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( ^ω^)冒険者たちのようです

263名無しさん:2024/09/21(土) 02:37:39 ID:SlYPMgKc0

だが、幾夜の旅をクーと共にする内に、自分自身の中で芽生えていく感情。
それに心が揺さぶられて、ミルナにはどうしても寝付けない夜があった。

ある夜、クーは寝言でこんな一言を漏らしたのだった。


川 - )「……ん……おかあ……さん……」

( д )「…………」


─────”罪悪感”。

クーの両親を救えなかった。その事実が自分を攻め立てる。

いつか、クーにその事を責められる時が来るのではないかと、考える度に影を落とした。

無論、自分がいなければ、クーが両親と再会を果たす事はかなわなかっただろう。
だが、自分がもっと早く現れていれば、あるいは、自分の孔術にもっと人の活力を
取り戻す効力を秘めていれば───クーの両親が命を落とす事は、なかったかも知れない。

自惚れも過ぎたものだ、などと自分自身を気恥ずかしくも思う。

しかし、クーが寝床の枕元を涙で濡らしている場面を見るたび、心をちくりと刺す感情。

確かにクーと一緒の日々は、今までとは違う自分にとって満たされる日々だった。
だがそれに対して、冒険者という、風に吹かれて消えゆくような存在の自分。

彼女という太陽に依存しては、いけない。
また、彼女自身も、自分のような者に依存してはいけないのだ。

せめてクーには普通に人生を歩み、普通に幸せを掴み、
そしていつか子宝を授かる、そんな普通の人生を歩んで欲しいと願うようになった。

自らの罪悪感を切り離す為ではない、そう自分の胸に言い聞かせながら、
この日は朝から決意した事があった。

( ゚д゚ )「見えてきたな……ヴィップだ」

川*゚-゚)「おっきぃ街だなっ」


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