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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
943
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/19(水) 09:00:32
先輩と新人の対戦から十数分経っても、リサ・ロードリソースはまだその場に留まっていた。
セミの羽根やらを箒で掃きながら、先ほどの出来事を思い返していたのだ。
(マナカちゃん、流石にやりすぎだよ……)
タッグマッチの流れは途中までは良かったはずだ。
チサキもマイもヤナミンもフナッキも、苦しみながらも充実していた。
だが、マナカが現れて実力を見せつけたところでおかしくなり始めた。
あんな負け方をしたらヤナミンとフナッキは心に傷を負うかもしれない。
(私がもっと強ければ……マナカちゃんを止められたのに……)
日に日に成長していく仲間達に比べて、自分だけは頭打ちであることをリサは自覚していた。
カエルの操り方のバリエーションを増やしてはいるものの、劇的には変わっていない。
また、リサの細腕では、マイやマナカのように肉弾戦に対応することだって出来ない。
どうすれば強くなれるのか……彼女には分からなかった。
「モモち先輩に相談してみるか……」
掃除が終わったリサはゴミ袋をマーサー城の一般兵に預けては、モモコの部屋に向かうことにした。
やはりここはプレイングマネージャーに教えを請うのが1番だと判断したのだ。
「モモち先輩入りますよー……って、んん??……」
扉を少し開けたところでリサは異変に気付き始めた。
どうやらモモコは他の誰かと話しているようだ。
行儀悪くも室内を覗き見したリサは、そのメンツの豪華さに驚愕する。
(フク王、アヤチョ王、ユカニャ王!?どうしてモモち先輩のお部屋に!?)
モーニング帝国のフク・アパトゥーマ、
アンジュ王国のアヤチョ・スティーヌ・シューティンカラー
果実の国のユカニャ・アザート・コマテンテ
マーサー王国の近隣諸国の王がこの場に集まっているのだから驚くなというのが無理な話だ。
ちなみに室内には果実の国のアーリー・ザマシランもいた。
おそらくは、戦うことのできないユカニャ王の護衛のためについてきたのだろう。
(まぁ当然っちゃ当然よね。護衛なしのフク王とアヤチョ王の方がよっぽどおかしいわ。
非公式な場だから大所帯を引き連れることは出来なかったってこと?……
秘密裏にいったい何を話しているというの?……)
リサの頭の中にクエスチョンマークが沢山沸き上がったところで、モモコが言葉を発し出す。
「以上がプロジェクト名”ケンニン”の全貌よ。 偶然とは言えあの子達の実力をお見せすることが出来て良かったわ。で、どうかしら?」
「モモち先輩の計画は完璧すぎます〜〜!もう全部受け入れちゃいます〜〜!」
「うん。フクちゃんだけじゃ偏りがあるから国の人とじっくり話しなさい。」
「そんな!モモち先輩への反対意見は全部握り潰しますよ!」
「それがダメだって言うの。後で私からハルナンにも連絡しとくわ。 じゃあユカニャ王はどう?」
「かぁ〜〜〜わいかったですねぇ〜〜〜!可愛い可愛い可愛い。私の癒し。」
「まともな王はいないのかな?」
「コホン、失礼。 ばい菌であるファクトリーを滅菌消毒するための戦力強化に繋がる良い計画だと思いました。
ただ、果実の国を強化するにはもう一声欲しいかなと……」
「具体的には?」
「マナカちゃん。」
「本気で言ってる?……まぁ該当者ではあるけど……ちょっとだけ準備期間が欲しいかな。」
「どれくらい経てば良いですか?」
「”定年”まで、なんちゃって。」
「はぁ。”永遠”に待ちますよ。」
「冗談冗談。マナカちゃんをどうにかし次第すぐに手配するよ。 で、アヤチョ王はどう。」
「アヤは別にいいですよ。ウチはもともと変な人が多いし、あの子も変な人だし、全然平気。」
「でもアンジュ王国って舎弟制度とかあるんでしょ?舎弟を経ずに番長……って睨まれたりしない?」
「あー、それならもう1人声をかけている子がいるから大丈夫ですよ。 カノンちゃんが言うには将来の裏番長候補っていう子が。」
「へーそうなの。その子と同じタイミングなら批判が集中することがないか。」
944
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/19(水) 09:05:40
チサキは元々魚入りの水槽を持っていて、マイがそれを素早く取りに行ったのだと脳内補完してくださいw
マナカはアカネチンに追い詰められたことが悔しくて性格が変わってしまいました。
当時はアカネチンを舐めきった結果として痛い目を見たので、今ではどんな相手にも容赦しません。
945
:
名無し募集中。。。
:2019/06/19(水) 13:07:11
ついにプロジェクト『ケンニン』始動・・・リサとマイがどうなるのか気になる
> マナカちゃんをどうにかし次第
モモコが言うと若干の恐怖を感じるw
北の里へ強制送還かな?
946
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/19(水) 13:07:53
モモコと王達の話はまとまりつつあったが、ここでユカニャ王が一石を投じた。
「該当するメンバーについては問題ないと思いますが、私はカントリーの軸の方を心配しています。」
「ふぅん。と、言うと?」
「リサ・ロードリソースちゃんの事を言ってるんですよ。いくら他が活躍しても軸となる彼女がフラついたら無意味ですよね?
マナカちゃんの登場に狼狽えているようでしたが、資質に問題は無いのでしょうか?」
話の流れは掴めていないが、自分が槍玉に挙げられている事はリサも理解することができた。
「やっぱり心配?フクちゃんとアヤチョ王と同感?」
「えっと……」「アヤはその子のこと知らないけど弱かったら軸にはなれないと思います。」
「そうね……じゃあ資質の有無を本人に証明してもらっちゃおうか。」
そう言うとモモコは半開きの扉を開けて、覗き見中のリサの姿を露わにした。
「「「「!!」」」」
「あ、いや、これはその……」
「ねぇリサちゃ〜ん。そこのお偉いさん達がね、リサちゃんが弱かったら任せられないって言ってるよ〜?
そうなったら私の計画が頓挫しちゃうんだ〜」
「あの、モモち先輩?そもそも計画っていったい……」
「詳しいことはまだ知らなくて良いの。今リサちゃんがやるべき事は何?頭良いから分かるよねぇ?」
「私の……強さを示す事です……」
「その通り〜〜!」
死んだ目をして回答するリサに対して、モモコは何やら楽しげだった。
「ところでユカニャ王、どうやったら資質を確かめられると思う?この場の全員を今すぐ皆殺しにすれば分かってくれる?」
「何をメチャクチャ言ってるんですか……そうですね……例えば、ここにいるアーリーと善戦したら認めてあげても良いですけど……」
「あたし?」
壁に寄りかかっていたアーリー・ザマシランはキョトンとした顔をしていた。
いきなり指名されるなんて思っていなかったのだ。
「そう。リサ・ロードリソースと本気で戦ってあげて。」
「え〜」
「え〜じゃないの。何が不満なの。」
「もしもそれで怪我でもしたら、帰りの道中……ユカを護れなくなる。」
「……外ではユカニャ王と呼びなさい。 それに、アーリーは強いから大丈夫よ。」
「でも〜」
なかなかウンと言わないアーリーに対して、ユカニャは声のトーンを少しだけ低くした。
「じゃあこういう事にしましょう。 そこのリサ・ロードリソースは今にも私の命を狙っている。 そうイメージしてみて。」
「命を……」
その瞬間、アーリーの顔が険しくなった。
そしてスタスタとリサ・ロードリソースの元に歩いていき、
いきなり首を鷲掴みにする。
「絶対に許さない。」
「!?……く、苦しい……」
947
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/19(水) 18:59:45
リサの首を絞めるアーリーの圧は凄まじかった。
彼女の狙いは窒息ではない。首の骨を折ってしまおうとしているのである。
激痛なうえに酸素まで取り入れることが出来ないため、リサの意識はすぐに朦朧とし、手足がまるで動かなくなった。
あっけなく決着がつくと思われたところで、モーニング帝国の王、フク・アパトゥーマが割って入ってくる。
「ストップストップ!こんなのフェアじゃないよ!」
真剣勝負を邪魔するフク王に一同は驚いたが、次に続く主張は真っ当なものだった。
「リサちゃんの得意な戦法はカエルを操ることなんでしょ?
