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【ほのゆは】ほのゆはスレSS倉庫【みいみよ】
1
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 19:49:15
過去狼のスレ
『山﨑夢羽「なんでそんなに見つめるの?」小林萌花「可愛いからだよ」』
に投下されたSSを保管するスレです
※現行スレ
山﨑夢羽「なんでそんなに見つめるの?」小林萌花「可愛いからだよ」 その44
https://matsuri.5ch.net/test/read.cgi/morningcoffee/1618230064/
※新狼避難所
【山﨑夢羽】ほのゆはスレ@新狼避難所【小林萌花】
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1600852753/
2
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 19:53:07
SSはスレに投下された時系列順ではなく
とりあえず質量ともにまとまっている美葉ちゃん関連のSSから
投下していく予定です
SSの前後に★を付けて作者の思い出話裏話的なレスを付けます
もし邪魔であればそのレスを飛ばして読んでください
倉庫と称していますが感想の書き込みももちろん大歓迎です
3
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 19:54:27
★
全てはこのSSから始まった・・・
4
:
美葉の秘密
:2021/04/25(日) 19:55:18
美葉には秘密がある。
誰にも知られてはいけない、特にメンバーのみんなには
絶対にひた隠しにしなければならない、とても恥ずかしく後ろめたい秘密が……。
レッスン前の更衣室。
BEYOOOOONDSメンバーがおしゃべりに興じながらレッスン着に着替える、
騒がしくにぎやかないつもの光景。
そんな中、美葉は独り鬱屈とした思いを抱えていた。
何げなさを装って周りを見渡すと、下着姿のメンバーの健康的な身体が視界に映る。
胸の高鳴りを必死で押さえながら、決して表情に出ないように意識しながら、
その光景を密かに脳裏に焼き付ける。
いつからだろう。
美葉は、メンバーの着替えに、身体に、否応なく魅かれてしまう自分に気づいてしまった。
本人としては、好き好んでやっているつもりは毛頭ない。
ただ、自分の理性を無視していつの間にかメンバーの着替えを盗み見てしまう。
どうしようもないくらいにドキドキしてしまう。
これが美葉の、決して他人に知られてはいけない秘密。
自分は女の子の身体が好きな変態なのかと思い悩みながら、
それでも美葉は、着替えのたびにメンバーの裸身を盗み見てしまうのを、
止めることができなかった。
5
:
美葉の秘密
:2021/04/25(日) 19:56:33
個性派集団のBEYOOOOONDSだけにということなのか、
着替え方一つとってみてもメンバーごとに個性があることに美葉は気づく。
こころは、子供の頃から空手をしていた体育会系らしく、
テキパキと機敏に着替えるのが特徴的で、
引き締まった細身の身体と、それに見合った控え目な胸のふくらみに、
美葉のドキドキが止まらなくなる。
みいももは、最年少コンビらしく無邪気に着替えているが、
身体つきはすでに大人といっていいくらいに成長している。
以前より成長著しかったみいみだけでなく、
この頃は桃々姫も徐々に女らしい身体に成長を遂げてきており、
無邪気さとのギャップを演出している。
ただそれが美葉の琴線に触れることはなく、
最年少の身体にまで魅かれるほどの変態ではなくて良かったと、
美葉は内心ほっと胸を撫で下ろしている。
メンバーの中で一番大胆に着替えるのは、意外にもくるみだった。
くるみと同部屋になったことのない美葉には、「泊りの時はマッパでいる」という、
以前リリイベで汐里がしていた暴露がどこまで本当なのかよくわからないが、
それが事実でもおかしくないなと思わせる豪快な着替え方だった。
無造作に投げ出されるくるみの豊満な胸は、美葉にとって羨ましい限りだったが、
それが胸のドキドキに繋がることがないのは自分でも不思議だ。
雨ノ森川海の中で美葉が一番魅かれてしまうのが、夢羽だった。
いかにも恥ずかしがり屋らしく、いつも更衣室の隅でこそこそと着替えをしている夢羽。
