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( ^ω^)達は今が楽しければなんでもいいようです

62名も無きAAのようです:2015/08/03(月) 00:05:09 ID:PThNiqMc0
(´・ω・`)「…………」

 少年は血に濡れた長棒を肩で支え、ベンチに座り込んでいた。

 八の字に垂れ下がった眉と、色白の肌は、柔和な印象を与える。
少年の表情はどこか憂いを帯びていて、哀愁すら感じられる。

 彼の視線の先には、胴に大きな穴を開けて、臓器を露出させた死体が三つ。

(´・ω・`)「やれやれ、やめてほしいよね。僕は好きでこの学園に入学したわけでもないし、好きで王位を継承したわけでもないんだから」

 渇いた銃声が、一発ーー

 弾丸が、少年が持っていた棒にぶつかり、火花を上げて弾かれる。
彼は狙撃されたのだ。
狙撃手の狙いは的確に彼のこめかみを捉えていた。
真っ直ぐ彼の頭部に飛んできた銃弾を、彼が超人的反射神経で防いだのだ。

(´・ω・`)「王位が欲しいなら十位を狙えばいい。何故九位の僕なんだ。僕はただ、穏やかに生きてゆきたいだけなのに」

 ベンチから立ち上がり、棒を一振り。
長棒は八つに分かれ、鎖によって繋がったリーチの長い武器に変わる。
目測で十数メートルほどだろうか、元々三メートルほどあった長棒だが、それを器用に振り回しながら操る様は、高度の知能を持った大型の蛇を飼い慣らしているようだった。

(´・ω・`)「狙撃なんて、怖いことをする人がいたもんだ」

 達人の演武のように、八の字眉の少年は得物を振るい続ける。
時折棒の部分が周囲の壁を抉り、瓦礫が飛散した。




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