。
`! !/ﾚi' ttﾃｭ, rｪzｧ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ￣ ￣"' i .ﾚ'
ノﾉ （ ,ﾊ. ― 人!
（ ,.ﾍ ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i 温暖にして芳醇なる地中海とは対極の
i ｲ i ノ ｲ人レ ＼ルヽｲ i |
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .|| 厳寒にして酷薄なる大地。
!Y!"" ,-‐､ ""「 !ﾉ i |
L.',. ｀⌒´ L」 ﾉ| .| 乏しく育てた実りは全て、モンゴル人に奪われた。
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
＿ , -‐: ¨ ￣.:.:.:.:.:.:.: . ｀ ､_
, -‐≠´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:｀ヽ
／´ ア,／ . :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
／ｨ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:j!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ
／ /.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ .:.:. ヽ.:.:.:.:.:.:..: ',
／ ／:.:.;. : ´:.:／: : ／/ / ヽ.:.:.: ':,:.:.:.:.:.:.: }
/: イ: :.／ :/: :/: :. イ :/ﾚ′ -―＼.:.:.',:.:. l.:.:.ﾊ
/´ /| :/: : :ﾉｲ/!／ ハ/ ,x:=≠ミ、:.:.:.l: :′ ｊ.ｒ乂んｲ しかし、それでも彼らは立ち上がり、彼らは来た。
乂ゞﾐんｼｆ ∨!.: : : 从 ｆ圻示｀ヽ.__ ｆ 妁沁 }:i:.:.:ﾊ:{ ﾒ' ｆｼ
ﾐﾐシ´ ｀ヽ l: : イ: : 代辷ｿ ｆ⌒ヽ ゞ- グ:.ｌ:.:ﾊ ヾ ／ 沃 キリストの名の元に、ローマの名の元に、
｀'ミ､ i ﾉｲ'/ : : ∧｀ｰ一 ' , ｀￣ /-､-ｒ ､ぇ_ ｆ´ ー-ぐｷｒ:=彡
ヽ ‘ー-ミ_,. -―::ｆ: : .ｲ _ ヽ._ - . ﾍ. l l }｜ i ‘ｰ ﾐ ヾ ｀ヾ彡 気高き誇りの名の元に！
乂.,_ j／:.:/ ｆ´/ /7ー --＜ ｊ ｊ ‘ミｰ‐' .:f≠'′
彡シ｀':ー-ｒ'⌒ヾ :i ｆ / ノ .::八
'´￣￣ ´ ｀ヽ 八 ヽ _. -‐ｆー ＜ _;:才´
ｆ´ `ｰー ｧ-ゝ. ＿_ ﾉｰｫｆ´ ｚｰ―'.｀ｰ-ミー--‐ ''"´
∨ /,＿＿＿_ .::}{ / Ｏ : ﾍ .:ﾊ
} :′ ｒＯヽ :八 ゝ-―-ミヽ .:ﾘ
八 ﾑ-‐ー-ミ.__／ :/:_j:ヽ . ＼:{
} / :/ :.|:. ∨ :.},_
// .:ｊ=<ﾆﾆ>:∨ 〉
i:ｆ , / :.| '. {
ｊ:{ イ/ !: '. ∧
{八 / :}==<ﾆﾆ>==ﾊ ｒ'´
＼:ヽ ／￣ | ヽ. ／
ヽ.＿_ .イ l ` ー T´
ﾉ:.:.ｆ ｒ'⌒'ー―‐:┴‐--‐'⌒ヽ :∧
_ .イ {: ‘ｰ≠´￣￣ !￣￣¨ー‐' :.∧
／ ア´ -― ｊ :.:. ﾊ
,. -‐':⌒ヾ.／ { :.:. i
／ ／ ﾘ :.:.:.: : l
／ ／ :／:,ｲ´:.､ :.:. l
／￣｀ヽ ／ . -‐''´ / ! :.:. ヾ ::.: l
／ ｀´ ー≠ｱ"´ ,: ｊ ':.:. :.:. .: l
／ . イ . : ／ / ;.: 丶 :.: :. :. l
／ ／ . .: : ' ／ :' / ;.: ＼ .: :.:.'.
＼ ／ .:.: : : ' ／: : : / '. ヾ ,:' . :',
｀''＜ ,／.:.:: : : : : ／ .: .: / .:.∧
-
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ 忍耐と暴力と、屈従と栄光と。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ その果てに、近代史上最大の領土を築き上げたその名は――――
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i | ＿人人人人人人人人＿
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .|| ＞ ロシア帝国！！！ ＜
〜＝＠＝● !Y!"" ,＿__, " 「 !ﾉ i | ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
|| L.',. ヽ _ﾝ L」 ﾉ| .|＿＿
|| | ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| / ／|
|| レ ル｀ ー--─ ´ルレ レ ／ .|
|| ／ ／ . |
|| |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣| |
|| | １ | ／
|| | | ／
-
＿＿ ＿＿
ィ´ ｀ 、
／ / { ヽ ヽ
／´ ´ i ', ＼ ヽ ＼ヽ
/イ , / | ヽ ヽ 丶｀ヽ ゝ
/ / / / ; i i ｀ ＼ ', ﾊ ﾊ
/ / / ; i ! ; ｌ ヾ､ ｌ ', ヽ
/ ／ / / i ｊ i| i i ﾊ＼ i ､ ト､_ 『オスマン帝国の世界』を破壊する為に。
/ / ; ' ｊ i! ! i ｌ ﾄ l ｌi | ヽ ﾊ
/ ! i i! ｲ i i i | ', ｌ ＼ ! | ! ! ＼ ､ 黒海をキリスト教徒の元に取り戻す為に。
i イ | l i l | i ｌ |＿izィｊ ､ ､＿l_ ｊ ﾘ ｌ ﾊ ＼
ｊ/ ｊ ｌ |l _i斗 |て´l￣!ﾄ ! ヽ ヾ｀ﾘ｀ミト､i ｊ ', ヾ＼
/ ! ｊ ｒﾘ´!ﾊ |=ﾘ＝=ｭ､ヾ! ＼ ゝ≠＝ｌ ｊ｀ト- ! '. ｀
（ ｌ ｲ { ij ヽ!チてミx､ ｀ヽ ｲ x,z=示=ﾘｧ ｊ!､ ﾄ ﾊ} ロシア人は、１５７０年『雷帝』イヴァン４世の元に結集して
i/ ! ﾘ ﾊ )| i ｌﾋミリｒｊ!ト }!, -､ｊ{ イZじ ｊ!ぅ/ / ｌ | ｊ i!
! Vヾハ.! l !弋ﾟc_ツ ｒﾉ ﾄ､ 弋ﾟc_ツ ｲ ｊ! ﾘｲ ｿ カスピ海近辺からオスマン軍を押し返した。
/ ' ｊ |ﾄ i ﾊ´￣ ノ :. 丶 ￣7イｊ/i ! | ｊハ
|ﾊ ＼ ｌ ￣ ' ￣／ ﾌ /ｌ ｊ |/ ついに東欧のキリスト教国家の反抗が始まったのだ。
ｌ! ﾄ ヾ ｰ ‐ ／ｊ /ｌ ｲｊ
! ヽハ＞:. . ィ7!/ ｲ ｊ/ | ! １２４０年、モンゴル帝国がキエフ・ルーシを滅ぼしてから
､ ＼ }ﾊN ＞ .. .. ＜ !/ ｊイﾘ丿 ﾘ
ゝイ } ¨ ﾄメ､／ ノ ３３０年が経った後だった・・・・・
／ { ＼ｊ ヽ ｌ ヽ ､
／ i ノ ヽ }
ノ i＿ ､ヽ ＿ __ｊ .
_ l ｀ ´ l ｀ヽ
,ィﾍ. ｌ-‐ ´ ￣￣ ｀ ーi ＼
ｨ､ Vﾍ i _／￣｀ ヽ ＿ｊ /7ヽ
ｊ/∧ V＼ l￣ / // //＼
-
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 全ての文明と善意から見捨てられた世界の果て、遥かなるモスクワから始まった、
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 最後にして最大の十字軍戦争は、信じられない事にイヴァン雷帝以降、何と３００年以上も続くんだ。
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ' ドイツ３０年戦争の時も、ピョートル大帝の大北方戦争の時も、ナポレオン戦争の時も戦った。
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ 第一次世界大戦の結果、この両者が滅びるまで、この十字軍は続いたんだ。
iヽル,. -‐‐‐‐─ -､ル|ヽ iヽ
| || γ| ||ｲ| ゝ
｢.'｀ / ⌒、 ｢」 ﾉ| .|
iYi "" _ ´￣￣´ _"" 「 iﾉ ! | なんちゅうライバル関係じゃ。
ﾚﾘｲ! (F ] F,ヽ) | .|、! .||
! ｲ !ゝ、ｲ人レ＼~ルヽｲ ! | ほとほと感心するでぇ。
i＝=─- -─=＝', i
'r ､ / ﾝ、
i､ ~` '-､＿＿,.-ゝ 、’ イ、
￣ ￣￣ ￣￣
-
/:::/::::/::::::::::::l::::::::|:::::::l:::::::::l:::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::i::::::
/::;ｲ::::i::::::::::::::| ::::::l|;::::::li;::::::::|､;::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::l::::: さて、いい加減に黒海から離れようか。
.l::/ l:::::|::::::::::::/!::::::| li::::::lヽ::::::l. ヽ;:::::::::::::::::l::::::::::::::::::::l::::::
|::l | ::::|::::::::-i-L;;_l .|!i:::::l ヽ::::l ヽ､__;;;;::::| :::::::::::::::::l:::: ポーランドの話だ。
|:! .|::::::l::__;;;|_ l:::l｀ヽヽ;:::l ヾ;ﾚ‐'''ﾞﾞ´＼ :::::| ::::::::::::::::l:::::
l! .|:::／ ___ノ,ｨ'ﾄ|''=ﾐ､ ヾ! ,r-=fニﾐ;;弍;;| :::::::::::::::l~ﾞ'i
l/ ,/ﾄ､::lﾞ__ﾞヾ::ii::|ヽ ,/ .|:::illi:::ﾞii/ |:::::::::::::::j¨ﾞ l
/⌒ヾ､|/`fﾄ l ﾞK);j .l'⌒''h. K);;;;ｯﾘ l:::::::::::::/ .ﾉ
/‐-､ `iﾉ /'ヽ|､ ノ ヾ､ ,/ |:::::::::::/=7ﾞ
./ ､. ヽ |ﾞV,_ l:::i､￣ 丶 ﾞ''ｰ-‐'' ,l::::::::::/|:;/
i 'ﾞヽ_j-' .|::::|.＼ ‐- ,,ｲ::::::::/ ,l/
ヽ ヽ jl:::::l. ヽ､ , ''ﾞ /:::::::/ﾞ｀ヽ､
ヽ､. /ヽ::::| ,,｀=ｰ '''i´ /:;/ﾚ'〉;:;:;:;:,.,＼
/ /. ヽ:| ,,r''ﾞ,.;:;:;r''ﾞ~ﾉ /ｲ /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;
-
_,,........,,_
-''":::::::::::::::｀''＼
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-'/__,.!/ V ､!__｀ヽ/｀7 実のところ、ポーランドの民族問題と云うものは、１９４５年の段階でほぼ解決しているんだ。
r-'ｧ'"´/ (ﾋ_] ﾋ_ﾝ iヾ_ﾉ
!イ´ ,' |'" ,＿__, "',' ,ゝ モスクワ政権（スターリン）が国境の整理と住民交換を行って
`! !/ﾚi ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ ! i .ﾚ' 「ポーランド人民共和国」を、ほぼポーランド人のみの国家に仕立て上げたからな。
（ ,ﾊ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=iゝ、ｲ人レ／_ル=＝', i
i ｲi rr=-, r＝;ｧ ヽｲ i | あん？じゃあもう語る事無いの？
ﾚﾘｲ" ￣ ￣ " .| .|、i .||
!Y! 'ｰ=‐' 「 !ﾉ i |
L.',. '――' L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
え、WW1のころまで十字軍やってたの！？
-
／:::::::::::::::::::: " ' :; ,,,