ウチの子達もカエルに苦しめられたって言ってたよ。
と言うことは、リサちゃんの真の力を見たいなら、こんな室内で戦うべきじゃないのでは!?
モモち先輩、屋外の訓練場で仕切り直した方が良いと思いませんか?」
「フクちゃんの言うとおりね。ユカニャ王はどう思う?」
「そうですね……アーリー、手を放してあげて。」
「ユカ……ユカニャ王がそう言うなら。」
フクのおかげで命拾いしたとリサは思った。
だが、同時に「本当に命拾いしたのか?」という考えも頭をよぎる。
KASTの一員として活躍したきたアーリーは、武道館で出会った時よりももっと強くなっているように見える。
カエルを味方につけたところで、果たしてこの怪物に勝てるのだろうか?
(多分、私が勝てるなんて誰一人思っていない。)
そんな雰囲気をより顕著に出していたのがアヤチョ王だ。
足は屋外訓練場に向かいつつあるものの、どこかよそ見をしながら歩いている。完全に上の空だ。
もはやリサへの興味などとっくに失っているのだろう。
そんな事を考えながら落ち込むリサにモモコが近づき、話しかけてきた。
「リサちゃんあんなに弱かったんだね。私ビックリしちゃった。肉弾戦まるでダメじゃない。アーリーちゃんと同じ土俵に全然上がれてなかったよ。」
「馬鹿にしにきたんですか……そんな事、私が1番よく分かってますよ。」
「それもあるけど、ちょっとしたアドバイスがしたくてね。」
「アドバイス!?な、なんですか!?」
「うふふ、”自分で考えなさい”。」
「え……」
「ちょっとはマシな頭を持ってるんでしょ?それくらい自分で考えなさいよ。馬鹿じゃないんだから。」
「……」
辛辣な発言をするモモコを見て、ユカニャはリサを気の毒に思った。
後輩を理不尽にこんな目に合わせたうえに暴言を吐いて突き放すなんて、いったい何を考えているのだろうかと感じている。
ところが、フクは全く別の感想を抱いていた。
(モモち先輩はやっぱり凄い。勝負の行方、分からなくなったな。)
そうこうしているうちに一同は屋外訓練場に到着した。
モモコはその場にいた3名のマーサー王国兵に声をかけ、訓練場をあけ渡すようにお願いする。
「ちょっとだけ場を借りていい?あと、このことは誰にも言わないでほしいなぁ」
「はい!マオピン誰にも言いません!」
「ふふ、良い子良い子。」
残り2名の兵は、各国の王が揃うこの状況に驚きを隠せていないようだったが、その中でも最も幼い兵は素直に応答してくれたようだ。
「さ、準備は整ったよ。それじゃあ仕切り直しね。」
948
:
名無し募集中。。。
:2019/06/19(水) 22:29:58
昨夜に後輩達が脱ぎ散らかした靴をいつも揃えてるとあやちょが言ってましたが
蝉の羽根を片すリサcの姿が重なりますねこういう細かな描写好き><
隠語?のファクトリーの対象につばきも含むかなと巡らせてたらマオピン&さおりんおみず?きた!
人間関係が複雑化してきたうえ登場人物の裾野まで広がって益々楽しみです!
949
:
名無し募集中。。。
:2019/06/19(水) 23:44:17
一昨日ハーチンの話していたと思ったら今日突然はーちんSNS開始するとか…マーサー王には何かあるんじゃないかと思ってしまうw
帝国にマオピンがいるって事はもう一つの"ファクトリー"はどうなるんだろ?
950
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/20(木) 13:02:39
再開の合図と同時に己の体が重くなった事をリサ・ロードリソースは感じた。
首を絞められてもいないのに息苦しいし、手足も痺れてくる。
このままではさっきと同じ結末になってしまうので、リサは指笛を吹いてカエル達に指示を出していった。
ホームであるこの場にはおびただしい数のカエル達が潜んでいる。
それらが一斉に襲いかかれば人間1人くらいは容易く制圧出来ることだろう。
ただし、それは相手が並の人間だった場合の話だ。
選挙戦や武道館の戦いを経たアーリー・ザマシランの実力は、並などとは到底呼べやしない。
「邪魔だよ。」
たった一言、そう発するだけでカエル達は動きを止めてしまった。
まるで蛇に睨まれたカエル。
アーリーという存在に全てのカエルが恐怖しているのだ。
そしてそれはリサも同じ。
アーリーは強者が強者たる技能である「立見刀剣」を当然のように習得しており、
トンファーでリサをタコ殴りにする様子を強くイメージしては、リサの脳へと伝播させていた。
結果としてリサは殴られてもいないのに強打を何発も受けたような思いをし、心が今にも折れそうになってくる。
やはり自分はアーリーには勝てないのか。
ユカニャ王が言うようにカントリーの軸として認められない存在なのか。
そうして諦めかけたところで、モモコの言葉が頭に浮かんできた。
“自分で考えなさい”
そうだ。
この苦しい状況を打破する方法は自分で考えるしかないのだ。
幸いにも、それを考え抜くだけの知能は備わってる。
チサキやマイよりずっとずっと優秀な頭脳こそが、リサ・ロードリソースのカエルに次ぐ第二の武器なのである。
その一点だけなら、彼女はマナカ・ビッグハッピーをも上回るだろう。
(ここから逆転する方法……それは……)
1つハッキリしていることがある。
それはアーリーと同じ土俵に乗ってはいけないということだ。
リサの戦闘能力は著しく低い。 アーリーと殴り合いの喧嘩して勝てるはずがない。
だったらそんな勝負は初めからしないに限るのである。
では、どうすれば良いか?
(私の有利な状況を今から作り上げる!!)
