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モバP「雪美さんといっしょ」
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あと、割となんでもありです
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モバP「サンドイッチ……欠点らしい欠点があるとすれば、食パンの耳が除かれるところか」
雪美「……そういえば……端っこの……耳は……切る……」
モバP「雪美はパンの耳は苦手な方? そういう子は割といるが」
雪美「……普通。……分かれていたら……気にならない……」
モバP「嫌いじゃないが食べる時にちょっと違和感というか気になるというか、は誰しもありそうだな」
モバP「パン耳のラスクなんかは安くて重宝するし、意外と分かれていた方が存在感があったりして」
雪美「ラスク……あまり……食べたこと……ない……。…………あっ……!」ピコーン
雪美「……私が……白い部分で……フルーツサンドを、作る……」
雪美「……Pが……耳の部分で……ラスクを、作る……」
雪美「……食パンを……余すことなく、使えて……役割分担……できる……」
モバP「ナイスアイデアだな。今度やってみるとするか!」
ちひろ「サンドイッチの話題で盛り上がっていますけど」
ちひろ「そうして雪美ちゃんにサンドイッチされていることについてはツッコミ待ちですか?」
雪美・モバP・雪美「?」
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モバP「盆に実家の物置を漁っていたら面白い物が見つかりましてね」
ちひろ「ほう」
モバP「携帯ゲーム機です。それもキーホルダーサイズ」
ちひろ「うわ小っちゃ!」
菜々「あっ、懐かしいですね! テトリスとかスネークゲームとかレースゲームとかブロック崩しが入っていて……」
モバP「いろいろな亜種があるようですが、これが流行ったのは22、3年は前のようですね」
菜々「クラスの子が持ってて羨ましくて……あ、菜々は17歳なのでこれは前世の記憶です」
モバP「そうはならんやろ」
ポピーピピー♪ ポピーピピー♪
雪美「……あ……動いた……」
モバP「ボタン電池は新しいのに変えたが、まだ動くことに驚きだ」
菜々・雪美「おおー……」ピッピッピ
ちひろ「菜々さん少なくとも三十代までは行ってないはずなんだけどなあ……」
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モバP「巨大な346プロには使われていない未知の部屋がいくつかある」
モバP「中には開けてはいけない危険な扉も――」
雪美「……」
ちひろ「それで、プロデューサーさんは一体何をしているんですか」
モバP「何故か座敷牢のある部屋があったんでちょっと自主的に囚われてみました」
ちひろ「自分からお縄につくとは殊勝な心掛けですね」
モバP「僕何もしていませんが」
雪美「……P……悪いこと……したの……? 怒らないから……言ってみて……」
モバP「本当に何もしていない。ちなみにそう言う人は実際に白状したら怒るんだよなあ」
モバP「痛かったら手を挙げてくださいね、と言われたから手を挙げたのに治療をストップしない歯医者に類するものがある」
ちひろ「何をごちゃごちゃと。で、じゃあ謹慎のつもりか、でなければ誰かから隠れてでもいるんですか?」
モバP「いえ。ただ軟禁される気分はどんなものかと思いまして」
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モバP「ほら、よくヤンデレが好きな人にする愛情表現の定番です」
ちひろ「そんな愛情表現は真っ平御免です」
ちひろ「でも監禁とか軟禁とか……いつか本当にそういう目に遭いそうですよね」
モバP「冗談きついっす」
雪美「……好きでも……人を……閉じ込めて……自由を奪うの……ダメ……」キィ パタン
モバP「お、雪美も入ってくるのか」
雪美「……P……一人じゃ……心細い……でしょ……?」
雪美「……! ……ここ……意外にも……おちつく……」
モバP「不思議と居心地は悪くないよな」
ちひろ「好奇心でこういう曰く有り気な所に頭を突っ込まない方が良いと思いますよー。呪われたりしそうです」
モバP「ではどうしてそういう部屋があるんでしょうかね?」
モバP「部屋に限らず、女子寮にも夜に外を出歩くと魔女に連れて行かれたりする、なんて話がありますし」
雪美「……魔女……いるの……?」ブルブル
ちひろ「一体346プロを何だと思っているんですかねえ」
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愛海「お山の大きさに貴賎は無いって言うでしょ?」
モバP「ああ」
愛海「でもあたし、男と女では正直に言って別物だと思うんだ」
モバP「何が言いたいのかね?」
愛海「プロデューサーのパイスラは、あまり嬉しくないよ……」
モバP「……?」
モバP「ああ、このネックストラップな。長いからこう、ショルダーバッグのように斜めがけしてみたりして」クイッ
愛海「あー……でも……もうプロデューサーでもいっか!」ワキワキ
モバP「ちょっと待て。俺でも良いかとは何やねん」
愛海「うひひひ……そんな風に見せつけて誘惑するのが悪いんだ」ガバッ
モバP「ひいっ!?」
雪美「待って……。私が……何でもするから……Pには……手を、出さないで……」
モバP・愛海「ん? 今何でもするって」
ちひろ「何でプロデューサーさんまで一緒になって言ってるんですかねえ」
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モバP「雪美たちが手伝ってくれたおかげで今日の夕食のおかずは鶏の唐揚げだ」
モバP「いやあ、ボリュームあるねえ。それも揚げたて! ご飯がさぞ美味かろう」
凪「唐揚げにレモンかけておきました! しても良いですか?」
モバP「待て待てストップ。それ嫌がる人もいるからな? 事後報告でなくて事前に聞くその姿勢は良し」
あきら「じゃあ、抹茶塩かけても良い?」
モバP「既に味が付いているから。そもそも抹茶塩をかけるのは鶏の天ぷらだ」
モバP「やるなら十把一唐揚げにしないで、自分の取り皿に取ってから。ね?」
凪「おけまるー」
あきら「おけまるー」
雪美「…………え、私も……?」
雪美「……おけまるー」
あきら「♯今日の雪美サン いただきデス」
凪「P、ニヤついていますね。わかりみです、凪もニヨニヨです」
モバP「お前ら仲良さそうで良いが、唐突におけまるーはズルいわ」
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モバP「雪美……そ、それは……!?」
雪美「……某小学校の……制服」キラキラ
モバP「ブラウス、吊りスカートに、制服小学生特有の帽子……これは思いがけぬ僥倖」
雪美「……P……似合う……?」ドキドキ
モバP「いいところの子って感じが引き立つねえ。うん、とても似合っているぞ」
雪美「ありがとう……」テレッ
雪美「でも……Pは……いいところの子……じゃなかった……の?」
ちひろ「プロデューサーさんのご実家、割とお金持ち説がありますからね」
モバP「まさか。でも、制服のある小学生って都会でないと見かけないイメージがあります」
モバP「自分はとある地方の町出身ですが、当時は私服登校でしたし他学区でも私服の子しか見かけませんでした」
雪美「幼稚園と……中学生からは……制服なのに……、小学校だけ……私服……なんでだろう……?」
モバP「んー、何でかな? 個人的には雪美の私服がたくさん見れるから、それはそれで嬉しいが」
ちひろ「逆に私とプロデューサーさんはお互いに私服をあまり見ないですよねえ」 デスネ
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今日はここまで
それがヒトが下した決断か
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モバP「346プロの七不思議って知ってるかい?」
雪美「……?」
モバP「いや、俺も知らないんだがねー」
紗枝「フレデリカはんみたいなこと言わはりますなぁ」
モバP「噂じゃそういうものがあるらしい。そもそもここは不思議が多すぎて七つじゃ収まらないか」
紗枝「でも、大抵はプロデューサーはんのことですやろ?」
雪美「……」コクコク
モバP「いや、俺はただのプロデューサーだ。不思議なことなんてそう起こせはしない」
モバP「君たち一人一人が凄いんだよ。俺に想像を超えた不思議を見せてくれるのはいつも君たちだ」
紗枝「まあお上手。けどうちかて、ただのプロデューサーはんの力ではここまで大きくなれまへんでしたえ?」
雪美「……!」コクコクコクッ
モバP「俺ってもしかして凄いのかな……とりあえず、雪美を撫でようか」ナデナデ
紗枝「さっきからほんまかいらしいわぁ」ナデナデ
雪美「……」ムフー ←気持ち良さそう
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モバP「本日の馴染み過ぎた関係」
モバP「人の家のベッドでうつ伏せ姿勢で漫画を読む雪美さん」
雪美「……♪」パタパタ
モバP「しかもスカートで、足を曲げたり伸ばしたりしている」
モバP「自室のようにリラックスし過ぎではないか? もはや自室なのか?」
雪美「……」パタン
モバP「お、読み終わったらしい」
雪美「……んん……」ノビー
雪美「……」
雪美「……」ゴロンゴロン
バフッ
雪美「……」ムフー ←枕ふかふか
モバP「もしや自分の前世は徳を積みまくった聖人なのだろうか? 感謝しかないな」
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モバP「今年のサマーも終わりか。早いなあ」
雪美「……」コク
ちひろ「まだまだ暑いですけどね」
モバP「でも盆過ぎから結構冷え込んだり冷え込まなかったりで、涼しくなっていますよ」
モバP「おかげで寝不足が解消されつつあります」
ちひろ「プロデューサーさんは暑いと寝られないタイプですか」
モバP「寝入ることは出来るんですが、眠りが浅くなって二、三時間で起きてしまいノンレム不足です」
ちひろ「夢を見ている浅い眠りの状態がレム睡眠、頭が完全に休まる深い眠りの状態がノンレム睡眠でしたっけ」
雪美「P……寝不足……だったの……?」
モバP「まあいろいろ工夫したり謎のドリンクを飲んだりしたから問題は無かった」
ちひろ「謎のドリンクっておい」
モバP「でも自然にぐっすり眠れるのは良いもんです」
ちひろ「まだしばらくは油断すると暑さの揺り戻しが来そうですけどね。季節の移ろいはそんなものかと」
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モバP「とりあえず今は暑い夏を乗りきった充実感で漲っています。ウェルカム秋の夜長」
雪美「P……夏は……楽しかった……?」
