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【SS】劇場版名探偵コナン「零人目の配信者(ユーチューバー)」
1
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/08/24(土) 21:40:11 ID:YugBbSnc
【予告映像】
ベルモット「この男は大物YouTuberにしてコードネーム『サッポロ極ZERO』。
通称『ゼロ』と呼ばれる男…」
コナン「米花ホテルで開催された大人気ユーチューバーたちの公開生放送パーティーイベントで起こった連続殺人事件。
公開配信中に子供に人気のNo.1ユーチューバーが殺害され、血の惨劇が幕を開ける…!」
炎上系プロレスラーユーチューバー「シャ、シャムだ…syamuさんがよみがえって殺したんだあぁあぁ!!!!!」
コナン「世界に生配信された殺人映像には、サングラスをかけた伝説の大物ユーチューバーが写り込んでいた…!」
613
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:24:47 ID:hdtsOwQ6
コナン「(組織といえば、syamuの家族行方不明事件についても気になる…)」
コナン「(syamuの実家の能美島にはスブターさんたちも訪れていた…)」
コナン「(スブターさんたちが島を訪れたのはまあ間違いなくsyamu絡みだろう)」
コナン「(あの3人はカネに困っていた、となれば過去に現れた多くの代理人のようにsyamuを担ぎ出して何らかの金儲けを企んでいたかもしれない)」
コナン「(syamuを使って金儲けをする前に家族をまず説得しようとして抵抗され、逆上して殺害した…というのも考えられなくもない)」
コナン「(それだけなら行方不明の原因はスブターさんたちだ、しかし気になるのは黒の組織…)」
コナン「(泉南イオンでsyamuはジンやウォッカ、ベルモットと接触していた…)」
コナン「(そしてあの家の隠し部屋にあったAPTX5128104Tの文字…あれは黒の組織の薬の名前)」
コナン「(怪しい連中もsyamuの家の周辺をウロウロしていた…)」
コナン「(おそらく近所の人に目撃されていた連中が黒の組織…)」
コナン「(syamuもしくはその家族が黒の組織に関係があり家族はそのせいで消された…とも考えられる…)」
コナン「(syamuの家族が行方不明になった原因は黒の組織かスブターさんたちということが考えられるが…どっちなんだ?)」
コナン「(いや…全部がつながっていると考えるともしかすると…)」
???「…。」
コナン「(ん…?)」
(振り返るコナン)
614
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:25:16 ID:hdtsOwQ6
コナン「(なんだ、今の視線…)」
コナン「(まさか…尾行されてる…?)」
コナン「(オレは朝ベルモットと接触した…つまり…)」
コナン「(組織がオレを尾行してても不思議じゃねえ…!)」
コナン「(やべえ…さっさとここから離れ…)」
???「こーらっ!!」
コナン「うわああああああ!?」(背後から服の後ろを掴まれる)
615
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:25:50 ID:hdtsOwQ6
蘭「どこ行ってたのコナン君!ランドセルが家の前に放り出してあったし、心配したのよ!?」
コナン「ら、蘭姉ちゃん!?」
コナン「(やっべ…蘭…)」
蘭「学校にも行ってないって家に何度も電話がかかってきてたのよ!?
本当誘拐でもされたんじゃないかって心配したんだから!
学校を早退して探してたのよ!?」
コナン「ご、ゴメンなさい…」
蘭「…本当心配したのよ?ほらコナン君、お説教は後。早く学校に行くわよ?」
コナン「(やべえ…ここで蘭に連れ戻されたらこの町は…!)」
コナン「ボ、ボクひとりで学校に行くから蘭姉ちゃんは先に行っててよ…」
蘭「ダーメ!そんなこと言ってまたどこかへ行く気でしょ?」
コナン「(…当然そうなるよな…)」
蘭「ほら、早く行くわよ?みんな心配してるんだから」(コナンの腕を掴む)
コナン「(くそ…どうすればいい?学校なんて行ってる時間ねーってのに…)」
コナン「(…しかたねーな…これだけはやりたくなかったが…)」
616
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:26:24 ID:hdtsOwQ6
コナン「蘭姉ちゃん、ボクおしっこ行きたい!」
蘭「ええ?我慢できないの?」
コナン「ずっと我慢してたんだ、もれちゃうよー!」
蘭「しょうがないわね…そこの公衆トイレの前で待ってるから早くしてくるのよ?」
コナン「はーい!」タッタッタッタ
コナン「…。」チラッ
(トイレの建物内から後ろを振り返るコナン)
蘭「…。」(仁王立ちでトイレの入り口の方をずっとにらむ蘭)
コナン「(やっぱりこっそり抜け出させてくれるような感じじゃねーな…)」
(トイレの個室のドアの鍵をかけ、便座に座るコナン)カチャッ
コナン「(となれば、やっぱりこれしかねーな…)」
(ポケットからもう一台のスマホを取り出し、蝶ネクタイ型変声機を調節するコナン)
617
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:27:24 ID:hdtsOwQ6
蘭「全くコナンくんってば心配ばっかり…」
(〜♪)←蘭のスマホの着信メロディ
蘭「ん?電話?誰から…」
(スマホの着信画面には「新一」と書かれている)
蘭「新一!?」ピッ
蘭「もしもし新一?どうしたの?」
トイレの個室内から新一の声で電話するコナン「あ、ああ。久々にお前と話したくなってな」
蘭「そうなの?私も新一に話したいことがいっぱいあるの」
コナン(新一の声)「ああ、ゆっくり話そうぜ…」
ガチャ(トイレの個室から出るコナン。窓がちょうど子供が通れそうな大きさだと気付き、口元を歪める)
コナン(新一の声)「ゆっくりと、な…」ニヤリ
618
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:28:07 ID:hdtsOwQ6
【20分後】
蘭「あ、ずいぶん長く話しちゃったね。そろそろ切るね」
コナン(新一の声)「ああ、また連絡する。じゃあな」
蘭「うん、じゃあね」ピッ
蘭「ふふっ、新一と久々に電話できて嬉しかったな…」
蘭「それにしてもコナン君遅いなぁ…大きい方にしても遅い…」
蘭「…まさか」タタッ
(公衆トイレの男子側に走り、誰もいないことを確認すると個室のドアをノックして1つずつ開けていく蘭)
蘭「誰もいない…。やっぱりコナン君ったら逃げたのね…!」
619
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:29:06 ID:hdtsOwQ6
【米花町市街地】
コナン「(ふぅ、あぶねーあぶねー…)」
コナン「(まあ、事件が終わったらたっぷり怒られるだろーが、そんな場合じゃねーからな…)」
コナン「さて、これからどうするか…」
コナン「事件を洗い直すってことならやはり…」チラッ
(電話ボックスを見つめるコナン)
コナン「聞いてみる、しかねえか」
620
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:30:08 ID:hdtsOwQ6
【警察署】
高木「警部!お電話です!」
目暮「ん?誰からだ?」
高木「彼ですよ、彼!」
目暮「彼…?もしもし、お電話変わりました。警視庁の目暮ですが…」
???『お久しぶりです、警部…』
目暮「おぉー!その声は…!」
コナン(新一の声)『はい、工藤新一です…』
(電話ボックスで蝶ネクタイ型変声機を使い電話をかけているコナン)
コナン(新一の声)『米花町と杯戸町で起こった爆破事件について…教えていただけますか?』
621
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:31:17 ID:hdtsOwQ6
目暮「工藤くんが推理してくれるのなら心強い!