アーリーの方を自分の土俵に乗せること。それが唯一と言って良い程の勝ち筋だ。
ではリサの土俵とは何か?それはもちろんカエルをよって相手を翻弄することだろう。
だが今のカエルはアーリーに恐れをなしている。
何故怖がっているのか?それはカエルの強さがアーリーを下回っているからだ。
ならばカエルの強さを底上げしてやれば良い。
カエルのパフォーマンスを向上する方法については心当たりがある。
昔は恥ずかしがってその行為を真面目にやらなかったが、今ならどんな恥をかいてでも儀式をやり終える自信がある。
そうしないとリサは戦士として死んでしまうのだから、羞恥など感じている暇は無いのだ。
しかし、本当にその技が決まるのかという懸念はある。
それを確かめるために、リサはモモコに質問を投げかけた。
「モモち先輩!答えてください!」
「なあに?」
「今現在!食卓の騎士のうち何名が城に残っていますか!?」
「えっとねぇ、キュートは5名全員城にいて、私以外のベリーズは野暮用で外に行ってたかな。」
「!」
なんたる好都合。なんたる偶然。
いや、これは偶然などではなく、この状況を予見したモモコが裏で手を回していたに違いない。
リサはすぐにそのように気づいていった。
これだけお膳立てしてもらったのだから確実に決めるしかない。
決意したリサは、大袈裟に両手を振り上げ出した。
「見せてあげます……私の”必殺技”を……!」
リサ・ロードリソースは本日この場で必殺技を初披露することになる。
必殺技、それはマナカ・ビッグハッピーですら未習得の技能であった。
951
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/20(木) 13:03:33
必殺技が発動されてから10分ほど経っただろうか。
最終的にこの場には立っていたのは、ズブ濡れ状態のリサ・ロードリソースだった。
同じくビショビショになったアーリー・ザマシランは地面に転がっている。
体力をゴッソリと奪われたうえに強烈な攻撃をお見舞いされたため、意識こそあるものの身体がもう限界なのだろう。
だが不思議なことに、全身に負わされた打撲の痕ではなく、比較的ダメージの少ないお腹の方アーリーは抱えていた。
「あれは卑怯だよ〜!面白すぎるもん!キャハハハハ!」
「ちょっ、……笑わせる技じゃないんですけど!」
「あははは、ごめんごめん、でもモモコ様やフク王だって笑ってるよ?」
「なっ……」
アーリーの言う通りモモコとフクは下を向きながら笑いを堪えていた。
完全にツボに入ってしまっているようだ。
「いやぁ今回ばっかりは参ったわ。まさかあんな面白必殺技を出すとは思ってなかった!ほんと予想外!」
「モモち先輩まで!」
リサの必殺技がよほど特異だったのか、さっきまで興味を失っていたアヤチョ王までが積極的に話しかけてくる。
「なになに!?さっきのアレどういうことなの〜? アヤ全然分からなかった!もう一回やって!お願い!」
「や、やりません!」
一同がワーワーやっている中で、ユカニャ王がアーリーにデコピンをコツンと当てていた。
そして膨れっ面で文句を言いはじめる。
「私の命が狙われてるって設定だったんだけど? このままだと殺されちゃうじゃない。」
「あー、あー、ゴメンナサイ。今日だけは死んで!」
「ちょっと!!!」
「だってアレは無理だもん〜」
「まったく……」
プンプン怒っているユカニャに向かって、お次はモモコが声をかけてきた。
そろそろこの場を締めようとしているのだろう。
「じゃあユカニャ王、判定はどうだったかしら。」
「ふふ。合格ですよ。アーリーがここまで負かされたのだから、リサちゃんを認めない理由が有りません。」
「ほい。じゃあ”ケンニン”は予定通り進めるってことで。」
それから数ヶ月の時が経った。
モモコとマナカが突然姿を消したため、カントリーのチサキとマイ、ヤナミンとフナッキはアタフタと狼狽えている。
せっかく良いチームになりかけていたというのに、どうしてこんな事態になったのかまるで把握できていないのだ。
そんな中、リサ・ロードリソースだけは冷静だった。
同士である4人に向かって、とある質問を投げかけていく。
「ねぇみんな……私たちカントリーはこれから大変になると思う。 辛いことだって増えると思う。 だから聞かせて。私についてきてくれる?」
チサキ、マイ、ヤナミン、フナッキの4人は一瞬ポカンとしたが、すぐに回答を口にしていった。
「え?何言ってるの? そりゃついていくに決まってるけど……」
「マイは考えるの苦手だから、リサちゃんに色々と決めてほしい。だからついていくよ。」
「愚問ですわ。わたくしもギサちゃんについていきます。」
「どうしよっかな〜。ま、メイクの仕方とか教えてくれたらついてってあげてもええけどな。」
「そっか、安心した。」
“カントリーのこれから” めでたしめでたし
952
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/20(木) 13:09:48
予定より1日多くかかってしまいましたが、オマケ更新は終了です。
明日からは通常更新に戻ります。
早く第三部に入って、ファクトリー関連の話を進めなくてはなりませんからねw
OMAKEのOMAKE
もしもナレーターがヤナミンだったら
ヤナミン「“カントギーのこげかが” めでたしめでたし」
953
:
名無し募集中。。。
:2019/06/20(木) 13:46:47
リサの儀式って…一躍時の人にしたあれかwそりやかなわないわww
それにしてもリサのカエルの能力ってこの動画が公開される前に決めてたんでしょ?なにか目に見えない何かに誘われているみたい
オマケ更新お疲れ様でした。本編も楽しみにまってます。
954
:
名無し募集中。。。
:2019/06/20(木) 18:11:18
リサはタイサも操れるかな?
955
:
名無し募集中。。。
:2019/06/20(木) 21:10:07
OMAKE面白かったぁ〜!
カントリーの面々はチャートの波が激しいところが魅力ですね
しかし喋り方に特徴ある子は強いですねリカコcの絵文字にしろ読むだけで頬が緩んじゃいます><
タイサ操れる笑ったw
チィcもひょっとすると食卓の騎士の一人を…w
956
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/21(金) 12:56:01
エリポンがモモコを出し抜いた今、その勢いを利用して攻めていくのがセオリーのはずなのだが、
ハルナンが次に出した指示はその逆を行っていた。
「エリポンさん!アーリーちゃん!ここは一旦退きましょう!さぁさぁ早くこちらへ!」
言うが早いかハルナンはすぐに走り去ってしまった。
突然の退却命令にアーリーは混乱したが、エリポンが迷わずそれに従ったため自分もついていくことにした。
「よし、ここまで来れば大丈夫。もう安全ですよ。」
大きな鎧が転がる地点まで辿り着いたところで、ハルナンはホッと一息をついた。
この時点で彼女らはモモコから十数メートル離れており、
マーチャンがやられたようなヒップアタックを喰らう恐れが無いという意味では確かに安全かもしれない。
「はぁ……見くびられたものね。安全圏なんてどこにも無いのにさっ!!」
モモコは電磁石をフルパワーで投げつけた。
1発や2発だとアーリーにトンファーで撃ち落とされる可能性もあるため、複数個の磁石を連続で放っている。
モモコの暗器は組み合わせにより近距離・中距離・遠距離のどのレンジにも対応するため、
この程度離れたくらいじゃ逃走したことにはならないのである。
許容量を超える弾数にアーリーは焦ったが、ハルナンとエリポンは不思議と平気な顔をしていた。
ここでモモコも真意に気付き始める。
「あっ……そういうことか。」
ハルナンらを狙う磁石の軌道は勝手に逸れて、転がる鎧へとぶつかっていった。
思い返してみれば、モモコはこの鎧に向かって何十個もの磁石を投げつけることで鎧の動きを止めていた。
となればこの場で最も強い磁力を発するのは、多数の磁石がくっついた鎧ということになる。
そのため、いくらハルナンやエリポン、アーリーを直接狙おうしても決して当たらないのである。
「向こうの攻撃は当たりませんがこちらはやりたい放題出来ますよ!さぁエリポンさん!」
「よっしゃ!」
エリポンは磁石では無い普通の石を打ち付けて、モモコへと飛ばしていった。
ノーガードでスイングに専念できるため、石のスピードは通常の何倍にも及び、
かすったモモコの耳から血を流させることに成功した。
「くっ……」
「エリポンさんナイスショットですよ〜!この調子でどんどん行きましょう!」
「させるわけないでしょっ!!」
エリポンによって放たれた石の雨あられにも恐れることなく、モモコは前進していった。