／:::::::::::::::::::::::::::::::::/"
r‐- .,_／::::::::::::; ／￣ヽ;:::::::|
__.) `''ｧ-ｧ'"´, ' ヽ:::|
ポーランド国内には、もう語るべき部分は無い。 ゝ_, '"ソ二ﾊ二`ゝ- ﾍ ､_ _ ゞ!._:
､'"ヽ, '´ ,' ; `"''‐-=ﾌﾞ､_,:::::"'''- ,,
しかし、国外にはある。 ヽ_/i. /! ﾊ ﾊ ! ヽ ヽ 丶'ァ' '"
<、 ',. /__,.!/ V ､!__,ﾊ､ |｀、｀; ,!i;
それは、歴代のポーランド政府と云う存在が、加害者であった事だ。 ヽ iV (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ) ﾚ !; ｲ ）
V i'" ,＿__, "' '! ヽ （
i,.人. ヽ _ﾝ ,.ﾊ ） ､ `､
ﾉハ > ,､ ._____,. ,,. ｲ;（ （ '` .) ）
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ
,'＝=─- -─=＝', i
オイオイ、まじかよ。 i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i |
ﾚﾘｲi ,＿_. ,＿_. | .|、i .||
!Y!"" ,＿__, " 「 !ﾉ i |
L.',. ヽ/___) L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルレ レ
-
＿
, ＾ ｀ヽ
ｲ fノﾉﾘ)ﾊ ちょっとこれを見て欲しい。
ﾘ(l|ﾟ -ﾟﾉlﾘ
/ il 第二次世界大戦前の地図だ。
￣￣￣￣￣￣￣
: : : : : : : : : : : : : : : : : :| ﾃﾞﾝ _} 。{} _,/V i_＼ ｽｳｪｰ { : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : } ﾘﾄｱﾆｱ
: : : : : : : : : : : : : : : : :./ ﾏｰｸ <.:,-‐､_: :} [: : :/ ﾃﾞﾝ ヽ: : : : : : : : : ﾊﾞﾙﾄ海: : : : : : : : : : : : }_._. _
: : : : : : : : : : : : : : : : : ＼ {ヽ }: ヽ-､ <: : :`‐--'⌒‐':∧: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＿＿_! `--'丶､
: : : 北海: : : : : : : : : :∥ }-､__〈 : :~∥<ヽ_/フ : : : : : : : : : : `-' : : : : : : : : : : ＿_＿: : : : : i /
: : : : : : : : : : : : : : : : : :°} }: : : : : `‐-'`: : : : : ,､: : : : : : : : : : : : : _,-‐'~ _! {_: : : _,-' 〉
: : : : : : : : : : : : : : : : : :.⊂, w--､,-,: : : ＿,--v' `>: : : : : : : : : _／ ∠ ○￣/ 東ﾌﾟﾛｲｾﾝ {_
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :> ∠,､ ／ C-､_: : _,-‐'￣ ,ー'ﾀﾞﾝﾂｨﾋ' (ﾄﾞｲﾂ領) __,-'
: : : : : : : : : : : : _,-‐､_: /｀~ ~ ~~ ＼ └､,-､,､ _,-‐'
: : : ::_,-‐'`^⌒i〈. ~ ／ ＼i￣
ﾍ: : ] i ／
フ `-, _i' ﾍﾞﾙﾘﾝ ,--‐'
＼_／ '‐､ ◎ }
/~ ]
ｵﾗﾝﾀﾞ<^‐'`' `-､_ ﾎﾟｰﾗﾝﾄﾞ
`i_ 〉 DAS DEUTSCHE REICH `i＿,-､
`-, / ドイツ国 `i
i~ 〉 _ュ_ ,-､ ￣＼
ﾍﾞﾙ￣i_ _,-‐' `‐､_,､ く
ｷﾞｰ ,-' _ ,-､/ く i‐-､__ _>
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-､__i 〉 `> ﾁｪｺｽﾛﾊﾞｷｱ ＼
￣` ＼ └i__/＼ ,─､_/￣`-
`--'i＿ `-､ 凵
＞ └､ ,‐-､__
ﾌﾗﾝｽ ／ _入＿,ノ `‐'^┐
/ ﾐｭﾝﾍﾝ _,-' 〈
} _ ○ く_ i`-､_
_ く,､_,､_> `-､ ＿,､_,､〈 ,-‐'
'7`'~ `T^‐ｭ_!`‐'i＿／ `' ｵｰｽﾄﾘｱ ｺ ﾊﾝｶﾞﾘｰ
／~ <_ __ }
┌' ｽｲｽ `-'`>､_,-'`'^'~ └i ,-'^i
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} ／ ＼ / `' ｲﾀﾘｱ 〉 ￣`'ﾕｰｺﾞｽﾗｳﾞｨｱ＼
i￣￣ V ＞ ／
-
＿_ _____ ＿_____
,´ _,,'-´￣￣｀-ゝ、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=‐- -‐=＝', i これが、どうした
i ｲ iゝ､ｲ人ﾚ／_ルヽｲ i |
ﾚﾘY! (ﾋ] ﾋﾝ ﾄ !ﾉ i |
L','" ､─ｯ "'L」 ﾉ| .|
レ|ヽ､_｀ ´＿ ,ｲﾚﾚｲレ' ´
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 第二次世界大戦の後の国境線が、こうだ・・・・・
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ'
※１９４５年の時点で、チェコとスロバキアはまだ分離していません。
ユーゴスラビアも分裂前です。
'///////////////////∧ ヾ刀/r-┘ﾉ//////////////,＞'"´ ∨//ア------‐‐┴‐┐ /
/////////////////////冫 廴＿｡刀//ム/ヾ///////ア ｀^" Γ￣
/////////////////////ヽ ﾉ/> ''′ ` ｰ ､＞'"´ ヽ
///////////////ﾆ=- ､Υ` ￣ ', ', ﾍﾞﾗﾙｰｼ
'/////////ナ''"´ヽ! ｀ } ／
///////i`'" ! く ' ┐ _,.， -‐
/////// ⊂ Υ ﾎﾟｰﾗﾝﾄﾞ l__/
'////ｱ ｵﾗﾝﾀﾞ ノ ', '，
//ア l￣ ', ゝ
'" ー ' ⌒ゝ 、 ) } 冫
､ く 〉 ﾄﾞｲﾂ ,..ﾉヽ'丶､ ___ , ′ ｳｸﾗｲﾅ
丶､ﾍﾞﾙｷﾞｰ ', ／ 〈 r ､、 /
}__r, 人 i´ `´ ｀`ヽ {
＼ } Ｙ ', ﾁｪｺ ／` ^ヽ／⌒´￣` ┬′
｀⌒'､ﾉ ＼ ﾉ l
｀ 丶､ ＼ ﾉ`丶､､､、/⌒´ ｽﾛﾊﾞｷｱ ┌‐'"^ｰ┴ ､_ ＿＿,.r ､
/ r '^￢′ 人 _r‐ '′ ／
ﾌﾗﾝｽ / r ′ ト ､_＿_ 厂 ,′
{ ＿ ', う'′ /
, '´￣￣￣ Уヽ厂` '' ´ ` ｵｰｽﾄﾘｱ ｌ ﾊﾝｶﾞﾘｰ ,′
／ ｽｲｽ 又__,､ , --┐ _Ｋ __,′
/ r.{⌒′ ` ー‐ ､、___,.r '''' ´ ／丶、 , --､┘ ﾙｰﾏﾆｱ
⌒', /弋 ﾉヽ ┘ 冫 ｽﾛﾍﾞﾆｱ/ 丶､ ＿ ィ ´ ＼
〉￢ ''′ `′ r､7 f´ ｸﾛｱﾁｱ ', ` ┐
ヽ rｾﾁ/ﾊ-‐ '^_ｰ┘ _ r ‐ - - ‐ -､',__ 廴＿_
イ 冫///∧ //,ヽ { ｀′ / ｾﾙﾋﾞｱ 乂_
冫 ｛'/////////人 ヽ ﾎﾞｽﾆｱ ヽ /└‐‐‐‐‐‐
ゝ､、 ,r ￢ ､ ∨/////////∧` `､ ﾍﾙﾂｪｺﾞﾋﾞﾅ く ゝ､
ムイ//////＞, ｀ ＜'////////＞ 、 丶、 r‐く /
⌒≧s｡、 ,ィｉ(///////////叭 ｀Ｖ////////刀刀iト '､ / 丶、 ｢ ﾌﾞﾙｶﾞﾘｱ
'//////,` ー '′//////////////ﾊ ｲﾀﾘｱ ∨//////////////ｉト , i ィ_ ＿ﾉ_
-
＿__ ＿＿＿＿. ＿＿＿
. | ├' └'‐i__＿i┘
._|-￣ .└|‐┐
..|::::::::::::::＿. ＿ ::::::::::::::::::! |
! _!_＿i |＿| |＿|┐ ┌| | オイ、東プロイセン、どこ行った。
|_.| | [_|:::| l:::|_] |_.| i .! .|
|_| ＿_＿_ :::::: | |┘ ! チェコの辺りも、ゴリっと削れてんぞ？
...|._ └i::::::::| . ﾞｰ| | |
. |十i._ ￣~ ＿iｰ| | | ,,|
. |..|..|_|────┘ |__|_|_|_|
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 プロイセンだって？アイツなら死んだよ。
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 ポーランド人とソ連軍が一体となって踏みつぶしたのさ。
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 男は殺され、女は侵され、子どもは川に突き落とされた。
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ 墓は暴かれて焼き捨てられ、歴史は丸ごと抹消された。
,' ﾉ !'" U ,＿__, U"' i .ﾚ'
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人! 全ての権利、全ての財産は剥奪され、１３００万人が追放され、
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ ２００万人が死んだのゼ。
-
： ,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、：
： ,'r´ iノ ｲ人レヽ_ルヽ、 ﾝ、：
：.,'=ｲi .(ﾋ_]// / /ﾋ_ﾝ ).=＝', i ：
： i ｲ /U/,-―-､ /U/" ヽｲ i |： ヘイト買いすぎだろ、ドイツはよぉ・・・・
： ﾚﾘｲi // ` ー一' // .| .|、i . ||：
： i!Y! ＃ ＃ 「 !ﾉ i i |：
：L.', ＃ L」 ﾉ| | ：
： | ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /：
：レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ
. -‐-
〃. ヾ
. ! |ﾉiﾉﾊ从ﾊヽゝ
i (|r|┰H┰i | そうでもあるが、そうでも無い。
'ﾊﾘ、 - ノﾘ
Ｏl⌒ll⌒D 単純に、スターリンが１９３０年代に実行していた民族政策を、
. くｿ_i_li;ゝ
（__i_) 戦争のドサクサに紛れて、ドイツ人に応用したとも言える。
. , ==ｰ- 、
. ,ｒ'三三三=＼
. ＜_=三/´￣｀ヽ,＼ /´￣｀ヽ
}三｛ 1￣j ｝
. 丨三L.__,,,ｨｪz'二壬三ﾆｯz',,_
. _, -'=ﾆ'≠≦て乙んﾞん芯ﾏ2z三ﾆ≧、
∠二三z.ん'〜'＾,イ ∧ Λ `ﾏ三≡）
｀￢≡ん' / ／__{/_, } /､_},ﾊ、 j,)ﾞ彡' また、長い間隣人として暮らしていたポーランド人・チェコ人からすれば
. ｛ ゝ'i ttﾃｭ,.:レ':.,rｪzﾗУ) 「隣りが空き地」になれば、そこを「自分の畑」にできると云う算段も在った。
｜（} ハ'''￣ ￣'''|ﾒ)
,／ / 丿 丶_ﾝ′ }[I]ｺ
( （ ゝ、 ,ｲlN 殺せば殺すほど、自分たちが得をする状況だった訳だ。
ゝ_jﾚﾍ,ﾉ)_)ﾘ≧=‐-- --‐''´jﾘjr'
-
＿＿＿ ＿
. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ｀`丶､
／:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. .: :. :. :. :.:＼
_／:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.
⌒７:. :. :. :. :. :. :./:. :. :.|:. :.{:. :. :. :. :. :. :. :. : .