モバP「ああ。意外でもなく忙しかったが、雪美たちと充実した日々を送れたと思うよ」
モバP「きついこともあったが、良い夏だった」
雪美「……良かった……。……私も……楽しかった……」
モバP・雪美「……へへへ」
ちひろ「お二人は本当、和気藹々ですねえ」
雪美「P……今日は……どこに……連れて行って……くれるの……?」
モバP「夜、少し街はずれにでも行ってみようか」
モバP「先日通ったら、鈴虫が鳴いていてな。秋の訪れを感じに行こう」
雪美「……楽しみ」
ちひろ「静かな中であたり一面の鈴虫の鳴き声……良いですね」
モバP「今こうしている間も何だかあの鈴虫の声が聞こえてくるようでして」
ちひろ「それは耳鳴りとかじゃないですよね?」
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モバP「屋外の流れるプールで見かけるフロートは目を惹くな」テクテク
雪美「……」プカプカ
モバP「流れる雪美さん、つい追いかけたくなる……しかしそれに乗れるって良いなあ」
雪美「……Pも……乗る……?」
モバP「いや、普通の浮き輪やバナナボートとかならともかく、この歳で黒猫のフロートに乗るのはね?」
雪美「……これ……好き……」ダキッ
モバP「自分の歳が一桁くらいだったらそのお誘いは受けていただろう」
モバP「それに、撮影後で貸し切りとは言ってもアイドルの中に男の俺が一人飛び入りして一緒に遊ぶわけにはいかんのだ」
雪美「そんなこと言って……P……アロハシャツ……サングラス……」
モバP「気分だけでもみんなと一緒にな――」
法子「油断大敵! クールスプラーッシュ!」ピューッ
あやめ「わたくしも! 水遁・水鉄砲の術!」バシャー
雪美「あっ……」
モバP「……まあこういうことも想定してだな」ビショビショ
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モバP「それにしてもお前ら、水のある所でこれほどの水遁を……」
輝子「ヒャッハー! P、捕まえたぁーッ! 新鮮なマッシュルームをゲットだぜー!!」ガバッ
小梅「ナイス、輝子ちゃん……そのまま、こちらの世界に……引きずり込んじゃえ」
モバP「っとっとっと、不意を突かれたと言っても輝子、お前だけで俺を動かせるかな?」
拓海「よぉP、遊ぼうぜ? 年少組が元気でアタシらだけじゃ手が足りなくてさ」
雫「こっちもですよー。Pさんも一緒に楽しみましょー!」
茜「……!」ウズウズ
モバP「あ、これ力負けいや圧力負けしそう」
――
モバP「そして俺は気づいたらプールの中にいた」
モバP「自分だけは安全圏からちひろさんに水鉄砲当てながら過ごしたかったのに……」
ちひろ「残念ですけど私ももう水着になっちゃってるんですよねー」キラキラ
モバP「あっちひろさん。……いやあ、しゃがんだちひろさんに見下ろされるとは壮観。水着、お似合いで」
ちひろ「ありがとうございます。でも私は水鉄砲の的じゃありませんからね」
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モバP「ちひろさんシューティングまたやりましょうよ? すっごい避けるし透けるし濡れるし最高です」
ちひろ「そんなに私を撃ってぐしょ濡れにして遊ぶのが愉快でしたか……ほーん」
モバP「いつもの服であんなことを許してくれるちひろさんは、本当サービス精神に溢れていますよ」
ちひろ「はぁ……だったら、普段からもっとそのサービスに報いてくださいね?」ニコ
幸子「ちひろさんは笑顔が反則ですね。ボクも一目置くカワイさですよ」 ダナ
志希「アイドルじゃないのが勿体無いくらいだねー♪」 マッタクダ
愛海「お山登りたい」 ソレハチョットナ
ちひろ「おーおー好き勝手言いなさる。たまには私からやり返しても良いですかね?」
早苗「ちひろさん、見ーつけた!」ピューッ
ちひろ「冷たっ! ちょっと早苗さん!」 ワーニゲロー
モバP「こっちにも良い武器がございますぜ(スプラスコープ)」
ちひろ「いつの間にこんな物を配って……もはややりたい放題ですね」
モバP「ここらで一つ、プロデューサーとアシスタントの怖さをみんなに再教育してやるとしませんか?」
ちひろ「手を組む訳ですか。……良いでしょう、こうなりゃヤケです」
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楓「おや、我々とやり合うおつもりで?」
ちひろ「こちらも伊達にスーパー裏方やってませんからね」
ザバッ
モバP「助っ人も呼んでおきましたよ」
雪美×7「……私たちは……Pと……ちひろさんの……味方……」
拓海「面白くなってきやがった」スチャッ
亜季「こういうサバゲーもたまりませんな!」チャキッ
ちひろ「覚悟は良いですか? 全主砲斉射、てーっ!」
――
――
雪美「……大丈夫……?」
モバP「ああ。しかし負けたぜ……数の暴力には勝てねえ」プカプカ
ちひろ「良い慰労にはなりましたけどね」プカプカ
雪美「……二人とも……いい笑顔……」クス
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モバP「夏はアイドルたちの水着姿をたくさん見ることができたなあ」
みく「Pチャンはそういうとこ、隠さないにゃあ」
モバP「自慢のアイドルの晴れ姿に胸が躍らない訳がない」
モバP「プロデューサーであると同時に、俺が一番のファンでもあるつもりだしな」
みく「何言ってんだか。でもPチャンに見られてもイヤな感じはしないのは確かだにゃ」
雪美「……不思議」
みく「……Pチャンってたまに出す男の子臭さを除くと中性的だよね。実は女の子じゃないよね?」
モバP「男だからな? でも何かそう言われると自分は本当に男なのか自信が無くなってくるな」
雪美「……P……まかせて……、私が……自信を……取り戻させる……」
モバP「雪美……あっ、ちょ……ダメだって……そこは……」
――
モバP「……ふぅ。やっぱり俺は男だった(健全)」
みく「さすがのみくも自分を曲げそうになるよ?」
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モバP「ふと思ったんだが」
杏「そうだ、今日はいい天気だし仕事は休みにしよう!(声真似)」
モバP「どれだけ気ままな自営業だよ。ちゃうちゃう」
杏「プロデューサーがそういう振り方する時はどうせロクなことじゃない」
モバP「そうか? では敢えて口を閉じておこうか。この出かかった賢者のアイデアを」
杏「まあ、一応聞いといてあげるよ」
モバP「牛乳にきな粉混ぜたら実質豆乳じゃね?」
杏「違います(即答)」
モバP「……はぁ……いや本題はね? 最近の小中高生ってさあ、宿題をきちんとやるんだなって」
杏「誰もギリギリになって宿題終わってないから手伝ってと言って来なくて寂しいの? 良いことじゃん」
モバP「まあな。アイドル同士で勉強会とか開いて協力し合っているようだし……俺は溜め込んで必死にやったりしていたのに」
杏「だってプロデューサーと缶詰で宿題するよりは、終わらせて一緒に遊ぶ時間を増やした方が良いし」
雪美「……だからPも……お仕事……早く片付けよう……?」 ハイ
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モバP「語尾が伸びる女性ってちょっと良いですよね。特に関西弁の」
モバP「口調から作り出されるどことなく天然そうでおっとりした雰囲気……癒されそうです」
ちひろ「あずまんがの春日歩ちゃんみたいな? ……ただし可愛い女の子に限る」
モバP「悲しいなあ……まあ、例えばチャラ男系が語尾を伸ばした喋り方をしていたら確かにキツいですが」
雪美「……P……こっち向いてー……向けー」
モバP「こずえかな?」
雪美「……語尾を伸ばすって……こういう……こと……? ……難しい……ね」
モバP「違和感があるなら意識して変えてみなくても良いさ」
ちひろ「自分がこの方が喋りやすい、と思ってその口調にしていく訳ですからね」
ちひろ「プロデューサーさんも雪美ちゃん向きと私向きとでは口調を使い分けていますけど、未だに何だかぎこちないですし」
モバP「それはちひろさんが年上ゴホンゴホン、お互い節度ある大人の距離感として、この方が自然かなと判断してですね」
ちひろ「何故そこで咳き込んだよ」
雪美「……二人は……何歳……なんだろう……」
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今日はここまで
おつかれさまでした。このまま電源をお切りください。
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雪美「……あっ」
モバP「左右に扉がある」
モバP「……俺の勘がここは右に行った方が良いぞと告げている」
雪美「……左に……行きたい……」
モバP・雪美「……むむむむむ」
モバP「……こういう意見が分かれた時の為にガイドラインを設定しておかねばなるまい」
モバP「よし、コイントスで決めるとするか。表なら俺の意見を、裏なら雪美の意見を採用する」
雪美「……依存なし」
キンッ クルクルクルクル パシッ
モバP「……裏、か。よし、左に行こう」
雪美「……あっ……でも右から……良いにおいが……する……」
モバP「右に行くか」コロッ
ちひろ「コインに託しておいて即翻すとは適当極まりますね」
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モバP「はぁ……雪美さん……」
雪美「……?」
モバP「今日の格好も格別だね」
モバP「麦わら帽子に三つ編み、オーバーオールが決まっている。見惚れるよ」
雪美「Pが……見とれて……くれる……」キラキラ
モバP「雪美さんが人の心を鷲掴みにするものだから……恋煩いのようだ!」
雪美「……ふふっ……そのまま、私から……目を……離さないで……」
モバP「……こんな姿もあんな姿も、宣材写真にしないと勿体無く思えてくるぜ」
モバP「それにしてもオーバーオールに三つ編みってカントリー感八割増くらいあるよな」
雪美「……そんなに?」
モバP「そんなに。だから、連鎖的にカントリーマアムをそっと隣に置いてみてもあら自然」
雪美「……自然……?」
モバP「自然さ。何せ餡子も入っているしな(謎)」
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モバP「雪美さんが時々とても大人に見える時がある」
雪美「……?」
モバP「穏やかで品があって、俺が無茶やっても暖かく見守ってくれる感じがですね」
ちひろ「呆れて生暖かい目で見ているのではないですか?」
モバP「そんなことはないだろう?」
雪美「……あまり……無茶は……しないで……ほしい……」
モバP「はーい」
ちひろ「どちらが保護者格か分かりませんね」
モバP「でも、老成しているというか知識豊富で頼りになる感じがしませんか?」
ちひろ「それは分身でフィードバックしているからじゃないですか?」
モバP「ファンタジーですね」
ちひろ「今更」
