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( ,,^Д^)ビッグ・トレジャーの大冒険のようです!!!
1
:
名無しさん
:2018/03/11(日) 15:48:53 ID:MB1Msye.0
前スレ
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1495117626/
まとめ
http://cloudcrying.blog.fc2.com/blog-entry-163.html
.
202
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:30:17 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/)(中にはひーふーみーよー……五人か)
(´<_`/;)(でもこの五人だけってこたぁないんだろうなぁ……)
(´<_`/;)(あぁ、兄者のバカ……逃げ切る自信もないのに火事場泥棒なんかするからこうなるんだよ……)
Σz ゚ー )リ「よぉう、カーマイン弟。ご無沙汰だなぁ?」
(´<_`/;)「どうも……五日ぶりですね」
Σz ゚ー )リ「てめぇらが仕事おっぽり出してくれたおかげで、こっちゃえらいことになってたんだ」
(´<_`/;)「す、すみません。これにはやむにやまれぬ事情があって……」
Σz ゚ー )リ「言い訳は聞かねぇよ、カーマイン……」
Σz ゚ー )リ「いや、サウスガットって呼んだ方がいいか?」
(´<_`/;)「……!!」
.
203
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:30:59 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz ゚ー )リ「何の因果か知らねぇが、あのサウスガットが俺らの仕事にケチつけるたぁな?」
Σz ゚ー )リ「一体どういう腹か、全部ぶちまけてもらおうか」
(´<_`/;)「ま、待ってくれ!!確かに俺たちはサウスガットファミリーだけど、今回のことにファミリーは何の関係もない!!」
Σz ゚ー )リ「それでハイそうですかと納得すると思ってんのか?ボケが」
Σz ゚ー )リ「こっちは人死にが出てんだ。あんまりバカにしてっと五体満足じゃ帰れねぇぞ」
(´<_`/;)(ダメだ、マジギレしてる……話を聞いてもらえそうにない……)
(´<_`/;)(けど……正直に言うしかないんだよな……)
(´<_`/;)「分かった、話すよ。あの日何があったか」
.
204
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:32:14 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/;)「あの日俺たちは、物資を運ぶ途中で強盗に襲われたんだ」
Σz ゚ー )リ「強盗だぁ?」
(´<_`/;)「本当だよ!デュオさんが異変に気づいたけどすでに遅かった」
(´<_`/;)「あんたたち、どっかから嫌がらせ受けてたんだろ?きっとそいつらだ」
(´<_`/;)「最後にはデュオさんが俺らを逃がしてくれたけど、本人は逃げ遅れて……」
(´<_`/;)「俺たちはあんたの連絡先を知らなかったから、逃げ帰るしか出来なかったんだ」
(´<_`/;)(ということにしておこう)
Σz ゚ー )リ「……」フゥ
Σz ゚ー )リ「ほらよ、サウスガット」ポォン
(´<_`/;)「……?」
(´<_`/;)「これ……兄者のスマホ!?」
Σz ゚ー )リ「繋がってる。お前が出ろ」
(´<_`/;)「……もしもし?」
.
205
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:33:35 ID:Sxk0hBsY0
.
『おどじゃあぁぁぁぁぁ!!!!だずげでえぇぇぇぇぇ!!!!』
(´<_`/;)「兄者!!無事なのか!?」
『全然無事じゃな……ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!』プツッ
(´<_`/;)「兄者ァーーーーーーー!!!?」
Σz ゚ー )リ「騒ぐな、指へし折っただけだ。いちいち大げさなんだよテメーの兄貴は」
Σz ゚ー )リ「ただしお前が嘘をつけば、指がアバラになり、最後は首を折ることになる」
(´<_`/;)「ほ、本当だってば!嘘なんか(ちょっとしか)ついてない!」
Σz ゚ー )リ「だったらなんで、お前の兄貴は地下へ運ぶはずの缶詰めを持ってたんだ?」
(´<_`/;)(ぎゃー!!あのバカ、缶詰め持ってったのバレやがったのか!!)
Σz ゚ー )リ「おう応えろよ。俺が全部に納得いくようにな?」
.
206
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:35:28 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/;)「……く、食い詰めて魔が差したんだ!」
Σz ゚ー )リ「あ?」
(´<_`/;)「俺も兄者も貧乏でその日暮らししか出来なくて……」
(´<_`/;)「だが俺は、盗みなんか止めろって止めたんだ!!」
Σz ゚ー )リ「フーッ……そうかいそうかい」
(´<_`/;)「考えても見てくれ。サウスガットが裏にいるならそんなことする必要ないだろ!?」
(´<_`/;)「俺たちは家を出て独立しようとしてたんだ、だから……!!」
Σz# ゚ー )リ「ざっけんじゃねぇーーーーーーー!!!!!」
ガスッ!!
( <_ /;)「ごへっ……!?」
Σz# ゚ー )リ「理由なんざどーでもいい。お前らがしでかしたことは最悪もいいとこだったんだよ」
.
207
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:36:46 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz# ゚ー )リ「あの缶詰めはなぁ、地下にいる化け物の食糧になるはずだったもんなんだよ」
Σz# ゚ー )リ「だがその化け物は食糧が届かなかったせいで地上に現れ、大暴れして人を襲い、食っちまった」
(´<_`/;)「……!?」
Σz# ゚ー )リ「おかげで警察にもヒーローにも、奴が生きていると再び知れ渡った」
Σz# ゚ー )リ「俺が十年以上も隠匿し続けたことが、お前らのせいでパァになっちまったんだ!!」
Σz# ゚ー )リ「その落とし前、てめぇら二人の体で払ってもらうぜ?」
(´<_`/;)「あっ……あぁ……」
.
208
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:37:59 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz ゚ー )リ「お前らが払うべき対価は二つ」
Σz ゚ー )リ「一つ目はお前らのせいで死んだデュオへの詫び」
Σz ゚ー )リ「二つ目は仕事を怠り俺たちの邪魔をしたことへの詫びだ」
(´<_`/;)「あぅぅ……」
Σz ゚ー )リ「償いは、お前らのせいで被害にあった人間の痛みの追体験で許してやる」
Σz ゚ー )リ「死なない程度に爆破して、切り刻んで魚のエサにでもしてやるよ」
Σz ゚ー )リ「義理を重んじるサウスガットなら、そうされても無理はねぇって理解するよなぁ?」
(´<_`/;)「まっ……待ってくれぇ!!」
Σz ゚ー )リ「命乞いもさせねぇよ。詫びて死ねバカ」
.
209
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:38:46 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/;)「す、すまなかった!まさかそんなことになってるなんて……」
Σz ゚ー )リ「今さら謝罪はいらねぇよ。体で返せっつってんだろ?」
Σz ゚ー )リ「兄貴の方は取り乱して話にもならなかったがな」
(´<_`/;)「兄者……」
Σz ゚ー )リ「さぁて、俺もヒマな身じゃねぇんでね」
Σz ゚ー )リ「さっさと殺して、海にでも撒いてやるぜ」
(´<_`/;)「待った!!それなら俺たちをあんたの元で雇ってくれ!!」
Σz ゚ー )リ「ハァ?」
.
210
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:40:15 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/;)「体で返せって言うなら、ただ殺すよりその方が有益だろ?違うか?」
Σz ゚ー )リ「ハァ〜……分かってねぇな?」
Σz ゚ー )リ「俺はお前らを殺して憂さ晴らしさせろって言ってるんだぜ?」
Σz ゚ー )リ「それに俺にはお前らを雇うメリットが何一つねぇな」
(´<_`/;)「デュオさんが死んで人手が足りてないだろう?」
(´<_`/;)「それにあんたら、抗争で怪我人が出たって聞いた!」
(´<_`/;)「その穴埋めだと思って、好きなように使ってくれればいい!」
Σz ゚ー )リ「お前らを使うくらいなら寄生虫でも腹に住まわせた方がマシだな」
Σz ゚ー )リ「お前らはデュオを殺した。それだけはどうあっても覆らねぇんだよ」
Σz ゚ー )リ「デュオを殺した男を、デュオの代わりに雇うと思うか?」
(´<_`/;)「そうだよな……」
Σz ゚ー )リ「分かったらさっさと、辞世の句でも読みやがれ」
(´<_`/;)「だったら、これで許しちゃくれないかな」
.
211
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:41:01 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/;)「ぬっ……!!!」ガッ
Σz ゚ー )リ「おい、妙な真似はするんじゃねぇ……」
(´<_`/;)「ぬぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ボキィッ
Σz ゚ー )リ「……!!」
(´<_`/;)「ぎっ……やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
Σz ゚ー )リ「おいおい、バカかお前。こいつ自分の指自分で折りやがった」
(´<_`/;)「こっ……これで足りるとは思ってない……あとの四本はあんたらが折っていい……」
(´<_`/;)「反対の指と足の指もくれてやるっ……だから……!!」
Σz ゚ー )リ「だから?」
(´<_`/;)「……あの、ヘタレの兄者だけは……見逃してやってくれ……」
Σz ゚ー )リ「……ほう?」
.
212
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:42:49 ID:Sxk0hBsY0
.