/:. :. :. /:. :. :. :' :. :. :.:|:. :. ､:. :. :.ヽ:.:|:. :. :. : . もっと言えば、ポーランド人たちの「地が出た」と云うべきか。
:. :. :. :.':. :. :.:__ｉ＿:. :. |:.＼-＼――|-:. :.|::::|:､
ｉ:. :/ : i:. ／:|:. | ＼:. :.|:.:.､ ＼: ＼:. :|:. :. :|::::|:＼ ２０世紀に、ナショナリズムを本格化させたポーランド人達は
|:./|:. :.|:. |i: :|:ｨ＝ミ＼{＼ｨf圻示ミﾒ:. :. ::|::::|:i 国内外で、えげつない所業を、堂々と繰り広げている。
人i |:. :.|: 八爪 ):刈 _):Ｊ刈 /:. .:::::::::从
八:.:.|:. :. :. ゝ乂ｿ 乂'^ ソ,: : /::::::/
＼:. :.|:.〈 "" "" /::::/::::::/
|:.人个 ., _ ｲ ::::::::／ 先ず、戦後に領内に戻って来たユダヤ人達が居たのだが
j' ＼从:.ﾆ=‐r r＜ﾉ／¨´ 彼らはさしたる理由も無く、２０００人も虐殺された。
／..... {__/........＼
/}＼....}_/......_ -ﾆヽ ナチスが消えた、と喜んだユダヤ人達を、民族主義が殺したのである。
=ｊニ|＞＜ニ|二二i 絶望したユダヤ人達は、競って国外に逃げ出した。
/=,=r':rﾊっ))ﾆ|二二_ その数、１３万人。
/=/二7/ |:i二=|二二-
,-７二ﾆv Ll二z|二二=-
{-, 二ﾆ {＿_}二ﾆ}二二=_} もっと調子に乗ったポーランド政府は、
,V二二√ ￣ 二人二二ｲ この時期、カトリック教会と大喧嘩を起して、バチカンから断交された。
Y＼二_{............､二二彡¨´.〉
＼..７..................ーｒ-〈.....／
i ､＿＿＿＿___ ,..イ
| i ', |
_,,....,,_
-''":::::::::::::｀''::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 さらに言えば、国境を整理した後になっても、ポーランド国内には、
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ ７０万のウクライナ人達が住んでいた。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi ━━ ━ ﾚ'i .ﾉ モスクワ政権とポーランド政府は、彼らをウクライナに移し
,' ﾉ !'" ______ "' i .ﾚ' 代わりに２００万の在外ポーランド人と交換する事を計画していた。
（ ,ﾊ u !______i 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､.,______,. イ ハ この時の協定では「移住の意志を持つ者に限る」としていたが
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ ポーランド政府は秒で破った。
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y
ri !:::::::`ｰ┘:::! i 軍隊を派遣して、有無を言わさずに、焼き討ちしたんだ。
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi それでも残った連中は、旧ドイツ領（通称、回復領土）に追放された。
（１９４７年、ヴィスワ作戦）
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
_'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i まあ、素晴らしいですこと。
i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i |
ﾚﾘｲi .r=ｧ | .|、i .| ポーランド人って、丸でスターリンみたいね。
!Y! r=- 「 !ﾉ i |
L.',. ｰ=‐' L」 ﾉ|.|
| ||ヽ、 ,ｲ| |ｲ/
レ ル｀ ー---─ ´ルﾚ ﾚ´
-
ノ::::/::::::/:::::;:::i| :::l::::::::::{:::::::::::::.ヽ:::::::::::
7:::;':::i:::i:::::::l::::|i::::|::::::::::.l､::::::::::::::::i:::::::l::
:::/::::|:::|:::::::|:::l |::::ﾄ;:::::::::l i:::ﾄ､;::::::::l::::::l:
ｲ::::::l| ::l::::::i.|:|__l_;レﾞ､:::::| l;:ﾄｘ,,_､;;::|:::l:: 結局のところ、ポーランド人の「政治」は実にロシア的で
.l:::::::|:l::::l::::| |! ,,_!;ト､ ＼{ ヽｨ _,,ヾ|/` この国の正体が「覇者になれなかったロシア」でしか無い事を如実に示しているだろう。
. l:::::iﾞl;ヽiヽ! ｲ{ﾟ ﾞ'r ィ'ﾟ ﾞ.}ﾞゝ
ヽ;!:i;ﾍ;::::::|｀.!cｯ;ｊ !c;;;ﾂ /:: ホロモドール（人工飢餓）もホロコースト（絶滅政策）が無いのは
ヾ.|i.|:::::::i, ､ ./:::: 単純に、この国にはスターリンもヒトラーも居なかっただけかもしれない。
ﾉﾞ ヽ;::､ゝ､ , ｲ:;::::;
ヽ::｀､{ﾞ' ､ ｰ ‐- .,,r''V//.::/ この国とこの民族は、アチコチで恨みを買い過ぎている。
＼:::l,,ｲ:}::`:::: ''ﾞ .{ヽ//／
_,,::‐''´ヾ /ﾞ ｀'i:.'ﾞ.:｀'ｰ
_,,:‐''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ｰ--､ , -‐-}.:.:.:.:.:.:
-
ポーランドはショパン嫌いが現れるレベルでヤバかったときく
-
／⌒＼
(;;;______,,,)
, -──-ﾉ !
／ （__,,,丿
/____ ________ ヽ、 ┌_、 ベラルーシは、少し分かりやすいかも知れないな。
_,,,ｒ=..)_ __Y´___ _〈===ゝ、 // :＼
<,,,__、ｲ＿ノuヽ、＿＿ゝ＿＿,,＞ // : : : ＼ １９２２年、ロシア内戦が終わった時
｀ﾝﾚ'ﾉ-_ヽｲヽ7__-ﾚゝ~ゝ.~i~´ // ＼: : : :ﾊ この国は西部がポーランド領に、東部はソ連領になったんだ。
) .i〈ﾋ.i.＿ ﾋ_ﾝｱi ﾙゝ 〈 //ト ､ ＼: : :l
.ノｲ人" ヽｿ "",ｲ ｲ ﾉ 〉//' ＼ l: : | この時、ポーランド領ベラルーシで巻き起こったのが
〈r'〈y.｀',_--- 、'´ｲﾉル,,r7./ | |: :/ 大規模な「土地の収容」、そしてベラルーシ文化の廃絶だ。
'ｲ)rｲL：_」/>〈ﾉ、 ..´// ﾉ /:./ 奪われた土地は全て、ポーランド農民とポーランド軍に与えられた。
[><] ⌒ 〈,Y__,,,)(⌒', / /: /
,ゝ〈,,,_,____,_,_,,', ヽヽ_ ﾉ / /／
/,〈ｲ ´￣｀ ｲ) ヽ,..//ﾉ _l l:l 対して、ソ連領ベラルーシでは、こんな事は無かった。
'／ｲ} .ﾋ) // ＼} 大した土地でも無いので、スターリンからお目こぼしされたんだな。
,く,,/.ﾋ)、 ｲ} .//.ヽ, Ｊ
｀ｰ-,ゝ'=、_r_ｲﾉ_.//,,ｲ
｀ﾄｰｲ.´ ｀ﾄ.//!
ー' ｀'-'´
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
ベラルーシと言えば、ルカシェンコ大統領の親ロシア政策が有名だけど ,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ i ノ ｲ人レ ＼ルヽｲ i |
これには「反米」の他に「反ポーランド」も有るのね。 ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,-‐､ ""「 !ﾉ i |
L.',. ｀⌒´ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
※ただし、スターリン時代にミンスク市郊外のクラパティの森で大量処刑が行われた事が後に判明して、問題にはなりました。
: : : : : : : : : : :. :. :. :. :.ｉ: : : :.＼
: :. :.i: : : ｉ:|: : : : : : : : :ﾄ : : : ト ＼
ｉ : : :. :.|: : : !: ｉ: : : : : : : :小:.:.ｉ:.| ｀ ヽ
| :. : :ｉ: :ﾊ: : :. :.!: : : : : :./: :| | :|:.| 元々、モスクワ市とワルシャワ市の中間に位置するベラルーシは
| :. :.: :.:ﾚ′: : : : : : : : :ｘ.:.: :.:|:.! l! |
! : : ｲ : : : : : /: : : :γ 〈:ｉ: ｉ/ : ハ| 「カトリックならポーランド人」「正教会ならベラルーシ人」と言われる程に
ｉ : :/ |/: : : : /: : :./ |i 八 l: :/ }
∧ ∨ ヽ./ : !: : : : : : : イﾍ代_从:.:ﾙ′ ナショナリズムが薄い地域でね。
ヽﾄ､:ｉ }' : : : : : : : ／ 小: :ﾊ
} ﾊヽ : : : : :ｉ〃 ｲ: |:Ⅳ
八 ﾊ:.:.从{ .: ´ }从| ソ連時代に大々的にロシア化が進み過ぎて、
. ｘ‐}∧{ }'＿＿_{二 } いつか合体するんじゃないかと言われている。
／:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. 乂
／: : : : :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :＞ 東欧では珍しくベラルーシ語・ロシア語のダブル公用語を実行している国で
:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.:＞ ある意味で、一番平和なところだ。
:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. /::/:.≧ｘ
ぶっちゃけ、１９８６年のチェルノブイリ原発事故が無ければ、もう合体していたかも知れん。
-
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i | 今回のウクライナ戦争だとさ、ベラルーシは明確にロシアの軍事行動に協力しているけど
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,＿__, "" 「 !ﾉ i | なんでこんな事してんのやろか？
L.',. ヽ _ﾝ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
. , ==ｰ- 、
. ,ｒ'三三三=＼
. ＜_=三/´￣｀ヽ,＼ /´￣｀ヽ
}三｛ 1￣j ｝
. 丨三L.__,,,ｨｪz'二壬三ﾆｯz',,_
. _, -'=ﾆ'≠≦て乙んﾞん芯ﾏ2z三ﾆ≧、
∠二三z.ん'〜'＾,イ ∧ Λ `ﾏ三≡）
｀￢≡ん' / ／__{/_, } /､_},ﾊ、 j,)ﾞ彡'
. ｛ ゝ'i ( ﾋ_］ レ' ﾋ_〉)У) んー、ルカシェンコ大統領の親露方針ともいえるし、
｜（} ハ''' '''..|ﾒ)
,／ / 丿 )─-､ }[I]ｺ 人身売買（トラフィッキング）組織を狙い撃ちとか、色々と言われているが・・・・
( （ ゝ、 ,ｲlN
ゝ_jﾚﾍ,ﾉ)_)ﾘ≧=‐-- --‐''´jﾘjr'
、、、、、、、、、 、、、、、、、、
※２００１年の段階で、ヨーロッパで取り引きされた人数は約５０万人、その７割が女子供で、主な使い道は売春ですね。
_,.., ---､‐: .
, : ´／: : : : : : ＼｀: : .､
ー: ': : :/: : : : : : ,: ､: : : : : : :＼
／ : : /:{: : : :/: :∧: |: : : : : : : : :ヽ
/:':./-/-ﾊ: : /:／ -V-､ : |: : :､: :'.: :'.
／|: /:l/ｨ=ミ{: / ,. -ｨ==ﾐ､:ヽ|: : : :＼'.: :} ベラルーシからすれば、２０１４年に突如として内乱状態に陥ったウクライナは
{ｲ:从 )Y V_/ _)爪ﾐV: : : : },: |:｀＼
|V{:} ﾋﾂ⌒{_) vzツ} |: : : :/_V: : :| 最早それ自体が「恐怖の対象」となっている。
/: Vｰ ｀ 乂 ＿ノ ,: : : /､}: l: : :|
/ｲ: :{ , : : /_ノ|:/:＼:, 戦場は明らかにベラルーシに近すぎて、無関係にはなりようも無い。
|: :∧ _ /: : /: : : /: / ＼
∨: :|＼ ゝ｀ /: : ｲ: /: /}:/ それでいて、ウクライナ政府は無能過ぎて、８年間、全くの無為無策であった。
V: | ー--, /:／{{:/}:/ /'
'.:.| } /' |__/ こうなりゃベラルーシが直接乗り出すしか無かろう。
＼ | ／ ￣ --}
／ ヽ
／, ----- ､ '. まあ、現代的な思考では無いが、ね。
／／ニニﾆ＼＼ '.
/／ニニニニニ＼ヽ
/'ニニニニニニニ∧ '. |
-
／ , ／, ､ ＼. ヽ、
／／/ / / | ＼ .} ｌヽ、
ノ // / /､ | '､＼ ヾ. | l ｌへ、
/ｊ/{ |/ﾉ_.lル' ｀_≧_ヽ}ﾙ',､ヽr'ｰ`
' !ｨ|Y{ ｨ五` ´ r‐ｧ| /_ﾊ,lYゝ
ﾘヽﾍ匕! 匕ﾒ/,ノ）/ﾘ ,ｒ‐ｧ
}、!､ '_ //ｌl// ／／ では・・・・・・ウクライナをやろうか
ﾚ l＞ｪ .ィﾚﾘｒ ＝‐-､ ／／ .
,-'T￣∠' ,/｀!r≦≧z圦 _ ／／ . : :♪:
/.| ll ヒﾆ二コ/ ｀ ≦圭斧≡升:｀X／ : : :
./ ::| ll |イ⌒ﾍ {ヽ ＿_｀'寺／／ｭ}._
|::::::|.ll | ｌ ヾﾍ ､｀ ｰ'´:__ .｀) ´／＞ｒ'冬≧ｭっ
ノ:::::/|ll | ,n､.ﾚ′ ／`ー'´ _｀>'／ ｰ‐''´ ィ｢｢｢ｌ_圭≧ｭ｡._
/:::::::|::::ｌｌｌ.| |jｌ./ ／／:::｀¨´／へ` ｰ-‐ '{:{>ｰ:ｒく´｀`'寺:圭≧ｭ｡.
/::::::::丿::::lｌｌ| ／イ＜/::::::::::／／ . ｀¨`冬ｒ‐ﾐ;〉
/:::::::::::ヾ::::::ヾllイ::::::::/＿ ／／ `ｰ '
/::::::::::::::::::≧Z厶}カ-弋ヽ :::ミ;ｭ
ヽ::´;;;;;;;;;;:::::::::::::::::|.|:＞-ｭ.ｊ」-'
_,,....,,_
,-''":::::::::::::｀''-、
ﾉ::::::::::::::::::::::::::::ヽ
ノ￣＼::::::::::::::／￣ヽ
_ﾉ ヽ､`''r-r'", ' ,ﾊ_
_ｲ_ _,.ﾍｰｧ二ﾊ二ゝ- ﾍ､_1_
_,-"::::rｰ''7ｺ-‐'"´`"''‐-=ﾌﾞ､_::::.''-,_ 手短に・・・・・済むかなあ、コレ。
"-..,,-'ｧ/ /! ハ ハ !ヽ ヽ丶ｧ-"
!ｲ ,'| /__,.!/ V ､!__ﾊ､ |｀､ ,1!