そのほっそりとした薄い身体、そして痩せた胸が、
美葉の心をガッチリと捕らえて離さない。
萌花は、マイペースな性格どおり、着替え方もおっとりとしている。
それでいて気品のようなものも感じさせるのは、いかにも育ちのいいお嬢様の証だろう。
そんなお嬢様な萌花の慎ましやかな胸を盗み見るのは、背徳感すら感じさせて、
後ろ暗い想いとともに美葉の胸の高まりをより増幅させる。
6
:
美葉の秘密
:2021/04/25(日) 19:57:44
うたのは、天性のダンサーと言うべきか、着替え方もしなやかで、
まるでダンスを舞うような躍動感さえ感じさせる。
胸はないが艶っぽい身体つきがまたドキドキを誘うが、
それとともにたまに意味ありげな流し目を送ってくるのが、
まさか自分の盗み見がバレているのではないかと別のドキドキを覚えてしまう。
いつもはほんわかした雰囲気の伶奈だが、将来の夢はモデルというだけあって、
その着替え方はモデルのような優雅さを感じさせる。
モデル体型に定番の胸の薄さも相まって、美葉のドキドキはとどまるところを知らない。
メンバーの中で一番女の子らしい着替え方をするのは、汐里だった。
女の子らしい立ち居振る舞いと女の子らしい身体つき、
中でも形の良いその胸は、やはり同性として憧れてしまう。
ただ、なぜだかそれが美葉のドキドキを誘うことはなかった。
紗耶は汐里と同い年だが、女の子らしさよりも元気の良さが目立つ。
どちらかというとみいももの無邪気さに近い気がする。
スラリと伸びた高身長と発展途上の胸に、美葉は目を奪われる。
みいももにはドキドキしなかったのに、1歳という年の違いが大きいのだろうか。
BEYOOOOONDSメンバーの中で最も美葉の心を鷲掴みにして離さないのが、りかだった。
可愛らしい顔に似合わず性格は男の子っぽさのあるりか。
その着替え方も男の子のようにサバサバしており、
健康的な身体つきと男の子のような胸に、
美葉のドキドキは最高潮に高鳴り、胸が痛くなるほどだ。
それぞれ着替え方にも魅力のあるBEYOOOOONDSメンバーだが、
その違いを語れるほどにしっかりと目に焼き付けている自分の特異さ、
そしてどうやら自分の中でメンバーの身体に対する好みの序列があるらしいことに、
美葉は強烈な自己嫌悪に襲われ、鬱々とした思いから逃れることができなかった。
〇
7
:
美葉の秘密
:2021/04/25(日) 19:58:31
ひなフェス「BEYOOOOONDS プレミアム」。
ソロで「ガラスのパンプス」を披露した美葉が、ステージを降りる。
去年に続いて2度目のひなフェスでのソロ。
去年は正直悔しさばかりのソロだったが、今年はその反省も活かして
加入してからの1年5ヶ月間という時間を自分なりに精一杯頑張って表現できたかなと、
もちろん自分の中でまだまだ課題はあるけれど、
美葉は持てる全てを出し切った心地よい脱力感に包まれていた。
ステージ袖では美葉のパフォーマンスを見守っていたハロメンが笑顔で迎えてくれ、
緊張の糸が解けた美葉がその場に崩れ落ちそうになるのを、
Juice=Juiceのメンバーが介抱してくれた。
少しだけ落ち着いてきて、どうにか自力で立ち上がった美葉と目が合ったのが。
「和田さん……」
そこには、柔らかい笑顔で美葉のことを見つめる桜子の姿があった。
「カッコ良かったよ、美葉ちゃん」
「……はい、ありがとうございます」
実は、今日のソロパフォーマンスは、桜子に届けたいという強い想いがあった。
もうすぐこぶしファクトリー解散に伴い、芸能界を引退してしまう桜子。
これからは立場も変わり、今までのようには会えなくなってしまう。
もしかしたら生で自分のパフォーマンスを見てもらえるのは、
このひなフェスが最後かもしれない。
ならば、このソロで桜子に自分の存在をしっかり目に焼き付けてもらい、
できることなら4月以降も応援してもらいたい。
そんな想いが、美葉が今日のソロで力を出し切る原動力の一つとなっていた。
8
:
美葉の秘密
:2021/04/25(日) 19:59:25
美葉のことを好きだと言ってくれる桜子。
そんな桜子に、美葉はこれまで「ありがとうございます」なんて
軽く受け流すような返事しかできなかったが、
こぶし解散、桜子芸能界引退の衝撃から受けた動揺と胸の痛みにより、
ようやく自分の想いが桜子にあることに気づいたのだった。
かといって今はまだその想いを桜子に届けようなんて考えはなかった。
解散直前の大事な時期に自分の勝手な想いを押し付けて、
いたずらに桜子の心を乱すわけにはいかない。