(´<_`/;)「あいつは……勢いで家を出ただけの半端者だし……指を自分で折る度胸もない……」
(´<_`/;)「だから……俺があいつの代わりに謝るから……」
Σz ゚ー )リ「……」ポリポリ
Σz ゚ー )リ「言っておくが、俺は情にほだされて手加減するようなマヌケじゃねぇ」
Σz ゚ー )リ「やれってんならキッチリ指はいただくが、それで本当にいいんだな?」
(´<_`/;)「お……おう……」
Σz ゚ー )リ「よーし、お前らそいつを押さえとけ。いざとなって逃げられちゃ堪らんからな」
(´<_`/;)「……!!」ガシィッ
Σz ゚ー )リ「まずは中指の爪を剥いで、剥き出しの皮膚に砂利をすりこむ」
Σz ゚ー )リ「その上で指をへし折り、それを全ての指で繰り返す。いいな?」
(´<_`/;)「うぅっ……」
Σz ゚ー )リ「ま、今さら嫌だと言ってもやるんだがな」
Σz ゚ー )リ「恨むならこんなこと提案した自分を恨めよ」
パキッ…
( <_ /;)「ぎっ……!!」
<ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……
.
213
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:44:53 ID:Sxk0hBsY0
.
─────
────
───
──
( <_ /;)「ぁ……ぅぅ……」
Σz ゚ー )リ「よーしお前ら、離していいぞ」
Σz ゚ー )リ「どうせその手じゃ、ロクな反抗も出来やしねーだろ」
( <_ /;)「や………約束だ………これで、兄者を……解放して………くれ………」
Σz ゚ー )リ「大したガッツだぜ。両手どころか足も耐えきるたぁな」
( <_ /;)「それじゃあ……」
.
214
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:45:19 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz ゚ー )リ「だが、それとこれとは話が別だ」
Σz ゚ー )リ「俺ぁ一言も、お前の話に了承したとは言ってねぇぜ?」
( <_ /;)「……!!」
Σz ゚ー )リ「次は兄貴にも同じ罰を与える。何でもお前の思い通りに行くと思うなよ」
( <_ /;)「うっ……」
(´<_`/;)「うぁぁぁぁぁっ!!!」ドドッ
Σz ゚ー )リ「おうおう、その体でよく突っかかって来やがるぜ」
Σz ゚ー )リ「だが、ムダだ」ゲシッ
(´<_`/;)「ぎゃっ……!!」
Σz ゚ー )リ「自分の体の状態は理解しとけよ。お前は今、歩くのも難儀する体なんだぜ?」
(´<_`/;)「ぐぅぅぅっ……!!クソォ、クソォぉぉ……!!!」
.
215
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:46:28 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz ゚ー )リ「悔しいか、ボーイ。テメーの覚悟を鼻で笑われ、約束を反故にされるのは」
Σz ゚ー )リ「悔しかったらもっと突っかかってこいや。なぁ?」クィクィ
(´<_`/;)「うぅぅぅぅ……!!」ジタバタ
Σz ゚ー )リ「ハッ。まるで死にかけたコックローチだな。しょーもない野郎だぜ」
(´<_`/;)「クッ……」
Σz ゚ー )リ「だが、ま、いいだろ」
Σz ゚ー )リ「合格だ、オットー=サウスガット。お前の根性、見届けたぜ」
(´<_`/;)「………は?」
Σz ゚ー )リ「まだ分からねぇのか?俺はお前を試してたんだよ」
.
216
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:48:01 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz ゚ー )リ「お前らはかの有名なサウスガットファミリーの一員だ」
Σz ゚ー )リ「どんな能力持ってっか、完全な保証は出来ねぇからな」
Σz ゚ー )リ「だが、お前は最後まで能力を使って反抗する意思を見せなかった」
Σz ゚ー )リ「義理堅いサウスガットが、家族を殺されるかもしれねぇ危機に演技するなんざ有り得ねぇからな」
Σz ゚ー )リ「つまりお前は、無能力者の安牌ってこった」
(´<_`/;)「そ……それを確かめるために……俺の指を……?」
Σz ゚ー )リ「おいおい、勘違いすんなバカ。指はテメーが壊していいっつったんだろがよ」
Σz ゚ー )リ「自分で自分の指を折るような大バカな真似してなきゃ、お前らはもうとっくに殺されてたんだよ」
Σz ゚ー )リ「言うなれば、俺は指を折っただけで許してやったんだ。寛大な処置だろ?」
(´<_`/;)「どこが寛大だよ……」
Σz ゚ー )リ「殺さなかっただけ、十分寛大だろうがよ」
.
217
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:49:02 ID:Sxk0hBsY0
.
Σz ゚ー )リ「だが、安心するのはまだ早ぇぜ?」
Σz ゚ー )リ「テメーらに任す仕事は、世界一楽勝で世界一キツい仕事だ」
(´<_`/;)「……」
Σz ゚ー )リ「テメーらには、引き続き地下への食糧の運搬をやってもらう」
Σz ゚ー )リ「そのついでに奴の監視と、状況報告もしてこいや」
Σz ゚ー )リ「いつもならエサを届けりゃそれで終わりだが、お前らには奴の食事まで付き合ってもらうぜ」
Σz ゚ー )リ「もし万が一メシが足りねぇとなれば、次に食われるのは監視をしてるお前らだろうな?」
(´<_`/;)「ひ、ひぇぇ……」
Σz ゚ー )リ「奴ぁ気まぐれだから、お前らを殺すも殺さないも機嫌一つってこった」
(´<_`/;)「そ、その化け物って……何なんだよ……?」
Σz ゚ー )リ「ハッ、知らねぇのも無理はねぇか。なんせ潜伏初めて十五年だからな」
Σz ゚ー )リ「奴ぁこの街最強にして最悪のヴィラン、あのビッグトレジャーとも互角に渡り合った怪物」
Σz ゚ー )リ「その名は、ファニーフェイス」
(´<_`/;)「ファニー……フェイス……」
.
218
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:49:40 ID:Sxk0hBsY0
.
─────
────
───
──
( ´_ゝ`)「……」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「なぁ、弟者」
(´<_` )「なんだ、兄者」
( ´_ゝ`)「俺たち、家を飛び出してどれくらい経つ?」
(´<_` )「……一ヶ月ってとこじゃないかな」
( ´_ゝ`)「そっか」
(´<_` )「母者たち、心配してるかな」
( ´_ゝ`)「してるんじゃね?探しはしないだろうけど」
(´<_` )「だよな……」
( ´_ゝ`)「……」
(´<_` )「……」
( ´_ゝ`)「なぁ、弟者」
(´<_` )「なんだよ。聞きたいことあるならいっぺんに聞けよ」
( ´_ゝ`)「あのさ……」
.
219
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:50:12 ID:Sxk0hBsY0
.
( ´_ゝ`)「俺たち、なんでこんなことになっちまったんだろうな……」
(´<_` )「……さぁ、分からん」
( ∀ )「グゴォォォォォォォ……グゴッ、グゴォォォォォォォ……」
【クラウン・シティ地下下水道、最深部にて……】
.
220
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:50:52 ID:Sxk0hBsY0
第十七話終わり
221
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:51:47 ID:Sxk0hBsY0
【登場人物紹介】
( ゚∋゚)
デュオ=クルー
ダスティの部下だった男。口は悪いが面倒見は意外と良い。享年31歳。
.
222
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:53:13 ID:Sxk0hBsY0
三ヶ月近くお待たせしてすみませんでした。支援や感想などいつもありがとうございます。
そして
>>156
さん、素敵なイラストをありがとうございました。保存させていただきました。
引き続き、ビッグトレジャーをお楽しみください。
223
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:59:14 ID:Sxk0hBsY0
.
.
224
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 18:59:24 ID:QWWMAVYk0
おかえり、時系列忘れたから読み直すか
225
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 19:00:15 ID:Sxk0hBsY0
.
─────
────
───
──
次回予告。
.
226
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 19:00:54 ID:Sxk0hBsY0
.
_
(;゚∀゚)「あ……アンネさん。もう止めにしませんか、こんな関係……」
決断する男……。
(゚、゚トソン「ウフ、ウフフフ……」
暗躍する女……。
从#゚∀从「テッメェ……人の弟に、何しやがったァッ!!!」
そして、渇望する男……。
.
227
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 19:01:28 ID:Sxk0hBsY0
.
次回、ビッグ・トレジャー。
『PROLOGUE OF CLOWN DEVIL』
──開幕。
.
228
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 20:12:43 ID:ysZ0nLTs0
乙
兄弟はどんどん悪い方向に転がってったなぁだがしぶとい
次も楽しみ
229
:
名無しさん
:2018/06/28(木) 21:41:22 ID:NBU7aAAs0
乙だ
230
:
名無しさん
:2018/06/29(金) 06:32:55 ID:QNMMbtkM0
おつおつ
231
:
名無しさん
:2018/06/29(金) 11:07:15 ID:N4XIIVGk0
オットーナイスガッツ
乙
232
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:14:25 ID:yIsMsiPA0
.
第十八話『PROLOGUE OF CLOWN DEVIL 〜前編〜』
.
