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( ^ω^)達は今が楽しければなんでもいいようです

53名も無きAAのようです:2015/08/02(日) 23:56:29 ID:tFWRpOBA0
( ^ω^)「確かに魅力的な話だけど、遠慮しとくお。支給されてる娯楽費もそんなに多くはないし……」

('A`)「ちっ……相席してる奴が水飲んでるのに一人で飯食うなんて気まずいこと出来るかよ。仕方ねぇな……今日は奢ってやるから今度なんか奢れ」

 奢りというなら話は別だ。
ぼくはすぐに店員を呼びつけ、ペペロンチーノとハンバーグステーキとビーフカレーと天ぷらの盛り合わせ、それとコーンスープとマンゴーラッシーを注文した。

(;'A`)「お前マジで肝が据わったな……」

( ^ω^)「ごちそうになりますお」

 生憎だがぼくは元乞食だし、その性根は今となっても変わることは無い。
食える時に食う。飲める時に飲む。
明日の食い扶持も保証されない世界で、生き残る為の鉄則だ。
向こう三日は何も食べる気になれないくらい、胃に詰め込んでやろう。

 三分と待たないうちにドクオが注文していたらしいハンバーガーとホットスナックプレートが運ばれてきた。
掌ほどある大きなバンズに挟まれたパテは、ハンバーグというよりは重厚なステーキで、ナイフを入れるまでもなく胃を刺激する肉汁の匂いが漂ってきた。
ぼくもこれを頼んでおけば良かったと思った。

('A`)「じろじろ見るんじゃねぇ。食いにくいだろうが」

 ごもっともだが、ぼくはハンバーガーから視線を外せなかった。
バンズとみずみずしいトマト、レタスに挟まれたあの肉の壁の内側の、旨味と肉汁が空気に触れ、彼の口の中に収まる瞬間を見たい。
腹の虫が止まらない。
しばらく気を張らずに食事をする、という機会に恵まれなかったぼくにとって、この光景は最早視る麻薬だ。




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