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雪美「P……こっち……おいで……」
モバP「何? 雪美さん」
雪美「おこづかい……あげようね……。みんなには……ないしょ……」
モバP「わぁい」
ちひろ「おばあちゃんかな?」
モバP「ロリータなおばあちゃん、浮世離れで人間離れした万能感が味方にいると心強い」
雪美「……そのかわり……妾を……乗せるのじゃ……」
ちひろ「まさかののじゃロリ?」
モバP「どうぞどうぞ、こんな粗末な席で宜しいのならいくらでも」
雪美「……」ポスン
雪美「……なでなで……してくれない……の……?」
モバP「でもやっぱり雪美は年相応な面も見せてくれるのが好きだね」ナデナデ
雪美「……んっ……もっと……なでて……」トロン
ちひろ「年相応ならこんなことはしてないと思いますけど」
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パクッ
雪美「……キャラメル……」ウットリ
モバP「雪美と食べるおやつのホーキーポーキーは美味い」
ちひろ「容器の大きな業務用アイスですね。こんなのどこで買って来るんですか」
モバP「ニュージーランドから買い付けています」
ちひろ「……プロデューサーさんって結構計り知れないですね」
モバP「この仕事をさせてもらっているおかげですよ」
モバP「話は変わりますが、秋と言ったら肝試しですよね」
ちひろ「いえ夏です」
モバP「あっそうか夏か」
モバP「……あれー? 何で秋だと思ったんだろう」
ちひろ「しっかりしてくださいよ? まあ春とかでもあるにはありますけど」
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モバP「今年はアイドルたちと肝試し大会をやりたかったのにすっかり忘れていました」
ちひろ「肝試し大会とは古風ですね」
モバP「娯楽の制限される部活合宿とかオリエンテーションでの定番の息抜きイベントですよ?」
ちひろ「ですかね? 学校の時は班行動で雑談しながら夜道を歩いただけで終わってつまらなかったです」
モバP「それは仕掛け側の段取りが悪かったんでしょう」
モバP「もしくは、実は大変な目に遭ったりしたのに、そこだけぽっかりと抜け落ちて忘れているだけかもしれない」
ちひろ「小さい頃の記憶って結構曖昧ですからね。しかしそれは無い」
雪美「P……きもだめし……したいの……? ……こわがり……大丈夫……?」
ちひろ「え、そうなんですか?」
モバP「雪美と遊園地を回った時におばけ屋敷で半泣きになってやりましたよ!」
ちひろ「自信満々に言うことじゃない」
モバP「でも、一度は肝試しのような形のドッキリのターゲットにされてみたい気はします」
モバP「”プロデューサーを驚かせたら金一封!”なんてね」
ちひろ「アイドルじゃなくてプロデューサーさんがされる側ですか……」
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早苗「P君、雪美ちゃんに手を出したでしょ?」
モバP「はて? 何のことでおじゃるか? 麻呂は俗世のことは分からぬでの」
早苗「出したの? 出してないの? 目を見て言ってごらんなさい」ジッ
モバP「……いや、近いっすよ」スッ
早苗「……あ、目を逸らした。怪しい……」
雪美「……大丈夫……Pは……羊さん……」
早苗「冗談よ。鎌をかけてみただけ。逮捕はしないから安心しなさい」
モバP「ほっ……仮に本当はやっていたとしても?」
早苗「逮捕はしないだけで通報はするわね」
早苗「でも、相変わらず誤魔化し方が下手じゃない? 普段職質に遭った時にテンパったりしてない?」
モバP「職質は受けたことがないのが自慢です。自転車の防犯登録をしているか聞かれたくらいで」
早苗「それも職質だから。……くれぐれも手錠かけられるようなことはしないでね?」 ウッス
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早苗「それにしても、普段からそれだと欲求不満になったりしない?」
雪美「……」チョコン
モバP「そんなことはないですよ。膝上モードだと周りからはあれどう見ても入ってるよねとか言われますが」
モバP「わたくし法令順守がモットーなので。それに……やったら体に悪いと思います」
早苗「普通そこで体に悪いなんて言葉が出てくる?」
モバP「忌避する簡単な理由付けの一つですかね。健やかな成長の為には良くないことだと認識しています」
モバP「互いに思いやればこそ、そういうことをしようとする考えには至らないですね」
早苗「そっかあ……って、雪美ちゃんいるのにこんな話は良くないか。ごめんね? そろそろ行くわ」クルッ
雪美「……P」ヒソ
モバP「……? !」
チュッ ササッ
早苗「……ん? 今あたしが背を向けた時に何かした?」
雪美「……別に……何も……」シレッ
モバP(でも雪美さんは割と狼さん)
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雪美「……Pは……どうして……私に……こんなに、よくして……くれるの……?」
モバP「理由なんて多分ないさ」
雪美「本当……?」
モバP「……ああ」
雪美「……」ジッ
モバP「……こういうのはどうだ? 俺は世界の終わりを何度か見ていてな」
雪美「……?」
モバP「隕石落下、火山噴火、津波、核攻撃……それらに巻き込まれて死の瞬間に目が覚める」
モバP「それは夢かもしれないし、何も無かったように修正された現実のやり直しかもしれない」
モバP「ただ、世界が終わる時、俺はいつも雪美のそばにいてやれない。助けてやれないんだ」
モバP「だからかな――雪美といないと……怖い」
雪美「……P……あまり……思い詰めないで……」
雪美「……私が……Pを……守る……から……」ギュッ
ちひろ「プロデューサーさん、貸していた最終兵器彼女の最終巻返してもらえます?」
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モバP「及川牧場の牛乳は美味いなあ」ゴクゴク
雪美「……」ゴクゴク
モバP「雪美も牛乳は好きか?」
雪美「……うん」
雪美「……でも……好きと言うよりは……早く……大きくなりたいから……飲む……」
モバP「男子と比べると伸び幅は小さいかもしれないが、年齢的には伸び盛りだもんな」
モバP「765プロの双子姉妹は見る見るうちに身長が伸びていったし」
雪美「……私も……Pの……隣が似合うような……大人に……なりたい……」
モバP「気持ちは嬉しい。でも雪美はそのままのサイズでも充分魅力を放っているよ」
モバP「それに、今の体格差だから膝上にすっぽり収まるというのもあるしな」
雪美「……でも……Pも……牛乳飲んでる……。……まだ……大きくなる……」
モバP「俺はもう伸びないと思うぞ? 骨とお腹に良いから飲んでいるがな」
雪美「……それを聞いて……安心……。……いつか……追いつく……!」
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モバP「ちひろさんは学校の運動会でパン食い競争ってやったことあります?」
ちひろ「芳乃ちゃんがやっていたあれですか」
モバP「ぴょんぴょんする芳乃は伝説ですね」
ちひろ「あなた割と普段から芳乃ちゃんにぴょんぴょんされてませんかね?」
モバP「あれはじゃれているんでしょう。よしのんが本気を出すと自分なんて簡単に飛び越されます」
ちひろ「忍者かな? あ、パン食い競争については学校では無かったですね。借り物競争はありますけど」
モバP「自分もです。あれ、ちっともやらないのは衛生上の問題なんでしょうかね? それともパンを数用意するのが大変?」
みちる「お昼のお弁当を食べられなくなるからだと思います!」
モバP「みちるから真っ当な答えが返って来た……なるほどな」
みちる「でもパン食い競争は好きです! ジャムパン、あんぱん、クリームパン!」
雪美「……私は……メロンパン……」
モバP「ああ、良いよなあ。競技に参加するだけでパンを食べられるなんて……俺はラピュタパンかな!」
ちひろ「目玉焼きトーストが吊るしてあるパン食い競争は嫌だわ」
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今日はここまで
ルヴァン症候群
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モバP「佐城さん」
雪美「……」
モバP「佐城さん?」
雪美「……」
モバP「あれ? 呼んでも返事をしませんね」オーイ
雪美「……」プイッ
モバP「……佐城さん、どうしたんですか?」
雪美「……」ツーン
モバP「雪美」
雪美「ん……何……?」コロッ
モバP「橘ですと言いつつ名前で呼ばないと怒るありすみたいだ。そんなに名前の方が良いか?」
雪美「うん……。だって……私の……名字は……やがて……Pに……変えられる……から」ニコッ
ちひろ「あの人まーた待てますかされてる」
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モバP「巨大な剣を振り回す少女キャラって最近見ませんよね」
ちひろ「一昔前? のアニメゲーム漫画にありがちですね」
モバP「非力そうに見える外見と不釣り合いに大きな剣で躍動する姿はわくわくさんしませんか?」
ちひろ「留美さんじゃないわくわくさんなら、段ボールで剣とかをつくってあそぼで出来そうですね」
ちひろ「でもあれってそういう風に剣が異常に軽いのか、それとも使い手側が怪力なのか……と見るたびに思います」
モバP「剣が軽いというか、実は地球基準の重力じゃないのかもしれませんね」
ちひろ「やたらアクロバティックなアクションが出せるのも重力が弱かったりする影響?」
ちひろ「でも重力が違うと今の人の形って果たして保てるんでしょうか」
モバP「星が小さいと重力が弱く、生物は大きくなるという話を聞いたことがあります」
モバP「昔の地球は正にそれで、神話に巨人が出てきたり、恐竜が世界を支配したりしたとか」
ちひろ「……それはそうとプロデューサーさんは長身ですけど、自重に悩まされたりはしていませんか?」
モバP「いいえ? ただ雪美さんサイズになってみたいとは思いますね。体がとても軽く感じられるのでしょうか」
雪美「……なって……みる……?」 エッ
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ちひろ「プロデューサーさん、最近千夜ちゃんと仲が良いようですね」
モバP「料理を教えてもらっていますね。なかなかスパルタですよ」
モバP「前に小腹を空かせたちとせに自作弁当の玉子焼きを与えていたら千夜にも味見されまして」
千夜『お前は玉子焼きを薄焼き玉子をただ巻いただけの物だと思っているのか?』
モバP「と、指摘を受けたものですから」
ちひろ「確かに、玉子焼きはふわふわが良いですねえ」
ちとせ「でも、あなたの安定しない玉子焼きも、日々を面白く生きる糧になっているよ♪」
モバP「ありがたい。毎日作っている甲斐があるってもんです」