233
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:16:15 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
【某月某日、とあるバーにて……】
_
( ゚∀゚)「……」
∬´_ゝ`)「ハァイ、ジョージ」
_
( ゚∀゚)「あ。アンネさん」
∬´_ゝ`)「珍しいわね。あなたから会いたいなんて言ってくるなんて」
_
(;゚∀゚)「い、いやぁ……へへへ」
∬´_ゝ`)「マスター、ブラッディメアリーをちょうだい」
_
( ゚∀゚)「あ、俺はスコッチをダブルで……」
∬´_ゝ`)「それで、今日は何のご用?」
∬´_ゝ`)「またなにか有益な情報でもくださるのかしら?」
_
(;゚∀゚)「……」
_
(;゚∀゚)「あ……アンネさん。もう止めにしませんか、こんな関係……」
∬´_ゝ`)「……ふーん?」
.
234
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:17:52 ID:yIsMsiPA0
.
_
(;゚∀゚)「いつかダメになるとは思ってたけど、ついに兄貴にバレちまったんだ……」
_
(;゚∀゚)「このままじゃあんたにも害が及ぶ。だからもう……」
∬´_ゝ`)「何かと思ったらそんなこと?」
_
(;゚∀゚)「そんなことって……」
∬´_ゝ`)「いいこと教えてあげるわ、ジョージ。乗りかかった船からは誰も降りれないのよ」
∬´_ゝ`)「ましてや、初めに私へ声を掛けてきたのはそっちだものね?」
_
(;゚∀゚)「そ、そりゃ最初はヴィランって知らなかったから……」
∬´_ゝ`)「人目のあるところで人の正体バラさないでちょうだい」
_
(;゚∀゚)「ご、ごめん……」
∬´_ゝ`)「それに、私だって切られると分かったら警察へ密告するわよ」
∬´_ゝ`)「そうなったらあなた、どうしたって懲戒は免れないでしょうねぇ」
_
(;゚∀゚)「……」
.
235
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:18:59 ID:yIsMsiPA0
.
∬´_ゝ`)「何度も言ってること、もう一度あなたに言っておいてあげる」
∬´_ゝ`)「私はあなたなしでも生きていけるけど、あなたにそれを許すほど甘チャンじゃない」
∬´_ゝ`)「どちらにしろ、どう言い繕ったってもうあなたには破滅しかないのよ」
∬´_ゝ`)「だったらそれを少しでも先延ばしにして、恋人ゴッコを楽しみなさいよ?」
_
(;゚∀゚)「……」
∬´_ゝ`)「それと、自分と手を切るのが私のためみたいな言い方止めてくれる?」
∬´_ゝ`)「あなたのそれ、結局は保身でしかないって気づいてないの自分くらいよ?」
_
(;゚∀゚)「……!!」
∬´_ゝ`)「まぁ、ハイド署長にバレちゃったって知れたのは良かったわ」
∬´_ゝ`)「もし縁を切るときがあれば、それはこっちから足切りするときだけ」
∬´_ゝ`)「断じてあなたからじゃないってこと、よぉく覚えておきなさい」
_
(;゚∀゚)「うぅ……」
.
236
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:19:48 ID:yIsMsiPA0
.
∬´_ゝ`)「話はそれだけ?なら私はもうこれだけ飲んで帰るけど」
_
(;゚∀゚)「……」ガタッ
∬´_ゝ`)「あ、ちょっと。どこ行くのよ?」
_
(;゚∀゚)「……便所」
∬´_ゝ`)「……あっそう。早くしてね」
_
(;゚∀゚)「……」スタスタ
∬´_ゝ`)「……トイレと逆に歩いてんじゃないのよ」
∬´_ゝ`)「逃げたわね、あいつ」
∬´_ゝ`)「そろそろ潮時かしらね、彼との関係も」
∬´_ゝ`)「あ、マスター。私の会計さっきの彼にツケといて下さる?」
∬´_ゝ`)「それと次はソルティドッグを一杯お願いね?」
.
237
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:21:51 ID:yIsMsiPA0
.
_
(;゚∀゚)「クソッ……俺はバカだ、俺はバカだ、俺はバカだッ!!」
_
(;゚∀゚)「結局、兄貴の言った通りじゃないか……利用されるだけされて、捨てられて……」
_
(;゚∀゚)「……クソォッ!!」ガァンッ
_
(;゚∀゚)「何だって俺はこんなダメ人間なんだよぉ……チクショオ……」
『あの、すみません……』
_
( ゚∀゚)「……あ?」
『ジョージ=ハートマンさん、ですよね?』
_
( ゚∀゚)「……誰だ、あんた」
『お初にお目にかかります、私……』
(゚、゚トソン「ハイドさんの知人の、トソン=コレークという者です」
_
( ゚∀゚)「兄貴の知り合い……?」
(゚、゚トソン「ちょっとお話できませんか?」
_
( ゚∀゚)「……まぁいいけど。どうせ飲み直すつもりだったし」
.
238
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:22:39 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
从 ゚∀从「……」
从 ゚∀从(ジョージが出かけてもう三時間か……)
从 ゚∀从(サウスガットとケリをつけに行くなんて息巻いてたが、時間かかりすぎだろ)
从 ゚∀从(まさかあいつ、始末されたなんてことないだろうな……?)
从 ゚∀从「……」
从 ゚∀从「あいつの行きそうなとこ探してみっか……」
从 ゚∀从「案外そこいらで酔い潰れてるかもしんねーしな」
ピンポーン
从 ゚∀从「……!!」
.
239
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:23:47 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「んだよあいつ……探そうとした矢先に帰って来やがって」
从 ゚∀从「あーい、今開けるっつーの……」
从 ゚∀从「……」ピタ
从 ゚∀从(……あいつならインターホンなんか鳴らすはずねぇ)
从 ゚∀从(じゃ、誰だ?)
『夜分遅く失礼します。ジョージさんのおうちはここですか?』
从 ゚∀从「……」
『ジョージさんが酔われてこちらまで運んだので、開けて欲しいのですが』
从 ゚∀从(この声……どこかで……?)
从 ゚∀从(……ドアの隙間から覗いてみっか)
从 ゚∀从「……」ガチャ
.
240
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:25:18 ID:yIsMsiPA0
.
_
(#)∀メ) グシャ…
从;゚∀从「!?」ガタッ
从;゚∀从「おい、ジョージ!!何があった!?」ガチャンッ
(^、^トソン「グ〜ッドイブニ〜ング」
从#゚∀从「お前は……アルのジジィの……!!」
从#゚∀从「テッメェ……人の弟に、何しやがったァッ!!!」
(゚、゚トソン「静かにされた方がいいですよ?近所迷惑ですから」
(゚、゚トソン「あ、それとこのゴミ、返しておきますね」
_
(#)∀メ)「あ、が……」ドチャッ
从;゚∀从「ジョージ!!」
从#゚∀从「……殺すッ!!」
.
241
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:26:18 ID:yIsMsiPA0
.
フワッ…
从 ゚∀从「あ?」
(゚、゚トソン「さぁ、私の手をよく見て」
(゚、゚トソン キィンッ
从; ∀从 クラッ
从; ∀从「なっ……?」
(゚、゚トソン「まだ怒ってますか?」
从; ∀从「……いいや」
(゚、゚トソン「はい、よろしいです」
(゚、゚トソン「私はあなたの友人。暴行を受けたあなたの弟さんを、ここまで連れて来ました」
(゚、゚トソン「名前は覚えてますか?トソン=コレークですよ?」
(゚、゚トソン「私がここにいるのは何ら不自然じゃないし、あなたは私に感謝する」
(゚、゚トソン「分かったら、今はお眠りなさい」トンッ
从; ∀从「……」ドサッ
(^、^トソン「……ウフ」
.
242
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:27:44 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
『ハイド、ちょっと話がある。こっちへ来なさい』
从 ゚∀从『なんだよ、父ちゃん』
『父ちゃん、今度再婚しようと思ってな』
从 ゚∀从『え……?』
『お前に、新しい母さんと兄弟が出来るかもしれないんだ』
『お前の意思は尊重するが、弟でも妹でも、出来たら仲良くしてあげてくれないかな』
从 ゚∀从『……別に、父ちゃんの好きにしたらいいじゃん』
从 ゚∀从『弟も妹も母ちゃんも、俺は別に欲しくねーし』
『そうか……すまないな、ハイド。いつもお前には我慢ばかりさせて』
从 ゚∀从『我慢なんか、したことねーやい』
从 ゚∀从『……父ちゃんのバーカ』
.
243
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:29:03 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
『ほら、ハイド。ご覧、お前の弟だ』
_
( ー∀ー) スヤァ
从 ゚∀从『うわぁ……ちっこいな……』
『あぁ、そうだな。赤ん坊だからな』
从 ゚∀从『……へへ』
从 ゚∀从『うわっ!父ちゃん見ろよ。こいつ俺の指にぎったぜ!』
『本当だ。きっとハイドのこと、気に入ってくれたんだなぁ』
『名前で呼んでやれば、もっと喜ぶかもしれないぞ』
『ジョージって呼んでやっておやり』
从 ゚∀从『……ジョージ。ジョージかぁ』
从 ゚∀从『へへへ……ジョージ!』
.
