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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部

951 ◆V9ncA8v9YI:2019/06/20(木) 13:03:33
必殺技が発動されてから10分ほど経っただろうか。
最終的にこの場には立っていたのは、ズブ濡れ状態のリサ・ロードリソースだった。
同じくビショビショになったアーリー・ザマシランは地面に転がっている。
体力をゴッソリと奪われたうえに強烈な攻撃をお見舞いされたため、意識こそあるものの身体がもう限界なのだろう。
だが不思議なことに、全身に負わされた打撲の痕ではなく、比較的ダメージの少ないお腹の方アーリーは抱えていた。

「あれは卑怯だよ〜!面白すぎるもん!キャハハハハ!」
「ちょっ、……笑わせる技じゃないんですけど!」
「あははは、ごめんごめん、でもモモコ様やフク王だって笑ってるよ?」
「なっ……」

アーリーの言う通りモモコとフクは下を向きながら笑いを堪えていた。
完全にツボに入ってしまっているようだ。

「いやぁ今回ばっかりは参ったわ。まさかあんな面白必殺技を出すとは思ってなかった!ほんと予想外!」
「モモち先輩まで!」

リサの必殺技がよほど特異だったのか、さっきまで興味を失っていたアヤチョ王までが積極的に話しかけてくる。

「なになに!?さっきのアレどういうことなの〜? アヤ全然分からなかった!もう一回やって!お願い!」
「や、やりません!」

一同がワーワーやっている中で、ユカニャ王がアーリーにデコピンをコツンと当てていた。
そして膨れっ面で文句を言いはじめる。

「私の命が狙われてるって設定だったんだけど? このままだと殺されちゃうじゃない。」
「あー、あー、ゴメンナサイ。今日だけは死んで!」
「ちょっと!!!」
「だってアレは無理だもん〜」
「まったく……」

プンプン怒っているユカニャに向かって、お次はモモコが声をかけてきた。
そろそろこの場を締めようとしているのだろう。

「じゃあユカニャ王、判定はどうだったかしら。」
「ふふ。合格ですよ。アーリーがここまで負かされたのだから、リサちゃんを認めない理由が有りません。」
「ほい。じゃあ”ケンニン”は予定通り進めるってことで。」



それから数ヶ月の時が経った。
モモコとマナカが突然姿を消したため、カントリーのチサキとマイ、ヤナミンとフナッキはアタフタと狼狽えている。
せっかく良いチームになりかけていたというのに、どうしてこんな事態になったのかまるで把握できていないのだ。
そんな中、リサ・ロードリソースだけは冷静だった。
同士である4人に向かって、とある質問を投げかけていく。

「ねぇみんな……私たちカントリーはこれから大変になると思う。 辛いことだって増えると思う。 だから聞かせて。私についてきてくれる?」

チサキ、マイ、ヤナミン、フナッキの4人は一瞬ポカンとしたが、すぐに回答を口にしていった。

「え?何言ってるの? そりゃついていくに決まってるけど……」
「マイは考えるの苦手だから、リサちゃんに色々と決めてほしい。だからついていくよ。」
「愚問ですわ。わたくしもギサちゃんについていきます。」
「どうしよっかな〜。ま、メイクの仕方とか教えてくれたらついてってあげてもええけどな。」

「そっか、安心した。」

“カントリーのこれから” めでたしめでたし


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