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( ^ω^)ひたすら嘘予告をしていくようです
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21世紀から22世紀にかけて、対吸血鬼戦闘が急激に発展・効率化したことを皆さんもよくご存じだろう。
15世紀初頭、エイブラハム・ヴァン・ヘルシングによって人類史上初めて吸血鬼が討伐されてから現在まで約900年が経過する。
それは9世紀にも及ぶ、長い人類と吸血鬼の戦いの歴史と言えよう。
有史以来、吸血鬼の討伐数は非常に限られていた。勝機がないと言っても差し支えないだろう。
しかし、20世紀半ば頃からおよそ100年ほどの間に人類はそのパワーバランスを大きく崩すことに成功した。
ノウハウが蓄積し、安全かつ確実に最小限の犠牲者で吸血鬼を討伐する戦術・戦略が編み出された。
組織化された調査部隊により、吸血鬼の隠れる場所は次々と暴かれ、科学的捜査により追跡された。
弱点が研究され、聖銀や聖水のどのような成分が何故吸血鬼に有効なのかが解明された。
中でも、戦闘用パワードスーツの発達と普及により、純粋な身体能力を埋める術を得たことは大きい。
それら技術の発展と発達を背景に、人類は吸血鬼を狩人から獲物に転落させたのだ。
今日に至るまで、様々な犠牲が強いられた。圧倒的弱者たる人類は、しかし、その戦いにそもそも敗北はありえなかった。
技術発達以前の人類は確かに吸血鬼たちの家畜であった。であったが、同時にそれは強みでもあったためだ。
――何故ならば食糧を人類の血液に依存する吸血鬼は、人類を絶滅させることが不可能なのだ。
人類の絶滅は、彼らにとっての滅亡でもある。故に人類が大量に増えるまで、吸血鬼達は歴史の陰に隠れていた。
だが、産業革命により人口が爆発的に増えると同時に、吸血鬼もその総数を増し、伝説的な怪物から現実的な敵として認識されるに至る。
20世紀半ば頃には吸血鬼が世界的に認知され、長く激しい戦いが幕を開けた。だが、この時点で既に人類の勝利は確定していたのだ。
そして、21世紀後半。彼らはついに大きな犠牲を払わずとも討滅できる存在へと変わったのだ。
しかし、その平和は長く続かなかった。
束の間の平和はとあるたった1人の吸血鬼によって粉砕される。
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