244
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:30:07 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
从 ー∀从「ジョージ……」スヤスヤ
从 ゚∀从 パチ
从 ゚∀从「……夢?」
从 ゚∀从「……いつの間に寝てたんだ、俺は」
从 ゚∀从 ボーッ…
从;゚∀从「……そうだ!!ジョージは!?」ガバッ
_
(ロ)ー∀ー)「……」スヤァ
从;゚∀从「……生きてたか。良かった」
从 ゚∀从「いってぇ誰がこんなことしやがったんだ……」
.
245
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:31:49 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「おはようございます」
从 ゚∀从「……!」
从 ゚∀从「お前……確か……」
(゚、゚トソン「トソンですよ。まさか忘れたんですか?」
(゚、゚トソン「アルおじさんの姪で、何度かお会いしたじゃないですか」
从;゚∀从「あぁ……そうだっけか……?」
(゚、゚トソン「そうですよ。昨日ジョージさんを介抱して、泊まらせてもらったんです」
从 ゚∀从「ん……そうか、悪いな。どうも昨日の記憶が曖昧でな……」
(゚、゚トソン「いいんです。でも、私もびっくりしました」
(゚、゚トソン「昨日、たまたまジョージさんと行き合って飲んでたんですけど」
(゚、゚トソン「帰りに暴漢に襲われて……二人組の若い男でした」
从 ゚∀从「あんたはケガしてないのか?」
(゚、゚トソン「えぇ……」
从 ゚∀从「そりゃ変だな」
.
246
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:32:33 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「ジョージが意識を失ったなら、次はあんたに矛先が向かってもおかしかないはずだが」
从 ゚∀从「なんであんたは、無傷で逃げ帰れた?」
(゚、゚トソン「……これですよ」コトリ
从 ゚∀从「……銃か」
(゚、゚トソン「えぇ。といってもモデルガンですけど」
(゚、゚トソン「相手は素手だったので、襲われてる最中にこれで威嚇したら逃げていったんです」
从 ゚∀从「なるほどな……てことは、相手は完全なジョージへの私怨ってことか」
(゚、゚トソン「恐らく……最初からジョージさんを狙ってる風でしたから」
从 ゚∀从「すまねぇな、嬢ちゃん。俺ぁてっきりあんたも暴漢の仲間かと思ってたぜ」
(゚、゚トソン「疑われるのも当然です」
(゚、゚トソン「私も突然だったので、自衛しか出来ませんでしたから……」
.
247
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:33:26 ID:yIsMsiPA0
.
_
(ロ)ー∀ー)「ムニャ……」
_
(ロ)゚∀゚)「んっ……」パチ
从 ゚∀从「よう。目が覚めたかジョージ」
_
(ロ)゚∀゚)「兄貴……」
(゚、゚トソン「お目覚めですか、ジョージさん」
_
(;ロ)゚∀゚)「……!!」ビクッ
从 ゚∀从「どうした、ジョージ?顔色悪ぃぞ」
_
(;ロ)゚∀゚)「い、いや……あれ……?何でもない……」
从 ゚∀从「そうか……昨日何があってそんなになっちまったんだ?」
_
(;ロ)゚∀゚)「……それが、覚えてねぇんだ」
从 ゚∀从「あぁ?なんでだよ」
_
(;ロ)゚∀゚)「アンネさんと会って……トソンの嬢ちゃんと飲み直したのは覚えてるんだが……」
_
(;ロ)゚∀゚)「えっと……俺なんで襲われたんだっけ……?」
从 ゚∀从「チッ……記憶失うほど飲むんじゃねーよアホ」
_
(;ロ)゚∀゚)「……ごめん」
.
248
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:34:29 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「だが、こいつぁ立派な傷害罪だ。しかも警官への暴行と来てる」
从 ゚∀从「ジョージ。体調は?」
_
(;ロ)゚∀゚)「まだ完全には……奥歯ギシギシしてるし」
从 ゚∀从「そうか。なら今日一日は仕事休め」
从 ゚∀从「ほんで、署に出て来たら真っ先に被害届提出しろよ」
从 ゚∀从「相手が誰だろーと、俺が責任持って吊るして来てやっからよ」
_
(;ロ)゚∀゚)「おう……」
从 ゚∀从「トソンの嬢ちゃんも、悪かったな。巻き込んじまって」
从 ゚∀从「この礼はいつかするが、今日は俺も仕事なもんでな」
(゚、゚トソン「そのことなんですが……ハイドさん、今日はお仕事お休み出来ませんか?」
从 ゚∀从「あぁ?どういうこった?」
(゚、゚トソン「実は昨日ジョージさんに会ったのも、ここへ来る途中だったんです」
(゚、゚トソン「私の目的は、あなたと話すこと。そのために少し時間を取れませんか?」
从 ゚∀从「そいつぁ警官の仕事ほっぽってでも聞く価値のあることなのか?」
(゚、゚トソン「あると思います。少なくとも私は、客観的にそう判断します」
.
249
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:35:31 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「……わーったよ。だが俺も署長って立場上サボる訳にゃいかないんでな」
从 ゚∀从「七時には無理やり仕事切り上げてくらぁ。それまでどっかで時間潰しててくれや」
从 ゚∀从「……」サラサラッ
从 ゚∀从「待ち合わせの時間になったらここへ来い。話はそこでだ」ピッ
(゚、゚トソン「分かりました」
从 ゚∀从「ジョージ。お前は必要なら医者行っとけよ」
_
(;ロ)゚∀゚)「そうするよ……いつつ……」
从 ゚∀从「じゃあな、二人とも。養生しとけよ」
(゚、゚トソン「いってらっしゃい」
_
(ロ)゚∀゚)「うぃす」
(^、^トソン「……」ニコッ
.
250
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:37:54 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
从 ゚∀从「フーッ……」カツ、カツ
( "ゞ)「署長?どうなさったんです?何か考え事ですか?」
从 ゚∀从「あ?あぁ、いや、何でもない」
( "ゞ)「そうですか?イライラしてる時に机をペンで叩くの、署長のクセですよ」
从;゚∀从「む……」
( ^ω^)「ジョージさんがまたサボって、イライラしてるんですかお?」
£°ゞ°)「オー、きっとそうネー!署長一番近くにいるからイライラもひとしおヨー!」
从 ゚∀从「バーカ、そんなんじゃねーよ。それに今日はあいつもボサりじゃねぇっつの」
( "ゞ)「でしたら、なんでため息なんか?」
从 ゚∀从「気にすんな。お前らにゃ関係のねーこった」
从 ゚∀从「おら、散れ散れ。さっさと自分の業務に戻りな」
( ^ω^)「それならいいですけど……」
£°ゞ°)「署長、考え出すと止まらないクレイジートレインだからネー」
从 ゚∀从(……やっぱあの女、怪しいよなぁ)カツカツ
( "ゞ)「……」
.
251
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:39:15 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
【そして、その日の終業後……】
(゚、゚トソン「……」
从 ゚∀从「よう、トソンの姉ちゃん。待たせたな」
(゚、゚トソン「あ、どうも。お疲れ様です」
从 ゚∀从「コーヒー、ブレンドひとつ。ブラックで頼むわ」
(゚、゚トソン「私はモカを……」
从 ゚∀从「腹減ってたら食い物も頼めよ。代金は俺が持つからよ」
(゚、゚トソン「いいえ、いいですよ。心配されないでください」
从 ゚∀从「そっか。ジョージの様子はどうだ?」
(゚、゚トソン「病院へ行くと行っていたので、そこで別れました。悪化はしていないと思いますが」
从 ゚∀从「そうか。悪かったな、世話させて」
(゚、゚トソン「いえいえ」
.
252
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:40:35 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「それで?単刀直入に聞くが、俺に話ってのは何なんだ?」
从 ゚∀从「まさかパパの愚痴でも聞かせようってんじゃないだろ?」
(゚、゚トソン「そうですね……何から話せばよいか」
(゚、゚トソン「ハイドさんは、ヒーローやヴィランが元は普通の人間だったという話をご存知ですか?」
从 ゚∀从「あ?あぁ、聞いたことあるぜ」
从 ゚∀从「その手の研究にゃ事欠かないメガネが知り合いにいるんでな」
(゚、゚トソン「では、彼らがどういった経緯で力を手にするかは知っていますか?」
从 ゚∀从「あぁ。なんでも奴らは、奇妙な夢を見るんだろ?」
(゚、゚トソン「ですね。夢の問いかけに答えることで、超常的な力を得るとか」
从 ゚∀从「だが、それがどうした?」
(゚、゚トソン「……もし、その夢を経由することなく力を手に入れることが出来るとしたら」
(゚、゚トソン「あなたはそれを得たいと思いますか?」
从 ゚∀从「……!!」
.