そして大胆にもその場で高く跳躍する。
「磁石が鎧に引きつけられる?……いいじゃない。だったら逆に利用するまでよ!!」
空中のモモコは磁石を投げる腕に力を込めて、斜め下方向に思いっきりぶん投げた。
ターゲットはハルナン達ではなく鎧だ。
渾身のジャンプシュートの勢いはただ投げるだけよりも大きく増加し、
地球の重力と磁石自体の引力も加わることで、とてつもない破壊力を生み出すこととなった。
「モモち流の散弾よ。とくと味わいなさい。」
磁石が鎧に衝突すると同時に大きな破裂音が発生し、衝撃のあまり、鎧にへばりついてたはずの磁石が周囲に飛び散っていく。
散弾は無差別に周りを襲うが、距離が近い分、モモコよりもエリポン、ハルナン、アーリーの方が多く受けてしまった。
腕に、肩に、腹に、胸に、頭に多量の磁石をぶつけられたので、3人が3人とも苦悶の表情を浮かべることになる。
決定打にはなり得なかったが、ここでのダメージは軽くないはず。もう決着も近いだろう。
しかしそんな状況にもかかわらず、ハルナンとエリポンは自分たちよりも別の心配をしていた。
「ハァ……ハァ……エリポンさん、鎧にはまだ磁石がくっついてますね……全部吹っ飛ぶと思ったんですが、アテが外れました……」
「ううん。ハルナンは知らんと思うけど、こっちの方が都合が良いっちゃ。後はエリがなんとかする!」
そう言うとエリポンは立ち上がり、驚くことに、鎧に強烈な蹴りを入れ始めていった。
それも一発では終わらず二度三度……
硬い鎧にそんなことをするのだからエリポンの脚は折れてグニャグニャになってしまう。
そんな光景を前にして、アーリーだけでなくモモコまでもパニック状態になる。
「ちょ、ちょっと何してるの!?おかしくなっちゃったの!?」
957
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/21(金) 12:57:07
🐸←タイサ
もちろん操れませんw
958
:
名無し募集中。。。
:2019/06/21(金) 23:00:33
3分ほど行動の理由を考えてみたけど全くに展開が読めない、、
&カノンcダメージは負ってなかったと思うけど眠ってるのかな…w
959
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/22(土) 13:34:25
鎧の装甲の強度は限界に近かった。
いくら硬く作られてるとは言え、昨日チナミ、本日モモコ、のように連日ベリーズに叩かれ続けたのだから
ダメージが蓄積しないはずが無かったのだ。
そんなところに、肉体派エリポンの渾身の蹴りを何発もぶつけられたらどうなるだろうか。
初めはちょっとしたヒビ・亀裂だったとしても、そこから歪みが生じ、最終的には鉄であっても裂けてしまう。
「何を……何を企んでるの!?」
エリポンの行動を異常に思ったモモコは、これ以上好きにさせてはまずいと考えた。
鎧の破壊活動に夢中になっている今がチャンス。
相手の懐に入り込み、凶悪な尻をぶつけるのだった。
「モモアタック!!これでもうおかしなマネは出来ないでしょ!」
「……!」
モモコは暗器の機能でお尻の部分を尖らせて、マーチャンを仕留めたようにエリポンに刺していった。
鋭利な先端はしっかりと肉に食い込み、腹部から多量の血液を流させる。
強烈なヒップアタックをノーガードで受けたエリポンはもはや立てなくなってしまったが、
その顔には全くと言って良いほど悲壮感が漂っていなかった。むしろ充実している。
「後は任せたよ……」
「なんですって?……まさか……まさか!!」
モモコはすぐに鎧を目視し、やや大きめの穴が空いている事実を確認した。
そのサイズは小柄な人間ならばギリギリ通れる程度の大きさだ。
これ以上穴が広がってしまっては都合が悪いと判断したモモコは、鎧にくっついている電磁石を無理やり動かしては、穴そのものを塞いでいく。
「はは……もう遅いけんね。」
「遅い?……どういうこと?」
「有難い言葉を教えてあげるっちゃ。"女子三日会わざれば刮目して見よ"ってね……」
エリポンがそう言い残して目を閉じると同時に、モモコの背中に激痛が走る。
瞬時に反応して後ろを振り向くモモコだったが、そこには”何者”も存在していなかった。
そうしてモモコが一瞬静止する隙をついて、ソイツはモモコのスネに強烈なローキックをぶつけていく。
「くっ……誰!!誰なの!!」
言葉ではそう言いつつも、モモコはその正体に気づいていた。
だが、どうしても辻褄が合わないのだ。
まだ戦えたというのは理解できる。動けなくしただけで大怪我を負わしたわけではないからだ。
しかしいったいどうやって表に出てきたと言うのか!?
そして、今現在こうして超スピードでモモコを翻弄しているのはどういうことなのか!?
それが理解できないためモモコは彼女を彼女だと認められずにいた。
「もう誰だっていい!今この場で仕留めてやれば同じこと!!」
モモコは両手両足に括り付けられた全ての糸を引っ張り、先に結ばれた磁石を全て引き寄せようとした。
こうすれば攻撃範囲はモモコの周囲全域に及ぶため、相手のスピードが早くても確実に倒せると思ったのだ。
ところが、期待した通りの石はやって来ない。
それもそのはず。
モモコの頼りにしていた糸までも、このほんのちょっとの時間で全て切断されていたのだから。
「えっ……」
予想外のことが立て続けに起こったのでモモコはまたしても硬直しかけた。
だが、ここで狼狽えたら完全に相手の思うツボだ。
お次も背後から襲いかかってくると判断したモモコは先回りして後ろを向き、攻撃を受け止めようとした。
……はずだったのだが、その姿があまりに予想を超えていたので、驚愕のあまり結局フリーズしてしまった。
「カノンちゃん……なの……よね?」
その正体は、やはりカノン・トイ・レマーネだった。
だが、しかし、今の彼女の姿は本当にカノンと呼んでよいのだろうか。
全身がスラッとしていて、腕も脚もあのハルナンよりも細い。
まるで別人。以前、橋の上で戦った時はこんなにスリムでは無かったはずだ。
そうして目を丸くしているモモコの顔面に向かって、カノンは思いっきりキックを喰らわせる。
全体的に線が細くなりはしたが、これまで体重を支えてきた筋力は据え置きだ。故に攻撃力は微塵も落ちていない。
「うぐっ……」
カノン・トイ・レマーネの豹変に驚いたのはモモコだけではなかった。
アイリやアーリー、そして同じ帝国剣士のハルナンまでもが今にも目玉が飛び出てしまいそうな顔をしている。
何故カノンがああなったのかは定かでは無いが、状況が好転するなら使わぬ手はない。
「カノンさん凄いです!その調子でもっともっと追い詰めちゃってください!」
「いやぁ〜、それがそういうわけにも行かないんだよね。」
「えっ?」
「この必殺技、あと58秒で終わっちゃうんだって!」
「えー!?」
カノン・トイ・レマーネの必殺技は命を燃やす。
儚く散ってしまうことから、彼女はその技を「泡沫」と名付けていた。
960
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/22(土) 13:35:59
というわけで、眠ってはいませんでしたw
961
:
名無し募集中。。。
:2019/06/22(土) 18:21:24
動けないからいっかと寝てるカノンcを起こしてるのかと思ってました
てかロビンマスク理論w
まさか痩せて俊敏になるとは思いもしなかったです58秒とかほんと上手い、、
そういえば昨日にニコ生でタケcが山木さんの雨乞い動画を
アンジュで観て爆笑してたと言ってたらしいんですけど
またもやな同調知って作者さんに平行世界として15期メンバー書いてもらおうかと考えちゃいました
北研愛生cに加え一般からも2人も入って期待大な加入でしたね><
962
:
名無し募集中。。。
:2019/06/23(日) 11:22:19
やべ汗カノンのことすっかり忘れてたw超高速&時間制限でクロックアップ的な感じ
> "女子三日会わざれば刮目して見よ"
なるほどこの戦いを経験したからこそあのときリサに話したのか
963
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/24(月) 13:25:56
自身の身体能力を一時的に上昇させるという効果は、カリンの必殺技「早送りスタート」に非常に似ている。
異なる点は、カノンの必殺技「泡沫」は事前準備および使用後の副作用が重すぎることだ。
カノンが己の必殺技の片鱗を見たのは、数年前、フクが王座を勝ち取ってから数日後のことだった。
(もうあの時みたいに悔しい思いはしたくない……王を守れるくらい強くならなくちゃ!)