`! ,!ﾙi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ) ﾚi; ,ｲ ,）
,' ﾉ !' " ,＿__, " '! ヽ （
ノﾉ（ ﾊ, ヽ _ｿ ,ﾊ ）､｀､
（ ( ）、＞,､ _______ ,､イ（{y（ '` ) ）
(y}
[><}
ｲﾉ
-
,ィ
| .! , -―-､
> ｀´／ / /｀ヽ、
／/ // /l l ∧ヽ､ ',
〈〈/ l.,'.! ! ヽ .! ､', .! ﾄ､__
〉/l .!l/Vl/、 |ヽl､ヽ! |¨´
l/l/!',.!弋ｼ ヽ弋ｼ!,ｲ,'ゝ
,､,､ V､ﾍ _ ,ｲ / 東欧史には、一つの分かりやすいルールが・・・・、存在する。
',lヽ＼_.,､＿＿＿＿＿＿＿_ ., -.r-､V｀i. -イ/V
_ﾍ｀ ,'::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀￣￣´:::/.,'/ .,'._- -y￣＼ それは「負け犬に人権は無い」ことだ。
. ゝ― ‐l::::∧:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l:::::::| .!| r'´ `‐,' ., -＼
￣｀ー'´￣｀ー―--､::::::::::::ヽ:/', !l .! / ／, -'´::ヽ ウクライナ史を見ると、それをつくづく実感する。
￣｀`ヽ､!:::', ', ! / .／／::::::/::::::|
|::::ﾍ ',', /／／:::l/／::::::::|
,'::::/!＼/,イ ',:::::::!:::::::::::::::!
/:::/::| .〉O<ﾆ二!::::',:::::::::::::|
/:::/:::::!//!| ｀> ',::::::ﾍ:::::::::::〉
/:::/:::::/ / .!',＼! ',:::::::l::::::::∧
/:::/::::::,' ,'￣l',.ヽ¨Τ´',:::::',::::::l:::ﾍ
/:::::!::::::::!_二二!､ ＼一' ＼:V:::::::::ﾍ
,':::::::|:::::::::;!.! ! ＼. ヽ､lヽ ｀!::::::::::::ﾍ
|::::::::|:::／,' | | ｀ｰ一' ﾍ:::::::::::::::｀ヽ
|::::::::!/ ,' ! l ﾍ |::::::::::::::::::::〉
',:::::::', ./ / ', ＼ >､::::::/;:-' >
ヽ-‐/ / ', ヽ l´ |｀ヽ､‐'´ヽ、
∠-‐l＿_ .,-ヽ､,┬--‐'´ | ﾍ _､､l
｀￣| ￣´ .! |＿＿＿_.| ヽ>〉!
＿_ _____ ＿_____
,´ _,,'-´￣￣｀-ゝ、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=‐- -‐=＝', i 聞いているだけで、もう憂鬱になるんですが。
i ｲ iゝ､ｲ人ﾚ／_ルヽｲ i |
ﾚﾘY! (ﾋ] ﾋﾝ ﾄ !ﾉ i |
L','" ､─ｯ "'L」 ﾉ| .|
レ|ヽ､_｀ ´＿ ,ｲﾚﾚｲレ' ´
／＼
／:::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::／-―､
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
ノ´￣＼::::::::::::::::::::,. -‐ｧ::::::::::::
ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__::／⌒
_,.イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
∠ 八 |｀、｀; 頑張ってくれ、霊夢。
ヽ iV ノノ ノ ノ ヽ!; ｲ ）
V i '（｡ ） （｡ ）ｌヽ （ 私も頑張るから。
i,.人 ＾ ∨） ､ `､
,ﾉハ ＼_＿_､＿,,＿＿／ｰ（ i､._)
-
私の作ったウクライナ地図。
ちょっと左右のバランスがおかしいので、誰か補正して下さい。
（ベラルーシ）
【右岸ウクライナ】 ← ドニエプル川 → 【左岸ウクライナ】
・ /｀`丶┐
・ /'＾ヽ/ ｀´}
i^ヽ/´￣ー-- ‐ｰ-‐-ー-- ‐ｰ-‐-ヽ-､ ・r'′ [
{ ｀´｝〈 ∟ （ロシア連邦）
＼ '^く ￣｝
＞ キエフ市 ・ 〕
/ ● ・ 〜^ヽノ＼
r'′ ・ ハリコフ市● ｀´｀`丶
/ ●リビウ市 ・ └┐
_}′ ・ ＜
＿ヽ ・・ ＞
〉 ・・・ [
/ ・・・ 入
〉 ・・・ ｝
￣￣｀丶-∟、 r‐ｰ〜^ヽ ・ ・ ・ ルハンシク市 〕 旧スターリングラード市
└┐r ､ /´￣＼ ｀`丶┐ ・ ● ｝ ●
__／´ ｀￣｀ｰ'＾丶_／￣￣ }、 ｀´} ・・・・ （
/´ }、 { ・ ● ＿│ ← この辺がザポロージャ
r'′ } ﾓ ﾙ ﾄﾞ ﾊﾞ ＼ ・ ドネツク市│ 早瀬（ポローグィ）を越えた場所
/ ＼ ｛ ・・・・ ,.．-‐-‐フ
_}′ }、 ｀ヽ ・ ｨ'''´ ノ
{ } rﾍr､ 〈_ r〜--､ ・ ｨ'''´ ,.ノ
‐ '′ j{ } ｀⌒ヾ､/ ＞ ・ ｨ'''´ ＼
ﾙ ｰ ﾏ ﾆ ｱ { r'′ ／ ｀⌒ ー= ｨ'''´ ／''''
} } r┘ r''′ r''′ｨ'''´ /
＼_ ｀く ,.．- ､： r''′ ^ヽ ＿ ＿/
｀> ｀´ __ { ｰ-､, 二＿｝└┐
Ｚ >く＿/ 〕＿ r'′ ｀`丶
｀丶√＞ 〉 ｀`丶
ﾋﾞ ｱ ＼ /
r √ > ,.．-‐ ⌒ｰ-､,、 〉
}、 ｀⌒ ー-- ‐ｰ-‐- ､__／ ｀ ｰ{:
-
/, | /:: , l:: i::. }::ヽヽ::.ヽ ＼
.// .:! :| : /:::/:/::/i: /: !: }i:',ヽ:|
i,i .::| :|: :: !,/_ﾑ/_ l:/::: l:: !l::! i::! モスクワ政権が、本格的にウクライナに進軍するのは、１７世紀の話だ。
. ! l .: : .::::| :i:.:: ﾚ',ｿ,＿/｀!::/i:/ i:! |
. !.:! ::. : .:.::/´', !::: | ! ヾ.i´:i｀ !/ / ! ドニエプル川を境にして
i:l', :::::. :. ::. ::〈 ､'_ﾞil::::. |.| j_ｿ ﾞ､_ 東方（左岸）ウクライナと、キエフ市をロシアが
ヽヽ､:::::::::. :::.::::＼ニ',::. ii::! ﾉ 西方（右岸）ウクライナをポーランド・リトアニア共和国が
ヾ､i::::l::::l::::',:| ',::. !',! ｨ´
i|ヾ:!:::i::::/ヽ ヽ. l 丶. / そしてクリミア半島を中心として、モンゴル軍の残党、クリミア・ハンの国が有った。
ﾉ /ii/lノ ヽ:r‐y┬ '
イ'"｀'‐- ､ / ヽl/ ' ちょっとした三国志だね。
/ ＼__{ヽ､ 主役が全部、外国人なのだけれど。
／_,, -‐‐‐-- ,,_ ＼_,ヽ‐､
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 この時、多くのウクライナ人が、ロシアの進出を歓迎していたんだ。
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ ポーランドのいけ好かない貴族どもをぶっ潰してくれると期待したからな。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ 、ノｲ ＼_ルヽｲ i | 何やったんだ、ポーランドは？
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" "" 「 !ﾉ i |
L.',. ε L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
_,,....,,_
-''":::::::::::::｀''::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ 端的に言えば、ウクライナ・コザークたちを傭兵の様に使い回しておきながら
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 明確な実権（貴族籍）を与えなかった事だな。
`! !/ﾚi ━━ ━ ﾚ'i .ﾉ
,' ﾉ !'" ______ "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ u !______i 人! 「貴族にあらずんば人にあらず」のポーランドでは、貴族でなければ国政の発言権が無い。
,.ﾍ,）､ ）＞,､.,______,. イ ハ
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ おまけに賦役農場制を持ち込んで、農民たちに労役を課していたから、これも嫌われた。
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y
ri !:::::::`ｰ┘:::! i カトリック教会を組んで宗教弾圧を持ち込んで、その上で汚職も酷かったんだから、もう悲惨よ。
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi
※シュラフタは「士族」と訳される事も有りますが、ここではポーランド貴族とします。
黄金の自由とされたポーランドを象徴する存在で、ポーランド人以外にも、ユダヤ人、ドイツ人、ロシア人のシュラフタも居ました。
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i | あれ、コザーク？
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,＿__, "" 「 !ﾉ i | ロシア以外にもコサックなんて居たの？
L.',. ヽ _ﾝ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
／:::::::::::::::::::: " ' :; ,,,
／:::::::::::::::::::::::::::::::::/"
r‐- .,_／::::::::::::; ／￣ヽ;:::::::|
__.) `''ｧ-ｧ'"´, ' ヽ:::|
ゝ_, '"ソ二ﾊ二`ゝ- ﾍ ､_ _ ゞ!._: ああ、コサックの語源がな、突厥（テュルク）の言葉で「ハザク」なんだ。
､'"ヽ, '´ ,' ; `"''‐-=ﾌﾞ､_,:::::"'''- ,,
ヽ_/i. /! ﾊ ﾊ ! ヽ ヽ 丶'ァ' '" 意味は――、はぐれ者、アウトロー、自由なる者、て感じだ。
<、 ',. /__,.!/ V ､!__,ﾊ､ |｀、｀; ,!i;
ヽ iV (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ) ﾚ !; ｲ ） これは草原全体の共通語となった言葉で、
V i'" ,＿__, "' '! ヽ （
i,.人. ヽ _ﾝ ,.ﾊ ） ､ `､ モンゴルであれ、ペルシャ（イラン）であれ、「ハザク」はいつも体制側から嫌われた。
ﾉハ > ,､ ._____,. ,,. ｲ;（ （ '` .) ）
※時として、このはぐれ者が地域の支配者となる事が有りました。その時彼らは「カザフ人」と名乗るのです。
＿＿＿＿ ,，-- ､＿＿＿
廴 -‐''´￣￣￣｀｀`ミく 汲
. 廴γ´ ヽ. 乃'
弋/＝=ｰ- -‐=＝彡, ,x仍
. { // ＼ﾚハﾉ／ Vv、 i´ ｀>
Viyｲ ー‐ ‐一 } ｨ'ﾞヽ レイ ロシア社会でのはぐれ者の「ハザク」が、「コサック」になるのな。
「 ! ''' ,＿＿, ''' ГI_,,ﾉ | |
｜{ ヽ_ﾝ′ | | j 亅 コイツ等は騎馬民族とは違うんか？
. .l__ﾄ､ ,|__j Ν j
}ﾚjり≧=‐-- --‐''´,}ﾚj;ΝＷiﾉ
-
,. ´￣￣￣｀ ､＿
／ ／ ＼
/ / / ヽ ヽ
/ / / / / ヽ ヽ ､ '. ﾊ
/ / / / /ﾄ､ i | i i | !
/,ｲi | ! | ! ヽ ＼ ﾄ、 | i ! ! ＼ 全く違う。
〃 || 「「＞＜ヽ|＼| ＼!_＞v1ﾊｲ ト-ヽ 確かに彼らの馬術・社会は騎馬民族の影響を受けてはいるが。
／ !ﾄ､ﾄ､!￣￣｀ヽ f'〃 fr示 ! i !
〃ﾄr 斗 // |-､ ! r' ,ｲ rY 从 解りやすいのが、コサックの特徴として、
/ レﾍ|ヽ ＿_,.ノ ; ヽ __￣_ jイノ〃 川沿いに集まって漁をしながら暮らしている事と、
V ﾄ､ _ 乂 /レ'
ヽ! ＞ _ _,. イ!/ / 彼ら自身の砦を建てる癖が有る事だ。
ヽレ'´ j 「メ、
_,. ':.:.:.:.:r- ､ -‐〉:.:.:.ヽ この砦を、ロシア語で「クレムリ」、ウクライナ語で「シーチ」と呼ぶ。
r'「!:.:.:.:.:.:.:.:.:.L- ―--!:.:.:.:.:.:.:.＼
∧:.!:!:.:.:.:.:.:.:.:.ヒ二二ニ」:.:.:.:.:.:.:.:.//>､
| :.!|:.:.:.:.:.:.:.:| !:.:.:.:.:.:.:/// ヽ
|__∧ !:.:.:.:.:.:.:.| ,':.:.:.:.:./// ￣ |
| ∧ヽ:.:.:.:.:.:! /:.:.:.:.:///´ | 騎馬民族は、古来より水が大の苦手で、水たまりでも大きく避けるのが常だ。
| / ヽヽ:.:.:.:.:!rrfヽ/:.:.:.:.:/// |
| ﾄ､＼:.:.:ﾚﾘし1:.:／:／ ! そして城など建てるのは馬鹿のする事だと思っていて、
/ | 〉、＼| /:./:.,.ｲ │ 一か所に留まっていては、羊が草を食いつくしてしまい、冬が越せなくなる。
/ ! i| ＼ ! //／ | / |
〈 へ ! ﾄVイ / | / |
〈 ／ ＿ヽ＼ ﾚ升! /／￣ﾌ !