253
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:41:31 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「どーいうこった。話が全然見えてこねぇが」
(゚、゚トソン「そうですね、順を追って説明しましょうか」
(゚、゚トソン「ヒーローやヴィランは、事前にその夢に望むことで、思った通りの特殊能力を得ることが出来る」
(゚、゚トソン「これは、様々な超常能力者たちに聞いてみた結果、明らかです」
(゚、゚トソン「ですが、その夢を見ることなく超常の力を得た人間が二人だけいるんです」
从 ゚∀从「誰だ、そいつは?」
(゚、゚トソン「それが、ビッグ・トレジャーと、恐らくファニー・フェイスもそうだと思います」
从 ゚∀从「……!!」
(゚、゚トソン「後者は推測に過ぎませんが、前者は確かな情報ですよ」
从 ゚∀从「待ちな、嬢ちゃん」
(゚、゚トソン「はい?何でしょうか」
从 ゚∀从「あんた一体、どこでそんな情報を手に入れたんだ?」
.
254
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:42:55 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「あんたの言っていることは、機密性が高すぎる情報ばっかだ」
从 ゚∀从「ましてやあのトレジャーが、自分の能力の秘密をそうそう明かすたぁ思えねぇ」
从 ゚∀从「テメェ、デマ吹いて俺を担ごうってんならそこら辺にしとけよ?」
(゚、゚トソン「デマなんかじゃありませんよ」
从 ゚∀从「なら、情報元を開示しな。でなきゃこの話はここまでだ」
(゚、゚トソン「……」フゥ
(゚、゚トソン「クォッサ=サリエリ博士です」
从 ゚∀从「……なに?」
(゚、゚トソン「彼女は、トレジャーの秘密を打ち明けられた数少ないうちの一人です」
(゚、゚トソン「私も交流があったので、彼のパワーについての意見を求められたんですよ」
从 ゚∀从「あの多忙な博士が、一介のエンバーマーごときと接触を持つたぁ考えにくいんだがな」
(゚、゚トソン「証拠ならありますよ」
从 ゚∀从「あ?」
(゚、゚トソン「あの骨です。以前、私のおじがあなたにお渡しした、例の」
.
255
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:44:13 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「……あれか!」
(゚、゚トソン「あれは私が、クォッサ博士から譲り受けたものです」
从 ゚∀从「だからヴィランの骨だって断定してやがったのか……」
(゚、゚トソン「えぇ。エンバーマーの私なら、工学博士の彼女より人体に精通してますからね」
(゚、゚トソン「これで納得していただけましたか?」
从 ゚∀从「……まぁいい。完全に納得した訳じゃねぇが、話を続けな」
(゚、゚トソン「はい。骨の話が出たついでに話してしまいますが」
(゚、゚トソン「私がクォッサ博士から話を聞いたとき、引っ掛かりを感じたのがそこだったんです」
从 ゚∀从「……」
(゚、゚トソン「彼女の話では、トレジャーはかつて雪山で遭難して、避難した先で七色に光る謎の石を発見したそうです」
(゚、゚トソン「それを握って眠りにつき、目覚めるとあの体になっていたと」
从;゚∀从「なんだそりゃ?どこの夢物語だよ」
从;゚∀从「じゃあ何か?トレジャーは寝て起きて一晩で、あのバカみてぇな体になったってのか?」
(゚、゚トソン「そうなりますね」
.
256
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:45:15 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「アホくせぇ。信じてやろうにも荒唐無稽が過ぎるぜ」
(゚、゚トソン「そうでしょうか?」
从 ゚∀从「あんたは今の話のどこに、信じる根拠を見つけたんだよ」
(゚、゚トソン「それが、さっきの骨です」
从 ゚∀从「あ?」
(゚、゚トソン「覚えてませんか?おじがあの骨を折った時、その断面が何色だったかを」
从 ゚∀从「それは……」
从;゚∀从「……人の骨とは思えねぇ、綺麗な虹色だった」
(゚、゚トソン「それです」
(゚、゚トソン「トレジャーの言う石の色と、ヴィランの骨の色の類似」
(゚、゚トソン「それが私の引っ掛かりだったんです」
从;゚∀从「……」
.
257
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:46:28 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「そしてここが重要な点なのですが」
(゚、゚トソン「目を覚ました彼の手からは、その七色の石は消えてなくなっていたそうです」
(゚、゚トソン「そこで、私は考えました」
(゚、゚トソン「もしやその石は、彼の体内に融合してしまったのではないかと」
从 ゚∀从「……ほう?」
(゚、゚トソン「瀕死の彼の肉体を救うため、石は彼を超人化させた」
(゚、゚トソン「故に彼は、他のヒーローとヴィランを遥かに凌駕する力を手に入れたのでは……」
从 ゚∀从「……ない話じゃあねぇな」
(゚、゚トソン「もうひとつ、この説の裏付けになるエピソードがあります」
从 ゚∀从「なんだ?」
(゚、゚トソン「ファニーフェイスですよ」
从 ゚∀从「……」
(゚、゚トソン「彼は幼い頃、大人から暴行を受けて瀕死の重傷を負ったそうです」
(゚、゚トソン「しかしその傷はたった一晩で完治し、その日から彼は恐るべき怪力を発揮しだしたということです」
从 ゚∀从「おいおい、まーた妙な情報引っ提げて来やがって」
从 ゚∀从「ファニーフェイスの話なんざ、誰から聞いたんだよ」
(゚、゚トソン「ミスターダスティから」
从 ゚∀从「あぁ!?」
(゚、゚トソン「経緯は省きますが、私は彼とも親交がありますので」
从 ゚∀从「そうかい。そりゃ顔の広いこったな」
.
258
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:47:47 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「だが、これまでの話を聞いて俺が思ったのは一つだけ」
从 ゚∀从「お前がクセェってことだけだ」
(゚、゚トソン「……!!」
从 ゚∀从「ダスティにしろクォッサ博士にしろ、用心深いタチなのは俺も知ってらぁ」
从 ゚∀从「どっちもそんなサクサク情報の得られる相手じゃねぇだろ?」
(゚、゚トソン「そうですね。時間はかかりました」
从 ゚∀从「だが、それを簡単にする推理がひとつだけある」
从 ゚∀从「お前がヴィランで、何らかの能力を使って情報を吐かせたとしたら?」
(゚、゚トソン「あら……お疑いになるんですね」
从 ゚∀从「そもそも、俺に会いに来てジョージに出くわしたってのも出来すぎてらぁ」
从 ゚∀从「お前の目的は分からんが、それが俺をたぶらかすことなら止めとけ」
从#゚∀从「俺ぁ身内に手ェ出した奴ァ、誰だろうと絶対ぇに許さねぇタチだからな」
.
259
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:49:04 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「どうだ、何か反論の余地はあるか?」
(゚、゚トソン「……復讐」
从 ゚∀从「あ?」
(゚、゚トソン「したくありませんか?復讐」
(゚、゚トソン「あの、ファニーフェイスに」
从 ゚∀从「……どういうことだ」
(゚、゚トソン「先の話の二人は、どちらも人外の力で猛威を振るっています」
(゚、゚トソン「もし、あなたもその力を入れられるとしたら……」
(゚、゚トソン「たとえ私が悪魔でも、聞く価値のある話だとは思いませんか?」
从 ゚∀从「なんだと?」
(゚、゚トソン「ビッグトレジャーに関しては、謎の石があの力に関わり合いを持つということはハッキリしました」
(゚、゚トソン「そして彼らの共通項は、瀕死となることで能力に開花したということ」
(゚、゚トソン「そしてこれが、私の持つ最も重要な情報なのですが……」
(゚、゚トソン「もしこの街に、トレジャーの持った石と同じものがあるとしたら」
(゚、゚トソン「条件次第では、あなたもファニーフェイスに追いつけるかもしれませんよ?」
从 ゚∀从「……!!」
.
260
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:50:10 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「そんなもんが、本当にあるのか?」
(゚、゚トソン「お話はここまでです。これから先は私への疑念を捨ててくださらないと話せません」
从 ゚∀从「ほう?警察と一丁前に心理戦やろうってか?」
(゚、゚トソン「黙秘権を行使する権利は私にもありますので」
从 ゚∀从「言っておくが、もし弟に手を出したのがテメェなら、黙秘権なんてもんは関係なくヤッちまうぞ?」
(゚、゚トソン「その時は、法廷でお会いしましょう」
(゚、゚トソン「腕の立つ弁護士なら何人か知っていますので」
从 ゚∀从「いーい度胸だ。それならそのつもりでやってやってもいいぜ?」
(゚、゚トソン「ただ一つ、間違いなく言えることは」
(゚、゚トソン「この機を逃せば、あなたに復讐のチャンスは二度と訪れないということです」
从 ゚∀从「……ッ!」
(゚、゚トソン「それと、私は暴行の犯人ではありません。誓ってそう宣言しましょう」
(゚、゚トソン「……長くなりましたね、今日はこの辺りにしましょうか」
(゚、゚トソン「連絡を取りたくなったら、この番号に電話してくださいね」
(゚、゚トソン「では、また」ペコリ
从 ゚∀从「……」
.
261
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:51:19 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
从 ゚∀从「……」ガチャ
_
( ゚∀゚)「おう、おかえり兄貴」
从 ゚∀从「あぁ。ケガはもういいのか、ジョージ?」
_
( ゚∀゚)「まだ体はズキズキすっけどな。起きて何かやれないほどじゃねーや」
从 ゚∀从「そうか……」
_
( ゚∀゚)「……どうかしたか、兄貴?妙な顔してんぜ?」
从 ゚∀从「なんでもねぇ。それよりお前、仕事に差し支えはなさそうか?」
_
(;゚∀゚)「んぁっ……ま、まだ復帰には時間かかりそうかな……?」
从 ゚∀从「そうか。じゃあ早めに治しとけ」
从 ゚∀从「俺ぁ明日一日、休みをもらうんでな」
_
( ゚∀゚)「えっ?」
.