そんなつもりだったのだが……。
慈愛に満ち溢れた桜子の微笑みを前にして、自然と美葉の目から涙が零れ落ちる。
緊張の糸が解けるとともに、言うまいと決めていた自制心も溶け去り、
知らず、美葉の口から桜子への想いが溢れ出していた。
「和田さん……。あたし、和田さんのことが……」
……好きです。
最後の言葉までは声にならなかったが、
桜子は全てがわかったように一つ頷くとゆっくりと両手を広げ、
美葉は躊躇なくその胸に飛び込んだ。
桜子の温もり、そして柔らかく女性らしい身体に包まれる。
その瞬間、突然心の奥からせりあがってくるどす黒く濁った感情。
あたしが求めている感触は、コレジャナイ。
あたしが欲しているのは、もっと、硬くて、薄くて、平坦で……。
こうして美葉はついに自覚してしまった。
自分が、極度の貧乳フェチであることを。
(おしまい)
9
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 20:05:55
★
オチのある話が好きです
できることなら最後に「やられた!」と思わせるような話を書きたい
それが無理でもたとえ小さなことでもいいので「ああそういうことなのか」と
思ってもらえるような話が書ければという想いを持ってSSを書いています
そういう意味でこのSSは最後にオチがスコンと突き抜ける内容が書けたと満足しています
おかげで美葉ちゃんにロクでもない性癖を植え付けることになってしまったのですが・・・
そしてこのSSをきっかけに美葉ちゃんメインのお話がこれだけ続くことになるとは
自分でも想像もしていませんでした
10
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 20:08:11
【作品インデックス】
>>4-7
「美葉の秘密」
11
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 20:24:17
★
次の作品は前作から繋げた小ネタです
12
:
美葉の天国と地獄
:2021/04/25(日) 20:25:01
「KURAGAE」でTV初披露されたBEYOOOOONDSの新曲、「ビタミンME」。
この時のスタジオ収録とそしてMV撮影は、
あたしにとって天国でもありそして地獄の時間でもあった。
原因はなんといっても、新曲の衣装。
このチアガール衣装ってやつは、なぜこんなに身体の薄さが露わになってしまうのだろう。
「極度の貧乳フェチ」という最低な性癖を自覚してしまったあたしにとって、
メンバーの平坦に近い身体の線が強調されるこの衣装は、
意識したくなくても目が釘付けになってしまう凶悪なものだった。
「どうしたの美葉? なんか顔が赤いけど」
「……初の新曲のTV収録だから緊張してるんだよ」
りかちゃんのその男の子のような平坦な胸のせいでこんなことになってるんだよ。
なんてもちろん口に出せるはずもなく、無難な回答で逃げるしかない。
それだけじゃない。
このチアガール衣装、案外胸の部分が緩くて、屈んだ拍子に角度によって
胸の谷間がくっきり拝めてしまうことがあるんだ。
いや違う。くっきり拝めるのはあくまで服の谷間で、
その先にあるのは平坦な深淵だったりするんだけど、
それがまたあたしの歪んだ興奮を呼び覚ましてしまう。
不審に思われないように、強い意志によってどうにか目を逸らすけど、
それでも、あっちを向いても魅かれる身体、こっちを向いてもドキドキする身体。
ああもう!
どうしてうちのメンバーはこんなにあたし好みの身体をしている子ばかりなんだよ!!
13
:
美葉の天国と地獄
:2021/04/25(日) 20:25:50
「ちょっと美葉〜。何見ちゃってんのよ〜」
いきなりニヤニヤしたほのぴに絡まれる。
「え、何が?」
もしかしてあたしの貧乳フェチがバレた!?
「さっきからくるみんの胸の辺りをずっと眺めてたじゃない。
美葉ってば大きな胸の子が好みなの?」
「え、違っ」
あたしが言い訳もする間もなく、ほのぴのツッコミを聞きつけたメンバーが集まってくる。
「やだ〜見ないでよ〜!」
「なに、美葉ってそんな子だったの!?」
「美葉のエッチ!」
違うんだよ!
どこを見てもドキドキする身体のメンバーばかりで目の行き場に困ったから、
一番ドキドキしないくるみんの胸に視線を退避させてただけで、
別にくるみんのような大きい胸が好きなわけじゃないんだ!!
あたしはそれとは真逆の、貧乳フェチなんだよ!!!