syamuの情報を全国に求めてはいるのだが、なんの手がかりもつかめなくてな…」
コナン(新一の声)『ええ、僕もその事件については気になっていまして。ぜひご協力をと』
目暮「ああ、是非力を貸してくれ。それで杯戸町を狙った爆破事件についてだが…」
コナン(新一の声)『ああ、いえ。それも知りたいのですがまず僕が知りたいのは…』
コナン(新一の声)『ピカキンさん殺害事件、それとその犯人である3人が爆殺された事件についてもです』
目暮「なんだって?新聞でも出ていた通りだよ、ピカキンさん殺害事件に関しては毛利くんが完全に解決し犯人たちも自供したんだ」
コナン(新一の声)『ええ、推理する中で少し気になることがありまして。警部に色々とお聞かせ願えればと』
目暮「ああ、わかった。何でも聞いてくれ」
622
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:32:07 ID:hdtsOwQ6
(30分後)
目暮「…とまあ、こんな感じだな」
コナン(新一の声)『ありがとうございます。それでは、犯人3人が爆殺された事件についてですが』
目暮「ああ、あの事件か…。我々も威信をかけて調べているのだが中々手がかりが掴めんのだよ。何せ警察関連車両に爆弾を仕掛けられての事件だ。
警察関係者に重傷者も多く出ているのでな」
コナン(新一の声)『誰が仕掛けたかはわからないのですか?』
目暮「ああ、出発前に整備を受けてそのまま現場に向かって以来ずっと周辺に警察官がいたからな。
爆弾を仕掛ける時間などなかったはずだ」
コナン(新一の声)『整備、ですか?』
623
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:33:47 ID:hdtsOwQ6
目暮「ああ、警察車両の整備士が出発直前に整備したばかりだったようだ。
そこでも異常はなかったようだからな」
コナン(新一の声)『そうですか、その整備は1人で?』
目暮「ああ、確かそのようだな。だが妙なことに整備をした本人は整備した記憶がないとも言っていてな。
まあ何台も整備していたから忘れていたのだろう」
コナン「(…なるほどな、恐らくベルモットが整備士に化け爆弾を仕掛けたんだろう…)」
目暮「しかし恐ろしい威力の爆弾だったようでな。爆弾に最も近かったであろう1人はほぼ遺体が残っていなかったのだからな」
コナン(新一の声)『え?1人は遺体が見つかっていないということですか?』
目暮「指と思われる体の一部だけは見つかったのだがな。だがあれだけの爆発だ、確実に死亡しているだろう。
しかしかわいそうなことだな…」
コナン(新一の声)『なるほど…。』
624
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:34:18 ID:hdtsOwQ6
(電話ボックスを出るコナン)
コナン「(少しずつ事件の全容がわかってきた…)」
コナン「(後は奴らの狙いだけか…)」
コナン「(こればかりは自分の足で探すしかねえか…)」
コナン「(恐らく人が最も集まるところを狙うはず…)」
コナン「(まずは米花駅…!)」
625
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:34:51 ID:hdtsOwQ6
【昼間の米花駅。多くの人々が行き交っている】
コナン「(もしこんなところで爆発が起こったら被害は何百人にも上るだろう…)」
コナン「(絶対に阻止しなきゃならねえな…!)」
コナン「(爆弾なんてものは目立たない場所に設置してあるはずだ…)」
コナン「(一般人が容易に入れて目立たない場所…ゴミ箱かトイレか…)」
コナン「(よし。まずはトイレを探すか)」
626
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:35:49 ID:hdtsOwQ6
(20分後)
コナン「(あちこちトイレを見たがココが最後か…)」
(トイレの個室を一つずつ開け、キョロキョロと調べていくコナン)
コナン「(ここにもない…)」
コナン「(予想が外れたってことか…時間がねーってのに…)」
コナン「ん?」
(個室にある洋式便座のタンク部分を見るコナン)
コナン「(なんだ…?このタンクの上にだけ土がついてる…?)」
コナン「(タンクの上に土が付くのなんてこれを踏んだとか?いやまさか…)」
コナン「!!」
627
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:36:31 ID:hdtsOwQ6
コナン「(そうか…誰かがこれを踏み台にして天井に…!)」
コナン「(しかしオレじゃタンクの上に登っても届かねえな…よし)」
(タンクの上に個室備え付けのゴミ箱などを置き土台にし、その上に登り天井を調べるコナン)
コナン「(やはり…天井の一部が少しずれている)」
コナン「(これを外してみると…)」
(少しずれた天井のタイルを外すとタイマー付きの爆弾が設置されている)
コナン「(あった…爆弾…!!)」
628
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:37:10 ID:hdtsOwQ6
コナン「(見たところ時限式の爆弾か…)」
コナン「(爆弾のタイマーは残り6時間ちょっとの表示がある…)」
コナン「(そうか、組織の連中はこの米花駅の爆破を計画していたってわけか…)」
コナン「(20時か21時の人の多い時間帯の爆破なら被害も多く出るだろうからな)」
コナン「(奴らはそれを狙ってたってわけか)」
コナン「(良かった良かった、じゃあ早速警察に通報をして処理してもらって解決…)」
(スマホを取り出すコナン)
コナン「(いや…待てよ…?)」
コナン「(奴らが…黒の組織が駅を爆破する理由は何なんだ…?)」
629
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:38:17 ID:hdtsOwQ6
コナン「(組織の連中は様々な犯罪に手を染めているが、あくまでそれは『裏』でのこと…)」
コナン「(警察や捜査機関に嗅ぎつけられることを嫌ってあまり大掛かりには動かない…)」
コナン「(動いたとしてもそれは理由や目的あってのこと、奴らはただ殺すためだけの犯罪はしない…)」
コナン「(奴らにとって殺人は『手段』であって『目的』じゃない)」
コナン「(奴らの殺人の目的は資金調達、証拠隠滅、裏切り者の排除など…すべてに目的があった)」
コナン「(ただ意味もなく人を殺すような連中じゃない…)」
コナン「(今までの奴らの起こした事件の傾向を見てもそれが分かる)」
コナン「(そんな組織がなぜ米花駅を狙っている…?しかも他の街で大掛かりな爆破事件を起こして目くらましをしてまで…)」
コナン「(なにかこの駅を狙う理由がある…?)」
コナン「(もし杯戸町の爆破事件が目くらましだとしたら、それより大掛かりなことをやるはず…)」
コナン「(ただ駅を狙うだけなら杯戸町を狙う意味なんて無い、ただ直接ここを爆破すればいい…)」
コナン「(大掛かり…奴らがリスクを犯してでも動くメリットがある事件…)」
630
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:39:06 ID:hdtsOwQ6
コナン「(奴らが…黒の組織が大きな事件を起こそうと動いたケースは何度かあった…)」
コナン「(組織の一員が取引に使っていたバー『カクテル』を証拠隠滅のために爆破した事件…)」
コナン「(取引相手の乗った新幹線を証拠隠滅のために爆破しようとした事件…)」
コナン「(灰原を狙って大きく動いてきたこともあった…)」
コナン「(ミステリートレインを爆破しようとした事件も灰原を始末するためのものだったな…)」
コナン「(他にも組織に紛れ込んだ各国の諜報機関からのスパイを始末するために大きく動いた事件もあった…)」
コナン「(他にも組織が動いた事件はあるが、派手な爆破事件や多数の死傷者を出しかねなかった事件はこれくらいか…)」
コナン「(これらに共通する目的…それが今回の事件の真の目的だとしたら…)」
コナン「(ん…待てよ?これらの共通する目的って…)」
コナン「(まさか!?)」
631
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:39:51 ID:hdtsOwQ6
コナン「(なるほど…そういうことか…)」
コナン「(今回の事件も組織が今までと『同じ目的』で動いているなら…)」
コナン「(あいつらの目的は…!!)」
コナン「(…恐らく爆弾は米花駅のあちこちに仕掛けてあるはず)」
コナン「(そして恐らく、それだけじゃない…)」
コナン「(オレの推理が正しければ…時間がねえ)」
コナン「(このままなら今夜には…)」
コナン「(だが…)」
スッ(スマホを取り出すコナン)
コナン「(一人でも多く…一人でも多くの人が動いてくれれば…)」
632
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:40:43 ID:hdtsOwQ6
【数時間後の21時・米花ホテル最上階のロイヤルスイートルーム】
(夜なのに明かりも付けずに部屋の中にいる謎の人物。ベランダから眼下の米花町の町を見下ろしている)
謎の人物(コナン特有の全身黒タイツ)「…。」ニヤリ
(ニヤリと笑い、懐から爆弾の起爆スイッチのようなものを取り出す)
カチッ(ボタンを押す音)
謎の人物「…?」
カチッカチッカチッカチッ
謎の人物「…!!?」(起爆しないことに焦り、ボタンを連打)
???「爆弾なら爆発しねーよ。おそらく全部見つけたからな」
謎の人物「!?」(声の方を振り返る)
633
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:41:54 ID:hdtsOwQ6
(壁の後ろに隠れている小さな子供の影)
???「杯戸町を狙ったのも、syamu絡みの個人的怨恨による犯行のように見せかけたのも全部このため…」
???「真の狙いから目を逸らさせるための布石だったんだろ?」
謎の人物「…!」(冷や汗をかく謎の人物)
???「駅…タワー…病院…他にも複数箇所も爆弾が仕掛けられていた…」
???「それらを一挙に狙った犯行ってわけだ」
???「まったく、大したこと考えるもんだぜ…米花町全体をターゲットにするなんてな」
???「オレは『彼ら』から爆弾が仕掛けられた場所を聞き出した…」
???「犯人はそれらの場所を見下ろせる場所…
特に爆破計画のある建物を地図でマークした際、それらの中央にいるとオレは推理したからな」
???「このホテルは一度事件が起こった場所…」
???「手薄だとでも思ってたんだろうが、そうはいかねーよ…」
謎の人物「・・・!」(声の方に振り向き、部屋を探し回る犯人)
634
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:44:07 ID:hdtsOwQ6
???「この爆破事件の真の目的…それも大体予想がついているぜ?」
???「今回の事件には黒の組織が大きく絡んでいる…」
???「組織が大掛かりに動いてきたケース…これに共通しているのは…」
謎の人物「…!!」
???「『秘密の保持』…!」
謎の人物「!?」
???「取引場所にしていたバーの爆破…取引相手の乗った新幹線の爆破未遂…組織を裏切った者の殺害…ミステリートレインの爆破…すべて目的は同じ」
???「奴らとは長い付き合いだが、過去に奴らが大きく動く理由はそれだけしかねーからな…」
謎の人物「…!!」
???「秘密主義の奴らのことだ、情報が外に漏れることだけは最優先で対処するんだろうからな…」
635
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:45:32 ID:hdtsOwQ6
???「恐らく目的はこの街にいる組織に潜入しているスパイ、組織を探るFBIや公安などの邪魔な人間をすべて爆殺するため…」
???「もしくは爆破の混乱に乗じて全員消すためだったんだろ?」
???「恐らく疑わしい組織のメンバーは全員この街に呼び寄せてあるはずだ…」
???「そして毛利探偵のように組織に疑われたことのある人間もこの米花町には大勢住んでいる…」
???「彼らもそのターゲットのはずだ」
???「組織にとって邪魔な人間全てをこの町ごと綺麗に一掃する…それが今回の事件の目的だろう」
???「邪魔者は全て消し、証拠を残さない…それが黒の組織のやり方…」
???「そして恐らく組織の一員である『あんた』もそれは知ってるだろ?」
謎の人物「…!!」
636
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:46:09 ID:hdtsOwQ6
謎の人物「誰なんだ、お前は!?」
???「フッ…」(隠れていた部屋の壁の向こうから姿を表す)
コナン「江戸川コナン…探偵だ!」バァーン
謎の人物「た、探偵!?」
コナン「そう…そしてこの一連の事件…」
コナン「その犯人は…お前だ!」(謎の人物に向けて力強く指差す)
637
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:46:31 ID:hdtsOwQ6
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
638
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:47:36 ID:hdtsOwQ6
一気に巻いて解決編に突入させたので今回はここまでです
仕事が多忙で長らくおまたせして申し訳ありませんでした
まだ少し忙しいのが続いて次回も少しおまたせするかも知れませんが、
エピローグ含めてあと3、4回位なのでなんとかコロナウイルスが収束するまでには完結させたいです
639
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 15:52:57 ID:.SZV1kwg
オッツオッツ!
