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('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
1
:
名無しさん
:2022/12/31(土) 20:11:15 ID:ATSzi63k0
/ ,' 3「教義、第1章『みんなで仲良くあそぼう』」
ここはブーン教の総本山であるブーン神殿。
ブーン教とは、数十年前に発足し急速に広まった宗教だ。
ブーン神殿の朝は、アラマキ教皇による聖書の朗読から始まる。
/ ,' 3「ブーン様、今日も私たちをお導きください」
そしてブーン様のクソデカ石像に祈りを捧げ、毎朝の礼拝を締めくくる。
( -A-)人
( ^ω^) ※ブーン様のクソデカ石像
( 'A`)人
( 'A`)人(……いやでかくない?)
( 'A`)人(ブーン様の石像マジででかすぎない……?)
( 'A`)人(高さ30mはあるくない? 室内に置く大きさではなくない?)
( 'A`)人(教義もなんか幼稚園みたいじゃない?
教義が『みんなで仲良くあそぼう』なことある??)
( 'A`)人(司教に就任して長いのに今まで疑問に思わなかったの怖ぁ……)
〜〜 <_ ^ω^ プー゚)フ ※ブーン様のクソデカ石像
( 'A`)人(あとなんか幽霊がブーン様のクソデカ石像で遊んでるし……)
( 'A`)人
(;'A`)人「幽霊!?」
/ ,' 3「……ドクオ司教、祈りの最中だぞ」
( 'A`)人「あ、はい……すみません……」
47
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:24:08 ID:e2WGYZbo0
(;´・ω・`)「高圧洗浄機……? え、高圧洗浄機……!?」
|゚ノ ;^∀^)「ショボン司祭さま! ごめんなさい、怪我はありませんか!?」
(;´・ω・`)「あ、ああ、うん、大丈夫……。
顔の肉こそぎ取られたかと思ったけど……平気……。
高圧洗浄機なんていつ買ったの?」
|゚ノ ;^∀^)っ♩「高圧洗浄機ではなくお玉スプリンクラーですわ。
わたくしが洗い物中にドジをしてしまって……」
(;´・ω・`)「ドジで高圧洗浄機の威力出るの危険な技術だな……。
シンクからここまで距離あるのに……神エイムじゃん……」
|゚ノ ;^∀^)「早く着替えないと風邪をひいてしまいますわ!
クー司祭さまは大丈夫ですか? 水はかかっていませんか?」
川;゚ -゚)"「っ……だ、大丈夫だ……」
|゚ノ ^∀^)「? クー司祭さま?」
48
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:25:11 ID:e2WGYZbo0
('A`)「あー……クーはな、幽霊が苦手なんだよ」
川;゚ -゚)「こ、この私に苦手なものなど……!」
|゚ノ ^∀^)「あら、苦手でしたの? でも今までそんな素振りは……」
('A`)「レモナが幽霊って知らなかったからなあ」
|゚ノ ;^∀^)そ「わ、わたくし、幽霊であるって言っていませんでした!?」
('A`)「言ってないね」
|゚ノ ;^∀^)「てっきり皆さま知っているものだとばかり……。
ごめんなさい、クー司祭さま。怖がらせてしまいましたわね」
川;゚ -゚) ))「い、いや、別に怖くなどないが!?」
(( (ノ*´・ω・`)ノ「あれれ!? クーちゃんったら怖くないのに後ずさっちゃってるよ!?
おかしいなあ!? おかしいねえ!!? 僕が押し戻してあげようか!!!」グイグイ
|゚ノ ;^∀^)「ショボン司祭さま、おやめなさいな!」
49
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:26:07 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)「幽霊が苦手でも怖くてもいいんですのよ。
わたくしだって、怖いお話は得意じゃありませんし」
('A`)「レモナ的には怖がられても気にならないの?」
|゚ノ ^∀^)「平気ですわ。怖いと感じるのは普通のことだと思いますし」
川;゚ -゚)「レモナ……」
|゚ノ ^∀^)「でも、わたくしはクー司祭さまともっと仲良しになりたいですわ!
ですので、少しずつでも慣れてくださったらわたくし、とっても嬉しいですわ!」
川 ゚ -゚)「……ありがとう、レモナ。
私もレモナともっと仲良くなりたい。
怖いなんて思わないように克服してみせるから、待っててもらえるか?」
|゚ノ*^∀^)「もちろんですわ!」
50
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:27:34 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)「ですのでショボン司祭さま、あまり煽るのはやめてあげてくださいまし」
(´・ω・`)「……悪かったよ、クー」
川 ゚ -゚)「ショボン……」
(´・ω・`)「……」
川 ゚ -゚)「……」
(´・ω・`)「……なんか言ってくんない?」
川;゚ -゚)「いや……お前がしおらしいと違和感が凄まじくて……」
(´・ω・`)「はぁ〜〜!? なに!? はぁ!!?!?」
川;゚ -゚)「いや、すまない。だが、お前が喧嘩腰じゃないと調子が狂うというか……」
('A`)「それはそうかも」
川;゚ -゚)「あと、顔が濡れたままなのがずっと気になっていてな……。
早く拭いた方がいいぞ。風邪をひいてしまったら大変だ」
"∩(´・ω・`)「はぁ〜〜〜!? 言われなくても拭くし!!!?!?」ゴシゴシ
川;゚ -゚)「袖で拭くな! 待ってろ、今タオルを持ってくるから」
三┏( ´・ω・`)┛「いらねーし! 自分で取りに行くし!! クーの怖がり!! クソ真面目!!」ダッ
三川;゚ -゚)「おい、廊下を走るな! しかもまたクソと言ったな!?」ダッ
三┏( ´・ω・`)┛「自分も走ってんじゃん! バーカバーカ!! バーーカ!!」
三川;゚ -゚)「バカとはなんだバカとは!!」
51
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:28:29 ID:e2WGYZbo0
('A`)「行っちゃった」
|゚ノ ^∀^)「仲良しですわね、お二人は」
('A`)「うん、ああやって言い合ってるのが二人なりのコミュニケーションなんだろうね」
|゚ノ ^∀^)「わたくし、余計なことを言ってしまいましたかしら……」
('A`)「そんなことはないよ。ショボン煽りすぎる時あるし」
|゚ノ ^∀^)「常に煽りに全力すぎますわ」
('A`)「違いないな。さて、洗い物を済ませてクッキーを作ろうか」
|゚ノ ^∀^)「はい! あの、ドクオ司祭さま、作りたいクッキーなんですけれど……」
.
52
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:29:38 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ^∀^)「クー司祭さま! ショボン司祭さま!」
川 ゚ -゚)「レモナ。どうしたんだ?」
|゚ノ ^∀^)「思ったより平然としていましたわ。幽霊が怖いのはもう克服しましたの?」
川 ゚ -゚)「ああ、この私に克服できないものなどないからな」ガクガク
(´・ω・`)「足めっちゃ震えてるけど」
|゚ノ ;^∀^)「生まれたての子鹿ですわ!」
川 ゚ -゚)「いや、震えてなどいないが?」ガクガク
((((´・ω・`)))σ「足めちゃめちゃ震えてますけどーーーーー!?!?
じゃあ僕は上半身だけ震えてバランス取っちゃおーーっと!!!!!」ガクガクガクガク
|゚ノ ;^∀^)「どういう煽り方ですのそれは!?」
53
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:30:34 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ;^∀^)「ショボン司祭さま……あまり煽るのはおよしになってと……」
川 ゚ -゚)「ああ、いいんだレモナ」
|゚ノ ;^∀^)「よろしいんですの?」
川 ゚ -゚)「だって、ショボンが大人しい方が怖くないか?」
|゚ノ ;^∀^)「それはたしかに……」
川 ゚ -゚)「なんなら幽霊よりも怖い」
|゚ノ ;^∀^)「たしかに……!!」
(´・ω・`)「え、そんなに? ……そんなに??」
54
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:31:30 ID:e2WGYZbo0
(´・ω・`)「ていうか今、幽霊が怖いって認めたね?
頑なに『怖いものなどない』って言ってたのに」
川 ゚ -゚)「ああ、まずは自分の弱さを認めることからだと思ってな。
さっきも言ったが私に克服できないものはない。必ず克服してみせるさ」
(´・ω・`)「……ふーん」
川 ゚ -゚)「なんだ、煽らないのか?」
(´・ω・`)「はぁ〜? なに、煽られたいの?
僕のこと全自動煽りマシーンだとでも思ってる?」
川;゚ -゚)「なんだ、その機械は!? そんなものがあるのか?」
(´・ω・`)「ねーわ」
55
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:33:29 ID:e2WGYZbo0
(´・ω・`)「そういやレモナ、何か用があったんじゃないの?」
|゚ノ ^∀^)「そうですわ!
ドクオ司教さまとクッキーを作ったので、お二人にも食べていただきたくて……」
(´・ω・`)「お、すごい。ラッピングもしてある」
川 ゚ -゚)「これは……クッキーの皿か?」
|゚ノ*^∀^)「そうなんです! クッキープレートをお皿に見立てたんですの!
ドクオ司教さまに、クッキープレートでお皿を表現するアイデアをいただきましたわ!」
(´・ω・`)「クッキー皿の上にハート型のクッキーが乗ってるね。オシャレだ」
川*゚ -゚)「すごいな! 本当にクッキーの皿を作るとは……」
|゚ノ*^∀^)「クー司祭さまとドクオ司教さまのアイデアのおかげですわ!」
川*゚ -゚)「ありがとう……! これから私の食事はこの皿に盛りつけてもらうことにしよう。
初めて使う食器はまず洗った方がいいんだよな?」
|゚ノ ;^∀^)「案の定わかっていませんわ〜〜!!」
(´・ω・`)「クーが洗おうとする前に僕が無理やりにでも食わせるよ」
56
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:34:35 ID:e2WGYZbo0
川 ゚ -゚)「で、モナーさんには渡したのか?」
(´・ω・`)「モナーさん? ああ、あの聖騎士の人ね」
|゚ノ;*^∀^)「その……モナーさまにはまだ……」
川 ゚ -゚)σ「モナーさんはさっき大聖堂で見かけたぞ。渡してきたらどうだ?」
|゚ノ;*^∀^)「で、でも、お仕事中に迷惑じゃないかしら?
