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提督「艦娘殺処分計画!?」
271
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/09(土) 23:31:02 ID:1Cc.g1Tc
バシィィーン!!!!!!!!!
バシィィーン!!!!!!!!!
バシィィーン!!!!!!!!!
バシィィーン!!!!!!!!!
大和「ぃ…痛い……っ…ょ…」ポロポロッ
元帥「…何だと???」
大和「ぅぅ…」ポロポロ
元帥「…ふざけたことを言うなっ!!!…先の大戦でお前に見捨てられた人々の苦しみや痛みはこんなものではないっ!!!!!!お前などに分かってたまるものかぁあああああ!!!!!」スッ
大和「…ぇ…?」
バシィィィィィィィィーンンンンン!!!!!!!!!
大和「ぁ…………」ガクッ
ドサッ…
大和「」
272
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/09(土) 23:32:40 ID:1Cc.g1Tc
元帥「…」ハァハァ
元帥「…手足に手錠をかけて転がしておけ」カチャカチャ
衛兵A・B「…は!」
元帥「それで、副官からその後の連絡は?」
衛兵A「特にありません。横鎮司令官を今こちらに移送させているとのことです」
元帥「…ということは、やはり特殊物資の事は勘づかれていたわけで、しかもその上での協力を拒んだということか。………そもそも参謀めが余計なことをしなければ…!」
元帥「…頭が痛いな」
273
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/09(土) 23:38:58 ID:1Cc.g1Tc
今日はここまで おやすみなさい
274
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/22(金) 04:33:11 ID:2vs8wZO.
提督(横須賀)・・・大塚明夫
元帥・・・銀河万丈
副官・・・山崎たくみ
佐世保提督・・・藤原啓治
参謀(パラオ提督)・・・保村真
海相・・・戸谷公次
で再生された
275
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/25(月) 22:46:59 ID:6NJHU.s.
終わり?
276
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/26(火) 07:07:15 ID:cqgWBy2Q
展開がひどいわ(褒めてません)
277
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/04/30(土) 18:03:16 ID:tgu3vUKA
さっさと終わらないかな
これがどこかにまとめられてメタクソに叩かれるのだけが楽しみ
278
:
1
:2016/06/07(火) 00:00:14 ID:ndZv/Mto
こんばんは
279
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:01:37 ID:ndZv/Mto
講堂
ドンドンドン
夕立「開けて!開けてっぽい!!」
吹雪「…ダメです。外側から施錠されてます…」
伊勢「なぜ…こんなことに…!!」
愛宕「青天の霹靂にもほどがあるわ!」
龍驤「もうウチの頭じゃ何が何だか分からんわ…」
榛名「要するに、この鎮守府内に深海棲艦がいたこと、それを大本営…軍令部が察して見つけて咎めだてたってことですね…」
吹雪「………」
比叡「提督も身柄を拘束されて、どこかに連れていかれてしまいました…」
大淀「…軍令部に行った大和さんたちも…拘束されちゃったのかしら…?」
龍田「…」
280
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:02:09 ID:ndZv/Mto
川内「ねぇ、そもそもどういうこと!?どうしてこの横鎮に深海棲艦なんかがいたの!?」
青葉「そ、そうです!!少なくとも青葉は知りませんでした!!」
吹雪「青葉さんも…?」
日向「武蔵は…知ってたか?」
武蔵「…いや、知らなかった」
夕立「まさか…本当に提督が…深海棲艦と内通を…」
暁「そ、そんなわけないじゃん!」
高雄「そうよ!提督がそんなことするはずがないわ!」
金剛「でも、そうだとしたら話は振り出しに戻りますネ…」
加賀「…いずれにしろ、私たちの中の誰かが知ってるはずね。どうして深海棲艦がこの鎮守府内にいたのかを」
大淀「…っ」
大淀(…い、言わなきゃ…!事情を知ってる私が言わないと…!)
281
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:02:42 ID:ndZv/Mto
大淀(でも…皆がそれを聞いて…誤解されてしまったら…私…こ、怖い…!)
電「い、…電が連れて帰ってきたのです!あのヲ級ちゃんは先月の哨戒出撃のときに、電達が拿捕したのです!!」
雷「わ、私も一緒よ!」
大淀「!!」
武蔵「な…」
暁「どうしてそんなことしたのよっ!!あんたたちのせいで司令官が捕まっちゃったんじゃない!!!!」
響「暁、落ち着いて」ガシッ
暁「だ、だって!」
響「いま二人を責めるのは間違ってる。まずは二人の話を聞こう?」
武蔵「…雷、電、話してみてくれ」
大淀「…私から説明します。…私も共犯なんです」
ザワッ…
282
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:03:21 ID:ndZv/Mto
大淀「先月の哨戒出撃で、雷ちゃんや電ちゃんたちが連れて帰ってきたヲ級型空母を、提督はこっそり保護なさることになったんです」
大淀「提督は、無抵抗のヲ級を処分するのは情において忍びないと思われ、終戦までここに隠しておくことに決められました」
大淀「平和が来れば、ヲ級も命を奪われずに済むだろうって…」
武蔵「…そうだったのか。なるほど、提督らしいな」
加賀「確かに…そうですね」
赤城「提督ならそうお考えになっても不自然じゃないですもんね」
日向「それが私たちの提督だろうな」
榛名「はい…!」
不知火「まったく…世話の焼ける…!」
大井「…分からなくもないけど、提督のその判断は思慮深さに欠けるわね。ここには、深海棲艦との姉妹を失った艦娘だっているのに」
大淀「…」
283
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:03:54 ID:ndZv/Mto
吹雪「…睦月ちゃん?」
睦月「…確かに、深海棲艦は如月ちゃんたちの仇です」
睦月「けど…あの素顔を見ちゃったら…そして、あんなふうにされて苦しんでる姿なんか見ちゃったら…もう憎いなんて思えないよ…!」
睦月「まるで…まるで、自分のことが蹴られたり殴られたりしてるみたいで…」
武蔵「してるみたいで、じゃない。実際に私たちは辱められたんだ。提督などの足元にも及ばない、野蛮で無教養な将校面した青二才にな…!」
武蔵「ああ。提督は何も間違っちゃいない。雷や電も、大淀も、睦月も、みんなだ」
川内「武蔵さん、私ね、スッとしたんだ。武蔵さんがあの軍令部のクソ佐官に石をぶつけたときにさ」
青葉「だよね。今まで戦ってきたどんな砲雷撃戦より気持ちよかったよ!」
龍田「待って」
284
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:04:26 ID:ndZv/Mto
龍田「…問題はそこじゃないでしょ」
榛名「?」
龍田「どうして、ヲ級のことを大本営が…軍令部が知ってるのよ」
一同「………」シーン
285
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:04:58 ID:ndZv/Mto
龍田「大淀さん、ヲ級のことは貴女達と提督以外には誰も知らないはずでしょう?」
大淀「え、ええ…」
龍田「ひとつだけ教えてください。その哨戒出撃の艦隊編成は?」
大淀「…旗艦が大和さん、巡洋艦が天龍さん、木曾さん、そして駆逐艦が雷ちゃんと電ちゃんです」
龍田「…ほぉら、やっぱり」フフン
北上「な、何なの…」
龍田「中に明らかに怪しい娘がいるじゃない」
武蔵「怪しい娘?」
龍田「そう。密告者と言い換えてもいいかも。提督や横須賀鎮守府を陥れるためのね」
日向「密告者…だと?」
龍田「そう。それは木曾よ」
北上「っ…!」
286
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:05:31 ID:ndZv/Mto
大井「ちょ、ちょっと待ってよ!木曾がそんなことするわけが…」
龍田「大和さんは秘書艦、天龍ちゃんは横鎮の古参じゃない。あの二人が提督を裏切るとは思えないわ。正直に真相を話した雷ちゃんと電ちゃんもそう。となると、一番の容疑者はどうしても木曾になるじゃないの」
龍田「…横鎮の皆と協調しようとせず、特殊物資の実装すら一度は拒否したあのいけすかない娘。内地の鎮守府に栄転してきたにもかかわらず、頑なに周りを拒絶している木曾こそ一番の容疑者じゃない」
龍田「…おおかた転任前の鎮守府の司令官のほうがお気に入りだったんでしょう。だからあの娘は、鎮守府再編で心ならずも配属されたこの横鎮の私たちの提督を逆恨みにして…!」