V ／ | | 1〈 ／ /〈￣￣ / 強いて言えば、ロシアのコサックの場合は、ロシア皇帝の趣味で「銃」を持っていたかな。
V ! ﾚ ! | </ ＼ヽ 〉
ﾊ ＼| ﾚ' ヽ / ウクライナのコザークも、銃は持っていたが
/ | ヽ| r' ,. ｲ
〈 ! ＿__j ヽ ／ヽ| ロシアのコサックの方が、銃への拘りが強かった。
/ / ＼ ／ Ｖ_￣ ＼ ／ /ヽ!〉
/ / /⌒`ー＜￣＞＿＞＜￣ヽ ヽ ﾄ、 何しろ、敗者に対して、銃口に接吻させる事を降伏の儀式にしていた位だから。
７ / ＿＿ ヽ￣ ／ ＼ ヽ >
/ / ／ ヽ V ／￣￣ ヽ ＼!
/ /´ Y´ ＼! 〉
く / ! |! /∧ /
Y三ゝ 八 ／ノ ﾊ
⌒ｰ＝≧- 一' ⌒ヽ ＿＿,. ^ーﾍ/＿ >
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 コサックの頭領の事を「アタマン」と呼ぶ。
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ ウクライナ語で「ヘーチマン」、ポーランド語で「ヘトマン」、英語で「ヘッドマン」だな。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ この辺、農耕社会と違って、頭領は選挙で選ぶ。
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ' 血筋が良いだけのバカには従えないと言う、遊牧民の文化が出ているな。
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____＿ ＿___
,´ _,, '-´￣￣￣｀-、._ ｀:
'r ´ q_
,'＝=─- -─=＝ｷ
i ｲ iﾉ＼ｲ人Mル／_ルヽｲ ＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
ﾚﾘｲi （_ﾋ_] ﾋ_ﾝ_) iﾘﾙﾉ .| | | このコザーク達が、１６世紀からウクライナの支配者となって行く訳ね。
｜ !Y!"" ""'!Y!｜ | | |
| L.」 O L」 | | | そんで時代が下ると、自由を求めて支配に抗う側面が美化されて、
| | ||.ヽ、 ノ|| .| | |
ルレ ル｀ー----‐イル, .|_|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_| 詩歌や演劇の題目として謳われるようになる、と。
γ⌒ヽ ｌニニニニ ＿|_|＿_|＿
-
／＼
／:::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::／-―､
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
ノ´￣＼::::::::::::::::::::,. -‐ｧ::::::::::::冫
ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__::／⌒
_,.イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 ただ、こいつらぶっちゃけそんなに良いもんじゃ無いんだよなぁ・・・・
∠ 八 |｀、｀;
ヽ iV ノノ ノ ノ ヽ!; ｲ ）
V i '（｡ ） （｡ ）ｌヽ （
i,.人 ＾ ∨） ､ `､
,ﾉハ ＼_＿_､＿,,＿＿／ｰ（ i､._)
＿_ _____ ＿_____
,´ _,,'-´￣￣｀-ゝ、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=‐- -‐=＝', i
i ｲ iゝ､ｲ人ﾚ／_ルヽｲ i | 何ぞな？
ﾚﾘY! (ﾋ] ﾋﾝ ﾄ !ﾉ i |
L','" ､─ｯ "'L」 ﾉ| .|
レ|ヽ､_｀ ´＿ ,ｲﾚﾚｲレ' ´
. -‐-
〃. ヾ
. ! |ﾉiﾉﾊ从ﾊヽゝ
i (|r|┰H┰i | 内ゲバが酷すぎた上に、ロシア以上の圧制者だったのだよ。
'ﾊﾘ、 - ノﾘ
Ｏl⌒ll⌒D
. くｿ_i_li;ゝ
（__i_)
-
.-"::::::::::::｀::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
.:::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 ウクライナの解放者としてコザークから見込まれたロシア帝国は
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 結局裏切る形でポーランドと妥協した。（１６５６年）
`! !/ﾚi'rr=-, r=;ｧ ﾚ'i ﾉ コザークに自治権を与えて、左岸ウクライナの宗主国となった訳だ。
,' ﾉ !' ￣ ￣ " i.ﾚ'
（ ,ﾊ 'ｰ=-' 人! 実はそれ以前に、コザーク達は
,.ﾍ,）､ ）＞,､_____, .イ ハ 北方のキエフ派（ヘティマンシーナ）と南方のザ・ポロージャ（早瀬越し）で分裂していて
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ ∬
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y _ ∫ 最終的に１６６３年に東西に分裂、それぞれのヘーチマン（頭領）を立てるようになるのゼ。
ri !:::::::`ｰ┘:::! i =|л＝・
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi ( )
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ i ノ ｲ人レ ＼ルヽｲ i | 日本では、島原の乱すら終えて、四代将軍の徳川家綱の時代だね。
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,-‐､ ""「 !ﾉ i | とっくに天下統一して、太平の世を築き上げた徳川家に対して、
L.',. ｀⌒´ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| / この情けない内ゲバっぷりよな・・・・
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
／/: : : / : : : : : : : : : : : : : : :
/: ｲ: : : /!: : : : : : : : :|:ｉ: : :ｉ : : :
/´ l i: : 小 ｉ : : : : : i: :!:.:.:.|: : : : : ｉ
|:l!: i :| ∨ : : : : : | : : : ﾊ: : : : .: | このしょうもない内ゲバは、ここからさらに加速する。
|:|!: !:.|: : :r :ｉ: : : :. : : : : N: : : . .: |
|ハ : | ｉ : 〉{ヾ: : : : ､: : : : : : :ｉ: : : ! 左岸（東方）のヘーチマンがロシアに反旗を翻すと、その瞬間に部下に殺された。
人:.N:.:.:ﾄ | ｉ : : ヽ:. :. :.ヽﾄ､: : i /
ヾ|: :从 r'}ハﾄ､ : : : : : : }: ヽ / , // 右岸（西方）のヘーチマンには、ポーランドの支配を認めない者も多く
ﾊ : 圦 ＼: : : : : : :. }' / ｲ/
Ⅵ:i:|ヽ ヾ ｉ : : : : / / .{' 中には、ドニエプル川両岸の支配者となる者も表れた。
|ﾊ! ｀ ､ :. }从:. :.ﾊ. ' /
{ 二}＿＿ヽ{ }∧{‐､ ヴィクトル・ユーゴ―が題材にしたイワン・マゼッパ（イヴァン・マゼーパ）も
ノ:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ..
＜:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. ピョートル大帝と敵対した、両岸のヘーチマンだ。
＜:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. （１７０９年にモルドバのベンデル市に追い詰められて死んだ）
ｘ≦ヽ::ヽ:. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :. :.
-
_,,....,,_
-''":::::::::::::｀''-､
ヽ::::::::::::::::::::::::::::ヽ
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
_..,,-":::::rｰ''7ｺ-‐'"´ , ｀ヽ/｀7 一番の問題は、一般庶民たちだ。
"-..,,_r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ 「ポスポルィティ」（平民）として扱われた彼らは、なんとウクライナ全ての権力者から
`!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ 土地の所有を禁じられていたのゼ。
`! !/ﾚi' ttﾃｭ, rｪzｧ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ￣ ￣"' i .ﾚ' 虫けらの様に扱われた農民たちは、ロシアの支配を歓迎した支持層でもあった。
ノﾉ （ ,ﾊ. ― 人! まあ、モスクワ政権下で農奴にされるんだけどな。
（ ,.ﾍ ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_＿ _____ ______.
ネ _,, '-´#####-ゝ、_''
, ﾝ 'r ´ ヽ、
i ,' ＝=─- -─=＝ ;
| i ｲ ル ノ ｲ;人レﾙ＼ヽｲ i 善男善女を守るはずの、ウクライナ正教会は何してたんじゃい？
||. i、|. | 旡≧ ///≦乏 i ﾘｲj
| iヽ「 ! ""U , ---､ U""!Y.!
.| |ヽ.L.」 ｰ'⌒ｰ' ,'._.」
ヽ |ｲ|| |ヽ､ ｲ|| |
ﾚ ﾚル. ｀.ー--一 ´ル レ
ノ::::/::::::/:::::;:::i| :::l::::::::::{:::::::::::::.ヽ:::::::::::
7:::;':::i:::i:::::::l::::|i::::|::::::::::.l､::::::::::::::::i:::::::l::
:::/::::|:::|:::::::|:::l |::::ﾄ;:::::::::l i:::ﾄ､;::::::::l::::::l:
ｲ::::::l| ::l::::::i.|:|__l_;レﾞ､:::::| l;:ﾄｘ,,_､;;::|:::l::
.l:::::::|:l::::l::::| |! ,,_!;ト､ ＼{ ヽｨ _,,ヾ|/` コザーク達と一緒に、農民を食いつぶしていたよ。
. l:::::iﾞl;ヽiヽ! ｲ{ﾟ ﾞ'r ィ'ﾟ ﾞ.}ﾞゝ
ヽ;!:i;ﾍ;::::::|｀.!cｯ;ｊ !c;;;ﾂ /:: 女子修道院の院長が、領地の農民を暴力的に迫害していた記録も有る。
ヾ.|i.|:::::::i, ､ ./::::
ﾉﾞ ヽ;::､ゝ､ , ｲ:;::::;
ヽ::｀､{ﾞ' ､ ｰ ‐- .,,r''V//.::/ もっと言えば、農奴的支配とは、東欧において一般的な文化形態である。
＼:::l,,ｲ:}::`:::: ''ﾞ .{ヽ//／ ポーランドその他の地域でも似たような支配体制だった。
_,,::‐''´ヾ /ﾞ ｀'i:.'ﾞ.:｀'ｰ
_,,:‐''´.:.:.:.:.:.:.:.:.:{ｰ--､ , -‐-}.:.:.:.:.:.: １８０７年にプロイセン王国が農民解放令を出すまで、この社会は普遍的であった。
※一番強圧的に支配されていたのは、ロシアの農奴ですが、これも時と場合によるので、まあ一律に語って良いでしょう
-
...-―――-...
／.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.＼
/.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:!.:.i.:.:.:.:.:.:.:.
/.:/.:.:/.:.|i.:.:.:.:.!.:.|.:.:i.:.:.:.:.:.
〃/.:.:.:l.:.:从.:.:.:.ﾄ､ﾄ､ﾊ.:!.:.:.:!ﾆﾆヽ__
{{:!:|:.!.:.:|i/芹ﾒ､::{_r芹刈.:.:.iﾄ､ //／r 、
И:i.:.八'ﾋヅ厂,ヽﾋヅ/.:.:八/// i ｝. ／) さて、ウクライナの話をするならば、ロシア帝国の話もせねばなるまい。
i八{.:.込、 ｃ ,仏ｨ' /// 丿/ .／／.／)
ノ { ヽ{从`ト イ/ //∧_ / ｛_／ / ／／ 霊夢君、この帝国の印象は、どうだろう？
/＼ ＼ }｀ -/ ／//:i:i:i/ 八 ゝ'／
／i:i:i:i:ﾄ､ ヽ'￣ { ／／i:i:i:i/:i} ) ゝ、
／:i:i:i:i:i:∧:i:i＼ ＼ |/／:i:i:i:i:i∧i:iヽ v‐､＼
r､(∨i/i_／:i:i:i:i:i:／ 1:i:i:i:i≧=彳≠=､､:i:, ゝ-'`ー=へ＼ ー'
ヽヽ Y:i:i:i:i:i:i:＞'" 人:i:i://7大ﾄ===ミi:∧__ ｰ'
〉_ ＞一'" {:i:i:i∨(_//{ }:i:i:i:i:i:i:i} }＜_
(/ ／＼:i:iゞ彳ﾊ} ∨:i:i:i:i://､__/
∨ i/ ｀丶｣' ｀丶// >
∨ / /! {＼ r‐'
∨ / | __＼r‐v'
｀ヽ{/⌒¨´ '. |
'. , |
i |
＼＿ﾉ !
ﾄ=:彳
'::::::,
':::::,
'::::,
i::::,
-
＿＿＿＿ ,，-- ､＿＿＿
廴 -‐''´￣￣￣｀｀`ミく 汲
. 廴γ´ ヽ. 乃'
弋/＝=ｰ- -‐=＝彡, ,x仍
. { // ＼ﾚハﾉ／ Vv、 i´ ｀> ん〜〜〜、と
Viyｲ ー‐ ‐一 } ｨ'ﾞヽ レイ
「 ! ''' ,＿＿, ''' ГI_,,ﾉ | | 皇帝（ツァーリ）の持つ、無限大の神聖権と独裁権によって支えられた
｜{ ヽ_ﾝ′ | | j 亅
. .l__ﾄ､ ,|__j Ν j 強烈な支配型武力国家？
}ﾚjり≧=‐-- --‐''´,}ﾚj;ΝＷiﾉ
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ うん。間違ってもいないが、少し足りないな。
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ o 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
-
＿_ _____＿ ＿___
,´ _,, '-´￣￣￣｀-、._ ｀:
'r ´ q_
,'＝=─- -─=＝ｷ 足りない、とは。
i ｲ iﾉ＼ｲ人Mル／_ルヽｲ
ﾚﾘｲi （_ﾋ_] ﾋ_ﾝ_) iﾘﾙﾉ
｜ !Y!"" ,＿__, ""'!Y!｜
| L.」 ヽ-ﾉ L」 |
| | ||.ヽ、 ノ||. |
ルレ ル｀ー----‐イル,
,. : ´: : : : : : ／⌒＼:｀: .､
,. :´: : : : : : : ／: : : : : : : : : : ＼
＿／:／: : : : : : :/: : : : : : : : : : : : : : ヽ
⌒/: :/: : :/: : :/: :': : : : : : :|: : : : : : : :ヽ:.'.