モナーさまは神殿の警備中ですのに……」
(´・ω・`)「平気平気。この平和な神殿で警備の仕事なんて暇に決まってるから」
川;゚ -゚)「なんてことを言うんだ!」
57
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:35:31 ID:e2WGYZbo0
足| ゚ -゚)
足|´・ω・`)
('A`)「何してんの……ブーン様のクソデカ石像の足に隠れて……」
足|;゚ -゚)b「ドクオ司教、静かに!」
足|´・ω・`)σ「あれあれ」
('A`)「あれ……?」
|゚ノ;*^∀^) ( ´∀`)
('A`)「ああ、レモナがクッキーを渡そうとしてるのか……。
二人はそれを覗き見して……?」
足|;゚ -゚)「ち、違う! 何かサポートができないかと思って……。
そうだよな、ショボン!?」
足|´・ω・`)「僕は面白そうだから見に来ただけだよ」
('A`)「ショボンらしいなあ」
58
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:36:45 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ;*^∀^)「あ、あの……っ! モナーさま!」
( ´∀`)「モナ? あ、レモナさん!」
|゚ノ;*^∀^)っ「その……これを!」
(*´∀`)「わあ、僕にくれるモナ? ハート型のクッキーかわいいモナね!」
足|*゚ -゚)「そうだ、レモナの想いがこもったハート型の……」
|゚ノ;*^∀^)「ハ、ハートではなく桃ですわ!!!!!」
足|;゚ -゚)「レモナ!?」
(;´∀`)「桃クッキー……?」
|゚ノ;*^∀^)「そもそもこの世にハート型なんて存在しませんのよ!!!
モナーさまがハートだと思っていらっしゃるその形は桃なのですわ!!!!!
またひとつ賢くなれましたわね!!!!!!!」
足|'A`)「どういう照れ隠し?」
|゚ノ;*^∀^)「桃から男の子が産まれるおとぎ話がありますわよね?
大切に育てられた彼は悪い鬼の噂を聞き、勇敢にも退治の旅へと出る……。
桃の形は、勇気ある子に育ってほしいという願いがこめられた形なのですわ!!!!!」
(;´∀`)「知らなかったモナ……!! そんな願いが……!!」
足|;゚ -゚)「なぜ信じる!?」
足|'A`)「あの人なんでも信じるから……」
足|´・ω・`)「いつか壺とか買わされそう」
59
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:39:16 ID:e2WGYZbo0
(;´∀`)「つまり、レモナさんは僕に勇気ある子に育ってほしいと願って……?」
|゚ノ;*^∀^)「その通りですわ!!!!!
勇気ある子に育つがいいですわ!!!!!!!」
( ´∀`)「僕もまだまだ成長の余地があるってことモナね……!
あ、このクッキープレートにもチョコペンで桃の絵が描いてあるモナ!
たくさんたくさん願ってくれているモナね!」
|゚ノ;*^∀^)「スクスクと成長するがいいですわ!!!!!!!!!!」
(*´∀`)「ありがとうね、大事に食べて成長するモナ!
レモナさん、なんだかお母さんみたいモナ!」
|゚ノ ;^∀^)「お、お母さん……」
足|;゚ -゚)「おい、これはまずいぞ! レモナの想いが全く伝わっていないぞ!」
足|'A`)「そりゃそうでしょ……」
足|;゚ -゚)「ショボン! なんか……大声上げながら躍り出ろ! 空気を変えるんだ!」
足|´・ω・`)「任せて」
足|'A`)「任されないで……」
60
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:40:35 ID:e2WGYZbo0
|゚ノ ;^∀^)(お母さんて……お母さんて……!!)
|゚ノ ;^∀^)(たしかにわたくしは愛をお伝えしたかったのですけれど、母性愛じゃありませんわ!!!)
|゚ノ ;^∀^)(いつもありがとうと……お慕いしていると……伝えたくて……)
|゚ノ ;^∀^)(わたくしのおバカさま!!
でも、モナーさまも大概ですわ! あんな嘘を信じてしまうだなんて!!
悪い人に騙されてしまったらどうするんですの!!!)
(;´∀`)「レモナさん? どうしたモナ、黙り込んじゃって……」
|゚ノ ;^∀^)「モナーさまのおバカさま!!!!!」
(;´∀`)「モナ!?」
三三|゚ノ ;^∀^)「ですがわたくしもおバカさまですわー!!!!
いっそのこと皆さまおバカさまですわーー!!!!!」ダッ
(;´∀`)「レモナさーん!? ……行っちゃったモナ」
(;´∀`)「皆おバカさま……。つまり人類は皆、未熟な存在であると……!
さすがレモナさん……! 深いモナ……!!」
足|'A`)「なんか納得しちゃったよ……」
三卍´・ω・`)卍「ウオーーーーーーーーーー!!!!!!」ドゥルルルル
足|'A`)「流れの変え方が奇っ怪すぎるよ。もう遅いし」
三卍川;゚ -゚)卍「私も行くぞショボン!!! 共に流れを変えるぞ!!!!」ドゥルルルル
足|'A`)「お前も行くんかい」
(;´∀`)「なにごと!!?」バッ
ミっ
(´・ω・`)「あっやめて剣に手を伸ばさないで」
61
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 22:41:32 ID:e2WGYZbo0
(;´∀`)「なんだショボンさんとクーさんか〜。敵襲かと思ったモナ」
(´・ω・`)「敵襲て」
(;´∀`)「さっきのはなにモナ? 腕を振り回して猛ダッシュして……」
川;゚ -゚)「その……流れを変えようと……」
(;´∀`)「流れ?」
川;゚ -゚)「あのー……空気を……」
( ´∀`)「空気……なるほど、空気を循環させていたモナね!」
川;゚ -゚)「え?」
( ´∀`)「でも、空気を循環させるなら窓を開けて換気しながらの方がいいと思うモナ!」
川;゚ -゚)「いや……あの……」
( ´∀`)「よし、僕も見習って空気を循環させながら警備をするモナ!」
三卍 ´∀`)卍「モナーーーーーーーーーー!!!!!!」ドゥルルルル
川;゚ -゚)っ「待ってくれモナーさん!! 待っ……行ってしまった……」
(´・ω・`)「向こうでアラマキ教皇が五度見して宇宙猫みたいな顔してる」
足|'A`)「知ーらない……」
教義 第2章 おわり
62
:
名無しさん
:2023/03/17(金) 23:48:52 ID:nFgx.hVs0
好きです
乙
63
:
名無しさん
:2023/03/18(土) 00:07:04 ID:JxwzPJlk0
オツ
64
:
名無しさん
:2023/03/18(土) 01:07:33 ID:bhHJ68AM0
ショボン司祭様すき
奇っ怪な流れの変え方が特に笑った
65
:
sage
:2023/03/18(土) 19:26:39 ID:1mG8JtFs0
面白い続き楽しみ
66
:
名無しさん
:2023/03/18(土) 21:23:12 ID:hZtHhqnQ0
乙乙
ドゥルルルル好き
67
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:22:00 ID:SOoE98Ng0
( ´∀`)"「ん……? 何か落ちてるモナ」
( ´∀`)っロ「これは……手帳モナ? 名前は書いてないモナね……」
(;´∀`)「勝手に中を見たら悪いモナね……。
でも、誰のものか分からないと返せないモナ……」
/ ,' 3「……」
( ´∀`)「あっ、アラマキさん! いいところに! ……なんで遠巻きに見てるモナ?」
/ ,' 3「いや……奇行に走ってて怖かったから……」
(卍 ´∀`)卍「奇行? あ、もしかしてこれのことを言ってます?」ドゥルルル
/ ,' 3「それなに……? 意味わかんなくて本当に怖い……」
( ´∀`)「腕を振り回して空気を循環させていましたモナ!」
/ ,' 3「やっぱり奇行だ……」
68
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:22:54 ID:SOoE98Ng0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第3章「本をたくさん読もう」
.
69
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:23:54 ID:SOoE98Ng0
( ´∀`)っロ「そうそう、アラマキさん! この手帳が落ちていて……。
誰のものか分かりますモナ?」
/ ,' 3「ああ、それはツン司教が持ち歩いているものだ」
( ´∀`)っロ「持ち主が分かってよかったモナ!
アラマキさん、ツンさんに会ったら渡してもらってもいいですか?」
/ ,' 3「ああ、渡しておこう」
ξ;゚⊿゚)ξσ「アラマキ教皇、モナーさん! この辺に手帳が……って、それ!」
( ´∀`)「あ、ツンさん! ちょうどよかったモナ!
いま落ちているのを見つけたところモナ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ありがとう、拾ってくれたのね!
私とブーン様の夢小説を書いた手帳!」
/ ,' 3「破こう」
(;´∀`)「アラマキさん!?」
70
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:24:46 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「は!? 私とブーン様のノンフィクションの夢小説よ!?」
/ ,' 3「矛盾してる」
ξ#゚⊿゚)ξ「悪役令嬢役でアラマキ教皇も出してるっていうのに!」
/ ,' 3「なに勝手に出し……れ、令嬢……?」
(;´∀`)「アラマキさん、女性だったモナ!?」
/ ,' 3「違う……」
ξ#゚⊿゚)ξσ「愛し合う私とブーン様の仲を引き裂こうとする悪者よ!!」
(;´∀`)「ツンさん、ブーンさんと恋仲だったモナ!? 知らなかったモナ!!」
/ ,' 3「違う本当に違うそれだけは絶対に違う」
(;´∀`)「アラマキさん、恋人同士の仲を引き裂くのはひどいモナ!!」
/ ,' 3「引き裂いてはいるけど恋人ではない」
ξ#゚⊿゚)ξ「アキネイターで『たぶんそう部分的にそう』を選ぶ時みたいな答え方すんな」
71
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:25:39 ID:SOoE98Ng0
( ´∀`)「ツンさんがいつも花嫁さんみたいなベールをつけているのは、
ブーンさんと恋仲だからだったモナね!」
/ ,' 3「ねえ違う本当に違うお願いだから話を聞いて」
ξ*゚⊿゚)ξ「いつかブーン様と結婚式を挙げるための予行演習みたいなものね」
/ ,' 3「一生来ない機会のために……」
ξ#゚⊿゚)ξ「何よ、ブーン様の恋人の私に嫉妬してんじゃないわよ!
自分がブーン様の恋人になれないからって僻まないでもらえますー?」
/#,' 3「ツン司教のそれとワシの感情は違う!!!!!
そもそもブーン様はワシに恋愛感情など抱かない!!!!!!
ワシとブーン様は友人に過ぎず、
お優しいブーン様はワシ一人を特別扱いなどしない!!!!!!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタが特別扱いされたことないだけでしょーが!!!!!
私は恋人だからブーン様に特別扱いしてもらえてるのよ!!!!!!