千夜「お嬢さまに変な物を食べさせないよう上達しなさい、いいですね?」
モバP「はい、先生」
ちひろ「毎日食べさせてるんですか……」
ちとせ「ちなみに、今日の玉子焼きは、シチリアのブラッドオレンジのような、爽やかな仕上がりだったね」
ちひろ「それは堅気の玉子焼きじゃないと思うんですけど」
-
雪美「Pは……何でも……食べる……ね」
モバP「結構貧乏舌なところはあります」
雪美「……ゆえに……たまに……独特な料理も……作る……」
ちとせ「美食家の私の舌を唸らせるには、まだまだ」
モバP「唸らせてみたいなあ」
千夜「ならば20代で1000万円食べなさい。そして一流の舌を身に付けろ」
モバP「そう言う千夜は一流の舌なのか?」
ちとせ「んーん。その件は、私が千夜ちゃんに、ちょっとオーバーに教えてみただけ♪」
千夜「お嬢さま……戯れを」
モバP「でも、そうだな。いつか、これだ! という料理を食わせてやる。待ってろよちとせ」
ちとせ「うん。……見守っているよ」
千夜「それで、その料理というのは?」
モバP「満漢全席なんてどうだ」
千夜「お嬢さまの胃が壊れるのでそんな野望は全力で阻止します」
雪美「……まんかん……?」 ア、ソレハデスネ・・・
-
364
モバP「……」
雪美「……」チョコン
モバP「……中秋の名月、だな」
雪美「……うん」
モバP「またの名を十五夜。普段はそうでもないすすきと団子が実に役者になる一時だ」
雪美「……うん」
モバP「……」
雪美「……」
モバP「……こんな時でも膝の上から、お月様を眺めるんだな」
雪美「…………うん」
モバP「ふふ……静かだな」
雪美「……」
モバP「……」
-
モバP「うさぎうさぎ何見て跳ねる」
雪美「十五夜……お月さま……見て……はねる……」
モバP「ボーパルバニーは首をはねる……」
ちひろ「ぶち壊しじゃないか」
雪美「……」
モバP「……」
モバP「……愛しています」
雪美「……えっ……?」
モバP「おっと失礼。月が綺麗ですね」
雪美「……」
モバP「……」
雪美「…………月は……ずっと、前から……綺麗……」
モバP「……」グッ
-
ヒュウウウー
雪美「っ……」
モバP「……風が冷たいですね」
雪美「……寒い」
モバP「……」ガバッ
雪美「あっ……///」
モバP「……」
雪美「……暖かく……なった……」ギュッ
モバP「……」
雪美「……」
モバP「……雨、やみませんね」
ちひろ「天候操作をしだすな」
雪美「……ふふっ……今日は、とても……幸せ」
-
モバP「それにしてもお月様がまるいねえ」
雪美「……うん」
モバP「世界のどんなまるよりまるい気がする」
ちひろ「ニャースかな?」
雪美「……P」
モバP「何だ」
雪美「お月さま……どうして……昼は白くて……夜は黄色い……の?」
モバP「空が青いからだよ」
モバP「元は黄色く見えるのが、昼は周りの空の青色に影響されてより白っぽく見えるんだ」
雪美「……空が青くなかったら……違う色に……なる……?」
モバP「だろうね。正しくは光の色や波長の説明になって長くなるのでこの辺で」
モバP「でも、白と黄色で良かったよな。銀と金と思えば何だか神聖な感じがするし」
ちひろ「赤い時もありますよ?」
モバP「その時は銅で」
-
雪美「……」
モバP「……」
モバP「……雪美さんといっしょだといつまでも月を見ていられるなあ」
雪美「……あなたと……ずっと……」
グゥゥ
モバP「」
雪美「……P……お腹空いてる……?」
モバP「いやはやお恥ずかしい。そろそろ切り上げます?」
雪美「ん……ありがとう……。……Pとの……繋がり……また……増えた……」ピョン
モバP「さて、何食べようか。そうそう、この時期はマクドナルドの月見バーガーが恋しくなるね」
ちひろ「ここでジャンクフードですか」
モバP「うどんやそばにはない、常に人気なのに徹底して期間限定というのが良い!」
雪美「お月さまは……見ている、けど……ちょっと体に悪いもの……食べよう……」
ちひろ「その後は三人でマクドナルドに行きました。ま、たまにはね?」
-
365
ちひろ「プロデューサーさんはもう一度食べたい最高の料理ってあります?」
モバP「作り方を忘れたカーチャンのカレー……ではなく本場福建省の佛跳牆ですかね」
ちひろ「それはまた……食べに行ったことがあるんですか?」
モバP「お仕事の付き合いで一度だけですね。坊主が塀を乗り越えるのも頷ける美味さでしたよ」
ちひろ「ずるい」
モバP「ちひろさんも嫉妬する高級料理……今度作りましょうか?」
ちひろ「作りましょうかって、作れるんですか?」
モバP「千夜に教わります」
千夜「私はお嬢さまの従者であって万能料理人ではありませんし、教える義理もない」
ちとせ・雪美「食べたい……」キラキラ
千夜「……おい。沽券に関わるので作れないとは言わないが、言い出したお前が何とかしろ」ヒソヒソ
モバP「そんなこと仰らず手を貸してください、先生」ヒソヒソ
千夜「ちっ……どうして私が……。……佛跳牆、ですか……」
-
366
輝子「……」カリカリカリ
モバP「勉強中の凛々しい輝子」
モバP「……イケメンだなあ。新たな発見」
小梅「こっちこっち……」クシシシ
モバP「歯を見せていたずらっぽく笑う小梅……あの子と鬼ごっこ中かな?」
モバP「……無邪気だなあ。新たな発見」
幸子「……プロデューサーさん、何をニヤニヤしているんですか? ボクが挨拶に来たというのに」
モバP「そしていつもの幸子」
モバP「……カワイイは不変だなあ」
幸子「なっ、何ですか! ボクだけ何も成長していないみたいじゃないですか!」
モバP「成長はしているさ。その上で変わらなさを評価したくなるのが幸子の個性だ」ナデナデ
幸子「ふふん♪ それなら仕方ありませんね! 変わらずカワイイボクを存分に堪能あれ!」
雪美「……幸子は……いつでも……どこでも……幸子って分かるの……すごい……」
-
367
モバP「体の柔軟さで思いつくアイドルと言えば綾瀬穂乃香だ」
穂乃香「そこはバレエの経験が活きているなって思います」
モバP「でも活動は本当にマルチだな。表現力をめきめきと伸ばす姿に心が豊かに」
穂乃香「Pさんが導いてくれたからですよ? でもストレッチは手を抜きません」ググッ
モバP「ぴにゃああああ!」
穂乃香「わっ、ぴにゃこら太みたい! 一体どこからこんな声が?」
モバP「俺もちょっと体を柔らかくしないととストレッチに参加したが、これがなかなか……ぬぎぎぎぎ」
雪美「……♪」
忍「雪美ちゃんは結構体が柔らかいね。Pさんも負けないで!」
柚「アタシたちが肉体改造、してあげよっか?」
あずき「プロデューサーさん改造大作戦! 良いですね♪ たっぷり柔らかくするよー!」
モバP「ああ、俺はフリルドスクエアされちゃうのか……良い人生だった――あっこれ以上は曲がらなっ」
ちひろ「女の子たちに囲まれても緊張はしないのに体はカチカチですねえ」
-
おまけ9
モバP「牛〜乳に相談だ」
ちひろ「いつのコマーシャルですかねそれは」
モバP「”おいかわ牧場の牛乳”、ちひろさんもどうです?」
ちひろ「また表記を間違えたんですね……いただきます」
ゴクゴクゴク プハーッ
ちひろ「スタドリより美味しいですね(自虐)」
おまけ10
雪美「……」スヤスヤ
モバP「依存することに異存のない雪美さんよ」
モバP「この無防備な寝顔――彫刻のような美しさにただため息しか出ない」
雪美「……///」スヤスヤ
モバP「ん? 何だかほんのり赤くなってきた?」
-
今日はここまで
そんなふうに考えていた時期が俺にもありました
-
乙
フリルドスクエアされるとはいったい
-
368
モバP「病院はいつ行っても無機質な感じが怖いねえ」
雪美「P……どこか……悪いの……?」
モバP「実は俺の細胞を使った研究を――という訳ではなくて」
モバP「この前、健康診断をしてきたんだよ。悪い所でもあっては困るからね」
清良「でも、プロデューサーの細胞が特殊で研究対象なのは本当ですけどね」
モバP「自分の細胞が実は凄かったなんてジョン・ムーアみたい」
清良「あ、結果はどこも異常なしでしたよ。この診断書に詳しく書いてあります」つ□
モバP「ありがとうございます。これで安心して仕事ができそうです」
ちひろ「疲れた時はしっかりドリンクを飲んでくださいね」
晶葉「もし体の不調などを感じたら診てやるからすぐにウチに来い」
志希「キミの細胞と遺伝子はあたしがしっかり管理するから安心していーよ☆」
モバP「助かります先生方」
雪美「……病院……?」
-
369
モバP「献血に行って来たんだが、注射ってのは大人になってもなかなか怖いものだな」
雪美「……そう……?」
モバP「雪美も、小学校で予防接種などの注射はやるはずだ」
雪美「……注射は……好きには……なれない……」
モバP「それが普通なんだろうな。自分も小学校の頃はあの順番待ちが嫌な感じだった」
モバP「でも打たれると思ったより痛くないんだよな」
雪美「……ちくって……するくらい……だね……」
モバP「あと、慣れない消毒液の独特な臭いが記憶に残る」 ウン
モバP「ああいうのは誰かが怖がると自分も怖くなるところが集団ヒステリーに通ずるものがあると思う」
雪美「……自分を……強く持つ……、それが……大切……」
雪美「……でも……こわいものは……こわい……」
モバP「まあ注射を怖がれるのは元気で健康な人の特権かもな。病んで注射慣れはしたくない」
ちひろ「点滴とか受けるくらいしんどい病人は、怖がる元気すらなかったりしますからね」
-
370
雪美「……」コクコク
雪美「……おいしい」
モバP「オレンジジュースを飲む雪美さん、美味しそうです」
雪美「……P……私を……食べたい……の……?」
モバP「いや、飲みっぷりが良いからオレンジジュースが美味しそうに見えてね」
雪美「……私も……おいしい……よ……?」
モバP「……そんなに? 味見しても……?」
雪美「冗談……。……Pも……オレンジジュース……飲もう」
モバP「いただきます」 トプトプ
クイッ
モバP「ぷはーっ、暑い日にはキンキンに冷やしたオレンジジュースが美味いねえ!」
雪美「飲みっぷり……Pの方が……いい……」クス
-
モバP「雪美はオレンジジュースにこだわりはあるかい?」
雪美「……?」
モバP「果汁100%が良いとか産地はここが良いとか、或いは特別な日はバヤリースの瓶を開けたいんだ、とか」
雪美「……最後だけ……具体的……」
モバP「瓶は他より何故か美味しく感じるの法則」
雪美「私は……こだわりとか……ない……」
雪美「……Pが……注いでくれたら……それだけで……」
モバP「欲が無いなあ。いや、ある意味一番欲に忠実かな?」
雪美「……誰かと……飲むのが……おいしい……、あなたが……教えてくれた……」
モバP「そっか。……まあ俺は独りだと調子に乗って飲み過ぎそうだから、止め役が居てほしいのはある」
モバP「よし。ではこだわりを見つけるべく、今度その場で絞った本物のオレンジ100%ジュースを飲んでみないか」
雪美「……酸っぱそう」
モバP「まあな。大抵オレンジはジュース用の物を使って、果汁100%でも更に加糖されていたりするから」
ちひろ「ちなみにうちのスタドリエナドリの成分は100%国産です」 ソウナノ?