なんて主張がもちろんできるはずもなく、
あたしは顔を真っ赤にして、みんなにからかわれるまま
ただただうつむいてることしかできなかった。
〇
14
:
美葉の天国と地獄
:2021/04/25(日) 20:26:46
そんな忌まわしい思い出が頭をよぎりながら「KURAGAE」を見ていたあたしは、
そこでついに自分の理想の相手が誰なのか、はっきりと悟ってしまった。
あたしがずっと追い求めていたのは、この身体だったんだ。
もちろんそれを悟ったところで、あたしにできることは何もない。
このどす黒く歪んだ性癖を実際に相手にぶつけることなどできるはずもない。
でも、自分では止めようもない激しい胸の鼓動。
せめて妄想の世界だけでも……。
そしてあたしはゆっくりと目を閉じた。
「本当に……。私でいいの?」
可愛らしい声での戸惑った問いかけに、あたしは大きく頷く。
「もちろん」
貴女が、いいんです。
あたしにとって完璧な身体を持つ、貴女が。
相手をゆっくりと抱き寄せる。
この薄さ、この硬さ。これぞあたしの理想とした……。
いや、違う。これは……硬すぎる。
まだあたしの理想を阻むものがある。
「脱がせても……いいですか?」
「……はい」
恥ずかしそうにうつむくその様子にさらに胸の高鳴りを覚えながら、
妄想の中であたしは、飯窪さんの服を脱がせ、
最後の砦であるアイアンマンのような硬いコルセット型のブラに手をかけた。
(おしまい)
15
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 20:31:27
★
オチのある話には天丼がお約束であり
そして貧乳フェチにとって理想の身体を持つのはやっぱりこの人だよね
という思考によって生まれたSSです
今となっては「KURAGAE」のことをちゃんと覚えてない人も多いと思うので
一応補足しておくと「KURAGAE」にちょうどこの人が出ていたことから
美葉ちゃんが理想の人に気づいたという流れになります
16
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 20:32:07
【作品インデックス】
>>4-7
「美葉の秘密」
>>12-14
美葉の天国と地獄
17
:
名無し募集中。。。
:2021/04/25(日) 20:43:20
この話は覚えてなかったw
18
:
名無し募集中。。。
:2021/04/29(木) 20:04:30
★
続いての作品はみなさんから「名探偵美葉ちゃん編」という
ありがたい名称を頂いた自分にとっても思い出深い作品です
19
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:05:33
あたしには、秘密がある。
他人には、ましてやメンバーには決して知られてはいけない重大な秘密が。
実は極度の貧乳フェチだという、あまりにも恥ずかしすぎる性癖。
自分ではどうすることもできない、理性では抑えきれないこの性癖を、
あたしは一生心の奥底に秘め、隠し続けて生きていく覚悟でいた。
それなのに、なぜこんなことに……。
いったい誰が、こんなことを……。
〇
そのスレの存在についてこっそり教えてくれたのは、ほのぴだった。
自分の評判を検索するエゴサーチは、悪辣な誹謗中傷が嫌でも目に付いてしまい
精神的に病む危険性があるので、決してやってはいけない。
と、普段からマネージャーさんに厳しく戒められているのだけど、
ほのぴが示した5ちゃんねるの「狼」という掲示板は、
まさに最悪の存在として真っ先に名前が挙げられていた場所だった。
ほのぴってこんなところ見てるんだ、と意外に思いながら目を通してみたあたしは、
その『山﨑夢羽「なんでそんなに見つめるの?」小林萌花「可愛いからだよ」』
というスレ(ゆはとほのぴが好き合ってるという前提で萌えるスレらしい)にあった、
あたしたちメンバーのことを題材にした短編小説(SSというらしい)を読んで、
顔から一気に血の気が引いていくのを感じた。
20
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:06:30
それはあたしのことを主人公にした内容で、
なんとあたしが貧乳フェチであることをオチとして終わっていた。
決して他人に知られてはいけないあたしだけの秘密が、
なんで小説という形でこんなところに暴露されているのよ!?
「もしかして美葉ってさ、ここに書かれてるとおり、そういうことなの?」
ほのぴの意味深な問いかけにも、まともに言葉が返せない。
「色々あってこのスレのことを知って読んでみたらさ、
このSSの内容がやけに引っかかっちゃって。
着替えの時とかの美葉の様子を思い返してみたら、
これってまさか事実なんじゃないかなって気になっちゃってさ」
「事実だなんて! そんなことは……!!」
どうにか否定しようとするけど、やっぱり言葉が続かない。
「心配しないで。別に美葉の性癖を非難しようとか、
このネタでからかおうとか、そういうつもりはないから。
それにこのSSを読んだ大部分のファンは、
書き手の妄想から生まれたただのフィクションとしか思わないし、
ここに書かれている性癖が事実だと気づけるのって、
私のような美葉の身近にいるメンバーとか、ほんの一握りの人間だけだから」
ほのぴに言われて、ほんの少しだけ頭が冷静になる。
これを読んだファンがみんな、あたしの性癖を知ってしまったのかと
パニックになりかけたけど、そうじゃないとわかってホッと胸をなでおろした。
21
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:07:28
「でもさ、おかしいと思わない?」
ほのぴの声のトーンが変わり、あたしはまた嫌な予感に襲われる。
「大部分の人間は気づかないけどその内容は本当のことだというこのSS。
これって、書き手の妄想がたまたま事実と合致しちゃったってだけなのかな?」
それって……つまり?