640
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 17:28:44 ID:ryF/Iq5A
長い付き合い(1年未満)
まあ文字通り死ぬほど濃い1年だからね、しょうがないね
641
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 17:41:02 ID:YvGVVWFM
いい引きしてんねぇ!道理でねぇ!
642
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 17:49:48 ID:Zd4Fzh46
GW映画が公開されるか怪しいしゆっくり待つ
643
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 18:25:39 ID:B2U5CQ1g
毎回おもしろいです
続きが気になるなあ
644
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/28(土) 20:28:24 ID:fHh72cWQ
乙シャス!
645
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/29(日) 13:32:55 ID:ncXIlyYc
オッツオッツ
ええ引きやこれは…
646
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/03/29(日) 23:19:12 ID:akkX92Ww
盛り上がってきてますねぇ……!
647
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:50:21 ID:8ve3bhuI
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
648
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:50:45 ID:8ve3bhuI
コナン「そうですよね?」
コナン「大物YouTuber…スブターさん?」
スブター「…!!」
649
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:51:19 ID:8ve3bhuI
スブター「ちょ、ちょっと待てよ…いきなり訳のわからないこと言わないでくれよ?なんのことだよさっきから…あれ?
確かお前、この前のYouTuberのイベントで毛利さんといた…」
コナン「あんたはあの護送車の爆発からギリギリで逃げ延び、組織と共謀して今回の事件を起こした…そうだろ?」
スブター「いや、組織とか犯人とか知らねえよ…。俺はなんとか爆発から逃げただけだよ。
その時怪我だってして頭の中が混乱して、警察にまた捕まるのが怖くてその後も逃げ回ってホテルで震えてて…」
コナン「とぼけんなよ。話してもらうぜ?ジンとウォッカについて…」
スブター「だから知らねえよ!ジンやウォッカなんて奴らは!!」
コナン「…正体表したね。」
スブター「え?」
650
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:51:41 ID:8ve3bhuI
コナン「普通ジンやウォッカといえば酒の名前だ。それをあんたはどうして人名だと思った?」
スブター「そ、それは……ああ!YouTuberにそういった芸名のヤツがいることを思い出したんだ。
そいつらのことは知らないからそう言っただけで…。
テレビでやってたが連続爆破事件の犯人はsyamuなんだろ?俺は知らねえよ」
コナン「あくまで白を切る気みてーだな。
なら、聞くだけでいいから暇つぶしついでに少し聞いてくれねーか?」
スブター「え?」
コナン「オレの推理した…この一連の事件の『真相』ってやつをな…」
スブター「…真相…?ああ、わかったぜ。オレは関係ねえが、聞くだけならな」
651
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:52:18 ID:8ve3bhuI
コナン「まずこのすべての事件の始まり。2ヶ月ほど前、あんたはラバエルさん、ペカルさんとともにsyamuさんの実家の能美島を訪れ、共謀して家族を殺害した…」
スブター「お、おい!待ってくれよ!syamuさんの家族は死んでなんか…」
コナン「さっき大阪の知り合いから連絡があったよ…」
コナン「『syamuの両親と妹2人、計4人の遺体が能美島周辺の海域で見つかった』ってな…」
スブター「!?」
コナン「あんたたちは上手くやった…。
俺たちがsyamuさんの実家を調べて不審を抱いて大阪府警や広島県警に依頼していなかったら遺体は永遠に見つかっていなかっただろうよ。
いや、見つかったとしてもあんた達に疑いが向くことはなかった…」
スブター「で、でもよ!なんでsyamuさんの家族を殺す必要なんてあるんだよ!ピカキンさん殺しや爆破事件とは何の関係もねえだろ?」
コナン「いや、あるはずだぜ?何せ、syamuさんの両親は…」
コナン「あんたが所属する黒の組織の元一員だったんだからな」
スブター「!!?」
652
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:52:40 ID:8ve3bhuI
コナン「なあ、スブターさん。syamuさんの両親のあだ名は知ってるか?」
スブター「え?『カスゴリ』と『焼肉』だろ?
コナン「ああ、じゃあ二人のあだ名の由来は?」
スブター「ああ、『カスゴリ』はゴリラのような体格でジュンペーのようなカスの業人を産んだから。
『焼肉』は家族で焼肉屋に行く幻の焼肉動画でだけ映ってたから、だろ?」
コナン「ああ、俺オナ民なら誰もが知ってる由来だ。だが…その由来が違うものだとしたら?」
スブター「え?」
653
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:53:11 ID:8ve3bhuI
コナン「『ジントニック』に『カシスオレンジ』…。組織を裏切って死んだとされる科学者の名前だ。
オレはこの2つの名前にどこか聞き覚えがあると思った…」
コナン「カシスオレンジ、カスオレンジ、カスゴレジ、カスゴリ…。
ジントニック、ジントニク、ヤキニック、焼き肉…。」
コナン「そう、syamuさんの両親は元組織の一員…コードネーム『カシスオレンジ』と『ジントニック』だったんだ!」
スブター「…ッ!!」
コナン「恐らくsyamuさんの動画視聴者の俺オナ民の中に組織の一員がいたんだろう…。
そいつらがsyamuさんの両親が元組織の一員だと気付き仲間内でコードネームの『カシスオレンジ』と『ジントニック』と呼び始めた。
それがいつしか変化して『カスゴリ』『焼肉』になり、組織の俺オナ民たちが面白がって動画のコメントで使い始めて定着したんだろうな」
スブター「…。」
654
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:53:50 ID:8ve3bhuI
スブター「組織とかよくわからねえけど、でもそんなのこじつけや偶然じゃ…」
コナン「偶然じゃねーよ。syamuさんの家の地下室には大量の薬学の本があった。
あれは組織の科学者だったあの二人がもともと使っていたものだろう。
それにあの部屋には組織の毒薬の名前『APTX5128104T』という文字が残されていた…」
スブター「…!!」
コナン「それに両親が組織の一員だと考えればsyamuさんの今まですべての奇行にも説明がつく。
APTX5128104Tは副作用として脳に影響し、奇行に走らせる…。
普通に生きててあんな業人モンスターが出来上がるわけねーだろ?
普通の人が10代から50代までずっと引きこもってたとしてももっとマシな人格になるはずだ。
組織の毒薬の影響だと考えるほうがよっぽど自然…」
スブター「ッ…」
コナン「さらにカシスオレンジとジントニックは子供を薬の実験台にしていたとも聞く…
自分たちの息子であるsyamuさんを実験台に使っていてもおかしくねーからな」
スブター「…。」
コナン「組織を抜けた理由は…そうだな、syamuさんの2人の妹が勃起土竜とは違って普通である理由を考えれば分かるだろうぜ?
自分たちの作った毒薬で息子が全身アトピー精スプ土竜に変わった…それから今まで作ってきた薬の恐ろしさを知ったんだろうな。
だからラボを爆破して忌まわしい薬の全データごと葬り、自分たちも爆発で死んだふりをした…。
その後で大阪の貝塚に引っ越して一般人として生きることにした…って辺りだろうな」
655
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:54:57 ID:8ve3bhuI
スブター「い、いや…ミステリーとかサスペンスじゃねえんだからさ。そんなことが…。
それにもしそうだとしたら何でラバエルさんやペカルさんと一緒にsyamuさんの家族を殺すことになるんだ?