-
371
ちひろ「プロデューサーさん、またぶっ倒れたんですか?」
モバP「いやあ、すません」
夕美「私のPさんがご心配をおかけしました」
ちひろ「いえいえ。プロデューサーさんを膝枕して甘やかさなくても良いですからね?」
モバP「頭重くないかい」
夕美「そんなことないよ? こうしているとPさんだってお花のように……は見えないけど」
モバP「夕美にこれだけ近づくことはそうないが、良い匂いがするな」
夕美「何言ってるのかなあ、もうっ」
ちひろ「それで、こうなってしまった経緯は」
モバP「梨沙が雪美に、雪美が梨沙にコーディネートをするという企画がありまして」
モバP「その結果、雪美の格好をした梨沙と、梨沙の格好をした雪美が出来上がりまして」
モバP「……」b
ちひろ「ああ(察し)」
-
雪美「……///」キラキラ
梨沙「アンタにわざわざ見せに来たのに、だらしがないわね」キラキラ
ちひろ「あらかわいい」
モバP「でしょう? 梨沙のゴシックロリータのドレス姿にまずびっくりして見惚れる」
雪美「……これは……自信……ある……」
モバP「オトメのポリシーの時に近いのを着ているからまだ致命傷で済んだ」
モバP「と思ったら追撃で雪美のヒョウ柄タンクトップとミニスカート姿ですから思わず眩暈がしまして」
梨沙「アンタはセクシーなの好きだから。どう? 気に入った?」
モバP「気に入ったしエモいですね。エモくてなかなか直視できない。何だこの欲張りセットは」
雪美「もっと……しっかり……見つめて……」ズイッ
モバP「はい」ジッ
梨沙「見つめすぎ。ヘンタイ」
モバP「ハハ、しかし俺には出来ないことを梨沙がやってくれるとは、まったく、小学生は最高だぜ」
ちひろ「完全にやましい意味にしか聞こえない……」
夕美「雪美ちゃん、その服で前屈みになると胸元が」 !?
-
372
モバP「最近の雪美さんはセクシーさを意識している感じがして興奮します」
ちひろ「捕まりたいのか君は」
モバP「梨沙の影響でしょうかね。まあ普段着が一番好きではあるようですが」
雪美「……ペロも……布地……多い方が……好きみたい……」
モバP「露出多めの衣装は代わりにアクセサリーでゴテゴテしたりするからな」
ちひろ「あ、次は左足の黄色ですよ?」
モバP「よっと。……もはや雪美と触れ合うのが日々のルーチンワークになっていますが」
モバP「今日はツイスターゲームでコミュニケーションになるとは思わなかった」
雪美「……ハプニングが……起こるかも……?」
ちひろ「起きたら止めますよ? 雪美ちゃんは右手を赤に」
雪美「……P……上を……失礼……」 ア、オシリガチカイ
モバP「ちひろさんもどうです? 裸足になって絡み合いませんか?」
ちひろ「このスカートでやれと?」
-
373
モバP「三好課長はまた新たなゲームにチャレンジしているのか?」
紗南「うん。バーチャルコンソールだけどね」
♪♪♪
モバP「ああ、ゲームボーイ音源が心地良い。このチープだけどゲームって感じが沁みるね」
モバP「これはゼルダの伝説の夢を見る島か」
紗南「正解! へぇ、Pさんもやったことあるんだ?」
モバP「以前に友人の家でな。その時はソフトをアドバンスに差していたはず」
紗南「じゃあ、最後まではやってないの?」
モバP「いや、まずまともに始められなかったんだよな。剣消失バグで海岸に剣が無かった」
紗南「えぇ……」
モバP「でも良いなあ。いつか紗南と一晩中思う存分ゲームしたい」
紗南「あたしも! お菓子とか持ち込んで、不健康かもしれないけどゲーム好きには至福の一時になりそうだね!」
雪美「……私だと……すぐ寝落ち……しそう……」
-
374
モバP「初期のセーラームーンってあれで中学生なんだよな」
ちひろ「突然何をまた。……そうでしたね」
モバP「制服の時はああね、なんですが、変身してレオタードになったら、思いませんか?」
モバP「中学生であそこまでスタイル良いもんですかと。足長いっす」
ちひろ「侮っちゃいけませんよ? 近代の子は発育が良いですしね」
モバP「まあ例えば悠貴なんて13歳の中学1年生ですからね」
ちひろ「それに制服を着込んでいたらスタイルなんてそこまで分からないものです」
ちひろ「というか創作ですから、現実と間に受けたら負けですよ?」
くるみ「ぷろでゅーしゃー、台本、覚えるの……てつだってぇ……」
モバP「おお、中学生……良いぞ。レッスンルームに行こうか?」
くるみ「わぁい! くるみ、がんばって覚えるからねぇ〜」
モバP「くるみはもう簡単に泣かなくなってきたなあ。偉いぞ……って、即席で嬉し泣きとはやるな」 ナイテナイモン!
雪美「……私も……これから……大きくなる……?」ペタン
-
375
モバP(今日もいろいろあった)カタカタ
雪美「……」チョコン
モバP(明日もいろいろあることだろう)ムムム
雪美「……」クアア
モバP(上手く行かないことや余裕がないことにも直面するかもしれない)カチャカチャ
雪美「……ん」ウツラウツラ
モバP(それでも俺は前に進むことをやめない)ターンッ
モバP「……よし、一通り片付いたぞ」フゥ
雪美「……」カクッ カクッ
モバP「雪美……? ………………?」
雪美「……すぅ……すぅ……」
ちひろ「あらあら、待ちくたびれてしまったみたいですね。あったかそうな巣だもの」
モバP「何言ってやがりますか。……雪美さんは基本的に寝つきが良いので、睡眠不足じゃないか心配です」
ちひろ「それだけ濃密な時間を過ごしているってことに、しておきましょう」
-
今日はここまで
でっていう乗り捨て
-
乙
雪美はくるみの胸じゃなくて乙倉くんの身長を目指そう(多分そっちも無理だけど)
-
376
モバP「これやこの〜行くも帰るも〜別れては〜」
雪美「……」
モバP「知るも知らぬも〜逢坂の関〜」
雪美「……」キョロキョロ
雪美「!」パシッ
モバP「見事。……百人一首はどうだね?」
雪美「かるたより……難しい……」
モバP「上の句で下の句を連想しなければいけないからね」
モバP「歌を覚えるにはリズムも大事だが、意味を知って情景を思い浮かべたり感情移入してみるのが良い」
雪美「それで……強く……なれる……?」
モバP「雅な雪美さまのことです、きっとなれますよ」
モバP「ついでに言えば札取りは勢いだ。相手をビビらせて優位に立つ」 ナルホド…
ちひろ「こら」
-
377
モバP「……」ダキッ
雪美「……」ホッコリ
飛鳥「キミたちはいつも一緒にいるが、時に煩わしくなったり厭になったりしないかい?」
モバP・雪美「……?」キョトン
モバP「……ある?」
雪美「……」フルフル
モバP「協議の結果、”いや全然”という答えが出ました」
飛鳥「フフッ……本当にそうだろうか?」
モバP「なったとしても表に出さない。それが紳士であり淑女ってもんさ」
モバP「それにそう四六時中べったりしている訳じゃない」
モバP「だが少し距離を置いてみれば、自然と会いたくなってくる……理屈じゃない、片割れのような存在だ」
雪美「……それは……恋……? でも……初めて、会った時から……運命を……感じた……」
飛鳥「キミたちはやっぱりバカップルだと思う」
-
378
モバP「ジョークグッズ的な玩具は世の中に多い」
モバP「さっき小梅にネイルスルーフィンガーを見せられて、一瞬取り乱しかけた」
雪美「……?」
モバP「まだ持っていると思うから見に行ってみるか? ちょっとショックを受けるかもしれないが」
雪美「……」コク
――
雪美「……あれは……ダメ……」
モバP「雪美さんは驚くと飛び上がったり悲鳴を上げたりするよりは硬直するタイプだからな」
ちひろ「猫みたいですね。ホラー映画やパニック映画だと早々にやられちゃいそうです」
雪美「……それは……困った……」
モバP「意外と万能サポート役や死んだと見せかけての黒幕役で生き残るかもしれませんよ?」
雪美「……私が、黒幕で……迫力……出る……?」
モバP「そこは演出と演技力だな。たまに華奢なビジュアルで迫真の怪演する子もいるし」
-
モバP「話を戻して、俺も一つ手に入れてきましたよ。じゃん!」
雪美「……ナイフ……」
※ ナイフはどこだ。
ちひろ「ヒエッ……」
モバP「じゃあちょっと掌で切れ味を確かめてみましょうか」
雪美「……P……? ……えっ……!」
シュコッ
モバP「はい刺さりましたね」
雪美「……」ドキドキ
ちひろ「切っ先が物に当たると引っ込むおもちゃのナイフですね」
ちひろ「でも見た目は本物のナイフみたい。ラバーナイフでもリアルな物は多いですけど」
モバP「それなりに先端は尖っていますからジョークで使うにはやや痛いです」
モバP「ある意味これぞがっかりの剣ですよね」 ユキミモタメシテミルカ? ウン
ちひろ「魔法陣グルグルかな?」
雪美「……こわい……でも危ない物……恐れる気持ち……大事……」シュコッシュコッ
-
379
モバP「誰が言ったか、魂の重さは21g」
雪美「……どのくらい……?」
モバP「1円玉が21枚分。500円玉でおよそ3枚分」
ちひろ「何かいまいちピンと来ない表し方ですね」
モバP「じゃあブラックサンダー1個分で」
雪美「おお……!」キラキラ