ただの友人さんは黙っててもらえますー????」
/#,' 3「ツン司教がブーン様の恋人だというのは、ぜんぶ妄想だろう!!!!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタだって、ブーン様はこういう人だって決めつけてるじゃない!!!!!」
(;´∀`)「け、喧嘩しないでモナ……」
三 (( <_プー゚)フ ))「うおーーーーーーーーーー!!!!!!」モチモチモチ
ξ゚⊿゚)ξ「え……なに……」
/ ,' 3「なんかモチモチしながらきた……」
72
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:27:11 ID:SOoE98Ng0
ξ゚⊿゚)ξ「エクスト? 今のなに……」
('A`)"「俺が仕込みました」ヒョコッ
<_プー゚)フ「しこまれました!」
('A`)「空気ヤバかったので……エクストにしか中和できないと思って……」
(( <_プー゚)フ ))「中和しました!」モチモチ
/ ,' 3「そのモチモチした動きはなんだ?」
<_プー゚)フ「うでが短くてまわんなかった!」
ξ゚⊿゚)ξ「関節とかなさそうだものね……」
/ ,' 3「そもそもなぜ腕を回そうと……」
(卍 ´∀`)卍「もしかして、その動きってこれモナ?」ドゥルルル
<_プー゚)ニア「それそれ!」
( ´∀`)「空気を循環させてたモナね! えらいモナ!」
(( <_プー゚)フ ))「これ、くーきのじゅんかんっていうのかー?」モチモチ
/ ,' 3「空気の循環ではなく、奇行と言うんだぞ」
<_プー゚)フ「きこー! 覚えたぞ!
ドクオにしこまれたきこー! ドクオに教えてもらったきこー!!」
('A`)「いたいけな幽霊に奇行を仕込んだ変態司教になっちゃった……」
(;´∀`)「ドクオさん、変態司教だったモナ……!!?」
('A`)「終わった…………モナーさんの中で俺は一生変態司教だ……………………」
ξ゚⊿゚)ξ「迂闊な発言をするからモナータトゥーを彫られるのよ」
('A`)「モナータトゥーって呼んでんの……?」
(;´∀`)「アラマキさんは女性だったし、今日はびっくりすることが多いモナ!」
('A`)「アラマキ教皇も彫られてた……」
/ ,' 3「それよりもツン司教の妄想を信じていることの方が嫌」
('A`)「ブレないなあ」
73
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:28:09 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「さっきから妄想妄想ってうるさいわね」
/ ,' 3「だって妄想じゃん」
(;'A`)「ああもう、また喧嘩して……。
二人とも、教義に『けんかしたら仲直り』とあるでしょう。
教皇と司教が喧嘩してたらブーン様に顔向けできませんよ」
ξ;゚⊿゚)ξ「う……悪かったわよ……。でも私とアラマキ教皇には直る仲がないのよ」
/ ,' 3「分かる!! ないよね〜」
ξ゚⊿゚)ξ「ね〜」
('A`)「良いんじゃない……? 仲……」
<_プー゚)フ「そもそもなんでけんかしてたんだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「アラマキ教皇が、私とブーン様が付き合っていることを頑なに認めなくて……」
/ ,' 3「だって完全に嘘だもん……」
<_プー゚)フ「ブーンさまっておれと同じで、死んじゃってるんじゃないのかー?」
ξ゚⊿゚)ξ「そんなの、私の愛の前では些細なことよ。
私がブーン様を愛していることに変わりはないもの」
( ´∀`)「かっこいいモナ!」
ξ゚⊿゚)ξ「私が教皇になった暁には、私の書いた夢小説を聖書にするから」
/ ,' 3「絶対にドクオ司教に継ご〜っと」
('A`)「私情で人事を決めないでくださいよ……」
74
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:28:52 ID:SOoE98Ng0
<_プー゚)フ「ゆめしょーせつ?ってなんだ?」
ξ*゚⊿゚)ξっロ「愛し合う私とブーン様のノンフィクション小説よ! 読んでみる?」
<_フ*゚ー゚)フ「読むー!」
/ ,' 3「破く」
<_フ;゚ー゚)フ「やぶいちゃったら読めないぞー!」
/ ,' 3「じゃあ食う」
('A`)「『じゃあ』じゃないですよ……」
(;´∀`)「アラマキさん、山羊だったモナ!!?」
/ ,' 3「雌の山羊だと誤解されても構わん。
絶対にこの世から存在を消したい……ツン司教の小説を……」
('A`)「覚悟が違えや」
75
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:30:06 ID:SOoE98Ng0
<_フ*゚ー゚)フ「ツンの書いたしょーせつ読みたい! ドクオ、読んで読んで!」
('A`)「俺が朗読していいの?」
ξ゚⊿゚)ξ「いいわよ。
アラマキ教皇の聴覚からも、愛し合う私とブーン様を刷り込まなきゃだもの」
/#,' 3「かくなる上は……! ワシの鼓膜を潰す……!!」
(;'A`)「モナーさん! アラマキ教皇を羽交い締めにしてください!
本当にやりかねない顔してる!!」
(;´∀`)「分かったモナ!」
(;'A`)「教義にも『自分のことを大事にしよう』とあるでしょう!
自分の鼓膜やツンの小説に加えて、ブーン様の教えまで破ってもいいんですか!?」
ξ゚⊿゚)ξ「上手いこと言おうとしてんじゃないわよ。
私の小説は破られていないし、教皇の鼓膜だってまだ破られていないわよ」
<_フ;゚ー゚)フ(『まだ』……?)
(;´∀`)
っ/ ,' 3「その教義はワシのオリジナルだし……」
ξ゚⊿゚)ξ「え? 教義って全部ブーン様の教えなんじゃないの?」
/ ,' 3「ブーン様の教えとかワシのオリジナルとか色々混ざってる」
('A`)「初めて知った……」
76
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:31:05 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ「ブ、ブーン様の教義にアラマキ教皇が考えたものが混ざってるの……!?
不純物だわ……!!!」
('A`)「ひどい言いようだ」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっと、アラマキ教皇!
どれがブーン様の教義で、どれが教皇のオリジナルか教えてよ!」
/ ,' 3「ご想像にお任せします」
ξ>;゚⊿゚)ξ>「最悪の人狼ゲーム!!!!」
('A`)「そんな頭抱えるほど嫌……?」
/ ,' 3「やーいやーい」
(;'A`)「しょうもない煽りやめてください。ショボンのこと注意できないですよ」
<_プー゚)フ「煽りはショボンの方がうまいな!」
('A`)「煽りは上手くなくていいんだよ……」
77
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:32:11 ID:SOoE98Ng0
ξ>;゚⊿゚)ξ>「せめて知らずにいたかった……。いちごミルクの着色料みたいなものよ……」
('A`)「同カテゴリなの……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「同じよ! ねえ、モナーさんも嫌だと思わない!?」
( ´∀`)「え、僕? うーん、僕はそもそもブーン教の教徒じゃないからなぁ」
('A`)「あ、そういえばそうでしたね」
( ´∀`)「でも、ブーン教の教義はやさしくて素敵だと思ってるモナ!
子どもにも分かりやすいし、僕もブーン教やブーンさんが好きモナよ!」
ξ*゚⊿゚)ξ「ふふふ、旦那を褒めてもらえて嬉しいわ」
(;´∀`)「だ、旦那!? ツンさん、今この瞬間にブーンさんと結婚したモナ!!?」
ξ*゚⊿゚)ξ「結婚式にも来てね。
アラマキ教皇にはブーン様の友人代表スピーチをお願いするわ」
/#,' 3「ア゛ーーーーー!!!! ア゛ーーーーーーーー!!!!!!」
(;'A`)「怒りが限界に達して自分の耳をちぎろうとしている!!!!
モナーさん!! モナーさん止めてー!!!」
78
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:33:12 ID:SOoE98Ng0
(;´∀`)
っ/#,' 3" ジタバタ
(;'A`)「教義とか関係なく、自分のことは大切にしてください!
模範となる存在の教皇であれば尚更ですし、そもそも俺らが心配します!」
/#,' 3「友人代表スピーチは……キレるだろ……」
(;'A`)「心中お察ししますけど……」
<_プー゚)フ「なーなー、おれ、ツンのしょーせつ読みたい!」
(;'A`)「うーん、アラマキ教皇が耳をちぎりかねないからなあ……」
<_プー゚)フ「ちぎるのは痛そうだなー……仕方ないかー……」シュン
/ ,' 3「……構わん、読むといい」
(;'A`)「え、本当に大丈夫ですか」
/ ,' 3「ああ、エクストが読みたいなら読ませてやりたい」
ξ゚⊿゚)ξ(エクストに甘い……)
('A`)「えーと、じゃあ、読むぞ?」
っ⌒/⌒/
<_フ*゚ー゚)フ ワクワク
79
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:34:27 ID:SOoE98Ng0
('A`)σ『ツン=ジキキョーコー公爵令嬢、君に婚約破棄を申し込む!!』
('A`)「もう既に待ってほしいもんな〜」
<_プー゚)フ「ツンのしょーせつ、ドクオがいる!」
('A`)「なんで俺が元婚約者なの……?」
ξ゚⊿゚)ξ「そこの配役は誰でもよかったから……ドクオでいいかなって……」
('A`)「名前に願望が現れまくってるのは何?」
ξ゚⊿゚)ξ「いい名前が思いつかなかったから、事実を書いておけばいいかなって……」
('A`)「事実と願望は違うんだよ……」
/ ,' 3「次期教皇は絶対にドクオ司教を指名するからな……」
('A`)「だから私情で決めないでくださいって……」
(;´∀`)「ツンさんとドクオさんは元婚約者だったモナ!?
