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( ^ω^)達は今が楽しければなんでもいいようです

406名も無きAAのようです:2015/10/09(金) 21:42:10 ID:69Q0LYq60
 目にも見えない粒子レベルで空気中を漂うデレの血は、この辺り一帯を覆い、ペニサスを完全に掌握するには充分過ぎるほどの量に到達していた。

 何の前触れもなく背後に現れた血の波に、彼女は反撃に移れるだけの速さで反応することが出来なかった。

('、`*川

 油断した、と思考する時間すら無かった。
それよりも先に、デレの眼前を極細のワイヤーが横切り、それに少し遅れて同じ軌道を横切った人影が、デレの喉を掻き切った。

('A`)「悪いな、女の扱いには慣れてねぇんだ。待たせちまったが文句は聞かねぇぜ」

 ドクオの手の中で輝くナイフはデレの血で尾を引いていた。
ワイヤーを伝い、空中で翻るドクオの服の隙間から大量の銃火器が顔を覗かせている。

('、`*川「お生憎様イノヴェルチさん。どうやら不細工な王子様の到着の方が早かったみたいだわね」

 ヴァルキリーシステムのメインウェポンであるビームライフルと、ドクオの黒銃が同時に火を噴いた。
それとほぼ同時に、ペニサスの背後で形成されていた血の波が垂直に落下し、崩れ落ちた。

 今年の一年生も捨てたものではない。
ドクオは必ず王位に食い込んでくる。
そしていずれは、自分など軽々と乗り越えてゆくのだろう。
ペニサスはそう確信していた。

 そして……

('、`*川(ブーン。あんたもね)

 両脚部のブースターを開き、ペニサスは加速する。
彼女を取り巻くユニットと重なるように、無数のワイヤーが煌めいた。




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