大井「ふざけないで。私達の妹を侮辱するつもりなら許さないわよ」スッ
龍田「ふざけてなんかいないわ、大真面目よ」
大井「木曾はそんな卑怯で浅はかな娘じゃないわ。濡れ衣を着せるのもいい加減にしなさい」
龍田「濡れ衣?違うわ。だってあの娘、夜な夜なこそこそと岸壁のほうに行って何かしてたじゃない。深海棲艦と密通してたのは果たして提督かしら?木曾のほうじゃないの?ヲ級を鎮守府内に手引きしたのは…」
北上「…木曾っちのことなんかよく知りもしないあんたが、よくもそんなことを言えるね」
龍田「はぁ?そんなことはどうだっていいの。いま一番大切なのは、提督や天龍ちゃんたちの冤罪を晴らすことよ」
龍田「木曾にとってはいい機会だったはずよね。大本営におつかいに行って、おおかたそのまま軍令部に嘘の報告をして、天龍ちゃんや大和さんの身柄を拘束させたに決まってるわ!そしてここ横鎮には陸戦隊が攻め寄せてきたって寸法よ」
大井「だから木曾がそんなこと望んでたわけがないって言ってるじゃない!いい加減にしなさいよ!!」
287
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:06:22 ID:ndZv/Mto
龍田「じゃあ誰がこんなことを望んだって言うのよ!!どうして私たちの提督が冤罪を掛けられなきゃいけないの!!木曾よ、木曾が仕組んだに決まってるじゃない!!」
パシィン
龍田「痛っ…!」
大井「…」ハァ…ハァ…
大井「…それ以上言うと、もう本当に許さないわよ…!!」
龍田「…」ブン
パシィン
大井「くっ…!」
龍田「…………返してよ!天龍ちゃんを返してよっ!!提督や大和さんを返してっ!!!」ガシッ
大井「このっ…!」ガシッ
高雄「ふ、二人とも落ち着いて!!」
伊勢「ちょっとお互い離れなよ!!やめなって!!」
288
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:06:55 ID:ndZv/Mto
雷「もうやめてぇぇぇえええっ!!!」
シーン…
雷「ひぐっ…」ポロポロ
武蔵「雷…」
電「もう嫌なのですっ!!!せっかく人のかたちをして生まれ変わってきたのに!!」
電「…前世でも、そしてこの戦いでも、一緒に頑張って戦ってきた仲間なのに!!」
電「こんな…こんなふうに艦娘どうしで傷つけあうなんて…もう…嫌なのです!!!」
289
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:07:31 ID:ndZv/Mto
暁「提督、もう帰って来ないのかな…?」
ザワッ…
夕立「私たち、捨てられちゃったっぽい…?」
伊勢「やだ…捨てられるなんて、もうやだよ…!」グスッ
日向「伊勢…」
武蔵「そんなことがあってたまるか…提督が…提督が帰らない…なんて…」ウルッ
榛名「提督…!大和さん…!」グスッ
金剛「榛名…泣いちゃダメ…デス…」ウルッ
愛宕「提督が…もうお戻りにならない…の…!?」グスッ
高雄「愛宕…!そんなことあるわけ…」グスッ
不知火「…」ポロッ
ウワーン グスッ ヒグッ エーン アーン
290
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:08:06 ID:ndZv/Mto
まるゆ「…」
まるゆ(…嫌な予感が当たりました。事情はよく分からないけど、やっぱり、大本営は艦娘を何らかの形で処分しようとしてる…!)
まるゆ(……まるゆが、なんとかしなくちゃ…!)グッ
吹雪「…」
吹雪(…おかしい。何かがひっかかる………)
吹雪(いったい何が…ひっかかるんだろう………)
291
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:08:54 ID:ndZv/Mto
ドンドンドンドン
陸戦隊員6「…なんだ」ガチャ
龍驤「なぁ…兵隊さん、水をくれや」
陸戦隊員6「水…?」
龍驤「講堂の中、ごっつう暑いねん。7月の真昼間からこげなところに閉じ込められる身にもなってや」
青葉「気分が悪くなってる娘が何人かいるんです。逃げ出したりなんかしませんから、ここから出してください」
陸戦隊員6「…駄目だ。お前らをここから出すわけにはいかない」
青葉「そ、それならせめて飲み水を…」
陸戦隊員6「…」
陸戦隊員6「…ほら。少ししかないけど」パチン チャポ
青葉「あ、ありがとうございま…」
陸戦隊員2「おい、何してる」
292
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:09:29 ID:ndZv/Mto
龍驤「!!」
陸戦隊員6「あ…いえ、こいつらが水が欲しいと言うので…自分の水筒を…」
陸戦隊員2「誰がそんな許可を出した?ぁあ?」
陸戦隊員6「…」
龍驤「おいあんた!!あんたには血も涙もあらへんのか!?」
陸戦隊員2「ぁあ!?水なら講堂内にもトイレがあんだろうが!そこの水でもすくって飲んでろ」
青葉「そ、そんな…!」
陸戦隊員1「……どうした?」ザッ
青葉「ま、また兵隊さんが増えた…」
陸戦隊員2「…」
陸戦隊員6「…」チャポ
293
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:10:04 ID:ndZv/Mto
陸戦隊員1「…大まかな事情はわかった。水くらい与えてやれ」
陸戦隊員2「中隊長!しかし…」
陸戦隊員1「…我々は艦娘を熱中症にするよう命令を受けているわけではない。兵曹長、そこは大目に見ろ」
陸戦隊員2「…はい」
陸戦隊員6「…ほら」チャポ
青葉「…どうも」
龍驤「…」
294
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:11:03 ID:ndZv/Mto
装甲車内
陸戦隊員1「大佐殿、艦娘たちが水と食料を希望しております。蒸し暑い講堂に数時間閉じ込められて、熱中症になりかけている者も…」
副官「何だと?あいつらは艦娘のくせにそんなにひ弱なのか?」
陸戦隊員1「…生体は我々と何ら変わりません」
副官「…ちっ。分かった。今あいつらに倒れられるのも考え物だからな。貴様に任せる。だがいいか大尉、生かさず殺さずだ。そこが肝要だ」
陸戦隊員1「…しかし、隊員の一部には艦娘に同情的な者もおります」
陸戦隊員1「そもそも、国民の戦意高揚のために艦娘の存在を公にするようにしてきたのは大本営ではありませんか。今になってどうしてこのような…」
副官「大尉、二度は言わんぞ。あいつらは人ではない、兵器なのだ。本来ならば、兵器にどうして食料などくれてやる必要がある?」
陸戦隊員1「…我々の任務の目的は何なんです?まさか、噂通り、軍令部は艦娘を全員…」
副官「大尉」
陸戦隊員1「…」
副官「貴様の任務は陸戦隊を指揮し、ここの艦娘どもを制圧下に置き管理することだ」
陸戦隊員1「…」
副官「それ以上は高度に政治的な問題だ。貴様が口を出すことではない」
陸戦隊員1「…分かりました。では」クルッ
295
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:11:52 ID:ndZv/Mto
副官「…」
副官「…待て、大尉」
陸戦隊員1「まだ何か?」
副官「米海兵隊にも、北朝鮮武力偵察局の特殊部隊にもひけを取らんという日本海軍陸戦隊の精鋭としての自覚は…忘れないでくれ」
陸戦隊員1「…」
副官「…元帥閣下は、いたずらに陸戦隊を動かしたのではない、ということは理解しておくように」
陸戦隊員1「何ですって!?今回の我々の出動命令は…元帥閣下が自ら…!?」
副官「…」フゥ
副官「言っただろう、これは高度に政治的な問題であると。分かったら行け」
陸戦隊員1「…は」
バタン
副官「…」ガチャ ピポパ
副官「…私だ。元帥閣下はお手すきか…?……よし繋いでくれ」
296
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:12:22 ID:ndZv/Mto
元帥「まずは横鎮の制圧に成功したようだな。ご苦労だった」
副官「ありがとうございます。ですが…司令官はどうあっても決号の発動には応じないとのことでした。艦娘どもも司令官以外の命では動かない様子でしたし…」
元帥「…ああ。彼の身柄は先ほどこちらに届いた。今は留置室にぶち込んでいる」
元帥「…急いたのは失敗だったかもしれんな」
副官「このまま決号作戦に横須賀が動かないとなれば、舞鶴・呉・佐世保・那覇鎮守府も不審に思うでしょう」
副官「そうなってしまえば…下手をすれば、事が明るみになってしまう可能性も…」
元帥「…そうだな。ただでさえ決号作戦の決行日はあらかじめ防災庁を含め各省庁にも通達してしまっていたからな。これ以上無為に延期となれば、さすがに何かあったかと訝しまれるな…」
副官「…」
元帥「…だが心配するな。我々には切り札がある」
副官「切り札…でありますか??」
元帥「そうだ。…我らが世界最強戦艦の一番艦だよ」ニヤリ
297
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/07(火) 00:12:54 ID:ndZv/Mto
きょうはここまで おやすみなさい
298
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/10(金) 18:55:13 ID:xRc1oKlM
支援
299
:
1
:2016/06/11(土) 20:49:48 ID:bA8a.Hf.