ツンさんがご令嬢だったことも、フルネームも初めて知ったモナ!」
('A`)「もうこの人は放っておこう……」
/ ,' 3「読み終わる頃には無数のモナータトゥーが彫られているだろうな」
80
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:35:21 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ『ジキキョーコー公爵令嬢である私と婚約破棄……!? どうして……』
('A`)『身に覚えがないとは言わせないぞ、ジキキョーコー公爵令嬢』
ξ;゚⊿゚)ξ『ジキキョーコー公爵令嬢には、身に覚えなんて……』
('A`)「名前の主張が激しくない?」
ξ゚⊿゚)ξ「強調していこうかなと……」
/ ,' 3「くどい」
ξ#゚⊿゚)ξ「は? 事実なんだから何回言ってもいいんですけど?」
/ ,' 3「事実じゃなくて願望じゃん……」
ξ#゚⊿゚)ξ「仮に願望だとしても、何回言ったっていいんですけど??」
/ ,' 3「この人無敵でヤダ〜〜」
81
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:36:23 ID:SOoE98Ng0
('A`)『アラマキ=マウントマン伯爵令嬢に嫌がらせを繰り返していたそうだな?』
<_フ;゚ー゚)フ「マウントマン!?」
('A`)「マウントマンは笑う」
/ ,' 3「命名の方がよっぽど嫌がらせだろ」
ξ゚⊿゚)ξ「思いつかなかったから事実を書いておこうと……」
('A`)「マウントマンは事実だから、まあいいかなぁ……」
/ ,' 3(まあいいんだ…………)
<_プー゚)フ「思いつかなかったら事実を名前にするルールなんなんだ……」
82
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:37:30 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ『嫌がらせ……なんの話?』
('A`)『とぼけるな! マウントマン伯爵令嬢が孤立するよう仕向けたり、
マウントマン伯爵令嬢の持ち物を盗んで壊したり、
マウントマン伯爵令嬢に足を引っかけて転ばせたりしたのだろう!!」
('A`)「俺、マウントマンマウントマンうるさいなあ……」
/ ,' 3「ゲシュタルト崩壊しそう」
ξ゚⊿゚)ξ「強調しようと思って繰り返してみたのよ」
/ ,' 3「強調の仕方が雑」
('A`)「マウントマンを強調する必要ないでしょ」
ξ#゚⊿゚)ξ「強調するわよ……」
('A`)「そういや、マウントの腹いせで悪役令嬢のアラマキ教皇を登場させたんだっけ……」
83
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:38:40 ID:SOoE98Ng0
/ ,' 3『とぼけるだなんて酷いですわ……ジキキョーコー公爵令嬢……。
マウントマン伯爵令嬢はジキキョーコー公爵令嬢に傷つけられたのに……』
ξ;゚⊿゚)ξ『だから、ジキキョーコー公爵令嬢には心当たりがなくて……!』
/ ,' 3『酷いですわ! タダノシキョー侯爵令息もそう思いますわよね!?』
('A`)『ああ、ジキキョーコー公爵令嬢はマウントマン伯爵令嬢に謝罪するべきだ!』
('A`)「名前鬱陶しい〜〜〜〜」
<_プー゚)フ「みんな名前がながい……」
('A`)「『ツン様』とか『アラマキ様』って呼べばいいじゃん……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様と同じ敬称を他の人に使いたくない」
('A`)「だからってジキキョーコー公爵令嬢を連呼しなくていいでしょ……。
もっと他にあったでしょ……」
<_プー゚)フ「ながい名前ばっかで頭に入ってこないぞ……」
/ ,' 3「一人称って便利だからぜひ使ってほしい」
ξ゚⊿゚)ξ「大不評でウケる」
84
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:39:57 ID:SOoE98Ng0
('A`)「俺の名前はただの司教だし……」
ξ゚⊿゚)ξ「だって、ドクオはただの司教でしょ」
('A`)「ただの司教だけども……」
/ ,' 3「ドクオ司教をジキキョーコー侯爵令息にしよう」
('A`)「本当に何がなんでもツンを教皇にしたくないんですね……」
/ ,' 3「ツン司教は絶対にブーン教を私物化するから……」
('A`)「アラマキ教皇も大概な気が……」
ξ#゚⊿゚)ξ「ブーン教の行事に『ブーン様との同居記念日』とか作るくらいだものね」
<_プー゚)フ「なんだそれ?」
('A`)「アラマキ教皇が生前のブーン様と同居し始めた日を、記念日にしてるんだよ」
<_プー゚)フ「へえ、いっしょに暮らしてたのかー!」
('A`)「その日は毎年、神殿でイベントをやるんだ。祭りみたいなものかな」
<_フ*゚ー゚)フ「祭り!! たのしそー!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「楽しくないわよ! なんなのよ、ブーン様との同居記念日って!」
('A`)「めちゃくちゃ私情で笑うよね」
ξ#゚⊿゚)ξ「職権濫用にもほどがあるわ!」
/ ,' 3「ワシは教皇なので……これでも一応ブーン教のトップでして……」
ξ#゚⊿゚)ξ「完全に公私混同じゃない!
見てなさい、今に私が教皇になって私とブーン様の結婚記念日とか作るから」
('A`)「完全に公私混同じゃん」
85
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:40:55 ID:SOoE98Ng0
/ ,' 3「架空の結婚記念日をブーン教の行事にされても困る」
ξ#゚⊿゚)ξ「人のこと言えないでしょアンタは……。
自分の記念日をブーン教の行事にしておいて……」
/ ,' 3「ワシは事実を行事にしてますし????
幻覚を行事にしようとしているツン司教とは違いますし?????
ワシがブーン様と暮らしていたのは紛れもない事実ですし???????
おはようもおやすみも、
行ってきますも行ってらっしゃいも言い合った仲ですし?????????」
っξ#゚⊿゚)ξ⊂「ア゛ーーーーー!!!! ア゛ーーーーーーーー!!!!!!」
(;'A`)「ブーン様のガチ勢は怒りで耳をちぎる習性があるの??」
<_プー゚)フ「アラマキきょーこーといい、ツンといい、鳴き声が人間ばなれしてるな!」
('A`)「怪鳥」
86
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:41:41 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「危ない危ない……ブーン様が止めてくれなきゃ耳をちぎるところだったわ」
('A`)「ナチュラルに幻覚を見ないで」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオにはブーン様が見えていないのね……残念だわ……」
(;'A`)「も、もしかしてブーン様の幽霊がいるの!?」
/ ,' 3「えっ」
ξ*゚⊿゚)ξ「ええ、いま私を後ろから抱きしめてくれているわ」
/ ,' 3「はい妄言〜」
ξ#゚⊿゚)ξ「一瞬信じてたろアンタ」
<_プー゚)フ「ツンの後ろ、誰もいないぞー?」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様は透明なのよ」
('A`)「それはツンのイマジナリーブーン様だよ」
87
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:42:43 ID:SOoE98Ng0
<_プー゚)フ「なーなー、ツンのしょーせつの続き読みたい!」
('A`)「え、まだ読む?」
<_プー゚)フ「だってブーンさまが出てきてないぞー」
/ ,' 3「絶対に解釈違いを起こすから、ブーン様が登場する前に破いてしまいたい」
ξ#゚⊿゚)ξ「自分の鼓膜でも破っていなさいよ」
<_プー゚)フ「ツンとブーンさまのしょーせつなんだろー?
ブーンさまが出るとこまで読む!!」
ξ*゚⊿゚)ξ「エクスト……なんて人格者! どこかの教皇も見習ってほしいわね」
/ ,' 3「どこかの司教も見習ってほしいものだな」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ、言われてるわよ」
/ ,' 3「金髪の司教も見習ってほしいものだな」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ、言われてるわよ」
('A`)「強行突破しないで」
ξ゚⊿゚)ξ「ドクオが金髪になれば解決」
('A`)「解決じゃないよ」
88
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:43:36 ID:SOoE98Ng0
『なんだァ……? この騒ぎは……』
(;'A`)『こ、この声は……!』
/; ,' 3『ま、まさか……!』
ブーーーー( ^ω^)『ふん、おもしれー騒ぎ……』ーーーーン‼︎
(;'A`)『ブーン=ツ=ンヲアイシテル王太子殿下!!』
/ ,' 3 "「もうヤダ〜〜ヤダよ〜〜〜ヤダヤダヤ〜〜ダ〜〜〜〜!!」ダンダンダン
('A`)「アラマキ教皇が解釈違いのあまりに駄々っ子になっちゃった」
ξ゚⊿゚)ξ「地団駄を踏む教皇、シンプルに嫌すぎる」
89
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:44:54 ID:SOoE98Ng0
/ ,' 3「『なんだァ……?』のァがいちばん嫌」
('A`)「おもしれー騒ぎってなに? 名前連呼してるだけの騒ぎ別におもしれくないよ」
<_プー゚)フ「ブーーーン‼︎ってのはハチが飛んでるのかー?」
('A`)「『ン』で始まって『ヲ』が入る名前、挑戦的すぎるよ……」
<_プー゚)フ「『ブーン=ツンヲアイシテル』でよかったんじゃないのかー?」
/ ,' 3「よくない。全然よくない。絶対によくない。この世で最もよくない」
('A`)「せめてミドルネームの配分を増やすとか……」
/ ,' 3「『ブーン=ツンノコトナド=ガンチュウニナイ王太子殿下』にしよう」
ξ゚⊿゚)ξ「総攻撃すぎるだろ」
90
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:45:59 ID:SOoE98Ng0
ξ゚⊿゚)ξ「なによ、そんなに言う? ブーン様の名前に関しては、言わずもがなよ」
('A`)「事実を名前にする方式ね……」
/ ,' 3「決して、事実、では、ない」
('A`)「しっかり区切った否定きた」
ξ゚⊿゚)ξ「たしかに『ブーン=ツンヲアイシテル』の方が読みやすいとは思ったわ。
でも、あまり直接的な名前だと
ブーン様が私を愛しているってネタバレになっちゃうかなって」
('A`)「ネタバレも何もないでしょ。ブーン様とツンの夢小説なんだから」
/ ,' 3「多少ひねったところで直接的な名前に変わりはないし。
ブーン様はツン司教を愛していないし、そもそも存在すら知らないし」
<_プー゚)フ「ほかの名前もネタバレなのかー?
しょーせつのツンはこの後、きょーこーになるのか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、この小説の私は王太子妃になるから教皇にならないわよ。
現実の私が教皇になるってだけで」
('A`)「ややこしいなぁ」
91
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:47:16 ID:SOoE98Ng0
ξ゚⊿゚)ξ『何よこの人。一体誰?』
( ^ω^)『この俺を知らないだと……? おもしれー女……』
/ ,' 3「不敬」
('A`)「公爵令嬢が王太子殿下を知らないのはマズい」
ξ゚⊿゚)ξ「おもしれー女だから大丈夫よ」
('A`)「公爵令嬢が王太子殿下を知らないのは、おもしれーとかじゃなく不敬だよ」
<_プー゚)フ「ブーンさまってこういう喋りかたなのか? なんかイメージとちがう……」
/ ,' 3「うむ、ブーン様はこんな口調じゃない。一人称は『僕』だし。エアプ」
ξ#゚⊿゚)ξ「エア……!?」
('A`)「アラマキ教皇以外がエアプなのは仕方ないんじゃないですか」
ξ#゚⊿゚)ξ「……エアプでも想像で補うしかないじゃない。
ブーン様は、私が生まれる前に亡くなっているんだから……」
('A`)「ツン……」
/ ,' 3「ブーン様と同じ時代を生きたことないもんねワシと違って!!!!
ワシと!!!!!違って!!!!!!ワシと!!!!!!!!
ブーン様と同じ時を過ごしたワシと!!!!!!!!!!!!
ワシ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
('A`)「これは文句なしにマウントマンだわ〜」
σξ#゚⊿゚)ξ∂「ワシワシうるせえな鳥かよ!!!!!!!
ブーン様止めないで今から鼓膜を潰すから!!!!!