262
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:52:25 ID:yIsMsiPA0
.
从 ゚∀从「ちっとばかし用事が出来た。お前も早く戦線に復帰して、俺の代わりに働きやがれ」
_
(;゚∀゚)「待てよ!なんでいきなり休みなんて……」
从 ゚∀从「俺が休み取っちゃいけねぇなんて法律はねーぞ?」
_
(;゚∀゚)「……トソンの姉ちゃんに、何か言われたのか?」
从 ゚∀从「あぁ?……バーカ、ちげぇよ」
从 ゚∀从「だったらなおさら警察の仕事なんざ休めねぇだろ?」
_
(;゚∀゚)「じゃあ、何の話をしてきたんだよ!」
从 ゚∀从「そいつぁ言えねぇな。まぁ、なんも悪い話じゃあねぇ」
从 ゚∀从「分かったらもう寝ろ。俺は飯はいらねぇからよ」
バタンッ
_
(;゚∀゚)「……」
.
263
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:53:27 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
【翌日】
(゚、゚トソン「……」
从 ゚∀从 ザッ…
(^、^トソン「……」ニコッ
(^、^トソン「あなたなら、きっと連絡をくださると思ってましたよ。ハイドさん」
从 ゚∀从「うるせぇよ。見透かしたようなクチ聞いてんじゃねぇ」
从 ゚∀从「言っておくが、お前への疑いは晴れた訳じゃねぇぞ」
从 ゚∀从「道中ボロを出したら即刻逮捕してやる。いいな?」
(゚、゚トソン「構いませんよ。私も手に入れた情報を無駄にしたくないだけですから」
从 ゚∀从「あーそうかい、そいつぁ良かったな」
从 ゚∀从「それで、お前の言う例の石っつうのは、この街のどこにあるんだ?」
从 ゚∀从「そしてお前は、それを使って俺に何をさせたい?」
.
264
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:55:01 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「まぁそう焦らず。順を追って説明しますから」
(゚、゚トソン「まずはあなたの意思を確認したいのですが」
(゚、゚トソン「ハイド署長。あなたは、復讐に命を賭ける覚悟はおありですか?」
从 ゚∀从「さぁてな。俺が言えるのは、あのクソッタレのファニーフェイスの野郎は絶対許さねぇってことだけだ」
(゚、゚トソン「その程度では困りますね」
从 ゚∀从「あぁ?」
(゚、゚トソン「あなたは、私の情報へ本当に命を賭けることが出来ますか?」
(゚、゚トソン「私が望むのは、そのただ一点のみですので」
从 ゚∀从「そんなもん、お前が信用出来ねぇうちは出来るかってんだ」
(゚、゚トソン「でも、私へ電話して来たということは、その意思は少なからずあるのでは?」
从 ゚∀从「へっ……考えてみりゃ、こちとらヴィラン特別収容所とも結託してんだ」
从 ゚∀从「今さらどんな悪人にそそのかされたところで、どこ吹く風だわな」
从 ゚∀从「オメーがジョージに手さえ出してなきゃ、だがな」
(^、^トソン「えぇ、えぇ。とても良い判断です」
.
265
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:56:35 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「そこまで言えるのなら、私も最後のカードを切りましょう」
(゚、゚トソン「それを聞いてどうするかは、あなた次第ということです」
从 ゚∀从「勿体つけんじゃねぇ。早く言いやがれ」
(^、^トソン「フフフ……」
(゚、゚トソン「私の言うある石とは、あなたも絶対に見たことのある物です」
从 ゚∀从「なんだ、それは?」
(゚、゚トソン「このクラウン・シティの名前の由来ともなった、由緒正しき王冠」
(゚、゚トソン「市庁舎に飾られたあの王冠の宝石こそ、人を超人化させる力を持った石なんです」
从 ゚∀从「……!」
(゚、゚トソン「どうですか、この推理は?」
从 ゚∀从「俺ァまじまじと見たこたぁねぇが、言われてみりゃ確かに虹色の宝石だった気がするな……」
(゚、゚トソン「といっても現段階では、これは推測の域を出ませんがね」
(゚、゚トソン「そこであなたには、とある人物にアポイントメントを取って欲しいんです」
从 ゚∀从「あぁ?第三者に頼み事かよ?」
(゚、゚トソン「鉱物については私も門外漢ですので」
从 ゚∀从「まぁいい。それで、誰に連絡すりゃあいいんだ?」
(゚、゚トソン「ペニーナエレクトロニクスCEO、ペニーナ=カートレンですよ」
从;゚∀从「はぁ!?」
.
266
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 21:57:54 ID:yIsMsiPA0
.
从;゚∀从「ちょっと待てよ。俺はあの女とのコネなんざ持ってないぜ?」
(゚、゚トソン「警察の捜査権限があれば、呼び出すことくらいは出来るのでは?」
从;゚∀从「あのなぁ……警察が何でも出来ると思ったら大間違いだからな?」
(゚、゚トソン「ハイドさん。先ほどあなたは、どんな悪人にそそのかされようともと言いましたよね」
(゚、゚トソン「あの言葉は嘘だったんですか?」
从;゚∀从「……チッ」
(゚、゚トソン「あなたはすでに警察として、大きすぎる規範を人々に示してきました」
(゚、゚トソン「これからは多少足をはみ出しても、きっとみんな許してくれます」
(゚、゚トソン「と、私はそう思いますけどね?」
从;゚∀从「他人事だと思って好き勝手言ってくれるぜ、ったくよぉ……」
从 ゚∀从「分かったよ!連絡すりゃあいいんだろ、連絡すりゃあよ!」
.
267
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:00:04 ID:yIsMsiPA0
.
─────
────
───
──
【一時間後……】
从 ゚∀从「……」ボケーッ
('、`*川 ツカツカ
('、`*川「ハァイ、クソッタレのミスターハイド」
('、`*川「こんな喫茶店に私を呼び出して、何のご用かしら?」ドサッ
从 ゚∀从「おーう、クイーン。真っ当に会社経営してやがるか」
('、`*川「そうね。おかげさまで清廉潔白明朗会計でやってるわよ」
('、`*川「こんなとこで警察に呼び出される覚え、ないくらいにはね?」
从 ゚∀从「はっ。美術品売りさばいたカネで建てた会社が清廉潔白ねぇ?」
('、`*川「あら?何がおっしゃりたいのかしら?」
从 ゚∀从「とぼけんなよ。十五年前に活躍したヴィラン、怪盗クイーンはテメェだろ?」
从 ゚∀从「ヴィラン犯罪に時効はねぇんだ。今からでも起訴は出来るぜ?」
.
268
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:01:02 ID:yIsMsiPA0
.
('、`*川「その前に、自分のクビを心配された方がよろしいんじゃなくて?」
('、`*川「警察の名前を借りて私人である私を呼び出したの、明らかに職権濫用よ」
('、`*川「行きすぎた警察の捜査、最近ではよく問題になってるわよねぇ?」
从 ゚∀从「ケッ、んなこた分かってんだよ。けったクソ悪ぃ」
从 ゚∀从「これが捜査ならどれだけ気が楽だったかな……ったくよぉ!」
(゚、゚トソン「ハイドさん。お話はそれくらいにして、本題を切り出してくれませんか?」
('、`*川「……さっきから気になってたけど、あなただぁれ?ハイドおじさんの恋人?」
(゚、゚トソン「ハイドさんの友人の、トソンと申します。よろしく」
('、`*川「へぇ。朴念人の署長さんも、若い娘をはべらせたりするのねぇ」
从 ゚∀从「うるっせ、バァーカ」
.
269
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:02:14 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「我々がお聞きしたいのは、これのことなんです」
スッ…
('、`*川「これは……市庁舎の王冠?」
(゚、゚トソン「えぇ、そうです。写真しか用意出来ませんでしたが……」
从 ゚∀从「美術工芸品に造詣の深いお前なら、こいつについても詳しいかと思ってな」
从 ゚∀从「てかぶっちゃけ、なんで怪盗時代のお前は、この宝を盗もうとしなかった?」
('、`*川「何のつもりか知らないけど、これを利用して私を捕まえようって腹ならお門違いよ」
(゚、゚トソン「ハイドさん、刺激するような言い方はよしてください」
从 ゚∀从「ケッ……」
(゚、゚トソン「率直に聞きますが、この王冠に価値はあると思いますか?」
('、`*川「さぁ?それなりにあるんじゃないの?」
(゚、゚トソン「そうでしょうか」
从 ゚∀从「あ?」
.