ハルナンら天気組との決戦では、フク・アパトゥーマ以外のQ期組は途中で倒れてしまっていた。
自分たちの不甲斐なさを痛感したエリポン、サヤシ、そしてカノンはそれまで以上に訓練に熱中することとなったのだ。
「ハァ……ハァ……」
「カノンちゃん大丈夫?朝から何も食べてへんやん!」
「エリポンの言う通りじゃ。いつもみたいにお腹いっぱい食べた方が……」
「これくらい平気だよ……それよりもっとトレーニングしなきゃ!!」
身体を心配するエリポンとサヤシの声を聞かずに、カノンは必死で訓練に励んでいった。
調子は最悪だったが、夜になる頃には身体が軽く感じて、事実いつもよりもスピードが出ていた。
不思議と頭も冴えてきたため、ある種の高揚感を抱きながら剣の打ち込みを続けていると、
やがて本当に燃料切れになってしまい、ぶっ倒れてしまった。
その際にエリポンとサヤシに迷惑をかけてしまったので、翌日からはしっかりと栄養を摂るようにしたのだが、
あの時感じた高揚感がどうしても忘れられずにいた。
そして数ヶ月おきに同期にこんな相談をするようになったのだ。
「明日は24時間の絶食を試してみる……倒れちゃったら、ごめんね。」
はじめはエリポンもサヤシも猛反対したが、やがてカノンに協力するようになった。
カノン・トイ・レマーネの目の奥で燃える炎が、決して自暴自棄から来るものではないと気づいたからだ。
止められないのであればカノンが無事に絶食を終えられるように全力でサポートする。それが最善策だと考えたのである。
そしてそのような断食訓練を何回か経験したところで、エリポンとサヤシはカノンの異変に気付き始める。
「ねぇ……カノンちゃん……めっちゃ痩せてない?」
「え?」
「2日前はいつものカノンちゃんだったのにどうなってるんじゃ???」
絶食48時間を超えた時点で、カノンの肉体は大量の脂肪をエネルギーへと変換し、
ハルナン以上のスリムボディーへと変えさせたのだ。
言わば何十キロもの重りを脱ぎ捨てたようなもの。
その姿のカノンのスピードはサヤシをも超えるようになっていった。
もちろん飲まず食わずの状態で激しい動きを続けられる訳が無いのですぐに倒れてしまうが、己のこの状態は切り札になり得るとカノンは確信していた。
(だから私は、アリアケの決戦の後から絶食を開始したんだ。2日後のプリンスホテルの決戦のために。)
ベリーズとの戦いの日程をおさらいすると以下のようになる。
28日 アリアケの橋の上での戦い
1日 アリアケでの休養日
2日 プリンスホテル改めシバ公園での戦い
3日 武道館での戦い
カノンは28日の時点で2日の戦いを意識し、飲み食いを控えることにした。
そして、自身の身体の変化が周囲にバレないように、全身を覆うフルアーマーを装着しようと考えたのとその時だった。
結果、2日の時点ではチナミのバズーカですぐに倒されれてしまったため「泡沫」を披露する機会は無かったが、
それが功をそうして、3日の武道館の戦いでは自身も踏み入れたことのない境地である断食3日目に到達することが出来たのだ。
感覚からして自身の身体はもう1分も持ちそうにない。
だが、今の自分ならば食卓の騎士と同等の強さを発揮することが出来る。
そして何より、頭が澄み渡るように冴えているのだ。
どうすればモモコに有効打を与えることが可能か、手に取るように分かる。
時間制限付きではあるが、これこそがカノンの求め続けた「王を守る強さ」では無いだろうか。
Oh my wish! 進め
Go for it! 挑め
Oh my wish! 自分を磨け
わかるだろう 進むべき道や
キラキラと輝くために
すべきこと
そのように思いながら、カノンはモモコの腹に蹴りをぶつけていく。
964
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/24(月) 13:30:11
Oh my wishリリース当時の痩せ方をイメージしていただければと思います。
>>961
15期の話はオマケとかで書いてみたいですね。
特にここ最近は北海道研修生の躍進が目覚ましいので、師匠も含めて色々と関連づけられそうです。
>>962
はい、女子三日〜の繋がりは意識しました。
ぶっちゃけると後付けなんですけどねw
965
:
名無し募集中。。。
:2019/06/24(月) 13:33:59
Oh my wish! の挿入歌であやうく泣きそうになった…
966
:
名無し募集中。。。
:2019/06/25(火) 01:34:03
泡沫後の副作用が気になります、、リバウンド程度で住みますよう;><
作者さんが15期をごっちんやりほ2の再来
第3の黄金期かの如く書いたら現実もそうなってしまうのではとか謎期待して、、w
OMAKE好き先々の楽しみがまた増えました!
967
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/25(火) 14:11:55
モモコの身体も限界に近づいていた。
平気な顔をしているように見えるが、昨日のキュート戦での負傷も引きずっているため、
ここでカノンの攻撃を受け続けるのはとてもまずい。
こうなったら徹底抗戦するしかない。モモコはそう考えた。
「ツグナガ拳法……"派生・貫の構え"」
全ての力を小指に集中させて、カノンが蹴りを繰り出したタイミングで相手の太ももへとぶっ刺した。
アクリルで包まれたモモコの小指は非常に硬く鋭くなっており、
屈強な脚の筋肉さえもドリルのように貫いてしまう。
「!!!」
「ふぅ〜ん。痛覚は残ってるんだ。痛いでしょ〜。何秒我慢出来るかなぁ〜?いーち、にーい、さーあん。」
ただでさえ辛い状況なのに指を刺されたものだから、カノンは苦しみ悶えてしまった。
だが逆に言えば接近した今がチャンス。
両手の拳をギュッと握り、モモコの胸にパンチのラッシュを叩き込んだ。
「おりゃああああ!!」
「ちょっ、やめてよ!放すから!」
モモコが小指を抜いたおかげでカノンはまたも自由に動けるようになった。
脚から血が吹き出ているが、そんなのを気にしている暇はない。
鎧のそばに落ちている出刃包丁「血抜」を拾い、モモコに斬りかかっていく。
「そんな物騒なモノ持ち出さないでよっ!!」
モモコは電磁石を3個、4個投げて出刃包丁の刃にくっつけていく。
それだけでかなりの重量になるため、本来であれば包丁を持っていられなくなるはずだった。
しかし、今の覚醒したカノンはこの程度の重さをものともしない。
むしろ重量感の増して破壊力の増した得物を振り下ろし、モモコの頭に叩きつけていく。
「あっ……」
「磁石が邪魔して刺さらなかったか……でも威力は十分でしょ!」
脳天で喰らったモモコの視界はもはやグチャグチャだった。
吐きそうなくらいに苦しいが、クリンチをするようにカノンに抱きついては、
先ほどとは逆側の太ももに小指を刺していく。
「また痛みの我慢大会してみる?……いぃーち。にぃーい。」
「くっ……やめてよ!!」
カノンはくっついてくるモモコを思いっきり蹴飛ばした。
その時の手応えは十分すぎるほどに有り、骨の何本かを折ったような感触が今でも足に残っている。
あと少し、あと少しでモモコに勝利できるんだ!