ア゛ーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
('A`)「怪鳥再び」
<_プー゚)フ「二人とも鳥だな!!」
92
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:48:30 ID:SOoE98Ng0
ξ#゚⊿゚)ξ「危ない危ない……。
ブーン様が、後ろからハグして耳元でそっと吐息混じりに囁いてくれなかったら
鼓膜を突き破っていたところだったわ……」
('A`)「ディティールの細かい幻覚だ」
ξ*゚⊿゚)ξ「それより、続きよ続き! やっとブーン様と私が出会ったんだから!」
<_プー゚)フ「んー、別にもういいかなー。ブーンさま出てきたし」
ξ;゚⊿゚)ξ「なっ……!? もういいって何よ!?」
('A`)「俺ももういいかな……お腹いっぱい……」
/ ,' 3「もう破いていい?」
ξ;゚⊿゚)ξ「破いていいわけないだろ……。何がそんなにダメなのよ」
<_プー゚)フ「名前がながくて覚えられない……」
/ ,' 3「ブーン様がエアプ」
('A`)「長い名前が連呼されて鬱陶しいし、俺が婚約破棄を告げる元婚約者役だし、
名前が目立って内容が頭に入ってこないし、俺の名前がただの司教だし、
公爵令嬢が王太子殿下を知らないわけがないし、
俺がマウントマンマウントマンうるさいし……」
ξ゚⊿゚)ξ「思ったよりドクオが自分の処遇に不満を感じていた」
93
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:49:26 ID:SOoE98Ng0
ξ;゚⊿゚)ξ「そんなにダメなのね……。自信作だったんだけど……」
('A`)「内容がどうこうって話じゃなく、名前なんだよ……。名前がずっとノイズ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「事実を名前にする方式を変えるべきか……」
('A`)「いや、連呼する方式を変えた方がいいかな……」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ、マウントマン伯爵令嬢はこのままで」
/ ,' 3「えー」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様の名前も、もうちょっと読みやすくするわ」
/ ,' 3「『ブーン=ツンノコトナド=イチミリモガンチュウニナイ王太子殿下』にしよう」
ξ゚⊿゚)ξ「事実を名前にするって言ってるでしょ」
/ ,' 3「ない事実を名前にしないでって言ってるでしょ」
ξ*゚⊿゚)ξ「ドクオのアドバイスを踏まえて書いてみるわ。
今後、ブーン教の聖書になるんだから! はりきって書かなくちゃ!」
/ ,' 3「助けて〜ドクオ次期教皇〜〜」
('A`)「俺はただの司教です」
94
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:50:26 ID:SOoE98Ng0
('A`)「あれ、そういえばモナーさんは?」
<_プー゚)フ「さっきまでいたよなー? ぜんぜん喋ってなかったけど」
/ ,' 3「ああ、少し前に警備に戻ったぞ。何やら深刻な顔をしていたが……」
ξ゚⊿゚)ξ「深刻な顔? 私とブーン様が相思相愛すぎて恐れ慄いたのかしら?」
/ ,' 3「たわ言を」
ξ゚⊿゚)ξ「は? 恐ろしいでしょ?? 私とブーン様がラブラブすぎて。恐ろしいって言え」
/ ,' 3「たわ言がたくましすぎて恐ろしい」
(((;´∀`)「……」
|゚ノ;*^∀^)そ「モ、モナーさま!? 角でばったり出会うなんて聞いてませ……」
|゚ノ ^∀^)「……? モナーさま、顔色が優れませんわ」
(;´∀`)「あ、レモナさん! すごいことを知ってしまったモナ!」
|゚ノ ^∀^)「すごいこと……?」
95
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 19:52:18 ID:SOoE98Ng0
(;´∀`)「ツンさんは実はご令嬢でブーンさんとついさっき入籍して、
アラマキさんは雌の山羊でご令嬢でマウントマンで、
ツンさんとブーンさんの仲を引き裂こうとしていて、
ドクオさんは変態司教だったモナ!!」
|゚ノ ^∀^)
(;´∀`)「しかもドクオさんとツンさんは元婚約者で、
ツンさんはアラマキさんに嫌がらせを繰り返してて、
それがきっかけでドクオさんと婚約破棄に至ったみたいで、
ツンさんは怪鳥でブーンさんに背後をとられているみたいモナ!!!」
|゚ノ ^∀^)「まだ続くんですの!?」
(;´∀`)「ドクオさんは金髪にする予定があるらしくて、更に次期教皇で、
ブーンさんの周りには常にハチが飛んでいて、
面白い騒ぎを嗅ぎつける嗅覚を持っていて、
アラマキさんは駄々っ子の鷲で地団駄を踏んでいて、
ツンさんは次期教皇で王太子妃になる予定で、ブーンさんのことを知らなくて……」
(;´∀`)「あれ? ツンさんはブーンさんと結婚してるのにブーンさんを知らない?
ドクオさんとツンさんのどっちが次期教皇でどっちが王太子妃?
アラマキさんは山羊? それとも鷲? 令嬢? マウントマン?」
|゚ノ ^∀^)
|゚ノ ;^∀^)「誰ですの!!?
モナーさまにキャパオーバー必至の超圧倒的物量の嘘を教えたのは!!!?!?」
教義 第3章 おわり
96
:
名無しさん
:2023/04/30(日) 20:27:53 ID:gQU1Gn0E0
otsu
97
:
名無しさん
:2023/05/01(月) 12:38:36 ID:AxCckEBM0
乙乙!
98
:
名無しさん
:2023/05/01(月) 22:22:50 ID:.z9Wa9us0
面白過ぎるんだよなぁ
99
:
名無しさん
:2023/05/06(土) 00:09:50 ID:PAyQkpzw0
乙乙
不敬のくだり好きすぎる
100
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:06:28 ID:.UD7ZP6k0
( ^ω^) ※ブーン様のクソデカ石像
('A`)「ブーン様の石像ってクソでかいけどさぁ」
(´・ω・`)「うん」
('A`)「ブーン様の後ろにあるステンドグラスもクソでかいよね」
(´・ω・`)「分かる」
('A`)「ステンドグラスの絵のブーン様もクソでかいよね」
(´・ω・`)「クソデカブーン様が飽和してるんだよね、この大聖堂」
('A`)「ステンドグラスの絵って、ブーン様以外にもなんか……いるよね。
ブーン様の周りに妖精みたいなのが何人か……」
(´・ω・`)「妖精っていうより、天使っぽくない?」
('A`)「あー、たしかに天使の方がそれっぽいかも……」
o川*゚ー゚)o「呼んだ?」
('A`)「えっ、呼んでないし誰? 本当に誰??」
101
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:06:57 ID:.UD7ZP6k0
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第4章「みんなで決めたルールは守ろう」
.
102
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:07:39 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「あー幽霊だ」
('A`)「なんだ幽霊か〜」
(´・ω・`)「本当に順応しきったね」
o川#゚д゚)o「幽霊じゃないもん! 天使だもん!!」
('A`)「なんだ天使か〜」
(´・ω・`)「順応性の高さがモナーさんみたいになってきてるよ」
o川*゚ー゚)o「そう、キューちゃんは天使なの!」
('A`)「天使っていうわりには、悪魔の羽と尻尾みたいなの生えてない?」
o川#゚-゚)o「ッハァーーーーー……これだから素人は……」
('A`)「クソデカため息つかれた……。ブーン様のクソデカ石像とクソデカステンドグラスの前で……」
(´・ω・`)「クソデカが飽和している」
103
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:08:22 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)∂「キューちゃんは天使なの!! ほら、頭の上に天使の輪が浮いてるでしょ!?」
('A`)「頭の上……? いや、何も……」
(´・ω・`)「頭にはまってる輪っかのこと言ってる?」
('A`)「あーたしかに、ちっちゃいフラフープみたいなのがはまってる」
(´・ω・`)「フラフープて」
o川#゚-゚)o「はまってないしフラフープじゃないし!!」
('A`)「それ頭痛くならない?」
o川#゚д゚)o「ならないもん!! 浮いてるんだから!!」
('A`)「浮いて……はないね……」
o川#゚д゚)o「浮いてるもん!!!」
('A`)「……うん……浮いてるね……」
104
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:09:10 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「浮いてるでしょー? だって天使だもん!!」
('A`)「うん……天使だね……」
(´・ω・`)「コウモリみたいな羽と、黒い矢印の形した尻尾生えてんじゃん」
o川#゚д゚)o「生えてないもん!!!」
('A`)「生えてはいるかな……」
o川#゚-゚)o「キューちゃんはこんなにかわいいくて名前だって『キュート』なんだから、天使に決まってるでしょ!!?」
('A`)「うん……天使だね……」
(´・ω・`)「僕は通さないよ、その理屈」
o川#゚-゚)o「なによアンタ、かわいくなーい」
(´・ω・`)「は? かわいいだろ??」
o川#゚-゚)o「かわいくない!!!」
(´・ω・`)「かわいいですけど???」
('A`)「不毛な言い争いやめて……」
105
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:10:00 ID:.UD7ZP6k0
('A`)「どっちもかわいいってことで、もういいじゃん……。しょうもないからやめようよ……」
o川#゚-゚)o「かわいくない!!!」
(#´・ω・`)「かわいいんですけど!!!?」
o川#゚-゚)o「絶対かわいくない!!!」
三<_プー゚)フ「なんだー? 新入りかー? おれはエクストで……」
('A`)「ああ〜殺伐とした空間に現れた一筋の光」
o川*゚ヮ゚)o「かわいい!!!」
<_プー゚)フ「ん?」
o川*゚ヮ゚)o「エクストかわいい!!! まんまるでかわいい!!!」
('A`)「わかる」
<_フ;゚ー゚)フ「な、なんだなんだー?」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんはかわいいのが大好きなの!!」
(´・ω・`)「じゃあ、かわいい僕のことも大好きだろ」
o川*゚-゚)o「かわいくないしあんまり好きじゃない……」
(´・ω・`)「いっそ嫌いと言えよ」
106
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:10:56 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「キューちゃんは慈悲深い天使だから、可愛げがないだけで嫌わないよ!」
(´・ω・`)「幽霊じゃん」
o川#゚-゚)o「天使だもん!!!」
(´・ω・`)「いや幽霊じゃん。どこからどう見ても」
o川#゚-゚)o「ッッハァーーーーーーーー…………これだから素人は困るのよ……。
目が節穴なんだから、眼鏡かけた方がいいんじゃない?
いや、節穴に眼鏡かけても意味ないか! ごめんね無理言って!」
(#´・ω・`)σ「は??? 君から幽霊の匂いだってしますけど????