こんばんは
300
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:50:21 ID:bA8a.Hf.
軍令部 留置室
提督「…」パチリ
提督「いてて…ここはどこだ?」ムクリ
参謀「…貴様も、ここに入る羽目になったか」
提督「先輩…!ここは…」
参謀「軍令部だ。…そこの留置室だ。俺たちは賊軍にされてしまったということだ」
提督「…なんてことだ」
参謀「…貴様も知ってしまったようだな。元帥の許すまじき企みを」
提督「ええ…例の特殊物資、調べたら毒針が仕込んでありました。遠隔で作動するものらしいです。時を同じくして、横須賀は陸戦隊に制圧されました…」
参謀「そうか…やはりそうだったか!!」
提督「すみません…俺がもっと素直に、先輩の言うことに耳を傾けていれば…」
参謀「…俺だって確信を持ってたわけじゃなかった。貴様を説得できるだけの確証もな」
提督「…いずれにしろ、もう艦娘達は」
301
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:51:16 ID:bA8a.Hf.
参謀「まだ処分はされないだろう」
提督「え…」
参謀「深海棲艦はまだ殲滅されたわけじゃない。そのための決号作戦だ。だから艦娘がすぐにどうこうされる心配はない…とは思うが…」
提督「……その深海棲艦だって、意味不明な存在です」
参謀「まるで見てきたような物言いだな」
提督「見たんです。先日、うちの艦隊が拿捕してきたんです。ヲ級型でした」
参謀「…」
提督「まるで、艦娘でした。というか、まるで普通の少女でした。金髪隻眼の…」
参謀「…」
提督「解せないことはまだあります。そもそもどうして陸戦隊が攻めてきたのか…」
参謀「…それは俺と貴様が先日にやりあった件が元帥に知れてしまったからだ。俺の不手際だ…」
提督「そうだったんですか…」
302
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:52:12 ID:bA8a.Hf.
提督「今後、どうなるんでしょう…」
参謀「それは俺たちの事か?それとも艦娘達のことか?」
提督「艦娘達です」
参謀「…分からん。すぐに処分されることはないと思うが…別の誰かが貴様の替わりに艦隊司令となって決号を発動するかもしれん」
参謀「…もっとも、貴様の艦娘達がそれで唯々諾々と動くとは思えないがな」
提督「…そうだとしたら、提督冥利ですよ」
提督「…陸戦隊を指揮していた奴は元帥の副官でした。あいつから決号を発動するように言われましたよ…むろん断りましたが」
参謀「…そうか」
参謀「ともかく、今の俺たちにできることは何一つない。しばらくは軍令部の出方を待つしかないな」
303
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:54:02 ID:bA8a.Hf.
別の留置室
大和「ぅ…ぅぅ…」
大和「…ここは?」ムクリ
木曾「…やっと起きたか、大和」
大和「き、木曾さん!」
木曾「ここは…軍令部内の留置所かなんからしい」
大和「留置所…!?」
木曾「…まぁ、早い話が牢屋だってことだ。小さな事務室かなんかを装っちゃいるが、頑丈そうなドアには鍵が掛かってるし窓には鉄格子だ。ご丁寧にトイレもついちゃいるがな。恐らく天龍の奴も、どこか別の部屋に…」
大和「…どうして、どうして大和たちが…痛っ…!」ズキン
木曾「…おい、腰がどうかしたのか?…ま、まさか大和、お前…何か性的な暴行を…」
大和「いいえ…お尻をベルトで滅多打ちにされたんです…」ヒリヒリ
木曾「…」
大和「そういう木曾さんだって、お腹に痣が…」
木曾「…大したことねぇよ…痛っ…」ズキン
304
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:56:26 ID:bA8a.Hf.
大和「でもどうして…どうして大和たちがこんな目に遭わされなきゃいけないんですか!」
木曾「元帥は戦争が終われば俺たち艦娘を殺処分するつもりらしい。あいつが…参謀がそう言ってた」
木曾「…元帥は否定しなかったよ。そして、参謀と俺に暴行を加えやがった…」
大和「なぜ…どうして…」
木曾「…この戦争が終わっちまえば、“兵器”はもう用済みなんだろうさ」
大和「…ほんとうにごめんなさい。木曾さんまで巻き込んでしまって…」
木曾「え…?」
大和「あの時拿捕したヲ級のこと…大本営にバレちゃってました…」
木曾「!!!」
大和「ごめんなさい…!大和のせいで、皆が…!」
木曾「…大和のせいじゃねえよ。違うんだ。言ったろう?大本営は…元帥は、この戦争が終わればどのみち俺たち艦娘を処分する計画を立ててたんだ」
大和「…」
305
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:57:21 ID:bA8a.Hf.
木曾「…ヲ級のことは体よく横須賀を締め上げる口実さ、どうせな」
大和「元帥が…」
木曾「ああ…ちくしょう…!」
大和「この身体で生まれ変わってきたとき、大和は、本当に嬉しかったんです」
木曾「…」
大和「だから、戦争が終われば、この少女の身体で生きていけるとばかり思ってました」
木曾「…大和だけじゃないさ。俺だってそう思ってた。他の奴らだって、たぶん…」
大和「けど…こんな…こんなことになる位だったら…!艦娘なんかに…生まれ変わるんじゃなかった!!」
木曾「っ…」
大和「もう何も感じることなく、それこそ本当にただの兵器の慣れの果てとして、無機質な鉄板と鉄管の集合体…屑鉄として、光の当たらない海底で眠っていればよかった…!」
大和「残酷です…あんまりにも残酷です!!」
306
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 20:59:58 ID:bA8a.Hf.
さらに別の留置室
衛兵A「オラ入れ!」ドン
天龍「痛っ!」ドサッ
憲兵「ぐっ…」ドサッ
ガシャーン…
天龍「おいてめぇ!何しやがる!俺たちをこっから出せ!」
憲兵「…行っちまいやがったか」
天龍「くそっ…一体何があったってんだよ!!どうして俺が…俺たちが…こんな目に…」
憲兵「ちくしょう、拳銃も携帯も取り上げられちまった…」
天龍「…ごめんな、憲兵さん」
憲兵「え…?何がだよ」
天龍「…俺のせいで、憲兵さんまでこんな目に遭わせちまって」
憲兵「何言ってんだよ。何でそれがお前のせいになるんだ」
307
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 21:00:31 ID:bA8a.Hf.
天龍「あいつら、言ってたじゃないか。艦娘だ、拘束しろって…。あんたが俺と一緒にいなかったら、こんな目には…」
憲兵「だから何言ってんだよ。俺は今日お前らの提督から命じられてお前たちの護衛をしてたんだよ。つまり俺には命に代えてもお前たち艦娘を護る義務があるってことだ」
天龍「…」ポロッ
憲兵「お、おい泣くなよ…」
天龍「だって…」グスッ
憲兵「…だよな。訳分かんないままこんな目に遭っちまったんだもんな」
憲兵「俺だって何がどうしてこうなっちまったのか、見当も付かない」
憲兵「…なんか本当に申し訳ないな。同じ軍人…いや人間として、ここの軍令部の連中のやり方は本当に卑劣だ」
憲兵「…けど、中には俺みたいなお人よしもいるってことは忘れないでくれ」
天龍「…」コクン
??「けっ、泣かせるねぇ」
天龍「!?」
憲兵「だ、誰かいるのか!?」
308
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 21:01:28 ID:bA8a.Hf.
??「うるせえなぁ。お前らが入ってくる前からずっとここにいたよ」ムクリ
憲兵「あ…き、貴様は…!」
駿河提督「けっけっけ、貴様らも営倉のお仲間入りか!!こりゃあ傑作だな!!」
天龍「…誰だこの海軍大尉は?」
憲兵「…大和にハラスメントをしてた駿河鎮守府のクソ提督だよ」
天龍「あ…」
駿河提督「その通り。俺はそこにいる憲兵にここにぶち込まれたんだよ。そして現在禁固中って寸法さ」
憲兵「まさか貴様と同じ牢に入れられるとはな…」
駿河提督「だよな。傑作だぜ。諸行無常ったあまさにこのことだな!いったい何をやらかしたんだ!?ヒヒヒ!」
天龍「…このクソ提督が」
駿河提督「ぁあん?」
憲兵「貴様の事だよ。よくも女の子に対してあんな酷いことができたもんだな」
駿河提督「酷い…?」
309
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/11(土) 21:03:07 ID:bA8a.Hf.