ペカルさんやラバエルさんもその組織とやらのメンバーだってのか?」
コナン「いや…その二人は組織とは恐らく関係ないだろうよ」
スブター「え?じゃあ何でだ?」
コナン「決まってんだろ?…あんたは自分の計画のために2人を利用したんだろうからな」
スブター「!?」
656
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:55:25 ID:8ve3bhuI
コナン「syamuさんの両親を暗殺するのが組織の命令だったかあんたが自ら組織に言い出したことかはわからねーが…
syamuさんの家族の殺害は裏切り者の粛清の他にもう一つの目的があった」
スブター「なんだよその目的ってのは?」
コナン「ピカキンさんの殺害だ」
スブター「おい!そりゃ俺たちはピカキンさんを殺したが、それはあいつが俺たちに無神経なことを言ったからだ!
syamuさんの家族だって殺してなんてねーし…」
コナン「まあ待てよ。目的は『ピカキンさんの殺害』そのものじゃない」
スブター「…!」
コナン「正確に言えば…『誰かの殺害』…!」
スブター「…ッ!!?」
657
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:56:08 ID:8ve3bhuI
スブター「お、おい待てよ!ってことは殺すのは誰でも良かったってのか!?」
コナン「ああ、その通りだ」
スブター「人を無差別殺人犯みたいに言うなよ。俺たちはピカキンさんを恨んで…」
コナン「あんたが自分の目的のために2人に『そう仕向けた』としたら…?」
スブター「目的だと…?なんだってんだよそれは?」
コナン「ああ…あんたの目的は…」
コナン「容疑者として逮捕されること、だったんだからな」
コナン「いや…正確に言えば…」
コナン「『容疑者として逮捕された後、自らの死を偽装して別の犯行を行うこと』…!」
スブター「…っ!!!」
658
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:57:24 ID:8ve3bhuI
コナン「あんたは殺人を犯し、護送される時に爆死したと見せかけて逃げ延びる…」
コナン「そして公式には死亡扱いとなり、存在しないはずの人間になり…」
コナン「隣町の杯戸町でsyamuと杯戸町に目を逸らさせるための犯行を行い、米花町の爆破を狙ったってワケだ」
スブター「いやおかしいだろ?仮に俺がその組織とやらの一員で死んだふりや爆破が本当の狙いだとしてもだ。
何で裏切り者のsyamuさんの家族はともかくピカキンさんを殺す必要がある?
誰でも良かったってことだろ?何でそいつらを…」
コナン「ああ、それもだいたいわかってる。
まずsyamuさんの家族を始末したのは両親が組織の裏切り者だったからだが…
実はsyamuさんの家族の殺害にはもう一つの意味があった」
スブター「意味…?」
659
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:58:04 ID:8ve3bhuI
コナン「もう一つの意味はsyamuさんの家族の殺害にラバエルさんとペカルさんを巻き込んで共犯者にするため。
そして、2人が殺人に協力しそうな相手といえば…二人が嫉妬し恨みを抱いているピカキンさんくらいしかいねーだろ?
そう、ピカキンさんが殺害されたのは共犯者が殺害に協力してくれそうな相手を選んだだけだったんだ。
二人が恨んでいる相手が別に存在したらその人でも良かったんじゃねーか?」
スブター「…!!」
コナン「おそらく、ラバエルさんとペカルさんに『syamuを担ぎ出して俺たち3人で一儲けしよう』とでも持ちかけたんだろうな。
あの2人はカネに困っていたから飛びついただろうよ。
そして『syamuさんをYouTuberとして復活させる』とかの嘘の企画を能美島の実家まで持ち込み、
syamuさんの家族とわざと口論を起こさせた。
syamuさんの家族を上手く怒らせるとか2人をうまく煽るとかで口論を起こさせ、カッとなった2人は家族を手に掛ける…
それくらい話術が巧みなあんたならやれるだろ?
それに、2人にはもう一つ大事な利用目的もあった…」
スブター「大事な利用目的だと…?」
コナン「ああ。それは『盾』…」
スブター「!!?」
660
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:58:44 ID:8ve3bhuI
コナン「犯人護送車の爆発、あれもお前の仲間…組織の連中による犯行だ」
コナン「となれば、当然『爆弾を車のどの位置に仕掛けるか』というのも事前に知らされているはず…」
コナン「あんたは爆弾の位置や爆破のタイミングを知っていて、その上で座る位置を調整し二人が『盾』になるように位置取った…」
コナン「手榴弾が爆発する前に覆いかぶさって爆発を抑える…ってよくあるだろ?あれをあの二人の体を使ってやったってワケだ」
コナン「護送段階ではあんたたち3人は拘束されてなかったと目暮警部は言っていた。
となれば、厚手の上着か何かを広げて爆風や破片の飛散を防ぐことも可能だっただろうよ。
思い返してみればあの日あんたはかなり厚着をしていた。
恐らくあれは爆発を知っていて致命傷を受けないよう工夫をしていたんだろうな…」
スブター「…ッ!!」
コナン「それにあんたほどガタイが良ければ上手く直撃さえ防げば死ぬことはねーだろ?
ま、爆発の威力が大きすぎて指を2本ほどふっとばしちまったみてーだが…
その現場に残ったあんたの指が却ってあんたの死亡を強く警察に印象づけちまったようだがな」
スブター「…!!」(欠損し包帯が巻かれた左手を隠す)
661
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 13:59:15 ID:8ve3bhuI
コナン「まずはsyamuさんの家族の殺害にペカルさんとラバエルさんを巻き込む。
そして共犯者となったあんたたち3人は共謀してピカキンさんを殺害する。
ターゲットだって本当は誰でも良かったんだろうぜ?
ピカキンさんだったらペカルさんやラバエルさんも恨んでいるし、
ピカキンさんほどの有名人なら何よりも事件が大きく扱われるからな。
その場合、スブターさんが犯人として逮捕された場合や護送中に死亡したことも大きく扱われる。
自分の『死亡』を世間に大きく印象付けられる、ってわけだ」
スブター「ぐっ…。」
コナン「そしてピカキンさん殺しの犯人としてあんた達3人が捕まる。
その際に使われる護送車にはあらかじめ変装が得意な組織の仲間が爆弾を仕掛けていて…
タイミングを見計らって爆発。
あんたは二人を盾にしたり爆風を上着のようなもので防いだりし、致命傷を防いだ上で脱出した…!」
スブター「い、いや待てよ!だったら俺たちがsyamuに罪をなすりつけようとしたのはどういう理由なんだ?
死んだふりをするのが理由ならトリックなんて使う必要ねえだろ?
ピカキンさんを殺した後に自首すれば良いんだからな」
コナン「ああ、それは恐らく2人に犯行への協力を納得させるためだろう。
『syamuのせいにするから俺たちは捕まらない』とかなんとか言ってな。
まさか『自首するから殺人に協力してくれ』なんて言えないだろ?
まあ、もう一つ考えられる理由があるがな…」
スブター「な、何なんだよ理由って…」
コナン「組織にとっては『どちらでも良かった』ってことだ…!」
スブター「!?」
662
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:00:05 ID:8ve3bhuI
コナン「そう…ピカキンさん殺しの一件…」
コナン「あれはsyamuさんが逮捕されようがスブターさんたちが逮捕されようがどちらでも良いように出来ていたんだ」
スブター「ッ…!?」
コナン「syamuさんも組織と関係がある。となれば当然、この件についても知らされてたはずだ。
もしsyamuさんが逮捕されてたら同じようにsyamuさんが爆発で死んだふりをしていただろう。
そして死んだはずのsyamuさんが別の町で爆破事件を起こす…
そう、あんたに疑いが向くようにあんたが恨んでいるような人間を狙ってな!」
スブター「!!!!」
コナン「おそらくあんたは組織の一員としてsyamuさんと組んで今回の犯行を行ったはずだ。
そして、組織にとってはどちらでも良かった…」
コナン「どっちでも良かったってのは恐らく爆破で死んでも良かった、って意味でもある。
例えあんたやsyamuさんが死のうが組織にとっては何の痛みも無い。
もし死んだとしても自ら組織のことを吐くこともなく証拠隠滅をしてくれて助かったとでも思ったんじゃねーか?」
スブター「…ッ!!」
663
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:00:30 ID:8ve3bhuI
コナン「爆発により共犯者のペカルさんとラバエルさんは即死した。
爆発の混乱に紛れて脱出したあんたの本当の狙いを知ることなく、な…」
コナン「脱出したあんたは恐らく組織の息のかかった医者に傷を見てもらったんだろう。
直撃は避けたとはいえ爆発でかなりの怪我を負っていたはずだし、指を2本ほどふっ飛ばしてるからな。
護送車爆破事件から次の杯戸町の連続爆破事件までのタイムラグがあったのは傷が最低限良くなるまで待ってたんだろう…」
コナン「そして傷がだいぶ良くなったあんたはsyamuさんの故郷の貝塚まで行って
あす稀さんのイベント運営の元にsyamuさんの犯行声明的なDVDを送付したり、
様々な事件の下準備をした。
恐らくあのDVDの映像はsyamuさんに頼んで最近撮ったものだろうな」
コナン「準備が整った後、あんたは杯戸町でデパートに忍び込み爆弾を仕掛け九山穂高代議士を爆殺。
その後も路上のピアノに爆弾を仕掛けてピアニストの須月裕太さんを爆殺し…
公園のゴミ箱に爆弾を仕掛け、YouTuberの黒木士さんを爆殺し…
野外ステージに爆弾を仕掛けてAV女優のあす稀さんを爆殺した…」
コナン「このトリックで大事なことはsyamuさんが捕まらないこと、目撃されないことだ。
下手に目撃されてsyamuさんのアリバイが証明されちまったら他の犯人の存在が疑われ事件のトリックが崩れる…。
護送車の爆破以後は絶対に出歩かないように頼んでいたんだろうな。
しかし肝心のsyamuさんは周辺のビル屋上や喫茶店なんかをフラフラしていた…。
『外出NG出てたんですけど今日はNG出てませんね』理論でウロウロしていたんだろうな」
コナン「あんたはこの4連続爆弾事件で杯戸町とsyamuに目を向かせ、その隙を突いて米花町の各所に爆弾を仕掛けたってわけだ…。
全く、大したもんだぜ。米花町爆破という本命の大犯罪のために10人以上の命を奪うなんてな…」
664
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:01:08 ID:8ve3bhuI
スブター「…何だよさっきから!俺は殺人犯でも爆弾犯なんかじゃねえよ!証拠はあるのかよ!?」
コナン「証拠?んなもんねーよ…」
スブター「ああ!?証拠もねえのに人を犯人呼ばわりしやがったってのか!?」
コナン「まだ、な…」
スブター「!?」
コナン「今までは証拠がほとんど見つからなかった。
それはあんたが死んだはずの人間、事件と関わりのないはずの人間だったから…」
スブター「何だと…?」
コナン「死んだはずだから疑われない、動機がないから疑われない…。
だが、事件との関わりや生存が少しでも疑われたらどうなると思う?」
スブター「!?」
コナン「警察はスブターさん、あんたに焦点を絞って大規模な捜査に乗り出すだろうぜ?
