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リゾナントブルーのMVからストーリーを想像するスレ 第160話

1名無し募集中。。。:2019/04/17(水) 19:50:35
「時間かかる!せめて読んでいる間に攻めてこい!」
そこで何かに気付いたブルー
「た、確かに・・・気づかんかったわ。。。せやな、プランB!」
「な、なんやと」
「本で殴る!」
「物理!!」


第159話 『colorful戦隊 リゾナントガールズ’18』


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リゾナントブルーのMVからストーリーを想像するスレ 第159話
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331名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:16:37
□ セットドキュメントレイナ -横山玲奈- □

ありえない話だった。
何故なら、「彼女」はあの事件で命を失ったはずだから。
けれど。だからこそ、確かめたい。
玲奈は迷わず、頭に念じる。

どこからともなく現れる、朱塗りの「門」。
鳥居に模されたその門から、濛々とした白い煙が立ち込め、そして。

「わんっ!」

白い。犬、ではない。
ふわふわと地面すれすれに浮いているその「生き物」は、大型犬くらいの大きさの。
体の三分の一ほどが頭で構成されている、つるんとしたずんぐりむっくりの体形。
爪の付いた手足は短く、まるで誰かさんのようだ。
首元まで裂けた大きな口が目立ち、目は退化しているのかほとんど目立たない。
要するに、妙な生き物。

「おねがい、あの子を追って!」
「ばう!」

言いながら、白い生き物の上に乗る玲奈。
するとその生き物は、首元にある鰓のような器官から白い煙を噴き出しながら大空に上昇。
玲奈の目標である少女を猛追し始めた。

332名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:17:16
異獣。
この白い生き物をはじめとして、玲奈が「召喚」する生き物は全てそのカテゴリーに入っている。
玲奈はその「異獣」を召還する召喚士の一族の末裔であった。
この世ならざる「異獣」の住む、どこかの別の世界とこちらの世界を「門」で繋ぐことによって、自らのしもべ
となる彼らを呼び出すことができる。玲奈が聞いた話によると、高位の召喚士は強靭な肉体をいとも容易く引き
裂く牙を持った白と黒の1対の獣や、目の前のあらゆる生物を餌とする八本足の異形の獣、果てはどんな異能も
容赦なく喰らい尽くしてしまう獣、などなど。凄まじい威力を誇る「異獣」を召還することが可能だと言う。

が。
玲奈がリゾナンターとなるきっかけ、召喚士の隠れ里が闇のものの手による襲撃を受け壊滅してしまったせいで。
召喚士としての教育を満足に受けることができないまま、独り立ちすることになってしまった。よって。
呼び出すことのできる異獣の種類は多くないし、そのほとんどが攻撃の補助的な役割しか担うことができない。

今玲奈が乗っているこの白い異獣もまた、あまり攻撃手段としては向いていない。
その大きな口で齧られればそれなりに手傷を負うが、おとなしい性格ゆえに、自分に危害を加えようとする存在
に出くわすと一目散に「門」へと還って行ってしまう。

ただ、移動手段としては文句のつけようのない速さを誇る。
先輩である石田亜佑美や佐藤優樹が能力を行使した時に勝るとも劣らないその速力は、ターゲットを追跡するのに
最適解とも言えた。

「異獣」全般に言えることだが、彼らがこの世界に留まることのできる時間は限られている。
その時間、凡そ99.9秒。その後は強制的に元の世界に送還されてしまう。
しかし玲奈には自信があった。それだけの時間があれば、十分にあのおかっぱの少女に追いつけると。

333名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:17:51
獣はぐんぐんスピードを上げてゆく。
最初は豆粒ほどだった少女の後ろ姿が、だんだんと大きくなって。
ついには着ている服の縞模様が判別できるくらいの距離まで近づいたその時。

何か大きなもので、殴り飛ばされた。

結構な高度から叩き落される形となった玲奈。
それを身を挺して守る白き獣。地面に激突、の前に自らがクッションの役割を果たすように下敷きになり衝撃を
和らげる。肺が潰れそうな打撲で一瞬息が詰まるが、逆に言えばその程度で済んだということ。
ただ、臆病な異獣はそそくさと門の方向へと逃走してしまったが。

「だめですよぉ〜、おねえさぁん」

頭上から、声が聞こえてくる。
妙に芝居がかった、甲高い声。ぶりぶり、という擬音がぴったりだ。
それとともに、目の前が暗くなる。見上げると、そこには。

二階建てくらいの大きさがあるのではないかという、巨大な、熊のぬいぐるみとしか表現できない物体。
熊ではあるのだが、両耳がコアラのように大きい。サイズさえ間違えていなければ愛らしい造形だ。
そのふさふさの毛で覆われた肩に、声の主と思しき少女が座っていた。

「ゆはちゃんに何の用があるかは知らないけど、『能力者』に嗅ぎ回られるのは今、まずいんですよねぇ」

ポニーテールを揺らし、満面の笑みを見せながらそんなことを言う少女に。
玲奈は、気づく。少女が、あの子のことを「ゆはちゃん」と呼んだことに。

334名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:18:31
「ゆはちゃんって! やっぱりあの子は」
「何かおねえさん、めんどくさそうだから。『排除』しますねっ」

目が無くなってしまうほどの笑顔に似つかわしくない、不穏なキーワード。
ぬいぐるみの巨大な拳がこちらに向かってくるのはほぼ同時だった。
巨体とは思えない素早いモーション、しかし玲奈はすんでのところで一撃を躱す。