天龍「そうだろーが!てめぇは俺たちの提督の風上にも…」
駿河提督「だったらそもそも年端も行かない女に武器持たせて戦場にやることは非道っては思わねえのか?」
憲兵「…」
駿河提督「おいおい、黙るなよ。俺は何か間違ったこと言ってるか?艦娘の尻を触るのと、艦娘に弾雨をくぐらせて殺すのと、いったいどっちが非道だって聞いてんだ」
憲兵「それは…」
天龍「弾雨の中を敵と戦うのが俺たち艦娘の仕事だ。別にそれを俺たち自身は疑問に思っちゃいねえ」
憲兵「…!」
駿河提督「そうかそうか。そりゃご立派だな。要するにお前は自分たちのことを兵器だと認識してるんだな」
天龍「っ…」
憲兵「おい。さっきから黙って聞いてりゃ極論ばかり言いやがって。いずれにせよ貴様が艦娘にセクハラしたことは言い逃れできない事実だろうが!」
駿河提督「ああ、そうだよ」
憲兵「…」
駿河提督「…俺はそもそも、提督になんてなりたくなかったんだ」
憲兵「…あ?」
駿河提督「聞こえなかったか?俺はなぁ、そもそも軍人なんかにはなりたくなかったんだ」
310
:
1
:2016/06/12(日) 02:11:39 ID:31Uf7i7M
寝落ちしてました 15日ごろまた投下します
311
:
1
:2016/06/15(水) 21:44:49 ID:lVlGoZaY
こんばんは
312
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/15(水) 21:45:24 ID:lVlGoZaY
憲兵「…」
駿河提督「俺は元々ただの大学生だったんだよ。在学中にこの戦争の開戦を迎えてしまった哀れな学生君だよ」
駿河提督「…俺は、ただ普通に大学に行って勉強して卒業したかった」
駿河提督「それがこの戦争のせいで、卒業間際に動員にあってにわか司令官だ!」
憲兵「…お前も学徒兵だったのか」
駿河提督「そんな俺に何が出来る?立派な戦績が残せるか?他の海大出の連中よりうまい指揮が執れるとでも!?」
駿河提督「…何が提督だ。俺ら学徒動員の急造提督はしょせんは尉官、よくて佐官レベルの地方基地司令に過ぎなかった」
駿河提督「…俺の鎮守府は目立った戦績も出せなかった。そんな鎮守府にできることっつったら、近海警備と資源集め以外に何かあったとでも?」
憲兵「…」
駿河提督「俺は俺なりに自分のできることをして、大型鎮守府の援護をしたつもりだったんだ。知ってたか、横須賀鎮守府が消費する燃料の三分の一はウチが廻してたんだぞ」
天龍「…!」
駿河提督「…けど戦争が終わって用済みになれば、どうせ俺はさっさとクビだ。正式な将校教育を受けていないからな。せいぜい雀の涙ほどの報奨っつう手切れ金を握らされてね…」
駿河提督「…大和が俺なんかの鎮守府に着任したのだって、どうせゆくゆくは主要鎮守府に上がる前の試験運用の橋渡し役に使われただけなんだ。どのみちあいつはいずれ横鎮に行くことになってたんだよ」
駿河提督「………だったら俺の存在、いったい何なんだよって話だよ」
313
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/15(水) 21:47:51 ID:lVlGoZaY
憲兵「…」
天龍「…」
憲兵「…何を勝手に一人で絶望してやがる」
駿河提督「あ?」
憲兵「…俺だって、大学には入ったけどリーマンショックのせいで内定が取れなかった。だから陸軍の一般曹試験を受けた…」
憲兵「別に入りたくて陸軍に入ったわけじゃないし、憲兵にされたのも法学部出身だからってだけで、こっちから希望を出してたわけでもない」
憲兵「…けどまぁ、なんかの縁で、こうして可愛い女の子の近くで勤務してる」
憲兵「…結果論だが、まぁ悪くない人生だよ………って俺は思うけどな」
天龍「…!!!!!」
314
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/15(水) 21:50:22 ID:lVlGoZaY
駿河提督「けっ…!こんなクソ狭ぇところで熱くなってんじゃねえよ!見せつけやがって、畜生!」ゴロン
憲兵「そう不貞腐れんなよ…」
駿河提督「…ふん。時代と政体に振り回されるだけの人生がそんなに面白いか」
憲兵「自分の不幸を他人のせいにして女の子に八つ当たりしてるだけの人生こそ、俺には可哀想に思えるけどな」
天龍「…つうことは、俺は鋼鉄だった自分がいま人間の女に姿を変えて生まれ変わってきたことに絶望しなくていいんだよな…?」
憲兵「そう思うよ。少なくとも、俺はね」
天龍「…ありがとな、憲兵さん」
憲兵「…うん」
駿河提督「ちっ…!なんでよりにもよってこいつらと…!」ゴロ
315
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/15(水) 22:11:47 ID:lVlGoZaY
その頃
佐世保提督「もしもし、佐世保司令官だ」
副官「これはこれは。自分は元帥副官の…大佐です」
佐世保提督「…軍令部第一部長に電話したつもりだが、あちこち電話口を廻されて繋がったのが貴官とはどういうことだ?しかもえらく声が遠いな」
副官「こちらもいろいろと忙しくしておりましてね。それで?ご用件は?」
佐世保提督「…本来であれば3日後に発動されるはずだった、今回の決号作戦の不可解な延期について理由を照会したい」
副官「お答えする必要はない。あれは元帥閣下直々の命令です。いちいち事情の説明などしている暇はない」
佐世保提督「何だと?」
副官「何も問題はないと申し上げているのです」
佐世保提督「問題はない?問題だらけだ。理由の分からない作戦の延期は艦娘達の士気にも関わる」
副官「その艦娘どもを管理するのが司令官の仕事でしょう。泣き言は慎んでください」
佐世保提督「…」ムカ
佐世保提督「ふざけるな!!現場の娘達の苦労や心労も知らんで、この事務屋が!!」
副官「…」
316
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/15(水) 22:13:26 ID:lVlGoZaY
佐世保提督「だいたい、敵防諜とはどういう意味だ!?どうして他の鎮守府と連絡を取り合っちゃいけないんだ!?」
副官「すべては命令電文の通りです。お答えすることはありません」
佐世保提督「こうしている間にも敵が戦力を編成し北上して来たらどうするつもりだ!?大本営はその危険性を認識しているのか!?」
副官「その心配はありません」
佐世保提督「…何で断言できるんだ!?事務屋がどうしてそんなことを言い切れる!?」
副官「心配はないと申し上げております。司令官殿はただ、ご自分の艦娘のお守をしておけばよろしい」
佐世保提督「…」ブチッ
佐世保提督「貴様ぁ!佐官の分際で将官に対して何ば言いよっとか!!!」
副官「…地方基地の艦隊司令のご身分で、軍令部の作戦指導に対し不服を言われるとはどういう了見ですか?」
佐世保提督「…その軍令部の意思のよう分からんけん聞きよるんやろうが!」
副官「…新たな作戦発動日程はまた追って通達します。それまではお待ち願いたい」
佐世保提督「…そうか。せいぜい特殊物資が無駄にならなければいいな」ガチャ
ツー ツー
副官「…」
317
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/15(水) 22:48:32 ID:lVlGoZaY
今日はここまで おやすみなさい
318
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/16(木) 22:18:01 ID:IKc1VQ4g
ハッキリ言うけどまじでつまんねえ
ここから大逆転的なものを書くのかどうかは知らんが、キャラの改悪が際立ってる点と、
三下以下の魅力がない無能な敵のせいで危機感がまるでないんだよ
それをどうしたところで、そこにカタルシスなんぞない
作者の構成不足で敵を馬鹿に仕立てた上での無茶展開なんぞ冷めるだけだわ
馬鹿にしてやられる奴らがもっと馬鹿に見えるというのは想定してねえのか?
319
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/22(水) 00:41:38 ID:zzNgOHKg
乙
続きが楽しみ
320
:
1
:2016/06/24(金) 15:48:19 ID:9vxydmC.
こんにちは
321
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 15:49:31 ID:9vxydmC.
大和「あの方…木曾さんの前の提督さんですよね?」
木曾「…ああ。大和に隠しおおせることはできなかったな」
木曾「横須賀に来る前、俺はパラオにいた。あいつはパラオ鎮守府の最後の提督だ」
大和「…やっぱり。お話に聞いてたみたいに、頭の良さそうな方でしたね」
木曾「…堅物だ。じれったいほどにな」
大和「でも、好きなんでしょう?」
木曾「…」
木曾「…あいつはな、頭だけはいいからちゃんと察してたんだよ。特殊物資は怪しい、大本営は何かを企んでるってな」
大和「…」
322
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 15:50:21 ID:9vxydmC.