ちひろ「分かりやすいんですけど、雪美ちゃん意外にもブラックサンダーに関心」
モバP「自分は魂ってもっと軽い気がしていました」
モバP「ゆで卵を作った時、下に窪みができるあの空間くらいかと」
ちひろ「それっぽいことを言いますね」
モバP「まあ、それだけなんですが」
ちひろ「思いついたことをとりあえず言ってみるスタイル」
-
モバP「でも、魂というものがあるのだと信じてはみたいですね」
モバP「死んだらそれで終わりなんて……雪美さんより先に逝ってしまうなんて嫌です」
ちひろ「プロデューサーさんは死とは無縁の超越者か何かだと思っていましたけど」
モバP「まさかそんな」
ちひろ「だってあれだけスタドリエナドリ飲ませても――おっと」
モバP「あれ毒か何かなんですか!?」
雪美「……P……私も……信じている……」
雪美「……生まれる前から……Pと……ずっと……繋がっている……こと……」
雪美「これからも……いっしょに……。……例え死んで……生まれ変わっても……。それが……望み……」
モバP「……雪美は結構凄いことを言うよな。だがそんな所が好きだぞ」ナデリ
雪美「……ん」
モバP「……あ、今度魂という単語をブラックサンダーに変換してもらう装置を晶葉に作ってもらおう」
ちひろ「くだらないことを考えるの好きですねえ」
――
蘭子「魂(ブラックサンダー)が……ヴァルハラへと旅立ったようね――ん?」
-
380
みく「Pチャン、夫婦円満の秘訣って何?」
モバP「干渉し過ぎないことかなあ」
みく「聞かれて答えられるってやっぱり雪美チャンと夫婦だにゃ。面食い〜」
モバP「普段からお前らみたいなアイドルに囲まれていたら面食いにもなるわい」
みく「最近はちゃんとご飯食べてるみたいだね」
モバP「アイドルたちが来て料理を作ってくれたりくれなかったりするからな」
みく「くれないの?」
モバP「くれなくてもゲストだからね、何かそれなりの物を作らないと失礼だ」
みく「まあ、Pチャンがちゃんとご飯食べてくれているなら良いにゃ」
モバP「みくがダメ男製造機やってくれても良いんだよ?」
みく「やらないにゃ!」
モバP「あら残念」
雪美「……また……やってる……」
-
みく「雪美チャンはPチャンをあまり甘やかしたらダメだよ?」
雪美「ん……。Pを……甘やかすと……調子に……乗る……」(つ゜-゜)つ
モバP「母性に飢えているからね、仕方ないね」ダキッ
雪美「……♪」
みく「言行不一致だにゃあ……。お姫様抱っこ……今ミニスカートじゃなければなぁ……」
みく「それにしても本当、いつからそんなに? ってくらい仲良しだにゃ」
モバP「否定はしないが、みくだって俺のことをよく気にかけてくれるだろ?」
モバP「普通の仲じゃそこまでできないだろうし、いつも救われているよ」
みく「みく、人気がなかったころのハングリー精神を忘れてないにゃ。だからかな? 気になるの」
モバP「苦労を経験していると、か。……しかし、そんなストイックなみくにもたまには息抜きが必要かもしれんな」
モバP「よし、今度は俺がみくに料理を作ってあげよう! 白雪先生に習ったとっておきのメニューを」
みく「嬉しいけど、そんなこと言って魚料理じゃないよね?」
モバP「食卓を囲む機会が増えれば、相手の好みに合わせるようになるものさ。大丈夫、鯨は魚じゃない」
みく「その手で来たか」
-
381
ちひろ「プロデューサーさん、どこに行ったんでしょう?」
ンギャ ニャア
ちひろ「あら、ペロ……と、あなたはどちら様ですかね?」
ちひろ「……でも、ペロとよく似ていますね。ふふ」
ピョン
ちひろ「わっ、ダメですよ? 事務所には留美さんも来るんですから、あまり跳び回ったら」
ちひろ「……仕方ありませんねえ」ダキッ ニャッ!?
雪美「……ただいま、ペロ……Pも……」
ペロ「ミャウー」
雪美「おいで……」スッ
雪美「……ペロは来た……でも……Pは……捕まった……ね」チラッ
ちひろ「えっ、何ですか? この子がどうかした……ん?」
ちひろ「……えっ、プロデューサーさんじゃないですよね!?」 ニャー
-
382
雪美「……今日のパーティー……嬉しかった」
モバP「盛大に祝ってもらったからな。うちの子たちはサプライズも仕掛け慣れたものだよ」
雪美「……まさかの……タイミング……だった……。ふふっ……」
モバP「改めて、雪美さん誕生日おめでとう」
雪美「ありがとう……」
モバP「これは俺個人としてのプレゼントだ。とある場所で見つけて、これがどうしても欲しかった」
雪美「……開けてみて……いい……?」 イイゾ
パカッ
モバP「双子の猫のペアネックレスだ。極小サイズだが左にブルーサファイア、右にピンクサファイアが埋め込まれている」
雪美「……私の……誕生石……」
雪美「……左が……Pで……右が……ペロ……みたい」
雪美「…………宝物に……する……」ウルウル
モバP「良かった。時々着けて見せてくれると嬉しい。……こりゃ次回のハードルが上がったか」
部屋の外のちひろ「……まあ、こういう時くらいは二人きりにしてあげましょう」
-
今日はここまで
雪美さん誕生日おめでとう
-
383
モバP「格ゲースリット三強と言えば? はいちひろさん」
ちひろ「何ですか私に振るんですか? えっと……春麗と、不知火舞……もう一人誰にしましょうか」
ちひろ「……ライチさん?」
モバP「ブレイブルーのライチさん良いですね。乳の人!」
モバP「でも春麗と不知火舞に並べるとしたら、自分は真鏡名ミナですかねえ」
ちひろ「二強が強すぎて即座に名前と絵が一致しませんが、見たら知ってる! ってキャラですね」
モバP「DOAの霞やスリットじゃないですがモリガン・アーンスランドなんかも、煽情的な格好は印象に残ります」
ちひろ「セクシー担当ですか。アイドルのユニット衣装にもそういうのがあったりしますね」
雪美「……参考資料がないと……分からない……」
モバP「よし。ではカチャカチャっと検索しまして、はいこんなもんで」
雪美「……おお……。……P……こういうのが……好き……?」 マアネ
雪美「……よし……」
ちひろ「よし、じゃないですよ。一体何を決心したんですか」
-
384
雪美「……♪」
モバP「雪美さんが誕生日プレゼントに貰ったお気に入りのビーズクッションを抱いている」
モバP「あの触り心地は本当に癖になるからなあ」
ちひろ「そばがらやパイプや綿の入った枕とは違った弾力で、初めて触れると驚きますよね」
モバP「ふかふかなものを抱いたり触っていると安心するのは赤さんの時の名残ですかね」
ちひろ「外道発言しそうな呼び方はやめましょう」
モバP「……」ジーッ
雪美「……?」
雪美「……Pも……さわる……?」
モバP「そうだな。少しだけビーズクッション分を補給したい。ついでに雪美分も」
雪美「……ふふっ……分かった……」
雪美「たくさん……さわって……?」
モバP「……ちひろさん、死後の事は任せました」
ちひろ「仕事は自分で片づけてください」
-
385
晶葉「できたぞ! 未来を見る装置だ!」
雪美「このヘルメットを……被って……ゴーグルを……装着する、だけ……」
モバP「それはすごい。では早速俺が」
晶葉「Pはこれを変なことに利用しそうだからな。自分で試す」
モバP「のび太じゃあるまいし、そんなことしないって」
晶葉「ほう? では未来の何を見る気だ?」
モバP「ちょっとロト6の当選番号を見ちゃうとどうなるのかなという興味」
晶葉「悪用する気じゃないか。まあ未来は常に変化するものだろうが……」カパッ
晶葉「……ふむ」
晶葉「…………えっ」
晶葉「………………あ、ああっ」
晶葉「………………///」ハァハァ
モバP「様子がおかしいが、大丈夫か晶葉?」
-
カポッ
晶葉「うぅ……何てことだ……///」
モバP「どうした晶葉、そんなに顔を赤くして」
晶葉「お前たちの未来は爛れ過ぎている! あ、あんな淫らなことを……///」
雪美「……何が……見えたの……?」
晶葉「ダメだ、雪美には見せられん!」
雪美「……えー……」
モバP「まあ、未来は常に変化するものだから大丈夫でしょう」カパッ
晶葉「あっこら」
モバP「………………」
モバP「………………」ガタガタガタ
カポッ
モバP「……未来の俺が俺の方を見て警告してきた」
雪美「……」ソワソワ ダメダゾ? エー
-
386
モバP「アイドルに帯同して泊りがけの仕事に行った時にありがちなこと、それは」
モバP「眠れないアイドルたちが部屋に集まってくることだ」
凛「はい、このババ抜きはプロデューサーの負けだよ。それじゃ一枚脱いで」
モバP「なんでやねん」
卯月「ちょっと凛ちゃん。そんなルール追加したら私たちは?」
未央「大丈夫。プロデューサーだけの特別ルールだから!」
モバP「不公平だぞ。しかし俺から、じゃあお前らも脱げって言う訳にもいかんな」
愛梨「あっ、何だか暑いですし、私が代わりに脱ぎましょうか?」
未央「身代わりを立てるとは、プロデューサーも隅に置けない奴よのう♪」
モバP「愛梨はただ脱ぎたいだけじゃないよな? 駄目です」
藍子「ふあ〜……」
モバP「藍子、もう休むなら部屋まで送っていこうか?」
藍子「それも嬉しいですけど、まだここに居たいです……」 ムリスルナヨ?