それこそ事件前後の米花町、杯戸町…いや、東京都全域、日本全国の監視カメラを調べてでもな…
あんたはその捜査から逃げられるほど何の証拠も残さない完璧な犯行を行ったと言えるか?」
スブター「っ…!!!」
コナン「…いや、あんたは確実に捕まるだろうな。
死んだはずの犯人が生きていて今までずっと不自然に身を隠していたんだ。
一番疑われるのはsyamuよりあんたじゃねーか?」
スブター「ッ!!?」
665
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:01:39 ID:8ve3bhuI
コナン「あんたが警察に捕まることは間違いない。
それにもし逃げたとしても任務に失敗したあんたはどうせ奴らに消されるのは確実だ…」
スブター「ッ…!!」
コナン「まあ、下手すれば爆死しかけるような危ない任務を直接やらされるんだ。
あんたはせいぜい組織の下っ端で組織については深くは知らねーと思うけどな。
警察に保護してもらった方が良いと思うぜ?
その前に吐いてもらうがな…」
スブター「…?」
コナン「お前の所属する黒の組織のこと…ジンやウォッカのこと…」
コナン「お前らのボス…烏丸蓮耶のことを洗いざらいな…!!」
スブター「…ッ!!!!!!!!???」
666
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:02:06 ID:8ve3bhuI
コナン「…それとあんたには他にも吐いてもらいてーことがあんだよ。
憶測の部分があるオレの推理だけじゃこの事件にはまだイマイチ納得できねーことがいくつかあってな。
そいつもついでに…」
スブター「…なんだよ、組織とか爆破事件とかわけわからねえよ…」ハァ
コナン「まだシラを切るつもりなのか?」
スブター「まあ組織とかわけわからねえけどよ、とりあえず自首するよ…」
コナン「喋る気はねーってことか…」
スブター「いや、教える代わりに良いところへ連れてってやるぜ…」
コナン「え?」
(上着の内側に手を入れ拳銃を取り出すスブター)
スブター「地獄へな!死ねぇ、クソガキがぁ!!」
カチッ(コナンへ拳銃を向ける)
667
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:02:33 ID:8ve3bhuI
コナン「…。」ニヤリ
スブター「!?」(コナンの光り輝く右足元を見て驚く。足元にはサッカーボール)
コナン「いっっ……けえええええええええええ!!!!」
(すでに用意してあったサッカーボールを思いっきり蹴るコナン。ここで流れ始めるコナンのメインテーマ)
https://www.youtube.com/watch?v=1XWe2MBaLRI
スブター「があああああああっ!?」
ボグシャアア(サッカーボールが顔面に直撃、3メートルほど吹っ飛んで窓際に仰向けに倒れる)
コナン「ふぅ…。」
668
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:03:08 ID:8ve3bhuI
コナン「危なかったな…。だが今回の事件もこれで解決か」
コナン「まあ、奴らの情報を得られないことだけは残念か…」
コナン「とりあえず警察に連絡を…」スッ
(スブターに背を向けスマホを取り出すコナン)
???「甘えよ」
バキイッ!(コナンが背後から顔面を殴られ吹っ飛び、壁に頭をぶつける)
コナン「ぐああっ!?」
669
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:03:59 ID:8ve3bhuI
コナン「な…何で……な、なぜ…動け…」
(銃を拾い上げてコナンのスマホを拾い、壁に倒れ込んで動けないコナンの方に歩み寄るスブター)
スブター「『プロレスリングスブター』なめんなよ?プロレスってのは技を避けねえ格闘技だ。
レスラーがこの程度で倒れるかよ」
コナン「(そうだった…スブターさんはプロレスラーもやっていた…!)」
コナン「(でもキック力増強シューズの最大出力でサッカーボールを顔面に叩き込んだんだぞ…!?)」
スブター「チッ、ガキが…舐めた真似してくれたなぁ!」ドカッドカッドカッ
(倒れたコナンに蹴りを入れ続けるスブター)
コナン「ぐあっ!があっ!」
スブター「だが…さすがは名探偵、工藤新一だな」
コナン「な…んだって!?」
670
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:04:44 ID:8ve3bhuI
コナン「な…なんでお前がそのことを…!?」
スブター「やっぱりお前がそうだったってワケか。
ジュンペーが調べてたんだよ、過去にジンが消した『工藤新一』についてな。
一応俺が調べてみても死んだという証拠しか出てこなかったが…
まさか本当に生きてるとは思わなかったな、S特有の勘ってやつか?」
コナン「syamuが…俺のことを…!?」
スブター「ああ、ジュンペーから組織に何の報告もなかったからただのSの奇行だと思って組織のメンバー全員がスルーしてたがな」
コナン「(あのビルの屋上で出会った時もそんな事を言っていたが…syamuはオレが工藤新一だと知っていた…!)」
コナン「(だがスブターさんの言い方ではオレが生きてるとは組織に言ってねーみたいだが…)」
スブター「そうだ、教えてやるよ。あのジュンペーはもうsyamu_gameじゃねえ」
コナン「え?」
スブター「『サッポロ極ZERO』…それが組織の幹部であるアイツのコードネームだ」
コナン「『サッポロ…極ZERO』!?あの貝塚勃起土竜が組織の幹部だと!?」
スブター「ああ、それとさっきのお前の推理に間違ってるところがある…
俺は組織の下っ端じゃねえ…組織の幹部だよ」
コナン「何…!?」
スブター「『純米吟醸・柴田』…それが俺のコードネームだ」
https://www.amazon.co.jp/%E6%9F%B4%E7%94%B0-%E7%B4%94%E7%B1%B3%E5%90%9F%E9%86%B8-720ml/dp/B00CGUXBRQ
コナン「『純米吟醸・柴田』だと!?」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:05:22 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「しかしよく1人ですべての爆弾を見つけたもんだな、流石は名探偵ってことか」
コナン「…いや…オレ一人じゃ無理だっただろうよ」ゲホッゲホッ
(何度も蹴られたダメージで苦しそうにするコナン)
純米吟醸柴田「何?」
コナン「…言ったろ?『彼ら』が爆弾の場所を教えてくれたって…」
純米吟醸柴田「彼らだと?」
コナン「ああ、この街を守りたい人たちがな…!」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:05:42 ID:8ve3bhuI
【一方その頃、30分ほど前の米花駅】
(駅構内や周辺に大勢の警官が集まっている)
捜査員A「警部!ここに設置された爆弾はこれだけのようです!」
目暮「うむ、まだあるかもしれん。住民の退避を進めて捜索を周辺まで広げろ。
これ以上、一人たりとも犠牲者を出すな!」
捜査員A「はっ!」
捜査員B「警部!米花総合病院でも爆弾が見つかったそうです!匿名の通報が…」
目暮「何!?手が空いてるものはただちに処理班と共に…」
捜査員B「そ、それが…近くの警官が向かった所、爆弾が何故か既に処理された後だそうで…」
目暮「何だって?」
673
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:06:09 ID:8ve3bhuI
【米花総合病院の外】
ジョディ「警察には匿名で通報しておいたわ。全くシュウ、無茶するんだから…」
キャメル「赤井さん、まさか爆弾まで処理できるとは…しかもあれだけ早く…」
赤井「…。」(背を向けて歩き出す)
ジョディ「ちょ、ちょっとどこへ行くのシュウ?」
赤井「まだ狩りが残っているのでな」
キャメル「ってことは、爆弾ですか?」
赤井「いや……『奴ら』だ」ニヤリ
674
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:06:58 ID:8ve3bhuI