あーーくっさくっさ幽霊くさ!!!!」
o川#゚д゚)o「キューちゃん幽霊くさくないもん!!!!」
<_プー゚)フ「幽霊くさいってなんなんだー?」
('A`)「新たな匂いの概念を作らないで」
107
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:11:40 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)o「アンタほーんとかわいくない!」
(#´・ω・`)「かわいいもんねーー今日から僕がキュートって名乗っちゃうもんねーーー」
('A`)「子ども相手に大人げないって……やめなよショボン……」
o川#゚-゚)o「だったらキューちゃんはショボンって名乗るもんね!!」
('A`)「なんで??」
<_フ*゚ー゚)フ「じゃあおれはドクオー!!」
('A`)「なんで???」
108
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:12:21 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「今日からキュート司祭って呼んでね」
('A`)「呼ばないけど……」
o川*゚ー゚)o「キューちゃ……じゃなくて、ショボちゃんのことはショボちゃんって呼んで!」
('A`)「呼ばないけど……」
<_フ*゚ー゚)フ「おれはドクオなー!」
('A`)「ドクオは俺ですけど……」
(´・ω・`)「ドクオ司教は誰を名乗るの?」
('A`)「ドクオ司教はドクオ司教ですけど……」
o川*゚ー゚)o「ノリわるーい」
('A`)「えー……」
('A`)「……じゃあ俺はエクスト……」
<_フ*゚ー゚)フ「わーい!!」
109
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:13:08 ID:.UD7ZP6k0
<_フ*゚ー゚)フ「よーし、ドクオしきょーとして活躍するぞ!!」
('A`)∂「俺はどうしたら?」
<_フ*゚ー゚)フ「幽霊として活躍する!!」
('A`)「俺死んじゃった……」
(´・ω・`)「僕は今後一生キュート司祭として生きていくから」
o川*゚ー゚)o「え……気が済んだら返してよ……」
(´・ω・`)「君は今後一生ショボンとして生きるんだよ」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんもう死んでるし」
(´・ω・`)σ「いま幽霊って自分で認めた」
o川*゚ー゚)o「生きてようが死んでようが、キューちゃんが天使である事実は変わらないからセーフ!」
(´・ω・`)「謎理論」
110
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:14:15 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚-゚)o「え、ねえ、ちゃんと返してよ? 本物のキューちゃんは私なんだからね?」
(´・ω・`)「いや、キュートは僕だよ。君はこの先ずっとショボンだよ。自分の発言には責任を持とうね」
o川;゚д゚)o「いや、遊びでしょ!? ふざけてただけじゃん! ねえ!!」
(´・ω・`)「ブーン教の教義にも『みんなで決めたルールは守ろう』とあるよ」
o川;゚д゚)o「ただの遊びじゃん! ルールも何もないでしょ!!」
(´・ω・`)「僕は責任を持ってキュート司祭として生きていくよ。
君も自分の発言に責任を持ってショボンとしての人生を全うしてね」
o川;゚-゚)o「アンタどう見ても責任を重んじるような人じゃないくせに……!」
(´・ω・`)「責任を持って身も心もキュート司祭になるから」
o川;゚д゚)o「キューちゃんが乗っ取られる……!!」
('A`)「いい歳した大人が子どもをからかうなって……」
(´・ω・`)「ドクオ司教とエクストも責任を持って互いになるんだから、僕もキュートも責任を持たなきゃ!」
('A`)「その理屈だと、俺はエクストになる為に死ななきゃいけなくなるんですが……」
111
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:15:14 ID:.UD7ZP6k0
o川;゚-゚)o「責任とか持たなくていいから、キューちゃんを返して……」
(´・ω・`)「誰がなんと言おうと僕はこの先一生キュート司祭だから」
('A`)「この期に及んで大人げない……」
(( ( ´∀`)
三( ´・ω・`)「あっ! あんなところにモナーさんが! さっそく自己紹介して来よっと!!」ダッ
(;'A`)っ「待て待て待てモナーさんはやめよう。これ以上モナータトゥーを増やさないで」グイッ
(´・ω・`)「モナーさんを巻き込むのがいちばん面白いのに……」
(;'A`)「この前レモナに、モナーさんに変態司教などと吹きこむなって怒られたから……」
(´・ω・`)「何それウケる」
<_フ*゚ー゚)フ「おれは変態しきょーのドクオだぞー!!」
(;'A`)「ああ〜やめて〜〜」
(´・ω・`)「絶対意味わからずに言ってるよね」
112
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:16:04 ID:.UD7ZP6k0
/ ,' 3「なんの騒ぎだ? エクストに変態司教の汚名を着せおって……」
('A`)「アラマキ教皇ちがうんです……エクストが自ら変態司教の汚名を被ったんです……」
o川;゚д゚)σ「変態とかどーでもいいから!! ねーアラマキ! キューちゃんがこの人に乗っ取られる!!」
(´・ω・`)「どうも、キュート司祭です」
/ ,' 3「??? あ、はい……どうも……」
('A`)「何も分かっていない」
ヽ(´・ω・`)ノ「キュート司祭で〜す。イエーイ!!」
/ ,' 3「??? イエーイ……」
('A`)「本当に何も分かっていない」
o川#゚д゚)o「キューちゃんの解像度低すぎ!! キューちゃんを乗っ取るならせめてちゃんとやってよ!!」
(´・ω・`)v「イエーイ僕かわい〜!! 天使〜〜!! 指ハート指ハート!!」
o川#゚д゚)o「コイツ……キューちゃんの真似が世界一下手……!!!」
(´・ω・`)「えっ……そんなに……?」
('A`)(真面目に模倣しようとした結果だったんだ……)
113
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:16:56 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)o「こーなったら、キューちゃんが徹底的にキューちゃんを叩き込んであげる!」
(´・ω・`)「あ、はい……お願いします……」
('A`)(世界一下手って言われたの結構ショックだったんだ……)
o川*゚ー゚)σ「まず服装! キューちゃんを乗っ取るならもっとフリフリのかわいい服を着る!」
(´・ω・`)「えーでもこれ神官の制服みたいなもんだし……」
o川*゚ー゚)o「レモナがヒラヒラしたかわいいケープ羽織ってるの見たけど」
/ ,' 3「多少の着崩しは認めているからな」
('A`)「ツンは花嫁のベールをつけていますしね」
/ ,' 3「あれは認めていない」
114
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:17:47 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「かわいくアレンジして着てもいいんだね! じゃあもっとフリフリした服着よう!」
(´・ω・`)「僕フリフリした服持ってないよ」
三o川*゚ー゚)o「じゃあキューちゃんの服をあげる! ちょっと待ってて!」ダッ
(´・ω・`)「絶対サイズ合わな……行っちゃったよ」
<_フ*゚ー゚)フ「負けてらんねー! おれもドクオにおれの服を……」
('A`)「エクストは服着てないじゃん」
<_プー゚)フ
<_プー゚)フ「着てなかった……」
('A`)「今気づいたの……?」
<_プー゚)フ「おれ、裸だったのか……」
('A`)「まんまるおばけに裸判定ってあるのかな……」
115
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:18:39 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「キューちゃんのカーディガン持ってきた! フリルがついててかわいいでしょ!」
(´・ω・`)「見るからにサイズ合わないよ……キッズサイズだもん……」
('A`)「レモナが着るにも小さそうなくらいだもんな。成人男性が着るサイズじゃない……」
o川*゚ー゚)o「天使の羽が生えて着れなくなっちゃったから、そのカーディガンあげる!」
(´・ω・`)「貰ってもしょうがないんだけど……」
川っ*゚ー゚)っ「ほら、着て着て!!」ファサッ
(´・ω・`)「……」
('A`)「パツパツだ」
/ ,' 3「パツパツ司祭」
<_フ*゚ー゚)フ「変態しきょーとパツパツしさい!!」
('A`)「変態司教のことは忘れて」
116
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:19:29 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「服装はこれでいいとして……髪型もキューちゃんみたいなお団子ヘアーにしよう!」
(´・ω・`)「団子にできる長さないです……」
o川*゚ー゚)っ"「いけるいける!」グイグイ
(´・ω・`)"「痛い痛い髪ひっぱらないで」
<_フ*゚ー゚)フ「よーし、ドクオもおれと同じ髪型に……」
('A`)「エクストは髪生えてないでしょ」
<_プー゚)フ
<_プー゚)フ「……おれ、ハゲだったのか……」
('A`)「まんまるおばけにハゲ判定は無いと思うから……」
117
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:20:12 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「よし、なんとかお団子にできた!!」
o(´・ω・`)o「もう許してください……」
/ ,' 3「遊ばれているな」
('A`)「たぶん報復も兼ねてます。ショボンに散々からかわれていたので」
o川*゚ー゚)o「あとはー……天使の羽と天使の輪っかかな」
o(´・ω・`)o「悪魔の羽とちっちゃいフラフープでしょ。あと悪魔の尻尾」
o川#゚-゚)o「悪魔でもフラフープでもないもん!! 尻尾なんて生えてないし!!」
('A`)「天使の輪っかの再現か……ちょうどいい輪っかなんてあったかな」
/ ,' 3「普通のフラフープなら外の倉庫にあるが」
o川*゚ー゚)o「じゃあそれでいいや! アラマキ持ってきてー!」
/ ,' 3「うむ」
('A`)(なんで神殿にフラフープが……)
118
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:21:10 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)ノ◎「このフラフープが天使の輪っかってことで!」
('A`)「本当にそれでいいのかな……」
/ ,' 3「だんだん雑になってきている」
<_プー゚)フ(最初から雑だったような……)
o川*゚ー゚)o「天使の羽はどうやって再現しようかなぁ」
('A`)「ダンボールとかで作る?」
o川*゚ー゚)o「それじゃかわいくないし……」
('A`)「パツパツカーディガンの無理やりお団子ヘアー成人男性の時点で、かわいくはないかな……」
o川*゚ー゚)o「あ、キューちゃんが背中におぶされば羽が生えてるみたいに見えない?」
/ ,' 3「キュートをおぶるショボン司祭にしか見えないと思うが……」
