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SSスレ「マーサー王物語-ベリーズと拳士たち」第二部
950
:
◆V9ncA8v9YI
:2019/06/20(木) 13:02:39
再開の合図と同時に己の体が重くなった事をリサ・ロードリソースは感じた。
首を絞められてもいないのに息苦しいし、手足も痺れてくる。
このままではさっきと同じ結末になってしまうので、リサは指笛を吹いてカエル達に指示を出していった。
ホームであるこの場にはおびただしい数のカエル達が潜んでいる。
それらが一斉に襲いかかれば人間1人くらいは容易く制圧出来ることだろう。
ただし、それは相手が並の人間だった場合の話だ。
選挙戦や武道館の戦いを経たアーリー・ザマシランの実力は、並などとは到底呼べやしない。
「邪魔だよ。」
たった一言、そう発するだけでカエル達は動きを止めてしまった。
まるで蛇に睨まれたカエル。
アーリーという存在に全てのカエルが恐怖しているのだ。
そしてそれはリサも同じ。
アーリーは強者が強者たる技能である「立見刀剣」を当然のように習得しており、
トンファーでリサをタコ殴りにする様子を強くイメージしては、リサの脳へと伝播させていた。
結果としてリサは殴られてもいないのに強打を何発も受けたような思いをし、心が今にも折れそうになってくる。
やはり自分はアーリーには勝てないのか。
ユカニャ王が言うようにカントリーの軸として認められない存在なのか。
そうして諦めかけたところで、モモコの言葉が頭に浮かんできた。
“自分で考えなさい”
そうだ。
この苦しい状況を打破する方法は自分で考えるしかないのだ。
幸いにも、それを考え抜くだけの知能は備わってる。
チサキやマイよりずっとずっと優秀な頭脳こそが、リサ・ロードリソースのカエルに次ぐ第二の武器なのである。
その一点だけなら、彼女はマナカ・ビッグハッピーをも上回るだろう。
(ここから逆転する方法……それは……)
1つハッキリしていることがある。
それはアーリーと同じ土俵に乗ってはいけないということだ。
リサの戦闘能力は著しく低い。 アーリーと殴り合いの喧嘩して勝てるはずがない。
だったらそんな勝負は初めからしないに限るのである。
では、どうすれば良いか?
(私の有利な状況を今から作り上げる!!)
アーリーの方を自分の土俵に乗せること。それが唯一と言って良い程の勝ち筋だ。
ではリサの土俵とは何か?それはもちろんカエルをよって相手を翻弄することだろう。
だが今のカエルはアーリーに恐れをなしている。
何故怖がっているのか?それはカエルの強さがアーリーを下回っているからだ。
ならばカエルの強さを底上げしてやれば良い。
カエルのパフォーマンスを向上する方法については心当たりがある。
昔は恥ずかしがってその行為を真面目にやらなかったが、今ならどんな恥をかいてでも儀式をやり終える自信がある。
そうしないとリサは戦士として死んでしまうのだから、羞恥など感じている暇は無いのだ。
しかし、本当にその技が決まるのかという懸念はある。
それを確かめるために、リサはモモコに質問を投げかけた。
「モモち先輩!答えてください!」
「なあに?」
「今現在!食卓の騎士のうち何名が城に残っていますか!?」
「えっとねぇ、キュートは5名全員城にいて、私以外のベリーズは野暮用で外に行ってたかな。」
「!」
なんたる好都合。なんたる偶然。
いや、これは偶然などではなく、この状況を予見したモモコが裏で手を回していたに違いない。
リサはすぐにそのように気づいていった。
これだけお膳立てしてもらったのだから確実に決めるしかない。
決意したリサは、大袈裟に両手を振り上げ出した。
「見せてあげます……私の”必殺技”を……!」
リサ・ロードリソースは本日この場で必殺技を初披露することになる。
必殺技、それはマナカ・ビッグハッピーですら未習得の技能であった。
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