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モバP「しかしこうしていると修学旅行を思い出すな」
愛梨「Pさんは修学旅行で、女の子の部屋に遊びに行ったりはしました?」
モバP「行けたらどうなっていたんだろうな。一夜限りのアバンギャルドなアバンチュール?」
藍子「Pさん……」ジト
モバP「まあ部屋と部屋の距離が離れていて無理だったが、男子同士ではよく遊んだよ」
モバP「翌日、寝不足で大丈夫かなと思ったら、これが意外とシャキッとしているのよね」
愛梨「興奮している時や緊張している時って、少ししか寝なくても保つんですよね〜」
藍子「でも反動で、帰りのバス移動とかでみんなぐっすり寝ちゃったりします」
モバP「あの静かな空間は一周回って面白いなと思う」
雪美(私も……修学旅行……行ってみたい……)
モバP「ああ、そういえば雪美は小学校の修学旅行もまだか……って、早く寝なさい」
卯月「プロデューサーさん、誰と話しているんですか?」
モバP「いや、雪美がテレパシーを送ってきてな。なぁにいつものことだ――って俺の上着が無い!?」
凛「さ、次のゲームをやろうか。プロデューサー」 ←犯人
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387
モバP「ゲームの主人公にはなりたくないですよね」
ちひろ「どうしてですか?」
モバP「運が悪いとリセットで突然世界が真っ暗になるんですから」
ちひろ「種吟味でもしてるんですかね」
雪美「個体値……リセマラ……」
ちひろ「雪美ちゃんに変な言葉を覚えさせるのはやめろ」
モバP「僕じゃありません。……リセットマラソン略してリセマラってあまりピンと来ないスラングですよね」
ちひろ「マラソンというか同じ作業を繰り返す苦行感的にはシャトルランに近いですね」
モバP「最初聞いた時はストレートな下ネタかと思っていました。思っているだけで口には出しませんがね」
ちひろ「そのまま出さずにおいてくれれば良かったのに」
モバP「でも、リセットされたり死んでもリスポーンできるというのは恐怖を感じますよ」
雪美「この後……全部ノーミスなら……お釣りが来るので……続行します……」
ちひろ「やっぱりあなたですね」 ボクジャアリマセン
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388
モバP「ここに何の変哲も無い、ひみつの小夜曲風衣装を着た佐城雪美が一人」
モバP「ですがこの雪美さん、どこかが少しだけいつもと違うんです」
雪美「……」
モバP「さあ、どこが違うのでしょーうかっ?」
千秋「どこかしら……」
瑞樹「……わからないわ」
ありす「……ギブアップです」
モバP「では正解――雪美さん、ちょっとスカートを」
雪美「うん……」ペロンッ
千秋「ぶはっ!!?」
モバP「正解は太ももにレッグシース(ナイフホルダー)を装着している、でした」
瑞樹「私は君の嗜好が時々わからなくなるわ」
ありす(片足だけ……そのアンバランスさが、かっこいいですね!)キラキラ
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389
幸子「プロデューサーさんは、女性の一番官能的だと思う体の部分はどこですか?」
モバP「輝子といい愛海といい、そういうことに興味のあるお年頃か」
幸子「ち、違いますよ! ボクがカワイさを磨くための参考にしようと、身近な男性に聞きたかったんです!」
モバP「ふむ、一番と言うのは難しいな。今の気分で答えても良いか?」
幸子「(ボクを見て答えてくれるんですか?)……はい」ドキドキ
モバP「……あー、これは……人によっては引くかもしれんぞ? それでも聞く?」
幸子「なんですか、ボクから聞いたんですから引いたりしませんよ」
モバP「それじゃ言うが……鼠蹊部だな」
幸子「……鼠蹊部? ?」
モバP「ローライズとかを穿くと下腹部に見える足の付け根のラインの切れ込みだ」
幸子「……さすがはプロデューサーさん! 目の付け所がマニアックですねっ!」グリッ
モバP「うっ! 幸子よ、ニッコリ腹パンはやめて」
幸子「引かないと言いましたから、代わりに押しました」
-
幸子「……プロデューサーさんは、ボクの鼠蹊部を想像したんですか?」
モバP「いや、あくまで一般的な女性のイメージで言った」
幸子「はぁ……でも、そうですね。ボクが官能的を目指すにはまだ早かったですね」
モバP「そうでもないぞ?」
モバP「幸子が視界に居るとカワイイフィルターがかかってしまうから、敢えて除外させてもらっただけだ」
幸子「……え?」
モバP「幸子の官能的な所は仕草だな。自分をカワイく見せようとする姿勢」
モバP「さり気無い所から露骨な所まで、見る人から見ると常に誘惑されているようなものだ」
幸子「……そ、そうですか?」
モバP「ウインクとかも結構あれ、色気あるからな? 普通幸子の歳じゃなかなか出せない味だ」
幸子「……ん、良いでしょう。そんなにボクを官能的と思ってくれるなら♪」テレテレ
モバP「自信を持って良いぞ。ついでに鼠蹊部の美しい大人になろう!」ナデッ ブスッ!
幸子「でもプロデューサーさんは髪の毛の扱いはなっていませんね?」 イテテテッ!
雪美「……この(髪ハネの)強度……さすが、メイド・イン・ジャパン……」
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390
杏「P、おはよう」
モバP「……ん……ああ、おあよ」
杏「ふふ、顔洗ってきたら? 朝ごはん、出来ているからさ」
モバP「おお、そいつは助かる」
ジャー パシャパシャパシャ
モバP「ふー……朝の水は冷たくて気持ちが良いな」
モバP「…………」
モバP「……!?」
モバP「あ、杏!?」
杏「どうしたの? P」
モバP「お前が俺より早起きして朝ごはんまで作ってるってどういうことだ? てかお前、何で俺の家に?」
杏「嫌だなあ。また過去から来た、とか言ったりしないよね?」
杏「杏とPは、結婚してもうすぐ一年だよ?」
-
モバP「……いや、そんな急展開はあり得んぞ。過去から来たんだよそれは」
杏「……そっか」
モバP「以前にも同じようなことがあったようだな?」
杏「うん。ほんの数分で戻っちゃったけどね」
モバP「俺は初めてだぞ? バージンタイムリープ!」
杏「何言ってんの。あー、それか別世界のプロデューサーが紛れ込んで来ているのかだね」
モバP「信じがたいことだが信じるしかないか。いやあ、すまんな突然お邪魔して」
杏「邪魔するなら帰って」
モバP「そう言うな。で、未来はどうだい? 満喫している?」
杏「そうだね。Pと一緒になれて、幸せだよ」
モバP「ほっほう、そいつは……そうなるような出来事があったってことか」
杏「プロデューサーの世界で起こることかは分からないけどね」
モバP「ああ。俺がこうして杏に会ったことで人生の選択を変えたらこの未来は無かったことになるからなあ」
杏「ifの世界ってやつで良いと思うよ」
-
モバP「で、ここの世界のみんなは元気でやってる? って、聞くのはノーグッドかな?」
杏「そうだね。プロデューサーが落ち込むといけないから言わないでおく」
モバP「そんなことを言われると気になるな」
杏「プロデューサーは、誰と仲が良いの?」
モバP「俺か? 俺は……雪美かな」
杏「……雪美ちゃん……か」
モバP「あ、今のはオフレコね。実際は杏や他の子たちとも長い付き合いさ」
杏「プロデューサーは、きっと誰にでも優しいよね」
杏「……未来かもしれないこと、教えるのはきっと良くないんだろうけど、一つ忠告をあげよう」
杏「ハッピーエンドで終わった映画のその後を想像したことがある?」
杏「いつか訪れる結末は、別れなんだ。それが辛くならないように、手抜きで生きよう」
杏「みんな何もかも全部守ろう、救おうとしないで。救えないものだってあるからね」
モバP「……ベストを尽くすよ」
モバP「はうっ……起きたばかりなのにまた強烈な眠気が」
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杏「……帰る時間が来たんだよ。おやすみ、プロデューサー」
モバP「ああ……じゃあな。……未来の……杏」クタッ
杏「……」
モバP「………………」
モバP「……ん?」
晶葉「意識が戻ってきたようだな」
モバP「何かリアルな夢を見ていたような……」
晶葉「未来を見る装置の改良型だ。こちらは俯瞰視点でなく主観視点になる」
モバP「んあ……なるほど、タイムリープ形式か。ただ、内容をすぐ忘れちゃうなこれ」
晶葉「頭が夢と同一視しているのだろう。今後も改良が必要なようだな」
モバP「……思ったんだが、晶葉って元々ロボット制作がメインじゃなかったっけ?」
晶葉「まあそれはそれだ」
雪美「次は……私が……やる……!」キラキラ マアオチツケ
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今日はここまで
仮にそれをAとする
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イザナミだ
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391
モバP「……」
雪美「……」チョコン
ちひろ「お二人は座禅なんて組んでどうしたんですか?」
モバP「しっ。……悟りを開こうとしているのですよ。無の境地に立ち返り世界を見ようと」
ちひろ「……雪美ちゃんを膝に乗せて煩悩が払えますかね?」
モバP「これも修行、修練の一つです。同時に酔拳の空気イスでの重石のような意味もあって」
モバP「雪美の重さを全く感じなくなれば二人は一体と化したようなものです。嘘です」
ちひろ「なんだうそか」
モバP「脳内BGMは将軍令ですね」
ちひろ「無の境地じゃなくてクライマックスに向かってそうですね」
雪美「……もう、Pのひざ……でないと……ざぜん……できない……」
雪美「……責任……とって……」
モバP「あっ、ズシリと来た」
ちひろ「自分の置かれている立場にもズシリと来てくださいね」
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392
モバP「ここ何年かでチーズ料理をやたらあちらこちらで見かけるようになった気がする」
雪美「……そう……?」
モバP「チーズタッカルビだとか、フィラデルフィアチーズステーキだとか、とろ〜り3種のチーズ牛丼だとか」
ちひろ「最後はすき屋か」
ちひろ「ハンバーグやパスタやピザとかではお馴染みなんですけどね」