o川*゚ー゚)o「いけるいける! もうこれでいいや!」
('A`)「投げやりじゃん」
o川*゚ー゚)o「じゃあキューちゃんがおぶさるから、その状態でフラフープを回してね!」
o(´・ω・`)o「無茶を言うな」
119
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:21:58 ID:.UD7ZP6k0
/i\o川*゚ー゚)o
⌒'⌒o(´・ω・`)o グルグルグル
((( つ つ
) ) )))
U U
('A`)「独特な子守り?」
/ ,' 3「あやしながら運動もする効率厨」
('A`)「パツパツのカーディガンを着るためにダイエットを頑張る子守りパパ」
/ ,' 3「子どものカーディガンを着ようと頑張るな」
<_プー゚)フ「超やせないと着れないなー!」
('A`)「超痩せてもキッズサイズは厳しいかなぁ……」
(( o(´・ω・`)o ))「人で大喜利してないで助けてください……」グルグルグル
120
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:23:03 ID:.UD7ZP6k0
(( o(´・ω・`)o )) グルグルグル
('A`)σ「本当にこれがキュート司祭を名乗ってもいいの?」
o川*゚ー゚)o「嫌かなー」
o(´・ω・`)o「なんだったんだよこの時間」
o川*゚ー゚)o「圧倒的天使キューちゃんを乗っ取るのがどれだけ難しいか理解できたでしょ?」
"∩(´・ω・`)o「見た目だけそれっぽくしただけじゃん」
('A`)「それっぽくすらなってないと思うけど……」
o川*゚ー゚)o「形から入るのが大事なの!」
(´・ω・`)∩"「君がどんな子かを教えてほしかったんだけど。じゃないと模倣しようがないし」
o川*゚-゚)o「……キューちゃんがどんな子か……」
(´・ω・`)「うん」
o川*゚-゚)o「……それは」
(´・ω・`)「それは?」
o川*゚ー゚)o「……知らなくていい!」
(´・ω・`)「なんだそれ……。まあいいや、じゃあ次は僕がショボちゃんを叩き込もうか」
o川*゚ー゚)o「え、嫌」
(´・ω・`)「人を効率厨子守りパパにしておいて、それはないでしょ」
o川*゚ー゚)o「効率厨子守りパパはアンタが勝手に大喜利されただけでしょ」
121
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:23:56 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「ショボちゃんになりきるには、まず第一に品行方正であることかな」
('A`)「えっ……?」
/ ,' 3「?????」
o川*゚ー゚)σ「アンタの上司二人の反応コレなんだけど」
(´・ω・`)「心外だなあ」
<_プー゚)フ「ひんこーほーせー……ってなんだ?」
('A`)「正しくてきちんとしてる、みたいな意味かな」
<_プー゚)フ「ショボンはひんこーほーせーなのかー?」
/ ,' 3「過剰な煽りやからかいが目立つからな……」
('A`)「幽霊を怖がるクーを見てキャハハーーッ!!!って笑う人を品行方正とは呼ばない」
o川*゚ー゚)o「言われてるよ」
(´・ω・`)「ショボちゃんになりきるには、第二に清廉潔白であることかな!!」
('A`)「心が強い」
122
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:24:47 ID:.UD7ZP6k0
(´・ω・`)「服装は別になんでもいいかな。僕を僕たらしめるのは心の在り方だから、外見はなんだっていいよ」
('A`)「その心の在り方に納得がいかないんですけど……」
(´・ω・`)「納得いかなくても納得して」
('A`)「無理を言わないで」
川 ゚ -゚)「おい、集まって何をしているんだ? その女の子は迷子か?」
('A`)「あ、クー。この子は幽れ……」
o川*゚ー゚)o
('A`)「……天使のキュートだよ」
<_フ;゚ー゚)フ(無言なのに圧がある……)
川;゚ -゚)「天使……? どういうことだ?」
(´・ω・`)「その子は幽霊のショボちゃんだよ」
川;゚ -゚)「幽……ショボちゃん!!!?!?」
('A`)「幽霊への恐怖よりもショボちゃんの衝撃が勝った」
123
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:25:36 ID:.UD7ZP6k0
o川#゚-゚)o「ちがいますー天使のキューちゃんですー!!」
(´・ω・`)「幽霊のショボちゃんだよ」
川;゚ -゚)「天使のキューちゃん……幽霊のショボちゃん……ショボちゃん!!!!?!?」
('A`)「やっぱりショボちゃんの衝撃が一番強い」
o川#゚-゚)o「キューちゃんだってば!!」
川;゚ -゚)「キュー……キュボちゃん……??」
('A`)「キメラになっちゃった」
124
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:26:47 ID:.UD7ZP6k0
川;゚ -゚)「ショボちゃんとは誰だ? 何? 誰?」
('A`)「入れ替わって遊ぼうみたいなノリで、キューちゃんことキュートがショボちゃんになっただけで……」
川;゚ -゚)「ただの遊びか……。ショボちゃんのインパクトに動揺して混乱してしまった……」
(´・ω・`)「遊びじゃないよ。責任を持って僕になってもらうために色々と教えてたんだよ」
川;゚ -゚)「全力で煽れと教えたのか?」
(´・ω・`)「クーまでそんなこと言うの? みんな僕に対する認知が歪んでない?」
('A`)「その言葉、ショボンにそっくりそのまま返したいかな……」
川;゚ -゚)「そもそも、仕事もしないで何を遊んでいるんだお前たちは……」
('A`)「それはそう」
川#゚ -゚)「教皇と司教と司祭が揃って遊んでいるなど、示しがつかないぞ!
入れ替わりだの、ショボちゃんだのとふざけていないで、仕事をしたらどうだ!!」
/ ,' 3「ワシは入れ替わってないです……遊んでないです……」
(((´・ω・`)))「これアラマキ教皇が持ってきてくれたフラフープ」グルグルグル
川#゚ -゚)「アラマキ教皇!? 率先して遊び道具を持ってきているじゃないですか!!!」
/ ,' 3「冤罪……」
125
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:28:01 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)o「アンタら仕事あったの?」
('A`)「そりゃあね……一応は……」
/ ,' 3「そろそろ戻るぞ」
川#゚ -゚)「まったく……仕事中に時間を忘れて遊ぶなど……」
川 ゚ -゚)
川;゚ -゚)「幽霊!!!!!?!?!?」
(´・ω・`)「反応おっそ」
('A`)「ショボちゃんのインパクトに負けてたから……」
o川#゚-゚)o「キューちゃんは幽霊じゃないもん!!」
(´・ω・`)「幽霊で悪魔でショボちゃんでしょ」
o川#゚-゚)o「天使で天使なキューちゃんですー!!」
川;゚ -゚)「幽霊? 悪魔? 天使? どれが正しいんだ!?」
o川*゚ー゚)o「キューちゃんはこんなにかわいいんだから、天使以外ありえないでしょ?」
川;゚ -゚)「そうなのか……? まあ、たしかに……」
/ ,' 3「流されそうになってる」
('A`)「『かわいいから天使』の理屈だと、エクストも天使ってことになるよ」
(´・ω・`)「ドクオ司教がエクストをめちゃくちゃ可愛がっていることは分かった」
126
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:28:43 ID:.UD7ZP6k0
o川*゚ー゚)ノシ「ほらもうさっさと仕事に戻りなさーい」
<_プー゚)フ「よーし、ドクオしきょーとして仕事するぞ! ドクオはおれだから遊んでていいぞ!」
('A`)「やった〜」
川;゚ -゚)「やったーじゃない! ちゃんと仕事をしろ!」
(´・ω・`)「じゃあ僕もキュートだから仕事しないで遊ぼーっと」
o川*゚ー゚)o「キュート司祭なんでしょ。司祭は働きなさいよ」
(´・ω・`)「じゃあ僕ショボンだから仕事しな〜い」
/ ,' 3「ショボン司祭であるなら尚のこと仕事してほしい……」
o川#゚-゚)o「そんなあっさりキュート司祭を手放さないでよ」
('A`)「自分の発言には責任を持とうって言ってたのに……」
/ ,' 3「ショボン司祭が『責任を持とう』発言に責任を持たないの解釈一致」
('A`)「それを司祭の個性として受け入れるのは甘やかしすぎです」
127
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:29:18 ID:.UD7ZP6k0
川#゚ -゚)「ショボンだのキュートだの言っていないで仕事に戻るんだ!」
(( ( ´・ω・`)「ハイハイ戻る戻る戻りますー」
(( ( 'A`)「俺も戻ろうっと」
(( / ,' 3 ◎「まずはフラフープを倉庫に片付けて……」
(´・ω・`)σ「あっ! アラマキ教皇がフラフープで遊ぼうとしてる!!」
川#゚ -゚)「なんだと!?」
/ ,' 3 ◎「冤罪…………」
128
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:30:19 ID:.UD7ZP6k0
('A`)「幽霊にも色々いるんだね」
(´・ω・`)「色々?」
('A`)「キュートは羽と尻尾が生えてて、エクストは丸い人魂で、レモナは生きてる人間と見た目は変わらなくて……、
幽霊といっても色々なんだなぁと思って」
(´・ω・`)「たしかに、やたらバリエーションが多いね」
('A`)「みんな生前は人間だったと思うけど、人によって姿が違うのはなんでだろう……」
(´・ω・`)「生きてた時のことが関係してるんじゃない? 未練が姿に影響を与えてるとか?」
('A`)「未練なあ……。エクストは生前のこと覚えてないみたいだけど……」
(´・ω・`)「そういやそうかぁ。うーん、分かんないや」
o川*゚-゚)o「……」
o川*゚-゚)o(……キューちゃんは、悪い子だから)
o川*゚-゚)o(だから、こんな羽と尻尾が生えちゃったんだ……)
教義 第4章 おわり
129
:
名無しさん
:2023/06/22(木) 21:49:37 ID:M9K/bwSc0
乙 ドクオのツッコミが静かながら冴えてて大好き
130
:
名無しさん
:2023/06/23(金) 00:23:27 ID:F5aquSGY0
乙。また可愛い子が増えた!!
131
:
名無しさん
:2023/06/23(金) 09:47:59 ID:o7hs7.lE0
乙です
132
:
名無しさん
:2023/06/24(土) 00:30:32 ID:25OY0h.M0
悪い子だと悪魔の羽と尻尾が生えちゃうならショボだったら何生えちゃうんだよ……
133
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:06:34 ID:WpsGGBm20
_,
ξ゚⊿゚)ξ「……」
川 ゚ -゚)(む……ツン司教が難しい顔をしている)
川 ゚ -゚)(悩み事か? なにか私に力になれることはないだろうか……)
|゚ノ ^∀^)「クー司祭さま? 立ち尽くしてどうかなさいました?」
川 ゚ -゚)「ああ、レモナ……。ツン司教が何か悩んでいるみたいでな」
_,,_
ξ゚〜゚)ξ
|゚ノ ^∀^)「本当ですわ……。険しいお顔をされていますわ……」
川 ゚ -゚)(さっきより険しくなってる……)
134
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:07:15 ID:WpsGGBm20
('A`)ほのぼの地縛霊神殿のようです
教義 第5章「困ったときは相談しよう」
.