「もしかしてこれって、美葉の性癖に気づいた誰かが、
SSの形式を借りてあくまで妄想の物語というテイで書いた。
そういう可能性も十分あるんじゃないかなと思ってさ」
「そんな! 前からあたしの性癖に気づいてた人がいるっていうの!?」
無意識の内にあたしは、悲鳴のような声を上げていた。
「うん、そういうこと。
それもさ、美葉の性癖に気づけるのって、
普段からよっぽど近くにいられる人じゃないと無理だと思うんだよね。
具体的には、更衣室で美葉と一緒に着替える経験がよくある人だけじゃないかな」
それは……まさか。
「そう。こんなこと思いたくはないけど。
このSSを書いたのって、BEYOOOOONDSメンバーの誰かじゃないかなって、
そう思うんだよね」
あまりの衝撃に頭の中がぐちゃぐちゃになりかけながら、
『このSSを書いたというメンバーが誰なのか、どうにかして探し出さないと』
という想いだけが、やけにはっきりと頭の片隅にこびりついていた。
〇
22
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:08:46
あたしの性癖に気づき、そのことをSSとして書いたメンバーはいったい誰なのか。
その娘をどうやったら探し出せるのか。
あたしの出した結論は、
「着替えの時のメンバーの様子を観察してみる」
という方法だった。
きっと、あたしの性癖をよく知っているそのメンバーは、
着替えの時にあたしのことをチラ見しながら内心ニヤニヤ笑っている、
いや、考えたくはないけど、軽蔑のまなざしを向けているかもしれない。
とにかく着替えの時に普段と様子が違うメンバーがいれば、
その娘がSSを書いた可能性が高いのではないかと予想したのだけど……。
そして、レッスン前のメンバー全員での着替えの最中。
着替えながらこっそりと周りのメンバーを観察してみるけど、
さすがにあからさまにあたしに目を向けてくるようなメンバーはおらず、
いつも通りの着替え風景に見える。
ただ、この中にあたしの性癖を知っているメンバーがいると思うと、
それだけで落ち着かない気持ちになるわけで。
23
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:10:07
ふと、うーたんと目が合う。
あたしの視線に気づいたうーたんは、妖しげな笑みとともに
意味ありげな流し目を送ってきて、思わずドキリとする。
うーたんのそんな行動自体は前からあったことだけど、
やっぱりあれは、あたしの性癖に気づいてるぞという合図なのかな。
一度疑心暗鬼になってしまうともうダメで、
誰も彼もが怪しく見えてきてしまう。
楽しげにお喋りしながら着替えてるみいももの2人が、
実はあたしの性癖のことを話題にして嗤ってるんじゃないか。
モデルのように優雅に着替えているいっちゃん(薄い胸が綺麗だ)が、
あのほんわかとした雰囲気に似合わず実はあんなSSを書いてたらどうしよう。
サバサバと男の子のように着替えるりかちゃん(男の子のような胸に目が離せない)は、
男の子のような性格からも文章に書き起こすのは苦手そうだけど、
案外隠れた才能があるのかもしれない。
隠れた才能といえば、「お家でもびよんず学校」で多彩な才能を見せるさやちゃんは、
文才もあったりするのかな。だとすればもしかして、
スラリと伸びた高身長と発展途上の胸のバランスが最高すぎるさやちゃんが……。
今日も更衣室の隅でこそこそ着替えをしているゆはも、
「お家でもびよんず学校」で披露したビヨえもんの物語の構成力を考えれば、
SSを書く能力は十分ありそうだ。
それにしても、ゆはの薄い身体と痩せた胸はなんでこんなに魅力的なんだろう。
写真集発売が待ち遠しいなぁ。
24
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:10:53
と、いきなり隣から腕を引かれて我に返った。
「美葉が何をしようとしてるのか、私には意図がわかるけどさ。
周りへの視線があからさますぎてそれじゃみんなに気づかれちゃうよ!」
ほのぴに小声ながら強く制されて、自分のしていたことをようやく自覚する。
周りのみんなを観察してたはずが、途中からただの鑑賞のようになっていた。
あたしの性癖ってやつはなんて業が深いんだ……。
それだけで終わればまだ良かったのだけど。
「どうしたの2人とも?」
「え? ああ、なんでもないよ」
あたしたちの雰囲気が異様だったのか、ここちゃんに気づかれてしまい、
慌ててごまかしの返事をする。
そんな様子を見たくるみんが、さらに声をかけてきた。
「なんか美葉さ、この頃ちょっと変じゃない?
もし悩みとかあるなら相談に乗るよ?」
あたしのことを気にかけてくれるのはありがたいけど、
この悩みはとてもじゃないけど相談できるような内容じゃないし、
それに今この場所でそれを言われることで、
みんなの視線を集めてしまうのはタイミング的に困るんだよぉ。
25
:
あなたはだぁれ?
:2021/04/29(木) 20:12:17
口籠るしかないあたしに更なる爆弾を見舞ったのは、しおりんだった。
「もしかして、恋のお悩みとか?」
ニヤニヤしながらなんてこと言ってくるんだよしおりんは!