カノンは心からそう信じていた。
「アーリーちゃん、こっち来て。緊急作戦会議よ。」
「え?……どうして?……もう勝ちそうなのに……」
「いいから黙って従って!時間が無いの!!」
「意味わからないです!まだ58秒経ってませんよ!」
「もう時間が無いっていってるの!!」
968
:
名無し募集中。。。
:2019/06/26(水) 00:41:40
頭部に刃を向け磁石が邪魔で刺さらなかったって言葉に思わず我に返ったんですけど
メチャ命の奪い合いですね
刺さらなくて良かった、、w
969
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/26(水) 13:11:34
さぁ、あと一息だ。
そう意気込んで足を踏み込もうとしたその時、カノンは身体がズシンと重くなるのを感じた。
異変は重さだけではない。 悲鳴を上げてしまいそうな程に頭が痛むし、手足には殆ど力が入らない。視界もボヤボヤと霞んでいく。
カノンにはこの症状に心当たりがあった。
(エネルギー切れ?……)
もう何もする気が起きず、油断すれば意識まで断たれてしまいそうなこの感覚はエネルギー切れに違いない。
しかし、宣言してからは58秒の猶予があったはず。 まだ58秒に達していないのに何故動けなくなってしまったのか?
立ってられないカノンに対して、モモコがその解説をし始めた。
「2つの誤認があなたをそうさせたの。」
(誤認……)
「1つは時間感覚の誤認。 カノンちゃん、どうせ、まだ30秒くらいしか経っていないとでも思ってたんでしょ?」
「え……」
「あー返事はしなくていい。そこのハルナンに答えてもらいましょ。 ねぇハルナン、カノンちゃんが58秒って言ってから倒れるまで何秒かかった?」
指名されたハルナンはドキリとした。
ここで答える義務は無いが、同士のカノンに真相を伝えないのは心苦しいため回答してしまった。」
「……50秒。」
「!?」
「その通り〜。じゃあなんでカノンちゃんが20秒も誤認しちゃったか分かるかな〜?シンキングタイムスタート!いぃ〜〜ち!にぃ〜〜い!」
モモコがわざとらしく長めにカウントしたのを聞いて、カノンはハッとした。
そういえば先ほどもモモコはゆっくりと数を数えていた。
そのカウントに引きずられて、カノンは無意識のうちに実際の時間よりも遅く数えてしまっていたのである。
「気づいたようね。それが1つ目の誤認。」
「で、でも!」
「んん?アーリーちゃんどうしたのかしら。」
「それでも50秒だったらまだ58秒に達してない!カノンさんが倒れた理由にならない!」
「そ。2つ目は自己評価の誤認。アーリーちゃんの言うとおりよ。」
(自己評価!?)
カノンには全く見当がつかなかった。
自分のことは自分がよく分かっているはず。
いったいモモコは何を言っているのだろうか。
「カノンちゃん。返事はなくて良いからよく思い返してみて。
あなたはその必殺技を実践で使ったことがある?
また、必殺技の最中に負傷して血を流したことはある?
お仲間のハルナンですら痩せてるカノンちゃんを知らなかったところを見ると、訓練でしか試したことが無かったんじゃない?」
「!!!」
全てがモモコの言う通りだった。
必殺技「泡沫」は敵のいないトレーニング中にしか発動させたことはない。
そのため、その状態で怪我をしたことなんて一度もなかったのだ。
「無傷で58秒動けるのならば、血をダラダラ流し続けてる今はもっと短い秒数しか動けないに決まってるじゃない。
まぁ、それでも50秒も頑張れたのは立派だと思うけどね。」
「……」
「でも、もう動けない。 理由は2つの誤認。ね、良い教訓になったでしょう。」
970
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/26(水) 13:18:48
>>968
磁石がうまくくっつかなかった場合は、モモコは他の手段で回避しようとするので
頭から切られるような事態には多分なっていないと思いますw
971
:
名無し募集中。。。
:2019/06/26(水) 22:15:25
本当に泡沫で終えちゃった、、
てか数えてたなら伝えなかったのはハルナンの落ち度だw
972
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/27(木) 13:21:18
「うわああああああ!!」
カノンは絶叫し、モモコ目掛けて飛びかかった。
相手が絶対に動けないと確信していたモモコは反応することが出来ず、頰にパンチを貰ってしまう。
(えっ!?……58秒っていうのはブラフだったってこと?……)
真っ先にカノンが嘘をついたことを疑ったモモコだったが、すぐにその考えを取りやめた。
相手の顔を見ればよく分かる。カノンは今、無理をして動かぬ身体を叩き起こしているのだ。
モモコの説明が長かったおかげで、限界を超えるための体力をちょっぴりだけ取り戻したのだろう。
それを理解したモモコは、ひどく哀しい顔をする。
(あのまま諦めてくれればどれだけ良かったか……
酷だけど……カノンちゃんは手を抜いていい相手ではない。やるしかない。)
ベリーズ達は本日行ったミーティングにて、相手の命を奪う覚悟で戦うことを決意していた。
クマイチャンだって、ミヤビだって、相手が誰であろうと殺す気で刃を振るっている。
そんな中でモモコだけが甘い考えを持つわけにはいかなかった。
「ツグナガ拳法”派生”……」
モモコのツクナガ拳法には3つの派生技がある。
「派生・貫の構え」によって、ピンキー(小指)のドリルでカノンの肉体に穴をあけるのが良いだろうか。
いや、今の限界を超えたカノンはそれでは止まらないだろう。
「派生・謝の構え」によって、相手の攻撃の軌道をそらして技を台無しにしたうえで、「許してにゃん」と謝るのが良いだろうか。
いや、真摯に向かってくるカノンに対してそれは礼に欠ける。
やはり、ここは礼を正すべきだ。
カノンが剣士として己の全てを突きつけて来ようとするのであれば、モモコだって剣士として立ち向かわなくてはならない。
「……”閃の構え”」
一閃、モモコは小指でカノンの胸を切り裂いた。
指の振りが速すぎるあまり、その”斬撃”は火花をもたらし、
まるでモモコの小指からビームが発せられたかのように見えていた。
「あ……あああ……」
脚だけでなく胸からも大量出血しているカノンには、限界を超える力は残されていなかった。
彼女の脳は急激に酸素を欲している。だが、血液を流し続けている今、酸素を送り込むことは叶わない。
これ以上の活動を許さぬカノンの身体は、意識を強制的に断つ選択をする。
「カノンさん!カノンさぁん!!」
大声を出して駆けつけようとするアーリーだったが、ハルナンにしがみつかれ、制されてしまう。
「アーリーちゃん落ち着いて!」
「だって!早く治療しないと本当に死んじゃう!」
「分かってる!分かってるから私たちは今すぐにでも勝利しないといけないの!