【米花タワー】
(公安の捜査官たちが集まっている)
公安の人A「こちら爆弾を発見しました!」
公安の人B「ここに設置されたものはこれで全てだろう、周辺施設も捜索に当たれ!」
安室「…。」
安室「(今回の一連の事件はすべて組織が糸を引いていた…)」
安室「(しかもまさか僕を始めとして組織に疑われていたメンバーたちもついでに殺そうとしていたとは…)」
安室「(今回の件について僕が全く知らされていなかったのはそのためか)」
安室「(しかし、僕のことを公安と見抜いた上での『自分の身は自分で守れるはず』というsyamuの発言…)」
安室「(あれは『組織がお前の命を狙っている』『自分の国を自分自身の手で守れ』というメッセージだったんだろう)」
安室「(そう気付き、早目に動いたおかげで自分を守れただけでなく事件の被害を大きく減らすことが出来そうだ)」
安室「(だがあの男…syamu_gameは何者なんだ…?)」
675
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:07:18 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「なるほど、協力者がいたってわけか…」
コナン「ああ…それにお前はもう終わりだ…!この場所だって彼らに知らせてある。
オレを始末しようがあんたは終わりだぜ?」
純米吟醸柴田「チッ、こんなガキ一人に組織の一大計画が邪魔されるとはな…」
コナン「一大計画…だと?」
純米吟醸柴田「ああそうだ。2つの『ゼロ』を作る計画がな」
コナン「2つの…ゼロ?」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:07:39 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「ああそうだ。1つ目のゼロは組織の裏切り者やスパイ共を全員殺す『ゼロ』。
もう一つの『ゼロ』は…」
コナン「…米花町を爆破で『ゼロ』にしようってのか?」
純米吟醸柴田「いや、それはあくまで結果にすぎねぇ。もう一つのゼロは『存在しないはずの人間を作り出すこと』だ」
コナン「存在しないはずの…人間だと!?」
純米吟醸柴田「ああそうだ。表向きは死んだ人間、疑われることすら無い人間だ。
犯罪にはうってつけだ、組織にとっては喉から手が出るほど欲しい人間だからな」
コナン「存在するはずのない人間…お前らのボス、烏丸蓮耶のようにか…!」
純米吟醸柴田「ボスのことまで知ってるとはな…流石は名探偵、工藤新一ってわけか」
コナン「本来ならあんたがその2つ目のゼロ…存在しないはずの人間になっていたってのか…」
純米吟醸柴田「ああそうだ、その暁には俺はボスに掛け合ってコードネームを変えてもらうつもりだ」
コナン「コードネームを…!?」
純米吟醸柴田「ああ、ゼロになった俺に最もふさわしいコードネーム…『ストロングゼロ』にな…!」
コナン「ストロング…ゼロ…!?」
677
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:08:04 ID:8ve3bhuI
コナン「だがわからねーな…なんで大物YouTuber『スブター』が黒の組織に…!」
純米吟醸柴田「あん?」
コナン「YouTuberとして大成功して大金を稼ぎ『日本で最も成功したYouTuber』の1人とも呼ばれ、
大物メジャーリーガーのデルビッシュ投手とも親友ですべてが順調なあんたがなぜ組織なんかに…!?」
純米吟醸柴田「ああ、教えてやるぜ。俺は元々組織の『リクルーター』をきっかけに配信者として成り上がったんだよ」
コナン「リクルーター…?」
純米吟醸柴田「あの組織は常に人を求めてる。なぜだと思う?」
コナン「黒の組織が人を求めてる理由…だと?アポトキシンとかいう毒薬を作るため…?」
純米吟醸柴田「それもある。APTX4869の完成は組織の悲願の1つだ。
そのために科学者なんかの優秀な奴らを集めているが…俺の集めているのはそういう連中じゃねえ」
コナン「何…?じゃあなんのために…」
純米吟醸柴田「決まってんだろ?犯罪だよ」
コナン「!!?」
678
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:08:35 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「運び屋、連絡役、スパイ、殺し屋、ヤクやチャカの売人、強盗、薬の被験者…
組織の目的のためにはカネも人もいくらでも必要だ。
目的達成のためにそうしたことをやらせる末端の捨て駒が必要なんだよ」
コナン「(末端による組織のための犯罪…キールこと水無怜奈さんの行方を探るために組織のスパイとして病院に潜入していた楠田陸道のような奴らってことか…)」
純米吟醸柴田「配信者をやってた俺の周りにはいい人材がいっぱいいたぜ?
たかだか数万円のために何でもやるような奴らがな…」
コナン「まさかその人材って…!」
純米吟醸柴田「ああそうだ、同じ配信者仲間だよ。
今でこそ配信業は脚光を浴びてガキどもの憧れみたいなクリーンな職業になってるが、
俺が配信を始めた当時、昔は配信者なんてのはニートや乞食みたいな人間のゴミクズだらけだった。
『カネに困ったゴミどもを紹介してくれ』と底辺配信者だった頃の俺に言ってきたのが組織だったってわけだ」
コナン「ってことは…あんたにあった黒い噂って…」
純米吟醸柴田「ああそうだ!ほとんど事実だよ!
他の配信者どもを死に追いやったのも!自殺に追い込んだのも!犯罪に手を染めてきたのもなぁ!」
コナン「…!」
純米吟醸柴田「何百人もの社会のゴミを組織に紹介してきたよ。
たかが数万だぜ?そのためにあいつらなんでもしやがる。
全員が死ぬか逮捕されるか、病院で廃人同然になってるがな」
コナン「なんてことを…!!」
純米吟醸柴田「だがそのおかげで俺は組織の中で出世した。
コードネームも貰って幹部になり、組織のサポートも得てYouTuberとして大成した!
あいつら底辺の配信者どもの人生は無意味だったが、俺が意味を与えてやったんだ!
俺の人生の踏み台としては役に立ったからなぁ!」
コナン「てめぇ…!」
679
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:09:00 ID:8ve3bhuI
純米吟醸柴田「それに踏み台はあいつらだけじゃねぇ」
コナン「え?」
(蹴りを何度も入れられ立ち上がれないコナンに銃を向けるスブター)チャキッ
純米吟醸柴田「お前も俺の踏み台になってもらうぜ?工藤新一…」
コナン「な!?」
純米吟醸柴田「組織への良い土産じゃねえか?あの薬を飲んで幼児化した被験者…それもジンがバラしそこねた男なんてな。
上手くやればこれでジンは降格、俺がジンの後釜にだって座れる手柄だ」
コナン「!?」
純米吟醸柴田「もうすぐジンがこのホテルの屋上までヘリで俺を回収に来る。
そのときにお前という手土産を持って組織に帰らせてもらうぜ」
コナン「ジンが…このホテルに!?」
純米吟醸柴田「爆破こそ失敗したが、全てを知ってるお前さえ組織まで連れ帰れば俺は存在しないはずの人間のままだ。
そうなりゃお咎めもないだろうよ、しかもこんなデカい手土産まであるんだからな」
純米吟醸柴田「さあ、おとなしくしてな。まあここで死ぬか組織の研究所で死ぬかのどちらかだだろうな!」
コナン「(くそ…!!)」
680
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:09:29 ID:8ve3bhuI
???「はああああああああああっ!!!」
純米吟醸柴田「ぐあああっ!??」バキイッ!
(部屋に飛び込んできた謎の人物の回し蹴りが純米吟醸柴田の胸元に叩き込まれ、吹っ飛び倒れる)
蘭「大丈夫コナンくん!?」
コナン「ら、蘭…姉ちゃん…!?何で!?」
蘭「トイレからコナンくんが逃げたんだもの。ずっと探してたのよ。
そうして街を探してたらコナンくんがバスに乗るのが見えたからタクシーで追ってきたの」
コナン「ありがとう蘭姉ちゃん、でも早く逃げ…」
蘭「って…スブターさん!?もしやあなたがこの事件の…!?」
純米吟醸柴田「ったく、ってえな…」
コナン「(おいおい蘭の回し蹴りをまともに受けて平然と立ち上がるだと…!?