「えーそうなの美葉ちゃん?」
「相手はうちらの知ってる人だったりする?」
聞き捨てならない一言にみいももがまず飛びつき、
続いて周りが興味津々で食いついてくる。
「違うって! そんなんじゃないから!」
必死の否定もまったく聞き入れられず、
マネージャーさんからさっさと着替えなさいと叱られるまでずっと、
あたしはメンバーの好奇の視線にさらされ続けることとなった。
結局ドタバタの挙句にわかったことといえば、
着替えの様子を観察しても何もわからないことと、あたしの性癖の業の深さくらい。
こんな調子で、あたしのSSを書いたメンバーは
本当に見つけることができるのかなぁ……。
〇
26
:
名無し募集中。。。
:2021/04/29(木) 20:15:40
★
とりあえずは前編までということで一度切ります
ほのぴの誘導に簡単に引っかかる素直すぎる美葉ちゃんや
犯人探しをするつもりが自分の性癖にあっさり負けてしまう美葉ちゃんなど
書いていてとっても楽しかった思い出があります
27
:
名無し募集中。。。
:2021/04/29(木) 20:17:03
【作品インデックス】
>>4-7
「美葉の秘密」
>>12-14
美葉の天国と地獄
>>19-25
あなたはだぁれ?(名探偵美葉ちゃん編)〔1〕
28
:
名無し募集中。。。
:2021/05/04(火) 14:07:40
★
名探偵美葉ちゃん編の続きになります
29
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:08:39
着替え観察大作戦があえなく失敗してしまったあたしは、
どうにか手掛かりを探ろうと、SSが書かれていた5ちゃんねるのスレを
改めてちゃんとチェックしてみることにした。
……なるほど、今までそんなに気にしてなかったけど、
言われてみればゆはがほのぴにひっついてるシーンをこの頃よく見る。
ゆはがほのぴのことを好きだというこのスレの主張も、
あながち間違っていないのかも……!?
なんて思わず普通に内容を楽しんでしまったけど、
過去スレを漁っていく内に気になるSSを発見した。
それは、うーたんのことをメインにした内容で、
うーたんが実はしおりんのことを狙っていて、
いつも萌えているみいみまでもいつか食べちゃおうと画策してるという、
かなり猟奇的なお話だった。
よくこんなことを考えつくものだなぁ、とあきれながら読んでいたけど、
そこでふと気づいてしまう。
SSで書かれているあたしの性癖が実は本当のことだったように、
このうーたんについて書かれた猟奇的な内容も、
もしかして事実だったりするなんてこともありえる!?
となると、このスレにSSを書いている誰かは、
あたしだけじゃなくうーたんのことまでもこっそり暴露しているってこと!?
信じたくはないけど、もしそうならあたしだけの問題ではなくなってしまう。
うーたんは自分のことがこのスレのSSで書かれているって知ってるんだろうか。
これはあくまであたしの憶測でしかないけど、
思い切ってうーたん本人にこのスレのSSについて確認してみよう。
着替えの時にあたしに向けてくる流し目の意味も聞きたいと思ってたし。
そう考えたあたしは、さっそくうーたんに連絡を取ってみることにした。
〇
30
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:09:25
「えっ、このスレ? うん知ってるよ。
美葉もこんなスレのことチェックしてるんだぁ」
恐る恐るうーたんにスレのことを訊ねてみたところ、
あまりにアッケラカンとした答えが返ってきてなんか拍子抜けしてしまった。
「じゃあ、このうーたんについて書かれたSSのことも?」
「なによ美葉、そんなのまでチェックしてるの? なんか恥ずかしいなぁ」
「もしかして、ここに書かれてる内容が事実だったりする、なんてことはない……よね?」
「まさかぁ、そんなわけないじゃん」
そっか、そうだよね。いくらなんでも内容が過激すぎるもん、事実なわけないか。
となるとうーたんの場合はあたしとは違うのか……。
なんて思考に沈みかけた矢先だった。
「……ということにしておいた方が、全てにおいて丸く収まると思わない?」
意味深な言葉とともに一瞬だけ見せた、うーたんの冷たく妖艶な笑み。
初めて目の当たりにする同期の一面に、ゾクリと背筋が粟立つ。
その言い方ってつまり……。
SSで書かれていた猟奇的な姿が事実だと肯定してる?
もしそうなら、自分の特異な一面を暴露されてるのに、
なんでそんな平然としていられるの??
31
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:10:19
「じゃ、じゃあ、このSSを書いたのが誰なのか知ってる?」
混乱しながら聞いたその答えは、またしてもあっさりと返ってきた。
「うん、知ってるよ」
自分について書かれたSSの作者を知っているといううーたん。
つまりうーたんは、あたしが探し求めていたメンバーの正体を知っている!