もうエリポンさんもカノンさんもマーチャンも戦えない!
アイリ様と、アーリーちゃんと、私の3人でやらないといけないの……」
「うっ……うっ……」
「私を信用できない気持ちは理解できる。でも、今は私の話を聞いて。」
2人が言い合っているところで、モモコとアイリは突然の来客に気づいた。
それは、カントリーのメンバーであるチサキ・ココロコ・レッドミミーだった。
疲労困憊で今すぐにでも倒れてしまいそうだが、モモコの命令通りにこの場にやってきたのである。
「……勝ったんだね。」
「はい……でもごめんなさい……私、もう、眠くて戦えません……」
「ううん。いいの。みんなも連れてきてくれて、本当に有難う。」
モモコはチサキが連れてきた大勢のカエルの側をチラリと見た。
そのカエルらは気を失っているリサ、マナカ、マイの3名をこの場に連れてきている。
「モモち先輩」
「……なに?」
「私も、みんなも、モモち先輩のことを信じてます。 この後何があったとしても、攻めたりなんかしません。」
「……」
「だから……勝ってください。」
全ての力を使い果たしたのか、チサキは最後の言葉と同時に倒れてしまった。
せっかくリサ、マナカ、チサキ、マイがこの場に戻ってきたというのに、これでは全く戦力にならない。
だが、モモコは決してそんな事は思っていなかった。
「ありがとう……残る相手はアイリとハルナンとアーリーちゃんの3人だよ……みんなで協力して倒そう。」
モモコは予備の糸を取り出し、思いを込めて、投げつけていった。
973
:
名無し募集中。。。
:2019/06/27(木) 18:32:09
動けないカントリーのメンバーに糸?モモコがやろうとしていることは・・・あの曲のイントロが聞こえてくるw
974
:
名無し募集中。。。
:2019/06/28(金) 12:11:34
暗器返却のため帰還促してたのかと思いきや
ここまで都合の良くタチ悪い協力って言葉は久々に聞きましたw
975
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/28(金) 15:36:18
●場面1 : 武道館東口 「チームダンス部 vs シミハム&リシャコ」
シミハムはすでに”それ”を消し終えていた。
以前にも述べたが、シミハムは敵対する者よりは協力的な者の方が消しやすく、
また、意思を持つ者よりは無生物の方がより簡単に存在を消すことが出来る。
精神のすり減り具合から、もうシミハムとリシャコを交互に消滅させると言うような芸当は出来なくなるが、
ここからのシミハムは、無駄な消耗なしで戦いに臨むことが可能になる。
「……!」
シミハムは数メートル先にいるナカサキ目掛けて攻撃を仕掛けた。
下半身を故障しているナカサキに追い打ちをかけることで、チームダンス部の戦力を大幅にダウンさせようと考えたのだ。
(シミハムは何をしようとしているの?こんなに離れてるのに攻撃が通るわけが……)
自分とシミハムの距離は十分に離れていると判断したナカサキは、いたずらに逃げずに、観察に徹することにした。
何かの罠であることを警戒したのだ。
だが、これは罠でもなんでもない。
シミハムの武器はあっという間にナカサキの元へと達し、腹に強烈な一撃を喰らわせる。
「!!?……な、何を!?」
シミハムはただ普通に、己の武器を使って攻撃しただけ。
だと言うのに、食卓の騎士であるナカサキともある者が全く防御することなく受けてしまったのだ。
「……」
シミハムは武器を手前に引っ張り戻そうとした。
そしてそのついでに、自分を延々と監視し続けているサユキ・サルベの背中へとぶつけていく。
「えっ!?……」
果実の国の中でも上位の実力者であるサユキまでもがシミハムの攻撃をただただ受けていた。
サユキはシミハムの一挙一動を逃さず監視していたはず。ボーッとしてなんかはいない。
では何故このような事が起きるのか?
どうやら、この状況を理解できていないのはナカサキやサユキ、マイマイにサヤシらチームダンス部だけではないようだ。
同じベリーズのリシャコも混乱を隠せずにいた。
「団長さすがだね!……あれ?でも、どうやって遠くにいる相手に攻撃を当てたの?……」
リシャコと同様のことを被弾したナカサキとサユキも思っていた。
(あれ?……全然思い出せない……)
(私とナカサキ様……今、どんな攻撃を受けたの?……)
((シミハムは素手なのに、いったいどうして???)
シミハムが自身の無のオーラで消したのもの、それは「三節棍」だ。
自身が愛用する武器の存在感さえも消してしまったのである。
今のはほんの小手調べ。
武器を消す事がどれだけ恐ろしいか、チームダンス部はとくと思い知ることになるだろう。
976
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/28(金) 15:41:51
>>973-974
場面が移ってしまったのでモモコの行動の答え合わせはまだ先になりますが、
ご想像の通りのことが起きると思いますw
糸をやたらと推してたのもこの時のため……
977
:
名無し募集中。。。
:2019/06/28(金) 23:10:00
なんていいタイミングでwてかシミハム戦続いてたの忘れてた汗
もう一度最初から読み返さなきゃ…マーサー王からwって、ログ置き場みれなくなってる?
978
:
名無し募集中。。。
:2019/06/29(土) 10:57:27
シミハムの能力って応用力高すぎてほんと無敵ですよね
今アニメでJOJO5部見返してるのですがキングクリムゾンくらいは強い気がします
こうやったら視認できて破れるかなとか投げかけたい質問を堪えるのに必死ですw
979
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/30(日) 15:46:35
過去ログは本当に再整理しないといけませんね。
次スレ立つ頃には無いと困りますしね。
シミハムのルールについては私も把握していない可能性もありますw
以前と今とで考えが変わっちゃったとかで……
980
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/01(月) 03:28:41
ログ置き場を新しく作成しました。
https://masastory.web.fc2.com/
第一部と第二部をすべてアップしました。
誤記修正などは行わず、そのまま上げています。
※文章の修正・変更は随時行っていく予定です。
981
:
名無し募集中。。。
:2019/07/01(月) 11:41:54
ログ置き場復活ありがたい!個人的には新狼消滅で幻の作品となった仮面ライダーイクタの続編がまた読みたいんで掲載してくれるの期待してます
982
:
名無し募集中。。。
:2019/07/01(月) 23:22:34
作成お疲れ様です。。m(_ _)m
元より記憶力が乏しく初編イクタ共に歯抜けどころでないほど
ゴッソリ物語を失念してしまっているので
再掲載の暁には自分も利用させていただきます><
983
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/02(火) 13:03:42
この状況でも変わらず、サユキはシミハムを凝視し続けていた。
シミハム本体に視線を集中させるあまり、その武器にまで注意を払えておらず、
結果的に三節根の存在を忘れる形になったのは悲劇と言えるだろう。
(仕掛けてくる!)
