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( ^ω^)冒険者たちのようです

31名無しさん:2024/08/20(火) 01:47:42 ID:j2EehhMU0

ある時、ショボンの倍以上も歳を重ねているはずの魔術師が、
転移方陣によって自分の身を遠方へと転送する事に成功した。

喜びを露にしてその事を彼に伝えてきた老魔術師だったが、
そこへ言い放ったショボンの言葉がいけなかったのかも知れない。

『それはおめでとうございます。
 実は私も15の時に習得したのですが、苦労しましたよ』

老魔術師はそれを聞き、さぞや落胆したことだろう。
長年の己の研鑽が報われたかと思いきや、孫ほども幼い若造から、
とうの昔に通過した道だと聞かされた時には。

彼には悪気ない一言だったが、秀でる者の才能は、それ自体が感情を逆なでる事もある。
賢者の塔内の膨大な量の書物整理を押し付けられているのは、その結果であろう。

事実、今の段階でショボンに比肩する才覚を持つ魔術師は、
この賢者の塔においても、指折り数えるほどしか居なかった。

知識に対しての貪欲なまでに進取的な、発想と行動力。
その積み重ねが作った彼の魔術師としての実力は、誰の目からにも嘱望されしもの。

しかし、いかに有能といえど賢者の塔には術者同士の位というものもある。
才覚ではショボンに劣るとて、これまでの下積みによって魔術の研究に
大きく貢献してきた者達の存在は、決して無下にできない。

(´・ω・`) (妬み……か。
       その感情、僕にだって分からなくもないのだがね)


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