木曾「だからあいつは横須賀の…俺たちの提督を呼び出し、ゆめゆめ決号作戦では俺たちに特殊物資を装備させないように言いつけたらしい」
木曾「…だがまさかその本当の理由なんかは言えようもないから、あいつ…参謀と提督は衝突しちまったってのがどうも真相らしいな」
大和「…そうだったんですか。お二人とも、私たちのことを思うがゆえに、そんな…」
木曾「…あいつ、俺が言うのもなんだけどある意味コミュ障だからな。伝えるべきことをうまく伝えられなかったんだろ」
大和「…ごめんなさい。そうとは知らず、大和は木曾さんに掴みかかったりして…」
木曾「軽巡あがりの雷巡に15万馬力はないだろ」
大和「…」
木曾「いいって。気にするなよ。別にどこもイカれちゃいない」ヒラヒラ
大和「ごめんなさい…」
323
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 15:51:20 ID:9vxydmC.
大和「私たち、どうなるんでしょう…。ひょっとして、解体…悪ければ殺処分になるんでしょうね…」
木曾「まだどうなるか分からないぞ。何より決号はまだ発動していないんだ。となると深海棲艦もまだ脅威はゼロじゃない」
木曾「横須賀抜きで発動される可能性があるが、それだとさすがに他鎮守府が不審に思うだろうしな…」
大和「その鎮守府はどうなるったんでしょう…」
木曾「…陸戦隊が動いているらしい。今頃…鎮守府は陸戦隊の管理下に置かれてるんだろう」
大和「っ…!!」
大和「だとしたら…皆は、提督は…拘束されてるってことですね…」
木曾「…だろうな」
大和「皆は…無事でしょうか…」
木曾「…」
324
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:08:29 ID:9vxydmC.
翌日朝 横須賀鎮守府 講堂
卯月「はぁ…はぁ…」
弥生「卯月ちゃん、しっかりして…」
明石「…軽い熱中症が続いてますね。額と腋下をクーリングしましょう。高雄さん、濡れタオルを」
高雄「は、はい」
睦月「…閉じ込められて、一晩越しちゃったね」
吹雪「ええ…」
夕立「私たち、どうなるっぽい…?」
睦月「…よく分からないけど、水と食料の差し入れはあるし…軍令部も、私たちをすぐどうこうするつもりはないみたいだけど…」
白雪「けど司令官は連れてかれたままだよ…」
睦月「…どうしてこうなっちゃったんだろう。確かに司令官がヲ級のことを軍令部に黙ってたのは悪かったかもしれないけど…ここまでの対応は常軌を逸してるよ…」
夕立「…」
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:10:05 ID:9vxydmC.
まるゆ「武蔵さん」
武蔵「…まるゆか」
まるゆ「…おはようございます」
武蔵「…なあ、まるゆ」
まるゆ「はい」
武蔵「…お前はここから出ていけ」
まるゆ「なっ…何でそんなこと言うんですか!!まるゆだって、皆さんの仲間で…」
武蔵「お前は陸軍の所属だ」
まるゆ「だ、だからって…」
武蔵「恐らく、今回の事は海軍軍令部が主導しての出来事だ」
まるゆ「…」
326
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:12:03 ID:9vxydmC.
武蔵「海軍軍令部も、正面切って陸軍と対決しようなんて考えちゃいないさ」
武蔵「だからまるゆ、お前は陸戦隊と交渉してここから出ていけ。自分には陸軍参謀本部がついてるって言ってな。…そうすれば、お前だけでも…」
まるゆ「お断りします」
武蔵「…」
まるゆ「まるゆは、横須賀鎮守府所属の艦娘です」
武蔵「だがお前は陸軍の…」
まるゆ「…横須賀の皆さんを見捨てていくことは、それこそ陸軍の名折れです」
武蔵「…ははっ。見かけに似合わず、強情なやつだなお前は」ヨシヨシ
まるゆ「見かけに似合わず、は余計です!」プンプン
武蔵「…だが、私たちといてもこれからどうなるかは本当に分からんぞ。それでもいいのか?」
まるゆ「…こんな事、許されるわけがありません。提督さんが言いがかりのような形で連行され、艦娘もこんな扱いを受けるなんて…」
武蔵「だが、これが現実だ。この事件の根っこがどこにあるのか、私にはよく分からないが…」
まるゆ「…」
327
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:13:02 ID:9vxydmC.
武蔵「よくは分からないが、結局のところまるゆの言うことが正しかったということだな。要するに、私たち艦娘はどのみちこんな扱いを受けて…最後には…」
まるゆ「…」
武蔵「…愉快な結末が待っているとは、どうしても思えない」
まるゆ「…でも、信じましょう」
武蔵「何を?」
まるゆ「誰かが助けに来てくれますよ!こんなこと、絶対長くは続きませんから!信じましょう!」
武蔵「誰かって…誰だ?」
まるゆ「…」
まるゆ「…佐世保の司令官さんとか?」
武蔵「…」
武蔵「…本当にそうしてくれるんなら、嬉しいけどな」
まるゆ「武蔵さん…」
328
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:14:15 ID:9vxydmC.
ガチャ ガラガラガラ
まるゆ「あ…扉が開いた…」
副官「…おい艦娘ども、きょう一日の食事と水だ。取りに来い」ドサ
吹雪「…質問してもいいですか」
副官「………何だ」
吹雪「決号作戦はどうなるんですか?」
副官「…むろん発動する。しかし発動するのは貴様らの提督ではない」
吹雪「…だれが発動するんですか?」
副官「誰であろうと関係ない。お前たちは命令に従えばいいだけだ」
吹雪「…お断りします」
副官「…何だと!?」
吹雪「…私たちの提督が自ら私たちに下令しないかぎり、そうでなければ陛下が直接命令を下賜されないかぎり…私たちは決号作戦を開始しません」
夕立「ふ、吹雪ちゃん…!そんなこと言ったら…」ハラハラ
副官「…そうか。よく分かった」バターン ガチャ
夕立「…あ、あれれ?」
329
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:15:00 ID:9vxydmC.
吹雪「…」フゥ
不知火「…ずいぶん、勇気のいることをしましたね」
伊勢「もう、聞いてて心臓が止まりそうになったよ…」
吹雪「大丈夫です。ほら、あの人水も食料も置いていきましたよ」
金剛「ブッキー…あまり無茶はしないほうがいいネ」
吹雪「…皆さんにもご心配をおかけしました。けど、今ので分かったことがあります」
夕立「ぽい?」
吹雪「私たち艦娘がいないかぎり、決号作戦は実行できないし、深海棲艦を殲滅させることも出来ないんだよ」
吹雪「あの副官は、私たちに確固たる“意思”があることに気づいたんだよ…。やっと、ね」
330
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:44:17 ID:9vxydmC.
その頃 軍令部
パッパカパー
提督「ん…起床ラッパか」ムクリ
参謀「…そのようだな」ムクリ
提督「あ…おはようございます。眠れましたか?」
参謀「床で寝るのは涼しいが、ぶちのめされた身体には酷だな。兵学校のハンモックが懐かしい」
提督「ですね。言えてます」
参謀「…」ゴソゴソ
提督「…何してるんです?」
参謀「…扉のところにエビアンとカロリーメイトが転がってた。最低限の栄養は与えられるみたいだな。お前も食うか?」ガサガサ
提督「もちろんですよ。このまま気温が上がったら煮干しになっちまいます…」
331
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:53:04 ID:9vxydmC.
提督「さて、軍令部…元帥はどう出てきますかね」
参謀「…分からん。各省庁にも作戦の通達をしていた以上、元帥どもにも時間がないことは確かだろうが…何より、艦娘がどうなるか、だ…」
提督「…そうだ、大和たちはここにいるんじゃないか…?昨日、俺は大和たちにここを…」
参謀「ああ、大和なら昨日来たぞ。自分たちの提督を殴ったのが俺だと知って、血相変えて殴りこんできた」
提督「…!」
参謀「…そして、木曾が健気にも俺を庇って掴みあいになった」
提督「あちゃぁ…」
参謀「さすがに6万トンと5千5百トンだぞ。俺の木曾は押されっぱなしだった」ククッ
提督「…」
332
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 16:53:52 ID:9vxydmC.
参謀「…その後大和は、元帥に話があると連れていかれたが…」
提督「!!」
参謀「…恐らく、どこか別のところに拘束されてるんだろうな」
提督「っ…」
参謀「…だとしても、おそらく木曾と一緒だ。寂しくはないだろう…といっても慰めにはならないか…」
提督「…」
参謀「畜生…元帥め…!」グッ
333
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 17:04:44 ID:9vxydmC.