135
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:07:59 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「何か力になれることはないだろうか……」
|゚ノ ^∀^)「きっとありますわ! わたくしも、ツン司教さまのお力になりたいですわ!」
川 ゚ -゚)「そうだな、まずは何を悩んでいるのか訊いてみよう」
三|゚ノ ^∀^)「ですわね! ツン司教さまー!」タタタ
三川 ゚ -゚)「ツン司教! 一体なにを悩んで……」タタタ
ξ;゚⊿゚)ξ「来るな!!!!!!!」
"川;゚ -゚)"「えっ」ピタッ
三|゚ノっ;^∀^)っそ「きゃあ!! 勢い余って調味料の入った棚にぶつかってしまいましたわ!!!」ガシャーン
川;゚ -゚)「うわーー!! あらゆる調味料が降り注いできた!!!!」ドサドサドサ
ξ;゚⊿゚)ξ「だから来るなって言ったのよ!! 厨房に!!!」
136
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:08:38 ID:WpsGGBm20
|゚ノ;^∀^)「ごめんなさい、クー司祭さま! お怪我はありませんか!?」
川;゚ -゚)「平気だ……。塩まみれにはなってしまったが……」
ξ;゚⊿゚)ξ「落ちた時に瓶の蓋が開いちゃったのね……。床も塩だらけに……」
川;゚ -゚)「なめくじになった気分だ……。とりあえずシャワーを浴びて着替えてくる」
|゚ノ;^∀^)「服はわたくしがお洗濯しますわ!」
川;゚ -゚)「ツン司教、着替えてからまた厨房に戻る」
ξ゚⊿゚)ξ「厨房には戻ってこなくていいわ。また事故りかねないから」
|゚ノ;^∀^)「後ほど戻りますわ! では行ってきます!」
ξ゚⊿゚)ξ「厨房封鎖しとこ……」
137
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:09:26 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξづ ペタペタ
('A`)「え、なん……なに……? なんで厨房の扉にガムテープ貼ってんの……?」
ξ゚⊿゚)ξ「厨房を封鎖してるのよ」
('A`)「なんで……?」
ξ゚⊿゚)ξ「事故が起きるから……」
('A`)「予防なんだ……」
ξ゚⊿゚)ξ「いや起きてはいるんだけど」
('A`)「起きてはいるんだ……」
ξ゚⊿゚)ξ「床が塩の海になっちゃって……」
('A`)「塩の海……?」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、海ってそもそも塩を含んでるから『塩の海』は変? 『塩の泉』とかの方が適切かしら」
('A`)「表現はどうでもいいよ……」
138
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:10:30 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξ「クーが塩を被って……じゃなくて泉の水を被って……いや、クーが塩を被って泉ができたからこれだと順序が……えーと……」
('A`)「表現のせいで不必要にややこしくなってる」
ξ゚⊿゚)ξ「要するにクーが塩を被っちゃったのよ」
('A`)「なんでそんなことに?」
ξ゚⊿゚)ξ「レモナが転んで……」
('A`)「全部察した」
ξ゚⊿゚)ξ「着替えたらまた厨房に戻るって言ってたから、封鎖したのよ」
('A`)「次は胡椒でもぶちまけそうだもんね……」
ξ゚⊿゚)ξ「胡椒はくしゃみパラダイス開幕するから危ない」
('A`)「くしゃみパラダイス開幕……」
139
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:11:13 ID:WpsGGBm20
|゚ノ ^∀^)「戻りましたわ!」
彡;゚ -゚)「なぜ扉にガムテープが……」
('A`)「向かい風の中に立ってる?」
ξ゚⊿゚)ξ「ものすごい癖のつき方してるわよ」
彡;゚ -゚)「レモナに髪を乾かしてもらったらこうなったんだ……」
|゚ノ;^∀^)「ドライヤーが暴発してしまいまして……」
('A`)「どういうドジ?」
ξ゚⊿゚)ξ「それはドジという括りでいいのかしら……。クー、直してあげるからいらっしゃい」
(( 彡;゚ -゚)「すまない、ツン司教……」
140
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:11:57 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「で、この封鎖された扉は一体……?」
|゚ノ;^∀^)「まさか事件が……!?」
ξ゚⊿゚)ξ「ある意味、事件は起きたけど」
|゚ノ;^∀^)「起きたのですか!?」
ξ゚⊿゚)ξ「クーとレモナの塩被り事件……」
|゚ノ;^∀^)「当事者でしたわ!!」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、『塩被り事件』じゃなくて『塩を被った結果泉ができた事件』……?」
川;゚ -゚)「い、泉……?」
('A`)「不必要にややこしいから泉はいらないよ」
141
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:13:19 ID:WpsGGBm20
ξ゚⊿゚)ξ「で、私に何か用だった?」
|゚ノ ^∀^)「ええ! ツン司教さまのお役に立ちたくって!」
川 ゚ -゚)「ツン司教、何か悩み事があるのか? さっき難しい顔をしていただろう?」
ξ゚⊿゚)ξ「ああ、今度『ブーン様とツンの同棲記念日』があるじゃない?」
('A`)「歴史をねじ曲げちゃった」
川;゚ -゚)「『ブーン様との同居記念日』のことか? ブーン様とアラマキ教皇の……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様と私」
|゚ノ;^∀^)「譲るつもりが微塵もありませんわ!」
ξ゚⊿゚)ξ「毎年食べ物とかグッズの模擬店を出すじゃない? 今年も出店したいと思ってて……」
o川*゚ー゚)o「呼んだ?」
ξ゚⊿゚)ξ「え……? 呼んでない……」
o川*゚ー゚)o「いま天使って……」
ξ゚⊿゚)ξ「言ってない……」
('A`)「もしかして『しゅっ“てんし”たい』かな」
ξ゚⊿゚)ξ「特定の単語を含むツイートにリプライを送るbot?」
142
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:14:07 ID:WpsGGBm20
o川*゚ー゚)o「なになに、お店出すの?」
('A`)「うん。まだ先だけど、祭りみたいな行事があるんだよ」
|゚ノ ^∀^)「『ブーン様との同居記念日』という、アラマキ教皇さまと生前のブーンさまの同居記念日をお祝いする行事ですわ」
o川;゚-゚)o「ブーン教全体でお祝いしてるの?」
('A`)「アラマキ教皇の私情だね」
ξ゚⊿゚)ξ「『ブーン様とツンの同棲記念日』よ」
('A`)「こっちは別の私情」
143
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:15:15 ID:WpsGGBm20
o川*゚ー゚)o「みんなでお店やるの?」
川 ゚ -゚)「全員ではないな。神殿が一般開放されるからな、来客の対応などの仕事もある」
ξ゚⊿゚)ξ「模擬店を出すのは私とドクオくらいね」
o川*゚ー゚)o「へー、なに売るの?」
('A`)「俺は去年ブーン様のぬいぐるみを作ったよ。手のひらサイズの」
o川*゚ー゚)o「ぬいぐるみ!? すごい!」
川 ゚ -゚)「ドクオ司教は手先が器用なんだ」
|゚ノ*^∀^)「ドクオ司教さまの作ったぬいぐるみ、とってもかわいいんですのよ!」
ξ゚⊿゚)ξ「いやほんとまじ……ふわふわで……にこにこで……ちょこんとしてて……まじ……まじかわいいから…………」
o川*゚ヮ゚)o「へぇ、そんなにかわいいんだ!」
('A`)ゞ「ありがたいことに好評いただいてまして……」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様という存在が既に愛らしく完璧でこれ以上ないほどに完成されているのに、
デフォルメされてぬいぐるみになることで愛らしさが更に増し、それでいて荘厳な美しさを損なうことはなく、
枕元にいてくださるだけで夢見がよくなり見守られている安心感を得られ、いずれは万病に効くようになり、
一家に最低一人のブーン様ぬいが義務づけられ、世界は愛と平和に包まれてブーン様は幸せの代名詞となる」
('A`)「急に怖い怖い怖い」
144
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:16:25 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「もしかして、今年はツン司教がぬいぐるみを作るのか?」
ξ゚⊿゚)ξ「いや、私は例年通りお菓子を作るわ。ドクオよりクオリティ高いぬいぐるみ作れる気しないし」
o川*゚ー゚)o「お菓子! どんなの作るの?」
ξ゚⊿゚)ξ「それを悩んでいたのよ」
川 ゚ -゚)「なるほど、それで険しい顔を……」
ξ゚⊿゚)ξ「これぞブーン教!って感じのお菓子を作りたいのよね」
川 ゚ -゚)「ブーン教といえば、やはりブーン様の存在だな」
('A`)「カップケーキにチョコペンでブーン様の顔を描くとかどう? ブーン様が型紙から顔を覗かせてるみたいな」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン様を食べるなんて……とんでもないでしょ……」
('A`)「お菓子なら別に……」
o川*゚ー゚)o「ケーキに乗ってるサンタさん平気で食べれるタイプだ」
145
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:17:14 ID:WpsGGBm20
|゚ノ;^∀^)「たしかに、見た目がブーンさまだと食べにくいかもしれませんわ……」
('A`)「ブーン様を模したお菓子はダメ?」
ξ゚⊿゚)ξ「抵抗がある人もいるわね。私もちょっと……」
('A`)「そうかぁ……。あ、前にケチャップでオムライスにブーン様の絵を描いてたのは大丈夫なの?」
ξ゚⊿゚)ξ「平面はセーフじゃない? 立体だと生命力を感じるっていうか……」
('A`)「生命力……」
ξ゚⊿゚)ξ「そのままのドクオと、絵に描いたドクオだったら、そのままのドクオの方が立体的で生命力を感じるじゃない?」
('A`)「そのままのドクオは生きているから生命力を感じるんだよ。立体的だからじゃないよ」
146
:
名無しさん
:2023/09/14(木) 21:18:09 ID:WpsGGBm20
川 ゚ -゚)「それにしても……まだ期間はあるのに、今から準備を始めるとはさすがだな」
ξ゚⊿゚)ξ「だって、色々な人が来るでしょう? 一般の教徒とか他の教会から来る神官とか、近所の子どもたちとか……」
|゚ノ*^∀^)「来てくださる皆さまに楽しんでいただきたいですわよね!」
川 ゚ -゚)「そのために早めの準備をしているというわけか」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン教の次期教皇はツン司教以外ありえないって思わせなきゃいけないもの」
|゚ノ;^∀^)「打算でしたわ!」
ξ#゚⊿゚)ξ「外堀から固めていかなきゃ。あの教皇、絶対にドクオを指名する気だもの!」
('A`)「アラマキ教皇、私情で人事を決める気だもんなぁ……」
ξ#゚⊿゚)ξ「なんで教皇の指名制なのよ! 誰よりもブーン様を愛している金髪の女性が教皇になる制度であれば……!!」
('A`)「すごく限定してきた」
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