どうやら相手は問答無用でやる気のようだ。
おそらくもう追跡していた少女に追いつくことは不可能だろう。
ならば、目の前の相手から直接聞きだすしかない。

「だったら…色々、答えてもらうよ!!」

玲奈の前方に現れる、6つの小さな「門」。
仄暗い孔の向こうからけたたましい金属音を鳴らして射出されるは、漆黒の鎖だ。
これが現在の玲奈における、唯一と言っていいほどの攻撃手段。これも一応意思を持った「異獣」らしい。
標的に目掛けて勢いよく体を伸ばし、絡め取り無力化する。門の小ささに合わせて鎖も細くはあるが、それでも
人間一人を縛り付けるには十分だ。

であるからして、相手はもちろん熊のぬいぐるみではなく、肩に乗っている少女だ。
からからと音を立てて迫りくる黒い鎖、しかし少女は笑顔を崩すことなくその場に座り続けている。

その理由は、忠実なる僕の存在。
もこもこの大きな手が、鎖から少女を守り切っていた。

335名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:23:29
「ありがとうエミリーちゃん」
「安心するのはまだ早いよ!!」

しもべの名を呼び、にっこり笑っていた少女の目が、一瞬、見開かれる。
先ほどまでの雰囲気とはまるで違う、冷徹で鋭い目つき。玲奈は、背後にもう一つ「門」を築き上げて鎖を飛ば
していたのだ。
奇襲成功、隠し玉の存在により少女は黒の鎖に捕縛されてしまう。

「捕まえた!」
「んふふー、それはどうでしょー?」
「負け惜しみ? 敗者の弁はそこから降ろした後でゆっくり聞かせてもらうから!!」

いつの間にか元の笑顔に戻っていた少女。強がりかはたまた諦めか。
そんなことを思いながら、玲奈は鎖に念じる。
彼女の意を汲んだ黒鎖が大きくしなり、少女を捕縛したままこちらへと引きずり下ろした。
ぽそり。人が落ちた割にはあまりに軽い音。

「な、なんじゃこりゃ!」

鎖に絡め取られたそれは。赤と青に彩られた、布。
広げてみると、四角い生地に2色3列の縦じま。青い生地の部分の中央には、白い丸が描かれていた。
当の少女は相変わらず巨熊の肩に座ったままだ。

「その国旗。どこの国のものだか、知ってますぅ?」
「そ、そんなの知らないよ!!」
「真ん中の白い丸…ごはんに似てません? ご飯はライス、ライス、ライス…ラオス! 正解は、ラオスの国旗でしたぁ」

がんじがらめにされた少女がどうやって国旗の布と入れ替わったのか、よりも自分の無知を馬鹿にされたような
気がして玲奈は怒りを覚える。再び宙に舞っていた黒い鎖を少女の元へ差し向けようとしたその時。

336名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:23:59
最初は、突風が吹いたのだと思った。
しかし、身を襲う殺気がそれを否定する。
目に入ったのは、さらりと流れる髪、青い学生服。
そして、ガラスのヴェールの奥の、美しい瞳。

「お前の心は、どこにある」
「!?」

いつの間にか、接近を許していた。
玲奈が捉えたのは、青い学生服を着た眼鏡の…男?
地味な美男子?は玲奈目掛けて構えていた刀を斜めに切り降ろす。

金縛りなのか、相手の気迫にやられたのか。
体が竦み避けることすらままならない。思わず目を瞑る玲奈、耳に響くのは。
金属が噛み合う、鋭い音。
玲奈と剣士の間に、滑り込むように割り込むものがいた。
また強い風。けれども、さっきとは違い心地いい。
良く見知った、ショートカットの頼れる同僚の背中。
見まごうはずがない。

「…かえで」
「帰りが遅いと思ったら。こんなとこで何道草食ってんの」

玲奈はおろか刺客の剣士ですらも、捉えられないほどの速さで駆けつけておきながら、息ひとつ、乱れていない。

「てことで。あんたの相手はあたしだ。美男子?剣士さん」

自ら「風」を称する加賀楓は、涼しげな顔をしたまま、相手の刃を圧倒していた。

337名無し募集中。。。:2020/07/22(水) 01:24:39
横山玲奈:【召喚(サモンアビリティ;Summon ability)】
この世ならざるどこかの世界と、こちらの世界を繋げる「門」を顕現させ、それを介して異世界の住人である「異獣」を
呼び出す能力。「門」は鳥居の形をしており、小柄な玲奈よりもさらに小さい。召喚する「異獣」の種類により一度に七つ
までの門を出現させることが可能。
玲奈は気の遠くなるような昔の時代から「異獣」を使役し、邪悪なるものと戦ってきた「退治屋」の一族の末裔であり、幼少
の頃から一族の隠れ里で「退治屋」となるべく厳しい修行を繰り返していた。が、作中の事情により中途半端な形での召喚術
の習得しかできておらず、使役できる「異獣」の種類も一人前のそれと比べ極端に少ない。
なお、「異獣」がこの世に存在できる時間は99.9秒であり、それを過ぎると強制的に「門」へと還されてしまう。
なお、「異獣」と石田亜佑美などが呼び出す「見えざる獣」の違いは召喚者以外の人間にも見えること、確かな実体を持って
いること、自らの意思を持っていることなどが挙げられる。なので、敵によって傷つけられる、コントロールが利かなくなり
暴走するなどの危険性もないわけではない。


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