提督「…しかし、謎ですね」
参謀「何がだ。どこにも謎なんかない。大本営はこの戦争が終わったら艦娘を殺処分する。そういうことだ」
提督「そっちじゃありません」
参謀「…?」
提督「先輩は兵学校時代にも海大時代にも、艦娘については確か否定的な発言ばかりされてたじゃないですか」
参謀「…」
提督「海大のディベートで、先輩は話してませんでしたか?『艦娘の保有により顕現する海軍の諸問題について』とかなんとか」
提督「当時聞いてて腹が立ちましたけどね、俺も同期も」
参謀「…」
提督「先輩みたいな捻くれ者が艦娘のことを大切に思うようになったという心境の変化が、謎だって言ったんですよ」
参謀「…」
参謀「…木曾は、貴様の鎮守府ではどんな艦娘だった?」
提督「…!!!」
提督「…やっと色々話が見えてきました。そうか、そういえば木曾は以前はパラオに…」
参謀「ああ、あいつは前任地のパラオで出会った艦娘だ。あいつはずっと俺の秘書艦をしてくれていた」
334
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 17:48:49 ID:9vxydmC.
大和「おはようございます、木曾さん」
木曾「…ああ、おはよう」
大和「…眠れました?」
木曾「浅眠だよ…元帥に蹴られた腹が痛むからな…」ズキッ
大和「大和も…まだお尻が痛いです…」ヒリヒリ
木曾「…辛ぇよな」
大和「…」
335
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 17:49:25 ID:9vxydmC.
木曾「…鋼鉄だったころは、どんなに敵の砲弾や機銃弾を受けても、痛みを感じる事はほとんどなかった」
木曾「それが…どうだよ、この姿で生まれ変わってきて…それで“お前らはただの兵器だ”って言われて足蹴にされたときにはさ…」
木曾「…っ、…ちょっともう…心がズタズタになっちまったよ…」
大和「木曾さんっ…」
木曾「なぁ大和…俺らはさ…人間の良心って奴を…信じていいのかな…?」
大和「良…心………」
木曾「俺は…艦娘になってから、一度それを間近で受け止める機会があったんだ」
大和「…」
木曾「それは、本当に幸せな出来事だったんだよ…」
336
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 17:57:33 ID:9vxydmC.
木曾「…俺は以前、パラオ鎮守府にいたんだ」
大和「…」
木曾「規模は大きくなかった。俺ら軽巡が中核戦力の鎮守府だった」
木曾「…そこで、俺はあいつと出会ったんだ」
337
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 17:58:24 ID:9vxydmC.
提督「…どうせ今できることもないですし、先輩と木曾との馴れ初めをきかせてはもらえませんかね?」
参謀「…」
参謀「…まだ俺が軍令部付の少佐だったころの事だ」
参謀「俺は新米だったにもかかわらず、恩賜の軍刀組だったがために軍令部から各地の鎮守府の指導監査を命ぜられ、あちこち飛び回ってた」
参謀「ある時、俺は南洋のパラオ鎮守府に向かった」
338
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 18:07:08 ID:9vxydmC.
数年前 パラオ
木曾(軽巡)「…」グッ
木曾(軽巡)「…」スラリ
木曾(軽巡)「…」ギラッ
少佐(当時)「そこで何をしている?」ザッ
339
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 18:07:48 ID:9vxydmC.
木曾「…誰だよあんた」
少佐「軍令部付の将校に対しあんた呼ばわりとは恐れ入るな」
木曾「…その将校さんがここに何をしに来たんだ?」
少佐「先に質問したのはこちらだ。木曾、お前はそこで何をしているんだ?」
木曾「…あんた、俺のことを知ってるのか?」
少佐「我が海軍の水雷戦力の要たる巡洋艦のシルエットと名前くらい、ちゃんと心得ている」
木曾「…」
少佐「それで、俺の質問の答えは?」
木曾「別に。自分の得物を抜いて切れ味を見ているだけさ」
少佐「ほう。それで誰かを斬るつもりか?」
木曾「あんたには関係ねえ」
少佐「関係ないことはない。それで誰か人を斬るつもりなら力づくでも止めるぞ」
木曾「…ふん。やっぱりか」
少佐「…何?」
木曾「あんたも俺らのことをただの兵器…モノとしか思ってねえんだろ?」
340
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 18:08:22 ID:9vxydmC.
少佐「なんだと?」
木曾「…だよなぁ。兵器が人様に手ぇ上げちゃあ一大事だもんなぁ」
少佐「木曾…?」
木曾「てめぇらに何が分かるかってんだ!」
少佐「!」
木曾「確か聖書にあったよな。神は自らの姿に似せて人を作ったって。てめぇらは神にでもなったつもりか?ぁあ!?」
少佐「…?」
木曾「てめぇらが兵器を自分たちの姿に似せて作ったのは、尻や胸を触って喜ぶためか?」
少佐「なに…!?」
木曾「俺らにだって心はある」
少佐「…」
341
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 18:08:55 ID:9vxydmC.
木曾「どけ。俺は俺らの提督を斬る。あの男はもう生かしておけない。放っておいたらここにいる艦娘たちは心まで殺される」
少佐「…さっきから何の話をしている。胸や尻を触るとか心が殺されるとか、いったい何の話だ?」
木曾「…へっ。中央の将官様はお上品だな。無知なボンボン将校か?それともてめぇだけは聖人君子のつもりか…?」
木曾「…見たいなら来い。見せてやる」グイ
少佐「お、おい…」ヨロ
342
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:38:36 ID:9vxydmC.
パラオ鎮守府 司令官執務室 のドアの外
少佐「い、いったい何だ…」
木曾「静かにしろ」シッ
木曾「…黙って覗いてみろ」
少佐「…?」
まるゆ「…」
北上「…」
大井「…」
悪徳提督「…なんだ?お前たちの今日の演習の結果は」ペラ
343
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:39:06 ID:9vxydmC.
悪徳提督「まずはおい、そこの陸軍」
まるゆ「!」ビクッ
悪徳提督「お前には目がついていないのか?というかそもそも見張りという概念を知ってるのか?」
悪徳提督「演習の序盤、お前は相手の先制攻撃を察知できる位置に居ながら相手を見つけられなかった」
悪徳提督「…今日の敗因はお前の責任だぞ」
まるゆ「す…すみません…」
悪徳提督「何がすみませんだ?」
まるゆ「…」
悪徳提督「だいたい、どうしてお前みたいな陸軍のもやしがここにいる?俺は要らんと言っているのにな」
まるゆ「…」
悪徳提督「はっきり言おうか。役立たずまで養う余裕はこのパラオにはないんだよ」
まるゆ「こ、これからはもっと頑張ります!」
悪徳提督「それ、お前今までに何べん言った?」
まるゆ「…っ」
344
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:39:37 ID:9vxydmC.
悪徳提督「もうお前みたいなやつは何もしなくていい。知らんぞ。その代り食事もやらん」
まるゆ「そ、そんな!ご、ごめんなs…」
悪徳提督「黙れ」ブン
まるゆ「あっ!」バシッ
北上・大井「っ!!」
悪徳提督「もう言葉を発するな。お前の声は癇に障るんだよ」
まるゆ「…」シクシク
北上「提督…そもそもまるゆを通常戦闘に使おうという考え方が間違ってるんじゃ…」
悪徳提督「北上、間違っていたら教えてくれ。艦隊の用兵は提督がやるんじゃなかったか?」
北上「…」
悪徳提督「おい、黙るなよ。なあ、俺に意見したのはお前だろう?」
北上「そ、それは…」
悪徳提督「そもそもお前は他人を庇える立場か?今日は散々相手を討ち漏らしていたな。内地の軽巡ならまだマシな雷撃戦ができるぞ。ん?」
北上「くっ…」
345
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:40:09 ID:9vxydmC.
悪徳提督「じゃあいっそ次回はお前だけで他鎮守府との演習を受けてみろ」
悪徳提督「なぁ、そもそもどうせお前たちは俺の事なんか眼中にも入れてないんだろう?」
悪徳提督「いいだろう、じゃあお前たちがこの鎮守府を自分たちで回してみろ」
悪徳提督「…けどな、どうせ最終的にお前たちは俺に頼ってくるんだろう?」
大井「…いい加減にしてください」
悪徳提督「ん?おい、今言ったのはお前か?ん?どうした?私めは何をいい加減にして差し上げればよろしいんでしょうか?ん?」
大井「そ、そうやって無理難題ばっかり吹っ掛けたり、艦娘達を苛めたり…!」
悪徳提督「…おい、大井」
大井「…」
悪徳提督「お前はいったいどこの所属の艦娘だ?」モミ
大井「ひっ…!」ゾワッ
北上「なっ…!」
まるゆ「ぁああ…!」
346
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:40:54 ID:9vxydmC.