モバP「今はより多様化した感じがしますね」
雪美「……チーズだと……おいかわ牧場の……カマンベールチーズ……すき……」
モバP「カマチは一般のチーズよりちょっと高いが、とろける美味しさだよなあ」
ちひろ「スモークチーズをスモチと略すように略したな」
雫「カマンベールチーズは、元々はフランスの村発祥の名前なんですよー」
モバP「それが今やこういう製法のチーズということになって、国産でもカマンベールになるわけだ」
雫「面白いですよねー。そんなチーズ好きな皆さん! 今日はチーズフォンデュしませんかー?」
モバP「よっしゃ、バゲットと野菜とソーセージ買いに行こか!」
ちひろ「食べたかったんですね。ちなみに普通のチーズフォンデュは白ワインが入るので留意を」
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393
ガチャ
ちひろ「――あっ、雪美ちゃんお帰りなさい」
雪美「ただいま……ふふ」
雪美「……ちひろさん……これ……」
ちひろ「あら。私に、ですか? プロデューサーさんじゃなくて?」
雪美「うん……」
ちひろ「何だか……ありがとうございます」ジーン
ちひろ「開けてみても良いですか?」
雪美「……」コク
ちひろ「……では」パカッ
ちひろ「これは……アイスクリーム――じゃないですね」
ちひろ「分かりました。バスボムですね?」
雪美「……うん。お仕事で……作った……」
-
ちひろ「雪美ちゃんの手作りバスボム……これは良いものを頂きました。早速今夜使わせていただきますね♪」
ちひろ「これ、お風呂に入れるとシュワシュワ溶けて……気持ちいいんでしょうねえ」
モバP「一見落雁とかマカロンみたいな質感とパステルカラーに惹かれます」
ちひろ「わっ!? びっくりした……居たんですか」
モバP「良いなあ、バスボム。それも綺麗にラッピングされて」
ちひろ「私のですからね?」
モバP「取ったりしませんよ。何か自分まで参加させてもらって作っちゃいましたんで」
ちひろ「器用というか抜け目がないというか」
モバP「じゃあ雪美、今日のお風呂はこれを使ってみるか」
雪美「……Pの……銀河系バスボム……楽しみ……」
モバP「雑貨屋でちょいと良いバスライトも手に入ったことだし、暗くして宇宙感に浸ろうじゃないか」
雪美「うん……♪」
ちひろ「ちょっと待って、まるで普段から一緒にお風呂に入ってるような雰囲気ですけど」
モバP「さすがにそれはね。あ、ちひろさんもご一緒したいんですか?」 チガイマス
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394
モバP「日菜子は水着の上にシャツかパーカー、どちらが良い?」
日菜子「むふふ……やっぱりパーカー、少しだけ長めのやつですね〜」
日菜子「下の、見えそうで見えない感じが、たまりません」
モバP「一理ある。だがシャツもほんのり透ける感じが良いじゃあありませんか」
日菜子「はい、どちらも人に見られちゃったら……むふふふ」
モバP「自分が実際に着たいかは別として、ギリギリを攻めるのって良いよな」
日菜子「ですねぇ〜。妄想の中では日菜子、好きなだけ大胆になれますよ〜」
モバP「じゃあ例えば他にも、長袖ジャージにブルマとか競泳水着の組み合わせ」
モバP「上はしっかりガード、下はすらっと生足――どうだろう」
日菜子「ジャージ無しよりも羞恥心がかき立てられる気がしますね、むふ」
日菜子「季節は多分秋……むき出しの足が寒そう……誰かに寄り添いたいところです」ポワァ
モバP「その尊い足を独り占めしたい」
ちひろ「……中学生男子トークか」
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ちひろ「全く、日菜子ちゃんを変態談議に染めたのはどこのどいつだ」
モバP「妄想はタダですからね〜」
日菜子「はい〜♪」
雪美「……私も……もうそう……する……」
ちひろ「雪美ちゃんはあちらのグループには入らないようにしましょうね」
雪美「……」コク
モバP「雪美もこっち来いよ〜。……でも雪美の素の妄想ってどんなものなのか興味があるね」
雪美「……知りたい……? ……Pにだけ……教える……。耳……貸して……」
モバP「聞かして聞かして?」
コショコショコショ
モバP「……うむ、分かった。結構シュールな妄想だな」
ちひろ「え? 何ですか気になるんですけど」
雪美「……ふふふ」
日菜子「雪美ちゃんの妄想は何なのか妄想するのも楽しそうですねぇ」
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395
モバP「最初はグー」
「「じゃんけん、ぽん!」」
雪美「ん……。私の……勝ち……」
雪美「グ……リ……コっ」トントントンッ
モバP「次は負けんぞー。最初はグー!」
「じゃ「じゃんけん、ぽん!」
雪美「……まだまだ」
雪美「チ、ヨ、コ……レ、イ、ト……」トットットッ トットットッ
「じゃーんけーん「……じゃんけん、ぽん」
雪美「パ、イ、ナ、ッ、プ、ル……あっ」
モバP「……おーい! そこからでもいけるか? うおお、何故こうも勝てんのだあ」
雪美「……こんなに離れると……だめ……だね……」
-
――
モバP「いやあ、じゃんけん強いな雪美は」
雪美「……そんなこと……ない」
モバP「俺の手を読んでいたり、する?」
雪美「……」フルフル
モバP「では抜群の動体視力で相手の手に合わせて……はないか」
雪美「……運、だから……」
モバP「運に任して無心で来る相手って勝ちたい人にとっては一番手強いよな。心理戦とか通じないし」
モバP「何かモテ期のように異様なくらいじゃんけんで勝てる日が、俺にもあったが」
モバP「今思うとその時たまたま、みんな深読みとかして自滅したのかもしれないな」
雪美「……Pも……モテ期? ……あったの……?」
モバP「見栄でなく、ちゃんとあったともさ」
モバP「ただそれも一日で終わったから、俺の意識外で何か偶然良い条件が噛み合っただけなのかもな」
雪美「……P……気づいてない……。今も……モテ期……」 エ?ナンダッテ?
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396
モバP「この時期はスポーツのイベントが多くて楽しいなあ」
悠貴「はいっ!」
ちひろ「施設のロビーや待合室にあるテレビとかでスポーツをやっていると何か良いですよね」
雪美「……土曜日、日曜日は……お昼からでも……スポーツは……多い」
モバP「心にゆとりが出来る休日に、まったりスポーツを見て過ごす――極上ではないが小さな幸せの一時かもな」
ちひろ「ところで、悠貴ちゃんのトレーニングを見ていたんですか?」
モバP「ええ。一緒に世界陸上の録画を見ていたら悠貴のスイッチが入ってしまいまして」
悠貴「私も負けていられないって思いで、体を動かしたくなりましたっ!」
ちひろ「元気ですねえ。それにしても陸上ですか」
悠貴「世界のアスリートはスケールが違いますねっ」
モバP「本当にな。国ごとのユニフォームもデザインが凝っていてスタイリッシュだった」
悠貴「女子走り幅跳びのミハンボ選手が印象に残りましたっ」
ちひろ「ハードルじゃないんですね」
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モバP「でも陸上、なかなかのめり込みますよ」
モバP「パフォーマンスやダイナミックなフォーム、躍動感。そして鍛え上げられた肉体美」
雪美「……変な目で……見てない……?」
モバP「……どうだろ。変な目で見てないと言えなくもない……?」
ちひろ「自信を持て」
悠貴「Pさんは私のことも、もしかしてそういう目で……?」
モバP「あっはっは」
雪美「……ごまかした」
モバP「ただ、プロフのままだとほっそくて大丈夫かなと時々心配にはなるな。生野菜食べてる?」
悠貴「はいっ! ……それなりに」
モバP「まあ悠貴は野菜以外が不足気味なのかもしれないが、好き嫌いをしていると大きくなれないからな」
悠貴「体作りに努めます、コーチっ!」
モバP「まあうちのマッマのお言葉だからあまり間に受けなくても良いよ」 ズルッ
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モバP「しかし中学の友人男子に悠貴と同じくらいの痩せ型がいたが、肋骨が浮いていたくらいで」
モバP「それにしては悠貴はスタイルもおっすおっすばっちしで羨ましいというか不思議」
悠貴「きらりさんには敵いませんけどねっ」エヘヘッ
モバP「そう容易く敵ってもらっちゃ困るぜ」
モバP「しかし陸上、特にトラックを見ていると何だか次はオリンピックかっていうワクワク感が一気に込み上げてきますね」
ちひろ「陸上競技は昔からの定番感がありますからね」
モバP「それに陸上のアスリートはみんな、かっこいいし美しい。勝負前の顔とかグッときます」
悠貴「私も美しくなれますかっ?」
モバP「なれるとも」
雪美「私は……?」
モバP「そなたは美しい」
ちひろ「雪美ちゃんはプロデューサーさんの中では完成系なんですね……」
モバP「そういえば体育の日は来年からスポーツの日に名称が変わるようで」
ちひろ「当たり前だったことも変わっていくものですね。変わらないものもありますけど」チラッ ナニカ?
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397
モバP「もうすぐ一周年か」
雪美「……?」
モバP「何のかって? ……そう言えば何だろう? 一周年ってことだけが頭に」
ちひろ「何かしらのイベントから一周年ってことですかね? それとも個人的な?」
モバP「……何故そう思ったのか自分でも分かりません」
モバP「ただ明日になれば、この一年がリセットされてしまうような気がします」
雪美「……そんなことには……ならない……。安心……して……」
ちひろ「そうですよ」
モバP「……そうだよな。いや、心配をかけてすまない」
モバP「ところで雪美さんは今何歳?」
雪美「……10歳」
モバP「…………」
雪美・モバP「……あれぇー?」
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今日はここまで
アルストツカに栄光あれ
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乙
言われてみれば今日でこのスレも一周年か
日菜子の思考回路が微妙に男性寄りっぽくて草(日菜子このスレ初登場おめでとう)
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