「それって誰!?」
「えー、それはあんまり言いたくないなぁ」
「お願い! 教えて!!」
「うーん、美葉がそこまで言うのなら、しょうがないかぁ」
必死に頼み込むあたしに、悪戯っぽい笑顔を向けたうーたんが放った一言が、
あたしの思考を完全にフリーズさせた。
「あのSSを書いたのはね……。私なんだ」
えっ? えええええええええええええっ!?!?!?
それっていったいどういうこと? まったく意味が分からないよ!!
32
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:11:25
「なんでそんなことを!?」
「なんでって、どう説明したらいいかな。
人ってさ、なにか秘密を抱え続けてると段々と辛くなってこない?
そういう時ってさ、
『王様の耳はロバの耳!!』
って思いっきり叫ぶとスッキリするじゃない。
つまり私がこのスレにSSを書いたのは、そういう理由なんだよね」
なるほど。
うーたんがSSの内容を完全に事実として話してるのはこの際置いておくとして、
言いたいことはなんとなく理解できたけど。
でも、それなら!
「じゃあどうして、あたしのことまでSSで書いたりしたのよ!!」
思わず声を荒げてしまったあたしに、うーたんは一人納得した表情を見せる。
「そっかぁ。美葉がやけに動揺してる理由がようやく理解できたかも」
「それってどういうこと!?」
「美葉が大きな勘違いをしてるってこと。
私が書いたのは、あくまで自分についてのSSだけだからね。
だから、美葉のSSを書いたのはまったく別人の誰かだよ」
33
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:12:26
指摘されてようやく気づく。
うーたんをあたしと同じ被害者だと思ってたから、
2人のSSを書いた誰かも同じ人物だとばかり勘違いしてたけど、
自分のことを書いてたうーたんがあたしのことまで書く理由は全くないわけか。
「じゃあ、あたしについてのSSを書いたメンバーって、結局誰なのよ……」
知らず漏れたあたしの呟きに、うーたんが申し訳なさそうに答える。
「残念だけど私はそこまでは知らないんだよね。
てっきりあのSSは、私と同じように美葉が自分で書いたんじゃないかと
思ってたんだけど、そうじゃなかったのね」
結局散々騒ぎ立てて、判明したのはうーたんの猟奇的な一面だけ。
あたし自身についてはまったく進展なしってことか。
脱力のあまりその場にへたり込むあたしに、
うーたんがなぜか得意げな口調で言い放った。
「しょうがないなぁ。
このうーが、大切な同期の美葉のために力を貸してあげるよ」
34
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:13:19
うーたんがあたしに力を貸してくれる?
でも、どうやって!?
「これまで私が、どれだけ『科捜研の女』を見てきたかわかってる?
犯人探しならこのうーに任せなさいって。
きっと犯人を見つけ出してみせる、とまではいかなくても、
美葉が手掛かりを見つけるためのアドバイスくらいはあげられると思うよ」
なるほど。
あたしはその手のドラマを見ないから、確かにうーたんの方が
色々と手掛かりを見つけてくれるかも。
八方塞がりだったあたしにとって、
うーたんの申し出は本当にありがたいものだった。
気を取り直してどうにか立ち上がったあたしに、
うーたんが得意顔で講義を始める。
「推理モノの基本は、やっぱり『常識を疑え』ってことだよね。
それまで当たり前だと軽く流していた部分にこそ、真実が隠されているものだよ」
常識を疑う、か……。
35
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:14:22
「例えば、こんなのはどうかな。
美葉についてのSSを書いた作者は1人かもしれないけど、
実はメンバー全員が共謀してのものだった、とか」
「ええっ!! そんな!!!!」
それじゃあメンバー全員にあたしの性癖がバレちゃってるってこと!?
そんなの辛すぎて、もうみんなに顔を合わせられないよ!!
「ちょっと美葉、動揺しすぎだよ。だから例えばの話だって。
メンバー全員は大げさだけど、もしかしたら共犯者がいるかもしれない。
常識を疑うっていうのはそういうことだよ」
うーたんに笑いながら諭されてようやくちょっと冷静になる。
そんなビックリするような例えはやめてほしいけど、
とにかくメンバーみんなにバレてるわけじゃなくて本当に良かった。
「あとは定番だけど、犯行の動機はなんなのか考えてみることだよね。
そこからなにかが見えてくるかもしれない」
あたしのSSを書いたメンバーが、なんでそんなことをしたのか。
もちろんあたしもその理由を考えてみたことはある。
でもまったく想像もつかなかったから、本人に真意を確認したいというのが、
犯人探しをしているあたしの一番の動機となっているわけだけど。
「似たようなポイントだけど、迷ったときには視点を変えてみるのも重要。
犯人の動機を考えてみるというのも、
要するに相手の視線に立って物事を考えてみるということだし」
視点を変えてみる。
なるほど、あたしには考えもつかないことばかりだ。
36
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:15:47
感心しているあたしに、うーたんが突然、小悪魔の笑みで言い放った。
「まあぶっちゃけ言っちゃうと、私の中の結論は、推理するまでもなく、
『別に放っておけばいいんじゃない?』なんだけどね」
いやいやいや、いくらうーたんにとって他人事だからってそれはないでしょ!