いくら打たれ強いプロレスラーって言っても化け物かこいつ…!?)」
681
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:09:51 ID:8ve3bhuI
蘭「え…効いてない!?」
純米吟醸柴田「何だよ女、邪魔すんじゃねえよ」
コナン「蘭!逃げろ!!」
純米吟醸柴田「おらああああっ!」(右腕で蘭に殴りかかる)
蘭「っ!!」(純米吟醸柴田のパンチを腕でガードするもよろける)
蘭「(…完璧に受けたのにこの衝撃…この人、強い…!)」ジィィン
純米吟醸柴田「おらああ!!!」(逆の左で蘭に殴りかかる)
蘭「きゃあ!!」(ガードするも一瞬遅れ、バランスを崩し吹っ飛び壁に頭を強く打つ)
コナン「(蘭のガードごとふっ飛ばした…!なんてパワーだよ…!)」
純米吟醸柴田「ちょっとは強ぇみたいだが邪魔すんじゃねえよ、女」チャキ(拳銃を倒れた蘭に向ける)
コナン「蘭!!!!くそっ!」チャッ(腕時計型麻酔銃を純米吟醸柴田に向ける)
純米吟醸柴田「ガキが!妙な真似すんじゃねえよ!!」
バキィッ!(コナンを蹴り壁際まで吹っ飛ばす。腕時計型麻酔銃がその際にひしゃげて壊れる)
コナン「ぐあっ!!く、くそ…腕時計型麻酔銃が…!」
682
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:10:22 ID:8ve3bhuI
コナン「…や、やめろ…蘭に手を出すな!」
純米吟醸柴田「ああ、手は出さねえよ。お前がおとなしく来てくれればな」
コナン「何…!?」
純米吟醸柴田「お前がおとなしく組織のところまで来てくれればこの女は助けてやるって言ってんだよ」
コナン「オレが…」
コナン「…。」
純米吟醸柴田「良いんだぜ?この場でこの女を絞め殺してやってもな」
蘭「ぐっ…あ…」(首元を片手で掴まれる蘭)
コナン「…わかった」
蘭「え…?」
683
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:10:43 ID:8ve3bhuI
コナン「ごめんね蘭姉ちゃん、ボクこのおじさんについていくよ」
蘭「コナン…君…?」
コナン「ボクのことは心配しなくていいから。小五郎のおじさんには上手く言っといてよ」
蘭「なんで…どうして!」
コナン「あ、一応このことは阿笠博士に言っておいてよ」
蘭「行っちゃダメ、コナン君…うっ!」(立ち上がって止めようとするもダメージが大きく立ち上がれない)
コナン「警察に連絡すれば助けに来てくれると思う。今までありがとうね」
純米吟醸柴田「わかってるじゃねえか。ほら、さっさと行くぜ。
命拾いしたな、女。」(コナンの腕を乱暴に引き、部屋の出口に向かう)
684
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:11:30 ID:8ve3bhuI
コナン「(恐らくこいつが行く先はホテルの屋上…ジンの迎えを待つつもりだろう…)」
コナン「(これで良いんだ…蘭を守るため…)」
コナン「(オレも蘭もボロボロ、相手は銃を持っている、こっちには腕時計型麻酔銃も無ければキック力増強シューズも蘭の空手も効かない相手…)」
コナン「(しかもゆっくり奴らの情報を聞き出したかったから本当は警察にも誰にもオレの行き先を言ってねえ…)」
コナン「(オレとしたことがミスっちまったな…)」
コナン「(どう頑張っても勝てねえ相手だ…だったら蘭だけでも守るしかねえ…)」
コナン「(阿笠博士に蘭から伝えてもらえば赤井さんを通じてFBIに伝わるし、オレの父さんにも伝わって動いてくれる…)」
コナン「(蘭やおっちゃん達はなんとか守ってくれるはずだ…)」
コナン「(すまねえ、蘭…せめてお前だけでも生きてくれ…)」
バタン(扉が閉まる音)
蘭「行っちゃ…ダメ…コナンくん…!!」
685
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:11:54 ID:8ve3bhuI
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
686
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:12:53 ID:8ve3bhuI
ちょっと長くなりましたが事件の真相が6〜7割くらい明かされたところで今回はここまでです
あと組織との対決で2回、エピローグで1回で終わりそうです
今年のコナンの映画が延期になったので公開までには終わらせたいです
687
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 14:16:45 ID:HDUcJREw
シバターはジンに消されそう
あとはじゅんぺいとどう決着をつけるか
688
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 16:16:01 ID:kpuuOS32
面白かった…
人気配信者が実は組織の一員で、名声を末端を集めるのに利用してるって本当に原作にありそうですごいですねこれ
689
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/04/12(日) 17:31:23 ID:Z77RAXFY
とうとう核心部ですね
ええSSやこれは…
690
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:50:22 ID:ZjBTGFfU
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
691
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:51:48 ID:ZjBTGFfU
【米花ホテル屋上】
(真っ暗闇の広々とした屋上。眼下の街には明かりが輝いている)
純米吟醸柴田「俺だ、純米吟醸柴田だ…予定通りホテルの屋上に来た」
純米吟醸柴田のイヤホンから漏れる男の声『ご苦労だったな「純米吟醸柴田」…』
コナン「(この寒気のするような声は…まさか…)」
純米吟醸柴田「ああ、少々予定は狂っちまったがな。ジン…」
コナン「(やはり…ジンか!!)」
イヤホンから漏れるジンの声『予定通りの時間にそっちに着く予定だ…手筈通りにな』
純米吟醸柴田「ああ、わかった。面白ぇ土産もある。お前も驚くだろうぜ?」
イヤホンから漏れるジンの声『フッ、お前に会えるのが楽しみだぜ?せいぜい最後まで務めを果たすことだな…』
純米吟醸柴田「ああ、また後でな」
コナン「(もうすぐジンがここに…!)」
692
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:52:29 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「さーて、もうすぐジンが来るが…」
コナン「…!!」
純米吟醸柴田「その前にやらなきゃいけないことがある」
コナン「え?」
(懐からスイッチのようなものを出す)
コナン「…な!?」
純米吟醸柴田「……。」ニヤリ
ポチッ(スイッチを押す純米吟醸柴田)
693
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:52:56 ID:ZjBTGFfU
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!
(地震のような地響きがし、膝をつくコナン)
コナン「!!!?」
コナン「何だ…何が起こった!?」
純米吟醸柴田「気になるか?そこの手すりから下を見てみろよ、名探偵…」
コナン「下だと…!?」
(手すりから下を覗き込むコナン)
コナン「な!!!?」
694
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:53:05 ID:o6MWHly.
待っていました(歓喜
695
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:54:20 ID:ZjBTGFfU
(ホテルの1階辺りが激しく炎上しており、空に大量の煙を吹き上げている)
コナン「な…!!」
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!!!!!!
コナン「!!!」
(再度爆発音と地響きがし、膝をついてしまうコナン)
コナン「ま…まさか…!お前、このホテルにも…!!」
純米吟醸柴田「ああ、そのまさかだ。このホテルのすべてのフロアには爆弾が仕掛けてある。
たった今爆破したのは1階と2階と玄関とエレベーターだ」
コナン「何だって!?」
純米吟醸柴田「ジンが俺を回収したら全ての爆弾を爆破させる。
このホテルに何かの証拠も残ってるかもしれねぇからな、何の証拠も残さねえ…」
コナン「そうだ、蘭!蘭は…」
純米吟醸柴田「エレベーターも下階も爆破したんだ。逃げようとしてあの女は今頃死んでるだろうがな」
コナン「そ…そんな!!」
696
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:54:44 ID:ZjBTGFfU
コナン「おい!約束が違うだろ!蘭は助けてくれるって…!!」
純米吟醸柴田「助けてやったろ?あの場ではな…」
コナン「何…!?」
純米吟醸柴田「あの場では助けてやった、だがその後のことまでは言ってねえ…だろ?」
コナン「うおおおおおおお!!!」(屋上から下へ降りる階段がある建物へ走ろうとするコナン)
純米吟醸柴田「チッ、おとなしくしてろって言ってんだろ!」
ドスッ(純米吟醸柴田がコナンに腹パン)
コナン「があっ!!」ゲホゲホ
純米吟醸柴田「あの女はまだ生きてるかもしれねえぜ?
ただ1階は爆破されて炎と煙と瓦礫で外に出られねえがな。
そしてジンが俺を回収したらすべてのフロアが爆破される。
そうなったらどっちにしろ瓦礫に埋もれて死ぬだろうけどな!」
コナン「くそっ、蘭…蘭…」(膝をつくコナン)
コナン「らあああああああああああああああああああああああん!!!!!!」
697
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:55:13 ID:ZjBTGFfU
???「はああああああああああ!!!!」
コナン「え?」
バキイッ!(何者かの蹴りが純米吟醸柴田を吹っ飛ばす)
純米吟醸柴田「…ッ!?」
蘭「コナン君、大丈夫!?」
コナン「蘭…姉ちゃん!?どうして!?逃げたんじゃ?」
蘭「うん、逃げようとも思ったの。でも…」
698
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:55:23 ID:IFgdJqVM
もうはじまってる!
699
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:55:39 ID:ZjBTGFfU
【10分前・ホテルの一室】
蘭「(コナン君が連れて行かれちゃった…)」
蘭「(痛っ…!助けに…)」
蘭「(でも…あのスブターさんには私の空手が通用しなかった…)」
蘭「(私でコナン君を助けられるの…?)」
蘭「(……。)」
蘭「(ううん、助けに行かなきゃ)」
蘭「(だってここで逃げたら…)」
蘭「新一に…笑われちゃうから…!」
蘭「新一に次に会った時…胸を張っていたいから…!!」
(決意に満ちた表情でヨロヨロと立ち上がり、部屋を出ていく蘭)
700
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:56:23 ID:ZjBTGFfU
【ホテルの屋上】
コナン「でも?」
蘭「…ううん、何でもない」
純米吟醸柴田「…っ痛ぇ…しつこい女だな」
(何事もなかったように立ち上がる純米吟醸柴田)
蘭「やっぱり私の空手じゃ…コナン君、逃げて!!」
コナン「え?」
蘭「はああああああっ!!」
バキィッ!(蘭が蹴りを純米吟醸柴田の腕に食らわせるが、顔色ひとつ変えていない)
蘭「早く!私が時間を稼いでる間に!」
バキイッ!バキイッ!(蘭が拳や蹴りを次々純米吟醸柴田に見舞う)
純米吟醸柴田「チッ、うざってぇな…!」(蘭の攻撃をガード)
コナン「…で、でも…」
701
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:56:43 ID:ZjBTGFfU
コナン「(逃げるなんて論外だ、でも蘭じゃあいつには勝てねえ…)」
コナン「(加勢しようにも麻酔銃もなければ武器になるようなものも…)」
コナン「(…!!)」
ダッ(戦っている二人に背を向けて屋上から下へ下りる階段のある建物へ走るコナン)
純米吟醸柴田「逃がすかよ!!」
(コナンを追おうとする純米吟醸柴田)
蘭「絶対に行かせない!」
バキイッ!(蘭が背後から回し蹴りを見舞う)
純米吟醸柴田「チッ!…まあいい、どうせヤツに逃げ場なんてねえ…」
純米吟醸柴田「お前を絞め殺してからゆっくりと追ってやるよ…!」
蘭「…!」ゼェゼェ
702
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:57:20 ID:ZjBTGFfU
【ホテルの廊下】
(ホテルの廊下を走るコナン。少し煙が吹き出している部分もある)
コナン「(このフロアにも煙が…となれば下の階はもう完全に煙と炎と瓦礫で塞がれてるみてーだな)」
ズゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!(地響き)
コナン「!!!」
コナン「(どこか下のフロアが崩れたか…このホテルも長くはもたねーな…)」
コナン「(早く脱出しねーと…)」
コナン「(だが…それは…)」
コナン「(あいつを…純米吟醸柴田を倒してからだ…!!)」
703
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:57:56 ID:ZjBTGFfU
【さっきのホテルの部屋】
コナン「(…あった、さっき蹴ったサッカーボール)」
(部屋の窓際に行き、サッカーボールを拾い上げる)
コナン「(こいつさえあればとりあえず武器にはなるが…)」
コナン「(だがヤツはキック力増強シューズでボールを顔面にブチ当てたのに立ち上がってきた…)
コナン「(蘭もいるとはいえ、勝てるのか…?)」
コナン「(…いや、弱気になるな。アイツに勝てなきゃオレも蘭もここで死ぬ…)」
コナン「(絶対に勝たなきゃいけねえ…!)」
コナン「(ん…?)