': : ': : :/ : : /| : |: : : : : : :|: :|: :､: : : : :|: :'.
/:ｲ: |: :_,| -:-|--､|: : : : : : :|: :|: : :V: : : : : :.'.
／/: |: |: : :|:∧:{ {:∧: : : : :./|:-|: ､: l: : : |: : : :＼
||:|: |: : :l:|----- ､|: |: |:/ }:∧: ｀ヽ: : |: |: |⌒｀
{|:|: |: : 从ｨ≠ミ }∧:|--/'--＼:|: : : l: |: |
从:.|: : :|、:.:.:.:.:. (} r､ ｨ≠ﾐ､ |: : : ,: |: |
}: ∧ : | ー ´ ,:: 乂 :.:.:.:.:.: /j: : :/:.从} ブルガリア人だ。
/ｲ: ∧:.| ー ´/ｨ| : ∧: {
|:/:∧:} ､ ｀ - ｲ-/: :,: :|＼ そしてウクライナを中心とした黒海沿岸部に入植した人々だね。
' }/ ＼}＞ ＜: : /: :ｲ}/
_,. -| ｀￣´|､}:/ }//／ /
＜__／| |､＞､/_
＜ { } ＞､
〈 V､ ∧ ￣｀ ´￣/ ＞､
/ﾆ＼ ＼ ∨´￣￣￣｀∨ ／ ／ヽ
|二ニ＼ ＼ ∨ ´￣￣ ∨ ／ ／ニﾆ}
|ニニニl＼ ＼ ∨-､-､ / ／ ／/ニﾆﾆ,
|ニニニVﾆ＼ ｀／ /｀}ｰく__ ／ ／ﾆ/ニﾆﾆ/
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〈 ,√￣￣｀丶-∟、 r‐ｰ〜^ヽ
＼ ,.．-‐ ^ｰ '´ └┐r ､ /´￣＼ ｀`丶┐
ｵ ｰ ｽ ﾄ ﾘ ｱ ＿__广丶、 __｣ __／´ ｀￣｀ｰ'＾丶_／￣￣ }、 ｀´}
└┐ ￣´ /´ }、 { ｳ ｸ ﾗ ｲ ﾅ
┌ ' r'′ } ﾓ ﾙ ﾄﾞ ﾊﾞ ＼
_} ﾊ ﾝ ｶﾞ ﾘ ｰ / ＼ ｛
_гヽ _}′ }、 ｀ヽ
- ､_,.．´￣´ ┌＼ { } rﾍr､ 〈_ r〜'^
,.．´ ＼ __┌‐ '′ j{ } ｀⌒ヾ､/ : : : :
ｽ ﾛ ﾍﾞ ﾆ ｱ } ＼_ , ､r‐ '´￣￣＼_ ﾙ ｰ ﾏ ﾆ ｱ { r'′ ／: : : : : :
┌┘.ｸ ﾛ ｱ ﾁ ｱ ｀`ｰ- ' { } } r┘ r''′: : : : : : :
-‐ ＾丶ｰ┘ そ__ ＼_ ｀く ,.．- ､} : : : : : : : : :
｢ヌ、 г､_,,.．-‐ｰ-- ､,.．‐-､ ┌'′ ｀> ｀´ __ { : : : : : : : : :
r' 〈}´ } } 丶┴ｧ Ｚ >く＿/: : : : : : : : : :
: : :.}}: :＼ ｀ヽ / ｀丶√＞ 〉: : : : : : : : : : : : : :
: : : : :、:｢ }、 ﾎﾞ ｽ ﾆ ｱ ・ └ 、 ｾ ﾙ ﾋﾞ ｱ ＼ /: : : : : : : : : : : : : : :
: : : : :.ヾ ＼ ＼ ﾍ ﾙ ﾂ ｪ ｺﾞ ﾋﾞ ﾅ r‐' r √ > ,.．-‐ ⌒ｰ-､,、 〉: : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : : : : : : : └‐丶､、 ヽ 〈＼`´ ＼ ,.-､/: : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : ＝=＼_＼ _Г´ ＼_ _,.へ、 〉 j{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : :.＝=-｀_< }.ﾓﾝﾃﾈｸﾞﾛ｀>┘ └z__ ┌ ′ j{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : :⌒ ｀ヽ〈 ,.ﾍ _}、 ｺ ｿ ﾎﾞ ./ 〈 【ブルガリア】 ／: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
＼: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ / ＼ r┴〜'^く ｀`ヽ､ : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
｀丶､＿＿: : : : : : : : : : : : : : : : :.＼}_ }｣⌒'′ ＼ r‐'⌒ヽ-‐}、: : : : : : : : : : : : : : : : : :
ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :｝ ｱ { 北 ﾏ ｹ ﾄﾞ ﾆ ｱ } r＜´ }､ : : : : : : : : : : : : : : : : :
＼: : : : : : : : : : : : : : : : : :.〈 ﾙ { ⊥ -‐〜'⌒＾ヽ-､ ＿_〉 } `◎イスタンブール: : :
､ ｀`丶､、.: : : : : : : : : : : :j{. ﾊﾞ }､_ ,.√｀ｰ┘ ｀´ ｢ ＿＿_∥￣｀ー〜ｰ--－
└ｧ ｲ ﾀ ﾘ ｱ ｀丶､、: : : : : : :.j{ ﾆ ├〜'′ , -､,√ﾆ⌒´｀ｰ-､／ _/⌒'´: : : : : :.｀ゝ
: : ⌒＼ ,. - 、 ＼.: : : : :_} ｱ r'′ ,rく ＼_ : :｀′ : : = : :｀二ﾆ⌒,.┐:.rヶ;_; -=≦´
: : : : : :く {: : : :｀`ヽ 〉: : : : ＼ __/ { : : ヽr_､くヽ〉: : : : : : : : =: :{／￣ ｀⌒
: : : : : : :.｀⌒ヽ /: : : : : : : :＼{: : : : : :.:__ヽ、 } ＼ └-' ｀′: : : : rァ: : : : :j{
: : : : : : : : : : :.}、 ｀丶、 : : : : : : : : : : : : :＼<〉′ ｷﾞ ﾘ ｼ ｬ {､: : : : : : : : : : :_: : : : : :j{_,.， ┐
: : : : : : : : : : :.:.}､ ｜ : : : : : : : : : : : : : : :｀＼ r､ヽ ､、〃: : : : ´: : : : r‐ヘ く
: : : : : : : : : : :.:.:.}、 __｣: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼r'> _｣r‐く､｀ ´: : ､、: : : : : : ｀ヽ- ' <
: : : : : : : : : : : r '′｢ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 〈] ヽ ｀`丶、｀ ｰ ､ ｀: : : : :_: :.__: :r ､く ﾄ ﾙ ｺ
: : : : : : : :__:.:./ _丿: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_∧: :└〜ｧ r‐-､__ 丶┐{_: : : : : :｀: :〕 }:._〉 ゞ′
‐--‐'⌒´ /〈＿/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ｀ヽ' : : 厂 ｀`丶､r｀_ ､ |ヽ｣ r､: : : : : :｀′｀⌒＼
/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :〈>:.:＼ ＼_=＼｣ ,､: :ヽ}_: : : : : ;__: :r‐_ｧﾉ
{: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.} {＼r┘: : : :T>: :{｢´rｧ: : ｀´: :､、: :}､_
ｰ､ 〉: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.〈 {、: : : : : : : = _: :rｧ<〉: : : : : : ヾ: :r┘＿_
: : 丶-､_{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ'＾ヽ r 、{、: : : : : :,ヶ: : :., ､、:〃 : : : : :r彳,_-‐ '_r‐-､__ г―-
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.}｣: :＼〉: : : : : : : : :｀′､、_: : :'″ : :´､、.:｀,´┐: : : :{ / : : : :
: :_: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.<〉: : : : : : : : : : : : :.｀ : : : : : : : : : : : 〈 /: : : : : ｀丶-‐ ⌒ : : : : :
: :｀: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 丶: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :∥: : ｀′: : : : : : : : : : : : : : : : : :
-
歴史上ままあることとはいえ難儀な……
-
.-"::::::::::::｀::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 １５世紀には、黒海のすべてにおいて「パクス」を作り上げていたオスマン帝国も
.:::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 時代を経るごとに経年劣化を起こしていき
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ とうとう１７７０年代には、破綻してしまうんだ。
`! !/ﾚi'rr=-, r=;ｧ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !' ￣ ￣ " i.ﾚ' その影響を最も深刻に受けたのが、帝都イスタンブールに近いブルガリアさ。
（ ,ﾊ 'ｰ=-' 人! この混乱をブルガリア語で「カルジャリストヴォ」と謂う。
,.ﾍ,）､ ）＞,､_____, .イ ハ
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ ∬ そしてブルガリア人たちが、競って難を逃れた先が、
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y _ ∫ 北のロシア帝国圏、今日のルーマニア、モルドバ、ウクライナさ。
ri !:::::::`ｰ┘:::! i =|л＝・
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi ( )
※この時のルーマニアの帰属がちょっと不明ですが、大まかに言ってロシアの勢力圏です。
-
, . : :―――: : : .
,. : :´: : : : : : : : : ､ : -: ｀: : .､
／: : : : : : : : : :, : : : : : : : : : : : ｀: ､
／: : : : : ／: : :／: : : : : : : : : : : : : : : ヽ
:': : : : : : /: : : :/: : : : : : : : :＼: : :＼: : : : ＼
/: : : : : : :/: : : :/: :{: : : : : : : : : :': : : : ヽ: : : '.: ＼
': :/:,:|: : : :|: : : /|: ∧: : : : : : : :|: } : : : : :V: : : '.⌒＼
/:イ:/: |: : : :|: -/-|/-､l: : : : : : :/:,ﾊ: : : : : :|: : : :.|
/ｲ: ,:|: : : :|: / { ,: : : / : /}/-|､:, : : : |: :∧:|
|:/r|: : : :|ｨて雫ﾐ /イ∨ : / / }/: : : : |:/ }/
/'乂|: : : 八Vzソ /:ｲｲ雫ﾐ､/}/ : : : |′ この時の、数が凄い。
＜ 从|: : :|:| Vzソ' /}: : : 从
r＜＼＼ l:∧ : |:| ' ム⌒}: ∧} １７７０〜１８３０年代までの間に、４０万人だ。
/ﾆﾆ＼＼＼}' '.: :込、 /｢V_ノ V
,ニニニ＼＼＼ ∨{ ｀ ＿´_'__ _r=升==ﾐ´ }_ 多い年では、一年で一万人も避難していた。
|ニニニニ∨V∧从{{｢￣ ｀ - '}}={{ /,{ {ﾉ'}} V-､
|ニニニニ､∨V∧ 乂_｀ヽ ﾉ'} 乂__/八_ﾉ'_r }ﾆﾑ そしてブルガリア人たちは、そのままその地に根付いたのだ。
|ニニニニニ∨V∧ |＼￣_´_/ /￣ﾆ} ､_ ﾉニ}ﾑ
|ニニニニニﾆ＼＼'. }＼＿__/ //ニ{ニﾑ_／ニﾉﾆ∧
|ﾆVニﾆ＼ニニﾆ}＼＼'.＼__,/ //ﾆ}ﾆ∨ニニﾆ/ニﾆﾆ} （ブルガリア人は、今オデッサ港の辺りに多く住んでいる）
|ニ∨ニニ＞---{ニ＼＼ / ／ニ/{ニ＼＿／ニﾆﾆ,ｲ
Vニ∨ニニニﾆ／⌒ー--´--く-､ﾆ,' ∨ニニニニニﾆﾆ}
Vニ∨ニニ／ニニニニニニﾆヽﾆﾆヽVニニニニニニj
∨ﾆ∨ニ´ニニニニニニニニﾆ}ニニ}＼ニニニニﾆ/
/￣￣￣￣￣￣￣＼ニニニニニニニニﾆﾆjニニ|ム}＼ニニニｲ￣￣￣＼
,/ ＼ニニニニニニニ／ニ＞ '｀¨ ＼ニﾆ,ﾉ ＼
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
_＿＿＿＿＿＿＿＿＿_ i ｲ iゝ、ｲ人レ／_ルヽｲ i | ええと、この時分のブルガリアの人口が２００万人程度で
| | | ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
| | | !Y!"" ,＿__, "" 「 !ﾉ i | じゃあ人口の２５％がロシア領に行ったんか。
| | | L.',. ヽ _ﾝ L」 ﾉ| .|
| | | | ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| / こりゃまた、どうも。
|_＿＿＿＿_＿＿＿＿_|_| ..レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
＿|_＿|_|＿ ｌ二二二二二二二二ｌ
-
／ｨ , / / / / ヽ,
/ / / / / / ,.' │ ヽ.. |
/ / / l | / | | ヽ ヽ., ､ |
│ l | | ,∧ /､ | ＼. | │ ヽ, | 時の主は、女帝エカチェリーナ２世。
│ ィ | ,ﾍ､ |_,| | ＼ |＼, | `'j､│ | |
ﾚ │ ,ﾍ | _ゝ_メ._ ＼| _ﾊ,ヒ"_ヽ| |. ! ﾘ ウクライナ・コザークを解散に追い込み（１７６４年）、
ヽ | _ヽ Y 行ッr`､ ＿ jl ｲ:ﾕキj> /ヽ| ! 正式に農奴制をウクライナに導入した（１７８５年）お人で、
! _ヽ!､ ﾄ､ﾝ |´ ｀l. ﾄﾍｿ | !) ﾙl/
／_-､ヽ∧.. ニ ' , ゝ .ニ イ /ｨ′ 荒廃したウクライナ南部（クリミア半島の付け根の辺り）
{/ _ ヽ｀l i _ ! ∧l そしてウクライナ東部に、積極的に移民を受け入れた時代だ。
ヽ L`' ヽ.| ＼. `′ , ィ' /!