「だってさ、別に今の美葉になにか実害があるってわけでもないじゃない」
「実害って、そんなのありまくりでしょ!
こんなスレで自分の性癖を暴露されてる時点でもうアウトじゃない!」
「だってさ、このスレを見てるようなファンは、
これを読んでも書き手の妄想としか思わないでしょ?
事実として読まれてるならともかく、美葉にはなんにも影響ないよね。
読んで事実だと気づけるのはメンバーとかごく少数だけど、
こんなスレをチェックしてるメンバーなんて私のようなよっぽどの物好きぐらいだから、
美葉が懸念してるようなみんなに性癖がバレるなんて事態はおこりっこないって」
それはほのぴも似たようなこと言ってたけど、
でも現にSSを書いたメンバーはこのスレを見つけて書いてるわけだし、
そんな楽観的な考えなんてできないよ!
そこでふと思い出す。
着替えの時にうーたんが、あたしに流し目のような視線を送っていた理由って……。
「ああ、あれ。
美葉が自分の性癖を全開にして楽しんでるなって。
頑張ってね、というエールのつもりで、
温かい視線を投げかけてたつもりだったんだけど」
ああやっぱり、うーたんがあたしの性癖に気づいてるように感じたのは、
勘違いじゃなかったんだ。
37
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/04(火) 14:16:48
「つまりうーたんも、あたしの性癖を知ったのって
このスレのSSがきっかけだったってこと?」
「うんまあそうだね。前からなんとなく察してはいたけど、
それが確信に変わったのはこのSSを読んで、かな」
やっぱりこのSSが元凶じゃないか!
このまま放置なんてできるわけないよ!!
うーたんにまで「放っておけば」なんて突き放されて、
あたしはいったいどうすればいいんだろう。
でも……。
なんだろうこの、喉の奥に小骨が引っかかったような違和感は。
うーたんからされたアドバイスの中に、
なにか重大なヒントが隠されていた気がする。
あたしは、なにかを見逃してる?
しばらく頭の中に絡みついた思考の糸と格闘していたあたしは、
そこでついに一筋の光明を見つけ出す。
もしかして、あの娘が……!?
〇
38
:
名無し募集中。。。
:2021/05/04(火) 14:22:38
★
以上今回はうーたんパートでした
自由奔放なうーたんを書くのは本当に楽しいです
今回のやりとりの中に色々ヒントをちりばめていますが
実は主要な部分以外は案外テキトーだったりします
それでも調子のいい時は書きながら気付けば
つじつまを合わせられてしまうのが面白いところです
もちろんだいたいの場合こうはいかないんですけどね
39
:
名無し募集中。。。
:2021/05/04(火) 14:23:35
【作品インデックス】
>>4-7
「美葉の秘密」
>>12-14
美葉の天国と地獄
>>19-25
あなたはだぁれ?(名探偵美葉ちゃん編)〔1〕
>>29-37
あなたはだぁれ?(名探偵美葉ちゃん編)〔2〕
40
:
名無し募集中。。。
:2021/05/05(水) 20:57:31
記憶が曖昧だけど
話の中のうーたんメインのSSは別の人が書いたってこと?
41
:
名無し募集中。。。
:2021/05/07(金) 23:09:35
★
次のシーンはちょっと書き方に工夫を入れてみました
>>40
どうやらうーたんメインのSSはうーたん自身が書いたようですね←
42
:
あなたはだぁれ?
:2021/05/07(金) 23:10:43
【Side H】
「美葉、大丈夫かなぁ」
あの日のことが頭に浮かび、ふと呟く。
美葉の性癖について書かれたSSがあることを告げたときの反応は、
なかなかの見ものだった。
どうにか内容を否定しようとするけど、リアクションの全てが
書かれている性癖が事実であることを証明してたし、
最後の方はもはや取り繕うことすら忘れている始末。
嘘のつけない美葉らしくて、そこがまたいいんだけど。
うまく犯人探しに動いてはくれたけど、要領があまりよくない美葉だけに
はたしてどうなることやら。
ただ、真面目で決して頭は悪くないのだから、
ヒントにさえ気づいてくれればきっと正解を導き出してくれると信じたい。
うーたんの話では、最後はなにかを掴んだような顔をしてたと言ってたし、
だとしたら、そろそろ……。
「ねぇほのぴ、話があるんだけど。とっても……大事な話が」
背中にぶつかる真剣な美葉の声。
やっと来てくれた。
私はこっそりと、してやったりの笑顔を浮かべ、
なにげない雰囲気を演出してゆっくり美葉の方を振り向いた。
〇
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