270
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:03:30 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「この王冠、素人の私から見ても造りが粗悪なんです」
(゚、゚トソン「地の金は色がくすんでるし、繋ぎ目もガタガタで……」
('、`*川「へぇ〜、そんなこと分かるんだ?」
(゚、゚トソン「けれど、あくまでも素人判断ですから、プロのご意見も伺いたいと思いまして」
(゚、゚トソン「ペニーナさんから見て、この王冠はどのような出来なのでしょう」
('、`*川「そうねぇ……不勉強な誰かさんと違って勤勉だから、特別に教えてあげるわ」
从 ゚∀从「悪かったな、不勉強でよ」
('、`*川「簡単に言うとこの王冠、私に言わせれば一文の価値もないわね」
('、`*川「土台の金も十八金ですらない混ざり物の多い物みたいだし」
('、`*川「そもそも、派手な色の宝石に金を合わせるセンスが最悪ね!」
('、`*川「そんなことしたら宝石のカラーが死ぬだけよ」
('、`*川「本来絶対しないような色の合わせをしてる辺り、これ作ったのプロの彫金師ですらないんじゃないの?」
('、`*川「つまりこれは何の価値もない、ただの模造品ってコト」
从 ゚∀从「んだよ、じゃあクイーンが狙わなかったのもそれが原因か?」
('、`*川「そんなの、私の知ったこっちゃないわよ」
.
271
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:04:32 ID:yIsMsiPA0
.
('、`*川「ま、こんなもの狙うなんて見る目がないって宣伝してるようなものね」
('、`*川「あんたたちも、これ盗むならリターンはないと思ってた方がよくてよ」
从 ゚∀从「人聞きの悪ぃこと言いやがる。そんなにポリが嫌いか?」
('、`*川「いいえ、私は清廉潔白ですもの。嫌いなのはアナタ個人よ」
从 ゚∀从「そうか、俺もオメェが嫌いなもんでな。気が合うじゃねぇか」
(゚、゚トソン「ハイドさん……!」
('、`*川「聞きたいことはそれだけ?なら、私帰るわよ」
(゚、゚トソン「待ってください。最後に、ひとつだけ」
('、`*川「なぁに?」
(゚、゚トソン「この王冠に使われてる宝石、ペニーナさんは何だと思いますか?」
('、`*川「……さぁ、何でしょうね」
(゚、゚トソン「それは、あなたでも判らなかったということですか?」
('、`*川「……イヤなとこ突いてくるわね、あなた」
.
272
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:05:08 ID:cth2sBBk0
支援んん!
273
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:05:38 ID:yIsMsiPA0
.
('、`*川「これでも私、世界中の宝飾品を見てきたって自信はあるわ」
('、`*川「けど、これに類似該当するような石は見たことないわね」
('、`*川「オパールでもアレキサンドライトでも変色真珠でもない」
('、`*川「早い話、こんな石私にしても初めて見るのよ」
(゚、゚トソン「なるほど。分かりました、ありがとうございます」
('、`*川「これで満足かしら?じゃあ、帰るわね、署長サン」
从 ゚∀从「おう、帰れ帰れ。労いなんざ掛けてやらんからよ」
('、`*川「いらないわよ、横暴ねホント」
('、`*川「あ、それとお嬢さん?私からもひとついいかしら?」
(゚、゚トソン「はい?」
.
274
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:06:07 ID:w3nA2pBk0
トソンみたいなキャラ嫌いだわー
275
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:06:36 ID:yIsMsiPA0
.
('、`*川「……いたずらも程々にすることね」ボソッ
(゚、゚;トソン「……!!」
('、`*川「じゃあね〜♪」スタスタ
从 ゚∀从「あん?あいつ、何だって?」
(゚、゚;トソン「……署長の子守りをよろしくと言ってました」
从 ゚∀从「はっ。去り際にイヤミかよ、いい性格してやがる」
(゚、゚;トソン「……」
.
276
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:07:35 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚;トソン「……ともかく、これでやはりあの石が怪しいと判明しましたね」
从 ゚∀从「まぁそうなるか……あのペニーナが見たことないってんじゃな」
从 ゚∀从「本当なら、より詳しい専門家に見てもらった方がいいんだろうが」
(゚、゚トソン「仕方ありませんよ。それはの王冠の持ち主が許さないことには……」
从 ゚∀从「……ん?」
(゚、゚トソン「はい?」
从 ゚∀从「王冠の持ち主ってなぁ誰だ?」
(゚、゚トソン「知らなかったんですか?」
(゚、゚トソン「次はその方に連絡を取ってもらうつもりだったんですが」
从;゚∀从「おいおい、また俺かよ!」
(゚、゚トソン「使えるコネはフルに使わないと勿体ないですから」
从 ゚∀从「……てことは、あの王冠の持ち主は俺の知ってる奴か?」
(゚、゚トソン「えぇ、そうです」
.
277
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:08:17 ID:yIsMsiPA0
.
(゚、゚トソン「あの王冠の持ち主は、クラウン・シティ前市長」
(゚、゚トソン「ピーター=ショボンニ氏ですよ」
从 ゚∀从「……!!」
.
278
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:08:49 ID:yIsMsiPA0
十八話前編終わり
279
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:09:37 ID:w3nA2pBk0
乙乙
ヒーロー出なかったな
280
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:10:21 ID:yIsMsiPA0
【登場人物紹介】
(゚、゚トソン
トソン=コレーク
暗躍する謎多き女ヴィラン。その能力、目的は不明……。
.
281
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 22:18:41 ID:cth2sBBk0
こんなに笑顔がムカつくトソンなかなかいないぜ
乙
282
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 23:52:16 ID:E0rJbFs60
おつ
気になる終わり方
283
:
名無しさん
:2018/07/06(金) 23:55:50 ID:27TvAKco0
笑顔トソンはなんでどの作品でもクッソムカつくんだろうか……
284
:
名無しさん
:2018/07/07(土) 17:05:16 ID:IPvzWcY60
臨海学校…
285
:
名無しさん
:2018/07/09(月) 11:41:39 ID:9StgCKDw0
おつ
嵐の前の静けさって感じだ
286
:
名無しさん
:2018/07/22(日) 07:22:39 ID:XU2vwPDE0
ショボンニか・・・
287
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:05:18 ID:kGtiVFWo0
.
第十八話『PROLOGUE OF CLOWN DEVIL 〜中編〜』
.
288
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:05:46 ID:kGtiVFWo0
ビッグ1
─────
────
───
──
('、`*川「ハァイ♪お待たせアンディ」
(´・_ゝ・`)「別に待っちゃいないよ、君も忙しい身だろ?」
('、`*川「そうね。特に最近は警察に呼び出されたりしたし」
(´・_ゝ・`)「お?君もついに脱税か?」
('、`*川「変なこと言わないでよね。無実の罪よ」
(´・_ゝ・`)「ジョークだよ。君は仕事には人一倍熱心だから一層質が悪い」
('、`*川「ま、警察に呼び出されたのは本当よ。今日はそのことであなたに話があったの」
(´・_ゝ・`)「へぇ。わざわざ人を呼び出してまで、どういう話か興味があるね」
('、`*川「私を呼び出したのね、中央署のハイド署長だったのよ」
(´・_ゝ・`)「ほう?」
.
289
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:07:25 ID:kGtiVFWo0
.
(´・_ゝ・`)「あの署長が出てくるなんて、君よほどのことでもしでかしたのかい?」
('、`*川「やぁねぇ、なんでみんな人をワルモノ扱いしたがるのかしら」
(´・_ゝ・`)「前科があるからに決まってるだろ?」
('、`*川「ふふふ、そりゃそうね」
('、`*川「それでね、その署長が女の子つれてたんだけどさ」
('、`*川「なぁんかそれが引っ掛かるのよねぇ」
(´・_ゝ・`)「引っ掛かる、か……どの辺りが?」
('、`*川「あの頭が化石の署長が、仕事に刑事でもない女の子を連れ歩くと思って?」
(´・_ゝ・`)「……それは確かに考えにくいな」
('、`*川「といって、プライベートで私を呼び出してするような話でもなかったし」
(´・_ゝ・`)「何の話だったんだい?」
('、`*川「市庁舎に飾ってある王冠について知りたいって」
(´・_ゝ・`)「王冠?」
.
290
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:07:59 ID:kdjPbx.o0
おリアタイ支援
291
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:08:22 ID:kGtiVFWo0
.
('、`*川「あなたの経験からして、あの署長が女になびくと思う?」
(´・_ゝ・`)「ないだろうな。彼は職務に誇りを持ってる、確率はほぼゼロだ」
('、`*川「私もそう思うわ。だからこそ、あんな行動を取るのはおかしいと思ったの」
(´・_ゝ・`)「それは確かに気になるな……」
('、`*川「まぁ正直、警察がどうなろうと知ったこっちゃないんだけど」
('、`*川「お仕事柄、あなたにだけは伝えといた方がいいと思ってね」
(´・_ゝ・`)「協力、感謝するよ。それで、今回の情報提供料はいくらだい?」
.
292
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:09:15 ID:kGtiVFWo0
.
('、`*川「そうねぇ。20万ドルと言いたいところだけど、今回はロハでいいわよ」
(´・_ゝ・`)「おいおい。君がお代をロハにするなんて、何があったんだ?」
('、`*川「いつもは情報の裏を取るけど、今回は単純に怪しいってだけだから」
('、`*川「いわば女の勘ってやつ?」
('、`*川「その代わり、あなたの力でちょっと用意して欲しいものがあるの」
(´・_ゝ・`)「金より厄介なものでなければいいけどね」
('、`*川「安心なさい。あなたにしか用意出来ないけれど、難しいものじゃないわ」
(´・_ゝ・`)「意味深だね。一体何が望みなんだい?」
('、`*川「この街にかつて存在して、いまだに捕まってないヴィランをリストアップしてほしいの」
(´・_ゝ・`)「……!」
.