(ふと部屋にある机に目が留まる。机の上には重そうな置物がある)
コナン「(置物か…確かこの置物を使ってピカキンさんは殺害されたんだったな)
コナン「(ここにあったやつは落とされて粉々になってたから新しいのと取り替えたんだろうな)」
コナン「(…。)」
704
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:58:21 ID:ZjBTGFfU
【ホテルの屋上】
蘭「きゃあっ!!」
(純米吟醸柴田の蹴りを受けて吹っ飛ぶ蘭)
純米吟醸柴田「ったく、手こずらせやがって…」
グイッ(倒れた蘭の方に歩み寄り、蘭の首元を掴んで片手で持ち上げる)
蘭「あ…あ…!!」
ギリギリ(首を少しずつ締め上げていく)
純米吟醸柴田「安心しろ、アイツもすぐに同じところに送ってやる…」
蘭「(…苦しい…。私、ここで死ぬんだ…)」
蘭「(コナン君、ちゃんと逃げれたかな…)」
蘭「(あの子は頭がいいから、きっとちゃんと逃げてくれるはず…)」
蘭「(これで良いんだよね、新一。私、頑張ったよね…)」
???「蘭姉ちゃん」
蘭「!?」
705
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:59:11 ID:ZjBTGFfU
(階段の方に目を向ける2人。そこにはニコニコした顔のコナンがいる)
蘭「なん…で?なんで…逃げない…の?」
純米吟醸柴田「逃げ場がなくてノコノコ戻ってきやがったか、まあいい。
そこでこの女が死ぬのを見て…」
(ニコニコしながら二人のところに歩いてくるコナン)
蘭「ダメ…来ちゃ…」
コナン「ねえ、蘭姉ちゃん」
純米吟醸柴田「?」
蘭「え…?」
コナン「ボクね、明日学校に早く行かなきゃいけないんだ」
蘭「コナン…くん?」
コナン「多分蘭姉ちゃんに起こしてもらわなきゃ寝坊しちゃうだろうし…」
コナン「それに、小五郎のおじさんも蘭姉ちゃんがいないと午前中ずっと寝てると思うんだ。
たしか明日、午前中に依頼人の人が探偵事務所に来るんでしょ?」
蘭「……あ……」
コナン「だから、さ…」
コナン「一緒に帰ろう、蘭姉ちゃん」
(蘭の方に手を伸ばすコナン)
蘭「……!!」
コナン「きっと…」
コナン「新一兄ちゃんもここにいたら…同じことを言ったと思うんだ」
蘭「(新一が…)」
706
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 14:59:38 ID:ZjBTGFfU
【小学校の頃の回想】
(体育館のステージの階段下の収納スペースの暗闇の中、うずくまっている蘭)
蘭「(どうしよう…かくれんぼでステージの下に隠れたのはいいけど、
階段が移動されたせいで扉が開かなくなって出られなくなっちゃった…)」
蘭「……もしかして、私一生このまま誰にも見つけられなくて…」
ガラッ(収納スペースの扉が開く)
蘭「…新一!?」
新一「お、やっぱここにいたか」
蘭「…何でわかったの?私がココに隠れてるって…」
新一「探偵だからな。ほら」(蘭に手を差し出す)
蘭「え?」
新一「一緒に帰ろうぜ、蘭」
蘭「…」
蘭「うん…!」
ガシッ(新一の手を取って立ち上がる蘭)
707
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:00:08 ID:ZjBTGFfU
蘭「…はああああああ!!」
バキイッ!(締め上げている腕を左右両側から挟むように殴り破壊する蘭)
純米吟醸柴田「ぐあっ!?」
蘭「うん…!」
ガシッ(コナンの手を取る蘭)
コナン「蘭姉ちゃん、絶対に帰ろうね!」
蘭「うん!ごめんねコナン君。私、諦めそうになってた。でも…」
蘭「もう、絶対に諦めない!」
(コナンと蘭が横並びになり、純米吟醸柴田と対峙する)
純米吟醸柴田「…遊びは終わりだ」
チャッ(拳銃を取り出し、蘭とコナンに向けて構える)
708
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:00:37 ID:ZjBTGFfU
コナン「行くよ、蘭姉ちゃん!」
蘭「うん!」
カチッ(しゃがみ、キック力増強シューズのパワーを溜めるコナン)
純米吟醸柴田「(工藤新一の足元にはサッカーボール…)」
純米吟醸柴田「(逃げたんじゃなくあれをさっきの部屋から持ってきたってのか)」
純米吟醸柴田「(さっきは顔に受けてそこそこのダメージこそ食らったが、二度とは通用しねえってのがわからねえのか?)」
コナン「いっ……けええええええええ!!!!」
バシイイイイッ!!!!!!(輝く脚で足元のサッカーボールを全力で蹴り出すコナン)
純米吟醸柴田「(ヤツは俺を一撃で失神させるために頭を狙ってくる筈…!)
純米吟醸柴田「(銃を持った右手とは逆、左腕で頭をガードしてやれば大したことはねえ)」
純米吟醸柴田「(腕で防いだ後にあの女を撃ち殺し、ウロチョロできねえように工藤新一の手足を撃ち抜いてやればそれで終わりだ…!!)」
(左腕を頭の前に出す純米吟醸柴田)
709
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:01:12 ID:ZjBTGFfU
※ここから超スローモーション
純米吟醸柴田「!?」
(地を這うように高速で飛んでくるサッカーボール)
純米吟醸柴田「(…何、ボールの軌道が…低い、だと!?)」
バキイッ!!!
純米吟醸柴田「…がっ!!?」
グラリ…(足元から体勢を崩し、スローモーションで前に倒れる純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「(何が…何が起こった!!?)」
純米吟醸柴田「(脚に激痛…まさか、あいつが狙ったのは頭じゃなく…)」
純米吟醸柴田「(俺の足だってことか…!?)」
純米吟醸柴田「(だが骨が折れるまでのレベルじゃねえ…倒れたところですぐに起き上がって銃を撃てばそれで終わりだ…!)」
710
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:01:45 ID:ZjBTGFfU
純米吟醸柴田「(ん、そういや女はどこに…)」
(コナンの方を見るが、蘭がいない)
純米吟醸柴田「(女がいない!?)」
蘭「はあああああああああああああああああああああああ!!!」
純米吟醸柴田「(女の声、どこだ…どこにいる!?)」
(倒れながら前後左右を見回す純米吟醸柴田)
純米吟醸柴田「(いない、どこに…!?)」
蘭「はあああああああああああああああああああああ!!!!!」
純米吟醸柴田「(まさか…!!)」
(ゆっくり倒れながら真上を見る純米吟醸柴田。その上空には脚を空高く掲げる蘭の姿)
純米吟醸柴田「(上、だと…!?)」
711
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:07:11 ID:ZjBTGFfU
蘭「はああああああああああああああ!!!!!」
バキイイイイイッ!!!(蘭が上空から脳天踵落としを見舞い、純米吟醸柴田の頭部に直撃する音)
純米吟醸柴田「ぐああああ!!!!!!!!?」
蘭「はあああああああああああっ!!!」
ドガァン!!!!!(踵落としを頭に食らわせたままそのまま地面に頭を叩きつける音)
純米吟醸柴田「ぐああああっ!!!!」
ビシイイイイイイッ!!!!!(蘭がかかとを落とした頭部の下の地面に巨大なヒビが入る)
純米吟醸柴田「あ…が……」ガク
712
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2020/05/13(水) 15:09:51 ID:ZjBTGFfU
(失神する純米吟醸柴田)
蘭「……はぁ、はぁ…」
コナン「(踵落としを上空から完璧に頭に決めて、地面まで振り下ろして地面に叩きつけた…)」
コナン「(ハハ、すげー威力…)」
コナン「(オレのやりたいことを察知した蘭もすごいんだが…)
蘭「やった…」フラ
バタン(蘭が倒れる音)
コナン「蘭姉ちゃん!!」
ダッ(倒れた蘭に走り寄るコナン)
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