悪徳提督「…忘れないでくれよ。お前は俺の艦娘だろう?」モミモミ
大井「や、止めてください!」バッ
悪徳提督「調子に乗るなよ」ギュ
大井「痛っ!」
北上「大井っち!」
悪徳提督「お前は俺の艦娘だ。多少の私欲に付き合わせて何が悪い」ペロ
大井「嫌ぁ!」ポロポロ
北上「この…!」
悪徳提督「なあ大井。ここの鎮守府の艦娘どもはどうにも俺を敬遠しているようだな。ならこの際、俺が大井とどれだけ親密になれるかを皆に見せつけてみようじゃないか」カチャカチャ シュル
大井「や…やめて…」ポロポロ
悪徳提督「北上には最前列で見ていてもらおうか。その方がお互い燃えるだろう。なぁ、大井?」
北上「…っ!」ギリッ
347
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:41:35 ID:9vxydmC.
木曾「…もう限界だ」スラリ
木曾「なあ少佐さん、止めるなよ。俺をふん捕まえるんなら後生だからあの男を斬ってからにしてもr…」
少佐「…」スッ
バタァーン!
少佐「…」
木曾「お、おい…」
悪徳提督「…何だ貴様は?」
348
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:42:23 ID:9vxydmC.
少佐「軍令部付の…少佐だ。内地から抜き打ちの指導監査に来た」
悪徳提督「抜き打ちで監査だと!?監査日程は事前に決まっていただろう!?」
少佐「監査の抜き打ちにも対応できない男が実戦での奇襲に対応できるのか?聞いてあきれる話だ」
少佐「ずいぶんと騒がしくしているようだが、これは?」
木曾「ね、姉さん…!まるゆ!」
大井「…」シクシク
北上「大井っち…」シクシク
まるゆ「…」シクシク
少佐「…だいたいのところは外から見せてもらった。一つ聞きたい。今の貴官の振る舞い、これは果たして日本海軍将校に相応しいものだろうか?」
悪徳提督「…ふん。ここは私の城だ。つまりある程度の采配は私の当然の権利だ!!貴様のような若造の勝手にはさせん!!」
少佐「私の城…………………??」
少佐「くっ……あっはっはっはっはっはっは!!!!!!」
悪徳提督「!?」
349
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:43:21 ID:9vxydmC.
少佐「これは異なことを言う!ここは貴官の城ではない。ここは…」
悪徳提督「私は陛下の親任でこの鎮守府に赴任しているのだぞ!貴様、畏れ多くも…」
少佐「この鎮守府は国民の血税でまかなわれたものだ。分かるか????つまりここは現憲法が定めたところの、畏れ多くも国民の象徴たる陛下の鎮守府だ!!!」
悪徳提督「っ…」
木曾「…!」
少佐「そして艦娘もまた陛下の名のもとに派遣されてきた存在だ。それを貴官は…」ギリッ
少佐「陛下の鎮守府と艦娘を私する貴様は、一体何様だああああっ!!!!!??」
木曾「…!!!」
少佐「もはや是非もない。監査以前の問題だ。貴官を海軍刑法第18条の3、艦娘の扱い義務違反の現行犯で拘束する!!…軍令部査察官たる自分にはその権限がある」
悪徳提督「ま、待てっ!!そ、そこまでするか…っ」
少佐「貴官の身柄については、刑事訴訟法に従いこれを処遇する。質問はあるか?」
悪徳提督「貴様ぁ…」
少佐「軽巡北上・大井・木曾。以下は海軍軍令部総長の特命である。この非国民を拘束しろ!!!」
北上「ほいっ!!」
大井「喜んで!!」
350
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:45:03 ID:9vxydmC.
悪徳提督「くそぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!」バッ
北上「きゃっ!!」
大井「痛っ!!!」
悪徳提督「貴様ぁぁあああああああ!!!!!この若造がぁああああああ!!!!」ジャキッ
北上「け、拳銃をっ!!」
大井「危ないっ!!」
少佐「しまっ…」
ズダァーン!
少佐「…」
少佐「…???」
木曾「…前世で何千発も機銃弾を喰らってきた俺が、てめぇの小便弾ごときを斬り落とせねえとでも思ったか???」スラリ
悪徳提督「き、木曾…!!!」
351
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:45:38 ID:9vxydmC.
木曾「ふっ!」シュバッ!
キィイイイン!! ゴトッ
悪徳提督「く、銃が…」
大井「このクソが!」バッ
北上「覚悟しな!」バッ
悪徳提督「は、離せ!貴様ら!!」ジタバタ
少佐「…パラオ憲兵分隊に引き渡せ。こいつはもう海軍軍属ではない。海軍法廷で存分に吊るしてもらおう」
北上「はいよー!」
悪徳提督「…この若造め、思い出したぞ。この親の七ひか…」
少佐「!」
北上「ちょっと黙れよ」ブン
悪徳提督「」ゴスッ
大井「よくも…よくも!」ブン
悪徳提督「」バキッ
352
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 19:47:36 ID:9vxydmC.
バタン
少佐「…」
木曾「…」
少佐「…済まなかった。お前のおかげで助かった」
木曾「…礼を言われるほどのことじゃない」
少佐「そうか…」
木曾「…この鎮守府はどうなるんだ?」
少佐「事のあらましは軍令部に報告する。すぐに後任が派遣されてくるだろう」
少佐「ただ…それまでは自分がこの鎮守府の司令官を代行することになるな」
木曾「…!!!」
木曾「そうか…!」
少佐「短い間になるだろうが、お前には俺の秘書艦を頼みたい。いいか?」
木曾「…ああ。任せてくれ!!!!!」
353
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:08:03 ID:9vxydmC.
提督「…そんなことがあったんですか」
参謀「ああ。数奇な出会いだった」
提督「…先輩にも熱いところがあったんですね」
参謀「………買いかぶるな。俺は理不尽と卑劣が何より嫌いなだけだ。その体質を海軍から一掃するのが俺の夢だ」
提督「なるほど…」
参謀「…話は戻る。俺はパラオ鎮守府司令官代行として、しばらく後任の着任を待っていた」
参謀「…ところが軍令部も忙しかったんだろう、後任はやって来ず、俺はそのままパラオ鎮守府の提督として居座り続けることになった」
参謀「……楽しかったよ」
提督「…!!!」
参謀「楽しかった。自分の机上の仕事のスキルを、実地で艦娘を運用しながら発揮できるんだ」
参謀「自分の今までの経験が、パラオ鎮守府で存分に活かせることが出来たんだ。そのための経験だったんだ、と思えて嬉しくてならなかった」
参謀「…手前味噌だが、所属する艦娘たちも喜んでくれた」
参謀「南洋の島が、本当に天国になったとな。……ありがたいことだ」
354
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:08:39 ID:9vxydmC.
参謀「木曾は秘書艦としてよくやってくれた。提督として右も左もわからん俺を、時には厳しく、時にはいたわりながら…」
参謀「泳げない俺に泳ぎも教えてくれた」
提督「ああ…そういえば兵学校の遠泳も先輩は見学でしたもんね…」
参謀「親父が海には絶対に入るななどと訳の分からん教育を俺に施したからだ」ムスッ
提督「……………………………………」
参謀「ふふっ…」
提督「??」
参謀「…気丈にふるまう木曾がな…一度だけ泣きそうな顔をして俺のところに来たことがあった」
355
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:14:20 ID:9vxydmC.
木曾「…なぁ、提督」
少佐「どうした?何かあったのか?」
木曾「…俺を本土の艦政本部に修理に出してくれないか?」
少佐「何だと?どういうことだ?どこか悪いのか?」
木曾「…分からない。分からないんだ」
少佐「…?」
木曾「なんだろう……最近、お前のことを思ったり…会ったりすると、胸が…なんとういうか、こう…熱くなるんだ」
少佐「…」
木曾「別にそれが不快とかじゃない。むしろ心地いいくらいだ。けど…」
木曾「…同時に、海戦に出て傷つくことを恐れるようになった俺自身に気づいちまったんだ」
少佐「………」
356
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:16:56 ID:9vxydmC.