293
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:10:15 ID:kGtiVFWo0
.
─────
────
───
──
【クラウン・シティ中央署、待合室……】
(゚、゚トソン スタスタ
从 ゚∀从「……よう」
(゚、゚トソン「お疲れ様です、署長」
从 ゚∀从「職場にまで押しかけてくんなっつーの」
(゚、゚トソン「すみません、進捗のほどを伺いたかったので」
(゚、゚トソン「それで、前市長は捕まりましたか?」
从 ゚∀从「ダメだ、電話じゃあのジジィ何度かけても捕まらねぇ」
从 ゚∀从「秘書だかハウスキーパーだかが、後から取り次ぎますだとよ」
(゚、゚トソン「ペニーナさんの時のように、警察の名前を出してもダメですか?」
从 ゚∀从「相手は一線を退いたとはいえ政治家だ。実業家のペニーナとはワケが違う」
从 ゚∀从「下手に警察の名前なんざ出したら、雲隠れしちまうに決まってら」
从 ゚∀从「だから今回は、あくまでも俺の私的な用事ってことにしねぇとな」
.
294
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:11:22 ID:kGtiVFWo0
.
(゚、゚トソン「では、あの王冠のことで話があると最初から伝えてみては?」
从 ゚∀从「なに?」
(゚、゚トソン「ショボンニさんは市長時代、あの王冠を由緒ある物として市庁舎に飾りました」
(゚、゚トソン「しかしあれが偽物の模造品であることは、もう明確です」
(゚、゚トソン「そこから彼を揺さぶって行けないですかね」
从 ゚∀从「なるほどな……いけるかもしれん。やってみよう」
(゚、゚トソン「お願いします。あなたの手腕にかかってますので」
从 ゚∀从「……ところでよ」
(゚、゚トソン「はい」
从 ゚∀从「あの王冠、結局お前はどうするつもりなんだ?」
从 ゚∀从「持ち主に掛け合ったってことは、何らかの交渉の余地があるんだよな?」
(゚、゚トソン「そうですね……最善手は我々があれを譲り受けること、次善が買い取ることでしょうか」
从 ゚∀从「それも叶わなかったらどーするんだよ」
(゚、゚トソン「最悪の場合、盗難も視野に入れてますが?」
从;゚∀从「やっぱりな……んなこと警察の俺が許すと思うか?」
(゚、゚トソン「あなたの是非はこの際関係ないのですよ」
从 ゚∀从「ああ?」
.
295
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:13:52 ID:kGtiVFWo0
.
(゚、゚トソン「問題なのはあなたが悪に手を染めてでも、ファニーフェイスへ復讐したいかどうかだけです」
(゚、゚トソン「力を得るための過程など、些末なことでしかないでしょう?」
从 ゚∀从「……お前やっぱ、信用ならねぇな」
从 ゚∀从「仮にそうだとして、お前がなんでそんなことするかの説明にゃなってねぇぜ」
从 ゚∀从「なぜ俺に白羽の矢を立てて、超人にしようとするんだ?」
(゚、゚トソン「私としては、石の力の証明が出来さえすればそれでいいんですがね」
从 ゚∀从「……お前まさか、俺の命を狙ってここまでしやがるなんてこたないよな?」
(゚、゚トソン「そんなことありませんよ。邪推もいいところです」
从 ゚∀从「どうだかな。俺がいなくなれば、警察のヴィラン捜査能力は格段に落ちる」
从 ゚∀从「それにお前、俺に命を懸ける覚悟があるか聞いてきたよな?」
从 ゚∀从「結果として俺の命が目的なら、俺に命を懸けさせる理由も分かるんだがな?」
(゚、゚トソン「……では、逆にお聞きしますが」
.
296
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:15:03 ID:kGtiVFWo0
.
(゚、゚トソン「仮に私のが狙いがあなたの命だとして、そうまでしてあなたを恐れる理由は?」
从 ゚∀从「今言ったろうが。警察の捜査能力の低下のため……」
(゚、゚トソン「では現在、警察はヴィランへの抑止力として正しく機能しているでしょうか」
从 ゚∀从「……!!」
(゚、゚トソン「多くはヒーローに取って変わられているのではないですか?」
从;゚∀从「……チッ。ぐうの音も出ねぇよ」
(゚、゚トソン「そんな状況で、署長であるあなた一人を、こんな回りくどい方法で殺して何になると思います?」
(゚、゚トソン「本当に殺しが必要なら、もっと合理的かつ簡単な方法があるでしょう」
(゚、゚トソン「例えばジョージさんを連れ帰ったあの夜、扉の隙間からあなたを撃つとかね?」
从 ゚∀从「……そら正論だな」
.
297
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:16:32 ID:kGtiVFWo0
.
(゚、゚トソン「それに、命を懸けていただくのは我々が石を手に入れてからですよ」
从 ゚∀从「なに?」
(゚、゚トソン「トレジャーもファニーも、瀕死の状態から復活したとき、あの肉体になっていました」
(゚、゚トソン「つまりあなたには、何らかの方法で死の縁に立っていただかなければならない」
(゚、゚トソン「石がないのにそんなことしても、滑稽の極みでしょう?」
从 ゚∀从「そこまでするなら、自分で力を手に入れた方が早いだろーが」
(゚、゚トソン「私は復讐に興味ありませんので」
(゚、゚トソン「それに、前市長やペニーナさんへのコネも、あなたしか持ち合わせてはいません」
从 ゚∀从「早い話が、俺が最適だったってことか?」
从 ゚∀从「オメーみてぇな怪しいのに身を任さないと、復讐も出来ねぇなんてな」
(゚、゚トソン「それだけ敵は強大ってことです」
从 ゚∀从「んなことは死ぬほど噛みしめてるっつーの」
(゚、゚トソン「では、話はこれくらいにしてまた後で」
从 ゚∀从「おう。とっとと帰れよ」
.
298
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:18:46 ID:K9Bn2jgY0
支援!!
299
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:18:54 ID:kGtiVFWo0
.
─────
────
───
──
从 ゚∀从 テクテク
_
(;゚∀゚)「兄貴!!」
从 ゚∀从「あ……?なんだ、ジョー」
_
(;゚∀゚)「仕事中にどこ行ってたんだよ」
从 ゚∀从「別にどこも行きゃしねーよ、小便だ小便」
_
(;゚∀゚)「……兄貴、なんか最近おかしいぜ?」
_
(;゚∀゚)「俺に隠れてコソコソしてるし、仕事にも集中してないだろ」
从 ゚∀从「ケッ、サボり魔のテメーに突っ込まれちゃおしまいだな」
_
(;゚∀゚)「茶化すなよ!俺がボコされて帰った日から、何があったんだよ!」
从 ゚∀从「なんもねーっつってんだろ?」
从 ゚∀从「それよりお前こそ、サウスガットとは縁が切れたんだろうな?」
_
(;゚∀゚)「うっ……そ、それは……まだ……」
.
300
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:20:11 ID:kGtiVFWo0
.
从 ゚∀从「んなこったろうと思ったぜ」
从 ゚∀从「まぁ、いい。こいつぁお前が自分でケジメつけにゃならねぇことだ」
从 ゚∀从「時間かけてでも、テメーでしっかりケツ拭うんだな」
_
(;゚∀゚)「……」
从 ゚∀从「それより、デルタはどこにいる?」
_
(;゚∀゚)「あ、あぁ……特犯課の部署にいるけど……」
从 ゚∀从「そうか、ちょっくらあいつに話がある。お前は業務に戻れ」
_
(;゚∀゚)「待てよ、兄貴……!!」
从 ゚∀从「帰ったら好きなだけ話聞いてやんよ。お前もたまには真面目に仕事しろや」
_
(;゚∀゚)「……兄貴」
.
301
:
名無しさん
:2018/07/26(木) 20:21:50 ID:kGtiVFWo0
.
从 ゚∀从「よーう、デルタいるか?」ドガバァンッ
(;"ゞ)「わっ!ドアは静かに開けてくださいって言ってるじゃないですか署長!」
£°ゞ°)「特犯課のドアー、署長のせいでいつもガタガタネー」
( ^ω^)「無駄ですお、デルタさん。署長の乱暴なのは生まれつきですから」
从 ゚∀从「オメーが俺の生まれの何を知ってるんだっつの」
从 ゚∀从「それよりデルタ、お前今時間あるか?」
( "ゞ)「え?えぇ、緊急の出動がなければ……」
从 ゚∀从「そうか、じゃあ署長室までツラ貸せ。話がある」
从 ゚∀从「先に戻って待ってんぜ」
(;"ゞ)「は、はぁ……」
(;^ω^)「何ですかおね、話って……?」
£°ゞ°)「何だロネー?借金のお願い?」
(;^ω^)「生々しいから止めてくださいお」
.
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