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( ^ω^)達は今が楽しければなんでもいいようです

74名も無きAAのようです:2015/08/04(火) 23:35:25 ID:9kBJX7tM0
 午前四時、まだ辺りは闇夜に包まれていて、数メートル先の視界も朧げだ。
そんな中ぼくは……

(;^ω^)「はっ……はっ……はっ……」

 黙々と走っていた。

 ドクオと解散してから、ぼくは今の自分に何が出来るかを考えてみた。
王位について調べるにしても、不用意に嗅ぎ回るのは危険だろう。
アウトロー達との交流を図るにしても、何らかの防衛手段は欲しい。
そのためには何らかの技を学ばなければならないのだろうが、ぼくにはそれを成すだけの基礎体力が備わっていないように思う。

 だからこその早朝ランニングだった。
これは、ゴール地点すら分からない長い道のりを歩み切る、その第一歩なのだ。

 毎朝フルマラソンすると決めた。
本当は四時に起きて、それから支度を整えて走るつもりだったのだが、気が急いてしまい、予定より一時間早く目が覚めてしまった。
しかし思っていたよりもタイムは遅く、早く目覚めたことは好都合だったようだ。

 第一ブロックから第七ブロックまでを真っ直ぐ走り抜け、第八ブロックの手前で折り返す。
それでほぼほぼフルマラソンの距離になる。
昨日の夜、事前にサーチして経路を決めたので、第五ブロックに到達した今のでも物騒な人集りとはまだ遭遇していない。

 珠のような汗をリストバンドで拭い、動く足ではなく、ただ己の呼吸にのみ意識を向ける。
第図書館を中心に造られた第五ブロックは、中世のイメージをモチーフにしているからなのか、足元が石造りだ。
足首にじわじわと蓄積してゆく負荷には、出来る限り目を向けないようにしていた。




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