とは言え、棍を振ろうとするシミハムの腕の動きは見える。
襲いくる攻撃に備えてナカサキは身構えたが、
攻撃方法の全貌を把握していないために前方への防御しかしていなかった。
シミハムは三節根を手足のように扱うことが出来る。
ナカサキが前方向を守ろうとするのであれば、打撃の軌道を少し変えてやれば良い。
右方向から打ち込めばナカサキの腕は大きく負傷する、シミハムはそう考えた。
「危ないっ!!」
「!」
そんなナカサキのフォローに入ったのはサユキだった。
敵の武器が見えていないにもかかわらず、ナカサキの右側に走り込み、鉄のヌンチャクで根を受け止めたのである。
「サユキちゃん!?」
「ナカサキ様……無事で良かった……」
サユキの行動にシミハムは驚いた。
殺気を可能な限り放たないように抑制していたつもりだったが、
手首の動きの変化を見透かされたと言うのだろうか。
とは言ってもモーションの違いはとても些細なものだったはず。
何故サユキはそれを感じ取ることが出来たのか?
結論は出なかったが、ここで改めてシミハムはサユキを脅威だと認定した。
今も自分を見続けようとするなら、そうさせておけば良い。
目視ではどうにもならない攻撃を繰り出すまでだ。
「シミハム!……うん、分かったよ。」
アイコンタクトを受け取ったリシャコは、シミハムを護ることの出来る位置に陣取った。
少しでも相手が攻めてこようものならお得意のカウンターで反撃するつもりなのだ。
守られる側のシミハムはと言うと、棍を派手に大きくブンブンと回し続けていた。
こうすることで根の先に遠心力を蓄積させているのだが、
武器の見えぬ周囲の者には、シミハムがまるで激しいダンスを踊っているかのように見えていた。
「これ……とてもまずいんじゃ……」
サユキだけでなく、ナカサキ、マイマイ、サヤシの3名も今の状況が切迫していることに気づいていた。
シミハムの得物を視認出来てはいないが、このまま放っておけば強烈な一撃が襲いくるであろうことは感じ取ることが出来る。
恐らくは、ガードすればその腕ごと破壊されてしまうような攻撃を繰り出してくるのだろう。
だが、シミハムの前にはシミハムと同じくらい恐ろしいリシャコが仁王立ちしているのである。
シミハムを止めるには、リシャコをなんとかしなくてはならないのだ。
984
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/02(火) 13:09:39
>>981-982
仮面ライダーイクタのMOVIE大戦の方は私もログを残してないんですよね……
新狼のログを持っている人が現れない限りは難しそうです……
985
:
名無し募集中。。。
:2019/07/02(火) 14:17:35
>>984
ガーン・・・作者さんも持ってないのかorz
前のスマホの2chmeteにまだ保存されてるからなんとかしたいけど取り出し方がわからない
986
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/03(水) 12:37:48
連合軍側の戦力を整理しよう。
下半身の故障により移動が制限されるナカサキ、
負傷しているうえに、一度”溺れさせられた”ために、これ以上肺に攻撃を喰らうわけにはいかないサヤシとサユキ、
そして、比較的ダメージの少ないマイマイだ。
この4人でリシャコを短時間で倒さなくてはならない。
となれば一番戦えそうなマイマイが代表に立って戦うのがセオリーではあるが、サヤシには心配事があった。
(なんでじゃろか……マイマイ様からは他の食卓の騎士とは全然違うような気がしちょる……
本当に失礼じゃけど、クマイチャン様と対峙した時のような恐ろしさが全然感じとれん……)
同じような感想はサユキも抱いていた。
もちろんマイマイが弱いと言いたい訳ではない。
実際、リシャコに斧による有効打を与えたのもマイマイだ。
そのような戦果は今のところサヤシもサユキも挙げられていない。
しかし、食卓の騎士の一員であることを考えると物足りないのも事実。
マイミ、ナカサキ、アイリ、オカールが味方についた時のような心強さが、マイマイの場合には全くと言って良いほど無いのである。
「マイマイ!ここは動く時だよ!」
後輩のそういう思いを感じ取ったのか、ナカサキからマイマイに発破をかけていった。
しかしマイマイの返事は快いと言えるものではなかった。
「分かってる、分かってるけど……」
この時のマイマイはひどく震えていた。
それを見てナカサキは憤りまで感じ始める。」
「いったいどうしたっていうの!?いつもはそんな風じゃないじゃん!
リシャコとは何回も戦ってきたのに、どうして今更怖がっているの!?」
「違う……違うんだよ……」
なかなか攻めてこないマイマイに対して、相手側のリシャコまでもがイラつき始めてきた。
せっかく構えて待ち構えているのに、これでは張り合いがない。
それに、このまま後輩に無様な姿を見せ続けるのも容赦ならない。
「ねぇマイマイ、やる気あるの?」
「……!」
敵にまで呆れられる先輩の姿を、サヤシとサユキはもう見ていられなかった。
だが、これには何か裏があるに違いないとサユキは考えた。
敵を油断させるためか、それとも何かの時間稼ぎか。
何か他の真意があるはずと推察したサユキは耳を澄ましていった。
持ち前の耳の良さでマイマイの心音、呼吸音を聞き取ろうとしたのである。
(え……そんな……ありえない……)
サユキがキャッチした音、それはただただ怯える音だった。
この状況に恐怖し、今すぐ逃げ出したいと考えている。
それを理解したサユキはもはや幻滅や落胆をしなかった。
絶望したのだ。
こんなメンタルで戦いに臨む食卓の騎士が存在することが信じられずにいるのである。
(……)
一方で、シミハムはマイマイがこんな状態にある理由に辿り着きつつあった。
とても馬鹿げていて、にわかには信じがたいような理由だが、
マイマイの性格ならばそれもあり得ると思ったのだ。
この状態のマイマイをナカサキさえも知らないと言うのは少し驚きだが、
きっと今のようなケースに出くわす機会が無かったのだろう。
そして、シミハムの仮説が正しければ、倒す相手の順番を考慮する必要がある。
まずはナカサキだ。そしてその次にマイマイ。
大事なのはマイマイより先にサヤシやサユキら後輩を倒してしてしまわないこと。
それに注意することで、シミハムとリシャコの優位をキープすることが出来る。
987
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/03(水) 12:41:57
>>985
取り出し方は分からないですね、、、お役に立てなくてすいません。
テキスト形式で見れればあとはこっちで編集出来ますが、、、
988
:
名無し募集中。。。
:2019/07/03(水) 13:27:59
仮面ライダーイクタはイラストも載ってる専用のまとめサイトがあったはずだけど消えちゃった?
989
:
名無し募集中。。。
:2019/07/03(水) 17:21:25
https://www48.atwiki.jp/nagosan/sp/
これ違いますか?
990
:
名無し募集中。。。
:2019/07/03(水) 20:27:09
それそれ!ありがとう!
991
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/04(木) 01:54:16
そちらは本編の仮面ライダーイクタをまとめったくださった方のWIKIですね。
実はその後に仮面ライダーイクタのMOVIE大戦っていう話も書いてたんですよ。
そっちの方のデータは新狼と共にお亡くなりに……
992
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/07/04(木) 01:56:52
次スレ立てました。
話の続きは次スレの方に書きます。
SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部②
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/20619/1562172958/
993
:
名無し募集中。。。
:2019/07/04(木) 08:12:28
壊れかけのスマホでどこまでできるか分かりませんがテキスト形式でお渡しできるよう頑張ってみます!
新スレ乙です。復帰してから一気にスレがのびましたねw
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