＼ ヽ }! ､ ／ /,ﾍﾘ 移民が大量に来て、それが逃散する事無く根付いていたと言う事は、
l .ﾍ ri ｰ ´ l/ | ロシア帝国が「良い国」であった証明であろう。
r'ン / , ｨ' ／j ／ ヽ
r ‐' ヽ ＿jヽイ ::／ ,／ ＼
/ 三三三三ﾉ//､ ヽ.. ｰ ／ ＿＼ セルビア人、アルメニア人、ユダヤ人も、ロシア帝国を良い国だと認め、
| 三三三三/ , 'ヘ ＼／ , ´ __ ., --ヽ どんどん移住して来たのだ。
／ヽ三三三三 !/ 〉′ ／／ ´ ｨ´三 !
／ 三三三三三/ / ／／ ／:: 三三l
-
. , ==ｰ- 、
. ,ｒ'三三三=＼
. ＜_=三/´￣｀ヽ,＼ /´￣｀ヽ
}三｛ 1￣j ｝
. 丨三L.__,,,ｨｪz'二壬三ﾆｯz',,_
. _, -'=ﾆ'≠≦て乙んﾞん芯ﾏ2z三ﾆ≧、
∠二三z.ん'〜'＾,イ ∧ Λ `ﾏ三≡）
｀￢≡ん' / ／__{/_, } /､_},ﾊ、 j,)ﾞ彡' 余談だがな、ロシア帝国は税制で見ると面白い国で
. ｛ ゝ'ｉ Ｙ´｡｀ レ' ´｡ﾞYУ)
｜（} ハ''' ⌒,＿＿,⌒ '''|ﾒ) 国家の歴史的に要とする税制が、何故だか２つも有った。
,／ / 丿 丶_ﾝ′ }[I]ｺ
( （ ゝ、 ,ｲlN
ゝ_jﾚﾍ,ﾉ)_)ﾘ≧=‐-- --‐''´jﾘjr'
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i 大体の国は、歴史的に重要な税は、一つだけだよね。
i ｲ 、ノｲ ＼_ルヽｲ i |
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .|| 物納で言うと、西ヨーロッパなら小麦、日本ならお米。
!Y!"" "" 「 !ﾉ i |
L.',. O L」 ﾉ| .| 銭で言えば、古代ギリシャなら間接税、中華帝国では直接税。
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
＿＿＿ _
'"´ .: : : : : : : : : : :｀ 丶
／: : : :: : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
. / .: :.:: /.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
ノ,'.::.::.: /.::.::::.::.::.:: /!.:/.::./ ::.. ヽ:. ﾄヽ:.: _ -, -──‐-､
ｰ-/ :.::.:: .|.::.::.::.:::/／ﾅ､.:: ∧.i＼ :i } |:.::｜ | ／ ／: : : : : : : : : ＼
[ .::.::.::.|.::.::. j/仗≧ﾐ／ ﾘ !ﾉ l ::|. ::!／ ' ＿__: : : : : : : : : ヽ モスクワ近辺、及びその西方では、当然小麦だ。
Vl:.: :/^|.::.:ｲ.| .込_ｿ f仞ﾞﾘ.::.ﾘ／ ./:::::::::::::, '´￣ﾞヽ: : : : : '..
}:: : {i |.::.::.:ｌ 、ｰ' i '´ .|::::::::::::::{:::::::::::::::}: : : : : :| しかし東に行くと、違って来る。
ﾉﾍ: :丶:|.::.::.| ,-; .r‐'了 . |::.::::::::::: ､::::::::::ノ: : : : : :|
. i/＼;|.::.::.l、 `' |::::::| .. ∨:::::::: '´￣: : : : : : : :/ 唯一の収益は、ヤサク（毛皮税）である。
.ﾍ.::.|. ` . 、 _..<ヽ:::＼＿＿ ....＼'´ : : : : : : : : : : ／
.／`::|_ |∧ ｌ::/:￣>ヘ|￣¨''￢ー- ....､ _＿_＿_, '´
／＼＼ ＼ ＿__ｌﾍ__´＼/ .二＼
i´ ＼ ＼＼ `、ニニl. // -‐､∨
. l ＼ ＼＼ ＼ i /{ ィヽｿ
-
iヽル,. -‐‐‐‐─ -､ル|ヽ iヽ
| || γ| ||ｲ| ゝ
｢.'｀ / ⌒、 ｢」 ﾉ| .|
毛皮っすか！？ iYi "" _ ´￣￣´ _"" 「 iﾉ ! |
ﾚﾘｲ! (F ] F,ヽ) | .|、! .||
! ｲ !ゝ、ｲ人レ＼~ルヽｲ ! |
i＝=─- -─=＝', i
'r ､ / ﾝ、
i､ ~` '-､＿＿,.-ゝ 、’ イ、
￣ ￣￣ ￣￣
, ィ ´ ￣ ｰ―- ､_
／ ヽ､
／ ... ... ヽ
／, , ,:: :ヽ ::ヽ ﾊ
, ' ' / ::/i ::, :: ` ゛ .., , ::: ﾊ
/ / ::/...., ....., , ..., , ..... ヽ; :::::l , ::: ' ,',
/:,/ ::/ :::/ .:::::i ｌ ::::ｌ , ::',:. i ::::i:. l:::::: ':.!l
,'/, .::::i :::::l .:::::/l j ::::l ﾊ :ﾍ::::. i :::::l::. :::::: l::lﾍ
そうだ、毛皮だ。 y i :::::l :::::l ::::i ,:ﾊ :::ﾄ,ﾄ､ﾍ ヽ_::. | ::::l::;:::::::::l::jﾍﾞ､
' l ::叭 ::::',''''T''‐ll-ﾍ :::!ヽ-<,ﾇ´_ﾍ :l :::::l´､::::: l::i
それこそが、１５８３年に雷帝・イヴァン四世と ,.:::ハ::::::, ::lｵﾃふ へ:',ヽ rｯﾆﾖﾎﾊ ::::i i::::ﾉ:/
ﾍ:l ﾍ:::::ﾍ',ﾞﾍｩ::ｶ ﾑｩ::::ﾀ j ::::i__ﾉ:::∧l
コザックのアタマン（頭領）イェルマークとの間に交わされた ﾍ', へ､,::ゝ｀‐' , `ー' ' ::::j:::::::/
!::ﾍ/´￣ ｀ヽ , .::::ｲ::/i/
.. 唯一の契約なのだ。 ,,∨ _r-､ ﾞi , ｲ /,ﾉi/〈;ﾌ￣i
ｊ_/ r' ､ ＼ヽ_､ ' /' ' ／ !､
ロシア帝国が、広大なるシベリアを征服した ﾉ/ _ r＼ヽ ,ﾊ/ｉ ／ ＼
! ( , - ､ ヽ ! ' i‐' ､ / ,,,ｨ;彡≡__,,＼
.. 絶対なる理由なのだ。 i t ‐ ､゛j l､ヽ > 彡'',´ ''ﾞ´ ｀i
〉 ｀ｰ- t i l ヽ 》 ／ }
j 'l ' ﾉi { j｀i/ ∥ // / l
∧ﾐ ｀ｰ-' ｯ{勹, -'ﾞ ,彡ﾍ_ ∥ / i / j
i ∨ﾐ==彡'}ﾊzz;≠″ノ ｀ 〈 l/ /
ﾒ ｀ｰ '´ ﾉ }､´_, -'´ ! i' / |
/ / ﾍ ∨ / |
※本能寺の変が起こったのが、１５８２年です。
-
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 象徴的なのは、コザック隊長、イェルマークと
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 その後援者、ストロガノフ家が、皇帝に対して、征服の成果を奉げた場面だ。
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ それは、黒貂（クロテン）の毛皮２４００枚
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ 黒狐の毛皮２０枚、ビーバーの皮５０枚だった。
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人! これこそが「シベリア」だった。
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ 金でも人でも文物でも無く、毛皮こそが、シベリアの全てだったのゼ。
-
毛皮……
農耕者はどうしとったんやろか？
-
そういやロシア人は毛皮を追って樺太までたどり着いたんだったな。
-
_＿ __
, ´ `´ `'' ､
／ ／ ヽヽ ＼
.'／ ／ ヽ ヽ ヽ
ノｨ ' / / / , ! l ヽ ﾞ
./ f,' i ││ |! 丶. | | | | 毛皮を求めての、シベリア遠征行は、この後２００年も続く。
f | l l ,ｲ |ヽ!､. ﾄ､. | | ! |
l ,.ｲ ﾍ l ｰ!‐_､ﾄ ヾ＼ l ≠.jﾄ､,l /! , コザックたちは、馬に乗り、川を下り、銃を持って、世界の最果てを目指して行った。
|ハ ,!ゞV´!:::_j` `'ｲ::_j`ﾒ|/,.-､l!
f ﾄ, ! ー' ー' ' !.ノゞ バイカル湖で、樺太で、クリル諸島（千島列島）でも、
`Viヾ.! ' j /| /
!ﾊ !ゝ. ´｀ ..ｲ / _,_.-､,-‐､ コザックたちは、同じ事しか言わなかった。
＼ﾙヽ . ,.イノﾚ' ,ノ ｀＾"!_._
` rﾉ ` ´ |' -.. ,-'i＾""''{ ､ﾄ-.,_｀＾┐ 「ヤサクを寄越せ！」
／ |‐- -‐ヽ }./. ｀ｰ, 〉｀´ ｀'､_} 「寄越さねば銃で撃つぞ！」
rｨl´ |-- ― -- / |::::.. ｀‐'´ |
.イ ||. |ﾆ ニニ ﾆ! _ |:::::: |､
|:::::: |_)
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ i ノ ｲ人レ ＼ルヽｲ i | ベーリング海峡を渡り、アラスカまで言ってもまだ、
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,-‐､ ""「 !ﾉ i | 「毛皮を寄越せ」としか言わないのが、なんともはや・・・・・
L.',. ｀⌒´ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
, -‐-'´ ー- ､._
,､' : ,:-'´: : : : : : :＼＿
／: : :／: : : : : : : : : : : : ＼
ノ /:/ : /: : :, : : : : : :/: : :| : : : ヽ.
￣ﾉ': : :/: :／;.､=7;､イ;i: : |: |:: : ､:::ヽ
! !: : /|': :'´ ;/'iｧz;､,'ﾄ: :/;ｲ: : : }: i l 江戸の昔、ロシア極東政策を支配していたのは、露米会社であった。
Ⅵ :( .!: : : :{ `''゛' '|:/ﾊ /ｲ;ｨ:/ｲﾘ
] : :>,| : : | ｨ)y'/;ｨ:/ これは、毛皮商人と、詐欺師みたいな政治家と、コサックの銃口によって運営された
ノﾍ:|'; :|: : | _ ｒ./!' !'