参謀「いくら俺だって、そこまで鈍感じゃない」
参謀「気づいたら、俺は木曾を抱きしめていた」
参謀「木曾は非常に驚いていた。…そして、涙した」
参謀「その後、俺は大井から多いにバカ呼ばわりされた」
参謀「同時に木曾は大井から、その感情の正体について教わった」
参謀「…俺が木曾にいつしか抱いていたそれと全く同じ感情、のな」
提督「…」ニコニコ
参謀「…そして、俺たちはケッコンする約束までしていた」
参謀「………なのに、あの異動だ。まるであのクソ元帥が謀ったように…」
提督「…」
参謀「俺は結果として、木曾の心を弄んだ。俺はある意味、パラオの前任者より大罪人だ」
参謀「…そして軍令部に赴任した時、俺は嫌な噂を聞いた」
357
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:17:42 ID:9vxydmC.
参謀「大本営は終戦のあかつきには艦娘たちを殺処分するつもりらしい、とな」
提督「…!」
参謀「その妙なリアルさが俺をどうしようもなく不安にさせた」
参謀「……あわよくば終戦後に普通の少女となった木曾を、提督としてではなく一人の男として迎えに行きたいと考えていた情けない俺をな…」
参謀「そこに、わけのわからん指輪が不自然なタイミングで登場したというわけだ」
提督「だから、あの時先輩は俺に…」
参謀「…確固たる確信はなかった。だが、木曾たちの新任先の艦隊司令たる貴様には…いや、他の鎮守府の司令官達にも、絶対にそんな怪しいものは使ってほしくなかった」
参謀「結局、悪い予感は当たったと言うわけだがな」
358
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:29:59 ID:9vxydmC.
木曾「…つまんねえ話だったろうけど、これが俺とあいつの馴れ初めだよ」
大和「木曾さん」
木曾「ん?」
大和「…今の木曾さん、とても女らしい顔をしてますよ」ニコ
木曾「ばっ…!からかうんじゃねえよ!」カァア
大和「…でも嬉しいです。木曾さんにも、そんな素晴らしい相手がいるなんて」
木曾「まあお前の彼氏をぶん殴った男だけどな」
大和「それはもう言いっこなしです」
木曾「…なあ、大和」
木曾「…お前、ここに来る車の中で言ってたよな。『あの方のために沈んだっていい、全てを捧げるつもりだ』って」
大和「ええ」
359
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:30:32 ID:9vxydmC.
木曾「…俺だってそうだ。俺はあいつの為なら身を挺してもいい。それだけの想いを、俺はあいつから与えてもらった」
大和「…同志、というわけですね」
木曾「いや…なんとなく大和に張り合いたかっただけだ」
木曾「それと…横鎮に来てこの方ずっと不愛想にしてて悪かった。あいつと離れ離れになって、もう自暴自棄になっちまってたんだ…」
大和「…木曾さんって、可愛いですね。天龍さんにも見せてあげたい」
木曾「なっ…!この…」カァア
大和「…」ニコニコ
木曾「それより…問題は今後だ。これから奴らがどう出るか…だな…」
大和「ええ…!」
360
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:33:00 ID:9vxydmC.
訂正
>>355
の後に以下が入ります
木曾「入渠もしてみた。工作妖精さんにも見てもらった。でも分からないんだ」
木曾「なんか、俺が俺自身じゃなくなっちまうみたいで…怖いんだ…」
少佐「…大井や北上には相談してみたか?」
木曾「…いや。姉さんたちにまで心配はかけたくねぇから…」
木曾「…俺は、艦娘として欠陥品になっちまったのかもしれない…」グスッ
361
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:42:26 ID:9vxydmC.
『いよいよこの島も決戦場となる日が近づいてきました。皆さんは海軍のお船で本土に疎開してもらいます』
『ええっ!?本土に行けるの!?』
『楽しみだなぁ!先生、疎開はいつですか!?』
『海軍のお船の用意が出来てからよ』
『海軍のお船って、軍艦に乗れるの!?』
『そうよ』ニコッ
『良かったね、兄ちゃん!本土だよ!』
『そうだな!本土に行ったら、雪を見てみたいな!』
『兄ちゃん、あれ、軍艦じゃないよ…』
『大きいけど古い船だなぁ。名前は…ええと、つし…ま…?』
362
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 20:44:06 ID:9vxydmC.
元帥「やめろ、やめろ………………っ!!」ガバッ
元帥「…」
チュンチュン
元帥「…また、あの夢か」
363
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 21:05:03 ID:9vxydmC.
佐世保鎮守府 司令官室
摩耶「失礼するぜ提督」ガチャ
佐世保提督「…おお、摩耶か、おはよう」
鳥海「姉さん…」
摩耶「鳥海も来てたのか…」
鳥海「…」コクン
摩耶「…で、どうなってんだ?例の件の話をしてたんだろ?」
佐世保提督「…軍令部から照会は得られなかった。にべもなく一蹴されたよ」
摩耶「なに…!?」
鳥海「やはり、中央でなにかが起きたとしか思えませんね…」
摩耶「他の娘たちもざわついてるぞ。事情ははっきりしないのか!?」
佐世保提督「…気になることがある」
摩耶「何だ?」
364
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 21:05:33 ID:9vxydmC.
佐世保提督「あの緊急電が入るほんの少し前、横須賀からワンコールだけ電話があった」
摩耶「あ、ああ…」
佐世保提督「…こっちからかけ直せてない以上、何か用があるなら横須賀の司令官は必ずまた掛けてくる。奴はその辺しっかりしてるからな」
鳥海「…」
摩耶「ってことはだ。つまり、横須賀がらみで何かよからぬことがあったってんだな?」
佐世保提督「断定はできないが…」
摩耶「ならいっそ横須賀に掛けなおしてみろよ。そうすりゃはっきりするじゃねえか」
佐世保提督「それは出来ない。軍命だ」
摩耶「こんなおかしな軍命があるかよ!」
鳥海「いい加減にしてください姉さん。提督を困らせたいのですか?」
麻耶「だっておかしいだろこんなの!あたしは何か嫌な予感がするんだ。せっかくこうして特殊物資までもらったのに、作戦自体が延期になるなんてさ…!」キラッ
佐世保提督「っ…!!!!!!」
麻耶「…なあ、提督は何か心当たりはねぇのかよ!?」
365
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 21:06:17 ID:9vxydmC.
鳥海「やめましょう、姉さん。提督が禁を破って横須賀と通信を取れば、明らかにこれは軍法会議ものですよ!」
麻耶「だったらどうするってんだよ!横須賀には愛宕や高雄たちもいるんだぞ!もし横須賀でなにか起きてたらどうすんだよ!鳥海はあいつらに何かあってもいいって言うのかよ!?」
鳥海「っ!!」
佐世保提督「摩耶、いい加減にしろ」
摩耶「…」ハァハァ
佐世保提督「鳥海だってそんなつもりで言ってるんじゃない。とにかく落ち着け」
摩耶「…」ウルッ
鳥海「姉さん…?」
摩耶「なぁ提督…ほんとに嫌な予感がするんだよ…!頼むよ、愛宕や高雄も、提督の武蔵だって、みんな横須賀にいるんだぞ…?もし…もしあいつらに何かあったらって思ったら…」グスッ
佐世保提督「摩耶…」
摩耶「…っ!」クルッ バタン
366
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 21:06:52 ID:9vxydmC.
鳥海「姉さん…」
佐世保提督「…いい、そっとしておいてやろう」
鳥海「申し訳ありません提督、姉が…」
佐世保提督「…横須賀の姉妹たちが心配でたまらないのは鳥海だって同じだろう?」
鳥海「…」コクン
佐世保提督「…俺だってそうだ………同期だっているし………武蔵…だって………」
佐世保提督「武蔵…」
367
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/06/24(金) 21:35:39 ID:9vxydmC.
今日はここまで おやすみなさい
368
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/07/04(月) 15:12:33 ID:NremfB5Y
待ってます
369
:
1
:2016/07/10(日) 11:04:16 ID:h9Fa00aY
こんにちは
370
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/07/10(日) 11:04:53 ID:h9Fa00aY
数年前
長崎・佐世保 弓取山展望台
佐世保提督「…」
ジャリッ
武蔵「…貴様が佐世保鎮守府の司令官か?」
佐世保提督「…ん?君は…」
武蔵「私は戦艦武蔵だ。長崎三菱造船所で艤装を完了し、さきほど佐世保鎮守府に着いたら、司令官はこちらにいると聞いたんでな」
佐世保提督「ああ…そうか、そういえば今日着任してくれる事になっていたな。俺が佐世保鎮守府の司令官だ、よろしく」スッ
武蔵「こちらこそ」スッ
佐世保提督「…鎮守府で待っていてくれたらよかったのに、わざわざこんな山の上まで来てくれたのか」
武蔵「待つのは性に合わなくてな…。まったく、新しい艦娘が着任するというのに外出とはな…」
佐世保提督「そ、そうだな。済まなかった」
武蔵「冗談だ。提督たるもの、そんなことで謝ることはない」
佐世保提督「お、おう」
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