__ .|ヽﾍ` | ､ ´, ィ':i/| まことにアクの強い会社である。
/: :｀丶､ ` {_´´l／ﾘ
/: : : : : : : ＼. ﾄ ヽ、 １７９９年に、ロシア領アラスカ（アメリカ）の成立と同時に発足した会社は
/;: ＝==: : : : : : L_＼:ヽ_
</ ヽヽ: : : : :＼=￣{ 良く分からない暴力事件と、はったりのような陰謀で成り立ち、
! '､'､: : : : :ヽ、. !',
/ ヽヽ､: : : :ヽ !: ! １８６７年の、アラスカがアメリカ合衆国に売却されるまで続いた。
/ ＿＿ | ＼＼. : : ｙ i
ｒ: : : : : : : : : ﾍ ヽヽ .: :i: h 鎖国している日本に、一々ちょっかいを掛けていたのが、この会社だ。
-
_,,....,,_
-''":::::::::::::｀'''-,、
ヽ:::::::::::::::::::::::::'''ヽ,,
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 実に「ロシア的」なこの会社は、ロシア人の本然的な欠点をそのまま表現している。
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ 経済センスが、無いことだ。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' rt;;;ﾃ､ ,.t‐ﾃ､ ﾚ'i ﾉ というのも、遥かなるオホーツク海沿岸・アラスカ地域で集めた毛皮は、
,' ﾉ !'" """ ＿__｀""´' i .ﾚ'
（ ,ﾊ 人! 全てヨーロッパまで運んでいたんだ。
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____ ＿_____
,´ _,, '-´￣￣｀-ゝ 、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=─- -─=＝', i
i ｲ i ノ ｲ人レ ＼ルヽｲ i | あのーー、アラスカからパリまで７０００キロもあるんですけど？
ﾚﾘｲi (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ).| .|、i .||
!Y!"" ,-‐､ ""「 !ﾉ i | ユーラシア大陸を、横断する必要が有るんですけど？？
L.',. ｀⌒´ L」 ﾉ| .|
| ||ヽ、 ,ｲ| ||ｲ| /
レ ル｀ ー--─ ´ルﾚ ﾚ´
-
__,
__,..-:‐::───:‐-.､__,ノ:;/
,.イ´:;: : : : : : : : : : : : : : : : :＜、
／: : :.:/: : : /: : : : : : : : :|:: : : : : :｀ヽ、
／: : : :.:/: : :.:/: : :/: : : : : : |:.: : : :ﾊ: : : :＼
／: : : : : :/: ::､:/:: : ;ｲ:: : : : : : :|: :|: : : :|: : : :､::＼
,ノ: : : : ::|: :.:|: : : :|＼:/ |:: : : : : : :|: :|: :.;_:.:|: : : :ﾍ￣` クルーゼンシュテルンと謂う、後に海軍大将になる男が、
￣|: : : : |: : :|: : :/|:.:/`ｰ|: :.;: : : : :ｊ斗:'´:.: :|: : : : ﾊ
|: : : :.:|: : :{: :;ﾏﾁ弐ﾔ ∨|: : : :/_∨ﾍ::.: :|:: : : : : } この有り様を見てこう言った。
|: : ::l'´|: : :∨ V::tｨ::} ∨::/ﾃ弐ｱ∨::l:: : : : : :|
|/|: ::ゝ|:: : : :|⊂ゞ-" ∨ん':;ﾘ,' /∨､: :/＼:| 「態々シベリアを橇（ソリ）に乗せて横断して、パリの貴婦人に売るなんて馬鹿か」
∨|: :V::. : :| ｀ `ｰc" {::: : :∨ `
∨:.:＼::.:| /´￣| }::.: : :| 「イギリス人は、ロシアの毛皮を中国（広東港）で売っているんだぞ！」
｀ヽ:/ヽ:|、 /＿__,ｊ ,人:: : :|
／r==＝=-.､ -r- -‐＜_ ＼:| 「鎖国している日本では無く、中国にそのまま売りつければ良いじゃないか！？」
／ /:::::::::::::::::::｀ヽﾆﾆ7,//::｀ヽ、 ＿
＼,/::::::ゝ､::::::::::::::::＼//:::::::::::::::`ｰ'´::::::;}ﾌ
＿,ノ::::::::::ノ:｀ヽ::::::::::::::::＼:::::::::::::::;/::__;／ 地図を見れば、子どもでも理解できる論理である。
<´::::::::::::::／:::::::／ ＼::::::::::／`ｰ=っ'￣
_ ,ノ＼:::::::::::::::::／｀ヽ､_V`ｰﾍ､_,っゝ'´
/ `r＼ ＼::::;／ }＞＜{/::::::::::/
/_,ノﾍ、＼ ~ ,//ヾ/::::::::::::〉 ]
-
毛皮の価値についてはともかく、そこまでいくと社会的になんらかの病理があったのではないかと疑ってしまう
-
／＼
／:::::::::::::＼
/::::::::::::::::::::／-―､
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
ノ´￣＼::::::::::::::::::::,. -‐ｧ::::::::::::冫
ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__::／⌒
_,.イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 しかしこの動きは、露米会社が潰した。
∠ 八 |｀、｀; そんな事をしたら、この会社の立場が弱くなるからだ。
ヽ iV ノノ ノ ノ ヽ!; ｲ ）
V i '（｡ ） （｡ ）ｌヽ （ ロシア帝国と云うこの『大陸』は、
i,.人 ＾ ∨） ､ `､ 政治と軍事を大黒柱として建っており、商業などはちゃぶ台程の価値も無い事が
,ﾉハ ＼_＿_､＿,,＿＿／ｰ（ i､._) 実に良く分かる。
＿__ _______ ＿_____
,´ ,, ''"´￣￣￣ ｀ "ゝ 、_ イ、
'r＝=─- --─==＝ヽ、ﾝ、
,' ｲﾘi__,.! ｲ人レﾙ､___ルﾘ ', i まあ、元々モンゴル（タタール）、ポーランド、オスマン帝国と
i ル (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ) ヽｲ i |
ﾚﾘｲ | | ,＿__, | | | .|、i .|| 強大なる外圧を撥ね退ける為に作られた国だから、
.!Y!.. | | ヽ _ﾝ | | 「 !ﾉ i |
L.',. | | .| | L」 ﾉ| .| しょうがないっちゃ、しょうがないが、なんだかなぁ・・・・・
| || | | | | | ||ｲ| /
| ﾊ | | | | ﾉ| || |/
レﾙヽ| | | | ノルﾚ
｀" ー--- ─ "´
-
___........,,,,,,,_
>-''''': : : : : : : : :'''-､
＞'''": : : : : : : : : : : : : : : :＼_
＞'''": : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼,
＞'" : : : : ::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ,
,,,-'''"-'/ ::: : :: : : : : : : ::...: : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
/::: :::./ : ::: : :::: : ::: : : : ::::...: : :::.: : : : :..: : : : : 'l
/::/: :::::: :.. :::: : :::::.: : : : :::ヽ:..: :::.: : : ::::..: : : : :'l では、ウクライナに話を戻そう。
/::/::::|:::: :::: : :. ... :::::..: : : : ::ヽ::..:::.: : : ::::::.: : : : l
l:::/|: ::l:::::: :/|: : ::::|: : ....l.. l ::::::: : : ::: l １７８３年、エカチェリーナ２世によって、
|:/ |: ::ヽ:::l:|┤: ::::|ヽ: :::l､:::::::.. : :.|::::::::: : : ::::::::: : : :|､| 史上初めて、「統一ウクライナ」が誕生した。
|l |:::1ヽ:|ﾑヾ、:::.l ヽ、ﾒヽ、::::..::|:::::::: : : ::::::::: :::: :l ヽ
.' ヽ:ﾄ､:::lﾚﾅﾄﾞ.､:::l ヾ､￣'-,,,l::::::::: : : ::::::::::::::::/ 但し、ウクライナ西部のガリツィア地方は別だ。
|l ヽ:::|ﾚ|ｶ ヽ . ﾄ''''''ﾄ,,,,, |::/:::: : :/､::::::/:/
l:::| " / .ﾄﾅｶﾞﾚ l:::|::::: : /| |::/|/ ここは最後までポーランド領であった為に
l:ヽ、ヽ ''''''''' /:/::: : /.／/ .' ポーランド分割後はオーストリア帝国に入る。
.l::::|ﾄ､ - .//l::: /"::/
.l::|' ＼" __,,,/:ｸ::: :/|/l/ ウクライナ南部のステップ気候の土地に、ジャガイモが導入され、
ヾ ''''''''l"-,,/':/:／,-l'''':ヽ 黒海北岸〜東岸の食料生産量も、空前の規模で拡大した。
-
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ ＿人人人人人人人人人人人人人人人＿
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ' ＞ おイモ様を讃えよ！！！ ＜
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人! ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
iヽル,. -‐‐‐‐─ -､ル|ヽ iヽ
| || γ| ||ｲ| ゝ
｢.'｀ / ⌒、 ｢」 ﾉ| .| ＿人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人＿
iYi "" _ ´￣￣´ _"" 「 iﾉ ! | ＞ 手札よりトラップカード、『キタキタ踊り』を発動！！ ＜
ﾚﾘｲ! (F ] F,ヽ) | .|、! .|| ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
! ｲ !ゝ、ｲ人レ＼~ルヽｲ ! |
i＝=─- -─=＝', i
'r ､ / ﾝ、 ＿人人人人人人人人人人人人人人人人人＿
i､ ~` '-､＿＿,.-ゝ 、’ イ、 ＞ 迷信から目覚めるんだよ、魔理沙！！ ＜
￣ ￣￣ ￣￣ ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
-
_,,....,,_ _
-''":::::::::::::::::｀' 、
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::＼
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7
::::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 ・・・・そんなこんなで、１８１２年のナポレオン戦争（通称、祖国戦争）を経て
r-'ｧ'"´/ /! ﾊ ハ ! iヾ_ﾉ
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ １９世紀後半から始まるのが、ウクライナの同化政策だな。
`! !/ﾚi' (ﾋ_] ﾋ_ﾝ ﾚ'i ﾉ
,' ﾉ !'" ,＿__, "' i .ﾚ'
（ ,ﾊ ヽ _ﾝ 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､ _____, ,.イ ハ
＿_ _____ ＿_____
,´ _,,'-´￣￣｀-ゝ、_ イ、
'r ´ ヽ、ﾝ、
,'＝=‐- -‐=＝', i 今、世界中のテレビでなんやかんやと言われている政策だね。
i ｲ iゝ､ｲ人ﾚ／_ルヽｲ i |
ﾚﾘY! (ﾋ] ﾋﾝ ﾄ !ﾉ i | キエフ周辺がマロロシア（小ロシア）で、その南がノヴォロシア（新ロシア）になった。
L','" ､─ｯ "'L」 ﾉ| .|
レ|ヽ､_｀ ´＿ ,ｲﾚﾚｲレ' ´
-
外圧＝軍事力ですねわかります
-
＿＿＿__
,. . : :´:, :-: : --: ､__:＞ .
／: : : :／: : : : : : : : ヽ: : : : :｀ヽ､
ー,:-´- ': : : : : ,: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
／:,: : : : : : : : /: :, : : : : : : : : : : : : : : : : : '.
／イ: : : : : : : /:,:|: /: : : : : :|: : :V: : : : : : : : :､'.
/: ': : /:＿_/:/_l/: : : : : :/{: : : {: :|: : : : :|: :､: :'.ー
|: |: :/: :,: :/:/ |: : : :|: :/ ﾐ:ト､l: :|: : : : :|: : :.､: '. この「小ロシア」を蔑称だと言う人もいるが、元々は別の意味だ。
|: ,: :|: :.|:∧:{ {: : : :}:/ ＼｀:ｰ: : : : :|:＼'.:＼〉
|/: ∧: |ｨr≠=ミ､: :/', -----､＼|: : : : :|: : :＼| これは１４世紀、キエフ・ルーシが滅亡した時に
|:|:从:| Vこｿ V^{ イ≧=-､ |: : : : , : :|: : :|
|:| : 乂 , , , , (ﾉ {) Vこソﾉ,|: : : /V从∧| ギリシャ正教会で名付けられた言葉である。
/ | : : { ｀ ' 乂 , , , , ノ, : : / ﾉ : : | ＼
从: 人 /: : /ｲ: ∧: | 古代地中海世界において、南イタリアに入植した人々が
V: |:＼ ¨ ヽ /: : ∧:|:/ ＼
V:|: | ､ イ/: ／ }'j' 自らを「マグナ・グラエキナ」、大ギリシャと称した事に由来する。
＼:| ｀ T¨¨ /イ_
＼ _'. ＼＼
＜／} ヽ ヽ
＜ ／-､ , ￣ ＼
r ｢ /⌒＼ r-- ／ ＼
/|:/ , ￣＼＼ ／ ＿__∧
,ﾆ{/ / ￣＼ ／ , ＜≧=---∧
/ﾆ{' / ／ ／／ニニニﾆﾆ∧
,辷ｰ-<ﾆｰ''"´￣￣｀`ミく￣~汲
廴. γ´ 丶乃'
廴 /＝=─- ヾ -=彡ﾞ、
. /弋_! ノﾉ ＼∧ハﾉ／ Ｖj j あれ？
.ん､_,j! ｬ彳 ｏ ｏ j,ﾊﾉ
Υ' iY ｀ГＩ ''' ,＿＿, '''｢Ι じゃあ「大ロシア」は植民地って事になるじゃん。
. ｣, ！ゝ_| | 丶_ﾝ′ } i|
ﾔ И . |__ｊ ｲ_ｊ! 「小ロシア」が宗主国になるの？
ﾔwИ|Nj{≧=‐-- --‐''.´ N{
.-"::::::::::::｀::..､
ヽ:::::::::::::::::::::::::::｀'::.､
|::::::;ノ´￣＼:::::::::::＼_,. -‐ｧ
|::::ﾉ ヽ､ヽr-r'"´ （.__
_,.!イ_ _,.ﾍｰｧ'二ﾊ二ヽ､へ,_7 そうなるな。
.:::::rｰ''7ｺ-‐'"´ ; ', ｀ヽ/｀7 ポーランドにも、「小ポーランド」と云う地域は有るんだ。
!イ´ ,' | /__,.!/ V ､!__ﾊ ,' ,ゝ
`! !/ﾚi'rr=-, r=;ｧ ﾚ'i ﾉ ポーランド語で「マウォポルスカ」で、ここにポーランド王国始まりの街、古都クラクフが有る。
,' ﾉ !' ￣ ￣ " i.ﾚ'
（ ,ﾊ 'ｰ=-' 人!
,.ﾍ,）､ ）＞,､_____, .イ ハ 勿論、大ポーランド「ヴィエルコポルスカ」と呼ばれる地域も、ポーランドには有るゾ。
（ ）',.イ ヽ､__ﾉ 「ヽ.レ'ヽノ
ﾉヽ/ ';::ヽ､/iヽﾉ::i Y ∬ _ ただ、時代が下るにつれ、どうも小ロシアの意味合いは変化していったらしいな。
ri !:::::::`ｰ┘:::! i [￣]'E ）
./ヽｰ-,ｲ:::::::::::::::::::::!ﾝi ￣/｀/
※ヴィンランド・サガのクヌート大王は、初代ポーランド王の甥っ子です。
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